事 務 局 長
大久保 裕
事務局次長 山 内 馨
調査担当課長 山 本 祥 一
議 事 課 長 野辺地 正
調 査 係 長 今 井 一 行
資料担当係長 山 越 英 明
法務担当係長 烝 野 直 樹
議 事 係 長 出 井 浩 義
委員会担当係長 尾 形 英 樹
委員会担当係長 酒 井 欣 洋
書 記 朝 倉 良
書 記 本 島 光 二
書 記 大 屋 伸 一
――
――――――――――――――――
〔午後1時1分開会〕
○議長(
大越誠幸) ただいまから、
平成18年第1回
札幌市議会定例会を開会し、直ちに本日の会議を開きます。
――
――――――――――――――――
○議長(
大越誠幸)
出席議員数は、67人です。
――
――――――――――――――――
○議長(
大越誠幸) 本日の
会議録署名議員として桑原
透議員、
佐藤典子議員を指名します。
――
――――――――――――――――
○議長(
大越誠幸) ここで、
事務局長に諸般の報告をさせます。
◎
事務局長(
大久保裕) 報告いたします。
牧野収入役は、所用のため本日の会議を欠席する旨、届け出がございました。
監査委員から、
監査報告4件が提出されましたので、各
議員控室に配付いたしました。
本日の
議事日程、
陳情受理付託一覧表及び陳情取下げ
一覧表は、お手元に配付いたしております。
以上でございます。
〔
一覧表は
巻末資料に掲載〕
――
――――――――――――――――
○議長(
大越誠幸) 次に、去る12月13日の本会議において同意の議決を行い、選任されました
本市監査委員をご紹介します。
橋本委員。
◎
監査委員(
橋本昭夫) ただいまご紹介をいただきました橋本でございます。
昨年12月の本議会におきましてご同意を賜り、23日に市長より
監査委員の職を拝命いたしました。
もとより微力でありますが、
監査委員としての職責を十分認識し、過去の
監査委員としての経験を生かし、良心に従って
市民の目線で職務を全うしたい、そんなふうに考えております。
今後とも、どうぞ皆様のご指導、ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。(拍手)
――
――――――――――――――――
○議長(
大越誠幸) これより、議事に入ります。
日程第1、会期の件を議題とします。
(
上瀬戸正則議員「議長」と呼び、発言の許可を求む)
○議長(
大越誠幸)
上瀬戸正則議員。
◆
上瀬戸正則議員 会期設定の動議を提出いたします。
本
定例会の会期を本日から3月30日までの38日間とすることを求める動議であります。(「賛成」と呼ぶ者あり)
○議長(
大越誠幸) ただいまの
上瀬戸議会運営委員長の動議に対し、所定の
賛成者がありますので、本動議を直ちに問題とし、採決を行います。
動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
大越誠幸) 異議なしと認めます。
したがって、本
定例会の会期は、本日から3月30日までの38日間と決定されました。
――
――――――――――――――――
○議長(
大越誠幸) 次に、日程第2、
議案第1号から第91号まで、第94号の92件を
一括議題とします。
いずれも、市長の提出によるものです。
提案説明を求めます。
上田市長。
(
上田文雄市長登壇)
◎市長(
上田文雄) ただいま上程をされました諸案件のご説明に先立ちまして、
平成17年第1回
定例市議会で議決をされました2020年
夏季オリンピックの
札幌招致に関する決議を受けて検討してまいりました招致の是非について、私の考えを表明させていただきたいと思います。
言うまでもなく、
オリンピックは、
青少年のみならず、多くの人々に夢や希望を与えるすばらしい
スポーツの祭典であり、開催した地域の人々の生活や文化、そして、経済までも一変させる
影響力を持った大
事業であります。このような
一大事業に
札幌が取り組むためには、
市民の皆様が開催に伴う負担や責任を理解するとともに、
オリンピックを契機として新たな
街づくりを進めたいという強い意欲、さらには、大方の
市民合意なくしては、その後の
街づくりにさまざまな課題を残すことになると考えなければなりません。
その意味で、現在の
札幌を取り巻く
社会経済情勢のもとで招致の是非を判断するためには、かつて
冬季オリンピックをみずからの手で立派になし遂げ、街や
市民の暮らしを大きく発展させてきました誇りあふれる
札幌市民の皆様に、ぜひともご意見を伺うことが必要であると考え、1万人
市民アンケートを実施いたしました。その趣旨を理解された5,000人を超える
