だから、今もご答弁がありまして、2年前にさかのぼって、そこできちんと――穴埋めは適切ではなかったというふうにおっしゃっているけれども、そうではなくて、そこでどうしてこういうふうになってしまったのだろうかということをきちんと調査していれば、これだけ400数十万円というような
着服というところには進まなかったかもしれません。計画的、意図的というお話もあったけれども、そういう計画すら持てなかっただろうというふうに思いますので、やはり、日常
業務の中で十分に気をつけていかなければならないことが多々あったのだろうなというふうに思っています。
結局、2010年の秋ごろの
着服については、本人の供述から
着服があったという事実は確認しているけれども、金庫内の
現金の動きなどはわからないのだというご答弁がありました。私どももこの間の資料をずっといただいておりますが、11月22日付でいただいている資料については、今、答弁があったとおり、
着服行為があったことは確認されたけれども、
着服額及び時期の確定はできなかったということですね。
ただ、普通に考えて、今、連合町内会からの預かり金ということもありましたけれども、
現金を受け取ったら、その場で必ず領収書なり預かり伝票なり何らかの書類が発生すると思うのですよ。たまたま預かった
お金です、金庫で預かっておきますというのは、
運営委員会と
まちづくりセンターは半ば一体化しているところがあったということだろうと思うのだけれども、やっぱり、そこはきちんと整理して、必要な書類なり手続をしていくべきだったと思っていますので、私はまずそこが決定的なミスだったのだろうなというふうに思います。
そこで、今回、連合町内会からの預かり金というお話もありましたが、46カ所で
運営委員会やその他の会計について
取り扱いをしているということでしたので、まず、
まちづくりセンターでは、
地域にかかわる
お金というのですか、どんな団体から、どういう名目で、どういう性質の
お金を大体幾らぐらい預かっているというか、
管理しているのでしょうか。今、多分、実態調査などを行っているところなのだろうと思いますが、きっと個別の話にはならないと思うので、全体像といいますか、そこら辺で、まず、
運営委員会名義の
通帳なのかもちょっとよくわかりませんけれども、実際にはどういうたぐいの団体からどういう性質の
お金をどれぐらい預かっているのかという実態について、わかる範囲でお知らせいただきたいと思います。
◎高野
市民自治推進室長 事件公表の翌日に、局長名で、全区長に対し、
まちづくりセンター職員の
服務規律の確保に関する指導の徹底とあわせまして、
まちづくりセンターが保管しております
現金、
預金通帳等の適正な
管理体制の点検、整備について通知しましたけれども、その中で調査した結果、
まちづくりセンター87カ所中84の
まちづくりセンターでそういう
通帳等を保管しておりました。合計で言いますと、
通帳としては約700通、
印鑑としては約500本を保管している状況にございました。種類としましては、今回の
事件の
対象となりました
地区会館運営委員会の
通帳のほか、その他連合町内会とか社会福祉協議会、民生・児童
委員の連絡協議会など、20種類以上のそういう
通帳などを保管していたところでございます。
その金額につきましては、個人情報的なこともいろいろありまして、トータル的には把握しておりません。ただ、私どもの方でその
地域に行っていろいろ聞いた話では、例えば、祭典区の関係の
お金とか、昔は簡保の積立金がありましたけれども、そういったものを入れるとやはり1カ所で数千万円単位の
お金を持っているところがあります。
◆
坂本恭子 委員 数千万円という数字は、改めて驚かされます。
簡保の話をされましたが、そのときには集金
業務などもやっていましたから、かなりの
お金があるのだろうなというふうには思っていましたけれども、お祭り関係の祭典区についても同様だということで、
通帳で700通、
印鑑500本、20種類で84カ所ですから、ほぼすべての
まちづくりセンターでこういう状況になっていると。ですから、
運営委員会、連合町内会、町内会などが中心になっているのだろうと思うけれども、会計については
まちづくりセンターで
管理しますという慣例がずっと行われてきていて、そして、お互いに信頼関係があるから
お金を預けるというか、さっき言った書類の添付などもしないで預かり金が発生したり、金庫でちょっと預かりますよということが起きたりというようなことだと思うのです。
しかし、やっぱりそこのところで、もうちょっと、そもそもから
お金の扱い方についてのきちんとした指針なり何とかがあってしかるべきだったのだろうなというふうに思います。今回の
事件をきっかけにということですが、改めて、そこはこれから対応していくということですから、強化していっていただきたいというふうに思います。
そこで、
運営委員会の
お金なども含めて、今、幾つか出たように、連合町内会も本体の会計ではないと思いますが、連合町内会であったり、社会福祉協議会だったり、民生・児童
委員協議会であったり、一部を補助金などで補てんされて
運営を賄われているものがあると思うのです。そういう意味では、公金を扱っているという立場に立たなければいけないと思うのですが、そういう意識がなかったことがやっぱり決定的な問題なのではないかなというふうに思います。
