事業概要の欄をごらんいただきたいと思いますが、ここに記載のとおり、新校舎の
学校規模は高校と
幼稚園を合わせまして1万平米程度を想定しており、
中央幼稚園の園舎を含めた
新定時制高校の
校舎新設、引き続き使用する旧
大通小学校の
屋内運動場の
部分的改修、
暫定校舎等の解体、
グラウンド造成等の
施設整備並びに施設の
維持管理及び食堂等の運営を
PFI事業により行おうとするものであります。
なお、新校舎の
供用開始は、平成22年4月を予定しております。
事業費といたしましては、
消費税額及び
地方消費税額を抜いた金額で、
整備費関係で21億700万円余、開校から平成41年度までの
施設維持管理費関係で11億7,400万円余、合計で32億8,100万円余を見込んでおり、今年度中に
事業契約の入札を行うため、これらの
事業費の
債務負担行為の設定を行うものであります。
なお、
限度額についてでございますが、
PFI事業の
契約期間は20年以上に及ぶことから、契約時と比較し、金利や物価などが相当程度変動した場合には、
契約額を改定する必要がありますので、
予算書にはその旨を明記した文言となっております。
以上で、18年度
補正予算の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどをよろしくお願いいたします。
○
藤原廣昭 委員長 それでは、質疑を行います。
◆林家とんでん平 委員 私の方から、何点か質問させていただきます。
まず、
アスベストに関してですけれども、1975年に、原則、吹きつけが禁止になったと。その後、何度かの法改正で規制が厳しくなって、本年9月、
アスベストの使用などが全面的に禁止になったという経緯があります。
札幌市の
学校施設については、昨年夏以来、
調査点検、改修が行われまして、露出した
ロックウールが発見された箇所については
囲い込み処理が行われ、一連の調査の結果、
アスベスト含有ロックウールが使用されていた
学校施設は、
幼稚園が3、小学校126、
中学校58、
高等学校5、合わせて192と伺っております。
アスベストに関しては、
委員会でいろいろ議論がありましたけれども、何でここでまた取り上げなければいけないかというと、ことし6月30日、新潟県佐渡市の
両津小学校において、
アスベストの
除去作業中に
アスベストが飛散して、近くにいた児童7人と
養護教諭が粉じんを浴びたおそれがあるという事故が発生しました。そして、このたび、
東白石中学校と
羊丘中学校の改築に当たって、
既存校舎の解体をする際、解体に先立って
アスベストの
除去工事を行うということを伺っております。
そこで、質問です。
まず、1点目は、このたびの二つの
中学校における
アスベスト除去の工事は、もちろん安全なのでしょうけれども、どのような方法で行われるのか。
そして、2点目は、囲い込み処置された
学校施設、先ほど言った192の
学校施設の今後の対応についてどうするのか、まずこの2点をお伺いしたいと思います。
◎森
総務部長 まず、1点目の
アスベストの
除去工事の方法についてでございます。
アスベストの
除去工事につきましては、
大気汚染防止法を初めとする
関係法令により厳格に
安全対策が規定されており、特に、
石綿障害予防規則の中で、事前の調査、
作業計画の作成、
監督機関への届け出、
作業者への
特別教育、
作業主任者の選任、保護服及びマスクの着用、
液剤散布による
防じん処理、
隔離立入禁止措置など、
施工業者の守るべき対策として具体的に決められております。今回の工事につきましては、
工事部局とも連携を図り、事故のないよう、これら規定の遵守について指導、確認していきたいと考えております。
さらに、今回の
東白石中学校及び
羊丘中学校の改築につきましては、先ほどの
補足説明にもありましたとおり、
既存校舎の位置に新校舎を建設するため、この秋から
プレハブ仮設校舎を建築し、来年1月に
学校機能を移した上で
既存校舎の
アスベスト撤去工事を行うものでありますので、委員ご指摘の事案のような児童・生徒が生活している同一の棟の中での工事とは異なりますことから、生徒や教職員の安全は確保されるものと考えております。
次に、2点目の今後の対応でございますが、既に囲い込み処置されているところにつきましては、
文部科学省の指導による3カ月に1回の点検に加えまして、常日ごろから
目視点検を行い、その状態を維持、保全するよう適正に管理をしているところでございます。また、今回のように解体する場合や大
規模改造、その他の改修の際などで
囲い込み部分等について工事をする場合は、
関係規定にのっとり適正に
除去処置を行ってまいりたいと考えております。
◆林家とんでん平 委員
