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令和 4年(常任)建設委員会−08月23日-記録

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  1. 札幌市議会 2022-08-23
    令和 4年(常任)建設委員会−08月23日-記録


    取得元: 札幌市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    令和 4年(常任)建設委員会−08月23日-記録令和 4年(常任)建設委員会            札幌市議会建設委員会記録            令和4年8月23日(火曜日)       ────────────────────────       開 会 午後1時     ―――――――――――――― ○小形香織 委員長  ただいまから、建設委員会を開会いたします。  報告事項は、特にございません。  それでは、議事に入ります。  令和3年度の大雪対応に係る検証と今後の対策についてを議題とし、資料に基づき、理事者から説明を受けます。 ◎天野 建設局長  これより、昨冬の大雪を踏まえ、今後の大雪時に市民生活への影響を最小限にすべく取りまとめた大雪対策についてご説明させていただきます。  これまで、大雪時の対応強化に向けて、関係部長以上の検討会議などで議論を重ねたほか、北海道開発局及び北海道等関係機関除雪業者等関係団体からもご意見をいただきながら検討を進めてまいりました。  本日は、昨冬の気象状況の分析や大雪対応の検証と、それを踏まえた今冬以降の対策についてご説明をさせていただきます。  それでは、どうぞよろしくお願いいたします。 ◎八木 雪対策室長  私からは、お手元の資料に基づき、令和3年度の大雪対応に係る検証と今後の対策についてご説明させていただきます。  資料は、A4判の報告書とA3判の概要をお配りしておりますが、本日はA3判の概要に沿って説明させていただきます。  それではまず、概要版の1枚目をご覧ください。  1、背景についてです。  本市では、平成30年度に冬のみちづくりプラン2018を策定し、持続可能な雪対策に向けた取組を進めてきたところでございますが、令和3年度の冬は、想定を超える大雪に見舞われ、市民生活に大きな影響が及びました。このため、今回の大雪対応を取りまとめ、令和4年度以降の雪対策事業に反映させることとしております。  次に、その下段の2、気象状況大雪による影響についてです。
     まず、左側の(1)気象状況についてでありますが、1.のグラフは、過去10年で最も大雪であった平成24年度と令和3年度の日々の降雪量と積雪深を表したものです。  黒とグレーが平成24年度、赤とピンクが令和3年度で、棒グラフ降雪量折れ線グラフが積雪深を示しており、点線が平年の積雪深です。  青の点線で囲っている令和3年12月18日には、24時間降雪量が気象台の統計開始以降最多となる55センチの降雪がありました。  その後、積雪深があまり下がらない中、A.B.C.の赤い点線で囲んだ期間に度重なるまとまった降雪があり、積雪深が下がらない状況が続きました。  また、平成24年度は12月上旬から3月末までの間で満遍なく降雪がありましたが、令和3年度は1月、2月に集中して降雪があり、1月、2月の降雪量は、平成24年度の293センチを超える323センチとなっております。このように、排雪を実施する厳冬期の1月、2月に集中して降雪があったため、排雪量が大きく増加しております。  2.には、特に市民生活に大きな影響が及んだA.B.C.のまとまった降雪について特徴をまとめております。  A.1月12日から14日の3日間には、かなり湿った重たい雪が46センチ降りました。  B.2月6日には、24時間降雪量の記録をさらに更新する60センチの降雪がありました。  C.2月21日から23日の3日間には、台風並みの低気圧の影響により、猛烈な強風を伴って44センチの降雪がありました。  また、湿った重たい雪が多かったのも特徴であり、雪の水分量が過去10年の平均値と比べ、A.では3倍程度、C.では2倍程度であったため、札幌市の除排雪作業にとっても市民の皆さんの除雪作業にとっても非常に負担となりました。  3.には旬間の平均気温を示しており、黒が平成24年度、赤が令和3年度、点線が平年値でございますが、令和3年度は平年と比べ気温が高めに推移していました。  次に、右側の列、(2)道路状況等についてです。  1.と2.に記載のとおり、令和3年度は主要な幹線道路バス路線を優先して拡幅や排雪を実施しましたが、先ほども説明したA.B.C.といった度重なる大雪により、市内各所交通渋滞が発生しました。  また、3.生活道路については、幹線道路作業を優先したことで対応に遅れが生じ、その結果、道幅が狭くなり、圧雪圧の厚い状態が続いたほか、気温の上昇に伴い、ざくざく路面が全市的に発生いたしました。  次に、その下段、(3)市民生活への影響についてです。  先ほどご説明したB.C.の大雪が特に影響し、2度にわたってバスの大幅な遅延、運休が発生しました。  また、生活道路については、気温の上昇に伴い、全市的にざくざく路面が多くなり、スタックする車両が多数発生したほか、家庭ごみの収集が遅延するなど、市民生活に大きな影響が及びました。  次に、その下段、(4)雪堆積場状況についてです。  公共専用雪堆積場については、令和3年度は過去10年で最大だった平成24年度を超える搬入量となりました。  また、一般受入れ雪堆積場についても、民間排雪の需要が高まったことで、例年より早いタイミングでの閉鎖が相次ぎました。  右側に移りまして、このような状況を、3、令和3年度の大雪対応に係る検証と今後の方向性としてまとめております。  ここでは、行ごと幹線道路除排雪作業生活道路除排雪作業雪堆積場融雪施設、応援・受援の四つに分類し、列ごとにおのおのの対応、検証、今後の方向性を記載しております。  まず、幹線道路除排雪作業対応です。  