老人クラブでは、
環境美化や募金などを行う
ボランティア活動、
高齢者施設や
ひとり暮らし高齢者宅を訪問する
友愛活動、
講演会や
施設見学、絵画、将棋などの文化・教養・
趣味活動、
健康体操やウオーキングなどの
スポーツ健康増進活動、
クリスマス会やお
楽しみ会などの
レクリエーション活動など、大きく分けて五つの活動が行われております。
これらの活動の平成21年度実績についてでございますが、全521
クラブ中、
ボランティア活動が97.3%、
友愛活動が58.2%、文化・教養・
趣味活動が95.6%、
スポーツ健康増進活動が95.0%、
レクリエーション活動が70.6%となっております。このように、各
クラブにおいては、みずからの生活を豊かにする活動と、地域を豊かにする
社会活動が行われているところでございます。
◆
細川正人 委員
老人クラブではそれぞれいろいろな活動が行われていることがわかりました。特に、
ボランティア活動ということで、97.3%がそうした活動をしているという数字も改めて示されたところでありました。
このように
ボランティア、
友愛活動、文化、
スポーツ、
レクリエーションといろいろありますが、活動するに当たって、その財源はどういうことになっているのかということです。札幌市の
補助金以外の収入について、具体的にその内訳がどういうふうになっているのか、お知らせいただきたいと思います。
◎堀澤
保健福祉部長 老人クラブの収入の内訳についてでございます。
平成21年度の
単位老人クラブから提出された
実績報告書をもとに集計しましたところ、その収入の内訳といたしましては、
会費収入が20%、行政からの
補助金が13%、
寄附金が10%、
周年行事のための
積立金などを含んだ
前期繰越収入が25%、
各種行事の
負担金等も含まれるその他収入が32%となっております。
◆
細川正人 委員 今のお話の中では、行政からの
補助金というのは13%ということでよろしいわけですね。
そういう中で、
会費収入が20%、それから、繰越金、何とか工面をして翌年に繰り越しましょうということで25%、そして、
各種行事のときの
負担金というのは、多分、
レクリエーションでどこかへ行くとなると、1人1,000円とか、何ぼか負担してねとたしか集めていましたから、そういったものが32%になっているということですね。高齢の方々が集まっている
老人クラブですから、
会費収入とか、こういったものをさらにふやせと言ってもなかなか難しい状況にあるのだろうと思います。なおかつ、先ほどありましたように、
地域貢献活動も
老人クラブの活動として広く行われていることがわかったと思うのです。
そこで、こういった中で、
補助金を増額をしろということは、この
財政状況の中ではなかなか厳しいのかもしれません。しかし、こうした活動、そして、
加入率も低下してきている状況がありますが、老人の
皆さんの
クラブの活動を
活性化していくためには、やはり、安易な減額ということはいかがなものかというふうに我々は考えるのですけれども、市はどういったお考えなのか、お伺いしたいと思います。
◎堀澤
保健福祉部長 老人クラブの
補助金の減額についてでございます。
私どもといたしましても、
高齢化が急速に進展する中で、今後も
高齢者の方々には地域を支える重要な担い手として活躍していただくことが期待されており、特に、
地域貢献活動における
老人活動の役割はますます大きくなるものと考えております。したがいまして、今後の補助の
あり方につきましては、単に
補助金を削減するということではなく、
社会貢献という観点から、より積極的な
クラブ活動を促し、
地域貢献につながるような補助の
仕組みについて、
事業仕分けの結果や市民の皆様からいただいたご意見、議会での議論などを踏まえつつ検討してまいりたいと考えております。
◆
長谷川衛 委員 私からも、なるべく簡潔に質問したいと思います。
陳情の中身で
補助金問題が上げられております。私は、
補助金を議論する前に、さっき我が会派の
猪熊委員からこの間の札幌市の
加入率の推移についてちょっとお話がありましたけれども、全国的にどうなっているのかなと。札幌市の減少の傾向はわかりましたが、その
推移経過ですね。全国と札幌を比較しながら、何か特徴的なことがあれば、まず最初にそこをお聞かせ願えませんか。