市民の皆様から回答をいただきましたほか、この間、多くの
市民の皆様から
オリンピックを通じた
街づくりについての貴重なご意見をお寄せいただきました。
多くの
市民の皆様が
オリンピックと
街づくりについて関心を持ち、真摯なご意見をお寄せいただいたことに対し、この場をおかりいたしまして、心から感謝を申し上げたいと存じます。
アンケートの結果は既に公表させていただきましたとおり、反対がやや上回ったものの、意見が分かれたところであります。その結果から見ますならば、現状のもとでは、
市民一丸となって
オリンピックの招致を望む状況にはないと言わざるを得ません。また、私といたしましては、当面する
財政運営は非常に厳しいものがあり、
札幌の
街づくりは、
少子高齢化による
人口減少を見据えて、堅実かつコンパクトな
都市づくりへと転換していく必要があると考えております。
このような
市民意見等を踏まえました
検討経過を経て総合的に判断いたしますと、
オリンピックによる
街づくりにつきましては、今後とも関心を持って研究していくものの、
札幌市を取り巻く現状の中では、2016年、2020年の
夏季オリンピック招致は行わないとの結論に至りましたので、その旨、表明するものであります。(発言する者あり)
それでは、
平成18年度予算を中心とする諸案件のご説明をいたしますが、まず最初に、一言、所信を申し述べさせていただきたいと思います。
私は、市長に就任いたしまして2年8カ月が過ぎましたけれども、この間、施政方針さっぽ
ろ元気ビジョンに掲げる
市民の力みなぎる、文化と誇りあふれる街の実現に向け、全力でその任に当たってまいりました。また、同時に、
市民の皆様、
市議会の皆様を初め、多くの方々からさまざまなお力添えをいただきましたことを、この場をおかりいたしまして、深く感謝を申し上げる次第でございます。
おかげをもちまして、これまでさまざまな
事業や改革に
取り組み、着実に成果を上げ、新たな
街づくりのための
土台づくりができたものと考えており、加えて、
市民の皆様にも成果を実感していただけているもの、このように考えております。
平成18年度は、いよいよ私の任期の
最終年度であり、さっぽ
ろ元気プラン、すなわち
市民自治推進プラン、新
まちづくり計画及び
市役所改革プランの総仕上げの年であります。この三つの
プランに位置づけました
取り組みをしっかりと進めることにより、これまで培った土台の上に実を結ばせ、さらに多くの
市民の皆様にこれらの成果を実感していただき、共感の輪を広げていきたいとの強い思いから、
平成18年度は「実感を共感する年」と位置づけたところであります。
私は、これまで、
自分たちの街のことは
自分たちで考え、決めていくという
市民自治を根本に据えた
街づくりを進めてまいりました。今後も、この
市民自治の実践を全市に広げていくために、市政への参加と協働の仕組みをさらに充実し、発展させるとともに、地域の
街づくりを推進する
事業をしっかりサポートし、
まちづくりセンターにおける活動を中心にして根づき始めました400を超えるさまざまな
市民活動をさらに大きく育てていきたいと考えております。そうして、この
市民自治を支える
事務局とも言うべき
市役所につきましては、改革をさらに進め、
市民の皆様との
信頼関係を揺るぎないものにしてまいりたいと考えております。
新年度には、
市民自治の枠組みを定める自治体の憲法とも言うべき
自治基本条例や、主体的な
市民活動を支援する
市民活動促進条例、そして、未来を担う
子どもたちの権利を保障する
子どもの
権利条例、この三つの
条例の制定を目指し、
市民自治の息づく
まちづくりの実現に向け、その動きを一層加速してまいりたいと考えております。
今後も、
市民が生き生きとみずから自分らしく輝いて暮らしている、そんな元気な
街札幌の実現を目指し、
市民の
皆様方、議会と手を携えて、引き続き全力を傾注して
市政運営に取り組んでまいりたいと考えております。そして、次代を担う
子どもたちに、この世界に誇る豊かな
札幌の街をしっかりと引き継いでいきたい、こう決意を新たにしているところであります。
それでは、
平成18年度の
予算編成方針につきましてご説明をいたします。
平成18年度の我が国の
経済見通しは、消費や企業の
設備投資が引き続き増加し、
民間需要中心の緩やかな回復を続けるものと見込まれております。
札幌市の景気につきましても、明るい兆しが見られるものの、全国的な
回復基調からすると、なお低い水準にあり、本格的な
景気回復までにはまだ時間を要するものと認識いたしております。
こうした中、国は、2010年代初頭における
