札幌市議会 > 2010-08-10 >
平成22年(常任)建設委員会−08月10日-記録

ツイート シェア
  1. 札幌市議会 2010-08-10
    平成22年(常任)建設委員会−08月10日-記録


    取得元: 札幌市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    平成22年(常任)建設委員会−08月10日-記録平成22年(常任)建設委員会  札幌市議会建設委員会記録            平成22年8月10日(火曜日)       ────────────────────────       開 会 午前10時 ○坂本恭子 委員長  ただいまから、建設委員会を開会いたします。  報告事項は、特にございません。  それでは、議事に入ります。  四ツ峰トンネル(道道小樽定山渓線)の今後の対応についてを議題とし、資料に基づき、理事者から説明を受けます。 ◎藤野 維持担当部長  道道小樽定山渓線、四ツ峰トンネルにつきましては、昨年7月29日にひび割れが発見された後、応急復旧を行い、12月7日から暫定開通をしているところでございます。本年度中には本格復旧に向けた工事に着手することとしており、現在、これに向け、準備を進めているところでございます。  なお、ことしの4月にほとんどの建設委員の方が変更となっておりますので、本日は、ひび割れが発見されてからの経過を含めまして、本復旧に向けた検討経過と今後の対応についてご報告いたします。  1ページ目をごらんいただきたいと思います。  (1)のトンネルの位置・概要、建設経過についてご説明いたします。  四ツ峰トンネルは、右上の図に示しますとおり、道道小樽定山渓線定山渓温泉街から約7キロメートルのところに位置する延長約1,500メートルのトンネルであり、車道幅員は6.5メートル、歩道幅員は1.5メートルとなっております。  トンネル建設経過といたしましては、定山渓ダム建設に伴う機能補償として北海道開発局が建設したものであり、小樽定山渓線には、四ツ峰トンネルを含め、六つのトンネルが同時期に建設されております。昭和55年5月から昭和60年1月にかけまして、竹中・伊藤共同企業体により建設工事が行われ、札幌市への引き継ぎは昭和63年11月となっており、引き継ぎ後22年を経過しているところでございます。  次に、(2)ひび割れ等の発見についてでございます。  昨年7月29日朝7時ごろ、道路維持受託業者パトロール中に、右下の写真に示しますアーチ部ひび割れと側壁の剥離を発見いたしました。場所は、中段の図に示しますとおり、トンネル定山渓側入口から約560メートル地点で、青色で示す泥岩の区間で発生しております。  続きまして、(3)変状の概要についてです。  調査を進める中で確認された変状も含めますと、左下の図のとおり、アーチ部ひび割れ、側壁の剥離、インバートひび割れ、舗装と縁石のすき間となっております。  次に、2ページ目をごらんいただきたいと思います。
     (1)四ツ峰トンネル調査対策検討委員会の設置と検討経過についてご説明いたします。  トンネルに発生した変状が特異なものであると考えられたことから、原因究明のため、昨年8月22日に四ツ峰トンネル調査対策検討委員会を設置しております。北海道大学三上教授を委員長とし、学識者や専門家の4名で構成されておりまして、詳細につきましては7ページの委員名簿−1に記載のとおりでございます。設立後、4回の委員会を開催しておりますが、第3回では応急復旧対策工についての承認をいただき、第4回では変状に係る原因究明恒久対策の方向性が示されております。  続きまして、(2)変状の要因についてであります。  委員会では、四ツ峰トンネルの変状は、中段の模式図に示しますように、1山側からの外力と湖側の局所的に弱い地盤の存在、2アーチ部と側壁の継ぎ目部分、いわゆる目地や線導水の存在などの構造的弱面の存在、3湧水、凍結融解温度応力による経年的な影響などの要因が複合的に影響し、発生したものであると推定しております。  次に、(3)恒久対策の方針についてであります。  これらの変状の発生要因を踏まえ、同委員会においては三つの対策方針を挙げております。一つ目は構造の一体化、二つ目は湧水対策、三つ目は偏圧対策や地質の改善となっております。また、本復旧に係る検討区間は、変状が発生した区間のみではなく、泥岩区間の各スパンの健全度に応じた対策を実施することとしております。  続きまして、3ページ目をごらんください。  小樽定山渓線は、定山渓温泉と朝里川温泉を結ぶルートとして観光振興に資する道路となっておりますが、地形的制約もあり、周辺には迂回路として利用できる道路がない状況であります。このことにより、通行どめの長期化は定山渓温泉札幌国際スキー場の利用者に対する影響が懸念されたため、地域からは早期の開通が望まれておりました。これらのことを勘案いたしまして、第3回調査対策検討委員会応急対策工の決定を踏まえ、(1)にあります応急復旧の方針と対策内容のとおり、暫定的な形状により交通開放をしているところでございます。  方針に基づいた具体的な対策内容といたしましては、一つ目として、インバート亀裂発生区間を含む54メートル区間に対し、中段の写真及び図に示しますとおり、鋼製支保工による内巻き補強を設置しております。二つ目といたしまして、内空変位、地中変位支保工応力計器観測や点検により管理体制の強化を図っております。三つ目といたしまして、下の写真に示しますとおり、門型ゲート視線誘導材、仮囲いの設置等により交通規制を行っております。  なお、スキーシーズンのピーク前である12月7日に片側交互通行による暫定開通をしております。  続きまして、4ページ目の本復旧に向けた検討経過と今後の対応についてでございます。  四ツ峰トンネルの本復旧工事工法選択工程計画の策定に当たりましては、学識者及び専門技術者の助言、意見を収集することを目的に、四ツ峰トンネル復旧対策検討会議を設置しております。この会議は、昨年度の調査対策検討委員会の委員長である北海道大学三上教授を座長とし、計4名により構成されており、2回開催された会議の中で工法、工程案について助言、ご意見等をいただいております。各委員の詳細につきましては、7ページの委員名簿−2に記載のとおりでございます。  次に、(2)の本復旧対策の基本的な考え方と工法の概要についてでございます。  本復旧対策の基本的な考え方といたしましては、山側からの外力に対応できる補強を行うとともに、経年劣化による損傷の補修及び湧水対策を行うこと、さらに、工事期間中、施工者や道路利用者への十分な安全対策を行うこととしております。  