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  1. 札幌市議会 2023-02-13
    令和 5年(常任)財政市民委員会−02月13日-記録


    取得元: 札幌市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    令和 5年(常任財政市民委員会−02月13日-記録令和 5年(常任財政市民委員会            札幌市議会財政市民委員会記録            令和5年2月13日(月曜日)       ────────────────────────       開 会 午後1時40分     ―――――――――――――― ○村山拓司 委員長  ただいまから、財政市民委員会を開会いたします。  報告事項でありますが、本日審査を行います請願第3号の提出者から資料の提出がございましたので、お手元に配付しております。  それでは、議事に入ります。  最初に、請願第3号 アイヌ長老エカシ・フチへの特別支援制度の確立を国・道に求める意見書提出を求める請願議題といたします。  請願第3号は、本日が初審査ですので、提出者から趣旨説明を受けるため、委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後1時41分       再 開 午後1時52分     ―――――――――――――― ○村山拓司 委員長  委員会を再開いたします。  それでは、質疑を行います。 ◆阿部ひであき 委員  今回の請願では、アイヌ高齢者方々年金収入が少ないなど、厳しい生活を強いられているとの申立てであります。  そこでまず、アイヌ民族生活状況に関する調査も行われていると聞いておりますけれども、特に生活状況がどのような調査結果になっているのか、伺いたいと思います。 ◎渡邉 市民生活部長  アイヌ民族生活状況についてのご質問でございます。
     アイヌ民族生活状況につきましては、北海道がおおむね5年ごとに生活実態調査を実施しておりまして、直近では平成29年に実施されているところでございます。  この生活実態調査の結果を見ますと、例えば、調査対象市町村全体の生活保護率が32.1パーミルであるのに対し、アイヌ民族は36.1パーミルと、アイヌ民族のほうが若干高くなっておりまして、過去の調査比較して改善は見られるものの、全体と比較すると依然として格差が見られる状況にございます。  また、請願にある高齢者生活保護率に限って比較をいたしますと、対象市町村全体が49.3パーミルであるのに対しまして、アイヌ民族は49.5パーミルであり、ほぼ同程度となってございます。  なお、北海道におきましては、令和5年度中に次回の生活実態調査を実施する予定とお聞きしているところでございます。 ◆阿部ひであき 委員  アイヌ民族生活状況について、平成29年に北海道が実施した最新のアイヌ民族生活実態調査の結果によると、高齢アイヌ民族生活保護率対象市町村全体とほぼ同程度、そして、アイヌ民族高齢者だけが特別に困窮しているとは言えない結果になっているということであります。  仮に、今後、新たな北海道調査等によって、アイヌ民族に対する生活支援必要性が明らかになった場合にも、札幌市や北海道だけでなく、全国に移り住んでいるアイヌ民族などに対しても公平に支援を行うべきであり、そのような支援については、やはり、国が主体的に検討を行うべきと考えます。  その上で、札幌市の施策取組について聞きますけれども、札幌市として、これまで、アイヌ高齢者に対して行ってきている施策取組はどのようなものがあるのか伺って、質問を終わりたいと思います。 ◎渡邉 市民生活部長  アイヌ民族高齢者に対する札幌市としての施策についてのご質問でございます。  札幌市では、令和3年3月に第2次札幌アイヌ施策推進計画を策定いたしまして、アイヌ文化保存継承振興施策目標一つとして取り組んでいるところでございます。  将来にわたってアイヌ民族伝統文化継承されていくためには、エカシフチと呼ばれるアイヌ高齢者世代から次の世代知識経験をしっかりと伝えていく環境を整備することが重要と考えております。  そのための取組一つとして、現在、幅広い世代アイヌ民族が集い、交流、継承を行うことができるよう、札幌共同利用館後継施設について検討を進めているところでございます。  また、アイヌ民族方々生活の困り事につきましては、アイヌ生活相談員が対応しておりまして、相談に対しては、引き続き、きめ細やかな対応を行い、困難等解消や安心して暮らせる環境づくりのために必要な助言、協力を行ってまいります。 ◆佐々木明美 委員  私からは、請願に関して、2点質問をいたします。  1点目は、エカシフチについて伺います。  今回の請願にあるエカシフチは、アイヌ語で、エカシはおじいさん、フチはおばあさんの意味です。現在、本市アイヌ施策は、2021年から2030年まで、第2次札幌アイヌ施策推進計画に基づいて行われ、アイヌ民族誇りが尊重されるまち実現目的としています。  推進計画の第2章には、アイヌ民族に関わる歴史的経緯が書かれています。