◎堀澤
保健福祉部長 老人クラブの
加入率の推移についてでございます。
まず、札幌市の
老人クラブの
加入率の推移ですが、昭和55年には
加入率は18.9%でありました。これを
ピークに年々低下しており、平成22年4月現在、
加入率は6.4%となっています。
次に、全国の推移ですが、同じく昭和55年の
加入率51.0%を
ピークに、その後、減少が続き、平成22年4月現在18.7%となっています。このように、札幌市も全国と同様の傾向を示しておりますが、その数値はさらに低い水準で推移しております。
◆
長谷川衛 委員 数値はかなり減少しているのだなということはわかりました。ただ、驚いたのは、全国的には随分高かったのですね。全国の
ピーク時は50%くらいです。札幌市は18.9%ですか、全国と札幌市を比較すると、そこでは随分と差があるのですね。
この推移というか、
先ほど陳情の
趣旨説明にもありましたけれども、この間の
議会議論の中でも、減少してきた理由というのはさまざま考えられているのですね。価値観の
多様化ももちろんありますし、それから、60代の方々は、今は再任用でまだまだ働いておりますし、元気にもなっておりますから、働いていて
クラブ活動にはなかなか参加できないという方もおります。また、今は、民間も含めていろいろな活動の場所がふえてきているのですね。下がってきているのは、そういうさまざまな理由だろうと思うのですよ。
しかし、もう一方では、今、
高齢化社会がどんどん進展していって、特に65歳、70歳を超える方々がこれからまだまだふえていく社会になっていく。そう考えると、私は、今までの
老人クラブの活動というのは非常に重要だと思います。ただ、この
加入率の減少を見ますと、6%強ということであれば、深刻な状況だなとも思うわけです。
そこで、再質問になりますけれども、
クラブ活動の
活性化というのは、本来、主体的に取り組むのは
老人クラブの方々だと思いますが、市としても、
活性化策といいますか、この間、何か支援の手を差し伸べてきたのかどうか、また、今後、全国的にどういう
活性化に向けての動きがあるのか、その比較もしながら、札幌市として何かやっていることがあるのか、その辺をお聞かせ願えますか。
◎堀澤
保健福祉部長 老人クラブ活動活性化へのこれまでの
取り組みと今後の対応についてでございます。
まず、全国での
取り組みとしましては、
全国老人クラブ連合会が、健康、友愛、奉仕をテーマに掲げまして、健康をすすめる運動や
在宅福祉を支える運動、
社会奉仕の日の一斉
奉仕活動から成る全国3大運動を展開するなどして
クラブの
活性化を促すとともに、その役割、意義についてPRに努めているところでございます。また、
会員増強の
取り組みとしましては、先駆的な
取り組みをしている
老人クラブを表彰したり
事例発表などを行っております。
一方、札幌市
老人クラブ連合会では、全国の動きに合わせた行動を行うとともに、平成16年11月に
会員増強検討委員会を設置し、
老人クラブ会員の減少に歯どめをかけるべくさまざまな検討を行い、18年5月に
報告書を取りまとめました。これをもとに、会員による
加入活動の強化や、
クラブ活動を紹介したパンフレットなどの
広報活動の強化などに努め、その成果があらわれた
クラブは表彰するなどの
取り組みが行われているところでございます。
今後の対応についてでありますが、
全国老人クラブ連合会では、
老人クラブ活性化3か年計画として、
健康づくり・
介護予防活動の推進、
若手リーダーの養成・活用、
一般高齢者への呼びかけ、この三つを
重点事業として掲げ、よりめり張りをつけて今後の事業を展開していくこととしており、また、札幌市
老人クラブ連合会においても、同様の活動を行うとともに、
クラブ活動の
活性化や会員の増強などをさらに進めていくため、この7月に
連合会の中に設置した
総務委員会で検討を行うこととしております。
札幌市といたしましても、これらの活動に対して支援を行ってまいりたいと考えております。
◆
長谷川衛 委員 最後に、要望になりますけれども、今、部長から全国または札幌市の今後のさまざまな
