札幌市議会 > 2012-04-27 >
平成24年(常任)総務委員会−04月27日-記録

ツイート シェア
  1. 札幌市議会 2012-04-27
    平成24年(常任)総務委員会−04月27日-記録


    取得元: 札幌市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    平成24年(常任)総務委員会−04月27日-記録平成24年(常任)総務委員会  札幌市議会総務委員会記録            平成24年4月27日(金曜日)       ────────────────────────       開 会 午後0時59分 ○宗形雅俊 委員長  ただいまから、総務委員会を開会いたします。  報告事項ですが、本日審査を行います陳情第37号の提出者から資料の提出がございましたので、お手元に配付しております。  それでは、議事に入ります。  陳情第37号 携帯電話基地局の運用について見直しを求める陳情を議題といたします。  陳情第37号は本日が初審査ですので、提出者から趣旨説明を受けるため、委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後0時59分       再 開 午後1時8分     ―――――――――――――― ○宗形雅俊 委員長  委員会を再開いたします。  それでは、質疑を行います。 ◆こんどう和雄 委員  私から、何点か質問させていただきます。  きょう、佐藤さんの陳情がございましたが、グランドジョラス美園の現場に私は行ってまいりまして、写真を撮ったり、どの程度の距離に佐藤さんのお家があるか、つぶさに現地を確認いたしました。現場主義のこんどうでございます。  やはり、もう建っているのですよ。賃貸マンションであって、屋上に、物すごく見下したような感じのアンテナがばっちりです。だから、その辺は、もう遅きに失するかなという感じで、頭の中で、これは大変だなという感じがして帰ったところです。  そこで、理事者側質問ですけれども、これによりますと、先ほど佐藤さんがおっしゃったように、携帯電話基地局設置に当たっての責任のセクションと申しますか、北海道で言えば総務省管轄北海道総合通信局が相談の窓口ということで、当市の環境局からはそのようなご説明をいただいたわけです。厄介なことに、佐藤さんがおっしゃることは、なかなか目に見えないことで、福島の原発と同じように色がついていませんから、あるいは、花粉症だって目に見えないから悩んでいる人がたくさんいて、私の身内にもおりますが、非常に厄介なことだなという感じがいたします。
     ただ、佐藤さんがおっしゃっていた、一番頼りにしている北海道総合通信局、元締めのところが北区北8条西2丁目にございますけれども、そこに行っても、合法であるというお話があったと先ほどお聞きしました。この辺は、総合通信局相談窓口であって、平成16年1月に、携帯電話事業者に対していろいろな通達を――設置の際、地域の住民に親切、丁寧に周知して、きちっと対応してくださいというのが筋だと私は思います。  佐藤さんは、このことがなかなか思うようにいかなかったというお話だったので、この辺について、札幌市が窓口ではないのは十分わかっておりますが、このことは必ず北海道総合通信局が受けとめるわけですから、それについては十分わかった上で、このような対応について札幌市はどうお考えなのか、理事者からのお話を伺いたいと思います。 ◎木田 環境管理担当部長  今、委員からご指摘がありましたとおり、携帯電話基地局設置につきましては、電波法に基づきまして免許制となっておりますことから、北海道内では総務省北海道総合通信局がその事務を所管しております。このため、携帯電話事業者に対する指導についても、北海道総合通信局が所管しているものと考えております。  また、今回の件に関しまして、北海道総合通信局の対応につきましては、札幌市としては承知していない状況でございます。 ◆こんどう和雄 委員  次に、言われていますように、WHO見解と申しますか、問題があるのかどうなのか、その辺は私もまだ勉強不足でありまして、多少、警笛を鳴らしているのかどうか。携帯電話も含めて電磁波ですね。アンテナとか電子レンジとかテレビとかです。だから、私も、何でも予防と注意をするのですが、ほとんど遅く帰るものですから、電子レンジで温める場合、電子レンジに入れるときは、絶対に正面に受けないで、横からスイッチを入れて、逃げるようにしてなるべく電磁波を避けるような注意をします。なるべくそういうものに遭わないように、だめなもの、悪いものにはなるべく近づかないようにするのが予防と、私ははっきりと割り切ってやっています。  その場合、WHO見解というのは、札幌市はどのように受けとめているか、見解についてお伺いいたします。 ◎木田 環境管理担当部長  WHO見解についてという質問だったかと思います。  WHO、いわゆる世界保健機関は、電波の健康への影響に関します見解を公表しております。