本
大会における
日本選手の
入賞状況でございますが、先ほどご紹介いたしましたとおり、
ラージヒルジャンプ団体で
銅メダル、
女子個人スプリント競技において夏見
円選手が5位に入賞しております。
次に、2ページをごらんください。
組織委員会の18年度決算についてご説明させていただきます。
まず、収入であります。
入場券販売や
施設使用料などの
事業収入が6億4,000万円、
札幌市と
北海道からの
補助金、
FIS国際スキー連盟からの
分配金などの
補助金収入が47億1,700万円、その他の収入が400万円、前期からの
繰り越し収入が3,000万円、以上、
収入合計が53億9,100万円となります。
次に、支出でございますが、
職員給料手当及び
事務経費などの
管理費が5億9,000万円、
競技運営費、
映像制作費、
施設費などの
事業費が47億2,100万円、以上、支出の合計が53億1,100万円となります。
この結果、
収入合計から
支出合計を差し引きました8,000万円が
収支差額となり、全額19年度に繰り越すものでございます。
なお、この繰越金を含みます
残余財産につきましては、所定の手続を経まして、本年12月に精算されることになっております。
次に、3ページをごらんください。
テレビ放映の実績についてご説明いたします。
今
大会の
競技につきましては、国内はもとより、
ヨーロッパを中心といたしました15カ国に映像が配信されました。放送されました各国における総放送時間は約697時間、
視聴者数は約4億8,300万人となっております。
なお、国内での
放送状況でありますが、
ジャンプラージヒルの
個人戦と
団体戦の2種目が全国ネットの地上波で放送され、他の全
競技につきましては
衛星放送となりました。
次に、
経済効果についてご説明いたします。
今
大会におきます
札幌市経済への
波及効果につきましては、
組織委員会事務局支出分として78億円、
大会観戦のため来札された観客や各国からの
メディア関係者などの
消費分として15億円、合計で93億円の効果があったものと推計されます。これは、
支出総額64億円に対して約1.47倍の
波及効果倍率となっております。
次に、4ページをごらんください。
大会に合わせて
開催いたしました
関連イベントについてご説明いたします。
まず、
JR札幌駅
南口広場において行いました
ノルディックファンパークでございますが、
表彰式を3回実施したほか、
大会期間中、
各種ステージイベントを
開催いたしました。
次に、
文化交流プログラムとして
ノルディック大会記念市民コンサートということで、海外から来札された
選手、役員など
大会関係者を招待し、
コンサートホールKitaraにおいて
札幌交響楽団によるウェルカムコンサートを
開催いたしました。
次に、
札幌にぎわいまつりですが、
大通公園西1丁目から3丁目を会場といたしましてスノーホッケーや雪合戦などの冬の
スポーツイベント、スイーツ、ラーメン、ジンギスカンなど
札幌の味覚をテーマにいたしました
歓迎イベントを
開催いたしました。
表彰式には4,300人、
市民コンサートには1,700人、
にぎわいまつりには15万3,000人の方にご来場いただきました。
最後に、
組織委員会の今後の予定でございますが、現在、
組織委員会ではさまざまな
残務整理を進めるとともに、
大会の
公式報告書を作成いたしております。今後、本年9月末までに民法及び寄附行為に基づく手続を経まして
組織委員会を解散し、
清算法人に移行する予定となっております。この
清算法人についても、本年6月末をもって業務を終了し、解散する予定となっており、その時点で
組織委員会にかかわるすべての業務が終了いたします。
○
村山秀哉 委員長 それでは、質疑を行います。
◆宝本英明
委員 第47回
ノルディックスキー世界選手権札幌大会を振り返ってみますと、
大会終了時には、
FIS国際スキー連盟の運営に30年以上も携わり、会長を10年もされている
カスパー会長から公式に運営全体に対する称賛の言葉もあり、
大会の
事前準備や
競技運営などが十分に対応されていたものと考えられ、このことからも今
大会は評価される
大会であったと思います。また一方では、観客の数が少なかった、経費がかかり過ぎているのではないかという声も聞かれますが、目先のことだけではなく、次世代を担う
子どもたちのためにも、10年先、20年先の未来を見た評価が重要であると思います。
1924年、
フランス大会から続く伝統ある
ノルディックスキー世界選手権大会は、
オリンピックとの
併催期間を除き、過去に一度、1995年、カナダのサンダーベイで
開催された以外は
ヨーロッパの各都市で
開催されています。これは、
ヨーロッパに住む
人たちが日ごろより楽しみ、親しみ、そして心待ちにしている
スキーのビッグ
イベントは
自分たちの地域でとの強い思いからと聞いております。このことは、
ヨーロッパでは、
ノルディックスキーに対する考え方が日本とは違い、市民の文化として暮らしに密着していると言ってもいいかと思います。
このような中、
札幌市が過去に
冬季オリンピック、
ユニバーシアード冬季大会、
冬季アジア大会などの国際的な冬の大
規模スポーツイベントを
開催した実績をもとに、4度の
招致活動を経て、
アジアで初めてとなる本
大会を
札幌で
開催したものであります。それだけに長年にわたる
招致活動には相当な苦労をされたと思われますが、
ウインタースポーツが低迷していると言われている中で本
大会を
札幌で
開催したことの意義についてお伺いいたします。
◎武井
スポーツ部長 今
大会を
札幌で
開催した意義についてお答えいたします。
オリンピックに匹敵すると言われる今
大会の
開催は、
一流選手の
世界最高レベルの
競技を間近に見ることで、未来を担う
子どもたちに夢と希望を与え、日本はもとより、
アジア地域における
ノルディックスキーの
普及発展に大いに寄与するとともに、
スポーツ全体の振興にもつながり、さらには
国際親善の促進が図られることに大変大きな意義があるものと考えております。
さらに、本市におきましては、経済を活性化させ、新たな文化やまちの魅力を生み出す
集客交流の推進に努めているところであります。この中にありまして、
観光客やコンベンションの誘致と同様に、
国際スポーツ大会の
開催は、
札幌市の持つ魅力を
世界に向けて発信する上で非常に有効で意義のあることであるというふうに考えております。
◆宝本英明
委員 札幌市は、過去に、
冬季オリンピック、