次に、具体的な補修・補強対策についてであります。  下段には各工法の模式図を示してございます。  まず、一つ目の裏込め注入では、覆工と地山の間にすき間がある箇所に対し、モルタル等で充てんし、構造の一体化を図ります。二つ目のアーチ対策では、緩み域の大きい区間につきまして強度の高いアーチ状コンクリート版により内側から補強いたします。三つ目のインバート対策では、ひび割れ箇所コンクリートを打ちかえ、断面補修を行うとともに、内側の強度の向上を図ります。四つ目の湧水対策では、湧水が認められる箇所につきまして排水ボーリングにより導水を行います。また、アーチ対策を実施する区間20メートルにつきましては、既設の覆工とプレキャスト覆工の間に防水シートを敷設いたします。五つ目の構造的弱面対策では、損傷が確認されている箇所につきましては、損傷箇所をはつり落とした上で断面補修を行います。また、剥落の可能性がある一部の区間につきましては、道路利用者安全確保のため、シート等による剥落防止対策を行います。  以上の補修・補強対策にあわせまして、工事中の施工者や道路を利用する方々の安全確保のために、図の中では青い線で6本示しているロックボルトとか、プロテクター等を設置するとともに、さらなる安全確保を図るため、常時、地山や内空断面の変位観測を行い、これにより確認できる観測値に応じた管理レベルを定め、適切な管理体制をとることとしております。  また、次ページの確認された変状と各工法の施工区間を示す表をごらんいただきたいと思います。  各工法の施工区間については、第4回調査対策検討委員会の結果を踏まえ、泥岩区間の各スパンの健全度に応じ、対策範囲を設定してございます。  以上、ご説明いたしました本復旧対策に係る概算工事費といたしましては約4億2,000万円を見込んでございます。  6ページ目をごらんいただきたいと思います。  (3)今後の予定と工事工程(案)についてでございます。  工事を行うに当たっては、定山渓地区の各ホテル、札幌国際スキー場を経営する札幌リゾート開発公社など地元関係者との意見交換の結果や、全面通行どめによる観光振興の影響などを勘案し、日中は片側交互通行を確保し、夜間通行どめによる工事を予定しております。  今後のスケジュールといたしましては、9月の早いうちに詳細検討、設計を終え、10月の第3回定例市議会において補正予算を提案してまいりたいと考えております。その後、早ければ、11月中旬に本復旧工事契約締結をし、現場ヤード設置機材搬入等、着工に向けた準備を開始いたしまして、来年1月上旬には本復旧工事に着手してまいりたいと考えております。同年12月上旬には工事を終え、全面開通による交通開放を予定しております。具体的な工事工程については、中段の工程表のとおりとなっております。  最後になりますが、変状発見後からの地域や道路利用者の皆様に対するご迷惑をかんがみ、本市といたしましては、一刻も早い全面開通に向け努力してまいりたいと考えております。また、地元関係者への情報提供は非常に重要なことと認識しておりますことから、きめ細やかに情報を発信してまいりたいと考えております。 ○坂本恭子 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆ふじわら広昭 委員  私は、一つ目にトンネル補強対策について、二つ目に管理体制について、三つ目に工事の発注について、維持担当部長からそれぞれ説明のあった内容なども含めて何点か質問していきたいと思います。  最初に、トンネル補強対策であります。  今の説明では、裏込め注入にはエアモルタルを使用するということでした。私どもの会派の事前の勉強会でもそうした説明がありましたし、昨年度の調査対策検討委員会でも、裏込め注入は地山と覆工のすき間を埋めて構造を一体化するために重要であると指摘されているわけでありますが、今回、施工の際にエアモルタルがすき間に入ったことをどのようにして確認するのか。石狩川開発建設部が最初につくった際には、旧工法ということもありますけれども、100%はいかなくても、ここ何回かのさまざまな事象のときには、本来ある厚さが確保されていないとか、そうした問題が指摘されているわけであります。  そこで、最初の質問として、エアモルタルがすき間に入った確認をどのようにしていくのかということが1点目であります。  それから、湧水の状況も報告、確認されていまして、先ほどの説明では、湧水対策として排水ボーリング防水シートの敷設を行うということであります。この湧水がどの程度あるか、私もよくわかりませんが、その場合でもエアモルタルは使用できるのか。使用できると思いますけれども、どういう状況なのか、説明いただきたいと思います。  次に、当該アーチの補強による他のアーチへの影響でございます。  昨年発生したさまざまな状況の中で、アーチの剥落は二つのスパンでありましたが、その区間は、先ほどの部長の説明ではプレキャスト覆工により内側から補強するということでした。このことによって、これ以外の他の弱い部分にまた力が分散して、すぐということではないでしょうけれども、一定の年月の間に今回と同じような状況がそちらに起きる可能性が懸念されますが、そうした状況はないのか、三つ目に伺います。  また、インバート部分の対策でございます。  昨年度の学識経験者調査対策検討委員会でも、今回の状況の要因の一つとして、ダム湖側の局所的に弱い地盤の存在が指摘されており、恒久対策の方針として、必要に応じて地質の改善を行うという提言を受けているわけであります。先ほどの説明では、今回は、インバートひび割れ断面補修と内側の補強対策を行うことが中心でありますが、インバート下部の弱い地盤への対策はどのようにしていくのか、改めて伺いたいと思います。  最初に、大きく4点を質問したいと思います。 ◎安部 道路工事担当部長  まず、ご質問の1点目の裏込め注入についてでございます。  エアモルタルの裏込め注入の手順といたしましては、トンネル頂部に検査孔をあけまして、エアモルタルがすき間に十分に回っているかどうか確認しながら工事を進めてまいりたいというふうに考えてございます。  また、もう1点は、エアモルタルによる裏込め注入は湧水のある場合でも大丈夫だろうかというご質問だったと思いますが、エアモルタルによる裏込め注入は、トンネル補修の一般的な工法でございまして、高速道路会社などでも多数の実績を有してございますし、湧水のある箇所の裏込め注入や空洞充てん工事でも使用可能な材料を考えているところでございます。  2点目のアーチの補強による他のアーチへの影響についてでございます。  トンネルの構造は、おおよそ9メートルごとのスパンに分けて施工し、目地でつなげる構造となっております。