引用いたします。  明治2年、1869年、明治政府により北海道と命名されるまで、この土地アイヌの人が住んでいました、そして、アイヌ民族は、長きにわたり生活を営み、独自の文化を築いてきました、しかし、和人の流入が進むにつれ、次第にその生活を脅かされ、和人から苛酷な労働を強いられ、土地政策同化政策などにより、その文化は存続の危機にさらされるなど、長年にわたって厳しい状況下に置かれてきましたと記されています。  そこで、質問ですが、こうしたアイヌ先住民族の置かれている歴史的な背景の中で、札幌市は、アイヌエカシフチをどのような存在と捉えていらっしゃるのか、伺います。 ◎渡邉 市民生活部長  エカシフチ存在、あるいは役割に対する認識についてでございます。  第2次札幌アイヌ施策推進計画の策定に向けて行いました意見交換の場におきまして、アイヌ民族関係団体からは、子どもの頃にエカシフチなどから教わった経験が基になり、伝統的な習慣が身につくといったご意見などをいただいているところでございます。  札幌市といたしましても、エカシフチアイヌ伝統文化保存継承振興を図っていく上で、その知識経験を次の世代に伝えていくという、特に重要な役割を果たしていただく方々であると認識しております。 ◆佐々木明美 委員  今、特に重要な役割だというふうにも認識されているとご答弁いただきましたが、土地を奪われ、アイヌ語を使うことを禁止され、差別を受けてきたのがエカシフチです。  私は、アイヌ人たちにとってエカシフチはどんな存在なのか、お聞きしました。アイヌのことを教えてくれて、文化を伝承してきた宝のような存在だ、アイヌ語歴史、優れた文化の伝承の中心的な役割を果たしているのがエカシフチです、私たちアイヌ文化など優れた文化に触れることができるのもエカシフチがいてくれたおかげなのですと語っておられました。やはり、特別な存在として尊重されることが必要だと思います。  2点目の質問は、アイヌ生活実態調査についてです。  2017年に北海道が行った北海道アイヌ生活実態調査は、アイヌ方たち生活実態を把握することを目的として、施策の在り方を検討するために行われています。道内に居住するアイヌの人の全数ではなく、協力を得られた1万3,118人の調査ですが、所得の状況は年収200万円未満が一番多く、65歳以上の方で年金を受けていない方は20%になっていました。  そこで、質問ですが、本市では、北海道アイヌ生活実態調査の結果をどう分析し、受け止めているか伺いたいと思います。 ◎渡邉 市民生活部長  生活実態調査の分析と、これの受け止めについてのご質問でございます。  平成29年に北海道が行いました生活実態調査におきましては、先ほどもご答弁いたしましたけれども、例えば、世代全体の生活保護率について、調査対象市町村全体が32.1パーミルであるのに対しまして、アイヌ民族は36.1パーミルと、まだ若干の差がある結果となってございます。  また、進学率に関しては、高校進学率を見ますと、調査対象市町村全体が98.8%に対しまして、アイヌ民族は95.1%となっておりまして、過去の調査との比較では、徐々に差が縮小してきております。  一方で、大学進学率を見ますと、調査対象市町村全体で45.8%、アイヌ民族では33.3%と、12.5ポイントの差がある状況でございます。  希望するアイヌ政策に関する質問についても、子弟教育を望む声が50.5%で最多となっておりまして、教育格差解消を望む声が特に多い結果となっております。  生活実態調査の結果につきましては、過去の調査比較をいたしますと、生活保護率進学率のいずれに関しても改善傾向が見られるものの、依然として、格差が見られる状況にあるものと認識をしております。 ◆佐々木明美 委員  今ご答弁いただきました生活保護比較などでは差がまだあるということですし、教育格差に対しては大変強い要望があるというようなことも答弁いただきました。  私は、単に福祉政策として、エカシフチ貧窮の状態を改善するというふうなことではなく、無年金、低年金状況に置かれていることこそしっかり見るべきだというふうに思います。アイヌ語を禁止され、教育でも差別を受け、就職もできない、当然、年金をかけることもできず無年金になってしまう、こうした貧窮状況をつくったのは国の施策ですから、国が責任を持って特別の支援をすることが必要だと思います。札幌市議会として意見書を出すことは、札幌市のアイヌ施策推進計画アイヌ民族誇りが尊重されるまち実現にもつながることになります。  委員の皆さんにおかれましても、ご賛同いただけますようお願いいたしまして、私からの質問を終わります。 ○村山拓司 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○村山拓司 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  ここで、請願第3号の取扱いについてお諮りいたします。  取扱いはいかがいたしますか。  (「継続」「採決」と呼ぶ者あり) ○村山拓司 委員長  継続採決とに意見が分かれておりますので、改めてお諮りいたします。  請願第3号を継続審査とすることに賛成委員挙手を求めます。  (賛成者挙手) ○村山拓司 委員長  賛成多数であります。  よって、請願第3号は、継続審査とすることと決定いたしました。  ここで、理事者交代のため、委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後2時5分       再 開 午後2時6分     ―――――――――――――― ○村山拓司 委員長  委員会を再開いたします。  次に、議案第34号 中央複合庁舎整備事業事業契約締結件議決変更の件を議題とし、理事者から補足説明を受けます。 ◎永澤 地域振興部長  私から、議案第34号 中央複合庁舎整備事業事業契約締結件議決変更の件についてご説明いたします。  本件は、令和3年5月24日の議決を経て、さっぽろシビックパートナーズ株式会社相手方として契約しておりますが、このたび、掘削作業において排出する地下湧水が当初の想定より多くなることが判明したこと、また、地域材の活用のため、内装材の一部等に道産木材を使用することにより増加費用が発生したため、契約金額を127億6,331万2,338円から130億6,074万8,145円に増額しようとするものです。 ○村山拓司 委員長  それでは、質疑を行います。  質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○村山拓司 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  次に、討論を行います。  討論はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○村山拓司 委員長  なければ、討論を終了いたします。  それでは、採決を行います。  議案第34号を可決すべきものと決定することにご異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○村山拓司 委員長  異議なしと認め、議案第34号は、可決すべきものと決定いたしました。  ここで、理事者交代のため、委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後2時7分       再 開 午後2時8分     ―――――――――――――― ○村山拓司 委員長  委員会を再開いたします。  最後に、工事請負契約締結等に関する議案第30号、第32号及び第33号の3件を一括議題とし、理事者から補足説明を受けます。 ◎有塚 管財部長  私から、議案第30号、工事請負契約締結の件、議案第32号及び議案第33号、工事請負契約締結件議決変更の件、全3件についてご説明をさせていただきます。  最初に、議案第30号 モエレ沼公園硬式野球場スタンド新築ほか工事請負契約締結の件でございます。  工事概要ですが、モエレ沼公園硬式野球場において、スタンド、スコアボード及びナイター照明塔新築工事既存スタンド等解体工事を行うものでございます。  契約相手方丸彦渡辺建設株式会社契約金額は17億9,850万円となっております。  また、竣工期限令和6年9月30日でございます。  なお、地方自治法施行令第167条の5の2の規定による一般競争入札を行い、契約相手方を決定しています。  次に、議案第32号 本町小学校改築ほか工事請負契約締結件議決変更の件でございます。  本件は、令和3年9月27日の議決を経て、岩田地崎丸竹竹田中井聖特定共同企業体相手方として契約しておりますが、このたび、令和4年1月の大雪による工事現場除排雪作業の遅れなどに伴い、竣工期限を14日間延長し、令和5年3月14日に変更しようとするものでございます。  次に、議案第33号 円山動物園(仮称)オランウータン館新築工事請負契約締結件議決変更の件でございます。  本件は、令和3年11月29日の議決を経て、伊藤組土建株式会社相手方として契約しておりますが、このたび、世界的な鋼材需要増加などによる使用する鋼材の納期の長期化に伴い、竣工期限を92日間延長し、令和5年10月31日に変更しようとするものでございます。 ○村山拓司 委員長  それでは、質疑を行います。  質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○村山拓司 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  次に、討論を行います。  討論はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○村山拓司 委員長  なければ、討論を終了いたします。  それでは、採決を行います。  議案第30号、第32号及び第33号の3件を可決すべきものと決定することにご異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○村山拓司 委員長  異議なしと認め、議案3件は、可決すべきものと決定いたしました。  以上で、委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午後2時11分...