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  1. 札幌市議会 2022-06-02
    令和 4年(常任)総務委員会−06月02日-記録


    取得元: 札幌市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    令和 4年(常任)総務委員会−06月02日-記録令和 4年(常任)総務委員会            札幌市議会総務委員会記録            令和4年6月2日(木曜日)       ────────────────────────       開 会 午後1時     ―――――――――――――― ○成田祐樹 委員長  ただいまから、総務委員会を開会いたします。  報告事項は、特にございません。  それでは、議事に入ります。  最初に、議案第1号 令和4年度札幌市一般会計補正予算(第1号)中関係分及び議案第7号 札幌市動物園条例案の2件を一括議題といたします。  質疑を行います。 ◆松井隆文 委員  私からは、スマートシティ推進費追加について、そして、円山動物園について、大きく2点、お伺いをいたします。  まず、スマートシティ推進費追加についてでございます。  今回の補正予算では、我が会派がかねてより注目しております自治体初となるデータ取引市場に係る経費というものが計上されておりますので、まずはこのことについて質問をいたします。  現在、国では、デジタル田園都市国家構想を掲げており、この構想においては、官民の様々なデータを必要なときに使えるようにするデータ連携基盤を、地方におけるデジタル実装の中核を担うものというふうに位置づけをしております。  今年度当初予算のスマートシティ推進費においては、データ連携基盤の実装に加えまして、その機能の一部として、データ売買が可能なデータ取引市場を開設することを目標に掲げて、価値の高い民間データを広く利活用の俎上に上げるという取組にチャレンジしているということについては評価するところであります。  一方、デジタルデータというのは、いわゆる無体物でありまして、複製も容易であるといったことから、まず、民法上の権利である所有権、また、占有権などの対象とならない、そして、現状の売買は一対一の相対取引ということでありますので、その利用方法について契約で縛りをかけるということが多い状況でもあります。  本市では、有償データを市場に公開することによりまして、多数の取引が発生し、データの流通が活性化するということを目指しているのだと思いますけれども、現状の取引状況からも、その目標の達成に至るまでは様々な課題があるものというふうに認識をしているところであります。  そこで、まず伺いますが、本市が目指すデータ流通活性化というものに向けてどのような課題があるというふうに考えられているのか、また、その課題に対してどのように対応しようとしているのか、伺います。 ◎渋谷 スマートシティ推進部長  データ流通活性化に向けた課題と対策についてお答えいたします。
     昨年度、官民データ利活用に関して、600社を超える企業へのアンケート調査や、データ売買を検討中の4社を対象にヒアリング調査を実施した結果、主に二つの課題が明らかになったところであります。  一つ目は、販売者側の負担の問題です。オンラインの取引市場データを売買、販売するためには、接続するためのサーバーが必要になるほか、取引市場が定めるデータ形式に整形する作業などが必要になります。  二つ目は、データ利用権の問題です。販売者側からは、複製や2次利用、成果物に対する権利などについて、契約で定めなければ安心して取引できないとの意見が寄せられたところであります。  これらの課題に対応するため、まず、販売者側の負担の問題については、サーバーを使わずにインターネット経由でファイルを掲載できる機能や、データ形式を簡単に整形できる機能を整備します。  次に、データ利用権の問題については、販売者利用方法や複製、2次利用の可否などを定めた利用規約を設定し、購入者がそれに同意することを条件として、データの購入ができる機能を整備したいと考えております。  これらの機能を取引市場に実装することで、本市が目指すデータ流通活性化に取り組んでまいりたいと考えております。 ◆松井隆文 委員  ただいまのご答弁にありました負担の問題、利用権の問題について、データ販売者が求める必要な機能を実装しようとしているということについては理解をいたしました。  本年度の当初予算において新たに設置するコーディネーター官民データを活用した先進的なサービスの創出を支援するということで、データ利活用者、すなわちデータ購入者を増やしていこうというふうにしているところであります。  札幌市では、こうした取組を通じて、データ流通活性化により先進的サービスが実装し続けていく社会、いわゆるスマートシティの実現を目指しているものというふうに思われますが、そのためには、コーディネーターの設置にとどまることなく、データ購入者を引きつける、または生み出していくための取組を継続して行っていくということが重要であるというふうに考えます。  そこで、お伺いしますが、本市が目指すスマートシティの実現に向けて、この事業はどのような役割を果たすのか、お願いいたします。 ◎渋谷 スマートシティ推進部長  スマートシティの実現に向けた本事業の役割についてでございます。  この事業は、札幌市が市内のIT企業を中心とする団体や札幌市立大学AITセンターなどと連携するコンソーシアムが担い手となって、データ連携基盤を活用した先進的なサービス先導的モデル事業として実装することを目指すものであります。  この事業で得られた成果や課題につきましては、セミナーなどで広く共有するとともに、先導的モデル事業に続く新たなサービスの実装を目指す民間事業者に対して試験的にデータ連携基盤利用環境を提供するなど、こういった継続的な支援を行っていく予定でございます。  そのことによって、データを活用した便利なサービスを官民が創出し続ける環境が生まれ、市民が生活の利便性の向上を実感できる持続可能なスマートシティを実現してまいりたいと考えております。 ◆松井隆文 委員  先導的モデル事業ということで、しっかり効果をもたらしていただきたいというふうに望むところでありますので、取り組んでいただきたいと思います。  スマートシティ推進費追加については以上です。  続いて、円山動物園についてお伺いをいたします。  今回、円山動物園条例案が出されているわけですけれども、この条例は、円山動物園はもとより、動物園が果たすべき社会的役割、また、運営目的などを明らかにする条例ということで、その基本理念には、動物園の活動は、良好な動物福祉を確保しつつ、野生動物の保全を通じて、生物多様性の保全に寄与することを旨として行わなければならないということが定められております。あわせて、市民事業者の責務として、動物園が行う生物多様性の保全に関する取組に協力するよう努めるということも定められております。  そこで、まず質問ですが、この条例を踏まえまして、今後、市民事業者に対し、具体的にどのようなことを求めていくのか、お伺いをいたします。 ◎神 円山動物園長  今後、市民事業者に求めていくことについてお答えいたします。  条例案では、市民には、生物多様性の保全の重要性を認識いただき、その日常生活に関し生物多様性の保全に配慮すること、事業者には、生物多様性の保全に配慮した事業活動を行うことを求めており、あわせて、市民事業者共動物園が行う生物多様性の保全に関する取組に協力いただくことを定めております。  