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  1. 札幌市議会 2005-03-01
    平成17年(常任)厚生委員会−03月01日-記録


    取得元: 札幌市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    平成17年(常任)厚生委員会−03月01日-記録平成17年(常任)厚生委員会  札幌市議会厚生委員会記録            平成17年3月1日(火曜日)       ────────────────────────       開 会 午後0時59分 ○大嶋薫 委員長  ただいまから,厚生委員会を開会します。  報告事項ですが,高橋委員からは遅参する旨,連絡がありました。  それでは,議事に入ります。  最初に,議案第24号 札幌基金条例の一部を改正する条例案及び議案第52号 平成16年度札幌一般会計補正予算(第8号)中関係分一括議題とします。  質疑を行います。 ◆林家とんでん平 委員  児童虐待防止対策充実による増という欄ですが,いただいた資料の中には,児童虐待防止対策充実と書かれておりますけれども,この中身がよくわかりません。今,児童虐待はとても多いし,とても気になるところだと私は思っているのですが,厚生労働省の通知による施策,事業として今どのようなものがあるのか,まずお教え願います。 ◎平井 子ども未来局長  児童福祉総合センター長も兼務していますので,私からお答えします。  厚生労働省では,平成16年度から児童虐待防止対策充実にかかわる五つ事業を推進していますので,その五つ事業中身についてご説明します。  一つ目は,児童養護施設における小規模グループケア推進事業です。この事業は,虐待などで手厚いケアを要する子供を家庭的な環境の中で養育するために,6人の子供を一グループとして,日常生活を行う上で必要な設備を整え,専門職員配置などに要する経費措置費として支弁するという内容です。  二つ目は,地域小規模児童養護施設拡充事業です。虐待に遭った子供を家庭的な環境の中で養育するため,本体施設とは別に,小規模な児童養護施設を整備することを目的に,施設の確保や職員複数配置に要する経費措置費として支弁する事業です。  三つ目は,家庭支援専門相談員配置事業です。家庭支援専門相談員は,早期家庭復帰への支援体制充実するために,これまでも乳児園配置されていましたが,これを児童養護施設などにも配置し,その人件費に要する経費措置費として支弁するという内容です。  四つ目は,被虐待児個別対応職員配置充実事業です。被虐待児個別対応職員は,虐待を受けている子供施設入所の増加に対応するため,これまでは定員50人以上の児童養護施設対象としていましたが,これを50人未満の児童養護施設児童自立支援施設などにも拡大し,その人件費に要する経費措置費として支弁するという内容です。  五つ目は,被虐待児受け入れ加算創設事業です。児童養護施設などに入所した虐待を受けた子供にきめ細やかな支援を行うために,心理療法担当職員などの人件費について,児童相談所で認定後1年間を限度に措置費として加算するという内容です。  以上五つ事業で,国の補助としては2分の1という内容です。 ◆林家とんでん平 委員  今,五つ事業をやっていて,1億七百七十何がしか計上されています。
     この五つの中で,すべてではないと思うのですが,今回の対象となる事業はどれとどれか。そして,この1億700万円の金額はどのように割り当てられているのか。この辺がとても大事だと思うので,ぜひ教えていただきたいと思います。 ◎平井 子ども未来局長  事業別実施状況補正計上額についてのお尋ねです。  五つ事業のうち,児童養護施設における小規模グループケア推進事業については,札幌市が入所措置をしている施設のうち,市内では札幌育児園,興正学園,柏葉荘が,また市外では黒松前つくし園櫻ヶ丘学園旭川育児園の計6施設が実施しており,これに要する費用として1,183万6,000円を計上しました。  次に,家庭支援専門相談員配置事業ですが,ただいま申し上げた6施設に加えて,道内11施設児童養護施設児童自立支援施設などで新たに相談員配置され,これに要する費用として4,249万円を計上しました。  次に,被虐待児受け入れ加算事業については,札幌市が入所措置をした児童のうち,対象であると見込まれる児童数が約170人で,これに要する加算額は1人月額2万6,200円ということで,合計5,344万8,000円となります。  先ほど申し上げた国の5事業のうち,地域小規模児童養護施設の拡充と被虐待児個別対応職員配置については,16年度中に実施した施設がないので,ただいまの3事業を合計すると,1億770万4,000円が児童虐待防止施設充実加算に要する補正額となります。 ◆小川勝美 委員  私は,議案第24号と議案第52号の補正の中の敬老パスにかかわる予算,特に新敬老カードにかかわって何点か質問します。  