今の猪熊
委員からの
お話でございますけれ
ども、先ほど来、話題になっています文字・活字
文化振興法の中におきましても、市町村は住民に対して適切な
サービスを行うことができるようにということがございまして、それを受けて全域
サービス網の
整備に努めるものとすると。我々は、今、限られた資源の中でというか、いろいろ
ネットワークを有効に構築して、
利用される方が
利用しやすいようにということで一方では進めてきているのですけれ
ども、果たして、何といいますか、進めてきていることが、ここで言っている適切な
サービスに本当に合致するものかどうかということについては、やはり、私
どもも、常々、検証していかなければならないと思っております。
そういう意味では、いろいろ過去の経緯があって
地区図書館なり
地区センター図書室の
配置がなされてきておりますが、それぞれの
地域に応じて、住民の方の
利用実態といいますか、また、
利用がしやすいとか、しづらいとか、いろいろお受けとめになっていると
思いますけれ
ども、私
どもの考えとしては、そういうご意見も素直に受けとめまして、どういう形が住民に対する適切な
サービスにつながるかということで、これからもそういう視点で考えさせていただきたいと
思います。
◆猪熊輝夫
委員 藤野の
地区センターというのは、いわゆる
図書室のあるところ、これは、実は東側にはずっと空地があるのですよ。べろすけということで、どんと買い取って新しくということになれば大変なこともあるかもしれません。いま
一つは、私が過去において詳しく調べた。僕は建築指導課出身なものですから、建物の構造という点でも、あれ全部、一応、僕なりに情報収集はしてあるのです。あの1階部分になっているところは、構造的には2階を上げられるようになっています。ですから、どういうようなレイアウトがいいかどうかというのは、
地区センター機能と、いわゆる
図書室機能と、もう一回、全くゼロの状態で検討してみることも不可能ではないと思うのです。
使い勝手がよくて、
地域の皆さん方に喜んでいただけるものだとすれば、
澄川と同じようなすばらしい
図書館ができることを切に願っているところですけれ
ども、そこへいかに近づけていくかという努力も含めて、ここは南区の特性ですからね。いやいや、これをやったら全部の区に火がついて大変なことになるのだということには、僕はなっていかないと。全体的に
図書行政というものを見直す場合は別ですよ。でも、南区の特性という点では本当にあるのですよ。だから、その辺をしっかり受けとめていただいて、教育長が
お話しされたような形で少し点検してみてください。
あれは耐火構造だから。構造的なものをひっくるめて、あの計画通知は永年保存されているから。そういうものもよく見ていただいて検討いただければ、どういう考え方がいいかということで、何通りか出てくると思うのですが、それをやるかやらないかというのは、いろいろ難しいところもあるのかもしれないけれ
ども、やっぱり、そういう形で検討いただいて、そして、具体的に、万が一というよりも、前向きに検討するとすればどういう方法が一番いいのかというようなことで、地元の皆さん方、それは、
図書活動をやっている皆さん方の意見ももちろん聞かなければいけませんが、あの
地区センターを
利用されている、連合町内会に参加をされているそれぞれの皆さんの意見もいただいて、合意形成のできる方法で意のあるところを組み入れられる方法があるのかどうかというような角度でいま少し検討をお願いしたい。
しかし、3畳や6畳の部屋を
一つつくっていいべということにはなっていきませんから、そのことはしっかり受けとめていただいて、いわゆる
閲覧室とか
集会室などということで、このことがどういう意味合いを持っているのかということは十分承知できようかと
思いますので、ひとつ、部長、そこにおられる間に、方向というか、いろいろなデータを出して判断を仰ぐぐらい汗を流してほしいということを強く求めて、終わります。
◆涌井国夫
委員 段々の話がございました。
藤野地域と聞いていて、
札幌市全体は大変広大なわけでございますけれ
ども、
藤野地域と同程度の距離というか、
地域はどの程度あるというふうに認識しているのか。つまり、何を言っているかというと、
図書館行政というのは、基本的には、当然、市民あるいは国民の税金ででき上がっている公的な
施設ということを考え合わせると、やはり、公平性なり、限りなく多くの方たちが
