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令和 4年第二部決算特別委員会−10月24日-07号
令和 4年第一部決算特別委員会−10月24日-07号

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  1. 札幌市議会 2022-10-24
    令和 4年第二部決算特別委員会−10月24日-07号


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    最終取得日: 2024-09-10
    令和 4年第二部決算特別委員会−10月24日-07号令和 4年第二部決算特別委員会  札幌市議会第二部決算特別委員会記録(第7号)               令和4年(2022年)10月24日(月曜日)       ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ●議題 付託案件の審査 ●出席委員 33名     委 員 長  北 村 光一郎      副委員長   松 原 淳 二     委   員  三 上 洋 右      委   員  鈴 木 健 雄     委   員  高 橋 克 朋      委   員  長 内 直 也     委   員  よこやま 峰子      委   員  佐々木 みつこ     委   員  飯 島 弘 之      委   員  小 竹 ともこ     委   員  中 川 賢 一      委   員  小 田 昌 博     委   員  川田 ただひさ      委   員  小須田ともひろ     委   員  峯 廻 紀 昌      委   員  しのだ 江里子     委   員  山 口 かずさ      委   員  村 上 ゆうこ     委   員  中 村 たけし      委   員  岩 崎 道 郎     委   員  たけのうち有美      委   員  水 上 美 華     委   員  恩 村 健太郎      委   員  國 安 政 典     委   員  丸 山 秀 樹      委   員  小 口 智 久     委   員  わたなべ 泰行      委   員  森 山 由美子
        委   員  小 形 香 織      委   員  村 上 ひとし     委   員  吉 岡 弘 子      委   員  長 屋 いずみ     委   員  佐 藤   綾       ――――――――――――――――――――――――――――――――――       開 議 午後1時     ―――――――――――――― ○北村光一郎 委員長  ただいまから、第二部決算特別委員会を開会いたします。  報告事項でありますが、藤田委員からは川田委員と、千葉委員からは佐藤委員と交代する旨、それぞれ届出がありました。  それでは、議事に入ります。  最初に、第7款 土木費 第5項 都市開発費のうち関係分及び第7項 建築費について、一括して質疑を行います。 ◆恩村健太郎 委員  私からは、札幌版次世代住宅補助制度札幌版次世代住宅の基準の見直しについて、幾つか伺います。  まず、札幌版次世代住宅補助制度について伺います。  ウクライナ情勢などの影響もありまして、エネルギー価格が世界的に高騰しており、日本国内でも、灯油やガスの価格が上昇しているほか、電気料金についても不安定な情勢となっており、生活をしていく上での喫緊の問題として取り組んでいかなければなりません。このような足元の問題も克服しながらも、将来に向けては、使うエネルギーをいかに減らしていくかという視点が大切でありまして、住宅の省エネについても、さらなる取組強化が必要と考えます。  特に、札幌のような寒冷地では、暖房エネルギーをできるだけ使わなくて済む高断熱・高気密住宅を普及していくということが一層重要になってきます。札幌版次世代住宅補助制度は、高断熱・高気密住宅を新築する市民を対象とした建設費補助制度でありますが、これまで、札幌市内省エネルギー住宅の普及に大きな役割を果たしてきました。  我が会派は、この補助制度がより効果的に活用されるよう、これまで、継続的に議会の場において取り上げさせていただきまして、制度の運用を適宜見直すことも求めてきたところであります。昨年度は、申請者補助金交付の見通しをあらかじめ立てられるよう、交付申請の前に事前登録を行う仕組みを設け、また、遅い時期に竣工した場合でも年度内に補助金を受けられるよう、交付申請の期限を延長するという運用の見直しを行ったとのことでございました。  そこで、質問ですが、昨年度の補助事業の実績と今年度の補助制度見直し内容について伺います。 ◎藍原 住宅担当部長  昨年度の補助事業の実績と今年度の補助制度運用見直しについてお答えをいたします。  令和3年度の補助の実績でありますが、件数は125件、補助金額は6,670万円で、予算額8,810万円に対します執行率は約76%となってございます。  補助金額予算額に達しなかった理由といたしましては、事前登録はしたのですけれども、その後に辞退をする方が出ましたことや、年度後半の募集において申請者が少なかったことなどが挙げられます。  そこで、より多くの市民の皆様に補助金を活用してもらうため、今年度は、事業者へのヒアリング結果を踏まえまして、国の補助制度を考慮して補助金額を引き上げましたほか、年度前半予算配分を増やしたり、募集時期を早めたりするなどの見直しを行ったところであります。 ◆恩村健太郎 委員  より多くの方に補助金を使ってもらえるよう、市民のニーズを踏まえ、補助制度の運用を見直しているということでございました。  今の答弁にもあったとおり、今年度、補助金額を引き上げたほか、年度の前半の配分を増やし、また、募集時期も早められたということでございました。  そこで、ちょっと次の質問に移りますけれども、今年度行った見直しの効果について、現在のところ、どのように認識されているのか、伺います。 ◎藍原 住宅担当部長  今年度行った見直しの効果とその認識についてでございます。  