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平成19年出資団体改革調査特別委員会−07月12日-記録

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  1. 札幌市議会 2007-07-12
    平成19年出資団体改革調査特別委員会−07月12日-記録


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    平成19年出資団体改革調査特別委員会−07月12日-記録平成19年出資団体改革調査特別委員会  札幌市議会出資団体改革調査特別委員会記録            平成19年7月12日(木曜日)       ────────────────────────       開 会 午前10時1分 ○大嶋薫 委員長  ただいまから、出資団体改革調査特別委員会を開会いたします。  報告事項でありますが、福士委員からは欠席する旨、堀川委員からは遅参する旨、それぞれ連絡がありました。  議事に先立ち、一言、ごあいさつを申し上げます。  さきの本会議において、本調査特別委員会の委員長を務めることになりました。  既に、改革プランに沿った取り組みが行われておりますが、この出資団体改革の本旨は、基本的にはやはり市民サービスの向上というところにあると思っております。  委員諸氏の皆さん、そしてまた理事者の皆さん、闊達な論議の中で本特別委員会の目的をしっかりと果たしていくための役割を担っていきたい、このように考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。  ありがとうございます。(拍手)     ―――――――――――――― ○大嶋薫 委員長  それでは、議事に入ります。  最初に、副委員長の互選についてお諮りいたします。  ご発言はございませんか。  (長谷川委員「委員長」と呼び、発言の許可を求む) ◆長谷川衛 委員  副委員長指名推選の動議を提出いたします。  副委員長には、井上ひさ子委員を推薦することの動議であります。 ○大嶋薫 委員長  ただいまの動議のとおり、井上ひさ子委員を副委員長とすることにご異議ございませんか。
     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○大嶋薫 委員長  異議なしと認め、副委員長には井上ひさ子委員が選任されました。  それでは、井上ひさ子副委員長、ご着席の上、就任のごあいさつをお願いいたします。 ○井上ひさ子 副委員長  ただいま副委員長に選任をいただきました井上でございます。  改革プランの具体的な提案もされておりまして、この1年間、これに基づいて活発な議論が進んでいけるように、委員の皆様、それから理事者の皆さんのご協力をいただきまして、大嶋委員長と力を合わせていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手) ○大嶋薫 委員長  次に、理事制の設置についてお諮りいたします。  委員会の効率的な運営のため、理事制を設置することにご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○大嶋薫 委員長  異議なしと認め、理事制を設置することといたします。  それでは、各会派から、順次、理事の氏名を通告願います。  (「民主党・市民連合・長谷川 衛委員、自民党・宗形雅俊委員、公明党・三浦英三委員、共産党・岩村米子委員市民ネットワーク北海道・坂 ひろみ委員」と呼ぶ者あり) ○大嶋薫 委員長  それでは、理事は、民主党・市民連合・長谷川 衛委員、自民党・宗形雅俊委員、公明党・三浦英三委員、共産党・岩村米子委員市民ネットワーク北海道・坂 ひろみ委員の以上5名と決定させていただきます。  次に、本委員会の運営方針についてお諮りいたします。  運営方針については、先般、理事予定者会議を開催し、各理事のご了解をいただいているところですが、本日、お手元に配付しております原案のとおり、まず、本市の出資団体改革進捗状況についての調査として、札幌市出資団体改革プラン進捗状況について把握し、団体共通の改善点や市全体の改革推進のあり方などについて検証いたします。また、本市出資団体の今後のあり方についての調査として、出資団体が直面する環境の変化を踏まえ、札幌市出資団体改革プランに盛り込まれた事項以外の課題や問題点について調査をいたします。  運営方針については、原案のとおりとすることにご異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○大嶋薫 委員長  異議なしと認め、そのように決定いたします。  なお、運営の詳細については、理事会にご一任願います。  次に、本市の出資団体について及び札幌市出資団体改革プラン進捗状況についてを一括議題とし、資料に基づき、理事者より説明を受けます。 ◎阿部 市政推進部長  初めに、本市の出資団体についてご説明をさせていただきます。  資料1をごらんいただきたいと思います。  こちらは、本市の出資団体の一覧表となっております。  出資団体数は、昨年11月に出資団体等調査特別委員会が開催された時点では100ありましたが、現在は4団体減少して96となっております。表の左側の指定団体の団体数は、昨年11月の時点では、表の一番上に見え消しで示しましたとおり40ありましたが、その後、3団体減少して、現在は37となっております。3団体減少は、いずれもことし4月までに実施した統廃合によるもので、一つ目は、表の左下に赤色で見え消しにしております札幌道路維持公社の廃止、二つ目は、表の左側に黄色で示してあります札幌市健康づくり事業団と札幌市スポーツ振興事業団の統合、三つ目は、表の中段から下段にかけて水色で示しました札幌市芸術文化財団札幌彫刻美術館の統合でございます。  次に、表の右側の非指定団体についてですが、昨年11月には60ありましたが、1団体減少して、現在は59となっております。減少した1団体は、表の右下に緑色で見え消しにしております札幌テレビ放送で、ことし3月に出資引き揚げにより、出資団体から外れております。  続きまして、札幌市出資団体改革プラン進捗状況についてご説明いたします。  資料2をごらんいただきたいと思います。  私からは、人的関与財政的関与及び資金運用を除いた部分をご説明させていただきます。人的関与につきましては職員部長財政的関与及び資金運用につきましては財政部長からご説明させていただきます。  この資料は、出資団体を所管する各局から提出された改革プラン進捗管理シートに基づいてプランの進捗状況を概要版として取りまとめたものでございます。  それでは、資料の説明に入りますが、その前に資料の中に出てくる記号についてご説明いたします。  資料1ページ目の上から二つ目の白丸の取り組み内容をごらんいただきたいと思います。  四角い枠のところに書いてありますとおり、資料では項目ごとの進捗状況を記号にてお示ししております。○は目標達成済み、△は実施中、―は取り組み終了であり、所管局による評価を示しております。このうち、―の取り組み終了とした項目は、例えば事業改善を目標にしたが、事業自体が廃止になってしまったなど、取り組みを終了せざるを得なくなったものでございます。  