札幌市議会 2015-06-11
平成27年(常任)建設委員会−06月11日-記録
平成27年(常任)
建設委員会−06月11日-
記録平成27年(常任)
建設委員会
札幌市議会建設委員会記録
平成27年6月11日(木曜日)
────────────────────────
開 会 午後2時1分
――――――――――――――
○
伴良隆 委員長 ただいまから、
建設委員会を開会いたします。
報告事項は、特にございません。
それでは、議事に入ります。
最初に、
関係理事者の紹介及び
所管事務概要の
説明聴取を議題といたします。
最初に、水道局の
理事者の紹介及び
所管事務概要の説明をお願いいたします。
なお、個々にご指名はいたしませんので、順次、自己紹介していただいた後に、引き続き、
所管事務概要の説明をお願いいたします。
◎渡邊
水道事業管理者 まず初めに、水道局の部長職につきまして、各自自己紹介させていただきますので、よろしくお願いいたします。
(
理事者自己紹介)
◎渡邊
水道事業管理者 続きまして、お手元にお配りしてございます札幌市の
水道事業の資料に沿いまして、
総務部長から
所管事業の概要をご説明申し上げます。
◎中川
総務部長 それでは、お手元の資料に沿いましてご説明させていただきます。
1ページをごらんください。
まず、
水道事業の沿革でございますが、昭和12年に
藻岩浄水場の通水により給水を開始してから、ことしで79年目を迎えたところでございます。水道局では、利用者の視点に立つことを
基本理念として、安全で良質な水の確保や安定した水の供給などを目標とし、平成16年に策定いたしました
札幌水道長期構想及び
中期計画である札幌市
水道事業5年計画に基づき、中長期的な視点に立った
事業運営に努めてまいりました。
この5年計画は、平成26年度が
最終年度となることから、
長期構想と5年計画を一体化し、
計画期間を10年とした
札幌水道ビジョンを平成27年3月に策定いたしました。これまでの
長期構想から引き継いだ理念や目標を構想編に、
目標達成のための具体の
取り組みを施策編にまとめた2編構成といたしました。
次に、2ページに記載している2の業務量についてでございます。
給水人口は、平成26年10月1日現在で193万5,050人、普及率は99.9%に達しており、
水道事業は、
市民生活及び
都市活動を支える重要な
ライフラインとなっております。
次に、2ページ中段にある3の
水源状況と
給水能力についてでございます。
札幌市は、これまで、昭和47年に完成した
豊平峡ダム、
平成元年に完成した
定山渓ダムを主要な水源として
給水需要に応えてまいりました。
給水能力は、表の右下にありますとおり、五つの
浄水場により1日当たり83万5,200立方メートルであります。
次に、4の
執行体制でございますが、お手元の資料の3ページから6ページにかけて記載しておりますとおり、総務部、給水部の2部体制をとっており、4月1日現在の
職員定数は624名となっております。
次に、7ページをごらんください。
5の平成27
年度事業の概要についてであります。
まず、(1)の予算でございます。金額につきましては、100万円単位で申し上げます。表の上段の
収益的収入及び支出につきましては、
収益的収入が太枠1のとおり454億4,900万円、
収益的支出が2のとおり361億3,200万円、
差し引きが3のとおり93億1,700万円となり、
経営成績を示す税抜きの当年度純利益は、矢印の下にありますとおり79億100万円で、欄外の注2に記載している
資本的収支に充当する
予定処分額66億4,700万円を除くと、実質的な純利益は、さらに矢印の下にあるとおり12億5,400万円となります。
表中段の
資本的収入及び支出につきましては、
資本的収入が太枠4のとおり95億1,400万円、
資本的支出が5のとおり322億円、
差し引きは6のとおり226億8,600万円の
収支不足となりますが、
当年度分損益勘定留保資金等及び
収益的収支差し引きから充当し、
過年度分内部留保資金を加えますと、表下段の総計欄の右側の7のとおり、年度末の
資金残高は74億1,500万円となります。
次に、(2)の
主要事業の
施設整備事業につきましては、
給水部長からご説明させていただきます。
◎高橋
給水部長 私から、
施設整備事業についてご説明申し上げます。
資料8ページをごらんください。
まず、アの導・
浄水施設についてでございます。
豊平川水道水源水質保全事業につきましては、
豊平川上流域における
水質悪化要因を取り除き、より安全で良質な原水を確保することを目的としており、前年度に着手した
導水路工事や水管橋の
上部工事を引き続き進めます。
白川浄水場改修事業についてですが、本
浄水場は、札幌市の給水量の約8割を担っておりまして、平成30年度から新たな
浄水場や取水・
導水施設の整備に着手する予定でございます。今年度は、この整備に向けた調査、設計を進めます。
次に、イの送・
配水施設でございます。
まず、白川第3
送水管新設事業ですが、
白川浄水場と
平岸配水池を結ぶ約11キロメートルの送水管を新設し、
送水ルートの多重化と
耐震化を目的としており、これまでに6キロメートルを整備いたしました。今年度は、新たに1キロメートルを整備する予定でございます。
続いて、
水道施設耐震化事業については、地震による施設の被害を最小限に抑えることを目的としており、今年度は、
本市最大の配水池である
平岸配水池のほか、
浄水場の
耐震化を進めます。
次に、
緊急貯水槽整備事業ですが、
災害発生時の飲料水を確保するため、これまで市内37カ所に
緊急貯水槽を設置しており、今年度は新たに1カ所の整備を行います。
最後に、ウの配水管でございますが、口径400ミリ以上の幹線3.7キロメートルについて
耐震化を行い、また、枝線は64キロメートルについて更新や新設を行います。これにより、平成27年度末には総延長が約5,954キロメートルとなる見込みでございます。
◎渡邊
水道事業管理者 以上で、簡単ではございますが、
水道局所管の事業の概要についてご説明申し上げました。
今後とも、
都市生活、
市民生活に欠かすことのできない
ライフラインとして、安全で良質な水道水を安定的に供給するという水道局に課された使命を果たすべく万全を期してまいりたいと考えてございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○
伴良隆 委員長 ただいまの説明に対して、質疑はございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
伴良隆 委員長 なければ、質疑を終了いたします。
ここで、
理事者交代のため、
委員会を暫時休憩いたします。
――――――――――――――
休 憩 午後2時9分
再 開 午後2時12分
――――――――――――――
○
伴良隆 委員長 委員会を再開いたします。
次に、
都市局の
理事者の紹介及び
所管事務概要の説明をお願いいたします。
なお、個々にご指名はいたしませんので、順次、自己紹介していただいた後に、引き続き、
所管事務概要の説明をお願いいたします。
◎京谷
都市局長 まず、
都市局の
事業概要のご説明の前に、各部長から自己紹介させていただきます。
(
理事者自己紹介)
◎京谷
都市局長 それでは、
都市局の
事業概要について説明させていただきます。
まず、機構についてですが、お手元の資料の1ページから3ページにかけて記載しておりますとおり、
市街地整備部、
建築部、
建築指導部の3部で構成されておりまして、
職員定数は296名となっております。
続きまして、部ごとの組織、
担当事務についてですが、まず、
市街地整備部は、
市街地整備部長、
事業推進担当部長、
住宅担当部長と6課3
担当課から構成されており、
団地関連の
土地分譲及び管理、
開発行為等にかかわる許可、再
開発事業の
計画策定、
土地区画整理事業、
市営住宅の計画、調査、管理、
住宅関連資金の貸し付けなどを所管しております。
建築部は、
建築部長、
設備担当部長と4課1
担当課から構成されておりまして、本市の
公共建築物のうち、
企業会計を除いた
建築工事と
設備工事全般の施工及び
市有施設の
保全業務を所管しております。
建築指導部は、
建築指導部長、
建築安全担当部長と3課2
担当課から構成されておりまして、
建築確認申請の審査、
違反建築物の
是正指導、
中高層建築物にかかわる
紛争調整及び
空き家対策に関する業務を所管しております。
また、2ページ上段にありますとおり、
一般財団法人札幌市
住宅管理公社に3名の職員を派遣しております。
次に、資料4ページをごらんいただきたいと思います。
平成27年度の予算についてですが、
一般会計が220億8,700万円、
特別会計が32億6,700万円、合計で253億5,400万円でございます。
それでは、各部の
主要事業につきまして、各部長から説明申し上げます。
◎鈴木
市街地整備部長 お手元の資料の5ページ目をごらんください。
市街地整備部の平成27年度
歳出予算額は155億1,700万円でありまして、前年度
予算額116億2,500万円と比較いたしますと38億9,200万円の増額となってございます。
続いて、各事業の概要についてご説明いたします。
個々の金額につきましては資料に記載のとおりでございますが、最初に、上から三つ目の都市再
開発推進費については、都市再
開発方針の策定のほか、苗穂駅の移転、橋上化に向けた
設計工事を行うものでございます。
続いて、民間再
開発促進費でございますが、再
開発事業等の施行者へ補助金を交付するものでございまして、平成27年度は、北1西1地区の再
