まず、(1)
開催件数の推移につきましては、過去10年間増加を続けているほか、(2)全国の
イベント消費規模につきましても、
展示会の
開催件数と同様、増加を続けております。
続きまして、3
ページの2 全国の
展示施設の現状でございますが、全国には、
アクセスサッポロの
展示面積5,000平米を超える大
規模な
施設が各地に
整備されております。近年では、2021年4月に
マリンメッセ福岡が5,000平米の
展示場を増築したほか、
ポートメッセなごやの新第1
展示館の
建て替え計画が進むなど、新たな
施設の建設も進んでおります。
ページをおめくりいただきまして、4
ページの第2章
札幌市における
展示施設の現状と
課題でございます。
1の
アクセスサッポロの現状についてでございますが、これまで、80%前後の高い
稼働率で推移してございます。
(2)の
アクセスサッポロが抱える
課題でございますが、
展示面積が不足していることにより、
開催内容が制限される場合があるほか、
完全間仕切りができない構造によって複数の
イベントを同時に
開催できないなどの
課題を抱えております。
また、
稼働率が高いことによって、新たな
催事を受け入れる余地がほとんどなく、過去3年間で174件、年間50件以上の
催事を断るなどの
機会損失が発生している
状況であります。
次に、5
ページ目の2
札幌市の
展示機能を持つ
施設の現況でございます。
市内には、
アクセスサッポロのほか、五つの
展示機能を持った
施設がございますが、各
施設の
稼働率は、図表7のとおり、軒並み高くなっております。
市内の
主催者からは、
施設に空きがなく、
会場確保が困難であるといった意見のほか、テーマや期間を定めて
開催する
企画展など、
長期利用が可能な
施設が不足しているといった意見がございました。
また、
首都圏の
主催者からは、
展示会の採算を考えた場合、少なくとも1万平米以上の
面積が必要であるといった意見や、
スポーツ施設の
展示会利用につきましては、
床養生のコストが発生するだけでなく、円形の形状によって使い勝手が悪いといった意見がございました。
ページをおめくりいただきまして、6
ページの3
アクセスサッポロに対する
主催者需要でございますが、
需要量の算定に当たりましては、
主催者へのヒアリングや
アンケート調査から判明した
需要を定量化し、
面積として換算すると、合計で約323万平米の
需要を把握しております。
次に、7
ページの新たな
展示場整備の
必要性でございますが、大
規模な
展示会・
見本市の
開催や、
既存主催者の
催事需要、新たな
催事ニーズへの対応が必要であるほか、
大谷地流通業務団地の
高度化に向けて
アクセスサッポロの用地の活用が必要であることなどを踏まえ、
アクセスサッポロを移転させて、新たな
展示場を
整備することとしております。
ページをおめくりいただきまして、8
ページの第3章
施設の
整備方針でございます。
まず、1
施設の
コンセプトにつきましては、
北海道・
札幌の
経済をリードする新たな
産業交流拠点、豊かな
都市文化を育む
にぎわい創造拠点、
地域の安全・安心を支える
防災拠点、新たな時代を見据えたデジタル技術や
環境基準に対応した
展示場の四つを設定しております。
次に、9
ページの
施設規模についてでございますが、6
ページで申し上げた新
展示場の年間約323万平米の
需要に適した
展示面積を検討した結果、図表10のとおり、1万5,000平米の
展示面積が適正であると評価いたしました。
また、
展示場に付随する諸室については、他
都市の
施設における
展示面積に対する各
諸室面積の割合を参考に、図表11のとおり設定いたしました。
ページをおめくりいただきまして、10
ページの第4章
整備予定地でございますが、
現地建て替えと旧
北海道立産業共進会場用地への
移転建て替えを比較検討した結果、旧
北海道立産業共進会場用地が優位であると評価しております。
次に、11
ページの第5章
施設計画でございますが、
展示ホールを無
柱空間にするとともに、セミナーや商談に使用できる
会議室などを
