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平成25年(常任)文教委員会−03月27日-記録

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  1. 札幌市議会 2013-03-27
    平成25年(常任)文教委員会−03月27日-記録


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    平成25年(常任)文教委員会−03月27日-記録平成25年(常任)文教委員会  札幌市議会文教委員会記録            平成25年3月27日(水曜日)       ────────────────────────       開 会 午後1時59分 ○福田浩太郎 委員長  ただいまから、文教委員会を開会いたします。  報告事項でありますが、勝木委員からは、欠席する旨、連絡がございました。  それでは、議事に入ります。  学級編制に係る内部資料流出についてを議題とし、資料に基づき、理事者より説明を受けます。 ◎北原 教育長  まず初めに、私から、このたび、札幌市立中学校において学級編制に係る内部資料流出したことにかかわり、おわびを申し上げます。  今回、流出した資料は、生徒個人情報が含まれた学級編制にかかわるものでありまして、その資料文書管理の不徹底により一部の生徒の目に触れ、その後、校外に流出してしまいました。あわせて、その資料に誤解を与える不適切な表現があったことから、当該校生徒保護者に大きな動揺をもたらせてしまいました。  この後、経過と今後の対応策につきまして担当部長から説明させますが、教育委員会として、当該校信頼回復に向けた取り組みを支援するとともに、再発防止に向けた取り組みの徹底を図ってまいりたいと考えております。  また、このたびの事案においては、学校からの報告を受け、教育委員会として対応してきたところでありますが、結果として議会へのご報告がおくれてしまいました。  このたびは、まことに申しわけございませんでした。 ◎池上 指導担当部長  私から、このたびの学級編制に係る内部資料流出について、経過と今後の対応策等についてご説明させていただきます。  お手元の資料をご確認ください。  初めに、このたび、流出した資料についてご説明いたします。  この資料は、新2年生のクラスがえに関して、学年担当教員の協議に使用する個々の生徒への配慮事項を記載した内部資料でございまして、配慮事項について、例えば、反社会、障がい系、クレーム系などと表現し、それぞれの項目に該当する生徒名を記した表でございます。  次に、流出経過についてご説明いたします。  本年1月29日火曜日に、1学年主任が作成した当該資料職員室内の学級担任の机上に配付されました。その後、当該資料1枚が複数の生徒から集めていた約20枚のプリントに混入いたしました。3月6日水曜日、別の1学年教諭当該資料が混入したプリント係生徒に渡しました。その後、このプリントを使用して活動していた複数の生徒当該資料を見ました。そして、3月7日木曜日、前日に当該資料を目にしていた生徒のうち1名が当該資料を自宅に持ち帰り、保護者に渡しました。
     次に、対応経過についてでございます。  3月8日金曜日、学校は、来校した保護者からの情報提供により、当該資料流出していることを把握いたしました。学校長は、内部文書流出したことと不適切な表現があったことについて謝罪した上で、その保護者から当該資料の原本及びコピーを回収いたしました。その際、保護者からは、他の複写がないとの回答がございました。この日に教育委員会学校から報告を受け、その後は学校と協議しながら対応を進めているところでございます。  3月9日土曜日から14日木曜日にかけて、学校として事実を調査、確認し、それを踏まえ、学校長と教頭が、当該資料を目にした生徒保護者に対し、事実経過説明するとともに、謝罪いたしました。  3月11日月曜日及び15日金曜日に、それぞれ別の保護者からでありますが、当該資料を見たという情報がありました。学校は、当該資料コピーがさらに流出していると判断し、3月21日の1学年PTA集会保護者経過説明して謝罪することを決めました。  3月21日木曜日に開催した1学年PTA集会で、学校長が、出席した約50名の保護者本件経過説明し、内部文書流出したことと不適切な表現があったことについて謝罪いたしました。3月22日金曜日には、全校集会学校長が1、2年生全員に経過説明した上で謝罪し、不安なことがあれば教員に相談するよう生徒に伝えました。  その後、本件が報道で取り上げられることが判明し、生徒保護者に動揺が広がることも心配されたため、1学年のすべての家庭を訪問して、経過について直接説明するとともに、生徒保護者の不安に丁寧に対応するという方針を決めました。実際に報道に取り上げられたのはこの日からです。  3月23日土曜日から、学校は、各家庭に電話連絡し、本件についての概要と経過を直接説明したい旨、ご家庭に伝え、各家庭の都合に応じて家庭訪問を実施しており、現在も継続して対応を進めているところでございます。  3月25日月曜日、教育委員会会議において、本件について事務局から報告し、協議されました。教育委員長から、各学校における文書管理資料等に適切な表現を用いることについて各学校への指導を徹底するよう指示があり、事務局の今後の対応について注意喚起されたところでございます。  最後に、再発防止のための対応策についてでございます。  教育委員会としましては、クラスがえに係る資料に限らず、一たび、幼児、児童生徒保護者個人情報を含む文書流出すると、関係する子どもたち保護者に大きな不安と動揺をもたらし、ひいては学校の信頼が大きく揺らぐ結果にもつながるものと考えております。そのため、本件発生後、当該校が誠意を持って対応し、信頼回復に努めているところではありますが、改めて、全市立学校に対し、校内の文書管理方法を再確認し、課題のある部分については早急に改善するなど、その徹底を図る必要があり、あわせて、日ごろから生徒保護者に誤解を与えることがない適切な表現を用いることについても徹底する必要があると考えております。  そこで、昨日になりますが、3月26日火曜日に開催いたしました平成25年度教育方針説明会において、本件について緊急に取り上げ、すべての市立幼稚園長学校長本件の概要と経過説明するとともに、文書管理の徹底と資料等に適切な表現を用いることについて直接指導したところでございます。今後も、再発防止の徹底に向けて取り組みを進めてまいりたいと考えております。 ○福田浩太郎 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆よこやま峰子 委員  今、今回の事件の一連の説明をお聞きしまして、幾つか疑問が生じましたので、お聞きしたいと思います。  時系列に並べてみますと、3月6日に、取り扱いのずさんさから内部文書が12名の生徒の目に触れて、それを生徒が一たんは保管場所に戻したけれども、3月7日の放課後に、さらにその中の1人が持ち帰った、そして、3月8日に保護者4名が校長室に来てそのことを知らせるまで気づかず、情報提供を受けて初めて内部文書流出したことを知ったということです。当然、外部に出るはずのないもの、取り扱いに細心の注意を払わなければならない文書を紛失したことに3日間にわたって気づかなかったということは、まず、このずさんさには愕然とするところであります。  そこで、こういう文書取り扱いについて、教育委員会として学校にどのような指導を行ってきているのか。  また、この文書ですが、表現が非常に不適切であるとか、いろいろ問題のある文書ですけれども、これは、この学校だけで扱われているのか、それとも全市でこれを使っているのか、また、教育委員会としては、こういうようなものに対しての指導マニュアルがあるのかどうか、まずはその点をお聞きしたいと思います。 ◎池上 指導担当部長  学級編制資料あり方について、内部資料取り扱い、あるいは、学級編制に使用する内部資料内容等にかかわったご質問が幾つかございましたので、お答えしたいと思います。  まず、内部文書取り扱いについてですが、一般に、個人情報を含む文書は、個人情報保護条例に基づきまして、必要最低限の期間、各教員が施錠可能な場所に保管し、利用が終わり次第、廃棄するなどの配慮をして厳正に管理しているところでございます。  それから、学級編制に使用する内部資料内容等についてでございますが、今回の資料のような配慮事項は、どの生徒をどのように配慮すべきかについて共通理解を図るものでございまして、基準を設けて評価しようとする趣旨のものではございません。学年所属の教員全体が学年の打ち合わせなどで、それぞれが見取った子どもの日常の学習や生活の様子などについて情報共有したものをもとに作成しているものでございます。このようなことから、クラスがえなどは、各学校の実態に応じて学校長の裁量によって行うものでございまして、これまでは教育委員会として一律に基準を設けて指導することはなじまないものと考えてきたところでございます。 ◆よこやま峰子 委員  学校長の裁量に任せているというようなご答弁でしたが、私は、何でもかんでも学校に任せる、学校長の裁量ということ自体、教育委員会としての体質にちょっと問題があるのではないかなと考えるところであります。例えば、その学校の実態に合わせたクラスがえなどにおける内部資料をつくる際に、基準を設けるとか、そういうようなことをすべきだと思います。  そこで、質問ですが、教育委員会として、今後の内部資料流出を防ぐ方法について、つまり、今、問題となったクラス編制時の資料作成における指導と、今後の内部文書管理に対する指導をどのようになさっていくおつもりか、お伺いしたいと思います。 ◎池上 指導担当部長  大きく2点あったかと思います。今後の内部資料流出を防ぐための方策、それから、クラスがえのときの資料作成において、教育委員会として学校指導していくべきではないかということについてです。  今回の件を踏まえまして、教育委員会として、学級編制を行う際の一定の枠組みを示すとともに、個人情報を含む資料管理方法や適切な表現あり方等についての基本的な考え方などを示すことが必要であると考えておりまして、今後、その具体的な対策について検討してまいりたいと考えているところでございます。  また、先ほどもご説明させていただきましたが、昨日の教育方針説明会におきまして、校内の文書管理の方法の再確認とその徹底を図るとともに、たとえ内部文書であったとしても人権等に配慮した適切な表現を用いるよう、すべての市立幼稚園長学校長に直接指導したところでございます。  今後、この指導を踏まえて、各学校において適切な対応が行われているかどうか、その観点から、指導主事学校訪問の際などに各学校の実態を具体的に把握するなどして指導してまいりたいと考えております。 ◆よこやま峰子 委員  ご答弁のように、ぜひ徹底して指導していただきたいと思います。  私が気になりますのは、流出した資料の中で、例えば、超低学力とか反社会的大などという項目に名前が挙がった生徒保護者の驚きとかショックはいかばかりかと思いますと、教育現場でこのような事件が起きたのは本当に情けないと思うのであります。今、指導担当部長がおっしゃったように、学校は、学年PTA集会経過説明し、謝罪した後、1年生の全家庭を訪問し、直接、経過説明とともに、生徒保護者の不安に丁寧に対応しているとのことですが、このような取り組みだけで生徒保護者の心のケアが十分に進んでいるのかと非常に気になるところであります。  そこで、質問ですが、この事件が明るみに出て以降の学校対応に対して、保護者は今どのように受けとめているのか、お伺いしたいと思います。 ◎池上 指導担当部長  学校取り組みに対する保護者の受けとめについてでございます。  今、委員からお話がありましたとおり、学校では、子どもあるいは保護者の不安を払拭できるよう、それにしっかり対応していきたいということで、特に、生徒については、心のケアという観点から、そこを最優先して対応してきたところでございます。このようなことを通しまして、本件が発生したことに対しての厳しいご意見はありますが、学校の丁寧な説明対応に対してはおおむねご理解をいただいているものととらえているところでございます。 ◆よこやま峰子 委員  まず、子どもの心のケアと保護者への信頼回復を第一に考えていただきたいと思います  さて、今回、3月8日に学校内部資料流出を知り、その後の対策に追われていたのはわかりますが、教育委員会への報告は同じ3月8日になされておりますのに、私たち文教委員ファクスが届いたのが3月25日でありまして、ファクス以外は、本日に至るまで、教育委員会から議会への説明が一切ないということは、本当に議会軽視と言わざるを得ないと思います。  そこで、質問ですが、事実を把握した3月8日後、なぜ速やかに文教委員会への説明がなされなかったのか、その理由をお聞きしたいと思います。 ◎池上 指導担当部長  事実を把握した後、どうして速やかに文教委員会説明を行わなかったのかということについてでございます。  教育委員会といたしましては、これまで、個人情報を含む内部資料流出し、その表現が不適切であったことから、まずは学校がこの資料を見た生徒保護者に対して速やかに謝罪と事情説明を行い、心のケアを図るとともに、あわせて、これ以上、その他の生徒保護者に動揺が広がることがないようにすることに全力を注いでいたところでございます。  しかしながら、結果といたしまして、議会文教委員会への報告がおくれてしまったことについては、改めておわびを申し上げたいと思います。申しわけございませんでした。 ◆よこやま峰子 委員  結果的には、意に反して報道されて、新聞やテレビとかでも取り上げられ、教育委員会対応後手後手に回ったことがさらに問題を大きくしたことになったのではないかなと思います。クラスがえに必要な資料としての個人評価というのは、私は必ずしも否定されるものではないと思いますが、今回のような不適切な表現による文書が多くの人の目に触れたことへの影響ははかり知れません。  教育委員会として、今回の件は、しっかり反省し、検証した上で、再発防止のために真摯に取り組んで失われた信頼回復に努めていただきたいということを指摘いたしまして、私の質問を終わります。 ◆川口谷正 委員  きょうの文教委員会で、学級編制にかかわる内部資料流出を議題として取り上げるかどうかについては、ご承知のように、実はきのうの文教委員会でかなり議論があり、取り上げること自体の是非をめぐってのやりとりがありました。つまり我々委員同士でも、本件をどのようにとらえるべきなのかという認識の違いがありまして、委員会開催の結論に至るまでは結構な議論をされました。  私は、これから、よこやま委員が取り上げた以外のことで、なるべく重複を避けて質問したいと思いますが、基本的には、本件は非常にデリケートな問題で、短絡的に白黒をつけられるようなものではないものを含んでいると感じておりまして、私なりにやりとりにも冷静に慎重を期していきたいなというふうに思っております。  きょうもたくさんのマスコミが見えておりますが、一つは、今も指摘がありましたけれども、教育委員会議会に対する対応のおくれは否めないと思います。そうは言いながらも、現場への対応に全力を注がれていたという事情がありますので、時間のおくれについては、これ以上厳しく問うても不毛なことかなと一部は感じております。最初に申し上げたように、委員会で取り上げるかどうかさえもなかなか意見の一致を見ることが難しかった案件であります。そういう意味では、我々としても、この問題については、一面的な光の当て方ではなくて、多面的な問題のとらえ方をしていく必要があるのではないかなというふうに思っています。  事は、例えばいじめや自殺の問題のようにふくそうしたケースではなくて、一つは文書管理のずさんさ、もう一つは内部資料表現の不適切さですね。あとは議会との関係とか、その他、文書を手にした側の方々の取り扱い上のことなどがあるかなと私は感じております。  そこで、そのうちの文書管理の問題ですが、これは個人情報の最たるものですから、学校としては言ってみればトップシークレットで、絶対に流出してはならないものであると思うのですが、今回のように子どもたちの手に渡るような管理が行われているということが一般的にあり得るのかどうか、私はここがよく理解できないのです。過去に、学校経験のある元教師の方にも伺ったのですが、自分の場合は、耐火金庫を用意して、そこにしまう、事が終われば廃棄処分にして厳重に管理したと言うのです。今回の場合、あるいは、今、中学校などで一般的に行われている管理状態はどうなのかについてお答えいただきたいと思います。 ◎池上 指導担当部長  個人情報が入った文書取り扱いですが、これは非常に慎重に取り扱うべきものということで対応しております。先ほどこやま委員にお答えしたこととも重なりますが、一般的に、個人情報を含む文書は、個人情報保護条例の理念に基づきまして、必要最低限の期間、各教員が施錠可能な場所、先ほど耐火金庫という話もありましたけれども、そういう場所にしっかり保存して、利用が終わり次第、廃棄することを大原則にして厳正に管理しているととらえているところでございます。 ◆川口谷正 委員  そういうお答えではありますが、今回、当該の担当の先生においては、そういう認識が乏しかったのではないでしょうか。その点はいかがですか。 ◎池上 指導担当部長  結果として、ほかのプリントの中に紛れたということですので、やはり意識として足りない部分があったのかなととらえております。 ◆川口谷正 委員  人間というのは不注意の動物で、我々も日常的にいろいろなミスを犯しています。ただ、それでもなお、事件なり事故につながらないような二重、三重の配慮がこれからも必要だと思います。  それから、二つ目内部資料表現の問題であります。  内部資料であるだけにかなりリアルな表現をしておられて、私はあえて項目を申し上げませんけれども、いかに内部資料であるからといって、教育サイドの方々の区分の仕方あるいは仕分けの仕方といいますか、それをこのようにしていることが知れてしまったわけですから、教育上のダメージは極めて大きいと思うのですよ。学校に対する生徒の信頼も大きく揺らいだのではないかなというふうに思います。  ただ、先ほど答弁もありましたように、PTAの集まりでさまざまな意見があったようですが、部長の答弁を額面どおりに受けとめれば、おおむね理解をいただいたということのようであります。ただ、大勢としてはそうかもしれませんが、何がしかは激怒されている方々もいると伺っております。そういう意味では、取り返しがつかない、信頼を損なう結果になったのではないかな、結果的には大きいと思います。  そこで、この表現というのは、学校個々ばらばら学校長の裁量の範囲でやっているのか、それともマニュアル化されたものになっているのか、その点についてお答えください。 ◎池上 指導担当部長  クラスがえのための資料作成に当たっては、各学校でどういう取り扱いなのかということについてですが、今お話がありましたとおり、これについては、各学校学校の実態に応じて校長の裁量のもとで作成しているものでありまして、すべての学校に共通するマニュアルのようなものは、教育委員会としてはこれまで特に必要ではないという判断のもとで考えておりました。 ◆川口谷正 委員  実は、今回のこのような仕分け表現は、一人の先生が勝手につくったのではなくて、校長以下、それぞれの関係者がこの表現をずっと共有してきたのではないかなと思うのです。