それでは、進捗状況についてご説明いたしますので、資料1ページ目の中ほどにあります1 団体の統廃合等をごらんいただきたいと思います。  (1)の廃止でございます。  改革プランでは3団体を廃止することとしておりました。このうち、札幌道路維持公社につきましては、予定どおり、平成18年度末をもって廃止いたしました。  次に、(2)の統合でございます。  改革プランでは、4組8団体の統合を取り組み項目としておりました。このうち、(2)の統合については、表の1番目の札幌市健康づくり事業団と札幌市スポーツ振興事業団が、予定どおり、平成19年度当初に統合し、さっぽろ健康スポーツ財団となりました。また、表の4番目の札幌市芸術文化財団札幌彫刻美術館につきましても、予定どおり、平成19年度当初に統合を実施したところであります。  次に、2ページをごらんください。  (3)の事務局統合でございます。  改革プランでは、札幌市体育協会及び札幌市スポーツ振興事業団の1組2団体の事務局統合を目標としておりましたが、予定どおり、平成19年度当初に事務局統合を実施したところでございます。  次に、2 事業の廃止・見直し等についてでございます。  (1)の事業の廃止を行うものをごらんください。  改革プランでは、表にございます3団体の3事業につきまして廃止することを目標としておりました。これら3事業については、これまでにいずれも廃止し、目標を達成してございます。  次に、(2)の今後の方向性の検討を行うものについてでございます。  改革プランでは、表にございます三つの取り組み項目のとおり、施設や事業のあり方について検討することとしております。現在も、これら3項目につきましては、いずれも検討を進めているところでございます。  続いて、3ページでございます。  上段にございます(3)をごらんください。  改革プランでは、(1)(2)以外に46事業の見直し目標を掲げておりました。主な事業の表をごらんください。46事業のうち、目標達成済みは、進捗状況が○で示されております札幌国際プラザ札幌道路維持公社の2事業となっております。実施中は、進捗状況が△で示されております札幌市中小企業共済センターや札幌市芸術文化財団の事業を例とする39事業となっており、今後、さらなる事業の改善に向けて継続的に見直しに取り組むこととしてございます。  なお、進捗状況が―で示されております札幌国際プラザやさっぽろ健康スポーツ財団の事業を例とする5事業につきましては、事業を取り巻く状況の変化等により団体の事業を廃止し、取り組みを終了いたしてございます。  次に、3 事業の担い手の見直し等についてでございます。  4ページをごらんください。  (1)のア 再委託による事業実施方法を見直すものでございます。  これは、改革プラン事業実施方法を見直すとした項目でございまして、表にまとめてございます。札幌総合情報センターの2事業は実施中となっておりますが、札幌道路維持公社の3事業及び札幌市下水道資源公社の1事業につきましては、市から民間事業者に直接委託することとし、目標を達成してございます。  次に、イ 再委託による事業実施方法を検証するものでございます。  改革プランでは、事業実施方法を検証するとした項目でありますが、4ページから5ページにかけまして表にまとめてございます。目標とした4事業のうち、5ページの上から2番目に示しております札幌市下水道資源公社の1事業につきましては、市が直営で実施し、工事を市から民間事業者へ直接発注することとして目標を達成しております。他の3事業につきましては、引き続き検証を続けているところでございます。  次に、(2)民間事業者等他の担い手による事業実施の可能性の検討と実施についてでございます。  改革プランでは、検討を行うものとして17事業を掲げました。5ページから6ページにかけての主な事業の表をごらんください。  17事業のうち、担い手を変更した事業は、進捗状況を○(変更)としている札幌市環境事業公社や札幌市下水道資源公社を例とする4事業でございます。検討の結果、従来どおり、団体で実施することとした事業は、進捗状況○(継続)としております札幌市環境事業公社及び札幌市防災協会の2事業でございます。実施中は、進捗状況を△としておりますさっぽろ健康スポーツ財団及び札幌市水道サービス協会の事業などを例とする10事業であり、引き続き検討を進めております。また、6ページ上段の表において進捗状況を―としておりますさっぽろ健康スポーツ財団の1事業につきましては、団体が行っていた事業が廃止となったため、取り組みを終了しております。  次に、6ページの(3)指定管理者制度の導入についてでございます。  指定管理者制度につきましては、平成18年度から本格的に導入しているところでありまして、現在は13団体が282施設を管理してございます。 ◎板垣 職員部長  私からは、6ページ以降の市の人的関与の見直しの部分につきましてご説明をさせていただきます。  6ページの中段の枠にくくってありますとおり、取り組みポイントといたしましては、四つのポイント人的関与の見直しを進めてまいりました。  まず最初に、(1)団体職員への市職員の派遣の引き揚げについてでございます。  6ページから7ページにかけまして、団体別の進捗状況の一覧表が載っております。7ページの一番下の段の合計欄をごらんいただきたいと思いますけれども、対象となりました25団体の平成17年4月1日現在の派遣職員は182名おりましたが、平成22年4月1日まで95名を引き揚げるという計画を立てておりました。平成19年4月1日までの引き揚げ数としては、既に63名引き揚げておりまして、ことし4月1日の派遣職員数としては119名という形になっております。  次に、8ページをごらんいただきたいと思います。  団体の常勤職員への再就職及び市職員の派遣の見直しでございます。  表の右側に進捗状況を示しておりますけれども、5番目の環境事業公社を除きまして、目標達成済みとなっております。表の一番下の合計欄に示しておりますとおり、16人削減の目標に対しまして、平成19年7月1日までに15人の削減という形になっております。  (3)再就職の透明性を確保する仕組みの構築ということでございます。  9ページ上段にフロー図が載っておりますけれども、平成18年4月以降の就職者を対象といたしまして、既に取り組みを実施しているところでございます。  最後に、(4)市長・副市長の団体非常勤役員の兼務の見直しでございます。  9ページの中ほどの表にもございますとおり、7団体ですべて兼務解消を目標としておりましたが、すべて達成をしているという状況でございます。 ◎若林 財政部長  私の方からは、5 市の財政的関与の見直しについてご説明を申し上げたいと思います。  9ページの一番下の取り組みポイントという枠の中で、黒い四角で4点示しておりますが、このうち一番下の四角に書いてありますとおり、平成19年度予算上で約30億円の効果を見込んでおります。  10ページをごらんください。  内訳を見ますと、(1)人的関与の見直しによる効果額が2億4,100万円、(2)その他の見直しによる効果額が27億9,000万円となっております。このうち(2)についてでございますが、ア 補助金・委託料の見直しとしては、札幌総合情報センターの4,600万円、札幌市環境事業公社の4,800万円の見直しを初めとして、表のとおりの効果額となっております。  