具体的には、動物園で飼育する野生動物を通じて、動物たちが直面している気候変動海洋汚染などの環境問題による深刻な現状を知っていただき、共感いただくことで、環境負荷の少ない消費活動生産活動へと行動を変えていただく、そういったことを求めております。  また、動物園の取組への協力の例といたしましては、動物園で知った地球の現状を家族や友人などに伝え、広めていただくとともに、野生動物の保全や教育活動等に対する寄附をはじめとした支援のご協力をお願いしたいと考えております。 ◆松井隆文 委員  この条例には、動物園が行うべき活動を定めるとともに、その活動を積極的に行う動物園を認定する認定動物園制度を定めるというふうにございます。  この認定動物園の対象となる施設について、条例でいう動物園というのは、動物園、水族館という名称にかかわらず、単に野生動物を飼育するだけでなく、生物多様性の保全を目的として繁殖や調査研究教育活動などを行う施設というふうに定義をされており、対象となる施設もおのずと限られてくるものというふうに考えます。  そして、パブリックコメントの中でも、市が民間も含めて動物園の営業を管理監督するべきといった声もあった中で、この条例には、取組を遵守しない場合の指導ですとか規制的な内容は含まれていないということでありました。  このように、対象施設も限られていて、規制も行わない条例というものを制定するということでありますけれども、そのような内容の中で、この条例の目的である将来世代にわたって野生動物が存続できる自然と人が共生する社会、これをどのように実現していくのだろうかというふうに思うところであります。  そこで、質問ですが、この条例の目的を達成するために、市は今後どのようなことに取り組んでいくのか、お伺いいたします。 ◎神 円山動物園長  条例の目的を達成するための札幌市の取組についてお答えします。  市内で野生動物を飼育し、展示する施設には、この条例の理念に共感、賛同いただき、生物多様性の保全に向けて、動物の展示、教育活動繁殖等の取組を自主的に推進していただくことを期待しているところでございます。そのためにも、まずは、円山動物園がしっかりと条例に基づいた取組を実践し、その取組状況を広く情報発信していかなければならないと考えております。  こうした円山動物園の取組を通して、認定動物園となり得る施設がその意義について理解、関心を深めていただけるよう、情報交換を重ねてまいります。そして、その施設が認定動物園として認定された後は、保全事業の連携による実施や技術的・財政的支援など、おのおのの動物園生物多様性保全に係る取組を推進してまいりたいと考えております。  あわせて、市民事業者動物園を利用する方々に対しましては、条例の内容を分かりやすく解説したパンフレットや動画などを活用し、広く動物園社会的役割を知っていただけるように、積極的な情報発信に取り組むこととしております。 ◆松井隆文 委員  次に、この条例に関連しまして、議案第1号、令和4年度札幌市一般会計補正予算のうち、動物への応援基金造成費についてお伺いをいたします。  この条例に基づいて新たに設置される動物園応援基金は、市民事業者から寄附金を募って、その資金を積み立てて、動物園が行う野生動物保全活動の取組に充てていくということを目的とされていると思いますが、この基金を有効に活用していくためにも、寄附金収入を増やしていくということが重要になってくると思います。  そこで、今後、寄附金収入をどのように増やしていくお考えなのか、お伺いをいたします。 ◎神 円山動物園長  寄附金拡大策についてお答えします。  寄附をいただくためには、動物園を応援したい、寄附したいと思っていただけることが重要でありますことから、まずは、円山動物園が、札幌市民に誇りに思ってもらい、全国の方々にも広く愛される動物園になれるよう、条例に基づいた活動をしっかりと進め、魅力のある動物園を目指してまいりたいと考えております。  また、寄附金の募集に当たっては、様々な広報媒体を活用するとともに、保全活動や企業との連携事業を通じて、その使い道や活用した結果を広く発信することで、寄附に対する機運の醸成を図ってまいります。 ◆松井隆文 委員  この条例の制定によって、市民動物園に対する認識というものを変えていきながら、市民事業者との協働によって動物園の取組をよくしていこうということでありますので、札幌市内に存在する動物園がこの条例によって社会的役割を果たして、そして、市民にとってなくてはならない施設を目指していくということがまさにうかがえる条例だというふうに思います。  ぜひとも、円山動物園を筆頭にしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思いますとともに、この条例の理念であります市民事業者との協働によって魅力ある動物園をしっかりつくっていただきたいということを要望いたしまして、私からの質問を終わります。 ◆うるしはら直子 委員  私からは、スマートシティ推進費追加について、スマートシティの実現に向けた取組に関して、市民の実感という視点から、端的に2点質問いたします。  札幌市では、昨年の12月に、デジタル社会の形成を目的に、札幌デジタル・トランスフォーメーション推進方針を策定しておりますが、この中で、真に市民生活の質の向上につながる市民目線によるデジタル改革を地域全体で推進することを掲げています。  また、デジタル技術有効活用によって、行政分野にとどまらず、都市、地域全体のデジタル化を図るスマートシティを実現し、市民の快適な暮らしや個別最適化された官民のサービス提供を確保していく必要があるということもうたっております。  スマートシティは、ともしますと、デジタル技術を活用することにだけ目が行きがちではありますが、単なる技術的な実証ではなく、生活の質の向上につながり、それを市民が実感できるよう、地域、暮らしサービスを実装していくことを目指しているものと理解しております。  そこで、1点目の質問ですが、スマートシティ推進費の追加に当たり、どのようなサービスを実装しようとしているのか、伺います。 ◎渋谷 スマートシティ推進部長  市民が実感できるサービスについてでございますが、この事業では、二つのサービスを実装する予定であります。  一つ目は、札幌市公式LINE市民にとってさらに便利にするもので、データ連携基盤により収集した官民の情報の中から、AIが一人一人にとって最適な情報を選択し、提供するサービスであります。  このサービスでは、これまでの行政からの情報に加え、利用者の希望に応じて趣向や興味を分析し、民間のイベント情報なども併せて提供するものでございます。  二つ目は、市民向けに余暇の過ごし方などをトータルナビゲートするもので、利用者の希望に応じて目的地までの移動手段混雑情報を提供するほか、例えば、子育て世帯にはオムツ交換ができるトイレや授乳室などの利便施設を案内するサービスでございます。  このサービスでは、市民の行動に影響を与える天候や環境に関するデータを活用して、例えば、交通機関の待ち時間ができた場合などに、その時間を使って、歩くことによる消費カロリーCO2削減の効果を数値で紹介するなど、健康や環境に配慮した行動変容を促すことなども検討してまいりたいと考えております。 ◆うるしはら直子 委員  このたびの事業は、これまで実施されてきたような実証事業ではなくて、まさに市民の生活に実装されるサービスであるということを理解いたしました。  今、ご説明のありました札幌市公式LINE札Naviの二つのサービスですが、このうち、より多くの市民が実感しやすいサービスは、LINEを活用した情報発信サービスだと思いますので、2点目に、こちらについて質問いたします。  既に一定数の利用市民を持つ札幌市公式LINEアカウントを活用しつつ、一人一人の状況に合った情報提供サービスを実装することによって、多くの市民を対象にしながらも、市民一人一人に寄り添った市民視点サービスが提供されるものと期待しております。  様々な背景や暮らしを持つ市民個々人に合った適切な情報を判断し、案内をするためには、それぞれが必要な情報、アプリを利用する市民が欲しい情報を詳細に把握する必要があります。現在、既に札幌市が利用しているLINEでも、利用者へのアンケート結果に基づいて、適切に情報発信を行っているところと承知しています。  そこで、質問ですが、既に行っている情報発信と比較して何が違うのか、また、どのような方法で市民一人一人に寄り添った情報発信が行われるのか、伺います。 ◎渋谷 スマートシティ推進部長  これまでの情報発信との違いと市民に寄り添った情報発信についてお答えいたします。  現在、札幌市公式LINEでは、アンケートに基づく情報の配信を行っておりますが、これは、同じ回答をした方には同じ内容の通知が一斉に配信されるものであります。  一方、新たなサービスでは、札幌市公式LINEアカウント上で、利用希望者にAIを活用した新たなサービスの利用について同意いただき、利用者は、配信された情報について適切であったか、あるいは興味があったかなどを評価し、それをAIが学習していきます。  これを繰り返し行うことで精度を向上させ、市民一人一人に寄り添った情報配信を行うとともに、こうした市民の評価を施策に生かしていくことを目指してまいりたいと考えております。 ◆うるしはら直子 委員  データ連携基盤の膨大な官民の情報の中から、AIアシスタントが必要な情報にアクセスして、最適な情報が個々人に届くということで、AIが傾向などをさらに学習していくことでしょうから、市民生活利便性がより向上すると思いますし、寄り添ったサービスだと思います。  また、二つ目札Naviの実装についても、先ほどのご答弁で、健康や環境に配慮した提案も届くなど、トータルナビゲート機能も充実されるとのことです。  このような双方向型のデジタルサービスを実装することによって、従来では困難であった一人一人の声を拾い上げていく、きめ細やかな行政サービスにもつながるものと期待します。  今後も、データを有効に活用するのと併せまして、当然ではありますけれども、セキュリティーの強化、また、情報の適切な管理の下で、行政におけるデータ活用も視野に入れた取組を進めていただくことを要望しまして、私の質問を終わります。 ◆くまがい誠一 委員  私からは、札幌市動物園条例に関して、そして、スマートシティ推進費追加に関して、順次、質問をさせていただきます。  札幌市動物園条例案の第14条には、円山動物園において、動物の展示及び教育活動を行うに当たっての原則が規定されております。その中では、野生動物に関する情報を正確に伝えるために、例えば、利用者野生動物に直接接触する機会を提供しないことが定められております。一方で、円山動物園内にあるこども動物園では、羊やモルモットなどに触れることができる場所があるかと思います。  こうした動物との触れ合いの場は、子どもたちに対する教育の観点からも重要でありますことから、そうした動物との触れ合いの場が今後どうなるのか、気になるところでございます。  そこで、質問でございますが、今後、こども動物園触れ合いの場はどのようになるのか、お伺いいたします。 ◎神 円山動物園長  条例制定後のこども動物園触れ合いの場についてお答えいたします。  こども動物園は、動物に直接触れることで命の大切さを子どもたちに知っていただく施設でもあるため、こうした触れ合いの場の提供は、子どもたちの教育的な観点からも、なくてはならない取組と認識しております。このため、羊やモルモットなどの家畜に位置づけられる動物との触れ合いは、動物福祉に配慮しながら今後も継続してまいります。 ◆くまがい誠一 委員  こども動物園での羊やモルモットなどの家畜化された動物との触れ合いは継続するということで、まず、安心いたしました。  一方、条例第14条のただし書で、生物多様性の保全に寄与する教育的効果があり、かつ、良好な動物福祉を確保しているものと市民動物園会議が認めた場合は、野生動物に直接接触する機会を設けることができるとする例外が定められております。  そこで、質問ですが、この例外にはどのようなものが該当するのか、お伺いいたします。 ◎神 円山動物園長  野生動物と直接接触を認める例外についてお答えします。  現在、想定していることといたしましては、子ども向け飼育体験のほか、獣医師飼育員を目指す学生への実習など、野生動物に触れなければ教育的効果を発揮することができないものが対象になると考えております。  具体的な運用方法に関しましては、市民動物園会議に諮って決めていくことになりますが、いずれにしましても、円山動物園内における野生動物との接触については、条例の趣旨にのっとり、慎重に検討してまいりたいと考えております。 ◆くまがい誠一 委員  円山動物園で直接接触を行わないのは野生動物であって、家畜は含まれないということで、この取扱いについては、誤解のないように、市民に分かりやすく伝えていただきたいと思います。  動物との触れ合いを通した教育活動は、基本理念二つ目にある豊かな人間性と感性を育むものになると考えますので、ぜひ、さらなる充実を図っていただきたいと思います。  続いて、市民動物園会議についてお伺いいたします。  今回、市民動物園会議設置根拠附属機関設置条例から動物園条例に移行され、審議事項には、円山動物園動物福祉規程認定動物園制度といった専門的な内容が加わります。  また、先ほどの答弁にありましたように、野生動物と直接接触する機会について、例外に当たるかどうかの判断を行うなど、市民動物園会議はますます重要な役割を持った会議になると思われます。  これまでの市民動物園会議では、円山動物園にぎわい創出など、組織経営などの観点を重視して議論されてきましたが、今後は、議論の内容が大きく変わってくることから、条例に基づく専門的な内容についてしっかり審議されるのか、気になるところでございます。  これは、パブリックコメントの中にも同様の意見がございました。  そこで、質問ですが、市民動物園会議の重要な役割をどのようにして担っていくのか、お伺いいたします。 ◎神 円山動物園長  市民動物園会議の重要な役割をどのようにして担っていくかについてお答えいたします。  市民動物園会議は、委員のご指摘のとおり、設置当初は、にぎわい創出組織経営などを重点的に審議しておりました。しかしながら、2015年のマレーグマ死亡事故以降の審議においては、動物の飼育や診療レベルを向上させていく取組に焦点を当てて議論する必要があったことから、昨年10月に委員を改選した際には、野生動物調査研究獣医療の分野の専門家の方々も委員に委嘱したところでございます。  今後の市民動物園会議では、この条例の目的を果たすために、動物福祉規程認定制度といったより専門的な議論が必要となることから、これらの審議に必要な有識者を新たに臨時委員として選任することや、専門部会を設置することなどにより、市民動物園会議の役割を担うことができるよう、運用を図ってまいりたいと考えております。 ◆くまがい誠一 委員  設置当初の市民動物園会議委員構成とは異なり、現在は、動物の飼育や診療を向上させていく取組などを審議する想定で委員をお願いしているとのこと、また、動物福祉など、専門的な審議は部会を設置して新たに臨時委員もお願いするということで、条例策定後の会議運営については、その想定のとおり、しっかりとした審議をお願いしたいと思います。  この条例に基づく取組は市民も注目していることと思いますので、市民動物園会議でどのような議論があるのか、ぜひ多くの方が知ることができるよう、情報発信をしていただきたいと思います。  ただし、専門的な分野に特化した議論がなされると、聞き慣れない専門用語であったり、どういうことか分かりづらい考え方が出てきたりして、一般の市民はなかなか理解できないことが心配されるところでございます。  会議については、議事録などが公表されていると思いますが、議事録を読んだだけでは分からないと思いますので、専門用語については注釈などで丁寧に解説していただくとか、分かりづらい部分は図解していただくなどの工夫をして、市民の理解を得ながら取組を進めていただくよう要望いたします。  次は、スマートシティ推進費追加に関して質問させていただきます。  データ利活用に関する大きな方向性として、端的に1点質問をさせていただきますが、データ連携基盤を活用した行政のデジタル改革についてお伺いいたします。  国では、まち・ひと・しごと創生基本方針を抜本的に改定し、デジタル実装によって地域の課題解決や魅力向上の取組をより高度かつ効率的に推進することを目指すデジタル田園都市国家構想基本方針を策定することとしております。  この方針では、これまでの地方創生の取組も含め、国の施策をデジタルの力を活用する地域に対する支援へとシフトしていくことが位置づけられる予定となっており、今後はますますデジタルをいかに有効活用していくかが地域の価値を高める鍵になると考えております。  札幌市では、この動きに先駆け、昨年12月に札幌DX推進方針を策定し、行政のデジタル改革と地域のデジタル改革を両輪として、デジタル社会の形成を推進していくこととしております。  また、本補正予算は、デジタル田園都市国家構想の一丁目一番地である内閣府及びデジタル庁による交付金の採択を目指していくとのことですので、大いに期待しているところでもございます。  一方で、今回の取組では、行政のオープンデータを民間サービスで活用することや、複数の民間サービスの間でデータ連携することを想定していることは分かりますが、行政のデジタル改革を促進するような行政内におけるデータ利活用の視点が見えないと感じているところでございます。  そこで、質問ですが、官民データの連携では、データ利活用による行政の効率化や高度化といった視点も重要と考えますが、今回の取組をきっかけに行政のデータ利活用をどのように進めていくのか、お伺いいたします。 ◎渋谷 スマートシティ推進部長  行政内におけるデータ利活用についてお答えいたします。  データ利活用による行政の効率化、高度化を図るためには、行政が保有するデータに加え、民間事業者データを連携させることで、効果的な行政施策の企画、実施、検証を行っていくことが必要であります。しかし、民間データを行政が活用するためには、大元のデータの提供者に対する透明性や信頼性を確保していくことが何よりも重要であると考えております。そこでまず、データ連携のセキュリティー対策について検討を進めることが必要であると認識しております。
     このため、この事業では、国が定めるスマートシティセキュリティガイドラインを踏まえながら、官民のデータ利活用に関するルールを定めるとともに、セキュリティー対策を評価し、確認する仕組みを構築してまいりたいと考えております。  その上で、札幌市立大学AITセンターとの協働により、例えば、行政が保有する交通状況等に関するデータと、自動車メーカーなどが保有する市内における自動車の走行データを掛け合わせ、冬期間の交通状況をより効果的に分析するなど、行政における官民データ利活用を積極的に推進してまいりたいと考えております。 ◆くまがい誠一 委員  最後に要望ですけれども、国では、データの活用こそが国の豊かさや国際競争力の基盤であると考え、信頼性が高く、データの連携が可能な仕組みを各地域に構築することで新たな価値を生み出していくという方向性を示しており、これに基づいて、データ連携基盤を活用したサービス実装への支援のほか、自治体情報システムの標準化の推進などが展開されております。  今回の取組により、札幌市がデータ利活用の先導的な役割を果たせるよう、行政におけるデータ利活用にもしっかりと取り組んでいただくことを要望させていただきまして、私からの質問を終わります。 ◆田中啓介 委員  私は、議案第1号 令和4年度札幌市一般会計補正予算(第1号)のスマートシティ推進費追加分についてと、議案第7号 札幌市動物園条例案について、それぞれ質問をいたします。  最初に、スマートシティ推進費についてです。  これは、市民一人一人に最適なサービスを提案し、生活の利便性向上につなげるために、データ連携基盤により官民データの流通を促進するとしております。  事前にいただいた資料に基づいて質問をさせていただきます。  その資料によりますと、実装サービスの1.で、市民にとって公式LINEがもっと便利になるとして、公式LINEの新しい使い方として、AIアシスタントの利用に同意とありますが、この同意を求めているのはなぜなのか、あわせて、簡単なアンケートに回答とありますが、どんな項目なのか、併せて伺います。 ◎渋谷 スマートシティ推進部長  サービス利用に係る同意についてでございます。  この事業における新たなサービスでは、利用者一人一人に最適な情報を提供するために、アンケート調査の回答や配信情報の評価を活用することから、あらかじめ情報の取扱いについて明示し、同意を得る必要があるというふうに考えております。  また、アンケートの項目については、今後、調査検討しながら検討してまいりたいと考えております。 ◆田中啓介 委員  利用していく中での評価だと。ただ、アンケートの項目についてはまだ決まっていないということですが、それでも、利用する人に寄り添って、その人に最適な情報を提供するということになってくると、どうしても個人情報というものが含まれてくるというふうに私は思っております。  そこで、仮にAIアシスタントの利用に同意した市民が、自分のどんな情報に対して同意したのか、その情報はどのように使われていくのか、そのことは随時把握していけるのか、伺います。  また、初めに同意をしましたが、その後、やっぱり同意しないとなった場合に解除できるということは当然必要だというふうに思いますが、それは簡単にできるようになっているのか、さらに、一度流通した個人のデータというものはどうなっていくのか、完全に消去できるのか、伺います。 ◎渋谷 スマートシティ推進部長  まず、どんなアンケートを行うのかというところのご質問であったと思います。  アンケートに関しましては、先ほど答弁させていただきましたとおり、まだ詳細は決まっておりません。まずは、現行の札幌市公式LINEにおきましても、前提として、大まかな質問項目に答えていただいていると。