初めに、補助金額見直した効果についてでありますが、国の制度の影響を受けることなく、多くの申請がなされたものと認識をしております。  また、昨年度は、年4回の募集のうち、1回目と2回目の応募者が定数を超えましたため、抽せんとなりましたが、年度の後半に募集をいたしました3回目と4回目は、時期が遅かったためか、応募者が少なく、最終的に予算額に達しませんでしたことから、今年度につきましては、1回目の予算配分を増やしますとともに、3回目の募集時期も9月から8月へと1か月早めたところでございます。  その結果、現時点におきまして、既に8,810万円の予算額に達しておりまして、申請者ニーズに応えることができたのではないかというふうに認識をしております。 ◆恩村健太郎 委員  予算の配分額ニーズに合わせて変えたりですとか、募集時期を早めたりした結果、今年度は既に予算に達しているということでございましたので、運用の見直し効果があったものと推察されます。  ロシアのウクライナ侵攻が、木材価格にも影響が大きくありまして、また、世界的に半導体不足など、住宅新築は、現在、非常にハードルが高まっているということもございます。より補助制度の充実が今後は必要になってくると考えております。  今後も、多くの市民が補助制度を活用できるよう、引き続き、事業者などの声を聞きながら、改善に努めていただきたいと思います。  続いて、札幌版次世代住宅の基準の見直しについて伺います。  札幌版次世代住宅基準は、平成24年から運用されておりますが、今年、国において住宅の省エネ基準が強化され、札幌の基準と同じくらい高い基準が設けられました。この国による省エネ基準の強化に合わせて、現在、札幌市でも札幌版次世代住宅基準見直しを進めており、今年の8月からは、有識者による懇話会を設置し、議論を行っていると聞いております。  そこで、質問ですが、札幌版次世代住宅基準見直しについて、どのような観点で検討されているのか、伺います。 ◎藍原 住宅担当部長  札幌版次世代住宅基準見直しの観点についてでございます。  3点ございまして、まず、1点目といたしましては、国の新しい基準を踏まえた札幌市の基準の再編でございます。具体的には、国が今年定めました断熱性能と1次エネルギー消費量の新しい基準に対しまして、札幌の基準を合わせることなどでございます。  2点目といたしましては、新たな観点になりますが、再生可能エネルギー利用促進に関することで、具体的には、太陽光発電普及促進について検討を行っているものでございます。  最後に、3点目といたしましては、集合住宅の高断熱化の促進に関することであります。  現在、これらの三つの観点から、有識者の方々と議論を行っているところでございまして、ゼロカーボンシティーの実現という目標に向けまして、市民や事業者に分かりやすくかつ効果的な制度となるよう、引き続き検討を進めてまいります。 ◆恩村健太郎 委員  札幌版次世代住宅基準見直しにつきましては、国のその基準もありますことから、市民や事業者にとって分かりやすい制度になるよう見直すことが重要な視点です。また、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの普及は、ゼロカーボンシティーの実現に向けて、欠かせない取組と考えます。  今回、技術検討会議に本市の環境局から再生可能エネルギー普及担当も参加していると伺っております。ぜひ、今後は、高断熱・高気密住宅再生可能エネルギー蓄電池等の設備も併せて補助することも検討していただきたいと思います。  国の制度でも、省エネリフォームなどで補助を検討しているようですけれども、重複しないよう、本市でも検討していただきたいと思いますし、これらの取組が、札幌市におけるカーボンニュートラル実現に向けた重要な取組になると考えております。  以上のことを踏まえまして、今後、札幌版次世代住宅基準が住宅の省エネ化の取組に寄与する制度となるよう、引き続き検討を進めてほしいと申し上げまして、私からの質問を終わらせていただきます。 ◆わたなべ泰行 委員  私からは、札幌居住支援協議会の取組について質問をいたします。  住まいの確保に課題を抱えている方々に対して、その住まいを確保しようとする居住支援の取組は、高齢化が進む札幌市において、その重要性がますます高まっており、我が会派もこれまで議会で度々取り上げてまいりました。  住まいの問題は、体調がよく、仕事も順調な中で暮らしていると、ふだんは意識しないことかもしれませんが、自分自身の問題だけではなく、例えば、高齢になった親の住まいをどうしようかというような問題に急に直面することなどもあり、実は多くの人にとって大変身近な問題であると思います。  令和2年4月に、札幌居住支援協議会は、住まい相談窓口、みな住まい札幌を開設いたしましたが、このような住まいの問題が生じたときに相談できる窓口があるということは、市民にとって非常に心強いことと感じております。  相談窓口が開設されてから約2年半が経過いたしましたが、これまで多くの方々に利用されてきたと思います。  そこで、質問ですが、居住支援相談窓口、みな住まい札幌におけるこれまでの相談件数及び入居に至った件数について伺います。 ◎藍原 住宅担当部長  みな住まい札幌におけますこれまでの相談件数入居決定件数についてお答えをいたします。  これまでの相談件数につきましては、窓口を開設した初年度の令和2年度は864件でありまして、そのうち、入居決定の件数は、把握できているだけでも86件となっております。2年目の令和3年度は、1,164件の相談を受け、そのうち、入居決定は91件となっており、今年度、令和4年度につきましては、9月末時点で746件の相談を受け、そのうち、入居決定は39件となっております。  この状況で推移をいたしますと、年間の相談件数は、昨年度から約3割増の1,500件程度になると見込まれておりまして、多くの方から住まいに関する相談を受けているところでございます。 ◆わたなべ泰行 委員  令和2年の開設以来、相談件数増加傾向で、大変多くの方に利用されてきたということでございました。  本来は、住まいの問題が生ずることなく、相談件数は増えないほうがよいことかもしれませんが、しかし、今後、高齢化のさらなる進行など、社会情勢の変化を考えると、相談ニーズが高まるのはやむを得ないことと思うので、引き続き積極的に取り組んでいただきたいと思います。  