そして、それは、ことしだけに限ったことではなくて、過去、連綿とそういうことがあったのではないかなというふうに思うのです。もしこういう表現が共有されてきて、それでよしとされてきたとすれば、もっと問題があるなというふうに思うのですけれども、いかがでしょうか。 ◎池上 指導担当部長  いわゆる不適切な表現の部分についてでございますが、当該校の校長に確認したところでございますけれども、今回のような文言の使用等は今回だけだということで、校長の調べた範囲ではその他はなかったとは聞いております。  いずれにしましても、今回の資料につきましては、1学年教員が新2学年学級編制をする際に、生徒へのさまざまな配慮について確認するために作成し、この学校には担任が5名いますけれども、その担任5名に配付された内部資料でございまして、学年教員の間で共有されていたものでございます。やっぱり、不十分だったのではないかというご指摘の部分につきましては、人権意識が足りないものであったと言わざるを得ないのかなと思っております。 ◆川口谷正 委員  私も何人かの経験者からお話を伺いましたが、自分がやったときは、こういう仕分けではなくて、基本的には点数だ、成績だと言っておりました。それに加えて、生徒同士、先生と生徒、親同士などのさまざまな人間関係があるので、そういう要素も加味して、生徒同士がいがみ合うような関係の場合は同じクラスにしないとか、そういう配慮をしてきたということで、今回、表面化したような仕分けはしていないというふうに伺っていますので、それぞれの学校のやり方かなというふうに感じております。  ただ、先ほどのよこやま委員の質問で、学校現場に対して、学級編制にかかわる内部資料は一定のマニュアル化をした方がいいのではないかというやりとりがあったかと思いますが、私は、太い線で、そういう人権にかかわるような仕分けはすべきではないという程度のことで十分ではないかと思います。つまり、学校も真剣に子どもや親に対しているわけですから、そういう裁量というのは現場の学校が一番大事なので、余り細かなことまで管理するようなことは、私はやるべきではないなと考えております。  三つ目は、今回は、議会や、学校と地域の関係とか、あるいは報道関係とか、いろいろな面への対応が求められたと思います。その点では、最初に申し上げた議会サイドへの対応は褒められたものではないというふうに思います。  もう一つ、私の考えとしては、今回の事案で、内部資料を受け取った子どもあるいは親御さんの扱いなのです。結果的に外部に流出したのですが、私は、これは、外部へ流すべきものなのかどうか、やはり、踏みとどまって、教育上の観点から慎重を期していただきたかったなと。そういうところに流したことに関して、私は疑問なしとしないのです。つまり、問題は、チルドレンファーストというか、スチューデントファーストというか、現場の子どもたちにどういう教育上の影響が出るのかというところを中心にした認識が必要ではないかなと。そういう意味では、今回の事案については、教育委員会学校はもちろんでありますけれども、保護者サイドについても、教育上の観点をしっかり持っていただく必要があるのではないかなというふうに思います。  私の質問はほぼ終わりますが、学級編制というのは、クラスがえをしたりしなかったり、学校の規模や年度によってまちまちでしょうけれども、基本的には、一定規模学校では1年から2年に行くときにはこれからも編制がえがあると思います。くれぐれも今回のような不適切な仕分けが再発しないように申し上げて、質問を終わりたいと思います。 ◆芦原進 委員  まず、教育長にお尋ねしたいのですが、本件流出等々についての報告教育長いつお受けになったのか、ここをお知らせいただきたいと思います。 ◎北原 教育長  私が報告を受けたのは、3月22日のことでございました。 ◆芦原進 委員  それから、きょういただいた資料対応経過という中で、3月9日土曜日から14日のことが記されております。ここに、学校として事実を調査、確認し、それを踏まえ、学校長と教頭が当該資料を目にした生徒保護者に対して事実経過説明するとともに謝罪をしたとあります。それから、11日と15日の後に、資料を見たという情報があったので、学校当該資料コピーがさらに流出していると判断した、そして、3月21日の1学年PTA集会保護者経過説明し、謝罪することを決めたとなっています。今、教育長は22日に報告を受けたということでしたが、大変遅い。それが遅いものだから、議会への報告がもっと遅くなるのは当たり前なのです。  それでは、市長に報告されたのはいつなのでしょうか。 ◎池上 指導担当部長  市長には、報道があった日の夕方に報告させていただきました。22日の金曜日でございます。 ◆芦原進 委員  ということは、市長も教育長も、報道があるということで報告がなされたと解釈するしかないのですよ。私は、初期対応というのが一番大事で、ホウレンソウという三つの条件を誤っているのではないかと思います。  まずは、教育長、市長がこのことをしっかり認識し、現場は現場で、学校学校でやることをやればいいのですよ。ただ、それをやりながら、事実報告をやらないと、いろいろな人の意見を聞き、いろいろな人の知恵を出し、いろいろなことに手を尽くす、そういう最善の努力をしなければいけないにもかかわらず、市長も教育長も横に置いておかれたということは、教育委員会としていかがかと思いますが、このことはどういうふうに判断されていますか、お聞きしたいと思います。 ◎池上 指導担当部長  本件を所管する担当部長といたしまして、先ほど来お話しさせていただいておりましたが、子どもあるいは保護者の心のケア、あるいは、動揺が広がることをできるだけ抑えたいという思いで全力を傾けてきたところでございますけれども、結果といたしまして、今ご指摘のとおり、市長、教育長への報告がおくれてしまいましたことについては、所管部長として大変反省しております。おわび申し上げます。 ◆芦原進 委員  初期対応によって、ある意味で、個人情報保護というよりも、保護者も、また、特に子どもたちにとって大きな大きな傷を負うことにもなりかねない。これから先、将来に対して、これが大きな原因となって、子どもたちのこれからの成長の妨げになりかねません。ならないにこしたことはないけれども、なりかねないような大きな問題だと思います。  そういう意味で、お聞きしたいと思っていっぱい書いてきましたが、全部、先輩諸氏が質問されました。ただ、各学校学校長の裁量に任せるということでしたけれども、私は、これだけのことが起こっていて、学校長の裁量に任せるのでいいのかと。表現の有無は別として、こういう事案が起こったときに、ほかの学校はどのような取り組みをしているのか、これを把握する必要があると私は思うのですが、ほかの学校については、本件が発生してからどのような指示等をなされたか。ただ通達したではなくて、そういう報告を受けたのか、お聞きしたいと思います。 ◎池上 指導担当部長  他の学校の状況の把握というか、確認についてのご質問かと思います。  先ほどお話しいたしました平成25年度の教育方針説明会におきまして、今回の文書管理の件とか、あるいは、表現上、不適切な部分について、まず、各学校でしっかりと再確認をして徹底を図るということについて、私から、直接、園長、校長に指導させていただきました。  その上で、今後の取り組みということになりますが、先ほども申し上げましたとおり、学校には担当指導主事がおりますので、1校ずつ、その部分について担当指導主事が具体的に対応状況を確認させていただきながら、もし不適切な部分があれば是正してまいりますし、より子どもを支援、配慮するという観点からこういう事務が行われるようにしっかり学校を支えていきたいと思っております。 ◆芦原進 委員  内部資料表現が非常に不適切だとお認めになっているけれども、教育現場ですよね。人を導いて立派に子どもたちを育てていこうという現場の中で、内部資料とはいえ、細かいことはわかりませんが、文書をいただいた中では、反社会だとか障がい系だとかクレーム系だとか、普通、我々市民が生活する中ではこういう表現というのはなかなかしないのです。なぜなら、その人の立場になって考えると、とてもこういう表現はできません。内部資料とはいえ、こういう表現をされたというのは、先生たち全員とは言わないし、こんなことを言って申しわけないけれども、余りにも無神経、それが当たり前になってしまっていたのではないか、そうであったとすればこのことは大いに反省していただきたい。それから、先生も忙しいのはよくわかります。担当の先生は、本当にいろいろなことを一人でやらなければならないし、いろいろな問題を抱えて夜遅くまで仕事をされている。生徒の問題、保護者の問題、学校の問題などいろいろな問題を抱えています。だから、人がやることだから事故が起きるということはあり得ます。でも、やっていい事故とやってはいけない事故があるのです。これは、やってはいけない事故なのです。  私は余りくどくど言わず、最後の質問にしますが、今後、関係した学校の先生も含めて、生徒、教師、保護者等へ配慮した対策、対応が最も大切だと思いますけれども、このことについてどのようにお考えなのかお聞かせいただいて、質問を終わります。 ◎池上 指導担当部長  先ほど申し上げましたとおり、今現在も家庭訪問を継続し、その中で、心配がある生徒については先生方に相談するように働きかけております。子どもの状況によりましては、この後、スクールカウンセラーがいつでも配置できるように既に準備させていただいておりまして、スクールカウンセラー等を活用して保護者あるいは本人にも配慮した対策、対応をしっかり提供するように取り組んでいるところです。