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  1. 札幌市議会 2013-06-10
    平成25年(常任)建設委員会−06月10日-記録


    取得元: 札幌市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    平成25年(常任)建設委員会−06月10日-記録平成25年(常任)建設委員会  札幌市議会建設委員会記録            平成25年6月10日(月曜日)       ────────────────────────       開 会 午後1時2分 ○小川直人 委員長  ただいまから、建設委員会を開会いたします。  報告事項ですが、勝木委員からは、遅参する旨、連絡がございました。  それでは、議事に入ります。  最初に、請願第2号 下水道工事死亡事故原因の解明と事故防止に万全な対策を求める請願を議題といたします。  請願第2号は、本日が初審査ですので、提出者から趣旨説明を受けるため、委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後1時3分       再 開 午後1時27分     ―――――――――――――― ○小川直人 委員長  委員会を再開いたします。  次に、理事者から説明を受けます。 ◎坂田 下水道河川担当局長  まず、このような死亡事故が発生したことはまことに残念であり、亡くなられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、今回の事故で市民の皆様には大変ご心配おかけしましたことをおわび申し上げます。  それでは、今回、請願が出されました下水道工事死亡事故につきまして、その概要を説明いたします。  事故は、平成25年5月21日に、西区山の手6条5丁目において、家庭の汚水や雨水を下水管に流すための公共ます及び取りつけ管の設置作業中に発生いたしました。作業員が手作業で掘削を行い、土どめを設置しようとしていたところ、突然、土砂が崩壊し、膝まで土砂で埋まったというものでございます。そのときに特に外傷は見られませんでしたが、搬送先の病院で死亡が確認されました。その後、行われた司法解剖の結果、死因は腹部臓器損傷出血性ショックによるもので、あくまでも推定ですが、土砂崩壊の衝撃により、本人が所持もしくは近くに刺していたスコップの柄で腹部を強打したものと考えられます。  土砂の崩壊は、掘削断面内にある水道管を確認するため、部分的とはいえ、土どめがない状態で1.5メートルを超えて掘削したことに加え、掘削断面のすぐ横にもう一本の水道管が設置されており、このたびの作業により掘削面が緩んだことが原因と考えられます。仕様書では、掘削の深さが1.5メートル以上または崩壊のおそれがあるときには土どめ工を施さなければならないと明記しております。今回の事故は、業務受託者が、仕様書に基づき、土どめの設置を適切に行わなかったことが原因と考えられます。
     札幌市としては、改めて、業務受託者に対し、工事の安全について、注意を喚起し、指導・監督を徹底することで再発防止に万全を期したい、このように考えているところでございます。 ○小川直人 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆宗形雅俊 委員  この件につきまして、私から質問させていただきます。  冒頭、まずもって、今回の事故で不幸にも亡くなられた方のご冥福をお祈りしたいと思うところです。  今回の公共ます工事の経緯を説明いただきましたが、一番はこのようなことを再発させないことが肝心であるのは言うまでもないと思います。今の説明で、仕様書では、掘削深度が1.5メートル以上、または、崩壊のおそれがあるときには土どめ工を施さなければならないとしております。今回の事故は、受託者が、仕様書に基づき、土どめの設置を適切に行ってこなかったことが事故の原因と説明しております。  まずもって、公共ます工事においては、土どめの設置にかかる費用はどのような計上をされているのか、1点お伺いしたいと思います。  それから、今回、現場には地下埋設物があったということですが、発注者側である市の下水道河川部が事前に埋設物の存在を知っていたのかどうか、また、知っていたとすれば、受託者側にその情報が伝わっていたのか、この3点をお答えいただきたいと思います。 ◎清水 下水道施設部長  まず、公共ますにつきましては、住居の新築、改築による設置申請がほとんどでありまして、入居日までにますを設置し、排水設備を設置しなければならないことから、申請からおおむね2カ月以内に設置しております。ますの申請は年間3,000個を超えており、これらのますに対応するには早急な対応が必要であることから、平成20年度より、市内を35区に分けて単価契約による業務発注として出来高による精算を行っております。その中で、土どめの設置にかかる費用といたしましては、単価契約の掘削工に計上されております。土どめを設置する範囲につきましては、ますをつける位置によってそれぞれ個々に異なりますが、取りつけ管延長は――公共ますから下水管の接続部の間を言っておりますけれども、標準的な工事として大体4.6メートルと積算しております。このうち、1.5メートル以上の部分で土どめを設置する必要があるところとしては2.7メートルございます。まず、この部分を計上して、全体の長さ4.6メートルの中に平均して単価を作成してメートル当たりの単価として作成しております。  それから、二つ目の埋設物の存在確認についてでございます。  地下埋設物の確認につきましては、公共ます設置業務仕様書により、業務指示の後に受託者が水道管やガス管、NTTなど現場作業の調査を行いまして、現場作業員に周知して作業を進めることとしております。したがって、職員による事前の調査、確認はしておりません。 ◆宗形雅俊 委員  掘削工の中に予算が入っているということですが、今聞きますと、公共ます工事は例年3,000カ所ぐらいあり、一つのますに対してほぼ似たような形で積算されているということでした。ただ、現場によって違うと思いますが、通常、何もなかったらすぽっと行くのでしょうけれども、埋設物があれば工事手順としてはそれを損傷させないように工事するということになると思います。今、単価契約と言っていますが、本来であれば、通常の単価契約と、今回のような現場工事にかかる現実的な費用は、数がありますから全部を統一的にやっているのでしょうけれども、今回の現場を見た場合に、全体にかかる工事費用は通常の工事と同程度に計算できるのか、もうちょっとかさむのか、改めてお聞きしたいと思います。  それから、今回の事故は、土どめを適切に行っていないとしておりますが、結局は、土どめ前に、地下埋設物を損傷させないために作業員が入ってしまった事故ということになると思います。清水部長のお話だと、受けた業者が現場を見て、埋設物があったら、それに対応していくというお答えでしたが、そういうときの安全管理について、仕様書はあるけれども、先ほど請願提出者も言っていましたように、安全に対する市の関与はどこにあるのだろうなと思うわけです。その辺の見解といいますか、今回の対応について、この2点をお答え願いたいと思います。 ◎清水 下水道施設部長  今回の発注額は通常と同等程度なのかというご質問でございます。  ご指摘のように、地下埋設物が埋設されている箇所は、人力による掘削が多く、時間と費用がかかるのが実情でございます。今、札幌市は、都市化が進んでおりまして、必ずと言っていいほど地下埋設物が埋設されてございます。それを想定して、全掘削量の半分を人力掘削による単価で契約していることから、今回の工事は、ある、なしにかかわらず、標準的な単価だと理解しております。  それから、安全対策の関係です。  地下埋設物がある場合は、管渠工事仕様書により、埋設物があるおそれのある付近では人力掘削として損傷を与えないようにしなければならないと記載してございます。また、土どめ工の施工に当たりましても、十分調査し、施工しなければならないと記載されております。したがいまして、工事監督など、さまざまな機会で担当職員注意喚起しているところでございます。 ◆宗形雅俊 委員  次に、今は工事の問題ですが、先ほど提出者が言っておられましたけれども、要するに亡くなられたわけですから、警察が現場検証に入っていたり、作業場ですから労働基準監督署等々も入っていろいろな調査をされていると思います。途中、いろいろ経過を聞きましても、警察の情報や労基の情報がなかなか入ってこないということで、警察の結果や労基の――けさも聞きましたら、工事再開が労基のほうからとかと出ていましたが、最終的に警察の結果、労基の結果について札幌市にどう伝わってきているのか、その辺を教えていただきたいと思います。  それから、先ほどの清水部長の答弁で、新築等の際に公共ますが設置されているのですが、今はきっと中断されていると思います。そこに建てている施主には責任がないわけですが、2〜3週間たっていますから、工期もおくれているのではないかと思います。現在の工事現場の再開に向けてはどのように考えているのか、この2点をお聞かせ願いたいと思います。 ◎清水 下水道施設部長  警察の現場検証労働基準監督署の調査等についてお答えさせていただきます。  警察の現場検証につきましては、情報を得ることができず、わからない状況でございます。労働基準監督署につきましては、工事を安全に進めるために、事故現場の中断命令を下し、労働安全衛生法に基づいた作業手順などの改善策を受託者に求めております。その改善策が認められまして、先週、お伝えしましたが、工事の再開が認められたという情報を得ております。警察においては業務上の過失、労働基準監督署においては労務災害の過失等、この辺に関しては市が判断するものではなくて、法令に関する情報につきましてはなかなか入手できかねるのが現状でございます。  また、今後、工事再開に向けてどのように対応していくかということでございます。  先ほども少し触れましたが、受注者は、労基に提出した作業手順に基づいた施工を行うことを条件に、6月6日に工事を再開してもよいという連絡を受けているという話を私どもは受けました。市に対しても、労基監督署から工事再開許可の連絡がございました。市といたしましては、作業手順の内容の確認を行い、安全対策に関する実効性を確認した上で、再開について検討してまいりたいと考えております。 ◆宗形雅俊 委員  これで、最後にします。  仕様書等々はあると思うのですけれども、こういった事例を受けて、ここでは具体的なことは言いませんが、手順などをぜひ見直してほしいと思います。3,000個もあるということであればさまざまな現場があると思いますので、そんなことを想定しながら、今後の対応をぜひお願いしたいと申し伝えて、私の質問を終わりたいと思います。 ◆峯廻紀昌 委員  私からも、原因究明を含めて、3点ほど質問したいと思います。  私も現場に行ってまいりました。現場には花が添えられておりました。今回、お亡くなりになられた方のご冥福を祈るために、手を合わさせていただいたところでございます。今後、二度とこのようなことがないように、さまざまな要因を含めて究明していく中で安全対策を講じていかなければだめだと思います。  そこで、1点目は、契約の関係です。  今も一部出ておりましたけれども、公共ます設置業務は、通常の工事の費用算出とは異なって、単価契約による発注と聞いております。この方法は、公共ますを早くに設置するための手法ということでございますが、このような費用の算出方法について、これまで受託者から見直しなどの要望がなかったのか、まず、1点お伺いしたいと思います。 ◎清水 下水道施設部長  単価契約に対する受託者の見直しの要望についてお答えさせていただきます。  この単価契約による業務は、必要とする単価に施工した数量をもって計算し、支払っており、金額においての要望などは現在のところありません。また、必要により、受託者の意見を聞きながら単価の種類をふやすなど、随時、見直しをしてきております。今現在、単価数は110個ほどございますが、これにつきましては平成20年度から見ますと若干ふえている状況でございます。 ◆峯廻紀昌 委員  今の答弁ではそのような要望がないということでございましたが、受託者側からすると、あってもなかなか市に言えないという現状がないとも限らないわけであります。そういった意味では、今のやり方がいいのかどうか、いろいろな機会を通じてきっちりと腹を割って受託者とお話ししていかなければいけないと思います。  次に、先ほども再開の話が出ておりましたが、当然、ずっととめておくわけにはいかないので、これからの再開に向けた取り組みについて伺います。  今回のこのような事故が二度と繰り返されないように、安全対策について十分な対応が図られていかなければいけないと思いますが、市は、再開に向けて、今後どのような対応や指導を考えて取り組んでいくのか、お聞きします。 ◎清水 下水道施設部長  今回の事故を踏まえた市の今後の対応についてお答えさせていただきます。  今回、事故が発生し、各受託者に対しては文書による注意喚起を行っておりますが、このような事故を繰り返すことのないようにするには、受託者における安全意識の向上や、安全作業への取り組みが非常に重要であると考えております。今後も、周知徹底していきたいと考えております。また、市としても、安全パトロールにおいて、きめ細かな指導をしながら、事故防止について啓発していきたいと考えております。  さらに、今後の課題といたしまして、安全対策についてさらに充実させるための周知の方法や、業務に携わる受託者全体に対して共有できるような仕組みなどを含めて検討を進めていきたいと考えております。 ◆峯廻紀昌 委員  安全対策については、やり過ぎということはございませんので、可能な限り万全な体制を整えていただきたいと思います。  最後に、先ほど請願の提出者からもありましたが、仕様書の関係でございます。  現場に行ったところ、ますの埋め戻しの横に違う埋め戻しの跡があり、それを現場で聞きました。そうすると、他の埋設物を掘ったところへ埋め戻したということで、本当に、隣り合わせというより、つながっていて、ますの作業をする幅を見ても本当に狭いです。そういった中で、仕様書を見ると、先ほど来出ていますように、1.5メートルだとか、または崩壊のおそれがあるときに土どめをせよと仕様書ではうたっておりますが、おそれがあるという表現では現場サイドでの解釈がかなり変わってくると思うのです。これが、他の埋設物を掘らないで、ますだけの部分を掘るのであれば、当然、周りはかたいでしょうから崩れる危険性はそうそうないと思います。しかし、市内全体の作業を確認すると、隣り合わせになっている現場のほうが多いということでございます。そういう意味では、仕様書のあり方について、1.5メートルは1.5メートルですが、おそれのあるという表現を含めて、そういう作業が多いとすれば、他の埋設物が隣接して埋め戻しされている場合には必ず最初から土どめをするようにと、現場段階での解釈が違わないような安全対策も必要だと思います。  仕様書の部分にもっと具体的に例示すべきと思うのですが、その辺についてはいかがですか。 ◎清水 下水道施設部長  先ほどから仕様書の話ばかりしているのですが、札幌市の管渠工事仕様書につきましては、土どめ工法については、付近の状況を十分考慮し、作用する土圧、地質の異常な変動など、これらの諸条件に十分耐えられる構造にすることとなっております。現場は、雨が降ったり、その状況で変わることがございますので、その辺も含めてこういう例示をしております。  ご指摘のとおり、例示をすることで非常にわかりやすくなる反面、それ以外はいいのかという誤解を招く場合もございますので、この辺を仕様書でどのように表現するか、また、履行計画書の中で事例を含めた内容を詳しく記載しながら、安全への喚起を進めていくかなどの検討を進めていきたいと考えております。 ◆峯廻紀昌 委員  仕様書のあり方については、例えば、隣接がある場合には土どめをせよと明記すれば、それだけでいいのかと判断する可能性もあるということでしたが、表現の仕方はいろいろとあると思います。つまり、それがなされないような形で仕様書に明示すべきということは求めておきたいと思います。  いずれにしても、今日まで、捜査を含め、原因究明がなされ、また、きょうの委員会でもさまざまな問いかけがあろうと思いますが、そういったことを総合的に判断し、二度とこのような事故が起きないように、ぜひとも万全な安全対策を講じていただきたいことを求めて、私の質問を終わります。 ◆本郷俊史 委員  私からも、今回の事故でお亡くなりになられた方に対して、心からご冥福をお祈りしたいと思います。  もし手順どおり土どめをして安全を確認しながら作業していれば、こういった事故はある意味では防げた事故です。だから、本当に残念ですし、お亡くなりになられた方は本当にお気の毒でございます。私たちとして、原局も含めてできることは、亡くなられた方のためにも、しっかりとした原因究明と、それに基づいた再発防止策をしっかりとつくることがせめてもの償いになるのではないかという視点で、何点か質問させていただきたいと思います。  今回の工事は、ここに建築工事標準仕様書がありますが、建築工事のように敷地内で掘るのと違って、たとえ管路がないにしても、当然、車道、歩道は掘削して埋め戻しをしているわけですから、もともとあった地山ではないわけです。今回の場合、たまたまその近くで掘削工事があって崩れやすい状況にはあったといえ、たとえそれがなくても埋め戻された土です。今回は、この図面にあるように2メートルの深さに下水が入っていますし、1.3メートルのところには300パイの水道管も入っているということですから、当然、ここまでの土は入れかわっているということですね。そして、先ほど来ある仕様書では1.5メートルということでございます。  この一報を聞いたときに、これくらいの深さで本当に死亡事故が起こるのだろうかと、大変不思議に思いました。建築の工事現場でも、高所作業には意外と事故がありません。案外、2メートルぐらいの脚立から落ちて頭を打ったとか、人間の高さがありますから実際は4メートルの高さになりますが、案外そういったところで事故が起きています。ですから、例えば、今回、受託された方が初めて行う工事であれば、やはり仕様書をよく読むでしょうし、作業の手順にも慎重に取り組むだろうと思うのです。先ほどの請願者の説明では、1.5メートルにしておいて、実際は2メートルを掘って利益を出すみたいなお話をされていましたが、それでなくても、これくらいの深さでという思いがなきにしもあらずです。多分、初めてこの工事をやられたということではないと思いますので、もしかしたらその辺で油断があったかもしれません。  そこで、最初に、元請の大善建設あるいは1次下請のタニケン工業のこれまでのます工事に対する実績と、当然、工事によって評価されていますでしょうから、そういう評価はどうだったのか。それから、実際に現場で掘っていらっしゃった作業員はどれぐらい経験された方なのかということを伺いたいと思います。  それから、先日いただいた報告書を見ますと、事故当日の一日の流れが書いています。8時半に安全ミーティングをした上で工事に取りかかっています。この種の工事の場合、管理体制は本当に現場作業員任せなのか。本来は、そこに工事主任なりがいて、通常の浅いほうの掘削ではなく、いよいよ接続しなければならない深いほうの掘削ですから、そういう人が立ち会い、地下埋設物が出てきたときに、そういう掘り方でいいのかという判断をすると。掘っている人自体が判断することではないと思うのです。工事を受けたところがきちっと責任を持って判断すると思うのですが、それがどうなっているのか、まず、2点お伺いしたいと思います。 ◎清水 下水道施設部長  まず、ます工事の実績があるか、ないかということでございますが、今回は、JVの大善・協友というところでございます。1次下請のタニケンも含めまして、何年か続けて、ます工事の実績はございます。それから、大善につきましては、ことしも、東部地区清掃業務とか、中央区北部のマンホール保全業務とか、下水の作業実績は豊富でございます。協友につきましても、マンホール保全業務について、構成員として入っております。同じくタニケンも、マンホール保全業務、西地区における下水道管緊急補修業務の作業もしているところでございます。決して、初めてやっている業者ではございません。  あと、亡くなられた方はどれぐらいの経験があるのかということでございます。この方は、タニケンに入ったのが数年前と聞いております。その前は、ちょっと大きな会社におりまして、そこをやめてこちらに来たと聞いております。10年以上の経験があるのではないかと思いますが、その年数を合わせますと、確実に調べたわけではございませんけれども、タニケンに3年、その前の建設で数年ということだと思います。さらに、確実な情報としてではございませんが、もとは役所の土木にいたらしくて、50歳ぐらいでやめてこういう世界に入ったという話を聞いております。