主要な幹線道路等作業を優先的に実施したことで道路状況が改善され、路線バスの運休が徐々に解消しましたが、検証としては、道路状況降雪予報を基に、さらに早めの作業も必要であったと考えております。  また、道路幅員を早期に確保する必要があったため、雪山の頭を落とさない拡幅排雪対応スピードアップを図りましたが、これまでにない度重なる大雪対応することは困難でありました。  生活道路排雪については、パートナーシップ排雪の大幅な遅れが見込まれたことから、スピードアップを図るため、施工方法を変更し、従来の7割程度の断面で作業を進め、何とか3月末まで完了したところですが、短期間で全ての生活道路をカバーすることが困難であり、また、パートナーシップ排雪日程変更など、地域との調整に時間を要しました。  このようなことから、今後の方向性について、幹線道路運搬排雪前倒し作業の強化が必要であると考えております。  また、生活道路の通行が困難となるような大雪時には、道路管理者としてできるだけ早く改善を図る必要がありますので、パートナーシップ排雪を中止し、札幌市で通行を確保するための排雪を実施するなど、状況に応じて臨機に対応することが効果的だと考えております。  次に、雪堆積場融雪施設についてです。  公共専用雪堆積場9か所、一般受入れ雪堆積場2か所を緊急開設したほか、河川敷地雪堆積場かさ上げや、融雪施設稼働期間の延長といった対応を実施しました。  検証としては、これらの取組が公共排雪円滑化に寄与する一方で、関係機関との協議や調整に時間を要することが課題となりました。  今後の方向性としては、大雪を想定し、雪堆積場の拡充や緊急雪堆積場開設などについて、あらかじめ協議や調整を進めていくことが必要であると考えております。  次に、応援・受援についてです。  災防協マルチ構成員作業班作業が遅れている区に派遣したほか、北海道開発局NEXCO東日本から排雪用ダンプトラックを借り受けるといった対応を実施しました。  また、自衛隊災害派遣について、北海道自衛隊情報共有を行いましたが、災害派遣の3要件を満たさないと判断されました。  検証としては、マルチ構成員が他区の応援に当たる際、担当する区の作業が遅れていると厳しいので、3月中旬でなければほかの区への応援が難しいことや、作業が遅れている区にはダンプトラックの応援が効果的であることを確認しました。  今後の方向性としては、あらかじめ関係機関関係団体と協議を行い、協力体制を形成すること、また、自衛隊との情報共有の強化を図ることが必要であると考えております。  矢印の下には、このような対応方向性を踏まえ、大雪時の対策ポイントを三つ示しております。  まず、一つ目ポイントは、排雪作業前倒しと強化、二つ目雪堆積場等の増強、三つ目市民、企業との協働の取組ですが、これらの詳細につきましては概要の2枚目で説明いたします。  次に、4、令和4年度以降に向けた関係機関等との連携・各種検討についてです。  まず、左の関係機関等との協力体制の形成についてでありますが、(1)自衛隊との連携につきましては、札幌市雪害対策本部などを設置した際には、自衛隊連絡員の参加を要請します。  (2)関係機関等からの受援については、あらかじめ北海道開発局などの関係機関等協力体制を調整した上で、排雪作業班ダンプトラック雪堆積場等応援要請を実施いたします。  (3)道路管理者間の連携については、北海道開発局北海道NEXCO東日本当該年度除雪計画応援体制などについて情報を共有していきます。  (4)バス事業者との連携については、昨冬においてバス路線道幅確保が難しかった路線、特に狭小路線対応について情報共有を図るほか、路線ごと改善策の検討なども協議していきたいと考えております。  右に移りまして、大雪対策への予算措置等の検討、協働の取組についてです。  (1)予算の確保については、後手を踏まないためにも、早期対応に必要な経費を当初予算に計上することを検討するとともに、降雪状況に応じて予算の追加が必要となった場合は、速やかに補正予算を確保します。  (2)市民、企業との協働の取組につきましては、大雪時において除排雪を行い、道路幅が確保できるまでは不要不急車利用を控えることなどについて働きかけていきます。  (3)融雪施設の整備につきましては、下水道の熱など利用可能な熱源や適地の選定を行い、融雪槽など新たな整備について検討を進めます。  続きまして、概要版の2枚目をご覧ください。  5、令和4年度以降の主な対策について説明いたします。  まず、左側の道路交通機能の確保に向けたフェーズごと対策です。  フェーズについては、副市長を本部長とする札幌市雪害対策実施本部で判断し、本部長の指示の下、対策を実施することとしておりますので、フェーズごと対策を順に説明いたします。  まず、フェーズ1では、大雪に備えた早期対応作業強化を行います。  判断の目安は、積雪深が50センチ程度に達した場合や、気象情報等からそれが見込まれる場合としております。  排雪作業における対策として、幹線道路運搬排雪前倒して実施するとともに、雪の堆積スペースを確保するため、雪山の一部を残す切り込み排雪ではなく、雪山を全て排雪する雪出し排雪に切り替えるといった強化をします。  また、パートナーシップ排雪前倒しについても検討いたします。  雪堆積場等における対策として、前倒し排雪作業状況を踏まえ、融雪施設稼働開始時期の前倒しを実施いたします。  これらの対策による効果として、幹線道路排雪早期完了堆積スペースの確保、渋滞緩和パートナーシップ排雪早期着手を想定しております。  次に、フェーズ2では、局地的な大雪対応する応援等による体制強化を行います。  判断の目安は、一部の区において、1月以降の作業進捗気象状況などから、パートナーシップ排雪着手完了が例年よりかなり遅れることが見込まれる場合としております。  排雪作業における対策として、他区のマルチ構成員による応援の実施に加え、災防協など関係機関・団体に作業などの応援を要請します。  また、雪堆積場等における対策として、緊急用雪堆積場などの開設をこの時点で判断するほか、他の道路管理者との雪堆積場相互利用の拡大についても打診します。  