このたびの件では、教職員の皆様も、いろいろな意味で疲弊したり、改めてこれまでの取り組みを反省したりしている部分があると思いますが、やはり、私たち教育委員会学校、先生方にできることは、子どもたちにどう配慮していくか、そのための手だてを一緒に考えていったり、あるいは、情報を提供することかなと思っておりますので、そういうことについてしっかり取り組んでまいりたいと思っております。 ◆伊藤理智子 委員  私からも、質問させていただきます。  大切な個人情報が書かれている文書に対する管理の重要性について、認識が非常に欠けていたことと、やはり、不適切な表現について、教員の人権感覚がどうなっているのかというところでは、あってはならない重大な問題だったと思います。表面的に文書管理表現の不適切だったことを指示するだけではなくて、どういう人権感覚で子どもたち教育に当たっておられるのか、このことが非常に問われる問題だと思うのです。やっぱり、人権感覚ということで、障がいや反社会的という言葉が使われていたことが子どもたちの心をどんなに傷つけたのか、その重大性を教職員にきちんと徹底していかなければならない問題だと思うのですが、こういう分類がこの学校でされていたことを教育委員会は知っていたのかどうか、まず、この点について伺いたいと思います。 ◎池上 指導担当部長  今回の当該校クラスがえの資料にあるような分類についてでございますが、クラスがえなどは、各学校の実態に応じて、先ほど来申し上げていますように学校長の裁量によって行っているものでありまして、これまで、教育委員会としては一律に基準を設けて指導することはなじまないものと考えたところでありますので、個別の学校の状況については特に報告を受けて把握しておりませんでした。 ◆伊藤理智子 委員  分類の中で不適切な表現が使われていたことも知らなかったという理解でよろしいですか。 ◎池上 指導担当部長  今回のようなことがあるとは知りませんでした。 ◆伊藤理智子 委員  教員というのは聖職者ですし、子どもたちが本当に健やかにはぐくまれていく、子どもたちのいいところがどこなのか、自己肯定感を伸ばせるような教育子どもたちのいいところを伸ばしてあげる、そして人間関係や成長をはぐくんでいくという役割が先生たちにはあるわけですね。そういう先生たちが子どもたちの人格を否定し、人間性を否定するような表現で分類していたということは本当に重大問題です。こういうことが二度と起きないようにするためにも、今、段々の議論もされておりましたけれども、ほかの学校でも人格を否定するような表現で分類されていないのかどうかということについては、きちんと調査をした上で議会や私たちに明らかにして改善していくべきだと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。 ◎池上 指導担当部長  今回のようなことが起きないように、あるいは、もし何かがあれば早く改善すべきだということで、調査の実施についてのご質問かと思います。  先ほど来申し上げていることと重なりますが、昨日の教育方針説明会におきまして、各校長、園長に対して、まずは各学校取り組みをしっかり確認して文書管理の徹底を図ることと、それから、表記上の問題等があればしっかり改善するように直接指導したところでございます。その際には、先ほどお話がありましたように、人権等に配慮するということをしっかりやってほしいとお話をしましたし、そこの部分についてはこれからも徹底してまいりたいと思っております。  この後、先ほど申し上げたとおり、各学校にそれぞれ指導主事が出向いて学校の実態を具体的に把握し、それに合わせて学校指導したり、あるいは情報提供したりしてまいりたいと思っております。 ◆伊藤理智子 委員  札幌市には子どもの権利条例がありますね。子どもの権利を本当に尊重していくことを大切にしているまちですから、教育委員会でも教職員に徹底して子どもの権利を尊重する教育を一番実践していかなければならない中で、こういう人権侵害が行われていたのは重大問題です。それをどう改善していくかということでは、研修で教員の人権感覚を高めていく、人間を尊重するためにどういうことが大切なのか学んでいくことも徹底してやっていかなければいけないと思います。いろいろな管理の方法を改善したからなくなるかといったら、そういうことではなくて、教職員の考え方が子どもたちに影響すると思いますので、これは非常に大切なところだと思います。  そこのところの徹底は今後どういうふうにされるおつもりか、伺いたいと思います。 ◎池上 指導担当部長  教育をつかさどる教員の人権感覚、これは本当に大事なものでございます。  教育委員会といたしましては、教員が人権感覚を磨くために、これまでも各種の研修等を通して養成に努めてきたところですが、今後とも、実効性というものをとても大事にしながら、研修の持ち方を検討したりして、より教員に人権感覚が身につくように引き続きしっかり取り組んでまいりたいと思っております。 ◆伊藤理智子 委員  この学校で人権侵害に当たるような問題が起こって、一番傷ついているのは子どもたちだと思うのです。子どもたちの心のケアには今もいろいろ対応していくと言われていますが、子どもたちは、大人として一番身近にいる先生たちにあこがれ、尊敬して育つわけです。そして、一生懸命勉強して、先生になりたいとか、すてきな大人になりたいとか、そういう信頼関係を持ちながらはぐくまれていく教育現場で、自分たちが否定されるようなことをされていたということでは、先生たちに対する信頼関係が壊れてしまっています。本当に傷ついて、自分たちが大人からそんなふうに見られていたのかと傷ついていると思うのですよ。だから、謝罪と説明だけではなくて、本当に子どもたちの心をどう受けとめながら信頼回復していくのか。  また、現場の先生たちというのは、本当に一生懸命頑張っている先生もたくさんいらっしゃるのですよ。そういう中でこういう問題が起こると、教師のバッシングや批判が広がりますから、一生懸命頑張って子どもたちをはぐくんでいる先生たちにも本当に大きな影響を与える重大な問題だと思います。  今後、重要な個人情報管理をしっかりして二度と流出しないように、そして、不適切な表現が使われないようにするために、教員に対する人権教育を徹底して再発防止に当たっていただきたいということを強く求めて、私の質問を終わらせていただきます。 ◆石川佐和子 委員  私からも、何点か質問させていただきます。  学級編制にかかわることに関しての個人情報を含んだ内部資料流出したことについて、今、それぞれの委員から質問がありました。今までの議論の中にありましたように、本当に人権意識に問題があるというような事案であって、長期的に子どもたちの心をどうフォローしていくか、それが一番大事ではないかなと思っています。  質問ですが、そもそものところを1点伺いますけれども、中学校1年生から2年生に進級するとき、そういったクラス編制の目的は何なのかということを改めて伺います。 ◎池上 指導担当部長  今回の学年のケースですが、中学校1年生から2年生に進級するときのクラスがえの目的についてでございます。  クラスがえにつきましては、各学校の実情に応じて学校長の裁量によって行われております。その目的は、友人関係の固定化を防ぎ、新たな仲間との出会いの中で気持ちを新たにして学校生活を進めることができる機会を子どもたちに提供することや、さまざまな環境に育つ多くの児童生徒学校生活を送る経験を持たせることで、豊かな人間性や社会性をはぐくむことにつながることなどが挙げられるととらえております。 ◆石川佐和子 委員  今、クラス編制の目的を伺いました。そうしたクラス編制を行うための資料として流出した内部資料がつくられていたということです。私は、今の目的を果たすために、ここまでの資料が本当に必要なのかなと思いました。こういう表記も含めて、形と内容という意味で、なぜここまで必要なのか、非常に疑問なのです。  そこで、お尋ねしますが、表記も含めて、一覧表にする必要はあるのでしょうか。あるとすれば、どういう理由があるのかということについてお尋ねします。 ◎池上 指導担当部長  学級編制を行う際に、子どもの状況を今回のような一覧の形で示す必要はあるのか、あるとすればその理由についてでございます。
     今回の資料は、クラスがえに向けて学年として作成したものでございまして、子ども一人一人の配慮事項について、担任だけでなく、学年の教員全体で共通理解を図るために作成したものと聞いております。  ただ、本当に一覧表にする必要があるのかどうかについてですが、学校によってそれぞれの観点から本当にいろいろな資料を作成しております。学年子ども全体の共通理解を図るためには、単票としてたくさんのものを用意してそれを突き合わせてというようにいろいろな方法がありますので、本当の意味で必要性があるかというと、必ずしも一覧表を作成しなければならないものではない、そこまでの必要性はないという部分もあろうかと思います。 ◆石川佐和子 委員  教員の共通理解を図るためにいろいろな情報を表の中に集約したのかもわからないけれども、その必要性はないのではないだろうかというご答弁だったと思います。  クラス編制は、それぞれの学校の校長の裁量だと言われておりました。これまでの議論の中で、こうした文書資料をつくることに関して、今後、教育委員会としてもマニュアル化すべきでないかというような指摘がありましたが、私はそこまではどうかなというふうに正直思います。子どもの一番そばにいる先生たち、また、学校がそれぞれの教育目標、信念を持って子どもを伸ばそうとしていれば、やはりそれは尊重されるべきだと思いますし、人権意識を持って教育するのは当たり前のことなので、それを一々マニュアル化することまではどうなのかなと思います。  それから、もしかしたら説明の中にあったかもわかりませんが、もう一つ確認したいと思います。  