以上が、本
委員会の審議に取り上げてきた概要であります。
理事者におかれましては、これらの
要望等を十分に検討され、今後の
市政執行に反映されることを強く求め、私の討論を終わります。(拍手)
◆
田中啓介 委員 私は、
日本共産党所属委員を代表し、本
委員会に付託されました議案9件中、議案第1号並びに第6号に反対、残余の議案に賛成の立場で、討論を行います。
一般会計補正予算案342億円は、2023年第1回
定例議会で議決された
骨格予算に第2次札幌市
まちづくり戦略ビジョンの推進に資する事業、特に
コロナ禍で落ち込んだ経済の
活性化など、早急に実施する必要がある事業を中心に予算計上したとしております。
物価高騰が続いている中で、
重点政策としている、不安なく健やかに暮らせる街、安全で快適に暮らせる街に資するための予算は不十分です。
議案第1号 令和5年度札幌市
一般会計補正予算第2号中関係分に反対する理由の第1は、札幌駅
交流拠点まちづくり推進費として、北5西1の
市有地を222億2,840万円で売り払い、
まちづくり推進基金に積み立てるものが含まれているからです。
北5西1・西2の再
開発事業に伴い、本市は、事業で建設された建物の
床面積、いわゆる権利床を取得しない方針です。再開発後、
公的関与の縮小につながり、市民の声が
まちづくりに届きにくくなり、見直すべきです。
また、今回の売払い価格が実際の
取引価格である
実勢価格と乖離していくことも予想され、
適正価格となり得るのか、疑問が残ります。
理由の第2は、マイナポイント申込み
等支援期間を延長する
ICT活用戦略推進費追加1億4,600万円が含まれているからです。
マイナンバーカードを巡っては、
マイナ保険証の誤交付が次々と明らかになり、
証明書の
コンビニ交付においては、別人のものが発行される問題も次々起き、不信感から自主返納する人が増えています。市民の
個人情報を保護すべき本市として、
マイナンバーカードの普及はやめるべきです。
議案第6号 札幌市
証明等手数料条例の一部を改正する条例案に反対する理由は、
マイナンバーカードを使った
コンビニでの
住民票等の
発行手数料を100円減額し、
区役所窓口での発行と
コンビニでの発行で手数料に格差を生じさせるからです。
本市は、
区役所の
混雑解消を理由に、来させない、待たせない取組を進めています。
しかし、
証明書の交付が必要となる市民にとって、
世帯全員の事項が記録されたものなのかなどを確認してくれる
区役所窓口での職員の丁寧な対応が重要であり、まさに
行政サービスだと考えます。
区役所に来させないという取組は、市民に向き合う
行政サービスの意義を後退させることにつながりかねません。
マイナンバーカードの有無によって
行政サービスに差をつけることになり、反対です。
次に、本
委員会で取り上げた諸課題について、局別に申し述べます。
初めに、
総務局です。
生活保護業務を対象とした
業務改革推進費については、
ペーパーレス推進により
事務負担を減らし、
市民相談などの対応に振り向けていくことを目的としています。ペーパーレスによる効果の調査分析や業務フローの検討について本市は、コンサルタントなど民間へ委託を想定しておりますが、
個人情報保護については最大限考慮されるよう求めます。
次に、
デジタル戦略推進局です。
スマートシティ推進費の共創型スマートシティ新・さっぽ
ろモデル事業は、再開発が進む新さっぽろと、市内で最も
高齢化率が高いもみじ台青葉地域の間を、データ連携基盤を活用してデジタル
サービスを提供することで、生活支援や健康増進、
コミュニティー活性化などを3か年計画で図っていく事業です。
事業の開始時はデジタルに慣れている方を対象としておりますが、デジタルが苦手と言われる高齢者などデジタルの
サービスを利用しない市民も生活や健康増進の支援を享受でき、
コミュニティー活性化が図られるよう求めます。
次に、
まちづくり政策局です。
公共交通システム検討費についてです。
本市は、路面電車の3方面への延伸は収支が悪化するので困難だとして、デマンド交通の活用を視野に、創成川以東地域における新たな
公共交通システムの導入検討を進め、
補正予算2,700万円が組まれました。レールのない乗り物で、定時性や速達性が解決できるのか、既存路線の
利用者に不便が生じないのかを検討に当たって重視するよう求めます。
最後に、
子ども未来局です。
児童会館等環境改善のうち、
ミニ児童会館に移動式エアコンを設置する目的は、利用する
子どもたちの夏季における熱中症予防を図り、より快適な環境を整えるためです。
このたびの補正は、90館ある
ミニ児童会館のうち、設置済みが14館、学校改築に伴う設置予定が5館、そして、既に導入している学校から放課後などに借りて使用する予定の
ミニ児童会館29館を除く42館に導入する予算です。借りて使用する予定の
ミニ児童会館については、借りられなくなった場合であっても、設置できる対応を求めておきます。間もなく始まる夏休みに間に合うように、一日も早く準備をしてエアコンを設置するよう求めます。
以上で、私の討論を終わります。(拍手)
