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  1. 札幌市議会 2006-10-03
    平成18年第 3回定例会−10月03日-05号


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    最終取得日: 2024-09-10
    平成18年第 3回定例会−10月03日-05号平成18年第 3回定例会                平成18年    第3回定例会           札 幌 市 議 会 会 議 録 ( 第 5 号 )            平成18年(2006年)10月3日(火曜日)           ――――――――――――――――――――――――議事日程(第5号)  開議日時 10月3日 午後1時 第1 議案第8号から第17号まで、第25号から第27号まで(市長提出)   (13件に対する委員長報告等) 第2 議案第30号(市長提出)  ―――――――――――――――――― 〇本日の会議に付した事件 日程第1 議案第8号 平成18年度札幌一般会計補正予算(第3号)  議案第9号 平成18年度札幌国民健康保険会計補正予算(第2号)  議案第10号 平成18年度札幌介護保険会計補正予算(第1号)  議案第11号 札幌自治基本条例案
     議案第12号 札幌税条例の一部を改正する条例案  議案第13号 札幌証明等手数料条例の一部を改正する条例案  議案第14号 本郷新記念札幌彫刻美術館条例案  議案第15号 札幌乳幼児医療費助成条例及び札幌国民健康保険条例の一部を改正する条例案  議案第16号 札幌自転車等駐車場条例の一部を改正する条例案  議案第17号 札幌消防本部及び消防署設置条例等の一部を改正する条例案  議案第25号 町の区域を変更する件  議案第26号 市道認定変更及び廃止の件  議案第27号 札幌住民基本台帳条例の一部を改正する条例案 日程第2 議案第30号 平成18年度札幌国民健康保険会計補正予算(第3号)  ――――――――――――――――――出席議員(66人)  議   長       大 越 誠 幸  副 議 長       猪 熊 輝 夫  議   員       村 山 秀 哉  議   員       細 川 正 人  議   員       小須田 悟 士  議   員       峯 廻 紀 昌  議   員       桑 原   透  議   員       藤 川 雅 司  議   員       林 家 とんでん平  議   員       谷 沢 俊 一  議   員       芦 原   進  議   員       阿知良 寛 美  議   員       小 形 香 織  議   員       伊 藤 理智子  議   員       佐 藤 典 子  議   員       坂   ひろみ  議   員       長 内 直 也  議   員       五十嵐 徳 美  議   員       村 松 正 海  議   員       山 田 一 仁  議   員       近 藤 和 雄  議   員       三 宅 由 美  議   員       恩 村 一 郎  議   員       村 上 勝 志  議   員       藤 原 廣 昭  議   員       三 浦 英 三  議   員       青 山 浪 子  議   員       坂 本 恭 子  議   員       熊 谷 憲 一  議   員       小 林 郁 子  議   員       高 橋 克 朋  議   員       勝 木 勇 人  議   員       鈴 木 健 雄  議   員       馬 場 泰 年  議   員       宮 村 素 子  議   員       大 嶋   薫  議   員       小 野 正 美  議   員       涌 井 国 夫  議   員       本 郷 俊 史  議   員       高 橋   功  議   員       宮 川   潤  議   員       井 上 ひさ子  議   員       堀 川 素 人  議   員       笹 出 昭 夫  議   員       三 上 洋 右  議   員       上瀬戸 正 則  議   員       宮 本 吉 人  議   員       畑 瀬 幸 二  議   員       大 西 利 夫  議   員       福 士   勝  議   員       柿 崎   勲  議   員       義 卜 雄 一  議   員       小 川 勝 美  議   員       飯 坂 宗 子  議   員       松 浦   忠  議   員       田 中 昭 男  議   員       