幾つも出しておりますが、平成18年5月に出された見解によりますと、今日までに集められた研究結果を考慮した結果、携帯基地局及び無線ネットワークからの弱い電波が健康への有害な影響を起こすという説得力のある科学的証拠はないとされております。また、平成23年6月に出された見解によりますと、今日まで携帯電話使用を原因とするいかなる健康影響も確立されてはいないとされております。 ◆こんどう和雄 委員  今のWHO見解ですが、私の手元の資料にも、平成8年、1996年に、電磁界の健康への悪影響可能性について、科学的証拠を評価するためにWHOはプロジェクトを立ち上げたという記述がございます。そして、今後の考え方として、公式の研究をしっかりと進めていますよと。これは進行形でありまして、健康影響に関するすべての研究についての公式のリスク評価を、2012年、何とことしですが、ことしまでに実施する予定であるということです。これからの発表ですので、これがWHOでどういうふうなリスクの危険を認識した上で、住んでいる人間に対してはっきりとした見解が出てくるので、その辺は、札幌市の理事者に対してどうですかという見解を聞くことはまだ差し控えて、この次の時だと思っております。  もう一つは、私の調査でも、鎌倉市では、平成22年4月1日から条例がスタートしております。それから、福岡県の篠栗町も19年2月1日から電話基地局の条例がスタートしております。鎌倉市西鎌倉には私の兄が住んでいますが、鎌倉市は、ある程度、住民の反対を考慮して条例で制定したと、その辺は兄からも聞いておりました。  だから、まさに、札幌市は、土地も広いけれども、人口密度がふえてきたからますますこういう案件がふえてくるのではないかと。佐藤さんのようなお話について、その辺の因果関係は私もまだ勉強中ですので、これからWHO見解を使って勉強してまいりたいなと思っております。  3番目に申し上げたいのは、陳情者佐藤さんが、ここで、わらにもすがる思いで――私は、北海道総合通信局がなかなか思うように腰を上げてくれないと認識しているのです。先ほど言ったように、これから佐藤さんのようなケースがどんどんふえてくるように私は感じるのです。設置者とすれば、電波の空間をつくってはいけませんので、あちこちに電波が――例えば、マンションがどんどん建っていくわけですから、そこに便乗して、アンテナを立てたオーナーに対して、月100万円とかの謝礼を払って、100万円以下かもしれませんが、それでマンションの運用が少しよくなっていくだろうと。でも、その近くに、今回のみどり小学校は私もよく行くのですが、それから佐藤さんの家も、公園を挟んですぐ近くですので、その辺が佐藤さんが悲鳴を上げている左証ではないかと感じます。  それで、一番思ったのは、北海道総合通信局がきちっとした窓口として指定されているのなら、その人の身になって相談すべきだと。私はそういう人間ですけれども、そういうことがあって、今回は、先ほど言ったように、わらにもすがる思いで、札幌市が何か動いてくれないかということで陳情に入ったと認識しております。  その辺で、陳情者佐藤さんに対して、理事者札幌市は、何かできることがないか、窓口ではないということは承知の上で質問させていただきます。 ◎木田 環境管理担当部長  陳情者への対応で何かできることがないかというご質問だったかと思います。  委員からもご指摘がありましたとおり、携帯電話基地局設置にかかわることについては、北海道総合通信局相談窓口となっております。したがいまして、今回の陳情の件につきましても、北海道総合通信局にお伝えしていきたいと考えているところでございます。 ◆宝本英明 委員  私からも、携帯電話基地局の運用について見直しを求める陳情について質問させていただきたいと思います。  今もありましたが、現在、携帯電話を初めとした電波を発する機械は、私たちの生活においてさまざまな場面で身近に利用されております。私も、25歳のときから携帯電話を使わせていただいておりまして、今はなくてはならないという状況でありますが、本当に重要な役割を果たす状況になっております。通信や放送だけではなくて、先ほどもこんどう委員からありましたが、電子レンジとか冷蔵庫といった身近にある家電、ワイヤレスのICカードシステムとか、さらにはGPSや気象レーダーなど、その用途は限りないほどだと思います。  ただ、その一方で、送電線や、今言った家電製品などから発生する低周波の電磁波や、携帯電話などから発生する高周波の電磁波については、身体への影響が懸念されているところでもあります。陳情理由にも挙げられておりますが、WHOを中心に、電波と健康についての研究報告もございますし、我が国では電波防護のためのさまざまな規制も導入されております。  1点目の質問ですが、電波が健康にどう影響し、そのためにどのような規制が行われているのか、伺いたいと思います。  あわせて、携帯電話基地局設置状況についても伺いたいと思います。 ◎木田 環境管理担当部長  携帯電話基地局について、2点のご質問をいただきました。  まず、電波が健康にどのように影響し、どのような規制が行われているかということでございます。  