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令和 2年第一部決算特別委員会−10月22日-07号
令和 2年第二部決算特別委員会−10月22日-07号

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  1. 札幌市議会 2020-10-22
    令和 2年第二部決算特別委員会−10月22日-07号


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    令和 2年第二部決算特別委員会−10月22日-07号令和 2年第二部決算特別委員会  札幌市議会第二部決算特別委員会記録(第7号)               令和2年(2020年)10月22日(木曜日)       ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ●議題 付託案件の審査 ●出席委員 33名(欠は欠席者)     委 員 長  林   清 治      副委員長   村 山 拓 司     委   員  武 市 憲 一      委   員  三 上 洋 右     委   員  高 橋 克 朋      委   員  山 田 一 仁     委   員  長 内 直 也      委   員  よこやま 峰子     委   員  北 村 光一郎      委   員  伴   良 隆     委   員  阿部 ひであき      委   員  松 井 隆 文     委   員  三 神 英 彦      委   員  小須田ともひろ     委   員  小 野 正 美      委   員  桑 原   透     委   員  峯 廻 紀 昌      委   員  村 上 ゆうこ     委   員  かんの 太 一      委   員  成 田 祐 樹     委   員  たけのうち有美    欠 委   員  あおい ひろみ     委   員  田 島 央 一      委   員  國 安 政 典     委   員  福 田 浩太郎      委   員  小 口 智 久     委   員  前 川 隆 史      委   員  森 山 由美子
        委   員  村 上 ひとし      委   員  池 田 由 美     委   員  田 中 啓 介      委   員  吉 岡 弘 子     委   員  佐々木 明 美      委   員  石 川 さわ子       ――――――――――――――――――――――――――――――――――       開 議 午後1時     ―――――――――――――― ○林清治 委員長  ただいまから、第二部決算特別委員会を開会いたします。  報告事項でありますが、あおい委員からは欠席する旨、届出がございました。  それでは、議事に入ります。  最初に、第7款 土木費、第5項 都市開発費のうち都市局関係分及び第7項 建築費について、一括して質疑を行います。 ◆たけのうち有美 委員  私からは、高断熱・高気密住宅普及促進費について2点、集合住宅の高断熱化札幌版次世代住宅補助制度について伺います。  1点目は、高断熱・高気密住宅普及促進費に関して、市営住宅モデルに実施した集合住宅の高断熱化に向けた取組について伺います。  これまで、我が会派は、代表質問や各委員会において、市有建築物や住宅の高断熱・高気密化について、重ねて質問と提言をしてきました。  札幌市は、冬の暖房エネルギー使用量が多く、他都市に比べ建築物での省エネの取組がより求められることとなりますが、逆の見方をすると、世界でも類を見ない積雪寒冷地に立地する大都市という特性から、高断熱・高気密建築物の取組をアピールすることでは、日本において先進地と言えます。  札幌市のこうした取組は、日本中の建築関係者からも注目を受けており、我が会派としても評価しているところでありますし、これからも継続した取組を強力に進めていただきたいと申し上げておきます。  昨年の決算特別委員会においても我が会派が質問し確認をしましたが、新しい住宅マスタープラン変更点として、集合住宅省エネ性能向上の取組を強化していくとのことでした。  具体的な取組として、2016年度から市営住宅里塚団地モデルに選び、断熱材の増し貼りや窓を取り替えるなどの高断熱改修を行い、改修前後の温度データなどを収集し、分析をするという実証実験に取り組んでおり、今年度、ようやく結果がまとまると聞いていたところです。  集合住宅の高断熱・高気密化に向けて、モデルケースとして市営住宅で実証するという取組は有意義な施策と考えています。  そこで、最初の質問ですが、市営住宅モデルとした高断熱化を実施し、どのようなデータが得られたのか、伺います。 ◎山縣 住宅担当部長  ただいまご質問をいただきました高断熱化の結果、どのようなデータが得られたのかというご質問でございます。  幾つかのデータが得られたわけでございますが、重要なデータは主に二つございます。  まず、1点目でございますけれども、灯油使用量に関するデータでございます。高断熱化をすることによりまして灯油使用量にどの程度寄与するのかを把握するため、改修前後の年間灯油使用量について比較をいたしました。  灯油使用量削減率でございますが、国が定めた算出方法によりますと、平均で2割ほど減るという計算でございましたが、実測に協力していただいた住戸の平均では約4割減ったという結果が得られまして、想定より削減効果が大きかったというデータが出ました。  二つ目でございますが、室温変化に関するデータでございます。  高断熱化をすることによりまして、暖房機を設置している居間、設置していない部屋、それぞれの室温にどの程度寄与するのかということを把握するため、住戸内の複数の箇所に温度計を設置し、改修前後の室内温度につきまして比較をいたしました。  室温の上昇につきましては、暖房機を設置していない部屋において特に改修前との上昇度合いが大きいという結果が得られまして、住戸全体では、居間とそれ以外の場所の温度差が小さくなったという結果が得られたものでございます。 ◆たけのうち有美 委員  予想どおりの結果が出たこと、また、想定以上の効果があったことなど、実際に改修をしてみて、計算では分からなかったことも含め、様々なことが明らかになったことと思います。  そこで、次の質問ですが、外断熱改修を行った結果、様々なメリットが実証されたほか、デメリットも明らかになったと思いますが、それぞれどのような内容なのか、伺います。 ◎山縣 住宅担当部長  外断熱改修メリットデメリット、それぞれどのようなことがあったのかというご質問でございます。  まず、メリットでございますが、灯油使用量の減少に関連するものでございます。まず、灯油使用量が少なくなりましたことにより、CO2排出量も約2割削減されたという点がございます。また、灯油代も改修前よりかからなくなっておりまして、家計の負担が減ったという点もあろうかと思います。  次に、室温の上昇に関連いたしまして、温度差が小さくなって快適性が向上したという点でございます。これは、ヒートショックの防止というようなことにもつながるし、健康上も有意義であろうかと思います。さらには、室内の壁の表面温度が併せて上がったということで、一定の結露予防の効果も出ているということであろうかと思います。  一方、デメリットでございますが、何と申しましても、やはり、工事費の増というところに尽きるかと思います。今回の工事費は、1戸当たりにいたしますと約300万円でございまして、一般的な塗装の塗り替えですとか、屋上の防水とか、マンションの大規模改修のときに行われるような通常の外部改修を行う場合、1戸当たり大体130万円でございますので、2倍以上の工事費がかかっておりまして、コスト面では、やはり、どうしてもこれは課題があると言わざるを得ないと考えてございます。 ◆たけのうち有美 委員  既に高断熱・高気密住宅の建設に取り組んでいる意欲的なオーナーの中では、今の答弁にあったメリットデメリットは知られていることかもしれませんが、取り組んでいない事業者や市民にいかに取り組んでもらうかが課題であると考えます。  また、CO2削減の取組は、費用対効果だけで評価するのではなく、地球温暖化対策を推進していくという意識で取り組まなければなりません。今回の取組を契機として、民間集合住宅の高断熱・高気密化がさらに促進されることを期待していますが、検証結果をどう生かしていくのかが重要です。  