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  1. 札幌市議会 2007-09-12
    平成19年(常任)文教委員会−09月12日-記録


    取得元: 札幌市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    平成19年(常任)文教委員会−09月12日-記録平成19年(常任)文教委員会  札幌市議会文教委員会記録            平成19年9月12日(水曜日)       ────────────────────────       開 会 午後0時59分 ○谷沢俊一 委員長  ただいまから、文教委員会を開会いたします。  報告事項ですが、本日審査を行います陳情第8号につきましては、本日までに2,035人の署名の追加があり、合計署名者数が5万539人になってございます。  また、陳情提出者から資料の提出がございましたので、お手元に配付させていただいております。  それでは、議事に入ります。  陳情第8号 札幌市内から通学可能な高等養護学校定員拡大等を求める陳情を議題といたします。  陳情第8号は、本日が初審査でございますので、提出者から趣旨説明を受けるために委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後1時1分       再 開 午後1時13分     ―――――――――――――― ○谷沢俊一 委員長  委員会を再開いたします。  それでは、質疑を行います。 ◆小野正美 委員  陳情者の方から、札幌市内から通学可能な高等養護学校定員拡大等を求める陳情について、5万人を超える署名を添えて提出されました。そのお気持ちあるいはこういったご苦労に、心から敬意を表したいと思います。それから、今の陳情の趣旨説明においても、より具体的に切実な内容として訴えられまして、私ども民主党としても、あるいは議会としても、これを深刻に受けとめなければならないと思います。  私自身も、子ども中学校養護学級を卒業して、豊明高等養護学校に3年間お世話になりまして、そういった事情については承知しておりますし、当時、同じクラスにいた子どもが、小平の高等養護学校に行かざるを得なかったという中で、保護者の方が、日本海側の本当に交通事情の大変厳しい中を、特に冬期間にも送り迎えをしていた状況も把握しております。  この種の陳情は、前期にも提出されておりますし、間口増のこと、あるいは、どうしても障がいの重い子どもたち札幌圏からはじかれて遠くの学校に行かざるを得ないということで、入学の選抜方法あり方といいますか、そんなことも市教委皆さんと議論したことがあります。これは大変悩ましい問題ですが、この原因ははっきりしていて、道教委が実態に合わない配置計画に基づいて高等養護学校北海道に分散してきて、結果として札幌圏子どもたちが遠くへ行かざるを得ないということであります。そう簡単にこの問題を解決できないという点では非常に悩ましい問題でありますが、そうは言っても、可能な限り具体的な解決策が図られるようにしていかなければならないと思います。そういった立場から、何点か質問をしてまいります。
     陳情者趣旨説明あるいは提出された資料などにも一部明らかになっておりますが、まず最初に、この春、札幌市の中学校を卒業した生徒の高等養護学校への出願状況がどうなっているのか、それから、今後の傾向について、なお、その原因とか理由についてどのように考えているのか、お聞きします。  それから、札幌市として、具体的には豊明高等養護学校における受け入れについてどのような対応、取り組みを行っているのか。  私の子どもが10年ほど前に豊明に在籍しておりましたけれども、その後、定員割れという事態が起きた時期もあったと思います。それから、私も学校祭などに伺って、従来は入っていなかったような比較的重いと思われる生徒が入っていた時期もあったかなと思うのですが、いずれにしても札幌市としてどういった対応をしているのか。  それから、来年度の計画について、道教委では札幌圏で40名の定員拡大をするという話もありますが、札幌市としては具体的にどう対応するのか、その点をお聞きしたいと思います。 ◎西村 学校教育部長  まず、1点目の出願状況についてでございますが、本年3月に高等養護学校へ出願した札幌市内公立中学校生徒は153人であります。その内訳は、特別支援学級の生徒が128人、通常の学級の生徒が25人となっております。  次に、今後の傾向及びその理由、原因についてでございます。ここ数年、少子化による生徒数減少傾向が見られる中で、特別支援学級在籍者数はふえる傾向にございます。その多くが高等養護学校への進学を希望しておりますが、豊明高等養護学校におきましては、平成15年度及び平成17年度に志願者が定員を下回るなどの流動的な状況もございます。こうしたことから、短期的には志願者数が増加する傾向にありますが、現時点では、高等養護学校の今後の志願者数について中長期にわたっての正確な見通しはなかなか難しいものと考えております。  2点目の高等養護学校における受け入れの対応、取り組みについてでございます。  これまでも北海道教育委員会に対しまして収容率の確保について要望してきたところでございますが、本年度は改めて、文書により、平成20年度公立特別支援学校配置計画における石狩管内での定員増などにつきまして要望したところでございます。平成20年度におきましては、札幌圏全体で5学級の増があり、これに伴い本市の設置する豊明高等養護学校においても1学級増定員拡大となりました。 ◆小野正美 委員  出願状況はお聞きしましたが、結果として、不合格者札幌圏の学校に入れなくてほかに行かざるを得なかった生徒、子どもたちが生まれていることは事実ですね。