そういう意味におきましては、こういう工事の中ではかなりベテランではないかと感じております。  また、もう一つの質問ですが、工事現場における監督員は、このような状況の中で、どういうふうに見て、どういうような指示をしたかということでございます。  会社側の報告によりますと、地山があったというのは朝のミーティングでわかっていて、注意してやりましょうと。まさに、土どめをしようとして、土どめの板を入れようとしているような状況の中での崩落でした。その中の反省点といたしましては、注意不足だった、矢板を入れる時期がちょっと遅かった、もうちょっと早目に入れて掘削しておけばよかったというような報告を受けております。そういう意味では、監督としては、結果的には、状態がもつだろうと判断したのでしょうけれども、怪しいなという感じで受けとめていたのは事実だと思います。そういう報告を受けております。  それから、ます工事につきましては、出来高評価になりますので、全ての現場ではございませんが、写真なり現場なりでそのものを確認した上でやっておりまして、特段、できが悪いということはございませんでした。 ◆本郷俊史 委員  今の答弁を聞きますと、やはり経験があるわけですね。最初に言ったように、そのことが逆にあだになっています。今おっしゃったように、矢板を入れようとしていたのだと。でも、本来、それは間違っていますよね。だって、仕様書は矢板を入れてから掘らなければならないのでしょう。逆ですよね。  一つは、作業員任せではなしに、そこに出くわしたとき、この問題はどうしようとなったときに、判断できる現場の責任者がそこにいると。あるいは、一旦、掘る前に確認を入れる。こういったことは市の仕様書の中ではうたわれていないのですか。例えば、立ち会えない場合は確認するとか、だって、これは工事の手順が違うのですから。  それが一つと、市の安全管理体制、35工区、8,000ます、年間3,000ますをつけていますよと。市の安全管理に対する体制としては、一つは安全パトロールです。これはどんな工事でもやっています。それから、確認の仕方としては工事写真の提出を求める。ただ、これも、写真だけを撮ってとやられてしまうとわからないけれども、ないよりはいいと。あとは、契約書の約款、文書での徹底などなどがあると思いますが、これまでの市の管理体制はどうであったのか、この2点です。 ◎清水 下水道施設部長  現場が異なる場合、どのように対応するのか、仕様書に書いてあるかということでございます。  私どもの仕様書の中にも契約約款の中にも、現場で単価契約でできないものが発生した場合については、支払い行為が難しくなりますので、当局側と協議して判断すると契約約款にうたわれております。その中で、例えば岩が出てきたとか、そういうときには通常の掘り方はできませんし、予想しないものが発生した場合については、その都度、協議しながら監督員に指示する形で進めております。そういう項目がございます。  それから、安全パトロールの関係でございますが、我々といたしましては、各現場に必ず1回は行く、その中で、どのような形で品質を確保しているかというところまでパトロールで指摘しております。そのほかに、1工区で行きますと大体80個ぐらいはつける、80個をちょっと超えるところもありますが、そうすると、業務主任は、大体10回ぐらい指示書を切ることになります。単純に、8個で10回切れば80個となりますが、その指示書1回につき1現場は必ず見に行くと。そして、同じ業者に10回は必ず行きます。作業としては4月から12月ですから、そうなりますと、月1回以上は行きます。同じ現場ではないですが、その業者は違う現場でまた作業をやりますので、その都度、何かがあれば指摘して注意喚起しているのが現状でございます。 ◆本郷俊史 委員  そこに受注者側のきちっとした責任者がいないとだめです、あるいは、そういう判断をしなければなりませんということが仕様書でうたわれていますかという質問だったのだけれども、そこまではうたっていないということですか。 ◎清水 下水道施設部長  恐らく、受注者側の現場の監督員が判断がつかないものについては市のほうに協議してくれと常時言っておりますので、そういうものにつきましては、契約約款の中にも記載して対応しているところでございます。 ◆本郷俊史 委員  現場の担当者の判断がつかないではなくて、今回のケースは、作業の方が判断して掘ったのでしょう。だから、現場の責任者がそこにいれば、当然、崩れることが予想されるわけだから、今度は自分の責任になるわけですよ。やっぱり、とめるはずなんです。だから、そこまでは市の仕様書ではうたっていませんねと。  それで、この様式になって5年になりますから、3,000掛ける5年で1万5,000個ぐらいつけてきているのかな。過去に、死亡まで至らずとも、同様の人身事故があったのかということと、それだけの数をやっていて、たまたま今回の現場だけがレアケースなのだ、ほかはちゃんと事故なくやっているのですよということなのか、そういう危険性をはらみながら今までそこまでの死亡事故はなかったというふうに判断されているのか。ここはどんな認識でしょうか。 ◎清水 下水道施設部長  ます工事における過去の事故事例についてですが、細かいことは資料が手元になくて答えられませんけれども、少なくとも死亡事故は過去に一度も起きていません。  それから、安全管理について、現場の中でどのように考えているかということでございます。  今回の事故につきましては、非常にレアケースというより、1.5メートル以上を掘って作業しているところに大きな問題がございます。スコップが当たって亡くなったのはかなりレアケースだと思いますが、作業のやり方としては、1.5メートルを超えたものは掘るべきではございません。ある程度深くなってきたら、矢板を入れて、さらに差し込んで、また掘って、差し込んでやるというのが通常のやり方で、これは業者も十分理解しています。これがレアケースかどうかは私は何とも言えないのですが、注意不足ということになればレアケースの一つに入るのかなという感じではございます。 ◆本郷俊史 委員  ヒヤリ・ハットをご存じだと思うのですが、一つの小さい事故が起きると実際はその裏に10倍、20倍の危険性をはらんでいる、さらには、その前段として、100個以上の小さな兆候が見られるとあるわけですね。どの職場でも、医療事故も含めて、何かのことがあったら――だから、僕はさっき聞いたのだけれども、死亡事故までなくても、どういう現場でも、崩れたとか、けがしたとか、そういうときにそういうことを集めて対策をしていくのですよ。僕は、これはレアケースではないと思うのです。人がやることですから、どこでも起こり得る。それをここの現場だけレアケースなんだということでは次に生きないわけです。そこの姿勢を、この事故を通して、最初に申し上げたように、再発防止に向けて目に見える形で対策を講じていかなければならないと思うのです。  先ほどの宗形委員の質疑の中で、地下埋設物については受託者が受託してから調査するのだと、ある意味では受託者任せです。やっぱり、水道なら水道で持っているわけですから、ここにはこういう危険箇所があるよ、あるいは、ここの地盤はこうだよと、やっぱり市が事前に持っている情報を契約のときに伝えるべきだと思います。これは、目に見える改善の一つですね。  また、安全にかかる費用が若干ふえたとしても、人命にかえられないわけですから、そのことも含めて、再発防止に向けた改善、取り組みの考えをお聞かせください。 ◎坂田 下水道河川担当局長  今、段々の質問の中で部長からもお答えさせていただきましたが、いろいろなことを想定して仕様書の中に事故防止の条件なども明示させていただいています。ただ、それが十分かというと、決してそうではないということもありますし、今回の事故の要因をしっかりと検証して、今後、再発防止に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 ◆本郷俊史 委員  地下埋設物の情報を契約のときにお知らせすることについてはどうですか。例えば、北ガスなどのほかのことは難しいにしてもです。これはどうですか。 ◎清水 下水道施設部長  地下埋設物の関係でございますが、北ガスなり他の水道管なりNTTなどは道路管理の中で閲覧できることになっておりますので、ある程度のことはわかるかと思います。詳細につきましては、先ほど委員がおっしゃいましたように、この地盤はいつ掘ったものなのか、例えば、半年前、1年前、先月とわかるものもあるかもしれませんが、詳しくまではわからないのが現状だと思います。それから、数が数なものですから、いずれにしても、我々がここに埋設管がありますよという指示をしても、もう一度、さらに現場で確認してもらうことを確実にやってほしいということを伝えるのがいいのかなというふうに考えております。 ◆本郷俊史 委員  ぜひ、検討してほしいと思います。  こういう事故が起こると、当然、文書で通達を出していますが、今後、こういう書類を出しなさいとか、こういう点検をしなさいとか、どうしても業者側の負担に行ってしまう、それでさらに仕事量がふえて安全管理に手が回らない悪循環になる可能性があります。ですから、市としても、今回の死亡事故を受けて、その辺は業者とよく話し合って、改善策も、市が一方的につくるということではなく、よく現場の声を聞いて取り組んでほしいということを要望して、終わります。 ◆坂本恭子 委員  私からも、質問させていただきます。  お悔やみを申し上げますと同時に、本当に実効性のある再発防止策をどうやってつくっていくかということだと思っております。  まず、確認させていただきたいのですが、警察が現場検証を行っていますけれども、事故現場の埋め戻しが行われる前の段階で、市の担当者の皆さんは検証作業にどういう形でかかわったのか、その点を伺います。 ◎清水 下水道施設部長  事故が起きたときに、すぐに連絡が入らず、連絡が来たのは11時半過ぎでした。救急車を呼んでおりますので、警察も一緒に来て、現場を見て、深さをはかって帰っていきました。そのときに、会社の人方は病院に連れていきました。そのとき、警察は残っていて、現場の方も何人か残っていて、埋めてもいいですよということでしたので、危ないので、埋めて、平らな状況にしたときにうちの担当者が現場に着いたということでございます。 ◆坂本恭子 委員  時系列の資料ですと、11時30分に警察から埋め戻しの許可が出て、その直後に市の担当の方が行ったということですから、私どもがいただいている、まだ開口部がある写真については、現場のタニケンなどの立ち会いのもと、警察が現場証拠写真を撮影し、指図書なども含めて、縦断面図についての資料が私どもに報告資料として配付されたという理解でいいのですね。 ◎清水 下水道施設部長  写真の件でございますが、これは、現場にいた協友の人が写真を撮ったと聞いています。その写真を私どもが直接もらっています。警察は警察で写真を撮っておりますが、それはもちろんこちらで見ることはできません。この図面につきましても、協友工業から、この形で作業していましたという現場状況の報告書の一部でございます。 ◆坂本恭子 委員  前段のやりとりの中で、警察からの情報はないという部長の答弁だったものだから、結局、事故が起こった状態での確認は札幌市でしていないということですね。そして、その後、警察からの情報開示はまだないのだということがまず一つです。  それから、死因の問題ですが、これについても、臓器損傷による出血性ショック死ということで、持っていたか、そこに立てかけてあったスコップでしたたかに打ちつけられたことが原因だろうと推測されているという報告でした。結局、この方がどういった形でそういうふうな状態になったのか。直接、事故の瞬間を見ている方は現場にはどなたもいらっしゃらなかったということですね。いなかったというふうに思うのですが、何人工で、どういう形でこの作業が行われ、この方はお一人で穴の中に入って、矢板を入れようと思っていたやさきだったと今の答弁の中でありましたけれども、枝管があって人力で掘らなければいけない状況など、憶測、推測はさまざまにされているわけです。  しかし、実際にその現場を見て、そのときに作業場ではどういう体制で人が行き来していたのか、その方がしたたかに打ってしまわなければならなかったスコップの状態も含めて、具体的にどの程度掌握していらっしゃるのか、伺いたいのです。 ◎清水 下水道施設部長  現場を確認できなかったというほうが正しいかと思います。私どもが行ったときにはもう埋められていまして、それはあくまでも警察の許可を受けて埋めたということです。その前に、建設業者が2枚の写真を撮ってくれて、大体こういう状況だというのがわかりました。  現場に何人いたかということですが、通行どめをしてやっておりますので、警備員が2人ついています。そのほか、全部で10人と聞いております。業務代理人1名、交通誘導員2名、運転手を含む作業員7名で、事故時には6名で、1名はダンプ運転で現場を離れていたという状況でございます。  現場を見ていた人ということですが、社長が見ていたらしいのですが、覚えていないということです。埋まったときの状況は覚えていないと。ひざまで埋まったので、土をかき出してすぐに引き上げて、靴がぬれた状態ですぐに病院に運んで行ったと。後から思い出したのが、そこにスコップが立っていたと。作業としては、掘り山には奥側にもう一人が入っていて作業をしていたということでございます。恐らく、労働基準監督署も、いろいろな処分の問題についてはこれからまだ時間がかかると思いますが、事故発生状況として、前月の事故状況がインターネットに載ることになっておりますので、そのときには我々が想定した内容と同じような形で載るかとは思っております。 ◆坂本恭子 委員  総合するとこういうことでしょうということで、今、ずっと報告されて、そのことについて、仕様書の変更なども含めて、どういうふうにしていくのかということだったと思います。10人いらっしゃって、そこには最低6人の方がいてということですから、お互いがお互いをきちんと確認し合いながら作業するというのは、こういう現場では鉄則だと私は思っています。ましてや、水道管の埋め戻しがあって崩れやすくなっていることが朝のミーティングの段階でみんなの中で共通認識になっていて、なおかつ、怪しいなと思っていて、矢板は入れなければならないなと思っていたやさきだったのだということでしたね。現場を熟知していらっしゃる業者だし、作業をしていらっしゃる方でしたから、怠慢とか気の緩みとか、私はそういうことではないと思うのですね。  例えば、仕様書の中に、土どめ工の構造のところで、施工期間中における降雨等による条件の悪化を考慮して行わなければならない、土どめ工の構造は十分満足するものでなければならないと書かれているものがありました。まさに、それをもってやらなければならないと思っていたのだろうということでした。ただ、ちょうどこの時期は天候が不順だったりということもありますよね。私どもは委員会として札幌を離れていたときですが、週末から雨模様で、天気も非常に悪くて、肌寒い状況だったと思います。先ほど、公共ますの工事は年間3,000カ所あって35区に分けてやっているというお話でしたが、割り返していくと業者としては年間80から100ぐらい施工していくということで、お聞きしたところによると、受託者は今年度に入ってから17カ所目の施工をここで行っていたということでした。そして、指示書については申請から2カ月で施工するということでしたから、雪解けも非常に遅かった、お天気の悪い日も続いていたというようなことなどもあって、安全対策をしなければならないというふうに思いながらも、工事を急がなければいけないという思いが現場全体にあったのではないかというふうに思うのです。だからといって、安全対策をおろそかにしようとか、業者のせいにするつもりは全くありませんし、そういう転嫁の仕方は絶対にしてはいけないと思います。ただ、例えば、機材の調達だとか、歩道と車道を占有するわけですから、何日以内に終わらせなければいけないと。そういう中で、判断がつかないことは相談してほしいと約款の中にも書いてあり、約款の第19条には業務の中止の項目も載せられているわけですが、そこまで行かないような状況が現場にあったのではないかと思います。  私は、安全パトロールだとか、いろいろなことについてきちんと目配りしていかなければならない。きょうも後の議題に出てきますが、異常気象で、冬がいつまでも終わらない、春はいつから始まったのかという状況の中で起きてしまった事故だと思うので、この事故があったから注意喚起を促すのです、通知を出したのですということではなくて、やれることがあったのではないかと思うものですから、こういう業者に対する発注、施工と完了にかかわる期間についてどういう指導を行っていたのか。とりわけ、今は住宅の新築もかけ込みということで住宅施工の件数もふえてきています。そういう意味では、消費税の関係などがあってこの状態はことしいっぱい続いていくだろうと思いますから、そういうことについても本当に注意を払っていかなければいけないと思いますけれども、業者の側に立って、そういう要因があったとお考えなのかどうか、そこを伺わせていただきます。 ◎清水 下水道施設部長  この業者は、矢板を入れる作業をしておりまして、配管の下をさらって――山の手というのは結構地盤がいいところでございまして、矢板を押しつけるのですが、そのときに、どうしても土圧で石がずれて水道管をさわってしまいますと損傷させるので、丁寧にさらってしまったと。まさに、矢板をけちっているのではなくて、矢板をしようとした時期がちょっと遅かったというのが一つでございます。  また、天候の話でございますが、次の日に雨が降りましたけれども、地盤が緩むような場所ではなくて、あの辺は全てアスファルトです。宅地内はアスファルトではございませんが、非常にいい状態でございました。  それから、ます工事につきましては1日で掘り上げてしまいますので、それを解放したまま次の日になることはありません。そういう意味では、雨が降って周りから水が入って周りが緩んだという場所ではございません。  あと、早く終らせて次に行きたい気持ちがあるのか、ないのか、私どもは直接わかりませんが、実際にあの時間でやっていけば1日かかるような作業ではないと判断しておりますので、そういうところがあったのか、なかったのかと聞かれますと、非常に答えにくいところでございます。そういうことも含めまして、こういう事故が起きましたので、改善点がもしあるとすればその辺も聞き取りながら今後の作業に取り組んでいきたいと考えております。 ◆坂本恭子 委員  請願を提出された方が一番最初におっしゃったのは、現場は大変なんですということでした。人手が少ないんです、目配りできる人がいないんですということをおっしゃっていました。まさに、そういうことなんだろうと思うのですよ。  工種はちょっと違いますが、住宅地で現場作業をやっていらっしゃる方が、そこは重機をリースしていたらしいのですが、昼休みもとらないでずっと仕事をしているのです。その日は暑い日でしたが、若い方からベテランの方までずっと作業をなさっていて、休憩時間は順番にとるのですかというような立ち話をしていたら、実は、ここにある重機は4時半になったら全部引き上げられてしまうんだという話で、とにかくそれ以前に仕事を終わらせておかないとだめなんだよねと、実際に満足な休憩もとらずに仕事をされていらっしゃいました。これは、たまたまお話を聞いたところです。  ことしは、道路の陥没のことがあったり、公共ますの工事も、春が遅かったから、短期間の中でいろいろなことをしなければならないことが重なってあると思うのです。公共ますは1日で終わるからということではありますが、きょうできなかったら、埋め戻して、またあしたも掘ってやらなければならないということになるわけですから、そんな無駄なことをやっていられないというのは、現場を持っている業者の皆さんが思っていらっしゃることだと思います。そういう大変な中で、インフラの整備といいますか、こういうことがされているのだということについて、もう少し想像力をめぐらせて考えていただかなければと思うのですよ。  発注しました、あとは仕様書に沿ってやってください、出来高ですからと言われてしまったら、どこを削っていくかということになります。時間は削れないわけだから、結局そういうことで人手を削り、人工代を削りというようなことでやっていかなければならない業者がふえていってしまうということだと思うのです。それだったら、市民の安全も守れないし、工事の安全も守れないということになっていくわけです。  先ほども出ていましたが、これから何か改善を加えていくにしても、業者への負担がふえるような改善、指導のあり方ではだめですよと指摘された委員がいらっしゃいましたけれども、私もまさしくそうだと思います。この際、事業者の実態の話を聞いて、しっかりと受けとめて、そして、仕様書なり約款なりに改めて反映させていくことが大事だと思います。
