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平成25年(常任)文教委員会−04月22日-記録

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  1. 札幌市議会 2013-04-22
    平成25年(常任)文教委員会−04月22日-記録


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    平成25年(常任)文教委員会−04月22日-記録平成25年(常任)文教委員会  札幌市議会文教委員会記録            平成25年4月22日(月曜日)       ────────────────────────       開 会 午後0時59分 ○井上ひさ子 委員長  ただいまから、文教委員会を開会いたします。  報告事項は、特にございません。  議事に入る前に、一言、ご挨拶をさせていただきたいと思います。  このたび、文教委員長に選任いただきました井上ひさ子です。  札幌市をめぐる子どもたちの環境の課題は大変大きいことであり、委員の皆様におきましては、活発なご審議と、そして、理事者の皆様におきましても、情報をきちんと伝えていただき、子どもの立場に立って議論を深め、また、適切な対応を進めていただきたいと思います。  私は、これから選任いたします副委員長と力を合わせて頑張りたいと思います。皆様のご協力とご指導を心からお願いたしまして、ご挨拶にしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)     ―――――――――――――― ○井上ひさ子 委員長  それでは、議事に入ります。  最初に、副委員長の互選についてです。  お諮りしたいと思います。  (長谷川委員「委員長」と呼び、発言の許可を求む) ◆長谷川衛 委員  副委員長の指名推選の動議を提出いたします。  副委員長には、北村光一郎委員を推薦することの動議であります。 ○井上ひさ子 委員長  ただいまの動議のとおり決定することにご異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり)
    井上ひさ子 委員長  異議なしと認め、副委員長には北村光一郎委員が選任されました。  それでは、北村副委員長、ご着席の上、就任のご挨拶をお願いいたします。 ○北村光一郎 副委員長  ただいま選任並びに皆様に承認をいただきました自由民主党・市民会議の北村光一郎と申します。これから、どうぞよろしくお願いいたします。  まだまだ経験不足ではございますが、井上委員長を支え、委員の皆様方と理事者の皆様方のご協力のもと、委員会をスムーズに進行してまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございます。(拍手) ○井上ひさ子 委員長  次に、関係理事者の紹介及び所管事務概要の説明聴取を議題といたします。  最初に、子ども未来局の理事者の紹介及び所管事務概要の説明をお願いいたします。  なお、個々にご指名はいたしませんので、順次、自己紹介していただいた後、引き続き、所管事務概要の説明をお願いいたします。 ◎大谷内 子ども未来局長  局概要のご説明に先立ちまして、一言、ご挨拶を申し上げます。  私ども子ども未来局におきましては、平成22年度に策定いたしましたさっぽろ子ども未来プラン(後期計画)に掲げる基本理念でございます、子どもの権利が尊重され、子どもの輝きがすべての市民を結ぶまちの実現に向けまして、教育委員会を初めとしました関係部局と連携し、また、市民や企業の方々などの関係者とともに、さまざまな施策、事業に取り組んでいるところでございます。  近年の少子化などによりまして、子どもと家族を取り巻く環境、それから社会情勢が大きく変化している中でございます。この中にあって、個々の状況に応じ適切に対応するため、職員が一丸となって取り組んでまいる所存でございます。特に、子ども・子育て関連3法の本格施行が平成27年度に予定されておりますが、これに向けまして、子ども・子育て会議の設置などに積極的に取り組みまして、子ども・子育て支援に努めてまいりたいと考えているところでございます。  委員の皆様におかれましては、今後ともご意見、ご指導を賜りますようよろしくお願いいたします。  ここで、子ども未来局の各部長から自己紹介をさせていただきたいと思います。  なお、本日、業務、診療の関係で田邊療育担当部長が欠席させていただいております。ご承知いただきたいと思います。  (理事者自己紹介) ◎大谷内 子ども未来局長  それでは、子ども未来局の概要につきまして、お手元の資料に基づきまして、各部長から簡潔にご説明させていただきます。 ◎浦屋 子ども育成部長  子ども育成部所管事業等についてご説明申し上げます。  お手元の子ども未来局の概要を1枚めくっていただいて、1ページをごらんください。  子ども育成部は、子ども企画課、子どもの権利推進課の2課体制、職員定数は29名となっております。  右側の枠内に事務分掌がございますが、一番上の子ども企画課では、次世代育成支援対策の企画立案、児童会館、ミニ児童会館の整備及び維持管理、放課後児童健全育成事業などを担当しております。その下の子どもの権利推進課の事務分掌でございますが、少年の健全育成に係る事業の企画立案、実施や、子どもの権利の推進に関すること、若者支援に関することなどを担当させていただいております。  次に、2ページの一番下の行でございますが、子どもの権利救済事務局長は私が兼務させていただいておりまして、職員定数は3名となっております。事務分掌は、子どもの権利侵害の相談及び救済の申し立て等の事務をとり行っております。  続きまして、平成25年度における予算と主要事業について、1枚めくっていただきまして、4ページの資料でご説明申し上げます。  一番上の予算総括表にありますように、子ども未来局全体の予算総額は約780億円で、前年に比べまして約23億円、率にして3%の増となっております。次に、その下の子ども育成部の予算総額でございますが、子どもの権利救済事務局分を含め約46億円、前年度に比べまして約4,200万円、率にして0.9%の増となっております。  その下の主要事業の表でございますが、初めに、子ども育成部の1段目の子どもの権利推進事業費ですが、札幌市子どもの最善の利益を実現するための権利条例に基づき、まちづくり等への子どもの参加促進などを行ってまいります。  次に、子どもの権利救済機関運営管理費でございますが、権利侵害から子どもを救済するため、子どもの権利救済機関におきまして、2名の救済委員、3名の調査員、7名の相談員が問題解決に当たってまいります。  その下の子どもの体験活動の場整備費でございますが、子どもの自立性、社会性、創造性を高めるため、旧真駒内緑小学校の跡施設を活用し、子どもがさまざまな体験活動を行うことができる空間を整備してまいります。  次に、ワーク・ライフ・バランス推進事業費及び事務所内保育施設設置促進事業費ですが、働きながら子育てできる環境づくりのため、ワーク・ライフ・バランスの普及啓発を行い、また、市内で新たに事業所内保育施設を設置する企業に対して設置費用の一部を助成することになっております。  その下の札幌市児童育成会運営委員会補助金児童会館運営管理費及びミニ児童会館運営管理費でございますが、今年度は、児童クラブ民間児童育成会の登録児童の対象学年を6年生まで拡大して実施してまいります。  次に、ミニ児童会館施設設備整備費でございますが、教室改修等により、再整備1館を含め、8館のミニ児童会館を整備するとともに、余裕教室のない学校で放課後にあいている特別教室等を活用する放課後子ども館を2カ所整備する予定となっております。  最後に、若者支援施設運営管理費でございますが、ことし4月に大通バスセンタービル2号館に移転、開設いたしました若者支援総合センターの利便性向上にあわせ、若者活動センター4館を加え、5館のネットワークを生かした自立支援事業を推進するなど若者の社会的自立に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 ◎福田 子育て支援部長  引き続いて、子育て支援部の所管事業につきましてご説明申し上げます。  初めに、機構と事務分掌についてでございます。  資料の1ページから2ページにかけて、子育て支援部の機構図が掲載されておりますので、ごらんいただきたいと思います。  子育て支援部は、子育て支援課、保育課及び北、東、白石、豊平、清田、西、手稲の7カ所の各区保育・子育て支援センターを合わせた9課体制で、職員定数は414名となっております。  続きまして、右側の枠内でございますが、事務分掌を記載させていただいております。  1ページ目の中段でございますが、子育て支援課は、地域子育て支援事業の企画・推進、母子寡婦福祉関係事務の総括調整、児童手当・児童扶養手当災害遺児手当特別奨学金の支給事務の総括調整、子育て支援総合センターの管理運営、保育所の整備計画、私立幼稚園への助成に関する事務などを担当しております。  次に、その下の保育課でございますが、21カ所の公立保育所、3カ所の公設民営保育所及び207カ所の私立保育所に対する運営指導でございますとか、保育所入所児童に係る費用徴収などを担当しております。  また、2ページ上段になりますが、札幌市内に7カ所あります区保育・子育て支援センターでは、保育を実施するほか、地域子育て支援事業の実施や子育てに係る他機関との連携・調整などを担当しております。  続きまして、平成25年度における主な事業と予算の概要についてでございます。  お手元の資料の4ページをごらんください。  上の1の予算総括表の3段目になりますが、子育て支援部の予算総額につきましては約698億円で、前年度に比べまして約25億円、率にして3.7%の増となっております。  それでは、主な事業の概要について、ただいまごらんいただいている4ページの2の主要事業の表に沿ってご説明させていただきます。  初めに、子育て支援部の1段目の母子家庭自立支援給付金事業費でございます。看護師や保育士等の資格取得に向けた給付金の支給を行い、母子家庭の経済的自立を支援してまいります。  次に、地域子育て支援事業費及び拠点型常設サロンモデル事業費でございます。地域における子育てを支える環境づくりとして、子育てサロンに対する運営費の助成などを実施してまいります。  次に、児童手当費でございます。中学校修了までの児童を養育する父母等に児童手当として支給するものでございます。  続きまして、区保育・子育て支援センター整備費でございます。白石区では、白石区複合庁舎の一部として区保育・子育て支援センターを移転整備し、また、南区におきましては、旧真駒内緑小学校跡施設を活用した整備を進めてまいります。  次に、私立幼稚園就園奨励費補助金でございます。私立幼稚園児の保護者に対する入園料とか保育料の一部を補助してまいります。  次に、家庭的保育事業費でございます。家庭的保育者、いわゆる保育ママでございますが、居宅等において、家庭的な雰囲気の中で少人数保育を実施してまいります。  続きまして、延長保育事業費、一時保育事業費及び休日・夜間保育事業費でございます。子育て家庭の多様な保育ニーズに対応するための取り組みを進めてまいります。  次に、さっぽろ保育ルーム運営支援事業費補助金でございます。認可外保育施設における保育の質の向上や保護者の負担減を図るため、一定の基準を満たす施設に対して運営補助を行ってまいります。  続きまして、私立幼稚園預かり保育運営支援事業費補助金でございます。認可保育所と同程度の時間帯及び期間で預かり保育を実施する私立幼稚園に対し、運営費の一部補助を行ってまいります。  次に、幼稚園保育室運営支援事業費補助金でございます。幼稚園において、空き教室等を活用していただいて、一定の基準を満たす保育事業を行っていただく場合に、運営費の補助を行っていくものでございます。  