なお、アスタリスクのついた金額は、下にも書いてございますが、基本的に再委託方式を市の直接発注方式に改めるもので、市の歳出削減に直接寄与するものではございません。  次に、イ 貸付金・交付金の見直しでございますが、貸付金について団体の収益状況などを勘案しながら、札幌市土地開発公社の5億5,000万円、札幌エネルギー供給公社の5億円などを見直したほか、交付金の減額をいたしました。  次に、11ページをごらんいただきたいと思います。  ウ その他の見直しでは、札幌総合情報センターへの貸地料減免廃止によりまして、400万円の効果額となっております。  次に、6 資金運用でございます。  団体の資金運用については、安全・確実な資金運用の指導と資金運用状況報告内容の充実により、適正な資金運用について継続的な指導・監督に努めているところでございます。 ◎阿部 市政推進部長  引き続きまして、7 その他の取り組みでございます。  まず、(1)の外部監査の導入による団体経営の透明性の確保についてでございます。  改革プランでは、出資団体の中で、国からの通知等により定められた一定規模の要件に該当し、外部監査導入の対象となる25団体について、外部監査の導入を目標といたしました。これまでに21団体で導入済みとなっております。また、導入していない4団体のうち3団体は、平成21年度までに外部監査を導入する予定でございます。残る1団体につきましても、導入に向けて検討を進めているところでございます。  次に、(2)インターネットを利用した情報公開の推進についてでございます。  改革プランでは、改革プランの対象である全団体につきまして、インターネットによる情報公開の推進に取り組むことといたしました。各団体において、ホームページを開設し、団体の業務や財務諸表に関する情報を積極的に公開しているところでございます。  次に、(3)出資団体プロパー職員の雇用についての配慮についてでございます。  改革プランでは、出資団体の統廃合に当たって、出資団体プロパー職員の雇用に不安が生じないように最大限の配慮することを目標といたしました。今回の廃止あるいは統合の実施に当たって、団体のプロパー職員事業継承あるいは統合後の団体に採用されております。今後も、統廃合に当たっては、出資団体プロパー職員の雇用に不安が生じないように最大限の配慮をしてまいりたいと存じます。  次に、(4)団体運営に関する取り組み等についてでございます。  改革プランに掲げたその他の23項目についてでありますが、それぞれ取り組みを進めており、主な取り組みを12ページの上段にございます表のとおりまとめております。  次に、12ページの8 今後の改革プランの推進についてでございます。  出資団体改革を外部の専門的な視点でモニタリング、継続的な点検、評価をするため、平成18年度に札幌市出資団体点検評価委員会を設置してございます。  まず、(1)委員会の役割ですが、主に改革プラン進捗状況と団体のあり方や経営改善について点検、評価を行い、それらの結果に基づいて提言をまとめ、市に提出していただきます。  委員には、(2)の表にございますように、宮脇委員長を初めとして、昨年に引き続きまして3人の方に就任をしていただいているところでございます。  次に、(3)平成18年度の取り組みですが、20団体を対象にヒアリングをするなどして審議を重ね、点検、評価の結果を取りまとめ、11月に市に提出していただきました。この中で、改革プランが具体的な行動計画、工程表の内容となっていないと指摘されましたことを踏まえまして、市では、ことしの3月に、札幌市出資団体改革プランの平成19年度の具体的な行動計画、いわゆるアクションプランを策定し、より詳細な取り組み内容やスケジュールなどを公表いたしました。  最後に、(4)平成19年度の取り組み予定ですが、昨年度とほぼ同様にヒアリングを実施し、審議を重ね、秋には報告書を市に提出していただくことになってございます。 ○大嶋薫 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆長谷川衛 委員  出資団体改革にかかわって、既に膨大な資料をいただいておりましたので、我が会派としても何回かにわたって議論を重ねてまいりました。質疑内容が多岐にわたりますが、時間の関係もありますので、私からは基本にかかわる2点について質問したいと思います。その一つは、市民サービスの向上、もう1点は民間活用について、この2点に絞って質問したいと思います。  まず初めに、市民サービスの向上について伺います。  今回の出資団体改革プラン進捗状況は、今、理事者の方々から説明がありましたし、既にたくさんの資料をいただいておりました。これらを見る限り、全体としては順調に取り組みが進められていると私たちは考えております。特に1団体の廃止、2組4団体の統合、人的関与財政的関与の見直しなど、困難な目標であったと思われる取り組みにつきましても、市長のリーダーシップのもと、着実に取り組んでおり、我が党としても大きな成果が上がっていると評価をしております。また、効率性の向上やコストの削減等の観点から、多くの取り組みがされていることにも評価をするものであります。  出資団体の改革に取り組む際には、経費節減といった視点は、札幌市の財政状況を考慮するともちろん重要な取り組みであることは言うまでもありません。しかしながら、市民の視点に立って考えると、団体の統廃合といった、ハード面の取り組みだけではなくて、市民サービスの向上というソフト面の取り組みがあって、初めて出資団体改革の効果を実感できると考えております。
     そこで、一つ目の質問ですが、市民サービスの向上について具体的にどのように取り組んでいるのか、事例があれば、事例も含めてお伺いしたいと思います。  次に、民間活用に関する基本的な考え方について伺います。  市では、改革プランに基づき、事業の担い手について見直しが進められており、既に一部の事業については出資団体から民間事業者へ担い手の見直しを行っていることは承知しております。出資団体改革において事業の担い手の見直しを進めることは重要であると考えますが、出資団体にゆだねている事業の中には公的な意義や福祉的要素が非常に強いものもあり、利用者からすれば、サービス水準の低下を招くおそれもあることから、あらゆる事業を民間事業者にゆだねるということには不安を感じざるを得ません。  そこで、二つ目の質問ですが、民間活用に関する基本的な考え方を伺いたいと思います。 ◎阿部 市政推進部長  まず、1点目の市民サービスの向上について具体的にどのように取り組んでいるかというご質問でございます。  各出資団体におきましては、出資団体改革プランに基づきましてさまざまな取り組みを行っております。例えば、具体的に申しますと、札幌振興公社が管理しておりますウィンタースポーツミュージアムにおける総合案内所の開設や金曜、土曜の夜間営業、それから、札幌市環境事業公社が管理運営しております大型ごみ収集センターにおける土・日受け付けの実施、3番目としては、札幌市芸術文化財団が管理運営しております彫刻美術館の冬季の開館時間の延長、4番目としては、札幌市中小企業共済センター福利厚生事業におけるアンケートによる利用者ニーズの把握、そして、各団体のインターネットホームページにおける情報提供の充実、こういった形で取り組みを行っております。今後につきましても、より一層の市民サービスの向上に努めてまいりたいと考えてございます。  