これは、個人個人の属性そのものをお答えいただくということではありませんので、まずは、個人情報等についてのご質問ではないということでございます。  それから、2点目でございますが、申し上げましたとおり、同意を必要としてございます。  この同意については、同意がない場合等もございますが、同意をいただいた方につきましては、情報をさらに私どものほうから発信させていただくという仕組みでございます。この同意については、オプトイン、オプトアウトということがございますが、実際にユーザー自身が不要と感じた段階で自身が解除するようなことも検討してまいりたいというふうに考えております。  それから、3点目、データの取扱いということでございます。  こちらも、既にアンケート等でご回答いただいたものも活用しながら、より適切な情報、一人一人の個人に合った情報を提供するということを考えておりますが、このデータについては、厳正に、先ほど申し上げましたとおり、スマートシティセキュリティガイドライン等に沿いながら、しっかりと確保してまいりたいと考えております。 ◆田中啓介 委員  今、回答を聞いていると、アンケートを含めて、まだ決まっていない部分が多々あるのかなというふうに感じてしまいます。その中で、個人情報の属性に関しては考えていないということではあるかもしれませんけれども、やはり、個人にとって最適なものにしていくということになってくると、必然的に、やはり、その個人という部分が見えてくるとすごく感じるのですね。  また、オプトインやオプトアウトで、自分自身が同意するか、または出るかというふうにできるようにしていくことを考えているということでしたけれども、まだまだそこも決まっていないということで考えると、実際に同意して、やっぱりやめようかなと何日か後にやったときに、もう既に何日かたっているという中で、データが、セキュリティー対策をやっていくとしても、そこはまだ完璧ではないですから、いつどこで何に自分の情報が使われているのか、もしもそれが悪用されていたとしても、被害そのものも知ることができないという事態にもなりかねないということも併せて言っておきたいというふうに思います。  そもそも本市行政がやるべきことというのは、市民の生活に役立つ行政の様々な制度、事業、例えば代表的なもので言うと、生活保護だったり、負担軽減の制度、あるいは今で言うと、新型コロナウイルスの関連で受診できる病院はどこか、あるいは、ワクチンとかPCR検査をどこで受けられるか、いつ受けられるかということの紹介だったり発信、これを充実させていくというのが行政としての大切な役割だというふうに思っています。  また、この資料で、いざというときとして、災害発生時に防災情報を適切にプッシュ通知できるようになるというふうに書かれております。でも、防災情報は、いざという災害のときは、避難所がどこか、どんな備えをしていたらいいかということなどを行政が発信する、それは例えば、この資料にもありますが、今、既にそなえというアプリがあります。その行政の発信の情報を充実、また、適切なものにしていくことこそ重要だということを申し上げておきます。  もう一つ質問します。  AIアシスタントは、基盤を通して官民データにアクセスし、市民個々人に最適な情報を提供する、提供後の市民からのフィードバックにより、さらに学習するとあります。これは、つまり、検索の履歴だったりとか、購買データだったりとか、先ほど、道路交通情報なんかを言っておりましたけれども、行動の経路などから、どんなことに本人が興味・関心があるか、または、どこに住んでいるかなどの個人の情報が重なることで特定できるようになるというふうに思うのですが、個人の特定、本人の知らないところでの個人情報の流通に対する懸念はどのようにお考えか、伺います。 ◎渋谷 スマートシティ推進部長  個人情報の例えば漏えい等のリスクについてのご質問だったと思います。  先ほど申し上げましたとおり、このサービスの利用に当たっては、オプトイン、オプトアウトということを申し上げました。オプトインということで、事前に同意をいただくということを考えておりまして、その同意をいただいた方に対するサービスの提供ということを前提にしたいというふうに思っております。また、データ連携基盤の活用ということで、情報のフィードバックということも考えております。  こういった情報の取扱いにつきましては、繰り返しになりますけれども、スマートシティセキュリティガイドラインというものをしっかり引用しながら、対応を考えていきたいというふうに思っております。 ◆田中啓介 委員  最初の質問でも、同意について、では、自分が何に同意したかというのも、例えば、今も、インターネットでやっていったりすると、様々な同意を求められる項目があって、すごく長くいっぱいいろんなことが書かれていて、自分自身が一体、本当に何に対して同意したかというのもなかなか分かりづらいものがあります。また、プライバシーポリシーなんかは、それがあることによって同意そのものも必要ないということに制度上はなっていますけれども、やはり、同意、オプトイン、オプトアウトということを言っていましたけれども、自分が本当に何に対して、何の情報に対して同意したかということも分からないままに、便利になるからということでそこに同意してしまったということも起きないということは可能性としてはゼロではないというふうに思います。  私からも繰り返しなのですけれども、やはり、セキュリティーというのは万全ではないですから、どうしても、この間、我が会派が言ってきたことで、ハッカーとのいたちごっこというのが繰り返されていくというところでの100%防ぐ完璧なセキュリティーというのはないですから、そういう意味においても、やはり、行政としての役割というのは、市民の財産である個人情報だったりとか、プライバシーを守ることが行政の責務であって、その情報が本人の知らないところで流通するような危険性があること、また、そのリスクを高めるようなことを行政が、今回の事業を進めていくべきではないと申し上げて、次の質問に行きます。  次に、議案第7号 札幌市動物園条例案について質問をいたします。  円山動物園の運営について、良好な動物福祉の確保のためには、その動物に最も密接に関わる職員の専門的な知識または経験の蓄積が重要だというふうに思っております。  この条例案は、円山動物園における良好な動物福祉の確保として、第12条の第5項で、管理または監督の地位にある職員は、良好な動物福祉の確保が図られるよう、組織管理体制の整備に特に意を用いなければならないと、また、飼育動物の飼育、診療等に関する業務を行う職員は、当該業務の遂行に当たっては、良好な動物福祉の確保が図られるよう、特に意を用いなければならないというふうにあります。  そこで、管理する職員、飼育員など、それぞれの業務において、この条例を制定するに当たって、どういった部分に課題、また目的があってこの条文を盛り込んだのか、また、良好な福祉の確保が図られるよう特に意を用いなければならないと、この特に意を用いるとは具体的にどういうことなのか、伺います。 ◎神 円山動物園長  1点目の条例検討における職員に関する課題と規定の目的についてお答えいたします。  2015年のマレーグマの死亡事案では、再発防止のための組織管理体制だけではなくて、飼育や診療を担当する職員の認識も見直していくことが課題であったことから、死亡事故を二度と起こさないための自らの戒めとして、そして、札幌市の決意表明の意味を込めて規定することとしたところでございます。  