     公契約条例のお話が随分出てきていますが、こういうところも含めての公契約ですからね。賃金の底上げを図るだけが公契約条例の柱ではないです。本当に、労務管理も含めて、労働者が安心して働けること、そして、そのための手当てを札幌市がしっかりとやっていく、私はそこが公契約条例が打ち出している大きなところだと思っていますので、そこを先取りするようなつもりでしっかりと対応していただきたいと思います。  重ね重ね、今回、命を落とされた方に報いるためにも、私たちは、しっかりと今の状況に真摯に向き合って対応策を考えていく、実効性のあるものにしていかなければならないと、私たち自身の決意も込めてですが、質問を終わります。 ◆松浦忠 委員  市長に出席をいただいておりますから、まず最初に、市長にお尋ねします。  この事故の報告を受けて、市長は、発注者である札幌市側に全く問題はなかったというふうに受けとめておられたか、あるいはまた、札幌市として、改善をすべき事項があるという受けとめもされて、そのことについての指示を何かされたか、この点についてお尋ねします。 ◎上田 市長  最初に報告を受けましたときには、労働安全の問題でありますので、慎重に、労働基準監督署等の調査がある、警察でも調査されているということでありますので、その時点で、どこに過失があるか、指示に間違いがあるのか、発注方法に問題があるのか等については、特段、報告者に対して私から指示したことはございません。 ◆松浦忠 委員  下水道担当部にお尋ねしますが、この事故が起きる前、下水道工事に伴う死亡事故は、直近で、いつ、どの場所でありましたか、お示しいただきたいと思います。 ◎清水 下水道施設部長  いつ、死亡事故があったかということでございますが、死亡事故につきましては平成12年にございました。そのときの内容につきましては、日時は平成12年7月19日、新川処理区北ノ沢枝線3工区という業務名で、南区の北ノ沢で、60歳の方が掘削機のアクセルが引っかかり、急発進したということで、被害に遭われて死亡しております。それ以来、13年目となりまして、今回、事故が発生しております。 ◆松浦忠 委員  先ほどの答弁の中で、矢板を入れようとしていた、その寸前に事故が起きた、こう答弁されていますが、事故が発生したとき、矢板はどの場所にありましたか、 ◎清水 下水道施設部長  私が見たわけではございませんけれども、その日は、掘削をして、矢板を入れるために、トラックに積んで持ってきて現場にあったと聞いております。ただ、どの場所にあったかというのは確認しておりません。 ◆松浦忠 委員  なぜ、私がこのことを聞くかといったら、例えば、矢板を掘削現場のすぐ横に持ってきていた、そして、矢板を入れるための準備作業をしていた場合は、矢板を入れる寸前というのですよ。矢板がトラックに積んであった、これでは、果たしてトラックがどの位置にいたのか、本当に矢板を入れる作業をしていたのかどうか、これがわからぬわけですよ。したがって、こういう死亡事故の場合に、後から憶測で物を言うということは、事故の事実の解明と異なるほうに行ってしまいますから、ここは、事実に基づいた発言以外、わからないことについてはわからないと答えてください。このことを指摘しておきます。  それから、札幌市の下水道の土どめ工で矢板を入れる基準について、1.5メートルより深く掘ったときにとあります。それから、もう一つ、崩れるおそれのあるときとあります。では、矢板を当てたときにかかる経費というのは、労務賃金だとか、そういった経費というのは、契約書の中にどういうふうに入っているかといったら、契約書の中には、1.5メートル以上掘削するいろいろな工事の状況から平均的に矢板を使う量を割り出してその矢板にかかる経費と、土を掘る、埋め戻す経費と合わせて1立方メートル当たりの掘削、埋め戻しで幾らというふうになっているわけです。  したがって、矛盾しているのは、おそれのあるときには矢板を使いなさいとあります。おそれのあるときに矢板を使うには、一旦、仕事をやめて、市に、こういう状況ですから矢板を使っていいですかと確認をしなければならないです。そうすると、その間、作業がストップします。作業がとまったときに、一つの現場でやっていますから、そこのみんなは手待ち時間になってしまいます。6人なり10人なりの人がいたとしたら、みんな手待ち時間で、監督員が来て、そして見て、よし、これなら矢板を使っていいぞと言うまでが手待ち時間になるのです。その分の賃金保障はされるのですか、されないのですか。これも明らかになっていませんね。  これはどうですか。手待ち時間になった分は賃金保障がされるのですか。 ◎清水 下水道施設部長  ただいま、矢板を打つときに、これが必要だというときに、手がストップしてしまうということでございますけれども…… ◆松浦忠 委員  私が聞いているのは、こういうことだよ。1.5メートルまで掘らなくても、例えば1メートルぐらい掘ったところで崩れる可能性がある。そうしたら、土どめの矢板を当てなきゃいかん。例えば、1.4メートルを掘る工事だったが、1メートルのところで崩れそうになったとする。しかし、矢板工はその中に入っていないわけですよ。土どめ板をつける手間賃と材料費の損料は入っていないわけですよ。そうすると、そのとき、作業を中断して市の監督のほうに連絡せんきゃいかん。その間、ほかの作業も多少はあるけれども、監督が来て指示を受けるまで、大方の人は作業がとまるわけです。その間の手待ち時間だとか何かは、札幌市の今の基準でいったら、ちゃんと保障する積算を設計変更の中でするんですか、しないんですかと聞いているのです。 ◎清水 下水道施設部長  ます工事につきましては、幾ら浅くても1.2とか1.3メートルありますので、本管接続部は、必ずと言い切っていいと思いますが、矢板を打っています。ということは、1日で終わらせる工事ですので、必ず資材を用意してきていることは確かでございます。  あとは、積算上も、先ほど基本断面という言い方をいたしましたけれども、実際に4.6メートルの中でおおむね3分の2は矢板を打つ、4.6メートルであれば2.7の1.9ですか、比率としてそれを計上しております。それをメートル単価で全て割り返しておりますので、浅いところであっても、極端に浅いところはございませんが、矢板分は必ず見込んでおります。そういう意味では、積算上、漏れるということはございません。 ◆松浦忠 委員  道路に埋めている下水管の管の上から道路の表面までの深さというのは何ぼになっていますか。絶対的に確保しなければならぬ深さは何ぼになっていますか。 ◎清水 下水道施設部長  最低1.2メートルは必要になっております。 ◆松浦忠 委員  それからもう一つ、その道路に入れている管へのつなぎ込みは、手でするのですか、何かの機械を使ってやるのですか。 ◎清水 下水道施設部長  つなぎ込みは、開削していますので、もちろん手でやることになります。それで、先ほど、掘削についても土量の半分は手作業の人工で見ていると説明したところでございます。 ◆松浦忠 委員  これは、基本的に、札幌市の施工基準が実態に合っていないのです。何を言うかといったら、一番浅いところで、管の上から道路の表面まで1メートル20センチの深さを最低限とらなければいかぬ。そうすると、始まりのところから行ったら、下流に行くに従ってだんだん深くなっていきます。それがまず一つ。  それからもう一つは、下水管というのは、掘って埋めた段階で、もともとの地山を掘り込んで埋め戻しているわけです。特に、その上に舗装でもかかっていたら、掘り返したところが、特別、車などの重いものが通って土が締まっていくような状況にはないわけですよ。舗装されていれば、少なくともそこだけが下がるほど車などがたくさん通ることはない。下がれば、当然、そこの舗装に上盛りなんかしますからね。そうすると、掘り返したところですから、道路の下水管につなぎ込みをするということは、そこの作業というのは全て矢板が要るということは誰しもがわかっていることなのです。  それからもう一つは、おそれがあるときには矢板を使うという言葉を使うとしたら、現場で手際よく仕事をするためには、掘削、埋め戻しの中に矢板にかかる経費を平均で入れるのではなくて、きちっと単独に単価設定するのです。例えば、矢板工1平方メートル当たり幾らという単価設定をするのです。そして、それについては、契約書の中で、業者が必要と見て矢板を使ったときには、竣工でもって、いわゆる出来高払いで精算しますよと。これは、責任施工でやっていますから、一々、監督が行かなくても写真を撮っておけばわかる話です。それから、土質がいいのに矢板を使ったんではないかなんていう懸念がもしあるとすれば、工事が終わってから、すぐその横のところに穴を掘ってみればわかるわけです。  したがって、基本的に、札幌市の設計が悪い。これを改めなかったら、この種の事故はまた起きますよ。このことについて、局長、部長と課長と一緒に行ったときに、現場で私は指摘しました。きょう、何かそういう話があるかなと思ったら、全く何もない。そこのところは、さっき請願者である山口さんが言っていたように、現場は元請、下請、孫請までになっているかどうか、今回の場合は下請ですが、札幌市の積算もかなりシビアにしていますから、そういう点からいったら、下請になったら経費的になかなか大変になって、そうすると、できるだけ矢板を使わないで終わらせてしまうかと、こういうことになるわけですよ。したがって、そうではなくて、矢板を単独に単価設定しておけば、後で竣工したときに矢板にかかったものは精算してもらえるとなれば、危ないと思ったらちゃんと矢板を使ってやって、これで安全が確保できるわけですよ。  今回の設定から行ったら、私は、業者の責任ではなくて、札幌市に責任の大半があると思っていますよ。パーセンテージでいったら5割を大幅に超える責任が札幌市にあると思っています。  少なくとも、きょうあたり、私は、そういうことについての話が皆さん方のほうから何か出てくるかと思ったら、全く出てこない。そして、推測として、矢板を入れる寸前に事故が起きたみたいな、全ての状況もわからんでおりながら、事故の方向づけをするような発言まで出てくる。これでは、この事故に対して、真摯に取り組んで、自分たちが間違っていたことに対して改善していくという考え方が全く見られないということで、これはよくないな。  この点について、局長、あなたはどういうふうに考えるか、私の現場での指摘をきょうまでどういうふうに受けとめてきたのか、この点をお尋ねしたい。 ◎坂田 下水道河川担当局長  先ほど来、委員の皆様の原因についてのご質問に対して我々がお答えしたとおりでありまして、今回の最大の要因というのは、まさに、矢板をかけようとしていたときに、早目にかけるところをかけずに起きてしまったということは先ほどの説明のとおりであります。業者からも、矢板については、まさにかけようとしていたことも事情聴取の中で確認しております。したがいまして、原因というのは、あくまでも、仕様書上にのっとった適切なやり方でやっていなかったということが原因と考えております。  しかし、先ほどのやりとりの中でも、仕様書そのものが業者に対してしっかりと指導している内容になっているかどうか等々、いろいろなご指摘がありましたので、これにつきましては、今回の要因等をしっかりと検証した上で、改善できるところは改善してまいりたい、このように考えております。 ◆松浦忠 委員  矢板をかけようとしていたということは、さっき私が指摘したように、その作業の手順をあなた方はどこまで確認したのですか。何メートルの矢板を何枚持ってきていて、どこに置いていて、どういう方法でかけようとする作業手順にあったのか、ここをきちっと確認しないと、現場の作業員だけが過失を犯したということになるのですよ。作業員の過失になるのですよ。死人に口なしですよ、これは。そこは慎みなさいよ。  局長、あなたはどこまで確認したのか。さっき、私が尋ねたときに答えなかったよね。矢板はどういうふうにあったの、どこに置いていたの、それをちゃんと答えてくださいよ。そうでなかったら、今の発言を取り消してくださいよ。だめですよ。 ◎坂田 下水道河川担当局長  そこまで詳細には確認しておりませんけれども、事故以降、業者からの聞き取りの中では、矢板をかけようということで、まさにそういう準備をしていたところで、今回、事故が起きたというふうに聞いております。 ◆松浦忠 委員  全てそうですけれども、こういう事故の場合、どこに何がどうあったかと、機材の置き場所を含めて、作業手順を確認していって、そして、それが寸前であったのかどうか、この判断になっていくわけですよ。それを、ただ聞き取りだけで、全く確認しないでうのみにしてというのはだめですよ。  したがって、はっきり申し上げますけれども、今の発言は取り消してくださいよ。うのみだけですよ。そうしたら、検証してください。検証して、検証ができたら、もう一回、委員会の開催要求をしてください。そうでなかったら、今の発言はだめですよ。これを一つ求めます。後ほど確認します。  それから、もう一つは、今そこに座っている建設局長、下水道担当局長を含めて、テーブルに座っている皆さんの中で、実際にこういう工事の始まりから終わりまで、ずっとついていて見たことが一回でもある人は手を挙げてください。(発言する者あり)伊与部委員、ちょっと黙っていれって、いいから、俺が質問しているんだから。  なかったらないでいいから、はっきりして。あるのか、ないのか。  皆さん、いろいろなことを言ったって、現場を知らない人がこういう基準だとかなんかをつくってやっているのですよ。少なくとも、札幌市は、私が30年前に議員に出たときには、土木では平成11年までまだ直営作業があった。直営があったときには、こういう仕事までは直営しなくても、何らかのことを知っていた。それから、監督は直轄でやっていた、それを全部委託にしていった。そうすると、現場の実態を知らない人が基準をつくり、そして、積算の根拠を出している。  それでは、今言う、深さ1.5メートル以上は矢板を取りつけなさい、土どめ矢板を取りつけなさいという基準は、札幌市は一体何を根拠にどういう判断でつくったのですか。 ◎清水 下水道施設部長  国交省、昔の建設省ですが、建設省の基準の中では、1.5メートルを超える場合は原則として矢板をつけなさいということになっています。そこで、我々といたしましては、1.5という数字を使いまして、1.5メートル以上になったら、すぐつけろということで、やや厳しく仕様書に記載しているところでございます。 ◆松浦忠 委員  札幌市で1.5メートルを決めるときに、どこか、何カ所かで検証されましたか。 ◎清水 下水道施設部長  それは、わかりません。 ◆松浦忠 委員  国はなかなか頭がいいですよ。原則としてと言っています。一つの考え方を示しているのにすぎないのです。これを一つの参考として、あとは、都道府県なり市町村なり、考える人の責任においてやってくださいということなのですよ。参考として、責任においてやるほうの側はどうするかといったら、札幌市内の幾つかの地質のところを実際に掘ってどういう状況になるか確認した上で、札幌市の土どめの仕方について、あり方を決めていかなきゃならんのですよ。そういうことが全くなされていないということなのです。なされていなければ、今回、それに基づいてどう検証するか。事故が起きて、今までの間に、皆さんは、1.5メートルでいいのか、悪いのかということについて検証されましたか。どのような検証をされましたか。 ◎清水 下水道施設部長  1.5メートルが正しいかどうかということでございますが、地盤が悪いところ、あるいは緩んでいるところ、例えば、砂地であれば1メートルから土どめをかけなさいという考え方がございますし、基本的に1.5メートルになる前に土どめをかけるということになれば、1.2、1.3メートルから準備をしていくのが通常のやり方でございます。1.5メートルがいいかどうかという検証については私どもはしておりませんが、今までの建設省の仕様書なりを確認した上で進めているところでございます。 ◆松浦忠 委員  いいですか、さっきも私が指摘したように、下水管が既に入っているのですよ。埋め戻しているのですよ。したがって、そこはやわらかいのですよ。そこのところは、例えば、下水管が1.2メートルであったとしても、少なくともそこの管全体が出るぐらいまで掘る。管径が250ミリメートルだとしたら、1.45とか1.5ぐらいは掘らんきゃいかんわけですよ。  それからもう一つは、あそこは埋め戻しですから、ある程度の高さ、0.5〜0.6メートル掘って、場合によっては垂直に掘りますから、そうすると崩れてくるわけです。したがって、全部、矢板を使わんきゃならんということなのですよ。それから、そこに水道管が入っているか、ガス管が入っているかということも札幌市の道路管理のほうでは掌握していると思うのです。そういうことなどを含めて、横から掘ってくるとしたら、全部、必要によって土どめをかけなさいと、それだけでいいんですよ。必要によって土どめをかけなさいと。そして、単価だけ示して契約しておけばいいのですよ。そういうことに改めれば、こういう問題は起きないのです。  現場がどういう状況か、地中の状況を知らないから――知らないんでないんだよ。わかる話なんだよ。あなた方が設計して下水管を入れたんだから。掘って、埋め戻しているのだから、そこのところをまた掘り返すのだから、そうすれば、当然、それは崩れてくる。また、その手前にあるような水道管のところも埋め戻している、ガス管があればガス管のところも掘って埋め戻している。したがって、それは現場に判断を任せる、こういうふうに改めなければだめだと思う。  これについて、どういうふうに考えますか。 ◎清水 下水道施設部長  まず、矢板の話に戻ってしまいますが、矢板があるか、ないか、写真がありまして、矢板が横にあって、事故後に矢板をトラックに積むような作業をしているものがございましたので……(「どこに置いていたの、矢板は」と呼ぶ者あり)掘削の横の部分でございますけれども、置いてありました。 ◆松浦忠 委員  いいですか、市長、大事なことなのですよ、これは。市長は弁護士をやっているからわかると思うけれども、労働災害事故が起きて裁判になります。当然、死亡した側が裁判を起こします。裁判になったら、まずは、発注者側がどういうものであったか、それから、実際の現場の使用者側がどういう対応をしたか、証拠を求めるのですよ。それから、こっちのほうもあれば証拠を出す、なければ相手側に証拠を求めるということがあると思うのです。そういうものがあったら、全部、きちっと議会の側に事前に説明して、かくかくしかじかですよということをしなければだめですよ。そういうこともしないで、こうやって問い詰められて、問い詰められて、私がどん尻の質問で問い詰められたら、ありますなんて言って写真が出てくるというのは、何ゆえにこうやって議会を開いて説明しているのか、議員は何を求めて、何を解明しようとしているかということをわかっていないのだね、あなた方は。  ちょっとその写真を見せて、ここに来て説明をして。 ◎清水 下水道施設部長  矢板がどこにあるかということを先ほど聞かれましたので、写真をじっと見ていましたら、あったので、先ほど報告させていただきました。(「どこにあるの」と呼ぶ者あり) ○小川直人 委員長  指名してから発言してください。今は答弁中です。  答弁を続けてください。 ◎清水 下水道施設部長  (続)はい。  それから、先ほど矢板の重要性を聞かれましたので、これにつきましては、目を凝らして見たら、トラックの横にありましたのでお見せしたいと思います。 ◆松浦忠 委員  それは、トラックの横って、トラックはどこにあったの。例えば、矢板をトラックで積んできていても、矢板を打ち込むといったら、そこで手間がかかるわけですよ。そうしたら、できれば矢板を打たないで終われれば、時間は早く終わるわけですよ。したがって、そこのところは、トラックに積んでいたのか、あるいは、トラックに積んできて、あの幅の道路ですから、とめておくわけにはいかんから、道路の横に矢板をおろしておいて、そしてあったのか。だから、矢板がどの場所で、どうあったのか、そして、どの作業員が矢板を立てる作業に当たろうとしていたのか、そういうことをきちっと聞かなかったらだめなんですよ。それで、初めて寸前にという話が証明されてくるのですよ。そうでなければ、この作業員は、現場の責任者の指示があったにもかかわらず、何とか行けるよ、行けるよと言って、作業員が下に潜り込んでやっていたという話にもなってくるわけですよ。  死んだときには、労災の適用で金が出るものと、もう一つは、民事で過失によって補償を求めるものと二つあるわけですよ。そのときに大事なのが証拠となるものですから、少なくとも札幌市の事故の調査報告も一つの参考になるわけですよ。したがって、私はその辺を正確に説明してくださいと言っているのです。 ◎清水 下水道施設部長  矢板の位置がこれほど重要になるとまで認識していなかったことを大変おわびいたします。  写真を見ますと、掘削の後ろ側に重機がございまして、矢板はその重機で押しつけることになると思いますが、その横にトラックがあって、これが掘削の…… ○小川直人 委員長  部長、まずは言葉で答弁してください。 ◎清水 下水道施設部長  (続)済みません。  公共ますから本管側に向って右側のところに車両がとまっております。その車両と掘削の間は恐らく3メートルぐらいあるかと思いますが、そこにはしごと脚立と矢板を持っている姿が映っています。これは事故後ですが、恐らく片づけようとしている作業だと思います。トラックから落ちたやつを片づけて引き上げようとしている作業であると判断できます。 ○小川直人 委員長  清水部長に申し上げます。  今の写真の件ですが、後ほど各委員に提供いただきたいと思います。 ◎清水 下水道施設部長  了解いたしました。 ◆松浦忠 委員  今のは、全くの推測の話なのですよ。経営者から話を聞くだけではなくて、事故が起きたときには、少なくとも、現場の作業をやっていた人からも、どういう手順で作業をやったか、聞き取りしなければだめなんですよ。そうでないと、起きた実態は解明できないのですよ。それをやらなければだめですよ。  改めて、それをきちっとやっていただきたいと思うのですが、いかがですか。(「警察がやっているでしょう」と呼ぶ者あり)  違うっていうの。警察の問題ではないって、これは。警察の問題でないよ。 ○小川直人 委員長  答弁はどなたですか。 ◆松浦忠 委員  (続)いいかい、委員の皆さんに教えてあげる。 ○小川直人 委員長  答弁を求めます。 ◆松浦忠 委員  (続)警察がやっていることは警察、これは、事故防止のために札幌市が…… ○小川直人 委員長  指名してから発言を願いします。  答弁をお願いします。 ◎清水 下水道施設部長  私どもは、業者からの事故報告は既に22日の段階でもらっておりまして、その内容について確認しておりました。今、委員がおっしゃったように、どこに何があったとか、そこまで詳しくは確認しておりませんが、項目が正しいことは間違いないのですけれども、再度、確認したいと考えています。 ◆松浦忠 委員  これは大事なことですから、ぜひ、してください。  それからもう一つは、市長、発注のときの工事種別です。中に内訳があるわけですよ。土工だとか矢板工だとかとあります。やっぱり、その工事種別の中で、土どめについて、単独で1平方メートル当たり幾らという単価を設定して、札幌市の契約書の中で、施工したものについては竣工のときに精算払いをするというふうにすれば、私はこういう問題は起きないと思うのです。  したがって、先ほど請願に来られた山口さんともいろいろ話したのですが、我々もそれをしてくれと昔から言っている、けれども、いまだに国も県も市町村も実現していない、こういう話をしておりました。私もそうだと思うのです。これは、ぜひやっていただきたいというふうに思うのですが、いかがですか、市長。 ◎坂田 下水道河川担当局長  今、委員がご指摘の件ですが、実は、現場の条件というのは当然それぞれ違ってきます。今、我々は1.5メートルを一つの基準に考えて、1.5メートルより深いところについては土どめ工を見ておりますし、1.5メートルより浅いものについては土どめ工を見ておりません。ただ、先ほどから申し上げていますように、ほとんどの現場は実際に土どめをやっている現場であります。そういう意味では、今の単価契約というのは、まさに委員がご指摘の形にはなっていると思います。ただ、それをさらに細かく単価をつくってもっと実態に合うようにというご指摘だと思うのですが、現場がそれぞれ違ってきますので、その単位で実際に設計、積算するということは現段階ではできないというふうに考えております。 ◆松浦忠 委員  あなた、全然、まともに答えていない。わかっていて、そういう答えをしちゃだめだよ。私が言っているのは、今、掘削、埋め戻しで1立方メートル当たり1,000円ですよと。この中には、実際に掘削して埋め戻す土工作業と土どめの矢板を当てる作業も入っていますと、その中から、実際の土工の掘削、埋め戻しと矢板を分けて、矢板の単価だけ契約しておきなさい、そして、使ったところについては竣工のときに払う、このようにすれば何ら問題は起きないのですよ。面倒でも何でもない。簡単なことですよ。私も、知らないで言っているのではないのだよ。私も、20年間、工事設計をやって、国鉄の線路にかかわる最も危ない仕事をしてきて、安全にかかわる仕事をやってきたから私は言っているのです。あなた方のやっている仕事というのは、私に言わせたら、列車の運行範囲の中でやる鉄道関係の仕事からいったら、札幌市がやっているどの仕事も、安全なんていうことについては全くざるみたいなものだ、しかし、少なくとも人が死んだら、死なないようにこのぐらいのことはしなければだめですよ。これは、ぜひやってくださいよ。  私がなぜ指摘するかといったら、あなた方は、自分ではそれが正しいかどうかもわからぬのに、先輩がその基準でやってきたからそれを受け継いでやっているだけなんですよ。事故が起きても、検証をしようともしない。これを直そうとしたら、市長は弁護士でそういう労災も扱ってきたでしょうから、市長が、そういう物の見方の中でそうしたらそういう方向でやってみろと指示すればいい。やるに当たって何の問題があるか。私から言わせれば、何の問題もない。例えば、今、契約しているものについても、そういう変更の指示を出せばいいのですから。何月何日以降の施工についてはこういうふうに変更しますと指示を出せばいいのだから、何も難しくない。ぜひ、市長、これをやらせてくださいよ。やっぱり、こんなことで人の命が失われていくなんていうのは大変残念なことですよ。 ◎坂田 下水道河川担当局長  委員がご指摘のことは、多分、やり方というか、我々は、やはり平均的な現場を想定して、そこで、今言ったように、掘削幅が幾らか、そして、当然、何メートル延長があるかということになりますと、立米当たりということでのお金を積算しているわけですね。それを、今、メートル当たりという単価で平均的に幾らかかるかということでの精算をやらせていただいています。ただ、今、委員がご指摘の件について、我々のやり方が実態に合っているかどうかということは検証していきたいというふうに考えております。 ◆松浦忠 委員  市長、いわゆる設計、積算の今までの経緯を少し言うと、昭和40年までは、官公庁は、全部、矢板は矢板と細かくそれぞれ積算して、それぞれの工事項目をつくっていたのです。仕事の量がだんだん多くなって設計者が足りなくなってきて、単純化していこうということで、1立方メートルのコンクリートだったら土木のコンクリートは幾ら、建築のコンクリートは幾らと、こういうふうに全部ひっくるめて平均で単価を出すようになったのです。その結果、今みたいなことになっているのです。  ただ、それはそれでいいとしても、少なくとも、安全にかかわる土どめの矢板工、あるいは、土どめにほかの機材を使ってもいいですよ。これについては、土どめをしたら1立方メートル幾らという単価設定をしておいて、そして、責任施工が基本ですから、業者が写真をつけてきちっと提出すれば、それで竣工はオーケーなのですから、そういう形で出してきたもので精算してあげる、そうすればこういう問題も起きてこないわけですよ。  それから、なぜこれが遅くなったかといったら、さっき山口さんが言ったように、現場は下請でなかなか単価がきつい。そうしたら、少しでも黒字になるようにという形で、現場の監督も作業員もそこに縛られて、できることなら入れるものも入れないでやろうとなるわけですよ。しかし、矢板だとか何かをやったものについてはきちっと金が出るとなったら、きちっと安全を確認して、矢板を当てて土どめをして作業していくということになるわけですよ。  そこのところは、今までもいろいろな死亡事故が起きたときに言ってきました。ここ数年でも、除雪で2人が死に、その前には、環境局のますの工事で目地コンクリートをしたときに、冬にかかっていましたから、凍上しないようにということで中で石油をたいていて、そこに点検に入って一酸化炭素中毒になって死にました。市長もご存じだと思います。こうやって少なくとも4件も起きている。もうこれ以上、こんなに単純なことをきちっとやれば防げる可能性が大きいものをやらないでやり過ごすということは、きょう以降、もしこれをやらないで行くとしたら、市長、死亡事故が発生したときに、その原因の一端は市長にあると言って責められても避けられないと思うのです。抗弁できないと私は思うのです。  したがって、きちっとそこに踏み切っていただきたいということを市長に強く求めたいのです。 ◎上田 市長  労災事故は、当然、あってはならないことでありますので、その安全の考え方については十分検証させていただきたいと思います。  1.5メートル以上を掘ることが前提になっているものについては、全件、契約で単価の中に含まれていると先ほど来お答えしていると思いますが、それ以下であっても、崩れやすいと危険を感ずるものについてはやるということが要綱の中に含まれているということでありますので、その際の単価をどうするかということについて、これは明らかになるのではないかなというふうに私も思います。崩れやすいと判断するかどうかということについて、それは誰がするか、監督者がしっかりしていかなければいけないと思いますけれども、そういうときに、どういう精算をするのかということについては、1.5メートル以上のものについても単価を出しているわけですから、精算可ということにすればよろしいかなと、そんなふうに私は思います。 ◆松浦忠 委員  委員長、これは、意見なり考え方の相違だけの話ではないのです。少なくとも、私は、昭和40年から工事設計をして20年やっていますし、監督もやりました。そういう経験も含めて、死亡事故については、今までかなり厳しく市側に指摘してきました。しかし、今回のこの問題というのは、いわゆる市側が、今ここに座っている皆さんが、誰一人として、地表から掘って作業が終わるまでの現場を見た人が一人もいない。こういう人方が、これでいいんだとか、その意見はだめだとか否定すること自体が間違っている。少なくとも、自分に経験がない、見たことがなければ、改めて、そういうことについて、実際に見て、検証して、その上でこれはどう見直すべきかということについて検討したいと答えるなら私はよしとする。しかし、経験もなければ、知らない者が、人が1人死んだにもかかわらず、経験のある人がさっき来て意見を言っていった。私も、皆さんに質問をし、指摘をしている。それにも市長以下が耳を傾けないということは、誰のお金で誰の仕事をしているんですか。山口さんの請願書の中に、税金で仕事をして、税金を納めている仕事人が死ぬというのは耐えられないと書いているのですよ。そのとおりですよ。  そこのところを、市長、しっかりと受けとめてください。市長は憲法について随分いろいろ講釈しますが、人権というのは日本国憲法の基本ですよ。労災事故というのは、まさに人権問題なのですよ。市長、そこをひとつしっかり受けとめてくださいよ。その上できちっとしなければ、局長以下がここにいるけれども、知らない者だもの。そんな話を聞いて真に受けていたら――私は市長が弁護士でなければ言いませんよ。市長は労災事故も扱ってきているだけに、この問題について、弁護士の視点で見れば、被害者の視点で見れば、これはよくわかっていただけると思うのですよ。ぜひひとつ、市長、やってください。 ◎上田 市長  私も労災事故を担当したことがございます。ただ、これだけの浅さでの死亡事故というのは余り聞いたことがないものですから、死亡原因と――足ぐらいまでしか埋まっていないという事故なものですから、私は少し調査を待っていたという状況であります。今のような深い矢板、土どめをどうするのかという技術基準だとか、あるいは契約の内容とか、あるいは単価をどう決めているのかということまでは今の段階では理解しておりません。ご指摘があったいろいろな事情を総合して、こういう事故も起き得るということが今回は明らかになっているわけでありますので、1人の命が失われたということについて、我々は、そういうことが起きないようにするにはどうするかということしか今となってはできないわけでありますので、これは、しっかり検証して、労基署の調査、また警察での調査もかなりシビアにされていると思いますので、後日、その調査結果等を拝見させていただきながら、契約態様について改めるべきものがあるのであれば、それはそれとしてしっかり対応させていただきたいと思います。 ◆松浦忠 委員  最後にします。  例えば、1メートル20センチでも、つなぎ込みのときに――さっき、私が機械か手作業かと聞いたのは、皆さんに知ってもらうために私はわかっていて聞いているのですよ。手作業であると、場合によっては頭を下げて腹ばいでやるわけですよ。そうしたら、1メートルでも、上から崩れてきて救出するまでに時間がかかれば窒息死してしまうわけです。あるいは、死ななくても、一定時間、脳に酸素が行かなければ障がい者になるわけですよ。そういうこともあるから、私は、矢板をきちっと別にして、危ないところは常に矢板をかけながらやっていく、かかった手間賃はきちっともらえるという契約でなければだめだということを指摘しているので、ぜひひとつ、この点をきちっと踏まえてやっていただきたいということを申し上げて、終わります。 ○小川直人 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○小川直人 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  それでは、請願第2号の取り扱いについてお諮りいたします。  取り扱いは、いかがいたしますか。
    ◆松浦忠 委員  これは、労災の死亡事故ですから、採択して、そして、市側にきちっと対応を求めるということが市民の代表である議員としての責務ではないかと考えますので、ぜひひとつ、採決をお願いしたいと思います。 ◆恩村一郎 委員  ただいまのやりとりを聞いておりまして、中身といいますか、同種の事故の再発防止策を講じるにはもうちょっと検討を要するのかなというふうに思います。  そういった意味で、今回は継続審査でいいのではないかと判断します。 ○小川直人 委員長  ただいま、継続と採決とに意見が分かれておりますので、改めてお諮りいたします。  請願第2号を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。  (賛成者挙手) ○小川直人 委員長  賛成多数であります。  よって、請願第2号は、継続審査と決定いたしました。  ここで、理事者交代のため、委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後3時18分       再 開 午後3時22分     ―――――――――――――― ○小川直人 委員長  委員会を再開いたします。  次に、議案第9号 札幌市営住宅条例の一部を改正する条例案を議題とし、理事者から補足説明を受けます。 ◎入江 住宅担当部長  議案第9号 札幌市営住宅条例の一部改正につきまして、補足説明させていただきます。  現在、本市で実施しております下野幌団地建てかえ事業におきまして、H団地の敷地内に建てかえております1号棟は、本年10月に竣工し、12月から供用を開始する予定でありますことから、当該団地の名称を新札幌団地と定め、条例別表1、2、当該団地の名称及び位置を加えるとともに、別表2に当該団地の駐車場の名称及び位置を加えるものであります。  また、当該団地の名称を新札幌団地と定める理由につきましては、当該団地が厚別中央1条5丁目のいわゆる新札幌地区に位置しておりますこと及び入居者で組織する自治会からアンケート調査の結果として要望があったことによるものでございます。 ○小川直人 委員長  それでは、質疑を行います。  質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○小川直人 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  次に、討論を行います。  討論はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○小川直人 委員長  なければ、討論を終了いたします。  それでは、採決を行います。  議案第9号を可決すべきものと決定することにご異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○小川直人 委員長  異議なしと認め、議案第9号は、可決すべきものと決定いたしました。  次に、議案第21号 市道の認定及び変更の件を議題とし、理事者から補足説明を受けます。 ◎中塚 総務部長  議案第21号 市道の認定及び変更の件につきまして、私から補足説明させていただきます。  本案は、新たに認定する17の路線と既に認定された路線を変更する5路線の合わせて22路線をご審議いただくものでございます。  新たに認定いたします17路線については、開発行為によるものが2路線、民有地の寄附をいただいたいわゆる私道を新たに市道に認定するものが15路線でございます。また、路線を変更する5路線につきましては、私道の認定に伴い、起点及び終点を延長するものが3路線でございます。残る2路線は、市の施行事業による終点を延長する路線が1路線及び都市計画道路事業の着手により終点側を短縮するものが1路線でございます。 ○小川直人 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆伊与部年男 委員  今、部長から説明がございましたけれども、17路線は新たに市道認定する、その中の二つが開発行為だと。当然、開発行為は8メートル以上の道路が認定されているわけです。  ずっと調べましたら、17路線のうち9路線が行きどまりなのです。それから、5路線の変更のうち一つが行きどまり、合計10路線が行きどまりです。それから、今回、特徴的なのは、4メートルから6メートル道路が非常に多いのですね。これを認定する場合は、下水、水道がちゃんと入って規格に合っているから認定するのでしょう。しかし、すればいいというものではない。なぜかといったら、冬期間どうするのか。4メートル道路で認定した道路は、認定されたのだから道路管理者は市長ですよ。通行できなかったら、通行できるようにしてくださいと。雪が降って4メートル道路にたくさん積もったら、除雪もしてくれない。しかも、行きどまりです。こういう道路について、どうしようと思っているのか、まず、聞きたい。 ◎中塚 総務部長  今、行きどまりの道路について、特に幅員が非常に狭小な路線についての除雪をどのように考えるかということでございます。  今、伊与部委員からお話がありましたように、一般的には、道路の除雪につきましては、原則として8メートルの道路については機械除雪を可能としているところでございます。ただ、今のお話にありましたように、このたびの行きどまりの道路につきましては、いわゆる8メートル以下の狭小な路線も多々含まれているということで、こちらにつきましては、除雪につきまして、スペースを確保するなど、現地を確認した上で降雪の状況等に応じて対応することになると認識しているところでございます。 ◆伊与部年男 委員  何だか、わけのわからない答弁しているけれども、さっぱり伝わってこない。  具体的にどうするのですか。雪が降ったときにちゃんと除雪してくれるのですか。そして、ちゃんと通行できるような――通行だって、人だけではないですからね。消防だとか救急車だとか、さまざまなものがそこに入っていく。入れなかったら、大変なことになりますよ、率直に言って。これは重要な問題です。今回の認定道路の中で、8メートル道路は2本しかないのだから、しかも、それは開発行為だけで、あとの私道の認定道路についてはみんな6メートル以下、多いのは4メートル道路で7本もあるのだよ。こういう4メートル道路で、冬に除雪をどうするかということをしっかり対応できるような体制を――今、最後にちらっと現地といろいろ相談して対応するという答弁をしたけれども、局長、局長からぜひ一言答弁してもらいたい。  今、部長が最後に言った答弁は、具体的に言うと、現地の町内会や現地の人たちが、土木センターと協議して、その都度、こういう状態だから除雪してくれ、こういう陳情があった場合は本当に的確に適正に対応する、そういう答弁してくださいよ。 ◎宮浦 建設局長  ただいまのご意見でございますが、まず、通常の8メートル路線については、いわゆる機械による計画的な除雪ということで、雪が降れば標準的な対応をする、こんな除雪ができますけれども、今回の認定案件のような幅員狭小ですとか行きどまりについては、同様の水準での除雪は非常に困難だと思っています。ただ、市道になりますので、これについては、議会の中でも従来からいわゆる不特定路線というふうにお話をさせていただいておりますが、年に数回、地域の要請に応じて、例えば、行きどまりであれば行って帰ってこなければいけないわけですから、退避スペースがあるとか、置かせてもらえるスペースがあるとか、この辺の相談をさせていただきながらこの冬を何とか乗り切るレベルの対応をさせていただきたい、このようなことになると思います。  