青森県議会 2010-06-21
平成22年総務企画委員会 本文 開催日: 2010-06-21
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◯成田委員長
おはようございます。
ただいまから
総務企画委員会を開きます。
慣例により、会議の
記録署名委員を指名いたします。
中谷委員、
川村委員にお願いをいたします。
本日の
審査案件は、本会議から付託されました議案8件、陳情1件及び
所管事項であります。
なお、審査の順序は、
総務部等関係、
企画政策部関係の順に行いますので、御了承を願います。
総務部等関係の議案及び
所管事項について審査いたします。
審査の順序は、初めに議案について、次に請願について行います。
総務部関係の
提出議案について、部長の説明を求めます。──
田辺総務部長。
2
◯田辺総務部長
それでは、県議会第262回定例会に提出されました諸議案のうち、総務部に係るものについて、その概要を御説明申し上げ、御審議の参考に供したいと思います。
まず、議案第1号「職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部を改正する条例案」は、3歳に満たない子を養育する職員が請求した場合に原則として時間外勤務をさせてはならないこととするとともに、
小学校就学前の子等を養育するための
早出遅出勤務等の対象となる職員の範囲を拡大する等の改正を行うものです。
議案第2号「職員の
育児休業等に関する条例の一部を改正する条例案」は、
地方公務員の
育児休業等に関する法律の改正に伴い、その期間内に最初に
育児休業をすることにより、特別の事情がない場合においても再度
育児休業をすることができることとなる
当該期間を定め、並びに
育児休業をすることができない職員及び再度の
育児休業をすることができる特別の事情等を改めるものでございます。
議案第3号「職員の
退職手当に関する条例の一部を改正する条例案」は、
国家公務員退職手当法の改正に準じ、
雇用保険法の特例一時金に相当する失業者の
退職手当の支給を受けることができる者の範囲を改めるものです。
議案第4号「青森県
県税条例の一部を改正する条例案」は、法人の県民税について、
法人税割の税率の特例の適用期限を延長するとともに、
地方税法の改正に伴い、
たばこ税の税率を改める等の改正を行うものです。
議案第7号「
県有財産の信託の一部変更の件」は、県有地の信託について、
当該信託において信託した土地及び
当該土地に建設した建物を処分することとすることによる信託の目的、
信託期間及び
信託報酬の変更をするものです。
次に、専決処分した事項の報告及び承認を求めるの件についてでありますが、報告第1号「平成21年度青森県
一般会計補正予算」は、
特別交付税、県債等の額が確定したこと等に伴い、これらの歳入及び
県債管理基金繰入金等について
予算補正の必要が生じたものです。
報告第2号「青森県
県税条例の一部を改正する条例」は、
地方税法等の一部を改正する法律が平成22年3月31日に公布され、その一部については同年4月1日から施行されることとなったことに伴い、青森県
県税条例の一部を改正する必要が生じたものです。
報告第3号「青森県県税の
特別措置に関する条例の一部を改正する条例」は、平成22年3月31日に
関係法令の一部改正が行われ、同年4月1日から施行されることとなったことに伴い、青森県県税の
特別措置に関する条例の一部を改正する必要が生じたものです。
以上、総務部に係る
提出議案について、その概要を御説明申し上げましたが、なお詳細につきましては、御質問に応じ御説明申し上げ、御答弁いたしますので、よろしくお願い申し上げます。
3
◯成田委員長
ただいま説明のありました議案について質疑を行います。
質疑は議題外にわたらないように願います。
なお、答弁者は挙手の上、委員長と呼び、次に職名を言って発言を求めてください。
質疑ありませんか。──山内(正)委員。
4 ◯山内(正)委員
付託案件の報告第1号、専決処分した事項の報告及び承認を求めるの件でありますけれども、「平成21年度青森県
一般会計補正予算(専決第3号)」、歳入12款2項1目
基金繰入金、
基金残高についてお伺いをいたします。
今回の専決処分によって、
県債管理基金を含む4基金の残高は286億円となるようであります。この額を見ましてどの程度の
基金残高が必要と考えているのかをまずお伺いをしたいと思います。
そしてまた、国の状況を見ますと、
消費税議論が出てきておりますし、また、交付税も、ことしは増やしていただきました。しかし、来年以降はどうなるのか。国の財政もかなり逼迫しているという状況の中で、まずやっぱり単年度の
収支均衡が当然求められてくる。そしてまた、歳出の削減だけではなかなか思うような
行政運営ができないというふうな状況が考えられると思います。
そこで、収支の均衡及び一定の
基金残高の確保に向けて、今後どのように取り組んでいく考えなのか、お伺いをいたします。
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◯石川財政課長
山内委員のお尋ね2点についてお答えいたしたいと思います。
まず、基金の残高、どれぐらい必要なのかというふうなお尋ねでございますけれども、不測の事態に備えまして一定規模の基金を確保していくというふうなことは、安定した
行財政運営を行っていくために必要なことでございます。このようなことから、毎年度の
予算編成において、
財源不足額、いわゆる基金の取り崩し額でございますが、こちらのほうの圧縮に取り組んでいるほか、予算の
執行過程におきましても創意工夫を凝らし、効率的な
予算執行に努めながら、基金の復元、一旦取り崩した基金をもとに戻すというふうな努力を毎年繰り返してございます。
お尋ねの基金の残高の適切な規模といったものにつきましては、明確な基準は制度上はないわけでございますけれども、一つ参考になりますのは、平成15年につくりました
財政改革プランにおきましては、380億円以上の基金の残高を確保して
収支均衡を図るというふうな目的、目標を定めてございました。平成20年12月に策定いたしました今の
行財政改革大綱では、そのような数値目標は定めてはございませんが、先ほど委員のほうからも御紹介がありましたように、この380億円に対しまして21年度の基金の残高が286億円、さらには、今年度末の見込みでございますけれども、249億円という形で、大分それより下回っているというふうな状況にあるのも事実でございます。
以上のことから、安定した
行財政運営を進めていく観点からは、留意が必要な状況にあるものというふうに受けとめてございます。
それから、2点目でございますが、基金に頼らない
財政運営、交付税も厳しいけれども、基金の確保に向けた取り組みについてのお尋ねでございます。
まずもって、これにつきましては、
行財政改革大綱、20年12月に策定いたしましたけれども、これに基づく
財政健全化の取り組み、こういったものをまずしっかりとやるというふうなことが大事だというふうに考えてございます。
また、委員のほうから、なかなか交付税がこれから厳しいというふうなお話もございまして、我々もそういうふうなことも感じてはおるんでございますが、かといって、我が県の、
地方財政の生命線でございます
地方交付税の充実が何よりもやはり重要であるというふうなことから、その充実につきましては、
全国知事会ともども国に強く働きかけていきたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
6 ◯山内(正)委員
明確な基準がないのは私も存じておりますけれども、やはり何かあった場合のこと等を考えて380億と。それと、やはり今後の県債の償還、まだまだ先を見ますと出てくると。さらに新たな
財政需要として
北海道新幹線の負担も出てくる、そういうようなことを考えていきますと、かなり厳しい状況ではないのかなと。交付税、ことしは、先ほども申しましたように、若干の上積みはあったわけでありますけれども、しかし、現状を考えていきますと、なかなか、来年度以降もどうなるのか、かなり厳しい見方をしていかざるを得ないのではないかというふうに思うわけでございます。
何でもかんでも貯めておけばいいということでは、そういう考えではありません。しかし、必要なときに必要な金がないということになりますと、どうしても支障を来すということでありまして、また、歳出の削減だけで乗り切ろうとすると、どうしても今度は停滞してくるというふうなことが当然考えられてまいりますので、新たな財源というのもなかなか難しいとは思いますが、ひとつ借りかえ等も含めて、意を用いて、きょうはこの程度で終わらせていただきますけれども、意を用いてひとつ運営に当たっていただきたい。
以上で、
付託案件は終わらせていただきます。
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◯成田委員長
ほかにありませんか。──
古村委員。
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◯古村委員
私のほうからは、議案第1号の勤務時間、休暇、さらには2号の職員の
育児休暇の取得に関してお尋ねを申し上げたいと思います。
まず、総括質疑の場で相当細かく議論をされましたので、簡単にいきたいと思いますけれども、
総務部長のほうから、
育児休業をとることによって
自己研さんの場になるという、これは極めて印象的。印象として残りましたので、そういう
自己研さんの場にもなる
育児休業、こういうものをとる場合には、職員はそれなりに安心感を持って休暇を申請し、休みをとるということが必要かと思いますので、そうなれば、これら
育児休業をしている職員の
代替職員の配置が一体どうなっているのか、その状況について冒頭お伺いをしたいと思います。
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◯山本人事課長
お答えいたします。
育児休業を取得している職員の
代替職員の配置状況でございます。平成22年4月1日現在、
知事部局の数値でございますが、
育児休業の取得者32名でございますけれども、この32名全員に対しまして
代替職員を配置しているところでございます。
以上でございます。
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◯古村委員
相当いろいろ細かいものから
育児休業まで含めて、職員の勤務時間、休暇、休息、こういうものが規定されていますけれども、その一方では、行革で職員の数を毎年毎年減らしています。そういう中での職員の負担というのが、相当
ストレス等を含めて与えているんではないかと。
そういうようなことも考慮した場合に、現に働いている職員に迷惑をかける、かけない、こういう精神的なストレスを緩和するためには、やっぱりきちんとした
代替要員を配置するということが当然必要かと思いますけれども、今のお話ではすべて対応していると。しかし、一方では、こういう休業をとる職員が増えた場合には、他の職員の負担が増すというのが当然考えられますので、これからどのように対応していくのか、その考え方についてお尋ねをします。
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◯山本人事課長
お答えいたします。
ただいま申し上げましたとおり、
育児休業の職員については、基本的に
代替職員を配置して対応するというのが基本でございます。一方で、その職員がいなくなることによって、さまざまに対応しなければならない部分が出てまいりますので、職場全体でその職員の仕事をカバーする、あるいは職場内での事務分担の見直しというようなことをやっていきまして、特定の職員に負担のかからないような形、職場全体でその仕事をカバーしていくというような体制をとっていきたいと思っております。
また、職員の
適正化計画に基づいて進めているわけでございますけれども、職員の仕事と育児の両立支援というのは、これは非常に重点的に取り組むべき課題でございますので、適正化を進める中にあっても、この辺の対応というものをしっかりとっていきたいと考えております。
以上でございます。
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◯古村委員
大変仕事がないということでありますし、高卒の
新規就職者も最悪を記録するんではないかという報道なんかもありますので、やっぱり緊急避難的にでも、県の財政の許す限り非
正規職員を配置をしていく、そういう観点も必要ではないかということを要望して、次の質問に入らせていただきます。
議案第7号「
県有財産の信託の一部変更の件」でありますけれども、土曜日、青森県会館を実際目で見てまいりました。大変懐かしい思いがしたところであります。当時は、私の若いころは、ホテルなんかもそんなになくて、専ら県の宿泊所を利用したところでありますけれども、私みたいに
土地不案内、方向音痴であっても、あそこの場所だけは、飯田橋駅へおりて左へ曲がればすぐという非常にわかりやすい、私に言わせれば一等地、しかも都心でありますので、今回、処分するというようなことでありますので、ああ、青森県というのはそんなに身上を食いつぶしているのかという思いがしたところであります。
まず冒頭、
東京都内に有している県有の施設というんですか、土地というんですか、それから用途、いわば不動産についてお尋ねを申し上げます。
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◯白坂財産管理課長