開発事業のほか、北2西3北地区、大通東4地区の
優良建築物等の
整備事業について補助を予定しているところでございます。
次に、
市営住宅維持管理費でございますが、平成26年度に引き続き、
一般財団法人札幌市
住宅管理公社等指定管理者に対して
市営住宅管理業務の委託を行うものでございます。
続きまして、
民間住宅費のうち、二つ目の
エコリフォーム促進事業費とその下の
札幌版次世代住宅普及促進事業費につきましては、平成26年度に引き続き
補助事業を継続してまいります。
次のページに移りまして、上から五つ目の
市営住宅建設費につきましては、単
年度事業と
事業年度ごとの
継続事業の
合計四つの
事業費に分かれております。これら4事業の
建設戸数といたしましては、建てかえにかかわる分が
下野幌団地、
月寒F団地、
発寒団地で5棟、254戸、さらに、
東雁来団地の
子育て支援住宅の建設が1棟、40戸となっております。
続きまして、
土地区画整理会計の
事業概要についてご説明いたします。
8ページをお開きください。
土地区画整理会計における平成27年度の
予算額は32億6,700万円でありまして、前年度
予算額の28億6,500万円と比較いたしますと4億200万円の増額となっております。現在、札幌市で施行している東雁来第2
地区土地区画整理事業は、平成29年度の
事業終了に向けて工事と補償を進めているところであります。
◎大場
建築部長 建築部の平成27年度予算の概要についてご説明いたします。
お手元の資料の7ページの中段をごらんください。
建築部の平成27年度の
予算額ですが、60億7,900万円でございまして、前年度の
予算額51億4,900万円と比較いたしますと、9億3,000万円の増額となっております。増額となりました主な要因でございますが、
保全推進事業について、前年度当初予算に
計上予定であった事業の一部を平成26年の1定
補正予算に前倒し計上したこと及び施設の大
規模改修がふえたことによるものでございます。
続きまして、主な事業の概要についてご説明いたします。
保全推進事業は、
市有建築物ストックマネジメント推進方針に基づきまして
市有建築物の計画的な保全を実施する事業でございます。
一般部局が所管する475施設を対象としております。また、この事業に合わせまして、
環境負荷低減の
取り組みによる新
エネ・省エネ技術の導入及び
バリアフリー改善につきましても実施することとしております。
次に、資料9ページをごらんいただきたいと思います。
保全推進事業の概要でございます。
項目1に記載のとおり、60億4,600万円となっており、前年度比111.1%となっております。この事業につきましては、平成24年度より、その
事業費の一部を
一般財団法人札幌市
住宅管理公社へ委託する形で実施しておりまして、平成27年度は60億4,600万円のうち約10億円を
公社委託としております。
保全推進事業の内訳でございますが、工事につきましては、項目2の
右側合計欄に記載しておりますとおり、合計53件、総額59億1,000万円となっております。
委託業務につきましては、項目3の右側に記載しておりますとおり、37件、総額1億3,600万円となっております。主な
工事委託業務といたしましては、項目4に記載のとおりでございます。
続きまして、
受託事業の概要についてご説明いたします。
資料の10ページをごらんいただきたいと思います。
平成27年度の
受託予定工事につきましては、項目1に記載のとおり、
公営住宅、
一般庁舎、
学校関係の
建築工事及び
設備工事を合わせて378件、総額239億6,900万円となっております。平成26年度と比較いたしますと、件数で14.29%の減、金額で28.21%の減となっております。金額が減となりました要因でございますが、平成26年度は白石区
複合庁舎整備事業の
大型案件がございましたけれども、平成27年度はこのような
大型案件がないことによるものでございます。また、平成27年度
発注予定の主な
新規工事につきましては項目2、また、26年度以前に発注された
継続工事につきましては項目3に記載のとおりでございます。
次に、平成27年度に
発注予定の
委託業務でございますが、項目4に設計、監理の内訳、合計を記載しております。合計で466件、総額で12億6,400万円となっております。また、主な
受託業務につきましては、項目5に記載のとおりでございます。
◎小田垣
建築指導部長 私から、
建築指導部の
事業概要についてご説明させていただきます。
お手元の資料7ページをごらんください。
平成27年度の
予算額は4億9,000万円となっており、前年度の
予算額2億6,500万円と比較いたしますと2億2,500万円の増額となっております。増額の要因といたしましては、
民間建築物耐震化促進事業費のうち、
耐震診断結果の報告が義務づけられた
建築物の
耐震改修工事費等に対する補助金の増によるものでございます。
続きまして、主な
事業概要についてご説明いたします。
まず、
建築確認及び
相談指導費につきましては、
建築物の審査、確認、
違反是正、許認可などの業務を行う経費でございます。
次に、
民間建築物耐震化促進事業費及びその下の
木造住宅耐震化促進事業費につきましては、
建築物の
耐震化を進めるため、
耐震診断、
耐震設計、
耐震改修工事費に対する補助等を行う経費でございます。
この詳細につきましては、資料11ページをごらんください。
1の平成27年度
耐震関係予算についての右側の二重線で囲まれた欄は、
耐震改修促進法の改正により、大規模な店舗やホテルなどについて
耐震診断の結果報告が義務化されたことから、その対応として、平成26年度から、
義務化分の予算を計上して、それらの
建築物の
耐震診断に対する補助を行っているものですが、平成27年度は、それに加えて、網かけ部分の
耐震設計に対する補助3,500万円及び
耐震改修工事に対する補助2億円を拡充しております。
続きまして、その下の2の
建築確認状況及び
住宅確認戸数についてですが、平成26年度の
建築確認件数は、
民間確認機関分を含めて、計の欄のとおり6,784件となっており、その右端の欄の増減率にあるとおり、対前年比13.4%の減少となっております。その下の(2)の
住宅確認戸数は、平成26年度は1万5,507戸、対前年比7.7%の減少となっております。
なお、
建築確認件数の
民間確認機関への移行率につきましては、平成26年度は90.5%となっております。
最後に、その下の3の
空き家対策についてですが、適切に管理されていない
空き家の問題は、環境、防災、防犯など多岐にわたっており、これまで包括的に対応できる法律がなかったことから、新たに
空き家等対策の推進に関する
特別措置法が制定され、平成27年5月26日から
完全施行となっております。今後は、このような
空き家に対して、
関係各局が連携、役割分担し、指導や勧告などの対応をとってまいります。
○
伴良隆 委員長 ただいまの説明に対して、質疑はございませんか。
◆
松浦忠 委員 まず、今、説明があったように、
空き家等対策の推進に関する
特別措置法について、今までは五月雨的に施行されていたものが、5月26日から全部施行されるということで、札幌市も国の定める
ガイドラインに基づいていろいろな計画を決めることになっていますので、今の計画の
策定状況はどうなっているのか、これが一つ。
二つ目は、今まで、
空き家であって、それを除去してほしい、あるいは、指導してほしいという要望が市民あるいは議員から寄せられてそれぞれ対応していると思いますが、きょう現在、いわゆる
ガイドラインに基づいて対象になっているものは既に何軒あるのか。
そして、今まで既に対応されてきていますから、したがって、国が示した法律を適用してすぐに取り組んでいけるものは何戸ぐらいあるか、この三つについてお尋ねします。
◎大島
建築安全担当部長 1点目の
空き家対策計画の策定についてでございますが、法に基づきまして、市町村は
当該計画を策定することができるという仕組みになっております。これにつきましては、検討はこれからでございまして、来月以降、外部の有識者も含めた
委員会の中でご意見をいただきながら、これから
策定作業をスタートしたいと考えております。
次に、2点目は、この法律に基づく
指導等の対象になっている
空き家がどの程度あるかというご質問でございますが、今、手元にデータを上げて取り組んでいるものが150軒程度ございます。
3点目は、これまで法ができる以前からやってきて、どのような状況かというご質問でございますが、これまでも、法に基づかず、お願いするような
行政指導という形で
空き家に対する指導を行ってきておりまして、約300軒の
空き家に対して指導してきました。その中で、200軒程度は解決しましたが、100軒程度が解決しないまま法の施行を迎えました。そこで、この100軒を引き続き指導していくことに加えまして、この4月、5月の2カ月ぐらいで50軒程度が新たに来ていますので、それを合わせて150軒程度にこれから指導していく、あるいは進めている最中ということでございます。
◆
松浦忠 委員 そこで、市長にお尋ねしたいのです。
これは、結局、代執行を含めてやりますと、わかりやすく言うと、まず、一旦は札幌市がお金を立てかえ払いをして、後に回収することになろうかと思いますが、これは、今、150戸という数字で、これからまだ出るかなと思います。
そこで、これらに対して、回収がなかなか難しくても、速やかに危険を除去するということで、札幌市が立てかえ払いをするための
財政出動を伴ってもやっていこうとするときに、そこには枠の制限を設けないということでよろしいですか。