利用できる
状況の中で
設置していかなければならないというのが公的
施設の持つ意味だと思うのです。ただし、北海道なんかを見ますと、広大な
地域がございます。町民も村民も、本当に小さな町や村がありますよ。そういう中で、
行政体というところで、全部、とにかく一定の基準の
図書館を
設置するのかというと、やはり、効率化だとか、
利用がどうなのだろうかと。その
地域の住民に合わせた適切な
施設というのが必要なのだと。
行政の大きなくくりからすれば、一定の基準がないと、そこには何でもかんでも同じものをつくるわけにはいかないだろう、こんなふうに思っているのですよ。
昭和60年代といいますか、今から25年前は、
札幌市の
図書館行政のありようについて論議をして、こういう基準、考え方を持っていますよ、市民の皆さんと。そして、こういうふうに
設置を進めていきますということを指し示した上で、年次計画を立てながら
設置していくということであればまだしもいいと思うのですね。それから25年たって
人口がどんどん広がってきた、そういう
状況の中で、やはり見直しが必要だなと。しかも、今回、新しく文字・活字
文化振興法という、まさに
図書館振興法みたいなものですよ。そういう新しい視点でやはり国では
整備されてきた、それに向かって
札幌市も今までの
図書館行政のありようが見直しを迫られていると。何か紋切り型で何か不足した部分をちょこちょこといじればいいやというのではなくて、ありようについてきちんとビジョンを持って、それに向かって取り組んでいくという姿勢が、
行政としては当然必要であり、
札幌市の
図書館行政ビジョンをきちんと持つべきであるというふうに僕は
思います。
しかし、17年度に新しい振興法ができた後、持っていない、これからも持つ気がないというのであればとんでもないことだというふうに私は思っております。それについてどう考えるかということをまずお聞きしたいと
思います。それが1点です。
もう
一つ、先ほどちょっと触れましたけれ
ども、
藤野地域の距離は特殊でありますよ。豊羽鉱山なんか行ったら、これはもう大変です。冬なんか行ったら帰れない、雪が降ったりなんかして、そんな
地域もあります。そういう中で、特殊性というのは当然考えなければならない大命題だと
思います、ある意味では。
あわせて、例えば、定山渓
地域とか、あるいは、僕の記憶では
藤野も入っていたと思うのですけれ
ども、先ほどちょっと
山本館長が
遠隔地区であるという言い方をしていました。この
遠隔地区の定義というのは何ですか。それは、僻地ということと同義語ですか。同じ意味合いなのでしょうか。
たしか、定山渓の小学校、中学校の
職員の方たちは、僻地手当というのが、いろいろな種類がありますけれ
ども、恐らく措置されていると。道の部分ではなっているというふうに思うのですね。いわゆる僻地対策について、ある意味では僕はちょっと見直しをやるべきだと思っているのですよ。僻地という定義は、何か不健康エリアとかなんか言って、キツネが多いとかクマが出るとか言っているそうですけれ
ども、今までの部分はね。北海道なんかはそう判断してきちんと書いています。
要するに、そうかなと。これだけの、188万人の大
都市の中で、本当に僻地という言い方、あるいは考え方がいいのかというふうな、
地域に対してどう考えていくのかという、やはりビジョンというか……。(「遠隔地」と呼ぶ者あり)遠隔地、遠隔地。
ですから、僻地手当というのが定山渓ではついているのですよ。というふうに私は認識していますけれ
ども、僕は教育
委員会の方から
資料をいただきましたが、そのことについて、どういうふうに認識しているのか。まさに、
藤野地域、定山渓は、
職員費の中にそういう手当がついているのだというふうに、恐らく知っていると
思いますので、ちょっとお答えいただきたいと
思います。
◎
山本 中央図書館長 1点目のビジョンの持ち方といいますか、私
どもの
図書館についての基本的な基準なり考え方ということであります。
私
どもでは、
平成14年1月に
図書館ビジョンというものを策定させていただきました。その中の
図書館施設の
整備、充実の中で、
図書館サービス網の
整備というところで、私
どもは
一つ一つの
サービスポイントの充実を図っていく、できるだけ身近なところで
図書施設を使える、そういう
機能強化に努めるという方針、あるいは、
