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平成22年(常任)経済委員会−04月23日-記録
平成22年(常任)文教委員会−04月23日-記録

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  1. 札幌市議会 2010-04-23
    平成22年(常任)文教委員会−04月23日-記録


    取得元: 札幌市議会公式サイト
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    平成22年(常任)文教委員会−04月23日-記録平成22年(常任)文教委員会  札幌市議会文教委員会記録            平成22年4月23日(金曜日)       ────────────────────────       開 会 午後1時 ○長内直也 委員長  ただいまから、文教委員会を開会いたします。  報告事項ですが、義卜委員からは欠席する旨、堀川委員からは遅参する旨、それぞれ連絡がありました。  それでは、議事に入ります。  宮の沢児童会館におけるトルエン検出等についてを議題とし、理事者から説明を受けます。 ◎橋本 子ども未来局長  このたびの宮の沢児童会館でのトルエン検出等につきましては、迅速な対応がおくれるなど、会館を利用する子どもたち保護者の方々を初め、多くの皆様に大変ご迷惑とご心配をおかけし、さらには、再三にわたり、不正確な情報を発表したことを心よりおわび申し上げます。  この後、子ども育成部長より、これまでの経過と今後の対策等についてご説明させていただきます。  子ども未来局といたしましては、体調不良の皆様の対応に今後とも全力を注いでまいりたいと考えております。どうかよろしくお願いいたします。 ◎大谷内 子ども育成部長  それでは、私から、宮の沢児童会館におけるトルエン検出等につきまして、4月8日の当委員会におきまして既にご報告を申し上げました内容と重複をできるだけ避けながら、これまでの経過とその対応につきましてご説明させていただきます。  お手元に資料がございますので、資料に沿ってご説明させていただきます。  まず、1の概要として、2行目に、このたびのトルエンの検出により、これまでに児童など利用者の方々で体調不良の確認ができた方につきまして、4月21日現在で117名となっておりますことをご報告させていただきます。昨日、22日に新たに確認された方はおりませんので、117名が現時点で把握している人数でございます。  この方々への対応につきましては、この報告書の4ページにあります3でまとめておりますので、後ほどそちらでご説明をさせていただきます。  また、概要の欄のその他の記載につきましては、このたびのトルエンの検出に係る一連の対応の問題点についてまとめておりますが、この点につきましても、後ほどまとめてご説明させていただきます。  それでは、2のこれまでの経過等でございます。  3月21日の日曜日と22日の月曜日に、宮の沢児童会館プレイルームクラブ室の床材の張りかえ工事を行いました。24日に、この館に勤める臨時職員1名に唇がはれるという症状があらわれました。この方はもともとアレルギー体質の方であったことから、この日は病院には行かなかったとのことでありますが、翌25日の勤務中に体調の不調があらわれたことから、館長が午前中にこの方を帰宅させ、病院を受診するよう促しました。その日の夕方、館長が本人に体調を確認したところ、家に戻ると症状がおさまるとの報告を受けております。この時点で、この臨時職員以外の児童会館職員には体調不良などの症状は見られませんでした。そして、児童や保護者の方からの訴えもございませんでした。  このような状況の中、翌26日に、児童会館指定管理者である財団法人札幌青少年女性活動協会から、私ども子ども未来局担当者に、室内空気中の化学物質濃度測定をしてほしいとの依頼がございまして、3月28日に1回目、31日に2回目の測定が行われております。それぞれの測定結果は、1ページ目の下の表にございますとおり、プレイルームの1回目が1立方メートル当たり6,000マイクログラム、2回目が6,800マイクログラムと、国の基準である260マイクログラムを大幅に上回っていることを、4月2日の午後、施工業者メーカー代理店、それから館長、市の担当者宮の沢児童会館に集まり、打ち合わせを行った際に、業者から室内空気中の化学物質測定結果書を受領し、確認しております。
     その後、担当者が16時ころに帰庁しまして、担当係長測定数値の結果が報告されました。すぐに北海道薬剤師会公衆衛生検査センター保健所環境衛生課に確認しまして、閉鎖する必要があるとの見解であるという報告を受けまして、17時45分に私が3日土曜日からの一時閉館を決定いたしました。  この際、担当係長からは、青少年女性活動協会に、まだ原因が特定されていない段階で化学物質のことを言うと混乱するおそれがあるので、一たんは、設備等ふぐあい児童クラブ保護者等に対して連絡をしてほしい旨、伝えたものでございます。また、その日は空手教室夜間占用利用が入っておりましたが、使用場所が工事の箇所ではない体育館であり、既に利用する児童が集まっていたという状況から、中止の指示をしなかったものでございます。  4月3日土曜日に閉館いたしまして、5日月曜日にコルクタイル等の撤去を行いまして、同日の午後、市長にこのたびの宮の沢児童会館におけるトルエンの検出の報告をいたしました。また、夕方には、報道機関に対して発表し、その原因として、当初、Fフォースター建材という安全建材については接着剤も含まれ、測定を省略できるという誤った認識を持ち測定を行わなかった、そのようにご報告していましたが、これは、あたかも事前に化学物質チェックをしていたかのような誤った発表をしてしまったものでございます。このことを深くおわび申し上げます。  4月7日には、緊急の公共建築物シックハウス対策連絡調整会議が開催され、同日、その結果報告のための記者会見を実施しております。この際、21年度中に小規模修繕工事を行った宮の沢以外の25カ所の安全確認検査等を行うことをあわせて発表いたしました。また、一度は、トルエンを多く含む今回の接着剤はほかの場所では使っていないとの誤った発表をいたしましたが、その後、澄川児童会館において、宮の沢児童会館同一業者が同一接着剤を使用していることが判明し、検査のため、一時閉館する措置をとり、翌8日には、室内空気化学物質測定を実施するとともに、前日に公表いたしました25カ所の児童会館ミニ児童会館につきまして、安全性が確認されるまでの間、工事を行った部屋の使用停止を指示しております。この25カ所の使用停止に関しては、市建築部と協議をいたしまして、休館する基準として、21年9月以前に施工したものについては半年以上経過しており、夏場、秋口の高温の時期をくぐったことからも、大部分の化学物質が放散された可能性が高く、とりあえず安全性に問題がないと判断しておりました。  なお、これらについても、化学物質製品安全データシートMSDSと申しますが、これら等で安全性の確認は行ったところでございます。  さらに、前日から行っていた調査によりまして10カ所について安全性が確認され、順次、使用停止を解除いたしましたが、夕方の記者会見時点で、九つの児童会館について安全性の確認ができませんでしたので、引き続き、休館にする旨を公表させていただきました。その後、同日の夜までに六つの児童会館について安全性が確認されたため、使用停止を解除しております。  なお、この日、4月8日でございますが、文教委員会におきまして、最初の状況説明をさせていただいたところでございます。  また、宮の沢児童会館の再工事がこの日に完了しております。そして、4月9日には、澄川児童会館の測定結果が判明いたしまして安全が確認されましたので、運営を再開いたしました。また、休館としておりました円山、新川、新川中央児童会館につきましても安全性が確認されたため、順次、運営を再開いたしました。また、この日、宮の沢児童会館でございますが、室内空気化学物質測定を実施いたしたところでございます。  そこで、4月10日には、宮の沢児童会館の測定結果が判明し、安全が確認されましたので、すべての児童会館で安全が確認されたと一たん公表いたしましたが、このとき、また新たに安全確認が必要な二つの会館が判明いたしましたので、急遽、工事を行った部屋を使用禁止にしたところでございます。そして、さらに、すべての書類を再点検する中で、西岡、手稲東児童会館に関する安全確認が未実施であることが判明いたしました。これら四つの会館につきまして、同日中に安全性が確認されたため、12日月曜日から運営を再開しております。  4月11日でございますが、15時から、宮の沢児童会館を利用する利用者説明会を実施しまして、医師、保健師、衛生職による健康相談等もあわせて実施しております。説明会への参加は25名ほどでございました。医療費補償の件に関するお問い合わせ、それから、不正確な閉館理由の伝達、情報伝達方法の改善などについて大変厳しいご意見をちょうだいしたところでございます。  4月13日には、市長記者会見におきまして、上田市長が本件に係る一連の不十分かつ不適切な対応について陳謝いたしたところでございます。  3の体調不良の方へのこれまでの対応についてであります。  4月9日から、子ども未来局におきまして、体調不良の方へ電話によるフォローアップを開始しておりますほか、保健所とも協力して健康相談を継続しているところでございます。