今回、
観光案内所が
有人から無人になるという報告でしたが、今、全国的に様々な産業において人手不足が
課題となっておりまして、例えば、宿泊
施設ではベッドメイク等の人手が足りず、客室稼働率を落とさざるを得ないといった状況が生じるなど、
観光関連産業は大きな影響を受けているところでございます。
コロナ禍を経て、今後、国内外から
観光需要が一層回復することが見込まれる中、働き手の確保が重要なのはもちろんでありますけれども、あわせて、語学力や多様化する顧客の
ニーズに柔軟に
対応できる人材の確保も必要だと考えております。
このことは、宿泊業のみならず、
観光案内所や
観光施設も含め、広く
観光関連産業全体に共通の問題であると考えますが、とはいえ、優秀な人材の確保、育成は一足飛びには進まないものであるということも理解をしております。
こういった状況から、
観光庁から、今年の3月に、
観光案内所はビデオ通話などを
活用する旨の指針がありました。
このたび報告された方針では、
観光案内機能は残しつつ、
デジタル技術を
活用し、
有人から無人での
対応に切り替えるということであり、人材不足の一旦の解決策として有効な手法の一つとも考えられますし、複数ある
観光案内所、これが同様の
運営形態ではなくて
場所に応じた
運営方法に変更していく、こういった意味でも
事業の
見直し効果があると一定の
評価をさせていただきます。
そこで、
質問ですが、
行政評価委員会外部評価委員からの
指摘があったにもかかわらず、この
場所に
観光案内機能を残すという判断に至った理由について、もう少し詳細に教えていただきます。
◎葛西
経済観光局観光地域づくり担当部長 観光案内機能を残すという判断に至った理由の詳細につきましてお答えをさせていただきます。
スマートフォンなどの普及に伴いまして、デジタルによる情報収集が進む中においても、
コロナ禍前の
令和元年度実績におきましては、約1万6,000人、1日当たりに換算しますと約40人の方が
観光案内を
目的に当該
施設を利用されております。
利用された方の属性につきましては、スマートフォンなどを利用されない方ですとか現地で情報を得たい方、あるいは、通信環境が制限される外国人の方、そして、たまたま立ち寄った方などであると推察してございます。
こうした
利用者の方々につきましては、他の
観光案内所の利用実績に比べて多くはないものの、今後もこうした
利用者の
ニーズに応えるために、時計台ですとかテレビ塔、
大通公園など、市内でも有数の
観光スポットの最寄り駅であります
地下鉄大通駅におきまして
観光案内機能を維持していく必要があるという判断に至ったものでございます。
◆わたなべ泰行
委員 ただいまの答弁で、
行政評価委員会の
外部評価で様々なご
指摘があったとのことでした。しかしながら、
大通公園の駅というのは市内でも有数の
観光スポットの最寄り駅である、こういったところの
観光案内機能は維持していく必要があるといった答弁であったかと思います。
市内初の無人の
観光案内機能ということで、これからも各方面から注目が集まることが想定されますが、私も期待しております。しかし一方で、実際の
観光案内の
デジタルサイネージがどのようなものになっていくのか、その質というものが担保され続けるのか、非常に気になるところであります。
デジタル技術の進化が目覚ましい昨今、例えば、
観光客の
ニーズや時代の変化に
対応して、オープンされるのは10月ですね。このときにある
機能、しかし、
デジタル技術がどんどん進んでいった、また、
観光客の
ニーズも多様化していく、こういったときにも
機能を後から追加できるのも必要だというふうに考えております。
そこで、
質問ですが、機種の選定や搭載する
機能については慎重に検討すべきと考えておりますが、その点についての見解を伺います。
◎葛西
経済観光局観光地域づくり担当部長 機種の選定や搭載する
機能に関する見解についてお答えいたします。
新たに
設置をいたします
観光案内デジタルサイネージには、
AIチャットボット機能を搭載しまして、タッチパネルの操作や音声による
質問に回答するとともに、サイネージを使い慣れていない方に対しましては、
観光案内所の職員がリモートで
対応する
機能も搭載する
予定でございます。
また、今後も増加が予想されます外国人
観光客を見据えまして、現在の
大通情報ステーションでの英語、
中国語に加えまして、
韓国語での
案内にも
対応することを想定してございます。
なお、想定できます問合せの多い
質問などには確実に
対応できるよう作り込みを進めたいというふうに考えてございますが、
委員がご
指摘のとおり、
観光客の
ニーズの変化などに柔軟に
対応しまして、さらに行政として伝えるべき情報をしっかり
発信できるよう、適切な機種の選択、