◎秋元 市長 これは、今、上がっている未解決のものの全てがいきなり代執行ということにはならないと思います。今までの未
解決事案というのは、多分、持ち主がよくわからなかったり、あるいは、相続の関係で持っている人が複雑になっているということがあります。今回、法律ができたことで、税情報などを含めて持ち主などにアクセスしやすくなったのは事実ですから、全てをいきなり代執行ということではなくて、まずは持っている方あるいは関係の方に何とかしていただくのが第一前提だと思います。
その上で、さらに勧告してもなおかつ動かないもの、非常に危険なものに対して代執行となりますので、それについて、今、何軒がどうこうという枠組みにはならないと思います。まずは、持っている方をきちんと把握して、適切な対応をしていただくことが大前提だというふうに思います。
◆
松浦忠 委員 私がなぜ枠組みを聞くかといったら、今の
個人情報保護法ができる以前でも、例えば相続のことで知りたくても居どころがつかめない、市町村を通じて調べても住んでいるところが全くわからぬと。私も土地の権原の寄附などで随分扱ったのですが、そうした事例があります。そういう場合に、例えば裁判所で手続をして、裁判所が7年間告示して、戸籍を抹消してということを待っていたら随分かかるわけです。したがって、どこのところがある程度捜してわからぬとなったら、そういう手続は継続的にとることにして代執行でやるようなことにしないと、この法律の趣旨を十分に生かせないのではないかなというふうに私は考えます。
この点について、市長は、こういう私の認識に沿った考えで進めてもらえるかどうか、その辺をお聞きしておきたい。結構、相談を受けるものですからね。
◎秋元 市長 それは、危険がかなり迫っているとか、せっぱ詰まった状態になれば、そうした手続をある程度飛ばすことはあり得ると思います。しかし、どのぐらいそういうものがあるのか、あるいは、先ほど申し上げたように、ある程度調べていけばいいのかどうかということもあります。危険が本当に迫っていて、いろいろな手だてをとっても持っている方になかなか届かないとか、そういう場合は代執行もやむを得ない部分があるかと思います。考え方としては、どこまで切迫している状況なのかということを踏まえて、もし急いでやらなければならないものがあるとすればそういうお考えもあると思います。ただ、百数十軒が全てそうだという認識ではありません。よくわかりません。
◆
松浦忠 委員 私は、出た数字が全てということではなくて、先ほど私が説明したような事柄があるわけです。そうすると、物の考え方によっては、裁判所に
失踪宣告の手続をして、7年間待ってやるというのが戸籍法の趣旨に沿った扱いになります。しかし、
空き家対策というのは、そうではなくて、危険の可能性を除去するということですから、やはりある程度の判断をして、できるだけ早くそれを除去していくと。そこのところは、例えば親族がわかる人がいたとなったときに、札幌市の職員とその人がきちんと話をして、いかにその人に理解してもらうか、そして、いよいよになったら札幌市はこうしなければならぬのですと、法の趣旨に基づいてやらなければならぬということを、つらいけれども、相手に伝えて決断させる、ここがなければ進まないと思うのです。ですから、その辺は憲法上の財産権との関係もありますが、周りに与える影響と、この法ができたということも踏まえれば、私はある程度の覚悟を持ってやらなければいけない事柄ではないかなと思います。
特に、これからやるときには、原局といろいろな話になってきます。私自身も、今、話している事柄がございます。そういった場合に、原局の皆さんは市長の意思が那辺にあるかということを非常に気にしながら仕事をしますから、それできょうはあえて出席いただいてこの質疑をしました。
こういう認識でいいですか。
◎秋元 市長 こういう認識というところが共有されているかどうかについて、何とも申し上げられない微妙なニュアンスがあると思うので、あえてお答えしかねますけれども、法律ができた
趣旨そのものは共有されていると思います。ですから、個人の権限である財産権というものと危険なり何なりの度合いとの折り合いをどうとっていくかということですので、これは、権限の侵害があったとしても法律に基づいてやります。
ですから、状況次第です。さまざまな現場の状況だったり、あるいは、法の中でも、勧告されれば固定資産税も多く賦課されるというようなことが盛り込まれていますので、そういうこともお伝えしながら、なおかつ動かない、あるいは、相続とかが非常に複雑になっていて動かないような本当にやむを得ない場合、代執行というのは本当に公的に強制的に行うものですから、やはり慎重に行わなければなりません。代執行という強制的なことと、どこまでの緊急性を持っているか、そこは個別の判断になっていくだろうと思いますが、先ほど言いましたように、従来のように、できないという法律ではないという認識だけは共有させていただきたいと思います。
◆
松浦忠 委員 それでは次に、これは、局長が
建築部長のときにかかわったことです。実は、手稲中学校の壁面の塗装の色によって、私が聞いているだけで向かい側の住民の2人のご婦人が神経内科にかかっています。1人の方は、お医者さんの判断ではかなり重いようです。やっぱり、あそこに学校ができて景色が遮られまして、どちらかというと暗い感じの色に塗装されました。この塗装を決定する過程で、周囲の関係者の皆さんには全く相談されていない、こういう経過の中であの塗装がされていったということですね。
したがって、私は、今の状況からすれば、関係の方々の意見をよく聞いた上で、塗装の色の変更をすることもしなければならないのではないかというふうに思いますけれども、これについて局長はどういうふうに認識されますか。
◎京谷
都市局長 今、委員のご指摘のように、手稲中学校の色の関係についていろいろとご指摘いただいたところです。
確かに、色については、個人の主観なり捉え方があるということで、その辺は十分に吟味していろいろ考えたところです。
ただ、手稲中学校の外壁はシールの上に焼きつけ塗装をした形になっているものですから、仮に色を変えるとなりますと、外壁を全部取り外して新たなものにつけかえることになるので、なかなか簡単にはできないという部分が一つございます。あわせて、色の問題がいろいろ出た中で、マンションが面する外壁の下のところに樹木を植えたり緑を入れる形の緩衝的な対策もとってきたものですから、そういった中で住民の方にご理解いただけないかなということでした。
そういうことで、簡単に塗りかえると言うのは、今の状況ではなかなか難しいと思っているところです。
◆
松浦忠 委員 私は、ぜひ来てほしいと言われたから、先月、天気がいい日曜日に行って、見て、そして、その方々と会って体調などの話を聞いてきましたが、やっぱりこれはちょっと大変だなと。
それから、もう一つは、今、樹木を植えたと言うけれども、幼木なので、それはまだ何の効果もない。見る側の人が壁全体との対比の中で樹木としての効果を感じられるものかといったら、そんなものではない。これが現状です。
それから、もう一つ大事なことは、今、局長が言われたのは市役所としての言い分なのです。被害を受けている市民の側にしたら、それはないんでないかいと。少なくとも、向かい側の人たちを含めた住民に全く何の話もなくて、そして、壁工事が具体に始まったときに事務所に行ったら、これは教育
委員会と市の
建築部が相談して決めたことですよ、だから、あなた方がいろいろ言ったって変更は難しいんじゃないのみたいなことを工事関係者に言われたということも言っているわけですよ。
これは何が問題かといったら、どこでもそうですが、学校の改築や新築をするときに、教育
委員会は、全体の校地面積の中で、どこにグラウンドをつくり、どこに校舎をつくるかという配置図を決めて、それに基づいて皆さんは建てていきます。今回の手稲の場合は、耐震補強の改築で校舎の一部を建てかえたということですね。このときに、地域の連合町内会なども入っているけれども、一番肝心な、影響を受ける人たちの声がきちんと届いていないと……(「松浦さん、特別
委員会でさんざんやってきているんだから、簡潔にやれや」と呼ぶ者あり)
いやいや、これは大事な話だからしているんですよ。(「事業説明の場だからさ」と呼ぶ者あり)いいかい、事業説明って、これは、ことしの予算の執行にかかわるから、私は、場合によっては市長に補正もしてもらわんきゃいかんから言っているんですよ。
したがって、これについて、言ってみれば、不十分な状況の中であの学校の改築が行われたということを、市長を初めとして、皆さん方はまずひとつ認識をせんきゃだめだと思います。その上で、人の生死にかかわるような被害が発生していることに対してはちゃんと対策をとることが必要ではないですか。
例えば、ことし1月の吹雪のときに、マンション8階に住んでいるひとり住まいの高齢のご婦人が、夜、暖房をたいて寝ていて、息苦しくて目が覚めたら中がガス臭い、ストーブが消えている、ベランダをあけてみたら、新しい校舎の屋根からの吹きさらしの雪でベランダの排気筒が埋まってしまって火が消えている、逆流してガスが充満していると。そして、私に手紙が来ました、死んだらこれを教育
委員会に見せてくださいと。そこで、当時の町田教育長に見せたら、泡を食って、今までは民間のアパートだから市の税金を使って対策を講じることはできないと言っていたけれども、防護柵をいろいろ考案して設置しました。今、試験をやっていますね。そして、もう一冬試験して、これがよければ被害が出るところに全部つけようという話になっています。