また、今月の21日から30日にかけまして、宮の沢児童会館利用者に対する健康状況調査を実施しておりまして、今回の調査によって把握した方への追跡調査も今後実施する予定でございます。  次に、四角で囲んである部分でございます。  子ども未来局で把握する最新の数字、体調不良の方の状況でございます。4月21日現在で117名おり、その方々の症状の内訳を掲載させていただいておりますが、現在のところ、重篤の方は確認されておりません。このうち、申し出等によりお名前と住所が特定できる方々106名につきましては、その方々の症状や通院状況の内訳を掲載させていただいたところでございます。このうち、症状が継続している方は13名おられます。快方に向かっている方、回復されている方の合計で93名となってございます。また、通院されている方は27名おられます。  次に、5ページになりますが、このたびの一連の不適切な市の対応の問題点を整理させていただきました。  シックハウス対策に関する意識の希薄さなど、職員、組織の危機意識の欠如、これが1点でございます。そして、書類の不適切な管理など、基本的な事務処理の欠如、それから、判断すべき上司へ必要となる情報伝達がおくれたことなど、組織としてのチェック機能の不十分さ、そして、4点目でございますが、情報管理体制の不十分さ、こういう4点が問題点として浮き彫りになっております。  5の今後の対応等についてでございますが、宮の沢児童会館を利用され、トルエンの影響で健康被害に遭われ、医療機関を受診された方の医療費の負担、体調不良の方への継続的なフォローアップ、そして、再発防止策としては、児童生徒の安全・安心を最優先にする考え方に立ち、この考え方のもと、組織的に迅速に対応していくことを徹底してまいりたいと考えているところでございます。  次に、お手元に資料をお配りしておりませんが、この間に中央区にある緑丘児童会館で発生した灯油漏れ事故についてご報告をさせていただきます。  これは、緑丘児童会館において、老朽化した灯油配管の継ぎ目から灯油が漏れ、ボイラー室内にある洗濯専用水道蛇口から油臭がしたものでございます。ふだん、利用者の方の飲み水として利用している水飲み場など、ほかの水道への影響はありませんでしたが、老朽化した灯油配管のすべて及び汚染された水道管、それから、土壌の撤去、しゅんせつ作業などのため、4月14日の夜8時から18日まで臨時休館としたものでございます。  工事終了後には、水道局による水質検査、それから、消防局による安全点検により安全性が確認されましたので、19日月曜日からは通常どおり開館いたしました。  なお、この14日の夜の件でございますが、油のにおいの原因調査作業中に、業者が誤ってボイラー室内に灯油10数リットルをこぼしてしまいまして、灯油のにおいが館内に充満してしまいました。  この状況を受け、消防局の指導もございまして、8時に、急遽、休館を決定し、その日に夜間利用していた市民の方にご迷惑をおかけしてしまいました。業者の作業中のミスとはいいましても、宮の沢児童会館の件とともに、皆様方にご迷惑とご心配をおかけしたことを深く反省しております。  以上、大変長くなりましたが、これまでの状況をご説明させていただきました。  今後、子ども未来局といたしまして、私どもは、子どもの安全・安心を最優先に考え、関係部局との連携をより強めながら取り組みを進めてまいりたいと考えておりますので、今後ともご指導をよろしくお願いいたします。 ○長内直也 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆峯廻紀昌 委員  今回のシックハウス化学物質の問題につきましては、過去、大きな問題になりまして、それぞれの分野でその対策を講じてきたということも含めて、本市においても、平成18年2月に子ども未来局対策要領というものができ上がりました。そういう面においては、やはり、年月がたつにつれて、そういう問題はもう二度と起きないだろう、あるいは、対策に対する職員の気持ちも薄らいだという部分が、ある意味で一つの大きな背景としてあろうかというふうに思います。これは、子ども未来局に限らず、ほかの局にもかかわることなので、まず、このことは強く指摘しておきたいと思います。  そこで、今回の宮の沢児童会館トルエン発生の原因となった接着剤化学物質の確認についてでございますが、これは、取り扱い要領の解釈を誤ったということになっていたわけです。しかし、4月17日の朝日新聞で既に公表された記事になっており、また、きょうの資料でご説明いただいた部分でも、要は誤りに誤りを重ねたという発言をされております。  今お話しした朝日新聞の中では、誤認ということではなくて、指針や内規を参照せずにそのまま業者に発注していたというふうに報道されております。私どももこの問題が発覚してからさまざまな情報を皆様に聞いたわけでございますが、その中で、これは建材の接着剤の部分で、建材はFフォースターという建材を使ったので、これについては化学物質の問題はありません、接着剤の問題ですと最初は聞きました。しかし、よくよく調べてみると、Fフォースターについては、ホルムアルデヒドの部分だけしかクリアしていない、そういう中身なんですよね。残りの5物質についてはクリアされていないということで、ある意味でまた誤情報を出している。さらに、当初は宮の沢児童会館だけだということが、日がたつにつれて、澄川も同様だったとか、挙げればまだありますけれども、要は、言っていることが、その都度、二転三転して、我々としてもどれが本当に正しい情報なのか、わからないという状況が今回はありました。  そういう意味において、正確な情報提供というのは基本中の基本だというふうに思いますので、そのことが今回の一連の流れの中でなされてこなかったことについては、まことに残念でならないわけであります。  そこで、今回の一連の経過の中で、大きく二つの問題があると思います。一つは職員の部分と組織体制の問題、もう一つは契約の問題、この二つがあろうかと思いますので、この2点について分けてご質問したいと思います。  今、発生から時系列的にご説明がございましたが、今日に至るまでを見ますと、まず、3月24日、臨時職員1人の唇のはれがあったことが発覚したわけです。もしこのときに、危機意識的なもの、あるいは、シックハウスに対する知識なりがあれば、ましてや、事前に改修工事を行っているわけですから、そこに原因があるのではないかというふうに、もしここでわかっていたとすれば、ここまで被害が大きくならなかった部分があろうかと思います。  さらには、その化学物質の検査を依頼したのが3月26日になるわけです。そこまでも日はたっていますが、依頼をして以降、その分析結果が出るまで8日間かかっているわけですね。そのような中で、その期間に市からは問い合わせをしていない、このことも非常に問題だというふうに思います。  なおかつ、本来、この施工工事が終わったときに、簡易検査であれ、化学物質の検査をする、しないを判断する部分において、やるべき接着剤成分調査が4月2日に業者から提供されている。これも、本当にもっと事前に簡易検査を、あるいは、検査をすべきかどうかの判断をするためにはもっと以前にされなければいけないのに、ここで初めてそういう分析表をもらっているという問題です。  さらに、情報の部分でいけば、先ほども話がありましたけれども、問い合わせに対して、とりあえず設備のふぐあいということで周知をしろとされております。しかし、化学物質が検出されていることはわかっているわけですし、なおかつ、利用される市民にとって健康は本当に重大な問題でありますから、やはり、それはきちんとした情報で伝達しなければいけないという部分があろうかと思います。  語ればまだたくさんありますけれども、こういう事例を見ますと、先ほど課題点を4項目挙げられましたが、そういう意味において、職員や組織の危機意識の欠如、さらには、基本的な事務処理の能力の問題、また、組織とチェック機能の不十分さ、そういったものが今回の一連の中から浮き彫りにされているというふうに思います。今、正確な情報発信危機意識の欠如などさまざまな問題があることを指摘しましたが、そのことを踏まえて、今後、子ども未来局としてどのようにこのあり方を改善していこうとしているのか、まず、このことをお聞きしたいと思います。 ◎大谷内 子ども育成部長  正確な情報発信がなされていないという点、職員の危機意識の欠如、こういう点が感じられるということで、これに対する改善についてのお尋ねでございますので、このたびの宮の沢児童会館トルエンの検出に係る一連の不適切な対応の主な改善策を述べさせていただきます。  まず、私どもは、書類の不適切な管理、それから、組織としてのチェック機能の不十分さにより、報道機関、つまりは市民に対しまして不正確な情報を再三提供してしまいました。このことを深く反省しております。心からおわびを申し上げます。  今後は、当然のことではございますが、組織として情報のもととなる書類の管理を徹底いたします。そして、上司による部下の仕事に対する進行管理チェック機能を強化してまいります。そして、正確な情報を速やかに発信してまいりたい、このように考えているところでございます。  