以前、相談窓口利用者がどこでみな住まい札幌を知ったかというデータを伺ったときに、区役所などの市の関係先からの紹介が半数を超えているとのことでございました。私は、区役所からの紹介だけではなくて、もっと身近なところで相談窓口の存在を知ることができるように、地道なPRが必要だと考えております。  今年の広報さっぽろ3月号では、「人生のエンディングまでを考える」という特集記事の中で、みな住まい札幌が紹介されておりました。このように、様々な方法で普及啓発を続けていくことが重要と考えております。  今年の予算特別委員会で、我が会派の質問に対し、新たな手法により普及啓発を図り、より多くの市民に相談窓口を知っていただけるよう、取り組んでまいりたいという答弁をいただいておりました。  そこで、質問ですが、今年度はどのような手法で普及啓発に取り組んでいるのかを伺います。 ◎藍原 住宅担当部長  今年度の普及啓発の手法についてでございます。  今年度は、昨年度に引き続きまして、民生委員の方々へガイドブックの送付を行ったほか、新たな取組といたしまして、病院や調剤薬局待合コーナーなどで配架をしております小冊子にみな住まい札幌の広告を掲載し、PRに努めたところでございます。  また、今年の6月には、札幌駅前通地下歩行空間で開催をされました高齢者向けのイベントで、みな住まい札幌出張相談会を行いましたほか、今月10月15日、16日には、同じく地下歩行空間などで開催されたほっかいどう住宅フェアにおきまして、居住支援協議会のブースを出展いたしまして、出張相談会協議会の取組のPRを行ったところでございます。  この出張相談会におきまして、みな住まい札幌を知った方が、後日相談窓口に来られた事例もありまして、PRの効果はあったものと認識をしております。  今後も引き続き、より多くの市民の方々に相談窓口協議会の取組を知ってもらえますよう、様々な手法により普及啓発に取り組んでまいります。 ◆わたなべ泰行 委員  様々な手法で普及啓発に取り組んでおり、より多くの市民に相談窓口を知っていただけるよう工夫をされているとのことでございました。今後も、地域で孤立している方が支援の網から漏れることのないように工夫をしていただきながら、普及啓発を継続していただきたいと思います。  この相談窓口の周知が進んできますと、高齢者に限らず、住まいのことで困っている様々な方からの相談も増えていることと思います。  以前提供いただいた相談事例の一つに、子育て中の20代の夫婦とその家族の住まい探しに対応したという事例がありました。これは、ご主人が病気で離職してしまい、家賃の滞納でアパートを退去することとなり、引っ越し費用などの公的な貸付けを活用しながら、住まいを探しているというものでございました。  この事例では、居住支援法人の協力を得ることで住まいを確保できたということでございましたが、このように、高齢者だけではなくて、様々な方の住まい探しに対応するとなると、連携が必要になる団体も増えてくるものと推察されます。  関係団体との連携について、今年の予算特別委員会で、我が会派の質問に対して、障がい者相談支援事業所保護観察所居住支援法人などとの連携に取り組んだとの答弁をいただいておりましたが、そこで、質問です。  居住支援に関する団体との連携を図るため、今年度どのような取組を行っているのか、また、今後どのような取組を行う考えかを伺います。 ◎藍原 住宅担当部長  居住支援に関する団体との連携に関するご質問でございます。  今年度につきましては、昨年度に引き続き、札幌市内で活動をしている居住支援法人を対象とした勉強会を開催いたしまして、意見交換などを行う場を設けたところでございます。このような場を設けますことで、それぞれの活動状況でありますとか、日頃の活動で困っていることなどについての情報を共有することで、お互いの連携強化に資するものと考えているところでございます。  また、今後は、ひとり親の方や休職中の方などにもスムーズに対応をしていくために、ひとり親家庭支援センターハローワークなどと意見交換を行いますなど、関係団体との連携を深め、相談窓口の強化を図ってまいりたいというふうに考えております。 ◆わたなべ泰行 委員  高齢者や障がいのある方だけではなくて、様々な方に対応できるよう、ひとり親家庭支援センター、また、ハローワークなどといった関係団体との連携を深めていく、また、相談窓口のレベルアップを図っていくということでございましたので、ひとまずは安心をしております。  最後に、要望です。  みな住まい札幌の今年度の相談件数は、先ほどもございましたけれども、昨年度から3割増加されているということで、今後ますます増加をしていくことが推察されます。また、普及啓発を図るために、チ・カ・ホ、こちらのほうで出張相談も行ったということで、大変よく取り組んでいただいているというふうに評価をさせていただきますが、相談窓口の対応に加えて、週末も出張相談、こういったことを受けるとなると、みな住まい札幌相談体制が心配になってまいります。  現在、相談業務を受託している法人は、ベテランの相談員を確保できていると伺っておりますが、将来にわたって安定的に運営をできるように、相談窓口の状況に目配りをしていただき、十分な体制が確保されるよう、必要な支援を行っていただくことを求め、私の質問を終わります。 ◆川田ただひさ 委員  私のほうからは、マンション管理適正化推進計画について質問をしたいと思います。  度々、このマンション政策につきましては、私からいろんな部署において質問をさせていただきましたが、現在、札幌市ではマンション管理適正化法に基づくマンション管理適正化推進計画を策定中ということでございます。  この推進計画に位置づける施策をより効果的なものにしていくためには、まずは、市内の高経年マンションの詳細な管理状況を掌握することが重要であります。  我が会派からも、以前、例えば、令和3年の3定代質で、郵送調査に未回答の管理組合の中にこそ、管理不全マンションが存在する可能性が高いとして、訪問調査の実施を求めていたところでもございます。  