したがって、こういうことについて、きちんと認識して、調査して、その上でどう対策を講じるかということをしなければいけません。市長は、3人や5人がそのことで病気になって、もし死に至ることがあったって、それは学校教育全体のためにやむを得ないという考え方に立たれるか。それとも、そういうことによって被害を受けるということであれば救済しなきゃいかんという考え方に立つか。私が市長に来てもらった主たる目的は、そのことに対する市長の見解を聞きたいということだったのです。人命にかかわる問題だから。
市長はこの問題をどう考えますか、ひとつこれをお聞かせください。
◎秋元 市長 先ほど雪のお話がありましたが、実際に何らかの形で健康被害などが出ているということであれば、対処しなければならないのは事実だと思いますけれども、学校の色の問題については、またちょっと違う部分があるかなと、私は認識しています。基本的に、いろいろな被害があった方に対して何らかの措置を考えていかなければならないのは事実だと思いますが、その場合、本当に因果関係がどうかということも含めて状況はいろいろ違うと思います。一般論で語ると、先ほど申し上げたとおりだというふうに思います。
◆
松浦忠 委員 これは、最終的には医者の診断書が一つは判断のもとになるのではないかと私は思います。
それから、もう一つ、ここの体育館はクリーム色の明るい色を塗っているのです。それらの皆さんが私に言うのは、なぜああいう色にしてくれなかったんだろうか、よりによって暗い色をという意見なのです。
きょうはこの程度にしますけれども、今後、関係者からよく話を聞いて、そして、やっぱり人の命にかかわる問題ですから、市長、きちんと対応してください。
特に、市長にこうやってお話ししているのは、いわゆる教育に関する法律が変わって、法律上、施設関係を含めて全般の統括権が市長にあるわけですから、そういう意味できょうは市長においでいただいて見解を伺ったということでございますので、ぜひひとつよろしくお願いしたいと思います。
○
伴良隆 委員長 ほかに質疑はございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
伴良隆 委員長 なければ、質疑を終了いたします。
ここで、
理事者交代のため、
委員会を暫時休憩いたします。
――――――――――――――
休 憩 午後2時49分
再 開 午後2時51分
――――――――――――――
○
伴良隆 委員長 委員会を再開いたします。
次に、建設局の
理事者の紹介及び
所管事務概要の説明をお願いいたします。
なお、個々にご指名はいたしませんので、順次、自己紹介をしていただいた後に、引き続き、
所管事務概要の説明をお願いいたします。
◎若松 建設局長 委員の皆様におかれましては、日ごろ、本市の建設行政にご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
それでは、建設局の担当局長と各部長から自己紹介させていただきます。
(
理事者自己紹介)
◎若松 建設局長 引き続きまして、建設局の機構、事務事業の概要につきまして、順次、説明させていただきます。
◎手島
総務部長 それでは、お手元の資料に沿って説明させていただきます。
まず、1ページから6ページでは、建設局の機構及び役職者名が一覧できる機構図となっております。
建設局の機構は、前年度同様、4部1室6担当部29課体制となっており、定数につきましては、前年度と比較して定数増が3名、定数減が3名であることから、
差し引きゼロとなり、前年度と同じ877名の定数となっております。
次に、7ページ以降では、建設局の予算及び
事業概要の資料となっております。
それでは、7ページの平成27年度建設局予算総括表をごらんください。
平成27年度予算は、従来からの継続的な事業や、例年実施しております経常的な事務事業などにかかわる経費を中心とした骨格予算として編成しております。
まず、
一般会計ですが、網かけの合計欄をごらんください。
平成27年度予算として501億6,400万円を計上し、前年度との比較では124億3,100万円、率にしまして19.9%の減となっております。
次に、各部の予算でありますが、総務部が23億8,500万円で前年度比5.3%の減、土木部では460億3,100万円で前年度比19.5%の減、下水道河川部では17億4,800万円で前年度比39.3%の減となっております。
続きまして、
特別会計であります。
駐車場会計のうち、建設局関係分の札幌駅北口地下駐車場に係る経費として2億3,500万円を計上しております。昨年度に実施いたしました中央監視装置の設備更新が完了しましたことから、前年度比16.1%の減となっております。また、後ほど別の資料でも詳しくご説明いたしますが、下
水道事業会計の
予算額では879億6,200万円で、前年度と比較して9億1,700万円、率で1.0%の減となっております。
引き続きまして、各部所管の主な事業について説明いたします。
8ページをごらんください。
まず、総務部の主な事業についてご説明いたします。
上から3項目めの道路管理費ですが、道路、橋梁、附属施設等の管理などに係る費用として5億800万円を計上しております。
次に、9ページをごらんください。
上から2項目めの自転車等駐車場費として、駐輪場の維持管理費用のほか、都心部駐輪場の整備などに係る経費として4億9,100万円を計上しております。
次に、その下の3項目めは、土木センター維持管理費として、庁舎の維持管理費用のほか、非常用電源設備を設置する費用として3億1,800万円を計上しております。
◎小林 土木部長 続きまして、土木部予算の概要をご説明させていただきます。
資料の9ページをごらんください。
土木部予算の3項目めの道路橋りょう維持関係費でございます。本市が管理する道路や橋梁などを維持管理する経費といたしまして47億9,700万円を計上しております。
次に、10ページをごらんください。
2項目めの舗装等整備費でございます。幹線、補助幹線などのオーバーレイや道路防災対策箇所の調査、補修に係る経費といたしまして16億円を計上しております。
続きまして、11ページをごらんください。
3項目めの道路除雪費でございます。車道除雪、歩道除雪、運搬排雪、雪たい積場管理、パートナーシップ排雪、凍結路面対策などに要する経費といたしまして135億400万円を計上しております。
続きまして、12ページをごらんください。
2項目めの冬みち地域連携
事業費でございます。この事業は、平成27年度から新たに開始する事業であります。これは、平成26年度で完了いたしました地域と創る冬みち事業をさらに発展させ、将来のまちづくりの担い手である子どもを中心に地域除雪力を高める
取り組みでありまして、必要な経費といたしまして2,960万円を計上いたしました。
続きまして、四つ下の6項目めの交通安全施設整備費でございます。都心地区など16の重点整備地区における歩道のバリアフリー化や歩道改良などに要する経費といたしまして23億7,300万円を計上いたしました。
次に、その下の7項目めの道路改良費でございます。西野真駒内清田線など5路線の道路改良や、旭山公園米里線など2路線の電線類地中化のほか、生活道路106路線の整備に要する経費といたしまして57億700万円を計上しております。
次に、13ページをごらんください。
1項目めの道路橋りょう整備費でございます。上盤渓橋の新設や3橋の橋梁耐震補強、35橋の橋梁長寿命化など、必要な経費といたしまして37億4,800万円を計上しております。
次に、その下の2項目めの街路改良費でございます。屯田・茨戸通など16路線の改良や、西7丁目通など8路線の電線類地中化のほか、生活道路64路線の整備などに要する経費といたしまして56億8,500万円を計上しております。
◎高川 下水道河川部長 引き続きまして、13ページの真ん中より下の下水道河川部の欄をごらんください。
まず、河川維持管理費でございますが、これは、本市が管理いたします420河川、延長581キロメートルの草刈り、しゅんせつ、護岸補修などの維持管理を行うものであり、7億2,500万円を計上しています。
次に、河川整備費でございますが、新琴似川など5河川の河道拡幅や護岸整備を行うものであり、10億2,300万円を計上しております。
◎坂田 下水道河川担当局長 引き続きまして、下
水道事業会計の説明に入ります。
本市の下
水道事業につきましては、平成23年度を初年度といたしました5年計画である下
水道事業中期経営プラン2015を策定しまして、この計画に基づきまして着実に事業を進めていくよう主要な経費を計上しているところでございます。
それでは、平成27年度の予算事業の概要につきましては、各部長から説明させていただきます。
◎高川 下水道河川部長 下
水道事業の概要につきましては、資料15ページ以降になります。
初めに、平成27年度の下
水道事業会計予算についてでございます。
15ページの予算総括表をごらんいただきたいと思います。
まず、
収益的収入及び支出でございますが、表中の1のとおり収入は534億3,300万円、支出は2のとおり498億9,000万円を計上しており、
差し引きで3のとおり35億4,300万円の残額となっております。
また、
資本的収入及び支出でございますが、収入は4のとおり185億6,100万円、支出は5のとおり380億7,200万円を計上しており、
差し引きは6のとおり195億1,100万円の不足額となっております。この不足額につきましては、先ほどの3の収益的収支の残額と、減価償却費など当年度分損益勘定留保資金と過年度分の内部留保資金で補填いたしまして、平成27年度の資金残といたしましては、表の一番右下の7に記載のとおり、41億4,800万円となります。
次に、資料16ページでございますが、札幌市の下水道の整備状況の概要でございます。