そして、職員の危機意識の欠如につきまして、今回の問題を十分に検証いたしまして、問題点とその改善に向けた取り組み方向性を組織として強く認識して共有し、具体的な事例にして報告書をまとめて共有する、そういう方法もございますが、認識を共有し、職場ミーティングや研修の実施などによりまして問題の改善に一丸となって取り組んでいきたいと考えているところでございます。 ◆峯廻紀昌 委員  今ご答弁いただきましたが、どの内容を見ても当たり前の話でございますので、ぜひ、それを早急に、本当に市民の不安を払拭することも含めて、市の責任というものを明確にする中で体制を構築していただきたいというふうに思います。  次に、契約の関係になりますが、そういう中で、子ども未来局としては、児童会館を含めて150ぐらいの施設を所管していることになっております。そういう意味において、今回の契約においては、250万円以下ということから小規模修繕なので子ども未来局が発注しているわけでございます。その流れの中で、建築などの技術的な専門性を有しない事務職員がこの扱いを行っているわけであります。そういう中でシックハウス対策の要領に基づいて事を進めているわけでございますが、この要領を見ますと、専門の方が見ればこんなことは当たり前で、そのような形で処理すれば問題が発生しないという内容になっていると思います。  ちょっと読み上げますけれども、室内空気測定実施等の部分で、施設管理者が発注する小規模な修繕工事等については、簡易測定により安全確認をすることとなるが、Fフォースター建材の使用や揮発性有機化合物等を含まないことをMSDS化学物質製品安全データシートまたは成分表から確認する等の方法により測定を省略できるという中身になっています。このとおりやれば、当然やらなきゃだめな話になるわけです、確認をされていないわけですからね。  そういったことを含めて、ある意味、解釈の問題もありますけれども、Fフォースターにしても、ホルムアルデヒドだけだということは書いていない。残りの5物質は該当しませんよということも書いていない。ですから、要領の部分についてはもっとわかりやすく明記するなり、だれが見ても取り扱いに間違いがないような形で見直すことも大事だというふうに思います。  そこで、そういう専門性を持たない職員が今回こういう形で発注したことが、今言った解釈の誤り、あるいは理解度不足などを含めて、今回の事故の発生につながったのではないかというふうに考えているわけですが、この点について、子ども未来局としてはどう考えて、今後、このことに何か対策を講じていこうとしているのか、お考えを伺いたいと思います。 ◎大谷内 子ども育成部長  今後の改善の方向でございますけれども、私どもは取り扱い要領を持っております。それから、この工事契約や手続の見直しに関しましては、昨日、全庁的に実施された公共建築物シックハウス対策緊急点検の結果を受けて今後の対策が発表されたところでありますので、こういったものも受けまして、今後、全庁的な取り組みとして予定されておりますシックハウス対策指針に基づく取り扱い要領等見直しや、小規模修繕工事標準仕様書の作成、それから、安全確認のためのチェック機能の強化の対策に連動しながら、私ども子ども未来局におきましても、子どもの安全・安心を第一に考えて強力に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。  さらに、子ども未来局といたしましては、委員ご指摘のとおり、建築などの技術職員がおりませんので、専門性につきまして限界がございますことから、取り扱い要領等見直しに当たってはもちろんのこと、日常的に都市局建築部保健所との連携を強化して安全対策を進めてまいりたいと考えているところでございます。 ◆峯廻紀昌 委員  ぜひ、早急に対応していただきたいというふうに思います。  きょうは都市局からもお見えになっておりますので、専門的な部分で1点お伺いしたいと思います。  先ほどもお話ししたように、今回の宮の沢児童会館修繕工事については、250万円以下ですから、当然、局単位の契約になるわけですが、そういう中で小規模修繕、そして役務契約100万円以下で、要は3者の見積もりで業者を指定しているという流れになっておりますけれども、その業者に対しての契約書も拝見しました。仕様書を見る限りでは、化学物質に関しての記載はホルムアルデヒドの部分だけ、ほかの5物質については何も記載されていない、なおかつ、接着剤については指定もない、そういう中でこの契約が進んできているわけでございます。  そこで、今現在、市で行っている250万円以下の小規模な工事のあり方の対応について都市局としてどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。 ◎高橋 都市局建築部長  250万円以下の少額工事あり方と今後の対応でございます。  現在、市有施設につきましては、その半数以上が築後30年を経てございまして、全庁的に施設の大小の修繕工事が相当数増加している現状にございます。このため、施設所管部局少額工事、役務で修繕を行うことにつきましては、緊急対応ができるなどのメリットと役割があるものと考えてございます。  今回の原因につきましては、先ほど来議論がございますけれども、シックハウス対策指針の周知、理解が不足していたことが主なものではないかと考えております。したがいまして、今後の対応といたしましては、指針等の周知徹底はもちろんでございますけれども、小規模工事を発注する際、先ほど委員からもお話がありましたが、今、私どもの部で標準のシックハウス対策を盛り込んだ仕様書の原案をつくっているところでございまして、こういったものをしっかりつくることと、施設所管部局から技術的な相談等があれば、今回の対策でも協力をしてきておりますので、引き続き、より積極的に対応してまいりたいと考えております。 ◆峯廻紀昌 委員  今、職員、あるいは組織体制、契約の部分で何点かお伺いいたしました。我々も、この事故が発生してから、関連する業者などともいろいろ情報交換しましたが、トルエンが多く含まれている接着剤は、含まれていない接着剤に比べると値段的にかなり安いと私は思います。これは、入札制度の問題になりますからここではこれ以上は言いませんが、3者の見積もりで行った内容についても、今の状況である安ければいいのだということの弊害というものも出てきていると思います。そういう意味においては、この問題についても、今後、管財部を含めていろいろ問題提起していきますが、そういうあり方も背景としてあろうかというふうに思います。  なおかつ、先ほどからお話ししているように、希薄になった職員の意識の問題については当然戻していかなければいけない。  そういうことを考えると、今ご答弁いただいた課題に対して早急な対応をしていただくことは当然でございますけれども、まずは、何といっても、今回、健康被害を受けられた方に対してのケアといいますか、対応を最後の一人まできっちりやっていただきたい、そして、改めて新たな体制をつくり上げていく中で、今回浮き彫りになった問題点をきっちり解消できるように、二度とこのようなことが起きない体制をつくり上げていただきたいということを求めて、私の質問を終わります。 ◆飯島弘之 委員  私からも質問させていただきますが、まず、今回、施設を利用されて健康被害に遭われた方に対しまして、きょう、冒頭にご報告いただきまして、現在117名の方が被害に遭われたということでありますけれども、心からお見舞いを申し上げたいと思いますし、今も40名以上の方が通院して治療されているということでありますので、一日も早いご回復を心からお祈り申し上げたいと思います。  また、今回の事故に関しましては、冒頭に経過を含めてご説明いただきました。子ども未来局としても問題が多かったとお認めいただいておりますが、そのとおりだなというふうに思っておりまして、遺憾の意を表させていただきたいと思います。  そこで、今の峯廻委員と多少重なる部分があるかもしれませんが、今回の宮の沢児童会館での床の工事において、特に使用された床材と接着剤について、それから、市役所における技術職の配置について、大きく2点お伺いしたいと思います。  まず、今回問題となっている会館の床材の張りかえ工事について少し詳しくお聞きしたいと思います。  今月の8日の文教委員会の中で、資料によりますと、今回、宮の沢の工事において、施工に当たった業者は、南区の澄川児童会館において昨年の9月28日に同様の工事実績があるというご報告がありました。きょうもその話が出ておりますけれども、工事内容も、床材の張りかえという同様の工事でありますので、同じ業者が同様の工事を行っているということで、なぜ同じ業者が同じ工事を行って澄川では問題が発生していなかったにもかかわらず、今回、宮の沢児童会館においてはこのような大きな事故が発生してしまったのかなという素朴な疑問が生じるわけであります。また、当然、役所としても、同種の工事実績がある業者による今回の宮の沢の工事だっただけに、宮の沢の施工に関しては一定の信頼感を持って管理をされていたのではないかなというふうにも思うわけであります。  しかしながら、事故後の経過が明らかになるに従って、澄川の工事内容は、業者は同じですが、使用した床材に関しては変更されているということ、また、床材に関しては、今回宮の沢で使用したものにマッチする純正の接着剤があるにもかかわらず、澄川児童会館で使用した接着剤と同じものが使われていた。つまり、澄川とは、業者は同じだったけれども、床材は違うものが使われて、接着剤は同じものが使われているということがここで明らかになっているわけであります。  