続きまして、2点目の民間活用に関する基本的な考え方についてお答えをいたします。  少子高齢化など社会構造の変化や市民ニーズが多様化する中で、公共サービスの担い手を見直し、民間企業やNPO、地域住民など多様な主体が公共サービスを担っていく社会を構築していく必要があると考えております。公共サービス全般につきまして、不断に見直しを行い、民間が担えるものは民間にゆだね、行政は行政でなければ対応できない領域に重点的に経営資源を投入してまいりたいと考えてございます。  出資団体が担っている公共サービスにつきましても、この考え方の例外ではございません。したがいまして、これらにつきましても、委員のおっしゃるサービス水準の確保についても十分配慮しつつ、民間が担うことができる可能性について検討してまいりたいと考えてございます。 ◆長谷川衛 委員  今、1点目の市民サービスの向上について具体的に幾つかのお話がありました。  ここは、基本的に本当に重要な部分だと思うわけですね。より一層、市民サービスの充実という観点を常に前面に押し出しながらやっていただきたいと思うわけです。  二つ目の民間活用についてでありますけれども、行政がやらねばならないものは行政で、民間にゆだねられるものは民間にゆだねてまいりたいという今のお話でしたが、民間にゆだねる事業をどう選定するかということは大変難しいことではないかなというふうに思うんですね。  そこで、端的に質問いたしますけれども、市は、今後どのように民間活用の推進を図っていこうとしているのか、もう少し具体的に質問したいと思います。 ◎阿部 市政推進部長  今後の民間活用の推進についてでございます。  札幌市におきましては、これまでも民間活用の推進や事務事業の見直しを行いまして効率的な市政運営に努めてきたところでございます。今後の民間活用の推進に当たりましては、まず、現在の行政の事業領域とかサービスの担い手などについて検証することが必要となってまいります。そこで、市では、市のすべての事務事業について事業仕分けを行いまして、行政、民間のいずれが担うべき事業かを見きわめてまいりたいと考えております。また、ことしの秋に新たに策定いたします行財政改革プランの中に民間活用を推進するための基本的な指針を盛り込みたいと考えておりますので、その指針に基づき、民間活用を推進してまいりたいと考えております。 ◆長谷川衛 委員  状況については一定程度理解をするわけですが、最後に、要望を一つさせていただきたいと思います。  今、理事者から説明がありました行財政改革プランというものを秋からいよいよ具体的に進めるという話でしたけれども、民間活用を推進するための基本的な指針の作成に当たって、費用対効果、それから、経費効率だけを考えるのではなくて、民間活用による市民サービスの低下が決してないように、やはりしっかりと取り組んでいただきたい。先ほどもお話ししましたけれども、既にもう具体的な取り組みが進められておりますが、より広範囲に、市民がよかったと言えるような見直しといいますか、そこを切に要望しまして、私からの質問を終わります。 ◆宗形雅俊 委員  まず、出資団体改革プランについて、平成17年度に策定されて以来、今年度は3年目に入っておりますけれども、進捗状況の公表も今回で2回目ということでございますが、本日の進捗状況のご説明を聞いていますと、私はずっと民間企業におりました関係上、どうも改革にスピード感が欠けているなと。先ほど長谷川委員からは順調という言葉でございましたけれども、私は民間に28年間おりまして、会社で仕事をしている人間は常にスピードと効率ということを思うのですけれども、そういう印象を持たざるを得ません。  確かに、統廃合の目標の一部については、目標年次どおりに達成、そして終了しております。しかしながら、その他の統廃合の目標については、目標年次が大分先で、中には、5年後の平成24年度以降を達成目標として掲げているものも多くございます。そうした長期の目標を掲げている項目については、ご説明を聞く限りでは、それほど進捗をしているというふうには思えないわけでございます。  また、例えば外部監査導入についてのご説明でも、法的強制力がないにしても、国からの通知で導入を要請されているにもかかわらず、いまだ実施されていない団体が4団体もあり、そのうち1団体は実施のめどがついていないということでございます。  そこで、質問でございますけれども、市では、現在の改革プラン進捗状況をどのように考えているのか、改めてお聞きしたいと思います。 ◎阿部 市政推進部長  現在の改革プラン進捗状況をどのように考えているかというご質問でございます。  平成18年度までの改革プラン進捗状況については、団体の統廃合とか再委託の見直し、人的関与の見直しなどの取り組み項目予定どおりに目標を達成したものが多く、おおむね順調に進んできていると考えてございます。  しかしながら、事業の見直し、経営の改善などの取り組み項目などにつきましては、昨年度、出資団体点検評価委員会から、目標達成済みとはせずに継続的に取り組むことが必要であるという指摘もなされているところでございます。こうした項目につきましては、同じく点検評価委員会の指摘を踏まえて、ことし3月に策定しました平成19年度の具体的な行動計画、いわゆるアクションプランで年度ごとの目標を明確に示しておりますので、来年度からは、単年度ごとに目標達成度を検証することで改革の進捗状況をよりわかりやすくできるものと考えてございます。 ◆宗形雅俊 委員  改革プランは順調に実施されているということでございますが、この辺は私の認識との違いがあると思います。  既にプラン策定から2年近く経過しているにもかかわらず、当初の予定どおりのプランを実施しているだけという感がぬぐえないと思います。目標を繰り上げた、あるいは前倒しで実施したというご説明は残念ながら聞こえてこなかったということです。また、昨年11月に外部委員から指摘を受けてから年度末まで半年近くあったにもかかわらず、先ほどの進捗状況の説明では、外部の指摘が具体的な改革の効果として結びついたようなご説明もありませんでした。  幾ら実施計画を立てても、スピード感を持って取り組まないと、変化の激しい今の時代を乗り越えることはできないのではないかなと。これは、民間にかかわらず、官民問わず、全く同じでないかなと思います。既に達成している項目もあるわけですから、改革のスピード感を高めるためにも、ここはひとつ、改革プランを抜本的に見直して、新たな改革プランを策定すべきでないかと考えますが、市では改革プランを改定することは考えていないのか、お聞きをしたいと思います。 ◎阿部 市政推進部長  改革プランの改定についてのご質問にお答えいたします。  出資団体改革プランは、平成21年度までを取り組み期間として、市全体が全力を挙げて取り組んでいるところでございます。現在の改革の取り組みの大きな特徴は、いわゆるPDCAサイクルを基本的な改革の進め方とし、Cのチェックの部分については、外部の専門家による出資団体点検評価委員会を設置いたしまして、改革の透明性、客観性を確保しようとしているところでございます。  先ほど申し上げましたとおり、この点検評価委員会からは、昨年度、評価結果を記した第1回目の報告書が出されたところでございまして、市では、この評価結果を踏まえまして、今後は、年度ごとに改革プランの具体的な行動計画であるアクションプランを策定することとしておりまして、単年度ごとに具体的な数値目標などの設定を行った上で取り組みを進めてまいります。