お答えいたします。
東京都内の県有の不動産の面積、用途でございますが、
知事部局が所管している都内にある
県有不動産は、
東京事務所の職員の公舎3施設ございます。板橋区に
板橋公舎、中野区に
東中野公舎、文京区に
千石公舎があり、面積はそれぞれ、
板橋公舎につきましては土地が1,521.48平方メートル、
延べ床面積が1,147.84平方メートル、
東中野公舎の土地の面積が340.69平方メートル、
延べ床面積が317.53平方メートル、
千石公舎の土地の面積は370.08平方メートル、
延べ床面積が732.71平方メートルとなっておりまして、3施設の土地、合わせて2,232.25平方メートル、
延べ床面積は合わせて2,198.08平方メートルとなっております。
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◯古村委員
青森県会館を県が取得をした目的、今までの来歴というのか歴史というのか、そういうものについて御説明をいただきたいと思います。
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◯白坂財産管理課長
現在の千代田区の
青森会館、飯田橋のところでございますが、昭和23年に土地と建物を取得しております。この取得目的は、当時の
東京事務所と、それから職員の宿泊所と、両方に使うという目的で取得しております。その後、44年に
東京事務所のほうが移転をしまして、45年に、昔の宿泊所ですが、宿泊所ということで建てかえをしております。その後、平成2年、現在の
土地信託によりまして今の
青森会館に建てかえというふうな経緯になってございます。
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◯古村委員
何で売却をするのかということなんですが、言ってみれば金に困っているのか、それとも信託先の三菱のほうから売却話を持ちかけられたのかということなんですが、私に言わせれば、もっと県所有のままで有効な活用策を考えるべきではないかと思っています。とりあえず、なぜ売却するに至ったのか、お伺いいたします。
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◯白坂財産管理課長
お答えいたします。
本件土地信託事業は、
職員東京宿泊所の建てかえ及び
維持管理を目的として行っているものですが、本年6月をもって
職員宿泊所が営業を終え、その目的を終了する、9月をもって
信託事由が終了し、以後は県が所有者として青森県会館の土地及び敷地の
維持管理を行っていく必要が生じてきます。
県としては、
当該建物及び敷地の利活用の目的がないまま、一方で、今後発生し続ける所有者としての
管理責任などのリスクや建物の維持等に伴うコストを負担し続けることは妥当ではないと考えられることから、
県有不動産利活用推進会議における全庁的な検討を踏まえ、
当該建物及び敷地については売却の方針としたものでございます。
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◯古村委員
今、利活用の目的がないままという言い方をしていましたけれども、利活用の目的があるのに、それに目を向けようとしないのではないかという感じを受けます。というのは、やっぱり県民に対する
行政サービスというのは何も県内だけではなくて、これだけ若い人たちが東京へ、上京をして仕事につく。
ふるさとを思う人なんかもたくさんいるわけなんで、現にあそこの会館の中には若い人に対する精神的なケアの相談を受ける部署の表札もかかってあったりしていましたので、やっぱり賃貸でビルの1室を借りる、そういうことよりも、土地も建物も県のものだというのがあれば、何となく安心感が、あそこへ入れば、やっぱり、ああ、青森だなという感じがこの間も私はしたわけなんで、そういうことからいえば、東京で生活をしている人、しかも
ふるさと納税制度なんかも制度としてできておりますので、そういうことからいえば、県有地のまま保有をして、あそこに県民なり元県民、
ふるさとを思う都民に対しての
サービスを提供するというのは必要ではないかと思いますけれども、その辺についてはどうお考えなものでしょうか。
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◯白坂財産管理課長
今、委員からのお話しありました若者の相談業務というのは、これは県人会のほうで、あそこの事務所で若者の相談に応じていることかと思いますが、県人会の事務所につきましては、売却後も引き続き
当該建物に入居するということを配慮していきたいというふうに考えております。その他の
行政施策については、現在、
東京事務所がございますので、必要な部分はそちらのほうで代替していただくと、このように考えています。
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◯古村委員
言ってみれば青森県のショーウインドーと言えばいいか、そういうPR、広告塔というのか、電気館とか
エネルギー館なんかをもっといっぱい建てろという話しもあったけれども、そういうものだって、青森県がこういう役割を果たしているんだというのを東京につくってもいいんではないか、そういうような感じをしているところですけれども、まず、今までも信託で収益を上げて県の財政に入ってきている、そういうような状況で、収益を上げているのになぜ今まで信託を延長してできないのかということなんですが、ただ単に
維持補修費ということを言っていますけれども、
維持管理費の
負担見積もりなんかを試算しているのか、お伺いをいたします。
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◯白坂財産管理課長
本件の
土地信託につきましては、21年度決算では
信託配当が4,800万円余りとなっております。22年度計画では
信託配当が3,500万円余りを見込んでおりますが、
職員宿泊所の廃止に伴う
賃料収入の減、それから築20年を経過した建物に係る今後の修繕費用などを考慮しますと、今後数年程度は配当を期待できるものの、その後は配当を期待することが困難ではないかと、そのように考えてございます。
それから、県で維持すれば
維持管理費がどれくらいになるかというふうな御質問かと思いますが、今申し上げましたが、22年度計画によりますと、
信託配当については3,500万円余りが見込まれておりまして、これを参考として、宿泊所の廃止による賃料の減などを考慮して試算いたしますと、賃料等による収入が約1億5,000万円、それから
維持管理費等の支出が約1億3,000万円となりまして、毎年の経常的な収支では約2,000万円程度の黒字になるのではないかと想定されますが、これに築20年経過した建物にかかるコスト、それ
プラス賃料の下落などの要因を考慮しますと、平均して年間約800万円程度の赤字となるリスクを抱え込むということになるかと想定しております。
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◯古村委員
北彩館というアンテナショップも入っていまして、仮に800万円程度の持ち出しがあったとしても、その程度の額であったら、むしろ所有をして、
サービスに努めたほうがいいんではないかと思います。これについては
行財政改革では具体的に計画に載っているのかどうか。
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◯白坂財産管理課長
このこと自体が具体的に
行財政改革に載っているわけではございません。ただ、一般論として、不用財産の処理ということは
行財政改革の中には項目として載ってございます。
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◯古村委員
だから、その不用財産の処理って、現に使われている、収益も上げている、それを不用財産とか活用の目的がないままという言い方にやっぱり納得できないというところがあるので、県民クラブとしてはこの議案には反対をしてまいりたいと思っています。
以上で議案については終わりたいと思います。
25
◯成田委員長
ほかに質疑ありませんか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
ないようでありますから、これをもって議案に対する質疑を終わります。
これより、議案の採決をいたします。
議案第1号、議案第2号、議案第3号、議案第4号、報告第1号及び報告第3号、以上6件の原案に賛成の方は御起立を願います。
[賛成者起立]
起立総員であります。
よって、原案は可決されました。
次に、議案第7号及び報告第2号、以上2件の原案に賛成の方は御起立を願います。
[賛成者起立]
起立多数であります。
よって、原案は可決されました。
次に、小寺行政改革・危機管理監から報告事項があります。──小寺行政改革・危機管理監。
26 ◯小寺行政改革・危機管理監
委員長のお許しをいただきまして、昨日6月20日、青森市荒川の八甲田登山線付近で発生した火山性ガスによることが疑われます遭難事故について御報告いたします。
なお、資料を配付させていただいておりますので、あわせてごらんいただければと思います。
昨日6時50分ころ、青森消防本部に、タケノコとりのため入山した7名のうち、女性2名、男性1名の計3名が倒れたとの通報があり、うち1名について現地で死亡を確認、残る6名のうち3名が救急車により青森市内の病院に搬送されました。この場をおかりいたしまして、亡くなられた方に対し、衷心より哀悼の意を表したいと存じます。
事故発生現場は、酸ヶ湯温泉から仙人岱を経て大岳に至る八甲田登山線付近で、現在、県警察本部において、八甲田登山線登山口からの入山を規制しているほか、亡くなられた方の死因を調査しているところです。
防災消防課におきましては、事故発生後直ちに職員が登庁し、警察、消防、気象台等関係機関と連絡体制を確保するとともに、この事故に関する情報共有を図り、今後の対応を検討するため、庁内関係各課、警察本部、青森市及び青森地方気象台による連絡会議を開催いたしました。
また、事故発生現場は、国有林野で、かつ国立公園の区域となっていることから、それぞれを所管する東北森林管理局青森事務所、青森森林管理署及び環境省東北地方環境事務所十和田自然保護官事務所も交え、今後の対応を協議することとしております。
先ほども申し上げましたとおり、現在、亡くなられた方の死因を調査しているところであり、今後とも、庁内関係課及び関係機関と連携しながら、現場周辺への立入規制や事故原因の把握に努めてまいりたいと考えておりますので、委員各位の御理解と御支援のほどをよろしくお願いをいたします。
以上、報告といたします。
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◯成田委員長
ただいまの報告事項のみに質疑を行います。
なお、
所管事項については、本件終了後質疑を行います。
質疑は議題外にわたらないように簡明に願います。
質疑ありませんか。──山内(正)委員。
28 ◯山内(正)委員
本当に痛ましい事故が起きました。残念であります。亡くなられた方にはお悔やみを申し上げたいと思います。
そこで、今回のこの事故でありますけれども、ここでふと頭に浮かんだのが、たしか前にも、自衛隊員の方が訓練をしていて亡くなられたことがあった。場所は違うようでありますけれども、それがまず頭に浮かびました。そこで、調べてみたら、97年の7月、二酸化炭素中毒で3人が訓練中に亡くなられたという事実がございます。
そこで、この事故が発生してから今までの間、どのような対策がとられてきたのかなというふうに思うわけであります。今後の対策については、きょうの報告で、また考えるということでありますけれども、以前にもそういう事故が起きているわけでありますから、その後どのような対策がとられてきたのかお伺いをいたします。
29 ◯小寺行政改革・危機管理監
ただいま田代平での事故のお話があったわけですけれども、県といたしましては、平成9年の田代平におきます陸上自衛隊の訓練事故発生後になりますけれども、登山道を所管いたします観光企画課におきまして、今回の事故現場付近の登山口を含めて5カ所の登山口に火山ガスへの注意を呼びかける看板を設置したということで伺っております。
以上です。
30 ◯山内(正)委員
今回の事故を見ますと、風向きとかいろんなそのときの気象条件によって起きたというふうな見方もされているようでありますけれども、こういう今までも発生した場所、あるいはおそれのある場所、そういうところも、いわゆる危険地域と呼ばせていただきますけれども、そのパトロール的なものはどのようになされているのかお伺いをいたします。
31 ◯小寺行政改革・危機管理監
パトロールというお話があったわけですけれども、今現時点でどういう形でのパトロールを行っているかということについては確認をいたしておりません。ただ、今後も含めて、庁内の関係課あるいは関係機関を通じて連絡会議等を開催していきますので、そういう場でどういう対応をとっているのかということを確認してまいりたいというふうに思っております。
以上であります。
32 ◯山内(正)委員
これはやはり今の場合だけじゃなく、危機管理の面からいきますと、その危険地域、このガスだけではなく、あり得ると思いますので、例えば一例を挙げますと、最近また出没が多くなってきましたクマによる、これも山菜とり等で行った場合に被害に遭っている、人身事故に遭っている例がもう出ております。現実にもう民家の近くまで来ている、親子連れでですね。そういうのもあります。ですから、危機管理の面から考えていきますと、今申し上げたようないわゆる危険区域というんでしょうか、危険にさらされるような、あるいはその目撃情報も含めてやはり対応が必要ではないのかなと。