ユニバーシアード冬季大会、
冬季アジア大会、さらには
ワールドカップサッカー大会など、
世界的大規模な
スポーツイベントを
開催してきました。これらの
大会の
開催は、
一過性のお祭り騒ぎや短期的な
経済効果だけでなく、
スポーツを通じての
札幌の
まちづくり、
人づくりに影響を与えてきたと思います。
今回の
ノルディックスキー札幌大会でも、
開催を通じてさまざまな収穫があったものと思いますが、何が得られ、それを今後どのように生かしていくのか、お伺いいたしたいと思います。
◎武井
スポーツ部長 今
大会で得られましたものは何があり、そしてまた、それを今後どのように生かしていくのかについてお答えいたします。
まず、最大の収穫といたしましては、これまで比較的なじみの薄かった
スキーの
ノルディック競技を最高の形で市民の
皆さんにご紹介できたことに加えまして、
ヨーロッパの
人たちがどのようにして
ノルディックスキー競技の観戦を楽しんでいるのかといった、いわゆる見る
スポーツ文化の一端もご経験していたただけたのではないかと考えております。こうしたことは、今後の
ウインタースポーツの振興に必ずや役に立つものだと考えております。
また、全天候型であります
札幌ドームに雪を入れて
スキーコースをつくる斬新な試みは、
参加選手、役員に高い評価をいただくとともに、来札されました多くの
海外メディアを通じて
札幌の魅力を
世界に発信することができ、
シティPRの面でも大きな成果があったものと考えております。
次に、今後の
まちづくりへの活用でございますが、
大会の実績や成果をさまざまな施策や事業に生かしながら
冬季スポーツの振興に努めてまいります。
ウインタースポーツの振興は冬季の
健康づくりはもちろんのこと、市民の冬の生活を豊かにすることに加えまして、観光などの
集客交流の面からは、年間を通していつ訪れても魅力にあふれる
札幌ブランドの一つとして一層の
可能性が認められます。このことからも、冬の
魅力づくりにこれまで以上に
スポーツを活用し、市民の
皆さんと一体となった
まちづくりに生かしてまいりたいというふうに考えております。
◆宝本英明
委員 今のご答弁にもありましたとおり、今回の
ノルディックスキー世界選手権大会を通して、
札幌の
子どもたちは
世界の
トップアスリートの活躍をじかに見て、
ウインタースポーツ、
スキーの魅力を再認識されたと思います。
札幌市としては、この機会を逃すことなく、特に
青少年の
冬季スポーツになれ親しむ
環境整備、
ハード面だけではなく、
ソフト面も含めた整備を行うためにも、
子ども未来局や
教育委員会等と連携をとりつつ、
雪国札幌、芸術・文化、
スポーツ発信都市札幌にふさわしい
スキー文化の定着、そして、
ウインタースポーツを生かした
まちづくり、
人づくりをより一層進めていただくことを要望して、質問を終わりにいたします。
◆
山田一仁 委員 今、局長、そして部長の方から
ノルディックの総括をしていただきました。きょうの前に、
市長も、この
ノルディックに関して
新聞等の談話の中でも大成功であったというふうにおっしゃっていますけれども、きょうの部長は、大成功の成功も言わないし、大も言わないんですね。今、宝本
委員からいろいろとこういう面で成果がありましたということは確かにお聞きしました。
しかし、どうなんでしょうか、
市長が言う、新聞の中に書いてあった大成功であったというのを見たときに、だれが見ても本当にそうだったのかなと。これだけの
イベントを持ってきて、そして、当初の計画どおりいけば、例えば
入場者数においても半分以下でもあるし、現実としては、大失敗とは私どもは申しませんが、やはり大いに反省すべきところはたくさんあるのではないかなと思います。
まず、そういう面では、当時、何のために
ノルディックの
スキー大会を
札幌市が誘致したのか。恐らく、当時のイメージとしては、こんな人数ではない、もっとたくさんの人に見てもらおうということでやってきたと思うのです。これだけで本当にこれからの
スポーツの振興になるのか。今、部長も、これからの未来の
スポーツ振興に役立つと思いますと言うけれども、
札幌市民が、
子どもたちが本当にそれだけ興味を持ってくれたか。残念ながら、持ってくれないのではないかと私なりに思うのです。確かに、
ノルディックという大きな
大会をやった。記録や数字もこうやって残るでしょう。しかし、多くの市民あるいは
子どもたちには、今の状況では全く記憶にないような今回の
イベントではなかったかと私は思います。
そういう面で、やっぱりいろいろなものがありました。
テレビ放映の問題も、我が会派が
委員会等でも質問させていただきました。本当に残念ながら、これを見ても
開会式はのっていないのですよ。ローカルの方、
BS関係の方は映ったのでしょうけれども、一般的な
テレビにはわずかしか映らないような状況でした。
そういう面で、
札幌市として、PRの仕方が相当足りなかったのではないかなと。この辺に対して、まず
反省点をちょっとお伺いしたいなと。もっとお金を使ってPRすべきだったと思っているのではないかということがあります。それから、やはり、もっともっと
子どもたちにもアピールの仕方、そういう面では学校にもされていなかったのではないかという
反省点もあります。
それからもう1点は、前回の1定で私どもの討論の中でやらせていただきましたけれども、
開催市として、少なくとも
開催市の
トップが、今回の
問題点の中に、ここですべての言葉を正確にお話しできませんが、いわゆるいい
選手、有名な
選手というのですか、いい
選手がいなかったためにという言葉を
札幌市の
トップがおっしゃったと。表現として、
開催市として、それが理由で少し人数が落ちました、こういうところがありましたと言うのは、これはちょっと問題な発言ではないか。
きょうは当人は来ておりませんけれども、今度、局長は副市長になられますので、これから副
市長になられる局長として、その辺は、これは間違いであったと。やっぱり、そこの都市の
トップとして、人数は確かに目標より少なかった、少し盛り上がりが足りなかった、しかし、大成功であった、しかし、その原因の一つに有名な
選手、あるいは強い
選手がいなかった、それに類するような言葉を出すということはちょっと反省すべきではないかなと思いますので、その点だけ質問させていただきたいと思います。そこの部分を
中田局長からお願いします。ほかの方は、後で部長からでいいです。
◎中田
観光文化局長 率直に申し上げまして、これは実態の問題かと思いますが、
ジャンプで