この問題については,先日の本会議で飯坂議員代表質問でもお尋ねしました。札幌交通体系は,地下鉄を基幹にバスが補完するという体系がとられています。地下鉄は,昭和46年に,南北線北24条から真駒内までできました。そのときに,新川方面から北24条に乗り継いでも,真っすぐバスセンターまで来る料金も同じだということで,札幌市の乗り継ぎ制度がスタートしております。その後,乗り継ぎ割引制度というのがつくられて,乗り継ぎ指定駅でなければ乗り継ぎ割引はできないという状況にもなってきております。  それだけに,30年間にわたって敬老パスで自由に乗ってきたお年寄り皆さんにとっては,今度は乗り継ぎ駅がどこなのか,乗り継ぎ割引を受けようとすればどこの駅でおりて,どこのバスに乗っていかなければならないか,非常にわかりづらい。通勤している人だって,自分の日常使っている駅ならわかりますが,それ以外は,どこの駅でおりて,どこのバスに乗れば乗り継ぎ割引ができるか,全く知らないのが普通だと思うのです。  そういう中で,今回,30年間にわたって市民に定着した敬老パス制度を廃止して,新しい敬老カードを発行するということで,市のお知らせ文書と,申請書というはがきが各家庭に送られました。そこで,市のコールセンターとか区役所福祉サービス課とか,あるいは,本庁までも問い合わせが殺到したようです。この間,これらの問い合わせや苦情,怒りの声がコールセンターや各区の福祉サービス課本庁にどれだけ寄せられているのか。私が知っている限りでは,札幌市の制度の中でこれだけ問い合わせや苦情が殺到した制度は今までなかったと記憶しているのですが,この点についていかがか,具体的にお知らせをいただきます。 ◎中田 保健福祉部長  敬老パス申請案内文書をお送りして,それに伴い,市民の方々からいただいたご質問,お問い合わせなどの件数ですが,各区役所でおおむね3万6,000件,本庁高齢福祉課で約1万件,コールセンターで3,000件でした。コールセンターについては,雪まつりあるいは除雪の関係の時期と同じになり,殺到した関係から,何度かアクセスされた方もいらっしゃいますが,対応した件数としては3,000件です。合わせて4万件程度のお問い合わせがあったととらえています。 ◆小川勝美 委員  それは問い合わせだけではないですね。本会議の代表質問で,不満とか怒りの声とも言っているのですが,その中身はわかりますか。具体的にお尋ねします。  また,今のは電話などだと思うのですが,各区役所では高齢者の人がじきじきに尋ねるケースもあるし,本庁まで尋ねて来ている人もいると思います。それらの中身はどんな状況だったのか,お尋ねしたい。  あわせて,小澤副市長から,高齢者皆さん理解が深まったという答弁がなされていました。市長は,先日,飯坂議員の再質問で,制度が変わるときは混乱があって当たり前だみたいな答弁をしておりましたが,そのことについてどんなふうにお考えになっているのか,お尋ねします。 ◎中田 保健福祉部長  市民の方からお問い合わせなりをいただいた内容ですが,そのほとんどは,どれを選んだらいいかということに伴う地下鉄料金問い合わせとか,これまでのカードとの使い方の違いとか,申請書記載方法といったようなものです。どの程度かは感覚ですが,ほとんど9割以上はそういうお問い合わせであったと思います。  私どもは,その一件一件について,それぞれ丁寧にお答えし,ご理解をいただいたと思っております。もちろん,ご指摘のように,制度が変わることそのものについての反対,あるいは抗議といったことも含まれておりますが,そういうご意見についても,今回の改正に至る経過などをご説明して,ご理解をいただく努力はしてきました。  それから,市民理解が深まっているという代表質問での副市長の答弁についてです。昨年10月に新たな制度を行うための準備経費を議会でお認めいただいていますが,一昨年の市長施政方針から1年4カ月にわたり,私どもは,アンケートあるいは広報,出前講座などで直接出向いて市民の方のご意見をいただくなど,そうした議論を重ねた中で,その都度,直接ご意見をいただいたり,紙によってご意見をいただくといったような経過の中で,市民の一定の理解が得られていると理解し,あわせて,今後,継続可能な制度とするために,バス事業者あるいは札幌市の財政的な負担の限度も考慮して最終的な案をまとめたと理解しております。あわせて,それ以後,この4カ月間ほど,最終的には各対象者の方すべてにご案内を差し上げていますが,いただいた内容はほとんどがご相談問い合わせですから,それぞれについてご説明し,ご理解をいただいているということから,理解は深まっていると私どもは認識しております。 ◆小川勝美 委員  理解が深まってくるとしなければ,新敬老カード申請ができないからです。あのお知らせ文書を見て,初乗り料金などはわかるけれども区間料金はわからないでしょう。それから,ばんけいバスだとか夕鉄バス乗車券ですと書かれている。