基礎的財政収支を黒字化するということを目指し、持続可能な
財政構造を確立するために、歳出・歳入の両面において見直しを進めており、
平成18年度
予算編成に当たっては
一般歳出を2年連続で減額するなど、小さくて効率的な政府の実現に向けて
歳出改革路線を堅持、強化しているところであります。
また、
地方財政につきましては、
地方税収や
地方交付税の原資となります
国税収入が
回復傾向にあるものの、
公債費や
社会保障関連経費の増加が見込まれ、将来の
財政運営が圧迫されることなどが懸念されることから、徹底した
行財政改革の推進による歳出の抑制と
自主財源の積極的な確保に向けた
取り組みなど、効率的で持続可能な
財政構造への転換を強く求めており、その結果、
平成18年度の
地方財政計画の規模は5年連続で減少することとなっております。
このような背景の中で、
札幌市の財政は、歳入の根幹となる
市税収入が全国的な動向よりも伸びが見込めず、また、歳出では
生活保護などの
扶助費や
国民健康保険会計などに対する
繰出金が増加するなど、極めて厳しい
財政状況が続いております。このため、昨年度に策定した
財政構造改革
プランに基づいて、歳入・歳出の両面にわたる見直しを加速させる必要があると考え、事務事業の見直しや
事業の重点化などを徹底的に進めた結果、
平成18年度では131億円の見直し効果となり、
平成17年度との合計では目標を上回る273億円の見直しを達成する予定であります。
また、これに伴い、後ほどご説明いたします一般会計の予算規模といたしましては、
平成17年度に引き続いて2年連続で減少となりました。
しかしながら、予算規模が減少する中においても、伸ばすべきものは伸ばし、変えるべきものは思い切って変えるという基本方針に基づき、新
まちづくり計画に位置づけた施策や
事業につきましては全体で
平成17年度を上回るなど、積極的な予算配分をいたしました。特に、子育て関連や都市再生、
市民自治といった
札幌市の将来につながる施策については、力点を置いて予算配分や仕組みづくりを行うとともに、
市民生活の利便性や安全性を高める施策についても一層の充実を図ることができたものと考えております。
これらの結果、
平成18年度の各会計予算の規模といたしましては、一般会計では、7,840億円で、
平成17年度予算と比較いたしまして1.2%の減となり、また、公債会計を除いた特別会計、企業会計を合わせた合計では、1兆5,475億7,100万円となり、0.5%の減となるものであります。
次に、
議案第1号から第17号までの各会計予算につきまして、その主な事項の内容を新
まちづくり計画に掲げます施策体系に沿いましてご説明申し上げます。
第1点目は、元気な経済が生まれ、安心して働ける街さっぽろの実現に向けた施策であります。
まず、中小企業などへの支援でありますが、昨年設立いたしましたベンチャー企業向けの
札幌元気ファンドは、既に多くの問い合わせがあるなどご好評をいただいておりまして、新年度は、現在のファンドでは対象としていない株式上場を目指さない中小企業についても対象とするもう一つのファンドを官民共同で立ち上げてまいります。また、
札幌元気基金につきましても、引き続き充実を図り、
平成18年度までの累計で計画の500億円を大幅に上回る資金枠を確保する予定であります。
次に、雇用関連につきましては、中小建設業者などが新分野への進出や経営の効率化に取り組む場合に新たに支援を行うなど、構造不況業種対策を充実するほか、若者の職業意識を育てるために、民間企業や
札幌市の出資団体と協力して就業体験の提供などについても取り組んでまいります。
また、これまでJR
札幌駅において北海道と
札幌市がそれぞれ別個に行ってきた観光情報の提供などを一体化し、オール北海道の体制で道内市町村の特産品などを展示、販売する観光と食の拠点
施設を北海道と連携して整備してまいります。
第2点目は、健やかに暮らせる共生の街さっぽろの実現に向けた施策であります。
まず、魅力あふれる地域づくりを進めるために、中の島
まちづくりセンターを、今後の
まちづくりセンターのモデルケースとなるよう幅広く地域住民の意見を取り入れて改築するとともに、地区センター整備の目標数としてまいりました24館目に当たります、仮称でありますが、清田区地区センターの建設に着手をいたします。
次に、少子化等への対応でありますが、保育機能のほか、常設の交流スペースなどを有する区保育・子育て支援センターを3区で開設いたしますとともに、幼児教育に保育と子育て支援の機能をあわせ持った総合
施設の整備に向けた調査を行い、具体化に向けて検討を進めます。