総務省の資料によりますと、電波が生き物に対して及ぼす作用として、中枢神経などを刺激する刺激作用と、体温が上昇する熱作用があるとされております。このため、国では、電波が人体に好ましくない影響を及ぼすことを防ぐために、電波防護指針を策定いたしておりまして、携帯電話基地局などの無線局設置に当たっては、この指針に基づき、電波法令で規制が行われているところでございます。  2点目の携帯電話基地局設置状況についてでございます。  札幌市内設置されております基地局設置数というのは、公表されてはおりません。しかしながら、総務省無線局統計情報によりますと、全国及び都道府県別基地局数は公表されております。平成24年2月末現在の全国の携帯電話基地局数は34万8,725局、北海道内の基地局数は1万6,409局となっております。 ◆宝本英明 委員  携帯電話基地局には、今回のようにマンションやビルの屋上に設置されるようなものと、すごくがしっとしたような独立した鉄塔を建てて設置しているものがありますが、このうち、建築確認申請を要するものは高さ15メートルを超える鉄塔などに限られております。先ほど、今回のアンテナは6メートルというふうにおっしゃっていたと思うのですが、工作物として審査されることは承知をしているところであります。しかしながら、基地局設置については、不安を抱く周辺住民の方もいるわけであります。  そこで、2点目の質問ですが、周辺住民への情報提供工事着手前の掲示は必要と考えますけれども、どう思われるのか、伺いたいと思います。  それから、電波を管理する国との関係もあろうかと思いますが、市民の安全・安心を守るという自治体の立場に基づいて、市民からの情報提供を求める声や要望に対する窓口として担当部局を明確にしておく必要があると考えますが、その点についてはいかがか、伺いたいと思います。 ◎木田 環境管理担当部長  携帯電話基地局設置にかかわる手続ということについてだと思いますが、周辺住民情報提供工事着手前の掲示についてということでご質問いただきました。  携帯電話基地局設置に当たっての周辺住民への周知や説明につきましては、繰り返しになりますが、電波法を所管しております総務省北海道総合通信局携帯電話事業者に対して指導しているところでございます。一方、電波に対して不安を抱く市民の方々もいらっしゃることから、札幌市といたしましては、総務省などの国の機関に対して、基地局設置の際の周辺住民に対する事前説明方法等を策定するように要望したところでございます。  それから、市民からの情報提供を求める声や要望に対して、担当部局等窓口を明確にしておくことについてでございます。  窓口明確化につきましては、北海道総合通信局が、市民の相談を含め、一元的に対応しておりますことから、これまでどおり同局を案内していきたいと考えているところでございます。  なお、市民への情報提供につきましては、現在も札幌市のホームページから国等への関連サイトリンクを張って明示しておりますので、相手先の国などの関連サイトの内容の充実を求めていきたいと考えているところでございます。 ◆宝本英明 委員  最後に、要望させていただいて終わりたいと思います。  今のお話で、札幌は直接関係ないというふうに言えても、携帯電話基地局に限ることではありませんが、電磁波に対して敏感な方もいらっしゃいますので、できる限りの範囲でそのような市民への配慮をぜひしていただくことを要望して、質問を終わりたいと思います。 ◆涌井国夫 委員  まず、今回、今お話がありましたように、基地局北海道内で1万6,409局ある、恐らく、少なく見積もっても市内で5,000局はあるだろうと。ということになると、各区それぞれ500カ所はあるのではないかというふうに推測いたします。そういう中で、健康被害に及んでいる方も中には相当な数があるのではないかというふうに推測されると思うわけであります。  札幌市においては、電波にかかわる健康被害について、確かに、所管は環境局が負うような状況ではないかもしれません。恐らく、保健福祉の方で、特に衛生関係の保健所の中に化学物質過敏症などの健康被害方たちの所管があります。やはり、これは、札幌市としてどう取り組むかということでもございますし、ある意味では、低周波、あるいは、こうした過敏症というのでしょうか、そういうことの受け皿として、庁内が連携してよく調整の上、過敏症というようなことであれば、どういうふうにリンクするかはわかりませんけれども、保健の方に窓口があってもいいのではないかというふうに思っております。  この点は、質問をするのも酷でございますけれども、局長はどういうふうに考えているのか、お願いしたいと思います。  それから、これだけの電波社会です。確かに、過敏症や、ペースメーカーをつけている方たちの中にも、周波数によって、電磁界というでしょうか、今は車のドアでも電波で飛ばしてあけるぐらいですから、黙っていてもピピピピッと光るぐらい、いろいろな部分でかなりな数があふれている状況でございます。