色がついていると思いますが、表の右から2列目の上から3段目の項目で、平成26年度末の管路延長が約8,200キロメートル、2段下の処理面積は約2万4,700ヘクタールとなる見込みであり、下から2段目の処理人口普及率は99.8%の水準に達しております。
続いて、資料17ページの平成27年度下水道建設事業の概要でございます。当初予算で164億7,000万円を計上しております。
主な事業内容は(1)の表のとおりですが、まず、一般
整備事業としては、新認定道路や東雁来第2
土地区画整理事業に伴う管路の整備などを実施いたします。
次に、改築事業ですが、建設
事業費の約4割を占める67億6,900万円となっており、老朽化した管路やポンプ場、水再生プラザの設備等の改築を進めてまいります。
続いて、浸水対策事業といたしましては、東雁来地区の区画整理事業の進捗に合わせ、東雁来雨水ポンプ場と雨水拡充管の整備を引き続き実施するとともに、東苗穂周辺地区等において雨水拡充管を整備いたします。
このほか、地震対策事業としては、緊急輸送路における管路の
耐震化、汚泥圧送管のループ化などを実施いたします。
なお、この建設費の管路、ポンプ場、処理場などの施設別の内訳につきましては、下の(2)の表のとおりとなっております。
◎坂倉 下水道施設部長 私から、下水道施設部の概要につきましてご説明いたします。
まず、お手元の資料の18ページ(1)の表をごらんください。
管路施設の維持管理につきましては、東西二つの下水管理センターで総延長約8,200キロメートルの点検、調査、修繕、清掃などの維持管理を行っております。
次に、表(2)の水再生プラザ、ポンプ場の運転管理でございますが、10カ所の水再生プラザ、17カ所のポンプ場で、1日当たり約119万8,000立方メートルの汚水処理能力を有しております。これらの処理施設では、汚水を処理するとともに、台風などの大雨のときに浸水を防ぐ役割を担っております。
次に、19ページの(3)をごらんください。
水処理に伴い発生する汚泥などを処理する施設の一覧ですが、汚泥の脱水、焼却は東西二つのスラッジセンターで行っております。これら下水道施設の維持管理にかかわる経費といたしましては、(4)に記載しておりますが、平成27年度
予算額で179億700万円を計上しております。
○
伴良隆 委員長 ただいまの説明に対して、質疑はございませんか。
◆
松浦忠 委員 建設局の関係で、道路管理にかかわって、白石区のJR平和駅と13条通の間の市の街路灯の柱に、監視カメラが2台、所管の土木部も知らないうちに設置されたということがありました。これについて、私は、5月27日に市長に無許可設置された監視カメラの速やかな撤去に関して申し入れをしまして、先週、撤去されました。
さて、監視カメラの扱いはどういうふうになっているか、私も調べてみました。そうしましたら、まず一つは、立法府が定める法律はありません。それで、札幌市は、防犯カメラによる個人情報の取り扱いに関する運用基準というものを平成20年3月27日に総務局長決裁でつくっております。そして、これらを参考にして、平成27年5月8日に建設局長決裁で札幌市防犯カメラ設置にかかわる道路占用許可の取り扱いについてということで定められています。これを見ますと、札幌市が施設への設置を許可する段階で、その監視カメラの記録を誰がどのように管理するのか、許可の前段にこういうことがきちんと市に届けられて、それらを審査した上で許可するという内容になっていないのだけれども、これについて、建設局として個人情報の保護をどういうふうに考えて占用許可の取り扱いについてという指針みたいなものを決められたのか、まず、そこをお尋ねしたいと思います。
◎手島
総務部長 防犯カメラの道路占用についてです。
今、委員がおっしゃったように、5月8日付で商店街に限りその設置を認めたところでございます。市民のプライバシー保護という重要な問題があるため、単に道路管理上の安全に支障がないという他の占用物件の基準だけではなく、設置の必要性と取得データ等の適正管理及びカメラ本体の適正な自主管理がなされることを前提に占用の許可を認めることといたしました。
このため、道路占用の許可を行う前に、担当部局におきまして、地域町内会と協力し、設置の理解を得ること、所管警察署と設置の必要性を協議すること、札幌市防犯カメラ設置運用
ガイドラインを遵守すること、適正な自主管理を行うよう札幌市と協定を締結すること、それぞれを確認してもらうこととしております。
◆
松浦忠 委員 道路に監視カメラを設置するということは、ほとんどの建物は道路に面して出入り口があるわけですね。そうすると、個人の建物の出入りの監視もされるわけですよ。この場所について言ったら、平和駅から13条通の間までにはお店が一軒もありません。まず、そこにある市の柱に監視カメラがつけられたということです。
やっぱり、こういうものを許可するときには、個人情報を保護するということを札幌市長はまず第一に考えなければならぬわけです。いわゆる憲法上の問題もありますからね。そういうことからいったら、道路につける場合には、そういう観点がどういうふうに基準の中に盛り込まれているか、ここが大事なんです。これには入っていないのですよ。それから、平成20年に定めた総務局のこれも、よくよく読んでも基本的で大事なところが入っていないのです。事前に、どこに設置して、誰がそれを管理するかということをきちんと特定して許可申請が出てこなかったら、許可してしまった後からといったって、この書き方の中では拘束力も何もないんですよ。
そういう点では、平成20年につくったもともとのものもそうですし、5月7日に何でこんなに急いでつくったのか私はわかりませんけれども、建設局長の決裁だなんてつくってやっていますが、建設委員である我々もこんな話は一つも聞いていません。その
ガイドラインは私もちゃんと持っていますし、みんな調べました。根本的に、個人の秘密であるべきものはきちんと保護してあげると。憲法上の問題もあるのですし、そういう大事なことが全然反映されていないのですよ。
ここに決裁した局長はいないね。いないけれども、部長はいる。その辺をどういうふうに認識されていたのか。
◎手島
総務部長 先ほども言いましたが、札幌市防犯カメラの設置及び運用に関する
ガイドラインにのっとった上で、占用を許可するときの個人情報の扱いについてはこういった
ガイドラインの中で決められておりますので、地域において合意が得られたのであれば占用できます。
また、先ほどお伝えしませんでしたが、白石区の事象につきましては、道路占用の許可申請ではなくて、結果的には民地についている状況でございます。
◆
松浦忠 委員 いわゆる無断でつけられているわけですよ。私が近隣の人から知らせを受けて行って、確認して、写真も撮って、そして、5月27日付で市長に文書で申し入れたのです。実は、去年12月に、私がかかわって、歩道専用12灯、13条通から平和駅までの間に3灯の街灯を増設して、抱きつき犯が隠れるという場所の街路樹も1本切ってもらって、その向かい側に今つけられた鉄柱を立てたわけですよ。そして、5月27日の段階で北都交番に行って聞いたら、あれ以降、半年間たってもそういう犯罪は一切起きていませんということなのです。
それから、もう一つ、今の部長の答弁の中で、町内会の合意とありました。町内会というのは相当な軒数が入っています。少なくとも何百軒以上です。ところが、24時間、実際に防犯カメラで玄関先を記録されるのは10軒かそこらぐらいなのです。両側を合わせたって十数軒ぐらいです。その人たちのプライバシーが侵害されるのですが、それはどうするんですか。私は、一軒一軒に聞きました。そうしましたら、年配の人は、あら、そうかい、防犯カメラをつけたら悪いことをしないかい、それならいいねと言っている。ところが、何人かの中の1人に、国家資格を持つ仕事をしている40代の方がいらっしゃいました。その人に聞いたら、うちの玄関はどうなると聞くので、ちょっとここから見てごらんと言ったら、ああ、うちの玄関が写るね、とんでもない話だ、こんなものを勝手にやられたら困るという話なのです。そして、玄関が写されるところに、何か話がありましたかと聞いたら、どこもないと言うのです。
そういうふうに、この
ガイドラインなるものは、きちんと個人の情報を保護してあげるという認識に立ったつくり方ではないのですよ。建設局長以下、関係の皆さんが集まって、総務局が平成20年につくったものを参考にしてやっているけれども、その中身は全く市民が保護される内容になっていません。したがって、これは見直すべきです。
そこで、市長、私は、先般、総務局担当の町田副市長に言いましたが、監視カメラの取り扱いについて、特に札幌市の施設に設置する場合、原局があちこちでやるのではなく、受け付けはいいけれども、許認可を出す窓口は一つにして、そして、いろいろな角度から判断した上で許可を出していくことにしなければいけないと思っているのです。
ちなみに申し上げておきますが、800メートルの一本道路の本郷商店街では、おととしまでYOSAKOIソーラン祭りをやっていました。いろいろな事情があってもうやめましたが、YOSAKOIソーラン祭りのときには、たくさん人が出るし、いろいろな人が集まってくるからということで商店街で監視カメラをつけました。そうしましたら、商店街に面してマンションが何棟かありますが、マンションの方々から、我々のマンションの出入りが全部記録されて残されているというのはたまったものじゃない、やめてくれという申し入れがあって、まだ外していませんけれども、それ以降、商店街は使用を中止しているというのですよ。商店街の役員に聞きましたら、言われてみればそのとおりだということなのです。