取り組み、計画が出されましたが、本来的には、札老連を初めとして、やはり主体的に取り組む活動ですから、行政が余りあれをやれ、これをやれと言うことは逆に趣旨とちょっと変わるかなと思います。聞くところによりますと、やっぱり、地域によっては相当熱心といいますか、魅力的な活動をしていて、かなりの会員の方々を抱えている地域もあるというふうに聞いています。大事なことは個性のある
クラブ活動ではないかなと思いますし、やっぱり、行ってみたいという
魅力づくりにぜひそれぞれの
クラブが主体的に取り組んでもらいたいというふうに思います。
ただ、市の役割としては、そうは言っても、今後、
補助制度の
仕組みづくりをどうしていくのか、魅力ある
クラブ活動にどう結びつけていくか、こういう観点でぜひ検討を続けていただきたいと申し上げまして、私からは終わりたいと思います。
◆
谷沢俊一 委員 私からも、何点か質問させていただきたいと思います。
今、
全国レベルでの
加入率の比較についてお話がございましたが、平成22年4月現在で
全国平均が18.7%、本市が6.4%で、
全国平均から見れば3分の1と非常に低く、特に、大都市においては、
孤立化とか、あるいは孤独死とか、そういうさまざまな問題も多く発生しております。
そういう中で、他の
政令指定都市と比べて本市の
加入率はどういう位置になっているのか、これを確認したいと思います。あわせて、
補助金の額についてはどうなっているのか、この現状についてお伺いいたします。
また、本市の
補助金の推移がどういうふうになっているのか、これもあわせて確認させていただきたいと思います。
◎堀澤
保健福祉部長 まず、他
政令指定都市との
老人クラブの
加入率の比較についてでございます。
平成22年4月現在、19
政令指定都市中、札幌市は最下位の6.4%であり、
加入率が一番高い岡山市とは約15ポイントの差があります。
次に、
補助額について他
政令指定都市との比較ですが、1
クラブ当たりの
補助額は、
政令指定都市平均では6万6,000円ほどであるのに対し、札幌市では10万円ほどで、上から3番目であり、また、1人
当たりの
補助額では、他
政令指定都市では1,000円ほどであるのに対し、札幌市は1,500円と上から2番目となっております。
次に、札幌市の
補助金の推移についてであります。
現在確認できるものは昭和56年度からになりますが、
クラブ数が一番多い会員50人から149人の区分に対する
補助金では、昭和56年度は1
クラブ当たり月額8,000円でした。その後、数百円程度ずつ増額し、昭和60年度では9,300円となりましたが、平成12年度からは現在と同額の8,800円となっております。
◆
谷沢俊一 委員
加入率は、全国の
政令指定都市19
市中最下位ということで、非常に悪いということがわかりました。
補助金も、1人
当たりですと全国で2番目に高い額が支給されており、1,500円ぐらいでしょうということでございました。これは、
加入数で割り返しますので、
会員数が多くなれば1人
当たりがだんだん落ちてくるので、そういう意味では単純に高いのだというふうにはなかなか言えないのだろうと思います。
加入数がどんどんふえていけば1,500円からもっと下がっていく、こういうことになるのだろうと思います。
老人クラブ活動費の補助の
見直し、そして、その結果について私が伺ったところでは、会員50人未満の
活動費補助を8,400円から4,400円に減額したという記憶がありますが、1
クラブ当たりの
補助額が減ったことによって、少なくとも10
クラブ以上は活動をやめざるを得なくなった、こういうふうに伺っております。このような減額を平成18年度に行ったわけですが、平成21年度からは、これまで
新規申請を認めていなかった50人未満の小規模の
クラブに対して、これも30人以上という
限定つきですけれども、
受け付けを開始したというふうにお伺いしております。
そこで、このように補助の基準を
見直して
新規申請を認めてきたことによる効果というのか、影響というのはどのようなものであったのか、聞きたいと思います。
◎堀澤
保健福祉部長 会員30人以上50人未満の
クラブの
新規受け付け開始による影響についてでございます。
30人以上50人未満の
クラブ数については、平成21年度当初に84
クラブであったものが、同年9月からこの規模の
クラブについても