このように、PDCAサイクルによる取り組みが機能し始めたところでございますことから、今後とも、年度ごとに策定するアクションプランを生かして、現在の改革プラン取り組みを効率的に進めてまいりたいと考えておりまして、新たな改革プランを策定することまでは考えていないというところでございます。 ◆宗形雅俊 委員  ぜひ、マネジメントサイクルとそのスピード感というものを持って取り組んでいただきたいなと思ってございます。  もう一つ、ちょっと違ったところでご質問したいと思います。  先ほど出資団体改革プラン進捗状況の説明、もしくは拝見させていただいて、ちょっと認識が違うのではないかなと思われる部分がございます。それは、進捗状況の資料の10ページの5の市の財政的関与の見直しについてでございます。この中で、補助金、委託料の縮減につながるような主な取り組みとして、札幌総合情報センター(株)を初め、五つの取り組みが書かれております。その中で、アスタリスクが振られた札幌情報センターの4,600万円、札幌道路維持公社の1億6,900万円、財団法人札幌市下水道資源公社の13億800万円の効果については、当該団体が再委託した業務を本市が民間事業者に直接発注することなどに改めたことによる効果ということでございます。アスタリスクのところに注釈もありました。ただ、本市の歳出削減には直接寄与するものではありません。確かに、出資団体に委託された業務を本市の直接発注等に改めたことにより出資団体財政的関与はなくなるということは理解できますが、今回の出資団体改革の背景となっている極めて厳しい財政状況を考慮すると、出資団体改革を通じて本市の財政的負担を削減する必要があり、したがって、関与がなくなった金額が効果額であるという認識にはならないと考えております。  そこで、質問ですが、市では再委託の見直しなどによる財政的関与の効果額についてどのように考えているか、ちょっと改めてお聞きしたいと思います。 ◎若林 財政部長  ご質問のありました財政的関与の効果額についての考え方でございます。  現在取り組んでおります札幌市出資団体改革プランにつきましては、平成17年3月に報告されました札幌市出資団体点検評価委員会報告書による評価結果を最大限尊重し、その実現に向けて策定されたものでございます。その報告書におきましては、再委託について、市が直接民間事業者に委託する方法、あるいは出資団体に委託する方法など、選択し得る方法について費用及び透明性の確保の面での優位性を比較し、最適な事業実施方法を工夫、選択することを求めております。その上で、例えば公共升事業やアスファルト再生事業など個別の担い手の検討を必要としているところでございます。  委員ご指摘のとおり、厳しい財政状況の中で経費の削減が重要であることは私どもも十分認識をしておりますが、当該報告書の趣旨を踏まえまして、可能な限り事業の担い手を多様化して、民間等との適切な競争関係を形成することにより透明性を確保すること、市民の選択性の拡大と公共サービスの質的な向上を図ることも重要であるという考え方のもと、出資団体から民間事業者へと本市からの支出先を変えたことについても、断り書きをアスタリスクの形で入れておりますけれども、そういう断り書きを入れた上で効果額としているところでございます。 ◆宗形雅俊 委員  それでは、最後に要望にいたします。  今ご説明を聞きまして、札幌市の考え方はわかりました。ただ、今おっしゃった厳しい財政事情を考えると、常に本市の歳出の削減を考慮した上、見直しに取り組むことが出資団体改革を進める上で必要だと思います。「時は金なり」ということもあります。今後とも、事業の効率化、適正化、合理化に努め、出資団体の改革を財政的見地からも進めるよう要望して、質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。 ◆三浦英三 委員  当委員会が設置されて5年目だと思いますけれども、今回は今年度初の委員会ですので、全体的な観点から1点だけ質問させていただきたいと思います。  所管局に対する指導・調整について、私の方から伺いたいと思います。  今回の出資団体改革プランの推進状況を見せてもらいまして、団体の廃止とか統合といった取り組みもなされていまして、一定の成果は出ていると考えております。しかし、まだまだ目標達成に至っていない項目が数多くありますので、ぜひとも、今後も改革の手を緩めることなく、先ほどもお話があったようにスピード感を持って一層の取り組みを進めていく必要がある、このように考えるわけであります。  そこで、質問ですけれども、本市では、平成17年4月に正副本部長に3副市長を入れました出資団体改革プラン推進本部を設置しまして、そこが中心となって出資団体の改革に取り組んできております。この推進本部は、今まで所管局に対してどのように指導・調整を行ってきたのかを伺いたいと思います。 ◎阿部 市政推進部長  推進本部が所管局にどのような指導・調整を行ってきたのかというご質問でございます。  市では、平成17年度から札幌市出資団体改革プラン推進本部を設置し、局横断的な課題にも対応するため、今、委員のお話がありましたけれども、副市長3人を正副本部長とする体制で改革を進めております。  推進本部は、改革プランに基づく改革の推進にかかわる総括調整を担うとともに、必要に応じて所管局長に対して指示等を行っております。具体的には、平成18年11月に札幌市出資団体点検評価委員会から市に提出された報告書を踏まえまして、出資団体改革プラン推進本部指導事項を策定し、所管局へ指導を行ったところでございます。その後に、この指導事項に基づく取り組みの一つとして、推進本部が中心となりまして、所管局とともに、平成19年3月には、出資団体改革プランの平成19年度の具体的な行動計画、いわゆるアクションプランを策定いたしました。今年度は、このアクションプランに基づきまして改革を進めているところでございます。 ◆三浦英三 委員  今、推進本部から所管局に対する指導・調整について伺いました。  続いて、それを受けまして、所管局からそれぞれの団体に対する指導・調整について伺いたいと思います。  出資団体改革を実施するに当たりましては、実際に中心となって改革を進めるのはそれぞれの団体でありますけれども、市がそれぞれの団体の改革を団体みずからに任せ切りにするようでは、改革の実効性はなかなか上がらないと思うわけであります。また、市が出資団体改革を強力に推し進めることによって、そのしわ寄せの負担が団体やその団体の職員のみにかかることもあってはならない、このように考えているわけであります。したがって、出資団体改革においては、市から団体に対して適切な指導・調整を行う必要があると思うわけであります。私は、団体を所管する所管局の役割が極めて大きい、重要だと考えております。  そこで、再質問ですけれども、出資団体改革の推進に当たって、それぞれの所管局はそれぞれの団体にどのように指導・調整を行ってきているのか、これを伺いたいと思います。 ◎阿部 市政推進部長  所管局が団体にどのように指導・調整を行っているかというご質問でございます。  これまでも、所管局は出資団体から経営状況等の報告を受けるなど、適切に状況を把握するとともに、出資団体に対して必要な調整を図ってまいりました。特に今年度は、すべての所管局において、各局の運営方針であります局区実施プランの重点項目として位置づけて改革の取り組みを進めております。