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平成28年(常任)厚生委員会−02月02日-記録

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  1. 札幌市議会 2016-02-02
    平成28年(常任)厚生委員会−02月02日-記録


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    平成28年(常任)厚生委員会−02月02日-記録平成28年(常任)厚生委員会  札幌市議会厚生委員会記録            平成28年2月2日(火曜日)       ────────────────────────       開 会 午後0時58分     ―――――――――――――― ○丸山秀樹 委員長  ただいまから、厚生委員会を開会いたします。  議事に先立ちまして、一昨日、急逝されました伊与部年男議員に対しまして、謹んで哀悼の意を表します。  報告事項ですが、本日審査を行います陳情第8号につきましては、12月2日までに5万5,236人の署名の提出がありましたが、先ほど5,355人の署名の追加があり、陳情書への記載が間に合わなかったものも含め、合計署名者数は6万591人となっております。  それでは、議事に入ります。  「(仮称)札幌動物愛護及び管理に関する条例骨子案に対するパブリックコメントの結果について及び陳情第8号 札幌動物愛護センター新設に関する陳情を一括議題として、資料に基づき、理事者より説明を受けます。 ◎石田 生活衛生担当部長  私から、札幌動物愛護及び管理に関する条例骨子案に対するパブリックコメントの結果についてご説明いたします。  お配りしております資料でございますが、資料1の条例骨子案、資料2のA4横判の骨子案のイメージ、資料3の骨子案に対するパブリックコメントの結果、以上の3種類と、参考といたしまして、平成27年5月に策定いたしました札幌市の動物愛護管理の基本的な考え方方向性を示した札幌動物愛護管理基本構想概要版でございます。  札幌動物愛護及び管理に関する条例骨子案に盛り込むべき内容につきましては、これまで、外部委員会及び同委員会に設置いたしました専門部会で合計8回にわたりまして議論いただくとともに、市民意見を募集するため、パブリックコメントを実施しております。本条例案につきましては、平成28年第1回定例市議会への上程を予定しており、本日は条例骨子案に対するパブリックコメントの結果につきまして厚生委員の皆様にご説明いたします。  まず、骨子案については、資料1の内容となっておりますが、一覧でわかりやすくまとめた資料2でご説明させていただきます。  まず、資料2の左下段の2をごらんください。  新たな条例制定必要性ですが、大幅改正されました動物愛護管理法平成25年9月に施行となり、さらなる動物愛護推進が求められております。  現在、犬につきましては、現行の札幌畜犬取締り及び野犬掃とう条例に規定しておりますが、飼育環境の質の向上に係る規定が不足しております。また、猫については、動物愛護管理法北海道条例に基づきまして、対象が主に人が飼育している猫となっており、飼い主のいない猫にかかわる規定がない状況となっています。さらに、犬や猫の多頭飼育届け出制や放棄の際の引き取り手数料有料化などの検討も必要となっております。  そこで、このたび、札幌市では、札幌市の実情に合わせ、基本構想を踏まえて、行政市民動物取扱業者及び動物関係団体の役割を明確化するとともに、基本構想の三つの基本施策などを盛り込んだ札幌動物愛護及び管理に関する条例を制定し、愛護及び管理に関する法律などとあわせて、人と動物が共生する社会の実現と基本構想で掲げる課題の解決に向けて取り組んでまいりたいと考えております。  次に、資料2の右上段の3をごらんください。
     条例骨子案ですが、条例の目的は、市民動物に対する愛護意識の高揚を図り、動物の健康及び安全を保持し、動物の福祉の向上を推進するとともに、動物の取り扱いにより、人に及ぼす迷惑及び動物による人の生命、身体または財産に対する侵害を防止することによりまして、人と動物が共生する社会の実現に寄与することとしたいと考えております。  次に、資料2の右下段の2をごらんください。  条例骨子案のポイントですが、主な事項に下線を引いております。  本条例では、市の畜犬条例及び北海道条例をもとに、次の内容を新たに盛り込みたいと考えております。1点目は、市民行政動物取扱業者及び動物関係団体などの動物愛護管理に関する役割と責務について、2点目は、飼い主のいない猫に餌を与える者の遵守事項について、3点目は、多頭飼育届け出について、4点目は、(仮称)札幌動物愛護管理推進協議会の設置について、5点目は、犬や猫の引き取り手数料返還手数料申請手数料などの各種手数料について、6点目は、罰則の見直し、以上を盛り込む予定でございます。また、人と動物が共生する社会の実現という大きな目標を達成するためには、関係主体である市民事業者関係団体行政、これらが連携・協働できる体制を構築し、一体となって取り組みを進めていくこととしております。  今回の条例の制定に伴って、札幌市が推進する計画の策定や施策について評価、助言、提案などを行う附属機関といたしまして、(仮称)札幌動物愛護管理推進協議会を新たに設置したいと考えております。  条例骨子案については、以上でございます。  次に、骨子案に対するパブリックコメントの結果についてご説明いたしますので、資料3をごらんください。  パブリックコメントは、平成27年10月26日から11月25日まで、約1カ月間にわたり実施しまして、132名から329件のご意見をいただきました。意見の内容を分類別に見ますと、飼い主のいない猫に餌を与える者の遵守事項に対する意見が61件、犬の飼い主遵守事項に対する意見が48件、動物飼い主遵守事項に対する意見が40件と、多くの方々より関心が寄せられました。  次に、資料裏面の2ページをごらんください。  主なご意見札幌市の考え方をご紹介いたします。  