整備することとし、図表14にあります
配置計画の
モデルプランを作成いたしました。
ページをおめくりいただきまして、12
ページの第6章
事業手法及び
概算建設工事費でございます。
札幌市PPP/
PFI優先的検討指針や
市場調査などを踏まえ、13
ページの
定量評価や
定性評価を行った結果、
ページをおめくりいただきまして、14
ページの6
総合評価において、
PFI、
BTO手法を採用することといたしました。
なお、新
展示場の
運営に当たりましては、
アクセスサッポロを管理
運営する
札幌産業流通振興協会が関与することを基本としつつ、引き続き、団体の在り方や望ましい
運営体制について検討してまいります。
続きまして、第7章
施設整備の効果でございますが、新
展示場の
整備によってもたらされる
経済波及効果は約508億円、
雇用誘発人数は約5,255人、
税収効果は約16億円となっております。
また、第8章
事業スケジュールですが、2026年度中の竣工を目指し、ご覧のような業務を進めてまいります。
私からは以上でございます。
ご審議のほど、よろしくお願いいたします。
○
松井隆文 委員長 それでは、質疑を行います。
◆
小竹ともこ 委員 私からは、まず、新
展示場の
施設の
規模について伺います。
全国の
展示施設の
整備状況を見ますと、東京や大阪、愛知などの3
大都市圏に大
規模な
展示施設が集中しておりますが、神戸市や福岡市、
北九州市など、本市と
都市規模が類似した
都市でも1万5,000平方メートル程度の
展示面積を有しております。
これらの
都市の
施設と比較しますと、
アクセスサッポロの
展示面積5,000平方メートルは些少と言わざるを得ず、今ほどのご説明にもありましたように、
展示面積が不足しているため、
主催者がやむを得ず
イベントの内容を制限したり、
開催を断念するなどのケースが相次ぎ、
機会損失が大変多く発生していたとのことであり、今回、
展示面積を拡張し、
機能的な新たな
展示場を
整備する
必要性を強く感じております。
先日、
コロナ禍の影響もありまして、
札幌市の
人口が戦後初めて減少に転じたという報道がありました。私は、これを直ちに
人口減少イコール市場の
規模縮小と捉えるのではなく、
北海道と
札幌市の持続的な発展のため、日本の
食料基地と言われる
北海道の魅力を強く発信し、
農林水産品をはじめとする様々な産品の販路を、国内はもとより、海外に拡大することが必要かつ重要であると考えます。
展示会は、このような
販路拡大の場を創出する絶好の機会であり、新たな
展示場を積極的に活用することで、
市内企業の
販路開拓支援を一層強化することにつながります。
このようなグローバルな展開を考えたときに、国内のみならず、海外の諸
都市との
都市間競争に打ち勝たなければなりません。
ちなみに、
札幌市と
姉妹都市である
アメリカ・
ポートランド、
ドイツ・
ミュンヘン、
姉妹都市ではありませんが、平成29年に
札幌市議会で
海外視察に行った
カナダ・
エドモントン市のそれぞれの
都市にある
展示場の
面積の資料が私の手元にございます。
これによりますと、
アメリカ・
ポートランド市では、
人口が64万人、
オレゴンコンベンションセンターの
面積は2万3,690平方メートルということです。
ドイツ・
ミュンヘン市におきましては、ヨーロッパ全体の
自動車産業を背景に、
人口が147万人でありながら、
ミュンヘン国際見本市会場は20万平方メートルとのことでございます。
また、
カナダ・
エドモントン市につきましては、
人口98万人、
エドモントンエキスポセンターは
面積3万7,225平方メートルということでございます。
これらの
都市とは、
産業構造やその土壌、
都市の
人口規模ではなく、
交流人口の違いなど、一概に比較できるものではないと承知しておりますけれども、
先ほども申し上げましたように、
北海道、
札幌ならではの特性や魅力を、国内は言うに及ばず、海外にも強く広げていくという観点からは、今回の
計画で見込まれている
展示面積1万5,000平方メートルでは
面積の
規模が不足しているのではないかという印象を拭えません。