次に、私立保育所整備費等補助金でございます。平成25年度におきましては、9カ所の新築、6カ所の増改築などを行い、これにより、保育所定員は1,210人の増を予定しているところでございます。  最後になりますが、飛びまして、13ページの特別会計でございます。  母子寡婦福祉資金貸付会計でございますが、母子家庭等経済的自立の支援に必要な資金として、予算総額は約2億3,000万円を計上させていただいているところでございます。 ◎難波 児童福祉総合センター所長  所管事業等につきましてご説明させていただきます。  初めに、機構でございますが、資料の2ページ中段をごらんください。  児童福祉総合センターは、児童福祉総合センター所長発達医療担当部長療育担当部長及び児童相談所担当部長のもと、児童療育課発達医療センター相談判定課の3課体制になっており、職員定数は177名となっております。  次に、右側の枠内の事務分掌でございます。  児童療育課では、児童福祉施設等への措置費の支弁及び保護者からの負担金の徴収、発達に心配のある子どもへの療育支援事業児童発達支援センターの運営等を担当しております。  その下の発達医療センターですが、発達のおくれや障がいがある子どもの専門診療所として、診察、検査、治療及び機能訓練等を行っております。  その下の相談判定課ですが、札幌市児童相談所として、子どもに関するさまざまな相談を受け、必要に応じて一時保護を行うとともに、心理判定や医学的診断などに基づいて措置を決定する業務などを担当しております。  続きまして、平成25年度における主な事業と予算の概要についてご説明いたします。  お手元の資料をめくっていただきまして、4ページをごらんいただきます。  上の予算総括表の4段目になりますが、児童福祉総合センターの予算総額は約36億円、前年度に比べまして約2億3,000万円、率にいたしますと6.0%の減となっております。  それでは、主な事業の概要につきまして、ただいまごらんいただいています4ページの2の主要事業の表に沿って説明をさせていただきます。  まず初めに、児童福祉総合センターの1段目の児童相談所運営管理費でございます。児童相談の支援に要する経費であり、障がいのある子どもに関する相談でありますとか、深刻化する児童虐待の早期発見・早期対応等の充実に努めます。  なお、本年1月に豊平区で起こりました児童死傷事件につきましては、現在、検証委員会でご議論いただいているところでございます。この結果等を踏まえ、再発防止に努めたいと考えております。  次に、児童家庭支援センター運営費補助金等でございます。児童に関する相談・助言を行う児童家庭支援センター4カ所に対して補助を行っております。  次に、子ども安心ホットライン事業費です。24時間365日体制で児童虐待など子どもにかかわる電話相談を実施しているところでございます。  次に、児童福祉施設措置費でございます。児童養護施設等に措置する児童にかかわる措置費の支弁でございます。  また、その下にございます児童福祉施設給付費は、障がい児施設の利用契約制度における札幌市負担部分にかかわる経費でございます。  最後に、発達医療センター運営管理費でございます。発達のおくれや心身の障がいが疑われる子どもへの発達支援、育児支援や日常生活相談など総合療育の推進に係る経費でございます。 ○井上ひさ子 委員長  ただいまの説明に対して、質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○井上ひさ子 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  ここで、理事者交代のため、委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後1時20分       再 開 午後1時22分     ―――――――――――――― ○井上ひさ子 委員長  委員会を再開いたします。  次に、教育委員会の理事者の紹介及び所管事務概要の説明をお願いいたします。  なお、個々にご指名はいたしませんので、順次、自己紹介をしていただいた後、引き続き、所管事務概要の説明をお願いいたします。  (理事者自己紹介) ◎町田 教育長  初めに、私から、平成25年度の札幌市教育委員会の包括的な方針についてご説明させていただき、その後、教育次長より、教育委員会の概要等につきましてご説明いたします。  初めに、お手元にお配り申し上げております資料の1ページの札幌市教育推進の目標・指針をごらんください。  札幌市の教育推進の目標につきましては、未来を切り拓く人間性豊かで創造性あふれる自立した札幌人という形で上げさせていただいております。札幌の豊かな自然や社会、文化の中で学び、生活した者が、ふるさと札幌に根差しながら、国際的な視野を持ち、自立した人間として、みずからの夢や希望に向かって挑戦し、生涯にわたって成長し続けてほしいとの思いを込めたものでございます。私どもは、この実現に向け、全力を挙げて取り組んでいくものでございます。  また、この包括的な目標のもとに、三つの目標を示しております。一つは、自らの夢や希望に向かってねばり強く挑戦し、努力するたくましい心身をはぐくむ、一つは、自他ともに尊重しともに支え合う思いやりのある心をはぐくむ、そして、もう一つが、ふるさと札幌に根ざし国際社会で活躍する豊かな創造力をはぐくむでございます。  次に、指針でございますが、これは目標を実現するために、各教育段階等を念頭に置きまして、推進すべき方向性を個別化、具体化し、幼児教育、義務教育、これは小・中学校教育ですが、それから、高等学校教育特別支援教育、生涯学習の五つの指針を定めております。そして、それに対応する個別計画を策定し、その推進に努めているところでありますが、先ほど申し上げた自立した札幌人を実現していく上で、全ての教育段階を貫く、学校、家庭、地域、そして関係機関等との幅広い実効性のある緊密なネットワークの充実は欠かせないものと考えております。情報発信を一層進めるとともに、学校、家庭、地域、行政が一体となって社会全体で子どもを育む体制の確立に向けて努めてまいる所存でございます。  なお、現在の計画につきましては、国においては第2期の教育振興基本計画の検討がなされている状況や、教育委員会が所管しております個別計画の中に終了年次を迎えるものが出てきていることから、既存の諸計画を一本化した新たな教育振興基本計画の策定に向けまして、議会を初め、有識者や公募市民などから成る検討会議などのご意見を十分踏まえながら検討を進めていきたいと考えております。未来の札幌を担う子どもたちが健やかに成長していくため、教育委員会が果たすべき役割は非常に重要でございます。札幌市の教育行政のため、誠心誠意、その職責を果たす所存でございます。よろしくお願いいたします。  引き続き、教育委員会の概要等につきまして、教育次長よりご説明申し上げます。 ◎西村 教育次長  私から、教育委員会の概要についてご説明申し上げます。  資料の2ページの2の札幌市教育委員会行政機構図・事務分掌をごらんください。  事務局に置く部といたしましては、生涯学習部と学校教育部の2部があり、ほかに部に準ずるものとして中央図書館がございます。また、課の組織といたしましては、事務局全体で八つの課、そのほか事業を実施するための担当課長を別途置いております。  次に、3ページの3の市立学校の概要をごらんください。  札幌市には、幼稚園から高等学校まで合わせて325校があり、平成24年5月1日現在で、幼児、児童生徒数は14万4,349人です。また、これらの市立学校の職員数は、教職員が8,796人、その他学校職員が929人、合わせて9,725人となっております。
     続きまして、平成25年度の教育費予算についてご説明いたします。  4ページの4の平成25年度教育費予算の1の予算総括表をごらんください。  平成25年度教育費予算額でありますが、総額347億3,800万円余り、前年度に比べ10億円余り、率にしますと2.9%の減となっております。平成25年度の予算編成におきましては、子どものいじめ、自殺予防対策の取り組みを一層進めるとともに、教育支援センターを設置するなど、不登校の子どもや保護者に対して学校とともに支援する体制の充実を図ってまいります。また、学校改築などの施設整備のほか、平成27年度に開校を予定しております市立札幌開成中等教育学校の開校準備など、教育を取り巻く諸問題の改善に取り組んでまいります。  各部ごとの予算額については、資料記載のとおりとなっております。  私からの説明は以上でございますが、2の主な事業の項目を含めた各部の概要につきましては、各部長からご説明いたします。 ◎梅津 生涯学習部長  資料の2ページにお戻りをいただきまして、2の機構図・事務分掌をごらんください。  生涯学習部は、教育委員会の事務に関する総括的事項学校配分予算に関する事務を所管するほか、学校、家庭、地域等の連携を図りながら、多様な学習機会を提供するなど各種生涯学習施策の推進や、生涯学習センターを初めとした社会教育施設の運営等を行っております。また、生涯学習部には、市立学校、幼稚園の管理運営、教材等整備、施設の改築、耐震補強等に関する事務等を所管する学校施設担当部長を置いております。  次に、平成25年度教育費予算のうち、生涯学習部所管事業についてご説明いたします。  資料の4ページの平成25年度教育費予算、2の主な事業の生涯学習部の欄をごらんいただきたいと思います。  まず、学校の施設管理や運営に係る費用でございます小学校・中学校・高等学校・特別支援学校運営管理費におきまして、校務支援システム構築事業に係る経費を計上しております。これは、平成25年4月から、教職員の校務の効率化を図り、教育の質を向上させること等を目的に、市立の全学校で運用を開始している校務支援システムの利用に係る経費となります。  次に、少し飛びまして、学校新築費でございます。これは、平成27年度に開校予定の市立札幌開成中等教育学校の新築工事を行うものでございます。  次に、学校改築費でございますが、主要なものといたしましては、南郷小学校及び東札幌小学校校舎改築等を実施いたします。  次に、二つほど飛びまして、太陽光パネル設置費でございますが、小学校、中学校で42校の工事と24校の実施設計を行います。また、災害による停電などに備えて、太陽光パネルから、直接、電力を受け取ることのできる自立コンセントの設置も行います。  次に、災害対策環境整備費でございますが、屋内運動場の窓ガラスへの飛散防止フィルムの貼付等非構造部材の耐震化等、学校施設における児童生徒の安全及び災害時の避難所としての機能の確保を行うものでございます。 ◎金山 学校教育部長  私から、学校教育部の所管事務についてご説明いたします。  再び、2ページの機構図・事務分掌をごらんいただきたいと思います。  学校教育部は、札幌市立の幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の入学や退学など就学に関する事務、教科用図書の採択、奨学金制度の運用や就学援助、児童生徒の健康にかかわる学校保健に関する事務、教職員にかかわる人事、給与、服務の取り扱い、健康管理及び教育制度の調査研究に関する事務を所管しております。また、平成27年度に開校予定の市立札幌開成中等教育学校の開校準備のため、中等教育学校担当課市立札幌開成高校内に設置しております。また、当部には、指導担当部長教育研修担当部長を置いておりますので、それぞれの所管事務についてもご説明いたします。  まず、指導担当部長ですが、各校長、園長及び教員に対して、学校経営及び学校教育の専門的事項についての指導・助言に関する事務や、教育の推進に係る施策の企画立案等に関する事務を所管しております。  次に、教育研修担当部長ですが、教職員に対する研修、教育に関する専門的事項の調査研究、教育相談等に関する事務及び札幌市全体の幼児教育の水準向上を図るための各種施策の推進に関する事務を所管しております。  