具体的には、ミュージアム2階のライブラリーを団体の活動拠点としてリニューアルし、2030年
大会招致の
情報発信スペースを併設するとともに、活動をサポートする専任スタッフを配置し、イベントや
オリンピック・
パラリンピック教育の企画立案、出演者調整などのサポートをきめ細かく行い、活動の拡大につなげてまいりたいと考えております。加えて、オリンピアン、パラリンピアンの活動をSNSなどで発信するといった広報活動や、あるいは、ミュージアムの
市民向けガイドツアーなどの新たな啓発プログラムを実施し、
オリンピック・
パラリンピックの
魅力発信や理解促進を図り、さらなる
機運醸成につなげてまいりたいと考えております。
◆くまがい誠一 委員
オリンピック・
パラリンピックの魅力を伝える
取り組みを拡大していただくためにも、
北海道オール・オリンピアンズとの連携強化や新たな
取り組みの展開といったものは、ぜひ進めていただきたいと思います。
次に、これから始まるスキー
ジャンプ競技の集客策について質問させていただきます。
冬季オリンピック・
パラリンピック招致の機運を高めていく上では、開催される各競技を観戦するおもしろさについて、まだ知らない市民にも広く知っていただくという姿勢が必要と思います。そのためには、多くの市民に競技会場まで足を運んでいただく必要がありますが、競技のおもしろさはもとより、競技会場に足を運ぶ楽しさを含め、集客の
取り組みを一層進める余地があると捉えております。
ウインタースポーツの競技会場で選手を直接応援する市民がふえ、各競技への理解や関心が高まることによって、
冬季オリンピック・
パラリンピックという大舞台を地元札幌で直接観戦したいという機運が育っていくものと考えます。
そこで、次の質問ですが、我が会派が第3回定例市議会の代表質問でも取り上げた
ウインタースポーツの花形であるスキー
ジャンプ競技について、この冬の集客策としてどのようなことを検討しているのか、お伺いいたします。
◎山田
スポーツ部長 スキー
ジャンプ競技の集客策についてでございますが、ことし大倉山で行われました8月のチャレンジカップ2019、そして、11月のUHB杯
ジャンプ大会の二つの大会で、それぞれ、主催者と連携して集客のための
取り組みを試行しました。おおむね好評をいただいたことから、その成果や課題を踏まえまして、この冬の
ジャンプワールドカップなどの場で本格実施してまいります。
具体的には、無料バスを運行することでアクセスを改善し、会場へ来やすい環境を整えるほか、観戦環境を向上させる新たな
取り組みとして、競技会場に、従来の映像車に加え、大型ディスプレーを配置し、選手の紹介や競技の様子をわかりやすく表示いたします。さらに、DJの演出による盛り上げとともに、フードエリアの展開、アルコールの提供を行い、加えてステージイベントなども実施いたします。
こういった
取り組みを継続的に進めていくことで、より多くの市民の
皆さんが足を運びやすい環境を整え、競技会場で楽しみながら生の競技の魅力に触れていただき、
冬季オリンピック・
パラリンピック招致の
機運醸成にもつなげてまいりたい、このように考えております。
◆くまがい誠一 委員 ただいま答弁いただいたように、無料バス、大型ディスプレーの配置、またDJの演出、アルコールの提供など、さまざまな趣向を凝らし、ぜひ実効性のある集客策を検討していただきたいと思います。
スキー
ジャンプは、大倉山、宮の森それぞれの
ジャンプ競技場において、長い歴史の中でさまざまな熱戦が繰り広げられてきており、1972年札幌大会の
レガシーとしても最も札幌市民の間に根づいている競技の一つと言えます。2030年大会の招致が実現すれば、また新たに生まれるであろうドラマに、市民が大いに熱狂することが期待されます。
そうした中、先ほど、札幌市内の
ジャンプ競技場が現在は大倉山、宮の森と別地にあることで、各競技場で
施設維持費が必要になっていることや、
競技運営の非
効率性などが課題となっているという説明がありました。そのため、併設化を検討しているとのことですが、確かに、国内では長野大会で使用された白馬
ジャンプ競技場、海外においては平昌大会の会場であるアルペンシア・スキー
ジャンプセンターなどもラージヒルとノーマルヒルの
ジャンプ台が併設されております。
そこで、質問ですが、大倉山のノーマルヒル併設化を検討するに至った経緯と現在の検討状況についてお伺いいたします。
◎佐藤
招致推進部長 ただいまの併設化の検討に至った経緯と検討状況についてのご質問にお答えいたします。
併設化につきましては、
IOCから、スキー
ジャンプは日本において非常に人気があることに鑑み、長期的な
レガシーの観点からノーマルヒルとラージヒルを集約したほうがよいとの提案を受け、検討の俎上に上がってきたものであります。現在の施設では、特に宮の森において
競技運営や良好な観戦環境を確保するための敷地面積が不足していることから、今後、
オリンピックを初めとするさまざまな
国際大会を開催していくことを見据え、大倉山に集約、再整備することで、将来にわたる施設の価値向上を図っていきたいと考えております。
一方で、アスリートからは、隣接する大きな
ジャンプ台で飛ぶトップアスリートを若手選手がじかに目にすることができる環境は、選手育成の面から非常に望ましいとの声が寄せられております。