敬老カード何枚申し込んで,そのほかに乗車券をどれだけ申し込んだらいいか,あれを読んだってまずわからない。A3判裏表にびっしり書かれていますが,まずわかりません。あれで問い合わせが来ないなどと思ったら大間違いの話で,まだ4万件ベースで終わっているのは,それを知らないで書いている人がいっぱいいるからです。実際に3月中旬ごろに郵便局に行って,申し込みに基づいて金を払ってカードをもらうときには,こんな予定ではなかったという形でまだ出てくるのではないかと思います。その辺についてどう考えているか,もう一度お聞きしたい。  それから,24日で新敬老カード申請が締め切られています。対象人員が何人いる中で,どのぐらい申請されたのか。それは,市の今までの見込み,今回の補正予算で9億何がしが雑入という形で計上されているが,それらはどの程度と見込まれているのか,これをお尋ねします。  また,今回は新敬老カードだけでなくて,障がい者交通費助成にかかわっては,障がい者の場合には1級,2級は福祉パス,3級,4級については共通ウィズユーカードの発行などで対応することになって,3万人程度の障がい者に対する交通費助成はそちらに出されていると思うのです。そちらの申請問い合わせ等はどうだったのか,あわせてお尋ねします。 ◎中田 保健福祉部長  これまでもたくさんのお問い合わせがありまして,今後,実際の交付段階でもさらに混乱が予想されるのではないかというご質問です。  私どもは,今回のお問い合わせに対するいろいろなご説明で理解が深まっていると認識しております。申請書は24日を期限として既に提出していただいており,その内容は今電算処理しておりますが,今後,そのものを具体的に交付する形になりますので,乗り継ぎ料金の問題とか,実際に利用される場合の疑問点についてはある程度理解していただいて,郵便局では直接それを受け取る事務になると考えております。制度が変わることに伴う一定の戸惑はないとは言えませんが,これまでの経過からいって,私どもは円滑に進められるものと見込んでおります。  それから,具体的な数字ですが,70歳以上の方はこの段階ではおおむね22万7,000人いらっしゃいまして,今回,制度が変わることに伴い,障がいのある方の交通費助成制度との関係から,障がいの方の制度として直接ご案内した3万1,000人を除き,19万6,000人の方に敬老優待乗車証のご案内を差し上げました。24日までの時点で,おおむね7割を超える13万8,000人から回答をいただいております。はがき内容で不明な点は区で問い合わせをして整理をしており,現段階では具体的に納付書交付し,郵便局を指定して受け取っていただけると私どもは受けとめております。 ◎岡田 障がい福祉担当部長  敬老パスに絡んで身障パス関係です。実は高齢の方は平成17年9月までですが,私ども平成18年3月ということで,約1,000人ほどの差はありますが,一応3万2,000人の方に郵送させていただきました。問い合わせ等状況については,私どもでは2月7日にこの文書を発送し,2月22日までの土・日を除く10日間の中で,私ども,各区,あるいはコールセンターに大体3万8,000件の電話ないしは来所相談があったとカウントしています。 ◆小川勝美 委員  福祉パスなど障がい者の交通費助成申請件数はどのぐらいで,何割程度になっているのか,それもお示し願います。  それから,今回,24日までに13万8,000人から申請があって,不明なのは区で問い合わせているそうですから,もう少し対象はふえるかもしれません。それらの中で,1枚から5枚まで,1,000円,3,000円,6,000円,8,000円,1万円と負担率が違います。あるいは,その人の利用する交通路線乗り継ぎ料金であるとか,また,私の住んでいる厚別の場合は,バスに乗って新札幌まで出て,地下鉄で大通まで来ると,往復すれば1,000円もかかってしまうとか,そういう人たち利用状況などについて,市の方はサンプル調査みたいなものをやっているのかどうか,それらの中身はどうなっているのか。  一部負担ということがあって,低所得者皆さんは,今までのように外出をしたいと思っても,一部負担が払えないので,差し当たり1万円にしようか,2万円にしようかと抑えている人もいるのではないかと思います。また,厚別などに住む人は,いつものように通院しようと思ったら,交通費がかかるから,食べるものを食べずとも,限度いっぱい買わなければいけないと思って申し込んだとか,そういうことが反映しているのかどうか,その辺についてお尋ねします。 ◎岡田 障がい福祉担当部長  身障の関係申請件数ですが,1・2級の無料パスについてはきょうから申請ということで,数はちょっとわかりません。それから,タクシーガソリン券は,選択制になっていますが,3月15日からということで,あわせて,3・4級については3月28日から受け付けということで,ご了解いただきたいと思います。 ◎中田 保健福祉部長  申請状況の傾向といいますか,おおむねの状況としては,五つ利用可能額から選択することになりますが,高額の5万円,あるいは低額の1万円,2万円といったところにややウエートが高いようで,3万円,4万円あたりは比較的少ない割合で出てきています。それから,区ごと,あるいは,区の中でも地域によって申請状況にかなりばらつきがあると私どもではとらえております。  なお,今回,予算をお諮りしていますが,その数字から単純に計算すると,大体1人当たり利用可能額は2万9,500円弱となります。サンプル調査の中では,先ほど申し上げたようなばらつき関係から一概には申し上げられませんが,現時点では3万円を上回るような状況で把握しています。 ◆小川勝美 委員  この後,いわゆる申請に基づいて一部負担金納付書が発送され,指定の郵便局に行くことになります。そこで支払ってカードを受け取るということで,私は,ここでもまた,敬老パスを廃止して新しいカードにかえた改悪の当事者でない郵便局の窓口の職員人たちが,問い合わせを受けたり,怒りの声を浴びせられたりするのではないかという気がしますが,その点についてどうお考えか。先ほどの部長の答弁だとどうも心配ですが,市の職員は230カ所の交付場所には全く行かず,郵便局に全部丸投げと理解をしていいのかどうか,お尋ねします。  それから,当初,郵便局配達区域ごと交付場所を決めていくとお聞きしていました。私どもの厚別のもみじ台西郵便局では,小さな郵便局交付対象者が2,000人にもなると言われておりましたが,どんなふうになったのか。新しいカードをもらうために郵便局に入れる人は,せいぜい20人か,びっしり並んでも40人ぐらいなのです。そこに2,000人などとはならないから調整されたかもしれません。私の住んでいる青葉郵便局だって,対象者は千何百人います。あそこの郵便局には,郵便を出す人や小包を発送する人も訪ねていきます。そこに敬老カードをもらいに行くお年寄りが一遍に1,300人も押し寄せることになったら,3月の寒空のもとで外にずらっと並ばなければなりません。そんなことにならないように,最寄りの小さな特定郵便局でもらう人が1,000人超えるような場合は現実にどんな対応がとられていくのか,混乱が起こらないのか,この点についてもお尋ねします。 ◎中田 保健福祉部長  まず,1点目の郵便局での交付段階での混乱可能性ですが,先ほど申し上げたように,私どもは4万件近いお問い合わせにいろいろお答えをしてきました。今後,郵便局に取りに行かれる方は,基本的にはみずから選択されたものを受け取りに行かれますので,その状況は少し異なってくるかなと思っております。  しかし,初めての制度ですし,いろいろなお問い合わせもあろうかと思いますので,まずは郵便局で担当する方には,基本的なやりとりについてご理解いただくように私どもから情報提供をさせていただくとともに,何か問い合わせなどがあった場合にはすぐに区に連絡できるような体制はとりたいと思っております。  それから,2点目の郵便局を指定して対象者が多い場合にどう対応するかということですが,基本的に,今までは108カ所の指定場所特設会場でした。少ないところでは2日間程度,多いところでも5日間程度の中で取りに来ていただいて,単純計算しますと1カ所当たり1,570人程度となりますが,今度は230カ所にふやしておりまして,平均で780人程度です。とはいいましても,地区によって小さな特定局もありますので,その辺は個々・具体的に対象となる方を調整して,混乱のないように,あるいは,期日を指定してもなかなかそれに従っていただけないというこれまでの経過もありますので,指定通知はある程度時間を変えて出すといったことで調整を図り,混乱を避けるための努力をしたいと思っております。 ◆小川勝美 委員  70歳以上の高齢者の方ですから,まだ雪が残っていてつるつる道路だと,転んで骨折して寝たきりになったら困るからといって指定された3月10日や15日には行かれない場合もあります。あるいは,たまたま入院していて,4月になってやっと退院してきた場合はどこに取りに行けばいいのですか。交付期間交付場所について,指定された場所,時間に行けない場合,どういう対応をするのですか。前の敬老パスのときは,区役所の窓口に行けばいつでも交付を受けられました。今回の敬老カード郵便局に丸投げですから,その場合はどういうふうにすればいいのですか。4月中入院していて,連休明けにやっと退院できたようなお年寄りはどこに取りに行けばいいのですか。 ◎中田 保健福祉部長  ご指摘のように,申請をされた方,場合によっては申請されていない方といったようにいろいろな状況があるかと思います。基本的には,申請をされた方は3月末までにお渡しをすることにしています。しかし,いろいろなご事情があろうかと思いますので,私どもは,4月に入っても交付できるように,それも当初指定した郵便局交付できるように,柔軟な対応について郵政公社の方と最終的な協議をしている段階です。