さらに、
保育所の定員増の
取り組みとして
保育所整備を推進いたしますが、このうち、新築・改築費補助につきまして、財源である国庫補助金が
平成17年度に手当てされる見通しでありますので、今年度の補正予算として対応させていただきたいと考えております。
また、市内の児童会館のうち、20館で夜間の自由来館日を設けて中・高校生の新しい居場所と活動場所の整備に
取り組みますとともに、小学校の余裕教室などを活用したミニ児童会館について、地域での要望状況などを勘案して、新
まちづくり計画の目標を大きく上回る8カ所で整備いたします。
次に、高齢者や障がい者などの社会的な弱者に対する
取り組みでありますが、これまで計画的に設置を進めてまいりました地下鉄駅エレベーターなどについて、新たに2駅の整備に着手するとともに、
平成20年度までにすべての地下鉄駅への設置を実現すべく、新たに3駅の設計を行います。
また、地下鉄大通駅コンコース内に、障がいのある方がつくった製品の販売や活動の発信の場所となる元気ショップを開設いたしますとともに、心身障がい者地域共同作業所に対して、従来よりも通常の就労形態に近い雇用型の作業所への補助制度を創設するなど、支援を充実いたします。
このほか、最重度の全身性障がいの方に対する介護給付の利用時間を拡大し、24時間介護体制を確立するほか、敬老優待乗車証をより使いやすくするために、追加交付を可能とするなどの制度改正を行ってまいります。
第3点目は、世界に誇れる環境の街さっぽろの実現に向けた施策であります。
まず、街の緑をふやす
取り組みにつきましては、これまでも
市民や企業の皆様との協働で進めてまいりましたが、
平成18年度は、
札幌市の木として
市民に愛されているライラックを、公共
施設はもちろん、
市民や企業の皆様の協力のもとで、民有地にも数多く植樹していただく
取り組みを実施してまいります。
次に、地球環境問題などへの対応でありますが、CO2削減アクションプログラムにつきまして、
市民や企業などの環境行動を拡大させる
取り組みの総仕上げを行うとともに、定山渓地区において、地域で発生する生ごみを堆肥化して特産品の育成に再利用する地域内循環のモデル
事業を試行的に行います。
また、
都市づくりといたしましては、
札幌駅前通地下歩行空間の整備や創成川通アンダーパス連続化の整備を本格化するほか、老朽化が著しい
市民会館にかわる
市民交流複合
施設の調査検討に着手いたします。
これらの
取り組みにより、我が
街札幌の顔である都心を人と環境に配慮しながら再構築して、民間の投資を呼び込める魅力的な街並みをつくり上げるとともに、大都市ならではのにぎわいや感動を将来に引き継いでいきたいと考えております。
第4点目は、芸術・文化、
スポーツを発信する街さっぽろの実現に向けた施策であります。
いよいよ来年2月にFISノルディックスキー世界選手権がこの
札幌市で開催されますことから、大会運営のための補助や
施設整備を行います。これは、
札幌の都市文化であるウインター
スポーツを通じて、この街を世界に向けて発信できるすばらしい機会でありますので、大会を大いに盛り上げて成功させていきたいと考えております。
また、昨年、11月を芸術文化月間と位置づけて、演劇、音楽、美術などさまざまなイベントを開催いたしましたさっぽろアートステージにつきまして、
平成18年度は、オペラや能楽など多彩な催しを加えて充実いたしますとともに、開園20周年を迎えます芸術の森の魅力を再発見してもらえるようなイベントを民間とも連携しながら展開してまいります。
第5点目は、ゆたかな心と創造性あふれる人を育む街さっぽろの実現に向けた施策であります。
まず、
札幌市立大学がいよいよ本年4月に開学いたしますことから、運営を行う公立大学法人に対して必要な交付金を計上しております。開学後は、
市民に開かれ、
市民の力になり、
市民の誇りとなる大学を目指して、地域貢献の使命を果たせるよう
札幌市としても積極的に
取り組みたいと考えております。
また、老朽化した小・中学校の改築についても計画的に進めてまいりますが、このうち伏見中学校の工事費につきましては、財源であります国庫補助金が
平成17年度に手当てされる見通しでありますので、今年度の補正予算として対応させていただきたいと考えております。
次に、特別な教育的支援が必要な児童を適切に指導するために、新たに巡回相談員を配置し、小・中学校に派遣するとともに、養護学校における医療的ケアを充実するために看護師を増員いたします。