出資団体改革の推進に当たりましては、業務や組織の見直しについて出資団体の自主性を尊重しておりますが、団体の努力だけでは限界があることから、所管局も団体と連携を密に図りながら改革に取り組んでおります。  今後とも、所管局は、出資団体とともに改革プランの推進に向けて積極的に取り組んでいく所存でございます。 ◆三浦英三 委員  今、部長からもお話がありましたけれども、この出資団体改革取り組みについては、推進本部、所管局、それぞれの団体、この3者が一体となってまさに三位一体の取り組みが必要ではないかと思うわけであります。ともかく、この改革の推進については3者が一丸となって改革に取り組んでいくことを要望いたしまして、私の質問を終わります。 ◆岩村米子 委員  私は、出資団体資金運用にかかわって質問いたします。  改革プランにあります資金運用については、規定に基づく安全・確実な資金運用の指導と市への報告内容の充実を図るとなっておりますけれども、先日、札幌市の出資比率が82%となっている札幌振興公社が、職員の福利厚生のためにゴルフ会員権を購入したり、元本割れの可能性のある投資信託を購入したり、投機的な資金運用をしていると新聞報道されました。監査報告では、札幌市において、法人の活動を事前、事後ともチェックする体制が整っていたとも、現実に本件指導事務が適切になされていたとも言えないものであるというふうに指摘され、札幌振興公社の役割について、札幌市内部で組織的に意思統一したものはなく、事業運営全般や財務運営を精査することについても、本件所管部内にノウハウが蓄積されていないというふうなことが報告されております。さらに、他の出資団体においても、不適切な資金運用などが同様に生じ得ると指摘し、市として出資団体の関与システムの全体像を構築していくことが望ましいと関与方法の見直しを求めています。  そこで、質問ですけれども、こういう法人の経営状況の問題点、今回、札幌振興公社で指摘されているような問題点については、監査がなければわからないということなのかどうか、それから、この監査報告をどのように受けとめられているか、また、出資団体の経営に対する市の関与の課題は何だと考えられているか、そして、今回のような投機的財政運営をすべきではないというふうに思いますけれどもいかがか、まず4点伺います。 ◎阿部 市政推進部長  まず、1点目の今回の監査報告に書かれた事項は監査が行われないと把握できないのかという点についてです。  監査報告に記された内容を拝見しますと、所管局による通常の財務諸表の確認では把握が難しく、団体オフィスに赴くなどして各種の帳簿等の証拠書類を確認しないと把握できない事項がほとんどでありました。このため、基本的には、監査事務局による現地での実地調査でないと把握することが難しいものと認識しているところでございます。  2点目の今回の行政監査の結果をどのように受けとめているかということでございます。  監査の内容につきましては、指摘事項ではなくて監査委員のご意見ということでございますけれども、出資者としてその内容については真摯に受けとめているところでございます。  3点目の団体経営の市の関与の課題についてということでございます。  出資団体に対しましては、出資者としてある程度の制約が必要ではないかと考えておりますが、出資団体を効果的に活用するためには団体の自主性を発揮させることも重要でございます。過度の制約は、かえって団体の活力を弱め、市の出資目的の達成を阻害することが考えられます。また、団体ごとに出資目的、組織規模、財務内容などがまちまちでございまして、全体を画一的に指導することは難しいところであり、そうした点が課題であるととらえているところでございます。  それから、4点目の資金運用の関係でございます。  今回、投資信託とか仕組み債などの債券の購入ということで、委員のご指摘のように市の出資率が88%にも及ぶ当該会社の公益的な性格を考慮いたしますと、地方自治体と同様に、リスクのある運用ではなくて、最も確実かつ有利な運用といった方法により運用すべきものと基本的には考えているところでございます。 ◆岩村米子 委員  私は、2定の議案審査特別委員会で藻岩山の魅力アップ構想について質問させていただきましたけれども、そのときの所管部局は観光文化局でしたが、この構想を推進していくということについては、所管部局の方々は本当に熱心に取り組んでおられます。  しかし、今回の監査報告を読みまして、振興公社の経営状況について、指摘されているような問題については把握されていないのだなというか、監査委員が把握して指摘するようなノウハウの蓄積もないのだなということが改めてわかりました。また、財政局は事業を行うに当たっての出資金の算出が主な役割で、経営に責任を持つ立場ではないというふうにも伺っておりますけれども、監査がなければ、先ほどのような問題が明らかにならないというのは本当に問題だと思うのですよね。行政監査というのは3年に1回です。これでは、19年度予算でも460億円を超える市の補助金などが正しく使われているのかどうかについて、市民の皆さんにきちっと説明することができないと思います。  今回、札幌振興公社については、監査委員の指摘なども受けて、観光文化局の幹部と公社幹部の定期協議の場を設けているというふうにお伺いしておりますが、ほかの部局におきましても連絡協議会のようなものをつくるべきであるというふうに思います。また、監査委員が指摘するように、私も関与システムの全体像を構築すべきというふうに思いますけれども、具体的な対応策についてはどのようにお考えか、伺います。 ◎阿部 市政推進部長  具体的な対応についてでございますが、今回の監査報告書の内容につきましては、市といたしましても真摯に受けとめているところでありまして、出資団体に共通することとして、市と団体間で連携を深めながら団体運営を進めていかなければならないと考えております。今お話もありましたけれども、札幌振興公社につきましては、既に所管局と団体側で定例的な連絡会議を設置する、そして意思疎通を図っていくというふうに聞いております。  今後は、こうした事例なども参考にしながら、さまざまな観点から団体に対するチェック機能を高めるよう方策を検討してまいりたいと考えてございます。 ◆岩村米子 委員  資金運用のあり方が問題とされた札幌振興公社には、ことしの6月まで2人の市幹部職員が天下っておりました。にもかかわらず、監査委員から厳しい指摘を受ける事態になっております。ことしの改革プランでは、32名から15人の削減というふうになっておりますけれども、出資団体の経営状況を把握、指導・監督する全庁的なシステム、チェック機能がきちんと果たされるのであれば、私は天下りの必要はないと思います。  我が党は、これまでも天下りの禁止を求めてまいりましたが、私からも、今回、改めて、すべての天下りを禁止することを要求いたしまして、質問を終わります。 ◆小倉菜穂子 委員  私の方からも、何点か質問させていただきます。  先ほど改革プラン進捗状況のご報告があったところですが、それによりますと、市退職者が出資団体へ再就職する際の透明性を確保していく仕組みを構築し、06年4月以降の再就職者から対象としているとしています。  まず、1点目の質問ですが、再就職する際の透明性を確保していく仕組みとは具体的にどのような仕組みなのか、伺います。  また、2点目は、指定管理者制度の導入についてです。  