そこで、改めて
質問をいたしますが、新たな
展示場の
展示面積を1万5,000平方メートルとしたその算定の
考え方について伺います。
◎高橋
国際経済戦略室長 展示面積の算定の
考え方についてでございますが、
展示面積の算定に当たりましては、
市内外の
主催者に対しての具体的な
展示会等の
開催意向を幅広く調査し、
開催可能性の高い
需要を積み上げて、総
需要量を算出いたしました。
この
需要量に対して適正な
規模を検証しましたところ、1万5,000平米の
展示面積の場合、全ての
需要を取り込むことができるとともに、最も高い
運営収益を見込むことができますことから、
面積稼働率及び
運営収支の観点から、最適な
展示面積と判断したところでございます。
また、新たな
展示場は、
展示ホールを分割して
利用することができますことから、複数の
展示会を同時
開催するなど、
運営面で工夫することにより、新たな
需要にも対応が可能であると考えております。
◆
小竹ともこ 委員 主催者の
需要にも対応しつつ、経営の
安定性も踏まえた
規模かつ
展示ホールの
分割利用などによって効率的に
需要を取り込んでいく方針ということでございました。
国内の他
都市と比べて遜色のない、いわば身の丈に合わせたという印象は拭えない感が残りますし、当然ながら、このような新たな
展示場の
整備計画案は、本市においてそうそうあるわけではないだけに、また、
積雪寒冷地である
札幌、
北海道においては、
屋根つきの
展示場は大変貴重なものでございます。
本
計画案に示されている目的、
北海道、
札幌の
経済成長を力強く牽引する新たな
産業交流拠点となることを目指すための必要な
規模であるかの疑問は感じるところであります。
一方で、
展示面積がどれだけのものであっても、
展示場の価値を最大限発揮し、
市内事業者の
販路拡大に資する
展示会を数多く
開催することが重要であることは言うまでもなく、その実現によって
本市経済が一層活性化していくものと考えております。
そこで、
質問いたしますが、
経済活性化に資する
展示会等の
開催に向けて、今後どのような
取組を行っていくのか、伺います。
◎高橋
国際経済戦略室長 経済活性化に資する
展示会等の
開催に向けた今後の
取組についてでございますが、これまでも、
アクセスサッポロでは、
ビジネスEXPOなどの
経済活性化に資する
展示会が
開催されておりますが、新たな
展示場におきましては、これらの
展示会の
継続開催はもとより、
首都圏等で
開催される大
規模な
展示会の誘致が重要であると考えております。
展示会の誘致に当たりましては、
札幌産業流通振興協会が関与することで、
アクセスサッポロの
運営で培ってきたノウハウやネットワークを最大限活用するとともに、
出展企業の募集や
広報PR等の
開催支援を本市と
施設運営者が一体となって実施できる体制を構築してまいりたいと考えております。
さらに、
展示会の誘致だけではなく、
北海道、
札幌の強みや特徴を生かした
展示会を自ら創出することが
市内企業のビジネスチャンスにつながりますことから、
施設運営者や
関係団体等と連携して、
展示会の創出に向けた
取組について検討してまいりたいと考えております。
◆
小竹ともこ 委員 アフターコロナにおいて、
既存産業を強化し、新たな
成長産業を育成していくためにも、この新たな
展示場を
札幌の
経済を牽引するエンジンとして活用することが重要であります。
今ほどご答弁された
取組のほかに、
北海道、
札幌の
経済をリードする
産業交流拠点という新
展示場の
コンセプトをしっかりと実現できるように、今後の
施設整備や誘致、
創出策の検討に取り組んでいただくこと、あわせて、
アクセスサッポロが立地する
大谷地流通業務団地は、未
利用地がなく、団地内における土地の確保は喫緊の
課題とのことであり、
立地企業の
建て替え用地としての再編が急がれているとのことであります。
今後、
アクセスサッポロの
跡地活用についても、
札幌の
経済成長につながるものとなるよう、しっかり
調査検討をしていただくことを求めたいと思いますし、さらには、最
上位計画として
