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令和 5年総合交通政策調査特別委員会−07月31日-記録

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  1. 札幌市議会 2023-07-31
    令和 5年総合交通政策調査特別委員会−07月31日-記録


    取得元: 札幌市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    令和 5年総合交通政策調査特別委員会−07月31日-記録令和 5年総合交通政策調査特別委員会            札幌市議会総合交通政策調査特別委員会記録            令和5年7月31日(月曜日)       ────────────────────────       開 会 午前10時     ―――――――――――――― ○わたなべ泰行 委員長  ただいまから、総合交通政策調査特別委員会を開会いたします。  報告事項でありますが、勝木委員、山口委員からは、欠席する旨、届出がありました。  それでは、議事に入ります。  「丘珠空港の将来像」の実現に向けた取組についてを議題とし、資料に基づき、理事者から説明を受けます。 ◎村瀬 都市計画担当局長  本日は、丘珠空港の将来像の実現に向けた取組についてご説明させていただきます。  詳しい内容につきましては、空港活用推進室長の奥木からご説明させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 ◎奥木 空港活用推進室長  お手元に、資料1の「丘珠空港の将来像」の実現に向けた取組についてのほか、資料2として、昨年11月に策定した丘珠空港の将来像の概要をお配りしています。  それでは、資料1について説明させていただきます。  初めに、1 将来像実現に向けた取組状況についてです。  令和4年11月に、パブリックコメント地域住民との意見交換等での市民意見や市議会での議論等も踏まえまして、札幌市の活力向上と北海道全体のために丘珠空港が進むべき方向性として、丘珠空港の将来像を策定しました。  この実現に向けて、北海道や経済団体、空港ビル北海道エアポート株式会社で構成する札幌丘珠空港機能強化推進協議会を設立し、令和4年12月及び令和5年2月に国土交通省及び防衛省への要望を実施しました。  国土交通省に対しては、滑走路長を1,800メートル程度とするための300メートル程度の滑走路延伸空港運用時間の1時間程度の拡大を、それに向けて防衛省に対しましては、除雪業務及び管制業務に係る体制強化と運航便数の増加に係る自衛隊の運用との調整を要望させていただきました。  その後、将来像に示す機能強化策の実現に向けて、共用空港である丘珠空港管制行政機関及び地元関係団体滑走路延伸を含む各種機能の強化に必要な議論を行い、相互に課題の洗い出しや情報の共有を図っていくため、令和5年3月に丘珠空港機能強化検討会を設立し、これまで5回の検討会を開催して、空港の機能強化に向けた課題や情報を整理しました。  また、丘珠空港周辺地域の11連合町内会の代表者と札幌市が一堂に会し、空港と周辺地域との調和と共生に向けた情報共有及び意見交換を行うため、令和5年6月に丘珠空港周辺地域連絡協議会を設立し、第1回地域連絡協議会では、札幌市から丘珠空港機能強化空港周辺にぎわい創出等に向けた取組案の説明や情報提供を行い、意見交換を実施しました。
     次に、2 丘珠空港機能強化検討会についてです。  これまでの5回の検討会において、下の表に示す六つの検討項目について、将来像における取組や今後の想定を踏まえた課題の洗い出しを行い、想定される課題や対応、対応の方向性を整理しました。  今後の増便への対応については、民間航空機の増便に伴って、陸上自衛隊のヘリコプターによる訓練への影響が想定され、訓練時間の確保や管制・除雪業務の負担増加、このほか、便数が増加した際の訓練の確保について代替地の検討も必要といった課題が出されました。  対応の方向性としては、ダイヤの調整による訓練時間とのすみ分けや訓練場所の確保、管制、除雪の体制強化など、様々な方策を早期に整理していくこととしております。  空港運用時間拡大による効果及び課題については、運用時間拡大に伴う人員や機材、経費などの増加を踏まえて検討が必要であることから、増便の見込みや管制、除雪の体制強化の状況も踏まえながら早めに検討していくこととしているほか、運用時間拡大により、運航が朝早く、夜遅くとなった場合の地域住民に対する騒音の問題が懸念されるため、増便や運用時間拡大に係る騒音の状況等について、騒音調査の回数や期間を増やすことも検討し、地域住民への情報提供を実施していくこととしております。  滑走路延伸前、延伸後における除雪体制の課題については、除雪機材の老朽化が進んでいるほか、滑走路延伸により、滑走路の除雪面積が約1.2倍に増えるため、計画的な除雪機材の更新や最新機材の導入などについて連携して議論を進めるとともに、体制強化や除雪時間の短縮化等を検討していくこととしております。  空港ターミナルビル機能強化については、国土交通省所管区域内の限られた敷地でターミナルビルや駐機場等をどのように拡張していくか、必要規模を踏まえて再配置の検討が必要であり、周辺緑地の活用の可能性も含めて検討していくこととしております。  右上に移りまして、2次交通に対する検討については、丘珠空港都市型空港のため、公共交通利用促進を図るよう、バスアクセスの充実や駐車場運用の在り方について検討していくこととしているほか、空港周辺から空港までのアクセスが不便という声もいただいていることから、地域の意向も踏まえたアクセス強化の検討が必要であり、デマンド型のタクシーやシャトルバス実証実験等について、詳細な利用状況を把握した上で検討していくこととしております。  最後の新千歳空港との役割分担については、道内路線の強化のためにどう連携していくかが重要な視点になるため、補完と分担の関係を目指し、今後も、路線機材の分担や利便性向上を意識して路線誘致やPR等に連携して取り組むこととしております。  また、新千歳空港では、ビジネスジェット専用施設を現在整備しているところであり、新千歳と丘珠のそれぞれの利点を生かした分担も考えられることから、ビジネスジェット利用拡大に向けて、ニーズの把握や課題の洗い出しを行い、新千歳空港との分担も含めて検討していくこととしております。  空港運営体制については、ターミナルの規模拡大に伴い、運営主体の責任や負担も大きくなることを見据えた検討が必要になることから、空港運営体制の強化について、ターミナルビル機能強化と一緒に協力・連携の在り方を整理していくこととしております。  次に、3 将来像の取組期間についてです。  将来像では、おおむね10年後の2032年頃を目途に、滑走路延伸など将来像の実現に資する機能を有する空港となることを目標としています。  これについて、地元経済界航空会社等から、空港の機能強化について早期実現の要望があるほか、市議会での議論においても、札幌市及び北海道の活力向上のために早期実現を目指すよう要望をいただいており、先ほどご説明した第1回地域連絡協議会においても早期実現の希望を確認したところです。  また、先ほどご説明した機能強化検討会での議論や情報共有により、丘珠空港機能強化に向けた課題がおおむね整理されて明確になり、国土交通省や防衛省、関係機関との連携体制が強化されたことから、将来像の取組期間目標年次を設定することが可能となりました。  このようなことから、機能強化の柱となる滑走路延伸については、最短と考えられる2030年供用開始を目指していく考えです。  あくまで札幌市の想定ですが、滑走路延伸に係る空港施設の配置検討を行い、施設計画段階における住民参画の実施、パブリックインボルブメントを略してPIと表記されることもございますが、このほか、環境アセスメントや設計等を経て事業化された後、滑走路延伸の工事を行って、2030年に供用開始となるスケジュールを最短として考えています。  最後に、4 今後の想定スケジュールについて説明します。  本委員会へ報告させていただいた後に、北海道や札幌丘珠空港機能強化推進協議会と連携し、滑走路延伸の2030年供用開始に向けて、空港を所管する国土交通省及び防衛省に要望を行っていきたいと考えております。  国への要望事項の案としましては、滑走路延伸の2030年供用開始に向けた事業化の調査検討及び早期事業化民間航空機の増便と自衛隊の運用の両立に向けた訓練場所の確保や管制、除雪の体制強化等に係る協議、調整、ビジネスジェット利用拡大に向けた専用動線、国際便対応CIQ整備等環境整備についてであり、これらの要望を速やかに行っていきたいと考えています。 ○わたなべ泰行 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆山田一郎 委員  私からは、今回、大きく4点、ご質問をさせていただければと思います。  まず1点目は、丘珠空港滑走路延伸について質問いたします。  丘珠空港滑走路延伸につきましては、以前から、我が会派でも度々取り上げてきているものではございますが、通年でリージョナルジェットが運航できることにより、交流人口が増加し、東区はもとより、札幌、北海道全体の活性化につながる大きな取組になります。  