令和2年度に実施予定であった訪問調査は、今の感染症拡大防止のため、中止となっておりましたが、いろいろご協力いただきまして、今年度、ようやく築40年以上の高経年マンションを対象に、訪問調査が実施されているところでもございます。  この調査では、マンション管理専門家としての国家資格であるマンション管理士の方が調査員となり、管理組合管理費等の経理や修繕などの管理状況について、実際にマンションに訪問して調査をしているわけでございます。  以前から札幌市が実施している郵送調査に比べ、訪問調査では、管理組合へ直接ヒアリングを行うことにより、さらに詳細な状況の掌握ができるものと考えられ、現状を掌握する上では大変有効なものであるわけでございます。また、この訪問調査によって、数棟ではありますが、管理不全が懸念されるマンションがあるとの報告もあると聞いているところでもございます。  そこで、質問でございますが、訪問調査実施状況管理不全が懸念されるマンションの事例についてお伺いいたします。 ◎藍原 住宅担当部長  訪問調査実施状況管理不全が懸念されるマンションの事例についてでございます。  初めに、訪問調査実施状況でございますが、市内の築40年以上のマンション約590棟を対象に、専門家でありますマンション管理士が訪問し、マンション管理者などに管理状況についてヒアリングを行います面談調査と、建物の外壁の劣化状況などを目視で確認する外観調査を実施しておりまして、進捗の状況といたしましては、現時点で5割を超えている状況でございます。  次に、管理不全が懸念されるマンションの事例についてでありますが、総会が開催をされていない、修繕積立金が積み立てられていないなど、管理不全が懸念されるマンションの事例が現時点では6件、明らかになっているところでございます。  調査期間は、今年の12月22日までとなっておりまして、引き続き調査を進めてまいります。 ◆川田ただひさ 委員  築40年以上の市内マンションが約3,813棟ですね。これは以前の数値でございますけれども、約13%、全体の中であるわけでございます。建築基準法改正によって耐震基準が施行された昭和56年以前に建った、耐震性が心配なマンション群を意味するわけでございます。  そして、これは令和2年の調査なので、あれからまた160棟ほど多くなっていることも考えますと、ほぼ2割ということになるわけでございます。このような計算でいくと、築40年以上のマンションというのは、2030年には全体の30%になるわけでございます。もちろん、これもいろんな状況で、建つか、建たないかというのもあるわけでありますけども、やはり、どんどん年数がたてば、当然、耐震性や、または劣化が進むのは間違いのないことでございます。  調査の実施状況については、5割を満たしているということで、順調に進んでいるんだなということは感じたところでございます。また、管理組合管理者との面談調査だけでなくて、外観もきちんと調査もされているということでありました。  面談調査で管理の詳細な実態を掌握するとともに、目視で確認できる外壁の劣化状況などからもマンション管理状況を掌握できることから、私は、やはり、郵送だけでなくて、直接行くこの取組はよかったなというふうに改めて感じているところでもございます。引き続き、こういった調査をお願いしたいところでございます。  また、管理不全が懸念されるマンションの事例については、総会が開催されていない、また、修繕積立金が積み立てられていない管理組合があるということ、これは非常にゆゆしき状態だなと思っております。  また、総会は、管理組合最高意思決定機関であって、予算や収支決算管理費等の決定や変更など、様々な方針を審議し、決定する場であります。修繕積立金は、マンション老朽化に備え、設備の維持・更新などの定期的な修繕を行うために、管理組合が費用を積み立てるものであります。  総会を開催することも、修繕費を適切に積み立てることも、管理組合が適正な管理を進めていくためには、必要不可欠なものでございます。これをおろそかにしてしまえば、当然、マンション管理不全につながるわけでございます。そのため、調査により判明した管理不全が懸念されるマンションに対して、今後、札幌市がどのようなアプローチを取っていくか、私は重要だと思っております。  このアプローチの一つとして挙げられるのが、マンション管理適正化法に位置づけられた行政による助言、指導、勧告であります。これは、地方公共団体が、管理上の問題を抱える管理組合に対し、その解決に向けて助言や指導等を行っていくものであって、札幌市も、今後この制度をどのように運用していくかがとても重要だと思っているところでもございます。  そこで、質問でございますが、現在策定中の推進計画において、札幌市が行う助言、指導、勧告の基準はどのような観点で検討されているのか、お伺いいたします。 ◎藍原 住宅担当部長  推進計画におけます助言、指導、勧告の基準に関することでございます。  まず、基準につきましては、国が、マンション管理適正化法に基づく基本方針におきまして、地方公共団体が助言、指導、勧告を行う際の判断の基準の目安を示しております。この目安の具体例といたしましては、少なくとも、総会が年1回以上開催されているなど、管理組合が適正な管理を行う上で遵守されるべき事項が示されております。  そのため、地方公共団体が助言、指導、勧告の基準を推進計画に定める場合には、こうした国が示した判断基準の目安に加えまして、必要に応じてその都市独自の基準を定めることとなります。  そこで、札幌市におきましては、管理不全マンションが、その居住者や周辺地域に対し、外壁の剥落による危害など、深刻な影響を及ぼしてしまう、そういったことを防止する観点から、独自の基準を追加することを検討しております。