そこで、宮の沢児童会館澄川児童会館の床材の違いについてですが、澄川で使われたコルクの床材は、従来からほかの館でも使われているものだったということでありまして、今回、宮の沢で使われたものは、少なくとも本市児童会館としては使用の実績がない、いわゆる初めて使う床材であったというふうにお聞きしております。新しい部材を使う場合には、例えば従来品にまず問題があるとか、または、よりスペックアップして高性能なものが開発されたとか、それまでに使われ続けた、いわゆる役所として実績があるものを変えるには何らかの一定の理由があろうかというふうに考えます。また、初めて使う材料ということであれば、いかに小規模な工事とはいえ、一定のチェックがなされるのが一般的なのだろうというふうに思います。  そこでまず、従来、市において利用していた床材はどのようなものであったのか、そして、今回、児童会館としては初めて使うことになった床材の特徴、そして、床材を従来品から変更した理由、経緯は何だったのか、改めて明らかにしていただきたいと思います。 ◎大谷内 子ども育成部長  1点目の従来使用していた床材についてでございますが、児童会館におきましては、主にカーペットが使われておりますけれども、コルクタイルの素材の場合、例えば澄川児童会館クラブ室に敷いたものは、コルクの組織といいますか、すき間にワックスをしみ込ませたものでございますので、どちらかといえば、しっかりとコーティング加工されていて、通気性が低いものと認識しております。  今回使用した床材の特徴でございますけれども、今回、宮の沢児童会館で使用したコルクタイルにつきましては、従来のものより厚く、クッション性が増しているものでございます。表面に水性ワックスを施しただけのコルク特有の保温性や弾力性を生かした仕上げのものでございますことから、従来のものと比較して通気性が高いものであると認識しております。  それから、もう1点は、床材を従来のものから変更した理由でございますけれども、宮の沢児童会館の床を張りかえる際に、館で行っている子育てサロンを利用されているお母様方から、よりやわらかい材質の建材を使った床にしてほしいという要望がございましたので、会館職員と札幌市の担当者が話し合いを行った結果、今回使用されたコルクタイルを使用することとなったものでございます。 ◆飯島弘之 委員  ありがとうございます。  今のお話ですと、要するに澄川で使ったコルク材は、ワックスが浸透していて、いわゆる表面もコーティングされていることから、通気性がないというか、簡単に言えば、表面が覆われていることによって下からの有害物質もなかなか上に出にくい状態にある部材であったと。それが、今回、決して悪意ではなくて、善意で、児童会館を使用する保護者の方々からももっとやわらかいものがいいということで、もう少し通気性のいいコルク材に変更したと。でも、これは、裏返して言えば、接着剤とか、そういった下の物質が上がってきやすい、放散しやすいというか、拡散しやすいというか、そういう部材になっていると、今お聞きしていてそういうふうに理解できるのかなと思いました。  そういう部材に変更して宮の沢で工事が行われていることについて、発注部局である子ども未来局においては、その時期というか、発注の段階でそういうご認識があったのかどうか、改めて確認させていただきたいと思います。 ◎大谷内 子ども育成部長  通気性について十分に承知していなかったというのが実態でございます。 ◆飯島弘之 委員  わかりました。そうしたら、コルクの床材につきましては了解いたしました。  次に、接着剤についてちょっとお伺いいたします。  使われた床材に対しては、今回問題となっておりますトルエンを含有しない接着剤の使用も可能であったというふうに思います。私自身も、いろいろインターネットやら知り合いの同業種の方にお聞きしても、トルエンを含まないものはありますよ、一般に流通していますというようなお話でありまして、可能だったのだろうなというふうに思っております。  今回、床材に関しては若干そういう問題があると。ただ、通気性がいいということで有害物質が拡散しやすいという認識が当時はなかったということなので、いたし方ない部分があろうかと思います。しかし、これだけシックハウス症候群などが問題になっている中でありますから、業者にお聞きしますと、こういう施設の場合は一般的にはトルエンを含む接着剤を使わないというふうにお聞きしているのですが、そういった配慮がなかったのかなと、これも改めて確認させていただきたいと思います。  それから、トルエンを含む接着剤を使う場合には、十分換気をする環境の中で養生をすることが必要だということも一般的な常識としてあるのですが、当時、担当の方々にそういった認識があったのか、なかったのか。なかったのだというふうに思いますけれども、改めて確認させていただきたいと思います。 ◎大谷内 子ども育成部長  トルエン含む接着剤を使わない配慮はなかったのかというご質問でございますけれども、業者からの聞き取り調査におきまして、業者、これは工事協力をした内装店、代理店のすべてについて、シックハウス対策としてはホルムアルデヒドについての知識程度しかなく、子ども未来局同様、揮発性有機化合物に対する知識が欠如していたということが判明しております。このため、今回の工事において揮発性有機化合物であるトルエンを使用しないという配慮には至りませんでした。  また、換気につきまして、工事施工中、実施していたわけでございますけれども、そもそもトルエンに関する知識が欠如していたため、施工後の換気まで注意が至らなかったものと思っております。加えまして、その工程につきましても、知識の欠如から、使用開始までの期間を十分確保するなど配慮した工程となっていなかった、そういうような経過をたどっております。 ◆飯島弘之 委員  ありがとうございます。  重ねて申し上げますが、一般に同業の方からお伺いいたしますと、このような、特に子どもが使うような施設の場合には、一般的にはトルエンが含まれないエコに配慮した接着剤を使うということが言われているそうであります。また、仮にトルエンを含む接着剤を使うとすれば、今回、施工の広さは80数平米でしたから、これは現場を見ていただいたわけではなく、ただお話をお聞きした中ですが、少なくとも1週間から10日は養生する期間として換気をしながらにおいをとる作業が必要だったのではなかろうかということでした。しかし、今回、改めてご説明をいただいた経過では、施工した次の日に供用されているということであります。その辺は一般市民の常識ではないのかもしれませんが、業界における常識からはかけ離れた日程で今回の工事がされ、そして養生され、供用されているということなのだと思います。  したがって、大変厳しいお話かもしれませんが、業者にも大きな責任があったのだろうなというふうにも思いますし、もちろん、それを管理する役所にも、体制的にも管理されているご本人の能力的にも大きな問題があったと言わざるを得ないことなのだと思いますので、改めて猛省をお願いしたいと思う次第でございます。  床材と接着剤についての現実を明らかにしていただきましたので、これにつきましては理解いたしました。  次に、私からも、改めて技術職の配置についてお伺いしたいと思います。  まず、昨日、宮の沢児童会館での事故を受けまして、公共建築物シックハウス対策緊急点検がなされまして、その結果を公表いただきました。私はその報告をきのう受けまして、すべての施設において安全性が確認されたということでありますが、一方、局別の結果を見ますと、小規模修繕工事において指針に基づき対応していなかった件数が子ども未来局において断トツに多くなっているわけであります。  そこで、この公共建築物シックハウス対策緊急点検の結果を受けて、改めて、指針に基づいて対応ができていなかった工事が多かったことについてのご見解はどのようにお考えなのか、改めてお伺いしたいと思います。 ◎大谷内 子ども育成部長  ご指摘のとおり、子ども未来局につきましては、管理する施設数が教育委員会に次いで多い状況にございます。それにもかかわらず、件数が多いことに加えて、シックハウス対策に関する知識が欠如し、意識も希薄であったため、指針、要領をよく理解せずに必要な対応をしておりませんでした。まことに申しわけなく思う次第でございます。  また、我々の責任でございますけれども、上司の部下に対する仕事の進行管理等のチェックの不十分さも大きな原因であったと反省しているところでございます。 ◆飯島弘之 委員  先ほどの民主党の峯廻委員のお話にもありましたけれども、事務職の世帯なのでなかなか専門家がいなくてこういうことが起きたというお話でありまして、その点について、いわゆる今後の体制づくり、対策について質疑がされた中で、答弁として、これから技術的な部署との連携をいろいろとりながらというようなお話をお聞かせいただきました。  ただ、私が思いますに、これだけ大きな事故で、100名以上の方が健康被害に遭われ、いまだに40名以上の方が通院を余儀なくされているというような状況の中で、役所の方はいつもそうですけれども、これから連携をとってというようなご答弁をされるのでありますが、私は、この事態に至っては連携をとって今後の推移を見守るということでは多くの市民の方は不安なのではないかなというふうに思わざるを得ません。そういった中で、先ほど来、部長から、教育委員会に次いで多くの施設を抱え、修繕工事等々をしているとお聞きしておりますけれども、教育委員会とかほかの部署は技術職の方がいらっしゃって、そういった工事の際には技術職の方がある程度目配りをしながら修繕を行っているというふうにお聞きしております。  