それぞれのスパンで地山の荷重を受け持つ構造となっておりますので、今回補強することにより他の弱い部分に応力が集中するような構造にはならないと考えておりまして、ご指摘のような影響はないというふうに考えております。  3点目のインバート下部の対策についてお答えします。  今年度の本復旧対策検討会議におきましては、湖側の地盤の再評価及びインバート部応力解析などを踏まえ、インバートそのものを補強することで対応できることから地質の改善は行わない方向で考えております。 ◆ふじわら広昭 委員  今、四つのお答えをいただいたわけですけれども、それについて何点か再質問したいと思います。  一つ目の裏込めによるエアモルタルについては、上部に穴をあけて確認するということでございますけれども、記憶に間違いがなければ、これをつくった段階では、いきなり地上部ではなく、側面というか、低いところから穴をあけて順次やっていったという説明を受けたわけであります。今回は、空洞が天井部分に集中していると思いますし、エアモルタルの質も以前のものとは異なると思います。部長はしっかり入ったか確認すると言うのですけれども、市民としてはどういった形でそれを確認するのかと。まさか、顔を入れて確認するわけにもいかないでしょう。例えば、一定の量が入って逆流してきたからそれでいっぱいになったという判断もあるでしょうし、本当はそれ以上入る余地があるけれども、何らかの影響によって入っていかないということもあると思うのです。そこで、科学的な根拠である程度満遍なく入ったかどうかを確認する手法があるのか、あればそれをお答えいただきたいと思います。  また、湧水の量は、季節によっても違うでしょうし、場所によっても違うと思います。通常、エアモルタルはどのくらいの時間で固まるのか。工事する場所によっては若干の違いはあるでしょうけれども、札幌市あるいは国の他の工事ではおおむねどのくらいの時間帯で固めていく手法をとっているのか、お伺いしたいと思います。  また、インバートの部分については、図面にもありますように、ダム湖側コンクリートを越えて下側、内側、外側に軟弱な地盤があることが指摘されているわけであります。学識経験者がある程度の判断をしたということもあるのでしょうけれども、今回の要因は、山側からのダム湖側への圧力と、こうした軟弱な地盤が一部あったことによって、総合的というか、そうした問題も発生の複合的な要因として挙げられております。ですから、ダム湖側トンネルの外側にも軟弱地盤があって、それを完全にとることもできなくはないでしょうけれども、工事期間などさまざまなことを考慮するとこうしたものになるということなのでしょう。しかし、表面上は直したとして、それで果たして将来的にそうした原因によってトンネルに問題が起きないと理解していいものか、その辺についてもう一度お答えをしていただきたいと思います。 ◎安部 道路工事担当部長  1点目は、エアモルタルの充てんを確実に確認できるのかということについてでございます。  エアモルタルにつきましては、圧力をかけて注入口から注入いたします。また、隣には点検口もございます。上からずっと充てんしていきますので、次の点検口の付近からエアモルタルがこぼれてくるということは、下の方もある程度のスパンのところでは充てんされて、次のスパンのところまでエアモルタルが回ってきたと判断できます。平成19年の補修の際にもそういったことでやっておりまして、20年の空洞探査の中でも充てんされていると確認しているところでございます。  もう1点のエアモルタルの硬化時間についてでございますが、一般的には数時間というふうに言われているところでございます。普通の生コンクリートにつきましても、使用する時期や時間、また、まぜるものによって変動はあろうかと思いますけれども、通常は数時間、3時間から5時間ぐらいではないかと言われているところでございます。  それから、ダム湖側の弱い地盤についてインバート補強対策は大丈夫だろうかという質問でございます。  現状の弱いと言われている地盤につきましては、N値が20以上確保されていると聞いておりまして、構造物でいけばそれなりの支持地盤と言いかえてもいいかなというふうに考えてございます。そこを補強するという方法もございますが、その場合、やはり相当な圧力を加えて地盤を固めることになろうかと思いますけれども、その範囲などの見きわめが非常に難しい。要するに、トンネルの内側から補強の範囲を見きわめるのは非常に難しいというふうに思っていることが1点です。それから、いろいろな方法があると思われますけれども、ダム湖がございまして、そこに市民の飲料水がたまっておりますので、そこに悪影響を及ぼすことになってはまた大変なことになるかと思います。そういうことで、本復旧対策検討会議の皆様のこれまでのご経験とか応力調査等々のデータ解析も踏まえてインバートの内側の補強をすることで十分に対応できるだろうというご提言をいただいたところでございまして、私どももそれを信じていきたいというふうに思っております。 ◆ふじわら広昭 委員  インバートの下部の軟弱地盤について、民主党として指摘をしておかなければならないのは、やはり、根本的な対策をしっかりとっておくことが大事なのではないかということであります。  次に、管理体制について、2点質問したいと思います。  先ほどの説明では、夜間に集中的に工事をするということで、地元の観光協会や関係者、町内会の意向を十分に尊重して、影響を最大限少なくして工事に当たるということでありますけれども、夜間の施工における品質確保の観点から、建設会社とは別にしっかりと施工監理の体制を整えていくべきだと思うわけであります。この施工監理についてどのように考えているのか、1点目に伺いたいと思います。  二つ目は、施工後の管理でありますが、私どもの会派の勉強会におきまして、工事の完了後も工事期間中のような地山の動きの監視を行い、それに基づいた安全管理体制を継続していきたいというような趣旨の説明があったわけであります。そこで、改めて、施工後のそうした安全管理体制についてどのような考えをお持ちか、2点についてお伺いしたいと思います。 ◎安部 道路工事担当部長  1点目の夜間工事に対する施工監理についてお答えしたいと思います。  今回の補修工事では、施工が夜間に限定されるために、段階検査など品質の確保と出来形、工程管理を適時に行う必要があるというふうに考えております。したがいまして、専門的な知識を持った業者に施工監理を委託することを検討しているところでございます。 ◎藤野 維持担当部長  2点目の工事完了後の安全管理体制についてお答えします。  