行政の責務として、一番左のナンバー2では、条例の制定、動物管理センターに関すること、動物の飼い方、マナーについての普及啓発にもっと力を入れてほしい、ナンバー3では、幼児や児童への動物愛護にかかわる教育及び飼い主への学習の機会の充実を図るべきであるという意見に対しまして、札幌市としては、基本構想にあるように、行政関係団体等との連携における中心的役割を果たしながら、動物愛護管理行政に関する取り組みを進めていきたいと考えております。飼い主のいない猫に餌を与える者の遵守事項について、ナンバー4では、飼い主のいない猫に餌を与える者に対して規制をより厳しくし、罰則を設けてほしい、ナンバー5では、本項目を削除すべき、あるいは、定義を明確化し、保護を目的とする方を適用外にするべきであるという意見に対しまして、札幌市としては、飼い主のいない猫の問題については解決すべき重要な課題であると考え、飼い主のいない猫がふえないように、猫の適正飼育について市民に引き続き普及啓発を行っていくとともに、飼い主のいない猫に対する避妊・去勢手術などの措置のあり方について議論を行っていきたいと考えております。  その他のご意見としまして、ナンバー6では、条例を適切に運用していくためにも、現在の施設では新たな役割を担うのは無理で、将来展望も持てない、札幌市には人と動物が共生できる社会の見本となる施設が必要であり、新施設をつくってほしい、ナンバー8では、新しい動物愛護センター建設のための基金を設立してほしいという意見に対しまして、札幌市としては、センター新設については、今後、推進計画を策定する中で、動物管理センターの機能をいかに充実強化していくかという観点から、そのあり方を含めて検討してまいりたいと考えております。  以上、主なご意見などをご紹介させていただきました。パブリックコメントでいただいたこれらのご意見については、骨子案の趣旨におおむね含まれておりますが、条例案の作成や具体的な施策を進めるに当たって考慮してまいりたいと考えております。  また、本条例につきましては、平成28年10月1日施行を目指しておりますが、附属機関の規定については、平成28年度当初より附属機関を立ち上げて審議、検討を始められるよう、公布の日から施行する予定で考えております。 ○丸山秀樹 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆阿部ひであき 委員  動物愛護センター新設について伺います。  さきの第4回定例市議会において、我が会派の松井議員から動物愛護センター新設について代表質問を行ったところでありまして、秋元市長に対し、札幌市が殺処分ゼロを目指し、動物愛護行政をさらに推進するためには、その拠点となる新たな施設を整備する必要があり、動物愛護センター新設について伺いましたところ、板垣副市長から、動物愛護センター新設については、今後、推進計画を策定する中で、動物管理センターの機能をいかに充実強化していくかという観点から、そのあり方を含めて鋭意検討してまいりたいというご答弁をいただいたところであります。  私は、7月の動物愛護センター新設に関する陳情を受けて、旭川市のまちの中心部に建設して大変大きな成果を上げている旭川市動物愛護センターあにまあるを視察してきたということは、以前の質問で既に触れたところであります。あにまあるは、旭川市のまちの中の官庁街に設置されておりまして、譲渡の積極的な推進、犬猫の殺処分を極力低減する取り組みを進めております。充実した診療施設を完備して猫に避妊、去勢を施して外猫対策を実践するなど、殺処分ゼロに向けた取り組みをきっちりと実践しており、大いに感銘を受けてきたところでもあります。  札幌市は、今年度内に動物愛護条例を制定し、10月には施行予定であると聞いておりましたけれども、この条例により、札幌市の動物愛護取り組みがさらに進むものと考えております。しかし、ソフト面での充実だけでは十分ではなく、ハード面での充実強化が欠かせません。そのためにも、動物愛護センター新設が必要であり、ソフトハードは一体のものであるというふうに思います。  現状の札幌市の施設は、果たしてどうでありましょうか。昨年の9月17日に厚生委員会の皆さんと動物管理センターの八軒本所と福移支所を視察してきましたけれども、二分化され、利便性の悪い現状の札幌動物管理センターでは、基本構想の実現に向けてどう工夫しても物理的に無理であります。したがって、その拠点となる施設整備がなければ、これはまさに絵に描いた餅になってしまうのではないかと思うところであります。そのために、動物愛護の拠点となる新たな動物愛護センターを整備すべきであり、機は熟していると私は考えております。  既に動物愛護センター新設した先進都市として、道内では旭川市動物愛護センター、道外では横浜市動物愛護センター京都動物愛護センターなどがあり、さらに、神奈川県や川崎市では、ふるさと納税のメリットを生かしながら市民の寄附を募り、動物愛護センター建設基金の大半を賄うといった手法で平成30年には施設を整備するという情報もあり、札幌市も動物愛護センター新設について政治的判断が必要な時期に来ております。  先ほど委員長からも話がありましたとおり、センター建設の署名も6万591人ということでありますので、大変多くの方々のお声が寄せられております。  そこで、質問でありますが、動物愛護センター新設についての検討は、具体的にはいつからどのように進めていくのか、今後の展望も含めて、市の考えを伺います。 ◎石田 生活衛生担当部長  動物愛護センター新設検討についてお答えいたします。  札幌市では、平成27年5月に策定いたしました札幌動物愛護管理基本構想に基づいて、人と動物が幸せに暮らせるまち・さっぽろを目指し、動物管理センター動物愛護管理推進の中心的な役割を果たせるよう、機能の充実強化を図ることとしております。  昨年12月に公表いたしました札幌まちづくり戦略ビジョンアクションプランにおいても、動物管理センターあり方検討を含めた推進計画の策定について盛り込んでおり、平成28年度から本格的な議論、検討を始める予定でございます。具体的には、札幌動物愛護管理あり方検討委員会からいただいた提言や、今回の陳情の趣旨を踏まえるとともに、新条例に基づいて設置する(仮称)札幌動物愛護管理推進協議会からも意見をいただきながら、今後、推進計画を策定していく中で、動物管理センターの機能をいかに充実強化していくかという観点から検討してまいりたいと考えております。 ◆阿部ひであき 委員  私は、今、世の中の流れがまさに動物愛護に軸足を移している中で、やはり、札幌市も動物愛護センター新設するべきときが来ていると強く感じております。先ほども述べましたけれども、機は熟したというふうに思います。道都札幌市が先陣を切って動物愛護センター新設し、札幌市だけではなく、北海道動物愛護取り組みを牽引していってもらいたいものであります。  そこで、質問でありますが、時代に合った新たな施設整備計画を立てるよう施設建設のための調査を実施して、さらに一歩前進するべきであるというふうに思いますけれども、札幌市の考えを伺います。 ◎石田 生活衛生担当部長  時代に合った新たな施設整備計画検討についてでございますが、現在、推進計画の策定に向けて、収容動物飼育環境の質の向上を図るために、旭川市、横浜市、京都市といった先進都市動物福祉に配慮した施設の機能などに関する具体的な調査を進めているところでございます。こうした調査の結果も踏まえまして、先ほども答弁したとおり、今後、推進計画を策定していく中で、動物管理センターの機能をいかに充実強化していくかという観点から、そのあり方を含めて検討してまいりたいと考えております。 ◆阿部ひであき 委員  動物愛護センター新設する場合に、まず、問題となるのは立地条件ではないかというふうに思います。私自身は、厚生委員として、現在の北区福移の保護収容施設を視察しましたけれども、市の郊外にあるために市民も足を運びにくい状況であり、今後は、交通の便がよく、市民が気軽に交流できるような、また、動物と触れ合うことができる施設こそが必要であると考えます。  また、新たな動物愛護センターは、中央区に建設するのが最も望ましいというふうにも考えますけれども、用地確保の点に鑑みますと、既に市が保有している公用地の一部を有効利用すべきであり、整備の方向性としては、市民に親しみやすく、周辺の生活環境と調和する環境に優しい施設といった要素が重要であります。さらには、市民の参加、協働による取り組み推進するとともに、災害時にも適切な対応ができる施設となるよう配慮したものでなければならないと考えます。さまざまな年代の方々がいつでも利用でき、市民の交流の場となるような、また、動物たちの命をつなぐ場として、命の大切さを市民に教える場となることを願っているものであります。  そこで、質問でありますけれども、動物愛護センター新設する場合の候補地はどこと考えているのか。  公用地の一部の有効利用という視点から考えれば、私は白石区選出の議員でありますので、白石区役所の跡地もあるかと思います。白石区役所の跡地は、そうした観点からいろいろ考えて検証してみても候補地の一つとなるのではないかと考えますが、札幌市の考えを伺いたいと思います。 ◎石田 生活衛生担当部長  候補地についてでございますが、人と動物が幸せに暮らせるまち・さっぽろを目指して動物管理センター動物愛護管理推進中心的役割を果たすためには、市民との交流の場であり、命の大切さを教える場となるような機能の充実強化が必要であると認識しております。こうした機能の充実強化のためには市民が気軽に足を運べることが重要でありますことから、今後、推進計画を策定する中で、委員のご意見も十分に踏まえながら動物管理センターあり方検討してまいりたいと考えております。 ◆阿部ひであき 委員  私が旭川の視察で印象的だったのは、道内の動物関係行政機関ということで、充実した手術室治療室など施設内の最新の診療施設を活用して、飼い主のいない猫に対して、餌を与える市民の協力を得ながら避妊や去勢などの不妊手術を実施していることでありました。  さきの7月30日の陳情審査において、私から、飼い主のいない猫の対策を進める上で医療面の充実について指摘しましたところ、実際に札幌市に寄せられている猫に関する苦情は年間800件程度ありまして、その苦情の大半は、全国的にも問題となっている、いわゆる外猫、飼い主のいない猫の問題であるという答弁でありました。  しかし、現状の札幌市の動物管理センターには、このような先進の診療施設はありません。全国的にも大変重要な課題である飼い主のいない猫の対策として、また、殺処分ゼロを目指していく上でも、札幌市も早急に動物愛護センターを建設し、最新の動物用医療設備を整えていくことが取り組みを進める上でも大変重要であると私は考えております。  また、札幌市内には北海道大学獣医学部があります。ここには動物病院があり、獣医の資格を取得している研修医とともに、将来の獣医師卵たち動物診療を行っております。札幌市の動物愛護センター診療施設が設置された暁には、避妊手術去勢手術などの実施においてこのような方々との連携が考えられるのではないでしょうか。  そこで、質問ですけれども、動物愛護センター新設する場合、収容動物健康管理を図る上でも、今後、動物医療面での充実を図る必要があると考えますが、大学との連携について、札幌市の考えを伺います。 ◎石田 生活衛生担当部長  大学との連携についてお答えいたします。  委員のご指摘のとおり、動物福祉の向上のために、収容動物健康管理を実施していくことは大変重要でありますことから、基本構想において、その柱の一つとして動物の福祉の向上を掲げたところでございます。札幌市及び札幌市近郊には獣医系の大学といたしまして北海道大学と酪農学園大学がございまして、それらの大学との連携・協働により、避妊、去勢や動物医療の面でもより一層の充実を図ってまいりたいと考えております。 ◆阿部ひであき 委員  先ほども述べましたけれども、整備の方向性として、市民に親しみやすく、周辺の生活環境と調和する環境に優しい施設、また、市民の参加、協働による取り組み推進するとともに、災害時にも適切な対応ができる施設でなければならないと考えます。さらに、子どもから高齢者までさまざまな年代の方々がいつでも利用できる市民の交流の場となるような、また、動物を通じて子どもたちに命の教育ができるような、動物愛護基幹施設として動物愛護センター新設が求められます。今後、具体的な施設整備計画をしっかりと検討していかなければならない、このことを強く指摘して、私の質問を終わります。 ◆成田祐樹 委員  何点か質問させていただきたいと思います。  先ほどご報告がありましたパブリックコメントの中にも、条例必要性や、それに関する現状について市民意見などがあったかと思いますが、現在議題となっている陳情の署名者数が6万591人ということを考えると、やはり、新たな動物愛護施設の建設については前向きに考えていかなければならない部分が多いと思いますので、その辺についてお伺いしたいと思います。  新たな条例案については、行政市民動物取扱業者及び動物関係団体の責務を明確化するという記述があり、その中でも、行政の責務という部分のイに、「市民動物取扱業者及び動物関係団体が互いに連携・協働し、施策を実施するための調整を行うこと」との記載があります。まずは、この点について、現状の連携がどう図られているか、お伺いしたいと思います。  少なくとも、現在の八軒、福移の両施設とも、動物愛護団体との連携・協働を図る機能を持ち合わせているかというと、他市の施設と比較すると、譲渡や啓発活動などを行うスペースもなく、管理するための機能しか持ち合わせていないのではないかと考えられます。  そこで、お伺いしますが、動物愛護団体などとの連携を進めていくためには、現況の施設で事足りるのかどうか、見解をお聞かせ願いたいと思います。 ◎石田 生活衛生担当部長  現在の動物管理センターに対する見解についてでございますが、八軒本所は昭和60年、福移支所平成13年に改築しておりまして、動物管理に重点を置いていた旧法の時代に建設したものでございます。これらの施設を活用して動物愛護団体北海道などとともに収容動物譲渡会を開催するなど、連携による取り組みは今も行っているところでございます。動物愛護団体との連携・協働による取り組みをさらに推進するためには、現在の施設には備わっていない市民活動の場や動物との触れ合いスペースなどを導入することも方策の一つと認識しているところでございます。 ◆成田祐樹 委員  現状でも大変努力されているかと思うのですが、確かに、今お話しされたとおり、以前の法律に基づいてこういった施設が建てられたわけですから、足りない部分があるのはやむを得ないかなというふうに考えます。  しかし、この条例が施行されると考えると、行政の責務に記載されている、アの市民及び事業者等学習機会の提供、広報活動の充実、動物愛護教育推進普及啓発に係る人材の育成という責務を本当に果たせるのかなと、心配な要素も若干出てまいります。さらには、エにおいて、「動物愛護管理に関する施策の推進に必要な財政上の措置及び必要な施設の整備に努めること」という責務も書いてありますから、陳情の趣旨を踏まえて、新たな動物愛護施設の建設についてしっかりと検討する必要があるのではないでしょうか。  そこで、お伺いしますが、この件について、次年度以降、予算づけがなされた(仮称)札幌動物愛護管理推進協議会が開催されると先ほどもご報告がございましたけれども、これに関して、委員選定方法、会議の回数や、協議内容の答申の時期などはいつをめどに運営を進めていくのか、見解をお聞かせ願えればと思います。 ◎石田 生活衛生担当部長  (仮称)札幌動物愛護管理推進協議会についてお答えいたします。  平成28年第1回定例市議会へ提案を予定している条例に基づいて設置いたします(仮称)札幌動物愛護管理推進協議会は、札幌市の動物愛護管理に関する施策の推進について、第三者の立場で評価、助言、提案できる機関として位置づけております。この協議会委員は、学識経験者獣医師会動物取扱業者動物愛護団体などに加えて、市民公募により構成する予定でございます。条例を可決していただき、協議会を設置した後には、(仮称)札幌動物愛護管理推進計画の内容を審議するため、平成28年度中に4回程度の会議を開催いたしまして、平成29年3月末までに答申をいただく予定でございます。 ◆成田祐樹 委員  もう1点、お伺いしたいと思います。  きょう、パブリックコメントの結果を聞くこととともに、陳情の関係者と思われる多くの方が傍聴席におられます。もしこの陳情が採択されるとなれば、当然ながら、市は議会の意向を大きく受けとめていただかなければなりません。協議会を開きましたという事実だけではなく、実際に新たな施設検討について一定程度の指針を出していただく必要性も出てくると思われますし、設置するのは新たな動物愛護センター単体でよいのかということも議論していかなければなりません。  私たち民主党市民連合も、昨年5月には旭川市あにまあるを視察させていただきました。また、夏には、同じ政令市の新潟市を視察させていただきましたが、いくとぴあ食花という複合施設の中に、こども創造センターや食育・花育センターとともに動物愛護センターが設置されておりまして、多くの方に関心を持っていただく機会が設けられているように感じ取ってまいりました。また、横浜市では、地域のイベントやサークルなどで利用できる施設研修室もあり、これもまた複合的な機能を有していると聞いております。  そこで、お伺いしますが、もし陳情が採択された場合、もちろん札幌市においても新しい動物愛護施設の建設に向けて前進していくことが求められますけれども、その際に、より効果を上げるための複合的な施設の設置についてはどのように考えているか、見解をお聞かせ願えればと思います。 ◎石田 生活衛生担当部長  複合的な施設の設置についてでございますが、他都市において、動物愛護及び管理に関する機能のみならず、住民との交流を通じた地域の活性化や、次世代を担う子どもたちへの教育などに資する複合的な機能を持つ施設があることは私どもも認識しております。動物管理センターあり方については、こうした他都市の事例や検討委員会からいただいた提言、今回の陳情の趣旨、さらには協議会からの意見をいただきながら、いかに機能を充実強化していくかという観点から推進計画の策定を進める中で検討してまいりたいと考えております。 ◆成田祐樹 委員  今のお話の中でも、当然、まだ、場所の選定とか、機能を単独で持つのか、複合的に持つのか、また北海道との連携など、さまざまな協議等々があると思います。その中で、より多くの市民が集い、そして効果が上がるような施設にしていただけるように、ぜひ推進していただくことを私たちからも強く要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。 ◆竹内孝代 委員  私からは、動物愛護推進と拠点施設となる動物愛護センター新設について伺います。  我が会派としても、平成28年度の予算編成に対する要望書として、さらなる動物愛護推進と相談対応機能の拠点施設となる動物愛護センター新設に取り組むことを秋元市長へ要望したところです。新しい動物愛護センター新設することで、譲渡が大きく推進され、ボランティアなどの活動の場となり、市民の交流が深まることにつながるものと考えております。  さきの第4回定例市議会代表質問において、我が会派は、秋元市長に対し、動物管理センター市民の期待に応え、動物愛護の拠点としての役割を果たしていくためには、センターの機能の充実が必要であると考え、動物愛護センター新設を含めた今後策定する計画の内容についてお伺いしたところ、動物愛護センターの機能をいかに充実強化していくかという観点から、動物愛護センターあり方を含めて、議員のご質問の趣旨を含めて検討してまいりたいという答弁があったところです。  先月、1月8日には子ども議会が開催され、動物愛護というテーマで子ども議員から秋元市長に対して質疑応答が行われました。子ども議員から、学校の道徳の授業でペットの命の大切さを学ぶことができないかという提案があり、これに対し、市長からは、命の大切さや生き物への優しさなどを学べる機会として検討していきたいと応じられておりました。いじめや自殺を防止する一つの方策としても、道徳の授業の中で動物を通じて命の大切さを学ぶことはとても意義深いことであると思います。そういった観点からも、市民が身近な動物と触れ合い、また、動物愛護や正しい飼育方法などを学ぶ場としての機能を持たせた愛護センター必要性はますます高まってくると考えております。  我が会派、公明党としては、今回の陳情については採択の方向で進めていくべきと考えております。  そこで、質問ですが、今後、動物愛護センター新設するかどうかを含めて、動物管理センターあり方検討していくとのことでありますけれども、さきの委員の質問に対する答弁で、今後、本格的な議論を行うとありましたが、この整備に当たっての基本的な視点について、まず、現段階の本市の考えをお伺いいたします。 ◎石田 生活衛生担当部長  センターの整備に当たっての基本的な視点についてお答えいたします。  動物管理センターあり方検討に当たっては、センターが、動物を飼っている人はもちろんのこと、動物愛護団体、ボランティアを初め、子どもからお年寄りまで幅広い層の市民に利用されるよう、動物愛護に関する中心的な役割を果たすことを重視して議論を行っていく必要があると考えております。そのほか、施設を活用した動物愛護、譲渡事業の展開や、動物愛護教育推進、さらには収容動物の適正譲渡の推進などを基本的な視点としたあり方検討してまいりたいと考えております。 ◆竹内孝代 委員  そうした方針をもとに、具体的に新設に向けての第一歩を踏み出すには、本市にとっては財政面が大きな課題であり、このことについて踏み込んで質問を続けたいと思います。  近年、横浜市や京都市などにおいては、動物愛護推進するための拠点施設である動物愛護センターが既に続々と整備されていることは、先ほどもお話があったとおりです。また、神奈川県では、建設費11億円を全て寄附で賄うという動物愛護センターの計画の話も聞いているところです。これは、収容後、処分を主体にしたガス処分機のある従前のような施設ではなく、保護収容、譲渡、愛護思想の教育、普及啓発を核とする、まさに時代の変化に対応した動物愛護センターです。  7月30日の陳情審査では、私から、他都市の動物愛護センターの建設費として国の補助制度を活用した事例についてお聞きしたところ、横浜市や京都市において国の補助制度を利用して建設された旨の答弁をいただきました。新しい動物愛護センターの建設コストを考慮して、税金以外の資金の調達、具体的には市民や企業からの寄附を受け入れる方策、例えば、建設基金制度の創設などを積極的に検討していく方法もあります。国の補助金も、この先、いつまでも続くとは限りません。このような制度を有効活用するためには、早急に計画を推進していくことが重要ではないかと考えます。財政負担を軽減し、工夫を凝らして施設を整備するという手法について検討し、札幌市も動物愛護センター新設を進めるべきと考えます。  そこで、質問ですが、国の補助金の現在の状況についてお伺いします。  また、札幌市も建設基金の設置について検討を進めるべきではないかと思いますが、本市の考えをお聞きいたします。 ◎石田 生活衛生担当部長  まず、1点目の国の補助金の現状についてでございます。  国の補助制度は、動物愛護管理法施行令において、各年度の予算の範囲内で、収容施設や焼却施設などの設置に要する費用のうち、2分の1以内の額を補助するという規定でございます。この規定を受けまして、環境省が定めた環境保全施設整備費補助金交付要綱において、動物収容・譲渡対象施設の工事費に対する補助金が規定されております。環境省では、当面、この補助金を継続していくと聞いております。  2点目の建設基金の設置の検討についてでございますが、市民や企業から寄附金を募り、建設資金や事業に活用する方法は、動物愛護の精神を育む上で有効な手法の一つであると認識しております。動物管理センターあり方検討の中で、委員のご指摘の基金の活用も含め、先進都市の事例の調査研究を進めながらさまざまな角度から検討してまいりたいと考えております。 ◆竹内孝代 委員  国の補助金の有効活用、また、建設基金検討について、ぜひ積極的に進めていただきたいと思います。  今回の動物愛護管理に関する条例骨子案に対するパブリックコメントで寄せられた意見が132名、329件にも及んでいるということで、動物愛護に対して大変多くの関心が寄せられていると感じました。市民から寄せられたこうした意見は、一つ一つ非常に大切な提案だと思うものが含まれていると感じております。今回のパブリックコメントの大切さ、また、それぞれの分野で実際に活動されている個人や団体の方々の貴重な意見を十分に認識していただき、市民意見や思いを条例案に反映させることはもちろん、今後の市政運営にも生かしていくべきではないかと考えます。  