これはもちろん、この危機管理行政、ここの部署だけでは当然できるわけではないと思いますけれども、全庁的にこれはきちっとしていきませんと、やっぱり行政の役割というのは県民の命と安全、命を守るという大きな行政の役割がございますから、できるだけこのことについては、万全のと言うと言い方が適切ではないかもしれませんが、よりこういう事故の発生を未然に防止するような対策をぜひとっていっていただくようにお願いをして、終わります。
33
◯成田委員長
ほかにありませんか。──小桧山委員。
34 ◯小桧山委員
今、
山内委員が申されたとおり、大変な事故が起きてしまったわけですけれども、本当に亡くなった方には哀悼の意を表したいと思います。
御存じのように八甲田、十和田湖というのは、我が国にとって観光の面では顔的な存在なわけでございます。したがって、ことし12月に新幹線全線開通ということにもなれば、全国版で放送されたということはマイナスイメージをいただいたということで、これは先ほども言ったとおり、以前にも自衛隊員が犠牲になっていると。場所は違うといえども。
したがって、今、東北森林局だとか十和田自然保護官事務所等が対応を協議しているようでございますけれども、我々議員としてもこれはアクションを起こすべきでないか。場所に行って、まだ規制が行われているというのであれば、行けるところまで行って、係の人に説明を受けて、その場所を見ておく必要があるのじゃないかなという思いをしたもので、そういうことを提案してみたいと思います。
35
◯成田委員長
今の小桧山委員に対して、執行部のほうから何かありませんか。──小寺行政改革・危機管理監。
36 ◯小寺行政改革・危機管理監
実はきのうの朝、事故が発生したということで、我々も急遽登庁しまして、各課とも情報を共有しながら対応してきたわけですけれども、我々としてもまだその現地を確認していないと。できていないという状況でございます。そういったこともございまして、登山道からどれくらい離れた場所なのか、今後、観光客も含めていろんな方が立ち入るような場所なのかどうか、そういったことについてはきちんと確認をする必要があるというふうに思っておりますので、小桧山委員から今御提案があったわけですけれども、そこについては、議会サイドで対応を決めていただければ、一緒になって行動していきたいというふうに思っております。
以上でございます。
37 ◯
川村委員
私のほうからも、特に今回の事故で中学の2年の女子生徒が犠牲になったということで、改めて御冥福をお祈りをしたいと思います。
それで、これから原因の究明と再発防止対策ということで、いろいろ県のほうも頑張っていただかなければならないわけですが、先ほど御報告ありましたように、国の機関、あるいは県も、警察、県警、消防、そして商工労働部と多岐に情報がわたっているということ、また、青森市もこれに関係をしてくるということで、これらの対策、原因究明というものはすべて、先ほど連絡会議というお話があったんですが、こういった連絡会議の中で進められていくということになるのか、まずお聞きしたいと思います。
38 ◯小寺行政改革・危機管理監
ただいまの御質問でございますけれども、昨日急遽連絡会議を開催させていただきました。今お話のありました、国はちょっと入っておりませんでしたけれども、警察本部、青森市、消防署、そしてまた庁内の関係各課ということで1回目の打ち合わせを開催させていただいたわけですけれども、今後、いろんな原因が明らかになる、あるいは当面の対応としてどういう形で立入規制をやっていくのかということについては、今後とも引き続きそういった会議で検討していくということにしておりますし、その中にまた新たな事態等が発生した場合には、また改めて検討するということになると思っております。
以上です。
39 ◯
川村委員
けさの新聞の報道によると、対策本部というふうな扱いもしていまして、今、御報告では連絡会議と。正式な名称はどういうふうになっていますか。
40 ◯小寺行政改革・危機管理監
今お話のあった対策本部の件ですけれども、警察本部のほうでは対策本部ということで組織を立ち上げておりますけれども、県のほうでは、昨日開催した会議ですけれども、正式名称は荒川酸ヶ湯沢登山道における遭難事故に係る連絡会議ということで開催させていただきました。
以上です。
41 ◯
川村委員
わかりました。すべてがこの連絡会議で、各部門連携してやって進められるということで、理解をいたしました。
次に、再発防止対策ということで、まず、きのうは道路閉鎖等も一時行われたようでありますし、また、登山道、2つのルートが今閉鎖をされていると。酸ヶ湯から毛無岱のルート、それから酸ヶ湯から今度は大岳のルートということで広がったんですが、ただ単に閉鎖をしているだけなのか、どういう状況で今閉鎖をしているのか、もう少し詳しくお聞かせいただきたいと思います。
42 ◯小寺行政改革・危機管理監
現在の状況でございますけれども、警察本部サイドは、先ほどお話しした八甲田登山線については、登山道の入り口の時点で立入禁止のロープを張っていると。それから、現場周辺でございますけれども、そこについても同様にロープを張って立入規制を行っているというのが1つでございます。
それから、県のほうの対応ですけれども、先ほど、登山道を所管いたします観光企画課のほうに確認をいたしましたところ、昨日のうちに、今回事故が発生した八甲田登山線、それから毛無岱を通って大岳に行く登山道、そこについても閉鎖を行ったということでございます。
それから、けさの対応といたしまして、八甲田ロープウエーの山麓駅、それから山頂駅においても、登山道が閉鎖をされているということについて利用者に周知徹底を図っていると。それからまた、ロープウエー経由で大岳のほうに登山をするルートがあるわけですけれども、その登山道に入るところについても入山は規制を行ったということで伺っております。
以上です。
43 ◯
川村委員
当面この登山等の規制を行うということは、再発防止ということで大変重要なことでありますので、私はそういう対応については評価をするんですが、ただ、これからのことを考えたときに、長年の登山ということでこういう事故はなかったわけですので、恐らく硫化水素が原因の事故ではないかというふうに考えられるんですが、早い時期にやはり解除していくということも必要ではないかと。かなりこれから登山、夏山のシーズンを迎えますので、全国から多くのお客様が見えるわけですから。私は、従来の登山道であればそんなに問題はないんでないかと。むしろ、その登山道から事故の現場というのがまた左のほうにかなり入った場所ということで、そういった場所に入られないような看板ですとか、あるいはロープを張るとか、そういう具体的な対策をしていただいて、登山道については早い機会に解除していくと。それには個々の対策が必要となるんですけれども、その辺の考え方についてお伺いしたいと思います。
44 ◯小寺行政改革・危機管理監
今のお尋ねについてでございますけれども、今現状としては、2次被害を防ぐために危険箇所に入らないということを徹底させるための対策をとらせていただいております。
今後の対応ということになるわけですけれども、まずは今回の事故原因が何であったのかというところをきちっと調査した上で、改めてその現場周辺も含めてきちっとそれを把握し、今後また発生する可能性があるのかないのか、あるいはその範囲がどうなのかということも調査した上で、安全が確認された時点では、今お話しありましたように、早目に登山道の立入規制を解除するということも当然検討していくことになると思いますけれども、事故の場所は国有地ということになっておりまして、また、先ほどもお話ししましたように、国立公園ということにもなっております。
そういう面では、国の関係機関とも、今、日程調整をしておりますけれども、早々に協議を行って、連携しながら調査も含めて対応してまいりたいというふうに思っております。
以上です。
45 ◯
川村委員
わかりました。一般登山道であればこういう事故というのはそうそうないんですが、今回、特に山菜とりの方ということで、報道にもありますように、かなりの方がこういったタケノコのとれる地域とかということで実際に入山をしているというのが実態のようです。したがって、むしろ山菜とりに対していかにして理解をさせるかということが再発防止の大きな決め手になるんではないかと思いますので、山菜とりに対する周知というものを改めて考えていただきたいのと、あと、私は、今回の事故をやはり参考にしながら、酸ヶ湯温泉のすぐ近くにこういった場所があったんだということで改めて驚いているんですが、十和田八幡平国立公園の中にこういう場所があるんだということで言いますと、やはりもう一度この国立公園全般をチェックしていただいて、危険箇所をなくし、排除していくという全般の対策も必要ではないかと思います。その点についても考え方をお聞かせいただきたいと思います。
46 ◯小寺行政改革・危機管理監
今2つの御質問あったと思っております。前半のほうの広報、タケノコとりに対する広報の周知徹底ということでございますけれども、事故発生を受けまして、県警のヘリ「はくちょう」、あるいは、きのうはちょっと天候の関係で飛べませんでしたけれども、防災ヘリ「しらかみ」、こういったヘリコプターを通じて上空から呼びかけを行うということもやっておりますし、また、それ以外の広報としてもいろんな対応が考えられると思っております。先ほどもお話ししましたけれども、連絡会議の中には青森市も含めていろんな方々、消防機関もそうですけれども、入っておりますので、その辺について今後どう対応していったらいいのかということについてもまた協議をしていきたいというふうに思っております。
それから、国立公園内における全般のチェックといいますか、ということについてのお尋ねだったと思っておりますけれども、これにつきましても、今改めて、今回の事故を受けて、どういうふうに被害を出さないように対応していったらいいのかということについては、所管する部局ともまた連携をとりながら的確に対応していきたいというふうに思っています。
47 ◯
川村委員
最後に、要望しておきます。
原因究明が何よりも今急がれると思いますので、しっかりしていただきたいのと、あとやはり再発防止対策、今回の事故を教訓にしながら、今後二度とこうい事故が発生しないように再発防止対策の確立に全力を尽くしていただきたいと思います。
終わります。
48
◯成田委員長
ほかにありませんか。──
中谷委員。
49 ◯
中谷委員
私からも、このたび亡くなられた13歳の子供さんには本当に心からお悔やみを申し上げたいと思います。
今、るる質問があったわけですが、私が今一番ここで気になっているのは、この発生場所を所管するのは国有林野かつ国立公園の区域だということが1点、それから、先ほど危機管理監のほうから、八甲田登山線登山口、これは観光企画課というんですか、所管は。そういう答弁があったように思うんですが、恐らくそういう関連からいって第一義的に連絡会議等を設置したようですが、これ、所管的には県の危機管理監が中心となって今後原因調査あるいは対策等を図っていくということで理解してよろしいんですか。
50 ◯小寺行政改革・危機管理監
初めに登山道の関係からお答えいたしますけれども、八甲田の中には登山者のためのいろんな登山道が整備をされております。今回、その事故のあった登山道につきましては、県管理の登山道だということでございます。
それから、もう一点のほうですけれども、今回、私のところで主体的にといいますか、対応させていただきましたのは、県庁各課だけでなくて、消防機関、青森市、警察、その関係者が多岐方面にまたがるものですから、そういった面での連絡調整が生じるということ、そしてまた、県管理といいますか、県の直接関与する部分といたしましては、先ほどお話ししましたように、商工労働部サイドが管理することになっている登山道があるということで、県、市町村、あるいは警察機関、消防、いろんなところとの調整も行いながら対応していくという観点から、今回、緊急に対応する必要があるということで私のところで対応させていただいたということでございます。
51 ◯
中谷委員
すると、これからも危機管理監が主催者といいますか招集者になって連絡会議、あるいはさっき言った十和田の自然保護官事務所とか国との連携部分、そういうことも危機管理監のところが主催してやっていくということですか。
52 ◯小寺行政改革・危機管理監
少なくとも当面につきましては私のところで国との調整、あるいは関係機関の調整をやってまいりたいというふうに考えておりますが、それは今後の推移いかんによってはまた別な対応も考えられるのかなと思っておりますけれども、当面は私のところで対応してまいりたいと思っております。
53 ◯
中谷委員
私がなぜ今ここでこういう管理、所管の確約の話をするかというと、奥入瀬川の例のあれありましたよね、裁判で。残念ながら国、県負けたわけですが、万が一この子供さんの今後のことで原因が究明されて、この登山道の管理がどこの部分だったのかとか、この亡くなった場所が国立公園の園地だったということからいくと、死亡原因の究明、あるいはふだんの管理がどうであったかという責任がきちっと問いただされてくるわけです。