そこで、次の質問ですが、この検証結果をどのように次の普及啓発の取組に結びつけていくのか、伺います。 ◎山縣 住宅担当部長  検証結果をどのように次の普及啓発の取組に結びつけていくのかというご質問でございますが、委員からただいまご指摘ございましたとおり、高断熱化に向けましては、コスト面だけで判断するのではなく、CO2をいかに削減できるかという視点が重要であるというふうに考えております。  このため、暖房にかかる料金が安くなるという経済的なメリットをアピールする以外にも、快適性が向上することですとか、健康上の問題、それから地球環境への貢献度など、様々なメリットを組み合わせてPRしていくということが望ましいと考えております。  まずは、今回の検証結果につきまして広く公表させていただきまして、今後、今回の検証結果を活用しながら、市民や民間事業者の皆様に対して普及啓発を行ってまいりたいということを考えてございます。 ◆たけのうち有美 委員  答弁にありましたとおり、市が実際の建物でデータを取り、検証したということは、民間集合住宅の高断熱化がなかなか進んでいない現状に対して、行政が具体的に関与していこうという姿勢であると受け止め、評価します。  しかし、今回の実験で得たデータの中にも、今後検討すべきテーマが多くあります。例えば、バルコニー熱気対策です。外断熱工法先進地ドイツメーカーで、バルコニーの断熱に適した素材を開発したメーカーもあり、国内の民間会社の社宅などでも活用している実態も聞いています。  また、今回の実験で目を引くのが窓の断熱化です。以前は輸入製品しかなかった高性能窓国内メーカーで生産されるようになり、コスト的にも大きく下がっています。このように、業界の中でも大きく進んでいるところでもあります。  そのような中で、既に高断熱改修に取り組んでいるマンションオーナーもいますが、今回明らかになったように、工事費の高騰も課題です。今後、行政の支援も重要となってくると思いますので、支援制度の検討を進めることも申し添えておき、この質問については終わります。  次に、札幌版次世代住宅補助制度について、2点伺います。  札幌市独自の基準による高断熱・高気密住宅の普及を図るこの制度については、これまでも我が会派で継続的に取り上げてきました。  直近では、2020年第1回定例市議会予算特別委員会で質問しています。このときは、2020年度の補助制度の大幅な改正内容について確認し、新たな試みもあることから、市民や事業者へ制度の改正内容について十分な周知を行うよう要望していました。  主な改正点は3点で、一つ目は、工事着手時期の制限をなくしたこと、二つ目は、補助金額の見直し、三つ目は、各等級の募集件数を定めず募集を行い、予算の範囲内で補助金の交付を行うことであると認識しています。  今回の大きな改正点は、補助金の申請前に工事完了及び設計適合審査及び工事適合審査を終え、補助金の申請をすることになることです。  そこで、質問ですが、来年1月の申請受付期間に向けて、現在の設計適合審査及び工事適合審査申請状況について伺います。 ◎山縣 住宅担当部長  札幌版次世代住宅補助制度に関します設計適合審査及び工事適合審査申請状況についてでございます。  札幌版次世代住宅設計適合審査及び工事適合審査は、指定した3社の適合審査機関が実施をしております。3社からの報告によりますと、9月末までの申請件数は、設計適合審査は25件、その中で、工事適合審査につきましては1件と報告をされております。例年100件ほどの補助実績があることを考えますと、申請件数は大きく落ち込んでいるのが現状でございます。  今年度は、新築戸建て住宅の設計や工事が始まる年度当初の時期に新型コロナウイルスの影響を受け、市民や事業者の皆様が住宅の設計や工事に着手できなかったというようなことが要因の一つとして考えられるというふうに考えております。 ◆たけのうち有美 委員  例年100件程度の補助実績があるとのことで、現時点の設計適合審査及び工事適合審査申請件数は驚くほど少ないと感じますが、新型コロナウイルスによる本市経済への影響は無視できないものであり、補助対象となる新築戸建て住宅建築市場にも何らかの影響もあったと考えられます。こうした状況の中で、補助制度をできるだけ多くの市民に利用してもらえるよう取組をされたと思いますが、市民や事業者への補助制度について十分に周知をすることは重要であると考えます。  そこで、質問ですが、2020年度における補助制度の周知をどのように行ったのか、伺います。 ◎山縣 住宅担当部長  令和2年度におきます補助制度の周知についてお答えをさせていただきます。  まずは、年度当初にホームページや広報さっぽろへの掲載、地下鉄駅構内でのポスター掲示により周知を図りました。また、過去に札幌版次世代住宅の設計、施工の実績のある事業者の皆様に新しい制度のパンフレットを直接郵送し、周知をさせていただきました。さらなる周知を図るために、3月下旬に事業者及び市民向け改正内容についての説明会というものを実施しようと準備をしていたところでございますが、新型コロナウイルスの影響も考慮して中止せざるを得ない状況となりました。以降も、状況等に応じて補助制度説明会を開催しようとは考えてきましたが、残念ながら開催することはできませんでした。  適合審査機関3社からの経過報告によりまして、今年は申請状況が低調であるというような状況を把握しましたことから、8月の下旬に、設計工事時期などの施工スケジュール補助制度の申請時期を市民向けに分かりやすく説明した資料をホームページなどに掲載し、また、地下鉄構内にもポスターを再度掲示させていただきました。同時に、同様の資料を過去に札幌版次世代住宅の設計・施工実績のある全事業者に送りまして、さらに上位の実績のある事業者には電話を使って働きかけも行い、周知に努めてきたところでございます。  来年度も不透明な状況が続くと思われますが、多くの市民の方がこの制度を活用していただけるよう、効果的な周知方法につきましていろいろ検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。 ◆たけのうち有美 委員  例年以上に周知に取り組んだことが答弁されましたが、結果的には残念な結果となってしまいました。今後、新型コロナウイルスの影響がいつまで続くか不透明ではありますが、今年度のこの制度の実施状況については、結果をしっかりと検証し、今後も多く市民の方にこの制度を活用してもらえるよう、改善すべき点や効果的な広報の仕方について、事業者等の意見も聞きながら検討していただくよう求めて、私からの質問を終わります。 ◆前川隆史 委員  私からは、市営住宅給水設備について、そして、市営住宅里塚団地での生活支援の取組についての2点、順次、お伺いをさせていただきます。  まず、市営住宅給水設備直結方式化の取組についてお伺いをいたします。  直結方式化につきましては、これまでも少しずつ計画的に進めてきていると承知をしております。そのような中、平成30年に発生しました胆振東部地震におきまして、私の地元の東川下団地老朽化が進んでいた給水設備受水槽が破損をいたしまして、私も団地自治会の役員の皆様から要請を受けまして、早速、現場に赴き、被災状況を確認しまして、住宅課の皆さんと何度も協議を重ねながら、一旦、応急処置を取った後、直結直圧方式の改修、修理をしたということがございました。  東川下団地のように、給水方式受水槽方式老朽化が進んでいる団地はほかにもございますので、胆振東部地震のような震災時に、受水槽等の損壊や、停電が発生すると一気に断水を起こしまして、入居者が多大な被害を受けることが想定されるところでございます。  そこで、最初の質問でございますが、給水設備老朽化が進んだ市営住宅についてどのように対応していくのか、お伺いいたします。 ◎山縣 住宅担当部長  市営住宅給水設備についてでございますが、建て替えまたは改修によりまして受水槽方式から直結方式へ変更するための工事を、これまで順次行ってまいりました。また、建て替え時期が近くなってくるというような住棟につきましては、建て替えを待つというようなことにいたしまして、計画的な更新というのは今まで行ってこなかったというのが現状でございます。  しかしながら、今後は、既存の建築物を長く持たせなければいけない、目標耐用年数を長期化するというような必要がありまして、給水設備の計画的な更新を行わなければ漏水などの発生が懸念をされることから、昨年度より、住戸内の給水管を含めた直結方式化工事の設計を実施したところでございます。  