今回行う本復旧工事につきましては、山側からの外力などの変状要因に対応した恒久対策として考えており、工事完了後の安全確保等につきましては、損傷や劣化等の経年変化を確認するための防災点検を毎年行っていくこととして考えております。このため、工事完了後におきましては、工事期間中のような手厚い安全管理体制を継続する必要はないと考えておりますが、これまでの経過を踏まえまして、当分の間は、防災点検のほかに、工事中に設置した地中内変位計がありますので、それによって継続して計測してまいりたいと考えております。 ◆ふじわら広昭 委員  施工監理体制については、いろいろな業者がいらっしゃると思いますけれども、ここのもとのトンネルを設計した会社は除外をすべきだというふうに思います。入札によって新たに業者が決まるわけでありますけれども、設計した業者とは違う業者が違う角度からきちんと施工監理を担っていく、そうした体制をとっていくことを民主党として求めておきたいと思います。  それから、工事完了後の安全管理体制について、防災点検を行うけれども、当分の間は埋めてある変位計で観測していくということであります。私どもの会派の勉強会でも明らかになったことは、開発局からここの移譲を受けて以降、平成2年から10年間ぐらい、ある業者にここの安全パトロールを行ってもらっていると。当然、それは契約に基づいて行っているわけでありますが、当初の10年ぐらいは随意契約で、その後、最近では指名競争入札だと。最近は一般競争入札もふえてきて、ここ数年はそういう傾向にあるかもしれませんけれども、随意契約から指名競争入札になってきたわけであります。  そこで、随意契約を行ってきた理由、そして、今後はどのような形でパトロール点検の入札を行っていく考えなのか、この点について伺いたいと思います。 ◎藤野 維持担当部長  今、委員がご指摘のとおり、平成11年度までは単価契約、いわゆる随意契約で契約しております。これは過去の話になりますけれども、過去の業務委託実施要領を見てみますと、単価契約ができる業務として恒常的なものと災害または突発的に緊急を要するものの両種類が出ておりまして、恒常的なものにつきましては事前に事業量や事業費の把握可能なものと指定してございます。今、行われている道路維持補修業務につきましては、路面補修に係る舗装の合材料とか巡回の延長につきまして過年度の実績から事業量の把握が可能ということで、平成11年度までは単価契約という手法で行っておりました。その後、委員のご指摘のとおり、12年度以降につきましては指名競争入札で行われているところでございます。 ◆ふじわら広昭 委員  随意契約にも、見積合わせと1社だけの特命随意契約がありますけれども、平成2年からの10年間は見積合わせ随意契約だったのか、1社だけの特命随意契約だったのか、どちらなのですか。 ◎藤野 維持担当部長  文書の保存年限の規定で過去の書類が残っておりませんけれども、いろいろ聞き取るところによりますと1社の随意契約と確認してございます。 ◆ふじわら広昭 委員  1社だけの特命随意契約というのは、その会社しかそうした技術を持ち得ない場合に認められることが多いわけであります。当時の状況としてその会社の立地条件やトンネルの位置などを総合的に考えたのでしょうけれども、最近は入札制度も十分改善されてきておりますので、今後については、安全パトロールとか補修、維持も一緒になるのかもしれませんが、しっかりとした入札制度による取り組みをぜひとも図っていただきたいと、これは指摘しておきたいと思います。  最後に、工事の発注について質問を2点いたします。  先ほどの説明では、工事の総額は4億2,000万円の予定でありますが、議会に係る案件、議決が必要なものは5億円以上ということであります。それぞれの部長からもお話がありましたように、ある程度のものは分析ができていたり、それに伴う設計ができていて、それに伴う金額だと思うわけであります。しかし、いろいろな問題が発生しているトンネルだけに、工事をしていく段階で予期せぬことも出てくるわけです。そんな意味では、当然、工事の途中で設計変更して5億円を超えるようになった場合は議会への対応が必要になると思うわけであります。その辺についてどのような基本的な考えを持っているのか、まずお聞きします。  二つ目は、現在、札幌市の入札では250万円以上の工事入札は一般競争入札となっておりますけれども、今回の工事はどういったような入札方式を採用するのか、あるいは、入札の参加資格要件はどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。 ◎安部 道路工事担当部長  1点目の工事中に工事費が5億円を超えた場合の対応でございます。  工事中に何らかの異常が発生して工事費が膨らむ可能性は否定できません。そうしたことで工事費が5億円以上となる場合は、議会の議決をいただく必要があると考えてございます。  2点目の入札方法と入札参加資格要件についてでございます。  入札方法は、トンネルの施工実績などを条件とした制限つき一般競争入札を予定しているところでございます。その場合、地域要件につきましても、工事の規模や内容から市内業者を優先して発注したいというふうに考えているところでございます。 ◆ふじわら広昭 委員  最近の入札は、最低制限価格があって、それに最も近いところが応札するということであります。今回のトンネルの工事は、新たなものをつくるのではなくて、さまざまな問題が発生しているトンネルを安全なものにしていく工事であります。4億2,000万円というのは概算の数字でありまして、これから正確に積算されていくと思いますが、今の手法では、最低制限価格を設定して、当然、業者としてはそれを下回らないようにすると思うのです。しかし、本来であれば、予定価格というのは、そのものを新しくつくる、あるいは、補修するために最低限必要な金額だというふうに思うわけであります。そういうことからいくと、今回の工事というのは、100%ということはなかなか難しい要素があるのかもしれませんけれども、100%に近いものをしっかりと担保してもらわなければならないわけですね。そんな意味では、これは建設局だけの考えではなくて、財政局や市全体としての考え方でもあるでしょうけれども、こういういわくつきのトンネルの本格的な復旧工事は、予定価格に最も近い業者が応札して、しっかりとした予算を確保して、しっかりした工事をして、安全性をきちんと保ってもらえるような方式を、例外的というか、特例的にやらないと――技術者の皆さんが学識経験者や復旧のための設計をしていただいたコンサルのそうしたものにきちっと対応するためにはそうした判断も必要になってくるのではないかと思うのです。  