続きまして、平成25年度教育費予算のうち、学校教育部所管事務についてご説明いたします。  5ページの学校教育部の欄をごらんいただきたいと思います。  最初に、市立中等教育学校開校準備事業費でございます。平成27年度に開校予定の市立札幌開成中等教育学校開校に向けた具体的な教育内容や学校運営方法の検討などを行うこととしております。  次に、特別支援教育支援員活用事業費ですが、小・中学校において、特別な教育的支援を必要とする児童生徒に対し、学校生活上での必要な支援を行う学びのサポーターの活用校について、平成24年度の275校から290校へ拡大いたします。  次に、子どものいじめ・自殺予防対策総合プロジェクト事業費ですが、学校と教育委員会が一丸となっていじめ問題に対する取り組みを一層進めるとともに、命を大切にする指導を徹底し、自殺予防に資するため、命の大切さを見詰め直す月間を設けるほか、子どものいじめ・自殺予防対策のさまざまな事業を実施いたします。  次に、スクールカウンセラー活用事業費ですが、小学校1校当たりの配置時間数を3時間ふやし、年間51時間といたします。  次に、スクールソーシャルワーカー活用事業費ですが、現在の6人体制から1人ふやし、7人体制といたします。  次に、心のサポーター配置モデル事業費ですが、不登校の子どもや家庭に対し、きめ細かな支援を行う心のサポーターを中学校40校に配置するとともに、小学校5校には、心のサポーターの指導・助言等もあわせて行う心のサポーター主任を配置するものです。  なお、学校に配置するに当たっては、既に配置されている学びのサポーター等の他事業との混同を避けるなどの配慮から、心のサポーターにつきましては、相談支援パートナー、心のサポーター主任につきましては、相談支援リーダーという呼称を使用しております。  次に、進路探究オリエンテーリング事業費ですが、中学生の学習意欲を高め、より主体的に学ぶ力を育むことを目的として、専修学校、各種学校と連携し、夏休み期間中に札幌市内及び近郊の各種学校、専修学校等を会場とした中学生対象の職業体験講座を実施いたします。  最後に、教育支援センター設置事業費ですが、これまで、不登校の子どもへの対応を行ってきた学校に設置されている相談指導学級に加え、そこにも通うことが困難な子どもへの支援を行うため、学校外における子どもの居場所を市有施設である白石区のリフレサッポロ内に設置いたします。 ◎江本 中央図書館長  機構図・事務分掌は、2ページ目の一番下をごらんください。  図書館では、資料の収集、整理、閲覧、貸し出し、相談業務、普及事業などを行っております。  図書施設の数は、12ページの6の社会教育施設一覧の(2)図書館施設にございますように、中央館と九つの地区図書館を含めて45カ所ございます。平成23年度末で、蔵書冊数は約253万冊、年間貸し出し冊数は約756万冊でございます。  次に、平成25年度の予算は、5ページの下の欄をごらんください。  一つ目の図書館電算システム再構築事業費は、図書資料の検索機能を強化するなどシステム全体の改良を行うとともに、新たなサービスとして電子書籍の貸し出しやSAPICAに図書貸し出しカードの機能を付加しますが、これらを行うための詳細設計費や新システム移行作業費でございます。  二つ目の中央図書館フロア改修費は、中央図書館1階、2階のフロア改修及びそれに伴う書架、資料の配置変更等を実施する経費でございます。  次に、三つ目の(仮称)絵本図書館整備費は、新たに整備される白石区複合庁舎内に幼児が絵本を存分に楽しめる図書閲覧室などを整備するための実施設計費、また、読み聞かせを行うボランティアを初め、子どもの読書活動にかかわる方々の意見を取り入れたサービス内容を検討するための懇談会の開催や、他都市事例の調査などに係る経費でございます。 ○井上ひさ子 委員長  ただいまの説明に対して、質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○井上ひさ子 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  ここで、理事者交代のため、委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後1時40分       再 開 午後1時41分     ―――――――――――――― ○井上ひさ子 委員長  委員会を再開いたします。  次に、外部指導者による体罰についてを議題といたしまして、資料に基づき、理事者より説明を受けます。 ◎金山 学校教育部長  外部指導者による体罰についてご報告させていただきます。  まず、本事案が判明する契機となった体罰に係る実態調査についてご説明いたします。  なお、概要につきましては、お手元に資料をお配りしておりますので、ごらんいただきたいと思います。  文部科学省から、平成25年1月23日付の通知により、教育職員による児童生徒に対する体罰について、教育職員、児童生徒及び保護者を対象とした調査を行い、その実態を正確に把握し、体罰禁止の徹底を図るよう、要請がありました。  札幌市教育委員会では、2月14日に、小・中・高・特別支援学校長宛て体罰の実態調査に係る通知を発出し、2月20日から21日にかけて各学校から全児童生徒、保護者に対して調査用紙を配付いたしました。調査用紙につきましては、対象となる児童生徒及び保護者に対して、約19万7,000枚配付し、約15万枚の回答となっております。各学校で回収した調査用紙につきましては、未開封の状態で市教委へ提出され、調査用紙を開封、点検した上で、3月8日、全てを各学校に返却しております。そのうち、市教委が体罰の可能性が少しでもあると思われる事例を指摘したものにつきましては、各学校において、該当職員、該当児童生徒、保護者等から事情を聞く等の事実確認を行うこととしております。  なお、体罰に係る実態調査の結果につきましては、4月30日までに文部科学省宛て報告することとなっております。  以上、ご説明いたしましたとおり、現在、体罰に係る実態把握のための調査を行っているところでございますが、この調査の過程で市立中学校における外部指導者による体罰の可能性があると思われる事例が確認されました。  当該中学校においては、学校長が関係生徒及び当該部活動の外部指導者から、直接、聞き取りを行い、当該外部指導者に体罰を行ったという認識はないものの、たたく、蹴るといった行為があったと学校長は判断し、当該外部指導者を3月26日付で解任いたしました。学校長が3月末で定年退職したことから、4月からは新学校長がこの件についての対応を引き継いでおります。  学校長は、本件に関する学校の対応について、関係生徒及び保護者から十分理解を得られていないと判断し、4月3日、市教委に連絡し、今後の方針を確認しながら、当該外部指導者と改めて面談を2度実施いたしました。その中で、当該外部指導者は、体罰という認識はないが、子どもをたたいたりしたことは認めております。また、学校長、教頭みずからが、改めて一人一人の子どもから詳しく状況の聞き取りをしたところ、複数の生徒からたたかれるなどの行為を受け、内出血をしたり青いあざができたという申し出があったほか、多くの生徒からたたく行為を見たという情報も得られております。  学校長は、本件については子どもの視点で捉えていくことが重要であると考えており、教育委員会としても前校長の判断は正しいものと考えております。また、当該部活動の保護者には、これまで、説明会を随時開催するなどして学校長から経緯の説明をしておりますが、当該部活動部員及び保護者の一部からは、当該外部指導者の解任を見直すよう学校長に申し入れが寄せられているところです。当該校は、そういった子どもや保護者の思いを受けとめながら、今後の部活動のあり方や当該部活動部員を支援する体制づくりを検討し、保護者への説明及び生徒の心のケアを含めた対応に努めているところであります。  今後の対応についてでありますが、市教委としては、体罰に当たる行為については、いかなる状況があっても許されるものではないと考えており、本件については、市教委と学校が連携しながら、子どもや保護者を初め、関係する方々の理解を求めてまいりたいと考えております。また、今後、外部指導者など学校教育にかかわる教員以外の方々の体罰等の事故防止を含めたあり方等について、検討していく必要があると考えております。 ○井上ひさ子 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆細川正人 委員  私から、何点か質問させていただきたいと思います。  今、ご説明がありまして、体罰ということで学校長が認定して、そういった判断をしたということでございます。  体罰の定義については、文科省で、「教員等が児童生徒に対して行った懲戒行為が体罰に当たるかどうかは、当該児童生徒の年齢、健康、心身の発達状況、当該行為が行われた場所的及び時間的環境、懲戒の態様等の諸条件を総合的に考え、個々の事案ごとに判断する必要」があり、「その懲戒の内容が身体的性質のもの、すなわち、身体に対する侵害を内容とするもの(殴る、蹴る等)、児童生徒に肉体的苦痛を与えるようなもの(正座・直立等特定の姿勢を長時間にわたって保持させる等)に当たると判断された場合は、体罰に該当する」となっております。今回、学校長がこの定義のどの点を踏まえ、そして、具体的にどういう行為が体罰に当たると認定したのか、再度、具体的なところをお聞かせいただきたいと思います。 ◎金山 学校教育部長  今、委員からお話がございましたように、文部科学省では、懲戒と体罰の区別の中身について規定しております。  今回の事案につきましては、体罰に関する調査用紙に、体罰と思われる行為を受けた、体罰と思われる行為を行っていたところを見た等、殴るとか蹴るという身体に対する侵害を内容とする記述があり、校長が、直接、聞き取りを行った中でも同様の申し出が複数の生徒からあったことから、校長は、外部指導者による行為は、これら複数の生徒の聞き取りにより、文部科学省が示す体罰に当たると判断したものでございます。 ◆細川正人 委員  わかりました。  次に、体罰というものが特に部活動の中で行われている場合について、少しお伺いさせていただきたいと思います。  学校の部活動では、まず、子どもたちがそれぞれ自分の得意とする、あるいは、好きだ、このスポーツをやってみたい、この文化活動をやってみたいということで、自分で選んで部に入って活動していきます。その際に、子どもたちにとっては、勝ちたいからその競技をやるという考えを持っている方もいるかもしれません。しかし、私も、中学、高校、大学と部活をずっと続けてまいりましたが、そのときに考えていたのは、勝つことだけでやっているのはつまらないよねということを仲間同士で話し合っていたことがあります。では、何のために厳しい練習をするのだろうかといったときに、上手になりたい、こんなプレーができるようになりたい、あんなプレーができるようになりたい、そうした喜びを味わいたいという思いを持ち、ただ、勝つだけではないという思いを子どもたちは持っているのではないかと私は思います。そういう思いが子どもたちにはある。その中で、実は、ここが一番気をつけなければいけないところですけれども、厳しい指導にも耐えるという気持ちを持つようになる。つまり、これは体罰ということではないという思いを持つようになることも否めないものがあると私は思います。その中に、部活をしている子どもたちのさまざまな思いがあるということが一つあります。  それから、特に昨今の保護者の方々ですが、私の中学、高校では私の親が試合を見に来ることはありませんでした。今は、どの会場に行っても、まさに保護者の方々が子どもたちの活動を観戦しています。実は、ここにも、今、学校教育が抱えている一つの課題というか、視点があるのではないかと思います。それは、保護者の思いです。この思いがどこを向いているのかということも、一つ大きな点があると思います。  そして、指導する教員の方々です。