そんな中で、いつ自分のペースメーカー影響があって命にかかわることが起きるかわからないというような状況もあるのではないかというふうに思います。ですから、この辺は、健康被害ということで、札幌市として、特に何らかの取り組みが必要ではないかと思いますので、先ほど質問とあわせて考えていただければと思います。  それから、規制という部分については、確かに、総合通信局窓口として一手にやっておりますけれども、先ほどこんどう委員質問した中に、条例化というようなことをやっているところもあるということでした。その辺のことについて、この場に来て原局の皆様方は規制するような条例を認識されているのかどうか、いわゆる条例を通して基地局を抑制するというか、配慮するような事柄について、可能なのかどうなのかということも含めて、ちょっとお聞きしたいと思います。 ◎長岡 環境局長  涌井委員から、3点の質問があったと考えております。  1点目は、札幌市としての取り組みでございます。  大変申しわけございませんけれども、繰り返しになりますが、電波の問題で、携帯電話基地局への指導につきましては、電波法等の法令に基づいて、国が携帯電話事業者に対して許可なり規制なりの権限を行使しているところでございまして、札幌市として何かできるかということにつきましては、非常に限界があるものと考えざるを得ません。したがって、私どもとしては、現に不安を感じていらっしゃる市民の方々もいらっしゃるわけですから、その声を所管である国に対してしっかりお伝えするということを行ってまいりたいとこの場では答弁させていただきたいと思います。  それから、2点目の健康への影響についてということでございます。  このことにつきましても、私どもといたしましては、国において適切な安全対策などのしっかりとした対応が講じられるべきものだと考えてございます。そこにつきましても、国にその旨をお伝えして、国の責任において調査研究が行われ、その結果がわかりやすく公表されるように求めてまいりたいというふうに考えております。  それから、3点目でございますけれども、条例等を制定してそういったことの対応が可能かというご質問でございます。  今、答弁した1番目、2番目の答弁の内容どおりで、現時点では国にそういう対応を求めてまいりたいと考えてございます。 ◆涌井国夫 委員  基本的にはそういうスタンスだろうというふうには思いますけれども、市民の側からすれば、確かに、総合通信局に相談に行っても、法の中で適正に運用しているのだというようなことで、なかなからちが明かないということで、正直言って、こういうふうに陳情なんかに上がってくるのだと思うのですね。確かに、限界はあるにしろ、健康被害ということが起こっているという認識はきちんと持った上で、それに対して、どこに行って解決するかとか、あるいは、そうした情報を得るかということについて、そのツールの一つとして、ホームページなどを通して、健康被害についての情報は国あるいはさまざまな機関から提供されていますよということがわかるように、何らかのツールをつくってもいいのではないかというふうに思います。  その辺については、どうでしょうか。 ◎木田 環境管理担当部長  健康被害をわかりやすくするツールというようなご質問だったかと思います。  先ほどからもお話ししておりますとおり、札幌市のホームページ健康情報に関連するサイトへのリンクも一部設けておりますので、そちらも参照していただくとともに、内容の充実も求めていきたいと考えているところでございます。 ◆井上ひさ子 委員  私からも、質問させていただきます。  すごい勢いで携帯電話基地局設置されているという今回の陳情を受けまして、その周辺も歩きました。私は手稲区に住んでいるのですが、高層のマンションばかりかとイメージしていましたけれども、4階建てのマンションにも建てられておりますね。賃貸が多いのかなというふうに見てきたのですが、先ほどもお話がありましたように、各携帯事業者に対しては、設置に当たってということで総務省から要請されています。  しかし、ここのお話を聞く限り、また、陳情者がきょう出してくれた資料を見た限り、地域住民への周知について、要請は総務省からされているのですが、この地域については事前説明がなかったという認識ですか。私はそう思うのですが、いかがですか。 ◎木田 環境管理担当部長  今ご指摘がありましたのは、地域住民への事前説明があったかなかったかというご質問だと思います。  委員ご指摘のとおり、総務省北海道総合通信局携帯電話事業者に対して文書で周知を要請していることは承知しているわけでございますけれども、個別の案件につきまして事前説明が行われたかどうかにつきましては、札幌市としては把握していないところでございます。 ◆井上ひさ子 委員  先ほどから、承知されていないと繰り返し言われているのですが、この説明を見た限りでも、こんなに基地局ができているのに、今まで、地域住民を集めての説明に関して、合同説明会を今回のような形で行ったことがないというふうにおっしゃっていますね。それが社内規定だというふうに――ここまで事業者にかかわっている方だと思うのですけれども、これは、私は本当に問題だと思うのです。