そういうときに、きちっと県としても、登山道についてはうちが所管している、ただ、場所は国立公園だったんですよ、というお互いのこう何といいますか、また責任についての何々などができるだけないようにといいますか、きちっとした、今のうちから、余りに、連絡会議の調整から何からとりあえず危機管理監のところでやることは理解はいたしますが、今後、国との連携の中にあって、だれがどう主導をとってこの辺の原因調査あるいは今後の対策を決めていくのかということも大事だろうと思いますので、意見として申し上げておきます。
54
◯成田委員長
ほかにありませんか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
委員長からも委員の皆さんにお諮りしたいと思います。
今回の事故につきましては、本県にとりましても緊急事態でありますので、当委員会としても、まずは現場へ行って、対応についての説明を受けながら検討する必要があるのではないかと、そういうふうに思っております。
緊急ではございますけれども、あしたは予備日であります。これを利用して、まず現地へ行って把握することも委員会の責務ではないかと考えておりますので、この際、現地の状況を見ながら検討することに皆さん異議ありませんか。
[「異議なし」と呼ぶ者あり]
それでは、あした、時間的にもこれからいろいろ関係者と精査をしなければならないけれども、あしたは予備日を利用して現地に行くということで御異議ありませんか。
[「異議なし」と呼ぶ者あり]
ないようでございますので、そのように決定させていただきます。
執行部の皆さん、緊急でありますけれども、よろしくお願いいたしたいと思います。
それでは、暫時休憩をいたします。
午後1時から再開いたします。
○休 憩 午前11時56分
○再 開 午後1時01分
55
◯成田委員長
休憩前に引き続き、委員会を開きます。
所管事項について質疑を行います。──
古村委員。
56
◯古村委員
申しわけありません。ちょうど参議院選挙を目前にしていまして、さきの国会では、この選挙の根拠となる国政選挙執行経費基準法というのが、その一部改正案が廃案になりましたので、しかも、市町村に交付する選挙経費というんですか事務費、これが相当削減になっているということであります。そこで、各市町村で混乱がないのかどうか、そういう心配もありまして、3点か4点にわたってお聞きをしたいと思っています。
まず、県のほうでは9億2,000万円ほど参議院選挙の経費を当初予算に計上していますけれども、この額というのは、現行の法律の基準法に基づいて算出した額なのか、それとも改正をしようとしている適正化法案の一部改正案の趣旨に沿って金額を割り出したものか、まず冒頭お尋ねします。
57 ◯佐藤選挙管理委員会事務局長
お答えします。
今回の参議院議員通常選挙に係る本県の平成22年度当初予算額ですが、こちらにつきましては、現行法に基づいて算出しております。
なお、国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案については、委員御指摘のとおり廃案となりましたが、改正法案が廃案となりましても、改正法案に基づいて予算計上された選挙執行経費に係る平成22年度一般会計予算案が平成22年3月24日に成立しているため、国からは改正法案に基づく予算どおりに執行経費が交付される予定となっております。
58
◯古村委員
それでは、法律って何なんだということになるんですけれども、例えば法律に規定している額、それから、よく補助金であるのは、または予算の範囲内でという、そういうたぐいのものなのか。
59 ◯佐藤選挙管理委員会事務局長
こちらは、先ほどの執行経費基準法の第18条に、選挙管理委員会に要するその経費につきましては、第18条、予算をもって定められたものを都道府県に交付するという形になっておりまして、あくまで予算で決められたその範囲内で県、市町村の選挙管理委員会が執行するという形になります。
60
◯古村委員
予算の歳出の説明書には、国庫支出金9億2,623万1,000円とありますけれども、実際はどれぐらい減額になるのか。20%から17%という話もありますけれども、額としてはどれぐらい削減をされるのか。しかも市町村交付金についてはどうなのか。
61 ◯佐藤選挙管理委員会事務局長
トータルの予算額につきましては、国からの予算については約2割程度減額されたものとなります。
62
◯古村委員
2割程度といえば、金額にすれば幾らなのか、今承知していますか。
63 ◯佐藤選挙管理委員会事務局長
市町村分につきましては、約1億4,000万円ほど減額されることになっています。
64
◯古村委員
それともう一つ、我々県会議員選挙、来年、4月上旬かと思いますけれども、それに必要な経費、今年度中に必要な経費として1億7,831万1,000円を予算計上しているところでありますけれども、これについても改正される法律案のもとで算出をされたのか、それとも現行の額で、これから県のほうで補正を要するものなのかどうか。
65 ◯佐藤選挙管理委員会事務局長
平成23年4月29日任期満了の県議会議員一般選挙に係る本県の平成22年度当初予算額は、現行法に基づいて算出しております。この額としては1億7,831万円余となっておりまして、このうち県から県内市町村に交付する市町村交付金は1億5,764万円余となっております。
市町村交付金の対象経費は、ポスター掲示場費及び事務費の一部となっておりますが、改正法案におけるポスター掲示場費は4%程度の削減にとどまっているため、改正法案に基づいて算出し直した場合であっても大きな差異は生じないと見込んでおります。
なお、平成23年度当初予算要求における市町村交付金については、その対象経費が投票所経費及び開票所経費となるため、改正法案に基づき、現行法に比べ2割程度削減されたものになると見込んでおります。
66
◯古村委員
まず、やっぱり2割も削減をされるということになりますと、これからの選挙を執行するに当たって影響が大きいと考えるんですが、その辺について県の見解をお伺いするのと、市町村のほうから、その経費の削減に当たって、苦情とかトラブルとか、そういうものが県のほうに寄せられているのかいないのかお尋ねをして終わりたいと思います。
67 ◯佐藤選挙管理委員会事務局長
改正法案につきましては、昨年11月の行政刷新会議における事業仕分け結果を踏まえた内容となっておりまして、国においては、必要資材の調達及び選挙の管理執行体制について、従来の慣行にとらわれることなく、合理化の見地から全般的に検討を加えて、事前に周到な計画を立てて、経費の適切かつ効率的な使用及び速やかな支出に努めるとともに、経理補助簿等を作成すること等により経費使用の明確化を図るよう注意喚起しているところでございます。
県としては、こういった内容を踏まえまして、県内市町村の選挙執行経費削減により選挙事務に支障が生じないように、県内市町村選挙管理委員会事務局に対しまして、他県の先進事例の紹介や、また、3月には、「0.1秒の改革、開票事務改善の実践」と題しまして投開票速報事務の研修会を実施するなど、選挙事務の効率化、円滑化に向けた取り組みを行ってきているところでありますので、市町村の選挙執行経費については一層節減されるものと見込んで、認識しております。
なお、市町村の選管からの苦情等につきましては、現在のところ来ていないという状況でございます。
68
◯古村委員
申しわけありません、せっかく午後も総務部おいでになったので、選管のほうにあと1問だけ。というのは、内訳を見れば、今までの細かい基準額を見れば、選挙事務に従事する職員の場合は1日当たり3万3,000円程度を時間外手当として見積もっているわけですけれども、一般の立会人とかの場合は6,000円とか1万2,000円とか、この金額は格段に開きがある。確かに職員の場合は、時間外手当相当分ということになれば3万円とか4万円ということになるかと思いますけれども、しかし、選挙事務に従事する一般の立会人等から見れば、余りにもひどい差別をされているのではないかと。
立会人は長い時間拘束され、精神的にもある程度緊張を強いられる。有権者というのは朝と晩に集中するので、日中は退屈だと思われるかもしれないが、その退屈というのも意外と大変なことなので。
ですから、そういう点で、3倍程度も開きがあるというのはいかがなものか。だからといって職員の3万、4万を1万円にしろというのも、働く上でのルールというものがあるでしょうし、この辺は県の選管はどういお考えをお持ちなのでしょうか。
69 ◯佐藤選挙管理委員会事務局長
投票所経費の基準額につきましては、先ほど、国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律、この中で、第4条で投票所1カ所当たりの基本額が定められております。それをもとに算出しますと、市町村職員の時間外手当、こちら14時間分、法定で13時間、準備、撤去にそれぞれ30分の時間を見込んだ14時間で積算しますと3万3,728円、投票管理者及び投票立会人の費用弁償の額、こちらは法定13時間分でございますけれども、こちらは同法第14条で明確に定められておりまして、それぞれ1万2,600円、1万700円となっております。
ですので、選挙執行経費については、この法律の基準に基づいた上で各市町村の判断で執行されるものでございますので、こちらについては、改正法案の趣旨等に基づいても、従来の慣行にとらわれることなく、合理化の見地から、経費の適切かつ効率的な執行に努めていきたいと考えております。
70
◯古村委員
市町村に任せるということか。
71 ◯佐藤選挙管理委員会事務局長
任せるということではなく、この法律において、第14条において投票管理者と投票立会人については明確に費用弁償の額が定められておりますので、この法律の基準は基準としまして、それ以外に、職員がその事務に当たる等の場合については、その時間外手当の考え方についてはその市町村の判断によるということになります。
72
◯成田委員長
ほかにありませんか。──山内(正)委員。
73 ◯山内(正)委員
税の徴収率についてお伺いをいたします。
県税の平成20年度の徴収実績及び平成21年度の徴収見込額と率、これについてお伺いをいたします。
74 ◯平野税務課長
お答えします。
平成20年度の県税収入につきましては、調定額が1,420億1,196万円余、収入額が1,385億6,511万円余、収入歩合は97.6%となっております。一方、平成21年度につきましては、現在決算額を集計中のため、最終予算額ベースでの見込額で申し上げれば、調定額が1,288億6,812万円余、収入額が1,250億4,896万円余で、収入歩合は、前年度より0.6%減の97.0%と見込んでいるところでございます。
このように収入歩合が下がる要因といたしましては、収入歩合の高い法人事業税が地方法人特別税の導入、景気の低迷等により105億円余下回ったこと、個人県民税が税源移譲により収入未済額が大幅に増加したことにより、収入歩合の低い滞納繰越分の割合がふえたことに加え、厳しい経済状況の影響があったことが考えられ、県税全体では合計で0.6%減と見込まれるところであります。
これらを踏まえまして、平成22年度におきましては、県税滞納額縮減総合対策要綱を定め、増加傾向にある収入未済額の増加に歯どめをかけるよう数値目標を定め、数々の徴収対策に取り組んでいくこととしております。
以上です。
75 ◯山内(正)委員
景気のせいとかいろいろ要因はあるわけでありますが、それについてはまた次に伺いますけれども、まずその前に、平成21年度の包括外部監査、これについて、前回もお伺いしたわけでありますけれども、まだ対応がそのときには未定というふうな状況でありましたので、そろそろ監査結果と対応方針がまとまったのではないかと思いますので、お伺いをいたします。
76 ◯平野税務課長
平成21年度の包括外部監査では、詳細に各県税部における事務について監査をしていただいたところ、総体的に税務事務の執行を根本から見直さなければならないような大きな指摘はなかったと受けとめていますが、個別案件について、記載漏れ等の形式的な誤りや事務処理の過程で確認が十分でなかったものが見受けられたところです。
税務行政は、適法性、公平性が強く要請されますので、細やかな事務処理においても気を引き締めて行うようさらに徹底し、税の適正な賦課徴収、公平・公正な執行に努めてまいりたいと考えております。
なお、指摘事項10件につきましては、既に改善済みとなったものが9件、現在再調査中のものが1件となっております。また、そのほか県税全般にわたりましてさまざまな意見をいただいておりますが、半分程度は対応済みで、そのほかのものにつきましては、現在、その内容を精査しているところであり、その結果を踏まえ、できるところから速やかに改善してまいりたいと考えております。
77 ◯山内(正)委員
税は行政の根幹にかかわるわけでありますから、スピード感を持ってひとつ対応をしていただきたいと思います。
そこで、この徴収率を上げるために今実施していることで、市町村の徴収チームが編成されているということでありますが、実施している市町村数、また、その徴収チームによって徴収率がどの程度向上しているのか、2点お伺いをいたします。
78 ◯平野税務課長
お答えします。
平成21年度の徴収支援チームの参加市町村数は、2市15町3村の20市町村となっています。
参加市町村の個人住民税の徴収率でありますが、5月末の決算数値は現在精査中のため、4月末現在で見ますと、現年課税分が96.2%で前年度より0.2ポイントの上昇、滞納繰越分が18.5%で0.1ポイントの上昇となっています。
79 ◯山内(正)委員
若干でありますが、改善されているというふうに受けとめました。そこで、この現在実施していない残りの半分、20市町村について、県は今後どのように対応していくお考えなのかお伺いをいたします。