武 市 憲 一  議   員       高 橋 忠 明  議   員       佐 藤 美智夫  議   員       柴 田 薫 心  議   員       小 谷 俵 藏  議   員       西 村 茂 樹  議   員       川口谷   正  議   員       伊与部 敏 雄  議   員       湊 谷   隆  議   員       小 田 信 孝  ――――――――――――――――――欠席議員(1人)  議   員       原 口 伸 一  ――――――――――――――――――説明員  市   長       上 田 文 雄  副 市 長       田 中 賢 龍  副 市 長       小 澤 正 明  副 市 長       加 藤 啓 世  収 入 役       牧 野 勝 幸  交通事業管理者  交 通 局 長     濱 田 雅 英  水道事業管理者  水 道 局 長     小 川 敏 雄  病院事業管理者  病 院 局 長     吉 田 哲 憲  危機管理対策室長    長 尾 賢 一  総 務 局 長     守 屋   出  市民まちづくり局長   下 村 邦 夫  財 政 局 長     米 田 順 彦  保健福祉局長      七 田 博 文  子ども未来局長     飯 塚 和 惠
     環 境 局 長     原 田 泰 明  経 済 局 長     福 井 知 克  観光文化局長      中 田 博 幸  建 設 局 長     波 田 正 明  都 市 局 長     田 中   透  消 防 局 長     徳 増 澄 夫  教育委員会委員     山 中 善 夫  教育委員会教育長    松 平 英 明  選挙管理委員会委員長  赤 田   司  人事委員会委員長    伊 藤 忠 男  人事委員会事務局長   深 谷   仁  監 査 委 員     谷 本 雄 司  監査事務局長      石 黒   進  ――――――――――――――――――事務局出席職員  事 務 局 長     小 島 信 行  事務局次長       中 村 修 三  調査担当課長      常 野 正 浩  議 事 課 長     野辺地   正  調 査 係 長     今 井 一 行  資料担当係長      大 西 一 正  議 事 係 長     出 井 浩 義  委員会担当係長     田 口 繁 治  委員会担当係長     松 田 寛 司  書   記       朝 倉   良  書   記       本 島 光 二  書   記       梅 村   伸  ――――――――――――――――――  〔午後1時開議〕 ○議長大越誠幸) ただいまから、本日の会議を開きます。  出席議員数は、66人です。  ――――――――――――――――――議長大越誠幸) 本日の会議録署名議員として村山秀哉議員小形香織議員を指名します。  ――――――――――――――――――議長大越誠幸) ここで、故横山光之議員に対し、議員一同を代表して、小野正美議員から追悼演説があります。  なお、ご遺族特別傍聴席においでになっておりますことを申し添えます。  小野正美議員。  (小野正美議員登壇) ◆小野正美議員 私は、ただいまより、同僚議員を代表いたしまして、札幌市議会議員横山光之議員に対し、謹んで追悼言葉をささげます。  札幌市議会議員として、いまだ3期11年余の私が、こうして同僚、同期の議員追悼演説を行わなければならないのは、極めて残念なことであります。  しかし、私ども以上に悔しくて無念でならないのが横山光之議員ご本人であり、悔やんでも悔やみ切れない思いであられるのが、奥様初め、ご遺族の皆さんであろうと思います。  私と横山さんは、今期札幌市議会第21期の前半2年間、ともに会派幹事長としての任務を担ってきました。4月の通常市長選挙で、当選者が決まらず、政令指定都市で初の再選挙が行われる波乱の幕あけでありました。構成する会派の数もふえ、議会議員に対する市民関心も高まり、さまざまな問題が提起される中で、横山さんは、幹事長会議議会改革検討委員会の座長として大きな役割を果たしてこられました。  会議では、多くの課題について真摯に取り組み、熱心に、時にはエキサイトして、立ち上がって激しく議論し合うこともありましたが、横山さんは、毅然としてみずからの主張を述べながら、全体を包み込み、まとめ上げ、着実にその成果を上げてこられました。このように卓越した調整力指導力をいかんなく発揮してこられた横山さん、これからのますますの活躍に大いなる期待が寄せられていたのであります。  しかし、去る9月14日、あなたは、ご家族初め、多くの人々の願いもむなしく、帰らぬ人となられました。任期半ば、志半ばにして旅立たれたあなたの心中を思いますとき、私にとりましても痛恨のきわみであり、これからも札幌市議会をともに担っていく大きな柱を失った悲しみと寂しさでいっぱいであります。  