銅メダルをとった、夏見
円選手が5位に入った、これだけで私どもの
気持ちは相当盛り上がって、我々が
札幌のまちで
ノルディックを
開催した喜びとして受けとめることが大いにできたなと、こんなふうに私自身も思っているところです。その上で、確かに
ジャンプ陣は、個々の
選手をとらえてみれば、前の
オリンピックのときもそうですけれども、
有名スター選手がいるだけで、あるいは
荻原選手の時代、1万人ぐらいの
選手が集まるということも実態としてあるわけです。私は市長の発言を直接聞いておりませんけれども、
市長は多分そういうことをおっしゃったのだろうなと。ただ、
選手個々が頑張って、喜んでこの
大会を観戦してという
気持ちは、私どもの
気持ちと何ら変わるところはなかったと思っています。
言うべきではなかったというご議論ですけれども、ある面で言えば、率直に、実際にそういう現実を踏まえて言われた部分もあろうかとも思いますし、
市長の
気持ちとしては、多分、我々と同じ、そして
委員と同じ
気持ちであった、私はこう理解しています。
◎武井
スポーツ部長 PR経費の関係について、まずご説明いたします。
広報・
報道活動費といたしまして3億2,600万円程の経費をかけておりますが、一般的に、この種の事業で大体どのくらいの割合で
事業費に見合うような
広報費が必要かというのは、よく言われているところでございますけれども、私どもとしましては適切な額の
広報PR費を使えたものと考えております。
さらに、学校への周知についてでございますが、もちろん
教育委員会を通じまして、直接、小・中学校への周知は行いましたが、さらに、PTAとか
各種スポーツ少年団、ボーイスカウト、ガールスカウトなど、さまざまな団体を通じて観戦をしていただけるような呼びかけをいたしたところでございます。
◆
山田一仁 委員 確かに、局長が言うように、
市長が言っていることにはそういう思いも多少はあったかもしれないけれども、しかし、
開催都市として、一つの原因として、昔は
オリンピックに有名な
選手がいたからすごい、けれども、今回はいなかった、それが一つの原因であるというような発言というのは、
トップとして、
市長としてはね。確かに、言われてみればそうかもしれませんよ。有名な人がいればどんどん来るかもしれない。しかし、それを原因とするというのは、
開催市として、市長として、そういうことは原因だとしても言うべきではない。これはここで議論をしてもしょうがないので、今度、副市長になったらその辺も
市長と話してもらいたいなと思います。
それから、部長の話の経費については、確かに経費として金額は妥当だったかもしれないけれども、基本的に、今回の
反省点で、実際には9万何がししか来ていないわけです。目標に対して来なかったと。それに関して、PRの仕方についてどういう反省をしているのか。現実は目標にいっていないのですよ。そういう面では、どちらかというと大成功とは言えません。
メダルがとれたからとか、そういうことがありましたというのは、それも大事なことですけれども、現実に、一番は、観客が来なかったということ。観客が
目標どおりに来たら
経済効果だってもっと大きくなっているはずです。支出よりちょっと大きいから
経済効果はこれだけありましたと言うけれども、実質は目標を達成できなかった。これに対する反省というものをどういうふうにお持ちになるのか、その辺をもう一度お伺いしたいと思います。
◎武井
スポーツ部長 確かに、
入場者数につきましては、目標の19万人から見ますと、その48%ということで、私どもとしましてもそれは大変残念ですし、反省をしているところでございます。
期待値を込めたとは言いながらも、それを実現できなかったということは非常に大きな現実であるということはもちろん自覚しておりますし、今後に生かしていきたいとは思います。そうは申しましても、過去に
札幌で
開催されました
ノルディックの
大会から見ますと、はるかにその数を超える観客の方に来ていただいたということは、私どもは一定程度健闘できたのではないかというふうに考えております。
◆
山田一仁 委員 確かに、ほかに比べればいいかもしれないと言うけれども、やっぱり
ノルディックを誘致した目的というのが、当初、あったわけです。桂さんのときに、わざわざこれを
札幌で
開催しよう、
札幌に持ってきてもっと広げてやろうと、そういういろんなものがあってきたわけだから、それに対して、ほかから見れば多いというのではなくて、これを持ってきた当初の目的から見たら、そこのところは反省していますと言うけれども、部長、反省が足りないのではないかと思いますので、その辺を最後にもう1回だけ答弁をもらって、これでやめます。
◎武井
スポーツ部長 確かに、今回の
大会につきましては、最初に、20数年前に
板垣市長が招致を表明して、1回目の招致に携わり、その後、
桂市長が
開催を決め、今回、
上田市長が
開催の担当の
市長に当たったわけでございます。この間、非常に長い期間を要したわけですが、確かに、その途中で
ノルディックの
荻原選手等が活躍したときには、これは
スキー連盟の
方たちもおっしゃっておりますけれども、当時、
開催が決まっておりました
ノルディック札幌大会のときには、もっともっと
大会が盛り上がるものになるのではないだろうかと
皆さんが非常に期待されていたことは私どもも伺っております。ただ、今回、こういうような結果を招いたということは、もちろん私どもの
事務運営に関して観客を呼べなかったということは当然反省しなければならないことだと思いますが、やはりさまざまな時代の流れがございますので、
オリンピックがそうであったのと同様に、今回の
開催の評価につきましては時代を超えて検証、評価をしていただきたいというぐあいに考えております。
◆
青山浪子 委員 私からも、3点、お伺いをさせていただきます。
札幌の
子どもたちは、
コンサドーレ札幌や
北海道日本ハムファイターズといった
札幌をホームタウンにするプロのチームができたことによりまして、
トップアスリートのハイレベルな戦いを直接見る機会がふえてまいりました。
子どもたちは、会場で生の
選手たちを見ることで、自分もいつかはあのようなプロの
選手になりたいと大きな夢を持って
スポーツに取り組んでいくのではないのかなというふうに思っております。
トップアスリートが
青少年の
健全育成にもたらす効果は決して小さくないと思っております。
今
大会は、
スキーの
世界では
オリンピックに匹敵する歴史と伝統のある
大会でありまして、国内のみならず、海外からも
トップアスリートが集まって