◆坂元みちたか 委員 私は、
札幌市議会維新・大地を代表いたしまして、第一部
議案審査特別委員会に付託されました令和5年度各
会計補正予算及びその他諸議案について賛成の立場で、討論を行います。
討論を行います前に、一言、申し上げたいと思います。
我が会派は、本年4月の
札幌市議会議員選挙において5人の議席をいただき、会派を構成したわけでございますが、何分に、新人議員であるばかりでなく、議会運営について不慣れな部分があり、戸惑うことも多かったわけであります。
そうした中におきましても、中村
委員長をはじめ、本日出席されております委員各位、そしてまた、市
理事者の皆様のご理解、ご協力により活発な審議を重ねることができましたことに深く感謝を申し上げる次第でございます。誠に、ありがとうございました。
それでは、討論に入らせていただきます。
秋元市政の3期目がスタートし、もっと輝き続ける札幌を目指して、本議会に一般会計の
補正予算として342億円の
補正額が提案されました。
選挙後における、いわゆる肉づけ予算としては比較的大規模なものでありますが、この中には、中央区北5条西1丁目にあります
市有地の売却分と、伏見小学校の移転に係る用地取得費計293億円が含まれるため、これを除く政策予算としては、これまでの肉付け予算とほぼ同規模の約50億円となります。内容といたしましては、札幌の次なる100年に向け、経済が
活性化し社会が潤う街や、世界を引きつける魅力的な街など、六つの柱に基づく事業内容を盛り込んでおられます。
道都として昭和40年代から急成長を続けてきました我がまち札幌市、ここ札幌市にも
少子高齢化の波が押し寄せ、政策運営のかじ取りがますます難しくなっていく中で、市長をはじめとする市の
理事者と我々議員が市民とともに知恵を出し合い、工夫を凝らしながら、どのように持続可能な社会を構築していくのか、今はまさにターニングポイントであります。
それでは、本
委員会において、我が会派の委員が取り上げました政策や課題につきまして、6項目に分けて、提言、要望を含めて述べさせていただきます。
まず、第1番目、我が会派が政策提言の一丁目一番地としております行政改革についてであります。
我々が主張する行政改革は、前例にとらわれることなく、既存の
事務事業の徹底した見直しや無駄の排除によってコストを削減、また、一定の役割を終えたものの廃止によって生み出した財源を市民
サービスの向上に充てようとするものであります。
それとともに、ただ単に職員数を減らすといったことではなく、もっと効率的に、別の言葉で言えば、職員の業務負担を減らして楽に仕事をしてもらおうという観点もあるわけです。ワーク・ライフ・バランスの改善であります。
その意味で、
生活保護業務についての
ペーパーレス化を目指した
業務プロセスの分析はとても大事な視点だと考えております。
また、市役所内における様々な会議にも時間と人件費というコストがかかっているわけですから、AIの活用や
議事録作成の
効率化、音声の自動文字起こしなどの取組を積極的に進めていくよう求めます。
2番目に、行政改革は、安易に借金に頼るのではなく、市税などの
自主財源を中心とした財政基盤の強化を図ることなどを柱としていますが、脱
炭素社会をはじめ、持続可能な成長を後押しする
ESG債については、環境配慮の姿勢を重視する機関投資家が増えております。コストの縮減に配慮しながら、ほかの自治体との共同発行により安定した
資金調達を進めていくべきと考えます。
第3に、共創型スマートシティ「新・さっぽ
ろモデル」についてです。
この事業は、
デジタル化を見据え、新さっぽろと連携した生活支援や健康増進などのデジタル
サービスの提供を受けることができるようにするものと伺っております。
札幌も超高齢社会に推移していく中で、独り暮らしの高齢者を孤立させない、できるだけ健康を維持していただく、そして
地域コミュニティーの
活性化という観点、これらは、最終的に行政の
効率化、低コスト化を図れる事業だと考えます。高齢者は情報機器に触れる機会が少ない、この根本の部分に十分配慮し、このモデル事業を進めていただくよう求めておきます。
第4に、
公共施設の
バリアフリー化についてであります。
バリアフリー化のゴールは、札幌市内にある全ての建築物がバリアフリーに対応したものになることです。そのために、率先して札幌市が所有する建物の
バリアフリー化を進めることが大事です。
このたびの
補正予算では、建物の出入口や廊下、傾斜路、エレベーターのほかにトイレの
バリアフリー化を挙げております。特に、トイレにつきましては、障がいのある方への対応や、さきのLGBT理解増進法の成立を受けて、全ての人が、特に女性が安心して使えるトイレをという観点に配慮しながら、その改修を進めていただくよう求めます。
第5に、文化振興についてであります。
今回の
補正予算の項目において、
文化芸術鑑賞促進として、クラシック鑑賞の裾野拡大のために幅広い年代の方々が低料金で気軽に楽しめる
コンサートの実施を予定しているとのことであります。