これは、渡邊局長にお聞きしたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。 ◎渡邊 建設局長  自治体の契約の原則というのは一般競争入札でありまして、その原則は最も価格の低いものとなっておりますが、その例外として総合評価制度がございます。今、委員のおっしゃったことは、予定価格に最も近い、ある意味では最も高い場合もありますが、それを契約の相手方にするというのは、法律上、なかなか難しいのではないかと思いますけれども、委員のおっしゃっている趣旨を踏まえて契約部局と相談してまいりたいと思っております。ただ、法律的にはなかなか難しいと思っております。 ◆村松正海 委員  先ほどご説明をいただきましたが、昨年7月29日、パトロールでクラック等を見つけられたと。その後、さまざまな過程を経て、検討委員会を設けて4回ほど委員会で検討してきて、その中で現地調査、原因究明、仮復旧、今後の対策等々を検討されてきたわけであります。  その原因は大きく言うと3点で、山側からの土圧、湖側の弱い地盤、そしてアーチ部と側面の継ぎ目部分、あるいは湧水等々が挙げられておりますが、その中で、コンクリート自体のFc強度あるいはスランプとか、鉄筋の配筋状況等々を含めたコンクリート自体に問題はなかったのか、そういう点について1点確認させていただきたいと存じます。 ◎藤野 維持担当部長  コンクリート自体の強度というお話でございます。  まず、原因究明に当たりまして、トンネル本体の健全度を確認するためにアーチ部分とインバート部分コンクリートコアを抜いて強度試験を行ってございます。合計17本の試験を行った結果、設計上、必要とされている強度が21ニュートンございまして、今回の変状区間でも平均で32.4ニュートンの強度がございますので、設計強度は十分確保されているという確認をしてございます。  また、鉄筋についてでございますが、これは工場製品ということで、設計どおりの太さの鉄筋が適正な間隔で入っているかどうかが問題でございまして、今回ひび割れた箇所の一部で調査してございますけれども、設定どおりの太さと間隔になっていることを確認してございます。 ◆村松正海 委員  この道道小樽定山渓線ですけれども、昨年こういうことになって、昨年の建設委員会でいろいろ議論があったわけであります。ご承知のとおり、定山渓温泉にとっては、230号線に次ぐというか、同じぐらい大事な道道であります。観光客はもとより、定山渓の振興にとっても大変重要な道路でありますので、復旧工事に当たり、地元に対してきめ細かな情報提供を行っていく必要があると私は思います。  そこで、今後、どの段階で、どのような情報提供を行っていくのか、1点目にお聞きしたいと思います。  また、復旧工事に当たって、なければいいとは思いますが、もし不測の事態になった場合、地元の観光協会、スキー場はもとより、観光客や関係機関への適切な情報発信が必要ではないかと思いますので、この2点についてお聞きしたいと思います。 ◎安部 道路工事担当部長  1点目の地元への情報提供についてでございますけれども、工事着手時には全体の予定をお知らせするとともに、工事期間中には具体的な工事の予定、あるいは進捗状況を随時お知らせしていきたいというふうに考えているところでございます。  2点目の緊急時の連絡体制につきましては、観光客や道路利用者への影響が極めて大きいことから、警察等への既存の連絡体制に加えまして、地元関係者観光協会等との間においても連絡体制を整備してまいります。また、一般の観光客への情報伝達の方法といたしましては、マスコミへの情報提供や道路情報板、あるいは、複数の媒体を通じて情報提供をしていくことを検討しているところでございます。 ◆村松正海 委員  昨年、紅葉シーズンに合わせて、急遽、四ツ峰トンネルの手前にある第3展望台まで交通規制を解除した経過がありますね。  そこで、今回の復旧工事に当たって、もし工事ヤードに第3展望台を利用するのであれば、当然、展望台を訪れる観光客の方の安全面を考慮しなければなりませんけれども、観光客の方も安心して利用できるような配慮ができないかと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。 ◎安部 道路工事担当部長  工事ヤードの確保についてでございます。  ご指摘のとおり、使用する資材を保管するためや、工事を行わない日中に施工機械を保管する場所として工事ヤードが必要となっているところでございます。現場が山間に位置していることから展望台以外にまとまったスペースがないという現状でありますが、工事資材等の搬入時期を工夫するなど効率的な利用に努めるとともに、一般向け展望スペースへの影響を極力少なくするように検討してまいりたいというふうに考えております。 ◆村松正海 委員  ぜひお願いします。  復旧工事は、先ほどのお話のとおり、夜間に行いますけれども、小樽定山渓線定山渓温泉と国際スキー場あるいは朝里温泉等の観光地を連絡する地域唯一の幹線ルートだと思いますが、それのみならず、札幌市全体でも大変貴重なルートであります。一つ例に出させていただくと、建設委員の中には5人の北区選出の委員がいます。その中で伊与部委員や高橋(克)委員のように比較的都心部に近い方は別かもしれませんが、坂本委員長を初め、青山委員、あるいは私、坂田部長もそうですけれども、北区の中でも旧篠路地域という北側に住んでいる者は(「局長だって屯田だよ」と呼ぶ者あり)失礼しました。局長もそうでありますが、北区の北側から定山渓に行くとき、冬期間中、我々は2時間ぐらい見なければならないわけであります。そういう中で、どうしても急ぐ場合は、北インターから朝里でおりて四ツ峰トンネルを通って定山渓に行くと大体1時間10分ぐらいです。今度行ってください。50分ほど短縮できまして、一つの例でありますが、札幌市内においても大変重要なルートであります。  そこで、質問したいのですが、現在、夜間に四ツ峰トンネルを通過する車両の種類と台数をお伺いしたいと思います。また、復旧工事期間中、夜間通行どめにすることによって観光に与える影響をどのように考えているのか、お伺いしたいと存じます。 ◎藤野 維持担当部長  まず、車両の種類と台数についてお答えします。  四ツ峰トンネルを通過する交通量につきましては、4月の夜間通行規制が解除されて以来、平日、休日を合わせまして7月上旬までに7回調査をしております。19時から7時の夜間交通量は、平日平均で約60台、休日平均で約110台となっておりまして、日交通量の1割以下でございます。車両の種類につきましても、100%に近い数字で乗用車でございます。  また、観光に与える影響についてでございますけれども、定山渓への旅行客の移動につきましては、主に観光バスが使われておりまして、これまで行った地元説明会の中では、事前に夜間通行どめの時間帯がわかればそれに合わせたバスの運行が可能であるというふうに伺っております。また、自家用車等の旅行客につきましては、工事に関する情報提供を積極的に行うことによりまして、夜間通行どめの影響を最小限にとどめたいと考えております。 ◆村松正海 委員  最後に、要望です。  先ほど工程の説明がありまして、来年の12月ということであります。先ほど言ったように、定山渓はもとより、札幌市全体にとっても大事なルートであります。ですから、適切な施工、安全第一はもとよりですが、できるだけ一日も早く工事が完成するようにお願いしたいと思います。