これらの対策による効果として、幹線道路における運搬排雪スピードアップ渋滞緩和生活道路におけるパートナーシップ排雪遅延抑制を想定しております。  次に、フェーズ3では、全市的な大雪への対応として、生活道路緊急排雪を行います。  判断の目安は、半数以上の区においてフェーズ2と同様の状況になった場合と想定しております。先ほども説明しましたが、全市的に生活道路の通行が困難となるような大雪時には、道路管理者としてできるだけ早く改善を図る必要がありますので、パートナーシップ排雪を中止し、札幌市が臨機な対応として生活道路を幹と枝の路線に分け、作業の進捗を最優先にした緊急排雪を実施します。  緊急排雪は、通常のパートナーシップ排雪に比べ道幅は狭いものの、路面状況は大きく改善すると見込んでおります。  実施に当たっては、状況に応じて担当エリア作業が完了したマルチ構成員による応援や、関係機関・団体に作業等の応援も要請します。  また、雪堆積場等における対策として、緊急用雪堆積場の開設のほか、河川敷地雪堆積場かさ上げなどを実施しますが、この対応により、春先の公園利用など、市民施設利用にも影響を及ぼす可能性があります。  これらの対策による効果として、全市的な生活道路路面状況の改善が図られ、緊急車両ごみ収集車両などの走行性の確保を想定しております。  続きまして、右側の雪堆積場における独自の対策についてです。  まず、標準作業として、北海道開発局との協力などにより、これまでより雪堆積場の拡充を図ります。  また、事前準備として、大雪時に速やかな緊急用雪堆積場を開設できるよう、現状を把握し、候補地のカルテなどを策定します。  また、一般受入れ雪堆積場における対策につきましては、札幌市の地形などの関係から、どうしても南側と北側で受入れ容量に差がありますので、南北のブロックに分けながら受入れの調整を行うなどといった対応を考えております。  これらの対策による効果として、一般受入れ雪堆積場延命化ブロック別受入れ容量の確保を想定しております。  最後に、令和3年度と同様の大雪に対し、フェーズごと対策を行った場合の効果検証について説明いたします。  まず、上段のグラフ令和3年度の公共排雪の実績を示したものです。日々の排雪量について、緑色が幹線道路、青色が生活道路として棒グラフで示しており、また、黒色の折れ線グラフは日々の積雪深を示しております。  昨年度の実績では、本格的には1月6日から排雪を始めており、3月29日に作業を終えております。  次に、下段のグラフは、令和3年度と同様の大雪を今回のフェーズ対応した場合、どのようになるかを示したものです。  まず、設定条件の欄でございますが、1点目の1日当たりの排雪量は、令和3年度の実績を基に25万立方メートルと設定しております。  次に、2点目の幹線道路の全排雪量は、令和3年度の排雪量フェーズ1の排雪量強化分130万立方メートルを加算し、1,120万立方メートルと設定しております。  3点目の生活道路排雪量は、フェーズ3の緊急排雪として、パートナーシップ排雪を中止し、札幌市が排雪量を抑え、緊急排雪を実施するため、令和3年度の実績より若干、40万立方メートルを減じまして、660万立方メートルと設定しております。  これらの排雪量の設定を基に日々の排雪量グラフで示しておりますが、12月18日の降雪により積雪深が50センチに達したことから、雪害対策実施本部を設置し、12月20日に5区でフェーズ1に着手した後、残りの5区についても積雪深が50センチに達すると見込み、12月28日から着手する想定です。  このように、運搬排雪前倒して実施すると、幹線道路運搬排雪が早期に完了するため、パートナーシップ排雪についても前倒しが可能となりますので、早い区では1月26日にパートナーシップ排雪に着手すると想定しております。  その後、先ほど気象状況でも説明したB.2月上旬の大雪を受けて、2月10日にフェーズ3に入り、パートナーシップ排雪を中止し、2月中旬から札幌市が緊急排雪を実施することで、令和3年度と同じ雪の降り方であっても、 3月8日までに作業を終えられると想定しております。 ○小形香織 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆小竹ともこ 委員  私からは、生活道路緊急排雪下水道の熱を利用した新たな融雪施設に関して、大きく2点について質問いたします。  まずは、ただいまご説明をいただきましたフェーズ3、全市的な大雪対応する生活道路緊急排雪について質問をいたします。  この対策は、記録的な大雪などの気象状況から、パートナーシップ排雪に大きな遅れが生じることが想定される場合などにおいて、パートナーシップ排雪を中止し、道路管理者として札幌市の費用で生活道路緊急排雪を行うものであり、作業の進捗を重視し、走行に支障がない程度で排雪を行うとのことで、判断時期の目安は1月中旬から3月上旬といった内容が報告書で示されております。  このような対策は、市内全域生活道路を限られた体制で排雪する上で効果的とは考えますが、判断が早過ぎると、地域が希望されていたパートナーシップ排雪が実施されずに、路面状況重視の臨機な排雪にとどまってしまいますし、遅過ぎますと、気象状況によってはパートナーシップ排雪が大幅に遅れ、ざくざく路面となる不安がございます。  そのため、昨冬は、生活道路緊急車両ごみ収集車などが進入することができなくなり、タンクローリー車をはじめ、非常に多くの車が市内のあちらこちらでスタックしたりバンパーが破損してしまったりと、大変な状況がまたもといった事態となる不安が想定されます。  そこで、質問をいたしますが、大雪時における生活道路緊急排雪についてどのように判断するのか、伺います。 ◎八木 雪対策室長  大雪時における生活道路緊急排雪の判断についてお答えいたします。  生活道路緊急排雪は、大雪状況から作業の大幅な遅れが見込まれる場合に、札幌市雪害対策実施本部にて実施の判断をいたしますが、委員のご指摘のとおり、市民生活に影響が出ないよう作業の進捗や気象予報などに応じて適切に判断することが重要であると認識しております。  