1学年PTA集会が3月21日に開かれたということですが、その中で質問や意見がたくさん出されたと思いますので、その内容についてもう少し具体的に教えてください。それから、それに対してどのようなお答えをされたかも教えていただけますか。 ◎池上 指導担当部長  3月21日の1学年保護者対象のPTAの集まりの件でございますが、最初の報告の中でもお話しさせていただきましたけれども、このときには、まず今回の事故の事実経過説明させていただいて、その上で、文書管理の不徹底さや表現の不適切さについて校長が保護者の方々に謝罪したと聞いております。その中で意見が幾つかあったと聞いておりますが、文書管理の不徹底さについては強くご指摘をいただいたということで、その部分は改めて謝罪したと聞いております。それから、実際に子どもたちの情報が流れて、それを目にしたお子さんもおりまして、そのあたりについてご指摘があったということで、子どもたちへの心のケア、あるいは保護者の不安の払拭について学校としてしっかり対応していきたいということを丁寧に説明させていただいたと聞いております。 ◆石川佐和子 委員  今回、出るべきものではない内部資料が出てしまいました。しかし、こうした内部文書を見たときに、それをつくった先生が文章の表現に違和感を持たなかったということが、これまでも指摘があったように、その先生の人権意識について非常に危惧しています。  これまでどうだったのかという先ほどの質問では、今回だけであって、これまではこうしたものをつくっていなかったという答弁がありましたが、もし今回こうした流出がなかったならば、今後もこうした文書をつくって子どもたちを評価していくことがあったのではないかと推測します。そういう意味では、今回出たことを反省の材料として、先生方の人権意識をしっかりしていくことと、子どもたちの心のケアをしっかりしていくこともおっしゃっておられましたので、あえて言いませんけれども、取り組んでいただきたいと思います。それは、もしかしたら長期的になるかもしれませんので、長期的にもしっかりとフォローしていただいて、文書管理についても、本当は施錠されるようなところにあるべきものがオープンな引き出しにあったわけですから、その辺の感覚も、再度、すべての学校において確認して、徹底して、二度とこういうことがないようにしっかり取り組んでいただくことを求めて、私の質問を終わります。 ◆堀川素人 委員  僕からも、いろいろ聞きたいことがたくさんございます。  今、各委員からたくさんの説教を聞いて、それはそのとおりですよ。反省をするというか、言いわけなんか一つもできないですよ。内部の文書が外に出た、これは、例えば会社でもミスによってあり得ることというのか、一回一回、それを反省しながら、次にそういうことが起こらないようにどうするかということは、それなりにきちっと反省して今後の対策をとらなければならぬ。めったにないものが出たわけですよ。これは、学校クラスがえのための資料が出たというのは、学校からしか出ないと思うのです。そういう中で出たことには驚いてしまう、これはもう皆さんが言ったとおりですよ。  そこで、一つ一つ確認いたしますが、僕の手元にこういう文書があります。多分、委員の方々は皆さん持っておられると思います。それから、僕のところには、3月22日版、1年生主任からの謝罪、こういう文書もあります。3月22日といったら教育長が知った日、市長が知った日です。そのときに既にこれが出ていたということは、この前にこの文書がつくられていたということかなと想像しています。  まず、この文書は、公文書と言っていいものでしょうか。これは、消されないであることを前提にしていますけれども、これが公文書であるということでいいでしょうか。そのことについての確認です。 ◎池上 指導担当部長  今お問い合わせのあった件については、公文書と認識してございます。 ◆堀川素人 委員  公文書というのは、役所側の説明責任――役所ばかりに説明責任があるわけではありませんが、その説明責任、情報の公開ということからいったならば、そのままであるならばこの文書というのは公開されるべきものでしょうか。 ◎池上 指導担当部長  ただいまのお尋ねは公文書の公開についてかと思いますが、個人情報保護の観点からは個人情報は公開できないのが原則となってございます。 ◆堀川素人 委員  個人情報というのは、その人間が条例なり法律なりによって保護してほしいと言うならば、これは保護の対象になる、それから、自分の情報については保護する対象から外してくれと言った場合には、その意思が有効となって個人情報の保護からは除外されるというふうになっています。  そこで、謝罪を含めて今回の件を説明しに歩いているというが、今までで、私の子どもはこの中のどこに位置して記載されていますかと聞かれた場合にはどういうふうに答えているのでしょうか。今の個人情報及び説明責任の関係からご説明願いたい。 ◎池上 指導担当部長  学校で先生方がチームをつくって家庭訪問あるいは電話で保護者説明している中で、保護者の声として、今ご指摘のように、自分の子どもがこの中に該当するのか教えてほしいというお話があったと聞いております。それに対して、学校は、これはクラスがえのための資料であるのでお答えすることはできません、そのことをご理解いただきたいというふうに対応させていただいております。あわせて、ふだんの懇談や面談の中で、お子さんにかかわってどういう配慮が必要なのか、そういうことについてしっかり情報交換して共有していきましょうというふうに声をかけさせていただいたと聞いております。 ◆堀川素人 委員  聞いていますというので、その対応でよろしいのでしょうか。僕は、間違いだと思うのです。要求された場合には、ほかの子どもの情報を得たいとするならば、それは拒否しても構わない。でも、先ほど言ったように、自分が見たい、または、自分がどこに載っていた、その保護の対象にしてほしくないといった場合には公開するということなのではないですか。もう少し言えば、あなたはあなたの情報を公開してもいいと言うけれども、それ自体が大きな混乱につながるということであれば拒否してもいいのかなと思います。  しかし、説明に行って、親と子どもがいて、その人が、私の子どもは、僕はどこに位置しているのか、これを明らかにしてほしいと言われたら教えなければならないのではないかと思うのですけれども、そこについてはどう考えますか。 ◎池上 指導担当部長  ただいまの個人情報の開示にかかわる対応についてでございますが、私どもは札幌市の個人情報保護条例をもとにして判断するわけですが、この第16条に、非開示の一つとして、評価、診断、判定、選考、相談等に係る事務に関する情報であり、開示することにより当該事務の適切な遂行に著しい支障を及ぼすと認められるものとの規定がまず一つございます。それから、第19条には、開示請求に対し、個人情報が存在しているか否かを答えるだけで非開示情報を開示することになるときは、開示請求を拒否することができるとの規定がございます。  今回の資料のケースであれば、今申し上げた二つの条項に照らし合わせて、それぞれ慎重に判断していかなければならないのかなと考えております。 ◆堀川素人 委員  まず、第16条の場合には、まず、個人情報は保護しますよと、これが原則ですよね。情報の公開という中でも公開されるのが原則であって、その事案によってどうすべきか違ってくるというのはわかります。ところが、第16条で言っているのは、当該事務の適切な遂行に著しい支障を及ぼす、このときだけは非公開ですよというふうになっているわけですよ。  先ほど見せましたこの文書の中で――既に僕の手元にあるのですよ。既に僕の手元にあるということは、公開ができないものだったら公開しない、消しているところが公開されていない。本人が、僕はこの中のどこに該当するのですかと言ったときに、それがここで想定する、著しい支障を及ぼすと認められると。これは、教育委員会が勝手に判断していいわけではないですよ。適法に判断されなければならないわけです。  それから、第19条なんていうのは、ピント外れな条文ですよ。ここに持ち出して論議するまでもない。  こうしたならば、先ほど言ったように、第16条をもって親が聞いたことに答えないのは、それはあなた方が困ることであって、こんなに非常識なことをやるからですよ。親にとっては、その非常識の中で、自分の子どもがどこに位置づけられているのかを聞きただすというのは、子どものためにも当たり前のことではないですか。  これについてどう思いますか。 ◎池上 指導担当部長  先ほどの第16条の件でございますが、当該事務の適切な遂行に著しい支障を及ぼすと認められるものという規定でございますので、先ほど申し上げたように、そのあたりのことを原局である教育委員会として判断するということです。これは、しないと言っているわけではなくて、支障を及ぼすと認められるかどうかの判断を慎重にしたいということを申し上げたつもりでございます。 ◆堀川素人 委員  今、僕が言うのは、利害の当事者には間違いなく公開しなければならぬ、これは当たり前のことですよ。今、学校の成績も、中学から高校へ行くときの内申書も見せないのが当たり前だ、説明しないのも当たり前だというのが、それが変わって説明責任を果たしなさいと言われている時代に、このことが秘密で通るという話はない。教育委員会は、こういう中でもって秘密主義――僕のところに来た課長なんかは、これでもって公開しなくてもいいんだなんて言う。大変勉強していない人間だから、おれはもう話もしたくなくて途中で話をやめましたよ。  もう一つは、22日の文書にこんな文言があります。さっきのように、私の子どもはどこに位置づけられたのですかと聞かれたときに、3月22日版には何て書いてあるか。基本的に答えないと書いています。これが統一見解だ。