振り返れば、あなたは、昭和20年1月1日、戦況が一段と悪化する中、札幌市北区で生を受け、札幌北高等学校明治大学法学部を卒業され、札幌地方裁判所に奉職されました。その後、昭和53年、若くして株式会社横山ビルの取締役となられ、その多忙な身にありながらも、札幌青年会議所広報委員長、小・中学校のPTA会長地区青少年育成委員会会長主任児童委員を務めるなど、地域の発展子どもたち育成に貢献されました。  そうした実績から、平成7年4月、多くの人々から推挙され、札幌市議会議員に立候補し、見事に当選されました。以来、3期12年にわたり、すぐれた先見性洞察力に加え、快活で機知に富み、信望厚い人柄をもって、札幌市の発展のため、活躍されてこられました。この間、常任委員会特別委員会委員長などを歴任し、多岐にわたる札幌市政の諸課題にかかわり、奮闘されました。  特に、今期は、自由民主党議員会幹事長、そして、副会長として最大会派をまとめ、会派間の折衝にも積極的にかつ柔軟に取り組まれ、札幌市議会の民主的な運営に力を尽くされました。  近年、地方分権が本格化し、加えて、厳しい財政状況の中で、議会の果たす役割はますます大きくなっています。このようなときに、あなたは61歳の若さで逝ってしまわれました。あなたの姿なき議席を見るにつけ、私たちは一筋の光明を失ったと思わざるを得ません。  しかし、いかに困難な問題が山積されようとも、市民生活の停滞は許されません。私たちは、あなたの常に市民立場に立つ政治姿勢、あなたの優しくて痛快な人柄と、才気煥発な生き方を思い出し、自分たちを奮い立たせ、市政発展のために邁進することをこの本会議場においてお誓いいたします。  横山光之さん、あなたは、少し背を丸め、前かがみながら、大きなアクションと人懐こい笑顔で豪快に語ってくれました。そして、話題も豊富で造詣も深く、人を飽きさせることなく、楽しく熱っぽく語ってくれました。しかし、もはや、あなたの声を聞くことも、笑顔を見ることもできません。横山光之さん、どうぞ、安らかにお眠りください。そして、私たちを、横山さんが愛してこられた札幌を、札幌市議会を温かく見守ってください。  ありし日の横山光之議員のご活躍をしのび、生前のご功績に深甚なる敬意を表しますとともに、心からご冥福をお祈り申し上げ、追悼言葉といたします。  ――――――――――――――――――議長大越誠幸) それでは、ここで、事務局長に諸般の報告をさせます。 ◎事務局長小島信行) 報告いたします。  本日の議事日程議案審査結果報告書は、お手元に配付いたしております。  以上でございます。  〔報告書巻末資料に掲載〕  ――――――――――――――――――議長大越誠幸) これより、議事に入ります。  日程第1、議案第8号から第17号まで、第25号から第27号までの議案13件を一括議題とします。  委員長報告を求めます。  まず、総務委員長 三浦英三議員。  (三浦英三議員登壇) ◆三浦英三議員 総務委員会に付託されました議案第17号 札幌消防本部及び消防署設置条例等の一部を改正する条例案につきまして、その審査結果をご報告いたします。  本件は、消防組織法の一部改正に伴い、所要の規定の整備を行うものでありますが、質疑討論はなく、採決を行いましたところ、全会一致で可決すべきものと決定いたしました。  以上で、報告を終わります。 ○議長大越誠幸) 次に、財政市民委員長 五十嵐徳美議員。  (五十嵐徳美議員登壇) ◆五十嵐徳美議員 財政市民委員会に付託されました議案5件につきまして、その審査結果をご報告いたします。  最初に、議案第11号 札幌自治基本条例案についてですが、主な質疑として、自治基本条例について、まちづくり最高規範として、条例制定後の市民への周知職員に対する浸透をどのように図るつもりか。未来を担う子どもたちが、条例への理解を深め、まちづくり関心を持てるように周知方法を工夫すべきと考えるが、どうか。まちづくりにおける市民参加は非常に重要であるが、議会との関係をどのようにとらえているのか。条例制定を機に、その趣旨を実践していくことが重要と考えるが、今後どのような取り組みを展開していくつもりか等の質疑がありました。  これらに対して、理事者から、今後、条例の目的を実現するための実践プランづくりなどを通じて、市民条例効果を実感できるよう市民自治の理念の具体化を図りたい。あわせて、条例趣旨に沿った制度や施策の状況を評価する仕組みについても検討を進めたい旨の答弁がありました。  討論はなく、採決を行いましたところ、賛成多数で可決すべきものと決定をいたしました。  次に、議案第12号 札幌税条例の一部を改正する条例案についてですが、主な質疑として、法人市民税超過課税について、現行の超過税率を5年間延長するとのことだが、それに伴う法人への影響をどのように認識しているのか。