2点目の特に意を用いなければならないという表現ですけれども、特に意を用いるという言葉には、気を遣って力を尽くすという意味があり、配慮する、留意するといった言葉よりも、身を引き締めて考えていくという意味が込められております。  具体的には、動物にとってよい環境をつくるにはどうすればよいかといったことを常日頃考えながら業務に当たることを指しております。 ◆田中啓介 委員  一つは、決意表明ということと併せて、実際に具体的なことで言うと、飼育する動物に対してどんなことが最善かということを考えていくということで、そういうことというのは、やはり、一人一人の技量の維持・向上を図っていくことだというふうに思いますけれども、同時に、獣医師だったり飼育員を中心に、円山動物園では、案内だったり、清掃など他の業務に従事している職員、こういう方々ともチームとして飼育動物に関わっていくこと、これも良好な動物福祉の確保に当たっては重要だと思っております。  次に、専門的知識を有する職員の確保等として第18条に明文化されておりますが、良好な動物福祉の確保を実践していくためには、飼育する職員自身の心身の健康維持はもちろん、飼育などをするに当たっての十分な知識と経験、その蓄積が重要だというふうに思っております。  2017年に円山動物園では、飼育員動物専門員として採用、配置するようになっておりますが、同じように、動物に関わって円山動物園で働きたいと獣医師の免許を持って採用された職員の場合は、衛生職という枠組みの中で採用されてしまうため、他の部署への異動もあって、動物飼育などに関する知識、また、経験の蓄積という意味では課題があるというふうに思っております。  実際にこの条例案についてのパブリックコメントで寄せられた意見では、専門的知識、技術、経験を生かすための継続した雇用を求めておりますし、また、市民動物園会議からこの条例を策定するに当たっての提言書の中で、獣医師について円山動物園に勤務する専門職として採用することを提言されております。専門性を身につけて、継続性が担保される体制づくりが求められているというふうに思います。  そこで、良好な動物の福祉を確保するため、動物専門員、また、獣医師が専門的知識と経験を蓄積していくためには、どのような取組を実施し、また、今後、人材の育成や体制整備についてどう検討されているのか、伺います。 ◎神 円山動物園長  職員が長期的にノウハウを蓄積できるようになっているのかについてお答えいたします。  まず、動物専門員は、動物に関する専門的知識を有する者を、原則、円山動物園だけに勤務する職員として採用しておりますので、知識や技術を蓄積できる体制となっております。  一方、獣医師につきましては、委員からお話がありましたが、衛生職の中から獣医師免許を取得している職員を円山動物園に配置しておりますが、動物を診療する専門部署を設置し、知識や技術の組織的な継承に努めております。 ◆田中啓介 委員  良好な動物福祉の確保を掲げた、日本で初めての動物園条例です。その理念を実効性あるものにしていくためにも、動物園で働く職員が、専門性あるいは経験を生かし、やりがいを持って飼育などに従事できるように、人材の育成、また体制の整備が重要だということを申し上げて、質問を終わります。 ◆ふじわら広昭 委員  私も、議案第7号 札幌市動物園条例案について質問をいたします。1項目めは認定動物園制度について、2項目めは動物園応援基金についてです。  最初の質問は、認定動物園制度の認定要件についてです。  札幌市動物園条例が、今後、議会で可決、成立をしてから認定するための要件づくりに着手すると思われるわけでありますけれども、条例案の第10条及び第10条の第2項、第3項、第4項の文章では、具体的な考え方や内容が分かりづらいところも見受けられるわけであります。  そこで、質問でありますけれども、この認定の要件はどのように考えているのか、まず伺いたいと思います。 ◎神 円山動物園長  まず、認定要件についてお答えいたします。  この条例で定義する動物園に該当する必要がありますので、野生動物を主とした飼育及び展示、野生動物の繁殖による生息域外保全の取組、野生動物の保全につなげていくための調査研究教育活動といったものを行っているかが認定のための要件となると考えております。  また、条例案の第2章で動物園において動物園が行うべき事柄を規定しておりますことから、例えば、野生動物保全活動を行っているか、良好な動物福祉を確保していくための取組を実践しているかといった点も要件になると想定しております。  加えて、動物園という施設を運営していくためには、この条例に規定した取組以外にも様々な法令に適合していかなければなりませんので、そうした法令をしっかりと遵守しているかという点も必要になってくると考えております。  このほか、具体的な基準などにつきましては、今後、市民動物園会議で議論をいただき、おおむね1年以内に策定する予定であります。 ◆ふじわら広昭 委員  次の質問は、認定動物園の周知などについてです。  答弁で認定する要件の基本的な考え方が示されたわけでありますけれども、今後、認定の手続として、既存の業者からの申請を待つだけではなくて、説明会や勉強会を開催して、認定動物園制度の周知や制度内容の理解を深めるべきと思いますけれども、どのように考えているのか、伺いたいと思います。 ◎神 円山動物園長  認定動物園の周知に関しましてお答えいたします。  周知に関しましては、説明会を開催するなど、認定制度の詳細が決まりましたら、そういった場を事業者に対しまして設けていきたいと考えております。 ◆ふじわら広昭 委員  次の質問は、札幌市動物園条例案に対する市内の既存業者の感触などについてです。  今回の動物園条例を制定するに当たり、幅広くパブリックコメントを行ったわけでありますけれども、その際にも市内の事業者に説明をしたというふうに説明を受けているわけでありますが、認定制度に対する既存業者の感触や、その中で何か質問や意見等が出されたのか、この点について伺いたいと思います。 ◎神 円山動物園長  条例の対象となり得る市内の施設の感触についてお答えいたします。  現時点で、3事業者に対し、直接お話をさせていただく機会があり、いずれの施設も、いろいろと課題はあるものの、できる限り条例の理念に沿った取組を実施していきたいという考えでございました。  また、認定制度への申請については、いずれの施設も、今後示される予定の具体的な要件を確認した上で検討するとのことでありました。 ◆ふじわら広昭 委員  次は、2項目めの動物園応援基金についてです。  最初の質問は、円山動物園に対するこれまでの寄附の状況についてです。  市内外の市民事業者などから円山動物園に寄附が寄せられていると思いますけれども、ふるさと納税や円山動物園に対する直接の寄附がどのような状況になっているのか、現状について伺います。 ◎神 円山動物園長  ふるさと納税及び円山動物園に対する直接の寄附の現状についてお答えいたします。  ふるさと納税のうち、円山動物園の運営への支援を目的としていただいた寄附金の実績は、平成30年度は61万円、令和元年度は350万円、令和2年度は1,791万円、令和3年度は6,512万円となっております。また、円山動物園に直接いただいた寄附金の実績は、平成30年度は763万円、令和元年度は1,065万円、令和2年度は787万円、令和3年度は538万円となっております。 ◆ふじわら広昭 委員  寄附が年々増えているというような傾向ではありますけれども、やはり、基金の安定的な取組をしていく必要があると思うわけであります。  