そこで、最後の質問ですが、今回、パブリックコメントによって得られた市民ニーズを今後の動物愛護取り組みにどのように反映させていくのか、本市の考えを伺います。 ◎石田 生活衛生担当部長  市民ニーズの反映についてでございますが、今回の条例骨子案に対していただいたご意見については、新たな動物愛護及び管理に関する条例の制定のみならず、今後の動物愛護の施策を進めていく上で大変重要なものであると認識しているところでございます。今回いただいたご意見については、推進計画の議論や今後の施策の検討にも活用してまいりたいと考えております。 ◆竹内孝代 委員  動物管理センター動物愛護行政の中核施設として市民から求められる機能、役割を果たすためには、施設を拡充し、整備する必要があります。多くの署名や今回の陳情の趣旨も踏まえ、動物愛護センター新設必要性は十分に認識していただきたいと思います。そして、ぜひ、動物愛護センター新設することをご決断いただき、今後の動物管理センターあり方検討委員会の中で、動物愛護センターの整備に向けた調査を積極的に行い、具体的な整備に向けて検討を進めていただきたいということを強く要望して、私の質問を終わります。 ◆田中啓介 委員  私からも、(仮称)札幌動物愛護及び管理に関する条例骨子案に対するパブリックコメントの結果と、札幌動物愛護センター新設に関する陳情について質問させていただきます。  もう周知の事実だと思いますけれども、今は、犬や猫を飼う家庭が大変ふえてきておりますが、その中でも、一方では飼えなくなったと言って簡単に手放す方もいらっしゃいます。でも、札幌市の条例案の中でも書かれているように、犬猫というのは家族の一員であるという背景がございます。そして、残念ながら、超高齢社会に向かっている中で、施設に入らなければいけない、また、入院せざるを得ないといったやむを得ない事情で手放さざるを得ないケースもございます。一方、一部のブリーダー、動物取扱業者は、飼い主に対してきちんとした説明をしないで譲渡したり売ったりする、また、犬猫を山に大量に捨てるなどということが全国でも起きております。2014年には、栃木県で80匹の小型犬が捨てられたという事件もございました。  このような背景のもとで、今、札幌市は、動物愛護条例制定に当たって、人と動物が共生する社会の実現、人と動物が幸せに暮らせるまち・さっぽろを目標に掲げておりまして、動物取扱業者の責務として、動物の販売等のわざを行う事業者は、直接、市民とかかわるものであり、動物愛護管理普及啓発に重要な役割を果たすとともに、動物を飼養するよい見本となる必要があるというふうにしております。また、飼い主に対しても、パブリックコメントの回答の中で、手数料の徴収よりも、動物愛護の再教育を一定時間受講するようにするとか、また、飼い主としての責任を学ぶような講座を受講しなければならないことが大切ではないかというようなご意見もございます。  そこで、質問ですけれども、犬や猫の命を粗末にするような悪質な動物取扱業者をなくすために、そのような業者に対しては本市がしっかりと指導を強化していくことが必要だと思いますがいかがか、伺います。  あわせて、飼い主に対しては、家族の一員として迎え入れ、一緒に暮らしていくという責任、また自覚が必要なことをしっかりと認識できるように、飼い主のマナーに関する教育、普及啓発を推し進めていくべきではないかと考えますけれどもいかがか、伺います。 ◎石田 生活衛生担当部長  1点目の動物取扱業者の監視についてでございますが、動物取扱業者は、市民動物を飼い始めるきっかけとなる役割を担っておりまして、動物を飼育する見本となる必要がありますことから、その果たすべき役割を認識し、動物を適正に飼養しているか、行政がしっかりと監視を強化していくことが重要であると考えております。  2点目の飼い方のマナーに関する教育や普及についてでございますが、犬や猫の飼い方のマナーに関する教育や普及啓発は、非常に重要な取り組みの一つであると認識しておりまして、現在、動物愛護週間における各種イベントの実施や、札幌駅前通地下歩行空間でのパネル展、公園でのマナー向上にかかわる啓発活動などを行っているところでございます。平成27年5月に策定いたしました札幌動物愛護管理基本構想では動物愛護精神の涵養を基本施策として位置づけておりまして、飼い主が終生飼養や適正飼育ができるように、動物愛護の精神を育むための取り組みをさらに推進していくこととしております。  今後とも、さまざまな機会を捉えて、子どもから高齢者まで幅広い年齢層を対象に、動物愛護に関する教育や普及啓発により一層取り組んでまいりたいと考えております。 ◆田中啓介 委員  ぜひ、そのようなイベントをもっと広く普及していただきたいと思います。あわせて、取扱業者に対する監視について、行政もそうですけれども、まさに市民一人一人の目が業者に届くことも悪質な業者をなくしていく一つの方法だと思いますので、あわせてお願いしたいと思います。  それから、パネル展、イベントをもっと広く普及していくことが大事だと思います。実は、私自身が勤めていた職場が動物管理センターのすぐそばでありました。本当に歩いて50メートルもないぐらいのところに職場があって、毎日のようにセンターを横目に歩いていたのですが、正直に言いまして、動物管理センターというのは犬猫を殺処分するという暗いイメージを持っていました。でも、今、センターの職員の方々が実際に取り組んでいること、また、この前、私自身も視察させていただきましたし、収容されている犬や猫の譲渡を推進してまさに殺処分をゼロにするための取り組みを聞きまして、イメージが大分変わってきております。  また、1月8日に行われた子ども議会を傍聴させていただきましたが、動物愛護についての提案がございました。その議会の中で、子ども議員からも、動物管理センターの認知度が低いというような指摘がございました。また、動物の触れ合い教室、譲渡会を市内各地で開催すること、小学校、中学校の社会科見学で動物管理センターなどを訪問するという提案もなされておりました。このことからも、まず、動物管理センターが今実際に取り組んでいることを知ってもらうというのはとても大切なことだと思います。  