しかしながら、芸術の分野には、音楽以外にも、能楽や邦楽などの伝統芸能をはじめ、演劇、美術など様々なジャンルがあります。ここ札幌市においても、能楽などの伝統芸能のともしびを消さないよう、必要に応じてこの鑑賞事業の対象を広げていくよう求めます。
6番目、最後になりますが、
児童会館に係る指定管理者の指定についてです。
今回、豊平区の東山
児童会館の指定管理者を公募をすることなく、非公募で公益財団法人さっぽろ青少年女性活動協会に指定するとのことであります。
これまで、
児童会館につきましては、長期的観点に立った事業運営や人材育成ノウハウの蓄積を理由として、同活動協会を指定管理者に指定してきたとのことです。
しかしながら、特定の団体に運営を任せると経費が割高になってしまうという可能性もあるわけですので、今後における指定管理者の指定に当たっては、条例に基づく公募の原則を念頭に置いて手続を進めていただくことを強く求めます。
以上が、本
委員会で我が会派の委員が提言や要望を交えて行った質疑の主な内容であります。
市長をはじめ、市
理事者におかれましては、我が会派の提言等を受け止め、今後の業務執行に反映されることを強く求めまして、私の討論を終わります。(拍手)
◆米倉みな子 委員 私は、市民ネットワーク北海道を代表し、本
議案審査特別委員会に付託されました議案9件について賛成の立場から、討論をいたします。
第2回
定例会の
一般会計補正予算は342億円であり、第1回臨時議会での
補正予算178億円を加えた肉づけ予算は520億円となり、過去最大の当初予算にこれらが積まれ、一般会計の予算規模は1兆2,442億円とさらに膨らみました。
しかし、札幌市の財政力指数は、2021年度決算で0.724と、政令指定都市平均と比べて特に低いことを踏まえ、収入対策はもちろんですが、身の丈に合ったお金の使い方をしなくてはなりません。
また、2021年度決算で1人当たり56万円という市債残高に、市民は負担を感じています。将来世代へ過大な負担の先送りをしない
財政運営を行うことを改めて求めておきます。
補正予算で重要政策として掲げている、不安なく健やかに暮らせる街、誰もが自分らしく活躍できる持続可能な
まちづくりは、最優先で取り組むべきと考えます。日々の
市民生活を支えるための福祉や
子育て支援など、次代を担う
子どもたちや若者、全ての市民が希望を持って安心して暮らし、働くことができるまち札幌となるよう、
市政運営に取り組むことが重要です。
本
特別委員会では、気候危機を踏まえ、二酸化炭素削減に向けた取組について質問いたしました。
積雪寒冷地の札幌市においては、家庭からの二酸化炭素排出量が全体の3分の1を占めていることから、灯油から電気やガスへと熱源の転換を促すことは有効と考えます。市民の灯油式の暖房や給湯機器を、電気やガスの機器へと熱源を転換していただくための取組である
省エネ家電等転換キャンペーン事業においては、対象機器を購入すれば、既存の機器を撤去することなく申請できるとのことから、昨年と比較して利用しやすくなったとのことです。
しかし、寒冷地エアコンの設置には様々な条件があることから、市民への情報提供や周知を家電量販店に任せ切りにすることなく丁寧に対応し、札幌市が主体的に発信することを要望します。
札幌市が気候変動対策をリードしていくことを期待します。
以上で、私の討論を終わります。
○
中村たけし 委員長 以上で討論を終結し、直ちに採決を行います。
この場合、分割して採決を行います。
最初に、議案第1号中関係分及び第6号を問題といたします。
議案2件を可決すべきものと決定することに賛成の委員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
中村たけし 委員長 起立多数であります。
よって、議案2件は、可決すべきものと決定いたしました。
次に、議案第3号、第4号、第5号、第8号、第10号、第15号及び第16号を一括して問題といたします。
議案7件を可決すべきものと決定することにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
中村たけし 委員長 異議なしと認め、議案7件は、可決すべきものと決定いたしました。
以上をもちまして、本
委員会に付託されました全案件に対する審査を終了いたします。
――――――――――――――
○
中村たけし 委員長 委員会の閉会に当たりまして、一言、ご挨拶をさせていただきます。
実質的な審議日数は3日間でしたが、質疑者数は延べ43人、総審査時間数は7時間4分でした。
理事者の皆様におかれましては、各会派、各委員の提言や要望を真摯に受け止め、
市政執行に反映していただきますことをお願い申し上げます。
好井副
委員長、また各会派の理事、そして各委員の皆さん、そして各
理事者の皆さん、大変お世話になりました。心よりお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。(拍手)
――――――――――――――
○
中村たけし 委員長 これをもちまして、第一部
議案審査特別委員会を閉会いたします。
――――――――――――――
閉 会 午後1時46分...