したがって、こういうものの扱いについては、よほど慎重にしなければならぬということで、もう一回、札幌市役所の窓口の整理も含めて、私はきちんとすべきだと思うのですけれども、今までのやりとりを聞いていて、市長、いかがでしょうか。
◎秋元 市長 防犯カメラの設置に関して、最近、犯罪の抑止というようなことで設置を進めてほしいという声もあります。一方で、今のお話のように、プライバシーをどう保護するかということもあります。そこで、
ガイドラインの中にも、設置目的や必要な範囲などが決められております。
今、いろいろなご指摘がありましたので、防犯という概念とプライバシーの観点の両方から、例えば規定の見直しが必要なのかどうかも含めて検討させます。
○
伴良隆 委員長 ほかに質疑はございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
伴良隆 委員長 なければ、質疑を終了いたします。
ここで、
理事者交代のため、
委員会を暫時休憩いたします。
――――――――――――――
休 憩 午後3時22分
再 開 午後3時23分
――――――――――――――
○
伴良隆 委員長 委員会を再開いたします。
最後に、新琴似資材置場における鋼材盗難事件の報告についてを議題とし、資料に基づき、
理事者より説明を受けます。
◎若松 建設局長 新琴似資材置き場の鋼材盗難事件につきましてご報告させていただく前に、当該事件につきましては、長年にわたって、資材置き場の鍵の管理を初め、鋼材の数量の把握をしっかり行っていなかったことなど、鋼材の管理が不十分だったことに対しまして、まず、改めておわび申し上げたいと思います。申しわけございませんでした。
本件につきましては、大変重く受けとめておりまして、二度とこういうことが起きないように再発防止策をしっかり講じたほか、犯人への損害賠償請求に向けまして、裁判記録などをもとに事件の全貌の解明に努めてきたところでございます。これを踏まえまして、せんだって、犯人全員へ賠償請求を行ったところでございます。今後、札幌市といたしましては、全力を挙げて賠償金の回収に努めていきたいと考えております。
この後、小林土木部長から資料に沿って説明させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
◎小林 土木部長 私から、お手元に配付させていただきました資料のご説明をさせていただきたいと思います。
この事件は、平成25年5月に発覚しました鋼材盗難事件に関しての概要となっております。
まず、資料1ページの1の(1)盗難事件の概要の欄をごらんください。
これは、平成25年5月に市の担当者が新琴似資材置き場を巡回したところ、H形鋼材がなくなっていることに気がついたことから事件が発覚したものでございます。このとき、前年に鋼材の数量を980トンと確認していたことから、まずはその分について警察に被害報告を行っております。その後、それ以前の経緯を改めて調査したところ、さらに2,574トンあったことが判明したことから、6月にも追加で警察に被害報告を行っております。したがいまして、盗難に遭ったものの合計は、表にございますとおり、重量では3,554トン、被害額はスクラップ価格に換算して約7,500万円となっているところでございます。
続きまして、(2)の損害賠償のフローをご説明する前に、2ページ目と3ページ目をご説明させていただきたいと思います。
資料の2ページ目をお開きください。
この盗難事件では、犯人は二つのグループ、合計7名が逮捕されております。2ページ目には、そのうち、平成26年1月に逮捕されました株式会社エイト関係の5人に関して、公判記録などから判明した内容をまとめているものでございます。
まず、上段の検察に起訴された内容についてでございますが、窃盗量といたしましては約570トン、売却額は約1,200万円となっております。その下の中段には、5人の犯人の氏名、起訴された分の犯行日や求刑、それに対する判決などをまとめております。表に記載のとおり、このグループは、株式会社エイト社長と従業員3名のほか、エイトと一緒に仕事をしていた別会社の役員1名の計5名となっております。
次に、表の下の公判記録から判明した内容の欄をごらんください。
このグループは、平成23年10月から平成25年5月までの間に数十回犯行を重ね、窃盗総量は約1,568トン、価格にして約3,370万円相当の鋼材を盗み、買い取り業者に売却していたことが明らかになりました。
また、新琴似資材置き場の鍵の入手方法でございますが、2回複製しております。1回目は、平成23年10月ごろ、資材置き場の出入り口にあった南京錠をとり、気づかれぬよう別の南京錠をかわりに置き、その間に合鍵を複製しております。その後、合鍵を紛失したため、2回目は、平成25年3月ごろ、資材置き場の出入り口に立っていた誘導員をだまして鍵を借りて複製したことが供述から明らかになっているところでございます。
続きまして、3ページ目をごらんください。
3ページ目の(2)は、平成26年6月に逮捕されたもう一方のグループであります無職2人について、公判記録などから判明した内容をまとめているところでございます。
まず、検察に起訴された内容といたしましては、窃盗量として約65トン、売却額が約130万円となっております。中段の表は、先ほどのエイト関係5人グループ同様、犯人の氏名、起訴された分の犯行日や求刑、それに対する判決などをまとめております。
表のすぐ下の備考1にありますように、この2人は、逮捕直前まで創成川通アンダーパス連続化工事の2次下請業者でありました。また、備考2のとおり、犯人のうち1人は、刑事裁判の判決が出る直前に、被害額の一部として起訴分130万円を上回る170万円を札幌市に弁償しております。
次に、その下の公判記録から判明した内容をごらんください。
この無職2人グループは、平成19年1月から平成25年5月までの間、100回程度犯行を重ねており、窃盗総量は約1,820トン、価格にして約3,910万円相当の鋼材を盗み、買い取り業者に売却していたことが明らかとなっております。
資材置き場の鍵の入手方法につきましては、1回目は、平成19年ごろ、元請会社から借りた鍵を、一日、忘れたふりをして複製しております。また、2回目につきましては、平成22年ごろ、南京錠が取りかえられたことに伴い、誘導員をだまして鍵を借り、複製したことが供述から明らかになっております。
(3)の今後の対応についてでございますけれども、お手数ですが、資料1ページ目のフローを用いてご説明したいと思いますので、1ページ目にお戻りいただきたいと思います。1ページ目の(2)今後の損害賠償のフローの欄をごらんください。
犯人逮捕から起訴、刑事裁判の確定後、札幌市といたしましては、事件の全貌を解明するため、2グループの刑事裁判の公判記録を昨年10月とことし2月に入手いたしまして、犯人の犯行の実態、窃盗量、賠償額などを精査するとともに、その後の対応につきまして顧問弁護士や関係課と協議、検討をしてまいりました。
ことし4月には、5人グループ及び5月には2人グループの犯人7名に対して請求額決定通知書を送付し、その後、先月の5月29日に犯人おのおのに対して損害賠償請求を送付したところでございます。
犯人7人全員は、刑事裁判におきまして、少しずつでも返済していくという意思を示しているところでございますが、今後は、支払う意思の有無によって対応が大きく二つに分かれるものと考えております。
まず、フローの左側の支払う意思がある場合ですが、一括納付あるいは分割納付などの方法により納付されることとなります。一方、フローの右側の支払う意思がない場合についてですが、札幌市債権管理条例などに基づき、督促や催告を行い、建設局といたしましては最終的に民事訴訟を起こすことも想定しているところでございます。
続きまして、資料の最終の4ページ目をごらんください。
3番の職員の処分についてでございます。
今回の鋼材盗難事件につきましては、施錠管理されていた資材置き場における夜間の犯行ではありましたが、資材置き場の鍵の管理方法などに不十分な点があったことに対し、昨年6月に2名、ことし5月に5名、計7名の職員が厳重注意処分を受けております。2回に分けての処分につきましては、まず、先に逮捕されましたエイト関係5人グループの起訴内容から、犯行日が平成24年9月から平成25年4月であったことが判明いたしましたので、当時の資材置き場の管理監督者である部長職と課長職の2名が昨年6月に処分を受けております。そして、その後、逮捕された無職2名の犯行期間が平成19年1月から平成25年5月であることが判明しましたので、同様に、当時の資材置き場の管理監督者である部長職と課長職の計5名が先月の5月18日に処分を受けたところでございます。
○
伴良隆 委員長 それでは、質疑を行います。
◆こじまゆみ 委員 ただいまの説明から、犯人は2グループ、そして、最初に犯行に及んだ2人は、平成19年1月ごろから、後の5人は平成23年10月ぐらいから鋼材を盗んでいたということでした。この新琴似の資材置き場は、目立たない北区の郊外の市街化調整区域に位置しておりまして、周囲をフェンスや法面で囲われていることから、ここに鋼材があることは簡単にはわかりにくかったのではないか、知り得ない情報だったのではないかと私は思いました。
まずは、犯人はどのようにして鋼材が新琴似資材置き場にあることを知ったのか、そして、本人はどのような方法で鋼材を盗み出したのか、お伺いしたいと思います。
