3
◯相川委員長
ただいまの
報告事項及び
特定付託案件について
質疑を行います。
質疑はありませんか。──
山田委員。
4
◯山田委員
八戸港への
LNG輸入基地建設について伺いたいと
思います。
先日、新
日本石油株式会社によります
八戸港への
LNG輸入基地の
建設が
立地表明され、そして昨日、
立地協定が締結をされて、きょう、
新聞でも報道されております。
地球温暖化対策の
観点から、
クリーンエネルギーが大変クローズアップされている中で、その
需要が非常に期待される、そういった中での
八戸港への
誘致は、いろんな
部分の
効果を考えて、大変喜ばしいことだと
思います。
そこで、まず、1点目伺います。昨日、
立地協定の
調印式が行われましたが、新
日本石油株式会社の
八戸LNG輸入基地の
立地予定地及び
概要についてお伺いします。
5
◯加藤港湾空港課長
新
日本石油株式会社から発表された
建設予定地は、県が
青森港(後刻「
八戸港」に
訂正)
河原木地区の
ポートアイランド地区に2期
工事として埋め立て、造成している
土地であります。
八戸LNG輸入基地の
概要は、
記者発表によりますと、
面積は約11万4,000平方メートル、主要な
設備は
LNGタンク2基、
LNG外航船受入設備、それから
LNG内航船出荷設備等と聞いてございます。
訂正です、済みません。
先ほど
青森港と言いましたけれども、間違いでございます。
八戸港の誤りです。どうも申しわけありません。
6
◯山田委員
先ほど御
答弁ありましたとおり、大変な
規模の
進出ということで、大変喜ばしいと
思います。
新聞報道でいろいろと細かく報道されております──ここに私も見ておりましたけれども、そこで、2年ほど前ですか、
LNGの
中継基地といいますか、内
航船を積んでいく
基地が
設置をされて、その後、今回の
輸入基地となったわけであります。
北東北の中でも、たくさん
港湾がありますけれども、
八戸港が選ばれた、ここが適している──調査の上だと思うんですけれども、どういった点が
評価されたと県のほうでは感じているか伺いたいと
思います。
7
◯加藤港湾空港課長
八戸港が選ばれた要因でございますけれども、年々増加する
エネルギー需要を
背景に、
北東北と
北海道が
LNG輸入基地の
空白地帯であるとともに、
産業用を
中心とした
天然ガスの
需要が見込まれることが第1点でございます。2点目が
八戸港が外海に面し、
大型船で入港できる良好な港であること、それから
北東北と
北海道の
中間地点にあるという
地域条件でございます。それから、
コールハッチの
しゅんせつ土砂の
処分地として新たな
造成地が行われたということで、それなりの敷地があるという点でございます。これらが
八戸港の
ポートアイランドに
LNG基地を設定した理由と伺っております。
8
◯山田委員
企業としては、ちょうどこの
北東北、
北海道、
東北を
中心に、そういった
供給インフラがなかったといったこともあったと
思いますし、
本県の中でいいますと、先ほど御
答弁にあったように、大
規模な
港湾、また、
工業用地なども有して、
企業などもたくさんある中で、そういった潜在的な
需要がこれから見込めるということも確かにあったと
思います。そういった
部分では、
八戸港、
八戸地域が持っている潜在的なポテンシャルが非常に生きた形の
進出、
誘致につながったのかなと
思います。大変喜ばしいと
思いますけれども、今後、これから
建設されていくわけでありますけれども、この
LNGの
輸入基地、
八戸市を
中心に、県内の
経済に生かしていく、
波及効果を広げていくという点で、今回の
輸入基地の
建設からどのような
効果が見込まれているのか、県としてどのように考えているのか伺いたいと
思います。
9
◯加藤港湾空港課長
新
日本石油株式会社の
LNG輸入基地建設は、厳しい
経済状況の中で、
本県としても大変心強く思っております。
今後、新
日本石油株式会社より具体的な
内容等について示されれば、その
内容等について協議を重ね、その上で
関係者と連携を図りながら、
立地に向けた
手続等を進めていくこととしております。
新
日本石油株式会社の
LNG輸入基地の
立地に伴い、相当な
建設費が投入されることが予想され、
設備投資にかかわる
建設業者等に及ぼす
影響は大きいものと考えております。さらに、
雇用の創出、
地場産業への
経済効果、さまざまな業種の
企業誘致が進むなど、
地域への
波及効果が期待されているところでございます。県としては、
八戸港において、これまで以上に
港湾貨物取扱量の増加が見込まれることから、
八戸港の
利用促進にもなると考えております。
10
◯山田委員
御
答弁にもありましたように、まずは
用地が