世界の頂点をきわめるべく、ハイレベルな戦いを
札幌の地で繰り広げたわけであります。
質問の1点目としてお伺いいたしますが、今
大会は、
札幌に住む
子どもたちにとって
世界の
トップアスリートを直接見る絶好の機会だと思うわけでありますけれども、今
大会期間中、何人の
子どもがこの会場に訪れて観戦したのか、お伺いいたします。
先日の
代表質問において、我が党から、今回の
大会における
剰余金は今後の冬の
スポーツ振興と次代を担う
子どもへの支援を図るために活用されるべき旨の質問をさせていただいたところでありますが、これに対して、
市長は、
ノルディックスキー世界選手権開催の趣旨を踏まえて、市民のために有効に活用したいとの答弁がありました。
そこで、2点目の質問でありますけれども、冒頭にご説明がありましたように、18年度決算においては約8,000万円の繰越額とのことでありましたが、この
大会に係る財団の清算時である12月末にはどのぐらいの
剰余金が
札幌に戻ってくる予想をしているのか、お伺いいたします。
本市は
集客交流都市の実現を掲げているわけでありますが、
観光客の獲得は、本市にとりましても大変大きな課題となっております。訪れた人が、また
札幌に来たいと思うような魅力のある
まちづくりをしていかなければなりませんし、
ノルディックスキー世界選手権のような国際的な
スポーツイベントは、
シティPRをするには絶好のチャンスになると思うわけであります。今
大会は
ヨーロッパを中心に約2,000人の方が海外から来たわけでありますが、この方々にまた
札幌に来たいと思っていただければ、リピーターとして、きっといつの日かまた
札幌を訪れてくれるのではないかというふうに期待しているところであります。
大会期間中は、市内随所で
歓迎イベントや市民の交流などが行われましたけれども、こうした海外からの
観光客に対するおもてなしは、それに携わった人にとっても貴重な経験となったのではないかというふうに思うわけでありますが、3点目をお伺いいたします。
今回のおもてなしに関する経験や反省を集約して今後の
集客交流につなげていくようなお考えはないのか、以上の3点、お伺いさせていただきます。
◎武井
スポーツ部長 まず、1点目の今
大会を観戦した
子どもの数についてお答えいたします。
今回の
大会は、未来を担う
札幌の
子どもたちに
世界の
トップアスリートが繰り広げる熱い戦いを直接観戦できる貴重な機会ということでございましたので、できるだけ多くの
子どもたちに会場に足を運んでいただけますよう、入場料を無料にしたり、学校に無料のバスを差し向けるなどのいわゆる負担がかからないような形で参加の呼びかけをいたしました。その結果、
開会式の7,900人を初めといたしまして、合計で3万6,000人の小・中学生の方が観戦してくださいました。
次に、2点目の
剰余金の金額についてでございます。
組織委員会からは、
大会開催年度であります18年度の決算において約8,000万円の黒字になったと報告を受けております。先ほどもご説明をいたしましたが、この黒字分につきましては、今年度の19年度会計に一たん繰り越されております。今回の最終的な収支につきましては、ことし12月に確定いたします。現時点においては詳細の額を確定できておりませんが、
剰余金が生じることになりますので、
補助金を出している他の自治体、
北海道などと相談、調整をいたしまして、また財政当局と検討の上、この
剰余金をどのように活用するのか検討してまいりたいと思いますけれども、
市長も
代表質問でご答弁いたしましたとおり、
ノルディックスキー世界選手権の
開催趣旨を踏まえて、市民のため、また
子どもたちのために有効に活用できるように考えてまいりたいと思っております。
3点目の今後の
集客交流についてお答えいたします。
ノルディックスキー世界選手権を
開催するに当たりまして、
札幌駅南口でのファンパークとか海外からのお客様を招いてのウェルカムコンサート、また、大通公園での
札幌にぎわいまつりなど、さまざまな形で来札された方のおもてなしをしてまいりました。また、2,000名近いボランティアの
方たちに献身的な取り組みをしていただきまして、期間中、市内各所で
札幌市民との交流が図られ、
札幌の高いホスピタリティーを示すことができたものと確信をいたしているところでございます。
大会期間中は、ふだん接することの少ないノルウェーなどの北欧からのお客様が多く、各会場で非常に楽しく盛り上げていただきまして、市民との交流の輪が日に日に深まっていったというのも
皆さんにごらんいいただけたのではないかと思います。
こうした方々との交流やおもてなしの経験というのは大変貴重なものであると思っておりまして、
委員ご指摘のとおり、
スポーツイベントは
シティPRに絶好の機会でございますので、今
大会で実施したようなおもてなしの経験を生かして、また、反省すべきところは反省しながら、今後の
スポーツを通じた魅力ある
集客交流都市の実現という視点を持ちながら取り組んでまいりたいというふうに考えております。
◆
青山浪子 委員 最後に、要望でございますが、
剰余金に関しては12月になってみなければ
札幌に幾らいただけるのかまだわからないと、
代表質問でも今も答弁は変わっておりませんけれども、私は、これが判明次第、特に次代を担う
子どもたちの
スポーツ活動を支援することに使えるように、決まった段階ではぜひとも活用していただきますことを強く要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。
◆宮川潤
委員 今回の
世界選手権は、一流の
選手が
世界じゅうから集まってくるという点でも、それから、
ウインタースポーツの振興という点でも、
子どもたちに夢を与えるというような点においても、全体としての評価は、私は有意義な
大会だったというふうに思っております。
しかし、残念なのは、先ほど来お話がありましたが、
観客数が目標には達しなかったということであります。
開会式は目標を超えて3万人以上の方がいらしたようでありますけれども、全体的には、19万4,100人という目標に対して、実際にいらしたお客さんが9万2,646人ですか。一人でも多くの人にぜひ一流の
選手の
競技を見てもらいたかったという点ではちょっと残念であります。特に、2月27日、28日の白旗山の
クロスカントリーは、目標9,500人に対して
観客数が900人前後と、非常に残念な結果だなというふうに思っております。