補助対象とし、
新規募集を開始したところ、これまでに5
クラブ増加し、現在89
クラブとなっております。30人以上50人未満の
クラブについては、この
新規募集開始前まではその数が減少していることから、
補助対象の拡大が
クラブ数の増加にある程度影響をもたらしているのではないかと推測しているところでございます。
◆
谷沢俊一 委員 今の答弁によりますと、過去に
補助金を減額したことによって
クラブ数が減少して、10
クラブぐらい減っているわけですね。また、
補助対象を拡大したことによって5
クラブが新たにふえたということですから、やはり、
補助金と
クラブを維持する上での
クラブ会員数との
関連性というか、これはある程度あるのだというふうに思います。現状においては、
クラブに対する補助をさらにふやせればいいのですけれども、少なくとも現状を何とか維持する必要があるのだろうというふうに思うわけでございます。
先ほど来お話もございましたが、今後の
老人クラブが地域で果たす
役割等を考えますと、地域にとって有用な活動といいますか、あるいは、これが
クラブの
活性化につながるという意味で、
補助制度と
クラブの
活性化との関連におけるしっかりとした
見直しというか、
補助制度のありようについて今後検討する必要があるのではないか、こういうふうに思いますけれども、市としてどのように考えているのか、答弁をいただきたいと思います。
◎堀澤
保健福祉部長 今後の
老人クラブへの補助の
あり方についてでございますが、委員ご指摘のとおり、
高齢化が急速に進展する中、地域における
老人クラブが果たす役割はますます大きくなるものと考えております。したがいまして、今後の補助につきましては、
社会貢献という観点から、より積極的な
クラブ活動を促す補助の
仕組みについて検討してまいります。あわせて、このような
仕組みが
老人クラブの活動の
活性化にもつながるよう十分考慮してまいりたいと考えております。
◆
伊藤理智子 委員 今回、
老人クラブ活動費補助金が
事業仕分けの結果
見直しと判定されたことに対して、寄せられた意見122件のうち、
見直し反対とする意見が109件と賛成を大きく上回っております。今回の
見直しについて反対の意見を読んでみましたが、
補助金見直しの話を聞きました、すぐに私たちの
クラブは成立できないと直感しましたという意見とか、札幌市からの
活動補助金は
老人クラブ活動を行う上での貴重な財源になっています、また、ほかの意見では、
補助金削減、廃止が決定されるのであれば、残念ですが、当
クラブの維持は難しいので解散したいなど、続けられないという声が多数寄せられているなというふうに思いながら
反対意見を読みました。
長年、社会に貢献してきた
高齢者の
生きがいや積極的な
社会参加を促すために、
老人クラブが果たしてきた役割は非常に大きいと思いますし、今、
陳情者の方も、
老人クラブの活動をされている実態について非常に一生懸命お話しされておりました。私は、その役割は本当に重要だと思うのですけれども、札幌市として、
老人クラブの役割についてどのように認識されているのか、まず、伺いたいと思います。
◎堀澤
保健福祉部長 老人クラブ活動の役割の認識についてでございます。
札幌市といたしましては、
高齢者の
生きがいや
健康づくり、さらに、地域における交通安全の推進や
ひとり暮らし高齢者訪問などといった
社会貢献活動において、これまで
老人クラブが果たしてきた役割は大変大きいものと認識しているところでございます。
◆
伊藤理智子 委員 今回、この陳情が出る前に
老人クラブ連合会が出してきた
要望書も見ましたけれども、これには、先ほどもお話がありましたが、
老人クラブへの
補助金が見直された2006年度、このときに、511
クラブあったものが480
クラブへと31
クラブも減少したということを言いながら、
補助金が削減された場合、
老人クラブ数の減少となり、
老人クラブ活動に多大な影響を及ぼすもので、削減を行わないように求める、そういう
要望書が出されております。私は、
老人クラブが減少しているのはさまざまな理由があるというふうには思いますけれども、2006年度に
補助金を削減したときに大幅に減っておりまして、そのことも大きな要因の一つだというふうに考えております。