昨年11月に策定いたしました丘珠空港の将来像では、取組期間をおおむね10年前後をめどとして、昨年12月及び2月に国土交通省、防衛省に要望しているところですが、今回、最短と考えられる2030年供用開始を目指すとのことであり、我が会派としては、早期実現を掲げていたことから、方向性としては歓迎すべきものと考えております。  そこで、最初の質問ですが、機能強化の柱となる滑走路延伸について、今回、2030年供用開始を目指すとした根拠について伺います。  また、経済界、地域など、各方面から早期実現を目指す声があったとのことですが、早期実現によって札幌市にはどのような意義があると考えているか、伺います。 ◎奥木 空港活用推進室長  初めに、2030年供用開始の根拠についてお答えします。  昨年11月に策定した丘珠空港の将来像においては、国や関係機関との協議で機能強化を具体化していくことを想定していたため、取組期間をおおむね10年と設定いたしました。  その後、将来像の実現に向けた国土交通省及び防衛省への要望を経て、3月に国や関係機関による丘珠空港機能強化検討会を設立、6月までに5回の会議を集中的に開催し、将来像の実現に対する課題の洗い出し情報共有を図ったところです。  これにより、丘珠空港機能強化に向けた課題が明確になり、関係機関との連携体制も強化されたことから、機能強化の柱となる滑走路延伸供用開始目標年次を設定することが可能になったと判断したものです。  また、経済界や地域等からも早期実現を期待される声が寄せられていることから、滑走路延伸の事業化に向けた国による調査検討や住民参画、環境影響評価、設計、事業化後の工事等の所要時間を考慮し、札幌市として最短と考えられる2030年の供用開始を目指すとしたところです。  次に、早期実現の意義についてお答えします。  早期に滑走路延伸を実現することは、現在、夏ダイヤ期間のみ運航しているリージョナルジェット機の通年運航を前倒しすることが可能であり、人口減少が見込まれる中、交流人口を増やすことによる経済活性化への寄与や利便性の向上といった効果も早期に期待できるところです。  また、医療ジェットも、滑走路面や気象等の条件が整った場合に通年運用が可能となり、道内医療への貢献を果たしていくことで、市民、道民の安全・安心な暮らしに寄与するものと考えており、これらが早期に実現されることは大きな意義があるものと考えております。 ◆山田一郎 委員  丘珠空港は、道内航空ネットワークの拠点となり、観光復興や経済活性化、医療・防災機能などの面において非常に大きな可能性を秘めている空港でございます。早期実現については、札幌市にとっても大きな意義のある取組になると思いますので、一日も早い実現を望みます。  次に、丘珠空港の今後の在り方について質問いたします。  丘珠空港は、自衛隊丘珠駐屯地と共用の飛行場であり、災害時など、緊急時には迅速な対応ができる空港となっております。  国土交通省、防衛省などの関係機関で構成された丘珠空港機能強化検討会では、今後の増便の対応について、想定される課題やその対応、自衛隊の訓練に影響が出ないよう、代替地の検討も必要とされております。  丘珠駐屯地は創立70周年で、今年の記念行事は私も参加しておりましたが、本当にたくさんの地域の方が駐屯地を訪れ、交流を深めておりました。  このように、地域の方との輪を大切にしつつ、なおかつ国防という重要な任務に当たっていることから、自衛隊の訓練との調整は必要なものと認識しており、今後の丘珠空港滑走路延伸の協議の中でも、とりわけ重要な課題になってきていると感じております。  そこで、質問ですが、今後、国への要望に当たって、自衛隊の訓練場所については協議、調整を求めるとのことでありますが、具体的にどのような課題があり、どのような協議、調整を想定しているのか、伺います。  また、訓練場所空港敷地内で不足する場合も想定されますが、こうした場合にどのように対応するか、お考えを伺います。 ◎奥木 空港活用推進室長  自衛隊の訓練との調整について、初めに具体的な課題と協議、調整の想定についてお答えします。  丘珠空港機能強化検討会での議論において、民間航空機の増便により、自衛隊の訓練への影響が生じることから、訓練時間を確保していくためには代替地の検討も必要であること、また、自衛隊が行っている管制や除雪業務の負担が増加するといった課題が出されたところです。  これらの課題を踏まえ、対応の方向性としては、ダイヤの調整による訓練時間とのすみ分けや訓練場所の確保、管制、除雪の体制強化など様々な方策を早期に整理していくこととしております。  民間航空機の増便と自衛隊の訓練との両立に向け、この対応の方向性について、防衛省及び国土交通省のほか、航空会社も含め、協議、調整を行っていく考えであります。  次に、訓練場所の対応についてお答えします。  今後の国への要望を経て、訓練場所について、まずは防衛省及び国土交通省と具体の協議を行っていきたいと考えております。  その中で、ダイヤによる調整が困難で、かつ、空港敷地内で訓練に必要な場所を確保できない場合は、周辺への影響を考慮しながら、ターミナルエリアの拡張と同様に、空港周辺の緑地の活用の可能性も含めて検討することも想定しているところです。 ◆山田一郎 委員  空港周辺の緑地の可能性、これも十分に騒音等に注意して検討いただければと思います。  この滑走路延伸においては、かなり重要な部分になってくると思いますので、国及び関係機関との連携を密にして対応をお願いします。  次に、丘珠空港の駐車場について伺います。  昨年度、丘珠空港の旅客数は13年ぶりに30万人を超えることとなり、また、今年に至っては40万人を超える予想と、このこと自体、大変喜ばしいことでございます。運航路線につきましても拡大傾向にあり、利用拡大になっていくと思います。  その一方で、地元の声として、駐車場が現状でも満車の状況が発生してきており、利用者も困っている状況、今すぐにでも拡張すべきとの意見をお聞きしました。  札幌市としても、バスの増便等で対応していく方針を伺っておりますが、今、新千歳空港でも車で行く、車社会の札幌において駐車場の拡張は急務であると考えております。  今般、将来像で想定している年間100万人程度の旅客数に向けて機能強化を進めていくと思います。現状、30万人程度でも厳しい駐車場の状況を考えると、滑走路の延長もそうですが、それよりも早く駐車場の整備が求められると考えます。  立体駐車場の設置、また、新たな駐車場用地などの確保が考えられますが、今のこのような状況を受けて、丘珠空港の駐車場の混雑状況をどのように認識し、今後どのように改善していく考えか、伺います。 ◎奥木 空港活用推進室長  空港駐車場混雑状況の認識と改善についてであります。  滑走路の延伸前においても旅客数が増加してきており、駐車場の混雑状況を踏まえると、早急に対応が必要と認識しております。  今年度、国土交通省東京航空局において、駐車場を含むターミナルエリア施設規模検討調査を行っており、その検討を踏まえ、駐車場の運用の在り方や対応策について、駐車場を所管する国土交通省と調整してまいります。  また、札幌市としては、公共交通機関利用促進を図ることで駐車場の混雑緩和につながるよう、今後、デマンド型のタクシーやシャトルバス実証実験等を検討していく考えであります。 ◆山田一郎 委員  今、公共交通利用促進を図ることで駐車場の混雑緩和につなげていくと答弁がございました。  この点は、1点、私からもご指摘がありまして、私も昨年から、地下鉄に、いわゆるつじ立ち、朝に立って市民の皆様にご挨拶させていただくこともあるんですが、栄町駅で挨拶をしていると、空港に行くためのバスが分からない、空港に行くための乗り場はどこですかと聞かれることがございました。  やはり、空港に行くための公共交通については、分かりやすさが一番の当たり前の部分であると思いますので、初めて来た人でも一目で分かるような対応をお願いして、次の質問に移ります。  次に、ビジネスジェット利用拡大について質問いたします。  さきの第2回定例市議会代表質問において、我が会派から、ビジネスジェットの需要は今後ますます増えていくものとの視点から、ビジネスジェット利用拡大に対するお考えを質問したところでございます。  秋元市長からは、ビジネスジェットが地元経済の活性化や物流面での活用、観光都市としての魅力の向上、医療・防災機能の強化など、様々な効果が期待されているものとして、ビジネス、観光、医療など各分野の利用ニーズを調査するとともに、専用施設運航支援体制についても、先行事例を踏まえ検討していきたいと答弁があったところです。  今回の要望項目には、丘珠空港機能強化検討委員会での議論も踏まえて、ビジネスジェット利用拡大に向けて環境整備を国に要望することとしていますが、滑走路の延伸について、2030年に目標を据えたことで、本件のニーズ調査や事例調査も加速させていく必要がございます。  そこで、今回の目標年次の設定に関連し、ビジネスジェット利用拡大に向けて、札幌市としてどのように取り組んでいくか、お考えを伺います。 ◎奥木 空港活用推進室長  ビジネスジェット利用拡大につきましては、丘珠空港におけるニーズが重要と考えていることから、ビジネスや観光、医療など、様々な利用ニーズの調査・把握や課題の洗い出しを現在行っているところです。  また、他空港の事例を参考に、専用施設や動線、運航支援体制等環境整備について、新千歳空港との分担も含めて検討が必要だと考えております。  