このほか、生涯学習意欲の高まりを踏まえて、図書館の開館日及び開館時間を拡大いたしますとともに、地下鉄大通駅にあります交通案内センターにおいて、図書の貸し出しや返却ができるコーナーを新たに設置いたします。
次に、五つの基本目標以外のその他の
取り組みについてであります。
まず、
市民自治を実感できるような
取り組みといたしまして、
自治基本条例や
市民活動促進条例の制定に向けた作業を進めるとともに、周知活動などを行ってまいります。
次に、安全・安心な
街づくりについてでありますが、防犯ブザーの貸与やスクールガードなど、児童の登下校を含めた安全確保対策を充実いたしますとともに、公共
施設の耐震性を高めるための
取り組みや災害時の医療救護体制の確立に向けた対策などを実施いたします。
そのほかにも、北海道新幹線の
札幌延伸の早期実現に向けた検討や活動、市有建築物の長寿命化に向けたモデル
事業などに着手をしてまいります。
続きまして、歳入の主なものについてご説明を申し上げます。
まず、歳入の根幹である市税につきましては、定率控除の一部廃止や老年者控除の廃止などによって個人
市民税が増加いたしますものの、固定資産税の評価替えによる減少などがあり、全体としては0.4%の微増となる見込みであります。
次に、
地方交付税につきましては、ほぼ
平成17年度と同額でありますが、これを補うために発行することになっております臨時財政対策債と合わせますと、国の
地方財政計画の総額が抑制されたことなどから10億円の減少になるものと見込んでおります。
次に、国庫支出金につきましては、いわゆる三位一体の改革による一般財源化などの影響もあり、大きく減少しておりますが、そのうち、税源移譲に結びつく改革分につきましては、暫定的な措置である所得譲与税などによって補われております。
なお、市債につきましては、公共
事業の縮減などにより、前年度に比べて109億円の減少としておりますが、これは3年連続の減少となるものであり、市債残高につきましても2年連続で減少する見込みであります。
以上のほか、その他の歳入につきましても、可能な限り計上しているところであります。
次に、特別会計予算についてでありますが、
国民健康保険会計は、医療費の増加などに伴いまして、前年度に比べ3.1%の増となり、保険料の軽減措置や累積赤字の解消分なども含めまして、一般会計からの繰入金は総額で265億円となります。また、介護保険会計につきましては、新しい介護保険事業計画に基づいて、地域密着型サービスや地域支援
事業など高齢者の自立した生活を支える
取り組みを新たに行います。
次に、企業会計予算についてでありますが、病院
事業会計では、さらなる効率的な病院運営を目指しまして、パワーアップ
プランに基づく病院改革を進めますとともに、病院事業の経営責任を明確化し、自律性を拡大していくために、地方公営企業法の全部の規定を適用することといたします。
また、高速電車
事業会計において、安全対策として駅
施設の火災対策や東西線のホームのさく設置に向けた設計などを行いますほか、下水道
事業会計では、下水の汚泥を集中的に処理する東部スラッジセンターの建設を引き続き進めてまいります。
以上で、
平成18年度各会計予算の説明を終わります。
次に、各会計の予算及び補正予算以外の一般
議案につきましてご説明申し上げます。
まず、
議案第18号及び第19号は、いずれも、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律の規定に基づく措置を実施する態勢の整備に係るものであります。
議案第18号
札幌市
国民保護対策本部及び
札幌市
緊急対処事態対策本部条例案は、同法の規定に基づき、武力攻撃事態等に至った場合に、国民の保護のための措置を総合的に推進する
国民保護対策本部等に関し、必要な事項を定めたものであります。
次に、
議案第19号
札幌市
国民保護協議会条例案は、同法の規定に基づき、市長の諮問に応じ、国民の保護に関する計画、その他国民の保護のための措置に関する重要事項を審議し及び意見を述べることとされている国民保護協議会につきまして、その組織及び運営に関し、必要な事項を定めるものであります。
次に、
議案第21号
札幌市職員の
育児休業等に関する
条例の一部を改正する
条例案は、次世代育成を推進する観点から、本市職員の退職手当を算定する基礎となります在職期間に係る育児休業期間の取り扱いにつきまして、国家公務員と同様の改正を行うものであります。
次に、
議案第22号
札幌市
職員特殊勤務手当条例の一部を改正する
条例案は、執務環境の変化等により特殊性の低下した勤務及び委託化による支給対象がなくなった業務に係る特殊勤務手当を廃止するなどの改正を行うものであります。