大きく問題になっているから、やっぱり、そういう中では少なくとも説明されていくというのが時の流れではないかというふうに思うものですから、これについては厳しく指摘しなければならないと思います。  そこで、北海道総合通信局で言えば、何らかの対応をされたかどうか、承知していないということでした。それから、携帯電話基地局に関して、市民から苦情とか要望を環境対策課コールセンターに――ここではありますので、健康被害を訴えられている方がおられるのか、それから、この間の陳情を受けて、北海道総合通信局ともお話をされたのではないかと思うのですが、健康被害状況を把握されているのかどうか、伺います。 ◎木田 環境管理担当部長  4点ほどのご質問をいただいたかと思います。  まず、北海道総合通信局の対応ということでしたが、残念ながら、北海道総合通信局が対応したかどうかについては承知してはおりません。  次に、市民からの苦情、要望についてということでございましたが、札幌市におきましても、年間で数件程度、こういった相談や要望が寄せられているところでございます。  それから、健康被害を訴えている方の有無ということですが、残念ながら個別の事例について掌握はしておりませんけれども、各地に健康被害を訴えている方がいらっしゃることについては聞き及んでおります。  最後に、北海道総合通信局からの情報を踏まえているかというご質問だったかと思いますが、北海道総合通信局には、市民からの相談があったときには、その内容をお伝えいたしているところでございます。 ◆井上ひさ子 委員  対応については承知されていないということでありますし、要望や苦情などは数件寄せられていると。それについて言えば、先ほど来、北海道総合通信局にお伝えしているというご答弁だったのかなと思います。  健康被害があるということについては、本当に共通の認識であり、この札幌の中でも、きょう陳情されている方も含めて、過敏になられている方が少しずつ広がってきているのかなというふうに私は思うのですね。携帯などは、使わなければいいことです。電子レンジを使っていない方もおられます。それは自分で選択できることですが、今回のように、そこに基地局ができると、それは動かしようがないわけで、そこから出ていくという選択肢しかないわけです。だから、予防できないのですね。それが、陳情者もそうですし、子どもたち、また、福祉施設も含めて、妊婦も含めて、不安があるのだなというふうに私は思うのです。ですから、やっぱり説明会を開いていくというのは当たり前のことだと思うのです。そこのところをきちんとやって、不安を取り除いていくようなことが求められていると思います。  何の情報もなく稼働してしまう、そういう中でご苦労されている方も多いと思うのです。指導も市民相談窓口も所管は総務省で、札幌市の対応はホームページ窓口の紹介だけだと先ほどから繰り返し言っているのですけれども、それでいいのかなと思うのですよ。市民の中で起こっていることです。そして、皆さんからいただいて説明された資料も、大都市環境保全主管局長会議において、電波利用施設電力施設等から発生する電磁波について、健康の影響が懸念されることを踏まえて取り組みを推進するということ、そして、近隣住民に対する事前説明責任は国において策定することを要望されていますね。やっぱり、懸念や市民の不安もあるということは、本当にそれぞれの立場で認識されているというふうに思います。先ほど来、情報を共有し、窓口明確化を検討すべきだという声が出て、それには、北海道総合通信局がやることだということと、国に対してそういうことを申し上げたいというふうな答弁の繰り返しだったのかなと思うのですが、一歩踏み込んで、こういう状況があるわけですから、状況を把握していく、窓口をつくるということを私も求めたいと思います。そして、その情報を把握して、北海道総合通信局と連携をとっていくような取り組みというのを検討できないものなのかどうか、最後にお聞きしたいと思います。 ◎木田 環境管理担当部長  情報の共有や窓口等の検討についてということでご質問をいただきました。  電波について不安に思う市民の方々は、確かにいらっしゃると考えております。しかしながら、これまでどおり、北海道総合通信局がこれらの窓口となるべきものと考えているところでございます。  また、情報の共有につきましては、北海道総合通信局から、国などが行っている調査研究結果等に関する情報を入手してまいりたいと考えているところでございます。 ◆井上ひさ子 委員  先ほどからWHOの対応についても出されましたので、私も、今回、その資料をいただいて見てみました。発がん性などの病気について、動物細胞の実験なども行ったが、それは電磁波因果関係があるとまで言えないと指摘されています。しかし、予防的な考え方に立って、磁界についての安全指針をつくったり、予防のための磁界の測定、この対策をとるように各国に勧告をされているのです。ですから、日本でも、これに基づいて、そういう方向で早急に動いていくべきだというふうに思います。  