こうした事例から、
市民に対してしっかり周知を行っていかなければ、今回の
フェーズ3の
対応策としての
緊急排雪についても、
令和3年度と同様に誤解を招きかねないと考えております。
そこで、質問をいたしますが、
大雪時における
生活道路の
緊急排雪について、
市民の皆様に対して今後どのように周知をしていくのか、伺います。
◎八木
雪対策室長 生活道路の
緊急排雪に関する
市民への周知についてお答えいたします。
生活道路の
緊急排雪は、
フェーズ3を判断した場合に、
市内全域で実施することとなりますので、
パートナーシップ排雪の
申請団体に限らず、幅広く
市民に周知することが必要と認識しております。
このため、
除雪シーズン前については、ホームページや広報さっぽろなどの
広報媒体により広く周知することに加え、各区で実施する連町
会長会議や
除雪連絡協議会などにおいて、
緊急排雪の目的や
作業方法などについて周知するよう考えております。
また、
パートナーシップ排雪の
申請団体に対しては、例年11月頃に発送する
案内文などで周知を図るとともに、
申請書にも
大雪時の扱いの
周知文を添付するよう考えております。
さらに、
大雪時に
フェーズ3で
緊急排雪を実施する場合には、様々な手段を活用し、迅速な周知に努めてまいります。
いずれにしましても、新たな
対策でありますので、幅広く周知を図り、
市民の理解につなげてまいります。
◆
小竹ともこ 委員 市民の皆様の誤解を招くことがないよう、しっかり周知を行っていただくことを強く求めます。
次に、
下水道の熱を利用した新たな
融雪施設の
検討状況について質問いたします。
令和3年度の記録的な
大雪により、
排雪した雪を受け入れる施設である
雪堆積場や
融雪施設への
搬入量は過去最大を記録したところであり、その
重要性を改めて認識したところであります。
特に、
雪堆積場が少ない地域においては、
融雪施設が
ダンプトラックの
運搬距離縮減に寄与したものと推察しております。
また、
報告書では、暖気で
雪堆積場が閉鎖していく中でも、
融雪施設は最後まで雪の
受入先として機能していたとのことでありました。
私どもの会派でも、北区新川の
融雪槽を今年3月に視察をし、
融雪施設は
雪堆積場が機能しない場合の補完としても重要な役割を担うものであるということを改めて認識させていただきました。
このため、さきの第2回
定例市議会の
代表質問において、
下水道の熱を利用した新たな
融雪施設の整備について質問したところ、検討を進めていくとの答弁がありました。
そこで、質問をいたしますが、
下水道の熱を利用した新たな
融雪施設について、現在の
検討状況を伺います。
◎八木
雪対策室長 下水道の熱を利用した新たな
融雪施設の
検討状況についてお答えいたします。
新たな
融雪施設のうち、
水再生プラザの
処理水を利用した施設については、利用可能な水量や
雪堆積場の
配置状況などを踏まえ、白石区東米里にある
東部水再生プラザなどを
候補地として検討しているところであります。今後、
下水道河川局とともに整備に向けて取り組んでまいります。
また、
下水道管を流れる未
処理下水を利用した施設については、
融雪能力は小さいものの、
一定程度の
下水道の流量と公園などの
オープンスペースがあれば整備できる
可能性があるため、今後、
候補地の選定に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。
◆
小竹ともこ 委員 新たに
東部水再生プラザの
処理水を利用した施設の検討を進めていくとの答弁でございました。
処理水を利用した
融雪施設の整備については、
排雪作業のより一層の
効率化に向けて、これまでも我が会派で求めてきたところでありまして、
大雪への備えとして速やかに整備できるよう検討を進めていただきたいと思います。
また、未
処理下水を利用した
融雪施設は、
処理水を利用した
融雪施設よりも
融雪能力は小さいものの、
雪堆積場が遠い地域での活用が期待できるものと考えております。
このため、未
処理下水を利用した施設の検討についても早急に進めていただくことを求めまして、私の質問を終わります。
◆
松原淳二 委員 私からは、
大雪時における
幹線道路の
運搬排雪の