そこで、質問ですが、動物管理センターはどんな役割を果たしているのか、動物愛護のためにどんな取り組みを行っているのか、また、子ども議会での提案も含めて、あらゆる手段を使って情報発信すべきだと思いますけれどもいかがか、伺います。 ◎石田 生活衛生担当部長  動物管理センターの役割、取り組みに関する情報発信についてでございます。  1月8日の平成27年度札幌子ども議会において、子ども議員より、動物管理センターの認知度を上げるために社会科見学などで動物管理センターを訪問できないかという提案があったことに対しまして、市長より、校外学習の機会としてどのような学習ができるかなどについて検討してまいりたいと答弁したところでございます。  今後、教育委員会と連携いたしまして、学校教育機関などに対して動物管理センターで実施している命の教室などの取り組みについて周知を図ってまいりたいと考えているところでございます。またあわせて、動物管理センターの役割やその他の取り組みについても、広報さっぽろやホームページによる情報提供、啓発用チラシの配布、パネル展などの動物愛護イベントの開催などを通じて広く情報発信してまいりたいと考えております。 ◆田中啓介 委員  動物愛護センター新設に関する陳情の理由の中に、今、動物愛護と福祉に配慮した施設にすることは、子どもたちへの命の教育にもつながり、子どもから大人まで社会全体を豊かにします、そして、何よりも、道徳観や倫理観を与えることができる施設は、お金には換算できない大きな力を札幌市民に与えてくれます、動物愛護や福祉に配慮した施設市民が気軽に立ち寄り、交流の場となる施設、また、市民の参加、協力によって無限の可能性が生まれる官民が協力しやすい施設がこれからの時代に望まれますとあります。また、先ほども紹介しました子ども議会でのある子ども議員の発言の中で、人とは違う動物に触れ合うことで、動物のことを理解し、命の大切さを知ることができますという発言をした後に、犬や猫に触れ合うことで、人間同士では気づかないきずなが生まれる、他人に対しても優しさを持てるのではないでしょうかというふうに提案されておりました。  また、私自身も旭川市の動物愛護センターあにまあるを視察してまいりました。まちの中心部にあり、行きやすいということもございます。また、それだけではなくて、命の大切さを伝える施設動物に優しい施設として、適正・終生飼養にかかわる飼い主の責任の啓発強化、十分な収容期間を確保した中で譲渡の積極的な推進など、犬や猫の殺処分を極力なくす施策に取り組んでおります。一方、札幌市は、さきの委員から発言もございましたが、動物管理センター本所、福移支所とありますけれども、収容施設は郊外で、市民が気軽に立ち寄りづらいというところもございます。  また、同じ八軒で歩いて10分ぐらいの近くに保育所がございます。その保育所の保育の中では、動物と触れ合うことが大切ということで、すぐ近くに競馬場がございますから、その競馬場にポニーを見に行って子どもたちに触れさせるということをやっております。しかし、残念ながら、同じぐらいの距離にある動物管理センターではそのような体験教室ができない現状にございます。  それから、旭川市には、ボランティア活動室という部屋があって、そのボランティアが自分のブログに愛護センターで収容している犬や猫の情報をアップして、そのブログを見た方が引き取りに来るということもあったそうです。  そこで、質問ですが、今後、動物愛護センター検討に当たって、施設に収容される動物に配慮した施設整備をすることはもちろん、この施設に多くの市民が気軽に立ち寄れるようにオープンなものにすること、そして、子どもから大人まで、命の大切さを学ぶ施設としていつでも受け入れ可能で、まさに命の大切さを発信する本市の拠点となるような施設整備が必要だと思いますけれどもいかがか、伺います。
    ◎石田 生活衛生担当部長  動物福祉に配慮した施設の整備や命の大切さを学べる施設の整備についてでございますが、札幌動物愛護管理基本構想において、人と動物が幸せに暮らせるまち・さっぽろの実現に向けた三つの基本施策の一つとして動物福祉の向上を掲げており、動物飼育環境の質の向上を進めていくことは大変重要であると認識しております。また、特に、未来を担う子どもたちが命の大切さなどを学べる機会の充実は、基本構想の目標実現のためにも非常に重要なことでありまして、現在、動物福祉に配慮した施設あり方や、命の大切さを学べる施設あり方、先進的な動物愛護教育取り組みなど、先進都市の事例について調査を進めているところでございます。  今後、この調査の結果とともに、あり方検討委員会からいただいた提言や今回の陳情の趣旨などを踏まえまして、センターの機能をいかに充実強化していくかという観点から、協議会において推進計画の策定を進める中で検討する予定でございます。 ◆田中啓介 委員  ぜひ、そのような検討を早急に、また前向きに進めていただきたいと思います。  動物愛護条例制定に当たって、人と動物が共生する社会の実現、人と動物が幸せに暮らせるまち・さっぽろを目標として目指すに当たっては、今ご答弁いただいたように、先進的な取り組みを学ぶことと、また、他の委員からも要望がありましたが、パブリックコメントで寄せられた市民の声、そして、子ども議員からの提案をぜひ条例などに生かしていただくこと、そして、動物愛護・福祉が生きた施設整備をするように重ねて求めまして、私の質問を終わらせていただきます。 ◆石川佐和子 委員  私からも、動物愛護管理行政について伺いたいと思います。  動物愛護及び管理の基本的な考え方には、動物愛護の精神を育むこと、適正管理推進、そして動物の福祉の向上があり、これらを実現するためには、きょう説明がありました動物愛護管理に関する条例の制定や条例の適切な運用、推進計画の策定、そして動物愛護センターの設置は欠かすことができないと思います。法の整備などにより、飼い主動物を適正に飼養することや、自治体の役割が明確になってきておりまして、ソフト面でもハード面においても愛護センター必要性は明らかだというふうに思います。  先月、新聞報道で、札幌での犬の殺処分ゼロが2年を超えたという記事がありました。これは、センターが統計を取り始めて以来、最長記録だと書かれておりました。ボランティアや市民団体が協力して実現したのだということが、向井所長のコメントとして載せられていました。