超過課税について、5年間で13億5,000万円もの税収確保が見込まれるならば、他の政令指定都市道内他の市と同様に、制限税率の14.7%に戻すべきではないか等の質疑がありました。  続いて、討論を行いましたところ、共産党飯坂委員から否決すべきものとの立場意見表明がありました。  引き続き、採決を行いましたところ、賛成多数で可決すべきものと決定をいたしました。  次に、議案第8号中関係分、第25号及び第27号の議案3件についてですが、質疑討論はなく、採決を行いましたところ、全会一致、可決すべきものと決定をいたしました。  以上で、報告を終わります。 ○議長大越誠幸) 次に、文教委員長 藤原廣昭議員。  (藤原廣昭議員登壇) ◆藤原廣昭議員 文教委員会に付託されました議案第8号 平成18年度札幌一般会計補正予算(第3号)中関係分について、その審査結果をご報告いたします。  主な質疑として、PFI事業提案審査について、企業のイメージに引きずられて計画が進むことがないよう、提案企業名を伏せて審査を行うべきと考えるが、どうか。施設の建設運営を一括発注するPFI事業では、行政施工検査責任追及を十分に行えないなど、直営の事業にはなかった問題があるのではないか。新定時制高校中央幼稚園の校舎をPFI建設するに当たり、札幌市として事業者に求める基本的な考え方、水準を明らかにすべきではないか等の質疑がありました。  続いて、討論を行いましたところ、共産党宮川委員から否決すべきものとの立場意見表明がありました。  採決を行いましたところ、議案第8号中関係分は、賛成多数で可決すべきものと決定いたしました。  以上で、報告を終わります。 ○議長大越誠幸) 次に、厚生委員長 村松正海議員。  (村松正海議員登壇) ◆村松正海議員 厚生委員会に付託されました議案第8号 平成18年度札幌一般会計補正予算(第3号)中関係分議案第9号 平成18年度札幌国民健康保険会計補正予算(第2号)、議案第10号 平成18年度札幌介護保険会計補正予算(第1号)及び議案第15号 札幌乳幼児医療費助成条例及び札幌国民健康保険条例の一部を改正する条例案の4件について、その審査結果をご報告いたします。  質疑討論はなく、採決を行いましたところ、いずれも全会一致、可決すべきものと決定いたしました。  以上で、報告を終わります。 ○議長大越誠幸) 次に、建設委員長 長内直也議員。  (長内直也議員登壇) ◆長内直也議員 建設委員会に付託されました議案第13号 札幌証明等手数料条例の一部を改正する条例案議案第16号 札幌自転車等駐車場条例の一部を改正する条例案及び議案第26号 市道認定変更及び廃止の件の3件について、その審査結果をご報告いたします。  質疑討論はなく、採決を行いましたところ、いずれも全会一致、可決すべきものと決定いたしました。  以上で、報告を終わります。 ○議長大越誠幸) 次に、経済委員長 村上勝志議員。  (村上勝志議員登壇) ◆村上勝志議員 経済委員会に付託されました議案2件について、その審査結果をご報告いたします。  最初に、議案第8号 平成18年度札幌一般会計補正予算(第3号)中関係分についてでありますが、主な質疑として、八窓庵について、復旧後は、単に文化財として保護するだけではなく、広く市民に知ってもらい、親しんでもらえるよう積極的な活用方法考えるべきと思うがどうか等の質疑がありました。  討論はなく、採決の結果、議案第8号中関係分は、全会一致、可決すべきものと決定いたしました。  次に、議案第14号 本郷新記念札幌彫刻美術館条例案についてでありますが、主な質疑として、彫刻美術館について、指定管理者を公募せず、芸術の森と同じ指定管理者管理運営をさせる方針とのことだが、どのような効果があるのか。また、特別展観覧料上限額を現在よりも高い1,500円に設定する理由は何か等の質疑がありました。
     討論はなく、採決の結果、議案第14号は、全会一致、可決すべきものと決定いたしました。  以上で、報告を終わります。 ○議長大越誠幸) ただいまの各委員長報告に対し、質疑はありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長大越誠幸) 質疑がなければ、討論に入ります。  通告がありますので、発言を許します。  堀川素人議員。  (堀川素人議員登壇) ◆堀川素人議員 私は、市政改革クラブを代表し、本議会に提案されました議案第11号 札幌自治基本条例案については反対立場で、残余の案件には賛成する立場で、討論を行います。  そもそも自治基本条例制定されたのは、ニセコ町であります。平成6年の町長選挙において、当時、係長であった若干35歳の役場職員逢坂誠二氏が、大方の予想を裏切り、現職町長を破り、新町長になりました。町民にも議会にも役場内にも、電撃が走りました。  