それ以後についても,区でその事情をお聞きをした上で,なるべく柔軟な対応ができるように,その辺の取り扱いは検討したいと思っております。 ◆小川勝美 委員  よくわからないのですが,最終的協議をしている,柔軟な対応をしたい,4月いっぱいはいいのか,5月いっぱいはいいのか,それとも7月までいいのか,最寄りの指定された郵便局でいつまで交付を受けられるのですか。 ◎中田 保健福祉部長  私どもは,当初指定した郵便局230カ所をそのまま利用いただける期間は4月いっぱいまでと考えて,今,協議を進めています。 ◆小川勝美 委員  納付書と新カード交付を受けてくださいという文書の中に,今言ったことはきちんと明記されるのか,4月以降はどこに取りに行けばいいかも書き込んで送ろうとされているのですか,その点も明らかにしていただきたい。 ◎横山 保健福祉局理事  今,その辺について最終的に協議をしている段階です。  ただ,いろいろなご事情の方に,全く門前払いになるようなことだけはしないと考えています。今,1週間から10日間ぐらい後に,申し込まれた方に納付書を含めて発送しますが,どこまでの文言を書き込むか,前段でいろいろお話がありましたように,余り情報が多くてもいろいろなお問い合わせの原因になり,例外を書くことが本当にいいのか,それとも,その後,いろいろな事情,お問い合わせが出てきたときにきちんと対応していくのがいいのか,検討させていただきたいと思います。  それから,全般を通じてのお話ですが,周知方法あるいは交付方法内容については,詳しく書けば書くほど,高齢の方は細かい字をいっぱい読むのもなかなか難しい面もあって,非常に悩みました。その結果として,今回,出した形になっています。この後,各区で,どういう内容のお話が多かったか,高齢の方は何が一番困ったか,現場の意見を十分集約して,今後の事務の中で少しでも改善できる点を見出してやっていきたいと思いますので,ご理解をいただきたいと思います。 ◆小川勝美 委員  まだ最終的な協議が調ってないということですが,問題なのは,今まで区役所が責任を持っていた仕事が,今度は窓口が郵便局になるのです。ですから,福祉サービス課に行けば常にきちんとわかるという仕組みが周知がされていればいいのですが,4月30日までは郵便局です,4月30日を越えた5月1日以降はどこですということが明らかにされていなければ,お年寄りの人には入院している人だっているし,旅行している人だっています。そういうことははっきり伝えるようにして,できるだけ郵便局の窓口でトラブルにならないようにしてください。1件当たり60円払って市の事業を丸投げしていますが,この後,混乱を引き起こすことがあってはならないと思うので,あえて質問しました。 ◆佐藤典子 委員  私も,敬老優待乗車証に関連して,障がい者への対応を伺います。  今,小川委員質問の中で,対象が3万2,000人おられるということ,2月7日,8日に発送作業をされて,22日までいろいろな対応をしてこられたこと,それから,今後,3月15日から1・2級の方に交付し,3月28日から3・4級ということでしたが,その手続はそれでよろしいですか。 ◎岡田 障がい福祉担当部長  はい。 ◆佐藤典子 委員  そこで,質問ですが,この周知のやり方で,今まで混乱されている方がいらっしゃらないのか,とても気になっています。3・4級の方はこれまでと変わらないということで,用紙を見せていただきましたが,敬老優待者証は利用できませんと書かれてありますので,このままでわかります。それから,1・2級の方も,福祉パスを使われる方は敬老パスを使われないのでこれまでと同じですが,1・2級の中で福祉タクシー利用券福祉ガソリン券を使われる方は敬老優待者証も利用できるという通知が行っています。  そういう中で,新制度になっていることも踏まえて,どういう内容問い合わせがあったのか,そして,この方々が混乱しないで手続ができているのか,お聞かせください。 ◎岡田 障がい福祉担当部長  周知の方法についてですが,70歳以上の身体,知的,精神に障がいのある方約3万人に案内文を送付して,障がいの種別とか等級に応じ,個別的に案内を差し上げています。  その主な問い合わせ内容についてですが,障がいの等級などによって利用できるサービスが異なるために,自分がどのサービスに該当するのか,あるいは,複数あるサービスの中から自分はどれを選択すればよいのかといった具体的な手続の仕方などの質問が寄せられております。制度が変わったことで,我々としては,お年寄りの方が多いですから,コールセンターを初め,各区の保健福祉サービス課,私どもの障がい福祉課で,その内容に応じてできる限り時間をかけながら十分な説明をしており,そう混乱はないのかなと認識しています。 ◆佐藤典子 委員  障がいの中でも,視覚障がいの方へ対応として点字のものも送られたのか,その方々への対応はどういうふうになっていますか。 ◎岡田 障がい福祉担当部長  点字については,若干おくれましたが,発送しました。 ◆佐藤典子 委員  そういう個別の対応が求められていると思いますので,これまで対応された中で,もう少し工夫が必要かなと思うようなところがあれば,その都度,十分に丁寧な対応をしていただいて,新制度へのスムーズな移行に今後も取り組んでいただきたいと思います。 ○大嶋薫 委員長  ほかにありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○大嶋薫 委員長  なければ,質疑を終了します。  次に,討論を行います。 ◆小川勝美 委員  私は,議案第24号 基金条例の一部を改正する条例案議案第52号 一般会計補正予算(第8号)2件について,反対の立場から,簡潔に討論を行います。  今回の補正予算基金条例の一部改正については,30年間にわたって市民に定着し,喜ばれてきた敬老パス制度を廃止して,お年寄りに一部負担の導入と上限額の設定を行う二重の改悪による新カードシステムを市長の規則改正によって強行し,今回,一部負担として補正予算に計上されている9億7,447万8,000円のお金をお年寄りに納めさせ,それを雑入で受けて,新しくつくる基金に積み,4月以降の新年度の交通事業者への支払いの一部に充てていこうというものです。  私たちは,敬老パスを廃止し,お年寄りに新しいカードを発行していくやり方,特に,当事者である高齢者意見も十分に聞かない,理解や納得もなされないまま,市長の一方的な規則改正によって強行するやり方については,賛成できません。この補正予算基金条例の改正については,反対するものです。 ○大嶋薫 委員長  ほかにありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○大嶋薫 委員長  なければ,討論を終了します。  それでは,採決を行います。  議案第24号及び議案第52号中関係分を可決すべきものと決定することに賛成の委員の挙手を求めます。  (賛成者挙手) ○大嶋薫 委員長  賛成多数です。  よって,議案第24号及び議案第52号中関係分は可決すべきものと決定いたしました。  次に,議案第40号 札幌市結核診査協議会条例の全部を改正する条例案を議題とします。  質疑を行います。  質疑はありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○大嶋薫 委員長  なければ,質疑を終了します。  次に,討論を行います。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○大嶋薫 委員長  なければ,討論を終了します。  それでは,採決を行います。  議案第40号を可決すべきものと決定することにご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○大嶋薫 委員長  ご異議なしと認め,議案第40号は可決すべきものと決定しました。  次に,議案第44号 札幌児童相談所設置条例等の一部を改正する条例案を議題とします。  質疑を行います。  質疑はありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○大嶋薫 委員長  なければ,質疑を終了します。  討論を行います。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○大嶋薫 委員長  なければ,討論を終了します。  それでは,採決を行います。  議案第44号を可決すべきものと決定することにご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○大嶋薫 委員長  ご異議なしと認め,議案第44号は可決すべきものと決定しました。  次に,議案第45号 札幌職員衛生法施行条例の一部を改正する条例案を議題とします。  質疑を行います。  質疑はありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○大嶋薫 委員長  なければ,質疑を終了します。  次に,討論を行います。  (「なし」と呼ぶ者あり)
    大嶋薫 委員長  なければ,討論を終了します。  それでは,採決を行います。  議案第45号を可決すべきものと決定することにご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○大嶋薫 委員長  ご異議なしと認め,議案第45号は可決すべきものと決定しました。  次に,議案第54号 平成16年度札幌市国民健康保険会計補正予算(第3号)を議題とします。  質疑を行います。  質疑はありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○大嶋薫 委員長  なければ,質疑を終了します。  討論を行います。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○大嶋薫 委員長  なければ,討論を終了します。  