対策についてお伺いいたします。
先ほど冒頭にお話もありましたが、札幌市の
雪対策については、冬の
みちづくりプランによるものと加えて、1996年、平成8年1月の
大雪を踏まえて、
大雪時の
対応指針といったものを策定し、それに基づき、これまで
雪対策、そして、
大雪への
対応を実施してきたところでございます。
そこで、これまでの
大雪への
対応と昨冬の
対応について確認させていただきたいと思います。
昨冬は、12月17日から18日にかけての24時間
降雪量が札幌管区気象台の
統計開始以降最多となる55センチという数字を記録し、その後、この雪が残る中、1月12日から14日にかけて湿った重たい雪が46センチ降り、
市民生活に大きな影響を与えました。
このため、直ちに札幌市雪害
対策連絡会議を開催し、秋元市長からは、
幹線道路や通学路など、特に
市民生活に大きな影響が出る部分について、拡幅除雪や
排雪作業を早急に進めて、さらに、スピードを重視し、道路の拡幅、幅員を確保することなどについて指示があり、これらの
作業が進められてきたものと認識しております。しかし、2月上旬以降も度重なる
大雪に見舞われ、
幹線道路においては、繰り返し
除排雪は行われたものの、路肩の雪山で
道路幅が狭くなり、
市内各所で渋滞が発生いたしました。
段々の経過や、そのような
状況を考えると、昨冬であればもう少し早めの
運搬排雪が有効であったのではないかと考えております。私の記憶では、平成28年度、2016年度にも、早くから
大雪となったことから、
運搬排雪の開始時期を早め、12月から実施したこともあったと記憶してございます。
そこで、質問ですが、昨冬は
運搬排雪の開始時期についてどのように判断したのか、この点についてお伺いいたします。
◎八木
雪対策室長 昨冬の
運搬排雪の開始時期の判断についてお答えいたします。
これまで、
幹線道路で実施する
運搬排雪につきましては、限られた資機材や予算の範囲で行う関係上、基本的にシーズン1回の実施となるため、雪が
一定程度堆積した状態で集中的に
排雪するなど、最も効率がよく効果的な時期に実施することとしており、例年1月10日頃から着手してきております。
令和3年度においては、12月の最大積雪深が53センチであり、平成28年度の96センチと比較すると、
運搬排雪を12月に
前倒ししなければならないほどの
状況ではないと判断したものの、例年よりは早い年明け早々から本格的に
作業を始めたところであります。
しかしながら、その後の記録的な
大雪を考えますと、結果的には
運搬排雪のさらなる
前倒しが有効であったと考えております。
このため、今後につきましては、積雪深や
気象予報などから
大雪が見込まれる場合に、早ければ12月から
運搬排雪の
前倒しと
作業の強化を図り、
幹線道路などの渋滞抑制につなげてまいりたいと考えております。
◆
松原淳二 委員 昨冬の
状況は、積雪深でいくと、平成28年の96センチと比較してみると53センチということで、
前倒しまでの判断には至らなかったということについても
一定程度理解せざるを得ないかと思います。また、その後の雪の降り方によって、例年より
作業を早めたことについても理解をします。
しかし、それでは追いつかなかったのが実際の現実でございます。昨冬のような
大雪時の
対応指針の想定を超える
気象状況においては
運搬排雪の開始時期の判断が難しかったということについても私も理解をしますし、実感したところでございます。しかし、昨冬のようなことを二度と繰り返さないように、今回の
報告書に示された判断の目安に基づいて、早め早めに
作業が実施されることを期待したいと思います。
次に、
対策、効果について少し触れたいと思います。
先ほど、室長からは、今回の
フェーズによる一連の
対策により、昨冬のような
気象状況においても3月上旬には
作業を終えられるシミュレーションをしているということで、2枚目の
効果検証のところでお話がありました。
また、同じく
フェーズ1の説明の中では、
運搬排雪の
前倒しと
作業の強化の効果として、
幹線道路や
バス路線の
渋滞緩和が想定されるということでございました。
そこで、質問しますが、
大雪時に
フェーズ1の
対策を行った場合、
幹線道路ではシーズンを通してどのような