札幌市
まちづくり戦略ビジョンが位置づけられていることから、これらの
計画を点ではなく面として総合的な
計画とすること、また、
施設整備後の
運営に当たっては、国内、海外の他
都市との競争を勝ち抜けるように、
民間活力の導入、
営業力の強化など、力強く進めていただくことを求めまして、私の
質問を終わります。
◆
成田祐樹 委員 私からは、新
展示場の
利用や
汎用性について
質問をしたいと思います。
これまで、
大谷地流通団地の再編については、種地が必要であることや、老朽化した
アクセスサッポロに代わる
施設の
必要性につきまして、昨年10月の
決算特別委員会のときにもお伺いしてきたところですが、今回の
基本計画案が出てきたことも踏まえて、幾つか
質問をしたいと思います。
個人としても、これまで、この
計画案に記載されている全国の主な
展示場のうち、大体3分の1くらいの
施設については訪問したことがありました。もちろん、
都市の
立ち位置によって
規模などが違いますが、実際に各
地域の
展示場が利活用されているところを見てきた中で、
札幌については、
アクセス面においても、また、
サイズ的な話においても、やはり、新たな
展示場が必要な
状況となってきているということについてはよく理解できるところです。
とりわけ、どの程度の
規模が必要かという議論も出てくるかと思いますが、現状、
札幌が持ち合わせていない1万5,000平方メートルという数字については、
展示場を分割して
利用する際の
汎用性や広さも考えると、他市の
展示場と比較しても極めて妥当な
サイズ感ではないかと思っております。
我が会派においても、感染が一時落ち着いた11月に、
計画と同じような
サイズである
北九州市の
西日本国際展示場を視察してきました。本館が1977年、新館でも1998年の
運用開始と、
施設そのものはかなり年季が入ってはいましたが、一方で、定期的に
開催する
イベントを着実に増やしているなど、実績を積んできていることを確認してきました。
もちろんこの
コロナ禍で
イベントがキャンセルになるなどの苦しい
状況も伺ってきましたが、その一方で、どんな
状況でも実施される
各種試験や
国家試験の
会場になるなど、毎年の固定した
利用も見受けられ、逆に、大きな
スペースや高い天井などを持っている強みを生かし、密を避けた
感染対策として運用しているのも印象的でした。
ただ、
施設が古いことで、
トイレなどの
機能が弱く、多様な
集客イベントの中でも、短時間にお
手洗い利用が集中する
イベントなどを催した場合には、かなりの混雑が出るなど、近年、改修せざるを得なかった箇所もあったようです。
新たな
展示施設を設ける際、
分割利用の
利便性については、
稼働率を上げる要素になる一方、分割することで、
トイレや
主催者室、控室などといった
附帯施設が物足りなくなる
可能性もあり、新
展示場がどこまでの用途を考えているかによって、
整備するものも微妙に変わるのではないかと考えております。
特に、この
計画案の
必要性の中には、
国家試験などの
試験会場での
利用や、
北九州市や静岡市などで毎年行われている
東京ガールズコレクションといった
ファッションショーのような
利用などの記載がなく、他市の
利用例を見ると、ビジネスライクに限らず、もう少し用途を広げてみてもよいのではないかなとも考えるところです。
そこで、
質問ですが、
展示場の用途についてはどのように考えているのか、また、
分割利用が可能な
施設であることを念頭に置いた場合の
機能配置についてはどのように考えていくのか、
方向性をお聞かせください。
◎高橋
国際経済戦略室長 展示場の用途と
機能配置についてでございますが、
アクセスサッポロは、企業の
販路拡大に資する
展示会はもとより、
市民向けの
即売会等の
会場として
利用されておりますが、新たな
展示場は、
施設規模や
機能が向上することにより、例えば、
映画等の
商業撮影ですとか
技能コンテストなど、幅広い用途で
利用できるものと考えてございます。
機能配置につきましては、他
都市の
展示場における諸室の
配置状況や
主催者の意見などを参考に、