◎小林 土木部長 犯人がどのように新琴似資材置き場を知り得たのか、また、どのように盗んでいたのかということでございますけれども、先ほどご説明した最初に盗み出した無職2名は、創成川通アンダーパス連続化工事の2次下請業者の社員でございました。平成18年ごろにアンダーパス連続化工事で不要となった鋼材を新琴似資材置き場に搬入する際に、その敷地内に鋼材が多数置かれていることを知り得たものでございます。その後、合鍵を作製し、夜中に目立たぬように新琴似資材置き場からクレーンつきのトラックなどを用いまして鋼材を盗み出していたものでございます。
また、エイト関係の5人につきましては、株式会社エイトの社長と無職2人のうちの1人が旧知の間柄、知り合いであったことから、無職2人が鋼材を盗んでいるという事実を株式会社エイトの社長が知りまして、その後、同様に盗みを始めたものでございます。
◆こじまゆみ 委員 片方は会社ぐるみの組織犯罪ですが、この二つのグループによってこういったことが行われたという詳細については、私も今回初めて詳しく伺いましたので理解することができましたが、聞いたところによると、鋼材1本当たり2トン近くもの重量があるということですから、先ほどの答弁にあったクレーン式トラック、ユニックのような特殊な車両がないと簡単には盗み出せなかったのではないかと思います。そのようなことから、市側も盗難に対する危機感が極めて希薄であり、鋼材の管理が不十分であったことが事件の背景にあると指摘しておきたいと思います。
平成25年の
建設委員会においても同様の指摘が多数あり、また、具体の改善についても活発な議論や提案がされたと伺っております。そこで、質問ですが、今回の事件後にどのような再発防止策を講じたのか、伺わせてください。
◎前川 道路工事担当部長 事件後の再発防止策ということでございます。
再発防止策といたしまして、資材置き場の管理、施錠、鍵の管理、資材の管理の3点について強化を行いました。
まず、資材置き場の管理についてでございますが、平成25年7月から巡回点検を行ったところでございます。さらに、新琴似資材置き場を閉鎖して山本資材置き場で一元管理することといたしまして、あわせて防犯カメラを設置し、強化を図ったところでございます。
次に、施錠、鍵の管理につきましては、複製が容易な南京錠だったものを、複製が困難なシリンダー錠に交換しております。また、鍵を業者へ貸し出す際は借用書の提出を求めるとともに、貸出簿の整備により確実な管理を徹底しております。
最後に、資材の管理ですが、出納簿で日々の搬出入を記録し、現地においても定期的に数量を確認しております。
なお、使用見込みのない有価物に関しましては、随時、売却を行っているところでございます。
◆こじまゆみ 委員 さまざまな再発防止策が施されているようですけれども、やはり、その管理のあり方は、5年間弱、非常にずさんであったことは間違いないというふうに、私自身、伺っていて感じました。不十分であった資材管理が、今度は山本資材置き場で一元管理され、改善されてきてはいますが、やはり市街化調整区域にありますから、二度と同じようなことが行われないように管理していただきたいと思います。
一方、再発防止策として、資材管理とは市民の財産を管理するということですから、当然ですが、まず、職員一人一人がそういった意識を常に持つことが重要であると思います。それが有価物だとわかっていたとしても、いつとりに来てもいいよというように放置されていたとしたら、もしかしたら空からとりに来るかもしれませんので、そういったことがないようにしっかりと意識づけを行っていただきたいと思います。また、どんな改善策を施したとしても、運用する職員の意識が伴わなければ、だんだんと資材管理がおざなりになってしまって、もとのとおりの意識に戻ってしまうことも考えられますから、くれぐれもそういうことがないように資材管理をお願いしたいと思います。私どもは市民の税金をいただいてさまざまな資材を購入して管理しているわけですから、これは極めて重要なことなので、今いらっしゃる職員の皆様に周知徹底していただくよう求めて、私の質問を終わらせていただきます。
◆かんの太一 委員 私からも、何点か質問させていただきます。
今回、建設局の資材置き場が盗難の被害に遭っていますが、他の部局においても、財産的価値がある資材や機材を保管していると思われます。他の部局でも建設局と同様の盗難事件が発生する可能性は否定できず、二度と起こらないようにするためにも、市役所全体での
取り組みが必要だと考えますが、他の局や区における
取り組み状況について、まず、お聞きしたいと思います。
◎小林 土木部長 市役所全体での
取り組みがあってしかるべきというご質問でございましたが、今回の事件を受けまして、財政局契約管理担当局長の通知によりまして、各局や区においても点検を行ったところでございます。
そのうち、建設局で把握しております各土木センターの状況につきましては、建設局と同様に、定期の巡回点検であるとか、鍵の貸出簿の整備、また消耗品出納簿の整備など、適正な管理に努めているところでございます。
◆かんの太一 委員 ただいまの答弁で、全市的な点検が行われたということですけれども、建設局での
取り組みを全庁的に情報共有していただいて、ぜひとも再発防止に努めていただきたいと思います。
次に、明らかになった事件の内容についてご質問させていただきます。
無職2人の犯人は、逮捕直前まで札幌市が発注した創成川通アンダーパス連続化工事の2次下請業者の社員であったということですけれども、2人を雇用していた下請業者、また元請業者は、窃盗の事実を把握していたのか、または、窃盗に関与していたのでしょうか。また、多数回にわたって大量の鋼材を買い取り業者に売却していたとのことですが、買い取り業者は盗品であるという疑念を全く抱かずに買い取っていたのでしょうか、それとも盗難への関与があったのでしょうか、お聞かせください。
◎小林 土木部長 まず、元請業者あるいは下請会社の関与についてです。
公判記録などからは、犯人が行った犯行は、業務とは全く関係のない夜中に資材置き場に侵入して行われていたということでございますので、元請及び下請の事件への関与については認められませんでした。関与はなかったものとなっております。
また、鋼材を買い取っていた業者につきましても、公判記録の中で、犯人側から、ダム工事で使わなくなった大手ゼネコンからの鋼材であると説明を受けていて、盗難品との認識は全くなかったものとなっておりまして、事件への関与はなかったものと考えております。
◆かんの太一 委員 ただいまの答弁では、元請会社、下請会社、買い取り業者のいずれもが今回の窃盗に関与していないということでした。それから、損害賠償については、犯人たちに請求することは当然であると理解いたします。
そこで、犯人に対する損害賠償について、幾つかご質問させていただきます。
建設局の説明では、犯人の1人から、起訴分の130万円を上回る170万円の弁償があったこと、また、犯人全員が刑事裁判において弁償の意思を示しているということですけれども、被害総額が7,000万円以上と非常に高額になっていますので、私としては、その弁償額の回収に一抹の不安を覚えるところでございます。
そこで、お聞きいたしますが、5月29日に犯人全員に損害賠償請求を行ってから約2週間が経過いたしましたけれども、犯人からの弁償の申し出の連絡あるいは弁償額の納付はあったのか、お聞きしたいと思います。
また、今回、盗難に遭った鋼材は、市民の大切な税金が原資となっています。被害額をしっかりと回収していくべきと考えますが、札幌市の今後の回収の見通し、そして意気込みをお聞きして、私からの質問を終わりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
◎小林 土木部長 まず、損害賠償請求を行って犯人から何か連絡があったかというご質問でございますが、一昨日の6月9日に犯人のうちの1人から分割払いの連絡があったところでございます。今後につきましては、顧問弁護士が窓口となりまして分割払いに関する説明、手続を行っていくことになります。また、その他の6名につきましては、今はまだ連絡がない状況になっているところでございます。
次に、回収の見通しと意気込みというご質問でございましたが、犯人の供述調書あるいはこれまでの裁判の記録などにおきまして、犯人全員が弁償の意思を示しているところでございます。中には、建設関係の就職に有利な資格を持っている者もおりますし、また、公判の最中に具体的な就職先を述べている者もおりました。さらに、今ご説明いたしましたが、犯人のうちの1人からは分割の申し出があったということで、今後、少しずつということになろうかとは思いますけれども、回収の見込みはあるのではないかと考えているところでございます。
しかしながら、先ほどのフローでもご説明申し上げましたが、支払う意思のない犯人につきましては、民事訴訟などの法的な手段も視野に入れて考えておりますので、全力を挙げて損害額の回収に努めてまいりたい、このように考えているところでございます。
◆小口智久 委員 一連の経緯を拝見しますと、継続的に今回の犯行が行われた原因としては、保管、管理がずさんで無管理状態だった、これが一つ、もう一つは、せっかく数量調査などを行ってもチェックに不備があった、この二つがございます。一つ目については、財政状況が厳しい中で、ストックマネジメントをしっかり行って材料等を有効活用していかなければいけないときに、保管、管理がずさんだったことは認識が甘かったのではないかというふうに思います。また、これが被害を大きくした一番の原因で、今もありましたように、各委員よりさまざまな質問がされたところでございます。
私からは、二つ目の問題であるチェックの不備について質問いたします。
平成19年11月に調査を行い、3,269トンの鋼材を確認して、また、5年後の平成24年8月に再調査を行って980トンを確認しております。5年ぶりに久々に調査を行ったということですから、何らかの調査理由があって数量調査を行ったと推測されますけれども、まず、5年ぶりに行った平成24年8月の調査の目的は何だったのか、その調査の理由と目的を教えてください。