道路状況になるのか、この点についてお伺いいたします。
◎八木
雪対策室長 フェーズ1の
対策を行った場合の
幹線道路の
道路状況の想定についてお答えいたします。
フェーズ1では、
作業の強化として、道路脇の雪山を全て取り除く
雪出し排雪を行うため、路肩と歩道に
堆積スペースを広く確保することができます。これにより、その後のまとまった降雪にも短い日数で
作業を終えられる拡幅除雪で車道の幅員を確保することができるものと考えております。
このような効果から、
幹線道路の
道路状況を
令和3年度の
大雪に当てはめると、12月下旬に
雪出し排雪を前倒すことで十分な
堆積スペースが取れるため、1月中旬から2月下旬まで、度重なる
大雪に対しても、拡幅除雪や必要に応じて2回目の
排雪を実施することで一定の幅員を確保できると想定しております。
このため、
令和3年度のような厳しい
気象状況であっても、
幹線道路や
バス路線での渋滞を
一定程度抑えられ、
市民生活の影響を最小限にとどめられると考えているところでございます。
◆
松原淳二 委員 今、
幹線道路の
状況の想定について確認させていただきました。
昨冬の
状況、
市民生活に大きな影響を与えた大きな要因が、
幹線道路の不通であったり幅員の狭さといったことが、様々なところに波及し、物流をも停滞させ、
市民生活にも大きな影響を与えたと考えておりますので、やはり
幹線道路の状態を何とか担保するといったことに傾注していただきたいと思います。このことによって、最後にあったように、
市民生活への影響を最小限にとどめる一因になると思っておりますので、その点についてもしっかり行っていただきたいと思います。
そして、やはり
大雪時に対しては初動が大事だと思っています。
運搬排雪の
前倒しや
作業の強化を行うことが有効であるということについては認識が一致しているのだと思います。あとは判断をするだけと。
今回、一定の基準やその判断を行うための体制といったことが明確になりましたので、必要なときには迷わず実施するといった体制を取っていただきたいと思います。
また、
早期対応に必要な経費を当初予算に計上することを検討するとしてございました。今示されております
報告書の記載の
対策を確実に実施するための予算もしっかり確保することを求めておきたいと思います。
また、その取組
状況については、これからの議会議論の中でもしっかり確認させていただきたいと思っております。
最後に、こういった取組や検証、検討の
状況についても、やはり秋元市長自ら発信する場を設けていただきながら、
市民の皆さんに安心、理解をしていただくといったことにしっかりつなげるような取組を求めて、私からの質問を終わります。
◆丸山秀樹
委員 私からも、
大雪対策についての
市民、そして企業向けの周知を中心に質問をさせていただきたいと思います。
先ほど来ご説明がございました
報告書には、昨年度における気象や市の
対応状況の分析、今後の
対策、昨冬の
気象状況での
対策の
効果検証などが詳細に記載されておりまして、
検討会議のメンバーをはじめとして、各区の土木部など、市の関係部局のほか、開発局や
北海道、さらには除雪事業者などの
関係機関との綿密な協議がなされたということがうかがえるものだと思います。
資料の説明や本
委員会での質疑を通して、
大雪時には
フェーズに応じた
排雪作業を行うことや
融雪槽の新設を検討するなどという
対策を講じていくことも理解することができました。
昨冬の
大雪を踏まえて、本年度の市の
対応はどのようになるのだということに対しては、多くの
市民が関心を寄せているところでもございます。
しかし、今回このように発表された内容が専門的でありますことから、この
報告書を
市民の皆さんに理解していただくには、やはり難しい面もあろうかというふうに思います。今後、昨冬のような
大雪を乗り越えるためには、市や除雪事業者の尽力はもとより、
市民の協力が不可欠であり、そのためにも、今回取りまとめられた
大雪対策を
市民の皆様にも十分に理解してもらえるよう、分かりやすく伝えることが大切であります。
そこで、質問ですが、説明の中にもありました
大雪対策の
ポイントを分かりやすく説明するとどのような内容になるものなのかを初めに伺いたいと思います。
◎八木