滑走路の延伸により運航可能なビジネスジェットが増えることが想定されることから、これらの需要を取り込んでいくためにも、2030年供用開始に合わせて、必要な環境整備が行われるよう国に要望を行い、関係機関と連携しながら、ビジネスジェット利用促進に取り組んでいく考えであります。 ◆山田一郎 委員  ビジネスジェットについては、一定程度前向きな答弁をいただき、歓迎したいと思います。  ビジネスジェット利用拡大については、消費水準の高い観光客等を引き込むことができ、地域活性化につながると感じております。  ただ、その一方、一般の離発着枠とは別の枠で運航するビジネスジェットでございます。さきの質問でもいたしましたが、自衛隊、各関連部署との連携は必須になってくると考えますので、一層の強化をお願いします。  最後に、1点ご指摘し、質問を終わりますが、このたびの滑走路延長は、私も東区選出でございますが、地元の意見として、滑走路延長の300メートルに7年、これからかかります。新幹線のトンネルを掘るのに100キロに10年かかる、これなら分かるんですが、やっぱり、300メートルですと、なんでこんなにかかるんだろうという地元の意見もあります。こういった中身を分かっていけば、もちろん地元の方も納得いただけると思いますので、地元の方、市民の方にこういった情報を広く周知徹底できる体制整備をお願いして、質問を終わります。 ◆森基誉則 委員  私からも、丘珠空港の将来像の実現に向けた取組について何点か伺います。  滑走路の延伸について、これまでおおむね10年としていた事業期間を、2030年供用開始を目指すとして国に要望していくとの説明がありました。目標を定めることは、検討をより具体的に深めていくことにつながりますから、将来像の実現に向けて必要なプロセスだと思います。国や関係機関との協議、調整が順調に進んでいくことの表れだと思っていますので、こちらは引き続きご尽力をどうかよろしくお願いします。  一方で、重要になってくるのは、市民の理解を得ながら検討を進めていくことです。  6月29日に開催された空港周辺の11の連合町内会で構成される地域連絡協議会において、早期実現の希望を確認したとの説明がありました。  そこで、最初の質問です。  この早期実現について、地域連絡協議会ではどのような意見が出されていたのか、伺います。 ◎奥木 空港活用推進室長  早期実現に関する地域連絡協議会での意見についてお答えします。  6月29日に開催した第1回丘珠空港周辺地域連絡協議会においては、改めて昨年11月に策定した丘珠空港の将来像の概要を説明いたしました。  将来像の取組期間をおおむね10年後を目途としていることに対し、参加者からは、取組自体は賛成だが、早く進めてほしい、もっとスピーディーにできないのかという声が多く、早期実現に協力したい、地域の意見をまとめて国にアプローチしていくことが大事であり、そのためにも市には地域への丁寧な説明と国との協議状況の共有をお願いしたいといった意見があったところです。  こうした意見について参加者全体に確認したところ、賛同が示されたところです。 ◆森基誉則 委員  地域連絡協議会では、一様に早期実現を求める意見、協力的な意見が多かったということだったんですが、国との協議状況情報共有、地域への丁寧な説明や対応を求める声があったというお話も聞いております。  地域連絡協議会のメンバーは、各連合町内会から2名ずつ、代表者や役員の方々が参加されていると聞いています。地域でまちづくりに尽力され、日頃から様々な町内会と話をされている連合町内会で中心的に活動されている方々の意見を伺うということは、有意義であり、重要なことです。しかし、丘珠空港滑走路延伸については、多くの市民に影響を及ぼす事業であります。空港周辺地域の方々はもちろんのこと、広く市民に進捗を説明していくことが事業の理解につながっていくと思います。  そこで、次の質問です。  事業期間をこれまでより約2年早めることについて、その目的や影響を広く周知し、理解を求めていくことが必要と考えますが、札幌市としてはどのようにお考えか、伺います。 ◎奥木 空港活用推進室長  事業期間をこれまでよりも約2年早めることに関する周知の考え方についてお答えします。  丘珠空港の将来像の実現に向けては、その進捗を多くの方に知っていただき、ご意見をいただきながら進めていくことが重要と認識しております。  先頃設立された丘珠空港周辺地域連絡協議会は、9地区11連合町内会の代表者との意見交換を行うもので、これに加え、今年度は、空港周辺の方々を対象としたアンケートとワークショップを実施する予定であります。  また、より幅広い市民が参加していただけるよう、オープンハウス方式での説明、意見収集の機会を設けることを検討しており、その開催場所については、丘珠空港機能強化の効果、影響が市民全体に関わることを考慮して、空港周辺のほか、市内中心部でも開催したい考えであります。  こうした機会を設けることで、2030年の供用開始を目指すことについても、しっかり周知しながら、ご意見をいただき、検討に生かしてまいりたいと考えております。 ◆森基誉則 委員  ぜひ、アンケートとか、ワークショップとか、オープンハウス等、あらゆる機会を通じて情報発信を継続していただきたいと思います。  滑走路の延伸に関する情報発信の中でも、騒音については市民の関心が特に高いかと思います。関係機関による丘珠空港機能強化検討会においては、増便や運用時間の拡大に関する騒音への対応として、調査の回数や期間を増やすことを検討し、地域住民への情報提供を実施するとのことでしたが、そこで、質問です。  地域連絡協議会において、騒音についてはどのような意見があり、札幌市はどのように対応していくのか、伺います。 ◎奥木 空港活用推進室長  地域連絡協議会での騒音に関する意見と札幌市の対応についてであります。
     地域連絡協議会において、札幌市からは、これまで行ってきた騒音調査結果について、全ての調査地点で環境基準値を下回っていること、今後も環境基準を超えない範囲内での運航便数となるよう取り組んでいくこと、そのために夏以外の時期にも調査を実施し、今後の増便時における騒音値の予測に活用することを説明いたしました。  これに対し、参加者からは、航空機は短い時間で通り過ぎるので騒音は特に気にならないという意見のほか、今後の増便の際には、しっかり騒音を調査し、マスコミを通じて発信するなど、分かりやすく丁寧な情報発信をお願いしたい、夏場は会館の窓を開けていると航空機騒音でほかの音が聞こえないこともある、騒音調査は住民に寄り添い納得が得られるよう行ってほしいという意見がございました。  札幌市としては、今回いただいた意見を踏まえ、引き続き航空機騒音の調査を実施し、その結果を地域住民に分かりやすく情報発信するよう、ニュースレターやホームページの記載の工夫や、報道機関への情報提供を行うなど、情報発信の手法を検討してまいりたいと考えております。 ◆森基誉則 委員  騒音というのは、気にならない人がいる一方で、かなりナーバスになる方もいらっしゃいますので、市民生活に密着することですから、しっかりとした分析と情報発信をどうかよろしくお願いします。  では、最後に、ビジネスジェットについて伺います。  時間の価値を重く見る富裕層は、時間の無駄を極端に嫌います。そのため、プライベートジェットやビジネスジェットの使用理由として最も大きいものの一つが時間の節約と言われています。  国土交通省が令和3年に行ったビジネスジェットに関する調査研究によりますと、全国的に国際運航便のビジネスジェットは増加傾向にあり、今後、国内での展開が見込まれ、富裕層をターゲットとした質を意識した取組が重要となってくるということです。  一方で、税関、入管、検疫、いわゆるCIQに関する施設体制が十分に整備できていないなど、地方空港では、受入れ体制が整っておらず、利用できない場合があるという指摘が出ております。  丘珠空港の将来像においては、ビジネスジェットへの対応が掲げられており、現在、専用施設を整備中の新千歳空港との役割分担を図りながら、滑走路の延伸に伴う周辺整備の機会を逃がさずに取り組んでいくべきであり、今回、国に対してビジネスジェット利用拡大に向けた環境整備を要望していくとする市の姿勢を評価するところであります。  そこで、質問です。  丘珠空港におけるビジネスジェット利用拡大に向けた専用動線などの環境整備によって、丘珠空港や札幌市にどのような利点をもたらすと考えているか、伺います。 ◎奥木 空港活用推進室長  ビジネスジェット利用拡大に向けた整備による利点についてお答えします。  ビジネスジェット利用拡大に向けては、滑走路の延伸のほか、専用動線や駐機スポットなど、時間の効率的利用や移動の秘匿性を求めるビジネスジェット利用者層のニーズを満たすための環境整備を進めていくことが重要でございます。  こうした環境整備により、ビジネスジェットの利用が増えることで、地元経済の活性化や丘珠空港の国内外での認知度の向上、観光都市札幌の魅力の向上など、様々な効果が期待されるものと認識しております。 ◆森基誉則 委員  国土交通省は、今年の6月に、富裕な来日客を増やす狙いで、観光目的の外国籍ビジネスジェットの受入れ手続の緩和に踏み切りました。各地の空港でも、高級ラウンジなど、ビジネスジェット利用客専用設備を設け、受入れ体制の強化を進める動きが活発になってきています。  丘珠空港の検討においては、国との協議と市民への丁寧な説明を両輪として進めながら、札幌、ひいては北海道の活性化につながるような必要な機能強化をしっかりと実現していただくことを要望して、質問を終わります。 ◆熊谷誠一 委員  私からも、丘珠空港の将来像の早期実現に向けた取組について、3点お伺いさせていただきます。  まず1点目は、ターミナル機能強化についてでございます。  滑走路の延伸については、これまでおおむね10年としていた事業期間を、2030年供用開始を目指すとして、今後、国に要望していくとの説明でございました。  我が会派としても、丘珠空港機能強化が早期に実現することは、観光やビジネスだけではなく、医療や防災という観点でも、札幌市、北海道の活力向上に資するものとして大変期待しているところでございます。  滑走路延伸については、航空機騒音の環境基準内での運航とはなりますが、リージョナルジェット機が通年で運用開始となり、交流人口の拡大という点でも丘珠空港の将来像において重要な機能強化と考えます。しかし、札幌市が今回報告した滑走路延伸の2030年供用開始を目指すことは、同時に空港ターミナル機能強化も必要だと考えます。  昨年度は30万人を超える旅客数を記録した丘珠空港ですが、今年度はそれを超えるペースの旅客数とお聞きしており、私も先日訪れましたが、手狭な印象を受けましたし、より一層、時間帯によっては混雑している状況で、滑走路延伸に合わせて旅客数が伸びるのであれば、空港ターミナル機能の強化は必須と考えます。  そこで、質問ですが、今回、機能強化の柱となる滑走路延伸について、2030年運用開始を目指すとしていますが、丘珠空港ターミナル機能強化についてはどのように進めていくのか、お伺いいたします。 ◎奥木 空港活用推進室長  空港ターミナル機能強化の進め方についてお答えします。  将来像において、滑走路の延伸や路線の拡充により、1日70便程度の運航便数と年間100万人程度の旅客数を想定しており、滑走路延伸目標年次に合わせて、空港ターミナルビルについても拡張や機能強化が必要と認識しております。  一方で、空港ターミナルビルの拡張は、空港駐車場や格納庫などの空港関連施設の配置等に影響することから、国によるターミナルエリア施設規模検討調査を踏まえて、国や関係機関等と協議を進めていく考えであります。  また、ターミナルビルにどのような機能を持たせるかについては、地域住民の意向も重要と考えており、今後、アンケートやワークショップなど様々な手法により地域の意見を把握しながら検討を進めてまいりたいと考えております。 ◆熊谷誠一 委員  旅客数の増加とターミナル機能の強化、拡張は一体的に考えていく必要があり、利用者の快適さ、利便性に直結するものですので、十分検討していただくよう求めさせていただきます。  次に、要望内にある管制体制の強化についてお伺いさせていただきます。  滑走路延伸に伴い、便数の増加が見込まれるところですが、これに合わせて管制機能を強化することは重要だと考えます。  丘珠空港の管制を担うのは自衛隊丘珠駐屯地ですが、他の空港よりも、民間航空機のほか、自衛隊機やヘリコプターなど、多様な航空機の管制を行っており、便数増による体制強化は必要と考えます。  そこで、質問ですが、滑走路延伸目標年次を設定するに当たり、管制体制の強化も早期に求められると考えますが、どのように進めていくのか、伺います。 ◎奥木 空港活用推進室長  管制体制の強化についてお答えいたします。  丘珠空港機能強化検討会の議論では、滑走路の延伸や増減によって管制業務にかかる負担が増えることから、人員面を含めた管制の体制強化が必要との認識を共有したところであります。  今般、滑走路延伸目標年次を設定するに当たり、管制の体制強化も同様に協議を加速させていく必要があり、国には、検討会での議論も踏まえながら、滑走路延伸の2030年供用開始を見据えた管制の体制強化を要望し、防衛省をはじめとする関係機関との協議、調整を鋭意進めてまいりたいと考えております。 ◆熊谷誠一 委員  管制官の育成には7年程度はかかるのではないかというふうに言われておりますので、ぜひ早期に進めていただきたいと思います。  最後に、将来像の実現に必要な取組の一つである医療・防災機能の強化についてお伺いいたします。  我が会派は、以前から、札幌市、北海道の安心・安全に貢献できるものとして、空港の機能強化によって冬期間の医療ジェットの運用や災害時の対応の強化などを期待しており、早期に実現できることは、医療面、防災面でも歓迎すべきものと考えます。  そこで、最後の質問ですが、滑走路延伸の2030年供用開始を目指していく上で、医療・防災機能の強化についてはどのように取り組んでいくのか、考えをお伺いいたします。 ◎奥木 空港活用推進室長  医療・防災機能の強化についてお答えします。  滑走路の延伸により、医療ジェットも滑走路面や気象等の条件が整った場合に通年運用が可能となり、道内医療に貢献できると認識しており、2030年供用開始を見据えた関係機関との協議を加速させてまいります。  また、札幌市消防航空隊の丘珠空港への拠点化や災害時の支援物資等の集積及び搬送拠点として活用するための備蓄庫の設置についても同様に、国によるターミナルエリアの検討と並行して、市内部の関係部局と調整を始めているところでございます。 ◆熊谷誠一 委員  新幹線の札幌延伸や再開発のピークである2030年の供用開始を目指しますので、建設・土木をはじめとした民間事業者など、今、どこに尋ねても言われますが、資材の高騰や人材不足も課題になることと思います。  そうしたことももちろん織り込み済みと思いますが、関係各所としっかりと協力し、ぜひ目標とする2030年供用開始ができますよう、ご尽力くださいますようよろしくお願い申し上げ、私の質問を終わります。 ◆長屋いずみ 委員  私からも質問いたします。  丘珠空港は、敷地面積の約9割が防衛省管轄であり、自衛隊との共用空港です。  私は、この観点から、4点質問をしたいと思います。  我が党は、将来像策定に当たって、国への要望前に、民間機だけではなく、自衛隊の空港使用がどのようになるのかを明らかにして、市民の理解や協力を得るべきと昨年の本委員会や代表質問などで求めてまいりました。  しかし、本市は、昨年の本委員会の後、経済団体などとともに国へ要望を2度行い、本年3月には、防衛省も入った丘珠空港機能強化検討会を設立し、既に5回の会議を重ねております。  また、その内容を6月に設立した地域連絡協議会でも情報共有されたということでした。  今回説明されました資料では、丘珠空港機能強化に当たって想定される課題やその対応を議論したとされております。この中には、自衛隊の訓練について、訓練時間の確保とあります民間航空機の離発着が増えると、訓練を行う場所の検討も必要としております。  先ほど、空港周辺の緑地の可能性についての答弁がありましたけれども、この点に関連して質問いたします。  訓練場所の確保については、自衛隊基地の移転を検討するということはないのか、また、ある場合、どこを想定されているのか、お伺いいたします。 ◎奥木 空港活用推進室長  訓練場所の確保に関する陸上自衛隊丘珠駐屯地の移転についてのご質問であります。  訓練場所の確保については、今後、国への要望を経て、防衛省及び国土交通省と協議を行っていきたいと考えており、現時点では丘珠駐屯地の移転等の具体の想定はございません。 ◆長屋いずみ 委員  現時点ではないということでした。  将来像では、国が規定する航空機は、騒音の環境基準の範囲内で1日70便としておりますが、約2倍になります。さらに、自衛隊の訓練場所をどこにするのか、こういったことによっても騒音も移動し、周辺への影響も大きいと思いますから、周辺住民への説明も必要だと考えます。  次に、滑走路の延伸と軍事利用の拡大についてお伺いいたします。  今回、機能強化の柱となる滑走路延伸については、最短と考えられる2030年供用開始を目指すと2年短縮させたのですが、このような機能強化が行われれば、自衛隊としての利用形態も大きく変更されるのではないかと懸念する声もあります。  そこで、質問ですが、今回の滑走路延伸早期実現によって、丘珠空港における軍事利用は計画されていないのか、伺います。 ◎奥木 空港活用推進室長  滑走路延伸早期実現による軍事利用の計画についてのご質問であります。  丘珠空港の将来像は、自衛隊等の利用拡大を想定したものではなく、あくまで民間航空機の活用を促すものであり、引き続き、その実現に向けて国への要望を行う考えでございます。 ◆長屋いずみ 委員  しかし、滑走路の管理は防衛省で、共用空港であることは変わりません。  昨年10月、日米共同訓練が行われました。その中で、丘珠空港を拠点に、米軍機オスプレイが矢臼別など道内4か所の自衛隊基地に飛来するという訓練もありました。その際、本市には訓練前日に連絡が来る、こういう状況でした。  こういったことを考えますと、情報もないままに軍事利用が行われるのではないかという不安は拭い切れません。市民の命と暮らしを守るのが自治体の最大の使命ですから、適宜、情報を確認していただき、そのようなことがないよう求めていただきたいと思います。  次に、もう一点、質問です。  空港の機能強化が進むことで軍事利用に対する懸念が増す中、行政としても、自衛隊関連も含めて情報提供を行う必要があると思いますが、どのようにお考えか、伺います。 ◎奥木 空港活用推進室長  空港機能強化の自衛隊関連も含めた情報提供についてお答えします。  丘珠空港の将来像の実現に向けて、防衛省が所管する管制や除雪等の機能強化は、将来像との関連が高い項目として、今後とも、空港整備の状況とともに情報提供してまいりたいと考えております。  