     もう1点は、工事の入札であります。ふじわら委員からもございましたように、地元ということもございますし、今度はPC板を張っていくような工法でありますが、特にこれだけ大きな問題になったこともあり、その中で復旧という特殊事業でございますので、先ほど来お話がありましたけれども、実績はもとより、復旧にも携わったことのある施工業者と。そのように絞って応札できるところが20社以下になるとまた問題があるかもしれませんが、その辺も考慮していただいて、きちんと施工し、早く終わることを要望して、終わります。 ◆青山浪子 委員  今、段々の質疑がありましたので、私は簡潔に質問と要望を行いたいと思います。  先ほどの説明をお聞きしますと、本復旧工事は、応急対策工で設置したトンネル本体を補強するH型の支保工という鋼材を撤去し、そこに恒久的な補強対策を施すということでありました。また、工事中、現地で携わる人や道路利用者の安全を確保するため、トンネルや地山の動きを計測機器で監視し、安全管理体制を構築するとのことでもありました。  そこで、質問でありますが、具体的にどのように地山の監視を行うのか、また、仮に工事施工中に何らかの動きが観測されたときには、どのような安全対策を講ずる考えなのか、さらに、交通開放している日中にそのような事態に至った場合には道路利用者の安全をどう確保する考えなのか、あわせてお聞きいたします。 ◎安部 道路工事担当部長  ただいまの工事中の地山の監視、安全管理体制についてお答えしたいと思います。  本復旧対策検討会議の議論を踏まえ、地山の変位を観測する計器を設置いたしまして、覆工が明確な変状を起こす前の段階で異変をとらえるシステムを整備する予定でございます。そのシステムから何らかの動きが判明した場合の対応といたしましては、専門家の意見を聞きながら、今後、管理基準などを設定し、現場の状況に応じた行動基準などを定めて対応していくことになります。また、日中につきましては、プロテクター等の安全施設を整備することで安全な交通を確保いたしますが、万が一、トンネル利用者への安全が確保できないような異常な事象が発生した場合につきましては、通行どめの措置もとっていきたいというふうに考えております。 ◆青山浪子 委員  今ご答弁にあったように、工事期間中の安全対策をしっかり取り組んでいただきたいと思っております。  再質問でありますけれども、本復旧対策を講ずる以外の箇所の安全対策につきましてお伺いいたします。  本復旧対策については、泥岩区間約100メートルを対象に補強工事の実施や湧水の処理などを行うという先ほどの説明もありました。これによりまして、ひび割れなどの変状の発生要因が取り除かれ、トンネルの安全性が確保されるものと考えております。  そこで、質問でありますが、今後、この四ツ峰トンネルにおける本復旧対策区間以外や、同時期に建設された他の五つのトンネルについても安全対策を実施する必要があるのではないかと思っておりますので、この辺のことをお聞きしたいと思います。 ◎藤野 維持担当部長  四ツ峰トンネルの対策区間以外の区間、そして、ほかの5トンネル安全対策についてでございます。  平成16年度には四ツ峰トンネルを含む六つのトンネルにつきまして詳細調査を行い、対策が必要とされる箇所につきましては空洞充てんなどの対策を既に行っております。また、昨年のひび割れ発見後、四ツ峰トンネルを含めた六つのトンネルにつきまして、直ちに近接目視や打音検査などによりまして緊急点検を行い、覆工コンクリートの表面には緊急性のある変状がないことを確認してございます。これらの区間の地質は今回変状が発生した泥岩の区間ではございませんけれども、調査結果や防災点検の結果などを踏まえまして、さらなる安全対策につきまして検討してまいりたいと考えております。 ◆青山浪子 委員  最後は、要望にいたします。  我が会派といたしましても、実は、変状発生後の11月28日に、現地調査とともに、定山渓観光協会の代表の方々と意見交換をいたしました。参加された皆様から、修学旅行のキャンセル、ホテル内のお土産の売り上げの低下、ホテル内で働いている人たちの雇用問題など、さまざまなご意見を私たち会派で聞いてまいりました。先ほど村松委員の質疑への答弁において、地元関係者観光協会、関係機関への情報提供をきめ細かく行うことは、私もとても重要なことだと考えておりますので、ぜひとも徹底していただきたいというふうに思っております。  また、私からも、一日も早く全面開通できるように最大限努力していただきたいことと、できるだけ早く開通時期を明確にし、これを含めて情報発信していただくことを要望いたしまして、質問を終わります。 ◆伊与部年男 委員  私からも、数点お伺いいたします。  まず最初にですね、ことし4月からは新しい建設委員会のメンバーですから、古いメンバーはふじわら委員しかいませんので、ほとんどが新しいメンバーです。だから、この四ツ峰の問題については、まず現地調査をしてから議会で議論をすると。これがやっぱり筋ではないのかと前から私は言っていました。理事者側の都合か、議員側の都合かはわかりませんが、9月14日に現地調査をする、そういう情報が入ってきておりますけれども、これはやっぱりあべこべで、現地調査をして、そして議会で議論をするのが筋ではないかと思いますので、その辺は苦言を呈しておきます。  それで、きょうの建設委員会で、議会審議は合計で9回やっているんですよ。私は、議会の議事録をもらって全部を読んでみました。9回やっているんですよ。建設委員会が7回、それから、決算特別委員会、予算特別委員会がおのおの1回、合計9回です。9回やった中で、今言ったように、ずっと議事録を精査してみましたけれども、今まで議論されていない部分について、順次、質問させていただきます。  