雪対策室長 大雪対策の
ポイントについてお答えいたします。
今回取りまとめた
大雪対策では、大きく三つの
ポイントが挙げられます。
一つ目の
ポイントは、
排雪作業の
前倒しと強化です。
幹線道路の
排雪は、従来1月10日頃から始めていた
作業について、
大雪が想定される場合に
前倒しすることとし、
作業の方法も雪山の一部を残す方法から全て
排雪する方法に変える強化を図ることとしております。また、
生活道路についても、全市的に
パートナーシップ排雪の遅れが想定される場合に
パートナーシップ排雪を中止し、札幌市が
緊急排雪を行うこととしております。
二つ目の
ポイントは、
雪堆積場等の強化です。
通常時に開設する
雪堆積場を当初から増やすことに併せまして、
緊急用雪堆積場の速やかな開設に向けた準備を降雪前に行っておくなど、
雪堆積場の増強を図ります。
三つ目の
ポイントは、
市民、企業との協働の取組です。
委員がご指摘のとおり、
大雪対策は札幌市や除雪事業者の
対応だけでは限界があります。そのため、
市民や企業の理解と協力が得られるよう、これまで行ってきた広報啓発に加え、
大雪時の
対応についても周知を図ってまいります。
◆丸山秀樹
委員 今、
大雪対策の三つの
ポイントを示していただきましたけれども、
除排雪作業の
前倒しと強化、
雪堆積場の増強、さらには
三つ目として市民、企業との協働の取組ということでお話をいただいたところです。
特に、この
市民、企業との協働の取組につきましては、昨年度の冬のような都市機能がストップするほどの記録的な
大雪の場合に、
市民に外出を控えてもらったり、企業にも出勤を遅らせてもらったりするなど、
大雪時の
対応として日頃から備える気持ちと、やはり体制、準備というものが非常に重要になってくるものと考えます。
このため、我が会派では、昨年の1月中旬の
大雪に際して、早急な
補正予算の編成や
除排雪作業の強化、
前倒しなどの実施と併せて、車での移動を極力避けていただくことや、道路への雪出しを行わないようにしていただくなど、経済界や
市民に対して協力を要請してはどうだということも申入れをさせていただいたところであります。
昨冬の
大雪時には、札幌市雪害
対策連絡会議開催後の市長の記者会見や市公式のSNSなどによって、車での
不要不急の外出を控えていただくなど、
市民への呼びかけも行われました。
報告書にも、
大雪対策に係る広報の啓発として、
大雪時に生じるリスクや取るべき行動について、通常時から市民に周知を図っていくことが記載されており、
市民に実際に行動してもらうためには、具体的なイメージを持ってもらうことも大変重要であると考えます。
そこで、質問ですが、
大雪時の
対応について
市民に分かりやすく伝えるための手法として、どのような広報啓発を考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。
◎八木
雪対策室長 大雪時の
対応について、市民に分かりやすく伝えるための手法についてお答えいたします。
札幌市ではこれまでも、広報誌やホームページのほか、視覚的に訴えることで
市民にメッセージを伝えやすい動画を活用して、冬のルールやマナーの啓発を行ってきたところであります。
昨冬は道路の渋滞も
除排雪作業が遅れた要因の一つであったため、
大雪時にはできるだけ車の利用を控えていただくことの
重要性を再認識したところでございます。
このため、今冬に向けては、
大雪時に生じるリスクや取るべき行動について啓発する動画を新たに作成し、活用することを予定しております。
さらに、
大雪時には様々な媒体を活用し、札幌市の
対応状況を発信するとともに、
市民に対し
不要不急の外出を控えることなどについても呼びかけてまいりたいと考えております。
◆丸山秀樹
委員 大雪時の行動については、啓発用の動画を作成したり、
市民周知を行うこととともに、
大雪時には様々な媒体を活用されて市民に協力を呼びかけていくという回答であったというように思います。
動画というのは、非常に短時間で分かりやすくメッセージを伝えることに適しているツールでありますことから、効果的に活用していただくことで
市民の理解も深まるものと期待をするところであります。
一方で、バスやJRなど公共交通機関が止まるような