この間、原発の問題も含めて、自然エネルギーに大きく転換していこうという時期でありますので、こういう問題というのはさらに広がっていくのかなと私は思うのです。これについて、きょうの質疑の中では、本市でできるところは伝達する以外にないのかなと私は残念に思うのですが、健康への影響、被害、また、そういうことを一緒に調査研究していくような方向性にぜひ動いていただきたいということを申し上げて、終わりたいと思います。 ◆小倉菜穂子 委員  陳情者から資料もいただきまして、そうしたものを拝見しながら、携帯基地局設置に関して、今、井上委員もお話しになりましたけれども、その情報提供のあり方と市民への周知のあたりが私は大変気になっています。そうした中で、事業者北海道総合通信局、そして札幌市と、どこに相談してもらちが明かないといった状況の中でこの陳情を出されていると思います。お話しいただいてから、改めて自分の生活を見回してみると、電線とか、もちろん基地局もありますし、昔からこんなにあっただろうかと思うぐらい、今、いろいろな新しいものが出ているので、束になるようにゆさゆさとかかっている電線なんかを見て、改めて私たちが電波とどういうふうにつき合っていくのだろうかということを大変強く感じているところです。  そんなことを考えながら、資料を見たり、環境問題に関心のある方々のお話を伺う機会なんかもあったのですけれども、国の電磁波などに対する考え方というところでは、各国の公衆被曝基準との比較であるとか、ヨーロッパの方では学校のそばに携帯基地局設置しないようにしているとか、携帯基地局の建設決定に市民参加でやっているような国もある中で、日本では市民への説明すら徹底して行われていないという状況は何なのかなと考えたときに、いつも言いますが、予防原則のところに行き着くのだなと思っています。そうした状況の中でありますけれども、実際に陳情者のように健康被害を訴える方も多くて、そして、先ほど来あります総務省北海道総合通信局ホームページの中にも、電磁波に不安を持つ人が大変ふえているのだというような記述もありました。そうした中、私たちは、これまでも、何度か、こうした方々の声をいただく中で、議会でも携帯基地局設置について関連して取り上げてきたということがあります。  今、何度もお話を伺った中なので恐縮ですけれども、電波とか携帯基地局について、国が所管する事項ということは十分理解していますが、実際に電磁波過敏症を発症したり、健康に不安がある方、そして、妊娠されている方だとか小さなお子さんだとか、その小さなお子さんを育てている保護者だとか、本当に多くの方が不安を抱えているという中では、私は、市民への周知というところは欠かせないというふうに考えています。  そこで、質問ですけれども、きょうの陳情の内容のように、事業者説明会を求めても開催されないことに疑問を持つ市民がいること、そして、前回、質問したときにも申し上げましたが、私たちは、昨年、北区で、同じように基地局周辺の聞き取り調査をしました。そんなに大がかりな調査ではなく、近隣の方ということで調査をした中でも、6割の方が周知はなかった、そして、4割の方はわからないと。結局、周知があったとはっきり回答された方はゼロ%だったのです。不十分な場合があるということが明らかな中、前回の代表質問では、事業者から住民への情報提供が行われていると認識しているというふうにお答えになっていますので、その根拠について改めて伺いたいと思います。  そしてまた、陳情者のように、基地局設置に不安を感じている市民の声をどのように受けとめられているのか、その2点についてまず伺いたいと思います。 ◎木田 環境管理担当部長  事業者から住民への情報提供が行われているという認識の根拠についてというご質問だったかと思います。  昨年の代表質問でもお答えした内容でございますけれども、電波法を所管する総務省北海道総合通信局では、平成16年と平成22年に、各携帯電話事業者に対しまして、携帯電話基地局設置に当たって地域住民への周知及び説明をするよう文書で要請をしているところでございます。携帯電話事業者は、その要請を受けまして、地域住民への情報提供を行っているものと考えているところでございます。  2点目といたしまして、情報が不足して不安に思う市民の声をどう受けとめているかというようなご質問だったかと思います。  電波について不安に思う市民がいらっしゃるということは承知しております。このため、国に対しまして、携帯電話基地局などの無線局等を設置する際の地域住民に対する事前説明方法等を国において策定するよう要望したところでございます。 ◆小倉菜穂子 委員  認識されている、確認されたわけではないということですね。そして、先ほど来、要請文がありますけれども、それがあるから情報提供が行われていると思う、しかし、結局、通信局と事業者のことなのでわからないということが実際のところだと思うのです。  これまでも、基地局設置に関する説明が不十分だと一方で言っていらっしゃる市民の方がおられたと思います。