     この基準に関しまして、有識者会議の場では、委員から大規模修繕工事を適切な時期に実施していることといった趣旨を盛り込むべきという意見がありましたが、これに対しまして、大規模修繕工事がやむを得ない事情により計画どおりに実施できないといったこともあるので、このような事情も考慮して基準を定めるべきといった意見もあったところでございます。  こうした意見も踏まえ、札幌市が行う助言や指導などが効果的に働きますよう、引き続き検討を進めてまいりたいというふうに考えております。 ◆川田ただひさ 委員  国は、管理組合の管理運営が著しく不適切なときには、是正勧告するという非常に厳しい措置を考えており、状況次第ではそのようなこともあり得るという認識を持ってもらうことが重要だと思っております。  もちろん、管理組合の様々な事情があって、大規模修繕がいろいろとずれるということもあるかと思います。ただ、そうなる前に相談業務や調査などをやっぱりしっかり行っていくこと、このことがやはり重要であって、予備的な措置を管理組合に促すことが私は必要だと思っております。今の体制では、非常に、相談を受ける方も含めて困難な状況なので、協力団体などに私はさらなる様々な支援を行う必要性があるというふうに考えているところでもございます。  管理不全マンションについて、いろいろと述べてまいりましたが、令和4年3定の代表質問において、我が会派の藤田議員からも言及しましたように、管理不全マンションへの対応は、札幌市の、私は将来的なまちづくりを考える上でも重要な取組だということを常々述べてきたところでもございます。  一方で、例えば、築年数の浅いマンションなど、現時点では管理不全になっていないマンションが、引き続き健全な管理を持続していくことも重要でございます。築年数の浅いマンション管理組合に対しては、行政からの情報提供などにより、住民の管理に対する意識を高め、問題が大きくならないうちに早めに対応していくことが、管理不全を未然に防止することにつながると考えております。  例えば、平成30年度に実施された修繕積立金に関する国交省の調査では、長期修繕計画があり、修繕積立金を徴収している管理組合のうち、約35%の管理組合が、現在の修繕積立金が計画に比べ不足していると回答しているデータもあるわけでございます。全国的にも、管理組合修繕費の資金繰りに苦慮している傾向もあるわけであります。  早いうちに管理組合が管理に関する正しい知識を持った上で、必要に応じて長期修繕計画を見直し、それに基づいた適正な修繕積立金を設定していれば、大規模修繕工事などを行う際に修繕積立金が足りなくなるという事態も防げるというふうに考えるところでもございます。  そこで、質問でございますが、現在策定中の推進計画において、築年数の浅いマンションなどに対して、管理不全を未然に防止するために、どのような取組の検討がなされているのか、お伺いいたします。 ◎藍原 住宅担当部長  築年数の浅いマンションなどに対する管理不全の防止の取組についてのご質問でございます。  マンション管理不全を未然に防止し、建物の老朽化を抑制するためには、住民が自身のマンションの管理に関心を持ち、適切な情報を知った上で、主体的に管理に取り組むことが重要でございます。  そのため、以前から北海道マンション管理組合連合会などと協力して実施をしております無料相談やセミナーの実施に加えまして、大規模修繕工事の実施事例や優良な管理事例の紹介など、管理に役立つ情報を、関係団体が持ちますネットワークを活用するなどして、本市から発信していく取組を検討しているところでございます。  このような情報に触れる機会を増やすことによりまして、マンションを適切に維持管理していくことが、快適な住環境の確保や資産価値の維持・向上にも資するなどの利点があることを理解してもらい、住民による主体的な管理への意欲向上へつなげていきたいと考えております。  さらに、推進計画の策定後も、引き続き、関係団体と連携をいたしまして、市内マンションの現況や課題を共有しながら、管理組合が良好な管理を行うために必要な取組を進めてまいります。 ◆川田ただひさ 委員  かつては、安値競争の中で、管理費について適切な説明を購入希望者にしていないことが、管理不全を招く要因にもなっているわけでございます。その部分の適切な指導や助言を行い、監視を、行政としては分譲時から私は行っていく必要性もあるのではないかと考えているところであります。  また、認定制度策定の動きが全国的に高まっているのに合わせ、相談が急増すると思われることから、今の体制では、先ほどもお話ししましたが、非常に困難な状況ではないかというふうに考えるところでもございます。  やはり、体制整備のために、札幌市のさらなる支援が必要であって、市自体も、機構改革を行うことで対処していく必要性があるのではないかと私は考えるところでもございます。また、情報提供についても、待ちの姿勢ではなく、積極的に相手に伝わるように、これからも行っていただきたいと思っているところでもございます。  現時点管理不全となっていないマンションが、将来、管理不全となってしまうことを未然に防止する施策も検討しているということであったわけであります。マンション施設については、マンション管理の専門的な知見を有するマンション管理士会などの関係団体との連携が必要不可欠であると思うので、先ほども関係団体と連携をしていくとお話をしておりましたが、今後も、もっとさらに体制を強化して充実に努めていただきたいと思います。  また、現在、マンションは、住民の高齢化による管理組合の担い手不足、空き室問題、修繕積立金の不足、老朽化に伴う建て替えなど、多くの課題を抱えております。さらに、マンションは、意識や価値観、経済力などの異なる区分所有者の集まりである、要するに一つの母屋にいろんな方が住んでいるわけでございます。この合意形成の難しさがあり、こうした課題の解決も容易ではありません。  そのため、札幌市には、こうした課題に向き合う管理組合の負担が少しでも軽減されるよう、これまで以上に、管理組合や住民に寄り添った対応ができる体制を私は目指していただきたいと思うところでございます。  そして、マンション問題は、札幌市の将来的なまちづくりを考える上でも、今後、膨らみ続ける大きな課題であることから、以前からもお話ししておりますように、札幌市として必要な方策を次期まちづくり戦略ビジョンに位置づけていただきたいと思うところであります。  今、検討会議、有識者会議で、公益社団法人北海道マンション管理組合連合会から3点ほど要望があったと思います。  一つが相談事業について、もっと取り組めるよう大幅な支援、また、認定制度について、5年更新ではあっても、その5年間の中で協議会を設置して検証、協議を行い、その都度、情勢判断をしていくべきであるわけであります。