◎前川 道路工事担当部長 5年ぶりに調査した理由と目的ということでございます。
鋼材の数量把握につきましては、残念ながら、定期的に数量を把握し、台帳を作成するなど厳密な管理を行っておりませんでした。鋼材の置きかえ時や売り払い時など、必要が生じたときに不定期に実施しておりましたことから、5年ぶりの調査となったものでございます。
平成24年8月に調査を行った目的といたしましては、平成26年度以降の新琴似資材置き場の閉鎖を見据えまして、資材などの処分数量を確認して現状を把握するために調査したものでございます。
◆小口智久 委員 平成19年11月の調査と5年後の平成24年8月の調査結果を比べると、約3分の1に激減している結果だったのですが、その際に、関係者の誰かがこの数量はおかしいなと気づけば、この後の980トンの窃盗につながらなかったのではないかと思います。同じ建設局の街路工事
担当課が同じく調査を行っているということでしたが、何で気がつかなかったのか、その理由について、そしてまた、どのように検証しているのか、教えてください。
◎前川 道路工事担当部長 委員のご指摘のとおり、平成19年と平成24年は同じ課で数量を確認しておりますが、資材の台帳が整備されておらず、また、職員の異動等に際しまして引き継ぎが不十分であったことが原因と考えております。
鋼材の管理が不十分だった背景といたしましては、盗難に対する私どもの危機感が極めて希薄であったものと検証しておりまして、深く反省しているところでございます。
◆小口智久 委員 最後になりますが、民間では、備品一つとっても管理を徹底していることが普通でございます。財産管理の意識が低いと感じます。今回の事件を契機に防止対策もとられておりますけれども、この気持ちを忘れず、気を引き締めて、このような事件を二度と起こさないことを求めて、私の質問を終わります。
◆村上ひとし 委員
委員会の冒頭で若松局長が改めて陳謝されましたけれども、市民の財産が盗まれるという事件でありますし、改めて、非常に重大な受けとめをしなければならないというふうに私も思いますし、皆さんもそのように受けとめているのだろうと思います。
鋼材盗難事件直後に行われた
建設委員会で、当時、日本共産党の坂本委員が、防犯と管理上の観点から、新琴似と山本の2カ所にある資材置き場を1カ所に集約してはどうか、いわゆる一元的に管理したほうがいいのではないかと提案いたしました。先ほどご説明がありましたけれども、再発防止策の一つとして、既に新琴似の資材置き場は閉鎖されて、山本の資材置き場で一元的に資材を管理するようになったということであります。これは、防犯対策あるいは資材管理の充実を図っていくという点では有効な対策の一つであり、鋼材の盗難事件を受けての対応としては一定の評価をできるものだと思います。
そこで、事故後の
委員会でも、あるいは本日の
委員会でも既に一定の質疑が行われていると思いますので、私からは、山本の資材置き場の管理状況について確認させていただきたいと思っています。
先ほどの質疑の中でも出されておりましたが、もう少し詳しく確認する意味で、3点お伺いしたいと思います。
1点目は、今現在、山本の資材置き場についてはどのような資材がどれくらいあるのか。
2点目については、資材の数量管理は具体的にどんなふうに行っているのか。
最後に、3点目は、使用する見込みのないいわゆる有価物については、随時、売却をしているというお話ですが、今現在、具体的な実績はどうなっているのか、この3点についてお伺いをいたします。
◎前川 道路工事担当部長 山本資材置き場の管理状況ということでございます。
現在の山本資材置き場には、仮設資材のガードレール、車どめ用の柵、単管パイプなど約108トンを保管しております。また、鋼材等の有価物では、平成26年度の工事で設置し、平成27年度の工事において撤去した鋼材197トンを保管している状況でございます。
次に、資材の数量確認方法についてでございます。
日々の鋼材の出入りについては、現場に常駐する管理業者が確認いたしまして、消耗品出納簿を作成し、私どもに提出することで市の担当者が数量管理を行っております。また、この出納簿をもとに市担当者も現地での数量確認を行っておりまして、今年度は2回ほど実施したところでございます。
最後に、有価物の売り払い状況についてでございます。
昨年5月に253トンの鋼材を売却しております。また、今年度につきましても、5月に684トンの売却を行ったところであります。今後も、資材の集積状況を見ながら売却していく予定でございます。
◆村上ひとし 委員 この事件は、総額で7,500万円の市民の財産が盗まれるということで、市の資材置き場における資材の数量管理、保管体制などの管理実態については、反省すべき点、見直すべき点が多々ありました。また、盗まれた鋼材が非常に高額なものであるという認識の欠如もありました。そういう中で、500円や1,000円を削って日々生活している市民にとっては、自分たちの貴重な財産を市のずさんな管理体制のもとで盗まれてしまう、しかも7,500万円の大金ですから、改めて、今回の鋼材の盗難事件は市に対する市民の信頼を大きく失墜させるものだと言わざるを得ません。
今後の再発防止策に対する先ほどからの質疑では、事件の反省を踏まえて、南京錠からシリンダー錠にかえたとか、2カ所あった資材置き場も一元管理として防犯カメラをつけたとか、ガードレールあるいは柵が設けられたり、数量管理も定期的に2回にわたって実施したり、当面は使用しない有価物については、昨年は253トン、ことしは684トンを既に売却しているということですので、そういう再発防止策については十分に徹底していただきたいと私からも申し上げておきたいと思います。そして、市民の大切な財産を預かっていることを肝に銘じ、市として責任を持ってこうした管理を継続していただきたいと思います。
また、こうした管理というのは、社会状況などの変化によっては、資材置き場の防犯あるいは管理体制も含めて見直す必要も出てくると思います。関係する現場の職員の皆さんの意見も聞きながら、時代や状況に合った適切な管理に努めていただきたいということを申し上げまして、終わります。
◆
松浦忠 委員 局長、まず、この事件というのは、とにかく札幌市の皆さん方の管理がずさんだった、この一言に尽きるわけですね。この点は認めますか。
◎若松 建設局長 ご指摘のとおりだというふうに認識しております。
◆
松浦忠 委員 ならば、いわゆる責任のとり方が全く甘いんじゃないですか。責任をとっていないんじゃないですか。
私は、きのう以来、資料にある7名のその後の処遇がどうなったか、氏名を明らかにして説明してちょうだいと求めたら、あなたは拒否しました。しかし、最終的に、市長は、氏名を明らかにして、きょう、私に提出してきました。これは、別にあなた方に提出されなくたって、あなた方が提出を拒んでも、毎年、札幌市が発行している職員名簿、機構図など、保管しているこれらのものを照らし合わせたらすぐにわかる話なのです。きょう、そのことを担当の副市長に指摘したら、わかりましたと言って先ほど出してきました。
私は、なぜこういうものをあなた方に出しなさいと言うかといったら、その後の処分は厳重注意だとか口頭注意だとか文書注意と言ったって、こんなものは公務員法に定める処分の中に何もないんですよ。法律に定める処分というのは戒告、減給、停職、免職の四つしかないのですよ。そして、この処分というのは、少なくとも昇給、昇進に影響してくるのですよ。これは何も影響していない。
あなた方が出してきたし、私も確認したら、例えば、当時の課長が先ほどそこに並んでいた部長になっている、あるいはまた区の部長になっている、こういったことで何の影響も与えていない。こういうことでは、反省をしているということにはならない。あなたは4月になったばかりだけれども、部長などの推薦に当たっては、少なくとも、技術職については建設局長、あるいは、課長以下については土木部長がという、札幌市の人事における市長に対する推薦の仕組みからいったら全く何もできていない。
この点について、あなたは、この処分は妥当な処分だなというふうに認識しているかどうか、これはちょっと考えるところもあるかなというふうに認識しているか、まずはその見解を聞きたい。
◎若松 建設局長 私どもとしては、処分される側の立場の人間でございますので、その部分のコメントは差し控えさせていただきたいと思います。
◆
松浦忠 委員 処分する側の市長、あるいは、その意を受けて事務取り扱いをする副市長、こういう方が今ここにはいないからこれ以上は言いませんけれども、改めて、私は、市長に対して、本件に対する処分をきちんと見直して、そして、少なくとも市内の会社の経営に当たっている責任のある立場の人がこの処分を見て、なるほど、この程度ならというようなところに行かなければ、これはやっぱり承服できない、このことだけは申し上げておく。
したがって、きょうはいないから、
委員会でそういう指摘がありましたということを市長にきちんと伝えておいてください。日を改めて、そのことについてきちんと見解を求めるということを伝えておいていただきたい、このことを申し上げて、終わります。
○
伴良隆 委員長 ほかに質疑はございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
伴良隆 委員長 なければ、質疑を終了いたします。
以上で、
委員会を閉会いたします。
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閉 会 午後4時6分...