このため、まずはパートナーシップ排雪の着手前の1月中旬に雪対策室各区土木部作業期間見込みについて情報共有を行い、緊急排雪必要性を判断いたします。  その後も各区土木部と緊密に連携を図り、道路状況を把握するとともに、気象予報なども踏まえながら適切に判断してまいりたいと考えております。 ◆小竹ともこ 委員  気象が相手であることから、計画どおりにはいかないことも想定されますけれども、できる限りの適切な判断をしていただくよう求めたいと思います。  次に、生活道路緊急排雪に関する周知について質問をいたします。  令和3年度は、度重なる大雪などの影響により、通常の作業方法パートナーシップ排雪を実施しますと、完了が4月までずれ込む見込みとなったため、スピードアップを図る緊急対応として、施工方法を変更して実施したところであります。  しかし、そういったやむを得ない緊急事態への対応であったとはいえ、まさに災害とも呼ぶべき大雪に見舞われている状況でもあったため、市長の会見で示されたこのパートナーシップ施工方法の変更については、一部には、この大雪市民が大変なときに札幌市は雪を多く残して除雪費を減らそうとしているといった誤解を招き、多くの市民の皆様から大変なご批判をいただきました。
     こうした事例から、市民に対してしっかり周知を行っていかなければ、今回のフェーズ3の対応策としての緊急排雪についても、令和3年度と同様に誤解を招きかねないと考えております。  そこで、質問をいたしますが、大雪時における生活道路緊急排雪について、市民の皆様に対して今後どのように周知をしていくのか、伺います。 ◎八木 雪対策室長  生活道路緊急排雪に関する市民への周知についてお答えいたします。  生活道路緊急排雪は、フェーズ3を判断した場合に、市内全域で実施することとなりますので、パートナーシップ排雪申請団体に限らず、幅広く市民に周知することが必要と認識しております。  このため、除雪シーズン前については、ホームページや広報さっぽろなどの広報媒体により広く周知することに加え、各区で実施する連町会長会議除雪連絡協議会などにおいて、緊急排雪の目的や作業方法などについて周知するよう考えております。  また、パートナーシップ排雪申請団体に対しては、例年11月頃に発送する案内文などで周知を図るとともに、申請書にも大雪時の扱いの周知文を添付するよう考えております。  さらに、大雪時にフェーズ3で緊急排雪を実施する場合には、様々な手段を活用し、迅速な周知に努めてまいります。  いずれにしましても、新たな対策でありますので、幅広く周知を図り、市民の理解につなげてまいります。 ◆小竹ともこ 委員  市民の皆様の誤解を招くことがないよう、しっかり周知を行っていただくことを強く求めます。  次に、下水道の熱を利用した新たな融雪施設検討状況について質問いたします。  令和3年度の記録的な大雪により、排雪した雪を受け入れる施設である雪堆積場融雪施設への搬入量は過去最大を記録したところであり、その重要性を改めて認識したところであります。  特に、雪堆積場が少ない地域においては、融雪施設ダンプトラック運搬距離縮減に寄与したものと推察しております。  また、報告書では、暖気で雪堆積場が閉鎖していく中でも、融雪施設は最後まで雪の受入先として機能していたとのことでありました。  私どもの会派でも、北区新川の融雪槽を今年3月に視察をし、融雪施設雪堆積場が機能しない場合の補完としても重要な役割を担うものであるということを改めて認識させていただきました。  このため、さきの第2回定例市議会代表質問において、下水道の熱を利用した新たな融雪施設の整備について質問したところ、検討を進めていくとの答弁がありました。  そこで、質問をいたしますが、下水道の熱を利用した新たな融雪施設について、現在の検討状況を伺います。 ◎八木 雪対策室長  下水道の熱を利用した新たな融雪施設検討状況についてお答えいたします。  新たな融雪施設のうち、水再生プラザ処理水を利用した施設については、利用可能な水量や雪堆積場配置状況などを踏まえ、白石区東米里にある東部水再生プラザなどを候補地として検討しているところであります。今後、下水道河川局とともに整備に向けて取り組んでまいります。  また、下水道管を流れる未処理下水を利用した施設については、融雪能力は小さいものの、一定程度下水道の流量と公園などのオープンスペースがあれば整備できる可能性があるため、今後、候補地の選定に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。 ◆小竹ともこ 委員  新たに東部水再生プラザ処理水を利用した施設の検討を進めていくとの答弁でございました。  処理水を利用した融雪施設の整備については、排雪作業のより一層の効率化に向けて、これまでも我が会派で求めてきたところでありまして、大雪への備えとして速やかに整備できるよう検討を進めていただきたいと思います。  また、未処理下水を利用した融雪施設は、処理水を利用した融雪施設よりも融雪能力は小さいものの、雪堆積場が遠い地域での活用が期待できるものと考えております。  このため、未処理下水を利用した施設の検討についても早急に進めていただくことを求めまして、私の質問を終わります。 ◆松原淳二 委員  私からは、大雪時における幹線道路運搬排雪対策についてお伺いいたします。  先ほど冒頭にお話もありましたが、札幌市の雪対策については、冬のみちづくりプランによるものと加えて、1996年、平成8年1月の大雪を踏まえて、大雪時の対応指針といったものを策定し、それに基づき、これまで雪対策、そして、大雪への対応を実施してきたところでございます。  そこで、これまでの大雪への対応と昨冬の対応について確認させていただきたいと思います。  昨冬は、12月17日から18日にかけての24時間降雪量が札幌管区気象台の統計開始以降最多となる55センチという数字を記録し、その後、この雪が残る中、1月12日から14日にかけて湿った重たい雪が46センチ降り、市民生活に大きな影響を与えました。  