実は、私が高校生のときに全日本のバスケットボールのコーチをしていた方が札幌に来られて、札幌市の指導者を指導するということがございました。そのときに、私は高校生で練習台になったことがあります。その練習の中で、失敗したらずっと走っていなければならないような練習があるのですが、そのときに、全日本のコーチの方は、失敗をしたら続けてやりなさいとは言わなかったのです。コーチは何を言ったかというと、ここでとめてください、そして、なぜ失敗をしたのか、なぜできなかったのかを子どもたちに考えさせてください、考えさせることによって次のプレーをするときに新たな技量の向上を図ることができます、決して無理強いをするような指導はしないでくださいということを言われておりました。それは、私が高校生のときで、昭和47年です。そのころから、全日本のコーチは、たたくとか、あるいは、厳しい練習をするということではなくて、考える力を養うように指導をしなさいというふうに言っていたと私は記憶しております。  今、申し上げましたように、子どもたちの思い、保護者の思い、そして、指導者がどういう思いでこれに携わっていかなければならないのかという課題が出てくるのだろうと思います。  そこで、体罰というのは、どんなにいい指導者であっても、そういったことがあってはならないという観点で、体罰はやめてくださいという通知だけでいいのか。今後、教育委員会として、体罰を防いでいくための方策をさまざまな点で研究あるいは検討してやっていかなければならないだろうと思うのですけれども、教育委員会としては、そのことについてどうお考えになって今後の対応をされていこうとしているのか、その点についてお伺いいたします。 ◎金山 学校教育部長  今、委員からお話がありましたが、部活動というのは、教育活動の中で行われております。その意味では、子どもの思い、保護者の思いはあったとしても、学校教育の中で部活動が子どもたちにとってどのように有意義であるかという視点が大事かと思います。そういう意味では、今のお話にありましたように、子どもに考えさせるという視点は、教育的観点からもやはり大事な部分だろうと思っております。  教職員に対しましては、教育委員会として、体罰防止に関する指針あるいは取り組みについて示してきているところであります。外部指導者につきましては、これまで学校長がそれを依頼して頼んでいるという観点から、教職員と同じようなかかわり方はなかったわけですが、このような事案がありましたことから、今後、教職員のことを参考にしながら、外部指導者へのかかわり方については検討してまいりたい、このように考えております。 ◆細川正人 委員  子どもたちは、部活動を通じて、自分がうまくなることと、もう一つは仲間づくりをしていくことがあって、その中で成長していく過程を踏まえるものだと思っておりますので、私は、部活動は学校教育の中で重要な位置を占めているのだろうと考えております。その中で、体罰があってはならぬということで、そこの押さえをしっかりとした上で教育委員会でも各学校に指導していただきたいなというのが一点ございます。  もう一つ、観点が変わりますが、現在の札幌市の外部指導者の状況です。単純に言えば400人いるのだということで、いろいろな資料をいただきました。一番多いところでは体操競技で新体操が38人ですが、いわゆる学校の先生方が経験したことのないスポーツもあったりするのだろうと思います。そうした中で、外部指導者は、今、中学校の教育課程の中で大変重要な位置を占めてきてしまったと言ってもいいと思うのですね。  そこで、外部指導者の体罰という問題があって、いわゆるボランティアの方々が、これだったらもういいかなという思いになって指導する方がいなくなってしまったら、一番悲しい思いをするのは誰かというと、部活動でこのスポーツをしたいと思っている子どもたちだろうと思います。この問題は、実は、西村教育次長とも、昔、大分やらせていただいて、いわゆる外部顧問という制度もつくっていただきました。それは、中学校の先生が部活動の顧問になってくれないといった問題があってそうなってきたということもありまして、現状でもこういった形で外部指導者の方々が多いということは、まさに学校の教育現場の中でなかなかそういう指導をできない状況にあるということだと理解しております。  そこで、子どもたちが悲しい思いをすることになってはならぬと思うわけでございますので、今後、外部指導者のあり方について、教育委員会としてどのようにしていくおつもりであるのか、その方向性を確認させていただきたいと思います。 ◎引地 指導担当部長  今、委員からご指摘がございましたとおり、私どもは、部活動にとっては外部指導者の力をかりるということは、専門性、人柄等が非常に重要なものと認識しております。今、400名の外部指導者に中学校の部活動に貢献していただいておりますので、何とか部活動の発展、活性化のために、今後も外部指導者がやりやすいように、参加しやすいような方向でぜひ考えていきたいと思っております。 ◆細川正人 委員  そういった意味では、やはり、今、非常に重要な位置を占めている外部指導者ですから、体罰があってはなりませんが、ちゃんと活動できるような、しやすいような仕組みをつくっていって、仲間づくり、あるいは、下級生や上級生を思う心を育てて、子どもたちに人としての成長を促していく形の部活動がこれからもしっかり続けていけるように、教育委員会の皆さんには学校を指導していただきたいということを求めまして、私の質問を終わります。 ◆長谷川衛 委員  私からも、何点か質問させていただきます。  私も、長いこと、学校現場で部活動の指導をしてきました。そんな中で、さまざまな自分の反省もありますし、いろいろな活動を見てきて自分ではさまざまな問題点もつかんできておりますが、部活動そのものについては、日本の制度は大きな課題を背負っておりまして、本当に根本からどうしていくのかというところでは課題が多いのです。それは後ほど述べさせていただくことにして、きょうは、報告事項でありますので、やはり、学校のスポーツの部活動と体罰の問題に絞って質問していきます。  先ほど細川委員からも質問がありましたので、学校長の今回の解任の判断は一定程度わかりました。しかし、大事なのはやはり子どもたちです。相手が中学生という子どもたちで、当然、学校の場で行われている活動ですから、私は教育的な配慮が一番大事だと思うのです。学校は、子どもたちが中心です。  そういう点で、もう一度、確認の質問になりますが、学校長は、どのような教育的な配慮のもとで判断を下したのか、教育的配慮という観点ではどのように押さえておりますか。 ◎引地 指導担当部長  先ほども申し上げたとおり、体罰に関する調査用紙に、体罰と思われる行為を受けた、体罰と思われる行為を行っているところを見たとの身体に対する侵害を内容とする記述がありまして、前校長が、直接、聞き取りを行った中でも同様の申し入れが複数の生徒からあったことから、学校長としては、生徒からの直接の聞き取りの内容を重く受けとめて、生徒側の視点に立って体罰に当たると判断し、解任したものでございます。 ◆長谷川衛 委員  私は、今回の体罰問題というのは大変大きな問題だと思っているのですよ。今、例えば、社会問題になっている柔道連盟の問題もありますが、各高校でもいわゆる勝利至上主義によるさまざまな体罰の問題が出てきていますね。全国的にこの問題をどうするのか、と。日本として、一つはアスリートのつくり方をどうするのかということと、もう一つは、学校教育での指導のあり方をどうするのか。すなわち、スポーツという名のもとに体罰がずっと行われてきた、私たちは、ここをもう一度しっかり見詰め直す必要があると思うのです。  僕も、さっき言いましたように、指導してきながらたくさんの問題点も見てきましたし、自分としても危ういなというところは、今、考えるとあります。結局、自分はいいと思ってやっていても、問題は子どもたちがどう受けとめるかなのです。幾ら立派な指導者と言われても、人間関係が崩れたところでは、もう指導は行き届かないのです。子どもは離れるだけなのです。離れてはだめだ、そのためにはどうしたらいいかというのが学校教育の問題だと思います。  でも、歴史を考えてみますと、皆さん、どうですか。私もずっと自分の生い立ちを考えてみても、随分、たたかれてきました。たたかれることは、自分が悪かったな、悪さをしたなということがほとんどだったのですが、そうでもない場面もやっぱりあるのですよ。納得がいかない。ここが一番大事な部分です。納得いかないのに、なぜこういうことをされるのかと。そうすると、そこに残るのはいわゆるトラウマで、精神的なダメージが大きいのですね。  そういう部分では、原因は一体どこにあるのか。やはり、指導者のおごり、高ぶりというものが体罰を容認してきた、また、される側も、そういうことは仕方がないのだという泣き寝入りで、この間、日本の独特の指導が一部でずっと行われてきたのではないか。そう考えると、やはり、これを機会に学校教育全体で部活動のあり方をそれぞれがもう一度捉え直す場面がなければいけないし、これを一過性のもので終えてはならないなと私は思います。  そこで、非常に漠然とした質問で悪いのですが、2点目に、教育委員会として、社会的な問題も含めて、スポーツをめぐる体罰の問題をどのように認識しておられるのか、お聞きしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。 ◎引地 指導担当部長  部活動は、学校教育の一環として行われるものでありまして、生徒をスポーツや文化等に親しませて、責任感、連帯感の涵養を図っていくものでございます。また、部活動の指導に当たる教員等は、生徒の心身の健全な育成に資するように、生徒の健康状態等の十分な把握や、チーム内の望ましい人間関係の構築等に留意して、適切に指導していくことが必要と認識しております。  教育委員会といたしましては、体罰を厳しい指導と正当化するのは誤りであり、決して許されるものではないという認識のもと、各学校への働きかけも進めてまいりたいと思っております。 ◆長谷川衛 委員  これは、自分で質問していても、本当に幅が広い部分とデリケートな部分がかなりありますので、非常に質問しづらいのです。しかし、やはり、今述べてきましたけれども、僕は、教育界としても、当然、教育の原点として本当に体罰があってはならないわけですから、もう一回、その原点を見詰め直す機会にしていただきたいなと思います。  先ほども言いましたように、学校というところは、子どもたちが楽しく、かつ、安全に生活できる場所でなければなりません。しかし、教員の場合、現状の置かれている立場というのは、この間、ともするとほとんどボランティアみたいな形で、勤務時間外活動ということで遅い時間までずっとやってきたのですよ。それは、ほとんどボランティア精神です。私も、土・日に子どもたちと楽しく部活動をやりながらも、家庭では、母子家庭だ、お父さんはどうしていないのだと言われ、また、近所では、あんた、自分の子どもをもう少し大事にしたほうがいいのではないかと言われながらも、やはり、教育的なこととしては急にやめるわけにもいかないと思ってやってまいりました。しかし、だからといって、おごり、高ぶりで何をやってもいいということにはならないと私は思います。  ただ、デリケートな問題を含んでいますから、現場の指導者からは、もう、こんなに一生懸命やっているのに、そんなに細かく言うのか、俺はもうやりたくないという声もあるかもしれません。そこのところが大事で、そこでどう理解をしていくのか。体罰を認めた上での教育はあり得ないわけですから、もう一度、原点を見詰め直して頑張っていただきたいと思うのですが、教育長はこの問題をどのようにお考えですか。 ◎町田 教育長  今、委員がお話しになったとおり、学校というものは、子どもたちにとって安全・安心な場所でなければなりません。これは、そのとおりだと思います。学校においては、子ども同士からであっても、ましてや学校にかかわる大人から何か暴力を受けるということは、決してあってはならないわけでございます。  