機能の検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
◆わたなべ泰行
委員 観光客の
ニーズ等が変わっていっても、サイネージに
対応できる
機能も検討していくという答弁でありました。
また、サイネージを使い慣れてない方には、
観光案内所の職員の方がリモートで
対応するといったフォローというか、デジタルが苦手な方もフォローをしていくといった答弁でございました。
先ほど、他の
委員からも、時間がない中といったご
指摘もございました。時間がない中ですけれども、しっかりと多様な
観光客の皆様にお応えしていける
デジタルサイネージの検討をしっかりとしていただくよう求めて、この
質問は終わります。
次に、
アイヌ文化PRコーナーについて、この中のしつらえとデザインについて
質問をさせていただきます。
先ほど、他の
委員の
質問に、質の高い空間にしていくといった答弁がございましたけれども、私からも、質の高い空間を目指していっていただきたいという思いで、改めて
質問をさせていただきます。
札幌市内の代表的なPR
コーナーの一つに、
地下鉄さっぽろ駅にあります
アイヌ文化を
発信する空間、ミナパがございます。これは、皆様ご存じのとおり、落ち着いた空間構成の中で
アイヌ文化について学ぶことができる、非常に質の高い
施設だと私は感じております。
このミナパで特に言及していきたいのは、そのしつらえとデザインでございまして、アイヌの一流工芸作家による美しく力強いアート作品、また、質の高い空間デザインというのは、訪れた
観光客、また
市民の目を引きつけるのに高い効果があって、上質な雰囲気の中で
アイヌ文化を
発信することにより、新たな層の関心を引きつける効果があると考えております。
今回の
大通情報ステーション跡地に
設置する
アイヌ文化PRコーナーのデザインについても、このミナパと同様に上質な雰囲気を醸成して、できるだけミナパのデザインの意を用いていただいて、多くの方々のアイヌの
文化に対する関心を引きつけて、効果的な
文化発信を行っていっていただきたいと考えているところでございます。
そこで、
質問ですが、新たに整備をする
アイヌ文化PRコーナーの空間デザインについて、どのように考えて、どのような手順で進めていく考えなのかを伺います。
◎田口
市民文化局市民生活部長 アイヌ文化PRコーナーの空間デザインの
考え方、それから、その進め方の手順についての
お尋ねにお答えさせていただきます。
大通情報ステーション跡地に
設置予定でございます
アイヌ文化PRコーナーにつきましては、
アイヌ文化の魅力を効果的に
発信することはもちろんのこと、多くの
市民や
観光客が立ち寄りたくなるような魅力的な空間デザインを備えた
施設にすることが、ミナパ同様、
アイヌ文化に対する興味を引きつけ、
文化を知っていただく上で大変重要な要素になるものと考えているところでございます。
また、こちらの
コーナーにつきましては、
アイヌ文化に興味を持った方が自宅でも
工芸品に親しみを持ってもらうことや、
アイヌ工芸品の振興を
目的として
工芸品の販売についても行うことを
予定しておりまして、お客様に商品をご購入いただくための動線でありますとか、商品の陳列方法なども意を用いて、商業的な観点も取り入れながら、質の高い空間構成を行っていくことが必要だと考えております。
以上のことから、この
施設の設計に当たりましては、これからの話になりますが、今のところ、公募型企画競争、プロポーザルにより、広くデザインなどの案を募集することによりまして、魅力的な空間デザインや
機能的な空間構成を併せ持つ
コーナーにすることを念頭に置きながら整備を進めていきたいと考えているところでございますので、よろしくお願いしたいと思います。
◆わたなべ泰行
委員 こういった空間構成には、商業的な視点を取り入れる
機能面の充実、また、デザイン性を重視する、広くしつらえやデザインを募集して、より魅力的な空間を目指していくといった答弁だったと思います。
今回、
行政評価委員会外部評価委員から確かに
指摘がありましたけれども、今回の取組で
観光都市
札幌の
都心部にまた新たな魅力が生まれるものと大いに期待をして、私の
質問を終わります。
◆
ふじわら広昭 委員 先ほど質問したときに忘れたんですけれども、各
関係部局で
ヒアリングを受けたときに、各
部局で議事録を作っていると思うんですね。それを、できれば今日中に届けていただきたい。そのお願いです。
○
藤田稔人 委員長 ほかに質疑はございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
藤田稔人 委員長 なければ、質疑を終了いたします。
以上で、
委員会を閉会いたします。
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閉 会 午後2時17分...