例えば、先日、国際部から私ども総務委員に報告を受けた中では、ある支援で、ふるさと納税の対象になっているのですけれども、いわゆる返礼品をいただくという前提で寄附されている人は少なくて、そういう制度があるので返礼品をいただくというようなものになっているかと思うのですが、ある支援を求めた際に、寄附の件数、金額が当初の申出から半減したという報告を受けております。その特徴的な理由としては、返礼品があると思って寄附の登録申請をしたけれども、ないということが分かったので取りやめたということになって、当初の件数、金額から見ると約半減したような報告を受けたわけであります。  私は、国内で初めてと言っても過言ではないこの条例を制定して、先ほど来のいろいろな質問の中でも、この動物園条例の意義というものが今後しっかりと具現化をされていかなければならないというふうに思うわけであります。  そういう状況の中で、今の園長からの答弁では、円山動物園に直接寄せられる金額と、ふるさと納税の金額が示されたわけですけれども、今回の基金というものは、条例を読みますと、市長が定めた認定動物園に対して、野生動物保全活動などに関わる資金の助成を行うことができるというふうに示されているわけであります。ここで受ける寄附というものは、認定動物園にだけ限定して使うというふうになるのか、あるいは、これまで一般的に出されているものは、どういうところでこれを受けて、幅広く円山動物園全体、あるいは、寄附をする人の中には、この動物に使ってほしいとか、こういうところに使ってほしいという気持ちを持って寄附をする方もたくさんいらっしゃると思うのですね。ですから、その辺の区分けについて、今の時点で、ふるさと納税とふるさと納税ではない寄附の方もいらっしゃると思うのですけれども、基金の扱い方をどのように考えているのか、確認したいと思います。 ◎神 円山動物園長  今ご質問のありました、ふるさと納税と直接寄附をいただいた部分をどう使っていくのかということになりますけれども、まず、動物園応援基金につきましては、円山動物園で飼育する動物たちがより快適に暮らすための施設整備、それから、動物導入、そして、認定動物園が行う保全活動、そうしたものの助成に充てたいということになります。  今後、認定動物園に対する助成をどうしていくのかということにつきましては、市民動物園会議の中で、どういったところの動物園を認定していくのかとか、どういった保全活動に助成していくのかということを議論いただきまして、審査をしていただいて、決めていくことになりますので、今、現時点で明確にお示しすることはできなくて、これからの検討になると考えております。 ◆ふじわら広昭 委員  もう一度、確認の意味で質問しますけれども、ふるさと納税で動物園に寄せられた寄附とふるさと納税でない寄附については、一元管理をしていくのか、別々に管理していくのか、この辺はどういうふうに理解したらよろしいですか。 ◎神 円山動物園長  一元管理していくかどうかのご質問ですけれども、これは一元管理をしていきたいと考えております。 ◆ふじわら広昭 委員  これは今後の課題として指摘をしておきますけれども、札幌市には23の基金があります。ほとんどの基金は、市民やいろいろな事業者からの寄附によって造成されているわけでありますけれども、やはり、円山動物園の今までのいろんな運営について、オール札幌市としても様々な必要な予算はつけてきました。それはやはり、施設整備とかそうしたものが中心で、これから条例に基づいて具体的に取り組んでいくようなことにはあまり札幌市は予算をつけてこなかったと思うのですね。別に予算をたくさんつけたからすぐに何かが改善するということではないのですけれども、やはり、この動物園条例の趣旨、目的などをより、毎年毎年積み重ねて目的に達して、2050年ですか、そうしたビジョンの計画に到達するためには、安定的な基金がどうしても欠かせないというふうに思うわけであります。  ふるさと納税もいろいろなご意見がありますから、これは制度としていつまで存続するかも分かりません。また、いろんな状況によって増減することもあると思うのですね。ですから、私は、少なくとも、新年度、こうした条例に基づいた具体的な計画、活動をしていく意味では、札幌市としても応分の税金を基金に積んでいくと。それは毎年積むのか、隔年度にするのか、必要に応じていくのかということがありますけれども、まず、基金を創設する際には、しっかり札幌市も税を投入していって、多くの市民の皆様にもご協力をいただく、そうした姿勢をしっかり示していくべきだというふうに私は考えておりますので、ぜひそうしたことも検討の一つに入れて取り組んでいただきたいということを申し上げて、質問を終わります。 ○成田祐樹 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○成田祐樹 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  次に、討論を行います。 ◆田中啓介 委員  私は、日本共産党所属委員を代表して、議案第1号 令和4年度札幌市一般会計補正予算(第1号)中関係分に反対、議案第7号 札幌市動物園条例案には賛成の立場から、討論を行います。  議案第1号に反対する理由は、スマートシティ推進費追加分として1億5,500万円が含まれているからです。  本市は、デジタル化の推進に向け、官民が保有するデータの流通を活性化させる官民データ流通促進基盤を活用したモデル事業を構築するための経費を追加するとしております。これにより、市民生活利便性向上につなげると言いますが、一方で、様々な対策が講じられているとする個人情報の漏えい防止について、100%防ぐ安全なシステム構築は不可能であり、また、本人の知らないところで一度漏れた情報は拡散、売買され、取り返しがつきません。むしろ、情報漏えいのリスクをさらに拡大させることになるため、反対です。  以上で、私の討論を終わります。 ○成田祐樹 委員長  ほかに討論はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○成田祐樹 委員長  なければ、討論を終了いたします。  それでは、採決を行います。  この場合、分割して採決を行います。  最初に、議案第1号中関係分を問題といたします。  議案第1号中関係分を可決すべきものと決定することに賛成の委員の挙手を求めます。  (賛成者挙手) ○成田祐樹 委員長  賛成多数であります。  よって、議案第1号中関係分は、可決すべきものと決定いたしました。