そういう状況の中で、若き町長がリーダーシップを発揮するには、選挙結果も含め、主権者たるニセコ町民の選択であり、何人たりとも覆すことはできないものであること、その住民意思に従い、町長職責を全うしようとする意思表明ニセコ町の自治基本条例であり、当時からすれば、民主主義に基づく地方自治住民自治をうたい上げたものであり、多くの町民の高い関心に後押しされ、条例制定されたのであります。  では、条例中身はどうかといえば、決して真新しい考え方がその中にあるものではなく、民主主義的住民自治のごく常識的な考えから導かれている内容であります。  しかし、当たり前の内容を持つ条例が全国の自治体の強い関心を呼ぶことになりました。なぜでありましょう。それは、当たり前のことが当たり前になされていなかった自治体がたくさんあったということでありましょう。  札幌市の行政について言えば、いまだに天下りのためのポストが数多く置かれ、職員給与も高く、福利厚生費補助金も、減額を見たといっても、いまだ多額であります。調整手当についても、つい最近まで、国の基準の倍も上回り支給し続けられ、あげくの果てに、激変緩和という理由をつけて5年間もかけて是正をする始末、官製談合も存在するにもかかわらず、市民には事実と違う情報を流し続けてきました。議会においても、政務調査費不正流用事件海外視察経費水増し事件等々、市民が疑念を抱く問題が後を絶ちません。  これまでは、これが議会行政の当たり前の姿であったのかもしれません。長年のしがらみ選挙しがらみ市役所一家主義、官尊民卑の思想、どれを取り上げても一朝一夕に是正できるものではないのかもしれませんが、是正をおくらせることは市政に遅滞を招くことは明らかであります。市民市政に対する期待もこれまで以上に大きなものがあり、一方では厳しい目もあります。  この時期、この時代にこそ、基本に立ち返り、市民に与えられた職責をそれぞれの分野で粛々と全うできる環境の醸成が必要であるとの考えには、同意するものであります。また、内容的には多少の物足りなさはあるにせよ、条例制定後、個別の条例等で補充できるものと考えたとき、それほど問題になる条文があるとは思っておりません。  しかし、今回の条例案には、賛成しかねるものであります。  条例内容反対するのではないことは今申し上げたとおりでありますが、反対理由の第1は、条例制定が拙速であることであります。第2の理由は、条例中身条例提案までのプロセス自己矛盾の問題であります。第3の理由は、次の市長選挙絡みで特定の思惑が働いたと感じられる問題であります。  まず、第1の理由の拙速であるということですが、今議会に提案された条例成文が完成して何日たつのでしょうか。議会には、成文、つまり、完成品が示されたのは先月の末の財政市民委員会の場が最初であります。そうであるなら、完成品をもって市民説明しているのでしょうか。  全くと言っていいほどに、市民に対してその説明はなされておりません。事前アンケート調査でも、市民関心の低さが、議会の中においても、自民党や公明党からも強く指摘を受けていたところであります。  その後、より一層の関心を持ってもらうべく、職員努力をしたことは聞いております。しかし、努力をした結果、どの程度関心が高まったのかは明らかになっておりません。発表できる調査はしていないはずであります。事前アンケート調査回答率は16%弱であり、市民意見の募集でも市民意見が少なく、アンケート調査の結果と同様な結果であります。  市民関心を持ちにくい話題だったということを差し引いたとしても、事は自治体の憲法、まちづくり最高規範条例化であり、事の重要性をかんがみるとき、市民の高い関心をつくり出し、その中で最高規範として決められる環境を整えるべきであったと思うのであります。  次に、条例中身条例提案までのプロセス自己矛盾の問題であります。  この条例の最も太い柱は、住民住民による住民のための自治であります。市民が、単なるお客様としての市政参加ではなく、市政へ主体的に参加をする、つまり、権利者としての参加であります。行政議会は、特にこの場合は、行政がしっかりと市民に対してわかりやすく情報を提供し、その提供が前提となって初めて市政に対して市民が主体的参加者となり得るものであります。このままの状態、つまり、市民関心を喚起する、より一層の努力なくして条例制定を急げば、役所の都合というより、市長の都合であろうかと考えるのであります。  主権者たる市民は、条例制定を急いでいるわけではないのです。市民が求めているのは、急いだ説明ではなく、条例に対するしっかりとした説明であります。条例は、市民が主役をうたっておきながら、主役が決定段階で軽視される、まさに、論理と行動との自己矛盾であります。この自己矛盾を来してまで、なぜに事を急がなければならないのか理解に苦しむものであり、本条例には賛成しかねるのであります。  次に、条例賛成できない第3の理由で挙げた市長選絡みの駆け引きで幕引きを図ることについてであります。  さきに触れましたが、市民関心が極めて薄いということは、議会常任委員会でも議論をしてまいりました。