そこで、現在は、ノーマルヒルを併設した場合の
競技運営に必要なスペース確保の方法や良好な観戦環境の構築に向けた観客席の配置、競技上、重要となる風の影響や自然環境への影響の最小化、コスト縮減などについての検討を進めているところであり、引き続き、併設化に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。
◆くまがい誠一 委員 多角的な観点から、最善のご判断をしていただきたいと思います。
最後に、要望でございます。
スキー
ジャンプは札幌市の誇りであり、札幌市を拠点として活動している小林陵侑選手の昨年の大活躍は記憶に新しいものでございます。
大倉山ジャンプ競技場への集約、再整備については、選手育成の観点からも、世界に誇る次の世代に引き継ぐべき
レガシー施設として、費用負担の面も考慮しつつ、しっかりと検討を進めていただくことを要望し、私の質問を終わります。
◆藤田稔人 委員 私からは、3点質問させていただきます。
まず、
冬季オリンピック・
パラリンピック招致に関連いたしまして、アスリートの強化ということも非常に重要なことでありますから、冬季版ハイパフォーマンス
スポーツセンターの誘致について質問させていただきます。
冬季版ハイパフォーマンス
スポーツセンターの誘致は、先ごろ公表されました札幌市
まちづくり戦略
ビジョン・アクションプラン2019(案)に盛り込まれておりまして、2022年の誘致決定を目指すと明記されておりました。
東京都北区西が丘にあるハイパフォーマンス
スポーツセンターは、トップアスリートの強化施設として、日本人選手のメダル獲得に欠かせない施設となっております。そして、この10月に、パラ競技強化に重点が置かれましたナショナルトレーニングセンター屋内トレーニングセンター・イーストが新たに拡充整備されたことから、来年の東京2020大会における日本人パラ選手の活躍にも期待がかかるところです。そして、次は、冬季競技アスリートの育成のために冬季版ハイパフォーマンス
スポーツセンターの建設が望まれておりまして、それを誘致するためにも、早急に国に働きかけていかなければならないと考えております。
そうした中、第2回定例会の代表質問におきまして、我が会派から冬季版ハイパフォーマンス
スポーツセンター誘致をどのように進めていくお考えなのか伺い、市長から、今後も引き続き、具体的な構想を練りながら、アスリートとともに要望活動を進めていくという答弁をいただきました。今後、国に対して早期の事業化を促していくために、東京のハイパフォーマンス
スポーツセンターにはない視点からの機能も取り込んだ具体的な構想を提案し、国の関心を引き寄せていくことも必要だと考えております。
そこで、質問ですが、冬季版ハイパフォーマンス
スポーツセンター誘致に向けて、今後どのように構想を検討していくのか、お伺いいたします。
◎佐藤
招致推進部長 ただいまの冬季版ハイパフォーマンス
スポーツセンター誘致に向けてどのように構想を検討していくのかという質問にお答えいたします。
冬季版ハイパフォーマンス
スポーツセンター構想につきましては、これまで、どのような施設が必要なのかということを中心に、
北海道出身のアスリートや
競技団体とともに検討を行ってきたところです。
また、競技力の向上には、アスリートを医科学的な視点からサポートする機能も不可欠であることから、
大倉山ジャンプ競技場においてアスリートのサポートを行っている札幌医科大学の研究者に加わっていただき、さらなる検討を進めてきたところです。その中で、用具によって影響を受けやすい冬季競技の特性を踏まえた用具開発のほか、人工知能などの先端技術を活用した競技の戦術分析といった新たな視点からのサポート機能についても検討することが、今後に向けては重要であると助言を受けたところです。
ついては、このような視点における知見を有した大学や企業の関係者にも適宜加わっていただきながら、関係者が議論できる勉強会を定期的に開催し、構想をさらに検討してまいりたいと考えております。
◆藤田稔人 委員 ただいまの答弁で、アスリートや学識経験者の意見も踏まえながら誘致を進めていくということでした。
スポーツ医科学、あるいはAIの活用、ぜひとも、そういった分野とも連携しながら進めていただきたいと考えております。
あわせて、ハイパフォーマンス
スポーツセンターに関してでありますが、今般、東京2020大会の
マラソン、競歩が札幌で開催されることになりまして、札幌は、
スポーツをする上で、冬季のみならず、夏季も含めて、非常にすぐれた環境であるということが世界にも高く評価されたと考えております。
そのような意味では、ハイパフォーマンス
スポーツセンターの立地として、単に冬季版というだけではなく、通年でも優位性を持っていると考えられますことから、今後、ハイパフォーマンス
スポーツセンターは、冬季版ということだけではなく、夏季
スポーツのアスリートも活用できるような総合的な
スポーツ施設としていくことも検討されるべきではないかと考えております。
そういった通年のハイパフォーマンス
スポーツセンターということに関しまして、現時点のお考えで結構ですので、お伺いできればと考えております。
◎佐藤
招致推進部長 ただいまの通年のハイパフォーマンス