まず最初に、昭和55年から60年1月に完成するまで、伊藤組と竹中工務店が建設工事を行って、昭和60年1月に完成し、63年11月に札幌市が引き継いだ、こういう日程ですね。  そこで、質問したいのは、総事業費です。当初、最終で幾らかかったのか。総事業費は幾らかかったのか。その総事業費の中に地質調査費は幾ら入っているのかということを冒頭にお聞きしたい。  なぜかというと、トンネルというのは75年もつ。耐用年数が75年ということは、でき上がって、完成から今まで25年たっているから、あと50年間はトンネルを保持できる。耐用年数から言うと、これから50年間、耐用年数があることになる。ただ、去年7月の段階でひび割れを発見した。ひび割れを発見したと同時に、天井のコンクリートの部分は60センチの厚さが20センチしかなかったということも具体的に指摘されている。  総事業費の中でコンクリートの厚さが60センチでもってつくりなさいと言っているのに、20センチで発見されたと。これは手抜きでしょう、こんなのは。そういうようなもろもろのことを含めて、75年間もつような総事業費だったのかどうか、ここを冒頭にお聞きしたいのです。 ◎藤野 維持担当部長  地質調査を含めた総事業費というご質問ですが、申しわけございませんけれども、手元に事業費の資料を持っておりませんので、総事業費につきましては、後でご説明させていただきたいと思います。 ◆伊与部年男 委員  こんなのはだめですよ。総事業費もわからないで、手持ちにありませんと。そこに課長から係長まで、みんないるじゃないですか。総事業費が幾らで、75年間もつような、耐用年数を保てるような総事業費を開発局はつけたと私は思うんですよ。そして、開発局から、あなたたちは昭和63年11月に引き継いでいるわけでしょう。  60年1月に完成して、63年11月までの3年間は、開発局がパトロールし、調査をしているわけです、3年間は。その後は、63年から札幌市が引き継いでいます。道道は政令指定都市が維持管理するという条例になっていますから、それに基づいて札幌市が引き継いでいるわけです。だから、総事業費がわからないで、75年間と耐用年数は決まっていると。耐用年数は75年間で、75年間もつようなトンネルをつくってくださいというふうに業者に発注しているわけでしょう、伊藤組と竹中工務店に。総事業費がわからないようじゃ、議論の余地がない。  暫時休憩してほしい。調べてください。 ◎藤野 維持担当部長  ただいま調べますので、少々時間をいただきたいと思います。 ◆伊与部年男 委員  それでは、前に進みましょう。別な角度で質問いたします。  総事業費の数字を持ってきてから、また突っ込んで質問します。  それで、今お話ししたように、昭和60年1月に完成して、63年11月までは開発局が直轄で自主的に管理、調査をしてきた。そして、63年11月に札幌市が引き継いだ。引き継いで以降、あなたたちは、直轄でパトロールをしたこともあるかもしれないけれども、民間に委託している。  先ほど我が会派のふじわら委員がお話ししたように、特定の業者1社です。特定業者1社に20年間、同じことをやらせているわけです。前段の10年間は随意契約ですよ。1年間に3,000万円を使っていますよ、これ。20年間で6億円を使っているんだ、単純に言うと。そういう随意契約を何で10年間やらせて、あとの10年間は指名競争入札です。指名競争入札は何社でやったのですか。その数と指名先を明らかにしてください。  それから、10年間の随意契約先は中定建設という会社ですよ。中定建設には、開発局から天下りが行っていますよ。そういう状況の中で、昭和63年11月から今まで、前段の10年間は随意契約です。地方自治法には、一般競争入札指名競争入札随意契約の三つしか契約のやり方がないのだから、その随意契約の中で10年間やってきた。随意契約をすることによって札幌市民が得すると。そういうことがない限り、随意契約なんかはする必要はないですよ。損する場合もあるから。  先ほど藤野部長が答弁したけれども、随意契約によって中定建設に発注することがどうして札幌市民の得になるのか、利益になるのかという説明が全然ない。その後の10年間は指名競争入札です。合計20年間、中定建設に全部発注しているわけですよ。年間約3,000万円。  1週間に1回パトロールすると言うのだね。1週間に1回。しかも、南区の土木センターが発注しているわけだ。あなたたちではないのだ。土木センターが発注できるのは、随意契約の場合は指示書ですよ、指示書。指示書で発注するしかないのですよ。指示書というのは500万円以下ですよ。トータルかもしれないけれども、区役所の土木センターが3,000万円も特定業者に発注するなんていうのはおかしいですよ、これ。同時に、20年間のうち、10年間は指名競争入札なら、これは談合の巣じゃないですか。談合の巣ですよ。この辺について、具体的に明らかにしてください。なぜ直轄でできないのか。南区の土木センターが週1回、朝7時から晩の5時まで、週1回は直轄でやれるのじゃないですか。私はそう思いますけれども、いかがですか。 ◎木村 総務部長  今、直轄のお話がございましたので、道路パトロールの関係の直轄につきまして、私からご説明させていただきます。  道路パトロールの点検につきましては、直営によるものと、先ほどからお話にございました委託によるものに分かれてございます。直営につきましては、道路パトロールの実施要領というものがございまして、各土木センターの職員が道路管理者といたしまして、やっている内容は、道路の異常、破損に関してもそうですけれども、そのほかに、道路の占用工事の施工状況とか、道路の不法占用の関係、張り紙や立て看板とか、そういったものの除去をやっております。  直営としてはそういった業務をやっておりまして、委託につきましては、先ほどからお話にあります道路維持補修業務ということで、委託業務を発注しているところでございます。委託業務に関しましては、道道小樽定山渓線の場合については橋梁やトンネルも含めて施設点検をする、そういった内容で行っているところでございます。 ◆伊与部年男 委員  20年間同じ業者に、10年間(「信用しているんだ」と呼ぶ者あり)信用しているといっても、10年間、これは随意契約だよ。だから、私が質問しているでしょう。あとの10年間は、どういう業者が指名競争入札に参加したのですかと。談合ではないんですか。(「談合だとは言っていない」と呼ぶ者あり)でも、談合ですとは言えないかもしれないですけれども、そういう環境を南区の土木センターがつくっているわけですよ。あなたたちは管理責任があるんですよ。しかも、指示書でしょう。土木センターが発注しているのだから。あなたたちが発注しているのではないんだから。