今後については、全体として少子化傾向にあるけれども、そういった中にあるにもかかわらず、高等養護学校を希望する生徒がふえている。もちろん、これから先を予測することは難しい面もありますが、いずれにしてもさまざまな要因でふえているというわけであります。  確かに、豊明は、平成19年度の場合には定員を上回った形で受け入れているという話を伺っております。さらに、豊明は、来年度、1間口ふえるわけですね。あの敷地が非常に狭いのは僕も承知していて、学校給食を始める際にダムウエーターをどこに設置するかということでもいろいろ頭を悩ませた記憶がありますが、1間口ふえるに当たって教室の増築を考えているのかどうか、これも後でお聞きしたいと思います。  いずれにしても、現状では、やはり希望する子どもたち全員受け入れることができないという状況があるわけです。そういった中で、今回、陳情者の方からも、全日制高校の中に知的障がい自立支援コースと発達障がい自立支援コースを設置してほしいという陳情が出ています。  聞きましたところ、大阪では、こういうコースを設置してこれらの生徒の受け入れをしている事例があると聞いております。確かに、私たちも、以前、同じクラスの中に進学コース就職コースという分け方があって、ある特定の授業は別な教室で受けているとかいろいろありました。この大阪での取り組みですが、知的障がいの支援コースあるいは発達障がいの支援コースといったことが行われている内容についてどのように把握しているのか、あるいは、それをどう評価しているのか、市教委としての考え方をお聞きしたいと思います。  あわせて、小学校、中学校の場合は特別支援学級が設置されていますが、これと同じような形で、コースと言うと一つのクラスの中で何人かという形になると思うけれども、単独の支援学級として全日制高校の中に開設できないのか、この点についてお聞きしたいと思います。 ◎西村 指導担当部長  1点目の大阪の取り組み内容とそのことに対する考えについて、私の方からお答えいたします。  大阪では、調査研究校に指定した大阪府立大阪市立の全日制高等学校合わせて6校が、それぞれ特別枠として2〜3名の知的障がいのある生徒を受け入れ、特別な教員等の配置のもと、教育を行っております。  しかしながら、大阪府教育委員会調査研究報告書によりますと、一人一人のニーズに合った教育を展開するためには、教育課程の運用の柔軟性が必要であるとの課題が示されております。これは、小・中学校で認められている特別の教育課程の編成が高等学校では認められていないことによるものでございます。  これに対する札幌市教育委員会考え方についてでございますが、教育課程上の課題が解決されない限り、本市において同様な取り組みを実施することはできないものと考えております。  2点目の高等学校特別支援学級を開設することにつきましては、小・中学校で認められている特別の教育課程の編成が高等学校では認められていないことから、現行制度上、知的障がい特別支援学級の開設に踏み切ることはできないものと考えております。 ◎西村 学校教育部長  平成20年度の豊明高等養護学校間口増の件でございますけれども、既存の教室などの転用によりまして対応してまいりたいと考えているところでございます。 ◆小野正美 委員  大阪で取り組まれているコース、それから特別支援学級の併設、これらは、高校の教育課程の編成上、認められていない、それに伴う財政あるいは教員の配置もできない、したがって、札幌市教委として取り組む考えはないということであります。  例えば、道新に教育現場の連載がありますが、その中で、読むことは苦手だけれども、その意味がわかればその問題を解くことができるという発達障がい、学習障がいの方の話があります。あのような配慮で高校教育を可能とする人がいるのかなという思いもするわけです。それは、一応、通常の形で入学選抜を行って、多少そういった傾向のある生徒ということでの配慮があって普通高校で学ぶことができればなと、それが特別支援教育の精神的な柱ではないかなという気がするのです。ただ、それを全体に適用することはなかなか難しいなという思いがあります。これは、こういう障がいのある子どもたちへの教育のあり方の議論にもなると思いますが、私自身としては難しいなという思いがします。  そこで、これも新聞報道で知り得る範囲ですが、ことしの7月2日付あるいは7月9日付の北海道新聞で、「高等養護を考える 現場からの発想」という2回にわたる記事がありました。ご承知のとおり、滋賀県に初の公立併設校というものがございます。つまり、同じ敷地、建物の中に高等養護学校を併設し、校長や教頭が兼務する中で、人的にも物的にも効率的運用と、あるいは、障がいのある子どもとない子どもが同じ授業を受ける、体育とか水泳がありましたが、そういう形で交流し、学んでいるという記事があります。  今、少子化で、普通高校間口削減が進んで、来年度もさらに削減計画が示されていて、札幌市内でもかつては10間口あったけれども、今は減らされてきて、8とか、あるいは7までいかないのかもしれませんが、既にそういう学校が出ていますね。当然、そこには余裕教室というか、空き教室があるわけで、学級とかコースが難しいのであれば、そういったところに高等養護学校そのものを併設することはできないのか。学校として難しいとすれば、例えば分校の形でも検討することが可能ではないかという気がするのです。  例えば、2間口で1年、2年、3年という分校にするのか、あるいは、3年生だけを分校に通わせる。1年、2年は本校にいて、3年生になったら分校に行くと。