アスベストに関してはわかりました。
次に、
PFIに関して質問させていただきたいと思います。
まず、
外部アドバイザーについてでありますけれども、
PFIの導入に当たっては、財務、金融、法務、技術の各分野にわたる専門的な知識と
ノウハウが必要です。そのため、通常、
専門的知識を有する外部の
調査機関等を
アドバイザーに採用していると伺っております。
今回、
新定時制高校と
中央幼稚園の
整備等事業については、
みずほ総合研究所株式会社を
アドバイザーとして採用しております。
PFI手法での
外部アドバイザーの役割は大変重要であるかなと思いますが、その選定に当たっては、
PFIに対する一般的な知識だけではなく、事業を判断する能力や経験、それから、
民間事業者や
金融機関の
考え方等に通じていることが求められているのかなと思います。
そこで、質問をさせていただきますが、今回、
みずほ総合研究所株式会社を
アドバイザーとして採用したのはどのような経緯によるものなのか、これを伺います。
あわせて、2点目は、
事業者選定委員会についてでありますけれども、ことしの
予算特別委員会で、我が会派の
畑瀬議員の質問に対しまして、当時の
中村総務部長が、今年度中に
PFI事業者を決定する予定で、
事業者選定に当たっては
外部委員で構成される
事業者選定委員会で
民間事業者の提案を審査すると答えております。
そこで、質問ですが、この
事業者選定委員会の委員はどのような分野から選任されているのか、この2点をお伺いしたいと思います。
◎森
総務部長 お答えをいたします。
まず、1点目の
外部アドバイザーについてでありますが、
みずほ総合研究所は、昨年度に行いました
新定時制高校と
中央幼稚園の整備にかかわる
PFIの
事業計画、
事業方式、
事業採算性の検討、バリュー・フォー・マネーの分析、
実施方針案や
要求水準書案の検討などを内容といたします
PFI導入可能性調査の業務を受託した者であります。この
導入可能性調査の受託に当たりましては、これまでに国または自治体において行った
PFI導入可能性調査業務を複数回受注した実績がある者で、札幌市の
入札参加資格を有する者の中から、
教育委員会の被
指名者選考委員会において抽せんにより9名を指名し、
指名競争入札を行いました結果、
みずほ総合研究所が落札をしたものでございます。
今回の
外部アドバイザーの採用に当たりましては、平成22年4月に新
校舎供用開始という
新定時制高校のスケジュールの中で、今年度の早い時期に
実施方針や
要求水準書案の公表が必要であったことや、前年度の
PFI導入可能調査を実施していることから、既に事業に関する高い
予備知識があることなどを総合的に勘案いたしまして、
みずほ総合研究所に引き続き行わせるのが適当と判断し、
随意契約を行ったものでございます。
次に、2点目の
事業者選定委員会の
委員構成でございます。
札幌市
PFI基本方針では、委員はすべて
外部委員とすることとし、
PFI一般の知識、法律、
事業計画、
資金計画、
施設計画、
PFIを行おうとする
当該事業一般の知識、今回の場合は
学校教育の分野となるわけでございますけれども、そういった専門の分野から委員を選定することが望ましいとされておりますことから、今回、
公共政策、金融、
建築工学、
環境デザイン、教育の各分野から
外部委員を選任したものでございます。
◆林家とんでん平 委員 再質問をさせていただきたいと思います。
事業提案審査について伺いますが、平成14年度の
決算特別委員会で、我が会派の
藤原委員が、
事業提案の審査に当たっては、いわゆる
企業名や
イメージに引きずられて計画が進められることのないような方法をとるべきだと求めたことに対しまして、当時の
加藤企画部長は、
企業名が
内容審査へ影響を与えたり、
企業イメージによる変更が生じないような方法が必要であるという答弁をしております。
そこで、質問ですけれども、今回の
PFIにおける
事業提案審査では、
企業名を伏せて審査を行うといった方法がとられているのかどうか、これをお伺いしたいと思います。
◎森
総務部長 事業提案審査の際は、
提案者の名前を伏せて審査を行うのかどうかというご質問でございますけれども、この件につきましては、先般開かれました
事業者選定委員会でも議論をされたところでございます。結論といたしましては、委員ご指摘のとおり、
提出者名につきましては氏名を伏せて審査する方法とすることに決定しているところでございます。
◆
宮川潤 委員
定時制高校と
市立幼稚園の整備に当たり、22年間にわたる
債務負担行為が設定されております。これは、
PFI方式による建物の設計、建設、
維持管理などを一括して、