分割ホールごとに十分な諸室を配置することとしておりますが、より具体的な
機能の配置につきましては、来年度検討する
要求水準において明示する
予定でございます。
また、
来場者が特定の時間や場所に集中するなど、混雑が予想される
イベントの
開催に当たっては、
展示場運営者が諸室の
有効利用や
来場者の
誘導策等を工夫することによって円滑な
イベント運営を行っていきたいと考えてございます。
◆
成田祐樹 委員 ぜひ多様な
イベントに対応できるような、もちろん
稼働率が上がったほうがいいので、そういったようなことも念頭に入れながら、ぜひ
施設整備を進めていただきたいなというふうに思っております。
それで、もう1点気になるのが、現地への
アクセス及び
交通対策についてです。
予定地である旧
北海道立産業共進会場用地については、近隣において
札幌ドームがあるほか、近年では、
ブランチ札幌月寒といった
商業施設や
日本医療大学ができるなど、一気に開発が進んだ
地域でもあります。
特に、
札幌ドームでの
イベント開催時には、
周辺道路が非常に混雑するなど、
地域の発展とともに
交通渋滞が
課題になっている場所でもあります。特に、
北野通と
白石藻岩通の交わった
交差点については、
右折待ちを中心とした
交通渋滞が多く見られる
状況にあり、そこにさらに新
展示場が加わった場合、
イベントなどの時間帯が重なった場合においては、より一層の
交通渋滞の懸念が残るところです。
そのためにも、
公共交通機関との
連動性と
周辺道路を含めた
交通対策が一つのキーポイントになるのではないかと考えております。例えば、
公共交通であれば、
地下鉄福住駅と南郷13丁目駅の
利用とどうつなげていくのか、
周辺道路の改良や敷地内の
道路敷設をどう考えていくかなど、
近隣住民の負担とならないような
交通対策が必要になるのではないかと考えているところです。
ここで、
質問ですが、
公共交通機関からの誘導及び
周辺の
交通対策についてはどのように考えているのか、見解をお伺いしたいと思います。
◎高橋
国際経済戦略室長 公共交通機関からの誘導及び
周辺の
交通対策についてでございますが、
整備基本計画の策定に当たり、
アクセスサッポロの
駐車場利用状況を基に、新たな
展示場に係る
交通量の増加を推計し、
周辺交差点への
影響評価を行ったところ、
交通処理が可能と判断される基準の範囲内となっております。
しかしながら、
整備予定地周辺は、現状でも
交通量が多く、時間帯によっては混雑が発生しておりますことから、可能な限り
周辺交差点への負荷を集中させない
取組が必要であると考えております。
そこで、
シャトルバスの活用による
公共交通機関の
利用促進や、
駐車場出入口の
複数設置による
交通の
分散化を図るなど、
交通負荷の抑制に向けた
取組について、今後、
近隣住民や
関係部署、警察などと協議を行ってまいりたいと考えております。
◆
成田祐樹 委員 1問目の
質問とも似たような感じになってしまうのですが、やはり
出入りが集中する、
出入りが一定で、ある程度の数がゆっくり入っていって、ゆっくり出ていくような
イベントだったり
展示会の場合であれば、そんなに気にしなくてもいいかなと思うのですけれども、
先ほど申し上げたような
ファッションショーだったり、一時的に人が集約するような
イベントの場合は、やはり一気に出ていくという部分も考えられますので、ぜひこの
交通対策についても、
ドームの
利用の部分としっかり並行して考えながら対策をしていただくことを求めまして、
質問を終わりたいと思います。
◆好
井七海 委員 私からは、新
展示場と
周辺施設との連携などについて
質問させていただきます。
新たな
展示場の
整備予定地であります旧
北海道立産業共進会場跡地の
周辺は、私が住む
月寒東地域にありまして、この付近は、以前、雪の
堆積場やドッグラン、
八紘学園用地として使われておりました。その場所に
スーパースポーツゼビオドーム札幌月寒店ができ、近年、たくさんの市民が
利用する生協やブックオフ、ケーズデンキが立地し、その後に、
ブランチ札幌月寒、
日本医療大学が設立し、歴史のある