このため、直ちに札幌市雪害対策連絡会議を開催し、秋元市長からは、幹線道路や通学路など、特に市民生活に大きな影響が出る部分について、拡幅除雪や排雪作業を早急に進めて、さらに、スピードを重視し、道路の拡幅、幅員を確保することなどについて指示があり、これらの作業が進められてきたものと認識しております。しかし、2月上旬以降も度重なる大雪に見舞われ、幹線道路においては、繰り返し除排雪は行われたものの、路肩の雪山で道路幅が狭くなり、市内各所で渋滞が発生いたしました。  段々の経過や、そのような状況を考えると、昨冬であればもう少し早めの運搬排雪が有効であったのではないかと考えております。私の記憶では、平成28年度、2016年度にも、早くから大雪となったことから、運搬排雪の開始時期を早め、12月から実施したこともあったと記憶してございます。  そこで、質問ですが、昨冬は運搬排雪の開始時期についてどのように判断したのか、この点についてお伺いいたします。 ◎八木 雪対策室長  昨冬の運搬排雪の開始時期の判断についてお答えいたします。  これまで、幹線道路で実施する運搬排雪につきましては、限られた資機材や予算の範囲で行う関係上、基本的にシーズン1回の実施となるため、雪が一定程度堆積した状態で集中的に排雪するなど、最も効率がよく効果的な時期に実施することとしており、例年1月10日頃から着手してきております。  令和3年度においては、12月の最大積雪深が53センチであり、平成28年度の96センチと比較すると、運搬排雪を12月に前倒ししなければならないほどの状況ではないと判断したものの、例年よりは早い年明け早々から本格的に作業を始めたところであります。  しかしながら、その後の記録的な大雪を考えますと、結果的には運搬排雪のさらなる前倒しが有効であったと考えております。  このため、今後につきましては、積雪深や気象予報などから大雪が見込まれる場合に、早ければ12月から運搬排雪前倒し作業の強化を図り、幹線道路などの渋滞抑制につなげてまいりたいと考えております。 ◆松原淳二 委員  昨冬の状況は、積雪深でいくと、平成28年の96センチと比較してみると53センチということで、前倒しまでの判断には至らなかったということについても一定程度理解せざるを得ないかと思います。また、その後の雪の降り方によって、例年より作業を早めたことについても理解をします。  しかし、それでは追いつかなかったのが実際の現実でございます。昨冬のような大雪時の対応指針の想定を超える気象状況においては運搬排雪の開始時期の判断が難しかったということについても私も理解をしますし、実感したところでございます。しかし、昨冬のようなことを二度と繰り返さないように、今回の報告書に示された判断の目安に基づいて、早め早めに作業が実施されることを期待したいと思います。  次に、対策、効果について少し触れたいと思います。  先ほど、室長からは、今回のフェーズによる一連の対策により、昨冬のような気象状況においても3月上旬には作業を終えられるシミュレーションをしているということで、2枚目の効果検証のところでお話がありました。  また、同じくフェーズ1の説明の中では、運搬排雪前倒し作業の強化の効果として、幹線道路バス路線渋滞緩和が想定されるということでございました。  そこで、質問しますが、大雪時にフェーズ1の対策を行った場合、幹線道路ではシーズンを通してどのような道路状況になるのか、この点についてお伺いいたします。 ◎八木 雪対策室長  フェーズ1の対策を行った場合の幹線道路道路状況の想定についてお答えいたします。  フェーズ1では、作業の強化として、道路脇の雪山を全て取り除く雪出し排雪を行うため、路肩と歩道に堆積スペースを広く確保することができます。これにより、その後のまとまった降雪にも短い日数で作業を終えられる拡幅除雪で車道の幅員を確保することができるものと考えております。  このような効果から、幹線道路道路状況令和3年度の大雪に当てはめると、12月下旬に雪出し排雪を前倒すことで十分な堆積スペースが取れるため、1月中旬から2月下旬まで、度重なる大雪に対しても、拡幅除雪や必要に応じて2回目の排雪を実施することで一定の幅員を確保できると想定しております。  このため、令和3年度のような厳しい気象状況であっても、幹線道路バス路線での渋滞を一定程度抑えられ、市民生活の影響を最小限にとどめられると考えているところでございます。 ◆松原淳二 委員  今、幹線道路状況の想定について確認させていただきました。  昨冬の状況市民生活に大きな影響を与えた大きな要因が、幹線道路の不通であったり幅員の狭さといったことが、様々なところに波及し、物流をも停滞させ、市民生活にも大きな影響を与えたと考えておりますので、やはり幹線道路の状態を何とか担保するといったことに傾注していただきたいと思います。このことによって、最後にあったように、市民生活への影響を最小限にとどめる一因になると思っておりますので、その点についてもしっかり行っていただきたいと思います。  そして、やはり大雪時に対しては初動が大事だと思っています。運搬排雪前倒し作業の強化を行うことが有効であるということについては認識が一致しているのだと思います。あとは判断をするだけと。  今回、一定の基準やその判断を行うための体制といったことが明確になりましたので、必要なときには迷わず実施するといった体制を取っていただきたいと思います。  また、早期対応に必要な経費を当初予算に計上することを検討するとしてございました。今示されております報告書の記載の対策を確実に実施するための予算もしっかり確保することを求めておきたいと思います。  また、その取組状況については、これからの議会議論の中でもしっかり確認させていただきたいと思っております。  最後に、こういった取組や検証、検討の状況についても、やはり秋元市長自ら発信する場を設けていただきながら、市民の皆さんに安心、理解をしていただくといったことにしっかりつなげるような取組を求めて、私からの質問を終わります。 ◆丸山秀樹 委員  私からも、大雪対策についての市民、そして企業向けの周知を中心に質問をさせていただきたいと思います。  