大雪時には外出を控える協力をしたいが、出勤せざるを得ない、こういった声も聞こえているところであります。
首都圏などでは、大雨や降雪の予報に伴って公共交通機関の計画運休が実施された際に、通勤時に大きな混乱が生じたとか経済活動が止まるといったような影響はあまり見られず、これはどちらかというと柔軟に就業形態を切り替えるということが可能な業務環境の整備が進んでいるのではないかと考えるところもございます。
令和4年の第1回
定例市議会の我が会派の
代表質問の中では、市民力の醸成に向け、日頃から
市民や経済界に対して、冬のルールと暮らし方についての理解や協力を求めていくべきではないかという質問に対しまして、市長からは、ハード、ソフトの両面から取組を効果的に推進していくことが重要と認識しており、幅広い視点から広報啓発に取り組むという回答がございました。
そこで、最後の質問になりますが、
大雪時における経済界の理解や協力に向けてどのような取組を進めていくのかを伺って、私の質問を終わります。
◎八木
雪対策室長 大雪時における経済界の理解や協力に向けた取組についてお答えいたします。
大雪時に
市民自ら時差出勤の実施や出勤を控えることを判断するためには、企業の理解と協力が不可欠であると認識しております。
このため、札幌商工会議所と連携して、
大雪時の出勤抑制などへの協力要請と併せて、札幌市が行っているテレワーク導入補助等の支援制度の活用など、
大雪でも企業活動が大幅に低下しない業務環境の整備についても働きかけてまいります。
◆長屋いずみ
委員 私からも質問をいたします。
昨冬の
除排雪対応については、様々な観点からしっかり検証を行い、今後に生かしていくことが必要だと私も考えます。
資料で、昨年の
気象状況が分析されておりました。今年に入り、8月だけでも大雨による被害が道北地方や道南で発生しております。全国の1時間降水量50ミリ以上の年間発生回数は、最近10年間は、統計期間の最初の10年間、1976年から1985年の10年間ですが、この平均年間発生回数と比べて約1.4倍に増加しております。
そこで、質問ですが、昨今の異常気象の下での大雨
状況を見れば、昨年度のような
大雪はかなりの頻度で起こり得る
可能性があると見るべきだと思いますが、どのようにお考えか、伺います。
◎八木
雪対策室長 昨今の異常気象を踏まえ、今後の
大雪発生頻度をどのように考えているのかについてお答えいたします。
令和3年5月に札幌管区気象台が公表した過去30年間の累計
降雪量の
平均値は479センチとなっており、その10年前に公表された582センチと比較すると1メートル程度減っている傾向にあります。
このように、近年の
気象状況は少雪傾向となっておりますが、温暖化の影響など、将来の気象については様々な見解が示されており、
大雪の頻度を想定することは難しいと考えております。
◆長屋いずみ
委員 雪の量は減っているということでしたが、やはり異常気象、気候変動が非常に激しくて見通しが立たない、こういった局地的な暖気と
大雪がかなりの頻度で発生するということが考えられると思います。まさしく昨年の冬です。ですから、
市民生活が立ち行かない、あるいは、事業が成り立たないということを二度と繰り返さないために、
大雪になっても困らないような
幹線道路と
生活道路の通常の
除排雪水準を高めていくことが重要だと考えます。
本編の31ページに、
除排雪事業者について詳細が書かれております。ここについて伺います。
ここでは、
除雪作業は回数のみ、
排雪作業については重点的に記載がありました。重要なのは、
除雪作業についての体制など、
作業を何人で何時間やられていたのか、そういう労働条件・環境ということが私は重要だと思いますが、それらの記載がありませんでした。
特に不眠不休で
作業に当たられた従事者の
作業状況とそれに伴う影響なども明確にし、今後に生かす必要があると考えますがいかがか、伺います。
◎八木
雪対策室長 従事者の
作業状況などを明確にし、今後に生かすことについてお答えいたします。
札幌市では、各企業の従業員の個別の労働時間までは確認しておりませんが、除雪事業協会などへのヒアリングでは、昨冬の
大雪で、不定期ではあったものの、休日や休息を取り
作業を行っていたと聞いております。