売却できるということが、大きいと。あとは大
規模な
建設、長期間にわたる
建設がこれから進められていくという
部分の
地元に対する
設備投資も含めた
効果というのが大きいだろうと。また、操業、稼働した後は、当然、
雇用というものが大きな
効果として見込まれると
思います。また、いろんな
タンカー等が出入りすることで、
港湾の
利用といいますか、
活性化というのも大きく寄与していくんだろうと
思います。また、何といっても、
クリーンエネルギーの拠点というのが大きくこれから形成されていく
可能性があると。
関連企業を
誘致していける
可能性があるということが非常に大きいのかなと
思いますし、非常に厳しい今の
経済の中で、将来的に多少、夢を持てるといいますか、明るい希望を持てるような、そういった
誘致で本当に喜ばしいと
思います。
今回の
進出、
誘致に当たりましては、県のほうも、また、
地元の市のほうも、さまざまな
誘致に向けた取り組みがなされてきたと思うんですけれども、県の
部分でちょっと聞きたかったんです。
担当部以外の
部分は──
工業振興課さんのほうでは
産業立地促進の
補助というのはあるんでしょうけれども、この
県土整備の
部分で
用地の
売却ということに関して、一部
新聞で
土地購入の
補助というものがちらっと出ていたんですけれども、そこを
最後に教えてほしいんです。どういう
部分の、どれぐらいの
補助であるのかお伺いしたいと
思います。(「
補助ですか」と呼ぶ者あり)
土地購入に関する
補助という
新聞報道があったんですけれども……。
11
◯加藤港湾空港課長
土地についての御
質問でございますけれども、
土地の
売却手続についてお知らせいたします。
土地の
売却に当たっては、
建設予定地の
施設等の
内容を確認した上で
用地の測量を行い、その後、
土地の
不動産鑑定評価を行い、
売却事務を進めるということでございます。これは、あくまでも
鑑定評価によります価格をもって、新
日本石油様と交渉するというような形で、これについては
面積も広うございますので、
議会案件になりますので、所定の
手続を踏んでいく形になります。特段、
補助とか、そういう範囲の話は特にはございません。
12
◯山田委員
わかりました。ちょっと
新聞報道を見て見間違いがあったのかもしれません。今後、いろいろと
進出されていくに当たって、しっかり県のほうでも
支援策、しっかり講じていただくようにお願いをして終わります。
13
◯相川委員長
ほかに
質疑はありませんか。──
阿部委員。
14
◯阿部委員
関連しまして……、今の……、棚からぼたもちの話で、本当によかったと
思いました。
そこで、ちょっと別な
観点から
質問させてもらいますけれども、今の新日石さんが来る
部分については、第2期の
工事部分のところへ来ていただくということでございました。しからば、1期
工事──昭和58年から
平成8年、9年まで
ポートアイランドの1期
工事を、やっているわけですよ。また、広大な
部分で
売却が決まっていない
部分があるやに聞いていましたけれども、ちょっとその第1期
工事で今残っているのは、大体、1期
工事やった
部分の大体何ぼぐらい残っているのか、まず、それをお知らせ願います。
15
◯加藤港湾空港課長
八戸港
河原木地区ポートアイランド1期は、
平成9年から
売却を始めて、進めており、
平成21年12月末で
分譲予定面積約15万6,000平方メートルのうち、
売却等により約5万7,000平方メートル、
割合にして37%が
利用されております。
16
◯阿部委員
そこをまた突っつけば、
冷や汗かくようですから、そこには突っこんでいきませんけれども、本来、
港湾づくりしていくときは、
計画を持ちながら、そうやって進めていくんだと思うんです。しかし、いかんせん、今、
課長からの
報告を聞きますと、第1期
工事でやった
部分については、まだ37%よりも消化されてないと。もちろん、いろんな
経済情勢の中で、そういうことだろうと、わかるから、そこの
部分は突っこみませんけれども……。そこで2期
工事のところへ今、新しい
LNGの
基地づくりということで来ていただくようになっていますけれども、来ていただくことによって、仮に
後背地にある、1期
工事でやった
部分が、いろんな
関連産業の中で、そういう
評価をしていく、そういうこともまた生まれてくるのかもわからないと思う。
これは私会社が今までいろんな折衝をしながら、いろいろ
地域、
地域を見てきたんだろうと
思います。そして、
八戸港というようなことに相なったと思うんです。ただし、いろんな──ここにコンテナもってくる、
そのものにおいては、いろんな許可とか、あそこの
港湾は使えるか使えないかということもいろいろ調べながら、そうやってきたと思うんです。