     次に、議案第7号を問題といたします。  議案第7号を可決すべきものと決定することにご異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○成田祐樹 委員長  異議なしと認め、議案第7号は、可決すべきものと決定いたしました。  ここで、理事者交代のため、委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後2時10分       再 開 午後2時11分     ―――――――――――――― ○成田祐樹 委員長  委員会を再開いたします。  次に、議案第8号 札幌市職員退職手当条例の一部を改正する条例案を議題といたします。  質疑を行います。  質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○成田祐樹 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  次に、討論を行います。  討論はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○成田祐樹 委員長  なければ、討論を終了いたします。  それでは、採決を行います。  議案第8号を可決すべきものと決定することにご異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○成田祐樹 委員長  異議なしと認め、議案第8号は、可決すべきものと決定いたしました。  ここで、理事者交代のため、委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後2時13分       再 開 午後2時14分     ―――――――――――――― ○成田祐樹 委員長  委員会を再開いたします。  最後に、議案第26号 財産の処分の件(旧白石区役所用地)を議題といたします。  質疑を行います。 ◆松井隆文 委員  議案第26号 財産の処分の件の対象となります旧白石区役所用地でございますが、平成28年に白石区役所が移転してから5年以上が経過をし、旧白石区役所跡地の利活用については、我が会派としましても度々取り上げ、地域の声を丁寧に聞いて、それを適切に反映させるということを要望してまいりました。  令和3年の予算特別委員会におきまして、所管でありますまちづくり政策局からの答弁では、民間事業者への売却に当たっては、本跡地が長年にわたり公的利用されてきたことを踏まえて、一定の公益性を求め、地域住民が気軽に足を運ぶことができ、親しみを持つことができるなど、地域への配慮、貢献や、札幌市が抱える社会課題の解決に資するなど、全市的な貢献を評価するとのことでありました。  そして、公募提案型売却の手続が行われました結果、学識者、地域住民、札幌市職員で構成されます審査委員会におきまして、社会医療法人北楡会と株式会社アインホールディングスが最優秀提案者として選定されております。  そこで、質問ですが、最優秀提案者の提案内容につきまして、公募提案型売却の審査に当たって重視するとしておりました地域への貢献性や全市的な公共性の観点から、札幌市としてどのように受け止めているのかをお願いいたします。 ◎山内 プロジェクト担当部長  ただいまご質問のありました地域への貢献性や全市的な公共性の観点からの札幌市の受け止めについてお答えいたします。  今回の提案は、そのコンセプトを、様々な世代が地域の中で健康で安心して暮らすこととしておりまして、中心となる病院に、調剤薬局、カフェ、保育所、訪問看護ステーション等の複合施設を併設するものとなっております。  最優秀提案者の選定に当たった審査委員会においては、地域への貢献性について、建物の屋内、屋外に、通行する方々の興味を引く仕掛けや、ネットワークの核となり得る事業内容など、ハードとソフトの両面で、様々な地域貢献や地域交流に資する提案がなされていることが評価されております。  また、全市的な公共性についても、高度医療、地域医療の提供のほか、高齢者の身体機能や認知機能の低下予防、いわゆるフレイル予防や子育て環境づくりなど、現在の社会課題の解決や市民利便性の向上に大きく寄与する内容であると評価されております。  札幌市といたしましても、審査委員会と同様の評価をしているところでありまして、これらの提案が実現すれば、地域や世代間交流の活性化につながり、市民への安全・安心の提供や、少子高齢化への対応といった市が抱える課題にも対応し得る施設になるものと期待しております。 ◆松井隆文 委員  ただいまの答弁ですと、地域への貢献性の観点からも期待できる提案内容であったということでありますけれども、この審査委員会の報告書によりますと、地域交流機能などについて、まだ具体化されていないものもあるということであります。  完成後の施設や、その利用方法が期待どおりのものでなかったといった事態を避けるためには、やっぱり、地域の声を聞きながら、新たな施設の設計、また、建設を進めていくということが必要であると考えます。  そこで、質問いたしますが、今後、施設の設計や建設に当たりまして、地域の声がどのように反映されていくのか、また、札幌市としてその過程にどう関与していくのかという点についてお伺いいたします。 ◎山内 プロジェクト担当部長  今後の施設建設に当たり、地域の声の反映について、札幌市がどのように関わっていくかのご質問にお答えいたします。  事業化に当たっては、最優秀提案者において地域説明会を開催するほか、市民向けの屋内スペースの活用に関するワークショップ等を行うこととしていることから、札幌市といたしましては、これらの場が、多くの市民にとって、正確な情報を入手し、必要な質問や意見を述べられる機会となるよう、助言等の協力を行ってまいりたいと考えております。 ◆松井隆文 委員  最後に、3点要望させていただきますが、まずは、ただいまご答弁いただいたとおり、今後も引き続き地域の声が反映されますよう、札幌市としてもしっかりと関与していただきたいという点でございます。  2点目に、北楡会からの提案では、JR白石駅と地下鉄白石駅からの送迎バスをコミュニティバスのようにすることも検討したいということでありました。  旧白石区役所周辺では、区役所があったときにはバス路線であったけれども、区役所移転後はバスがほとんどなくなって、地域から不便になったという声も上がっております。JR白石駅と地下鉄白石駅を結ぶ既存バス路線はありますものの、北楡会のコミュニティバスの提案については、市の立場からも実現に向けてご協力をいただきたいということであります。  また、先日の代表質問でも、我が会派の中川議員から、市有地の戦略的な利活用ということについて取り上げさせていただきました。  このたびの社会医療法人北楡会と株式会社アインホールディングスの提案というのはすばらしいものでありまして、この地域の発展に寄与するものであると評価しておりますけれども、白石区役所が移転をしてから5年以上が経過しているということを考えますと、あまりにもスピード感に欠けているのではないかと思うところでもあります。  今後、様々な施設の跡地利用においては、まちづくり政策局としても迅速な対応を心がけていただきたい、以上の要望を述べさせていただいて、私の質問を終わります。 ○成田祐樹 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○成田祐樹 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  次に、討論を行います。  討論はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○成田祐樹 委員長  なければ、討論を終了いたします。  それでは、採決を行います。  議案第26号を可決すべきものと決定することにご異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○成田祐樹 委員長  異議なしと認め、議案第26号は、可決すべきものと決定いたしました。  以上で、委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午後2時23分...