それでは,採決を行います。  議案第54号を可決すべきものと決定することにご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○大嶋薫 委員長  ご異議なしと認め,議案第54号は可決すべきものと決定しました。  ここで,理事者の入れかえがありますので,委員会を暫時休憩します。     ──────────────       休 憩 午後1時43分       再 開 午後1時44分     ────────────── ○大嶋薫 委員長  委員会を再開します。  次に,厚別区で発生した児童虐待事件に関する経過についてを議題とし,理事者より報告を受けます。 ◎大沼 児童相談所担当部長  厚別区で発生した児童虐待事件について,児童相談所対応経過をご説明します。  本件は,平成16年2月4日に静岡県の児童相談所から調査依頼を受けたものです。調査依頼の内容は,本世帯の所在地等の確認でした。  2月19日の家庭訪問で所在を確認,その後,実母及びその内縁の夫と面接することができ,5日後の24日ごろには静岡に帰るとの話がなされました。また,妹,弟への虐待があったとのことでしたので,長男を確認しましたが,特に外傷などは見受けられず,長男自身からも,元気であり,今は学校を休んでいるが,家で勉強しているとの返答がありました。実母と内縁の夫に対し,早急に静岡県の児童相談所に連絡をするよう話し,当相談所からもその旨を静岡県の児童相談所に回答しました。  しかし,その後も静岡県の児童相談所からまだ戻っていないとの連絡があり,その都度,家庭訪問を実施しましたが,不在で会うことができませんでした。この間,長男や実母から,静岡の学校には夏休み後には戻るなどの連絡がなされていました。  このような経過の中,9月27日に匿名の方から当相談所に通報があり,その内容は,子供の氏名などはわからないが,中学生ぐらいなのに学校に行っておらず,顔にあざや傷があるというものでした。調査によりその通報が本世帯のことと判明し,翌28日と翌々29日に時間を変えるなどしながら4回の家庭訪問を行いましたが,不在のため,連絡票で当相談所へ連絡を指示するとともに,厚別警察署に夜間の巡回等の協力を依頼していたところです。  9月30日には,実母と内縁の夫から,しばらく市外に出かけて留守にする,10月27日ごろには連絡するとのファクスが送られてきました。一方で,初めと同じ通報者から,本世帯は車で午後から出かけることが多いなどの情報提供もありましたので,状況確認のため家庭訪問を続けておりました。  そして,10月19日の訪問において,家から出てきた実母らに会うことができました。すぐに長男を確認いたしましたが,顔などに傷やあざなどが認められず,長男自身からも,ご飯は食べているし,元気だという話がありました。また,実母と内縁の夫に対しては,長男の転校などについて話しましたが,今から急用で出かけるところだが,4日後の10月23日には児童相談所に行くことができるとの返答があり,その旨を約束しました。しかし,23日の来所はありませんでした。  これまでの経過から,立入調査で長男への虐待の事実を確認する必要があると判断し,本世帯の動向調査を行っていました。当初,立入調査を10月25日に予定していましたが,本世帯の状況が把握できず,実施できませんでした。ところが,10月28日には,同じ通報者から,きょうは在宅しているようだとの情報を受け,同日,小児科医と警察官の同行で立入調査を実施いたしましたが,全く人のいる気配がせず,虐待の事実を確認することができませんでした。  その後も立入調査を行うべく警察の協力を得ながら調査を継続してきましたが,本世帯の所在を確認できない中で,報道でご承知のとおり,1月12日に長男が警察に保護され,当所の一時保護となりました。  以上が,本件についての経過の概略です。 ○大嶋薫 委員長  それでは,質疑を行います。 ◆宮村素子 委員  私から,2点についてお伺いします。  ただいま報告があった事例は,静岡から依頼を受けてから一時保護するまで,約1年かかっております。この間,訪問したり,努力はいろいろされているのですが,この子供や父母にしっかり面談できなかったと言わざるを得ないと思います。特に,何度かチャンスがあったのかと思いますが,10月19日の面談は,この3人に会えた最大のチャンスであり,このワンチャンスをしっかりした効果を上げるように持っていくべきだったと思います。専門的な視点を加えて観察判断する必要が絶対にあった事例です。少なくとも,福祉士とともに保健師が同行して複眼的に対象を見ること,私はその重要性を言ってきました。少なくとも発育バランスとか栄養状態,活気があるかどうか,それから全体的な様子を判断して,一時保護が必要かどうかの判断はできたのではないかと思います。聞いて,食べています,元気ですという言葉で判断していった,これはやはり問題だったのではないかと思っておりますがいかがか,伺います。  