子ども未来局では、今、事務職の方々が頑張られて修繕もやっているということでありますけれども、今回、こういったことが起きたわけでありますから、私は、この際、この機会に少し体制を変えていただいて、連携からもう一歩踏み込んで、やはり、今後は子ども未来局の中に技術職を配置してこういった修繕に当たっていただくことが、子ども未来局のためでもありますし、また、我々市民にとっても大きな安心材料になるのではないかというふうに思います。  この点、橋本局長にご見解をお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。 ◎橋本 子ども未来局長  児童会館ミニ児童会館で約160カ所を所管しておりまして、さらに、局全体として、保育園等を入れますと約200の施設の管理運営をしているところでございます。管理に当たっては、現行の事務職員だけの体制では限界があると認識しておりますので、先ほど峯廻委員に対しても、今後、組織の体制、事務処理体制をしっかり見直していく中で、また、専門部局の都市局建築部保健所等と連携し、助言をいただくことが大事かと思っているところであります。  そういった中で、委員ご指摘のとおり、昨日、庁内の一斉緊急点検の中で、子ども未来局は21年度のチェック漏れが非常に多かったということで、その原因の一つとして専門職がいないことが挙げられております。そのことを考えますと、健康被害は今後二度と起こしてはならないことでありますので、建築職の配置の必要性は私も痛感しているところであります。そういったことから、人事当局に建築職の配置について要請してまいりたい、そういうふうに考えております。 ◆阿知良寛美 委員  私からも、何点か質問いたします。  4月21日の道新に二つの記事が出ていました。一つは、藻岩山、円山の天然記念物のところに林道の改修工事を行った丸太を放置していた、もう一つは、たしか右側だと思いますけれども、昨年7月から始まりましたごみの有料化に伴って不適切なごみ出しが12万袋ある、そして、2万世帯を割り出して注意をする文書を出す、こんな記事が載っていました。こういう記事を見て、札幌市民はどう思うのかなと。林道の廃材なんていうのは、方法について法律の理解が足りなかったと。放置して腐らす、こんな理解の仕方しかしていない。そして、この一連の児童会館トルエンの問題です。本当に不祥事があるたびに、いろいろな機会を設けて対策を講ずる、必ずそういうことをおっしゃいますが、そのたびに、そういうことをやってもまた次から次へとこういう不祥事が出る。これは、先ほどありましたけれども、僕は、本当に組織上の問題だろうなというふうに思っております。  これはとりわけお聞きしたいのですが、部長が報告を受けたのはいつなんですか。そして、局長が報告を受けたのがいつなのか、きょう、副市長は来ていませんけれども、副市長まで報告が上がったのはいつなのか、まず初めにお聞きします。 ◎大谷内 子ども育成部長  部長、局長、副市長がトルエンの発生をいつ知ったかとのご質問でございます。  私が知ったのは4月2日の午後5時半ころでございました。そこで、この時点で、翌3日からの閉館を担当係長に指示したわけでありますが、さらに、その翌日の4日が日曜日で、そもそも休館日だったこともありまして、局長、副市長への報告が週明けの5日の月曜日になってしまったものでございます。  このような事態になりましたのは、私も含め、職員の危機意識が足りなかったことによるものでございまして、大変申しわけなく思っているところでございます。
     今後は、職員一人一人が、市民、そして子どもの安全・安心を最優先に考えて判断し、行動するように、意識を徹底してまいりたいと思っているところでございます。 ◆阿知良寛美 委員  24日に臨時職員の方がアレルギー反応というか、唇がはれたということですから、それから相当たって部長のところに報告が行って、そして、休みだからといって局長には月曜日ですね。  これについて、局長、どう思いますか。そこまでこういう報告が自分に来なかったことに対して、今の組織の状態についてどう思いますか。 ◎橋本 子ども未来局長  ご指摘のとおり、非常に報告が遅い、また、部長への報告も遅かったということで閉館の指示も遅くなったことから、多くの人々に多大なご心配やご迷惑をかけたと思っております。今後、私は局の責任者でありますので、私自身、報告、連絡、相談ということで、下からも自由に意見を言える職場づくりにしていくように、反省してこれを改善していかなければならないと思っております。 ◆阿知良寛美 委員  僕は、職員の報告がおくれたということも責められるべきだろうというふうに思います。しかし、そういった報告をされない部長、局長、あなた方が寄せつけないといいますか、そういうところに問題があるのだろうというふうに僕は思いますよ。  去年、子どもの権利条例をつくりました。条例のどこを見ても、子どもの安全、このことをうたっているわけですよ。そして、我々議会も、附帯決議をつけて、未来を託す子どもたちを大事に育てていこうという思いでつくったわけですよね。それを所管する局がこういった状況を起こしてしまうということは非常に残念でありますし、この信頼を取り戻すためには相当な努力をしなければだめだというふうに思いますね。  私は、一つ足りないのは、やっぱり職員一人一人のコミュニケーションだと思いますよ。何か事があったときに上から下におろすのではなくて、職場の中から、または係の中から、そういったことを真剣に話し合えるような場をぜひつくっていただきたいなと私は思っております。  そこで、ちょっと細かい話ですが、先ほど質問もありましたように、事務屋ということですけれども、ただし、この緊急調査によると、子ども未来局で実施した小規模修繕は、48のうち、1件だけ指針に基づいて対応している人もいるのですね。こういう工事もあるのですね。どうして、1件だけ、ほかはやらないでここだけやっているのか。空気測定をやっているところもありますけれどもね。どうして指針に基づいて対応したのか、逆にお聞きしたいと思います。  それから、修繕工事ですから、先ほど30年というお話がありましたけれども、当然、年度当初に計画を立てるわけですね。そうであれば、ことしは何カ所の児童会館をやるという形になりますと、それをまとめれば決してそんな小規模工事という250万円以下の額になるはずはなくて、どうしてまとめられなかったのか。48カ所の小規模工事を発注した理由をお聞かせ願いたいと思います。 ◎大谷内 子ども育成部長  なぜ小規模工事、少額工事で発注したかというご質問でございますが、今回の修繕は、過去の同様の修繕内容に照らしまして100万円程度の修繕工事を想定しておりましたことから、建築部に予算委託して行う規模のものではない、そういうふうに判断したものでございます。 ◆阿知良寛美 委員  もう1点、要するに、1件だけ指針どおりにやっているけれども、どうして1件だけなのか、ほかはやらないでこれだけをやったのか。 ◎橋本 子ども未来局長  指針に基づき対応したものが、書類で1件、濃度測定で1件あります。これは、具体的に言いますと、一つは西岡のキャンプ場、もう一つは児童相談所の一時保護所でございます。そういった中で、信頼できる業者ということで、職員がアドバイスをもらって結果的にできたということだと認識しています。 ◆阿知良寛美 委員  よくわかりませんけれども、要するに、指針どおりやらなければだめだというか、最初からそれほどはっきりわかっていたということなのですか。信頼できる業者云々ということがよくわかりませんけれども、こういうことをよく知っていた職員もいたということですか。その辺をお聞きします。 ◎川勝 児童福祉総合センター所長  去年の11月から12月にかけて1カ月半ほど、私どもの一時保護所の改修工事をさせていただきました。一時保護所の中は、子どもが24時間生活する場所でございます。そこの業者と協議した結果、要するに、そこの部屋で寝たりするものですから、その辺は業者の方で十分認識していただいて、竣工のときに終わった時点で測定していただいたという経過があります。 ◆阿知良寛美 委員  では、業者の提案もあったということですね。 ◎川勝 児童福祉総合センター所長  それから、私どもの一時保護所は、24時間、子どもたちが生活する場所ですから、その辺は十分配慮して、業者と詰めて工事をさせていただいた結果だと思っております。 ◆阿知良寛美 委員  やっぱり、少額工事ということであれば、もちろん都市局でやるわけにはいかないですし、子ども未来局でやるということですから、そういう面でわかっている部分であれば、それはまとめてきちっとその金額に見合ったような形で測定したり、恐らく、こういった材料を使いますというようなこともやっていないだろうと思いますし、多分知らないのだろうと思うんですよ。そういう部分では、ある程度、専門家というか、そういうところで発注できるぐらいまでまとめることも私は必要ではないかと思います。  今回、117名の方々が体調不良ということで、通院されている方もいらっしゃいますけれども、例えば、今までアレルギーの症状が出ていない方がこういった形でトルエンに被曝した場合に、突然アレルギーの症状が出てくることがあるのかないのか、これを1点お伺いいたします。 ◎服部 保健福祉局母子保健担当部長  私から、トルエンの影響で今後新たにアレルギー症状が出る可能性についてお答えさせていただきます。  トルエンによる人の健康に対する影響につきましては、医学的に因果関係を明らかにすることは難しいと言われております。また、健康に対する影響は、個人差も大きく、現在症状がなくても何らかの誘因によって症状を呈する可能性は否定できないとの見解もありますことから、札幌市といたしましては、今後、一定の期間、継続的に健康調査を行いまして症状の変化等について把握していくことが必要と考えております。 ◆阿知良寛美 委員  判断がなかなか難しいということで、僕は専門家ではないからわかりませんけれども、例えばスイッチが入ってしまうとか、そんな感じになると、今までそういうことがなければアレルギーに悩むことがない人にそれが出てくるとまた大変な問題ですから、そういう面では長期的に物事に当たっていただきたいと思います。  そこで、他都市でこうした事例があるのか。また、今後、事後処理としていろいろなことが多分出てくるのだろうと思います。入院費とか治療費というのは市長の会見で札幌市が云々というお話がありましたけれども、今後、そういったことがあるというふうに思いますので、他都市ではどんなことがあるのか、あれば教えていただきたいと思います。 ◎大谷内 子ども育成部長  トルエンにおける他都市の事例でございますが、何点かご紹介させていただきます。  平成14年4月に開園した堺市の公立保育園における例を把握しておりまして、トルエンの濃度が基準の10倍を超える事態が発生していたにもかかわらず、市が開園を指導して被害が発生した、そういう事例を聞いております。このケースにつきましては、裁判になりまして、平成19年に市と原告が和解したとのことでございます。私どもはこういう事例を1例承知しております。  また、東京都江東区、墨田区、それから調布市の小学校でも、いずれも校舎の改修工事などにより高濃度のトルエンが検出され、児童が体調不良を訴えたことから校舎が使えなくなるという事例がございました。これは、代替施設で授業をする、そういうことが長期間あったというふうに承知しております。  それから、北海道内における事例を一つご紹介いたしますと、2001年の旭川市の第二庁舎の改修後に、市の保健師4人がシックハウス症候群の症状を訴えまして、これは、いずれも公務災害と認められたという事例があったようでございます。この事例も、原因物質はトルエンによるものと推定されているということでございます。  ほかにも事例はあるようでございますが、数例の事例を挙げますとこのような例を承知いたしております。 ◆阿知良寛美 委員  堺市で10倍ですか。そうすると、同じ基準で変わっていないとすれば札幌市の場合は26倍ですからね。だから、多分、今後いろいろな症状というか、それから補償ということも出てきますので、そういう面では十分に誠意を持って対応していただきたいし、また、札幌市役所はさまざまな部署があるわけですから、その意味では、縦割りではなくて、やっぱり横のつながりということを今後はぜひ考えていただきたい、このことを要望して、質問を終わります。 ◆井上ひさ子 委員  私からも、何点か質問したいと思います。  まず、先ほど体調不良の方々の対応について報告されました。やはり、健康被害の継続的な調査や相談、そして追跡調査も行うということですから、私は、これを確実に行っていくようにする、このことをまず求めておきたいと思います。  前回の4月8日の文教委員会で私も質問しましたけれども、トルエンによる健康被害が起きた原因について、子ども未来局で発注する小規模修繕工事等に関して、子ども未来局公共建築物シックハウス対策取扱要領に基づき、Fフォースター建材の使用の場合は化学物質の測定を省略できるとされている、しかし、接着剤Fフォースター建材に含まれて測定を省略できるという間違った認識によって測定を行ってこなかった、こういうことが報告されております。  しかし、子ども未来局においては、工事に当たって、接着剤はもとより、床材についてもこのFフォースター建材を使用するという認識すらなかったのではないかというふうに私は思うんですね。これについていかがですか。  また、2009年度中に行った工事の安全性を確認したと報告されました。化学物質製品安全データシートなどを入手したのは、すべてこの事故が起きてからですよね。業者から自主的に提出がなければ、事前に何の確認作業もしていなかったというのが事実だったというふうに思いますが、改めてこれについて伺います。  また、先ほどからシックハウスの知識もなく欠如していた、意識も希薄だったということを繰り返し答弁されていますが、要するに、事前のチェックもないし、工事のときに測定もしない、そもそも子ども未来局シックハウス対策をしていなかったのではないかというふうに思うのですけれども、これについてのご見解をまず伺います。 ◎大谷内 子ども育成部長  まず、Fフォースター建材を使用するという認識すらなかったのではないかというご質問でございます。事前に建材の確認、接着剤の確認を怠っていたのではないかというようなご質問ととらえますが、指定業者への信頼感がベースにあったものと考えますけれども、確認を怠っていたところでございます。  それから、事前の確認作業をしていなかったのではないかとのご質問でございますが、担当職員は、私どもの要領の存在については認識しておりました。しかし、十分な理解を欠いておりまして、内装工事等について過去の書類をすべて点検しましたところ、確認していたことを示す書類が発見できませんでした。  委員ご指摘のとおり、事前の確認作業を行っていなかったことにつきまして、まことに申しわけなく思っております。  次に、そもそもシックハウス対策をしていなかったのではないかという指摘でございますけれども、既存の施設におけるホルムアルデヒドの測定結果は定期的に行いまして、ホームページでも掲載し、公表しているところでございます。しかしながら、今回の調査対象である小規模な修繕工事につきましては、事前チェックや測定を行っていなかったものでございまして、このことは職員のシックハウス症候群に対する認識の甘さ、危機意識の欠如が招いたものと認識しておりまして、深くおわび申し上げます。 ◆井上ひさ子 委員  業者を信頼して確認を怠ったという答弁だと思います。それから、私も化学物質製品安全データシートを見せていただきましたけれども、今回の問題を見ても、明らかにトルエンが含まれていて、先ほども議論がありましたが、こういう物質が含まれているものは極力使わないという立場に立てば、私は、本当に事前の確認作業の点検の中で発見できたのかなというふうに思うんですよね。だから、ホルムアルデヒドについては報告されているということもありましたけれども、子ども未来局においては、やっぱり工事前も工事後もシックハウス対策というのは本当になされていなかったということであり、このことは厳しく指摘しておきたいと思います。  そこでまず、子ども未来局に伺いますが、子どもたちに症状が多くあらわれるということで言えば、同じように子どもが多い学校を所管する教育委員会ではマニュアルをつくって対応しています。これは私も全部チェックさせていただきましたが、子ども未来局は、子どもたちにかかわる児童会館や保育所を所管しているにもかかわらず、余りにも問題の重要性の認識が希薄だったのではないかと。先ほどから希薄だったと言っていますけれども、この間、シックハウス対策の指針がつくられて全庁的にこういう取り組みが進んできたわけですが、必要性がうたわれている中で、5年間の期間の中で、やっぱり初歩的な対策すら行ってきていないと私は思うのですが、この原因についてどのようにお考えでしょうか。  それから、保健所にも伺いたいと思います。  札幌市公共建築物シックハウス対策連絡調整会議の事務局を保健所が担って指針をつくってきましたけれども、その徹底、それから、その後のフォローがどうであったのかが問われています。これまでどのような取り組みを行ってきたのか、伺います。  また、今のままでは、このまま引き続き同じようなやり方ではだめだと私は思うものですから、その辺についても伺っておきたいと思います。 ◎大谷内 子ども育成部長  シックハウス対策指針がつくられ、既にもう5年にもなるのに対策の初歩すら実施されていない事態であるというご指摘でございます。  この原因でございますけれども、私ども組織全体としてシックハウス症候群に対する認識の甘さ、そして危機意識の欠如、こういうものがあったと認識しております。加えて、私ども上司の部下に対する業務の進行管理チェック機能の欠如が原因であったと考えているところでございます。  今後、当然のことでございますけれども、子どもの安全・安心を第一に考えた組織運営を徹底して努めてまいりたいと考えております。 ◎宮本 保健福祉局生活衛生担当部長  事務局としてのこれまでの取り組みについて、そして、今後についてお答えさせていただきます。  事務局では、平成17年9月の公共建築物シックハウス対策指針策定後、公共建築物を利用する市民の方々が体調不良などの健康被害を引き起こすことがないようにシックハウス対策連絡調整会議を定期的に開催しております。これは、関係部局による情報共有を行うとともに、市のすべての部局に対し、安全対策を講ずるように注意喚起し、さらに、対象施設から化学物質の測定実施結果を提出させて、その状況を把握してまいりました。  