一方で、自衛隊や米軍が使用する際には、これまでと同様に、札幌市の関係部局から北海道防衛局を通じて情報収集及び提供に努めていく考えであります。 ◆長屋いずみ 委員  情報収集をすると。航空法で定められている最低安全高度は、人口密集地で約300メートル、人けのない地域で約150メートルです。  2012年の日米合同委員会での合意でも、低空飛行訓練を実施する際は、地上から500フィート以上、約150メートルの運用を確認しておりました。しかし、先ほど言いました昨年の訓練時、オスプレイは、北区の上空約45メートルを飛行していたとの情報がありました。  これを基に、我が党議員が国会で日米合同委員会合意違反を指摘しましたけれども、国は、アメリカ側に安全面に配慮するよう求めるとの答弁のみでありました。  こういうことでしたから、市民にとって新たな不安になっているんです。本市から、適宜、情報の収集と発信が欠かせないと思うところです。  次に、市民意見の聴取についてお伺いいたします。  昨年度、将来像を策定する際に行ったパブリックコメントにおいても、軍事利用の拡大を懸念する声が上がっておりました。  質問ですが、札幌市は、今後、アンケート調査やオープンハウス型の意見交換会、ワークショップなどを実施するとのことでしたが、市民意見を聴取する際には、軍事利用の拡大という懸念もしっかりと酌み取れるよう取り組むべきと考えますがいかがか、伺います。 ◎奥木 空港活用推進室長  市民意見の聴取についてのご質問であります。  丘珠空港の将来像に係る今後の市民意見の聴取においては、オープンハウス型意見交換会などを通じて、幅広い市民から様々な意見等をいただきながら進めてまいりたいと考えております。  また、その際には、丘珠空港の将来像が自衛隊等の利用拡大を想定したものではなく、あくまで民間航空機の活用を促すものであることをしっかり説明し、理解していただけるよう、丁寧に取り組んでまいりたいと考えております。 ◆長屋いずみ 委員  我が党は、第1回定例議会の代表質問で、滑走路延伸を内容とした将来像で、自衛隊や米軍の空港使用がどうなるのか、市民説明を求めました。丘珠空港は、通常の空港ではなく、自衛隊との共用空港ですから、滑走路延伸によって自衛隊や米軍の需要も変わる可能性は否定できません。  市民の懸念や不安なども含めた意見を把握し、適宜、必要な情報提供を行うよう求めて、質疑を終わります。 ◆丸岡守幸 委員  維新・大地の丸岡でございます。  私からは、4点、続けて質問をさせていただきます。  まず一つ目でございますが、令和4年11月に発表されました丘珠空港の将来像と今回示されたその実現に向けた取組の中で、新千歳空港との連携ということが強調されております。リージョナルジェットクラスの機材を新千歳空港だけではなく丘珠空港でも受入れを可能にするとか、新千歳空港においてはビジネスジェット専用施設を整備中なので、それぞれの分担も考えられております。  その一方で、北海道エアポート株式会社が北海道全体の観光振興、地域の活性化のために令和3年3月から道内7空港の運営を一括管理しております。  その運営方針として、七つの空港をグローバルゲートウェイ、広域ゲートウェイ、地域ゲートウェイの三つに分類してそれぞれの役割を果たそうとしておりますが、この中に札幌の丘珠空港が含まれておりません。  丘珠空港の将来像の実現に向けた取組を展開していくに当たり、私も道内7空港のメインゲートである新千歳空港との連携は不可欠であると考えますが、北海道エアポート株式会社自体、丘珠空港の将来像についてどのように受け止めているのか、どのような協力体制を示しているのかを伺います。  そして、二つ目としましては、空港の除雪関連についてでございます。  道外との新規路線の開拓や年間を通じた一定の収容便数を確保するに当たりまして、丘珠空港の冬場における除雪体制が大きな課題であります。  滑走路などの除雪は防衛省が主体となって実施しているとのことですが、除雪機材の老朽化への対応や最新機材の導入に向けた取組が不可欠であると思われます。  そこで、二つ目の質問ですが、空港の除雪を防衛省に頼らざるを得ないとしても、除雪機材の更新や大型化に向けて、札幌市としても一定の財政負担を検討する必要があるかと考えますが、市としてどのように対応していくのか、お考えを伺います。  続きまして、三つ目でございます。  空港までのアクセスについて伺います。  滑走路の延長や空港運用時間の拡大、新規路線の開拓や増便などによって丘珠空港機能強化を図っていくに当たり、空港への交通アクセスの利便性を増やしていくことも重要であると考えます。  都心部と丘珠空港を直接結ぶ空港連絡バスの運行は、現在、夏場のみで、冬場は地下鉄栄町駅からのバス運行だけという不便さでは、丘珠空港への利用を呼びかけるのは少しむなしく感じます。  丘珠空港の将来像に向けた中長期の取組もさることながら、旅客数が増え続けている現在の状況に対応していくことが急務であると考えます。  さきの定例会の代表質問の場で、我が会派からの質問に対して、夏ダイヤ運行時に空港までの利用手段を把握するとともに、出発及び到着便に合わせた空港連絡バスの利便性を再検証するといったお話がありましたが、バス会社との調整を含めて、今後どのように対処していくつもりなのか、改めてお伺いいたします。  そして、四つ目、最後になりますが、こちらも滑走路の延長や空港時間の拡大、路線増便など、さらには、空港ターミナルビルにおける商業施設等の拡充によって、観光面やビジネス面への経済波及効果は多大なものになると推測されます。  2030年の供用開始を目指す滑走路延伸による経済波及効果を推しはかっているとすれば、どのように見ておられるのか、その内容について教えていただきたく存じます。
     以上4点、よろしくお願いいたします。 ◎奥木 空港活用推進室長  4点質問をいただきましたので、順に答えさせていただきます。  1点目につきましては、新千歳空港と運営会社である北海道エアポート株式会社との連携についてでございました。  丘珠空港の将来像では、新千歳空港の連携として、丘珠空港の活用による新千歳空港発着枠の有効活用や、北海道エアポート株式会社が運営する道内7空港とも連携を図りながら、道内路線の維持拡充に取り組み、道内の移動に貢献していくとしており、相互で北海道全体の航空需要の底上げに連携して取り組んでいく考えであります。  また、北海道エアポート株式会社には、将来像の実現に向けた国への要望活動を行う札幌丘珠空港機能強化推進協議会や将来像に示す機能強化策を議論する丘珠空港機能強化検討会に参画してご協力をいただいているところであり、引き続き連携して将来像の実現に取り組んでまいりたいと考えております。  2点目につきましては、丘珠空港の除雪体制に係る財政負担についてでございました。  滑走路延伸空港運用時間拡大に伴い除雪業務が増加することから、丘珠空港機能強化検討会において、防衛省、国土交通省と除雪体制の強化について議論を行っているところであります。  その中で、除雪機材の老朽化が進んでいることや、滑走路延伸により除雪作業面積が増加することから、将来を見据えた計画的な機材更新や除雪の効率化につながる最新機材の導入等について、関係機関で連携して対応していくこととしております。  丘珠空港における除雪等の維持管理については、着陸料をはじめとする空港収入などで賄われることから、札幌市の財政負担は想定しておりませんが、滑走路延伸の2030年供用開始に向けた除雪体制の強化について、関係機関との協議、調整を行ってまいりたいと考えております。  3点目につきましては、空港へのアクセスに関する今後の対応についてでございます。  夏ダイヤ期間中の丘珠空港までの交通手段の把握については、利用者の需要を正確に把握できるように、昨年12月に行った調査項目の見直しを行った上で、9月中に実施できるよう調整しているところであります。  空港連絡バスの利便性向上については、バス運行者と協議を行っているところでございまして、空港利用者のアクセス方法やニーズの把握、バス運行者の人員体制や機材繰りなどの状況を踏まえながら、シャトルバスの実証実験などに向けて検討を続けてまいります。  これに加え、丘珠空港までのアクセス性をより高められるよう、デマンド型のタクシーなどの実証実験についても検討してまいりたいと考えております。  最後の4点目につきましては、滑走路延伸による経済波及効果についてお答えいたします。  札幌市の試算では、丘珠空港で道外路線1便が通年運航すると、札幌市への観光客による交通費や宿泊費、飲食費などの直接消費や、それに伴う波及効果も含めた経済効果は年間約10億円が見込まれています。滑走路延伸により、リージョナルジェット機が通年運航となり、道外路線が拡充されれば、大きな経済効果が見込めるものと考えております。 ◆丸岡守幸 委員  各答弁、貴重な、明確なご回答をありがとうございます。  この丘珠空港の将来像は、札幌市のみならず、この北海道全体の発展に大きく寄与するものでございますので、ぜひ、早期の実現に向けて対応のほど、よろしくお願い申し上げます。  東区選出の私にとりましても、とてもわくわくするこの将来像でございまして、東区の皆様の大きな期待も、そして、町内会の活動を通じて、いろいろな方々に日々伺っております。  