関係者一同、努力をされたと思いますし、私の知人も、ボランティアで参加していたそうですが、寒い中、大変だったというようなことも言っておりました。
人数については、特に白旗山ではなかなか大変だったなと思っております。先ほど来、PRの問題なども出されておりますけれども、
観客数が目標を大幅に下回った最大の要因はどういったこととお考えになっているのか、伺いたいと思います。
◎武井
スポーツ部長 観客数が目標に達しなかった最大の理由は何かということをご説明いたします。
今回、
ヨーロッパへの生中継ということが
国際スキー連盟との契約の中で決まっておりまして、そのため、
ヨーロッパの
皆さん方に生中継をするために、
札幌での試合の
開催時刻を夕方にせざるを得なかったという事情がありまして、これが非常に大きな要因かと思っております。とりわけ、
子どもたちが平日の夕方に
競技場に足を運ぶことがなかなか大変だったということは事実でございまして、これが一番大きな要因ではなかったかなと思っております。
また、もう一つの大きな要因といたしましては、先ほど来お話しさせていただいておりますが、やはり、
ノルディックスキーという
競技に対する国内での普及度、いわゆる見る
スポーツとしての普及度が低かったといいますか、それに対する関心度の温度差といいますか、現実的にはそういったものが私どもの考えていた数字に十分達していなかったということがございまして、こうしたことが
観客数が目標に近づかなかった要因だというふうに考えております。
◆宮川潤
委員 確かに、
大会の前には、
ノルディックという言葉もなかなかわからない方が多かったというふうに思います。その点では、私は、今後、市民の中でもっともっと冬の
スポーツに親しむ取り組みが必要だというふうに思っております。
しかし、
子どもたちの間では、残念ながら、逆に
スキー離れが進んでいるという状況だそうです。中学校でも、
スキー授業は非常に減少してきているというふうに聞いております。私は、雪国の文化として、冬の
スポーツ、特に
スキーに親しむ文化を育てていくという観点で取り組みを広げていく必要があるというふうに思っておりますから、冬の
スポーツの普及、特に底辺を広げるという点で、冬の
スポーツの振興ということでは、ぜひ
教育委員会とも連携して力を入れていくべきというふうに思いますけれども、今後どのようにお考えになるのか、伺いたいと思います。
◎武井
スポーツ部長 子どもたちに対する冬の
スポーツ振興についてお答えいたします。
私どもは、最近の中学校での
スキー授業の実施率が下がっているということは非常に大きな問題だと考えております。こうしたことから、私どもは、
ウインタースポーツの振興策の一環としまして、中学校に対し、平成17年度から市立中学校
スキー授業支援事業を実施しておりまして、17年度はモデル事業として実施しましたが、18年度から本格的に行っております。
札幌スキー連盟や市内近郊10カ所の
スキー場と提携しまして、希望する学校に対して、
スキー授業の外部講師として
全日本スキー連盟公認のインストラクターを派遣しております。18年度の実績といたしましては、23校で延べ150人のインストラクターを派遣しております。
また、
ノルディック大会を
開催することを受け、
開催の前に、市立小学校4校、延べ500人の児童を対象に
クロスカントリースキーの体験出前授業を実施しております。これは、中島公園を主な会場といたしまして、元
オリンピックの
選手などにより、
クロスカントリースキーとか、西洋かんじきと言われているスノーシューの体験授業を行ったものでございます。
今後は、こうしたものに加えまして、例えばカーリングとか、比較的新しい冬の
スポーツなどもご紹介しながら、冬の
スポーツの選択肢をふやして、やはり
子どもたちにそういうものに興味を持っていただいて、いろいろな形で冬の
スポーツに取り組んでいただけるような環境づくりを進めてまいりたいというふうに考えております。
◆宮川潤
委員 今の答弁を聞きまして、今後とも頑張っていきたいという趣旨でありますから、ぜひ、特に中学校の
スキー授業に対する支援を強めていただきたい。親はなかなか経済的に大変だということもあるようですから、そういった点もカバーできるような、家庭に負担をかけないで雪や冬の
スポーツに親しむ施策を進めていただくように要望しておきたいというふうに思います。
◆伊藤牧子
委員 少し重複するかもしれませんけれども、私も、
子どもの参加について質問いたします。
今回、
ノルディックスキー大会の誘致の目的の一つには、やはり、
子どもの参加というものがあると思います。この
スキー大会を通して
スキーそのものの魅力に触れ、また、海外からの一流の
スキー選手や訪問団、
観光客との国際交流などを行い、
子どもたちに夢や希望を与えるという意味でも重要な
大会だったと思います。冬のレジャーの多様化などにより、
スキー人口はどんどん減ってきますし、今、宮川
委員のお話にありましたように、特に中学校の
スキー授業が減っている中で、
子どもたちに冬の
スポーツの魅力を体験させる絶好の機会だったと考えております。
しかし、今回の
ノルディックスキー大会も、今までの
オリンピックや他の
世界大会と同じように商業主義が進んでおり、
ノルディックスキーの盛んな北欧諸国の
テレビ観戦の時間帯に合わせて放映されたために、
競技の開始時間が夕方以降になったということで、多くの
子どもたちにとっても観戦しづらい状況があったということはとても残念だったと思います。その中でも、さまざまな機会を通して、
子どもたちへの参加を呼びかけ、先ほどのお答えにもありましたように、
子どもの参加は3万6,000人というお話でした。
その中で、国際交流も含めて、
子どもたちに夢や希望を与えるという
大会の目的が
子どもたちにどのように反映させることができたのか、この1点をお尋ねしたいと思います。
◎武井
スポーツ部長 子どもたちへの影響についてご説明いたします。
まず、今回は、
オリンピックに匹敵するような非常に貴重な
大会を直接見られるということが、
札幌の
子どもたちに対する非常に大きな
開催意義の一つであると考えております。やはり、会場に来ていた
子どもさんたちを拝見していますと、白旗山の距離
競技場などでは、距離
競技を実際に間近に見る機会はこれまで少なかったと思うのですが、予想を超えるスピード、また、一流
選手たちの体格というのでしょうか、体づくりなどを本当に近くで見て、
子どもたちは感嘆の声を上げておりました。こういったことを間近に見ることは、