さらに、今後の話になりますが、このたびの事例を踏まえて、事務局では、対象施設に漏れがないか、各施設が適切な取り組みを実施しているかなどのチェックする機能を強化してまいりたいと考えております。また、今後は、実務者レベルの説明会を開催いたしまして、シックハウス対策指針の周知徹底をさらに図るとともに、指針をわかりやすく理解するための取り扱い要領の提示、そして、小規模工事の安全性を確保するための標準仕様書の作成など、指針に基づく対応をしっかり行えるよう技術的支援を進めてまいりたいと考えております。 ◆井上ひさ子 委員  子ども未来局の5年間の対策の中で、私は、初歩的なことさえ実施していない事態だということを指摘しましたが、やはり、認識が甘かったとか、危機管理意識がなかったとか、そういう中で、せっかく指針はつくられたけれども、本当に子どもの安全を一番考えなければならないところでそれがなおざりにされたということで言えば、私は本当に問題だというふうに思います。  事務局である保健所は定期的に開催してきたと言われていますけれども、この中には子ども未来局は入っていないですよね。ですから、そこに入っていない子ども未来局にも、やっぱり上のレベルで、また中間で、そして先ほどの実務的なところできちんと対応策をやってチェックしていく、そこも欠けていたというふうに私は思うんですよ。ですから、これについては、測定をしたかどうか、安全か、その数字だけのチェックではなくて、そういう全体的なことをつかむような取り組みに持っていくべきということを指摘し、求めておきたいと思います。  先ほど来お話がありましたけれども、子ども未来局における対象施設は206もありますね。この発注については、担当者が兼任しておりまして、専門的な知識もない。技術職についても、先ほど局長も配置が必要だということを要請していくということでありますが、私もやっぱり皆さんと同じで、技術職をきちんと置いて、体制を強化していくことを求めておきたいと思います。  また、今回の工事は、プレイルームの約95平方メートルとクラブ室の約44平方メートルのすべての床を張りかえる工事になっています。小規模修繕とはいえ、約100万円の工事費です。この程度の規模の工事については、私は、今後、事前の安全確認は当然ですが、工事後においても空気中の化学物質の測定を行うよう改めるべきではないかというふうに思うんですね。  実は、子どもたちを見に行きましたら、本当に寝転んで遊んだりとか、座って本を読むとか、そういうところなんですよ。ですから、やっぱり、化学物質が空気より重ければ下に沈むので、そういう面では二重三重の点検というのは必要ではないかと思うものですから、これについて伺っておきます。  また、保健所についても、先ほども全庁的に連携をとって進めていくということなんですが、子ども未来局以外でも12の局と区役所の69の施設で指針に基づく対応をしていなかったということが先ほど出ていました。指針の解説では、なお、施設管理者が発注する小規模な修繕工事にあっては、必要によりというふうになっているんですね。揮発性有機化合物等の室内濃度測定に基づいた確認を行いますと。それが、各局の要領にある施設管理者が発注する小規模な修繕工事等については、簡易測定により安全を確認することを原則とするが、Fフォースター建材の使用や揮発性化合物等を含まないことを化学物質製品安全データシートまたは成分表等から確認する等の方法により安全を確認できる場合は、室内の濃度測定を省略することができる、こういう規定に結びついたと私は考えるのです。ですから、指針の見直しに当たっては、今度の工事のように一つの部屋全体を修繕するような場合は、ホルムアルデヒドだけではなくて、揮発性の有機化合物の精密検査を行うように改めていくべきではないかと思うのですが、これについてのご見解を伺います。 ◎大谷内 子ども育成部長  ただいま小規模な修繕でも精密な検査、点検を行うべきである、そして、事前の安全確認、それから工事後の測定を実施しなさいというようなご意見かと思います。  私どもは、何より子どもを預かる施設でございますので、子どもが楽しく集える場として施設を管理していかなければなりません。そして、保護者が安心して子どもを預けることができる場として管理していかなければなりません。そういうスタンスに立ちまして、できる限り測定を実施していくなどの方向で建築部、保健所などの関係部局にも助言をいただきながら検討してまいりたいと考えております。 ◎宮本 保健福祉局生活衛生担当部長  ただいまの、部屋全体を修繕するような場合に精密検査を行うよう改めるべきとのご質問についてお答えいたします。  本件のような小規模工事におきましては、使用する建材や接着剤の種類が少なく、データシートなどの突き合わせを行うことにより、揮発性有機化合物の混入を防ぎ、工事全体の安全性の確認が可能であることから室内濃度測定を省略することができるというふうに考えております。  なお、データシートなどにより安全の確認ができない場合につきましては、当然ではありますが、測定を実施することとしておりますので、本指針を正しく運用することで市民の安全は確保できるものと考えております。 ◆井上ひさ子 委員  子ども未来局の方では、今回の問題を含めて、できる限り測定を実施していくということで、専門性を持っている建築部の方々も含めて助言をもらって進めていくということですので、やはり、疑念を抱いたときには本当に今度こそ全庁的な力をかりて解決に当たるように考えていただきたいと思うんですね。この間の議論で、工事に当たっての事前のチェックもない、また、工事後の測定もしないということは、そもそもシックハウス対策がなっていなかったと私は思いますので、これについては、改めて、子ども未来局が合わせて力を尽くし、また、いろいろな関係部局も力を入れて改善を図っていただきたいと思います。  そして、保健所については、シックハウス対策の連絡調整会議の事務局になっておりますので、やっぱり、指針をつくった原点に立ち返りながら、何年か月日はたっていますけれども、これが全庁的にきちんと徹底されていくように私は求めておきたいと思います。今回の問題は、これで終わりではありませんので、改めて、子どもたちが本当に安全で安心な中で過ごすことができる対応を皆さんの局として責任を持って進めていくことを求めて、私の質問を終わります。 ◆川口谷正 委員  時間も経過しておりますけれども、皆さんの質疑の中で私としてどうしても解けないなぞがありますので、その点について確認させていただきたいと思います。  大谷内部長の答弁で、発注者も受注した業者も、Fフォースターあるいは揮発性物質についての知識がなかったという答弁を聞いて、本当に愕然とするわけですよ。一体、あなた方に仕事を任せておけるのかという思いにさせられたわけです。  そこで、一つの質問は、今回は小規模修繕工事でありますけれども、大規模工事と小規模工事に大別されるかと思いますが、その場合の工事をやった後の検査義務というのは一体どこにあるのかということについて、都市局の高橋部長に伺いたいと思います。 ◎高橋 都市局建築部長  今、委員のお話がございましたが、例えば、大規模修繕の場合の最終的な測定につきましては、最初の設計図書の中に特記仕様書というものがございまして、その特記仕様書の中で、測定の中身も示した上で測定して、そのデータとともに完成書類として出しなさいという取り決めのもとでやっております。 ◆川口谷正 委員  ということは、契約の段階でそのことを明示して、業者の責任において報告させるというふうに理解してよろしいですか。 ◎高橋 都市局建築部長  はい、おっしゃるとおりでございます。  施工業者の経費の中に細かく測定費用も織り込んだ上で契約を結んでおります。 ◆川口谷正 委員  あまたある大小の工事に関して、その一々について札幌市がすべて検査をやるということになれば、これは大変なことになりますね。コストへのはね返りも大変なことです。そういう意味で言うと、重複した検査、測定は避けなければいけませんので、その点は今伺って一つ理解ができました。  ただし、今回の事件は、小規模でもあり、そうしたシックハウス対策に対する知識もお互いにない同士のやりとりですから、全く検査なり測定ということに思いが至らなかったというふうに私は理解したわけであります。  これに関連して、取り扱い要領のことですが、先ほど専門職の配置について要望したいというような局長の答弁がございました。それはそれで結構でございますが、札幌市の定数配置計画から言えば、右から左にそんな簡単な話ではないと思うんですよ。せっかく都市局なり保健所という存在があって、あるいは各セクションがあって、そうした全庁的なチェック能力を機能させれば、私は、あえていろいろな場所に専門職を置かなくても十分にチェック機能を果たしていけるのではないかなというふうに思います。もちろん専門職が配置されればそれはそれで結構なことではありますけれども、事情はそう簡単ではありませんので、先ほど来、連携、連携と言っておりますが、そこを機能させるのがまず今すぐやるべきことではないかなというふうに思いますので、そのことは申し上げておきます。  最後に、今言われた連携のことなのですが、具体的に連携を一体どうやるのかということについて私は質問したいと思います。  というのは、あす以降、今回と全く同じ工事が発注される場合に、具体的にどういうふうに発注、受注をし、そして工事をして物件の引き渡しを受けるという流れになっていくのか、その点について具体的に答えをお持ちならお示しください。 ◎大谷内 子ども育成部長  横の連携を重視したシステムづくりが重要だ、必要だというご意見をいただきました。私どもは、先ほど来お答えしておりますとおり、160館以上もの児童会館ミニ児童会館を管理する立場にございます。  そこで、連携と申しますのは、先ほど来申し上げておりますとおり、シックハウスに対する専門的な知識を有する建築部、保健所、こういったところと連携強化を図っていかなければならない、これが一般的なお話でございます。そういう中で、今、委員からお話がありましたとおり、私どもは、実際に目の前に工事が迫っている、工事をしなければならないものもございまして、それを発注する際に、実際に技術的に安全が確保されるか、建材は安全なものが使われるのか、あるいは、接着剤は安全なものが使われるかというようなことを担当部局に相談しながら進める、そういうことがまず初めに考えられるところでございます。 ◆川口谷正 委員  現在、存在しているシックハウス対策取扱要領を担当者が読み違えたという部分についても、大きな欠陥があると思うのですね。揮発性有機化合物等を含まないことを確認する等の方法によりというような表現でありますけれども、私のような素人がその担当者になった場合でも見逃すことのないように、ホルムアルデヒドからスチレンに至るまでの6物質について、括弧書きでもいいから、少なくともこの6点は必ずチェックしろとわかりやすく書いておかないと、いつ、どこで、だれが見るかわからないわけですから、そのような取り扱い要領の改善を必ずやっていただきたいと思うんですよ。  先ほど来の答弁を伺っていて、そこのところがどうもはっきりしていなかったのであえて申し上げるわけですが、その点はどのように改正するか、お答えください。 ◎大谷内 子ども育成部長  これも先ほどの答弁と重なりまして申しわけなく思いますが、要領の内容のひな形をつくっている保健所と協議を重ねて、そういったことが反映できるかどうか検討していきたいと思います。  それから、私どもは実際に仕様書でそういったことをうたわなければ業者にその義務を課すことができませんので、その仕様書の中にうたうことができるかどうか、そういったことから検討を初めていきたいと思います。その際に、当然、積算の中に費用が反映されることになりますので、そういったことも含めて総合的に検討していきたいと思います。 ◆川口谷正 委員  最後にしますけれども、先ほどの高橋部長の答弁ではありませんが、やはり、大規模であろうと小規模であろうと、検査コストもきちっと発注の中に積算して入れて、そして、検査は必ず工事業者において行うということをルール化しておけば非常にわかりやすいと思うんですね。今回は、そのことがあいまいに工事が発注されたと思うんですね。だから、こういうことになったと思いますので、検査の重複などを避ける意味からも、これは本当にクリアにしていただきたいと思います。  いずれにしても、今回の事件は、札幌市全体のシックハウス対策の緩みというか、あるいは、わきの甘さというか、それが露呈したと思いますので、本当に総ざんげですべてのセクションがもう一度洗い直していただいて、本当に初心者が発注に当たったとしてもミスが起きないような取り扱い要領、あるいは、専門職との連携ということを徹底していただきたいと思います。先ほど来いろいろ陳謝されておりますけれども、最大の陳謝は再発をさせないということに尽きると思いますので、お願いいたします。 ◆勝木勇人 委員  突然の質問なので、もし答えられなければ後ほど文書でお答えいただいてもいいかなと思います。  一連の議論を聞いていましてふっと思ったのですが、子ども未来局という局が独立する前は保健福祉局の中の児童家庭部でしたね。児童家庭部だった時代からこういう建築部分については専門家がいない、検査体制がないというようなものだったのか、あるいは、これを局に昇格させて独立させたときにシステム上の構造に手落ちがあったのか、保健福祉局から子ども未来局に転換する際に機構設計をする、その当時にミスがあったのか、もしそこをわかる方がいらしたら教えてもらいたいと思います。 ◎大谷内 子ども育成部長  児童会館を所管する部が変遷しておりまして、教育委員会が所管する時期がございまして、それから、保健福祉局が所管する時期がございまして今に至っております。教育委員会の所管の際には技術職員がいたということは承知しておりますが、保健福祉局の際は承知いたしておりませんので、この場ではお答えできません。申しわけございません。 ◆勝木勇人 委員  帰結するところ、これは上田市長の判断で独立させたのですね。どちらかというと、少子化対策を積極的にやるんだという姿勢を対外的に示すためで、はっきり言えば不要な組織編成をやった結果が今回の事故につながったのかなという感じがいたします。  機構設計の段階でそういうミスがあったのだとすると、今回のこの件に限らず、ほかの部分でも、もともとはきちっとでき上がっていた部分があったのに、子ども未来局を立ち上げる際に何か抜け落ちた部分がほかにもあるかもしれないわけですから、もう一回、その辺も含めて検証していただければいいかなというふうに思います。 ○伊藤牧子 副委員長  最後ですので、簡潔に質問したいと思います。  市民ネットワーク北海道は、市民の健康被害を未然に防ぐために化学物質対策を求めてきておりまして、2005年に公共建築物シックハウス対策指針が策定されました。しかし、今回、その指針が生かされなかったということは非常に残念に思っています。さらに、取り扱い要領も定めていたにもかかわらず、指針の誤った解釈のもと、測定を省略できると判断したことは本当に行政の怠慢であり、その結果、117名という多くの人に被害を与えたことは、私は人災であると言っても過言ではないと思っています。  特に、子どもたちは、結果的に10日間にわたって何も知らされずに危険物質にさらされていたことになります。トルエンが基準値の26倍というのは工事から10日後の数値であり、工事直後は実際には基準値の100倍以上だった可能性があると専門家も指摘しています。子どもは、大人の2倍近く化学物質の影響を受けやすく、発達段階にある子どもは長期にわたって影響を受け、今後も高いリスクを背負うことになります。また、親御さんの不安も本当に消えないのではないかと思っています。子どもや親御さんの信頼を回復するためには、今後の十分な対策が必要ではないかと思っております。  そこで、きのう渡されました緊急点検結果報告においては、今後の対策として、シックハウス対策指針に基づく取り扱い要領等を見直すとしていますけれども、具体的にはどのようなことを想定しているのか、また、見直しに当たっては、日ごろから化学物資を減らそうとしている市民団体や専門家の意見を聞く機会も必要であると考えますが、どのようなものか、お考えをお伺いいたします。  また、もう1点ですが、子ども未来局は、児童会館トルエン検出を受け、今月開園した11の民間の認可保育園に関し、状況確認を行ったところ、工事後に空気測定をしていなかった施設が4カ所あることが判明したと聞いております。市は、急遽、簡易測定をして安全を確認したと聞いていますが、こうした民間の認可保育園の建物の建設には市の補助金も出ているにもかかわらず、工事後の測定は義務づけられていません。  私は、民間の場合でも、今後はやはり測定を義務づけることが必要ではないかと考えますが、そのことはどのように考えておられるか、お聞きしたいと思います。 ◎宮本 保健福祉局生活衛生担当部長  取り扱い要領見直しについてはどのようなことを考えているかというご質問に対してお答えいたします。  事務局といたしましては、先ほど川口谷委員からもご指摘がございましたが、よりわかりやすい表現にすることを目指しております。特に、今回、技術系職場、事務系職場といろいろあるわけでございますが、特に、事務系職場においても間違いなく理解できる内容にするべく作業を進めようと考えております。 ◎堂前 子育て支援部長  民間保育所への検査の義務づけに関してでございます。  これにつきましては、平成22年度以降に整備する認可保育所から、竣工時の室内濃度測定の義務化を検討してまいりたいと考えております。 ○伊藤牧子 副委員長  先ほど井上委員からも出ていましたけれども、教育委員会の中で学校・園におけるシックハウス対策マニュアルが出ていまして、これは非常にわかりやすく丁寧に書かれておりますので、本当に職員のだれが見ても、いつでもわかりやすいようなマニュアルもぜひつくっていただきたいなと思っております。  それから、認可保育園のことですけれども、22年度から義務づけられるということですので、ぜひやっていただきたいと思います。  今まで議論がありましたように、私も、職員、担当者シックハウスに対する認識不足が基本にあり、すべての市民の健康被害を未然に防ぐという意識が欠けているのではないかと思っています。今後の対策においては、二度とこのようなことが起こらないように、何度も出ていますけれども、各部局と連携を図りながら、ぜひ化学物質対策の徹底を進めていただきたいことを求めておきます。
    長内直也 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○長内直也 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  以上で、委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午後2時44分...