先ほどお話にございました第1回地域連絡協議会においては、空港周辺の11連合町内会の皆様の早期実現の確認をできたとの報告を伺ってございます。  そして、私は、34年間、製薬業界に勤務していた関係で、北海道内のほとんどのエリアを担当したことがございます。オホーツク海エリアや稚内エリアなどを毎週出張して患者様の治療に当たっている医療従事者の方々も多く知ってございます。  この延伸の早期実現は、専門医や出張医を受診されている患者様、そして、そのご家族様のより一層の安心・安全な生活につながることは私の経験からも実感できます。  最後になりますが、要望といたしまして、丘珠空港の将来像の実現に向けては、滑走路延伸に伴う騒音問題をはじめとしまして、冬場の除雪体制の確立、自衛隊とのすみ分けなど、幾多の課題を抱えているわけですが、観光、ビジネス、道内医療などの面で、丘珠空港の果たすべき役割は非常に大きいものがあると考えております。  北海道胆振東部地震の際に、新千歳空港の一部が使えなくなったときに、丘珠空港が釧路便の代替機能を果たしたという実績もあります。あってはほしくないことでございますが、もし活火山である樽前山が噴火したりすると、その火山灰によって新千歳空港の機能に大きな影響を及ぼす可能性があるというふうにも言われております。  その意味でも、丘珠空港の将来像の早期実現に向けて全力を尽くしていただくようお願いをして、私の質疑を終わらせていただきます。 ◆太田秀子 委員  私からも、何点か質問いたします。  最初に、要望項目について質問いたします。  この委員会後、8月以降、国に要望を行うとのことでありますけれども、これまでにも、本市は、2022年の12月と2023年の2月に国土交通省と防衛省へ要望をしております。このたびは、おおむね10年後としていた滑走路の延伸について、最短で2030年の供用開始を目指す、これを要望するものだということです。  さらに、最初に説明をいただきましたが、資料1に書いてあるとおり、国への要望項目案として3項目が記されているわけです。  ここで、伺います。  ここに掲げられている三つの要望項目は、このたび新たに要望するものなのかどうか、伺います。 ◎奥木 空港活用推進室長  国への三つの要望項目についてお答えをいたします。  昨年11月に丘珠空港の将来像策定後、12月と今年2月に、その実現に向けて、国土交通省には、滑走路延長を1,800メートル程度とするための300メートル程度の滑走路延伸空港運用活動の拡大等を、防衛省には、除雪業務及び管制業務に係る体制強化や運航便数の増加に係る自衛隊の運用との調整等について要望を行ったところであります。  今回の国への要望項目については、国土交通省や防衛省を含む関係機関で構成する丘珠空港機能強化検討会での議論などを踏まえ、将来像の実現を加速するために要望するものでございます。 ◆太田秀子 委員  今出された三つの中で、ビジネスジェット利用拡大に向けた環境整備について伺います。  ビジネスジェット利用拡大について、これまでも将来像について話合いをしてきましたけれども、これまでどのような説明だっただろうかと調べてみました。  昨年、丘珠空港の将来像を策定するに当たり、将来像案をより理解していただくためにという33ページ仕立ての説明資料と書いてありますけれども、これを本市が作成し、これをもって市民との対話や説明を行ってきたものです。  その中でビジネスジェットについて書かれているのは、丘珠空港の担う役割と取り巻く環境の変化という中のビジネスジェット利用に対応する空港、ビジネスジェット機によるビジネスや観光での利用に対応する空港としての役割を担っていますという4行のみだったと思います。ほかには見つけられませんでした。今日配られた資料の2のところの3の5のところにあるという小さなものでありました。  そこで、伺います。  今年の3月に空港の関係行政機関や地元関係団体丘珠空港機能強化検討会が設立され、3月から6月に5回の検討会が開かれております。  丘珠空港機能強化を議論してきたと思いますけれども、ビジネスジェットについてはどのような意見が出たのかを伺います。 ◎奥木 空港活用推進室長  丘珠空港機能強化検討会でのビジネスジェットについての意見でございます。  丘珠空港へのニーズがあるのか、滑走路延伸を含む空港整備に合わせて何かできることはないか、これらを把握した上で検討していきたいという意見や、ビジネスジェット丘珠空港でも受入れ可能とすることにより、混雑する新千歳空港の発着枠の有効活用にも貢献できる、新千歳空港ではビジネスジェット専用施設を整備しているところで需要を取り込んでいきたいと考えるが、それぞれの空港の利点を生かした分担も考えられるとの意見が出されたところであります。 ◆太田秀子 委員  そのような意見が出て、今回、要望するんだということです。  では、検討会でそういう意見が出たということですけれども、市民の皆さんは、このビジネスジェットについて詳しく話を聞いたり意見を述べる機会があったんだろうか、そのように思いました。  本市が2018年に行った市民1万人アンケート、有効回答数は3,200ほどですけれども、丘珠空港が持つ六つの役割の重要度という設問で、六つの中の一つとして書かれていました。  丘珠空港の役割として「重要」「やや重要」だと答えたのは、高いほうの順からいきますと、防災機能を持つ空港、道内医療を支える空港、道内ネットワークの拠点空港、報道・測量等で利用する小型航空基地空港、道外や国外を結ぶ都市型空港、そして、一番低いのがビジネスジェット機利用に対応する空港の役割で、これは「重要」「やや重要」を足して34.3%です。  私は、この設問の回答で特徴的だと思ったのが、どちらとも言えないと答えた方が一番多いのもやっぱりこのビジネスジェットのことなんです。31.6%です。ですから、やはり市民の方たちはよく分からないということがここに表れているのではないかと考えているところです。  先ほど来、防災ですとか、医療ですとか、そこの役割もこの質疑の中で語られてきましたけれども、市民の皆さんもそこは大事だ、そういう役割は大事だということは認識されています。  このビジネスジェット利用拡大の内容というところでは、専用の動線や国際便の対応、CIQ整備等となっています。このCIQとは、国境を越えるときに必要な手続のことでありますし、国際便対応とも書かれています。  しかし、私が先ほども引用しました将来像案の中にはQ&Aがありましたから、そこに国際線が就航する予定はありますかとの市民の方からの質問に、比較的大きな航空機での運航になることや出入国手続を行う施設や体制は今のところない、まずは国内線の路線誘致を考えている、このように答えています。  ビジネスジェットは路線を誘致するものではありませんから矛盾しないとお考えかもしれませんけれども、空港の関係行政機関や地元関係団体の検討会で出た意見を基に要望しますけれども、市民がよく分からないというまま国への要望に入れることは、市民への情報提供ですとか合意とかいう点でも丁寧さにはとても欠けていると思いますし、今後、市民の信頼を失うことになるのではないかと危惧をしているところです。  次の質問に行きます。  6月29日、連合町内会の会長や副会長が参加して行われました丘珠空港連絡協議会で報告された内容について質問をいたします。  まず、騒音調査についてです。  現在、夏に行っている調査を今後は夏以外も実施すると報告した、このように報道もされています。  どのような調査を想定しているのかを伺います。 ◎奥木 空港活用推進室長  夏の期間以外での航空機騒音調査についてお答えします。  航空機騒音調査は、例年、丘珠空港において、民間航空機の運航が最も多くなる夏ダイヤの一定期間に、自衛隊や民間のヘリコプターなど、全ての航空機騒音を測定しており、昨年度は9月に実施いたしました。  今年度は、8月にトキエア株式会社の新潟線新規就航、10月に株式会社北海道エアシステムの4号機導入が表明されていることから、今後の航空各社の運航状況を見て、民間航空機の運航が最も多い期間での調査となるよう、時期を調整してまいります。  また、例年よりも冬ダイヤの便数が増加する見込みであることから、冬の期間においても、夏の期間と同様の調査を行い、その結果について地域住民や市民に情報発信を行っていく考えでございます。 ◆太田秀子 委員  続いて、伺います。  航空機騒音の環境基準を超えないように便数を調整するということでありますけれども、環境基準を基に1日70便程度としている将来像の便数を下回ることもあるのか、伺います。 ◎奥木 空港活用推進室長  航空機騒音の環境基準の範囲内での運航便数についてお答えします。  札幌市としては、毎年、騒音調査を行いながら、必要に応じて空港管理者や航空会社等関係機関と協議、調整を行うなど、環境基準の範囲内での運用となるよう取り組んでいく考えであります。  平成29年度に実施した騒音予測の試算によると、国が規定する航空機騒音の環境基準の範囲内で1日72便程度の運航が可能となることを想定しておりますが、騒音調査の結果によっては、この想定便数を上下することも考えられるところであります。 ◆太田秀子 委員  減るかどうか、下回るのかというふうに伺いましたが、上下することもあるというご答弁だったかと思います。  本市は、既に、現状の空港運用時間、今は朝の7時30分から夜の20時30分の運用をしていますけれども、これを朝の7時から夜の21時に拡大することも国に要望しています。  