2003年の地方自治法の改正に伴い、指定管理者制度導入により、現在、515施設のうち、市直営の101施設を除く404施設のうちの約70%に当たる282施設が指定管理者として13の出資団体が担っており、残り30%を運営委員会あるいはNPOなどが担っているとのことです。可能な限り開かれた形で民間活力を生かし事業運営を行うとする制度の目的に照らすと、その割合については今後検討すべきではないかと考えますが、この割合をどのように認識し、今後の方向性についてはどのようにお考えか、伺います。  また、指定管理者制度の拡充を進める上でどのような課題があるのかについてもお伺いいたします。 ◎板垣 職員部長  私からは、1点目の再就職の透明性を確保する仕組みにつきまして、具体的にどのような手続になっているのかという部分についてお答えしたいと思います。  出資団体改革プランにおきましては、出資団体の柔軟性、自立性を重視して開かれた組織にすることを基本としておりますことから、本市退職者が再就職をするプロセスにつきましても、出資団体の自主的な意思決定を大前提に見直しを行ったところでございます。  そこで、ご質問の実際の具体的な手続ということでございますけれども、先ほどごらんいただきました配付資料2の9ページの上段のフロー図を再度ごらんいただきたいと思います。  こちらに1から3まで順番が付してございますが、まず最初に、各出資団体におきまして団体内部のプロパー職員に適当な人材がいないかどうか、あるいは、外部からの人材登用につきましては、行政経験者が望ましいのか、もしくは民間出身者が望ましいのかを各団体の自立的な判断で総合的に勘案していただきまして、その結果として、行政経験豊かな本市退職者が必要であるという判断が下された場合には、札幌市に対して本市退職者を必要とする理由や適任要件を明示していただき、人材情報の提供依頼という形でまず依頼をしていただいております。これを受けまして、次のプロセスとして、札幌市として各出資団体から示された理由や要件等が妥当であるかどうかを改めて検討し、本市退職者の就任が適当であると判断した場合には、その団体へ情報提供を行うとともに、本市の退職希望者にも情報提供を行っているところでございます。最終的には、出資団体と退職希望者の間で再就職条件等を話し合っていただき、正式採用される運びになる形になっております。  このような再就職の手続につきましては、他の政令市でも例を見ない独自の前向きな取り組みとなっておりまして、また、正式に再就職した場合には、再就職者の氏名、再就職先、再就職の必要な理由等を公表しておりますことから、再就職の透明性のほか、妥当性についても確保されているものというふうに考えております。 ◎阿部 市政推進部長  2点目の指定管理者制度のご質問についてお答えいたします。  現在、本市では、505の公共施設がございますが、このうち指定管理者制度を導入しているのが404施設、残りの101施設が直営施設ということで、ちょうど8割が当該制度を導入しているところでございます。  委員ご指摘のとおり、指定管理者制度を導入している施設のうち、7割の282施設は本市の出資団体が指定を受けているということで、この割合が高いか低いかにつきましては、この制度が始まって間もなく、他都市との比較も困難でありますし、比率の多寡のみで結果を評価するのは適切でないというふうに思われます。いずれにいたしましても、今後は公募施設をふやし、より競争原理を働かせたいと考えてございます。  また、どのような課題があるのかというご質問についてでございますが、出資団体が指定を受けられなかった場合、当該団体職員の雇用の確保といったものが現実の課題となっていくものと考えてございます。 ◆小倉菜穂子 委員  指定管理者制度の導入による課題というところにつきましては、今お話のとおり、職員の雇用問題ということで一定の理解をいたします。しかし、市が直営で運営している施設が101ありますので、そうした施設の見直しについては早急に対応するよう求めておきます。  1点目の仕組みにつきましては、ご答弁いただいたような取り組みによって再就職の透明性を図るということですので、一定の評価はするところです。  しかし、現在の本市の再就職の手続というのは、退職者の再就職に限られたものであり、やはり広く人材を求めるという視点が欠けているのではないかというふうに思います。民間にもさまざまな知識や経験を有した優秀な人材が多く存在しておりますから、民間の人を登用することで団体の経営体質の改善、レベルアップが図られると考えられ、新たな発想により効率化及び市民サービスの向上にもつながると考えます。  そこで、最後の質問ですが、このような幅広い人材登用を進める場合、人的関与のあり方自体の見直しが必要になると思いますがいかがか、伺います。 ◎板垣 職員部長  人的関与のあり方の見直しについてお答えをいたします。  本市の出資団体と一口に申しましても、例えば、福祉とか教育など行政領域にかかわりの深い団体もございますし、一方で民間の経営手法を活用した事業展開の求められる株式会社まで、出資団体は非常に幅広い業務領域を担っているわけでございます。このため、出資団体改革プランでも外部からの人材登用という項目を掲げさせていただいておりますとおり、特に民間の経営手法を積極的に活用した事業展開が求められる株式会社など、民間出身者ならではの知識や経験を必要としている出資団体につきましては、既に常勤役員への民間企業出身者の登用を進めてきているところでございます。  今後につきましても、人的関与のあり方については、社会情勢の変化でありますとか、各出資団体の業務内容やその果たしております公的役割の軽重の変化なども踏まえまして、必要に応じ見直しを検討するケースもあろうかと考えております。 ◆小倉菜穂子 委員  最後に、要望です。  団体の業務の性質上、現在のところ、市が人的に関与した方がスムーズな場合もあるということは理解いたします。  しかし、行政経験者でなければ提供できないサービス、担えない組織運営は、基本的にはないのではないかと考えますので、市の人的関与が不可欠とされている団体においても、関与の必要性についてさらに踏み込んだ検討を求めます。また、効率を重視すべきところは積極的に効率化を進める一方、効率だけにとらわれずに、必要なところへ適切なサービスを提供するという視点ももちろん重要であることから、めり張りのある施策を持って出資団体のあり方を引き続き検討すべきです。さらに、出資団体の将来ビジョン、改革の目的、進捗状況取り組みの結果を検証し、明確に市民に示すことが不可欠です。単に改革プランの目標を数字として達成できさえすればよいとか、透明性のある仕組みであるからよしとするのではなく、例えば民間公募の活用など、団体の状況に応じて幅広い人材の登用を図れるよう検討していくことを要望いたしまして、私の質問を終わります。 ◆堀川素人 委員  私の方から、今回、改選後、初めての出資団体特別委員会で、我々22期の議員が出資団体の問題についてどう立ち向かっていくのかということが極めて大事であろうかと思っております。出資団体について、宮脇委員会が結果を出してきましたけれども、前にもお話ししましたように、僕は、この結果に対して大変がっかりしております。こんなばかな話はないというぐらいに思っています。それに基づいて改革プランをつくる、そこから出てくるものについては大した期待はできないだろうと思っていましたけれども、まことにそのとおりに推移してきた、こういうふうに思っております。  本来、出資をしてこういう団体をつくってやるということは、歴史的にはそんなに古いわけじゃないんです。初めは、なくてもできたんですよ。なくてもできたことが、どんどんふえてこれだけの数になってきている。出資団体というのは、本来、地方自治体が本当にお金を出す必要があるのか。もしあったとするならば、その目的を達成したときに出資を引き揚げていく、これが当たり前で、地方自治体が出資をしながら事業を進めていくというのは極めて限られた範囲で抑止的に使われなければならない、こういう手法だと思うんです。  今はどうかといえば、まさに天下りの巣になっている。ほとんどが札幌市の幹部の天下り先になっているじゃないですか。板垣体制の中の後期においてこれがどんどん拡大されてきて、労使一体という中で、議会も全体が与党になってきたような状態の中で拡大して、その指摘が極めて消極的にしか行われなかった、こういう中でこういうふうになってきた。