ただ、私が今言うのには、前
政権と今の
政権って……、今、大変あれですけれども、実際、そういうことが去年の時点で起きて、
時系列で考えてみましても、この新
日本石油そのものというのは、前
政権下の中で
計画を進めてきたような気がしてならんわけです。そこで、どうなるというわけではないですけれども。
そこで、例えば今の
港湾整備とかかわり合っていくとき──国のそういう
事業は、市からどのくらいの
割合で
整備に入ってくるものなのか、あるいは県の持ち出しというのはどのくらいになっているのか。もちろん、市のほうにもあるやに聞いていましたけれども、そこの
港湾整備にかかわっての大まかな、大体どのくらいの金がかかって、どのくらいずつ
負担する形になるよということをちょっとお聞かせ願いたい。
17
◯加藤港湾空港課長
ただいまの御
質問で、将来において
整備計画を予定している
ポートアイランドに要する費用、
建設期間等についてお答えいたします。
昨年11月に改定しました
八戸港の
港湾計画については、
目標年次を
平成30年代後半に定め、
コンテナ貨物取扱量の増大や荷役の
効率化への対応及び
エネルギー関連産業や
造船産業の
立地計画などを
背景に、
ポートアイランドを
中心に
見直しを行うということであり、この
ポートアイランド計画にかかわります
公共の
残事業につきましては、現時点においては約550億円──それは
港湾機能全体の
向上のためのものでございます。それで、今後の
貨物取扱量の
需要等を見ながら、順次
整備をしていくということにしてございます。個別というか、
港湾自体の
機能向上にお金はかかっているということでございます。
18
◯阿部委員
今、
課長は
ポートアイランド全体について30年までとか……、30年まで聞いているわけではないんだけれども、今のこれにかかわる、岸壁、
港湾、そういうところで、おおよその数字はつかめているのかなと聞いたんです。
港湾全体の550億の話でなく、今の
プラント、それこそ、
LNGの
プラントをここにする、そして、これは2015年……、5年でやると言っているんですから、そこのところとも、また、
課長の話とはリンクしないわけですよ。ですから、この5年の中でどのくらいの金がかかっていくのか、そのなかで県がどのくらい、国がどのくらい──あるいはまた市の
負担があると思うんですよ。そこを今、ちょっと聞いたんです。
19
◯加藤港湾空港課長
2015年に
開業するまでに県のほうで航路を確保するとか──これは先日改定いたしました
港湾計画に基づいての
改良等ですが──それの
開業までにかかる総
事業費が約200億円でございます。
20
◯阿部委員
だから、この200億をどういうふうなあれで……。
21
◯相川委員長
国、県、市の……。
22
◯加藤港湾空港課長
ちょっと説明が漏れましたけれども、これは
直轄事業で行う
事業でございます。国のほうでやっていただくんですけれども、そのうち55%は国の額、45%が
地元負担ということでございますけれども、
事業費のうち10%程度は市のほうで持ちますので、県が35%、市が10%と、そういう率になります。
23
◯阿部委員
ということで、冒頭申し上げましたけれども、この100分の55は、国が
負担。その
部分については、そういうことは新
日本石油さんのほうでやれるんだったら、そのくらいの
港湾のやつはできるんじゃないのか、もちろん、やるからには、そういう国の
投下、そういうことはできるんじゃないのかというようなことの中で進んできたと思うんですよ。これは県は全然知らないところの話。どういうふうになっているのか、これ、全然わかりません。ただ、これ、憶測な話になって、大変あれですけれども、今、こういう
政権下の中で、いろいろな、先ほど
部長からも
公共事業等々の今年度の分を見ながらあれしていました。そういうところの中で、55%の国からの
投下、県は35%云々というのは、必死になってやるんだろうと思うんであれですけれども……。
国そのものの
準備力というのかな、そこであれしているというところなのか、まだ調印したばかりで、さわりもしていないんだろうと思うけれども──当然、
課長のやられた
計画ですから、国も乗ってくるんだろうというような
課長の
思いでいいんだけれども、どう思っているのか。5年間で200億といえば、110億か……、110億の
投下が保証できるかな、その
思いはどんなところですか。
24
◯加藤港湾空港課長
ただいま先生が御指摘された問題が非常に我々も苦慮しているところでございます。もちろん、新
日本石油から1月7日に発表されてございます──その直後には、