財政支援がとても大きなウエートを占めているというふうに思うのですが、少ない年金から会費を出してやりくりされている
高齢者の
皆さんは、
後期高齢者医療制度で差別されて、年金は毎年減らされて、さらに、高い病院代に悩んで、介護も施設が足りなくて
老人ホームに入れない状況がふえております。国の悪政に加え、札幌市では
老人バスを廃止し、
老人福祉センターの入浴料も有料化された上、
老人クラブの
補助金も減らされるというのでは、余りにも
高齢者に対する風
当たりが強いというふうに思うのです。
せめて
高齢者の
生きがい、楽しみだけでも守るように市が頑張ってほしいというふうに思うのですが、
高齢者の笑顔と安心を守るために、市として精いっぱい頑張る気持があるのか、
補助金は削るべきではないと私は考えておりますけれども、ぜひ、お考えを伺いたいと思います。
◎堀澤
保健福祉部長 老人クラブ活動費補助金を減らすべきではないとのことでございます。
札幌市といたしましては、今後、
ボランティア活動や
友愛活動といった
地域貢献活動がより活発となるような補助の
仕組みについて検討してまいりたいと考えております。こうした
地域貢献活動が
老人クラブによって地域のさまざまなところで展開されることにより、これまで以上に地域での
老人クラブ活動の意義や
重要性についての
市民理解が広まるものと考えております。
◆
伊藤理智子 委員 長年、社会に貢献した
高齢者が、一人で家に引きこもることなく、積極的な
社会参加や
生きがいを持つ上で大きな役割を果たしている
老人クラブへの
補助金は、見直すべきではありません。特に、今お話ししたように、いろいろな制度の改悪のもとで、
高齢者の置かれている状況は非常に厳しいものになっていますから、
事業仕分けで
見直しというふうに出されましたけれども、より、いかに
皆さんが
老人クラブに集えるかというふうに、内容についてはさらに
参加者がふえていくような
仕組みづくりに積極的に取り組んでいただきたいと思います。この段階で
補助金を削減する、見直すということになりますと、札幌市は本当に冷たいというふうに、
皆さんにはそのことしか残らないと思いますので、ぜひ、
補助金の
見直しは行わずに、内容を豊かにするということで進めていただきたいということを強く求めまして、私の質問を終わらせていただきます。
◆
小倉菜穂子 委員 私からも、質問します。
これまでたくさんのお話がありまして、今、札幌市の方でも
老人クラブの役割というのは大変重要だといったことをお伺いしましたので、そのことは
皆さんと一緒に共有できるお話だというふうに思っております。
その中で、先ほどの質疑の中でもありましたが、
老人クラブの活動ということで、
ボランティア活動や
友愛活動など五つの活動が組み合わされながら行われているというお話を伺いました。その中で、特に、これから先、
高齢社会が進展していくことを考えますと、私としては、やはり、
ボランティア活動であるとか
友愛活動という部分がより重要になってくるのではないかと思いますし、ぜひ、その部分に期待していきたいというふうにも思っているところです。
そこで、質問ですけれども、これらの活動が具体的にどのような形で行われているのか、お示しいただきたいと思います。
◎堀澤
保健福祉部長 社会貢献活動としての
ボランティア活動や
友愛活動の具体的な
活動内容についてでございます。
まず、
ボランティア活動といたしましては、道路や公園などの
清掃美化や
ポイ捨て防止の
街頭啓発、街路の
花壇整備、赤い
羽根共同募金などの街頭における
募金活動、
子どもたちの登下校時の見守りや昔遊びによる異
世代交流、地域における
防犯パトロールなど幅広い活動を行っております。また、
友愛活動では、
高齢者施設を訪問して
楽器演奏や演芸などの発表や、車いすの方の
外出支援を行ったり、
ひとり暮らしの
高齢者宅への電話や訪問による
生活相談、家事の援助や除雪の手伝いなど、
高齢者に対する支援を行っております。
◆
小倉菜穂子 委員 詳しくお話しいただきまして、ありがとうございます。
私たちはこうしてお話を伺う機会もありますので、そうした活動に参加されているのだなとさまざまな活動の状況がよくわかりますけれども、多くの方は、そうした活動について、