そうした方々の声を聞いていながらこうした認識を示されているという部分について、私は、市民の側に立っていらっしゃらないな、何か人ごとだなというような印象を持ってしまいます。  一方、説明会を求める市民の声があるので国に要望しているということも、先ほどから繰り返し答えていただいています。この要望というのは、当然しっかりやっていただきたいと思っていますけれども、陳情者もおっしゃっていましたが、昨年、市議会で、電磁波による健康被害から子どもを守るための対策を求める意見書を国に提出しています。ぜひ、今後、意見書の趣旨を要望の中にも取り入れていただきたいなと思うところです。  また、この間、WHOでも、電磁波が生態に与える影響に関する研究、正式名称ではないですが、こういった研究をやっていて、今後、特に子どもの健康への影響について、より一層、研究していく必要があるというようなことも報告しているのを目にしております。  そこで、質問ですけれども、札幌市では、この前、調べていただきましたら、国に対し、環境保全に関する国家予算の提案の中で電磁波に関係する要望について、わかっているだけで2002年から既に7回しておりますが、実感として、この間、国の取り組みが進んだようには私は思えません。今後も粘り強くこの要望を行うべきというふうに考えますけれども、要望の仕方の工夫と言うとすごく具体的になりますが、要望の仕方の工夫であるとか、その内容の充実ということが必要だと思っています。  今回の方のような陳情、また、恐らく要望とかもあるというふうに思います。そうしたものをまとめる。そして、これが難しいのかと思いますけれども、札幌市を初め、一緒にやっている各政令市の実態調査であるとか、市民アンケートなどを国に先駆けて行って――平成14年ですから、少なくとも10年ぐらい求め続けていますね。回数は7回ですけれども、時間はたっています。ぜひ、待っているだけでなくて、やっていただいて、そうした結果を添付するとか、要望する気持ちといいますか、必要性をあらわすような要望の仕方をしていただきたいなというふうに思っているのです。  また、その要望の内容にも、先ほど申し上げましたが、札幌市の意見書の中にも盛り込みましたように、国として、健康被害について、これからは疫学調査も実施すべきだとか、また、予防原則に基づいた子どもの健康に配慮した対策にも取り組むべきだとか、そういった内容もぜひ盛り込んでいく必要があると思います。  そこで、そうした内容の充実という点について伺いたいと思います。  また、市民電磁波に関する対応窓口通信局となっているということは何回も聞きました。それでは、市民の生命と財産を守る立場にある札幌市としては、身近な、国の機関である通信局への働きかけということですが、さっきから連絡していますとありましたけれども、充実強化ということが必要だと思っています。  そこで、質問ですが、電磁波への不安を感じている市民がいる中で、電磁波基地局設置に関して、本市が総合通信局と意見交換、情報共有し、また、対策などについて働きかけて、ともに取り組むべきと思いますけれども、これまでの取り組みと今後について伺いたいと思います。 ◎木田 環境管理担当部長  2点ご質問をいただきました。  国への要望に当たっての充実、工夫についてということと、それから、北海道総合通信局との意見交換をするなど、これまでの取り組みと今後についてということだったかと思います。この2点の質問は関連いたしますので、一括してお答えさせていただきたいと思います。  国に対しましては、これまで、大都市環境保全主管局長会議の国家予算要望に関する提案の際に、電磁波についての要望を行うとともに、市民からの問い合わせ内容を北海道総合通信局にお伝えしてまいりました。今後も国への要望は継続していきたいと考えておりますが、札幌市に寄せられた相談内容などを、必要に応じて、より具体的に北海道総合通信局情報提供してまいりたいと考えているところでございます。 ◆小倉菜穂子 委員  国への要望について申し上げたことについて、通信局は国の機関なので、そこに皆さんの声を届けるのも大事だというふうに思っています。でも、直接的に、国に、ほかの自治体と意見を合わせて言っていける機会というのが国家予算の何々という要望だと思います。ですので、そこら辺にはちょっとこだわってやっていただきたいなと思っています。ぜひ、市民の視点に立って、各自治体、ほかの政令市と連携して、ほかの自治体でもきっと大変悩まれている事案だと思いますので、強く働きかけていただきたいと思うのです。先ほど具体的に申し上げたアンケートなどの実施については、ぜひ検討していただきたい、やっておかしくない、そんなふうに思っていますので、お願いしたいと思います。  また、北海道総合通信局ホームページには、だれでも、いつでも、安心して電波を使える社会に資するために取り組むとしていますので、その中でも、特に、安心して取り組むというところが完璧に実施されるような適切な連携をしていただきたいなと思っています。そして、通信局が行う、事業者に周知してくださいねという市民周知についても、札幌市としてバックアップしていくことを私はぜひお願いしたいというふうに思っています。  