つまり、3年生は卒業したら実社会に出ていろいろな人と触れ合わなければならないから、そういう意味では、豊明高等養護学校の分校なら分校でもいいけれども、実社会に出ていく前段として、普通高校の中でそういう形のいろいろな触れ合いができる、障がいのある子もない子も同じ敷地の中で生活する、そういうことも実社会に出ていく上で一つの経験として必要なことではないかという気がするわけです。実習など必要であれば本校に行くことも可能ですし、あるいは、3年生になれば職場実習などで1カ月や2カ月は学校に通わない時期も出てきます。  そんなことも含めて、今、新たに敷地を求めて建物をつくることは財政的にも難しいし、将来の予測も立ちづらいときに、今、可能なこととして、普通高校の間口が減少されている中で、いわゆる高等養護学校の併設、新設も含めて、あるいは、それが難しければ分校という設置の仕方、これにも柔軟ないろいろな方法があり得ると思うので、ぜひその点を検討できないものか、この考え方について見解をお聞きしたいと思います。 ◎西村 学校教育部長  余裕教室などを活用して、高等養護学校を併設する、あるいは分校を設置すること、また、委員ご指摘の手法の可能性について、あわせてお答えしたいと思います。  今後の高等養護学校あり方につきましては、北海道教育委員会が本年度策定予定特別支援教育に関する基本方針におきまして、中長期的な観点からの特別支援学校の配置のあり方が示される予定でございます。教育委員会といたしましては、高等養護学校を希望する生徒の受け入れの確保に当たりまして、どのような手法が可能かについて先進的な事例の情報収集などに引き続き努めるとともに、今後も北海道教育委員会との協議を継続していきたいと考えているところでございます。 ◆小野正美 委員  どうしても道教委との関係という話になるわけでありますが、20年度、来年度の間口拡大の方向は出ています。21年度以降はどうするかということがこれから本格的に検討されるわけですから、ぜひ、その中に、今回提起した、特に札幌圏高等養護学校をふやさなければだめなのだ、その手法として、間口減が進んでいるところに高等養護学校を新設する、いわゆる併設という格好、あるいは分校というスタイルでもいいと。それから、可能な限り都心部の通いやすい場所に設置するのが重要なことだと思います。  陳情者の方は大通小学校の後ということですが、これは、定時制高校として設置するということでもう既に設計に入っていますので、大通小の後が難しければ、例えば、定時制高校の集約の中で豊水の星園高校もあく可能性があるわけですね。やっぱり、本当に通いやすいというか、白樺とか、豊明もそうだし、私が住んでいる手稲区の札幌高等養護学校もずっと周辺部にあるので、何とか都心の通いやすい場所に高等養護学校の開設、設置をぜひ強く求めておきたいと思います。  特に、生活科の開設の要望も強いわけです。豊明の場合も、長く職業科という科目でずっと進んできているので、今の時代に合っているのかなという思いもあるのです。そんな見直しも含めて、ぜひ、陳情者の要望にこたえる努力をお互いにやっていく、特に市教委皆さんには一層の努力をお願いしたいと思います。 ◆宗形雅俊 委員  私も、この陳情について支援するという立場からご質問していきたいと思います。考えていた質問が小野委員と重なる部分もあるかもしれませんが、その辺はお許し願いながら、ひとつ質問させていただきたいと思います。  まず、1点目に、端的に、高等養護学校設置義務はどうなっているのか、また、配置計画策定は法的なことを含めてどのようになっているのか、お聞かせ願いたいと思っております。 ◎西村 学校教育部長  まず、高等養護学校設置義務についてでございますが、特別支援学校小中学部設置義務は、学校教育法第74条におきまして、都道府県がその義務を負うとされておりますけれども、特別支援学校高等部に相当する高等養護学校設置義務につきましては、法令上、特に明記はございません。  次に、配置計画についてでございますけれども、北海道公立特別支援学校配置計画といたしまして北海道教育委員会が策定しているところでございます。 ◆宗形雅俊 委員  法的なものはないとのことでありますけれども、考え方としては普通高校に準じるという理解でよろしいのですか。設置義務ということではないですが、現実にあるわけですから、カリキュラム編成等についてはどうなのですか。 ◎西村 指導担当部長  高等学校に関しましては、過去に都道府県が設置するという義務規定がございましたけれども、法令の条文としては、現在、その義務規定等は削除されてございます。高等養護学校につきましては、先ほど西村学校教育部長からお話がありましたように、特に法令上の定めはございません。 ◆宗形雅俊 委員  ちょっとわかったような、わからないような話です。  次の質問に移りますが、今お聞きすると、いろいろな教育の計画策定とか、北海道教育委員会の主導のもとというのは先ほどからの説明でわかるのですが、陳情にありますように、今年度も32名の不合格者が出たということです。その後の実態調査といいますか、追跡調査の中で、いわゆる進学希望の方が受験して、希望にかなった進学であればいいですが、地域を含めて、かなわなかった方、特に不合格者がおられて、その後、当然、その方々は希望とは違うところに進学したと。その辺では、特に障がいを抱えている当事者もそうですし、保護者皆さんも負担が大きいと思いますので、その追跡調査を含めて、進学志望に沿った形で進学した方とそうではない方の実態把握はできているのでしょうか。 ◎西村 学校教育部長  いわゆる札幌圏といいましょうか、石狩管内と考えたときの札幌圏で考えてみたときに、豊明高等養護学校白樺高等養護学校札幌高等養護学校及び新篠津高等学校の4校が該当することになるかと思います。昨年度の札幌市内公立中学校生徒進学状況については、石狩管内合格者は129名、石狩管外合格者が19名という形になってございます。 ◆宗形雅俊 委員  高等教育ということですけれども、教育の機会均等を含めて、特に障がい者の方については、健常者と差別するわけではないですが、やはり特別な配慮といったものが必要でございます。また、教育の機会均等という立場からも、ぜひ定員増を検討していただきたいなと思っています。  そこで、2点目ですが、市立豊明高等養護学校に比較的障がいの重い方の生活科をという陳情がございます。つい先日、我が自民党の宮村議員と私が豊明高等養護学校現地視察に行ってまいりまして、松山校長を初め、教頭先生、事務長の丁寧な説明と案内を受け、調査いたしました。そのときの説明の中で、豊明高等養護学校は、もともと比較的障がいが軽い生徒を対象に設立した高等養護学校であり、それなりのカリキュラムの施設であるとことから、比較的障がいが重い生徒の生活科の新設は、施設のキャパシティーやカリキュラム編成などの理由で現状では厳しいところであると確認してきました。  そういう中で、先ほど小野委員も聞いたかもしれませんが、いわゆる高等養護学校定員拡大、そして新設、それからもう一つ、私が一番危惧しているのは、全国的傾向にあると言われる発達障がい者の進学増加への対応を含めて、改めて、本市の新設や定員増についての見解をお聞きしたいと思っております。 ◎西村 学校教育部長  高等養護学校定員拡大や新設についての本市の今後の対応についてであります。  教育委員会といたしましては、高等養護学校等を希望する生徒の受け入れの確保に当たりまして、発達障がいのある生徒の進学対応も含め、どんな手法が可能かにつきまして先進的な事例の情報収集などに努めているところであります。  今後の高等養護学校あり方につきましては、現在、北海道教育委員会が、中長期的な観点からの特別支援学校の配置のあり方を含めて特別支援教育に関する基本方針の策定を進めております。これに向けまして、本市がこれまで蓄積いたしました事例などを踏まえながら、北海道教育委員会との協議をさらに進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。 ◆宗形雅俊 委員  そこで、市立豊明高等養護学校についてもうちょっとお聞きしたいのですが、来年度は1学級増ということで対応すると。また、松山校長からも単年度ということでの道教委からの要請で受けましたという話は聞いております。今後、単年度ということは3年間という中でいろいろなことを考えますと、21年度はどうなるのかといったことも想定していかなければならないのではないかなと思っています。  そこで、豊明高等養護学校では、私が実際に聞いたところによると、校長先生生徒会室を1学級増としてあてがう、36平米でしたか、そこを何とかしていくということでした。ただ、今後の増ということも踏まえると、実際に校舎なども見せていただいたときに、吹き抜けがありました。我々素人考えでは、これを何とか増改築、増床の対象にして、少し永続的な学級増への対応、スペース確保というのですか、そんなこともちょっと思いました。  その辺について、それが可能なのかどうか、お聞きしたいと思います。 ◎西村 学校教育部長  豊明高等養護学校吹き抜けの改装または改築についてでございます。  吹き抜けの部分につきましては、光庭と申しておりますが、この光庭につきましては、吹き抜けに面した部分に光を取り入れることを目的にしておりまして、光庭スペースを改築することは、教育環境上、好ましくないというふうに考えているところでございます。また、実際に工事するといたしましても、光庭の改築工事のために、例えば、くい打ち機といった大型の機械を入れることが非常に難しいという施工上の問題もあります。したがいまして、この部分を改築して増床を図っていくことは非常に難しいと考えております。 ◆宗形雅俊 委員  自立支援コースの件もお話ししたかったのですが、この辺は小野委員が質問されたので割愛したいと思います。  最後に、私の要望としてですが、陳情の方々、また、障がいを持つ当事者、親御さんを含めて、経済的なことも含めていろいろな形で相当負担が大きいと思います。小野委員も言っておりましたが、今後、公立高校学級減とか、小・中学校統合の話もこれから検討されるということで、そういった施設の跡地利用施設活用も含めて、それから、道教委の主導ということもありますけれども、やはり、政令都市である札幌市教育委員会も積極的にこれに取り組みながら、待ちの姿勢ではなく、こちらからも積極的に働きかけながら、ぜひ障がい者の学級増定員増へと。  それから、我々がいろいろ調べてみますと、障がい者を対象とする学校というのは札幌でも郊外です。私は南区に住んでいて、豊明学校に行くには逆方向になり、交通機関も乗り継ぎなどになります。小野委員からもありましたように、中心部といいますか、まち中といいますか、新設があればいいのでしょうけれども、住居街にある統廃合になったところや学級減になった施設の後利用も含めて、そういったものを積極的に利用し、ぜひ障がい者に対する定員拡大道教委に働きかけていただきたいということを要望して、終わりたいと思います。どうもありがとうございました。 ◆高橋功 委員  私からも、何点かお伺いしたいと思っております。  今回の陳情は、先ほど趣旨説明がございましたけれども、今回、追加署名がありまして、当初の4万8,000人から5万人を超える方々の署名を添えて陳情が提出されました。このことの重みというのは、教育委員会としても、また我々議会としてもしっかりと受けとめなければならない、こんな思いでおります。  その上で、今回、この陳情の趣旨は、言うまでもないですが、先ほどの陳情者の方々のお話を伺っていても、それから、今お2人の委員もおっしゃっておりましたけれども、やはり、高等養護学校に進学を希望する、札幌市内の知的障がいをお持ちのお子さんがより近い学校に通えるように、そういう観点で、学科のあり方も含めて、高等養護学校の整備、そして拡充というものを求めていらっしゃるのだろうと思うんです。