八紘学園が開校している場所でもあり、
商業施設などのほか、
教育施設が立地しております。近年は、雇用も増え、学生をはじめ、病院に通う方、
買物客、教職員や店員など、何千人もの人が行き交う
にぎわいの場となりました。
一方、現在の
アクセスサッポロは、
流通業務施設が多く立地する
大谷地流通業務団地内にありますが、新たな
展示場の
周辺には、
先ほども言いましたが、
住宅街と
商業施設や
教育施設が存在しており、これまでとは全く異なる
周辺施設との連携など、新たな役割が期待できるところであります。
新
展示場におきましては、これまで
アクセスサッポロで
開催されてきた既存の
展示会などによる
利用はもちろんのこと、新たな
展示場と
周辺施設とが一体となって
地域の
にぎわい創出に向けた
取組を進めていくことが重要であると考えます。
そこで、
一つ目の
質問ですが、
周辺施設との連携についてどのように考えているのか、お伺いいたします。
◎高橋
国際経済戦略室長 周辺施設との連携についてでございますが、新たな
展示場が
施設の
コンセプトに掲げる
にぎわい創造拠点としての役割を発揮するためには、
周辺施設とともに、
地域の
にぎわい創出や
地域防災、
交通対策などの
取組について連携していくことが重要であると認識しております。
そのためには、本市と新たな
展示場の
施設管理者、
周辺施設の各事業者がアイデアを出し合いながら相乗効果を発揮できる
取組を検討していくことが必要と考えております。
各
施設がそれぞれの特性を生かしながら、一体となって
地域のまちづくりに取り組むことができるよう、現段階から緊密に
施設間で情報共有を図り、相互に協力できる体制を構築してまいりたいと考えております。
◆好
井七海 委員 にぎわいの創出や、また、
交通対策、相乗効果など、そういったことに
地域の者としては非常に期待しております。
また、新たな
展示場には、
地域の
にぎわい創出としての
機能だけではなく、
防災拠点としての役割も求められるところであります。平成30年9月6日に発生しました
札幌市及び
北海道内に甚大な被害をもたらしました
北海道胆振東部地震では、市内の広い範囲で震度5弱以上の強い揺れに見舞われ、多くの人的被害や住宅被害などが発生し、
月寒東地域でも多くの方が被害に遭われております。
また、道内全域にわたるブラックアウトといういまだかつてない大停電の被害がありましたが、もし今のような厳冬期に災害が襲ってきたら、さらに大きな被害が起こると思います。また、近年、いわゆるゲリラ豪雨や竜巻など、地震以外の自然災害も散見されるなど、様々な災害への対応が求められております。
将来にわたり市民が安心・安全に暮らすことができるよう、新たな
展示場におきましても、新たな観点から防災
機能を備えることが重要だと思います。
そこで、
質問ですが、新
展示場における
防災拠点としての活用についてどのように考えているのか、お伺いいたします。
◎高橋
国際経済戦略室長 新
展示場における
防災拠点としての活用についてでございますが、新たな
展示場は、耐震化を図るなど、災害に強い
施設として
整備し、
展示ホールやホワイエなどの広い空間や複数の
会議室等を配置することから、
地域住民の避難場所等としての適性も有していると考えております。一方で、新たな
展示場が
防災拠点としての役割を果たすためには、
防災拠点に必要となる設備や
機能を備え、災害発生時において直ちに避難場所等として活用できることが重要であります。
今後、新たな
展示場の
防災拠点としての在り方や必要な設備及び
機能について、
地域住民や関係部局と協議の上、検討を進めてまいりたいと考えております。
◆好
井七海 委員 最後に、要望になりますが、
先ほど成田
委員からもありましたけれども、
地域に住む方々から一番多くいただく声は、
交通渋滞と犯罪であります。初めにも言いましたが、ここ20年くらいの間に何千人もの人が行き交う
地域になりましたが、
公共交通が全く通っていない
白石藻岩通にも面しておりますので、バス路線の変更なども考慮していただきたい、また、除雪なども含めて