今言ったのは、そうではないのではないですか。少なくとも部長が言ったことからすれば、慎重に検討して対応しなければならぬことが、22日の文書の中で、基本的には答えないと。教育委員会の体質をあらわしているのではないですか。まず、そのことを指摘しておきますよ。  次に、この文書の中で、LA、LB、MA、MB、MB2、FZ、MPC、MPHとローマ字が振られています。LAというのは何なのですか。MAというのは何なのですか。あなた方は全部これを持っていると思いますので、皆さんもきっとこれを持っているのではないかと思いますが、一つ一つ説明してください。 ◎池上 指導担当部長  私どもはいわゆる不適切な表現として出されている項目もこの中にあると認識しておりますが、LA、LBとかローマ字表記の部分についてです。例えばですが、Lはリーダーで、あとはA、Bということで、先生方が、このお子さんがふだんからリーダーとしてどのぐらい皆さんを取りまとめているか、そのあたりの程度というか、ランクをそれぞれアルファベットで表示しているものと聞いております。 ◆堀川素人 委員  僕が聞いたのは、これ全部を答えてくださいと。僕も少し答えましょうか。LAというのは大きなリーダーシップを発揮する、LBはそれよりも小さなリーダーシップを発揮する。  MAというのは何ですか。これは、日本語で反社会大と書いてあります。 ◎池上 指導担当部長  これについては、問題の頭文字のMで、それにA、Bをつけているというふうに……(「Mは何の頭文字ですか」と呼ぶ者あり)問題というふうに聞いています。(「問題行動という意味ね」と呼ぶ者あり)問題というふうに聞いています。学校の一つの押さえ方ですので…… ○福田浩太郎 委員長  堀川委員、挙手して、当てられてから発言を願います。 ◆堀川素人 委員  あなた方もここでもう少しわかりやすく説明しなければならぬときに、ここに書いてあるのが何なのか、もう少しわかりやすく説明してください。  Mというのは、子どもの問題行動があるとかないとか、この大きさを表示するものなのではないですか。 ◎池上 指導担当部長  ここでは反社会という項目名になっていますが、行動などを見ていて、声をかけたり活動に参加させたりするため、そういうことを見るための一つの項目だというふうに聞いております。AとかBとかというのは、そのあたりはお子さんに対してどれぐらいの配慮あるいは支援が必要なのかということの程度をA、Bであらわしているというふうに聞いております。 ◆堀川素人 委員  そう聞いているのではなくて、あなたがここで説明するのにどう理解してここに説明に来たかということです。  それで、ここにMAとありますが、僕は事前に校長先生からも聞きました。問題行動が大きい、これがAだと。そのときは問題行動と言いました。ここに書いているのは、反社会大と書いているのです。反社会大ということは、社会性に極めて乏しい、反社会的行動をとる、そういうことが大だと、ここに書かれていたならばそういうふうに理解しますよ。反社会性が大であるというのでもって、よく新聞に出ているのは反社会的集団と、暴力団なんかをそう表現しています。  先ほど芦原委員が言ったように、ふだん、こういう言葉はなかなか使わない言葉ですよ。暴力団なんかは反社会的勢力、集団、こういうふうにして使う。これが使われている。親にとったらどう考えますか。簡単な問題ではないのですよ。反社会的ですよ。反社会性の問題ですよ。  それから、ここでZとして障がい系があります。なぜ障がい系はZなのですか。 ◎池上 指導担当部長  申しわけございませんが、その件については、私は、直接、確認しておりません。 ◆堀川素人 委員  Zというのは、学生運動なんかであって、あるセクトがZというものを使いました。これなんかから想像しますと、大変大きな意味を持つ言葉かなと僕は想像いたしました。でも、それはわからぬ。あなたも調べていない。  それで、障がい系とは何ですか。 ◎池上 指導担当部長  学校からは、クラスになじめない、いじめられやすい、話すのが苦手など、そういうお子さんに対してどういう支援、配慮をしていくかという観点から立てた項目だと聞いております ◆堀川素人 委員  また、あなたはこう聞いておりますと。これは仕方がないね。でも、障がい系というのは、今の説明だったら全くなじまないのではないですか。(「全然違うじゃないか」と呼ぶ者あり)そうしたら、まずそれを問いただして説明できるような準備をなぜしてこないのですか。なぜなのか、それをはっきりしてよ。 ◎池上 指導担当部長  私も、この項目を見て、学校からこの項目の意味を聞いたときに、ネーミングと、実際に聞いた子どもへどういうふうに配慮するかということについては大きく乖離があって、そういう意味でも非常に不適切な言葉だなと思いますし、それを目にしたお子さんもいるわけですから、精神的には非常に大きなショックを受けたかなと思っております。 ◆堀川素人 委員  なぜ、そういうふうに障がい系というような表現をしたのか。ここに出てくる中で、あなたに説明する責任があったら、聞いてこなければならないではないですか。そして、Zがなぜついたのか。 ◎池上 指導担当部長  大変申しわけありませんが、そういうところの確認はしっかりとしておりませんけれども、先ほど申し上げましたとおり、名前と実際に支援をする目的が違っているということについては私もそういうふうに思っております。 ◆堀川素人 委員  よく名は体をあらわすと言って、要するに、言葉が出たらそれには一定の意味がその中にある。全く関係のないようなもの、ある意味では神経を使わなければならぬ、配慮をしなければならぬ中でこういう言葉が使われたのなら、なぜそういうふうになったのですかとあなたは聞いてこなければならぬ。その責任も果たさない。  次に、MPCというのは何ですか。 ◎池上 指導担当部長  MPCについては、クレーム系保護者対応苦慮というようなことが書かれた欄でございまして、Mはモンスター、Pはペアレント、CはクレームのCの略だというふうに聞いておりました。 ◆堀川素人 委員  この何年間か、モンスター・ペアレントという言葉が使われるようになりましたが、学校の中で、自分方の言いわけをするための言葉に使われなければいいがなと、父兄が苦情を言う、例えば、学校に行って、こうすればいいというアドバイスみたいなことだとか、こうあるべきだとかいうのもモンスター・ペアレントに入れて、一緒くたにして学校から排除するようなことがあってはならぬなと、僕はこの言葉を聞いたときから思っておりました。今、ここの中で、モンスター・ペアレントなのか、それとも違うのかということについて、どういう基準でこの項目をつくったのか、聞いてきましたか。 ◎池上 指導担当部長  MPCについては、まさに先ほど委員からご指摘がありましたとおり、名は体をあらわすというのとは真逆というか、全然違うような意図を聞いております。  この意味につきましては、お子さんのことで、例えば、女子のお子さんで担任の先生が男性だとちょっとという相談とか、あの子と同じクラスにしてほしいとか、逆にそうでないとか、さまざまな相談が寄せられますので、お子さんのことで配慮すべきご要望を持った保護者、その該当のお子さんのことだと説明を聞いております。 ◆堀川素人 委員  とにかく、あなたの説明は、ほとんどがただ聞いてきましたというだけで、22日に教育長に伝わった、それから市長に伝わって、これまで放っておく。あなた方は処理ができると思ってやったのだろうけれども、正直言って、言葉はきついけれども、こういうざまですよ。うぬぼれてもらっては困る。  話がちょっと戻りますが、3月22日版の文書に、これは内部資料なので答える必要はないというふうになっているけれども、それはどこで考えたことですかと校長に確認しました。いろいろなところと相談してと言うから、いろいろなところというのはどこですか、教育委員会も入っていますねと言ったら、入っていますと。答える必要はないというのは教育委員会のアドバイスですかと聞いたら、教育委員会のアドバイスですと。でも、最終的には校長先生が判断してくださいと最後につけ加えられたけれどもと。  真実を知るにはいろいろな知り方がある。あなた方は、それにすぐ箝口令を敷いて報道規制をとる。白石の生徒自殺のときも、ある議員が行ったら、教育委員会から、一切、発言をしないようにと言われているから答えることはできませんと。今回もそうですよ。教育委員会から、これは内部資料なので答える必要がない、ここまで言い切っている。だれの判断かといったら、あなたの判断だ。あなたは、きのう僕と話したときに、これが公文書であるということは認めたけれども、個人情報個人情報といってもそのことについては全く自信がなく、こんなことも検討したことがない、だから、帰って調べてみますと言った。それで、一生懸命、自分が公開しなくてもいいよう条例を選んで、中にはピントが外れたようなものまで引っ張り出した。こんなことで192万人の市民の子ども教育が行われているのですよ。極めて重大だと思ってくれなければ困る。  教育委員の臼井さんにお聞きいたしますけれども、臼井教育委員がこの件を聞かれたのはいつでしょうか。 ◎臼井 教育委員  教育委員会会議が25日にありまして、その前の日と認識しております。 ◆堀川素人 委員  我が札幌市の教育長は、僕は大変尊敬しておりますが、この中では厳しいやりとりをしますけれども、心の中では気持ちが同じといつも思いながらやらせてもらっていました。その方が22日、教育委員が24日に知って、教育委員としてこれをどこまでお調べになりましたか。 ◎臼井 教育委員  その前に新聞報道等がございましたので、そういうことで確認しました。それから、委員会のときには、協議ということでかなり詳細な報告をいただきまして、かつ、それについて我々委員の間でかなり時間をかけて議論いたしました。 ◆堀川素人 委員  これは見ておりますか。 ◎臼井 教育委員  教育委員会会議のときに見ました。 ◆堀川素人 委員  24日に聞いて、25日の教育委員会会議のときに見られたということですね。それから、3月22日版、これは、学校で発行しているものですけれども、目を通しておりますか。3月22日版、1学年主任からの謝罪文案としてこれが出されているのですけれども、22日ですから、25日には、こういうものが学校から出されておりますということを教育委員会の事務方を通して見られましたか。 ◎臼井 教育委員  そのときは口頭で伺った記憶がありますけれども、文章の中身については見た覚えがありません。 ◆堀川素人 委員  次に、先ほど僕が聞いたことですけれども、反社会大とか反社会中とか、特に、障がい系だとかクレーム系といってMPCとかと書いてあることについてお知りになったのはいつでしょうか。 ◎臼井 教育委員  それは、教育委員会会議のときに拝見して知りました。 ◆堀川素人 委員  拝見したということは、理解したということでよろしいでしょうか。 ◎臼井 教育委員  私ども委員の間でも、この言葉は、要するにカテゴリーとしての用語ということですが、人権の問題からしても甚だ不適切であるということは我々の認識で一致した点であります。私ども教育委員会委員の間での問題としては、これは、単なるテクニカルな文言の問題というよりも、もっと根の深いものであると。教師の間では、子どもに対して、子どもと同じ目の高さで見る、あるいは、子どもに寄り添うというようなことはいわば常識として皆さんがやっておられることです。しかし、改めて、そういう常識を現実の実践の中でもう一度とらえ直す、見直すことをしっかりやるべきだと。そういうことで、教育委員長からも、文書管理のみならず、子どもに対するかかわり方についても、いま一度、しっかり見直すように、強い指導をするようにという意見、要望が教育委員会を通じて述べられた次第であります。 ◆堀川素人 委員  そのことについては、これから僕が質問して答えてもらおうと思っていましたけれども、今の答えで結構であります。本当に反省をしなければならぬのかなと思います。ただ、これは、反省するとか、学校の問題だということではないです。教育委員会自体の問題で、札幌市に限らず、きっと全国でも共通した問題を抱えながらやっているのではないかなと思います。  そこで、何よりも大事なことは、真実をきちっと子どもに知らせることであり、多少の混乱があるかもわからないけれども、その混乱の中から得るものは極めて大きいのではないかと思います。現実の社会でも、そういう矛盾の中でいろいろ行われ、子ども方は社会を見る目を養っていると思うのですね。そのためには、真実を伝えることが大事である。  ところが、今回の件について、教育委員会は、僕が資料を集めるのに対しても極めて非協力的であり、なおかつ、正確な物言いで物を言わない。こういうことが繰り返されて何日間を過ごして、僕自身も大変不愉快な思いで時間を過ごしました。このことが直らない限り、学校がよくなるということはない。  それから、もう少し学校に自由を与えて、教育委員会がすぐ管理するのではなくて、学校の責任で事を解決する。ある意味では学校が現場の責任者ですから、こういうことをしなければ、すぐ箝口令を敷いたり報道規制をとったり、資料提出についても非協力的な態度でやること、これは192万人の市民に対して極めて失礼な行動であると僕は思っております。  そこで、今の指摘に対して、教育委員としてどうお考えか、お聞かせいただきたいと思います。それで、僕の質問は終わります。 ◎臼井 教育委員  どうもありがとうございました。  ただいまいただきました貴重なご意見は、今後の教育委員会の会議の中でまずは早急に報告します。それから、先般の教育委員会会議でもそうでありましたけれども、これは重大なことでありますので、我々は、これをきっかけにして引き続き検討を重ねていくことにいたします。 ◆村山秀哉 委員  私からも、段々の質問がありましたので、重ならないように何点か質問させていただきます。  まず、今出ている内部資料でありますが、これをしっかり見せていただきますと、子ども一人一人に対して厳格に実態を調査しているという言葉がいいのか、把握しているという言葉がいいのかはわかりませんけれども、個人個人の情報をかなり厳密に得られているなと、実はそんな感想を持ったところでございます。疑えば切りがないのかもわかりませんが、個人情報にかかわるこういう内部資料を本当に中学校だけでつくっているのかな、ひょっとしたら小学校時代から評価しながらこういうものを引き継いでつくっているのかなと、そういう疑いを持つところでありますけれども、その辺の認識をちょっと聞かせていただいてもよろしいですか。 ◎池上 指導担当部長  情報の引き継ぎに関するご質問かと思いますが、今、一人のお子さんを幼稚園から小・中・高としっかりつないで学び育てていくという考え方は大変大事かなと思っております。その中で、もし学校間で必要な情報を提供するのであれば、一つには保護者の了解を得ることがとても大事なことであります。また、指導要録あるいはその抄本を引き継ぐことが制度的に決まっておりますので、その中で引き継げる情報、さらには、保護者のご了解を得てしっかりつないでいくべき情報がありますので、その辺はやはり適切にやっていくことが大事かなと思っております。 ◆村山秀哉 委員  就学のときからの情報というのは個々に必要なことは間違いないかと思いますが、内部だけの管理ということなので、やっぱり本当にしっかりと管理しなければならない思うところであります。  もう一つ、だれかお聞きになっていて重複したら申しわけありませんが、この資料をつくるのにかかわったのは、1年から2年のクラスがえという説明になっています。5クラスあるから5人の先生がかかわったのか。当然、2年から3年に進級する部分にも用いられているようにも思われますので、これは本当に学年の先生方がかかわったのか、言葉は悪いですが、組織的な犯行として学校全体でこういうものをつくっていたのではないかと疑いを持つところでありますけれども、教育委員会ではどういうふうに把握しているのか、お聞きしたいと思います。 ◎池上 指導担当部長  今回のケースで言うと、学校から確認したところでは、その学年の学年団、先ほど担任5人というお話がございましたが、副担任という制度もございますので、合わせて1学年の担任団8名の先生方がこういう項目を考えて使用しているということでございます。  繰り返しになりますが、校長先生にお聞きしたところ、このような不適切な項目を使って今回のような表をつくってクラスがえの資料としたのは、確認できる範囲では後にも先にもないということは確認させていただいております。 ◆村山秀哉 委員  もう一回、確認なのですが、1年から2年にかわる学級編制のときにだけ使われているのか、2年から3年に上がるときにもこの資料は使われているのか、そこを確認したいと思います。 ◎池上 指導担当部長  どの学年でやるかということにもかかわってまいりますが、小学校中学校も含めて、どの学年で必ずクラスがえをしなければならないと決められたルールはございません。クラスがえをするかどうかも含めて学校長の裁量ということをまずはご理解いただきたいと思います。  この学校につきましては、1年次から2年次に学級編制がえをしていて、2年生から3年生は持ち上がりということでここしばらくはやっていると聞いております。したがいまして、組んだ1年生の学年団として子どもたちの配慮すべき事項をみんなで共有するために独自につくった資料というふうにご理解いただければと思います。 ◆村山秀哉 委員  それから、もう1点でありますけれども、私も余り新聞やテレビ報道を見ているほうではないのですが、国の文部科学大臣にもこの情報が流れたということを耳にしました。教育委員会として、国から情報提供があったのかどうか、確認させてください。 ◎池上 指導担当部長  今回、毎週火曜日に定例で文部科学大臣の記者発表があるということを文部科学省から教えてもらったのですが、昨日、文部科学大臣に、報道機関から、今回の札幌のケースについて、一つは文書管理の不徹底、もう一つは表現の不適切さ、そのあたりについてコメントを伺ったと、文部科学省の担当の方からそういうやりとりがあった旨の報告をいただいたところでございます。 ◆村山秀哉 委員  先般起きた大阪の体罰の問題もそうでありますが、教育環境の中でこういう大きな事故、事件が発生すると、その地方自治体だけに限らず、全国的に波及すると思います。そういう中で、札幌市でこういう事件、事故が起きたということは、問題としては非常に大きな問題であろうと思います。  そんな中で、これからいかに再発防止に取り組むかということは先ほどから何回もお聞きしておりますが、再発防止に向けた決意というのは、言葉で語っても、心から一生懸命にやる気でいるということが余り伝わってくる状況ではないのです。教育長がおられますので、間もなく退任される中でのこういう汚点は本来であれば残したくなかったと思いますが、起きた以上は、再発防止に向けた教育長本人の心構え、気構えをお聞きしたいと思います。 ◎北原 教育長  今のご指摘でありますが、あってはならないこと、単に内部文書流出あるいは表現の不適切さは、もちろんこれは問題ではありますけれども、先ほど来ご指摘があるように、学校として、教育の立場から、教育委員会も含めて、子どもたちをどういうふうに見取っていくのか、子どもの権利に関する条例がある札幌市において子どもの人権をどういうふうに考えていくのか、それをどういうふうに守り育てていくのかという観点からも、これは決してゆるがせにできる問題ではないというふうに考えております。  