今回の認定の件につきましても、同様の考え方で、5〜6回程度できるところなのか、2〜3回なのか、それは現場状況によりますが、そんな形での対応をさせていただくことになるというふうに考えております。 ◆伊与部年男 委員  これは、狭い道路だけの問題ではないのだよね。今回はほとんどが行きどまりなのだよ。私は、長年、議員をやっているけれども、こんな案件は珍しいですよ。こんなにたくさん、行きどまりで、しかも狭小です。  17本のうち、一番多いのは手稲区、それから西区、南区、あとは白石と東区は一つずつ、変更するのは南区に1本ありますが、ほとんどが行きどまりなのです。だから、今、局長が答弁したように、まさに臨機応変に、その都度、地域の人たちと十分相談して――門前空間というのもありますからね。だから、門前空間あたりを活用して、入っていっても帰ってこられるような状態の中で臨機応変にやっていただくことについて、どうですか、もう一回。 ◎宮浦 建設局長  現地の状況に応じて、ご相談させていただきながら、極力、対応したいというふうに考えております。 ◆伊与部年男 委員  今の答弁を今度の委員長報告にしっかりと入れてください。そのことを要望して、終わります。 ○小川直人 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○小川直人 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  次に、討論を行います。  討論はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○小川直人 委員長  なければ、討論を終了いたします。  それでは、採決を行います。  議案第21号を可決すべきものと決定することにご異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○小川直人 委員長  異議なしと認め、議案第21号は、可決すべきものと決定いたしました。  ここで、およそ20分間、委員会を休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後3時35分       再 開 午後3時58分     ―――――――――――――― ○小川直人 委員長  委員会を再開いたします。  次に、新琴似資材置場における鋼材盗難事件についてを議題とし、資料に基づき、理事者より説明を受けます。 ◎宮浦 建設局長  先月20日に明らかとなり、その後、被害の拡大が判明しましたこのたびの北区の新琴似資材置場に保管していた鋼材の盗難につきましては、皆様から大変なお怒りとご心配をおかけしておりますことを、まことに申しわけなく思っております。  置き場における保管資材の数量を長年にわたりしっかりと把握せず、また、定期的な巡回と調査をおろそかにしたことで、結果的に被害状況の把握がおくれてしまったことにつきましては、深く反省しており、さらには、その被害額が多大であることとあわせまして、所管する組織を代表しまして、改めてこの場においておわび申し上げたいと思います。  本日は、この場におきまして、担当の部長から、ここに至った経緯、資材の管理体制、そして、事件を受けての対応等、これらにつきまして説明させていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◎天野 道路工事担当部長  私から、新琴似資材置場におけます鋼材盗難事件についてご説明申し上げます。  お手元の資料にございますが、市発注工事における土砂の仮置きや、他工事で発生しました再利用可能な資材の置き場所として使用している新琴似資材置場におきまして、平成25年5月20日の午後2時ごろ、本市の担当者が現地を巡回しましたところ、H形鋼材、H−600がなくなっていることを発見いたしました。その後、関係者に事実確認を行った上で、盗難事件であるとして、5月24日、札幌北警察署に被害届を提出しているところでございます。  なくなった鋼材につきましては、地下鉄工事などの覆工板の下の桁として使用する鋼材でございまして、長さは5メートルから12メートルのもの計611本で、重さは約980トン、現時点のスクラップ価格にいたしますと約2,000万円に相当するものでございます。  その後、当該鋼材が資材置き場に置かれるようになった経緯等をさかのぼり、内部調査いたしました。そうしましたところ、お手元に配付いたしました次のページの別紙1、鋼材の経緯表にございますが、そもそもは平成9年から10年にかけて交通局から合計3,785トンを購入したものであったことを確認いたしております。さらに、購入から現在までの約15年間の資材の経緯につきましても調査しました結果、途中、環状通エルムトンネル工事、創成川通アンダーパス工事にこの鋼材を使用しますとともに、一部、売り払いをしておりましたが、平成19年11月に鋼材の数量を確認した時点から最後に確認いたしました平成24年8月の間に、およそ2,500トンの鋼材、現時点でのスクラップ価格にいたしまして約5,500万円相当が最初の980トンの被害に加えて盗難被害に遭っていたことが判明いたしました。  なお、追加で判明した被害につきましては、6月6日に札幌北警察署に対しまして被害報告を提出しております。  次に、この鋼材を管理していました新琴似資材置場の管理状況でございますが、その次のページの別紙2、新琴似資材置場の図面をごらんください。  中央にある赤い網かけの鋼材置場と書かれた箇所が、今回、盗難のあった鋼材をまとめて積み上げて置いてあった場所でございます。さらに、赤い矢印が鋼材置き場内の出入り口ゲート、緑色の線がフェンスを設置している箇所でございます。それから、水色の線が搬入土砂の飛散を防ぐ防じんネットの設置個所となっております。また、フェンスが設置されていない資材置き場の周囲についても、勾配が急な2メートル程度ののり面となっておりますことから、そこからの車両の侵入は不可能であったものと考えております。さらに、出入り口としておりますゲートにつきましても、車両の出入りがない時間帯や期間については、南京錠で施錠し、封鎖をしておりました。加えて、土木部発注工事の関係により、資材置き場内の土砂の出入りが頻繁な期間につきましては、資材置き場の管理業務を委託発注いたしまして、ゲートに交通誘導員を配置するなどの管理をしておりました。  なお、この南京錠につきましては、発見時、壊された形跡はございませんでした。  次に、別紙3及び別紙4の写真をごらんください。  別紙3が鋼材の盗難発覚前に撮影したものでございます。別紙4が盗難発覚後に撮影したものでございます。別紙2の図面と照らし合わせて参照いただきたいと思いますが、図面にありますオレンジ色の方向1及び方向2から撮影したものが別紙3でございます。それから、図面にあります紫の方向3、方向4から撮影したものが別紙4となってございます。  現在、一連の事件は警察の捜査中でありますが、この間の鋼材の数量管理のあり方、鋼材の保管体制のあり方、鋼材に対する認識など、反省すべき点、見直すべき点は間違いなくあったと考えているところでございます。より適切な対応をとることも可能だったものと深く反省しているところでございます。  今回の事件を受けまして、土木部の管理する資材置き場について、さらなる保管体制の強化を図り、市民の貴重な財産が二度と盗難に遭うことのないよう万全を期してまいりたいと考えております。 ○小川直人 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆宗形雅俊 委員  今、盗難事件の説明を聞いたところです。繰り返しになるかもしれませんが、今回盗難に遭った鋼材というのは、交通局の地下鉄工事で使用したもののうち、3,785トンを平成9年から10年のうちに1,400万円で購入した後、エルムトンネルや創成川通アンダーパス工事に使用し、その後、使用する予定もなく、結果的に残っていたものが盗難に遭ったということです。長さにして最大12メートル、総重量3,554トンの鋼材を運び出したわけで、素人の考えですが、大胆かつ大規模な犯行ではなかったのかなと思います。また、これまで長期間、この犯行を見逃したということは、こういうものは一般的に盗難に遭わないだろうという思いがあった結果ではないのかなと思っております。また、この盗難事件の後も、本市でガードレールや蛇口が盗難に遭ったということで、私は警察ではないのですが、犯人は同一人物のようなにおいがするなと思うところです。  そこでまず、1点目ですが、今いろいろと説明がありましたけれども、何でもっと早い段階で盗難に気づくことができなかったのか。それから、ゲートの開閉に南京錠が使われていたということですが、この形状はどんなもので、当初から同じものなのか、ふだんは無人ですから、交換するような対処をしていなかったのか、2点質問したいと思います。 ◎天野 道路工事担当部長  まず、後のほうの南京錠についてお答えしたいと思います。  一般的に使用されているもので、市販されている南京錠を使用しておりました。過去には、非常にあけにくいとか、鍵に不調があったときに交換しておりました。何回か交換したということでございます。  次に、盗難に気づくことができなかった理由でございますが、ゲートの施錠に使用しておりました南京錠は壊された形跡がなかったこと、資材置き場の定期的な巡回や鋼材の数量管理を行っていなかったこと、さらには、鋼材の購入時から現在までに管理担当課が何回か変更になっておりまして、そのいずれにおいても、なされるべき鋼材を引き継ぐことがなかなかうまくなされていなかったことが、ある意味では鋼材の数量の変化や現場内の異常に気づくことができなかったと考えております。 ◆宗形雅俊 委員  最初の南京錠については、一般に市販されている南京錠ということで、鍵をあけるときにあきづらいという以外は交換などをしなかったということでございます。市販の南京錠であれば複製されるおそれが高いと思いますし、ましてや、長期間、使っているのであれば、そういう可能性が高いのだろうと思います。そういう意味では、引き継ぎ等々もきちっとされていないということですから、施錠管理に対する認識が甘いと判断せざるを得ません。また、鋼材に対する認識も、1,400万円分を買っていますが、今、報告いただくとスクラップ単価で7,500万円ぐらいあるということですから相当に価値のあるものだろうと思います。  今回、市側の対応として、980トンの盗難があったと1回目の報告をいただきました。その後、プラス2,574トンの被害があったということで、2度に分かれて報告がありました。その間、2週間を要しておりますが、1度目の報告で全てを明らかにできなかったということは、市民が市に対する不信感を高める結果になったのではないのかなと思っているところです。  そこで、なぜ最初の報告の段階で盗難に遭った全ての数量を把握することができなかったのか、また、なぜ2週間の期間を要したのか、質問します。  それから、今回の事件は、ある意味では資材に対する数量管理の問題であり、また、鋼材を資産として認識していなかった札幌市の甘さ、危機意識の低さをついた事件ではなかったのかなと思うところです。  そこで、そもそもこの鋼材はどのような位置づけであったのか。それから、鋼材は本来であれば価値あるものですから、台帳管理を含めて、一般の会社ですと台帳と在庫を調べるとか月に1回は棚卸しをしたりしますけれども、そうすべきでなかったのかと思うのですが、この辺はどういう実態であったのか、3点お伺いしたいと思います。 ◎天野 道路工事担当部長  それでは、委員が最初にご指摘された2点について、数量の把握と報告までに2週間ほど要した理由を私からご説明申し上げたいと思います。  最初の報告では、最後に数量調査を行ったのが平成24年8月で、その時点での数量が被害に遭ったというふうに考えてそれを報告いたしました。しかし、その後、さらに被害の可能性について年次をさかのぼりながら調査した結果、先ほど説明しました鋼材経緯表のとおり、平成16年には3,598トン、平成19年には3,269トンの鋼材が資材置き場に存在しておりました。また、それらの鋼材を工事等で大量に使用した事実もないことが判明したものですから、2度にわたる報告になったものでございます。  また、2度目の報告までに時間を要しましたのは、当該鋼材を最初に購入してから15年が経過しておりまして、既に廃棄された資料等も大変多かったことから、過去の資料の捜索や当時の職員の聞き取りをいろいろしまして、それにかなりの時間を要する作業であったためでございます。 ◎浦田 土木部長  私から、鋼材の位置づけについて及び鋼材の数量的な管理についてお答えいたします。  まず、当該鋼材についてでございますが、品目的には備品以外の消耗品に位置づけられる物でございます。  数量の管理につきましては、この10年間で、先ほど答弁したように担当課が何度かかわる節目などに合計3回の数量調査を行っておりますが、財産の価値を考慮すると不十分であったと考えております。消耗品の場合に、一般的に使われている消耗品受け払い簿などを整備し、しっかりとした数量管理をするべきであったと強く反省しているところでございます。 ◆宗形雅俊 委員  今の答弁で、鋼材は消耗品に位置づけられると回答しております。ただ、被害総額が時価にして7,500万円ということですから、結果としては大変価値の高いものであろうと思っております。この7,500万円の価値について、どう認識していたのかなと。当然、7,500万円のダイヤモンドだったら大したあれですが、こういった大きな鋼材ということであれば、盗難のおそれ、管理の問題について、全く何も意識していなかったのかなと思っています。  それから、もう1点、この鋼材自体は、建設局の土木部の管理下でいいですか、管財部とかではないのですか。それだけ、つけ加えて教えていただきたいと思っています。
     それから、こういった鋼材というのは、地下鉄やアンダーパスなど、通常の工事では汎用性が高いものではないということであります。そうすれば、大規模工事が終わった後、それ以降のいろいろな工事計画、また、議会を通さなければならない案件もあるのでしょうけれども、逆に、これだけ価値があれば、速やかに売り払って市の収入としていくことも考えられたのではないか、そして、こういった盗難事件にも発展しなかったのではないかと思います。  もう一つの質問ですが、先ほどもありましたけれども、改めて、道路工事等で鋼材を最後に使用した時期はいつごろなのか、また、その後予定している別の工事などでこの鋼材を使用する予定があったのかどうか、そして、もし予定がないのであれば、この間、売り払い等の検討をされてこなかったのか、この点について質問したいと思います。 ◎浦田 土木部長  まず、鋼材の価値に対する認識と、この鋼材をどこが管理していたかというご質問でございます。  平成9年、10年に購入した後、管理をしていたのは建設局の土木部でございます。これらの鋼材につきましては、主に、大規模な地下構造物の築造など限られた用途に使用されるもので、汎用性が高いものではない上に、見た目はさびが発生していたり穴が多数あけられていた状態であったことから、価値のあるものという認識に欠けていたと言わざるを得ません。また、それまで長期間にわたって盗難に遭っていなかったこと、さらには、資材の大きさや重量の点などから見て盗難されるかもしれないという意識は希薄であったと反省しているところでございます。  それから、この鋼材を最後に使用したのはいつかというご質問でございますが、最後に使用したのは、創成川通のアンダーパス連続化工事のときであり、平成22年度まで使用しておりました。また、当工事が終了した平成22年度末時点では、その後の具体的な鋼材の再利用計画はございませんでした。  その一方で、将来的にこれらの鋼材が必要となるような、先ほど言いましたような大きな工事に関する事業計画が出てきた際に、新たに購入またはリースで用意する費用を考えますと再利用したほうが経済的であると判断したことから保管を継続していたものでありますが、確かに、委員がご指摘のとおり、その時点で、もしこれらを売り払って清算していたならば、今回のような事件は起きなかったものと反省しているものでございます。 ◆宗形雅俊 委員  今、聞きますと、これからどう使うかというのは未定のようでしたけれども、これだけ高価なものを新たに買うことになると、工事全体の積算が膨らむから経費節減をしようと、逆に、汎用性が低いだけに、こういったものを調達すると高くつくので経費を削減しようとする意図については理解いたします。ただ、逆に、何度も言いますが、こういった高価な鋼材を保管していたわけですから、管理の甘さ、また認識、帳簿等々の台帳管理をしていなかったとか、こんなことを考えると、あくまでも市民の財産である、札幌市の工事の管理ではあるけれども、お金は市民から出ているということでいくと、そういう意識が乏しかったのではなかったのかなと言わざるを得ないわけでございます。  そこで、新琴似の盗難事件もそうですが、札幌市には新琴似以外にも資材置き場があって、厚別にもあると聞いております。それから、各土木センターにも、こういった大きな鋼材ではないでしょうけれども、いわゆる資材置き場があります。私は、南区なので、よく南土木センターに行きます。それから、あそこには中央区の土木センターの資材も屋外にあるはずです。ですから、そういった管理体制、資材把握がどうなっているのか、この盗難事件を機にどういう対応をしているか、お聞きしたいと思います。  それから、当然ですが、再発防止に向けて、特にこういった鋼材の定期的な数量管理について今後どのように改善していくのか、この2点をお聞かせ願いたいと思います。 ◎浦田 土木部長  新琴似以外の他の資材置き場の管理体制等について、それから、今後の再発防止に向けた改善案について、二つのご質問にお答えいたします。  まず、当土木部におきましては、今回問題となりました新琴似以外に、委員のご質問にありました厚別区山本に資材置き場を持っております。この山本資材置場の管理体制につきましては、新琴似資材置場と同様に出入口は1カ所でございます。搬出入がないときは市販の南京錠により施錠しております。資材の把握につきましては、定期的に現地確認を行うとともに、搬出入時の記録を残しております。事件後の対応につきましては、以前は南京錠のみによる施錠管理であったことから、早急に鍵の複製やピッキング等が困難な錠前を追加して管理を強化したところでございます。  さらに、各区土木センターの資材置き場というお話がございましたが、各区土木センターでも所管している資材置き場がございます。これらの管理体制につきましては、いずれも施錠管理をしておりますが、巡回は不定期でありまして、受け払い簿の作成や定期的な確認については行っていないという状況でございます。事件後の対応につきましては、建設局土木部より、各区土木センターに対し、今回の事件に関する情報提供をしており、同様の盗難事件が起きぬよう防犯体制も含めた管理体制の検討を速やかに依頼したところでございます。  また、今後の改善案についてでございますが、まずは受け払い簿等による数量管理をしっかり徹底した上で、定期的な数量調査等の実施を検討していくとともに、使用する見込みのない資材については速やかに売却などの処分を行ってまいりたいというふうに考えております。 ◆宗形雅俊 委員  最後にしますが、管理体制といいますか、こういう建築関係の資材というのは、トラックが来て作業する人が来ても周りは意外と違和感がないと思うのです。特に、常に入っていない新琴似のところも、当然、大型トレーラーとクレーンが必要ですが、わっと来てやっていても、周りにいる人たちは、全然、違和感なく見ているでしょうし、盗難に遭ったとは思わないです。それから、私は警察官ではないですけれども、通常、鍵の管理も民間に委託していたと。していない時期もあったとは聞いていまして、そういうときの作業指示書なり――これは推定なので定かではありませんが、委託していないときに盗難に遭ったのではないのかということも事前に聞いております。ただ、鍵の管理を委託しているところのあり方、いわゆる作業指示書を出すとか、そういうことをきちっとやるとか、そんなことも含めてやっていかなければならないのだろうなと思っています。  そういう意味では、こういうものは、どうしても屋外で管理して、倉庫みたいなところに入っていませんから、管理は大変シビアにしていかなければならないだろうと思います。私も、12メートルのものがぽんと置いてあったら、まさか盗まれるわけがないだろうなと、このまさかが実際に起こったわけですから、今後は、こうならない再発防止の改善策、そして、資材とはいえ、やはり価値のあるもの、有価物という感覚の中で対応するように指摘して、終わりたいと思います。 ◆峯廻紀昌 委員  私からも、主に現場での管理のあり方について質問させていただきたいと思います。  現場に行ってみますと、この資材置き場は、周囲がのり面とフェンスに囲まれており、車両の出入り口も1カ所ということで、しかも南京錠も壊れていなかったという報告が先ほどありました。