先ほど来ご説明がございました報告書には、昨年度における気象や市の対応状況の分析、今後の対策、昨冬の気象状況での対策効果検証などが詳細に記載されておりまして、検討会議のメンバーをはじめとして、各区の土木部など、市の関係部局のほか、開発局や北海道、さらには除雪事業者などの関係機関との綿密な協議がなされたということがうかがえるものだと思います。  資料の説明や本委員会での質疑を通して、大雪時にはフェーズに応じた排雪作業を行うことや融雪槽の新設を検討するなどという対策を講じていくことも理解することができました。  昨冬の大雪を踏まえて、本年度の市の対応はどのようになるのだということに対しては、多くの市民が関心を寄せているところでもございます。  しかし、今回このように発表された内容が専門的でありますことから、この報告書市民の皆さんに理解していただくには、やはり難しい面もあろうかというふうに思います。今後、昨冬のような大雪を乗り越えるためには、市や除雪事業者の尽力はもとより、市民の協力が不可欠であり、そのためにも、今回取りまとめられた大雪対策市民の皆様にも十分に理解してもらえるよう、分かりやすく伝えることが大切であります。  そこで、質問ですが、説明の中にもありました大雪対策ポイントを分かりやすく説明するとどのような内容になるものなのかを初めに伺いたいと思います。 ◎八木 雪対策室長  大雪対策ポイントについてお答えいたします。  今回取りまとめた大雪対策では、大きく三つのポイントが挙げられます。  一つ目ポイントは、排雪作業前倒しと強化です。  幹線道路排雪は、従来1月10日頃から始めていた作業について、大雪が想定される場合に前倒しすることとし、作業の方法も雪山の一部を残す方法から全て排雪する方法に変える強化を図ることとしております。また、生活道路についても、全市的にパートナーシップ排雪の遅れが想定される場合にパートナーシップ排雪を中止し、札幌市が緊急排雪を行うこととしております。  二つ目ポイントは、雪堆積場等の強化です。  通常時に開設する雪堆積場を当初から増やすことに併せまして、緊急用雪堆積場の速やかな開設に向けた準備を降雪前に行っておくなど、雪堆積場の増強を図ります。  三つ目ポイントは、市民、企業との協働の取組です。  委員がご指摘のとおり、大雪対策は札幌市や除雪事業者の対応だけでは限界があります。そのため、市民や企業の理解と協力が得られるよう、これまで行ってきた広報啓発に加え、大雪時の対応についても周知を図ってまいります。 ◆丸山秀樹 委員  今、大雪対策の三つのポイントを示していただきましたけれども、除排雪作業前倒しと強化、雪堆積場の増強、さらには三つ目として市民、企業との協働の取組ということでお話をいただいたところです。  特に、この市民、企業との協働の取組につきましては、昨年度の冬のような都市機能がストップするほどの記録的な大雪の場合に、市民に外出を控えてもらったり、企業にも出勤を遅らせてもらったりするなど、大雪時の対応として日頃から備える気持ちと、やはり体制、準備というものが非常に重要になってくるものと考えます。  このため、我が会派では、昨年の1月中旬の大雪に際して、早急な補正予算の編成や除排雪作業の強化、前倒しなどの実施と併せて、車での移動を極力避けていただくことや、道路への雪出しを行わないようにしていただくなど、経済界や市民に対して協力を要請してはどうだということも申入れをさせていただいたところであります。  昨冬の大雪時には、札幌市雪害対策連絡会議開催後の市長の記者会見や市公式のSNSなどによって、車での不要不急の外出を控えていただくなど、市民への呼びかけも行われました。  報告書にも、大雪対策に係る広報の啓発として、大雪時に生じるリスクや取るべき行動について、通常時から市民に周知を図っていくことが記載されており、市民に実際に行動してもらうためには、具体的なイメージを持ってもらうことも大変重要であると考えます。  そこで、質問ですが、大雪時の対応について市民に分かりやすく伝えるための手法として、どのような広報啓発を考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。 ◎八木 雪対策室長  大雪時の対応について、市民に分かりやすく伝えるための手法についてお答えいたします。  札幌市ではこれまでも、広報誌やホームページのほか、視覚的に訴えることで市民にメッセージを伝えやすい動画を活用して、冬のルールやマナーの啓発を行ってきたところであります。  昨冬は道路の渋滞も除排雪作業が遅れた要因の一つであったため、大雪時にはできるだけ車の利用を控えていただくことの重要性を再認識したところでございます。  このため、今冬に向けては、大雪時に生じるリスクや取るべき行動について啓発する動画を新たに作成し、活用することを予定しております。  さらに、大雪時には様々な媒体を活用し、札幌市の対応状況を発信するとともに、市民に対し不要不急の外出を控えることなどについても呼びかけてまいりたいと考えております。 ◆丸山秀樹 委員  大雪時の行動については、啓発用の動画を作成したり、市民周知を行うこととともに、大雪時には様々な媒体を活用されて市民に協力を呼びかけていくという回答であったというように思います。  動画というのは、非常に短時間で分かりやすくメッセージを伝えることに適しているツールでありますことから、効果的に活用していただくことで市民の理解も深まるものと期待をするところであります。  一方で、バスやJRなど公共交通機関が止まるような大雪時には外出を控える協力をしたいが、出勤せざるを得ない、こういった声も聞こえているところであります。  首都圏などでは、大雨や降雪の予報に伴って公共交通機関の計画運休が実施された際に、通勤時に大きな混乱が生じたとか経済活動が止まるといったような影響はあまり見られず、これはどちらかというと柔軟に就業形態を切り替えるということが可能な業務環境の整備が進んでいるのではないかと考えるところもございます。  