そこで、最後になりますけれども、今、国への要望と通信局との連携などについて伺ったところですが、なかなかできることが少ないという中で、今お話しした以外の取り組み可能性ということについて伺いたいなと思っています。  基地局設置に対する不安であるとか、健康被害を訴える市民がいても、市の管轄ではないということで、これまでの国の要望や、窓口として通信局を市民に紹介することにとどまっている、そうした現状を少しでも変えていきたい、少しでもプラスになる、市民にとって現状が改善される取り組みを考える必要があるというふうに、私だけではなくて、皆さんも思われると思います。  ことしの3月には、電磁波問題で、たくさんの地域の方が集まり、各地域の取り組みであるとか、ご自分たちの健康状態のことだとか、そんなことで初めて全国集会を持って、これからネットワークをつくってやっていこうという報道もありました。私は、きっと、これから大きな運動になっていくのではないかなというふうに思っています。  そこで、伺いたいのですけれども、一番最初に条例の話も少し出ました。鎌倉市は基地局関連の条例であり、国立市は開発行為等指導要綱というものに盛り込んだり、久留米市では建築紛争の予防と調整に関する条例に基地局を盛り込んだりと、新しくつくったり、あるものの中に加えたりという動きがさまざまある中、私は、本市として、自治体独自でできることはないのかということをこれまでに検討された経緯があるのかどうか、そのことを伺いたいと思います。
     そしてまた、基地局設置後に紛争といったことに発展するのを防ぐためにも、まずは市民周知の充実を図ることが第一だと何回も言っていますけれども、何かできないかなと思って一生懸命考えてみました。環境首都宣言をしている札幌市として、札幌市生活環境の確保に関する条例であるとか、自治基本条例の事業者の責務、こうした今ある仕組みを活用すれば、大げさなことはできないというふうには思っていますが、例えば、市民事業者説明会開催を求めた際には実施してくださいとか、市民周知をぜひしっかりやってほしいというお願いとか、要請文というものくらいは出せるのではないかと思います。北海道総合通信局とともに、両面から事業者に対してお願いすることがあってもいいと思いますので、ぜひ、一度は検討していただきたいなというふうに思いますがいかがか、伺います。 ◎木田 環境管理担当部長  2点ご質問をいただきました。  1点目は、札幌市として独自にできることは何かないのかというご質問だったかと思います。  携帯電話基地局に関しましては、これまで、国や他都市の取り組み状況について情報収集をいたしますとともに、WHOなどによる健康影響に関する評価結果を注視してまいったところでございます。さきにご答弁を申し上げたとおり、今後も北海道総合通信局窓口となるべきものと考えております。  札幌市としては、現在、ホームページから、国等への関連サイトリンクを張っておりますが、その内容の充実を求めていきたいと考えているところでございます。  2点目です。  事業者に対して説明会を求められた場合は、開催するなどの要請等をするというようなことのご趣旨だったかと思います。携帯電話基地局設置に際しましては、北海道総合通信局事業者に対して地域住民への周知及び説明をするよう要請しているところであり、国において対応すべきものと考えているところでございます。 ◆小倉菜穂子 委員  繰り返しの答弁をいただきました。結構、一生懸命に何かできないかと考えてきたところなので、とても残念です。  他都市の情報収集を行うなどをされているということも、先ほどから何回もあります。国が所管している事業だから、これ以上、何もできないということではなくて、市民の困難さということを共有して、人間と電波が平和に共存できるために、自治体としてできる仕組みの枠を拡大していただきたいというふうに思っています。先ほどから原発とか放射能の話もありますけれども、経済が市民の健康であるとか命より優先される、それを優先するということがないように、検討を重ね、そして取り組みを進めていただきたいというふうに思っています。  とても残念ですけれども、私の質問を終わります。 ○宗形雅俊 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○宗形雅俊 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  それでは、陳情の取り扱いについてお諮りいたします。  取り扱いは、いかがいたしますか。  (「継続」と呼ぶ者あり) ○宗形雅俊 委員長  それでは、陳情第37号を継続審査とすることにご異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○宗形雅俊 委員長  異議なしと認め、陳情第37号は、継続審査と決定いたしました。  以上で、委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午後2時6分...