ここら辺は、これからの
研修の中で、
まちづくりセンター以外の団体の
お金を預かることについて、改めて、その
お金の性質に合わせてどういう対応をとっていくのかというようなことについての指針をつくっていくことが大事なのではないかなと思うのですけれども、その点についてはどういうふうにお考えになっていますか。
◎高野
市民自治推進室長 それにつきましては、やはり、今回の
運営委員会の
お金ですが、最終的には、市に納入するときに貸館料という形で納めることになるのですけれども、私どもとしてはそのときに公金になるというふうに考えております。
ただ、その前段で
札幌市の地区集会所条例の使用料を適用しているということは、その使用料全額が貸館料に振りかわるわけですから、ある意味で準公金的な位置づけがございます。それから、今、いろいろ預かっている
お金も、公金とは言えないのですが、準公金的な位置づけにもございますので、その辺の
取り扱いルールとか、今後はそういうことも含めていろいろ検討しなければいけないと思っております。
◆
坂本恭子 委員 先ほど
所長とか
職員に対して
研修していくというお話がありましたけれども、本来であれば、
運営委員会なり、しかるべき団体のところで
現金とか預貯金の
チェックをしていかなければいけないわけですね。そういうふうになると、
研修だとか
お金の
取り扱いについての考え方というのは、
職員だけの問題ではなくて、これから先も
まちセンがずっと
管理をやっていくのかどうかということにもかかわってくるけれども、かかわっている団体、
地域の皆さんも含めて、どういうふうにしていくのがいいのかということについて協議をしていかなければいけないと思うのですよ。協議というか、話し合いというのかな。冒頭にあったように、やっぱり、
お金を
管理するためだけに、常時、
運営委員会で人を配置するわけにはいかないですね。だから、そこを
まちづくりセンターの
職員なり
所長が肩がわりをしてやっていくと。実態論はそうだと思うけれども、では、そこで同じような
事件を起こさないためにどうするのかというところでは、84カ所の
まちづくりセンターで700通の
通帳があるということですから、関係している団体一つ一つと幅広くどういうふうにしていくのかと、これはこっちで預かれる、これはそちらで個別にできないのだろうかというような話し合いをしていくべきだと思うけれども、そこら辺はいかがお考えになっていますか。
◎高野
市民自治推進室長 全くそのとおりでございまして、やはり、これからは
地域と一緒になって相互に牽制作用を働かせていくような体制が必要だと思っております。
◆
坂本恭子 委員 これでやめようと思いますが、冒頭申し上げたように、住民にとってかけがえのない施設で起きてしまった取り返しのつかない
事件だったというふうに思います。
ただ、このことは、一
職員の計画的、意図的な犯行ということで終わらせないで、やはり、
地域の中にはどんな活動があって、そのために
まちづくりセンターはどういう役割を果たしているのかというようなことも含めて、私は、広く
地域振興の観点から、お互いの役割だとか、活動だとか、やってもらいたいこと、担ってもらいたいことについて改めて話し合いができるいい機会になったのではないかなというふうに思います。ですから、これを教訓として、市としてこういうことは二度と起こさないように万全の体制をとっていただくのと同時に、住民の皆さんとより密接な関係を改めて構築していけるように、ぜひそういうものにしていっていただきたいなというふうに思いますので、その立場で尽力していただきたいというふうに思います。
◆
木村彰男 委員 私は、さきの決算
特別委員会においてもご質問させていただきましたし、また、私の住む南区の事案でございましたので、2回にわたって役所も訪問させていただいて、係の方といろいろお話しさせていただいております。さらに、この件に関しては文書質問も出させていただいておりますので、重複するところは避けまして何点かご質問させていただきたいと思います。
この
事件の発覚は10月17日でしたが、実際に記者発表されたのが10月22日でございます。したがいまして、17日と18、19、20、21日までにはほぼ全体像を掌握されているというふうに理解しますけれども、このときにおける取り調べの態様、つまり、取り調べの場所であるとか、1日当たりの時間、立ち会い者、もしくは記録者、その辺につきましてはどのような形で対応されましたでしょうか、お聞かせください。
◎大古 南区
市民部長 事件発覚は17日でございますが、17日、18日につきましては、当該現地
所長が本人と面談して、ちょっと時間が何時間かかったかは記録がないのでわかりませんけれども、両日とも少なくとも数時間にわたってお話しさせていただいて、
事件の内容について本人から供述をいただいております。また、19日につきましては、供述をより明確にするために、総務企画課長が加わりまして、
所長と総務企画課長の2人で面談させていただきました。これも、時間の記録はとっておりませんけれども、少なくとも1時間以上はお話しさせていただいているところでございます。
これらの状況をまとめまして、土・日でございますが、発表に向けた資料を作成して、22日、記者発表させていただいたという内容になっております。
◆