次に、
議案第23号は、
札幌市
災害派遣手当等の支給に関する
条例案であります。
近年、我が国では大規模な災害が相次いで発生しておりますが、
札幌市におきましても、大規模な災害の発生に備え、復旧、復興を含めた災害対策に万全を期する必要があります。この
条例は、
札幌市でこうした大規模な災害が発生した場合に、災害応急対策または災害復旧のため派遣された他市町村等の職員に対して、災害対策基本法等で定めるところにより支給することができるとされております
災害派遣手当等につきまして、その額などを定めるものであります。
次に、
議案第24号
札幌市
特別会計条例の一部を改正する
条例案は、国庫債務負担行為に基づく道路用地及び
公園用地の先行取得などを主な目的として活用されてまいりました公共用地先行取得会計につきまして、現在はこれらの先行取得
事業が終了していること、今後もこの会計を活用した先行取得を行う見込みがないことなどから、これを廃止するものであります。
次に、
議案第25号は、
札幌市
手稲記念館条例の一部を改正する
条例案であります。
これは、手稲記念館につきまして、
施設が老朽化するとともに、近年、会議室等の貸し室部分の利用者が減少しておりますことなどから、この運営手法を見直すこととし、その貸し室部分を普通財産として
施設の有効活用を図ることに伴う改正を行うものであります。
次に、
議案第26号は、
札幌市
保育士修学資金貸付条例を廃止する
条例案であります。
これは、市内の保育士の充足のために、昭和47年から保育士修学資金の貸し付けを行ってまいりましたが、その後の社会状況の変化等から当該貸し付けを行う必要性が低下したために
条例を廃止するものであります。
次に、
議案第27号は、
札幌市
老人ホーム条例及び
札幌市老人・
身体障害者福祉施設条例の一部を改正する
条例案であります。
これは、介護保険法の改正により、本年4月から新たに介護予防サービス
事業が創設されたことに伴い、
札幌市が設置しております特別
養護老人ホーム等におきましても、介護予防サービスとしてのデイサービス及びショートステイを実施することとし、これらのサービスの利用に係る使用料を定めるものであります。
次に、
議案第28号は、
札幌市
障害者自立支援法施行条例案であります。
これは、障害者自立支援法の制定により、本年4月から新たな障がい者福祉サービスが開始されることに伴い、サービス利用者の障がい程度区分の審査・判定等を行う審査会の委員の定数等を定めるとともに、法律の規定に違反した場合に科する過料について定めるものであります。
次に、
議案第29号
札幌市
無意根山荘条例を廃止する
条例案は、
市民のレクリエーション及び体育の用に供するために南区定山渓に設置しております無意根山荘につきまして、交通アクセスの改善などにより宿泊
施設としてのニーズが乏しくなったこと、
施設の老朽化などから、これを廃止するものであります。
次に、
議案第30号
札幌市
土地区画整理事業助成条例の一部を改正する
条例案は、
平成16年3月に策定した都市計画マスター
プランにおきまして、
札幌市の
都市づくりに関して既存の市街地及び都市基盤の再生、活用を図っていくこととしたことから、既存の市街地における小規模な土地区画整理
事業に対する助成を行うことができるように、助成に係る要件の緩和を行うなどの改正を行うものであります。
次に、
議案第31号
札幌市営住宅条例の一部を改正する
条例案は、
市営住宅の建てかえ等に伴い住宅を失うこととなる入居者に対して仮住居として提供するなどのための
市営住宅として新たに北21条団地を設置し、その名称及び位置を定めるとともに、この
市営住宅の管理等に関し、必要な事項を定めるものであります。
次に、
議案第36号
包括外部監査契約締結の件は、
平成18年度において地方自治法の規定に基づく包括外部監査を実施するに当たり、弁護士である窪田もとむ氏と包括外部監査契約を締結するものであります。
窪田もとむ氏は、昭和49年に裁判官に任官され、旭川地方裁判所及び旭川家庭裁判所の判事等を歴任後、昭和63年に弁護士の登録をされ、現在、
札幌地方裁判所鑑定委員、北海道人事委員会委員などをされているほか、今年度の
札幌市の包括外部監査人をされている方で、地方公共団体の財務管理、
事業の経営管理、その他行政運営に関しすぐれた識見を有していると認められ、包括外部監査人として適任と考えるものであります。
次に、
議案第38号
札幌市
情報公開条例等の一部を改正する
条例案は、公立大学法人
札幌市立大学を設立することに伴いまして、