当該工事を今年度施工しようと考えていたところなのでございますけれども、この工事の性質上、長時間、住戸内の作業を伴うということがございまして、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、今年度実施予定であった工事につきましては、残念ながら着手には至っていないというのが現状でございます。  今後につきましても、コロナウイルス感染状況などに左右されるということはあると思いますけれども、老朽化が進んでいる給水設備の更新につきましては、計画的かつ継続的に進めてまいりたいということは考えてございます。 ◆前川隆史 委員  新型コロナウイルスの影響で、昨年度、設計に着手して、今年度から、順次、その準備が整ったところから団地の給水設備の改修を行おうと思っていたけれども、新型コロナウイルスの影響で今年はまだ施工ができてないということでございました。ぜひ、今後また、よく状況を見ながら進めていっていただきたいと、このように思います。  次に、本日の本題の質問に移らせていただきたいと思います。  先日、新聞やテレビのニュースで取り上げられました市営住宅里塚団地での生活支援の取組についてお伺いしたいと思います。  我が国の高齢化は、世界に類を見ないスピードで進んでおります。いわゆる団塊の世代が75歳以上となる令和7年頃には、高齢化率は30%に達し、国民の約3割が高齢者になると予想されております。本市も、申すまでもございませんが、急速に高齢化が進んでおります。  そうした中、清田区の里塚団地は、5階建ての建物が14棟ございまして、全部で494世帯が入居可能で、敷地面積も大変広い団地でございます。この里塚団地が完成した昭和62年当時は、若い世代が多く入居していましたが、それから33年が経過した今、入居者の3割以上が65歳以上の高齢者で、しかも、年々、高齢化率も当然上がっております。  団地の出入口はといいますと、国道36号線の旧道の坂の途中にございまして、入居者が外出する際には、坂道を必ず上り下りしなければならず、足腰が衰えたお年寄りにはちょっと厳しい立地条件となっているわけでございます。  その里塚団地において、先般、移動販売車による食料品等の販売を中心に、高齢者の見守り、相談支援、交流、介護予防といった生活支援が行われたと伺っております。  そこで、質問でございますが、今回、本市の市営住宅で初めてこうした生活支援を実施したわけでございますが、こういったイベントの開催に至った経緯についてお伺いしたいと思います。 ◎山縣 住宅担当部長  このたびの支援の取組、これの開催に至った経緯というご質問でございます。  委員のお話にもございましたけれども、里塚団地では、年々、高齢者の世帯が増えておりまして、また、住民同士の交流というものも少なくなりまして、隣近所と疎遠になっておられる高齢の方も多く、お互いの安否なども心配事の一つということになってございます。これまでも、団地自治会民生委員の方、また福祉関係機関から、孤立死入居者安否確認の方法など、様々な課題が挙がってきていた状態でございました。  市営住宅を管理している指定管理者が、高齢者が住み慣れた地域で安心して生活できるよう、入居者がコミュニケーションを取れるような企画というものを考えておりまして、これを自主事業として計画していたところでございます。  一方、地元の清田区では、里塚団地の住民の方から、買い物などの生活に関する相談、買い物に不便といったようないろいろなご相談が、社会福祉協議会をはじめ、関係機関に多く寄せられている状況にございました。  このような状況の下で、清田区社会福祉協議会から、地域で支え合う体制づくりを推進する事業を担っているわけでございますけれども、私どものほうに相談がございまして、ちょうど自主事業指定管理者のほうで考えていたものですから、こちらのほうにつなぎまして、スーパーマーケットなどの協力を得て、団地自治会とともに開催するという運びになったということでございます。 ◆前川隆史 委員  孤立死等の問題も抱えていて、指定管理者自主事業として計画したということでございました。また、社協のほうにも団地の住民から買い物が不便だというような問合せ、相談も多々あったということで、今回、両者がタッグを組んで、スーパー等、民間のお力もいただきながら、こうしたイベントを開催したというお話だったかと思います。  今回のイベントについて、市営住宅では初めての試みであったということでございまして、実施までいろんな苦労も多かったとは思いますが、こうした取組は、お年寄りが住み慣れたまちで日々暮らしていく上で、生活上のちょっとした困りごとが起きたときに、身近に仲間がいると安心して生活できると思いますし、そういった意味でも大変すばらしい取組だと感じた次第でございます。  家の外に出ることで、住民同士や近隣の地域住民とのつながりが持てて、安否の確認ですとか見守り活動を行うことができますし、他都市でも、移動販売車をはじめ、また、キッチンカーによる飲食サービスを行うなどの取組も広がってきていると、そんなようなお話も伺っているところでございます。  そこで、最後の質問でございますが、今回の取組に当たっての評価と今後の開催について、市としてどのようなお考えでいるのか、お伺いいたします。 ◎山縣 住宅担当部長  今回の取組の評価と今後の展開をどのように考えているのかというご質問でございます。  今回のイベントにつきましては、新型コロナウイルス感染症の影響で、ただでさえひきこもりがちな高齢者の皆様に、外出機会あるいは周囲との交流機会を提供するということができまして、大変有意義であったと考えております。  私どもの職員も行っておりましたが、密になるのが心配になるほど盛況であったと。密になったら困るわけでありますけれども、それほど盛況であったというふうに聞いております。  また、今後の展開といたしましては、高齢化が進む状況を踏まえると、今後の住宅政策は、より一層、福祉との連携が求められるものと考えてございます。  我々といたしましても、入居者の方々のニーズ、あるいは、今、委員のお話にもございました他都市の取組、こういったものにも留意しながら、居住支援協議会、それから、各区保健福祉部区社会福祉協議会などとも連携をいたしまして、他の団地への取組を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。 ◆前川隆史 委員  各区保健福祉部ですとか社協、居住支援協議会等とも今後連携し、ほかの団地でもこうした取組を進めていきたいというお話でございました。  高齢化につきましては、もちろん市営団地は確かに象徴的な場所かもしれませんけれども、全市域でこういった状況がございますので、ぜひ今回の経験を団地の中で拡大実施していく、そういった様々な経験を生かして、ほかの部局にもしっかり情報共有していただきながら、団地以外の地域社会でもこういったものが取り組めるよう、しっかり連携を深めていただきますようお願い申し上げまして、私の質問を終わります。 ◆吉岡弘子 委員  私は、住宅リフォーム制度について質問をさせていただきます。  本市には、環境負荷が少なく、かつ、安全・安心で快適な住環境の創出、市内産業の活性化と経済効果及び市民の利便性向上を図り住宅リフォームを行う市民を支援するため、2010年から札幌市住宅エコリフォーム補助制度があります。2019年度の事業費予算額は1億2,000万円で、決算額は1億1,900万円となっています。補助事業の対象となった工事は941件で、工事費は24億円とのことですから、20倍の工事費を生み出していることになります。本年度から、トイレ改修の手すり設置要件を外したり、外窓も断熱改修の対象となるなど、拡大いたしました。  そこで、質問ですが、昨年度はどのような補助対象工事が多く使われているのか、伺います。 ◎山縣 住宅担当部長  どのような補助対象工事が多く利用されているかというご質問でございますが、基本的には浴室と便所の改良の項目が多く利用されているところでございます。  令和元年度の申請件数に占める割合でございますけれども、浴室の改良、例えば高断熱浴槽への改修ですとか、浴槽のまたぎの高さを低下させるというものなどで、これが全体の約8割のリフォームで行われているところでございます。  次に多いのが便所の改良でございまして、これにつきましては、便器の節水型への交換というようなことになりまして、全体のリフォームの中の4割の方がこれを行っているというような状況でございました。 ◆吉岡弘子 委員  浴室が8割、トイレが4割ということでした。  浴室となりますと、100万円を超す工事になるのだと思います。100万円から200万円の工事が、お聞きしているところでは、昨年941件あった中で351件、37%と最も多く、30万円から100万円の工事で242件、約25%で2番目に多いと聞いています。比較的少ない工事額の改修が多いということが分かります。単品で見ると、一番多いのがお風呂、そして次がトイレとなっております。今年度からは手すり設置要件は外れましたので、さらに利用しやすくなったと思いますが、トイレだけを改修しようとすると、工事費は二十数万円というケースも多く、30万円に満たないため、エコリフォーム制度の対象にはなりません。  そこで、質問ですが、30万円未満の少額の工事も対象とし、さらに多くの人に利用してもらえる制度にすべきと思いますがいかがか、伺います。