80 ◯平野税務課長
お答えします。
平成22年度の徴収支援チームは、前年度からの継続が15市町村、新規が5市町村で、21年度と同数であります20市町村が参加をしてございます。
市町村に対する個人住民税の徴収支援策につきましては、徴収支援チームのほか、県が直接徴収する徴収引き継ぎ、共同の文書催告、共同滞納整理などをメニュー化し、市町村に提示しています。市町村においては、みずからの徴収体制や徴収レベルに応じて支援策を選択できる仕組みとなってございます。
なお、昨年度においては、徴収引き継ぎを30市町村、共同文書催告を31市町村、共同滞納整理を16市町村で実施しています。今年度におきましても、昨年度と同様、徴収支援チーム以外の支援策についても促進していくこととし、市町村と一体となって個人住民税の収入確保を図っていきたいと考えております。
また、来年度以降の徴収支援チームにつきましては、市町村の実情に応じて、チームへの参加を積極的に働きかけてまいりたいと考えております。
以上です。
81 ◯山内(正)委員
21年度と22年度で総数は変わらないけれども、要するに5チームが入れかわったというような形になったようでありますけれども、徴収支援チームを使わなくなった市町村は、どういう理由ででしょうか。
82 ◯平野税務課長
21年度で終了した市町村の状況ですが、例えば、この制度は20年度から実施していますが、20、21年度と2年間実施をして、ある程度軌道に乗って、卒業をしたというところもございますし、そのほか、市町村のいろんな諸事情で取りやめしたいというところがございました。
以上です。
83 ◯山内(正)委員
市町村にしろ県にしろ、やはり徴収率を上げるということは当然やっていかなければならないわけでありますから、おりたというかチームをやめたところでも、きちっとなっていればいいんですけれども、それから、あとまだ参加していないところがあるとすれば、それはもうそうしなくても十分な徴収率を上げているというのであればそれでいいかとは思いますけれども、しかし、そうじゃない限りは、やはりもう少し県と共同というか、少しお互いが連携とりながら徴収率を上げていくということをひとつ進めていっていただければということだけはお願いをしておきます。
次の質問に入らせていただきます。午前中でお話出ました危機管理体制についてお伺いをいたしたいと思います。
きのうの災害は、これは自然災害でございます。そのほか、今までも危機管理と言えば感染症に関することが結構あったわけでありますけれども、近くでは新型インフルエンザ、それからその前は高病原性鳥インフルエンザ、それからSARS、いろいろあったわけでありますけれども、例えば高病原性鳥インフルエンザだと農林水産部の畜産課とか、新型インフルエンザだと厚生のほうとか、いろいろ窓口は違いますけれども、総合的な、総合所管部局としての危機管理の部局としてお伺いをしたいと思うんですが、4月20日に発生いたしました宮崎県の口蹄疫、いまだに沈静化できないでいる。これが牛、豚のみならず、人間生活にも大きな影響が出てきております。そこで、今回の口蹄疫への対応を県としてどのようにしているのか、お伺いをいたします。
84 ◯松岡防災消防課長
お答えいたします。
今後、仮に県内で口蹄疫が発生し、宮崎県のように感染が拡大すれば、全庁的な対応が必要となる事態も想定されますが、県では、危機管理事案に迅速かつ的確に対処するため、青森県危機管理指針を策定し、各部局においてマニュアルの作成や訓練の実施といった体制整備を行うよう規定しております。
今回の口蹄疫への対応については、家畜伝染病の防疫という観点から、一義的には担当部局である農林水産部において初動対応を行うことになりますが、これまでの農林水産部の対応として、異常家畜の早期発見・通報や畜舎出入り時の消毒の励行、部外者の立入制限などの予防対策に関する情報提供、休日待機と緊急連絡体制の整備、畜産関係団体等との防疫対策会議の開催、青森空港における国内線を含む乗客の靴底消毒、宮崎県及び鹿児島県から本県への家畜移入禁止措置を講じたほか、現在、大規模かつ同時多発的な発生に備えた対応マニュアルの見直しや、見直し後のマニュアルに基づく防疫演習の実施などを検討していると聞いております。
また、6月2日の庁議において、知事から、本県での万が一の発生に備え、全庁的な対応を視野に入れ、今後の対応に万全を期するよう指示があったことを踏まえ、同日中に各部局主管課の危機管理担当者を構成員とする危機情報連絡員会議を開催し、宮崎県での口蹄疫の状況について情報共有を図り、県内で発生した場合には全庁的な対応もあり得ることについて確認をしたところです。
県としては、本県でいつ発生してもおかしくないとの認識を持ち、今後も積極的な情報収集に努め、迅速かつ確実な初動対応が図られるよう、また、万が一の場合には全庁的な対応がスムーズに行われるよう、関係部局と連携してまいりたいと考えております。
85 ◯山内(正)委員
午前中にも申し上げたんですが、危機管理、これは住民の命、財産を守るのが行政の最大の責務だということを申し上げました。それで、今回の口蹄疫、これは再興感染症、再び出てきてという意味でありますけれども、明治41年、1908年に日本で発生し、102年前ですか。そしてこの次に出たのが10年前ということでございます。最初出たのが東京、神奈川、兵庫、新潟と、全部で522頭で済んだわけでありますけれども、それから2000年の場合も宮崎県で、今と同じように宮崎でありますけれども、3月から4月に3つの農家から発生して、北海道では5月に1戸から出て、トータルで740頭で沈静化に成功したと。
このときはワクチンを使用しなかったわけでありますから、正常国に復帰するのが、もう平成12年の9月27日には正常国に復帰できたということでありますけれども、今回の場合は、4月20日に発生して、しかも豚が国内初の発生ということで、感染力の強く、牛の1,000倍どころじゃない、2,000、3,000倍の感染力を有することもあると伺っているわけでありまして、なかなか、これは先ほどお答えにありましたけれども、初動対応が本当に重要なことだろうと。これはもう共通認識であります。
特に、新型インフルエンザがもう既に南半球では流行の兆しが見えてきている。もうかなり、ことしの冬には日本でもまた出てくるんじゃないかという状況にあるようであります。
それで、こういう目に見えないいわゆるウイルスあるいは感染症というのはなかなか危機管理が難しいと思うわけでありまして、そういう中で、宮崎で発生した時点で、近畿地域の11府県が広域で畜産防災担当者による対策協議会を立ち上げて、広域的な対応を始めております。青森県、岩手県、秋田県、特に岩手県と、やはりそういう意味では畜産とか養鶏等を含めて盛んな地域であります。そういう場合のこの広域対応についてはどのように考えているのか、お伺いをいたします。
86 ◯松岡防災消防課長
先ほども申しましたけれども、一義的には畜産課のほうで現在、対応マニュアルの見直しとか、そのマニュアルに基づく防疫演習等の実施を検討しているということなので、私どものほうとしては、これらに対する支援等については現在のところ検討しておりますけれども、対応の状況等については、畜産課のほうにそのような御意見があったということをお伝えしたいというふうに考えています。
87 ◯山内(正)委員
私が言っているのは、口蹄疫だけではなく、その後申し上げた新型インフルエンザ、これは、新型インフルエンザは畜産課ではないわけですから、そういう意味での広域対応はどのように考えているのかということをお伺いしたわけでありまして、口蹄疫については、今のお話のとおり、例えば今現実に行われているのでいいますと、宮崎県で発生して、もう県境まで行っているわけですから、鹿児島県が同じような厳戒態勢をとっている。それから、熊本もそうであります。そして、九州から一歩出た近畿、それから四国でも共同して対応をしている。それはわかるんです。
ただ、新型インフルエンザの場合、これは本当に、東北地方では、この間データを見たんですけれども、全国から比べればまあまあ割と被害が少なくて済んだというふうには思えるわけでありますけれども、ただ、いろんなウイルスの状況を見ますと、またかなり毒性が強くなってきているような状況も見受けられております。
そうした場合に、今の宮崎県を見ていると、例えば口蹄疫であれ新型インフルエンザであれ、1県だけでの対応というのはなかなか難しいのではないかというふうに思うものですから、広域対応についての基本的な考え方をお伺いをしたのでありますから、お答えをいただきたい。
88 ◯松岡防災消防課長
災害とか、それから国民保護対策については、これも原則になりますけれども、北海道と新潟県を含めた8道県の応援協定というのがございますので、直接その危機管理、口蹄疫とかという事項ではありませんけれども、それを中心とした形で他県との連絡調整を図って必要な応援態勢をとっていくものと考えております。
89 ◯山内(正)委員
今、国民保護計画の話が出たので、それではまず国民保護計画のほうをお伺いをいたしますけれども、県、市町村で、これは有事法制の一つである国民保護法ですか、これに基づいてのことでありますけれども、県、市町村の国民保護計画の策定状況と、それから国民保護訓練の実施状況についてお伺いをいたします。
90 ◯松岡防災消防課長
お答えいたします。
県では、18年3月に青森県国民保護計画を策定し、その後、平成20年3月及び平成22年3月に一部変更を行いました。また、市町村国民保護計画については、平成19年1月17日に東北町が策定して以降、平成20年3月12日までに県内すべての市町村が策定しています。
次に、国民保護訓練ですが、県では、平成18年度以降毎年度、青森県総合防災訓練において住民避難等の実働訓練を実施しているほか、平成20年2月に県単独の図上訓練を、平成20年11月には国との共同図上訓練を実施しており、今年度も国との共同図上訓練を実施する予定としています。また、市町村では、平成19年度以降、十和田市や佐井村において実働訓練を実施しています。
県としては、県民の生命、身体、財産を保護するため、今後も国民保護体制の整備に万全を期してまいりたいと考えております。
91 ◯山内(正)委員
データを見ますと、全国、1回だけはやったけれども、あとはやっていないという県が割と多いというふうに伺ってございます。そういう意味では、青森県、よくやっていただいているというふうに思います。しかし国民保護計画というのは第一義的にはテロ対策が一番の目標というふうに伺っておりますが、この危機管理という面からいくとやはり、それはそれとして、国も含めた形の行動になるわけでありますから、それは国全体としての動きの中で対応していくべきことになるのかなと思います。
先ほどの件に戻りますと、それぞれの県なりそれぞれの地域がやはりいかにしてそういう危機から守っていくかということが大変重要なことでありますので、特に先ほど来申し上げているのは、口蹄疫は別として、あとの場合は人の命にかかわるというふうなことが多いわけでありますので、特に最近、鳥インフルエンザが、かなり毒性を持ったのが出てきている状況、それから新型インフルエンザもそうでありますけれども、そういう中で的確な情報収集をしながらきちっとした管理体制をとっていっていただきたいと。
先ほど私も言いました、豚のことを口蹄疫で言いました。豚の発生が初めてだったものですからマニュアルがなかったんですね、日本に。ないものをマニュアルつくれない。牛の場合も、ワクチンを使った場合とそうでない場合とで、その使ったときのマニュアルがない、極端に言いますとね。
そういう状況で、これから相当検証をして対応マニュアルをつくっていかなければならないだろうというふうに思っております。やはりその取りまとめの部局だと思いますので、今申し上げた新型インフルエンザにしろ、あるいは口蹄疫にしろ、やっぱり社会生活に大きな影響が出てまいりますので、しっかりとした危機管理をお願いをして、終わらせていただきます。
ありがとうございました。
92
◯成田委員長
ほかに質疑ありませんか。──
川村委員。
93 ◯
川村委員
山内委員の質疑にも関連をいたしますが、個人住民税の滞納対策についてお伺いいたします。
年間で22億円ほどの県税未納ということで、その解消が大きな課題になっているわけでありますが、先月、5月25日、26日、総務企画の委員会が県内の調査を実施いたしまして、中南、西北の両県民局で概要説明を受けました。特に個人住民税の滞納対策の取り組み状況に話題が集中したのでありますが、県、市町村との共同で取り組んでいる個人住民税徴収支援チームの成果、今年度の取り組み方針等についてもお聞きしたところであります。市町村の中には少ない陣容で大変御苦労されている様子もうかがえるのでありますが、まず最初に、この個人住民税の滞納整理をする上での課題は何かということで、改めてお伺いいたします。
94 ◯佐藤市町村振興課長
お答えします。
各市町村では、滞納額の縮減等に向けた徴収対策の一環として、例えば滞納整理計画の策定、滞納管理システムの活用、全庁的な組織の設置、夜間納税窓口の開設、インターネット公売、タイヤロック差押えといったこと等を実施しておりまして、これらの取り組みにより一定の成果を上げているものと認識しております。
また、当課におきましても、毎年度、市町村税務職員を対象とした徴収事務研修などの各種研修会を実施しまして、そのスキルアップを図ってきている、人材育成という観点で支援してきているところでございます。
その一方で、本県における経済状況や雇用環境などの地域性を背景とした納税環境の厳しさというのも課題としてあるのではないかと考えているところでございます。
以上です。
95 ◯
川村委員