市理事者側から、今後とも、市民に対する本条例のPRに努めるなどして、少しでも市民の理解を得ていきたいとの答えがありました。事の重要性にかんがみ、PRも効果的であり、なお徹底したものであってほしいものだと、少々不安に思いつつも期待をしておりました。  しかし、その後になっても、市民の本条例周知度に対する数値も明らかにされない中で、周知の問題には触れられることなく、自民党と公明党は、理事者側が修正案をのめば本条例賛成するという態度になりました。市長は、一も二もなく修正案を受け入れました。市長と自民党、公明党の市長選及び今後の議会の力学的関係の思惑が一致したものであります。  ここではこれ以上説明を省きますが、市民不在の中での政治的駆け引きであり、これまで本条例に純粋にかかわってきた市民に失望を与えるものでありますことを申し述べ、私の討論とさせていただきます。 ○議長大越誠幸) 以上で討論を終了し、採決に入ります。  この場合、分割して採決を行います。  まず、議案第8号、第12号の2件を一括問題とします。  議案2件を可決することに賛成の方は、ご起立願います。  (賛成者起立) ○議長大越誠幸) 起立多数です。  したがって、議案2件は、可決されました。  次に、議案第11号を問題とします。  本件を可決することに賛成の方は、ご起立願います。  (賛成者起立) ○議長大越誠幸) 起立多数です。  したがって、本件は、可決されました。  次に、議案第9号、第10号、第13号から第17号まで、第25号から第27号までの10件を一括問題とします。  議案10件を可決することにご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長大越誠幸) 異議なしと認めます。  したがって、議案10件は、可決されました。  ――――――――――――――――――議長大越誠幸) 次に、日程第2、議案第30号を議題とします。  本件は、市長の提出によるものです。  提案説明を求めます。  上田市長。  (上田文雄市長登壇) ◎市長(上田文雄) ただいま上程をされました議案第30号 平成18年度札幌国民健康保険会計補正予算につきましてご説明申し上げます。  これは、国民健康保険会計の経理処理の方法変更することに伴いまして、一般会計借入金償還金87億5,476万3,000円を追加するものであります。  国民健康保険会計につきましては、平成17年度末で約101億円の累積赤字に対しまして、一般会計からの借入金を充てて処理をしておりますが、この経理処理の方法が、一般会計と国民健康保険会計の間での会計年度をまたがる貸し付け、償還となっておりますことから、国民健康保険会計の透明性をより高めるという観点から、経理処理の方法変更することとしたものであります。  変更方法といたしましては、平成19年度に償還予定でありました借入金を平成18年度に償還するものでありまして、今後は、国民健康保険会計の累積赤字相当分全額を繰り上げ充用により処理することとなります。  なお、この財源といたしましては、滞納繰り越し分保険料を計上するものであります。  以上で、ただいま上程をされました議案についての説明を終わります。よろしくご審議のほどをお願い申し上げます。 ○議長大越誠幸) これより質疑に入りますが、通告がありませんので、質疑を終了します。  (上瀬戸正則議員議長」と呼び、発言の許可を求む) ○議長大越誠幸) 上瀬戸正則議員。 ◆上瀬戸正則議員 委員会付託の動議を提出いたします。  ただいま議題とされております議案第30号を厚生委員会に付託することを求める動議であります。(「賛成」と呼ぶ者あり) ○議長大越誠幸) ただいまの上瀬戸議会運営委員長の動議に対し、所定の賛成者がありますので、本動議を直ちに問題とし、採決を行います。  動議のとおり決定することにご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長大越誠幸) 異議なしと認めます。  したがって、議案第30号は、厚生委員会に付託されました。  ――――――――――――――――――議長大越誠幸) お諮りします。  本日の会議はこれで終了し、明日10月4日から10月25日までは委員会審査等のため休会とし、10月26日午後1時に再開したいと思いますが、ご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長大越誠幸) 異議なしと認めます。  したがって、そのように決定しました。  ――――――――――――――――――議長大越誠幸) 本日は、これで散会します。  ――――――――――――――――――      散 会 午後1時37分 上記会議の記録に相違ないことを証するためここに署名する。  議  長        大   越   誠   幸  署名議員        村   山   秀   哉  署名議員        小   形   香   織...