テレビを通じて見るのと違いまして、非常に大きな刺激を与えられたのではないかと考えております。
こういった大きな冬の
ノルディックスキー大会を
開催したからといって、急激に
ノルディックの愛好者がふえるというふうには考えておりませんが、これを一つのきっかけとして、
子どもたちが将来にわたって
自分たちのことを考えたときに、今まで余り目標になかった、大きくなったら野球の
選手になるとか、サッカーの
選手になるとかという
気持ちがあるかもしれませんけれども、今回、いや、すごいぞ、距離
競技もすごいじゃないか、
ジャンプはすごいな、そんなような
気持ちを持っていただけたとしたら、今回
開催した意義が非常にあったと思います。また、今回、これから報告書もできますが、こういったものを題材にして、
子どもたちにいろいろな形でさらに理解を深めるように働きかけていき、今後、
ノルディックスキーはもちろんのこと、冬の
スポーツがもっともっと盛んになるように、私どもとしても努力を重ねてまいりたいというふうに考えております。
◆伊藤牧子
委員 要望ですが、やはり、小さいころから雪に親しむという環境が非常に大事だと思います。私たちの昔のころは、本当に学校から帰ってきたら雪の要塞みたいなものをつくったりして、年代を超えて
子どもたちが遊ぶ機会がありましたけれども、本当にそういう機会がなくなっている今、やはり大
人たちが積極的にそういう機会をつくっていかなければならないと思います。
それからまた、本当に、冬というか、
スポーツも含めてですが、
子どもを取り巻く環境が大きく変わってきています。今回、
上田市長のマニフェストにも
札幌らしい
ウインタースポーツをはぐくむという視点で、2010年までに、
札幌の雪や寒さを生かし、カーリングなど新しい
ウインタースポーツを楽しむ機会を広げられる拠点の整備構想をつくるということが掲げられております。
札幌市の
スポーツ振興計画もそれに合わせて計画の見直しを図るということですので、今回、市民
まちづくり局とか
教育委員会の連携はもちろんですが、そういうときには、市民の意見、特に
子どもたちの意見なども十分に取り入れて、市民参加の仕組みをつくって、大人から
子どもたち、障がいがある
人たちも、だれもが雪に親しみ、生活を楽しむことのできる
スポーツの振興をぜひ図っていただきたいということを強く求めて、質問を終わります。
◆松浦忠
委員 私はこの
ノルディック大会の
開催に反対をしておりました。
開催が決まったときに、準備
委員会の事務局のある方が、私が議会で相当強く反対するだろうということを心配していたということで、事前にそういう話が私のところに来ました。私は、何を指摘して、今、
皆さんのやりとりを聞いていて、その結果、何が的中しているかといったら、私は、
札幌で
スキーに親しむ人口というのがずっと減ってきているということは、大体、
札幌オリンピックぐらいが頂点で、あれ以降はずっと減ってきているのですね。それに対して、そういう状況にあるから、だから、決まったらどう取り組むんだと。特に小・中学生に対してどう取り組むのかという問いただしをしたら、
教育委員会とよく話し合って、積極的に、学校で
スポーツ、体づくりとしてより
スキーが
子どもたちに取り組まれるようにしていくと、当時、まとめるとそういう答えだったのですね。
そこで、一つお尋ねをしたいのは、
教育委員会と話をして、何を取り組んできたか。一つは、
子どもたちに何を取り組んだか。それからもう一つは、市民に対して
健康づくりの面でどういう取り組みをしたか、まずこの二つ。
次に、観客動員についてであります。
今、報告を聞いていますと、9万2,646人が観戦された、そのうち3万6,000人が小・中学生だと。では、小・中学生の3万6,000人は、学校によって団体で観戦に連れていかれた人数が何人で、実質的に券を買って来たのは何人いるのか、その内訳がわかれば示していただきたい。これは38%ですね。これがなければ、もう惨憺たるものです。学校で団体で来るということは、生徒は半ば強制ですからね。券を買った自主参加組、あるいは、ただでもいいですが、もらって来た人がどのぐらいいたのか、やっぱりここが観客動員の実数ということになるのではないかと。
それからもう一つは、年が明けて1月の段階でまだほとんど券が売れていないということで、
スキー連盟の関係の方とかいろいろな方が、とにかく券を買ってくれと会社を回っていました。私も、正月ですから、新年のあいさつかたがた会社を歩いていたら、何カ所かで会いました。今言った9万2,646人の中には、本当に自分で券を買って来た人がどのぐらいいるのだろうかと。
子どもが38%を占めていますから、
子どもを除くと半分いないのではないかと。そして、特に
開会式の日は、私が直接聞いている会社の幾つかでは、もう職場ごとにいす席の割り当てが決まっていて、どこの職場は何番から何番まで、どこの職場は何番から何番までと、会社が忙しくて行けないから、必ず行ってくれと言って友達に券を渡したり、あるいは、ある会社によっては、お客さんに持っていって、必ず行ってくれと頼んで行ってもらったと。そういうのが私の掌握している実態です。私の掌握している実態と
皆さんの掌握している実態に違いがあるかないか。私の2〜3の話は特異なケースで、全体はそうでないと言うなら、そうでないと答えてください。この点、私が掌握していることが特異なケースかどうか、特別なことかどうか、これについて2点目にお尋ねします。
3点目は、こういう催し物をやったら、
皆さんは、事あるごとに国際都市さっぽろという言葉を使います。海外にPRという言葉を使います。そこで、先ほどの報告を聞きますと、
選手を除いて2,000人ちょっとの人が外国から来ましたということですが、報道機関とか
組織委員会の
関係者を除いて、この
ノルディックの
世界大会を見るために外国から何人ぐらい来たのか、これを掌握していればひとつ教えていただきたい。
最後に、精算
剰余金について、
北海道と
札幌市を合わせて38億7,800万円の税金が出ているわけです。
札幌市が32億7,700万円、
北海道が6億100万円。これを見たら、税金で出ているのは38億円でしょう。32億7,700万円と6億100万円。32億7,700万円は
札幌市から、6億100万円が道、これだけでしょう。まだ出ているのですか。
この表から見たらそういうふうになっているけれども、それだけ金が出ていることですからね。私は、
スキーの振興、振興と言うけれども、大体、この
大会に向けて何年もあって、何ほどのことをしたのか。その残った
剰余金を必ずしも