学校教育法第11条は、教員に懲戒権を認めておりますが、その第11条のただし書きでは体罰は完全に否定されております。私は、いろいろ難しい指導の状況にあるということはわかっておりますが、児童生徒の問題行動に対する懲戒であったとしても、身体への侵害に当たるもの、例えば、殴るとか蹴るなどの有形力の行使は許されないというのが全く原則だと考えております。これは、部活動の場合でも同然です。例えば、生徒を発奮、激励するという教育的目的を持っていたという弁解があったとしても、身体への侵害行為は許されません。部活動の指導方法に十分に留意するべきだと思います。学校現場では、子どもに対する体罰の禁止原則を貫くべきだと私は思っております。 ◆長谷川衛 委員  今、教育長から答弁をいただきました。  最後に、意見等になりますが、その根底にあるのは信頼関係ですけれども、信頼関係があったから体罰が許されるというものではありません。しかし、そのことを誤解している指導者が意外と多いのではないかと私は思うのです。もう人間関係ができているのだからいいのだよと。ところが、本当はできていない。本当にきちんとした形での構築は、そう簡単なものではありませんから、根本にある人間関係と暴力を一緒にしないでもらいたいなと思います。  最初に言いましたけれども、実は、部活動の問題は根の深い問題でして、課題が多いということで私も議会で何回か質問してきましたが、これからもぜひ取り組みたいのは、制度としての部活動がどうあるべきなのか。これは、まだまだ根が深いのですよ。そして、中体連という組織も実は課題の多い組織で、これと現状の指導者の問題、部活動の顧問の問題と全部つながってくるのです。私の理想は、できれば、社会体育といいますか、欧米並みに、学校教育とは別にして本当の意味でのスポーツ指導者が指導できる組織をつくっていきたいのですが、日本の場合はなかなかすぐにそういうふうに移行できていない現状がありまして、今後の課題として自分なりに取り組んでいきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 ◆涌井国夫 委員  私からも、何点か質問したいと思います。
     当初、文科省から市教委に対して、体罰に係る実態調査ということで来たわけでございます。今現在、調査中であり、今月中に文科省に提出するのだというお話でございますが、これを見ますと調査用紙は未開封のまま現場から市教委に集まってくるということでいいわけですね。教育委員会のほうで開封し、調べて、その上でどういうふうに使うか、その対応を考えていくということでいいのでしょうか。 ◎金山 学校教育部長  冒頭の報告で申し上げましたけれども、最初は、文部科学省からの依頼を受けまして学校に調査をかけました。それに基づきまして、子ども、保護者が調査用紙に記入したものを学校では未開封のまま受け取り、未開封のまま教育委員会に送られてきております。それを、一旦、私どもであけまして、いろいろ記載されている中から体罰が疑われるものについて、再度、学校に戻しまして、その中身を学校で調査しております。そして、先週末までに学校で調査したものが、再度、帰ってくるという流れになっております。 ◆涌井国夫 委員  ということは、今回の外部指導者による体罰の事案については、全体の中でこの1件だったということでよろしいのでしょうか。つまり、ほかの学校にもこういったような案件がもしあれば、基本的には同じような対応をとらなければいけないので、その辺はどういうふうに考えておりますか。 ◎金山 学校教育部長  最初の、学校からこちらのほうへの調査用紙の中では、まず、これが1件ございました。今、体罰が疑われるものについて戻しておりますので、各学校で調べた段階でその結果がまた改めて出てくると思っております。 ◆涌井国夫 委員  まだ、件数とかなんかは発表する段階ではないという状況で、今、戻しているという状況ですね。これは、いつぐらいに明らかになってくるのですか。 ◎金山 学校教育部長  先ほど申し上げましたように、先週末が締め切りでございますが、今、数十校からまだ回答が返ってきていない状況にございますけれども、今週中にはそれらを整理して、期限が4月30日となっておりますので、それまでにまとめる手だてをとっております。 ◆涌井国夫 委員  恐らく、こういった体罰というのは、札幌市内においては、この1件だけではなく、数十校にわたって疑われていることがよくわかりました。  やはり、私は、こうした体罰とかいじめを撲滅するといいますか、大人がしっかり取り組んで、なくすということが極めて大事だと思います。しかし一方で、人間である以上、体罰とかいじめというのは、恐らくなくなってはいかないのではないかというのは多くの方も指摘しているとおりでございます。したがって、常日ごろから、その芽を摘むことがやはり一番大事なのだろうと思っております。  そこで、今回は、外部指導者について全校の中の1校だけ取り上げてこういうふうに出ましたけれども、本来、外部指導者は対象になっていなかったと思うわけです。それについて、どのように整理して考えておりますか。 ◎金山 学校教育部長  今、委員からお話がありましたように、今回の体罰にかかわる実態調査につきましては、文部科学省からの通知により、調査対象者を小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の教育職員とされているために、市教委としても教育職員を調査対象だといたしました。教育職員を対象とした今回と同様の調査を、これ以外の学校にかかわっている方に実施する予定は今のところございませんけれども、このたびの事案を受けまして、今後、外部指導者による体罰の防止策等を含めた外部指導者のあり方や実態把握等の方策については、検討していく必要があると考えております。 ◆涌井国夫 委員  私も外部指導者の方を何人か知っておりますけれども、自分の仕事をしながら、本当は疲れている体ですから休めばいいのですが、ある意味では使命感の中で、生徒に対して一生懸命に全力で指導に当たっております。少しでも本人の能力が開花するように、そして、子どもたちの麗しい支えによって集団で取り組むような有益なものがたくさんありまして、その喜びの一点で全力でやっている外部指導者の方がほとんどだと思います。しかし、中には学校教育の一環であるところを若干失念するといいますか、認識がずれている方もいらっしゃるかもしれません。したがいまして、その辺もしっかりあわせながら、ある意味では研修と言ったほうがいいのかもわかりませんが、今後、外部指導者へ働きかける取り組みも必要だと私は思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。  それから、今言った外部指導者、そしてまた保護者とか、あるいは生徒もそうですが、体罰とかいじめ、また、大人の概念でしつけという言葉もありまして、それぞれ意味があります。しかし、ボーダーラインが余りよくわからないところもあるように思われますので、教育委員会の今後の取り組みとして、どういうふうになさっていくことを考えているのか、お聞かせいただければと思います。 ◎引地 指導担当部長  教育委員会といたしましては、保護者、児童生徒も含めまして、体罰に関する正しい知識を伝えるとともに、正しく判断する力もあわせてつけていきたいと考えています。また、指導者につきましても、児童生徒や保護者の心情に寄り添い適切にコミュニケーションをとりながら、児童生徒の意欲や充実感を高めていくような指導に努めていくよう信頼関係の構築を考えていきたいと思っております。また、こうした信頼関係の構築に向けて、学校訪問等のさまざまな機会を捉えて、外部の部活動指導者等も含め、資質と能力の向上を図るための研修の充実もあわせて取り組んでまいりたいと思っております。 ◆涌井国夫 委員  今回の体罰にかかわる案件については、やはり学校現場でしっかりとした考え方を持って事に当たっていかないと、曖昧にしていますと、そのまま第2、第3のこうしたことが起きてくるのではないかと思っております。  そして、もう一つ大事なのは、先ほども触れておりましたけれども、学校現場の生徒あるいは保護者の皆さんと教師との信頼関係ではないかと思っているところでございます。体罰は、絶対にやってはいけません。それは前提でございますが、その上で、信頼の中で激励など、さまざまな事柄がスポーツを通じてあろうかと思います。したがいまして、そうした信頼関係を強固にしていくためにも、先生たちへの尊敬の念、あるいは、指導者としての配慮の面、さらには子どもたちを送り出す母親としても、恐らくお互いに必要ではないかと思っているところでございます。  そういったことから、保護者との信頼関係をつくっていくことについて、教育委員会としてはどのように考えておられますか。 ◎引地 指導担当部長  教育委員会といたしましては、先ほども申し上げたように、児童生徒、保護者とのコミュニケーションをとりながら、充実感、達成感を子どもたちに生み出すような指導に努めるよう、学校に対して働きかけを積極的に行ってまいりたいと考えております。 ◆涌井国夫 委員  大事な部分は、やはり最前線で教育に携わっている現場の先生方だと思います。こうした事案が出たことによって現場で混乱がないように、教育的な考え方をしっかり持ってよりよい教育現場をつくるように全力を挙げて取り組んでいただきたい、このように要望して、終わります。 ◆小倉菜穂子 委員  私からも、何点か質問させていただきます。  ここまでさまざまなお話がありましたように、体罰は、身体的な痛みだけではなくて、自尊心を傷つけるなど、受けた子どもの心まで傷つけて、スポーツに対する情熱も奪ってしまう決して許されない行為であると考えております。そしてまた、近年、日本においてはそうしたスポーツ指導のあり方が大変問われている中であります。  今回、文部科学省の要請による体罰に係る実態調査において、生徒から部活の外部指導者による体罰と思われる行為があったとの回答があったところです。教員については、学校教育法の第11条で体罰が禁止されていたり、また、本市の子どもの権利条例の第8条でも、子どもがいじめや虐待、また、体罰から心や体が守られることを定めております。教員であれ、外部指導者であれ、体罰の行為について違いがあるわけではありませんので、学校はこれらを看過することなくしっかりとした対応をすべきことは言うまでもありません。今回、学校が外部指導者の解任を決定した経緯につきまして、先ほど来、質疑がありましたけれども、子どもの立場に立って、子どもの訴えを真摯に受けとめて、決して体罰を見過ごさず、重大な事案として判断されたということであったと思います。  その中で、この外部指導者の解任決定後に、解任に反対される保護者の方々がいらっしゃることを聞いております。ですから、学校の対応に全ての方が納得されているわけではないということであります。そのあたりは、今後、保護者や子どもたちの中にわだかまりを残してしまうのではないかということが、私としては、今、大変気にかかっているところです。  そこで、この間、伺ったところによりますと、部員の中で体罰があった、また、そういった行為は一切なかったという回答も分かれていることが調査の過程で明らかになっている中で、学校としては、よほど丁寧に物事を進めていかないと、保護者や子どもたちに十分な理解を得られず、現在のような状況を招くことが予測できたのではないかと私は思うのですけれども、教育委員会の見解を伺いたいと思います。  例えば、解任をしてしまう前に、学校としての考えを保護者や子どもに十分理解していただくために何度も話し合うとか、また、第三者に入っていただくなど、より丁寧な取り組みが必要ではなかったかとも思うのですけれども、この点についても伺いたいと思います。  そして、現在、子どもたちや保護者が疑心暗鬼になっておられる状況にあるかと思いますが、この状況の回復に向けて今後どのように取り組んでいくのか、その点についてもあわせて伺いたいと思います。 ◎引地 指導担当部長  学校の対応につきましてさまざまな意見があることは承知しておりますが、学校は、生徒及び外部指導者から、直接、聞き取りをするなどして、保護者の理解を得られるように、随時、説明会を開催しているところでございます。当該部活動の生徒につきましては、学校長から、ミーティング等におきまして、直接、経緯等を説明していることも聞いております。  また、第三者に入ってもらうことに関しましては、今回の事案につきましては、外部指導者に協力を依頼した校長がみずから体罰に当たる行為があったと判断し、当該外部指導者を解任しております。教育委員会といたしましても、校長の判断は正しいものと考えております。  また、学校等の状況の回復に向けてでございますが、学校は、生徒が心身ともに落ちついて部活動に打ち込めるように指導体制を整えているとともに、保護者へ理解と協力を求めているところでございます。また、生徒につきましては、学校全体でいつでも相談が受けられるように、スクールカウンセラーと連携をしながら体制づくりを進め、学校全体で生徒一人一人を見守るように努めているところでございます。 ◆小倉菜穂子 委員  この間の教育委員会の一つ一つの対応を改めてご説明いただいたかと思いますし、教育委員会の現状への認識は理解いたしました。  しかし、私は、今回の外部指導者の解任に関する対応の流れについては、恐らくされると思いますが、またきちんと検証して、そして、第三者の活用と申し上げましたけれども、一人でも多くの保護者にきちんと理解していただくためにも、ぜひそうした視点も今後の取り組みに生かしていく必要があるのではないかと思いますので、その点については重ねて申し上げておきたいと思います。また、そうした指導者の方が解任されることは、どの子どもにとっても大きな、そして重い出来事だと思っております。そのことが子どもに及ぼすさまざまな影響についても、今、スクールカウンセラーの方のお話も出ましたが、真剣に対応していただくことを求めておきたいと思います。  今後、学校としては、新しい指導者の方をお願いして部活動の再開を目指すことと思いますけれども、同時に、保護者に理解いただけるように今後も粘り強く取り組みを続けていただきまして、全ての子どもたちが一番よい状況の中で学校生活を送れる環境を学校が保護者と一緒につくっていただきたいと思っています。  次に、2点伺いたいのですが、今回、外部指導者の指導のあり方が問題となりましたけれども、近年、学校は、例えば、図書ボランティアの方とか学びのサポーターの方など、たくさんの地域の皆さんのご協力をいただきながら運営されております。子どもにかかわる全ての方が、体罰がいけないことはもちろん、どういった行為がそれに当たるかなどを知っていただきまして、例えば、そうした行為を目にした、耳にしたといったときにはお知らせいただくことも今後は必要かなと思っております。  そこで、今後、外部指導者に関して、体罰の防止策ということも出ましたし、子どもへのかかわり方について検討を進めるということですが、改めてという意味合いも込めて、外部指導者に限らず、学校生活で子どもにかかわる方々にもぜひ共有、活用していただけるものとしていく必要があると考えます。その点についてはいかがか、お伺いいたします。  そして、もう1点は、今回、調査の対象が教職員ということでしたが、本市と同じように、大分市や熊本市などにおいても外部指導者の体罰が明らかになっております。これは、子どもたちが真剣に考えて調査に回答した結果、明らかになった重大な問題でありますので、私は、文科省もこうした実態を知って今後の取り組みに生かしていくことが必要だと考えています。  そこで、教育委員会は、4月30日までに文科省に体罰実態調査報告書を提出するとのことですけれども、今回の本市の事案について、また、今後の取り組みの方向性なども含めて国へ伝えていくことが必要ではないかと思いますがいかがか、伺います。 ◎金山 学校教育部長  今、委員がご指摘のとおり、学校では、部活の外部指導者などほかの方も多くかかわっております。また、そのかかわり方もさまざまでございます。このため、一律のルールをつくるのではなく、それぞれの実態に応じた方策について検討してまいりたいと考えております。ただ、いずれにいたしましても、教育現場において体罰はあってはならないことであり、子どもの視点に立った体罰によらない適切な指導が必要であると考えております。  また、今回の事案について文部科学省への報告でございますが、これについては、国や他の自治体の動向を見きわめながら対応を検討してまいりたいと考えております。 ◆小倉菜穂子 委員  外部指導者の方に限らずということで、今後、さまざまな子どもにかかわる方々について検討していくということでありました。一人でも多くの方が体罰について改めて考える機会が必要だろうと考えておりますので、ぜひ、さまざまな検討を加えていただきながらそうしたものを整えていっていただきたいと思っています。そしてまた、ぜひ、子どもたちの声を国としても生かせるように、今回の外部指導者の問題についても働きかけていっていただきたいなと私は思っています。  最後に、要望ですけれども、外部指導者の体罰が明らかになったほかの自治体を先ほど幾つか申し上げました。そうしたほかの自治体では、今後、ガイドラインの策定に向けて実態調査をするといった動きもあるようです。今回の教職員対象の実態調査においても、外部指導者に関して訴えたかった子どもがほかにもいらしたかもしれないなと思います。今、教育委員会の話を伺っていて、学校も教育委員会も当然ですが、体罰は決して見過ごすことはできない、そして、厳格な判断をするのだと、そうした子どもの立場に立った姿勢でありますから、私は、今後、札幌市も外部指導者の体罰に関する実態把握の必要性について検討事項の一つにしていただきたいと思っています。  また、文科省から届いた今回の実態調査に関する通知を目にしましたけれども、体罰に関して相談できる体制の整備を求めています。札幌市には、アシストセンターなど相談機関がありますので、子どもや保護者がそうした相談機関をより積極的に利用できるように取り組んでいただきたい。  最後に、学校生活のどのような場面においても真に子どもが安心して楽しく過ごすことができるように、私は、体罰ゼロはできると思っています。それを目指しまして、生徒、保護者、そして外部指導者など、子どもにかかわるたくさんの人の信頼関係を構築することを強く求めまして、私の質問を終わります。 ◆金子やすゆき 委員  きょう配付された教育委員会作成の資料によると、外部指導者の方が生徒に体罰を振るったのだということを前提として、事実として書かれておりますが、私は、その中学校の外部コーチの方と、直接、お話をいたしました。それから、部活の関係者、学校の校長先生などにもお話を伺いまして、本当にそうだろうかという疑問をちょっと持っております。その観点で、まず最初に、この資料につきましてお尋ねさせていただきたいと思います。  きょう配付されている資料の真ん中ぐらいの対応の経過に、「4月4日(木)、9日(火)学校長と外部指導者が面談し、外部指導者は子どもを叩いたりしたことを認めた」と書いてあります。私は、この外部コーチの方に話を聞きましたところ、4日と9日には確かに学校に呼ばれて学校長とお会いをしているのですけれども、子どもをたたいたことを認めていらっしゃらないのですね。その方は、そういうことは一切していないとはっきり否定していると私にはおっしゃっているのですけれども、どうして本人がおっしゃっていることと資料に書いてあることが違うのでしょうか。 ◎引地 指導担当部長  4日と9日は、年度がかわりましたので新校長が聞き取りを行っております。やりとりをしている経緯の中で、校長から、たたいたりしたことはいろいろな話の中でそういうふうに判断してよいかということで、外部指導者ご本人もよいですと言っていると私たちは判断しております。 ◆金子やすゆき 委員  私たちというのは、教育委員会事務局ということですか。私は、4月に新たに着任された新しい校長先生に4月10日にお会いして伺ったのですけれども、校長先生はこういうふうにおっしゃっていました。外部コーチは体罰は認めていらっしゃらないのだと、校長先生もそのようにおっしゃっています。これは、どういうことなのでしょうか。校長先生もそういうふうにおっしゃっているし、外部コーチもそうおっしゃっている。しかし、事務局はその事実があったと言っているのですけれども、この違いはどこから出てきているのですか。 ◎引地 指導担当部長  基本的に学校長が聞き取り調査を行っておりますが、コーチは、体罰とは認識していないものの、そのようなことはしたかもしれないというようなことをお話ししております。ただ、そこの部分につきましては、先ほど来、出ておりますように、生徒からの申し出を尊重して、体罰があったというふうに判断しているところでございます。 ◆金子やすゆき 委員  何か、ちょっと苦しい答弁ですね。  コーチがメモをとっている記録が私の手元にあるのですけれども、コーチは4月4日に学校へ呼ばれまして、バスケ部の顧問の先生にこのように言われております。コーチはどうしても部活に必要だ、戻ってきてほしいと4月4日に言われているそうです。それで、今もそのような子どもたちの話があって、体罰を認めたということになると、顧問の先生、あるいは、校長先生もその場にいらっしゃったそうですが、翌日の4月5日に部活の練習試合にコーチが入っていらっしゃるので、ここはどうもおかしいぞと思います。  それから、4月9日に体罰を認めたと書いてありますが、この日の外部コーチの記録によると、校長先生から、新聞報道については間違った内容、あるいは言葉の表現の違いがあって大変申しわけなく思っていますと、このように言われたそうです。おっしゃっていることと書いてあることが余りに違うのですけれども、この二枚舌はどういうことなのでしょうか、もう一回、説明していただけませんか。 ◎町田 教育長  今回の案件につきましては、先ほど来、申し上げていますように、たたかれている、体罰があった、それを見たという子どもからのアンケートがありました。それに関して学校側で聞き取りをやった結果、子どもの言っていることには、殊さら何か虚言を弄していることは全くなく、学校側としては、まず子どもの言っていることを信じるべきだと、それから、外部指導者に関しても聞き取りをやっております。その中で、前校長、新校長が外部指導者にいろいろ聞き取りをして、外部指導者の認識としては体罰を認めているわけではないのですが、ただ、行為の態様として子どもに対しての有形力の行使はあったと認めておられます。そして、クラブ活動の指導の中で、たたく、さらには器具をもってたたく等の証言もあったところから、有形力の行使があったということをもって、これは学校教育法で禁じられている体罰だと校長先生が判断したということでありまして、教育委員会としてもそれを正しいものと見ているところでございます。  外部指導者が自分のしたことを体罰と思うか、思わないかは、教育委員会として問題にしているわけではなくて、外形上、明らかに子どもたちに対して身体的侵害を伴う有形力の行使があって、子どもたちがあったと言っているのであれば、我々としても、学校側がそのように受けとめたことは正しい判断と思っているところでございます。 ◆金子やすゆき 委員  有形力の行使があったということですが、今の話だと、それがいかにも事実かのようにおっしゃっているのです。しかし、アンケートにはそのようには書いていないのです。アンケートは、そのような苦情が何枚あって、どのように書いてあったのか、有形物でどうこうされたと書いてあったのですか。 ◎引地 指導担当部長  文部科学省のアンケートの中でも体罰に関する記述はございましたし、その後の聞き取り調査でもありました。  なお、私どもがきょう配付させていただいた資料で、4月12日に私どものほうで当該外部指導者からの聞き取りを行った中でも、頭をたたいたこと、それから、背中や肩を素手でたたいたこと、バスケット特有に使っている電子ホイッスルというものがありますが、それで頭をこつんとたたいたことがあったことはご本人も認めております。 ◆金子やすゆき 委員  それはおかしいですね。私には、そのようにおっしゃっていないのですよ。  それで、私は、実は、コーチに体罰を受けたというお子さんの保護者ともお話をしたのですけれども、お母さんがおっしゃるには、始終、コーチに殴られているということなのですね。ラケットの柄で殴られたとか、靴でもって引っぱたかれてあざができて帰ってくるといったことについては診断書もとって警察にも訴えている、相談をしているということなのですね。私は、コーチにそこまで聞いたのですけれども、そういうことは一切していないと。  それから、この問題は、実は、平成24年の初めから、1年前から起きているそうなのです。そのころから、春に退任された前校長から、くれぐれも体罰については注意してもらいたいと、もともとそういう話をずっとされている中でもあるので、特に気をつけていたし、誤解を受けられるようなことはしていないときっぱり否定されております。  それから、保護者のお母さんが警察にも相談しているのだということなので、私は、警察にも行きまして担当の刑事にお話を聞いたのですが、そちらの警察では、そのような相談を受けた記憶がないというふうにお話をしています。  そのお子さんはまだ部活を続けているはずなのですけれども、本当にずっと始終殴られ続けたとすると、そこはやはり矛盾するところがあると思います。いかんせん、誰か顧問の先生が見ていたわけでもありませんので、その場には子どもとコーチしかいないわけですから、事実関係ははっきりしていないのです。ただ、一つはっきりしているのは、外部コーチが、子どもに体罰を加えたことはきっぱりと否定をされているのですよ。そこが、いかにもあったかのように認定しているのは一体どういうことなのか、私は疑問に思います。  一般的に、刑事事件であれば、疑わしきは罰せずということで、人様にこのような疑いをかけるからには、当然、それなりの証拠が必要となると思うのです。まず、体罰を、子どもたちというか、実際、子どもは1人だと思うのですが、その子どもの証言をもとに認めているのだと思うのですけれども、それ以外に体罰の事実を合理的に説明できる何らかの証拠などがあるのか、また、このようなことを認めている教育委員会事務局が学校の判断を信じるとおっしゃっていたのは、どのような根拠、法令があり、そのようにおっしゃっているのか、お尋ねいたします。 ◎引地 指導担当部長  体罰を受けた、見たという子どもは、1人ではございません。複数の子どもたちが、アンケート調査、それから、聞き取り等で、体罰を受けた、見たと話をしております。  私どもとしては、子どもたちが学校生活を送る上で安心して意欲を持って過ごせることを第一にしておりますので、身体的侵害を受けたというところに対する不安をとっていくことは非常に大切なことではないかなと捉えております。 ◆金子やすゆき 委員  本当に学校で体罰が行われたということであればゆゆしき問題だと思うのですけれども、先ほど来、私が申し上げているのは、コーチがおっしゃっていることと学校が言っていること、また、校長先生がおっしゃっていること、教育委員会事務局がおっしゃっていることが随分違うのではないかということであります。  そこで、先ほどの説明の中で、3月の前校長のときに、部活動の保護者からコーチの復帰を求めるような働きかけがあったということをおっしゃっていたかと思うのですけれども、これをもう少し詳しく説明していただけませんか。 ◎引地 指導担当部長  保護者への説明につきましては、前校長が外部指導者の解任を告げたのは3月26日ですが、次の日に保護者会を開催いたしまして、次年度については現外部指導者に依頼しない旨を伝えております。ただ、ここでは、やはり、5年間、外部指導者を務めていただいたという部分もありまして、保護者全員からは完全に理解を得られていないということでございます。 ◆金子やすゆき 委員  保護者からは、そのコーチに続けてもらいたいという要望があったということですね。  それから、バスケット部の部員から嘆願書が出されているかと思います。私も、それはいただいて手元にありますが、バスケット部の全員とOBの子どもたちから、直筆の、コーチの解任撤回をお願いしますという嘆願書が出てきております。例えば、一つ見ますと、このコーチの方には、全くできなかったバスケットボールを厳しく教えていただき、今では試合にも出られるようになりました、また、自分の限界を知るときには悔し涙を流しながらも、時には成長し、褒められ、頑張れることができました、苦しいときもありましたが、諦めず頑張ることを教わりました、コーチをやめさせないでくださいと、これは部活の全員の子どもたちが書いておられているのです。  この嘆願書の中身を見ますと、私は、このコーチが、そんなに言うように、モップでたたいてみたり、靴でたたいてみたり、そんなに乱暴な方なのだろうか、本当にそうだったら、こんなに子どもたち部活の全員が直筆の嘆願書を出してくるのだろうかと疑問に思うのです。嘆願書自体は、教育委員会事務局、教育長あるいは教育委員長はごらんになっていらっしゃるのでしょうか。 ◎町田 教育長  その嘆願書は、私も拝見しております。また、嘆願書に書かれているように、この外部コーチが子どもたちのために熱心にいろいろな形で指導をしていたことについては私もその嘆願書から推察することで、そういったことに関しては外部コーチは一生懸命やっておられたのだなと思うところでございます。  しかし、今回の問題は、きっと嘆願した子どもが全てではなくて、その子ども以外にも部員がいて、クラブの部員が、今回のアンケートに関して、外部指導者が体罰を行った、それを受けた、見た者が複数いて、その子どもに学校が聞き取りをして、うそを言っていないという確信を先生が持って、外部指導者にもまた改めて聞き取りをしたところ、たたいたことについては認めているわけです。ただ、先生は、それは体罰ではない、指導上、一生懸命やっているものだというようなことを言われたかもしれないですが、一部の生徒、複数の生徒は、体罰を受けた、体罰を見たと言っている状況であれば、教育委員会としては、体罰を受けた、そして見たことは子どもにとっては本当に嫌な思いだろうと思いますし、それを学校が重要視していることで校長の意見は全く正しいと判断しているところであります。  今回の問題は、嘆願書で指導者がいいとか悪いとか言っていることではなくて、体罰のことが問題になっているわけでございまして、その嘆願書がどうこうと言われても、それはそのとおりだなということでございます。 ◆金子やすゆき 委員  結局、体罰があったか、なかったか、曖昧なまま話が進んでいるのだと思うのです。まず、アンケートについては、複数の聞き取り結果があったということですが、これは、実はもう流出していますので、余り隠す必要はないのかもしれませんけれども、複数の子どもではなくて数が限られているのです。特定の関係者と思われる方がそのような訴えをされているということなのです。  それから、新しい校長先生のもとで、子どもたちに2回聞き取りをやっているのです。前の校長先生のときに、3月に1回、丁寧に聞き取りを行い、また、4月の新しい校長先生が同じことをやっているのです。4月10日の新しい校長先生のときの聞き取りでもって、やっと初めてそのような体罰を受けたのではないかということが出てきたという話だと思うのですけれども、どうして3月の前の校長先生のときにそれが出てこなくて、4月の新しい校長先生になると出てくるのか、不思議だと思うわけであります。  話が長くなってきたのでちょっとまとめたいと思うのですけれども、いずれにしても、これについては、子どもに体罰をしたと、たたいた、蹴った、あるいは、有形物でたたいて内出血をしたことについて、コーチ本人がはっきり否定されておりますので、もう一度、しっかり聞いたほうがいいのではないかと思うのです。新聞でも外部コーチが子どもたちをたたいたり蹴ったりしたと報道されていますので、ここの区の中学校の部活のコーチといったら、名前は出ておりませんが、比較的、特定されやすいと思いますから、場合によっては不法行為ということで、それなりの民事的な話をされる可能性もなくはないのだと思います。  結論ありき、子どもたちが殴られたと、体罰を受けたことありきではなくて、もう一度、きちんと冷静に調べてみてはどうかと思うのですけれども、いかがでしょうか。 ◎町田 教育長  教育委員会としては、冷静に校長から聞き取りをして、子どものアンケートも見て、そして、教育委員会も指導者から聞き取りをしております。そういったことを総合的に判断して、複数の子どもが外部指導者から体罰を受けた、そして、複数の子どもが体罰を見たということを、アンケートの申し出以上に大切に思って今回の判断をしているものでございます。今回の判断に対しては、学校の判断、それから教育委員会の判断が全く正しいものと思っておりまして、この点に関して、再度、何か改めて調査検討するつもりはございません。 ◆金子やすゆき 委員  ちょうど、きのうとおととい、本市の各区のバスケットの地区大会がありました。ここにこのコーチが出席されて、ベンチには入れず、観覧席からごらんになっているわけです。この子たちは、7月の中体連の全市大会に向けてみんな頑張っているのです。校長先生の春の人事異動で拙速に結論が出されてしまい、体罰があったことありきで進んでいて、コーチが無理やりに解任されているわけであります。  くどいようですけれども、外部指導者は、全くボランティアでありまして、報酬を受け取っているわけではありません。自分の忙しい時間を割いて子どもたちの指導に当たってくれて、しかも、今、5年以上にわたってやってくださっていることに対する敬意が足りないのではないかと僕は思います。今、体罰と認めていることは間違いないのだと教育長がおっしゃっていましたけれども、私は、そうではないのではないかと思うわけであります。  一回出した結論を覆すのは、組織としては簡単な判断ではないのだろうと思うのですが、やはり、無実の人間に汚名を着せたままでよいと私は思っていないのです。ぜひ、せめて7月の中体連のときまではコーチに戻っていただき、その後についてもう一回判断することを考えていただけないかということを申し上げて、質問を終わります。 ◆川口谷正 委員  今、金子委員から、体罰という事実がなかったやの発言がありましたけれども、そういう前提に立つとすれば、ここでいろいろ議論をしていることは全く無意味になるわけですよ。私は、段々の教育委員会からの報告を伺っていて、解任したという判断は極めて妥当ではないかというふうに思います。  我々は、裁判所の裁判官でも何でもありませんので、とことん事実に迫るということは現実にはできないわけですから、一般的にはいただいた資料をもって判断しますが、実は、私のところにも4件ほど当事者から情報提供がありました。都合上、Aさん、Bさん、Cさん、Dさんと申し上げます。  Aさんは、中体連の前後の練習は、素手で殴ることがしょっちゅうあったと。それから、たたかれた部員からたたかれたと聞いた。部員の膝のあたりをかなり激しく蹴るのを一度見た。これはAさんです。この方は、バスケット部をやめました。  Bさんは、4月から夏休みまで、数回、器具室の中でバドミントンのラケットの持つほうで太ももをたたかれた。自分は内出血した。この人は、小学校時代からのミニバス経験者で、当該のコーチの指導も受けていたそうでありますが、この人も途中でやめてしまいました。  それから、Cさんは、練習試合が終わった後、器具室の中で、1回、バドミントンのラケットの柄で太ももをたたかれた。青あざができた。部員が自分のあざをほかの人に見せていたのを自分も見た。部活の練習中、体育館で頭を出せと言われ、コーチが頭をたたくということがあった。そのほか、自分以外の者が素手でたたかれるのを見た。これはCさんの提供です。この方もミニバス上がりであります。  それから、Dさんです。夏休みの練習のとき、器具室からラケットとかを持ってきて腰や尻をたたいているのを見た。Dさんは、ミニバス出身ではありません。だから、中学校へ入ってからバスケットを始めたのだと思います。  