国の認定基準は非常に厳しく、修繕積立金の平均額が著しく低くないことを求めているわけであって、現在、認定条件の1平方メートル170円が一つのアベレージとなっているわけでありますが、札幌市の令和2年の調査では162円となっているわけであります。となりますと、この優良の認定基準を受けるためには、札幌市のマンションそのものが、修繕積立金だけに集中して考えてしまうと、非常に認定を受けるのが厳しい状況となってしまいます。  ですので、札幌市独自の基準の作成、例えば、防災条項というお決まりのものではなくて、マンション周辺の地域を巻き込むことによって、周辺自治体組織との連携というのも私は基準にしていくべきではないかと、これは、管理組合の連合会からも、そういったものをやるべきではないかというふうに、多分、検討委員会で要望があったかと思います。  名古屋市では、防災及び減災並びに防犯に関する取組を行うため、マンションに隣接する地域を区域に含む自治組織との連絡窓口となるもの、こういったものも定められているわけであって、やはり、いろいろと独自のものをしていかなければ、この修繕積立金だけに集中してしまうと、大変なことになるわけでございます。  そこで、先ほど来お話ししているように、これは、マンション単体の問題ではなく、やはり、まちづくり全体の問題、非常に部局横断型の問題ということで、度々いろいろと今までもお願いしておりましたが、改めて吉岡副市長にご質問をしたいと思います。  それで、先ほどもお話ししたように、認定制度で優良認定を受けようとすると、修繕積立金の額に非常に重く、言わば注目されてしまい、結果として、真面目に地域と連携をしながら居住者に多くの負担をさせないように取り組んできたマンション管理組合が優良認定を受けることなく、投機目的で、地価が高く、住民票もそのマンションに置くことのない所有者が多く住むマンションだけが、優良認定を受けてしまう危険性もあるわけでございます。それは、本来のマンション管理適正化法の趣旨を逸脱して、かえって、管理不全を私は多くしてしまう危険性があるのではないかと感じるところでもございます。  ですので、そうならないよう、札幌市独自で、地域と連携してまちづくりに貢献しているかどうかなど、柔軟な対応ができるような管理計画の認定基準が私は必要だというふうに考えているところでもございます。  そのためには、真面目に自分たちが住むマンションに対して取り組んでいる管理組合が相談できる体制を今まで以上に構築していくこと、先ほど来、何回もお話をしておりますが、このことが私はとても重要であって、来年度は、当初予算は骨格予算ではございますが、早期に、このような状況にならないよう取り組めるように、相談業務ができる体制を、機構改革なども含めて必要だというふうに考えているところでもございます。  また、本議会の代表質問でも、市長の政治姿勢という形で、このことも問いただしたところでもございます。  そこで、何回もお聞きして大変恐縮ではございますが、まちづくりも関わることから、複合的な課題で、部局横断型に対応していくべきと今まで質問してまいりましたが、副市長におかれましては、改めて、この問題への認識と、今、実態調査が行われて結果が12月に出るということでございますが、それらに対する取組の決意をお伺いしたいと思います。 ◎吉岡 副市長  先ほども委員のご質問にございましたように、札幌には3,800を超えるマンションがあって、このままいくと、2030年には、高経年マンション、築40年を超えるマンションが30%にもなるというお話でございました。  そういったところの管理が適切になされなければ、これもいろいろお話がございましたけど、外壁の剥落ですとか、空室化が進んで廃墟化していくなどなど、これも、昨年の3定のこの委員会におきまして、川田委員のほうから滋賀県野洲市の例を引いてご指摘もいただいたところであります。  また、その委員会の川田委員のお話で、どういったふうに対応していくのかということで、紙だけのやり取りではなくて、訪問、対面による調査も実施していくということで、今、部長のほうからもいろいろご答弁申し上げたところでございます。  そして、今回の代表質問におきましても、藤田議員のほうからご質問をいただきまして、どういった方向性で取り組んでいくんだということに対しまして、私のほうから、高経年マンションだけではなくて、築年数の浅いマンションに対してもしっかり対応できるようなマンション管理適正化推進計画にしたいということをご答弁申し上げたところでございます。  マンションが、言わば、何といいましょうか、廃墟化していくことの地域に与える影響は非常に大きいものがあると認識しておりますので、また、まちづくり戦略ビジョンの中でもしっかり位置づけるべきではないか、人と予算もしっかり獲得すべきではないか、地域ともしっかり情報を提供しながらやってくれというお話でございますので、まさにご指摘のとおり、庁内連携、関係するところでございますマンション管理士会あるいは管理組合連合会などの関係団体のお力もお借りしながら、しっかり連携して、全庁一丸となってこの問題に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。 ◆川田ただひさ 委員  改めて、今までもご協力いただきましたが、これは非常に喫緊の課題だと思っております。  公共施設も老朽化が進んでおりますが、やはり、民間の住宅を含めて、老朽化を含めて、やっぱり考えていかなければならないと思っておりますので、今後も、真剣に取り組んでいるとは信じておりますが、これからもさらなる検討をお願いしまして、私の質問を終了いたします。 ◆たけのうち有美 委員  初めに、私から、先月、新聞報道があった市営住宅における駐車場の不正使用について申し上げます。  これは、駐車場管理業務の一部を担っている団地自治会が独自に駐車場を有償で貸し出し、その収入を除雪費等に充てていたものでしたが、これは、委託者である札幌市や住宅管理公社のチェック体制、サポート体制が十分でなかったことが一因でもあると聞いています。今後は、このようなことがないよう、業務の履行確認を徹底するなど、再発防止に取り組むよう強く求めます。  それでは、私からは、市営住宅に関して、駐車場の有効利用と入居要件の緩和の2点について伺います。  