令和4年の第1回定例市議会の我が会派の代表質問の中では、市民力の醸成に向け、日頃から市民や経済界に対して、冬のルールと暮らし方についての理解や協力を求めていくべきではないかという質問に対しまして、市長からは、ハード、ソフトの両面から取組を効果的に推進していくことが重要と認識しており、幅広い視点から広報啓発に取り組むという回答がございました。  そこで、最後の質問になりますが、大雪時における経済界の理解や協力に向けてどのような取組を進めていくのかを伺って、私の質問を終わります。 ◎八木 雪対策室長  大雪時における経済界の理解や協力に向けた取組についてお答えいたします。  大雪時に市民自ら時差出勤の実施や出勤を控えることを判断するためには、企業の理解と協力が不可欠であると認識しております。  このため、札幌商工会議所と連携して、大雪時の出勤抑制などへの協力要請と併せて、札幌市が行っているテレワーク導入補助等の支援制度の活用など、大雪でも企業活動が大幅に低下しない業務環境の整備についても働きかけてまいります。 ◆長屋いずみ 委員  私からも質問をいたします。  昨冬の除排雪対応については、様々な観点からしっかり検証を行い、今後に生かしていくことが必要だと私も考えます。  資料で、昨年の気象状況が分析されておりました。今年に入り、8月だけでも大雨による被害が道北地方や道南で発生しております。全国の1時間降水量50ミリ以上の年間発生回数は、最近10年間は、統計期間の最初の10年間、1976年から1985年の10年間ですが、この平均年間発生回数と比べて約1.4倍に増加しております。  そこで、質問ですが、昨今の異常気象の下での大雨状況を見れば、昨年度のような大雪はかなりの頻度で起こり得る可能性があると見るべきだと思いますが、どのようにお考えか、伺います。 ◎八木 雪対策室長  昨今の異常気象を踏まえ、今後の大雪発生頻度をどのように考えているのかについてお答えいたします。  令和3年5月に札幌管区気象台が公表した過去30年間の累計降雪量平均値は479センチとなっており、その10年前に公表された582センチと比較すると1メートル程度減っている傾向にあります。  このように、近年の気象状況は少雪傾向となっておりますが、温暖化の影響など、将来の気象については様々な見解が示されており、大雪の頻度を想定することは難しいと考えております。 ◆長屋いずみ 委員  雪の量は減っているということでしたが、やはり異常気象、気候変動が非常に激しくて見通しが立たない、こういった局地的な暖気と大雪がかなりの頻度で発生するということが考えられると思います。まさしく昨年の冬です。ですから、市民生活が立ち行かない、あるいは、事業が成り立たないということを二度と繰り返さないために、大雪になっても困らないような幹線道路生活道路の通常の除排雪水準を高めていくことが重要だと考えます。  本編の31ページに、除排雪事業者について詳細が書かれております。ここについて伺います。  ここでは、除雪作業は回数のみ、排雪作業については重点的に記載がありました。重要なのは、除雪作業についての体制など、作業を何人で何時間やられていたのか、そういう労働条件・環境ということが私は重要だと思いますが、それらの記載がありませんでした。  特に不眠不休で作業に当たられた従事者の作業状況とそれに伴う影響なども明確にし、今後に生かす必要があると考えますがいかがか、伺います。 ◎八木 雪対策室長  従事者の作業状況などを明確にし、今後に生かすことについてお答えいたします。  札幌市では、各企業の従業員の個別の労働時間までは確認しておりませんが、除雪事業協会などへのヒアリングでは、昨冬の大雪で、不定期ではあったものの、休日や休息を取り作業を行っていたと聞いております。  従事者の確保や労働環境の改善については、持続可能な除雪事業に向けた課題となっておりますので、今後とも業界と一体になって取り組んでまいりたいと考えております。
    ◆長屋いずみ 委員  除雪関係者が高齢化している状況で、休日、休息は取っていたようだということでしたが、苛酷な作業だったのではないかと私は思います。しかも、コロナ禍です。精神的な負担も大きかったのではないかと思います。  また、ダンプ労働者についても、平均運搬距離や排雪台数は記載がありましたけれども、どのような労働状態だったのか、働く方々の立場での検証や安全基準が守られていたのか、こういった点は記載がされておりません。  あわせて、56ページには、随時、生活道路の路面管理として、路面整正と交差点排雪等を組み合わせて作業を実施したものの、体制も限られており、短期間で生活道路の全域をカバーすることができず、圧雪が厚く残っている路線も多かったとありました。体制が限られている、圧雪が厚く残っている、こういった記載部分、やはりこういったことを解消しなければ、問題は今後も続くと考えます。  市が発注する事業ですので、今後の除排雪事業に関わる方々の持続可能な働き方を考える上で重要なことですので、検証し、明記すべきと思います。  次は、市民生活への影響についてです。  家庭ごみの収集の遅れやデイサービスの送迎車が入れない、救急車両の進入困難などが明記されておりました。  家庭ごみの収集状況では、当日中に収集できず、取り残しを収集したり、離れた車両まで手で運ぶ、あるいは、ブルーシートに乗せて運ぶなどでの作業も深夜にまで及んだともお聞きしました。  ごみ収集業務に当たられている方々への影響、さらに、介護に関わっては、事業者では、コロナ禍で減収、そして、大雪で送迎ができないために利用料が入らずに減収になった、こういう声が非常に多く寄せられました。そして、同時に、利用者への影響もあったと考えます。介護事業所への影響の把握も必要です。  救急車両の進入困難時では、命に関わる事態もあったとお聞きしております。同様に、灯油やガスなどのライフラインが届かない、換気口が塞がったということでは、時に命に関わる事態にもなります。こういったことをしっかり把握し、検証する必要があると考えます。  次に、市民の費用負担の面でお聞きいたします。  仕事内容から、自宅に帰らずにホテル宿泊をされた方もおられました。資料にはスタックする車両が多数発生とあります。  