    ◎山縣 住宅担当部長  総工事費が30万円未満の工事も補助対象としてはどうかというご質問でございます。  今のご質問でございますが、補助対象工事の各項目の補助金額が対象工事のおおむね1割となるように設定をしているところでございます。今の中で言いますと、よく利用されます、便所の改良の補助金額がおよそ3万円であり、その10倍が30万円であるということを総工事費の目安としているところでございまして、また、この事業が経済振興策の一環ということで、請負施工業者の方が一定の工事費を確保できるということも念頭に置いて金額を設定させていただいているというものでございます。  ご質問の総工事費についてでございますけれども、補助対象工事の各項目の金額設定や総工事費に対する補助率などを勘案いたしまして、今後も必要に応じて検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。 ◆吉岡弘子 委員   検討されるということですので、ぜひ前向きによろしくご検討を進めるようお願いいたしたいと思います。  窓の断熱改修を行う場合は、家の中全ての部屋の窓を替えるという工事額の大きいものでなければなりません。エコリフォーム制度は、1年に1回の利用であれば何度でも利用できるというものになっています。今年は1階だけ、来年は2階の窓を工事しよう、そういうこともできれば、利用者の裾野はさらに広がるのではないでしょうか。30万円未満の工事も対象にすべきと重ねて申し上げます。  制度が始まって今年で11年目になりますが、2016年には初めて抽せんとなり、137件が落選しています。2018年には70件、2019年には30件と、毎年のように抽せんとなって落選者が出ています。住宅エコリフォーム制度は、本市の目的のとおり、経済効果が出ており、利用する市民からも喜ばれ、だから人気があって抽せんするまで申請があるのだと思います。今年度は、予算を1,000万円増額していますが、さらに思い切った事業費の増額をすることを求めまして、質問を終わります。 ◆小須田ともひろ 委員  私からは、借り上げ市営住宅の契約期間満了に向けた対応について、順次、質問をさせていただきます。  借り上げ市営住宅については、平成11年度から平成22年度までに28団地、32棟、1,178戸を供給してまいりました。借り上げ契約の期間は20年となっており、令和元年度から令和12年度にかけて、順次、契約期間の満了を迎え、入居者に移転してもらった上で事業主に返還することとなっております。  まず、現時点での入居者の移転状況並びに事業主への返還の状況についてお聞きいたします。 ◎山縣 住宅担当部長  借り上げ市営住宅入居者の移転状況、それから、建物の返還状況といったご質問でございます。  借り上げ市営住宅入居者の方の移転につきましては、期間満了の3年前から、自治会への説明、入居者の方への全体説明、個別面談などを実施するなどいたしまして、丁寧に入居者の皆様に説明を行っているところでございます。  移転自体を拒んでいる入居者の方はおられません。また、移転に対しご理解をいただいているというふうに理解をしております。  昨年度に20年の契約期間が満了した2棟、50世帯の方々の移転先でございますが、8割以上の41世帯が市営住宅、9世帯が民間の住宅などということになってございまして、入居者全員の移転が完了しているところでございます。  また、建物につきましては、原状回復の修繕後、オーナーの方へ返還をさせていただきました。  また、今年度、20年の契約期間が満了する5棟がございますが、このうち、4棟は全住戸の移転が完了しており、残る1棟につきましては、42世帯の移転が完了いたしまして、残り15世帯につきまして、引き続き移転先のあっせんが行われているところでございます。  これら5棟につきましては、現在までに移転が完了している150世帯の移転先でございますが、150世帯中、127世帯が市営住宅、23世帯が民間の住宅などということになってございます。 ◆小須田ともひろ 委員  今年度の契約期間が満了する5棟のうち、4棟が移転を完了、残り1棟については、42世帯が完了したが、15世帯については引き続き移転あっせんを行っているとのことでした。  それでは、次の質問です。  この15世帯の移転先が決まらないのはどのような課題があるのか、そして、今後の見通しについてもお伺いいたします。 ◎山縣 住宅担当部長  移転ができない状況の課題、それから、今後の見通しというようなご質問でございます。  入居されている方の移転先のご希望というのは、住み慣れた借り上げ市営住宅の近くですとか、今までお住まいの借り上げ市営住宅と同程度の設備の市営住宅、こういったものを望んでいる方が多うございまして、希望する移転先が結構重なってくるということがございまして、確保は結構厳しい状況でございます。今後の見通しにつきましても、なかなか難しいかなということは現状として認識をしております。  移転期限までに住宅のあっせんが間に合わない入居者の方につきましては、個別の借り上げにより対応できるということにしておりますが、20年を超えることでオーナーの方への支払いが続くということで財政負担が大きくなりますことから、早期の移転ができるよう、希望住宅の空き住宅を逐一把握して、速やかに対応することが重要であると考えてございます。  一方、建物オーナーへの返還でございますが、オーナーの方とは緊密に連絡を取り、原状回復修繕など順調に行わせていただいておりまして、特段の問題は生じていないと考えてございます。 ◆小須田ともひろ 委員  居住者が住み慣れた市営住宅と同程度の設備の住居を希望することや、希望する移転先が重なるということで確保が難しいということでした。  また、あっせんが間に合わない入居者についての財政負担も大きいとのことでしたが、移転が開始されてからの移転費用について、何件で、総額で幾らぐらいの費用を要したのか、お聞きします。 ◎山縣 住宅担当部長  これまでの引っ越し費用、それから、移転協力金などの移転費用でございます。  現在までに254戸の方が移転をされておりまして、1戸当たり平均で約24万円、総額で約6,100万円ということになってございます。 ◆小須田ともひろ 委員  1戸当たり平均で24万円、総額で6,100万円を要したとのことでありました。  この先も同様に協力金と引っ越し費用はかかっていきます。さらに、移転促進のために3年前から移転を認めておりますので、入居者の移転が早い時期に集中した場合、家賃が入らないにもかかわらず、オーナーには契約家賃を支払わなければならないため、札幌市の財政負担は大きいと思いますが、この対応をお伺いいたします。 ◎山縣 住宅担当部長  早い時期に移転が完了したという場合の対応というご質問でございます。  借り上げ契約の期間は20年となってございます。したがいまして、契約期間満了まで3年を切った入居者の方々につきましては、複数の移転希望先を事前登録して、あっせん順位に従って、順次、あっせんをさせていただいております。また、早期移転を希望する世帯、移転に際して高齢者や障がいのある方など特に配慮が必要な世帯につきましては、優先的にあっせんを行っているという現状でございます。  ただし、今まで例はございませんけれども、移転希望先の事前登録に応じていただけないというような世帯ですとか、事前登録であっせんされた住み替え先への移転に応じていただけないというような世帯につきましては、移転期限の猶予による入居継続というのは認めていない、そういう現状でございます。  今お話がございましたけれども、建物のオーナーとの契約上、1棟20年契約ということとしておりますので、空室が発生しても、借り上げ料の支払いというのは、制度上どうしてもこれはやむを得ないというふうに考えているところでございます。 ◆小須田ともひろ 委員  最初の契約が20年ということで、制度上やむを得ないということでございました。