課題についておよそ理解をいたしますが、さきの調査でこの委員会の委員からも徴収支援チームのことでいろいろ議論がなされたわけですが、先ほどの御答弁にもありましたように、参加をしている市町村と、していない市町村があるということで、県の立場では、自主参加といいますか、その市町村の判断に参加するかどうかゆだねているようでありますが、委員からは、もっともっと強力に、市町村と一緒にやっていくんだということで働きかけていくべきではないかという御意見もありました。私もまさにそういう、そうではないかと思って、改めて意見として申し上げておくところでありますが、この滞納整理を行う場合に、何度も電話をしなければいけない、あるいは訪問をしなければいけないということで、現場のほうでは大変御苦労が多いんではないかと思うんですが、最近、この地方税の滞納整理を効率的に進めるためのコンピューターによる地方税滞納整理システムが開発され、成果を上げているという情報も伺っております。
これは、パソコンに現年度、過年度、税目、納税金額等の基本情報が集約され、これにあわせて地方自治体電話催告システム、いわばコンピューターによって電話の催告ができると、こういうシステムを統合したものが販売、リースをされているということも伺っております。パソコンの画面の表示に従ってクリックするだけで滞納者へ効率的に電話をかけて納税を促すことができると。過去の電話履歴で、どの時間帯がつながりやすいかコンピューターが自動的に判断する。このシステムを導入することによって大きな実績を上げている自治体も出てきているとのことであります。
そこで伺いますが、県内の市町村における個人住民税の滞納整理の効率化を図るための電算システムの導入状況について、把握しているようであればお伺いをいたします。
96 ◯佐藤市町村振興課長
県内市町村におきまして、個人住民税の滞納整理の効率化のために、先ほどの自動電話催告システムであるとか、そういった、具体的にどのような電算システムを導入しているかについては把握しておりませんが、当課におきまして、平成21年11月に実施しました徴収事務に関する調べというのがありまして、これによりますと、徴収対策の一環として何らかの滞納管理システムを導入している市町村は20団体となっております。
また、それ以外の市町村におきましても、滞納管理システムの導入を予定している団体は2団体、検討中の団体は6団体という回答が得られているところでございます。
97 ◯
川村委員
何らかの形で導入されているということで20団体、その他、検討しているとか、そういう話でありますが、果たしてそのシステムの内容がどういうものなのか、ぜひこれは各市町村から中身を詳細に集約していただければありがたいなと思うんです。
そこで、私は、県としても市町村と共同でといいますか、先ほどその支援チームの成果というお話もありましたけれども、この支援チームということで導入するのがいいのか、その辺は別にいたしまして、ぜひ個人住民税の滞納整理の効率化を図るためにこういった電算システムを活用する必要があるのではないかと。費用対効果ということから考えてもぜひ導入をしたほうがいいのではないかというふうに考えているので、その点について県の考えをお伺いいたします。
98 ◯平野税務課長
徴収支援チームで電算システムを活用すべきではないかというお尋ねですが、徴収支援チームは、県の職員が市町村の職員を併任し、市町村の職員として個人住民税の滞納整理を行う制度となっております。そのため、支援先の市町村で導入する滞納管理システムを活用することになります。
また、参加市町村は、大きな市部よりも町村が大半を占めており、費用対効果の面からも導入コストを検討する必要がございます。
いずれにしましても、徴収支援チームの活動を通じて、引き続き市町村の滞納管理のあり方について支援してまいりたいと考えております。
99 ◯
川村委員
ぜひ、有効な手段だと思いますので、御検討をいただきたいと思うんです。
そこで、ちょっと別な観点でもう一つつけ加えておきますが、滞納整理ソフトというのもあるようでありまして、例えば住民税を滞納している住民に対し、行政職員がいろんな公的な
サービスを紹介しなければいけないと、こういった場面も出てくると思うんです。従来は滞納の回収ということだけで接していたと思うんですけれども、実際、税を滞納している方というのは多重債務者であったり、あるいは失業をしているという、いろんな背景があると思うんです。そういった場合に、じゃ税だけが未納なのかというと、例えば社会保険料、年金等についても未納のケースが非常に多いということで、社会保険料の未納の確認、あるいは公営住宅に入居をしたいといった場合の情報提供、あるいは貸付金制度の紹介という、あるいは生活保護制度の紹介というような
行政サービスをいろいろ紹介をしなければならないというケースも出てくると思うんです。
そういった場合に、従来は本人が各部門に動かないとそういう
サービスを受けられないということでありましたけれども、最近はワンストップでいろんな
行政サービスが紹介していただけるという、こういうソフトも出てきているようでありまして、既に全国の190の自治体が導入しているという情報もいただいております。
したがって、先ほどの滞納整理のシステムにあわせて、これは各部門がみんな関係をしてきますので、そう簡単に実施できることではないと思いますが、ただ、今の時代はやはり納税者の立場に立った行政側の対応というのが非常に大事な時期でないかと。こういった
行政サービスを提供することによって結果的に滞納、納税につながるということも十分考えられますので、この辺についてもあわせて検討をしていただきたいということを要望申し上げて、終わります。
100
◯成田委員長
ほかに質疑ありませんか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
ないようでありますから、これをもって
総務部等関係の審査を終わります。
執行部入れかえのため、暫時休憩いたします。
○休 憩 午後1時45分
○再 開 午後1時50分
101
◯成田委員長
休憩前に引き続き、委員会を開きます。
企画政策部関係の陳情及び
所管事項について審査をいたします。
審査の順序は、初めに陳情について、その後、
所管事項について行います。
なお、本日、北山企画政策部次長が公務出張により欠席となっております。
陳情受理番号第1号「新幹線ルート盛岡-青森間錯誤決定についての謝罪要求及び津軽地区住民への運賃差額有期補償に関する陳情書」を審査いたします。
本陳情について、執行部の説明を求めます。──佐々木企画政策部長。
102 ◯佐々木企画政策部長
それでは、御説明申し上げます。
陳情者は、大鰐町の成田裕一氏であり、陳情の趣旨は2点ございます。
東北新幹線盛岡以北のルートについて、最終決定権は国にあるとしても、それに導いた本県のルート決定の判断に誤りがあったことを認め、苦しみを与えた津軽地区の人々に対し、新青森駅開業日以前に謝罪すること。
新青森駅開業日から10年間、弘前市、黒石市、五所川原市、西津軽郡、南津軽郡の住民が新幹線を利用する場合、現行の弘前・青森・八戸・盛岡間約208キロメートルと弘前・盛岡間約122キロメートルのルートが実現していた場合の差、約86キロメートル分に関して、その運賃差額約610円について県が負担することの2点でございます。
東北新幹線盛岡以北のルート決定に至る経緯につきましては、昭和45年5月に全国新幹線鉄道整備法が制定されると、東北新幹線盛岡以北のルートについて、1つは、太平洋回りルートである東回り論、具体的には盛岡・八戸・青森ルート、2つとして、秋田・津軽回りルートである西回り論、具体的には、盛岡・大館・弘前・青森ルートが論議されました。
昭和48年9月9日の知事、県議会議員、市町村長、農林水産・商工などの団体代表者及び学識経験者らが出席した新幹線建設促進に関する協議会において、東北新幹線盛岡以北は太平洋回りルートとし、また、日本海側の新幹線も県内に実現し、両線を県内で結ぶことが本県の高速交通体系から見ても最も望ましいとした案が満場一致で承認され、東北新幹線盛岡以北は現ルートにすることで県論が統一されました。
そして、昭和48年11月には、東北新幹線盛岡・青森間の整備計画が決定され、また、羽越新幹線富山・青森間が日本海側の大館・弘前・青森ルートを組み込み、基本計画として決定されました。
県論が統一された昭和48年9月9日に、新幹線建設促進に関する協議会が青森県新幹線建設促進期成会として新たに発足し、以来これまで長年にわたり、県、県議会、市町村及び関係団体等が一丸となって東北新幹線盛岡・青森間の早期開業を目指して活動してきたところです。その結果、いよいよ本年12月4日には東北新幹線盛岡以北の全線開業を迎えることとなりました。
以上のとおり、過去において東北新幹線盛岡以北のルートについては、さまざまな論議を経て現在のルートに決定されたところであり、ルート決定の判断に誤りがあったとは考えていません。したがって、県が津軽地区の皆さんに謝罪したり運賃差額を補てんする必要は一切ないものと考えます。
県としましては、東北新幹線全線開業の効果を県内全域で最大限に獲得するため、津軽地域はもとより、県内各地域への2次交通の整備などに引き続き積極的に取り組んでまいります。
以上、御説明とさせていただきます。
103
◯成田委員長
本陳情について御意見等ありませんか。──
中谷委員。
104 ◯
中谷委員
成田裕一氏の陳情について意見を申し上げます。
私の記憶では、何かこの関係の陳情は、1回委員会に上がったような気がしておりますけれども、いずれにしても、東北新幹線については、我々県議会も超党派で、一致団結して全線開通に向けていろんな努力をしてきました。特に新幹線鉄道問題特別委員会等々も設置して、県民の負託にこたえるために、それこそ一日も早い開業に向けて取り組んできたところであります。
その結果でありますけれども、12月4日開通、開業ということが決まりまして、あと166日となった今において、昔のこのルート決定の経緯を引きずることには何も意味がないと申し上げたいと思っております。
これからの県の役割というのは、この全線開業効果をいかに全県下に波及させるかに一番集中してほしいというのが、我々常任委員会の話でもそうだし、鉄道問題特別委員会の話でもそうであります。ぜひともそのことに力を集中していただくことを私からも強く要望申し上げます。
したがって、今回の陳情については不採択とすべきであるという意見を申し上げます。
105
◯成田委員長
ほかに御意見ありませんか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
陳情受理番号第1号については、不採択とすることに御異議ありませんか。
[「異議なし」と呼ぶ者あり]
御異議なしと認め、そのように決定をいたしました。
次に、
所管事項について質疑を行います。
質疑は所管外にわたらないよう簡明に願います。
なお、答弁者は挙手の上、委員長と呼び、次に職名を言って発言を求めてください。
質疑ありませんか。──山内(正)委員。
106 ◯山内(正)委員
簡潔に伺ってまいります。
公共事業の評価について2点ほどお伺いいたします。
1点目は、公共事業再評価の実績と今年度の実施状況についてお伺いをいたします。
107 ◯関企画調整課長
まず、公共事業再評価でございますけれども、事業採択後一定期間を経過した後も未着工または継続中の事業等につきまして、事業を取り巻く諸情勢の変化を踏まえた評価を行い、必要に応じ事業の見直しを行うほか、継続が適当と認められない場合には事業の中止等を行うことによって公共事業の効率性やその実施過程の透明性の一層の向上を図ることを目的といたしまして、平成10年度から実施いたしております。
昨年度までの実績といたしまして、440事業を対象に評価を行い、うち継続が428事業、計画変更が6事業、中止が6事業となっております。
再評価に当たりましては、まず事業主体である県がみずから評価を行い、対応方針案をお示しした上で、学識経験者等で構成される青森県公共事業再評価等審議委員会という委員会がございます。この意見を尊重して対応方針を決定することといたしておりまして、今年度は18事業を対象とし、うち継続が16事業、中止が2事業の対応方針案をお示ししておりまして、現在、委員会で御審議いただいているところでございます。
108 ◯山内(正)委員
こういうふうな再評価をして、そして残った継続が進んでいくと。こういう中で、今度それが完成する、事業が終わるということになるわけでありますけれども、この終わってからできたものがどのような評価を受けているのかということがさらにまた大事なことだろうと思うわけでございます。
この事後評価を導入するということでありますので、この目的についてお伺いをいたします。
109 ◯関企画調整課長
今お話ございました公共事業の事業評価でございますが、事業完了後一定期間、5年間、これを経過した公共事業につきまして、事業効果であるとか、あるいは環境への影響等、そういったことを確認し、必要に応じて適切な改善措置を評価するとともに、その結果を同種事業の計画、調査のあり方や事業評価手法の見直し等に反映することを目的といたしまして、本年度から本格的に導入するものでございます。
このことによりまして、既に平成15年度から事前評価あるいは継続評価といったものも実施しておりますし、先ほど申し上げた再評価とあわせまして、いわば事業の計画時から事業完了までの一連の評価システムが整うということになりまして、公共事業の効率性、あるいはその実施過程の透明性のより一層の向上につながるというふうに考えております。
110 ◯山内(正)委員
