次に、
議案第38号、第43号、第45号及び第53号の4件についてですが、
質疑・
討論はなく、
採決を行いましたところ、いずれも
全会一致、可決すべきものと決定いたしました。
以上で、
報告を終わります。
○
議長(
五十嵐徳美) 次に、
経済観光委員長 好
井七海議員。
(好
井七海議員登壇)
◆好
井七海議員 経済観光委員会に付託されました
議案4件について、その
審査結果をご
報告いたします。
最初に、
議案第47号
令和元
年度札幌市
一般会計補正予算(第6号)中
関係分についてですが、主な
質疑として、
株式会社札幌ドームから本市への
多額の
寄附金は、
施設の
保全費用に
活用することで
市民負担の軽減につながるため、評価できるものであり、背景には好調な業績があると考えるが、どのような要因なのか等の
質疑がありました。
討論はなく、
採決を行いましたところ、
議案第47号中
関係分は、
全会一致、可決すべきものと決定いたしました。
次に、
議案第46号
軌道事業の
廃止に関する件についてですが、
質疑はなく、
討論を行いましたところ、
日本共産党・
千葉委員から、否決すべきものとの
立場で
意見の
表明がありました。
採決を行いましたところ、
議案第46号は、
賛成多数で可決すべきものと決定いたしました。
最後に、
議案第51号及び第52号についてですが、
質疑・
討論はなく、
採決を行いましたところ、いずれも
全会一致、可決すべきものと決定いたしました。
以上で、
報告を終わります。
○
議長(
五十嵐徳美) ただいまの各
委員長報告に対し、
質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
議長(
五十嵐徳美)
質疑がなければ、
討論に入ります。
通告がありますので、順次、発言を許します。
まず、
吉岡弘子議員。
(
吉岡弘子議員登壇)
◆
吉岡弘子議員 私は、
日本共産党を代表し、ただいま
議題となっております
議案第34号、第39号、第46号、第47号に
反対、残余の
議案19件に
賛成、
諮問1件を承認する
立場で、
討論を行います。
議案第47号
令和元
年度札幌市
一般会計補正予算は、
国庫支出金等の
特定財源から176億8,663万6,000円、
一般会計からの繰越金20億4,486万4,000円、
補正総額197億3,150万円となるものです。
本
議案に
反対する
理由の第1は、
マイナンバー制度に関連する
補正予算が組まれているからです。
ICT活用戦略推進費800万円は、国の行う
マイナンバーカードを取得し、
マイキーIDを設定した者に対し、
キャッシュレスでチャージ、買い物をすると25%の
マイナポイントプレミアム分が付与される
事業に伴い、本市が、
希望者に対し、
マイキーID設定を
支援する窓口を設置するためのものです。
また、
繰越明許費となっている2億2,931万円は、
マイナンバーカードの交付がことし1月の時点で25万4,000枚と、わずか12.9%の
普及にとどまり、
年度内執行が困難になったものです。
マイキーIDは、
マイナンバーを取得した後、
ID発行の手続を行い、なおかつ、カードや
キャッシュレスを
利用して初めてポイント付与されることから、その
利用は限定的なもので、
消費活性化策にはなり得ず、低い
普及率を引き上げるための策だと言わざるを得ません。
マイナンバー制度に万全なセキュリティーはなく、
個人情報流出が起こる
可能性は否定できません。そうした
懸念や、国による
個人監視の強化などへの
警戒心など、総じて
市民は
必要性を感じていないことが
普及率からもあらわれています。
マイナンバー制度は、今からでもやめるべきです。
理由の第2は、
札幌駅
改修関係費として1,100万円の
追加補正が含まれているからです。
11月14日、1月31日の
都市計画審議会で、
札幌駅周辺の
改修計画が明らかになりました。
札幌駅北口駅前広場の通路の幅員が8メートルから4メートルと狭くなることについて、車椅子の方の通行に支障が出る、
観光客が多く滞留する場所がなくなること等、
懸念の声が多数出されていました。これらの問題に対する
解決策が示されず、新幹線の
札幌延伸への課題も山積する中、駅舎の
工事が進められることは問題です。
理由の第3は、国の
GIGAスクール構想により、小学5・6年生及び中学1年生全員、計4万4,065台の
タブレット端末と
校内LANなどの
整備を行うための45億8,600万円が
追加となっているからです。
本市は、
教育的効果を強調しますが、その一方で、
電磁波など
児童生徒の心と体への影響と、授業の中で
教員と
子ども、
子ども同士がお互いの顔を見ながら会話し、理解し合う機会が減ることで、
人間形成がゆがめられる
懸念があります。
教員と
専門家などによる
児童生徒の学びと成長を第一にした検証は不十分です。
また、
維持管理費が本市の
財政を圧迫する
懸念も明らかになりました。何より、全国で