盗まれた鋼材を見ますと、重さが2トンもあって、重機を中に入れなければとても運び切れるものではないと思います。それが、鍵にも何ら異常がなく、どうして3,554トンもの鋼材が盗まれる事態になったのか、しかも、長期間にわたって何もわからなかったというのは何とも信じがたい、本当にそのような状況だと思います。市民の財産を守る市の対応として決してあってはならないことでありますし、本当に市のこれまでの管理の実態を疑われても仕方がないというふうに思います。  そこで、1点目の質問ですが、今回の盗難事件を考えますと、犯行の中身は、どうも内部事情に詳しい者とも考えられます。そういった観点から、市の関係者あるいは関係業者といった可能性もあるというふうに思いますが、市は、本当に、これまで、人なり現場なりで不審に思うようなことがなかったのか、報告等がなかったのか、そのことについて、まず、1点伺いたいと思います。 ◎天野 道路工事担当部長  資材置き場につきまして、人物とか現場で不審な点がなかったのかというご指摘でございます。  市の内部でいろいろな聞き取り調査をしておりますけれども、現在、警察で捜査を進めている状況でございまして、捜査に影響するようなお答えはできかねるのですが、現時点で申し上げられることは、市の関係者や関係業者への聞き取り調査が入っているということは聞いてございます。 ◆峯廻紀昌 委員  今の答弁で、現在、捜査されているということで、捜査に影響があるということであればいたし方ございませんけれども、その辺は、今後、警察の捜査にしっかりと全面協力して、早く全容を解明してほしいと願っているところでございます。  しかしながら、3,554トンもの鋼材が一体なぜなくなってしまうのか、本当に甚だ疑問でございます。  次に、資材置き場における管理業務について伺います。  この資材置き場は、主に工事で発生する土砂の仮置き場として使用することを目的に管理委託しているということでございます。現場に行ったところ、土砂の積み荷を含めて作業をやっておりましたけれども、この資料によりますと、管理業務については、平成21年から平成24年の間で4回行っているということでございますが、一体どのような業務内容になっているのか、お伺いしたいと思います。 ◎天野 道路工事担当部長  新琴似資材置場の管理業務の内容でございますが、道路工事に伴います土砂の搬出入を主にしております。確認表によりそれらの量を管理しながら、運搬車両が出入りする際の交通管理、あるいは、受け入れた土砂を重機によって整形や養生をする、それから、土砂からの飛散防止のために、防じんネットの設置や防じん剤の散布といった粉じん対策、道路清掃、現場内、土砂置き場の除雪や立ち入り防止柵の設置といった管理業務を委託しているところでございます。 ◆峯廻紀昌 委員  今の答弁で管理業務内容を聞くと、土砂運搬出入りに伴う諸作業ということでございましたが、現地では、土砂置き場のすぐ近くに鋼材が置いてある場所があります。業務委託期間内に資材の出入りがある可能性を考慮すると、業務内容を土砂運搬の管理に限定していたことがある意味で不自然にも感じるわけであります。  そこで、改めてお伺いいたしますが、この管理業務の中には、鋼材等を管理する資材管理といったものは入っていなかったのか、お伺いいたします。 ◎天野 道路工事担当部長  管理業務におけます資材の管理ということでございます。  最近の置き場の使用状況としまして、管理業務期間内につきましては鋼材などの搬出入を伴う作業は予定していなかったこともございまして、資材管理は入っておりませんでした。 ◆峯廻紀昌 委員  今の答弁で、入っていなかったということでございます。  平成9年、平成10年に交通局から購入しているわけですが、この時点から管理業務の中に資材管理を入れておけばこういうこともなかったのではないかというふうに思うわけです。今回、盗難に遭った鋼材のスクラップ価格は、先ほどもお話がありましたように7,500万円ですよ。本当に高額な金額です。この額を考えると、余りにも無意識、無責任な中で今日まで至り、そして盗難に遭ったと言わざるを得ないわけであります。鍵を交換するだけでは決して万全な防犯とはならないわけでありますので、それ以外の仕組みも考えていく必要があると思います。  そこで、質問ですが、例えば、資材置き場における防犯能力を高めることについてさまざまな対応が考えられると思うのですが、そのことについて今後どういうふうに考えているのか、お伺いいたします。 ◎天野 道路工事担当部長  資材置き場の防犯能力を高めるための対応策ということでございます。  今回の事件を受けまして、まず、置いてある資材の調査をしておりまして、消耗品出納簿などの台帳を作成したいと考えております。また、防犯能力を高める対応策でございますが、まず、資材管理業務に1日1回程度の定期的な巡回を義務づけること、資材の搬出入がある場合には、日にちと時間、業者名、対象となる資材の種類、数量などの記録を確実に残すこと、定期的な現地調査、搬出入した数量の照合を行うことを実施していきたいと考えております。  今回の新琴似資材置場におけます管理業務につきまして、先ほども申しましたように、土砂の仮置き場としての使用を主眼にしておりましたけれども、その一方で、置き場に存在していました鋼材等を管理するという認識については非常に欠けていたということは事実であります。これについては、深く反省したいと思っています。今回の反省を踏まえまして、今後とも適切な管理に資するような対応策をさまざまな角度から検討していきますとともに、あわせて、防犯に対する職員の意識づけに強く取り組んでいきたいというふうに考えております。 ◆峯廻紀昌 委員  資材置き場の管理につきましては、先ほどもお話ししたように、市民の財産を守るといった使命感もぜひ持っていただく中で、さらに防犯体制の強化に努めていただかなければ困りますので、しっかりと現場管理の改善に向けて取り組んでいただきたいと思います。  最後に、先ほども一部出ていましたが、建設局土木部で管理しているもう1カ所の資材置き場、厚別区山本の資材置き場があります。話を聞きますと、ここは、今回、盗難に遭ったものと同種のH鋼も含めて、他の資材も整然と置かれております。そして、山本資材置場では、随時、資材を売却して、ある程度の量で適切にきっちり管理されているわけですね。同じ建設局の中であって、なおかつ同じ資材があるわけですから、このこと自体、同様にされていなかったということが本来おかしいわけでございますので、ぜひとも適正な現場管理の体制を整えて、二度と同じ過ちを繰り返さないように万全を期することを要望しまして、私の質問を終わります。 ◆本郷俊史 委員  今回の事件は、大変恥ずかしい事件ですね。7日の定例記者会見で市長も陳謝されました。きょうは宮浦局長も陳謝されましたが、そもそも5月20日に980トンがなくなっているのがわかりました。それはそうですよね、積んであったものがゼロになっているわけだから、それで警察に被害届を出し、これはこれで報道されました。さらに2,500トンですから、二重の失態なのですよ。これをニュースで見た市民は、札幌市は何をやっているんだと。(発言する者あり)言われましたか。そうですか。きょうもテレビが入っていますけれども、札幌市政の信頼の失墜と言ってもいいのではないかと思うのです。  今、峯廻委員からも、今後の取り組みのお話があって、今後は気をつけてしっかりやっていきたいというお話だけれども、これから3,500トンもの鋼材を札幌市が保管するなんていうことはあり得ないですよ。  いただいた資料で、平成9年に交通局から購入してからの経緯が書かれておりますが、この間、3回の数量調査をしましたと。平成16年の調査は課が違うけれども、平成19年11月は建設局の街路工事担当課が調査して3,269トンと確認している。平成24年8月には、同じ街路工事担当課による調査で980トンと確認している。同じ街路工事担当課ですよ。3分の1以下になっている。他の部署ではないから、数量を見ただけでわかるはずですね。どうしてそのときに気づかなかったのかということなのですよ。  それから、今、警察で捜査中なのでそれに全面協力していくということですが、警察とはまた別な立場で、市としても、何でこうなったかと、今、私が言ったように別の局、課ではないですから、同じ課で確認しているわけですから、きちっと事の経緯を検証するべきだと思うのだけれども、どうでしょう。 ◎天野 道路工事担当部長  鋼材の盗難になぜ気づかなかったかという内容だというふうに思います。  我々としては、担当課が何回かかわったこともありますが、先ほどちょっと説明いたしましたけれども、担当課が何回かかわって、確かに引き継ぎが非常に甘かったということもあります。それから、非常に申しわけないところですが、その間、数量確認が確実になされていませんでした。そのように、本来あるべき鋼材の数量を認識せずに対応していたことに対して、非常に申しわけないというふうに思います。その点で、今回、なかなか気づかなかったということになるかと思います。 ◆本郷俊史 委員  もう一つ聞きましたよ。警察とはまた別に、今のことも含めて、きちっと事の経緯を検証するべきでないのか、どうしてこうなったのかと。 ◎天野 道路工事担当部長  今、警察のほうで捜査をしておりますけれども、我々内部としても、非常に認識不足だったというところもございますし、こういうことがなぜ起こったか、きちっと内部で厳しく検証して、今後どうしていくかということについて早急にまとめながら今後の対応をしていきたいと思っております。 ◆本郷俊史 委員  検証したら、ぜひ報告をお願いしたいと思います。  先ほどのやりとりの中で、鍵の管理体制について、まず街路工事担当課がマスターキーを持っており、スペアキーを管理している業者に渡しているということですが、それ以外に鍵はなかったのですか。その保管状況です。要するに、ここをあけない限り持って出られないわけでしょう。  それから、市、管理業者から、さらにその先に鍵の貸し出しをしていた、何月何日に工事が入りますのであけてくださいとかということで、一々、市の職員が行けないし、貸していたということがあります。これは、貸し出し台帳をつけていないから、わからないということですか。でも、本庁へ、土曜日とかに休日出勤してきますが、議員であっても、必ず地下のガードマンのところで名前を書いて、誰が借りて何時に誰が返したかチェックしています。これが当たり前のことだけれども、鍵の管理状況については――だからスペアキーは1本、2本ではないかもしれなくて、たくさんつくられて出回っているかもしれない。  そして、最初に聞いたのは、なぜ聞いたかといいますと、平成19年から24年までの5年間に、いつ盗まれたかということがわからないでしょう。まさに、持っていってくださいと言っているのですよ。だって、気がつかなかったんだもの。もし、3年、4年前にそれを持っていって、今ごろはもうどこへ行っているかわかりませんけれども、お金にかえていたとしたら、まだ1,000トンぐらいあるわけですから、そして、鋼材の資産価値はそのときよりも上がっているわけですから。  まず、鍵の件はどういうふうに認識していますか。 ◎天野 道路工事担当部長  鍵の管理についてでございます。  札幌市の鍵につきましては、市の担当者の机の中に保管されておりました。管理業者に貸し出した鍵は2本ございまして、1本は業務の担当者の机に保管されておりましたけれども、もう1本は協力会社でございます警備会社に貸し出しておりまして、担当者が自宅から現場に直接通勤していたこともございまして、鍵については勤務時間外は自宅に保管されていたという状況でございます。 ◆本郷俊史 委員  それは、担当者以外は持ち出せないようになっていたのですか。 ◎天野 道路工事担当部長  担当者以外には持ち出せないと思うのですが、残念ながら、施錠のできない机だったものですから、それについては非常に反省しておりまして、鍵の保管については気をつけなくてはならないなというふうに考えております。 ◆本郷俊史 委員  それは、ここの資材置き場に限らずですね。 ◎天野 道路工事担当部長  ほかにつきましては、私のほうでは把握しておりませんので、調査をしている段階かというふうに思います。 ○小川直人 委員長  今のことについて答弁できますか。 ◎天野 道路工事担当部長  (続)失礼いたしました。  山本管理場につきましても、新琴似と同じ管理をしていたということでございます。 ◆本郷俊史 委員  余りにもずさんですね。ここだけではないですから、いろいろな鍵がキーボックスにあって、キーボックス自体は鍵をかけられるわけですよ。やっぱり、そこを経由して持ち出すと。情けないですけれども、本当に持っていってくださいと言っているようなものです。  定期監査がございまして、3年に1回、部に入ります。建設局でも、いろいろな部に入って監査委員から指摘を受けると思います。過去を見ますと、鍵の管理のこととかタクシーチケットなどの金券とか、あるいは、交通局では蛍光管を大量に保管していたと、毎回のように監査委員から指摘を受けています。そして、こういう財産はきちっと台帳につけて管理してくださいよと。障がい者のチケットでしたか、保健福祉課でも紛失していたことがいっぱいあって、その都度、注意されているのです。ウィズユーカードや郵便切手も、必要以上に買うんじゃないですよと。今回の鉄骨から見たら微々たる金額ですよ。けれども、毎回のようにこうやって受けている。なおかつ、それは、担当の部に言うだけでなしに、関係する部局に全て徹底してくださいねと監査委員から指摘されているわけです。そうですね、局長。なのに、何でこういうことになっているのかということなのです。多分、ことしはたまたま他局のその部で指摘された事項であって、建設局の我々には関係ないことだと、どこかにこういう意識があるのです。一つのことがあったとしたら、ほかでもあり得る。交通局で言われたのは、使い道のないものをそんなに保管していたら、台帳をつけていなければなくなってもわからないわけですよ。同じことを指摘されています。  どうですか、局長。 ◎宮浦 建設局長  今、おっしゃられていることは、まさに、結果を考えればそのとおりでございます。何が原因だったかという中では、今までの説明の中でも少しあったと思いますが、基本的に、台帳や帳簿をもって数量をチェックしてこなかったことです。消耗品ということもありましたが、それでも、これだけの価値を持つものですので、当然やっておくべきだっただろうというふうに思います。もう一つありますのは、もともと買った価格と現在の時価評価額がこんなに差があること自体もふだんは気がつかないことでございました。こういうことを踏まえますと、同様のことがないかどうかは、今、局内においてしっかりとチェックしたいと思っています。  今回のことを契機に、本当にこんなことが二度と起きないように、基本的に書面でもって管理すべきものを洗い出したい、あるいは、価値のあるものについてはきちっとした整理をしていきたいということを今徹底しているところでございます。 ◆本郷俊史 委員  今、市長も来られましたので、同じお話なのですが、毎回、監査委員から決算議会で市長に出されています。今、局長からありましたけれども、このことを他山の石にするのではなくて、札幌市全体の問題として捉えて、こういうことのないように徹底していただきたいと思うのですが、最後に、市長からどうぞ。 ◎上田 市長  これまで、さまざまなご質問の中でご指摘いただいたことは、一つ一つ、我々の管理体制についての不十分さというものを述べられているわけでありまして、全てを参考にさせていただかなければならないと思っております。まことに恥ずかしい状況でありました。弁解をすれば、油断があったとか、まさかこんなものをというようなことも多分いろいろあったと思います。しかし、それは市民の財産でありますので、それは言ってはならないことだと私は思います。  そんな意味で、あらゆる油断を禁じ、今回のことを最大の警告として、重く重く受けとめて、全ての市有財産は市民の財産なのだ、それを我々が管理しているという意識を高めるための最大限の努力をさせていただきたいと考えております。ご指摘をありがとうございました。 ◆坂本恭子 委員  今回のことについては、言語道断という以外の何物でもないと思います。非常な衝撃を持って報道されました。把握し切れていなかったという事実が2度にわたって行われています。市に対しては、ずさんな管理だということで、非難の声が本当に大きなものになっていると思います。今までいろいろな反省の弁も出てまいりましたが、これは率直に受けとめて対応していかなければいけないことだというふうに思っているところです。  今、この間の議論の中で、新琴似だけではなくて、山本にも、その他のところにも、実は管理すべきものがいろいろ置いてあるのだというお話がございました。そして、前段のやりとりでは、山本ではきちんとやっていたのにどうして新琴似ではできなかったのだという指摘がございました。一方、新聞の記事ですが、厚別も台帳なしということで管理がされていない、実際に当初から減っているのか、盗難に遭ったのかを把握するのは難しいというふうに言っています。新聞の見出しは事実誤認なのですか。  新琴似の場合は消耗品という位置づけで鋼材の扱いがあったということでしたが、新琴似よりは相当規模も小さいということですけれども、山本にも鋼材等があったということだと思います。先ほど、管理は一緒だったというお話がありましたが、帳簿の存在――どのようにチェックしていったのかということ、それから、山本に実際にどういうものが資材として置かれていたのか、その点についてお聞かせください。 ◎浦田 土木部長  山本資材置場の状況についてお答えさせていただきます。  まず、数量をきちんと把握した帳簿があったかということでございますが、これについては、きちんと調査したものはございません。ただ、実際、山本資材置場は、資材の出入りが結構頻繁にございまして、まことにお恥ずかしい話なのですが、もともとの帳簿はないのですけれども、出入りに関しては記録がありました。そのため、確かなことはお答えできないのですが、最終的な差し引きでどうなっているか、毎年、どういった動きがあったかという実態管理についてはやっておりました。  さらに、山本資材置場にどのような資材があったかということでございますが、ほかの工事現場などで利用可能な仮設資材のうち、売り払い価値のある資材といたしましては、H形鋼や、基礎部にH形鋼を使いましたガードレール、基礎部分のないガードレール、さらには車どめなどがございます。一方、再利用可能な資材のうち、売り払い価値の低いものといたしましては、プラヒューム管、コンクリート基礎、インターロッキングブロック材などがございます。このほか、工事で発生し、ほかの工事で作業することは難しいのですが、売り払いを目的として一時たい積しているものといたしましては鉄くず、銅線、アルミ材などがございます。 ◆坂本恭子 委員  帳簿はないけれども、搬出入については記録、チェックをしている、実態管理はやっていたということですが、実態管理をやっていながら、もともとどれくらいあったのだろうかということに思いが至らないというのはどういうことなのだろうか。そういうことの認識すら欠如していると、建設局としてそういう認識だったということなのですか。 ◎浦田 土木部長  そのとおりでございます。 ◆坂本恭子 委員  新琴似でこういうような状況があったわけですから、山本について、起きていないかどうかは全くわからないというよりは、盗難の可能性が高いというふうな理解で構わないのですか。それについての追跡調査は、現状では全くできない状況にあるのでしょうか。それとも、やるお気持ちでいらっしゃるのですか。 ◎浦田 土木部長  先ほど申し上げましたとおり、資材置き場の管理業務というのはきちんとやっていた、不審な車両が出入りするとかというようなことについては、少なくとも、管理業務をやっている期間はなかったと。ただ、やはり、大もとの数字をきっちり押さえていない以上は、盗難の有無についてはっきりしたことはこの場で申し上げられないというのが実態でございます。 ◆坂本恭子 委員  私も資料請求不足ですが、山本で、先ほど言われた鋼材だとか、さまざまな有価物といいますか、価値のあるもの、再利用できるもの、あるいは、瓦れきと言ったらあれですけれども、活用できないものというようなくくりでのご報告が答弁の中でありました。それぞれについて、どこで、どの時期、どういう形で使われたのか、あるいは、今回、私たちが資料としてもらったように、例えば、トンネル工事で使いました、その後アンダーパスで使いましたというような形で、何に使ってどういう形で戻ってきているのか、その出入りはわかるのでしょうか。 ◎浦田 土木部長  管理業務を出しております平成21年からに関しては、その出入りについては掌握しております。 ◆坂本恭子 委員  山本の資材置き場は、いつ開設されましたか。 ◎浦田 土木部長  平成14年でございます。 ◆坂本恭子 委員  平成14年度、2002年度からの7年間は、全く記録が残っていないということですか。 ◎浦田 土木部長  7年間については、記録がございません。 ◆坂本恭子 委員  新琴似でこういう形で露呈しましたが、山本でも同様の資材置き場があり、そこでは7年間にわたって放置されていた、その後の搬出入の記録等は残っているけれどもということです。ガードレールもありますが、そんなに小さいものではないと思いますから、札幌市が発注している工事などについて追跡することは可能だと思いますので、山本に関しても、どうなっているのか、あるべきものがあるのかどうかも含めて、追跡調査と言ったらいいのでしょうか、私はその調査をさかのぼって改めてしっかりやっていくべきだと思いますが、そのお考えはありますか。 ◎浦田 土木部長  新琴似の資材置き場と同様に、山本についても過去にさかのぼった調査をやってまいりたいというふうに考えております。 ◆坂本恭子 委員  市内には資材置き場が2カ所あるということですが、新琴似の場合は4万8,000平米とかなりの広さがあります。土砂を置いていて、たい積場もあったという関係もありますが、かなり大きなスペースがあるわけです。ですから、この際、山本の資材に関しても、一定程度、売り払いができるもの、利活用できるものという選別をしながら集約していくことが必要なのではないでしょうか。管理ができていなかったということですから、私は、まず、一元管理をしっかりやっていくためには、わざわざ二つ置くのではなくて、例えばこれを新琴似のほうに集約していくようなことを考えられてもいいのではないかと思うのですが、その点はいかがでしょうか。 ◎浦田 土木部長  2カ所ございます資材置き場の集約に関するご質問でございますが、まず、2カ所開設していた理由といたしましては、資材や土砂の運搬距離など、さまざまな観点から考えて現状の2カ所体制が経済的かつ効率的な運用方法であると考えてまいりました。しかし、今回の事件を受けて改めて資材置き場の防犯・管理体制や資材数量の管理体制の重要性について鑑みますと、今、委員からご指摘がありました資材置き場の一元化というのは、施設を1カ所に集中する分、セキュリティー対策を充実させることができますし、さらに、まとまった数量管理ができるといった利点もございますので、今後、有用な方法の一つとして考えてまいりたいと考えております。 ◆坂本恭子 委員  私は、ぜひ、それをやっていただきたいと思います。冒頭に、今後の対応については万全を期するというふうに部長はおっしゃっていました。繰り返しになりますが、市民にとっての大切な財産であるということが問われている、その管理をどういうふうにしていくのかが厳しく問われているわけですから、改めて、今後、どういう管理体制にしていくのか、どういう方向性を持って対応していくのかということが大切だと思います。  7,500万円は、物すごい金額ではないですか。私どもは、この間、市民負担はやめてほしいと議会の中で求めていたのは、例えば、ていねプールの小・中学生の有料化890万円の増収、リラックスプラザの障がい者免除制度がなくなっての440万円ですよ。1,500万円のお金を子どもや障がいを持った方、高齢者から取ろうと、それだけ札幌市の財政が厳しいのだからお願いします、市民の皆さんに理解していただきたいのですと言ってやっていらしたのはあなたたちですから、全く、がっかりですよ。どうやってこれを取り返すのですか。(発言する者あり)  どうやって取り返すのかということですけれども、現物を取り返すことについては極めて難しいのだろうなというふうにも思っています。市長は、先ほど、今回の出来事は最大の警告だというふうに受けとめて、市民の財産を管理している意識をしっかり持って対応していかなければならないというふうにもおっしゃいました。ただし、今、新琴似と山本での話を伺ったら、効率性というものが優先されてきていたという事実もあったわけです。これは、ぜひ一元化していただきたいというふうに私は思いますが、最後に、改めて、こういう事件を再発させないという決意をぜひ述べていただきたいのですけれども、どなたが述べていただけますか。 ◎宮浦 建設局長  今回の問題で、どういうことが原因として考えられたのか、要因が幾つかあります。我々としましては、それら全てが今回の大きな反省材料として、今後、二度とこういうことが起きないような対策を講じてまいりたい。特に、物品管理をする上で、こういう形で大きな財産の損失につながっているという部分につきましては大変重たく受けとめておりますので、そういう意味では、台帳によるしっかりとした管理を徹底してまいりたい、それによって市民にご迷惑をかけないような状況で資材の有効活用をさせていただきたい、こんなふうに思っております。 ◆坂本恭子 委員  帳簿の管理ができていないなどという全く初歩的なところでの問題ですから、難しいことをやれと言っているわけではありませんので、認識を改めるということ、それから、市民の皆さんの税金でこれらが賄われていくことをしっかりと受けとめて対応していただきたいということを申し上げて、終わります。 ◆松浦忠 委員  最初に、平成25年4月26日から26年3月25日までの期間で契約書が交わされております。役務の名称は、新琴似資材置場管理業務、受託者は大善建設株式会社となって、金額は2,835万円なりということで市長と社長の難波重壽さんとの間で交わされております。  この中で、まず一つお尋ねしたいことがあるのです。この契約書の第16条のところに、受託者は、この約款に定めるもののほか、札幌市契約規則及び労働基準法、労働組合法、労働関係調整法、最低賃金法その他関係法令を遵守する者とあるのだけれども、特に、ここは警備業務を下請に出しているのですね。警備業務を下請に出していて、一番大事な門のところに警備員が立っていて、幹線道路の往来の激しいところの出入りなどを誘導したりしているわけです。非常に危険な作業をやっているのです。ここに、どうして労働安全衛生法という言葉が出てこないのかなと。こういう業務を発注するときに、労働安全衛生法がその他関係法令に入るのかなと。私は、これは極めて大事なことで、ここに抜き出して書いてしかるべきものだなというふうに思います。  一つ目は、なぜそれを抜き書きしていないのか、お尋ねいたします。 ◎天野 道路工事担当部長  今、ご指摘の第16条ですが、現時点ではわかりませんので、後ほど詳しくご説明に伺いたいと思います。 ◆松浦忠 委員  私がなぜこういうことを聞くかといったら、恐らく、皆さんは、札幌市の契約書に書かれているものをひな形にしてつくると思うのですが、仕事によって、何を抜き書きして特に注意を促さなきゃならぬかということは歴然としているわけです。そういうことにも余り関心を持たないから万事がと、こう行くと思うのです。  さて、順次、行きます。  そこでまず、私が現場に行ったときに、課長と担当係長が説明に同行してくれました。そのときに、私が聞いた記憶では、台帳はあるのかと聞いたらないと言うし、まだ台帳をつくっていないのかと聞いたら、実は去年の夏につくりましたと現場で聞きました。あれについて、課長、私にああいうふうに答えたのだけれども、今の質疑を聞いていたら、何か台帳がないみたいに言っていましたが、今現在の台帳はあるのか、ないのか、これを答えてください。 ◎平山 街路工事担当課長  管理台帳はつくっておりませんで、昨年8月に数量を確認したことを伝えたところでございます。
    ◆松浦忠 委員  その数量というのは、新琴似の資材置き場の品目別の数量を確認したということですか。 ◎平山 街路工事担当課長  昨年の8月に全ての数量を確認したということです。 ◆松浦忠 委員  そこで、課長、昨年8月に全ての数量を確認したと。そのときに、鋼材が足りなくなっているなんていうことは、全く思いもよらなかったね。  もう一つ聞くけれども、何で昨年8月に数量を確認したのか。そうやって品目別の数量把握をしたのか。 ◎平山 街路工事担当課長  新琴似の資材置き場で、結構、ほこりの苦情も来ておりました。それから、来年度以降、土砂の出いりがほとんどなくなるので、そろそろ資材置き場を閉めなければならないということで一旦の数量確認をいたしました。 ◆松浦忠 委員  来年、資材置き場を閉めたとしたら、あの広い敷地の中に今あるものはどうするのですか。 ◎平山 街路工事担当課長  有価物については売り払うつもりでおりました。 ◆松浦忠 委員  そこで、基本的なことを聞きます。  消耗品の定義というのは、どういうふうになっているのですか。 ◎浦田 土木部長  一般的に、市役所で管理しているものには備品と消耗品の二つがございます。備品につきましては、例えば、日常、執務室で使っておりますパソコンのように、長年使っていても形状等が変化しないもの、こういった物は備品で管理しております。一方、消耗品というのは、今回、問題になっております鋼材も含めまして、使用しているうちに形状が変化する、例えば、穴があいたり、ボールペンのようにインクがなくなったりして物の状況が変わっていくといったものについては消耗品という扱いで管理しているものでございます。 ◆松浦忠 委員  交通局の地下鉄の隧道を掘るときに、いわゆる土どめ枠として使った、1メートル173キログラムという大変立派な、一般には使わないような鋼材ですね。これを交通局が新品で買ったときにトン当たり幾らで買っていたのか。それから、交通局から建設局が買い入れたときには幾らで買い入れたのか。 ◎浦田 土木部長  交通局は、一番古いもので昭和42年ごろに購入したと聞いておりますが、そのときの単価については、今現在、手元に記録がございません。平成9年、10年に街路工事担当のほうで購入したときには、平成9年がトン当たり5,250円、平成10年が3,250円で購入したものでございます。量的には平成10年のほうが多い状況になっております。 ◆松浦忠 委員  損害の算定をするときに、備品台帳というのがあってもなくても、購入した価格はトン当たり5,250円ですか、そうしたら、通常、札幌市として損失をこうむったのは購入価格で発表するのですよ。それから、最初の新品でこちらに移しかえたときに、それが妥当な価格であったかどうかということも私は聞いてみたかったなと思ったのです。これは後でいいですから、明らかにしてください。  そこで、消耗品か備品かという定義の話だけれども、なぜ建設局が交通局から買い入れたのか。そして、この経過を見たら、平成23年1月に創成川の仕事が終わったら44トンを売り払っているのですね。この売り払ったときはどういう状況、形態のものになって売り払ったのか、それについてはどういうふうに掌握していますか。 ◎浦田 土木部長  平成21年と23年の2度にわたりまして創成駅前整備担当課のほうで売り払いをしておりますが、そのときには、今後、覆工板を乗せる桁としての使用ができないような端材になったもののみを限定して売り払ったということでございます。 ◆松浦忠 委員  端材という定義をどの辺に置いて売り払ったのですか。ということは、こういう堅牢なものについて言えば、きちっとボルトどめして、継ぎ目板を当てて使えばかなり使えるわけです。だから、端材という定義はどこにあるのかなと。そして、消耗品と、こういうものについて、まずは端材です。 ◎浦田 土木部長  一般的に、地下鉄の覆工桁として使うのは大体10メートルぐらいで、これより短いと、もうちょっと小さな規格でも覆工桁を乗せられますので、今回については、10メートルよりももうちょっと短い尺に切ったものを、覆工桁以外に使用する用途のない鋼材ですので、短く切ったものを売却したものでございます。 ◆松浦忠 委員  大体、私は、皆さん方には物の大切さという心が全くないんだなと思っているのですよ。それはなぜかといったら、これだけのものを仕入れて、北大のエルムトンネルをやりました、創成川のアンダーパスをやりましたと。それはそれでいいのですよ。しかし、これから後、これをどういうふうに活用していくかということなんかも考えて購入したのかどうか。あるいは、創成川が終わったときに端材だけを売り払うのではなくて、全体をどうするかというようなことについて、そのとき、その以前も含めて、買ったときも含めて、検討したことが一回でもあるのですか。 ◎浦田 土木部長  まず、平成9年、10年に鋼材を買ったのは、今、委員からご説明いただいたとおり、エルムトンネル、創成川のアンダーパスの連続化、さらには、駅前通地下歩行空間等ということで、構想段階のものもございましたが、まずはエルムトンネルでは間違いなく使えるだろうということで購入したものでございます。これは、アンダーパス、駅前通地下歩行空間で実際に使った量は当初考えていたよりも少なかったのでございますが、その段階で、次に覆工桁として使うような事業があるかということについては、先ほどの答弁でも申し上げましたけれども、具体的なものはなかったということで、ある意味でその段階で売り払いを検討すべきであったかなというふうには考えております。 ◆松浦忠 委員  3,785トンを買いましたね。最大使ったのは、一体、どこの事業で、何トン使ったのですか。 ◎浦田 土木部長  一番上の欄に累計で3,785トンと、その下に環状通エルムトンネル工事にて使用消費マイナス187トンとございます。実はエルムトンネルで相当の数を覆工桁として使ったというふうに推察されるのですが、実際に何トン持っていって覆工桁として使われたのかというのは今の段階では記録がございません。最終的に出ていった数量と戻ってきた数量との差、マイナス187トンという数字だけが今までの調査の中で出てきた数字でございます。ですから、総体として、ひょっとすると1,000トン単位のものを使ったのかもしれませんが、最終的に、先ほど申し上げたとおり、平成21年、23年に売り払ったような形で、端材として使えなくなって売り払ったのが187トン、もしくは、地中に埋設されたまま工事を終了したものを合わせたものが187トンだっただろうというふうに推察しているところでございます。 ◆松浦忠 委員  そうすると、これを買い入れた、エルムトンネルに使った、駅前通地下歩行空間で使った、創成川でも何ぼか使ったと。そうすると、3,785トンを買い入れたときに、どこにおよそどんなものを使うかという計画も何もなかった、スクラップにするよりも買って持っておくか、結果からするとこんな程度だったのだ。どうですか。 ◎宮浦 建設局長  私も実はその辺は確認したのですが、結局、もともと新琴似の資材置き場は、管財の土地を交通局が借りて、H形鋼もあの場所に置いて交通局が使用していた、それを現地渡しみたいな格好で建設局が買い取った、こんな状況でございます。ですから、買ったというイメージというよりも、現地の状況は変わらない形で、物はそのままで所管が交通局から建設局に移ったというふうに聞いています。 ◆松浦忠 委員  いやいや、交通局は企業会計だから。一般会計から買った分だけの金が交通局に行くわけですよ。 ◎宮浦 建設局長  もちろんお金の出入りはさせていただいていますが、現地に置いたままでということでして、その量を調整するということはございませんでした。現地にあった交通局の鋼材を全て建設局で買い取った、こういうことでございます。 ◆松浦忠 委員  なくなったのがわかってから今までの間に、当時、くず鉄で売ったときの価格と、札幌市が古物で引き取った価格の差はどっちが高かったのか、そういうことについても調べていますか。 ◎浦田 土木部長  平成21年、23年に売り払ったときは、恐らくトン当たり1万円から1万5,000円ぐらいだったと推察されます。ただ、環状通エルムトンネル工事で消費された187トンについては、先ほど申し上げましたが、全てが売り払われたのか、土中埋設で終わってしまったのかがちょっとわかりません。それから、時期についても、売り払ったとしても、何年という記録が今のところまだ出てきておりませんので、幾らの収入があったかということについてはお答えできません。 ◆松浦忠 委員  私が聞いたのは、交通局から買い取った当時の雑品の価格とこれはどうだったのかと。なぜかといったら、ずっとこの間、東豊線の建設が終わってから交通局の収支が大変で、一般会計から繰入金ということで金を入れて交通局の収支を合わせていたわけです。したがって、交通局に、いろいろな箇所で、言ってみれば買い取る物は高く買って交通局を助けてやれ、こういうのが当時の札幌市だったのですよ。交通局を助けるために要らない物も買ったということなのですよ。これが、私がその価格を聞いている――こんなもの、調べればすぐわかりますよ。したがって、これは、皆さん方だけではなくて、時の市長の責任なのですよ、市政運営上の。  それから、今度、上田市長になってから、平成23年度は新琴似の管理委託契約をしていますか。 ◎天野 道路工事担当部長  平成23年度につきましては、土砂の搬出入がなかったものですから委託管理契約はしておりません。 ◆松浦忠 委員  この契約書を見たら、結局、車の搬入、搬出だけしか委託していないのですよ。  そこで、お尋ねしたいのですけれども、こういう事件がわかりました。去年の夏には数量を確認しております。この契約は、少なくとも、去年の夏に資材の数量を確認した数量簿を契約の中に変更して入れて、その確認業務もこの会社に即刻やらせなきゃいかんのですよ。市の職員をあそこに24時間張りつけるなら別ですよ。即刻、まず、それをやらせなきゃいかん、これが一つ。  二つ目は、ちゃんと監視カメラをつけることですよ。駅前通地下歩行空間にばかり監視カメラつけて、そして、通行人が何か悪させんかと、こんなことばかりやっているのでなくて、大事なのは自分の財産をどう守るかということを即刻やらなきゃだめですよ。監視カメラをつけて、きちっと24時間の警備体制をとるかどうか。  この二つを答えてください。 ◎天野 道路工事担当部長  昨年、数量チェックした段階で委託業務に資材管理も含めるべきということで、そこまで思い至らなかったことに対しては非常に申しわけないと思っております。今後、それは是正してまいりたいと思います。  それから、監視カメラにつきましては、確かに有効な監視体制ということで、ぜひとも検討してまいりたいというふうに思っております。 ◆松浦忠 委員  市長、今、私の言ったことは、即刻やらなきゃいかんし、即刻、契約変更手続をとって一日も早く契約変更して、数量確認業務、あとは監視カメラをつける、こんなことはすぐできる話ですから、やらなきゃならぬことですよ。行ってみたら、あそこには売れば金になるようなものもまだ結構あるのですよ。したがって、そういうことは即刻やらなきゃいかん。それは、ここばかりでなく、10区が持っている資材置き場、山本も含めて、即刻、台帳をつくって、なぜずさんだったかということは、それはそれでまた調査することにして、とりあえず今ある現品確認をして、そしてきちっと管理体制をつくることが大事です。市長、これは間髪入れずやらなきゃだめだと思うのです。これについて、特に山本なんかも、金目の重たいものがいっぱいあるようで、これからもまだ発生する可能性もありますから、したがって、こういうところを即刻やるべきだと思うのですが、市長、どう思いますか。 ◎上田 市長  余りにも管理がずさんだったということはご指摘のとおりでありますので、できるだけのことをしっかりやりたいと思います。 ◆松浦忠 委員  私は、古物についてですが、それぞれの工事の中で、ガードレールも出ますし、あるいは、ガードレールの支柱なんかも出ています。出てくるものはそれぞれいろいろあります。こういうものについて、きちんと再利用していくという考え方がやっぱり必要だと思うのです。この辺は土木センターそれぞれの中でやっているということですが、今、こういう便利な世の中ですから、きちっと一元的に管理できるように、パソコンに打ち込めば、あとはそれぞれの土木センターが検索してどこに何があるかわかればそれをすぐ使うことができていくわけですからね。したがって、そういう点では、使えるものがまだまだ再利用されないで残っているという実態もあります。  この辺について、今回のこのことを契機にして、再利用についての計画を検討されましたか。 ◎浦田 土木部長  事件を受けて、改めて新しいシステムを構築するといったことについては検討しておりませんが、先ほども答弁でお話ししたとおり、区がそれぞれで管理している資材置き場については、何らかの形でセキュリティーを高めるよう検討を依頼したところでございます。 ◆松浦忠 委員  いずれにしても、起きてしまったことは起きてしまったことで、これからどうするかということです。そこで大事なのは信賞必罰ということであります。  さて、市長、今回の事件というのは、先ほど議会選出の監査委員も歴任された本郷委員から、監査委員として指摘したことが全然守られていないという話がありました。市長も在籍10年です。この10年間、少なくとも、監査委員から監査を受けていると思いますし、包括外部監査もあります。議会からの指摘もあります。それらを総合して考えると、やっぱり、一回はきちっとけじめをつけなきゃだめではないかと思うのです。そういう意味で、まず、市長本人の責任の所在、信賞必罰の「罰」のほう、みずからどういう罰を与えるのか、これを明らかにしていただきたい。  これは、警察の捜査を待ってとは違います。