木村彰男 委員 この22日のときに、既に弁済額を確定して、この親族に対して弁済金を支払わせておるわけですけれども、この経緯についてどのようないきさつがあったか、お聞かせください。
◎大古 南区
市民部長 金額については、当初の調査では口座の部分しか発見されておりませんでしたので、口座の場合ですと比較的容易に金額を確定できますので、その金額を本人にお話しして、弁済についてお話ししたところ、ご親族の方にお話しするというようなことで、その後、
所長が親族と直接お話しいたしました。そして、返済についてはすぐにやってもらえますかということで、この辺は、地方にご親族がおりますので、電話で連絡をとり合い、その金額については22日月曜日早々に現地からきちんと振り込むからということでご了解をいただいて、すぐ振り込んでいただいたような経過でございます。
◆
木村彰男 委員 この弁済がなければ、記者発表はしませんでしたか。
◎大古 南区
市民部長 仮定の話ですけれども、その過程で記者発表と弁済を同時並行でやっておりましたので、そのときはなかったらどうかということは考えておりませんでした。
◆
木村彰男 委員 つまり、この段階におきましては、これで一件が全部落着しているという認識に至ったというふうに考えてよろしいですか。
◎大古 南区
市民部長 最初の記者会見の資料にもありましたとおり、事実認定と、とりあえず、この口座という部分においては、当初は口座しか発見されておりませんでしたので、その金額については確定できたと思います。しかし、その後、我々が事実認定するのに必要な動機だとか
着服の背景みたいなものについて、また、今後の我々の反省材料などもきちんと調査しておかなければなりませんので、それで終わりということではなくて、その後も継続するような表現で記者発表されたかと思います。
◆
木村彰男 委員 その後ですけれども、弁済された後、既に発表されておりますが、約28万円弱が
現金部分ということで、さらに24日の19時30分に記者発表して被害額が拡大したとやっておるわけですね。もし、この段階で、弁済もなく、まだ被害額を確定しないで、解職されたこの
職員に対してさらに強い事情聴取をしておれば、このような不手際はなかったと今お考えでございますか。
◎大古 南区
市民部長 不手際と申しますか、我々としては、被害を受けた地元の
運営委員会の方々に少しでも早く情報提供する、また、
市民の皆様に不信感を長く持続させないということで、事実関係がある程度固まった段階でどんどんお知らせしていこうという方針でしたので、今、
委員おっしゃられたような意図というか、あのときはそういうようなことを考えて対応していなかったと思います。
◆
木村彰男 委員 今回、口座が三つありまして、この口座の中で最も被害額が大きいのは3番目の口座であります。その3番目の口座は、実は10月1日から10月16日、つまり、発覚する前に全被害額の約半分である200万円が、ほぼ3日置きとか、極めて短時間の間に引きおろされている事実がございます。これを見ていくと、この間の引きおろし額が今までの額とかなり違うわけでございまして、何か逼迫したこの方のご状況があったというようなことについてご追跡はございましたでしょうか。
◎大古 南区
市民部長 その辺について本人とお話しさせていただいておりますが、この本人は、この
お金を貸したというようなお話でございますけれども、相手からそういう要求があったので、それを受けてやったというように供述しております。
◆
木村彰男 委員 3番目は定額貯金口座という名目になってございますので、郵便局に預けられておった口座かと思いますけれども、この口座における残金は幾らであったのでございましょうか。
ほぼ200万円をおろされましたね。その後、残金は幾らだったのでございましょうか。
◎大古 南区
市民部長 少々お待ちいただけますか。
とりあえず、地元の
お金の貯金
通帳の総額を申し上げることになりますか、残額がわかるということは。
◆
木村彰男 委員 いや、要するに、これは、ほうっておくと、もっともっと被害額が広がったのではないかと思うのですね。
◎大古 南区
市民部長 済みません。先ほどの高野室長からもありましたように、口座の額そのものが個人情報になるので、その辺のお話をさせていただきたかったです。
◆
木村彰男 委員 わかりました。質問を変えます。
それでは、最後に、11月22日に警察によって告発が受理されておるのでございますけれども、
平成22年秋ころの被害額については具体的に特定されておらないというふうになっておりますが、この被害があったことについては
告発状に書かれておりますでしょうか。
◎大古 南区
市民部長 書かれてあります。
◆
木村彰男 委員 告発状全文は開示されますでしょうか。お聞かせください。
◎大古 南区
市民部長 開示できる部分と開示できない部分があります。それは、情報公開等の規定に従って、別途、考えさせていただきます。
◆
木村彰男 委員 開示できる部分については開示していただくということでお願いしたいと思います。
○しのだ
江里子 委員長 ほかに
質疑はございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
なければ、
質疑を終了いたします。
以上で、
委員会を閉会いたします。
――――――――――――――
閉 会 午後2時25分...