札幌市が設置する地方独立行政法人を情報公開制度及び個人情報保護制度における実施機関とするため、関係
条例について必要な規定整備を行うものであります。
次に、
議案第94号は、
札幌市
証明等手数料条例の一部を改正する
条例案であります。
これは、薬事法、租税特別措置法施行令等に係る事務につきまして、北海道から権限の移譲を受けることに伴う新たな手数料の設定を行うほか、動物の愛護及び管理に関する法律の改正に伴いまして、
札幌市が新たに処理することになります事務に係る手数料の設定を行うものであります。
なお、以上にご説明いたしました
議案以外の一般
議案の内容につきましては、
議案末尾に記載の理由により、いずれもご了解いただけるものと存じますので、説明を省略させていただきます。
また、報告第1号及び第2号は、訴えの提起及び調停に係る専決処分の報告であります。
次に、
議案第45号から第91号までは、
平成17年度予算の補正に関する
議案であります。
まず、
議案第45号は、
平成17年度
札幌市
一般会計補正予算であります。
歳入歳出予算の補正の第1といたしましては、アスベストの除去に関する経費でありまして、アスベストの使用が確認されました北区役所及び豊平区役所の機械室等、美香保体育館並びに樽川人道跨線橋につきまして、その除去に必要な経費を計上するものであります。
補正項目の第2は、防災対策に関する経費でありまして、国の防災対策
事業の実施に伴い、緊急に対策を講じるべき道路の改修に係る経費、さきにご説明いたしました私立
保育所の整備に対する補助及び老朽化の著しい伏見中学校の改築費用を計上するものであります。
補正項目の第3は、不足を生じる見込みとなった経費及び年度内に新たな予算措置が必要となった経費を追加するものでありまして、私立
保育所運営費のほか、国から償還財源の追加内示がありましたNTT無利子貸付金の償還金について、それぞれ所要の経費を追加いたしますとともに、児童扶養手当につきまして、
平成16年度に国から概算交付された負担金が確定したことに伴い、その超過受け入れに係る返還金を計上するものであります。
以上によります一般会計歳入歳出予算の補正総額は35億9,964万3,000円となり、この財源といたしましては、国庫支出金等の特定財源27億84万3,000円を充て、差し引き8億9,880万円の一般財源につきましては、
地方交付税をもって充てるものであります。
次に、繰越明許費の補正でありますが、これらは、さきにご説明いたしましたアスベスト除去等に関する事業のほか、関係機関等との協議に時間を要したことなどにより、年度内の執行が困難と予想される事業につきまして、
事業費の全部または一部を翌年度に繰り越すために設定するものであります。
次に、債務負担行為の補正でありますが、これらは、
札幌市の公の
施設につきまして本年4月から一斉に
指定管理者制度を導入することに伴いまして、本年度中に
平成21年度までの運営管理業務に係る協定を締結するために債務負担行為を設定するとともに、工事の早期発注により中小企業等の受注機会の確保及び事業執行の平準化を図る観点から、道路新設改良事業等の公共
事業に係るものにつきまして設定するものであります。
なお、本年4月から
指定管理者制度を導入する公の
施設につきまして、その管理を行う
指定管理者を
指定するために、
議案第51号から第91号までにおいて公の
施設の
指定管理者の
指定の件を提出いたしております。
次に、
議案第46号
平成17年度
札幌市
土地区画整理会計補正予算は、支障物件の移転作業のおくれなどに伴い、年度内の執行が困難と予想される
事業費の一部につきまして繰越明許費を設定するものであります。
次に、
議案第47号
平成17年度
札幌市
駐車場会計補正予算は、円山公園にあります駐車場につきまして
指定管理者制度を導入することに伴い、債務負担行為を設定するものであります。
次に、
議案第48号
平成17年度
札幌市
国民健康保険会計補正予算は、
平成16年度に国から概算交付された負担金が確定したことに伴い、その超過受け入れに係る返還金を追加するものであります。
次に、
議案第49号
平成17年度
札幌市
公債会計補正予算は、このたびの一般会計の補正に伴う市債及び
公債費を整理するものであります。
最後に、
議案第50号
平成17年度
札幌市
下水道事業会計補正予算は、一般会計と同様の理由により、早期発注が可能な公共
事業につきまして債務負担行為を設定するものであります。
以上で、ただいま上程されました各案件の説明を終わります。よろしくご審議のほどをお願い申し上げます。
○議長(
大越誠幸) お諮りします。