ここは、行政機関として、管理体制の不備に対して、最高責任者である札幌市長の上田文雄さんが、みずからの管理体制の不備、職員のいわゆる指揮監督、私はこれが的確でなかったと断じざるを得ません。したがって、市長がみずからにどういう罰を科すのか、そして、関係局長以下、職員にどういう罰を科すのか、これを一つ明らかにしていただきたい。  とりわけ、例えば、滝川市においては、福祉関係の不正受給事件に対して、職員全員で弁済することに取り組んで、今、進行中であります。この7,500万円についても、市長を含めて、関係職員のどこまでにするかは別にして、先ほどの本郷元監査委員の指摘などによれば、ある意味では全職員がそういう指摘などをきちっと守ってこなかったという面も調べていけばあるのではないか。そういう意味からして、場合によっては、今回、市長を含めた1万4,000人の職員全体で弁済することも、職員の大変大事な綱紀粛正につながる、業務の適正執行につながるというふうに私は思うのですが、市長の考えやいかに。 ◎上田 市長  今回の問題につきましては、本当に恥ずかしい管理体制だったということは重々おわびを申し上げなければならないというふうに思いますし、市民の財産を管理できなかった責任、もちろん大泥棒が一番悪いのですが、それに手助けをしてしまうような管理体制だったということについては、まことに恥ずかしく、幾重にもおわびしなければならないというふうに思っております。  損害の問題、処分の問題については、これらの事実関係をしっかり調査した上で検討させていただきたい、このように思います。 ◆松浦忠 委員  市長、最後にもう一回お尋ねするけれども、私は、これが、滝川みたいに、あの職員の少ないまちで市長も含めて億単位の金を弁済する、大変多額な金額です。7,500万円ですから、1万4,000人の職員で、どういうふうな形で、どう弁済し合うかということについては、金額的にはほどほどのものですよ。そういうことを、この大組織である札幌市であるがゆえに、一度、どこかできちっとしておかなかったらだめだと思うのです。だから、私は、市長にそのことの決断を求めているのです。  そうでないと、住民監査請求が出たとして、どういうふうになっていくかといったら、これの管理責任者は誰だとなったら天野部長になるわけですよ。そうしたら、天野部長に7,500万円を払えという監査請求が出るわけですよ。部長は来年退職するのに、退職金を全部入れたって、これでは部長がかわいそう過ぎる。だから、ここは、市長を筆頭にして、そういう覚悟を市民に向って示すべきときに来ているなと思うのですが、市長、そういうことも検討されたらいかがですか。 ◎上田 市長  損害は、損害を与えた者が賠償するというのが第一原則です。したがいまして、捜査がこれから行われて、どういう状況にあるか、逮捕されて、その方に賠償すべき責任があるということをはっきり申し上げておかなければなりません。その上で、行政は行政の責任のとり方をしっかりやりたい、このように考えております。 ◆松浦忠 委員  市長、ここは裁判所でないのだよ。ここで、今、私が問うているのは、ここは行政機関ですから、したがって、いわゆる行政の管理責任というものをどう感じてそれに対処するか、その市長の感じ方の問題を私は問うているのですよ。 ◎上田 市長  おっしゃっていることは、感情的にはわかりますよ。けれども、私が述べたら法的な問題になるのですよ。ですから、そのように申し上げているわけで、ご意見としてはしっかりお聞きいたしますが、連帯責任とか、職員全体が責任を負って綱紀粛正すべきだという発想は、私はとりません。 ◆松浦忠 委員  市長、いいですか、人間は感情があっていろいろと動いていくのですよ。大事なところを、その職員に――じゃ、職員全体でなくてもいいですよ。では、市長と、ここにいる課長職以上の建設局の管理職で幾ら弁済するのか、3副市長と建設局の幹部で幾ら弁済するという決意があって初めて、市民もそうかという気持ちになっていくわけですよ。(発言する者あり)  議会だって、そうしたら、議会だと言ったら、本郷委員だって過去の監査委員、伊与部委員も監査委員をやった。そういう人たちも、全部、連帯責任で、まず、監査委員がきちっとせんきゃいかんよ。  したがって、ここは議会の責任の問題でないよ。議会は管理責任ない。したがって…… ○小川直人 委員長  質疑をお願いいたします。 ◆松浦忠 委員  (続)今度、一番向こう端にいる自民党の委員も監査委員になるけれども、いいですか、そこのところを…… ○小川直人 委員長  質疑を行ってください。 ◆松浦忠 委員  (続)しっかりと認識してこういうものにかからなかったらだめなのですよ。ここは法廷でないんだから。(「わかった。もういいぞ」と呼ぶ者あり)  したがって、市長、私は、市民に対して心情で応えるというところを期待して見守っております。折に触れて、どうなったかと尋ねていきたいと思っています。 ○小川直人 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○小川直人 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  最後に、融雪期における道路法面の被害発生状況についてを議題とし、資料に基づき、理事者より説明を受けます ◎堀江 維持担当部長  まず、本年4月及び5月の融雪期に発生した道路のり面の被害発生状況についてご報告いたします。  お手元にお配りした資料に沿って説明いたします。  まず、1ページ目をごらんください。  初めに、道道小樽定山渓線についてでございます。  発生日時につきましては、4月17日の15時ごろ、道路維持業者の日常パトロールで発見しております。場所につきましては、南区定山渓の札幌国際スキー場入り口から小樽方面に約400メートルの地点でございます。  経緯につきましては、発生当日の4月17日20時から片側交互通行を行いました。その後、大型土のうによる抑え盛り土を設置したことにより、のり面の変位計測の数値にはしばらく目立った変化はありませんでした。しかしながら、当時の気温上昇による融雪の進みや降雨の影響等により、4月25日早朝から変位が非常に大きくなったことから、道路利用者の安全を確保するために、4月26日の零時から、札幌国際スキー場入り口から朝里ダム記念館ゲートまでの区間約10.4キロメートルにおいて全面通行どめを行ったものでございます。そこで、変位をとめるために、直ちに大型土のうを増設いたしまして、あと、のり面の上のほうの簡易排水路の設置、さらにはのり面部の除雪などに取りかかったことで変位数値の推移が安定いたしました。それから、のり面も全てシートで覆いまして次の降雪に対応しました。そんな中で、5月2日15時をもって片側交互通行に交通規制の変更を行っております。この交通規制変更の後は、5月20日から25日までの間に電線類の移設作業をしております。その後、28日まで、のり面部のより一層の安定を図るために、大型土のうを増設しております。その結果、今の段階では非常に安定しております。  今後の対応につきましては、今現在、詳細を調査中でありまして、その結果を踏まえて対策の検討を行ってまいりたいと考えております。  次に、2ページ目をごらんください。  道道西野真駒内清田線でございます。  発生日時につきましては、4月24日2時ごろ、車で通過した人の通報で発見しております。場所につきましては、中央区盤渓のさっぽろばんけいスキー場入り口からこばやし峠方面に約50メートル行ったところの地点でございます。  経緯につきましては、発生当日の4月24日4時ぐらいから片側交互通行を開始し、道路に流れ出した土砂の除去作業、雨でヘドロ状になった土砂の再流出を防止するために、小樽定山渓線と同じように大型土のうを設置いたしました。その日の18時に応急作業を終了し、安全を確保した上で交通規制を解除いたしました。その後、崩れたのり面全体をシートで覆いまして、降雨等によりのり面部の土砂が再び流れないように保護しております。  なお、本件につきましては、民地内で発生したのり面崩壊でございますので、今後は、地権者が現在行っております詳細調査の結果を踏まえて、復旧に向けた協議を引き続き行ってまいりたいと考えております。  続きまして、3ページ目をごらんください。  最後は、市道手稲山麓線についてでございます。  発生日時につきましては、5月15日15時20分ごろ、車で通過した人の通報で発見しております。場所につきましては、手稲区手稲本町の札幌テイネゴルフ倶楽部入り口から山頂方面に約500メートル行った地点でございます。  経緯につきましては、発生当日の5月15日17時から、札幌テイネゴルフ倶楽部入り口から山頂そばのテイネハイランド駐車場までの区間約1.6キロメートルを全面通行どめとし、道路に流れ出した土砂の除去作業や再流出を防止するために大型土のうを設置いたしました。翌16日17時に作業が終了しましたので、安全確保の上、交通規制を解除いたしました。その後、大型土のうも増設し、当面、降雨等によって土砂が再び流れ出さないように措置してあります。  今後は、雨水排水の処理あるいはのり面保護などの対策を講じて、早目に復旧作業に着手したいと考えております。  現在は、3カ所全てのところについて、まだまだ融雪水が流れ出してきております。これが落ちつくのを待って、順次、復旧作業に着手していきたいと考えております。また、のり面被害の主な要因につきましては、やはり水でございます。今後は、水の集まる地形や排水処理施設のチェックといったところにパトロール等で力を入れてやっていきたいと考えております。 ○小川直人 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆宗形雅俊 委員  今、報告を受けましたが、1時に始まって5時間近くになりますから、端的に聞いていきたいと思います。  融雪期における道路のり面の被害ということですが、道路ののり面だけではなくて、住宅街等々にも被害のおそれがあります。私は南区の者でございますから、特に小樽定山渓線の現状について聞いていきたいと思います。  昨年は中山峠、ことしも同じく中山峠、小樽定山渓線、そして、今、報告がありました西野真駒内清田線や手稲山麓線等がありました。また、今回、報告がなかったのですが、4月には中ノ沢南沢線ののり面も崩れました。これは、歩道だけでしたが、そういったことで、昨年あたりから、融雪期のみならず、ゲリラ豪雨の集中によってこういうものがこれからも起きてくるのではないのかと危惧しているところでございます。特に、小樽定山渓線では、ゴールデンウイークの前半において全面通行どめ、そして、現在は片側交互通行の交通規制を行っているということでございますが、一般の道路利用者への影響は避けられないものと危惧しています。  そこで、今、小樽定山渓線の1日当たりの交通量はどの程度と把握しているのか。それから、今、部長から、大型土のうなどののり面対策の話がありましたけれども、もう少し詳しく、どういう対応をしているのか。(発言する者あり)  私が質問しているのですから、静かにしてくださいよ。  その2点をお願いします。 ◎堀江 維持担当部長  交通量につきましては、過去に実施した調査では、1日当たり平日で約700台から800台、休日で約2,000台です。現在、片側交互通行の規制を続けておりますが、おおむね5〜6分に1台の通行車両でございまして、片側交互通行による対向車の待ち時間についてはございません。  それから、のり面対策につきましては、あの場所は、のり面の保護のために植生マットという種などを埋め込んだマットを張りつけてあります。それから、のり面の上のほうには半円管の排水溝も設置しており、それで表面水の排水なんかを処理いたしております。また、小樽定山渓線の崩れた場所につきましては、道路側に雪崩防止柵、落石防護柵といったものも設置しております。 ◆宗形雅俊 委員  通行量は5〜6分に1台の割合で待ち時間がないということですが、これから夏の行楽シーズンが始まりますし、定山渓から小樽へ抜ける、また、小樽から定山渓へ来ると。特に、観光バスなどは、千歳から小樽へ行ってあの道路を通って定山渓へ入ってくるようなルートもあります。そういう意味では、定山渓温泉や観光に影響があるのではないかと思うところです。  そこで、定山渓の片側交互通行をいつまで続けるのかということと、本復旧の見通しはいつごろになるのか、この2点を明らかにしていただきたいと思います。 ◎堀江 維持担当部長  今行っております片側交互通行の交通規制ですが、一応、本復旧が終わるまでは継続していかなければならないと考えております。本復旧の見通しですが、まだまだ融雪水が出ておりまして、今、詳細を調査中でありますけれども、復旧工法や復旧範囲について現地の確認がまだできてない部分もあるものですから、現段階では明確な見通しを立てられる状況にはございません。 ◆宗形雅俊 委員  定山渓の方々にとっては、以前も四ツ峰トンネルの崩落があって片側交互通行があったと思います。そういうことを考えると、地元の経済的な問題から、いつごろまでにこういうことをしていきたいなということがあります。当然、今、調査などをやっておられるので、はっきりしたことはわからないと思いますが、期待目標度というか、できればそのこともお聞かせ願えればと思っているところでございます。  それから、以前から割と定期的に防災点検を行っていると聞いておりますけれども、これまでののり面の点検はどのように行ってきたのか、お伺いいたします。  それから、今回の被害発生箇所は山間部ですが、南区の南沢地区ではがけ崩れのハザードマップができ上がっていまけれども、住宅街にはこういったのり面等々もありまして、先ほど言いましたように、逆に、住宅街でがけ崩れや土砂崩れが起きたら被害は相当大きいと思うのです。ですから、道路維持という観点ではなく、管轄が都市局にまたがるかもしれませんが、このようなのり面を含めて、今後の維持管理をどのように進めていくのか、示していただきたいと思います。 ◎堀江 維持担当部長  いつごろをめどにというお話ですが、復旧工法等につきましては、今やっている調査の中で夏ぐらいには工法的なものを決めたいと思っております。その上で、あそこの場所につきましては、11月ぐらいになりますと降雪もありますし、昨年は年間の降雪量が23メートルありました。そんなところで冬期施工が可能かどうかということも工法を決めた後に検討していかなければならないかなというふうに思っております。ただ、どちらにしても、今後の工程につきましては、一日も早くご報告したいと考えて、鋭意、作業中でございます。  それから、のり面の点検につきましては、平成8年度に道路防災総点検を行いまして、それをもとに、随時、パトロール、経過観察をしてきております。その中で、経過観察箇所なども当時と比べて数がふえたりしておりますが、それにつきましては、春先から秋口まで、コンサルタントに委託して定期的に経過観察しておりまして、今後につきましても同じようなことで進めていきたいというふうに思っております。  それから、民地内ののり面について、今後の維持管理をどういうふうにしていくかということです。
     民地内ののり面につきましては、原則は地権者に管理してもらうことになるのですが、当然、それが崩れたときや災害のときなど、道路利用者の方々に被害が及ぶということになれば、関係部署と連絡をとりながら、私どももそこの地権者の方々とも協議させていただきながらいろいろ進めていかなければならないと考えております。 ◆宗形雅俊 委員  最後にしますが、これは都市局かもしれませんけれども、過去に、南沢のハザードマップができたときに、開発行為があって、古い土どめがあって、その後に新しい土どめができました。しかし、年々、古い土どめにひび割れがあいてきていて、その上に住んでいる人が非常に心配されたということがありました。ただ、いわゆる民有地ということで、なかなか手が出せない。基本的には、開発したところなり所有者がやらなければいけません。ところが、古い開発行為でしたから、その会社はもうないのですよ。そのときはそんなものかなということだったのですが、山間部の土砂崩れが周りで頻繁に起きるということであれば、ことしもゲリラ豪雨だとかが起きれば、住宅街で起きる可能性があると思っています。  そこで、今回は道路維持関係ですが、これは、特に宮浦局長にお願いしたいのですけれども、都市局もそうでしょうし、危機管理もそうだと思うのです。今、堀江部長からの説明は起きてからの話ですが、関係部署で、これからこういう危険性がある箇所についての対策等々も――危機管理というのは万が一を想定した話ですから、こういったことを今後の検討材料の中に入れていただきたいと思います。当然、宮浦局長だけでできる話でもないと承知していますから、関係部署を含めて、ぜひ局長にお願いしたいのです。こういったことも念頭に入れながら、山間部にも住宅街があるわけですから、関係部局でそういうところに今後対応していただくようにお願いしたいのですが、局長のお話を聞いて終わりたいと思います。 ◎宮浦 建設局長  今回のケースにつきましても、先ほどご説明した中では盤渓なんかがまさにそんなケースでございます。道路ののり面のように見えますが、民地の部分が恐らくいろいろ原因にもなってということでございます。民地だから民地の方に解決していただくというだけではなくて、私どもとしては、現場的にどんな対応が可能なのか、協力できる話があるのかも含めて協議させていただきたいという考えでおります。  崖地につきましては、先ほどお話がありましたように、都市局、危機管理対策室と関係する部分がございますので、それにつきましては、情報共有しながら市として対策を講じていくという考え方で行きたいなと思っております。 ◆恩村一郎 委員  私からも、端的に伺いたいと思います。  今、宗形委員からも質問がありましたが、今回、のり面の被害が発生した箇所は、私も、ウインタースポーツや何かをやるものですから、よく通っていて、この場所はよくわかります。やはり、山間部や何かだと、特に雪の多かったときは当然のことながら融雪水も多くて、道路パトロールも強化して見て回っていらっしゃるとは思います。  そこで、特に融雪水による被害を想定した定期点検を行っていると思いますが、どういった観点で点検を行っていらっしゃるのか、この点について伺いたいと思います。 ◎堀江 維持担当部長  まず、のり面に変状があるかないかの確認、融雪水関係では排水施設の機能が損なわれていないかどうか、それから、防災性を確保することに加えて第三者被害を防止する、そういったことを考えながら点検を進めております。今後は、ことしは特に融雪水による被害現場が多かったものですから、融雪水がたまりやすい、また、雪が解ける前に下のほうに水がたまりやすい雪崩防止柵とか、そういったところがついているところを注目して点検していきたいというふうに考えております。 ◆恩村一郎 委員  ここのところのいろいろな異常気象とか、また、今、札幌市を全部見ても、道路インフラの老朽化といったものを考えますと、市内全体の道路のり面の総点検といったこともやらなければいけないと思いますし、当然、排水処理施設に異常がある場合は速やかに補修や整備を行うべきであろうと考えます。  この点については、先ほど道路維持のこともありましたけれども、そのお立場から、現在、どんなふうに考えていらっしゃいますか。 ◎堀江 維持担当部長  おっしゃるように、経年による地形の変化、あるいは、大雪などによる排水処理施設の損傷など、今回の小樽定山渓線もまさに途中で壊れていまして、そういったことで水の処理能力が非常に低下しているところが結構想定されると思います。そんなことから、今までの定期点検に加えて、排水施設の点検を強化して、随時、補修等が必要な箇所につきましてはしっかり対応していこうと考えております。 ◆恩村一郎 委員  今回のように土砂崩れが発生しやすい道路ののり面がある場所は、山間部の雪が非常に深い地区に多いです。道路のり面の排水処理施設というのは、どうしても、冬期間は雪に埋もれてしまいますので、被害を受けやすいといった点も指摘されるかと思います。そんな意味で、雨水の排水処理は施設の機能が最大限に発揮されることが望まれますので、道路の点検時や日常のパトロール時には、雨水の排水処理施設が本当に健全な状態にあるのかどうか、十分に機能をチェックするといいますか、気をつけて点検していただきたいと思います。  また、繰り返しになりますが、排水処理施設の機能をしっかりと発揮できるように、維持管理、そしてまた必要な補修等、道路の維持と同じように十分に注意を払って、安全に走行できるようにお願いしたいと思います。 ○小川直人 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○小川直人 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  以上で、委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午後6時1分...