     さっき言いましたように抑止的に出資をしなければならんということで考えたならば、地方自治体でなければできない、地方自治体の支援がなければできない、これは、特に環境とか福祉の部分で新たな事業展開をしていかなければならない中では、初めから民間がそれを担っていくことができない、こういう部分について公共が出資しながらその団体を支援していく。それだって、いつまでもやっていいわけでないし、それを主体的にいつまでもこなしていくということではない。さっき言ったように、目的が達成されたならば、出資を引き揚げながらその団体に任せていく、こういう体制でなければならないのに、プロパーの人に適当な人間がいるかいないかと。間違いなくいますよ。ある意味では、天下った人との立場が大きく違う中で、にらまれたら震え上がるという人だっているんですよ。プロパーは遠慮しないで物を言えない状態なんだ、こういうことは実際に回って歩いたならばよく聞く話なんです。ですから、プロパーの人自体も、本当にやる気を持って、改革しようという意思を持ってどんどん前に進もうとしても、逆に言うならばそれが排除されることになる。僕は、こういうような団体をたくさんつくっていると思いますよ。  それで、今、公共が出資をやめて、そして、多少の時間はかかるかもわからないけれども、民間にそれをきちっと切りかえていく、また、もう目的を達したならばその組織を廃止していく、こう言ったならば、今ある幾つかの団体を廃止した、こんなのは当たり前の話ですよ。初めからなくてもよかったんじゃないかと思うような団体ですよ。そして、宮脇委員会の中で各団体が何を言うかといったら、全部必要だと、100%の組織が全部必要ですと、同じことを繰り返して言っている。これだったらなくなんないですよ。 ○大嶋薫 委員長  堀川委員、質問に入ってください。 ◆堀川素人 委員  はい。  要するに、これは、あなた方に任せておいても、あなた方がふやしてきたものだから一気に減らすということはなかなか難しい。でも、第三者機関をつくって、それで評価をしてもらうと。これだって、僕に言わせるならばアリバイ的ですよ。いかにも客観的であるかのようにそういう委員会だとか審議会というのをつくりますけれども、その委員を依頼するのは札幌市じゃないですか。  こういう中で、今回、宮脇委員会から出た結論というのは、ある意味では何ら不思議じゃない。でも、宮脇さんがふだん言っていることからするならば、大変がっかりした。でも、がっかりしてばかりいられない。市民の血税が補助金だとかでそそぎ込まれていますからね。 ○大嶋薫 委員長  質問に入ってください。 ◆堀川素人 委員  はい、わかりましたよ。  そうするならば、少しでもこれを進めていかなければならん、僕はこう思っているんです。  それで、先ほど宗形委員からも話がありましたけれども、この改革プランを抜本的に見直すつもりがないのか。これについて、今緒についたばかりと言ったかな、軌道に乗ってきたばかりということを言ったけれども、僕はこれは軌道に乗っていないと思うんですよ、市民が願う。これについてもう1回お答えを願いたい、これが一つ。  それから、今我々が見てきたとおり、札幌市がつくってきた、札幌市もそういう行政改革と言って、団体の縮小を口では言った、でも、全く進まなかった、逆にふえてきた、そういう中で宮脇委員会をつくった、宮脇委員会もこの程度だ、でも、札幌市民の願いというのはそういう程度の願いではない、そして考えたならば、我々議会が果たさなければならない役割というのは極めて大きい、こう思うんです。我々がしっかりして、議会としてこうしなさいという方向を出さなければ、出資団体の問題、行政改革というのは進んでいかないと、僕は出資団体改革委員会の委員の皆さんに申し上げたい、こう思っている。(発言する者あり)  我々は、本来は議会の説明者なんだよ。そうしたならば、我々がどう結論出すかなんだよ。そのことをしないで、いつまでもこうやっていては前に進んでいかない、このことを改めて議員の皆様にも申し上げておきたい。  それで、先ほどの答えを聞きたい。 ◎阿部 市政推進部長  改革プランの改定ということで、先ほど宗形委員にお答えした内容と重複することになるかと思いますけれども、点検評価委員会から、昨年度、評価結果を記した報告書というものが出されてございます。市では、この評価結果を踏まえまして、今後は、年度ごとに、先ほど申しましたけれども、アクションプランを策定することとして、この中で具体的な単年度ごとの数値目標などの設定も行った上で取り組みを進めていくということです。先ほども言いましたけれども、PDCAサイクルといった取り組みが機能し始めた、そして、今後とも、アクションプランを年度ごとに策定してまいるといったことで、改革プラン取り組みを効率的に進めていくというようなことでございまして、新たな改革プランを策定することは考えていないところでございます。 ◆堀川素人 委員  最後に、皆さん方は基本的に説明員の方ですから、我々はここでもって出資団体改革委員会をつくったと。こういう中では、議会の意思がどうあるか、どうつくっていくかということは極めて大事なことであって、我々が議会として皆さんにこうしてほしいということをまとめられるような出資団体改革の委員会にしていきたい。  でも、皆さんには、宮脇委員会はあったとしても、それを取りまとめてどうスピードを持って改革をなしていくかは、今あなた方が考えているだけのものをやれば市民が満足するというものではない。出資団体がこれだけの数があり、そこに天下りがある、こういう現実、そして、そこに補助金が垂れ流されている。これが本当に必要なものかどうかということについて極めて大きな疑問を持っている市民がたくさんいることを十分にわかっていただいて、一つでも多く、少しでも早く、市民の願いがかなうように努力をしていただきたい、このことを皆さんに申し上げて、質問を終わりたいと思います。 ○大嶋薫 委員長  堀川委員に申し上げます。  委員会の運営についてのご発言がございましたが、その点については理事会で議論すべきことであり、当然、堀川委員には、要望、意見等があれば私の方に申し入れてほしいということを伝えてほしいということを伝えてあります。その点、ご注意を申し上げておきます。  以上で、本日の委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午前11時22分...