動物愛護管理基本構想が策定されて、また、愛護及び管理に関する条例も間もなく策定されるなど、今後、動物愛護に関する取り組みを進めるに当たっては、そうしたボランティアや市民団体との連携がますます重要になってくるというふうに思います。  そこでまず、1点目の質問ですが、動物愛護センターが設置されるまで、現在の施設での取り組みとなる中、ボランティアや市民団体等が連携した普及啓発事業や譲渡会などがスムーズに進むことが重要だと思いますけれども、今後の取り組みをどのように進めていくのか、伺います。 ◎石田 生活衛生担当部長  市民団体と連携した取り組み推進についてでございますが、現在も、ボランティアや動物愛護団体などと連携いたしまして、動物愛護に関する普及啓発のためのパネル展や収容動物譲渡会など多くの取り組みを行っているところでございます。今後は、動物関係団体との連携をさらに深め、動物を飼っている人はもちろん、飼っていない人や次世代を担う子どもたちも含めた幅広い年齢層を対象に、普及啓発事業や譲渡会などを展開してまいりたいと考えております。 ◆石川佐和子 委員  現在の施設においても、パネル展とか、そうした市民団体との関係性をさらに強めていくという答弁でした。  動物の福祉向上として、動物動物らしく生活できるよう飼育環境の向上を目指すということも定められておりますが、ハード面とあわせて、動物愛護に取り組む体制といったソフト面取り組みも重要になってくると思います。条例案におきましては、関係団体等動物愛護管理に関する役割と責務が盛り込まれていることからも、ボランティアの方々の役割をこうした中にしっかりと位置づけていくことが必要だというふうに思います。  そこで、2点目の質問ですが、動物愛護センターの設置とあわせて、動物愛護を担当する職員の増員など、今後、設置に向けた体制づくりを進めていくことになると思いますけれども、ボランティアの方々の活用も含めてどのようにしていくつもりなのか、お考えを伺います。 ◎石田 生活衛生担当部長  動物愛護センターの設置体制づくりについてお答えいたします。  動物愛護センターを運営していくためには、札幌市の職員のみならず、市民動物愛護団体獣医師会など、さまざまな主体との連携協力体制を構築していくことが不可欠でありまして、動物管理センターあり方検討していく中で、その連携協力体制についても検討を進めてまいりたいと考えております。 ◆石川佐和子 委員  最後に、飼い主のいない猫対策について、1点伺います。  先ほども少しありましたけれども、動物管理センターに寄せられる市民の苦情の多くは、外猫や飼い主のいない猫に関するものだと聞いておりまして、数としては年間5,000件を超えるそうです。私も、町内会の会議などではこうした猫の苦情をよく聞きまして、課題だと受けとめております。  札幌市においては、地域猫や不妊手術を施すTNR等の野良猫対策が進んでいないために、猫の収容頭数が旭川市や横浜市、京都市よりも多いということを市民団体の方たちが指摘しております。京都市や横浜市など政令市の半分以上が飼い主不明の猫の避妊、去勢の助成を行っておりまして、その一代限りの命を全うさせて、野良猫を今以上にふやさない、行き場のない猫を減少させるための有効な取り組みになっているというふうに考えます。  そこで、最後の質問は、市民団体への猫の避妊・去勢手術に係る助成制度について、札幌市では今は行っておりませんけれども、助成制度の実施に向けて検討すべきというふうに考えますが、どのようにお考えなのか、伺います。 ◎石田 生活衛生担当部長  市民団体の猫の避妊・去勢手術にかかわる助成制度の検討についてでございますが、飼い主のいない猫に関する相談は、現在も多くの市民からいただいており、特に生まれたばかりの子猫の引き取り依頼が多く、対策を講じなければならない課題の一つであると認識しております。今後は、この課題の解決に向けて、市民団体などが実施する飼い主のいない猫に対する避妊・去勢手術への協力体制や助成制度などについて、先進都市の事例を参考に、推進計画を策定する中で議論を深めてまいりたいと考えております。 ◆石川佐和子 委員  ぜひ、協力体制の中での助成制度の実現を求めたいと思います。  動物の福祉の向上、殺処分ゼロについて、犬においては今後も継続していただきたいと思いますし、猫においてもぜひ実現していただきたいと思います。飼い主動物取扱業者動物の命を育む気持ちを持つことが何よりも大事だということは言うまでもありませんが、動物愛護センターの設置を改めて強く求めたいと思います。また、動物愛護センターの運営については、地域住民、市民団体、ボランティアとの協働で行っていただきたいということを強く求めて、私の質問を終わります。 ○丸山秀樹 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○丸山秀樹 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  それでは、陳情第8号の取り扱いについてお諮りいたします。  取り扱いは、いかがいたしますか。  (「採決」と呼ぶ者あり) ○丸山秀樹 委員長  それでは、陳情第8号について、本日、結論を出すことにご異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○丸山秀樹 委員長  異議なしと認め、陳情第8号は、本日、結論を出すことといたします。  次に、討論を行います。  討論はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○丸山秀樹 委員長  なければ、討論を終了いたします。  それでは、採決を行います。  陳情第8号を採択すべきものと決定することにご異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○丸山秀樹 委員長  異議なしと認め、陳情第8号は、採択すべきものと決定いたしました。  なお、委員会の審査報告等につきましては、正副委員長にご一任願います。  以上で、委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午後2時4分...