町内会でやっているのかなとか、
民生委員などがやっておられるのではないかというように思っていて、
老人クラブでそうした
ボランティア活動などが多く行われているという受けとめは、まだそんなに進んでいないのかなというふうな思いも私はいたします。今後の
高齢化の進展を考えると、改めて、非常に重要な
取り組みをされているなということを感じておりますし、こうした
老人クラブが地域を基盤とする
高齢者の方の自主的な組織であることを考えると、自治の視点からもその積極的な成り立ちに大変深く興味を持ちます。ただ、もともとは地域の
高齢者の親睦であるとか交流からスタートした
クラブ活動であったと思うのですが、こうした
ボランティア活動であるとか、
友愛活動に至るまでにはさまざまな経過もあったのではないかというふうに思います。
そこで、伺いますけれども、そもそも
老人クラブ活動においてこうした
社会貢献活動はどのような経過で生まれてきたものなのか、また、この活動は、現在、全体の活動の中でどのように位置づけられていて、今後どのようになっていくのが望ましいと札幌市としては考えているのか、そのあたりについて本市の見解をお伺いいたします。
◎堀澤
保健福祉部長 老人クラブ活動における
社会貢献活動の経緯と位置づけ等についてでございます。
老人クラブは、当初は、戦後の孤立しがちな
高齢者の親睦の場としてスタートいたしました。その後、学習活動や社会
奉仕活動なども加わって一層発展し、今日に至っております。こうした中、昭和61年に、
全国老人クラブ連合会が全国を統一した形で、健康、友愛、奉仕を掲げた全国3大運動が本格的に動き出し、
社会貢献活動が大きな柱とされたところです。その後、
老人クラブ活動を
活性化する全国的な指針として平成15年に策定された
老人クラブ21世紀プランにおいても、友愛、
奉仕活動は重点項目と位置づけられております。
今後、少子
高齢化の急速な進展に伴い、
老人クラブが行う
社会貢献活動はますます重要になるものと考えており、札幌市といたしましては、こうした
取り組みを支援してまいりたいと考えております。
◆
小倉菜穂子 委員 時代とともに
老人クラブの役割は少しずつ変化してきていて、その中で
社会貢献活動がますます
重要性を増してくるという市の考え方についてはわかりました。また、仕分けされた方の意見の中でも、そこについては高く評価されているなというふうに思っています。
先ほど、私もこうした活動に大変期待したいというふうにお話ししましたが、余り一方的に
社会貢献活動の拡充を期待して、逆に
クラブの方々の負担になってしまうということがあっても問題だというふうに思っています。これは、札幌市ではなく、
老人クラブの方でしょうか、2005年に
クラブ単位のアンケート調査を行ったと聞いております。今後は、
クラブの活動の方向性であるとか、先ほど来出ている課題についても、ぜひ、
クラブ員お一人お一人のご意見を伺うような
取り組みをしていただくことを要望したいというふうに思っています。
そして、私としましては、今後の
クラブの
あり方であるとか課題などについて
クラブ員のご意見をしっかり伺わないままに、安易に
補助金の減額の方向で議論を進めるべきではないということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○林家とんでん平
委員長 松浦議員に申し上げます。
番外でございますので、重複を避けていただき、簡潔にお願い申し上げます。
◆松浦忠 議員 まず、一つは、私も仕分けの議事録を読みました。代表質問でも申し上げたのですが、発言録から見て、率直に言って、仕分け人の方は内容がよくわかっていないなと。そして、座長が5分間の休憩をとり、5分後に、はい、マル、バツという形で結論が出されております。こういう仕分け人に、札幌市のこういうようなことについて、特に
高齢者の実態がわからぬ中で判断してもらう、そして、出た判断をもとにしてそれをどうするかというやり方は、ちょっと実態に即していないやり方だというふうな気がします。これが一つです。