20年前に市営住宅の一つの新たな形としての施策であります借り上げ市営住宅制度には様々な課題があるように思いますが、札幌市としては、今後、全ての借り上げ市営住宅が満了となる令和12年度まで、残り26棟、約1,000世帯の移転に関して、今後どのような課題があり、それらにどのように対処していかれるのか、お伺いいたします。 ◎山縣 住宅担当部長  返還業務の課題にどのように対応しているか、また、今後どのような対策が必要かというようなご質問でございます。  市営住宅に関しましては、一般募集に影響が多大にあるわけでございますので、移転先の住宅確保というのは、やはりどうしても限界がございます。また、建物のオーナーが認めた場合に限り、特例で最長5年間の移転を猶予することができるというふうにしておりますが、仮に入居を延長した場合、個別に1年ごとに契約し、入居者の移転を促すというようなことをやっていく予定でございます。  今後につきましては、民間の賃貸住宅の活用を拡大するなど、円滑な終了に向けての対応というものを考えてございます。  なお、個別の延長につきましては、いわば緊急避難的な取扱いでございますので、期限までに移転していただくということを第一にまず考えて取り組みたいというふうに考えているところでございます。 ◆小須田ともひろ 委員  3年前の平成28年に入居者並びに事業者オーナーへの説明会があったと聞いております。その後、双方からの様々な不安や相談を受けて、平成28年3定の決算特別委員会での質疑におきまして、我が会派から、契約満了時には入居者の意向を十分に配慮していただきたい旨の要望をしております。  昨年度、そして今年度の満了においては、おおむね順調に移転が進んでいるようではありますが、移転に伴う協力金及び引っ越し費用など、札幌市の財政負担も大いに懸念されます。  また、事業主の同意が必要であり、特例的とはいえ、5年間の借り上げ延長に関しても今後の動向が気になるところであります。  今後10年間、残りの借り上げ市営住宅入居者が20年の借り上げ満了時に速やかに滞りなく移転できますよう、担当部局の事業者及び入居者へのきめ細やかな対応を要望しますとともに、これからも注視していきたいということを申し添えまして、質問を終わります。 ◆田島央一 委員  私からは、空き家対策について、順次、質問をいたします。  平成27年5月に施行された空家等対策の推進に関する特別措置法に基づいて、札幌市では、平成28年3月に空家等対策計画を策定し、空き家に関する問題解決に取り組んできたと承知をしております。この計画は、令和2年度末までが計画期間であるため、現在、次期対策計画の策定に向け、検討を進めていると聞いております。  そこでまず、これまでの取組についてお伺いをします。  計画策定から昨年度末までに周辺の住環境に悪影響を及ぼすおそれがあるとして認定した特定空き家は491件あり、そのうちの6割に当たる309件が解決されているとありますが、その解決方法はどのようなものがあったのか、札幌市の所見をお伺いしたいと思います。 ◎都築 建築安全担当部長  特定空き家の解決方法についてお答えいたします。  札幌市では、空家等特措法に基づき認定した特定空き家等について、所有者の所在などの調査を行い、判明した所有者に対して助言・指導を行ってきております。  その結果、令和元年度末までに解決した309件のうち、約8割の241件が除却をされており、残り約2割の68件につきましては、修繕などにより危険な状態が解消されているところでございます。 ◆田島央一 委員  解決に至った特定の空き家については、約8割ぐらいの除却があったということで承知をいたしました。  また、札幌市では、札幌市危険空家等除却補助制度により、通常型では除却の費用の3分の1または50万円までの補助、地域連携型では跡地を地域が維持管理を行い、地域活動に利用することを前提に除却費用の10分の9または150万円まで補助することとしており、空き家の除却への支援をしていることも承知をしております。  しかし、これまでの補助実績は、通常型は57件と全体の解決件数と比較して決して多くはないということと、地域連携型については補助実績は過去5年ゼロということで、ないという状況にあります。  そこで、お伺いしますが、例えば、通常型の補助交付要件である解体後1年間売却できないという制限などについて、空き家のさらなる更新を図り、不動産の流動性を高めるためにも、補助制度をより活用しやすくしていくことも必要だと考えますが、札幌市の所見をお伺いしたいと思います。 ◎都築 建築安全担当部長  空き家除却補助制度の活用についてお答えをいたします。  札幌市危険空家等除却補助制度は、立地などの状況から、買い手がつかず、流通が難しい空き家について、除却を誘導し、周辺に与える危険性を排除することを目的としたものでございます。  そのため、補助対象をこうした空き家に限定するとともに、営利目的の補助金活用を防ぐため、除却後の土地の売却など、有償による譲渡について制限を設けているところでございます。  しかしながら、除却後の跡地の活用につきましても、空家等特措法において、市町村は必要な施策を講ずるよう努めることとされていることからも、危険性の排除とともに重要な視点であると認識をしているところでございます。  今後は、こうした視点も踏まえまして、より活用しやすい除却補助制度の在り方について検討してまいりたいと考えております。 ◆田島央一 委員  交付要件を含めて見直していく方向だということで理解をいたしました。  ぜひとも、不動産の流動性を高めるような、活用の幅が広がるような見直しが必要かなと思っておりますので、ぜひともそういった形になっていただきたいのと、あわせて、地域連携型については、補助実績が、先ほども申し上げましたが、過去5年間はゼロということで実績がない状況にありますので、あわせて、地域で使いやすいような形での見直しをしていただくよう、この点は要望をさせていただきます。  次に、空き家の発生と相続に関する問題についてお伺いします。  建物の所有者が亡くなった後、相続人による活用や適正な管理がなされず、地域の問題に発展するケースも少なくないと認識をしております。相続により問題となる空き家の発生を未然に防ぐ取組として、家族信託の推進など相続対策の理解と普及が必要と考えます。  そこで、お伺いしますが、次期計画においては、これらの空き家対策に係る啓発活動をどのように展開していこうとしているのか、札幌市の所見をお伺いしたいと思います。 ◎都築 建築安全担当部長  空き家対策に係る啓発についてお答えをいたします。  これまで、札幌市では、空き家の所有者に対しまして、適切な維持管理について、窓口での相談対応やホームページなどへの掲載により情報提供に取り組んできたところでございます。  今後については、誰も住まなくなった住宅が相続後に放置されることで空き家問題がより深刻化することが想定されるところでございます。そのため、札幌市といたしましても、空き家の発生を未然に防ぐための対策が重要であると考えており、今後は、民間団体等で取り組まれているセミナーなどとの連携も含めた効果的な啓発について、現在策定中の次期空家等対策計画に盛り込むことを検討してまいりたいと考えてございます。 ◆田島央一 委員  私も、昨年、地元北区の商店街振興組合の勉強会で家族信託という制度を学びました。商店街の方々からは、住宅街の空き家ももちろんなのですが、商店街での空き家だとか空き店舗だとかが周囲に与える影響は本当に大きくて、空き家になる前、未然に防ぐ防止の取組が本当に必要なんだということを勉強会で学ぶことができました。  ぜひとも、空き家とならない未然に防ぐような取組、そういう視点を持って啓発活動に取り組んでいただきたいなと思っております。  以上で、私の質問を終わります。 ◆福田浩太郎 委員  私からは、特定天井対策について質問をいたします。  2011年に発生した東日本大震災では、天井材などの落下による被害が多数発生し、地震発生時の安全確保の観点から、建築物本体だけではなく、非構造部材の耐震対策が重要となっております。  また、2016年の熊本地震では、壁やつり天井、窓ガラスといった非構造部材の落下や損傷が原因で学校施設が避難所として使用できない問題が起こりました。  平成26年、国において、建築物の天井脱落対策及びエレベーター等の脱落防止対策等に係る建築基準法施行令の一部を改正する政令が施行されました。当該政令に定められた特定天井とは、簡単に定義を申し上げますと、人が日常立ち入る場所で、6メートル以上の高さにある面積200平米以上、かつ天井材の質量が1平方メートル当たり2キログラムを超えるつり天井のことでありますけれども、この特定天井について、新増改築時に耐震性の基準適合が義務づけられています。  