土木センターが発注するということは、年間3,000万円の発注はできないはずですよ。指示書というのは500万円以下、これは。だから、そういう環境を南区の土木センターにつくらせているわけですよ。どうなんですかと私は聞いているの。 ◎藤野 維持担当部長  先ほど、私は、ふじわら委員のときにもご説明したのですけれども、随意契約という部分は単価契約ですけれども、過年度は、私どもの実施要領の中で、基本的には、今は緊急の状況のときにしか単価契約はできないのですけれども、当時は、それをできるという形の中でやっていたのは事実でございます。その中で、それがいいか悪いかという議論になってきますけれども、今は指名競争入札に変えていますし、そういう意味で改善しているというふうに考えております。 ◆伊与部年男 委員  どうして中定建設に随意契約をしなければならないのかという理由も、まだ答弁が返ってこないですね、はっきり言って。 ◎藤野 維持担当部長  当時の書類は残ってございませんけれども、聞き取りをしたところによりますと、定山渓のエリア、定山渓地区だけの維持管理ですけれども、場所的に山岳地に位置しているということです。やはり、ほかの9区に比べると、市街地の道路に比べて、地形的に落石やがけ崩れが多いものですから、緊急対応がかなりあるということです。すぐそばにヤードがございますので、機械や作業員が迅速に確保でき、対応できるということが一つの大きな原因でございます。また、当然、地元の地理にも詳しい、土地カンもある、現場実績も十分にあるということで選定されたというふうに聞いております。 ◆伊与部年男 委員  そんなことを言ったら、例えば、篠路、太平、あいの里あたりは、村松委員が関係している丸正葵建設株式会社にみんな発注しなければならないよ。そんな理由にはなりませんよ。今あなたが答弁したようなことは、どこだって対応できるんですよ、今の技術その他から言って。  私は再度突っ込んで聞きますけれども、ここに定山渓ダム建設事業に伴う主要道道小樽定山渓線の付替に関する協定書というのがあります。これは、昭和61年3月25日に、当時の板垣札幌市長と石井北海道開発局石狩川開発建設部長が協定を交わしています。これは、事前の引き継ぎ協定でしょうね。63年11月に引き継いだのだけれども、その前に協定を結んでいるのではないですか。その協定の第2条の3項に、甲は開発局で、乙は札幌市です。これは、甲の付替道路の工事完成後、札幌市の検査を受けて引き渡しをするものとする、こう書いてあるのです。札幌市独自でどういう検査をしたのですか。 ◎木村 総務部長  引き渡し時の検査につきましてご回答いたします。  引き渡し時に関しましては、昭和63年10月26日、北海道開発局石狩川開発建設部と札幌市の関係課であります道路管理課、当時の道路調査課、南区土木部管理課、南区土木事業所などが現地におきまして関係図書をもとに目視で検査をしております。これは、あくまでも国が竣工検査を行った完成品の引き渡しということで、このような形でもって行っているところでございます。 ◆伊与部年男 委員  目視だとか打音だとかは、検査の中に入るのかどうかという疑問も私はありますよ。目視だったら、定山渓を車で走って、ドライブでもって観光をやっているのと同じじゃないか、はっきり言って。探せなかったんだから。検査というのはどういう検査をしたのですかと言ったら、目視と打音、これは。ただ、見ただけでしょう。ただ、見ただけじゃないか。  しかも、私が言いたいのは、20年間、その前の3年間は開発局が独自で直轄で検査をしていましたから、合計25年間のうち、昭和63年11月に引き継いだ後の22年目で見つけたと、去年。これには非常に意味があるんです。どういう意味があるかといったら、時効が20年で切れるからですよ。時効は20年なんです。20年が終わって、翌年に見つけたと。これは何かにおうんですよね。時効以内だったら瑕疵責任があるわけですよ。時効が過ぎて、20年過ぎて、1年後に見つけたというのだから、目視もいいところだよ。事故か災害かと聞いたら、変状だと言うしさ。わけのわからない言葉で。札幌市だけですよ、変状なんて言葉を使っているのは。  木村部長、あなた、目視だとかなんとかとわけのわからないことを言うけれども、具体的にはひび割れを見つけるための検査なんでしょう、これは。しかも、60センチあったのに20センチになっていたものをそこで見つけたというのだから。60センチのコンクリートの幅でつくらなければならないのに、20センチしかなかった。しかも、インバートと言うのですか、インバート軟弱地盤は――こんな軟弱地盤なんて、検査をすれば前からわかるはずじゃないですか。しかも、道路の補修だとかなんとかと言っているけれども、先ほど藤野部長が答弁したように、ここはそんなに台数は走っていないんですよ。1回舗装すれば10年間はもつのです。我々が住んでいるところの道路だって、舗装すれば10年間ぐらいもちますよ。何万台も走っている道路ではないのだから、ここは。一々ことごとく、四ツ峰については疑問が残る。これからも引き続き注視していかなければならないし、現地調査もしなければならないと思いますよ。  こんなことを議論していたって答弁できないのだから、どうもならないわ。普通は、進まないよ、本当に。総事業費もわからないと言うし、何もかも全然わからないと言うのだから、私はこの辺でやめますけれども、委員長、最後の質問です。  4月26日に、建設委員会の顔合わせがあったのです。そのときに、うちの会派のふじわら委員が委員長にお願いした。早急に開発局に対する参考人招致の実現に向けて、委員長に対応をお願いしている。これについて、どうなのですか。 ○坂本恭子 委員長  参考人招致につきましては、正副委員長預かりということで、関係部局と検討していくというお話をさせていただきました。現在も調整を進めているところですけれども、今後、皆さんの意見をさらに伺って調整をさせていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。  質問についてはよろしいですか。  総事業費は出せますか。無理ですか。  今、質問にあったところで答弁のなかった部分がありますので、総事業費等の数字については、後ほど資料として委員に渡すようにお願いいたします。  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○坂本恭子 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  以上で、委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午前11時25分...