交通渋滞のことを十分考慮していただくことを1点求めておきます。
また、新たな
展示場は、これまでの
利用方法に加えて、
周辺地域はもちろんのこと、
札幌ドームなども含め、
周辺施設と連携して、
展示場としての
機能を最大限発揮することが重要です。新
展示場は、
展示機能だけではなく、
地域住民の安心・安全を確保するという視点から、
防災拠点としての活用も求められるところでありますので、新たな
展示場が
地域に根差した
施設となることを強く要望し、
質問を終わります。
◆村上ひとし
委員 私は、
アクセスサッポロの現状認識と、全国における
展示場の
整備事例、そして、新たな
展示場の住民
利用の3点について
質問をいたします。
まず最初に、
アクセスサッポロの現状認識についてであります。
新たな
展示場は、
展示面積を1万5,000平米に拡張し、様々な
催事の
開催を見込む
計画であり、本市の地場産業の振興にも大きく寄与するという説明でありました。一方、現在の
アクセスサッポロは、1984年、昭和59年に開館して以来、
札幌国際
見本市の
開催を皮切りに、様々な
展示会や
イベントなどが
開催されてきたと聞いております。
先ほどの説明では、年間の
施設稼働率が約8割であるということでありました。行政として、新しい
施設につくり替えるときには、旧
施設の果たしてきた
経済効果や市民サービスなどを検証するということは極めて重要であると考えます。
そこで、お尋ねいたします。
アクセスサッポロがこれまで果たしてきた役割についてお伺いをいたします。
◎高橋
国際経済戦略室長 アクセスサッポロがこれまで果たしてきた役割についてでございますが、
アクセスサッポロは、道内外の工業製品等の展示紹介を通じて、
北海道産業の
高度化と発展を図ることを目的として、
見本市、
展示会をはじめ、多様な
催事を
開催してまいりました。
開館以来、一貫して7割から8割の高い
稼働率で推移し、多くの中小企業に
販路拡大の機会を提供してきており、時代とともに成長する産業・企業の
経済活動を支える役割を果たしてきたところでございます。
また、近年は、
展示会のみならず、
市民向けの即売会やファミリー向け
イベントのほか、福祉や環境、子どもをテーマとした公益的な
イベント等の
開催が増加するなど、市民生活の質の向上にも貢献してきたところでございます。
◆村上ひとし
委員 北海道の産業のみならず、市の
経済の活動を支えてきたということであります。
次に、全国における
展示場の
整備事例についてです。
計画では、
展示ホールはもちろん、セミナーや
会議室、商談など、多様な用途で
利用可能な
会議室や
展示場の入り口から、
展示ホールや広い通路や広間の部分、いわゆるホワイエ等を配置するほか、
利用者の
利便性を考慮した設備を備えるなど、様々な
機能を併せ持つということであります。
当然、これらの
整備手法と併せて、
施設の
運営手法についての検討も必要となります。
事業手法の一つとされる
PFI事業は、公共
施設などの建設、維持管理、
運営などを民間の資金や経営能力を活用して推進するものですが、事業の破綻や事実上の倒産事例がこの間、相次いでおります。
先ほどの説明でも、既に全国には本市の進める新たな
展示場と同等
規模以上の
展示場などが既に複数
整備されておりますが、近年、
展示機能を強化するため、新たに
整備された
施設もあると聞いております。
そこで、お尋ねいたします。
今回、新たな
展示場は、
PFI、BTO方式で
整備するとのことですが、全国の
展示場の
整備運営手法としてはどのような事例があるのか、お伺いをいたします。
◎高橋
国際経済戦略室長 全国の
展示場の
整備運営手法の事例についてでございますが、これまでの
展示場は、公共が
施設を
整備し、指定管理者制度によって
運営する事例が多くありましたが、近年
整備された
展示場につきましては、民間資金を活用して
施設を
整備し、
運営を民間に委ねる
PFI手法等を活用した事例が増えております。
例えば、
マリンメッセ福岡B館は
PFI手法を活用しておりますほか、パシフィコ横浜ノースでは、
施設の所有権を公共が有したまま