従事者の確保や労働環境の改善については、持続可能な除雪事業に向けた課題となっておりますので、今後とも業界と一体になって取り組んでまいりたいと考えております。
◆長屋いずみ
委員 除雪関係者が高齢化している
状況で、休日、休息は取っていたようだということでしたが、苛酷な
作業だったのではないかと私は思います。しかも、コロナ禍です。精神的な負担も大きかったのではないかと思います。
また、ダンプ労働者についても、平均運搬距離や
排雪台数は記載がありましたけれども、どのような労働状態だったのか、働く方々の立場での検証や安全基準が守られていたのか、こういった点は記載がされておりません。
あわせて、56ページには、随時、
生活道路の路面管理として、路面整正と交差点
排雪等を組み合わせて
作業を実施したものの、体制も限られており、短期間で
生活道路の全域をカバーすることができず、圧雪が厚く残っている路線も多かったとありました。体制が限られている、圧雪が厚く残っている、こういった記載部分、やはりこういったことを解消しなければ、問題は今後も続くと考えます。
市が発注する事業ですので、今後の
除排雪事業に関わる方々の持続可能な働き方を考える上で重要なことですので、検証し、明記すべきと思います。
次は、
市民生活への影響についてです。
家庭ごみの収集の遅れやデイサービスの送迎車が入れない、救急車両の進入困難などが明記されておりました。
家庭ごみの収集
状況では、当日中に収集できず、取り残しを収集したり、離れた車両まで手で運ぶ、あるいは、ブルーシートに乗せて運ぶなどでの
作業も深夜にまで及んだともお聞きしました。
ごみ収集業務に当たられている方々への影響、さらに、介護に関わっては、事業者では、コロナ禍で減収、そして、
大雪で送迎ができないために利用料が入らずに減収になった、こういう声が非常に多く寄せられました。そして、同時に、利用者への影響もあったと考えます。介護事業所への影響の把握も必要です。
救急車両の進入困難時では、命に関わる事態もあったとお聞きしております。同様に、灯油やガスなどのライフラインが届かない、換気口が塞がったということでは、時に命に関わる事態にもなります。こういったことをしっかり把握し、検証する必要があると考えます。
次に、市民の費用負担の面でお聞きいたします。
仕事内容から、自宅に帰らずにホテル宿泊をされた方もおられました。資料にはスタックする車両が多数発生とあります。
そこで、質問ですが、狭い道ですれ違えずにお互いの車体を損傷する、がたがた道の走行でマフラーとバンパーなど車体の下周りが損傷する車も多数ありました。今なお修理依頼が続いていると、先日、ディーラーさんからお伺いいたしました。これらは、
市民の家庭、家計への大きな負担となります。ですから、
大雪に伴う車両などへの損傷も把握すべきだと考えますがいかがか、伺います。
◎八木
雪対策室長 大雪に伴う車両などの損傷の把握についてお答えいたします。
札幌市では
大雪が原因による車両の事故や損傷の件数について把握しておりませんが、
報告書の20ページにも記載のとおり、
令和3年度は
生活道路のざくざく路面等に起因する要望、苦情が非常に多かったことは認識しております。
このため、今後は、昨冬のような
状況を繰り返さないよう、
気象状況や
作業の進捗などの
フェーズに応じた
対策を行い、
路面状況の改善に努めてまいりたいと考えております。
◆長屋いずみ
委員 家計負担にもなりますので、こういった点もやはり把握は必要だと私は考えます。
また、幼稚園バスも入れない、物流の途絶え、雪かきしても雪の置き場がない、福祉除雪も5,400件に上りました。さらに、頼んでいた除雪が入らない、連絡も取れない、こういった相談も多数、市に寄せられております。本市と契約のない
除排雪事業者の意見の把握なども必要です。
次に、今後の
方向性についてです。
資料には、
状況に応じて臨機に
対応とありました。
市民にとって、目の前の
生活道路の
排雪にいつ入ってくれるのかが気になることです。
そこで、質問です。
大雪時には、
フェーズ2の段階で
生活道路の
緊急排雪はされないのか、また、
フェーズ2から3の移行は誰がどのように判断するのか、お伺いいたします。
◎八木
雪対策室長 まず、
フェーズ2において