建設会社や
警備会社、
金融機関などによって構成される
PFI会社と契約しようとするものであります。
昨年8月に、宮城県沖地震がありました。そのときに、
仙台市内に非常に立派な
プールがありまして、完成して1カ月後だったそうでありますが、
プールの天井が落下して35人の方がけがを負うということがありました。この施設が
PFIで建設、運営されていたもので、
施工ミスがあったことと
PFI手法との関係が問題になりました。
施工ミスは、具体的にはつり天井の触れどめがなくクリアランスが不足していたということであります。通常の
公共事業であれば、市が設計の発注を行い、その後に施工の発注も行い、市が直接検査を行っているはずでありましたが、
PFIであるために建設と運営を一括して発注する契約となっており、
設計発注も
施工発注も
PFI会社が行い、
安全性確保のためのチェックが不十分だったということです。
また、
発注者の
代表企業が
受注者の
代表企業でもあるために、事実究明や責任問題を複雑にしております。通常の
公共事業であれば、事故を起こした
施工業者に対して仙台市が
指名停止処分などを行うはずですが、
PFI事業であるために、つまり市が発注していないので、処分の権限がないということで何の処分もされておりません。
そこで、伺いますが、今回の議案、
定時制高校と
幼稚園の
PFIにおいても、同様に
PFI会社の
中心企業が
施工受注をした場合、
施工ミスがあっても明らかにならないと思うのですが、いかがか。
また、
施工ミスがあった場合、市として処分できないということになるのかどうか、伺います。
◎森
総務部長 ただいま、
施工ミスがあった場合にきちんと監督できないではないかということと、それから、何らかの処分ができるかできないか、2点のご質問というふうに承りました。
札幌市
PFI基本方針というのがございますけれども、その中で、事業の実施のところで
事業実施と監視等ということがございます。
事業者は、市との契約に基づいて
PFI事業を実施すると。この場合、事業の実施とは、施設の運営を開始した後を示すのではなく、
運営開始以前に当たる設計、建設の段階も含まれるというふうに規定されておりまして、施設の建設につきましても市が検査を行うべきことが必要であると考えられるというふうに規定されております。そして、施設の
運営開始後の
モニタリングは、
事業担当課が行うべきであると考えられるが、
建設等の
モニタリングについては、
事業担当課のほか、管財や建築などの関係課との連携も必要になると考えられると。
完工確認の時期や
方法等については
契約書の中に明記をして、
完工遅延等の場合の
損害賠償についても規定をしておく必要があるというふうに方針が書かれております。
したがいまして、
PFI事業契約の中では、このようなことを
モニタリングの中で規定することになりまして、工事についても札幌市が直接監督することは可能でございますので、監督をしてまいりたいと思っております。
それから、処分の問題でございますけれども、処分につきましては、確かに施工を発注いたしますのは
特別目的会社が
施工会社に発注いたしますので、札幌市は直接発注をしてございません。したがいまして、行政上の関係にないことから、直接処分をすることはできませんけれども、ただいま申し上げましたとおり、施行の監督を行うと当時に、何かあった場合にはその
特別目的会社に対して
損害賠償を請求するという形で整理することになろうかと思います。
◆
宮川潤 委員 監督するという点は結構なのですけれども、処分はやはり一般の
公共事業とは違うやり方だという点については、厳しい処分ができるのかという点で疑問が残るところであります。
一昨年の3月に、福岡市で
PFI手法によって建設され運営されていた
海水温水プールなどの
健康増進施設であります
タラソ福岡が
経営破綻に陥りました。ここは、もともと需要のない施設であり、見通しが甘かったということに加えて、経営難に陥っていた
建設会社が目先の利益を追ってこの事業の飛びついたこと、
金融機関がリスクを負わなかったことなどが問題だと指摘されました。本市におきましても、
山口斎場の建設に当たって、
火葬炉メーカーが倒産するということがありました。
PFIは、直営とは違う
不安材料を幾つも抱えることになると思うのですが、いかがか。
それでも
PFIで進めるというのは、施設の
建設費用を先送りできるという専ら財政的な理由ではないかと思うのですがいかがか、伺います。
◎森
総務部長 PFI事業には
直営方式よりも
不安材料が多いのではないかというのが1点目、それから、2点目は
PFI事業は財政的な理由で進めているのではないか、この2点ということで承りました。