建設委員会のメンバーの皆様には情報を得た段階で情報提供、情報を流させていただきました。その後、やはり要望を強くやっていく必要がございますので、順次、要望活動をいろいろな対策を探りながら進めてまいりたいと思って、現に実行しているところでございます。そして、今の額でございますけれども、200億といいますけれども、現在、通常、
八戸港には
直轄事業費でございますけれども、25億程度の額を毎年投入してございます。それを含めての200億でございます。その額も非常に苦慮はしてございますけれども、何とかかち取っていきたいとは思ってございます。
25
◯阿部委員
わかりました。馬淵川の河口
部分は直轄
部分でしゅんせつ
工事等々やっているというのは聞いて、承知しておりましたけれども、そこも絡めながら、年間25億ずつ……、今、来ている
部分のところも含めてということですか。そうすると、お金が余るんでないかな。これ、素直にストレートに入ってきていれば、別のほうにもかかるのはかかっていきますけれども、そうすれば、そういうところも含めていきながらということになれば、案外、
計画は進行されるかなという気もしますが……。
そこで、3期
工事等々もございますよね。これの着手というんでしょうかね、そういう
部分のところはどのようにお考えになっていますでしょうか。
26
◯加藤港湾空港課長
ポートアイランド、3期
工事についてでございますけれども、2期につきましても、今のエネルギー関連以外のところもございます。それから、3期の
部分もございます。先ほど全体
事業費でお話ししましたけれども、それらについては、やはり今後の貨物
需要等を参酌しながら、
整備を行うことになります。
27
◯阿部委員
県の
計画というのは、
港湾そのものの
整備、どういう形にしていくのか、どういうような使い方をしていくのかというのは県が持っている
計画の中にあると
思います。そして、今、たまたまと言えば大変あれですけれども、口の悪い言い方をしました。棚からぼたもちという話をしましたけれども、
民間の会社が大きいプロジェクトでぼんと来た。本当に我々としても喜んでいます。しかし、これを現実化させていくということが、今度は県に与えられた──国は55%というようなことをしていますけれども、県がどういうふうなことの中で国にも訴えていきながら、そしてこれをきちんと……。私は、
計画の中の2015年で仕上げる、そこに、やっぱり県のほうも
民間と一緒になってやっていただきたいと思うんですよ。そして、それには、県のほうの
計画の中も……、この
事業なりを完成させるようにしたいなと思っています。それが先ほど申し上げました第1期
工事で残っている63%のもの、それから第3期
工事というふうに……。
八戸港全体を見て、県の皆さん方のプロジェクトとして、次は、3期というようなこともあるんでございますが、そういうことをするための、私は試金石だと思う。これをうまくさせるか、うまくさせないかというのはね。
民間の
事業というのは、
計画のところまで行かないと、2015年に立ち上がらないと──いろんな、いろいろ資料もいただいていました。オーストラリアから赤道を越えて入ってくるものとかの、それをどう受けるかとかというのは、1年、半年ずれれば大変なことになっていくんだと思うんですよ。
青森県、何やっているんだって言われないようには、やっぱり率先して、
民間のこの人たちとも一緒になりながら、国のほうとも掛け合っていただきたいなと
思います。
最後に
部長の御意見をお聞かせください。
28
◯山下県土整備部長
冒頭の
予算のところでもごらんいただきましたが、
予算的には非常に厳しい。ただでさえ厳しい。その中で、特に
港湾については、
八戸港を初めとする重要
港湾の中でも選択と集中を図るということになっておりまして、前年度
事業費があるからといって、必ずしもそれが将来的に約束されているわけではございません。今回のプロジェクトにつきましては、
北海道、
北東北にこういった
クリーンエネルギーを供給するということで、
本県のみならず、
全国的にも非常に拠点港としての役割が求められているということ、それから環境に優しいエネルギーだということで、やはり地球
規模の国が進める環境対策にも大いに貢献すると、そういった非常に大きな価値を積極的に説明をしながら、
企業立地がスムーズに行くような
事業の確保についても、これから県としても全力で今、動いているつもりでございます。
29
◯相川委員長
ほかに
質疑はありませんか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
ないようでありますから、これをもって審査を終わります。
以上をもって
建設委員会を終わります。
○閉 会 午前11時39分
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