教員不足が叫ばれているときに、
ICT環境の
充実に莫大な
費用をかけ続けるのは、
財政支出の
優先順位としても納得できるものではありません。拙速な導入はやめるべきであり、
反対です。
次に、
議案第34号
無料低額宿泊所の
設備及び
運営の
基準に関する
条例案についてです。
反対する
理由の第1は、
施設長の
資格要件に問題があるからです。
条例案第7条で、
職員の
資格要件を
社会福祉法第19条第1項各号のいずれかに該当する者もしくは
社会福祉事業等に2年以上従事した者としながら、また、これらの者と同等以上の能力を有すると認められる者としています。これは、実質的には
資格のない者が
施設長に
就任することを可能にしています。
資格認定講習を
就任後のいつまでに修了するのかの定めもなく、これでは
資格要件を課した意味がなくなります。
職員、とりわけ
施設長の
資格が担保されないことは認められません。
理由の第2は、
無料低額宿泊所の中に位置づけることができる
日常生活支援住居施設について、
基準が示されていないからです。
厚生省令第13条の2項では、
無料低額宿泊所が
生活保護法第13条第1項ただし書きに規定する
日常生活支援住居施設に該当する場合、
日常生活支援施設として
委託することができるとしています。
本市は、10月から
委託を開始する予定とのことですが、いまだに国から正式な
基準が示されていません。一時的な
利用の場であるべき
宿泊所に、
日常生活を送ることを前提にした
施設を可能とすることに対する十分な議論と
支援の
具体化がなされるべきです。必要な
要件や
委託内容が明示されないまま
条例を制定することは、問題です。
理由の第3は、
利用者の人権を保障し得る
施設とならない
懸念があるからです。
生活保護受給者を劣悪な住居に住まわせ、支給される保護費を不正に徴収する貧困ビジネスが社会問題になっており、本
条例案第4条第2項は、入居者の意思及び人格を尊重して、常に当該入居者の
立場に立ったサービスの提供に努めなければならないとしています。
しかし、その
施設の
基準では、1室の居室の床面積は7.43平方メートル以上と、わずか4畳半程度であり、住
生活基本法に基づいて国交省が策定した住
生活基本計画に明示されている、単身者の最低居住面積水準25平方メートルより大幅に狭いものとなっています。また、第20条、入浴では、やむを得ない事情があるときに1週間に3回以上の頻度とすることができる規定となっています。夏の暑い季節に、週に3回の入浴でも可とする規定は問題です。
また、第27条、
日常生活に係る金銭
管理においては、
無料低額宿泊所の設置者等が
日常生活に係る金銭を
管理することを妨げないとし、貧困ビジネスとなりかねない要素を含んでいます。
以上のことから、本
議案に
反対するものです。
次に、
議案第39号 学校
教員の
勤務条件に関する
条例の一部を改正する
条例案についてです。
この
条例案は、1年単位の変形労働時間制の導入を進める上で、各自治体に在校時間等の上限時間を定めさせるためのものです。国は、制度の導入を
理由として、学期中を繁忙期とし、かわりに夏休みなどをふやすとしています。しかし、学期中を繁忙期とすること自体、
教員の働き方をさらにひどくするものです。
例えば、現在の退勤時刻終了をめどに設定されている
会議などが18時、19時まで可能となり、その後、
教員は授業準備などを行うことになります。当然、繁忙期に年休などを使うことが困難になることも
懸念されます。また、育児や介護との両立もできなくなる
可能性があります。
さらに、
条例で定めることは、
教員の意思そのものが無視されるおそれがあります。そもそも学校は、
子どもの状況などで臨時的、緊急的な対応を絶えず求められる職場であり、それが教育現場です。
教員の長時間労働の是正には、授業時数に比べて余りにも少ない
教員定数をふやすなど、抜本的な
対策こそ必要です。1年単位の変形労働時間制の導入は、
教員の長時間労働の問題を解決するどころか、長時間労働の固定化、助長につながる
懸念があることから、その前提となる本
議案に
反対です。
最後に、
議案第46号
軌道事業の
廃止に関する件は、2020年度から、これまで本市交通局が担っていた路面電車の
事業を、車両や軌道、変電所などの保有や
整備はこれまでどおりとしながら、運転業務を民間に
委託する上下分離を行うため、これまでの特許を
廃止するものだからです。
路面電車を安全に運行することと車両等の
整備は一体のものであり、本市が責任を持って全ての
事業を行うべきであり、上下分離のための本
議案には
反対です。
以上で、
討論を終わります。
○
議長(
五十嵐徳美) 次に、
石川さわ子議員。
(
石川さわ子議員登壇)
◆
石川さわ子議員 私は、
市民ネットワーク北海道を代表し、ただいま
議題となっております
議案24件中、
議案第47号
令和元年度、2019
年度札幌市
一般会計補正予算(第6号)については
反対、残余の