運営権を民間事業者に設定するコンセッション方式を活用するなど、様々な官民連携による
事業手法を採用した事例がございます。
こうした事例を踏まえ、新たな
展示場につきましては、
PFI手法を採用することとし、官民のノウハウを最大限発揮できるように、来年度、実施方針や
要求水準の検討を進めてまいりたいと考えております。
◆村上ひとし
委員 この
PFI事業の
課題でありますが、一般的には、雇用の面では、官製ワーキングプアを生み出す懸念があると言われております。
さらに、
PFIの先進国でありますイギリスでは、2018年1月に
PFI受注の大手企業カリリオンが経営破綻をいたしました。
国内でも、
PFIの失敗事例として、福岡市のタラソ福岡、
北九州市のひびきコンテナターミナル、名古屋市の名古屋港イタリア村などの経営破綻、そして、仙台市のスポパーク松森の天井崩落事故、近江八幡医療センター、高知医療センターの契約解除などが有名であるとされております。
このように、
PFI事業が破綻したり、あるいは問題が起これば、市民に大きな影響と損害をもたらすわけであります。
基本計画案では、新たな
展示場は
PFI、BTO方式で事業化を進めていこうということでありますが、
事業手法としては様々な
課題があることを指摘しておきます。この件は、次の機会に深めさせていただきたいと思います。
最後に、新たな
展示場の住民
利用についてであります。
計画では、
会議室やホワイエを
地域の住民や市民にも開放し、
地域の
にぎわいを創出するなど、新たな役割を担うとしております。
市民からは、集会
施設が不足しているといった声も聞いておりますので、このような公共
施設を
地域住民にも開放するという視点は非常に重要であると考えます。
また、
アクセスサッポロは、
公共交通機関による移動が不便な印象を受けますが、新たな
展示場が多くの市民に親しまれ、大いに
利用されるためには、
交通アクセスも重要な要素だと考えます。
そこで、お尋ねをいたします。
新たな
展示場では、
地域住民がどのように
利用することを想定しているのか、また、
アクセスサッポロと比較して
交通の
利便性はどのように変化するのか、お伺いをいたします。
◎高橋
国際経済戦略室長 地域住民の
利用と
交通の
利便性についてでございますが、新たな
展示場の
地域住民による
利用といたしましては、
先ほどお答えした
防災拠点としての
利用はもとより、例えば、ホワイエの一部を使った
地域住民による作品展示や、
展示場に付随する
会議室における
地域住民の集会やサークル活動などを想定しております。
交通利便性についてでございますが、
予定地である旧
北海道立産業共進会場用地は、地下鉄東豊線福住駅と東西線南郷13丁目駅の両駅から徒歩圏内であり、
アクセスサッポロと比べて最寄り駅から近くなることから、
公共交通による
アクセス性は向上するものと考えております。
また、
アクセスサッポロは、駐車場の一部が厚別川で分断されておりますが、新たな
展示場は、同一敷地内に駐車場を
整備し、
アクセスサッポロを超える駐車台数が確保できますことから、自家用車による来場の
利便性も高くなるものと考えております。
◆村上ひとし
委員 アクセスサッポロの場合、
会議室などの
利用率、
稼働率は、思ったより高くなかったというふうに聞いております。それには様々な要因があるのだと思います。
新たな
展示場を
整備する際、
地域住民や
利用可能な
機能をさらに充実させたとしても、それが
地域住民や市民に活用されなければ意味がありません。市民が積極的かつ有意義に活用できるよう、
会議室などの
機能を広く周知する
取組が重要だと思います。様々な観点から大いに検討をして、住民
利用がされる
施設を目指していただきたいと申し上げて、終わります。
○
松井隆文 委員長 ほかに質疑はございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
松井隆文 委員長 なければ、質疑を終了いたします。
以上で、
委員会を閉会いたします。
――――――――――――――
閉 会 午後1時44分...