サービスポイントの拡充に当たりましては、
人口の増加、分布、
住宅地域の
拡大等の推移、そして、そのことを
施設でカバーするのか、物流、流通でカバーするのか、それとも通信という手段を持つのかという複合的な検討をすること等について私
どもは計画を持ったところであります。
サービスポイントの
整備基準としては、先ほどご
答弁したそれぞれの
図書室整備の基準によりまして
図書室としての内部的な
整備を行ってきたところでありまして、2点目の
遠隔地区という定義にも関連してきますが、実態として
地区図書館あるいは既存の
図書室の
利用がなかなか不便であるというところに
設置しております。それは、これら
図書施設、体育
施設、
区民センターからの
遠隔地区という
地区センターの
設置基準の中から出るものでありまして、例えば、
遠隔地区の中では、やはり中心からの交通機関、あるいは河川等の自然条件である程度遠隔化されている、そういうことが定義であるというふうに私
どもは認識しております。
結果として、
地区センターも含めて、
図書施設38カ所につきましては、現在は大体2.5キロ範囲の中におさまっているところでありますけれ
ども、それが正式な基準ではなくて、不足しているところ、あるいは、こういう
地区センターが必要だというところはやはり
図書室を
設置していきたいというふうに私
どもは思っております。
◎奥岡 教育次長 僻地手当の関係で、ちょっと正確なお答えができるかどうかわかりませんけれ
ども、過去のことで申し上げますと、勤務地に商店とか生活に関連するいろいろな
施設がない場合に、各段階に応じて1級とか2級とか、そういうランクづけをして手当に加算する、そういう制度だったかと
思います。基本的に、今、
札幌市でどうかといいますと、限りなく、なくなってきているのだと
思います。
今、僻地と表現しているかどうか、正確ではありませんので、また後で正確にお答えしたいと
思います。
◆涌井国夫
委員 やはり、
藤野地域と同程度の
地域が、2.5キロがあれですけれ
ども、
サービスが同じように不便になっているという
状況は、一定のビジョンの中で示した上で、水準的にはここまでやろうとか、ほかもこれだけあるのだというのは、公平性から見てもやはり必要だと思うのです。特に、南区は、普通の
地域とまたちょっと違い、本当に国道沿いに長く伸びた
地域性もあるし、若干その辺の配慮は必要だと僕は思っています。
それから、先ほどの遠隔地の話ですけれ
ども、根本的には何を話したかというと、そういう
地域であるがゆえに、
行政として、国として、公的な
施設を
設置する際の基準が根底にあるのではないか、全部同じ
施設というわけにはいかないだろう、どういうふうにしてランクをつけて、どういう
整備をしていくかということも、これまた必要性があると僕は
思います。
札幌市内のそうした部分はどういうふうに整理していくのか、これは論議をまたなければいけませんけれ
ども、文字・活字
文化振興法を受けて、
平成14年にできたビジョンをもう一度しっかり見直しするということについてどういうふうに認識しているのか、最後に伺います。
◎
山本 中央図書館長 平成14年1月ですので、
平成13年度に
図書館ビジョンを策定し、現在、短期的施策については90%を超える達成率を持っております。したがいまして、私
どもは、この5年間の時代の変化、あるいは、盛り込んだ事業の成果、達成
状況等を見まして、こういうビジョンの今後の方向について内部的に検討したいというふうに考えております。
○
藤原廣昭 委員長 ほかに質疑はございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
藤原廣昭 委員長 なければ、質疑を終了いたします。
それでは、取り扱いについてお諮りいたします。
(「継続」と呼ぶ者あり)
○
藤原廣昭 委員長 継続という声が出ましたけれ
ども、
陳情第255号を継続審査とすることにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
藤原廣昭 委員長 ご異議なしと認め、
陳情第255号は、継続審査と決定いたしました。
以上で、
委員会を閉会いたします。
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閉 会 午前11時29分...