改めて、また確認をしておきたいと思っております。  そこで、ちょうど4年前ですが、平成15年度は、たまさか私は文教委員だったのです。毎年、文教委員をさせていただいているわけではありませんが、たまさか4年前、平成15年度には文教委員をさせていただいておりました。そのときも、先ほどちょっとお話が出たかもしれませんが、同趣旨の陳情が議会に上がりました。私も、当然、そこで質問をさせていただきました。そのとき、当時の教育長からは、機会をとらえてしっかりと北海道教育委員会に働きかけてまいりたい旨の答弁をいただいておりました。当然だと思います。  冒頭、この4年間、市教委として、道教委に、当時の教育長も約束してくれたから、どういうことでやってくれましたかということをお聞きしようと思っていましたが、重複することになるのであえてお聞きしません。先ほど出ましたからね。道教委に対してしっかりと陳情しています、要望していますということでした。  そこで、ちょっと違う切り口になるかもしれませんが、私は、高等養護学校というのは、しっかりと社会参加、さらにはご本人が自立できる、そういう力をつけて、そして、一人一人のニーズに応じた教育というものを進めることが求められているのだろうと思います。そのためにも、やはり、養護学校を卒業した後、この生徒の生活を十分見通した就労につながる支援の充実が必要なのだろうと思っております。  そこで、1点目ですが、高等養護学校の既設の今ある学科、ここで何をやっているかというと、要するに、就労など、今申し上げた社会での自立に必要な知識とか技能とか、そういうものを教育目標に掲げているのですね。私はそう認識しています。そういう意味で、実際、高等養護学校の卒業生の方々の進路は今どういう状況になっているのか、就労につながるためにどういう対応をしていらっしゃるのかということを先にお伺いしたいと思います。 ◎西村 指導担当部長  豊明高等養護学校の卒業生の進路につきましては、年によって違いがありますが、平成18年度の卒業生の場合、48名のうち、一般の事業所等へ就職した生徒は16名、33.3%、通所の作業所などの施設等を利用することになった生徒は30名、62.5%、職業訓練校に進学した生徒1名、その他1名となっております。また、職種につきましては、食品加工5名、クリーニング2名、その他流通・サービス業等の職種9名となってございます。  次に、就労につながるためにどのような対応を行っているのかについてでございますけれども、豊明高等養護学校では、就業体験の充実を目指しまして、2年生で2週間の体験的な職場実習、3年生で6週間の将来の就労等につながる実習を実施しております。平成17年度からは、生徒一人一人の卒業後の生活を見据え、社会への移行をスムーズに行うことができるよう、個別の移行支援計画を作成し、進路に関する情報や、生徒や保護者とともに卒業までに取り組む課題や支援内容を明確にしております。また、札幌市の区役所や保健福祉局を初め、労働や福祉の関係機関とも連携を図りながら、教職員が一丸となって職場の開拓に努めるとともに、生活や就労の安定に向け、卒業後も何年にもわたり継続的な指導の充実に努めているところでございます。 ◆高橋功 委員  私は、障がいをお持ちの生徒にとって、就労することがすべてではない、就労することがすべてというふうに考えるのは、これまた一方的だし、いろいろなケースがあるだろうし、親御さんの思いもあるし、就労がというふうには思いません。しかし、やっぱり今のご答弁を伺っていても、今の豊明高等養護学校に設置している学科、事前に資料もちょうだいしているし、私も伺ったことがあるから承知しているけれども、この学科は、必ずしも今のご答弁にあったような就労実態に即しているのだろうかということは考えてみる必要があると思うのだね。クリーニングとか、コンクリート加工とか、木材加工も大事ですよ。それを否定しているんじゃないんです。ただ、少なくとも時代というのは大きく変わっていますね。時代に迎合する必要はないかもしれないけれども、少なくとも、今ある学科が今の時代に、悪いけれども、例えば30年前、40年前にはパソコンがこんなに普及するなんていうことはだれも考えてなかったでしょうし、IT云々ということも、今でこそだれでもある程度聞いたことがあるかもしれません。そういうことなどを考えますと、就労実態に即しているのかなと思うわけです。  もともと豊明高等養護学校は、どちらかというと比較的障がいの軽いお子さんがいるという認識です。私はそうだと思います。確かに、今回の陳情要旨の3番目に、豊明高等養護学校に、比較的障がいの重い子どもを対象とした生活科の設置を要望されています。直接これとは関係ないかもしれないけれども、今、私が申し上げたような観点からいけば、やっぱりそういった障がいが比較的軽いとは言っても、さまざまな子どもたち、生徒たちの実情に応じた、何というか、学科の見直しを私は考えるべきだろうと思うし、考えられていいと思うんだね。  そういう中で、この陳情要旨ももう少し検討の余地があるかないかということもまた考えていかなければならない。そういうことが必要になってくると思うのですね。かたくなに、今ある5学科6学級、これがだめだと言っているんでないですからね、誤解のないように。これは意味がないとかということを申し上げているんではなく、やっぱり、今の子どもたちの教育内容、学科の見直しということを考えた方がいいのではないかと、十分な自立ということを支援するという立場から言ってもですよ。  そんなことで、今、教育委員会として、市教委として、豊明高等養護学校の教育内容、学科の見直しを含めて、どういうふうな見解をお持ちなのか、この点を伺ってみたいと思います。 ◎西村 指導担当部長  豊明高等養護学校の教育内容や学科の見直しに関してどのように考えているのかということについて、私の方からお答えいたします。  ご指摘にありましたように、近年の産業構造、経済状況の変化等を反映いたしまして、卒業後の進路が多様化している現状はございます。このことから、豊明高等養護学校では、生徒の多様なニーズや新たな職域への対応を図るために、教育内容や方法等のあり方につきまして内部検討が進められております。  教育委員会といたしましても、学校での検討とあわせて、就労の促進につながるよう、今後とも必要な検討を進めてまいりたいというふうに考えております。 ◆高橋功 委員  ぜひ、冒頭に申し上げました、私の前の2人の委員もおっしゃっておりましたが、やはり、5万人の方々を超える署名を添えた陳情の重みということ、もちろん、今すぐできること、できないこと、いろいろあるのかもしれませんけれども、やはり、普通に考えた意味では、札幌市内の知的障がいをお持ちの子ども札幌市内に通えるということは、いろいろなことを抜きにしても考えていかなければならない。この立場からいっても、今、伺った学科の見直しということも柔軟にお考えになっているやに私は受けとめるので、ぜひ、今言った陳情の趣旨ということをしっかり受けとめていただきたいということを最後に申し上げて、終わりたいと思います。 ◆村上仁 委員  私からも、簡潔に、何点か質問させていただきたいと思います。  先ほど、陳情者の方から、札幌圏で定員を超える志願者が増加している、このことによって不合格の子どもたちが出ている状況について報告されました。とりわけ、障がいの重たい子どもほど遠方の学校に行かざるを得ないという状況は、まさに深刻な事態だと思います。  そこで、質問ですが、2007年度の道内の高等養護学校の受験者数のうち、1次募集の不合格者が32名であったと聞いております。そのうち、札幌市の生徒は何名なのかについてお示しいただきたいと思います。  また、過去5年間の市立豊明高等養護学校の受験者数及び不合格者数についてもお示しいただきたいと思います。 ◎西村 学校教育部長  まず、1点目の平成19年度の高等養護学校受験者のうち、1次募集で不合格となった者は何人かということでございます。1次募集で不合格となった生徒は全道で32名おりますが、そのうち札幌市の生徒は5人となっております。  2点目でございますが、過去5年間の豊明高等養護学校の受験者数及び不合格者数についてお答えします。  まず、受験者数につきましては、平成15年度は42名、平成16年度は50名、平成17年度は35名、平成18年度は50名、平成19年度は57名となっております。  次に、不合格者についてでございますが、各年度とも募集定員は48人であり、平成16年度、平成18年度、平成19年度は募集定員を上回る受験者がおりましたけれども、これらの年度を含め、過去5年間において不合格者はおりません。 ◆村上仁 委員  札幌市で5人の生徒が現実に不合格になっているということです。行政あるいは学校の絶対的なサポートを必要としている障がいのある子どもたちが、現実に不合格になっているわけです。  そこで、質問ですが、この不合格となった生徒たちの最終的な学校の進路について伺いたいと思います。  さらに、2003年度の高等養護学校の整備・充実等を求める陳情審査の中で、日本共産党として、豊明高等養護学校生活科を新設してほしいということを要望したところですが、やはり、市としては豊明高等養護学校生活科を新設していく努力が求められていると思うのです。新設に当たり、この間、どのような課題があるのかということについて、調査した結果なども含めてお示しいただきたいと思います。 ◎西村 学校教育部長  まず、1点目の1次募集で不合格者となった生徒5名についてでございますが、この5人につきましては、最終的に、いずれも市内及び道内の高等養護学校及び養護学校の高等部の方に合格いたしております。  2点目の豊明高等養護学校生活科を設置することについてどのような課題があるかということでございます。豊明高等養護学校は、障がいの比較的軽い生徒の社会的自立を行うことを目的として設置していることから、これに加えて教育の目標や教育の内容が異なる生活科の教育を行うためには、まず教室の確保に加えまして、既に設置されている学科の作業棟とは異なる独自の作業棟が必要となります。しかしながら、豊明高等養護学校の施設、敷地には新たな作業棟などを増設するスペースがなく、生活科の教育に必要な施設を整備することが困難な状況にございます。 ◆村上仁 委員  過去5年間に市立豊明高等養護学校では不合格の子どもがいないということであります。  そして、一つ伺いたいのは、不合格の5名の生徒のうち、4名が市内の高等養護学校に2次募集で進学され、1名は道内ということですが、その道内の進学先、学校名がわかればお知らせいただきたいと思います。 ◎西村 学校教育部長  これについては、1名のことでありますし、個人情報に触れますので、ここでは控えさせていただきたいと思います。 ◆村上仁 委員  市立豊明高等養護学校において定員をオーバーしても合格者を出しているという点では、市の努力として一定の評価ができるというふうに思うのです。ただ、同時に、生徒たちや教職員への負担という点では危惧される事態でもあると思うのです。  そういう中で、来年度、豊明高等養護学校に1学級増となることは一つの大きな前進だと言えると思います。しかし、札幌市で受験しても不合格になり、現実に道内の高等養護学校に行かざるを得ないという子どもが1名いたということですから、先ほどの陳情で、障がいの重い子どもが遠方の学校に行かざるを得なくて大変苦労している実態について報告もございました。