そこで、質問ですが、狭い道ですれ違えずにお互いの車体を損傷する、がたがた道の走行でマフラーとバンパーなど車体の下周りが損傷する車も多数ありました。今なお修理依頼が続いていると、先日、ディーラーさんからお伺いいたしました。これらは、市民の家庭、家計への大きな負担となります。ですから、大雪に伴う車両などへの損傷も把握すべきだと考えますがいかがか、伺います。 ◎八木 雪対策室長  大雪に伴う車両などの損傷の把握についてお答えいたします。  札幌市では大雪が原因による車両の事故や損傷の件数について把握しておりませんが、報告書の20ページにも記載のとおり、令和3年度は生活道路のざくざく路面等に起因する要望、苦情が非常に多かったことは認識しております。  このため、今後は、昨冬のような状況を繰り返さないよう、気象状況作業の進捗などのフェーズに応じた対策を行い、路面状況の改善に努めてまいりたいと考えております。 ◆長屋いずみ 委員  家計負担にもなりますので、こういった点もやはり把握は必要だと私は考えます。  また、幼稚園バスも入れない、物流の途絶え、雪かきしても雪の置き場がない、福祉除雪も5,400件に上りました。さらに、頼んでいた除雪が入らない、連絡も取れない、こういった相談も多数、市に寄せられております。本市と契約のない除排雪事業者の意見の把握なども必要です。  次に、今後の方向性についてです。  資料には、状況に応じて臨機に対応とありました。市民にとって、目の前の生活道路排雪にいつ入ってくれるのかが気になることです。  そこで、質問です。  大雪時には、フェーズ2の段階で生活道路緊急排雪はされないのか、また、フェーズ2から3の移行は誰がどのように判断するのか、お伺いいたします。 ◎八木 雪対策室長  まず、フェーズ2において生活道路緊急排雪を実施しない理由についてお答えいたします。  フェーズ2は、大雪時において、一部の区でパートナーシップ排雪に大幅な遅れが見込まれる場合に、他区の道路維持除雪業務の受託者や災防協などの応援を受け、作業体制の強化を図るものであります。  このような対応により、パートナーシップ排雪の遅れを取り戻すことが可能であると想定しているため、フェーズ2に該当する一部の区においてパートナーシップ排雪を中止する必要はないものと考えております。  また、フェーズ2及びフェーズ3の判断についてでありますが、各区の道路状況や今後の気象状況などから、札幌市雪害対策実施本部にて判断することとしております。 ◆長屋いずみ 委員  雪害対策実施本部のほうで判断するということでした。  この資料の54ページに昨年度の排雪作業状況が明記されております。  1.には、令和3年12月は、一度に50センチを超える大雪もあったが、12月だけの降雪量は比較的少なく、運搬排雪を実施した一部の狭小なバス路線を除き、幹線道路運搬排雪を大きく前倒しする判断には至らなかったとありました。  先ほども質疑がありましたが、やはり、ここの点が非常に重要だと私も考えます。しようとしたができなかったのか、全く考えも及ばなかったのかということなのです。昨年度の判断は後手後手でしたので、やはり、今後、フェーズの判断は前倒しで施行されるべきだと思います。そのほうが市民にとっても喜ばれることだと思います。  これまでの質疑で、判断の重要性が何度も述べられております。早い段階で判断できるように、現場に職員が配置される、そういう体制の検討も今後は必要ではないかと思います。  市民からの要望や苦情の詳細が分析されておりました。昨年度、各土木センターに寄せられた要望、苦情は約7万5,000件で、一番多かったのは車道のわだち、不陸等、いわゆるざくざく路面で、全体の半数です。先ほどの質疑で、スタックする車が多数発生と、この部分を違う角度からお聞きしましたが、生活道路では自家用車や営業車が埋まり何時間も動けないということが多く発生しました。ざくざく路面を何とかしてほしい、これが市民からの要望、苦情で一番多かった点です。  そこで、質問ですが、今後の対策にわだちや不陸等をなくしてほしいという市民の要望はどう生かされるのか、お伺いいたします。 ◎八木 雪対策室長  わだちや不陸等に関する市民要望の活用についてお答えいたします。  先ほどもお答えしたとおり、気象状況作業の進捗などのフェーズに応じた対策を行い、路面状況の改善に努めてまいりたいと考えております。 ◆長屋いずみ 委員  一番多い市民要望・苦情でありますので、多くの市民や町内会などの理解と合意をどのように図り進めるのか、非常に重要だと思います。  周知についての質疑もさきにありました。やはり周知だけではなく、ご意見もいただきながら対策に生かしていただきたいと思います。  市民の暮らしはもちろん、医療・福祉サービスの提供、あるいは、流通、販売などの市民生活と市内経済に大きく関わる雪対策ですから、市は最優先の課題として対策を強化することが求められております。  14ページ以降に昨冬の道路状況が写真つきで掲載されておりました。2月以降の写真で明らかなように、幹線道路は除雪されて車両の通行が可能ですが、生活道路はとても狭く、ざくざく路面となっておりました。これでは、高齢化が進む本市の市民生活が立ち行かなくなるのは当然です。  本市の道路維持除雪業務受託者へのヒアリング結果では、昨年の作業は、スピードアップを図るため排雪幅を抑制したとの声が多かったことから、今後は通常時から除雪水準の確保に向けた除排雪作業を実施すると明記されております。  昨今の異常気象もあります。どの道路も除排雪水準を高くして、大雪になったら前倒しをしていくことが求められると再度申し上げて、私の質問とさせていただきます。 ○小形香織 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○小形香織 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  以上で、委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午後2時9分...