これについて、保健福祉部の職員の不祥事のときに、私は代表質問で指摘しましたけれども、全職員を集めてああいう形をとりました。そのときに、社会福祉法人札幌この実会の加藤さんからの手紙で、やっぱり、市の幹部職員が現場に出向いてみんなと意見交換する、それを市長の政策に反映させるということを求めておりました。昔はそうやったけれども、今はやらなくなって、私もずっと言っていますが、このごろはそれが全くない。
そういう意味では、やっぱり、こういう問題のときにきちんと
老人クラブの方々と市の幹部職員がひざを交えていろいろな話をして、例えば、どうしてもお金がないのだったら、こういうことだから理解してくれないかと話をきちんとする中で最後の決断をしていく。この過程がなされないでこういうふうにするのは、私はちょっとやり方が違うのではないかという気がします。これについてどう考えておられるか、これが一つです。
二つ目は、今、
老人クラブの構成員が減ったり
クラブが減ってきているのは私も実態としてわかります。なぜかといったら、退職された方の趣味が
多様化しています。
スポーツにしてもいろいろなものがあります。そのほかにもいろいろな趣味があって、
多様化しています。どちらかというと、このごろ退職された方は集団で集まることを余り好まない傾向にあります。そういう意味では、どの団体も集まりは大変ではないかというふうに私は分析しております。
これについて、年代別に、例えば80代、70代、60代と10歳別に三つに分けて、市の幹部の
皆さんはどういう見方をしているか、その辺の分析について見解を示していただきたいと思います。
続いて、今、どういう人たちが
老人クラブに多くいるかといったら、ご夫婦のどちらかを亡くした単身の方が多いです。そして、どちらかというとご婦人が多いですね。経済的にも、遺族年金となっていて大変です。それからもう一つは、
クラブの中の構成員が必ず地域主体かといったら、そうでもない。ほかの地域から来ているし、人によっては他区からも来ています。どうしてこの
クラブに入ったのですかと尋ねたら、この
クラブのだれだれさんが若いときからの私のお友達で、あなた、こういう
クラブがあってこんなことをやっているから来ないかと誘われてきたと言うのです。そんなふうに、もちろん地域が中心ではあるけれども、中心だと声を大きくするほどの状況ではない。人のつながりでいろいろなところから集まってきている。したがって、そんな実態の構成なのです。
私はなぜそういうことを言うかといったら、結局、若くても年をとっていても、年齢に関係なく、ひとりで家にいるとだんだん気持ちが憂うつになって、ふさぎ込んでくるのですね。つまり、今の診断科目で言うとうつ病になるのです。そうすると、病院に行って
高齢者の医療費がまた余計にかかるようになってしまう。こういうことにつながっていくのですね。したがって、今、
皆さん方が言われたように、
社会貢献をやらなければだめなのだという費用対効果みたいな言い方を強調するのではなく、それもできる範囲でやっていただきたい、しかし、構成されている人たち、あるいは、そこに入っていない人たちも含めて、どういう形で集団の中に入って心をいやしていくか、そういう形の一つに
老人クラブを活用していくという考え方もあると私は思います。
そこで、
老人クラブという団体の目的として、そういうことを大きく掲げる必要があるのではないかというふうに私は思うのですけれども、
皆さんはそれをどのようにとらえているのか。私の見解と
皆さんのとらえ方に相違があれば、その点についてお示しいただきたい。
◎堀澤
保健福祉部長 まず、市の幹部職員が現場に出向いて、会員の皆様の意見を広く聞くべきではないかということでございますが、
事業仕分けに対していただいた市民の多くのご意見を踏まえまして、今後、検討を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
それから、趣味が
多様化しており、年代によっていろいろと違うのではないかということに対する認識でございます。確かに、松浦議員のお話のとおり、年代によって趣味に違いがあるかとは思います。しかし、それについては、
老人クラブの会員の皆様の中でそれぞれ創意工夫をされながら、自分たちの年代等も踏まえて、適当な活動についてこれからも検討され、取り組んでいかれるのだろうというふうに思っております。