現在、市営住宅の駐車場は、入居者の高齢化が進み、車を手放す方が増えたことなどにより、空き区画が年々増えていると聞いています。札幌市の高齢化率が28.2%なのに対して、市営住宅では52.1%と大幅に上回っていることを踏まえると、駐車場空き区画の増加は今後も続いていくと推測されます。  また、以前から駐車場の空き区画を有効活用するため、月ぎめ駐車場及び時間貸し駐車場を運営する事業者に貸し出しているとのことです。  そこで、質問ですが、現在の市営住宅駐車場に空き区画はどの程度あるのか、また、民間事業者へ貸し出している区画数はどの程度あるのか、伺います。 ◎藍原 住宅担当部長  駐車場の空き区画の状況と民間事業者への貸出しの状況についてでございます。  市営住宅の駐車場は、住宅の管理戸数約2万6,300戸に対しまして、約1万8,200台分を設置しておりますが、このうち、空き区画は約6,900台分、駐車場全体に占める割合といたしましては4割近くに上っております。委員がご指摘のとおり、年々増えている状況となってございます。  現在、光星団地、北21条団地、幌北団地の3団地におきまして、合計82の空き区画を貸出ししており、これによる札幌市の収入は、年間で約865万円となっております。 ◆たけのうち有美 委員  現在3団地で82台分の区画を貸出ししているとのことであり、100台に満たない区画の貸出しでも、年額にすると、相応の収入が得られていることが分かりました。  6,900台分も空きがあるのであれば、市営住宅入居者以外の方への貸出しをさらに拡大することにより、市の収入増に寄与できるだけではなく、周辺地域の利便性の向上を図ることができると考えます。  そこで、質問ですが、市営住宅駐車場空き区画の有効活用の拡大について、今後の見通しを伺います。 ◎藍原 住宅担当部長  空き区画の有効活用に関する今後の見通しについてでございます。  市営住宅の駐車場は、入居者の利用を前提に、国の補助金を活用して整備しておりますことから、例えば、民間の駐車場を運営する事業者に貸し出すためには、国から目的外使用の承認を得る必要がございます。  承認を得るに当たりましては、入居者の利用を妨げないなど一定の条件がございますが、委員がご指摘のとおり、駐車場の空き区画の有効活用は、周辺地域の利便性の向上を図るためにも有効であると考えられます。  そこで、各団地における駐車場の利用状況でありますとか、事業者へのヒアリングを通して、近隣に駅や商業施設、医療施設があるなど、駐車場に対するニーズが高く、有効活用が可能と考えられる団地について調査を進め、あわせて、団地自治会とも協議を行いまして、積極的に有効活用に取り組んでまいりたいと考えております。 ◆たけのうち有美 委員  駐車場空き区画の有効活用の拡大については、ぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思います。  一方、市営住宅の駐車場は、団地の自治会が管理運営を担っていますが、契約台数の減少により、大変苦労していると聞いています。こうした自治会及び入居者の苦労に寄り添い、何らかの支援ができるような検討も併せて進めるよう求めます。  次に、市営住宅の入居要件の緩和について伺います。  新聞報道では、北海道は、経済的事情や社会的な理解が進んでいないなどの理由により、賃貸住宅への入居が難しい方の居住ニーズに応えることを目的として、単身の児童養護施設退所者などが道営住宅に入居できるよう、要件の見直しを行うとのことでした。  私は、かねてから児童養護施設で育った子どもたちと関わりがあったことから、児童養護施設や里親家庭などで育った社会的養護の経験者、ケアリーバーの自立を支える団体から多くの相談を受けてきました。その中で大きな課題となっているのは、自立後の住まいであることから、この動きについて大きな関心を寄せています。  公営住宅は、低廉な家賃で、住宅に困窮する所得が少ない方に対して賃貸する住宅であり、住まいの確保に課題を抱える方の居住安定には欠かせないものと認識しています。  そこで、質問ですが、確認の意味も含めて質問しますが、どのような方が単身で市営住宅に入居することができるのか、伺います。 ◎藍原 住宅担当部長  単身者の市営住宅への入居要件に関するご質問でございます。  市営住宅へ入居するためには、収入が基準額以下でありますことや、市内に居住し、住民登録があること、または、市内の勤務先に通勤していることなどのほかに、原則といたしまして、現に同居し、または同居しようとする親族がいることが条件となっております。  しかし、特に居住の安定を図る必要がある者として札幌市営住宅条例で定める方につきましては、親族との同居条件は適用されず、単身でも入居できることとなっております。  具体的には、60歳以上の方、障がいのある方、生活保護受給者やDV被害者などが対象となっておりまして、児童養護施設や里親の家庭などで育った社会的養護の経験者、いわゆるケアリーバーの方は、条例で定める単身でも入居できる方には含まれておりません。 ◆たけのうち有美 委員  児童養護施設や里親家庭などで育った社会的養護の経験者、ケアリーバーは、対象に含まれていないとのことでした。  ケアリーバーの中には、経済面での不安を抱えている人も多いと聞いています。市営住宅は、住宅に困窮する所得が少ない方に対して賃貸する住宅であり、その人の収入によって家賃が変動します。ニーズが多様化する中、そうした住まいの確保に課題を抱える方々が市営住宅を選択肢として検討できるよう、対象の拡大が必要と考えます。  そこで、質問ですが、ケアリーバーが単身で市営住宅に入居することができるよう、対象を拡大することについての認識を伺います。 ◎藍原 住宅担当部長  ケアリーバーの方の入居要件の緩和に関するご質問でございます。  居住ニーズが多様化する中におきまして、住宅セーフティネットの中核を担う市営住宅は、住まいの確保に課題を抱える方々が安心して暮らせるよう、社会経済情勢の変化に応じまして、入居要件を見直す必要があると考えております。  ケアリーバーを含め、そうした方々が居住の場として市営住宅を選択肢の一つとして考えることができますよう、他都市の検討状況や、市営住宅条例で位置づけられた附属機関でございます入居者選考委員会の意見なども踏まえ、検討を進めてまいります。 ◆たけのうち有美 委員  他都市の検討状況や入居者選考委員会の意見も踏まえ、検討したいとのことでした。  家族からのサポートを受けることが難しいケアリーバーにとっては、経済面の自立のほかにも、生活面や心理面、社会面の自立のために様々な準備が必要となります。まず、居住環境を安定させることは、自立のスタートとして大変重要な事柄だと思います。  ケアリーバー当事者のみならず、支援者からの期待も大変大きい市営住宅の入居要件の緩和について、ぜひとも前向きに取り組んでいただくことを求めて、私からの質問を終わります。 ◆森山由美子 委員  私からは、市営住宅の給水設備の更新について、3点質問いたします。  市営住宅のうち、給水設備が受水槽方式となっているものについては、例えば、北海道胆振東部地震のような大きな震災の際には、受水槽等の破損や停電の発生などにより断水となり、入居者に多大な被害を与える懸念があります。  そのため、令和2年の第3回定例市議会の決算特別委員会において、我が会派の前川議員が、給水設備の老朽化が進んだ市営住宅の対応について質問をしたところです。  この質問に対し、給水設備の直結方式化を進めていくとの答弁でございましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、令和2年度の工事は実施できないとのことでありました。これについては、やむを得ないものと考えておりますが、市営住宅の入居者の安全・安心を確保するためには、少しでも早く直結方式化の工事を開始してほしいと願っていたところです。  そこで、質問ですが、給水設備の老朽化が進んだ市営住宅について、現在の工事の進捗状況について伺います。 ◎藍原 住宅担当部長  給水設備更新の実施状況についてお答えをいたします。  令和2年度に着手ができなかった給水設備の直結方式化の工事につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響が継続したことによりまして、令和3年度も工事を実施することができませんでしたけれども、令和4年度につきましては、感染対策を徹底した上で工事を実施しております。  具体的には、白石区の白石中央団地の2棟、清田区の清田団地の5棟、東区の北栄団地の8棟の合計3団地15棟について、工事を実施しているところでございます。 ◆森山由美子 委員  令和4年度には3団地15棟の改修工事が始まったということで、コロナ禍にあっても、しっかりと工事を進めているということを聞きまして、ひとまず安心をしております。  しかしながら、いろいろな工事の現場からは、新型コロナウイルス感染症などの影響により、特に設備機器がメーカーなどから入ってこなく、工事が思うように進められないとの声を聞いております。  直結方式には、水道本管の水圧のみを利用して水を各戸へ供給する直結直圧方式と、水圧の不足分を加圧ポンプで補い、水を供給する直結加圧方式の2種類があると聞いております。直結加圧方式の場合は、ポンプ機器を取り寄せなければならないことから、納期の遅延など、新型コロナウイルス感染症などの影響が心配なところであります。  そこで、質問ですが、今年度に行っている団地における直結方式の種別と新型コロナウイルス感染症などが工期に与える影響についてお伺いいたします。 ◎藍原 住宅担当部長  現在行っている直結方式の種別と新型コロナウイルス感染症などの影響についてでございます。  現在工事を行っている3団地のうち、白石中央団地、北栄団地については、水圧のみを利用する直結直圧方式でありまして、清田団地につきましては、加圧ポンプで水圧を補い、水を供給する直結加圧方式となっております。  清田団地につきましては、このポンプが、新型コロナウイルス感染症などの影響により、納期が遅れる可能性があると聞いておりますが、そのような状況においても工期に間に合うよう、鋭意、工事を進めているところでございます。 ◆森山由美子 委員  新型コロナウイルス感染症などの影響を受けながらも、順次、工事を進めているとのことでございました。引き続き、安全に十分配慮して工事を進めていただくことを要望いたします。  最後の質問になりますが、札幌市の市営住宅の管理棟数は700棟を超えるものであり、その中には、給水設備が受水槽方式の住棟も多く存在していると考えます。  そこで、質問ですが、現在の市営住宅で、給水設備が直結方式となっているものの割合と今後の改修工事の見通しについてお伺いいたします。 ◎藍原 住宅担当部長  直結方式の割合と今後の工事の見通しについてでございます。  初めに、本市の市営住宅の管理棟数に占めます直結方式の住棟の割合でありますが、およそ6割強となっております。  今後の改修工事の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症ウクライナ情勢など、社会情勢が変化する中において、工事に与える影響も決して小さくはございませんが、来年度以降も引き続き、直結方式化の工事を進めることとしておりまして、老朽化が進んでおります給水設備の更新について、計画的かつ継続的に進めてまいります。 ◆森山由美子 委員  新型コロナウイルス感染症ウクライナ情勢の影響を受けながらも工事を進めているということで、機器調達など、大変な面もあるかと思います。  給水設備の直結方式化は、震災時の断水回避のほか、受水槽方式に比べ、電気代が割安となるなど、入居者への恩恵が大きいことから、今後も継続的に事業を進めていただくことを求めまして、私の質問を終わります。 ○北村光一郎 委員長  以上で、第5項 都市開発費のうち関係分等の質疑を終了いたします。  次に、土地区画整理会計決算及び第11款 諸支出金 第2項 他会計繰出金のうち関係分について、一括して質疑を行いますが、通告がありませんので、質疑を終了いたします。  以上で、本日の質疑を終了いたします。
     次回の委員会ですが、10月26日水曜日午後1時から、下水道河川局及び水道局関係の質疑を行いますので、定刻までにご参集ください。  本日は、これをもちまして散会いたします。     ――――――――――――――       散 会 午後2時2分...