生活道路の
緊急排雪を実施しない理由についてお答えいたします。
フェーズ2は、
大雪時において、一部の区で
パートナーシップ排雪に大幅な遅れが見込まれる場合に、他区の道路維持除雪業務の受託者や
災防協などの応援を受け、
作業体制の強化を図るものであります。
このような
対応により、
パートナーシップ排雪の遅れを取り戻すことが可能であると想定しているため、
フェーズ2に該当する一部の区において
パートナーシップ排雪を中止する必要はないものと考えております。
また、
フェーズ2及び
フェーズ3の判断についてでありますが、各区の
道路状況や今後の
気象状況などから、札幌市
雪害対策実施本部にて判断することとしております。
◆長屋いずみ
委員 雪害対策実施本部のほうで判断するということでした。
この資料の54ページに昨年度の
排雪作業状況が明記されております。
1.には、
令和3年12月は、一度に50センチを超える
大雪もあったが、12月だけの
降雪量は比較的少なく、
運搬排雪を実施した一部の狭小な
バス路線を除き、
幹線道路の
運搬排雪を大きく
前倒しする判断には至らなかったとありました。
先ほども質疑がありましたが、やはり、ここの点が非常に重要だと私も考えます。しようとしたができなかったのか、全く考えも及ばなかったのかということなのです。昨年度の判断は後手後手でしたので、やはり、今後、
フェーズの判断は
前倒しで施行されるべきだと思います。そのほうが
市民にとっても喜ばれることだと思います。
これまでの質疑で、判断の
重要性が何度も述べられております。早い段階で判断できるように、現場に職員が配置される、そういう体制の検討も今後は必要ではないかと思います。
市民からの要望や苦情の詳細が分析されておりました。昨年度、各土木センターに寄せられた要望、苦情は約7万5,000件で、一番多かったのは車道のわだち、不陸等、いわゆるざくざく路面で、全体の半数です。
先ほどの質疑で、スタックする車が多数発生と、この部分を違う角度からお聞きしましたが、
生活道路では自家用車や営業車が埋まり何時間も動けないということが多く発生しました。ざくざく路面を何とかしてほしい、これが
市民からの要望、苦情で一番多かった点です。
そこで、質問ですが、今後の
対策にわだちや不陸等をなくしてほしいという
市民の要望はどう生かされるのか、お伺いいたします。
◎八木
雪対策室長 わだちや不陸等に関する
市民要望の活用についてお答えいたします。
先ほどもお答えしたとおり、
気象状況や
作業の進捗などの
フェーズに応じた
対策を行い、
路面状況の改善に努めてまいりたいと考えております。
◆長屋いずみ
委員 一番多い市民要望・苦情でありますので、多くの
市民や町内会などの理解と合意をどのように図り進めるのか、非常に重要だと思います。
周知についての質疑もさきにありました。やはり周知だけではなく、ご意見もいただきながら
対策に生かしていただきたいと思います。
市民の暮らしはもちろん、医療・福祉サービスの提供、あるいは、流通、販売などの
市民生活と市内経済に大きく関わる
雪対策ですから、市は最優先の課題として
対策を強化することが求められております。
14ページ以降に昨冬の
道路状況が写真つきで掲載されておりました。2月以降の写真で明らかなように、
幹線道路は除雪されて車両の通行が可能ですが、
生活道路はとても狭く、ざくざく路面となっておりました。これでは、高齢化が進む本市の
市民生活が立ち行かなくなるのは当然です。
本市の道路維持除雪業務受託者へのヒアリング結果では、昨年の
作業は、
スピードアップを図るため
排雪幅を抑制したとの声が多かったことから、今後は通常時から除雪水準の確保に向けた
除排雪作業を実施すると明記されております。
昨今の異常気象もあります。どの道路も
除排雪水準を高くして、
大雪になったら
前倒しをしていくことが求められると再度申し上げて、私の質問とさせていただきます。
○
小形香織 委員長 ほかに質疑はございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
小形香織 委員長 なければ、質疑を終了いたします。
以上で、
委員会を閉会いたします。
――――――――――――――
閉 会 午後2時9分...