便数が増えれば騒音は増えますし、加えて、運用時間を朝と夜30分ずつ拡大することは、騒音を感じる、騒音が聞こえる時間が増えるということです。  私は、令和2年から令和4年の航空機騒音調査結果を比べてみました。測定地点全てで環境基準値内に収まっています。しかし、測定値、数値が上がっていることが分かります。  例えば、百合が原公園、環境基準値は62デシベル以下です。令和2年、基準値内でありますけれども、53デシベル、令和3年、54デシベル、令和4年、55デシベル、ほかの測定地点も、令和2年よりも4年が上がっています。全体的に上がっていることから、ネットワークが増えて、便数が増えていることとの関係は否定できない、そのように考えます。  騒音を出す側、この場合は計画を進める側と言えると思うんですけれども、騒音を出す側は寛容を求めがちになるものなんです。環境基準の62デシベルとは、60デシベルで騒音値の目安というのが示されているんですけれども、非常に大きく聞こえてうるさい、声を大きくすれば会話ができるというぐらいのうるささで、ここが環境基準になっているわけです。騒音調査を増やして基準値を超えなければいいですとか、騒音は基準値までは許されるというのは、騒音を出す側の考え方です。先ほど来の質疑の中で、騒音調査については、市民の納得を得られるようにするですとか、情報発信の方法を検討するということが出されておりましたけれども、まさにそういう考え方がこちら側の都合であるというふうに私は考えながら聞いておりました。  便数が増えますと、空路も広がりますから、今後、騒音が聞こえてくる範囲も広がると思います。もう既に南側の空は飛んでいなかったはずだなと思うところまで飛行機が飛んでいるということが起こっています。  国に要望する前に、運用時間の拡大について地域住民の理解が得られるのか、広く意見を聞くべきであったと思います。今後、騒音をいかにして減らしていくかという検討をしていただきたいということを強く求めておきます。  次に、空港までのアクセスについて伺います。  将来像案のQ&Aには、空港のアクセス充実のためには、地下鉄の延伸など、空港直結の2次交通の整備が必要ではないかという質問が出ており、都心部からの空港連絡バスや駐車場の拡充の検討、地下鉄などは多大な費用がかかるので現時点では難しい、将来的な課題だと、このように答えておりました。  ここで、伺います。  地域で暮らしている方たちの日常生活において、バスのアクセスはとても不便で、特に冬の速達性は担保できません。空港の発展には、便利さ、速達性が必要ですけれども、アクセスの充実とはどのようなものを考えているのか、また、地下鉄の検討はどのようになっているのかを伺います。 ◎奥木 空港活用推進室長  空港へのアクセスの充実についてお答えします。  現在、都心部から地下鉄栄町駅を経由して丘珠空港への空港連絡バスが運行されておりますが、積雪期の12月から3月は、都心部において道路が渋滞し、定時性の確保が難しいことから、地下鉄栄町駅からの運行となっているところです。  このため、地下鉄につきましては、事業採算性の課題があることを踏まえ、丘珠空港の将来像においては、今後の民間航空機の増便に対応したバス運行の確保や、都心アクセス道路が整備された後には、これを利用した空港連絡バスの通年運行化など、バスによるアクセスの充実を図っていく考えでございます。 ◆太田秀子 委員  地下鉄はお金がかかるということだったでしょうか。  バスは、都心アクセス道路ができたら、それも使うということです。  都心アクセス道路で、都心からアクセス道路に乗って、新道でしょうか、北34条でしょうか、そこを降りて空港に向かっていくということですね。  あそこが速達性がいいかというとそうではなく、結構長い時間、車に乗らなければいけませんから、速達性を本気で考えるのであれば、バスというのは本当に厳しいと思います。  まちづくりの視点で見ますと、空港整備に伴う交通体系というのは、空港を利用する方たちだけではなくて、地域住民のニーズに沿ったものになるべきです。新千歳空港に行くJRなどは、よく雪ですぐ止まってしまって、混乱を招いていますけれども、私は、観光客にとって、JRというより、札幌市へのイメージダウンになるんではないか、そういう心配をしているところです。同じようなことが丘珠空港であってはならないと思います。  これからつくるものは、環境負荷の低減に資することも求められますので、十分な検討をしていただきたい、住民の声も聞いていただきたいと申し上げておきます。  次に、空港ターミナルビルについて伺います。  空港ターミナルビルの拡張を見据えて、地域住民が利用する商業施設や住民同士が交流できるスペースを入れることを想定し、にぎわいを創出すると、将来的な地域産業の誘致なども考える、このようにされております。これはどのような具体化なのかを伺います。  また、住民が生活する身近なところに住民同士が集える場所があったほうが喜ばれるんですけれども、空港の機能強化に関連して整備するのはいかがか、伺います。 ◎奥木 空港活用推進室長  にぎわいの創出や産業誘致などの具体化と空港の機能強化に関連した住民が利用できる場所の整備についてお答えします。  丘珠空港機能強化空港周辺のにぎわい創出などに向け、丘珠空港周辺地域の11連合町内会の代表者と札幌市が一堂に会し、空港と周辺地域との調和と共生に向けた情報共有及び意見交換を行うため、今年6月に丘珠空港周辺地域連絡協議会を設置したところです。  6月29日の第1回地域連絡会議において、空港を核としたにぎわいの創出については、空港機能の強化と、それによって見込まれる交流人口の増加をきっかけとし、市民の意見やニーズを踏まえながら取り組んでいく考えであることを説明いたしました。  空港ターミナルビルの機能拡充は、ターミナルビルにおいて、地域住民も利用しやすい、利用したいと思う機能や施設を想定しており、アンケートやワークショップなどでご意見をいただき、今後の検討に反映していく考えであります。 ◆太田秀子 委員  住民同士が集える場所につくったほうがいいということで質問しました。空港の機能強化に関連して整備するのは難しいというご答弁をいただきましたか。 ◎奥木 空港活用推進室長  空港の機能強化に当たりまして、市民の方々のご意見をいただきながら検討してまいるというふうな答弁でございます。 ◆太田秀子 委員  では、空港の機能強化に関連して、空港の中や敷地内でなくても、市民の意見も聞きながらやっていくというふうに判断していいですか。 ◎奥木 空港活用推進室長  場所、方法、その他具体的なものも含めまして、空港施設の敷地内という制限のあるところについては制限があるという前提にはなりますけれども、市民意見を聞きながら検討を進めてまいりたいと考えております。 ◆太田秀子 委員  空港に近い町内会の一つは、空港南側に空港通という大きな片側2車線の国道があるんですけれども、そこを渡らなければ空港ビルに行けません。路線バスもその空港通にありますから、路線バスの利用ですら空港通を横断することは危険だ、こういう声を聞いているところです。ですから、地域住民が交流する施設をビルの中につくることが地域の要望なのかと私は思ったわけです。  私は、これまでも、騒音はもちろんですけれども、地域住民の生活環境の改善をどのように図るのかということを質問してまいりました。  空港があることで地域住民の生活環境がよくなるということを抜きに、札幌市や北海道にとっての発展のみが優先されてはならないと思ったからです。
     住民が集いやすい場所での施設は建てられない、建てられないとはおっしゃいませんでしたけれども、皆さんの意見を聞いて、場所は限られるというようなご答弁だったかと思います。地下鉄はお金がかかるので分からないと。  商業施設などで空港内でにぎわいが生まれても、そこに行く人が増えて、皆さんが暮らしている道路がとても混雑するということも考えられるかと思っているんです。将来像を具体にすることになればなるほど、地域が後回しになっているという印象が否めません。  そこで、伺います。  空港の機能強化は、全体の認識や要望を把握し、課題を検討して進めるべきと考えますが、今回、滑走路延伸は、2030年供用開始を目指すとしている一方で、空港アクセスなど、滑走路延伸以外のことはその後検討するということなのか、伺います。 ◎奥木 空港活用推進室長  空港アクセスなど、滑走路延伸以外の取組についてお答えいたします。  今年に入って3月に株式会社フジドリームエアラインズが小牧線を新規就航して、今後、8月にトキエアの新規就航、それから、10月に北海道エアシステムの4号機導入が予定されておりまして、現状においても、空港利用者の増加が見込まれております。  このような状況を踏まえまして、空港へのアクセスの充実やターミナル機能の強化など、利便性向上につながる取組については、滑走路延伸前にも取り組んでいく必要があると考えております。  滑走路延伸の2030年供用開始を目指していく中で、その他の関連する取組についても、可能な限り早期に実現できるよう検討を進めてまいりたいと考えております。 ◆太田秀子 委員  今までの質疑を伺ってきまして、私も質問しまして、交流人口が増えて活性化するんだというようなこともおっしゃいました。そして、ターミナルエリアの検討もしているとか、バス運行者と検討してシャトルバスという名前も出てきました。市民の皆さんには夏以降にアンケートを取る、そういう計画だということも伺っています。  