PFI事業についての
不安材料ということでございますけれども、
特別目的会社を構成いたしますさまざまな会社がございますが、それらの会社につきまして、もし何かあった場合には、それを入れかえるということで適正な事業の実施を実現することが可能でございまして、それは、
山口斎場の場合にもそのように行っております。したがいまして、
直営方式に比べて、必ずしも
事業実施方法の
不安材料が多いというふうには考えてはおりません。そのために、
PFI事業契約の中におきましてさまざまな規定をしているところでございます。
それから、
PFI事業は専ら財政的な理由ではないかというご質問でございます。
私どもで考えております
PFI事業のメリットということでございますけれども、まずは低廉で良質な
公共サービスの提供ということが一つございます。これにつきましては、
民間事業者の経営上の
ノウハウとか技術的な能力を活用できるということでございます。それから、逆に、設計、建設、
維持管理運営という一連の流れの作業を一体的に取り扱えることによりまして
事業コストの削減を期待できるということがございます。それから、
民間事業者の
創意工夫を通じまして、同じコストであっても質の高い
公共サービスの提供が期待できるということがございます。さらには、民間の新たな
事業機会の創出ということで、新たな
役割分担に基づく新しい
官民パートナーシップの形成が期待でき、民間の新たな
事業機会の創出にもつながることでございますので、この点につきましては、こういう理由もあって札幌市は
PFI事業を推進しているということでございます。
◆
宮川潤 委員 例えば、
火葬炉メーカーが倒産するような場合に、会社を入れかえるからいいのだということがありました。会社を入れかえるということであれば、最初の選定した理由がどうなるのだと。その
火葬炉メーカーが入っているのが選ばれた理由にもなっているはずです。その理由は一体どうなるのだということになると思うのです。つまり、私は、会社を入れかえるということ自体が
不安材料ではないのかというふうに思います。
それから、それでも
PFIで進めるのは、低廉で良質な
サービスを提供できるというふうにおっしゃいました。言葉としてはそうかもしれませんが、実際には、仙台でできたばかりの
プールの天井が落ちるということが起きているし、その
施工ミスも発見できないということが実際に起きている。
タラソ福岡も
経営破綻に陥る。見通しが甘かったと。これは、仙台の市長も議会でそう答弁しているようであります。
低廉で良質な
サービスと言っても、実際にはそうなっていないという事実を指摘して、質問を終わります。
◆
佐藤典子 委員 私も質問させていただきます。
新しい
定時制高校ということで、生徒の多様なニーズにこたえる3部制ということで、本当に期待されるところです。また、
単位制導入ということで、新しい
定時制高校のあり方をこれからつくるのだということのスタートとして、この
施設設計ということがまた大きな課題でもあると思っています。
PFIの事業につきましては、
山口斎場に次いで2例目であるということで、今の議論の中で低廉でよりよい
サービスの充実というようなことも伺いました。札幌市がこういうものをつくってほしいというこれまでのような
仕様発注の仕方ではなくて、
PFIにするというところでは、民間の持っている力を引き出す、そして、ともに
パートナーシップをとって、よりよいものをつくっていこうということは、やはり評価できるのではないかと思っています。
しかし、それにしましても、どういうものをそこでつくっていくかという札幌市として持っている内容、また、基本になる
考え方、そして水準というものをしっかり明らかにしておくべきであるのは、もう言うまでもないと思います。
そこで、
定時制高校と
中央幼稚園の校舎をつくるに当たりまして、設計の基本的な
考え方をここで確認させていただきたいと思います。
◎森
総務部長 新定時制高校と
中央幼稚園の
施設設計にかかわる基本的な
考え方というご質問にお答えをいたします。
ことし7月31日に公表いたしましたこれら施設にかかわる
要求水準書案におきましては、この事業の
基本理念といたしまして、生徒、園児等の
利用者にとって使いやすい施設の整備、
ライフサイクルコストの削減が図られる施設の整備、高機能かつ変化に対応できるフレキシブルな施設の整備、環境に優しく安全な施設の整備、地域に貢献する施設の整備、以上の5点を掲げたところでございます。
この
基本理念を受けた形で、
施設設計の
基本方針につきましても、以下の諸点を明示しております。
施設全体において、
ユニバーサルデザインの思想に基づき計画すること、