4件の情報提供がありました。ですから、私は、ここで教育委員会の報告の内容については疑うべきものは何もない、そのとおりだなと受けとめておりますから、判断は妥当だと思います。  そこで、先ほど来のやりとりの中で、一生懸命集中して伺っていたのですけれども、いまいち、つかめないところがありますので、私の立場からも質問いたします。  一つは、今後の再発防止の方策ですが、これについて余り浮き彫りになっていないように思うのです。  私の考えを先に申し上げますが、一つは、学校教育の一環だということは絶対に押さえてもらわないといけないと思うのですよ。それから、もう一つは、札幌市は、子どもの権利条例を持っています。学校教育法もそうですが、権利条例の中でも、さっきどなたかが言っておりましたが、安心して生きる権利というものを規定しておりまして、命が守られ、平和と安全のもとに暮らすこと、二つ目が愛情を持ってはぐくまれること、三つ目がいじめ、虐待、体罰などから心や体が守られること、四つ目があらゆる差別及び不当な不利益を受けないことというような規定をしているわけですね。あえて申し上げたわけでありますが、こういう条例が存在しているのだ、これには絶対に従っていただかないと委嘱できないということをしっかり踏まえて今後の委嘱をお願いしたいのですよ。今、400人ほど登録されているらしいですけれども、これがその方々にどの程度徹底されているのか、理解していただいているのか、認識していただいているのか、今回の事例に鑑みますと、私はこれが不徹底ではなかったのかなと思うのです。  実は、私も別にひけらかすわけではないのですが、サッカー少年団の全市の会長をやっています。そこに125チームぐらい加盟しておりまして、子どもが5,000人ぐらいいまして、125人の指導者がおります。最近は、先生も本当に忙しいものだから、小学校の先生は徐々にコーチから外れて3分の1ぐらいが外部コーチなのですよ。大会を見ていますと、体罰は見ていませんが、結構、言葉の暴力もあるのです。おまえ、何やっているんだと。そこまで言うべきではないなと思うのですが、見ると、やはり外部コーチなのですね。小学校の先生がコーチをしている場合は、さすがにそういう言葉は吐かないですね。そういうことなどから言えば、これは私の推しはかるところでありますが、どうやら中学校の外部コーチの方々については、さっき長谷川委員が言いましたように、勝利至上主義が結構ばっこしていて、優秀な人を出す、勝てる選手を出すというようなことで、そのために外形力を行使することがあるのではないかと思うのですよ。  したがって、再発防止として私が申し上げたいことは、札幌市の学校教育の一環である点と、権利条例の存在というような骨太いところをきちんと理解していただいて契約してもらうようにお願いしたいと思います。一般に、外部コーチは、多分に善意に基づいて受けていただくという面があるわけです。したがって、余りがんじがらめのことを、そして、契約して判を押すようなことをやれば、数少ない人材を確保し切れなくなってしまうのではないかということを私は懸念するのです。ですから、細かいことはいいから、骨太いところで理解してもらう、この2点さえしっかりしていればそんな大きな過ちは出てこないのではないかと私は思います。  もう一つ、問題は、当該学校のバスケ部がどうなっていくかということを私は非常に懸念しております。これはいかがでしょうか。今、4月22日ですけれども、女子バスケ部は存続しているのでしょうか、していないのでしょうか。 ◎引地 指導担当部長  当該校のバスケットボール部については、引き続き活動しております。そして、今、顧問教諭が中心になって指導に当たっております。 ◆川口谷正 委員  私も実はスポーツ人間でありまして、小学校から高校までスポーツばかりやって勉強をしませんでした。頭をたたかれたことはありませんが、ただ、私のこれまでの経験で言うと体罰を受けたことはないのですよ。だから、王、長嶋みたいになれなかったのかなとは思いますが、つまり、外部コーチがそういう力を行使するのは、みずからの指導力の不足をカバーしようという一つのあらわれではないかと思うのですよ。自分の経験から言うと、顧問はいても、ほとんど出てきたことがなくて、自分たちで練習をやったり、いろいろなことを組み立ててきたのが大方であります。必ずしもそれがいいとは言えませんけれども、やはり、自立心は養われるし、人間関係もそこで学んでいくというようなことがあると思うのです。ぜひ、当該の学校には今回の問題を克服してこれからも活躍してもらいたいなと思っております。 ◆佐々木みつこ 委員  今、段々のお話をお伺いしまして、1点だけ、私から確認させていただきたいことがございます。  今回、国から体罰とか指導についてアンケートの依頼がありましてこの件が発覚したように報告を受けたのですが、この学校の外部指導者は、数年間、いらっしゃったということですけれども、これまで、学校及び教育委員会は、この体罰について、または事実について把握していらしたのかどうか、お伺いしたいと思います。 ◎金山 学校教育部長  今のご質問は、当該の外部指導者ということでしょうか。 ◆佐々木みつこ 委員  そうです。 ◎金山 学校教育部長  いえ、今回のアンケートで中身が出てきました。 ◆佐々木みつこ 委員  では、このアンケートがなければわからなかった事実が、今回、出てきて、報告を受けていない調査中の数十校ではまだ出てくるかも知れないということでしょうか。
    ◎金山 学校教育部長  回答が全部そろっていませんので、それを全部見た段階でないと、あるか、ないかの判断はできないところでございます。 ◆佐々木みつこ 委員  学校及び教育委員会では、このような学校の実態の中身について、通常、もっと知りおいていくべきだと思うのですけれども、それについてお考えをお伺いします。 ◎金山 学校教育部長  先ほどもお答えしたかと思いますが、今回のような教職員に対する調査について、改めて外部指導者等を対象としてする予定はございません。ただ、学校にかかわる教員以外の方々のあり方あるいは実態の把握等については、今後、検討していかなければならないかなと思っております。 ◆佐々木みつこ 委員  国に何か言われなくても、何か事件が発生しなくても、教育委員会は、学校の内容について常に関心を持ってよく把握できるようにしていただきたいことを要望しておきます。 ◆小形香織 議員  私からも、簡単に質問させていただきます。  部活動は、学校生活の中で、大人と生徒が、一番近い距離で、苦楽をともにして、喜んだり悔しい思いをしながら、ともに成長し合う非常に貴重な場だと思うのです。その中で、スポーツ部の場合は、勝った、負けたという結果がわかりやすいゆえに、熱心な指導がそれを超えてしまって体罰を招いてしまいやすいとも思っています。ただ、受けた体罰、あるいは、ハラスメントなどは子どもの体だけでなくて心も含めて深く傷つけるものだと思いますので、やはり体罰はしてはならないことだと思っています。  今の原局のご説明で、簡単に言いますと、これは外部指導者自身への確認の中で、指導者ご本人がたたいたりしたことは認めているけれども、体罰という認識はないということですね。つまり、たたくことが体罰だと思っていなかったというところが今回のような事態になったのだと思うのです。だから、本当は、どういうことが体罰になり、そして、体罰をすれば子どもの心にどれだけの苦しみを生むことになってしまうのかという認識が不十分だったと思うのです。そういう意味では、本市教育委員会は、今、顧問の先生が足りなくて外部指導者に頼らざるを得ない実情なのだということをよくわかっておられて、400人もいらっしゃることをわかっていながら、外部指導者に対する研修、あるいは、人権に対する認識をしっかり持ってもらうような仕組みを持っていなかったことが、せっかくの指導者におりていただく形になったのではないかと思うのです。  先ほどのご答弁の中では、今後、あり方については検討されていくと答えておられましたので、私は、ぜひ十分に検討していただきたいと思うのですが、特に、今回の外部指導者については、学校長が適任と認めた者を中体連に登録するという仕組みになっていると書かれています。そこで、学校長が外部指導者として登録するに当たって、学校と指導者の二者の間だけでなくて、研修なのか説明なのかわかりませんが、そこに教育委員会が第三者的な形で入っていくことも検討してはどうかと思いますが、そんなことをお考えになっておられるかどうか、質問したいと思います。 ◎引地 指導担当部長  今、委員のお話にありました外部指導者の委嘱にかかわってでございますが、教育委員会といたしましては、札幌市中学校体育連盟等の関係機関との連携がありますので、そこと連携しながら、まずは学校へ外部指導者の体罰等の防止についての周知を図りたいと思います。その次に、学校長が外部指導者を依頼する際に、書面、口頭等で指導上の留意事項について確認できるような仕組みづくりを考えていくとともに、あわせて、体罰等の不適切な指導の未然防止に向けた研修会等も実施いたしまして、研修会で行ったことを各学校に広めていくような取り組みもしてまいりたいと考えております。 ◆小形香織 議員  ぜひ、そうしたことを含めて検討していただきたいと思います。  今回、私は、実は中学生の子どもを持つ親でもありますので、この調査そのものに回答する立場でもありました。なので、調査用紙はよくわかっています。この調査の中身は、体罰を受けたことがあるか、ないか、ある、ないに丸をするだけのアンケートです。しかし、注意書きがありまして、あるに丸をしてもらった場合には学校から詳しく状況をお聞きしますと書かれてあります。ですから、親も別の用紙に書くわけですが、子ども自身は、あるというところに丸をするのは、事実を報告するためにそれなりの決意を持って丸をするということなのだと思うのです。簡単な気持ちで書くのではなくて、やはり、ちゃんと学校に説明するのだという決意を持って書くアンケートだったと思いますから、やはり、これは子ども自身が助けてほしいのだというふうに出したメッセージだと思います。  このことについて質問しようと思っておりましたが、それを十分受けとめた対応をしていきたいというご答弁でございました。ですから、やはり、そういう立場で、子どもの助けてほしいというメッセージに寄り添った対応を十分していただきたいということ、そして、体罰のない部活をつくることがスポーツ界での体罰を生まないことにつながっていくと思いますので、ぜひ、そのことを十分進めていただくことを求めまして、質問を終わります。 ○井上ひさ子 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○井上ひさ子 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  ここで、理事者退席のため、委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後3時19分       再 開 午後3時20分     ―――――――――――――― ○井上ひさ子 委員長  委員会を再開いたします。  最後に、委員派遣についてを議題といたします。  お手元に配付の文教委員会行政視察実施案をごらんください。  本委員会に関係する本市の諸課題や取り組みについて、道外自治体の先進的な事例を調査し、今後の委員会活動の参考とするため、本案を作成させていただきました。  ここで、委員の皆様にお諮りいたします。  本案のとおり行政視察を実施することにご異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○井上ひさ子 委員長  異議なしと認め、本案のとおり行政視察を実施することといたします。  なお、行程など詳細につきましては、正副委員長にご一任をお願いいたします。  以上で、委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午後3時21分...