ただいま説明のありました
議案92件につきましては、議事の都合上、その議事を延期したいと思いますが、ご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
大越誠幸) 異議なしと認めます。
したがって、そのように決定しました。
――
――――――――――――――――
○議長(
大越誠幸) 次に、日程第3、
議案第92号を議題とします。
提案説明を求めます。
笹出昭夫議員。
(笹出昭夫議員登壇)
◆笹出昭夫議員 ただいまから、全議員により提出いたしました
議案第92号
札幌市
住宅耐震化促進条例案の趣旨をご説明申し上げます。
地震による大規模災害は、いつ起こるかわかりません。阪神・淡路大震災では、死亡者数全体の約8割が家屋倒壊による圧死であり、被害は昭和56年5月末日の建築基準法改正以前に建てられた木造住宅に集中しておりました。本市においても、昭和56年の建築基準法改正以前に建てられた戸建て住宅がおおよそ10万戸あり、震災時の危険性が危惧されているところであります。
住宅の耐震性を確保することは、人命や財産を守る第一歩となりますが、いまだ本市においては住宅の耐震化に係る施策が不十分であります。私どもは、このような状況に危機感を抱き、住宅の耐震化について防災プロジェクトを立ち上げ、他都市への視察や
市民アンケートを実施し、専門家の意見を伺いながら、十数回にわたり検討を重ねてまいりました。
本年1月に実施した
市民アンケートでは、地震による住宅の倒壊に不安を感じている
市民が55%に達し、耐震診断による安全性の確認を行いたいと思う木造住宅所有者が56%、安全性に問題があった場合耐震改修をしたいと59%の方が回答するなど、不安を感じながらも耐震対策に踏み切れない
市民は多く、耐震化に係る施策の早急な整備が求められていることがわかったところでございます。
現在、国においても、建築物の耐震化を促進する方針を打ち出し、自治体に耐震改修促進計画の策定を促しておりますが、この計画の策定を待っていては耐震化に係る施策の実施がおくれることから、
札幌市独自の積極的な施策として打ち出したいと考えております。
こうしたことから、地震による住宅の倒壊を未然に防ぎ、
市民の安全及び生活の安心を確保するため、地震に対する安全性を確認する耐震診断の施策や地震に対する安全性の向上を目的とした耐震改修などの施策の実施を求める本
条例案を提出するに至った次第でございます。
最後となりますが、本
条例案は、全議員68名による提出であります。
市長におかれましては、議会の総意に基づく本
条例案の趣旨を十分ご理解いただき、
市民の安全及び生活の安心を確保するため、早急に耐震化に係る必要な施策を講ずるよう申し上げまして、
議案第92号に対する
提案説明を終わります。
ありがとうございます。
○議長(
大越誠幸) 本件は、全議員の提出によるものですので、直ちに採決に入ります。
本件を可決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
大越誠幸) 異議なしと認めます。
したがって、本件は、可決されました。
――
――――――――――――――――
○議長(
大越誠幸) 次に、日程第4、
議案第93号を議題とします。
本件は、全議員の提出によるものですので、直ちに採決に入ります。
本件を可決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
大越誠幸) 異議なしと認めます。
したがって、本件は、可決されました。
――
――――――――――――――――
○議長(
大越誠幸) ここで、報告します。
本日、小川勝美議員から、会議規則第62条第1項の規定による文書質問が提出されました。
理事者におかれましては、2月27日までに答弁書を提出されるよう求めます。
――
――――――――――――――――
○議長(
大越誠幸) お諮りします。
本日の会議はこれで終了し、明日2月22日から26日までは
議案調査等のため休会とし、2月27日午後1時に再開したいと思いますが、ご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
大越誠幸) 異議なしと認めます。
したがって、そのように決定しました。
――
――――――――――――――――
○議長(
大越誠幸) 本日は、これで散会します。
――
――――――――――――――――
散 会 午後1時54分
上記会議の記録に相違ないことを証するためここに署名する。
議 長 大 越 誠 幸
署名議員 桑 原 透
署名議員 佐 藤 典 子...