そうしますと、時系列で言いますと、今、8月以降、国に要望を出していき、そして2030年に向かって延伸前にも早期に取り組んでいく、アクセスの問題などですね、そういうご答弁もありました。  そうしますと、夏以降にアンケートを取っていくということでは、結果が2030年に合わせて動いていくんではないかという印象が私には生まれました。オープンハウスで幅広の意見を伺うということも先ほどどなたかへの答弁であったかというふうに思いますが、オープンハウスというのは、やはり、こういった方たちが意見を聞いて、そこで質問をして意見をもらうというもので、いろいろな意見を聞いて自分で考えて理解を深めるというところに弱いのがこのオープンハウスなのです。  たくさんの方の意見をもらうということでありましたけれども、もっと幅広く皆さんの意見を聞いてもらいたいと思うんです。  丘珠空港の特徴というのは、自衛隊との共用であることともう一つ、住宅や施設などが密着する地域にある都市内空港だということです。それにふさわしい検討をすることが札幌市に求められております。  ターミナルやアクセスはなるべく同じように延伸前に取り組むということでありましたけれども、先ほどの長屋委員からの質問にもありましたけれども、様々な情報を提供していく、地域住民の要望をよくつかんで検討に生かすことが大事です。  私は、今日の皆さんの質疑を聞いて、2030年にこだわらないで、住民の意見をよく聞いてそれを反映していく、そこにこそこだわっていただきたいということを感じました。  それを求めて、私からの質問を終わります。 ◆脇元繁之 委員  私からは、札幌飛行場、通称丘珠空港滑走路延長が実現した場合の運用の在り方を含めた将来像について、2点お伺いしたいと思います。  本委員会は、丘珠空港の滑走路の延長工事の前倒しについて審議しているところですが、それに伴い、離発着時間の延長、周辺地域の整備、ターミナルビルなどの改修、建て替えも視野に入れた更新を併せて検討することとなると想像しております。  丘珠空港の将来像の概要には、おおむね10年後、2032年をめどに将来像の実現に資する機能を有する空港となることを目標としますと記されておりますが、そこで、質問であります。  滑走路の延長工事を中心に2年前倒しをするに当たって、空港ターミナルの拡張、駐機場の増設、搭乗橋の設置、新たな事業者の格納庫の設置など、想定される主な取組について同時進行で実現できるめどは立たないのか、あわせて、空港ターミナルを拡張していくとなっているが、建て替えなどの更新は検討していないのか、お示しください。 ◎奥木 空港活用推進室長  空港ターミナルビル拡張や駐機場増設等の実現のめどと空港ターミナルビルの更新についてお答えします。  将来像では、滑走路の延伸や路線の拡充により、1日70便程度の運航便数と年間100万人程度の旅客数を想定しており、空港ターミナルビルや駐機場等についても、滑走路延伸目標年次に合わせて整備、拡張を検討する必要があると認識しております。  一方で、空港敷地は限られていることから、空港関連施設の配置は、国によるターミナルエリア施設規模検討調査を踏まえて、国や関係機関等と協議を進めていく必要があり、できる限り空港利用者の利便性を確保できるよう、順次整備を進めたい考えであります。  また、空港ターミナルビルの拡張については、通常営業を続けながら整備する想定であり、国による空港敷地内における施設配置等の検討状況を踏まえた後に、丘珠空港ビル株式会社が増築または建て替え等を検討するものと考えているところであります。 ◆脇元繁之 委員  何にせよ、いろいろ手続等々もあるとは思いますけれども、やはり、滑走路を2年前倒しして300メートル延長するわけですから、そこでの増便も、また利用者も増えるわけですから、そういうことを考えれば、併せてぜひ取り組んでいけるように、そして、実現できるようにしていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。  次に、安全かつ円滑な航空機の運航の実現についてお尋ねします。  現在の滑走路の距離1,500メートルから300メートルの延長をすると、合わせて1,800メートルとなるわけであります。この滑走路延長に伴い、将来の就航路線の想定として、今ご説明いただいたとおり、路線数は内外合わせて16路線程度、便数は1日70便程度、利用者数は年間100万人を想定しており、便数だけで言うと現在の夏期運航の34便の2倍以上となるわけであります。  あわせて、これも夏期限定ではありますが、これまでの乗り入れが不可能であった180人乗りの小型ジェット機まで離着陸が可能となり、乗客数もこれまでの倍以上の輸送量となるなど、当然のことながら、安全運航面において十分な備えと配慮をしなければならないと考えます。しかし、現在、丘珠空港の滑走路では、雪や霧などの視界不良時にも安全に滑走路上まで誘導する計器進入システムである計器着陸装置に対応できていないと承知しております。現在は、この計器着陸装置を利用することのない機体となっているようでありますが、滑走路延長に当たり、機体の大型化、便数や輸送量も倍増する予定であるならば、安全運航面の観点からも、これを機に、このシステムに対応するように整備するべきと考えますが、札幌市の見解をお示しください。 ◎奥木 空港活用推進室長  丘珠空港における計器進入方式への対応についてお答えします。  航空機の着陸には、地上施設からの誘導電波によって位置を把握し、滑走路に進入する方式が全国の空港で導入されていますが、丘珠空港では整備されていない状況です。  その一方で、丘珠空港の滑走路への進入には、雪などの視界不良時においても安全な着陸ができるよう、管制官がレーダーを見ながら航空機を3次元的に滑走路の設置点へ誘導する方式が取られており、着陸を援助しているところであります。  このため、現状の丘珠空港内において、悪天候の場合でも滑走路に接近し、安全に着陸できるよう取り組まれていると考えており、今後については、丘珠空港に着陸する機材や便数、就航率などを見ながら、必要に応じて関係機関と相談してまいりたいと考えております。 ◆脇元繁之 委員  滑走路を延長することによって、先ほどお話ししたとおり便数も増えるということは、管制官の労力も増えるということであります。  やはり、安全かつ円滑な航空機の運航実現については、このような装置、せっかくこれから新しい丘珠空港が誕生するわけですから、ぜひとも検討していただいて、実現できるように取り組んでいただきたい、そんなふうに思います。  丘珠空港は、北海道、札幌市にとって重要な役割を担う存在力の大きな空港であります。道内7空港の運営の一括民間委託や北海道新幹線の札幌延伸などといった大きな環境の変化への対応が差し迫る中、道と札幌の空の玄関口であり、交通システムの一翼を担う丘珠空港滑走路延長については、本委員会を通して一番の懸案であった周辺地域住民の皆さんの理解も得られたと私は受け止めております。そうであるならば、一刻も早く新たな時代に対応した空港に転換していかなければならないと考えております。  一つ、交通アクセスについてご提案させていただきたいと思います。  先ほども、バスや地下鉄の延伸等々の質問、ご意見もあったと思いますが、もう一つ提案させていただきたいのが自走式のロープウエーです。例えば栄町から空港までのロープウエーの検討も進めていってはいかがかなと。  実は、今、自走式のロープウエーで、風にも強い、風速30メートルまで耐えられる、また、1時間およそ3,000人の輸送量が確保できるということと、コストの面や敷地の面積等々も含めるとロープウエーの活用というものは全国でも注目されているところであります。  お隣の石狩市でも、今、検討し、動き出しているところでありますから、逆に石狩から丘珠空港までのロープウエーの実現となりますと、周辺地域との連携も含めた形になると思います。  道と札幌、北海道の中心地域としては非常に有効な交通形態の改善にもなるのではないか、そんなふうに考えるところであります。  こちらはあくまでも提案ということで受け止めていただければありがたいと思いますし、また、今、情報発信ということで、たくさんの委員から提案、意見がありました。  やはり、情報発信というのはとても大切であります。私は常々皆さんにお話をさせていただいているのですが、どうしても新聞、テレビだけでは、切り取られた形で十分な札幌市の思いは伝わらない、そんなふうに考えております。思い切って、インターネット配信やケーブルテレビなど、情報発信を集中的にできるような、一つ放送局をつくるぐらいの気持ちで、今後、情報発信に方策として取り組んでいかれれば、もっともっと札幌市のことが札幌市民の皆さんに広く伝わるのではないか、そんなふうにご提案するところであります。  最後になりますけれども、札幌市の本気度を市民をはじめ内外に示すために、関係部局の皆様におかれましては、引き続きご尽力いただければとお願いするところでありますし、我々会派、維新・大地も、微力ではありますが、札幌市の発展のためにこれを後押しして、共に汗をかいていくつもりであります。 ○わたなべ泰行 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○わたなべ泰行 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  以上で、委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午前11時35分...