こうした背景の中、札幌市まちづくり戦略ビジョン・アクションプラン2015において、市有建築物特定天井対策事業として、市有建築物の特定天井の脱落防止対策の取組が開始されたところでございます。  そこで、質問ですが、アクションプラン2015に引き続き、アクションプラン2019においても継続して特定天井対策を進めている中、計画期間の折り返し時期を迎えることから、これまでの特定天井対策についてどのような取組状況か、お尋ねをいたします。 ◎小島 建築部長  これまでの市有建築物特定天井対策事業の取組状況につきましてお答えいたします。  対象50施設のうち、防災拠点、避難施設、劇場等で優先的に着手することとし、平成27年度から令和元年末までに36施設の設計を実施し、そのうち20施設で工事が完了しております。今年度につきましては、さらに8施設で工事が完了する見込みであり、新たに3施設の設計に着手しますことから、完了、着手を合わせまして39施設の特定天井対策を行っている状況となります。 ◆福田浩太郎 委員  優先順位を考えて実施していただいているということで、50施設中、設計を合わせますと39施設に取りかかっていただいているということでございまして、市有建築物の特定天井対策が進んでいるということを承知いたしました。  次に、優先的に着床をするという説明のありました避難施設について確認をしたいというふうに思います。  先ほども紹介をいたしました熊本地震では、学校の建物本体が崩落する被害はなかったものの、天井や外壁などの損傷や落下が相次ぎ、県内で避難所となった公立学校223校のうち、実に73校の体育館が機能しなかったところであります。  学校をはじめ、市有建築物は、地震など災害時の市民の避難先となりますけれども、そこで、確認をいたしますが、本市における避難施設での進捗状況についていかがか、お伺いいたします。 ◎小島 建築部長  避難施設の進捗状況についてお答えいたします。  対象50施設のうち、区民センターや体育館などの避難施設は26施設となります。令和元年度末までに19施設の設計を実施し、うち12施設で工事が完了しております。  今年度につきましては、さらに5施設で工事が完了する見込みであり、新たに3施設の設計に着手しますことから、完了、着手を合わせまして22施設の特定天井対策を行っている状況となります。 ◆福田浩太郎 委員  避難施設が26あるということで、そのうち22について取組が進んでいるということでございます。ただ、まだ未着手のところがあるところでございます。  そこで、最後に、特定天井対策が未着手の施設についてお伺いしたいと思います。  全てトータルで50施設あるうち、39施設の特定天井対策を行っている状況が最初に確認できましたけれども、この未着手の施設について、今後どのように対策を進めていくのか、お尋ねをいたします。 ◎小島 建築部長  未着手施設の今後の進め方につきましてお答えいたします。  まず、アクションプラン2019では、2022年までに対象50施設のうち46施設に着手することとしており、現在のところ、目標達成に向けまして順調に推移しているところでございます。  今後とも、未着手施設につきましては、各施設の特定天井の耐震性の状況、改修方法、休館の必要性の有無等を勘案し、施設所管部局と調整を図りながら計画的に対策を進めたいと考えております。 ◆福田浩太郎 委員  未着手の施設について、今後の進め方は承知いたしました。順調に進んでいるということを確認できました。  我が会派では、平成23年、2011年でありますけれども、決算特別委員会において、國安委員が、学校施設の構造体の耐震化に加えて、非構造部材の耐震化についても併せて緊急に行うべきであると質問を行い、また、翌年の第4回定例議会の代表質問において、非構造部材の耐震化が大きく遅れている中、非構造部材の総点検を行うべきと主張するなど、幾度も質疑をしてまいりました。  札幌市が新改築時にかかわらず進めてきたこれまでの取組については評価をいたすところでございます。  ご答弁にもありました工事実施には様々な調整、課題があるということを理解いたしましたけれども、未着手の11施設、そして未施工の施設について、関係部局に一層の協力をいただきながら、できるだけ早期に進めていただくことを求めまして、質問を終わります。 ◆池田由美 委員  私からは、先ほども質疑にありました集合住宅外断熱改修実証実験の検討について、また、市営住宅の修繕と家賃減免制度について質問をいたします。  最初に、外断熱改修実証実験についての質問をさせていただきます。  先ほどの質問に関連しまして、室内環境の改善という観点で2点質問をいたします。  札幌市では、集合住宅に住む世帯が6割を超えており、我が党では、個別住宅の補助だけではなく、集合住宅の高断熱化の普及に向けた取組も重要性を繰り返し求めてきたところです。  本定例会の代表質問においても、コロナ禍からの社会経済の回復に当たっては、グリーンリカバリーの考え方を持つことが重要であり、集合住宅の高断熱改修に対しても支援事業を新設するなどの検討を始めるべきだと質問をしたところです。  先ほどの質疑の中でも、実証実験の結果として、灯油使用量が減っただけでなく、室内温度が上昇し、部屋と部屋との温度差が小さくなったという結果が報告されていましたが、高断熱改修の効果への市民理解を広げる上で大きな成果だと考えます。
     今年は、コロナ禍の下で、ステイホームや在宅勤務を余儀なくされる中で、生活様式に大きな変化がありました。これから冬に向かって、省エネと併せて住宅の快適性を高めることは、グリーンリカバリーの考えにも合致し、重視していくべきだと考えます。  質問をいたしますが、たけのうち委員の先ほどの質問の中で、室温データから、室温上昇効果、室間の温度差が改善されている話も報告されていましたが、入居者へのアンケート調査も実施されていると聞いております。そのアンケート調査なんですけれども、どのような意見があったのか、アンケート結果についてどのように分析をされているのか、伺います。 ◎山縣 住宅担当部長  入居者アンケート調査の結果、どのように分析をしているかというお尋ねでございます。  入居者アンケートの結果でございますが、まず、この目的から申し上げますと、定量的なデータに加えまして、入居者の方の体感、これに基づきます室内環境の変化を把握するために行ったものでございます。  項目といたしましては、灯油使用量の増減、居間との温度差、冬期の生活スタイルの変化、結露の発生状況というものにつきましてお伺いをいたしました。  結果でございますが、まず、灯油使用量や居間との温度差につきましては、データと同様に、使用量が減った、温度差が小さくなったというような回答が多数でありましたほか、結露が減ったと回答した方も多うございました。  また、冬期の生活スタイルの変化でございますけれども、以前より薄着で過ごすようになった、就寝中や起床時に寒さが気にならなくなったなど、快適さを評価する回答がございました。  以上によりまして、体感として実感できる効果があったという結果が得られまして、高断熱化によりまして入居者の室内環境への満足度が高まったものというふうに考えているところでございます。 ◆池田由美 委員  燃料費も抑えられてきているという今の答弁と、結露もなくなってきているということで、本当にいい結果なんだなということが改めて聞いて分かります。  就寝中や起床前の寒さが気にならなくなった、また、以前より薄着で過ごすようになったという声も出されていたということで、外断熱の改修によって、その変化を住民が体験して喜ぶ声が聞かれている、そういった中身だったんだなということを改めて実感しているところです。  室温の効果のデータと併せて、実生活が快適になっているという市民のアンケート結果も今後は広く周知していくことが重要ではないのかというふうに考えます。また、事業が民間集合住宅にどのように普及していくのか、普及していくための検討も必要だというふうに考えます。  質問いたしますが、今回行われた集合住宅外断熱改修実証実験の結果の周知をどのように進めていくのか、また、外断熱改修の普及を進めるには、新たな支援策を設ける必要があると考えますがいかがか、伺います。 ◎山縣 住宅担当部長  結果の周知をどのように進めていくか、また、新たな支援策を設ける必要があるというようなご質問でございます。  