ぜひとも、これで完結というような形になるのかなというふうに思いますし、議会で言えば決算委員会的な役割かなと。予算を執行して、そして事業が終わった、政策が終わったと。それを次の政策に生かしていくということが非常に大事なことだと思いますので、しっかりとこれは取り組んでいただきたい。
次の質問であります。県立の屋内スケート場についてお伺いをいたします。もう大分前からこのことにつきましては質問もし、提言もしてきたつもりであります。しかし、なかなか、知事は火は消さないとか、いろいろ工夫をしておっしゃっていただいておりますけれども、何せ金がなければできないということでございまして、平成15年から県立の大規模施設の建設は凍結中ということでありまして、現在ももちろんでありますが、建設再開の見通しがまだ立っていないと。
しかし、そうはいいながらも、八戸の長根リンクの状況を見ますと、老朽化が年々進んできている。そしてまた、来年には12回目になります国内最多の冬期国体を開催しなければならない、そういうところであります。
いろいろ調べてみますと、もう今は製造中止になっているフロン、これを使ってのパイピングリンクでありますし、何かが、地震とかが起きた場合、もしそれが一たん抜けるともうアウトというふうな状況になろうかと思っております。本会議場でも申し上げたことがあるんですが、暖冬とかで若干でも氷が解けると、そういうときには急速な氷の調整が難しい。そのような中で、それこそ大変な思いをしながらの来年も開催ではないかというふうに思ってございます。
県も、ただ駄目だ駄目だと言っているわけじゃなく、いろいろ検討をする、調査をする予算づけをしていただいているのは理解はしてございますけれども、北海道へ行って見てきたり、ことしはエムウエーブですか、長野、これも調査をしているようでございます。しかし、なかなか検討はしても、さっきも言いました予算のめどが立たなければゴーサインは出てこないというふうなことだと思っております。そこでまず、現在の検討状況はどのようになっているのかお伺いをいたします。
111 ◯関企画調整課長
昨年度来の経緯も若干述べさせていただきながらお答えしたいと思います。
屋内スケート場につきましては、昨年7月の八戸市・三戸郡町村会の重点事業説明会におきまして、「県として、市と協力しながら将来の建設に向けて多角的な検討を進めていく。そのための事務的な勉強の場を設ける」とされましたことから、庁内関係課と八戸市の関係部局によります勉強会を設置し、昨年度2回にわたりまして検討を行いました。
今年度は、県立屋内スケート場建設多角的検討事業ということで実施し、八戸市と協力しながら検討を進めているところでございます。具体的には、今月の7日に県と八戸市の職員による第1回の勉強会を開催したほか、先ほど委員のほうからもお話がありましたように、帯広市に昨年の9月開設された屋内スケート場、明治北海道十勝オーバル等の先進施設の利用状況、あるいは運営状況の調査、交流人口や施設の利活用方策についての検討などを八戸市とともに行っていくことといたしております。
112 ◯山内(正)委員
大分検討をしていただいているというふうには思うわけでありますけれども、しかし、検討はあくまでも検討であります。なかなかその先に踏み出していないというのが現状かなというふうに思うわけでありまして、このままの状況、午前中、財政の方々もおられたわけでありますけれども、基金の残高とかいろいろ今後の
財政運営の状況を見ますと、凍結を解除して新たな大型施設を建設着手するというのはなかなか容易ではないと。
そうでなくても今、県立運動公園ですか、少しずつ少しずつ今進めていると。それを、まだあの施設、相当財政を投入しなければならない。そういう中で、全く新しいものをさあやりましょうというわけには恐らくいきにくいのではないかというふうに思うわけでございまして、そうしますと、以前にも提案、副知事から御答弁もいただいたことがあるわけでありますけれども、結局このままでいきますと、あと何年なのか何十年なのかわかりませんが、県立をずっと待ち続けるか、あるいは別な方法を考えるかということになるのではないかと。
しかし、長根リンクの老朽化が著しくなってきている、そういう中でずっと待つわけにもいかないんではないかということを考えますと、準県立ということを前にも申し上げました。これをやはり本格的に検討していくべき時期ではないのかというふうにも思うわけでありまして、全額県と国のお金ではなく、市も応分の、余り多くは負担はできないと思うんですが、しっかり市の負担も考えながら、できるだけ、長根リンクの老朽化、もう使えなくなる危険な状態がさらに増す以前に、やはり危険を回避しながらこういう所期の目的を達成するような形というのは考えていってもいいのではないかと私は思っております。
そこで、今申し上げた八戸市も、これは、負担の割合は幾らになるかは、これはこれから協議という形だと自分では認識しておりますけれども、準県立的な整備手法も検討すべきだと思うんですが、このことについて県の見解をお答えいただきたい。
113 ◯関企画調整課長
先ほど申し上げました八戸市との勉強会でございます。こういった施設の建設につきましては、やはり財源の確保ということもございますし、その財源の確保に当たっては、国の補助制度をいかに活用するかといったこともポイントになろうかと思います。そういうこともございまして、勉強会では、活用可能な国の補助制度、あるいは施設に必要とされる機能、規模、これが建設に向けた課題といったことで、申し上げているような多角的な検討を行うこととしておりまして、その中で、委員からもお話がありましたけれども、八戸市の負担も含む整備手法についても検討されることになるものと考えております。
現在、県、八戸市ともに徹底した
行財政改革を進めているところでございますし、互いに厳しい財政状況にもございます。また、国全体の動きといたしまして、
地方交付税等の先行きも不透明ということもございます。こういったことにも十分留意しつつ、スケート場の建設についての多角的検討を鋭意進めていきたいという考えでございます。
114 ◯山内(正)委員
今のお答えだと、まだまだ検討しているだけというふうに受けとめざるを得ない。そうすると、もう来年で冬期国体、青森県引き受けなくてもいいというのであれば、それはそれでまた一つのやり方、考え方だとは思います。しかし、恐らくこれから輪番制、ローテーションを組んでという形になってくると思うんです。国というか、国体のほうではそのような方針で進めているという話も聞きますしね。そういうときに、どうするんでしょう。
これは直接皆さんの担当じゃない、所管じゃない、教育委員会関係のほうだとは思いますけれども、しかし、そんなことで青森県いいんですかね。もう少しスピード感を持って検討なら検討をしていくのが本当じゃないですか。ただ予算がついたからその分やればいいとしか私には思えない。だって、その先の財源は出てこないのはわかっているわけですから。それから検討したってどうなりますか。
むしろ建設の手法についてもっと突っ込んだ形でいくべきじゃないですか。ただ検討するという話ではないと思うんですよ。
もう私、それこそ7年前ですか。もうすぐ8年になりますけれども、一番最初に質問したのはこれだったんですよ。それからでも8年たって、何も動いていないんですよ。財政変わりましたか。だったら、どうしたらできるかということをもっと県のほうからも積極的に働きかけて、これなら何とか進めることができるということをやっていかないと。八戸は何としても県立だけだと。いつまでたったって平行線でしょう。ということを考えますと、もう少しその辺のことも含めたいわゆる検討をしていただきたいということを申し上げたいと思います。
最後の質問であります。国内の航空路線、これも今まで質問をさせていただきました。久しぶりに明るい話題かなと思って、これ、きょう取り上げさせていただいたんですが、JALグループの4月の国内線、この利用客数が前年同期比で0.5%増と。276万863人となったようであります。2008年10月以来の1年6カ月ぶりに前年実績を上回ったということであります。幾らかいい方向に向かったのかなというふうには。
しかし、会社本体はまだまだ厳しい状況なようでありますけれども、青森県とすれば、今ある路線をできるだけ維持できるような状況にしていかなければならないということを考えると、若干でも明るい方向なのかなというふうに思って質問をさせていただきます。
そこで、本県の国内線における今年度のこれまでの各路線の利用状況についてお伺いをいたします。また、年間を通じて利用者数が多い月、あるいは路線ごとにそれをお伺いをいたします。
115 ◯蒔苗新幹線・交通政策課長
青森空港の今年度5月までの利用者数は、青森・東京線が11万4,261人、対前年同期比で100.2%、青森・札幌線が1万7,475人、対前年同期比101.2%、青森・大阪線が2万4,438人、対前年同期比114.8%、青森・名古屋線が1万8,343人、対前年同期比120.3%、青森空港国内線全体では17万4,517人、対前年同期比で104.0%となっております。
三沢空港につきましては、三沢・東京線が3万4,287人、対前年同期比で109.7%、三沢・大阪線が9,460人、対前年同期比119.7%、三沢空港全体で4万3,747人、対前年同期比111.7%となっております。
路線ごとの利用率は、青森・東京線が63.5%、青森・札幌線が47.7%、青森・大阪線が65.9%、青森・名古屋線が50.1%、三沢・東京線が60.6%、三沢・大阪線が51.7%となっております。すべての路線について利用者数、利用率とも前年を上回っております。その主な要因として、日本航空からは、観光客などの需要が増加傾向にあると。回復基調にあるというふうに聞いております。
また、月別の利用者は平成19年度から21年度までの3カ年平均で、青森・東京線では10月、三沢・大阪線では9月、その他の路線では8月がもっとも利用者が多くなっております。8月から10月というのは夏祭りや帰省、行楽シーズン、紅葉シーズンが続くということで利用者が多くなる時期と考えています。
116 ◯山内(正)委員
傾向的にはいい傾向だなというふうに私も受けとめました。ただ、これだけふえても、いまだに採算ベースに乗る路線がたった1つと。65.9%のところだけと。ふえていてもこれだけ。低いところはふえても47.7%と。やはり経営する側、企業から見ると、これではなというところがやっぱりまだあるのかなというふうに思われてなりません。やはり平均してこれが採算ベースに乗るような形に何とかしていかないと、次の運休なり廃止なりというのがまたぞろ出てくる可能性があるというふうに私は思っております。
協議会を設置して、これから廃止路線についても、その後のつなぎ的なものとかいろいろ検討するという話にはなっているようでありますけれども、しかし、今の現在の日本航空の状況を考えますとなかなか、小型化にしろ、機材をそろえる、そして、その運航ダイヤというんでしょうか、路線の復活というのは至難のわざではないかと。そうすると、やはり今の休止以外の現在継続している路線をできるだけ、もうこれ以上なくさないような形をまず考えていくということが絶対大事なことではないのかなというふうに思いました。
私も5月の23、24、25日に北海道へ青森空港から行きましたけれども、がらがらだったんです。行くとき30人ぐらい乗っていましたでしょうか、あの大きい飛行機に。帰りはもうちょっと、35人ぐらいかな。そんなものです。ちょうどたまたまその便だけ少なかったのかもしれませんけれども、しかし、これを見ると、ああ、これじゃ大変だなという気持ちをより強くしたわけでございまして、また今月の末には伊丹へ行ってくる予定でおりますけれども、しかし、東京より西のほうに行くのにはどうしても飛行機が便利なんです。
ですから、新幹線とのすみ分けとか、いろいろ差別化というふうな話も出ておりますけれども、ただ、新幹線の開業が近づけば近づくほど逆にそちらのほうに目が行くし、恐らくJRのほうも相当力を入れて対策を立ててくるという中で、どのようにして今度はJALのほうが、瀕死の状態と言うと語弊があるし、失礼な言い方かもしれませんが、そういう中でどこまで対応できるのかという不安もあるわけでありますけれども、傾向的にはやっとこのような状況になってきているようでありますから、なお一層ひとつあらゆる方策を考えて、65%を超えるように今後とも、我々もできるだけ協力いたしますので、頑張っていただきたい。
以上で終わります。
117
◯成田委員長
ほかにありませんか。──
古村委員。
118
◯古村委員
山内さんの大きな政治判断、政治決断を要するような質問に対して、極めてちまちまと事務的な問い合わせをしたいと思います。
まず最初は、青森県の経済統計報告書、委員長のお計らいで家に届くようになりました。これを見て、理解できれば良いんですけれども、やっぱり前の月と比較をしてもなかなかわからない。早いところ、この中の黒枠で囲んでいる経済概況、ここにやっぱり目が行くんです。
6月の2日に発表した経済統計報告では、3月、4月の経済指標を中心としてということで、経済の概況は、「本県経済は厳しい状況にあるものの、生産面を中心に持ち直しの動きが続いている」、こういう表現であります。前月はどうなのか。「本県経済は、生産面に持ち直しの動きが広がっているものの、厳しい状況が続いている」と。私みたいな高卒上がりでは、何か「厳しい状況」が最初に来たのと後に来るのとぐらいの違いではないかと。一体2月、3月と3月と4月と比較をすれば、果たして上向いてきたのか、それとも少しずつ状況が悪くなってきているのか。さらには、言葉を前後入れかえたぐらいの表現の違いなので、そのまま横ばいなのかということで、判断に困ったところであります。これはどういう違いがあるのか。特に、いろんな経済報告では、微妙な言葉の使い方によってニュアンスがあるというのを聞いていますので、その辺の、言葉の前後を入れかえただけでどういう違いがあるのかというのをお尋ねをします。