そういう意味で、先ほど来お話がありますように、私の任期は間もなく切れますが、引き続き、札幌市の教育子どもの人権をしっかりと守り育てていくという観点から、再発防止のための教員の意識改革も含めて、教育委員会としても気を引き締めて、学校とも一体となりながら、しっかりと取り組みを進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。 ◆金子やすゆき 議員  委員外から恐縮ですが、簡潔に何点かご質問させていただきます。  まず、事実関係の確認ですが、きょう配付されている資料の中で、3月8日に教育委員会報告があったと書いてありますけれども、これは、多分、教育委員会事務局学校から報告があったという趣旨だと思います。それから、教育長報告が上がったのが22日という説明がございました。率直に申し上げて、随分、風通しが悪い組織なのだという印象を受けるのですけれども、どこで情報がとまっていたのか、確認したいのです。8日に事務局に情報が上がってきたというのは、多分、指導室が受けたのですね。指導担当課長がいつ報告を受け、部長にいつ届き、次長にいつ届いたのか。それから、教育委員には24日というお話だったかと思いますが、教育委員長にはいつ報告が上がったのか、まずここをお尋ねいたします。 ◎池上 指導担当部長  学校から3月8日に報告をいただいて、私のところには3月8日のうちに事実の報告がございました。早速、学校と一緒にいろいろな対応をさせていただいたところではございます。それから、順番がかわるかもしれませんが、山中教育委員長にこの件を報告したのは、3月22日に初めて報道がなされまして、その翌日に、休日でしたのでまずは電話でご報告させていただきました。教育長と次長には、22日に報告させていただいております。 ◆金子やすゆき 議員  ということは、池上部長がこの情報をとめていらっしゃったということになるのですね。
    ◎池上 指導担当部長  先ほど来申し上げているように、子どもたちあるいは保護者の方々の不安を払拭したり、あるいは心のケアを最優先に全力を傾けていたということで、結果としてしっかり報告できなかったことについては、何度もおわび申し上げることになりますが、大変申しわけなかったなと思っております。 ◆金子やすゆき 議員  次に、教育委員会会議が3月25日に開かれたという記述がこの資料の中にあります。恐らく、25日の会議は急に開催が決まったのだと思うのですが、先ほど臼井教育委員からは、これについて、委員の間で時間をかけて議論されたという話もありました。私も、この日、緊急の教育委員会が開かれるという話を聞きまして、この日の会議を市民の立場で傍聴させていただいたのですけれども、その日の委員会会議の議題にはこの件がのっていないですね。なぜのせなかったのですか。 ◎池上 指導担当部長  3月25日の教育委員会会議でこの件をどう取り扱ったかということについてでございます。  当日は公開の議案と非公開の議案、報告等がございましたけれども、すべての議案が終わって、最後に、山中教育委員長から、それ以外に何かこの場で話し合う中身はないですかという問いかけがあり、委員からは特に何も出ませんでした。そして、山中教育委員長みずから、事前に説明はもらっているけれども、改めてこの場で事務局からしっかり説明が欲しいという指示を当日のその場で受けましたので、私からご説明させていただいて、その後、委員の皆さんで協議されたという経緯でございます。 ◆金子やすゆき 議員  それは、ちょっと話がおかしいと思うのですね。月1回の月例の会議は3月19日にやっているのですから、このために教育委員会会議を開催したのだと思わざるを得ないのですよ。この日、臼井委員はいらっしゃったと思いますけれども、教育委員は全員出席していたわけではありません。この日、傍聴に来ていた市民もいますが、これは市民が最も関心があるであろうという議題だと思います。私も、恐らくこの件についての話が教育委員会会議で出るのだろうと思ったので、その場に傍聴に伺ったわけです。それについて、委員長あるいは委員会事務局から何の説明もなく、終わった後に残った委員だけでこそこそとやっているというのは、どうして市民にきちって公開してやらないのかという点で私は大変遺憾に思います。  先ほど文教委員の皆さんからもいろいろな指摘があったと思いますが、こういうところは、市民にきちんと情報をつまびらかにしていかなければならない部分があると思います。なぜ、3月25日の委員会でそのような扱いをなさったのか、再度、説明していただけませんか。 ◎池上 指導担当部長  繰り返しになりますが、全部の議案が終わった後に、委員長からこれについて説明をするようにと指示があったので、私から報告させてもらったという以外の何物でもございませんので、それで説明しているつもりではございます。 ◆金子やすゆき 議員  臼井教育委員、これにお答えいただけませんか。  まず、なぜ、きょうは教育委員長がここにお越しになっていないのか、なぜ、議題の中で触れずに、委員会が終了した後の扱いとしたのか、これはいかがですか。 ◎臼井 教育委員  確かに、本来、委員長が出席されるのがベストだと思いますが、所用でご都合が悪いと伺っておりますので、私はそれ以上の情報を持っておりません。  それから、この案件がなぜ公開しないことになったかということでありますが、議員もご存じのように、当日は、学校規模適正化の問題であるとか、教員の勤務の不適切さについてということで、個人のプライバシーにかかわるようなことからそうなったわけです。本件についても、同じように、ある意味ではもっと重要と言っていいかもしれませんけれども、大変重要な生徒の個人的な情報が含まれてくるということでありまして、それで公開できなかったというようなことだと認識しております。 ◆金子やすゆき 議員  いつものことですけれども、教育委員会会議は、極めて公開性が低いといいますか、委員長の判断で勝手にこの部分はシャットアウトというような扱いをしているのは、私は非常に問題があると思っています。確かに、3月25日の委員会では、例の教職員の不適切な勤務に対する懲戒処分の報告があり、その部分も非公開になっていたと思います。しかし、これは、個人名が出ていないので、本来であれば公開しても差し支えないことだろうと思うのです。その部分で委員会の公開をとめておいて、終わった後に内部資料流出の案件について長時間にわたってこっそり議論しているのはやっぱり問題だと指摘させていただきたいと思います。  それから、次の論点に移りますが、この学校で行われた人権侵害について、当該教職員の処分についてはどういうふうに考えていらっしゃるのか。新年度になると思いますけれども、生徒あるいは保護者の立場からしてみると、心の底、腹の奥ではこんなことを考えているのだというような担任の先生には守ってもらいたくないという意見もひょっとしたらあるのではないかと思います。  まず、学校の責任の所在、懲戒処分がどのように行われるのか、それから、教育委員会の責任のとり方をどう考えておられるのか、この2点をお聞きいたします。 ◎金山 学校教育部長  現在、この案件につきましては、先ほどのご報告の中にもありましたけれども、継続して学校対応が進められているところであります。その関係上、事実関係も、この後、まだ確認が必要と思われます。したがいまして、処分等につきましては、今後、それらをもとに判断していくことになると思います。 ◆金子やすゆき 議員  教育委員会事務局の責任の所在について答弁がありません。 ◎北原 教育長  教育委員会の責任については、責任は大きくあるというふうには考えておりますけれども、それについて、処分、その他どういう措置があるべきなのかということについては今後議論をしていく必要があると思いますし、先ほど金山部長からもありましたが、事実関係の確認に基づいて、どういうふうに措置すべきか、そういったことについて検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。 ◆金子やすゆき 議員  先ほどからずっと目を閉じていらっしゃる、次期教育長であられる町田教育次長に伺いますが、来年度、問題解決にどのように取り組んでいくお考えか。それから、全校で同種の事案が発生していないのか、各校に指導主事を送って点検をしていくのだという説明があったと思いますが、これは、いつまでに調べ、いつ議会報告をいただけるのか、ここまでお聞きして、質問を終わります。 ◎町田 教育次長  教育次長としての立場でお答え申し上げますが、この件に関しましては、今回の委員会でもご議論、ご指摘をいただいたように、出すべきではない、きちっと管理をするべき個人情報がきちっと管理されていなかったということで、非常に重大なものと考えております。さらに、その中で、きちっとした人権感覚を持って生徒を見取っていかなければいけない教師の立場でこのような表記がなされていたことについても、これも非常に重大なものと考えております。そういったことを含めまして、これから教育委員会で検討していくこととなると思います。  それから、いつまでにということでございますが、これは、指導担当係長が新年度になりましてから各学校に回ることになりますので、その中で、それぞれの学校の事情を直接聴取することになります。それをまとめまして、私が責任を持ってご報告させていただくことにしたいと思います。 ○福田浩太郎 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○福田浩太郎 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  以上で、委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午後4時3分...