議案については
賛成の
立場から、
討論をいたします。
反対の
理由は、
議案第47号に、国民の
管理・監視強化につながる
マイナンバー関連として2億2,931万円の
繰越明許費、また、
マイキーID設定の
支援として800万円が含まれているからです。
この
繰越明許費は、国が見込んだ
マイナンバーカードの交付予定数に対し、実際のカードの交付実績が下回ったため、その執行残額を翌年度に繰り越すものです。この
予算の執行においては、
札幌市では、前年度からの
繰越明許費を優先して執行しておりますが、その執行額は、いずれも
繰越明許費の
予算内にとどまっており、現年度
予算全額の翌年度への繰り越しが、制度開始の2016年度以降、繰り返されています。繰り越しの対象は、
マイナンバーカードの発行事務に関する地方公共団体情報システム機構、いわゆるJ−LISへの交付金であり、財源は、全額、国庫補助金です。
ですが、これは、甚だしい国家財源の垂れ流し状態と言わざるを得ません。しかも、繰越額は、2016年度1億7,692万円から今回補正の2億2,931万円へと、毎年、少しずつ増加しており、地方自治体としては、総務省に対し、是正を求めるべきと考えます。
また、
マイキーID設定支援の800万円は、
マイナンバーカード保有者が
マイキーIDを設定し、
キャッシュレス決済によるポイント付与を受けられるよう、区役所に窓口を設置し、
マイキーIDの設定を
支援するための
費用です。
東京オリンピック・パラリンピック後の消費
対策と称して、ポイント還元に
マイナンバーカードをひもづけ、カードの
利用拡大を図るという、なりふり構わない莫大な国費の投入に、
市民は大きな不信感を募らせております。
札幌市の
マイナンバーカードの交付率は、2020年1月末で12.9%と、制度が始まった2016年以来、低迷をしています。
マイナンバー制度の目的として、国は国民の利便性の向上を唱えていますが、
市民にとっては、利便性よりも情報漏えいや不正使用を
懸念しているということではないでしょうか。
法定受託事務として
札幌市は国に追随しておりますが、地方分権の観点に立ち、法律の解釈においては自治体が主体的に行うべきであり、
札幌市は、
市民の生命と財産を守るために、
マイナンバーカードの
利用拡大の見直しなど、制度改正を国に求めるべきと考えます。
個人のプライバシー侵害、国による
管理・監視強化が強く
懸念される共通番号制度に異議を唱える
立場から、
議案第47号
令和元年度、2019
年度札幌市
一般会計補正予算(第6号)については
反対をいたします。
以上で、私の
討論を終わります。
○
議長(
五十嵐徳美) 以上で
討論を終了し、
採決に入ります。
この場合、分割して
採決を行います。
まず、
議案第47号を問題とします。
本件を可決することに
賛成の方は、ご起立願います。
(
賛成者起立)
○
議長(
五十嵐徳美) 起立多数です。
したがって、本件は、可決されました。
次に、
議案第34号、第39号、第46号の3件を一括問題とします。
議案3件を可決することに
賛成の方は、ご起立願います。
(
賛成者起立)
○
議長(
五十嵐徳美) 起立多数です。
したがって、
議案3件は、可決されました。
次に、
議案第30号から第33号まで、第35号から第38号まで、第43号から第45号まで、第48号から第55号まで、
諮問第1号の20件を一括問題とします。
議案第30号から第33号まで、第35号から第38号まで、第43号、第45号、第48号から第55号までの18件は可決することに、
議案第44号は
認定することに、
諮問第1号は
本件審査請求を棄却することを適当と認めることにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
議長(
五十嵐徳美) 異議なしと認めます。
したがって、
議案第30号から第33号まで、第35号から第38号まで、第43号、第45号、第48号から第55号までの18件は可決することに、
議案第44号は
認定することに、
諮問第1号は
本件審査請求を棄却することを適当と認めることに決定されました。
――
――――――――――――――――――
○
議長(
五十嵐徳美) お諮りします。
本日の
会議はこれで終了し、明日3月4日から3月29日までは委員会
審査等のため休会とし、3月30日午後1時に再開したいと思いますが、ご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
議長(
五十嵐徳美) 異議なしと認めます。
したがって、そのように決定しました。
――
――――――――――――――――――
○
議長(
五十嵐徳美) 本日は、これで散会します。
――
――――――――――――――――――
散 会 午後1時36分
上記
会議の記録に相違ないことを証するためここに署名する。
議 長 五 十 嵐 徳 美
署名
議員 飯 島 弘 之
署名
議員 たけのうち 有 美...