スポーツセンター構想についての考えに対するご質問にお答えいたします。
これまで検討を進めてきた冬季版ハイパフォーマンス
スポーツセンターの構想におきましては、冬季競技の施設のみならず、陸上トラックなど基礎トレーニングのための施設も必要だとしております。また、こうした施設を設けることにより、夏季競技の合宿も受け入れ可能となり、冬季競技のアスリートからは、夏季競技のアスリートとコミュニケーションを図れることで刺激やよい影響を受けられる利点があると伺っております。
近年は、陸上競技などのトップアスリートが、夏の冷涼な気候を求めて
北海道で合宿を行う例がふえていると聞いており、東京都北区のハイパフォーマンス
スポーツセンターとの機能連携を図ることにより、屋外夏季競技を中心にアスリート強化にも貢献できる
可能性があると考えられます。
そうしたことも念頭に置きながら、引き続き、アスリートや関係者とともに構想をさらに検討してまいりたいと考えております。
◆藤田稔人 委員 ただいまのご答弁の中で、夏の
スポーツの合宿なども視野に入れてということでございましたので、ぜひ、東京のハイパフォーマンス
スポーツセンターとも連携しながら取り組んでいただきたいと考えております。
最後に、先ほどご説明いただきました
にぎわい会場の基本的な
考え方と今後の進め方についてお伺いさせていただきます。
先ほどの
会場配置計画の検討状況の説明の中で、
札幌ドーム周辺に
メダルプラザ等の
にぎわい会場の整備を検討していくという話がございました。札幌ドームは、札幌市が世界に誇る、野球もできる、
サッカーもできる多目的ドームでございまして、開会式、閉会式だけに使用するのではなく、ほかにも活用の方法があると考えております。
札幌ドーム周辺を含めて、
オリンピックパークとして活用し、ワールドカップのときのようなファンゾーンをつくり、盛り上げるなど、ほかにも検討することがあるかと考えております。さらには、大会の
レガシーとなるような、将来を見据えた整備内容を検討する必要もあると考えております。そういった意味で、札幌ドームの周辺の敷地だけではなく、
サッカー場のところも使うなど、この
札幌ドーム周辺を幅広く検討することが必要かと考えております。
そこで、質問ですが、
にぎわい会場を設けるに当たっての基本的な
考え方と今後の進め方についてお伺いいたします。
◎佐藤
招致推進部長 ただいまの
にぎわい会場の基本的な
考え方と今後の進め方についてのご質問にお答えいたします。
札幌ドーム周辺への整備を検討している
にぎわい会場につきましては、
IOCより求められている
メダルプラザのほか、スポンサーパビリオンや
オリンピックスーパーストア、レストランなどを含め、競技会場である新
月寒体育館や札幌ドームと一体的な
オリンピックパークとして、多くの市民や観客が集う場所とすることを考えております。また、大会後には、そのエリアを
レガシーとして、大会の記憶をとどめる象徴空間としていくことについても考えてまいりたいと考えております。
今後の進め方といたしましては、
大会期間中はもちろん、大会後をも見据えた
施設配置のあり方とともに、別途策定する新
月寒体育館の
基本構想におきまして、施設の必要な機能や規模などを検討してまいりたいと考えています。
なお、これらを進めていく際には、札幌ドーム隣接地の活用の
可能性についても検討を進めてまいりたいと考えております。
◆藤田稔人 委員 ただいま、
大会期間中はもちろんのこと、
大会期間後の
レガシーも含めてということでのご検討というご答弁をいただきました。
新
月寒体育館とあわせて、
札幌ドーム周辺の活用について、ぜひともこれから積極的に進めていただきたいと考えております。特に、
北海道日本ハムファイターズが本拠地を移転することが決まってから、
札幌ドーム周辺の活用について大変注目が集まっていると考えておりますので、ぜひとも、今後この地域を盛り上げるとともに、
スポーツに大いに活用していただきたいと考えております。
○山口かずさ
委員長 ほかに質疑ございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○山口かずさ
委員長 なければ、質疑を終了いたします。
ここで、
理事者退席のため、委員会を暫時休憩いたします。
――――――――――――――
休 憩 午前10時58分
再 開 午前10時59分
――――――――――――――
○山口かずさ
委員長 委員会を再開いたします。
次に、委員派遣についてを議題といたします。
この件につきましては、理事会において調査都市や調査項目などを協議して、お手元に配付の
冬季オリンピック・
パラリンピック招致調査特別委員会行政視察実施案の内容のとおり、翌年1月22日から24日までの日程で行政視察を行うことで合意が得られたところであります。
ここで、委員の皆様にお諮りいたします。
本委員会として、本案のとおり、行政視察実施のため、委員派遣を行うことにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○山口かずさ
委員長 異議なしと認め、そのとおり決定いたします。
なお、行程など詳細につきましては、理事会にご一任をお願いいたします。
以上で、委員会を閉会いたします。
――――――――――――――
閉 会 午前11時...