今回の取組結果の周知の進め方、それから、新しい支援策を設けるということでございますけれども、まず、今回の取組を行ってみて改めて分かったことでございますが、既存の建物を外断熱化するというのは、先ほどもお答えいたしましたとおり、コスト面の負担というのはもちろんあるわけですが、バルコニーなど複雑な形をしている部分の断熱、これに工夫が必要であるというようなことなど、課題も多々ございます。  こういった状況もありますものですから、経済的な支援だけにこだわらないで、専門家の皆様の意見ですとか民間の事例なども参考にしながら、快適性が向上することや、CO2削減による地球環境保全などの外断熱改修による様々なメリットをPRし、普及に努めていきたいというふうに考えているところでございます。 ◆池田由美 委員  コスト面での問題など、また、バルコニーへの様々な工夫が必要だということでありますから、専門家の声も聞いていく、そういったことが重要であるという答弁でありました。CO2削減の問題も含めて、これまでの実証実験でのメリットもしっかりとPRをしていきたいという答弁だったというふうに思います。  民間集合住宅の住民間でそういったPRを耳にしたり見たりすることで議論が始まっていく、そのことが本当に大事じゃないのかなというふうに思いますし、そういった周知をぜひ進めていってほしいなと思います。そして、普及に向けて、やはり、今、様々な課題もありましたけれども、そういった課題に合った支援策も検討していただきたいなというふうに申し上げて、この質問は終わりたいと思います。  続いて、市営住宅の修繕について質問をいたします。  2017年に改正された民法では、住宅の自然な劣化の修繕費は貸主の負担と明文化されました。これを受けて、国土交通省は、2018年3月、賃貸借契約時の参考となる賃貸住宅標準契約書を改訂し、これまで借主負担とされていた畳や障子、ふすま等を貸主の負担といたしました。本市市営住宅では、畳の取替えなどは入居者の負担とされております。今年の第2回定例議会の代表質問におきましてこのことを取り上げて、負担のルールの見直しを求めてきたところであります。  本市の市営住宅入居者募集の案内の中には、入居者の負担となる修繕の項目が11項目、38種類の内容が明記されております。ガス栓のゴムキャップの取替えなど、安価なものから、畳の取替え、ふすまの貼り替え等の大きな負担となるものも入っております。  畳の表替えの費用を調べますと5,000円から2万円というふうに出てきておりまして、仮に5,000円としたとしても6畳であったら3万円となりますし、畳の取替えとなると1万円から3万5,000円というふうに出てきます。1万円としたと考えても6畳あれば6万円と、やはり、経年劣化も入居者負担にしていますから、低所得者世帯にとっては厳しい負担となっていっているというふうに考えます。  また、退去時の原状回復の修繕についても、原則、経年劣化は自己負担となっているということで、大変重たい、払えないという声も聞いてきているところです。  そこで、質問いたしますけれども、退去時の原状回復の費用について伺いますが、指定管理会社の方の立会いで住居の引渡しが行われるというふうに思いますけれども、これまでの経年劣化として、床の汚れや畳の表替え、ふすまの貼り替え、床の貼り替えなど、そういったことがもしあったとしたら、それを積算して請求されていくものだというふうに思いますが、入居するときには全てが新しいものになっていないというふうに聞いていますから、経年劣化がもう既に始まっているというふうに思うわけです。  原状回復の費用については、退去する方の意見を聞くことが重要ではないのか、そういった対応が必要ではないかというふうに考えますがいかがか、伺います。 ◎山縣 住宅担当部長  市営住宅の修繕の負担ということでございまして、経年劣化による修繕費の負担区分というものは、国土交通省が示しております公営住宅管理標準条例といったものに基づきまして、建物の外壁など構造上重要なものの修繕費は本市の負担といたしまして、住居内の畳の表替えなど軽微な修繕につきましては入居者が負担をするというのが原則となっております。  なお、本市におきましては、入居後6か月、新築の場合は1年間、これによらず、市の負担で修繕を行うことをしておりますし、また、入居前の修繕に不備がある場合などは本市が負担をするということとしておりまして、これらにつきましては、入居者募集案内ですとか市営住宅ガイドブックによりまして、指定管理者に相談するよう周知をしているところでございます。 ◆池田由美 委員  今、私が伺ったのは、原状回復のときに、指定管理者の方が立ち会いながら住居の引渡しのときにどれだけ修繕費がかかるのかということをそこで話し、提示されながらいくわけですけれども、そういったときに、最初から新しいところに入っているわけではないので、そのときに、ここは自分たちが入る前からそうなっていたとか、そういうような意見を聞きながら、原状回復の費用というのをお互い納得できる範囲で決めていくことが重要ではないのかということを質問させていただきましたけれども、その辺をもう一度お聞きしたいと思います。 ◎山縣 住宅担当部長  ただいまのご質問でございますけれども、もちろん、立会いの中で入居者の方と指定管理者が話をするわけでありますが、いろんなお考えについてはもちろん丁寧にお聞きするというふうな指導をさせていただいているところでございます。 ◆池田由美 委員  いろんな、住んできた方のその前からの実態も含めて、入居されてきた方が一番よく知っていると思いますので、ぜひそういった意見、そして話合いをしっかり進めていく中で、原状回復の修繕にかかる費用をきちんと明確に納得できる中身にしていくべきだなというふうに思いますし、先ほど最初に答弁ありましたけれども、私は前段に言いましたけれども、今回、2017年の民法の改正によって、やはり、賃貸住宅標準契約書の中身を国土交通省が変えてきていると、そこのところは、やはり非常に大きい、重たいものであるというふうに思うわけです。ですから、ぜひ、退去するときというのは、特に高齢になって退去する場合は、介護施設に入居したりとか入院されたりする、そういうときが多いというふうに思うんですよね。  ですから、そういった実態も踏まえながら、必要以上な負担にならないようにという配慮があるべきで、その実態を捉えて見ていく必要があるんじゃないかなということと、やはり、先ほど言いました、国土交通省が2017年に改正された民法に従って管理住宅標準契約書を見直した、そして、住宅の自然な劣化の修繕費は貸主の負担とするということを決めているわけですから、このことをしっかりと受け止めて、本市もそれに見合った見直しをやはり進めるべきだと、このことを申し上げておきたいというふうに思います。  次に、家賃減免制度について伺います。  市営住宅には入居者または同居者の収入が著しく低額であるとき、または病気にかかったとき、災害により著しい損害を受けたとき、そのほか、それに準ずる特別の事情があるときの家賃減免制度があります。  新型コロナウイルスのために収入が減った場合は、1か月でも減免することができる、今はそういう状況になっております。  家賃減免制度の申請数の推移、そして、コロナによる減免数について最初に伺いたいと思います。 ◎山縣 住宅担当部長  家賃減免申請の推移、それから、新型コロナウイルス感染症拡大の影響というものについてのご質問でございます。  家賃の減免申請というのは、毎年度1万3,000件程度でございまして、今年度の家賃減免申請数は9月末現在で9,902件でございます。昨年度の同時点、昨年9月末現在では9,562件ということでございまして、340件、率にして3.6%増加しております。  その中で、理由でございますが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による収入減、これを理由とされた件数は366件、全申請件数の3.7%となっておりました。したがいまして、昨年度から今年度にかけて増えている部分、これはおおむね新型コロナウイルスの影響というふうな形となっているものでございます。 ◆池田由美 委員  新型コロナウイルス感染症の収束というのはまだまだ見通せませんから、減免制度は今後もますます重要となってまいります。  困ったときに減免制度が使えると、家賃滞納を防ぐことにもなりますから、これから本当に重要なものだということを改めて私も実感しているところですけれども、この制度についてですが、どのように周知をされているのか、伺います。 ◎山縣 住宅担当部長  家賃減免の周知ということでございますけれども、入居説明会での説明、それから、入居者の広報誌でございます市住ニュースさっぽろなどに記事を載せているところでございます。 ◆池田由美 委員  市住ニュースは全戸に配られるというふうにお聞きしておりますから、皆さん目にされているのかなというふうに思いますけれども、高齢であったりしてなかなか読めない、そういった方もいらっしゃるんじゃないかなというふうに思いますので、ぜひ徹底した周知を進めていただければというふうに思います。コロナで減収の場合は1か月でも減免することができる、このことを知らない方がいないように、ぜひ周知を徹底していただくことを求めておきたいと思います。  最後ですが、アクションプラン2019に市営住宅の家賃減免制度の見直しが明記されております。入居者にこれ以上の負担を強いる家賃減免制度の見直しはやるべきではない、このことを最後に申し上げて、質問を終わります。 ◆石川さわ子 委員  私からは、市営住宅の外灯について伺います。  札幌市の市営住宅の外灯には、現在、水銀灯やナトリウム灯、LED灯が使用されております。市内で昭和63年、1988年までに設置されました外灯には水銀灯が多く設置されていると聞いております。  水銀灯につきましては、2013年に水俣市などで開催されました国連環境計画の外交会議で採択された水銀に関する水俣条約が2017年に発効されたことに伴って、水銀による環境の汚染の防止に関する法律が施行されまして、今年、2020年の12月末以降、水銀灯の製造や輸入、輸出が原則として禁止されるということになっております。  そこで、質問ですが、市営住宅の外灯で水銀灯、ナトリウム灯はそれぞれ何基あるのか、まず現状を伺います。 ◎山縣 住宅担当部長  市営住宅の外灯で水銀灯、ナトリウム灯は何基あるのかというご質問でございますが、令和2年3月現在、水銀灯、ナトリウム灯を含めた全ての外灯の数、これが約1,500基ございまして、その内訳でございますが、水銀灯は約900基、ナトリウムランプ、ナトリウム灯は約570基でございます。 ◆石川さわ子 委員  市営住宅の外灯は全体で約1,500基で、そのうちナトリウム灯が570基、水銀灯は900基あるということでありました。  法律によりますと、水銀灯は製造禁止ということでありますが、現在使用しているランプも同じものと交換したり、継続して使用することは可能ということであります。しかし、大手メーカーは2020年で水銀灯の製造を中止すると表明しておりまして、いずれは流通しなくなってしまいますし、ナトリウム灯についても、メーカーがいつ生産を中止してもおかしくない状況だと聞いております。  また、2016年度に閣議決定された国の地球温暖化対策計画におきましては、新築や既存建築物省エネ対策が推進されておりますように、機器の省エネにおいてもLED等の高効率照明を2030年度までにストックで100%を目指すとしております。  建設局に確認しましたところ、市内住宅街の街路灯については、町内会等が市の補助を受けながら積極的にLED化を進めておりまして、この10年間で全体の約半分がLED化されていると聞いております。  あと約1万1,000基がLED化されていないそうでありますが、今年から札幌市の補助額が増額されたことから、既に2,000基の申請があるというふうに聞いております。市民が健康で文化的な生活を営むために安心できる住環境を適切に維持することが重要であり、市営住宅の水銀灯、ナトリウム灯をLED灯に計画的に切り替えていくべきと考えます。  そこで、質問ですが、札幌市は、市営住宅の水銀灯、ナトリウム灯についてどのように対応しているのか、伺います。 ◎山縣 住宅担当部長  市営住宅の水銀灯、ナトリウム灯につきまして、今後どのように対応しているのかというようなご質問でございます。  今の委員のご指摘の状況を踏まえまして、水銀灯につきましては、今年度から令和5年度までにLED化への計画的な改修を進めているところでございます。  また、ナトリウム灯につきましては、水銀灯の改修を終えた後、順次、改修を進める予定としておりまして、これも、今、委員からご指摘がありましたが、地球温暖化計画に基づきまして、令和12年度までに全てをLED化、これを図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。 ◆石川さわ子 委員  札幌市は、地球温暖化防止に向けまして、市有施設へのLED照明の大幅導入や、市民の省エネ機器等の導入への補助など、節電や省エネに取り組んでいることは承知をしております。地球温暖化の防止は、市民、事業者、札幌市、そして国が連携して取り組むべき大きな課題だと思います。  一般的に、LEDは省エネ効果が高いというふうに言われておりまして、調べてみましたが、LED灯の消費電力は、ほかと比較をしますと、ナトリウム灯の2分の1、水銀灯の4分の1以下の消費電力で、同等の明るさがあるということです。  また、電気料金を比較してみますと、ナトリウム灯の50%、水銀灯に対しては75%のコストダウンが可能とのことです。  ランプの寿命の面においても大きな差がありまして、消費電力250ワットの水銀灯は寿命が6,000時間から1万2,000時間であるのに対し、同等のLED照明では4万時間と、平均すると5倍の寿命の差があります。  消費電力のみならず、コストや寿命に関してもLED灯の優位性は明らかと考えます。  こうした電力消費量の削減は、その効果として、温室効果ガスである二酸化炭素の排出量の削減に直結をしておりますが、札幌市温暖化対策推進計画によりますと、本市は2030年の二酸化炭素排出量を1990年と比較して25%削減し、701万トンとすることを目標としております。  札幌市の二酸化炭素排出量は、2012年をピークに減少傾向で推移しておりますが、進捗状況によりますと、直近で2018年の二酸化炭素排出量は1,155万トンと聞いております。これは、基準としている1990年の排出量9,304万トンよりも逆に24%も増えております。札幌市としては、目標達成に向けて全庁一丸となって取り組まなくてはならないと考えるところであります。  そこで、質問ですが、外灯のLED化を進めることでどのくらいの省エネ効果があるのか、伺います。 ◎山縣 住宅担当部長  外灯のLED化を進めることによる省エネ効果ということでございます。  委員のお話にございましたけれども、同程度の明るさを確保した場合、LEDは水銀灯比で約7割、ナトリウム灯比で6割程度、消費電力を削減することができます。  全ての水銀灯を更新した場合の試算でございますが、電気使用量が年間約90万キロワットアワーの減少となりまして、電気料金は年間2,100万円の削減が可能となっております。  また、二酸化炭素排出量といたしましては、年間約500トンの削減が可能となります。  最終的に、水銀灯、ナトリウムランプ、全ての外灯を更新したという場合でございますが、電気使用量が年間約120万キロワットアワーの減となりまして、電気料金は年間2,800万円の削減が可能となっております。  また、二酸化炭素排出量といたしましては、年間約700トンの削減が可能となります。 ◆石川さわ子 委員  LED灯に替えることによりまして、二酸化炭素の排出量は、今のご説明ですと年間700トンの削減効果があるということでした。また、電気消費量ですとか料金におきましても、LED灯が省エネで大変効率がよいということが理解できます。  市営住宅の外灯のLED化による二酸化炭素排出量の削減は、札幌市全体の排出量の中では決して大きな数字ではありませんけれども、こうした積み上げが重要だというふうに考えます。市営住宅の外灯の全灯LED化に向けて、予算をしっかり確保して、計画的に取り組むことを求めておきます。  家庭以外の業務部門としては、照明のLED化や高効率な空調設備への更新、建築物省エネ性能の向上といった省エネルギー対策などのさらなる取組も必要と考えるところです。都市局としても、ゼロカーボン都市、環境首都・札幌を目指してさらに積極的に取り組むことを求めて、私の質問を終わります。 ○林清治 委員長  以上で、第5項 都市開発費のうち関係分等の質疑を終了いたします。  次に、土地区画整理会計決算及び第11款 諸支出金 第2項 他会計繰出金のうち関係部分について、一括して質疑を行いますが、通告がありませんので、質疑を終了いたします。  以上で、本日の質疑を終了いたします。  次回は、10月26日月曜日午後1時から、下水道河川局及び水道局関係の質疑を行いますので、定刻までにご参集ください。  本日は、これをもちまして散会いたします。     ――――――――――――――       散 会 午後2時36分...