そして、北海道の圧倒的な人口が集中している政令都市の札幌市で、やはり生活科を有する高等養護学校の新設は急務であると思うわけでございます。答弁の中で、市立の豊明高等養護学校は、新たな作業棟を増設するスペースの関係で困難だということでした。先ほど宗形委員からも要望として提出されておりますけれども、私も、まず、市として、さらに実態調査を深めることと、道との協議を進めながら、生活科の新設を進めることを強く求めることが必要だと思います。  ただ、現実に、来年度はどうするのだということでは、一人も遠方の学校に行かなくても済む状況をつくり出すために、まず努力できることをする必要があると思うのです。そういう点では、今、札幌市は少子化が進む中で市立の小学校や中学校の学校規模の適正化を進めることを提案しておりますけれども、一方では、学校で空き教室という問題が生じていて、いわゆる統廃合を進めようとしているわけです。そういう市立の小学校や中学校の既存の空き教室や施設を有効に活用していくことは、大きなお金も体制もかからなく、すぐに実現可能なことだと思うのです。新しく学校をつくるということであれば、20億円、30億円というお金もかかります。そういうことで、市として、まず既存の施設を利用することを鋭意検討していただくように私からも強く要望させていただきまして、質問を終わらせていただきます。 ◆佐藤典子 委員  私からも、質問させていただきたいと思います。  本当に5万人を超える方の署名を添えてという重い陳情の内容であると受けとめておりまして、ぜひ、前向きにともに考えていきたいと思っております。  この陳情趣旨の下に理由があって、この二つ目にも書かれておりますが、近年の傾向として、知的障がい者を対象とした高等養護学校へ通常学級からの軽度発達障がいの子どもたち志願者が増加している、そして、教育機関の受け入れ整備が不十分なため、受け入れ先のほとんどを高等養護学校が担っている、中学校特別支援学級在籍の子どもたちが進学を希望しても普通校に入学できない状況があるという指摘をされている箇所があります。いろいろな方からこういうお話をたくさん聞くわけですが、私はこの実態について伺いたいと思います。  現状において、通常学級から、いわゆる発達障がいの子どもさん方の高等養護学校への志願はどういうふうに行っているのか、把握しておられる中で伺いたいと思います。  それからまた、特別支援学級在籍の子どもさん方への進路指導の状況はどういうふうにされているのか、その点についてまず伺います。 ◎西村 指導担当部長  1点目の通常学級からの発達障がいの子ども志願者はどのようになっているのかについてお答えいたします。  通常の学級からの高等養護学校志願者は、平成17年度は16人、平成18年度は25人であり、そのうち、豊明高等養護学校につきましては、平成17年度及び平成18年度はともに11人となっております。これらのうち、発達障がいのある生徒が何人であるかにつきましては、現状では、通常学級からの高等養護学校志願者の発達障がいの有無を把握することは極めて困難であるため、教育委員会としては実態を把握するには至っておりません。  次に、特別支援学級在籍の子どもたちへの進路指導の状況についてでありますが、各中学校では、1年生から本人や保護者が考えている進路の意向等についての把握を行っており、2年生の後半では希望する学校の見学を行い、3年生では希望する学校での教育相談を受けるなどして、みずからの特性に合った進路を選択するよう指導しているところであります。加えて、保護者に対しまして、前年度の受験状況等の情報提供を行うなど、在学期間を通して、保護者と学校の連携のもと、子どもの特性に応じ、本人の意向を大切にしながら進路指導を進めているところであります。 ◆佐藤典子 委員  今、その状況を伺い、豊明養護への進学も17年度、18年度は11人ずつあったことも伺いました。それから、親御さんと子どもをあわせて、本人の希望を大切にしながら進路指導を行っておられるということであります。  私がいただいた星置養護と札幌高等養護の資料ですが、平成18年度、2006年度、小学校6年生が10人だったのが、2007年度は23人になっている星置養護の中学校入学の状況があります。それから、中学3年のとき10人だったのが高等部に行くときは14人ということで、市内でもそこを選んで入られる方がいるという状況です。それから、札幌高等養護も、小学校6年生のクラスが、平成18年には11人だったのが中学1年のときには24人と、入学される方が多い。それから、18年度は、中学3年のときに19人だったのが高等部の1年生のときは29人というふうに、進学を選択して入られている方もかなりいるということで、実際には本当に教室もないような非常に厳しい状況であることも伺っております。そうした中で、本当に近くの学校を選んでいける状況をどういうふうにつくっていくかということは、私たちも一生懸命考えなければならないことだと受けとめています。  そうした中で、本市においては、この間、高等学校教育改革推進計画というものを立て、また、全国に先駆けて2003年3月に特別支援教育基本計画を策定して特別支援教育に取り組んでいます。