119 ◯花田統計分析課長
お答えいたします。
今、
古村委員からお話しになりましたように、6月2日公表分につきましては、「本県経済は厳しい状況にあるものの、生産面を中心に持ち直しの動きが続いている」と判断いたしております。
その背景といたしましては、製造業の生産動向につきましては、3月の鉱工業生産指数、季節調整済み指数ですが、これが2カ月連続で前月を上回っているほか、4月の大口電力使用料が4カ月連続で前年を上回っているなど、生産面を中心としたプラスの動きが継続しております。また、消費動向としては、軽自動車を含めた乗用車新車登録・届け出台数が9カ月連続で前年を上回っている状況にありました。
さらに、前月公表した景気動向指数は、先行指数、一致指数ともに50%を下回っておりましたが、6月公表の景気動向指数におきましては、景気の先行きを予測する先行指数が72.2%と2カ月ぶりに50%を上回り、景気の現状を示す一致指数は87.5%と、6カ月ぶりに50%を上回るなどの動きが出ております。
一方で、雇用関係や消費関係の指標におきまして、有効求人倍率が3カ月連続で0.32倍と低迷していること、個人消費では、3月の大型小売店販売額が全店舗ベースで見ると16カ月連続して前年を下回っているなど、依然厳しい状況がうかがえます。
このことから、6月の本県経済概況につきましては、前月に引き続いて低迷している経済指標もあり、厳しい状況にはあるものの、5月に広がりを見せた生産動向を中心とする景気回復に向けた動きがさらに継続したものとなっていると判断したところでございます。
120
◯古村委員
わかったようなわからないような。何となく端的に聞けば、5月よりもいくらかは明るさがある、期待があるという理解でいいですか。
121 ◯花田統計分析課長
そのとおりでございます。
122
◯古村委員
それで、委員長にお願いがあるんだけれど。前にお願いして、これを家庭に郵送してもらったけれども、やっぱりこの委員会で冒頭県のほうから、企画部のほうから簡単に報告してもらうと。前月と比べてちょっと心配になったとかよくなったとか、そういう言葉で言ってもらえれば、やっぱり何となく理解できた。そういうことで、もしもできれば、冒頭、これを3分でも5分でも手短に、前月と比べてよくなったのかどうかという口頭の報告、郵送してもらって口頭の報告をしていただければなお我々としては参考になるということをお願い申し上げます。
次に、奥羽線の複線化であります。新幹線が来るということなので。やっぱり皆さん勘違いしているな。それからさっきの陳情書の件もあるんだけれども、私もあの人の陳情書に反対したというのは、ああいう経過があったから新幹線の新青森駅というのは東北本線の上にできるんでなくて奥羽本線の上にできた駅だという解釈、言ってみれば青森市の現駅とかそういうことはほとんど眼中になくて、弘前とか西海岸とか、そっちのほうに向けたのが新青森駅だというぐあいに理解をしています。
ですから、問題は、奥羽本線の複線化をこれからどうするのかと。今の単線のままでいいのかということがありますので、できるだけ早く、これからは自民党、民主党含めて奥羽本線の複線化に本格的に取り組んでいただきたい、そう思っているところであります。
それで、新幹線開業を機にして、もう一度ここで奥羽本線、弘前・青森間の複線化を振り返ってみたいということで、今までの取り組み状況について県のほうから御説明をお願い申し上げたいと思います。
123 ◯蒔苗新幹線・交通政策課長
奥羽線の複線化の状況でございます。
奥羽本線弘前・青森間の複線化につきましては、昭和42年9月に弘前・撫牛子間が、昭和45年11月に撫牛子・川部間がそれぞれ完成しております。その後、川部・青森間の複線化について、昭和54年3月に当時の運輸大臣より設備投資計画に関する認可を受け、昭和59年に新大釈迦トンネルが完成しております。供用開始されたものの、国鉄の財政悪化等から工事は凍結されたままとなっております。
なお、複線化工事のその大臣認可につきましては、国鉄改革後もJRに引き継がれているというふうになっております。
124
◯古村委員
現在は認可を受けていて工事は凍結されていると。それなら、問題は政治力ではないかと思うんですが、その辺はどういうものなんでしょう。言ってみれば政治力が弱いということに尽きるんではないかと思いますけれども。
125 ◯蒔苗新幹線・交通政策課長
複線化の工事等につきましては、今申し上げましたとおり、国鉄の財政の悪化等から工事が凍結されたままとなっております。政治力等々ということよりも、JRのほうからは、現在は複線化をすることによるメリットが非常に少ないというような話を聞いております。
126
◯古村委員
長い長い運動をして川部までこぎ着けて、あと川部・青森間の一部用地等については、田んぼの区画整理等があれば、そこの分を確保してあるんですけれども、まあ、大釈迦トンネルというのがありますけれども、そんなに金かかるのかなという感じもするんですが、もう一度国民新党にお願いをして国鉄に戻してもらうということで、政治力を使って複線化を実現していくという方法しかないのかなというような感じもしているところであります。
その次なんですが、これも奥羽線と新幹線に絡めてなんですが、現青森駅と新青森駅間、北海道のリレー列車、青い森も入るということで大変混雑するんではないかと。何とかここだけでも複線化できないものなのかと。そうでないと、豪雪とかそういう災害時になれば、新青森駅間と現青森駅間、パンクするんではないか、混乱するんではないかということなんですが、この辺の見通しについて、いかがなものですか。
127 ◯蒔苗新幹線・交通政策課長
新青森・青森間というお話しございましたけれども、県では、これまで、JR東日本に対しまして、県議会、県の鉄道整備促進期成会、新幹線建設促進期成会、沿線市町村等と連携して奥羽本線の複線化工事の再開を働きかけてまいりました。JR東日本からは、利用者が減少している状況で、新規の設備投資は困難であるという回答にとどまっております。
こうした中、沿線自治体においては、利用者増のために、パークアンドライドに適応した駐車場の整備、また、駅舎及び駅周辺の環境整備、駅を中心としたバス路線の集約化など、鉄道の利用促進に向けた取り組みを進めているところでございます。新青森駅と青森駅間を含めた奥羽本線全体の利用者増加を図っていくことが重要と考えております。
県としては、12月4日の東北新幹線全線開業に向け、JR東日本に対し、新青森駅において、新幹線とスムーズに接続するリレー列車の運行についても求めてきているところでございますが、当面の課題として、現在の鉄道施設を効率的に生かした列車運行や雪害対策の徹底などによる利便性向上に重点を置いた要請を行いつつ、複線化工事の再開については、将来的な課題として、新幹線開業に伴うリレー列車の設定状況や旅客流動の変化等を踏まえ、引き続き粘り強く働きかけていく必要があると考えております。
128
◯古村委員
さっきのスケート場に対する答弁と同じでありますけれども、今、蒔苗課長、よくしゃべってくれたと思うんだけれども、利用者が減少している、利用者の増加を図らなければならない。じゃ、図るためにどうするのかということなんだけれども、私は、年をとった人がふえていく、駅のあの階段の上りおりが大変だ、そういうことからいけば、増加を図るということになれば、やっぱり各駅にエレベーターをつけるというのが手っ取り早い利用者拡大につながるんではないかと。特にお年寄りがふえていくわけだから。
それが、乗降客が何千人でないとできないとか、バリアフリーの何とか法律もあるとかというんだけれども、これは青い森鉄道の利用者増加にも直結すると思うんだけれども、高齢者に優しく使いやすい鉄道とするためにはエレベーターが不可欠だと思うんです。ですから、何人、何千人だったら設置をするよとかではなくて、やっぱり乗客数が少ないところほど高齢化率が多い地域なわけなので、エレベーターの設置を働きかけていく。県でも、原燃の交付金をそういうものに使っていくという考え方でエレベーターの設置というものを検討できないものかどうか。
129 ◯蒔苗新幹線・交通政策課長
確かにバリアフリー法ができて、各駅につきましては、その法律に基づいたような、人数によってはエレベーターを設置というふうな形になっておるかと思いますけれども、それらも含めて、例えば、私たちが議会等々とも一緒にJRに要望している中では、例えば車両のもっと高度化といいますか、そういうものも含めて、施設等についても非常に利用しやすいようなものにしていきたいというようなこともあわせて要望していきたいと考えております。
130
◯古村委員
リンゴの実すぐりをするにも、今は、はしごではなくて高所作業台とかがあるわけだから、やっぱり公共施設にエレベーターぐらいあっても当然ではないかと思いますので、本気でまず検討をしていただきたい。
そういうことと、今ちょっと思いつきなんだけれども、蒔苗課長。新青森駅、奥羽線の駅のほうだよ。ホーム1本でなくて2本にして、何と言うんだ、列車の入線というの、4本にして、北海道の電車なんかも待機したり何だりという、あそこは防雪林もあって用地はあるよね。ホームだけは2線にしてあとは単線というのもおかしいけれども、何かあったとき待機したり待避したりできてすごく便利になるんではないかと思うけれども、そういうのはどういうものか。
131 ◯蒔苗新幹線・交通政策課長
新青森駅、新幹線の駅の建設に当たりましては、それまで奥羽本線の新青森駅、在来の駅につきましては1面1線というような形状でございました。ただ、今回、やはり利用者がふえるということで、JR東日本、それから鉄道運輸機構のほうの協議の中で、1面2線という形で、駅部分につきましては複線の状態になっております。さらにそれをもう1面ふやして4線というようなことは、現在の利用見込みということでは考えていないというふうにJRのほうから聞いております。
132
◯古村委員
現在の利用実態にだけにとらわれずに、これからの先のことを考えてぜひ、金、金ということでなくて、投資するということでひとつ考えていただければと思っています。
次に、最後なんですが、苦労している原子力施設の安全検証室に対する質問であります。どう質問をすれば所管外にわたらないのかというのが4月、5月からの阿部さんとの議論でありまして、とりあえず今回は、日常的に行っている検証室の情報収集というのは、どういう範囲にわたって業務を行っているのかということであります。
133 ◯阿部企画政策部理事
原子力施設安全検証室では、これまでも、日本原燃等の事業者にかかわるトラブル、あるいは保安規定違反などの事案、これについては庁内担当部局とも連携し、情報の収集把握に努めております。
134
◯古村委員
メモする暇もなく簡単に終わっちゃった。今、阿部さんのほうから保安規定違反というのがありました。保安規定違反にもいろいろありますので、技術的なもの、それから、第16回の懇話会のときのお話し合いにヒューマンエラーというのが、あれは平成8年、08年のあたりですか、第16回の懇話会ですけれども、東京電力がいろいろどうのこうのと、知事も、そのヒューマンエラーというものを未然に防止しなければならない、また、検証室のほうでも教育等を含めて人的なミス防止をお願いをし、原燃のほうでも社長がチームのトップになって当たるということをやっていました。例えばこの間もあったのが、ステンレスのコンテナに廃液を入れるのを、プラスチックのコンテナに入れたために、硝酸濃度が高くて穴があいて、煙状のものが出て60度まで発熱したとか、そういうことが保安院のほうから指摘をされて、これは違反事項だとトラブっているのがあったようで、人のミスというのが頻繁にまた起きている。そういうことから、人的なミス、人のミスというんですか、ヒューマンエラーというのか、私は原燃の体質そのものではないのかなというとらえ方をしているんですが、ややもすれば東海のJCOのバケツ事故のような、ああいうざまになりかねない、そういうことからも、情報収集に当たっては、ただ単に機械とかパイプがどうだとかということよりも、この人、作業する人、管理する人、こういう人たちのことについて関心を持って情報収集をし、知事にはもう一度ヒューマンエラーとか品質保証とか、そういうことについて耳に入れておく必要があるのではないかと、そう思っているところであります。
終わります。
135
◯成田委員長
先ほど
古村委員から、経済統計報告については口頭で簡単にと申し上げたけれども、先ほど答弁したように簡単な報告でよろしいでしょうか。それでいいですか。
[「はい」と呼ぶ者あり]
136
◯古村委員
何とかお願いしたいと思います、勉強になりますので。
137
◯成田委員長
ほかにありませんか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
ないようでありますから、これをもって
企画政策部関係の審査を終わります。
次に、お諮りいたします。
当委員会に付託されております特定
付託案件について、さらに継続審査とすることに御異議ありませんか。
[「異議なし」と呼ぶ者あり]
御異議なしと認め、継続審査と決定いたしました。
なお、委員長報告の作成については、本職に御一任を願います。
以上をもって
総務企画委員会を終わります。
御苦労さまでございます。
○閉 会 午後2時40分
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