スキーの振興に使うことが適切かどうかということについては、私は疑問があるんです。本当に効果のある使い方ならいいけれども、ただ、団体で、
子どもたちに1回か2回のバス賃を出してあげて、それで
スキーの教室に行きなさいぐらいのことをやるなら、これは全く意味がない。だから、
剰余金を
スキーの振興に充てたいと市長は答弁したのだけれども、どんなことを考えて
市長は答弁しているのか、ここですね。
◎武井
スポーツ部長 それではお答えをいたします。
まず、これまで、
子どもたち、また市民の
人たちに、
ウインタースポーツの振興の何に取り組んできたかについてお答えいたします。
先ほどもお話しさせていただきましたが、やはり、
ノルディックスキーに関しましては、歩く
スキーのいろいろなプログラムをつくりまして、
子ども向けのものとか、また、初心者から上級者向けのさまざまなプログラムをつくって、
イベントといいますか、行事をつくりまして参加を呼びかけるなど一貫して続けてまいりました。また、
大会が決まりましてから、
子どもたちにより理解を深めてもらうために、
クロスカントリーの体験学習会を実施するなどの取り組みもしてきたところでございます。先ほども申し上げましたが、
大会をやったからといって
クロスカントリー、
ノルディックスキーの愛好者が急激にふえるのはなかなか難しいことでありまして、その辺はご理解をいただきたいというふうに思っております。
歩く
スキーは、非常に長い歴史がございますので、愛好の方も徐々にふえておりますし、そういったところから地道な活動を積み重ねることによって、
ウインタースポーツの一つの分野として市民の
方たちの間に定着していくことを、
子どものころから理解を深めていただけるように私どもは努力をしてきたいというふうに考えております。
それから、学校単位で来ていただいた方は約2,400人、グループ単位で来ていただいた方々が7,400人ぐらい、それ以外の
子どもたちは家族なりご自分で来ていただいたという数字になっております。
それから、券の販売についてでございますが、私どもとしましては、こういった貴重な機会をより多くの方にごらんいただきたいということで、さまざまな形で市民の方、また会社等の法人、団体等に購入の呼びかけをさせていただいております。ですが、何か強制的にとか、そういったようなことは私どもはしておりません。その辺は、ご理解いただきたいと考えております。
また、外国からは何人ぐらい来たのかということですが、
選手、役員が1,047人ぐらいですので、全体としては2,000人近くの外国人の方ですが、その差がいわゆる
観光客という形で来ていただいた方だと私どもは認識をしているところでございます。
剰余金につきましては、現在のところ、まだ額が決定していないこと、また、同じく
補助金を出していただいています道との協議、財政当局との調整がございますので、具体的に何に使うというようなことはまだ固まってはおりませんが、
市長も
代表質問でお答えしたとおり、今回の趣旨を反映できるような事業に振り向けたいというような考えでいるところでございます。
◆松浦忠
委員 まず、38億円以上の金をかけてやった、税金をかけてやった
大会は、全く効果がなかったと、私に言わせたら。あんた方はやったら意義があると。いいですか。世の中に意義のないものなんてないの。何でも意義はあるの。意義というのは全部あるんですよ。ただ、お金をかけて、お金を出している市民、道民、国民に、それがどういうふうに還元されていくのか、その費用対効果の問題なんですよ、これは。意義なんかは何をやったってあるんですよ。
そういう意味では、結論づければ、これははっきり言うと、最初から大変なことは私が指摘しているのだから。そして、1月の段階で券が売れていない。これは何なのか。少なくともそういうことについて具体的にももうわかっているわけだから、早くから、券を売り出してからずっと売れないということは。そうしたら、どうやって本当にみんなに買ってもらうという努力をしたのか。これは、今さら答えを聞いてもしょうがないから、私は
皆さんに指摘しておくからね。全くやっていない。そして、本当にそうやって会社を回っている
人たちは、
組織委員会にも何にも入っていない連盟の
関係者とか、そういった
人たちが一生懸命頼まれて、高校の
スキー部の同窓会などを通じて頼まれて、割と年配の人が一生懸命に自分の知り合いのいる会社を回って頼んで歩いているのですよ。だから、私が行き合わせた2カ所では、社長さんに頼んでいるので、せっかくこうやって来たのだから何ぼか買ってあげてと、そう話をしましたよ。そうしたら、その会社も、そうだな、せっかく来たんだから、ただで帰すのもかわいそうだから何ぼか買ってやるかと。さて、これは何で落とすか、厚生費かなと、こんな話ですわ。そして、結果的に、その会社はどうやったかと後で聞いたら、社長が、だれか行くやつがいたら、券をやるから配ってくれやと、こんな話ですわ。結果的に、行ったかというと、行っていなかったと。
それから、強制であるかないかという話ね。こんなものは何が強制か強制でないかといったら、大体が会社を回って売って歩くなんて、同窓生あるいは知り合いがいるからと売って歩くなんていうこと自体が、ある面では強制に通じている部分がありますよということですよ。本来、こういうものというのは、やっぱり、みんなが行ってみたいなと言って券を買いに来る、あるいは、
まちづくりセンターに置いておけばそこに買いに行くとか、そんなことが、本来、この種のものの券売りの普通なんですよ。
したがって、今回は、全く取り組みもなっておらんし、はっきり言うと。そして、その典型的な取り組みがなっていないことは何だといったら、
市長のあの発言ですよ。スター不足、スターというのは何ですか。荒川静香さんはスターだったですか。金
メダルをとって初めてスターになったのではないですか。スターというのはそういうもんでしょう。そんなスターを見るために
大会をやっているんじゃないんですよ。私が最初から指摘したのが何だといったら、こんだけの金を出すんだから、これを通じて、どうやって
子どもたちあるいはみんなの健康増進、そういう取り組みを具体的にやるんですかということを問いただしていたんですよ。やりますと言っていたんですよ。
そうしたら、もっと具体的にもう一つ聞くけれども、サークル、例えば中学校で
スキー部がふえたところはありますか。あったら教えてください。
◎武井
スポーツ部長 スキー部がふえたかというご質問ですが、手元には資料がございませんが、推測するに、
スキー部はふえていないと思います。