     そこで、高等学校における特別支援教育というものをどのように位置づけて取り組んでおられるのか、その点を伺いたいと思っています。それから、こういう状況は想定できたのではないかということも考えられるのですが、実際の高校での特別支援教育に対する取り組みについて具体的に伺いたいと思います。 ◎西村 指導担当部長  高等学校における特別支援教育をどのように考え、取り組みを進めてきたのかというご質問だったかと思います。  札幌市におきましては、札幌市立高等学校教育改革推進計画に基づき、平成15年度から市立高等学校改革を進めているところであり、すべての市立高等学校が共通に取り組む施策の一つといたしまして、特別支援教育にもかかわってカウンセリング体制の充実に努めてきたところでございます。具体的には、スクールカウンセラーの配置の充実を図るとともに、カウンセリング推進委員会を設置いたしまして、アスペルガー障がいのある生徒についての事例検討会の開催や、札幌市精神保健福祉センター、通称札幌こころのセンターでございますが、そことの協力による思春期の精神病性障がいや発達障がいに関する専門研修の実施など教員研修の充実を図ってまいりました。また、現在、特別に支援が必要な生徒が在籍する学校におきましては、カウンセリング推進委員や学級担任が中心となり、必要に応じてスクールカウンセラーや札幌こころのセンターとも連携しつつ、校内で支援会議を開催し、具体的な支援を行っているところでございます。  今後につきましては、引き続き、研修内容の充実に努めるとともに、カウンセリング推進委員会での取り組みなどを通しまして、各学校における特別支援教育の推進体制の充実を図ってまいりたいと考えております。 ◆佐藤典子 委員  高校に関しましては、今年度から特別支援教育を本格実施しましたけれども、小・中学校においてはこれまでも特別支援の巡回相談員とかいろいろな取り組みが進んでいる中で、今後、高校の充実もさらに進めていただきたいと思っております。  引き続きまして、北海道では、先ほどから出ておりますように、定員枠を札幌市、札幌近郊で40名の増員ということで、豊明高等養護学校においても、定員枠は8名の増という適正配置計画が示されているところです。  しかし、これは、根本的な解決にはなっていないというふうに私も考えるわけです。今、札幌においては、人口189万人都市で高等養護学校が2校ということです。それから、全体としても養護学校は4校しかないということですね。これに比べまして、京都などは7校、大阪、北九州は8校、横浜では10校、新潟などは4校となっております。札幌と北海道の役割分担といいますか、先ほど設置義務はどこがどうなのかというお話がありましたが、こうした中でも、今お話が出ております何ができるのかという方向性の中でぜひ前向きに考えていただきたいと思っております。  そこで、受け入れの拡充としてですが、例えば間口減少となるクラスがあります。市立の高校ではなく、北高、東高とかで今年度も1間口減ということが打ち出されておりますけれども、そうしたクラスなども大いに利用して、札幌高等養護学校豊明高等養護学校のサテライト機能を持たせるようなクラスの設置はできないのか。それから、先ほど出ておりましたが、大通に新設される新しい定時制に新しく設置はできないけれども、そういう機能を持たせたものはできないのかというふうに思うわけです。少しでも前向きにそういうことに取り組んでいただきたいと思いますが、それについてはいかがか、伺いたいと思います。 ◎西村 学校教育部長  発達障がいの子どもを含めた受け入れ拡充の必要ということについてでございます。  まず、高等養護学校志願者につきましては、先ほど来申し上げましたように、今後の志願者数を中長期にわたって正確に把握することはなかなか難しいものがありますが、ここ数年は、少子化による生徒数減少傾向が見られる中で、特別支援学級在籍者数はふえる傾向にあります。その多くが、これも先ほど申し上げましたように、高等養護学校への進学を希望していることから、高等養護学校における受け入れの拡充はぜひ必要だというふうに考えております。  したがいまして、今、委員から幾つかの具体的な方策をいただきましたけれども、そういった方策を含めまして、どのような手法が可能かについて、北海道教育委員会と協議しながら、さまざまな視点から課題の解決に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。 ◆佐藤典子 委員  要望です。  今回の陳情の内容は、本当に、札幌市だけではなくて、北海道との情報の共有、それから、意見交換を欠かせないということはもう言わずもがなであります。この重要な課題に対して、先ほども陳情の方がおっしゃっておられましたけれども、同趣旨の請願が北海道議会にも出されているということです。それから、先ほども、北海道は翌2008年度の配置計画も出したということですが、単年度ということではなく、また、今年度中には長期的なビジョンに基づいた基本方針ができるということでありますけれども、本当にしっかり立てていただきたいと思っております。そういう部分では、この間においても、札幌市の方からも何度も強く要望していただきたいと思っています。そういう中で、設置義務がどちらにあるとかないとかではなくて、本当に、ともに子どもの学ぶ権利を保障し、育ちを支援していくという観点でさらに連携を深めて取り組んでいただきますよう、生活科なども含めて全体の取り組みが充実することを求めて、質問を終わらせていただきます。 ○谷沢俊一 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○谷沢俊一 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  それでは、本陳情の取り扱いについてお諮りいたします。  取り扱いは、いかがいたしますか。  (「継続」と呼ぶ者あり) ○谷沢俊一 委員長  継続審査の声が出ております。  それでは、陳情第8号を継続審査とすることにご異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○谷沢俊一 委員長  異議なしと認め、陳情第8号は、継続審査と決定いたしました。  以上で、委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午後2時20分...