それから、ひとりで家に閉じこもっているとどうしても心身の健康を維持できないので、介護予防等の観点から、集団に入る、外に出ていくことは大切だということでございます。今回、議論をいただいておりますけれども、
老人クラブ活動の
活性化ということで申し上げますと、札幌市といたしましては、単なる
補助金の削減は適当ではないと考えておりまして、今後、
補助金の
見直しにつきましても、
老人クラブが一層
活性化するように検討してまいりたいというふうに考えてございます。
◆松浦忠 議員 番外ですから長くはしませんが、今、
事業仕分けを踏まえてという言葉が出されましたけれども、根本的に、実態を知らない者が仕分けをして、それに基づいてやるということだったら市長は要らないのです。市長は、市民に選ばれた執行権者なのです。我々議員は、市民に選ばれて、市長の執行権が適正に執行されているかどうか、民意が反映されているかどうかを点検、指摘するのが主たる仕事なのです。
私は、
老人クラブに幾つ入っているかというと、違う地域で三つ入っています。それぞれを見ています。私は55歳から
老人クラブに入りました。三つに入って見ています。その上で、私はこういう話をしているのです。
皆さんは、実態がわかっていない。
活性化と言うけれども、
活性化というのは、
皆さんが言ったような仕事をすることだけではないのです。構成されている人たちの意識状態とか、体力の状態とか、そういうものを総合的に判断してその
クラブがどういう活動をするか、そして、その人たち一人一人が、ああ、楽しい人生だった、よかったなと思ってそれぞれの信ずる天国へ旅立てる、これが
老人クラブの大事な役割なのですよ。
そこのところをもう少し
皆さん方がきちんと認識されて、実態を把握されて、その上で考える。
老人クラブの活動が
高齢者医療費を抑制することにつながっていくのだったら、これは大きな一つの市長の政策目標になるわけです。どなたが市長になろうとも、市民としての政策目標になるわけですよ。この問題は、そういう観点をきちんともう一回再検討しなかったらだめですよということを私は指摘しているのです。その上で、これをどうするかという判断をしなければだめですよと私は言っているのです。はっきり言うと、
皆さんは全くわかっていない。
それから、もう一つ言うと、私は代表質問でも申し上げたけれども、私の入っている菊水の菊栄会という
老人クラブは、平成3年に、1年がかりで1億3,000万円近くの寄附を集めて、札幌市に1億1,300万円を納入して、680平方メートル、鉄筋2階建て、今は市民まちづくりセンターになっている建物を寄附しました。そして、憩の家もつくりました。ようやく無料の我々の城ができたと言って喜んでいたら、今まで使用料の一部として市が補助してくれていた35万円をやめると突然言われました。我々は、あのとき、一生懸命に寄附を集めてこうやってやったのに、むごい仕打ちをするな、死んでも死に切れないと言って涙をぽろり、ぽろりと流すのですよ。それを見たら、私はいたたまれないですよ。
そのことを申し上げて、もう一回、
皆さんがしっかりと実態を把握した上でこの問題の結論を出していくことを求めます。ということは、今年度に、この12月に結論を出すのではなくて、新年度にしっかりと――何も、
委員会をつくることはありません。
皆さん方が直接出向いて意見を聞いて、話し合って実態をきちんと掌握して、23年度にどうするかという結論を出すことを私は求めて、終わります。
○林家とんでん平
委員長 ほかに質疑はございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○林家とんでん平
委員長 なければ、質疑を終了いたします。
それでは、陳情第1286号の取り扱いについてお諮りいたします。
取り扱いは、いかがいたしましょうか。
(「継続」と呼ぶ者あり)
○林家とんでん平
委員長 陳情第1286号を継続審査とすることにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○林家とんでん平
委員長 異議なしと認め、陳情第1286号は、継続審査とすることに決定いたしました。
以上で、
委員会を閉会いたします。
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閉 会 午後3時21分...