◆松浦忠
委員 それは正しい答えだと思います。
スキー部はふえていないと思います。大体、
スキーを部活として成り立たせること自体が、指導者もいないし、難しくなってきているんです。だから、今、中体連だって
スキーは難しくなってきている。高校だって、例えば、音威子府みたいな本当に小さな村の高校が過疎化対策で
スキーを強化しようということで
スキー選手を集めたら、全国から集まって強くなったと。そうしたら、それで、一躍、また生徒が集まってくる、こういう特異なことしかないんですよ。
したがって、私は、今回の
大会は失敗であったということは、まず99%、断定していいんでないか。私の総括は、これは失敗と。その失敗の、特に観客動員の失敗は、これははっきり言うと、
市長の取り組みの悪さにある。その取り組みの悪さはだれが証明するかといったら、先ほど山田
委員も指摘していましたけれども、このスター
選手不在という認識。何か有料の
ノルディック大会をやっているような、プロの、これが失敗だったというのだったら、スター
選手が来ていなかったから失敗と言うのはいいよ。これはアマチュアの
大会なんだから。
したがって、もっと率直に、やっぱりこの原因を明らかにして、そして失敗なら失敗、こういうようなちゃんとした総括をして市民の前に明らかにするということでないと、ますます市民は、市役所に対して、
市長を初めとして、
皆さん方市の職員のやることに対して不信感を持っていく。本当のことを言わない、これは不信感を持っていく。したがって、今後、これらのことについて、これからまたいろんな機会があると思うけれども、ぜひ率直に事実をちゃんと報告するということを求めておきます。
そして、局長、市長にはきちっとこれを伝えてください。そういう
市長の認識というのは、全くこの
大会の本質を理解していない。そういうことでやったからこういう失敗になったと、観客動員について言えば。それから、
健康づくり、小・中学校の体育振興、こういう点についても、
スキー振興についても成果がなかったということで、38億円の税金は非常に効果がなく、残念だったな、こういう結論だと言わざるを得ないということを伝えてください。
◆川口谷正
委員 松浦
委員の方から、傷口に塩を塗るような話ばかりで、夢も希望もないわけですけれども、私も、端的に言えば、観客動員等については成果と言えるものは少なかったんではないかなというふうに思います。しかし、
冬季オリンピックを
開催した
札幌として、あるいは、この
札幌の置かれている自然条件下で、あえて
アジアでこういうことを招致するという意義はあったんではないかなと私は感じております。
私どもの宝本
委員の方からも申し上げたかと思いますけれども、
冬季スポーツは、ややじり貧なわけですね。しかし、
札幌における
冬季スポーツの振興というのは、非常に大きな命題だと思うのですよ。今回のこうした事例については、いわばいろんな試行錯誤もあったというふうに思うのですが、この中から教訓を引き出して、やはり、地道に
札幌あるいは
北海道における
冬季スポーツの振興ということについて本腰を入れて取り組んでいただけないかというふうに考えております。
事例としては、例えば下川町などはまちを挙げて
ジャンプの応援をしているというようなことがございます。小樽、余市などもそうですが、そういうところとの比較で言えば、
札幌は非常に希薄というか、脆弱というか、そんな感が否めません。
ジャンプ少年団というのがありまして、私の近所のお子さんも少年団に加わっているのです。お父さんも
ジャンプをやっていた人で、せんだってその方の話を聞きましたら、息子を
ジャンプ少年団に入れていたけれども、本人がちょっと休みたいというので休ませているということなんですが、
ジャンプ少年団も、今は20人くらいで
選手の層が非常に薄くなっていて、将来、例えば
メダルをとるような
選手を
札幌から輩出するかどうかというのは非常に悲観的だという話をしておりました。
そういう現実がありますけれども、自然条件に恵まれているこの
札幌ですし、また、大倉山
ジャンプ台を初めとした条件が整っておりますし、過去の優秀な
選手がおられますので、そういう方々の技術とか知識などを総動員するなどして取り組みをお願いしたいと思っております。
局長も物を言いたそうでございますので、何かあればお答えをいただきたいと思います。
◎中田
観光文化局長 今回の
ノルディックを通しまして、私どもはさまざまなことを感じているところでございます。ただ、やはり、こういう
イベントは総合的に評価したいと思っております。ある面で言えば、
ヨーロッパで4億5,000万人ぐらいの方々が
札幌発の映像を見た、これは本当に何物にもかえがたい財産だ、このように私は思っております。
確かに、
冬季オリンピックをピークとして、
冬季スポーツ、
ノルディックそのものもが下降気味という状況は、私どもとしても大変悔しい思いがいっぱいでございます。そういう意味で、本当に
冬季スポーツの拠点都市として、これから
札幌のまちを
冬季スポーツの視点からさらに活性化もしていきたいという強い思いも持っておりますので、今、
委員にご指摘していただいたさまざまな視点から私どもも積極的に取り組んでいきたいという決意をしております。
○
村山秀哉 委員長 ほかに質疑はございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
村山秀哉 委員長 なければ、質疑を終了いたします。
ここで、
理事者退席のため、
委員会を休憩いたします。
――――――――――――――
休 憩 午後2時12分
再 開 午後2時13分
――――――――――――――
○
村山秀哉 委員長 委員会を再開いたします。
最後に、
委員派遣についてお諮りいたします。
前回の
委員会の閉会後協議において、行政視察を実施することが了承され、調査項目、調査都市等の詳細については、正副
委員長に一任をいただいたところでございます。
それでは、
委員派遣についてお諮りいたします。
道外都市の状況等を調査するため、お手元に配付の内容のとおり、行政視察を実施することにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
村山秀哉 委員長 異議なしと認め、行政視察を実施することといたします。
なお、詳細については、適宜、
委員の皆様にお知らせをいたしますので、よろしくお願いいたします。
以上で、
委員会を閉会いたします。
――――――――――――――
閉 会 午後2時14分...