不審者の
侵入防止、園児や生徒等のけが、転落の防止など安全を確保する計画とすること、建設・運営までトータルに見据えて
ライフサイクルコストの低廉な計画とすること、また、
自然エネルギーを積極的に活用し、
光熱水費の低減に努めること、
カリキュラム施設の複合性を考慮した機能的かつ快適な空間を計画すること、将来の改修や
カリキュラムの変更等に対応できる高機能で柔軟性に富んだ計画とすること、
近隣住環境等に配慮した配置・外観・
色彩計画とするとともに、新しいタイプの
定時制高校の校舎にふさわしい
外観デザインとすること、また、北国の風土性を考慮した
デザインとすること、
建築建材や工法等の選択に当たっては、
地球環境及び
周辺環境へ配慮した計画とすること、
シックハウス症候群の対策を特に配慮すること、以上の諸点でありまして、事業の
基本コンセプトの実現を図ろうとしているところでございます。
◆
佐藤典子 委員 再質問をさせていただきたいと思います。
この
基本コンセプトの中には、
ユニバーサルデザインとか
自然エネルギーを取り入れるとか、また、解体までを見据えたものをつくるとか、それから、将来の
カリキュラムなどさまざまな変更に対応できるようなものということで、非常に期待するところが大きいと思います。
市民ネットワークは、特に学校のところではこれまでもシックスクールのことを取り上げてまいりました。答弁の中でも、シックスクール対策を特にというふうに言ってくださったのですが、その特にという部分など、もう少し詳しく伺いたいと思うのですけれども、対応についてお聞かせください。
◎森
総務部長 シックハウス対策のご質問でございますが、昨年夏に公表いたしました
要求水準書案の中で、ただいま申し上げましたとおり、設計の基本的な
考え方として、施設に使用する材質は揮発性有機化合物等の化学物質の削減に特に配慮したものにするべきとした上で、さらに、具体的な要求水準の中でも、内外装仕上げに
シックハウス症候群に配慮した接着剤等も含めて安全な建材等や備品の採用を求めるとともに、工事竣工時には化学物質濃度が基準値以下であることを確認することを明示したところでございます。
また、
PFI事業におきましては、
事業者が契約等に従い適正かつ確実な事業を実施しているかどうかを確認するため、行政が
モニタリング、監視・評価を行うことになりますが、シックハウス対策につきましても、その
モニタリングの中でしっかりとチェックしていく考えでございます。
◆
佐藤典子 委員 要望です。
まさに、これから始まる学校の設計に当たりましては、やはり子どもたちの安全・安心、そして、そこが本当に学ぶ環境として良好であるようにぜひ努めていただきたいと思います。今言われたチェックを最後までしっかりしていただきまして、このコンセプトに沿った学校ができますように強く要望しまして、質問を終わらせていただきます。
○
藤原廣昭 委員長 ほかに質疑はございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
藤原廣昭 委員長 なければ、質疑を終了いたします。
次に、討論を行います。
◆
宮川潤 委員 日本共産党を代表して、討論します。
議案第8号 平成18年度札幌市
一般会計補正予算(第3号)中
関係分に反対いたします。
定時制高校、
市立幼稚園の整備に当たり、2007年度から2029年度まで22年間にわたる
債務負担行為を設定しようとするものですが、これは、
PFI方式で建物の設計、建設、
維持管理を一括して契約するものであります。
PFIは、施設建設の初期投資を抑制し、コストの平準化を図る一方で、全国的には、施工に当たって行政のチェックが不十分になること、
発注者が施工者になることで問題があっても表面化しないこと、行政、
建設会社、
金融機関の3者の役割と責任があいまいになるなどの問題が明らかになっています。
ただいま
理事者の選定企業が倒産すれば入れかえればいいという発言がありましたが、これは、最初の選定の意味を失わせることであります。
よって、この議案には反対いたします。
○
藤原廣昭 委員長 ほかに討論はございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
藤原廣昭 委員長 なければ、討論を終了いたします。
それでは、採決を行います。
議案第8号中
関係分を可決すべきものと決定することに賛成の委員の挙手を求めます。
(賛成者挙手)
○
藤原廣昭 委員長 賛成多数であります。
よって、議案第8号中
関係分は、可決すべきものと決定いたしました。
以上で、
委員会を閉会いたします。
――――――――――――――
閉 会 午前10時38分...