2点目は,立入調査です。  10月28日,緊急立入調査ということで,小児科のドクターと警察も同行しましたが,不幸にして,そのときにはだれもいなかったということです。立ち入りというのは,生命に危険を及ぼしているというのか,家庭の中で騒ぎがあって,どうも大変なことが起きているのではないかというよう状況だと,警察の立ち入りも可能かとは思います。児童虐待防止法の改正もありましたが,立入調査についての限界はどのようになっているのか,お聞かせ願います。 ◎大沼 児童相談所担当部長  ただいま委員のご指摘にありましたように,子供の身体状況あるいは健康面については,私どもも専門的,複眼的な視点が必要だったと認識しています。今後,保健師の配置については,前向きに検討したいと考えています。  次に,児童虐待防止法による立入調査についてですが,児童虐待防止法第9条により,虐待の事実確認のため立入調査できるとされています。しかし,保護者が不在のときや保護者が拒否をして施錠してドアをあけない場合には,かぎやドアを壊してまで入ることは認められておりません。このため,今回は立ち入ることができず,事実確認ができなかったものです。 ◆宮村素子 委員  1点目は,今後,保健師など専門家の視点もということです。そうすると,新年度から児童相談所にも保健師を配置すると考えていいのか,伺います。  もう一つは,立ち入りのことですが,児童相談所にもそういった権限は付与されていないということです。昨年,児童虐待防止法の改正のときも,警察に強制立ち入り権を認めるかどうか議論になったようですが,最終的にはそれは付与されませんでした。今回の事例のように,子供の年齢からいったらSOSを出せるけれども,それを出さないというか,それが,児童虐待をなかなかつかみにくい,適時に保護できない一面でもあろうかと思います。やはり,児童相談所がいろいろな情報を得て,とにかくまず入って子供状況を確認して保護する行動がとれるような立ち入り権限を国に求めていくべきだと思うのですがいかがか,伺います。 ◎大沼 児童相談所担当部長  まず,保健師の配置についてですが,児童福祉法の改正がことし17年4月1日です。その中に,福祉士の拡大ということで,保健師を初め,看護師,教員等々に拡大されましたので,17年度というわけにはいきませんが,なるべく早い時期に導入したいとは私は考えています。  また,立入調査については,あらゆる機会を通じ,そういった法的な権限が得られるように要望したいと考えています。 ◆宮村素子 委員  立入調査に関しては,私たちも国にしっかりと要望していかなければならないと思いますし,その努力をしたいと思います。  それから,これは,ぜひお願いです。今,できるだけ早い時期に保健師を配置したいというお考えも伺いました。異動の時期でもありますし,新年度に新たにメンバーに加えていただいて,指導相談所の子供たち,また虐待をする親たちに対しても効果的な対応ができるようにぜひとも配置していただくことについて,局長の見解をお伺いします。 ◎平井 子ども未来局長  今,定数もある程度固まってきておりますから,4月すぐには困難でしょうが,法改正を受けて,4月1日から福祉士の対象が保育士,保健師,教師ということで拡大します。また,いろいろなチャンスがあった中で複眼的に見ることができればという今回の反省もありますので,ご要望の件を一刻も早く実現できるように,職員部にも状況を伝えて,現場がさらに有効に対応できるように私も努力したいと思います。 ◆林家とんでん平 委員  静岡県から調査依頼があって,1年ぐらいかかっているというお話しでした。その中で,妹と弟が虐待を受けている形跡があるということは,もしかしたら本人も虐待を受けているのではないかという疑いはまず持つべきだと思います。  それから始まって,3月9日から9月16日まで7回訪問したと。この間も結構日にちがありますから,7回だけで本当にいいかどうかということもあります。その後,9月27日に,だれかわからないが,通報があり。あざがあって,学校へ行っていない子供がいると。これは外で見かけたのだと思いますが,このときにもう見ていますから,ここから虐待が始まったのではなく,これ以前から可能性があるわけです。その次にも何度か訪問はしていますが,通報者は,その後も3回,通報しています。どうも午後から車で出かけているようだということは,もしかしたら午前に見に行けば会えるかもしれません。いろいろな可能性があって,1年間のうちに立ち入るチャンスはあったのではないかと思うのです。さらに,親にしても,1年間学校に行っていないわけですから,保護者の義務違反にもつながってくるのではないかなと思います。  まず聞いておきたいのは,何でほぼ1年間という長期化した調査になったのか,その理由をお聞きしたいと思います。 ◎大沼 児童相談所担当部長  対応が長期化した理由についてです。  これまでも虐待ケースに取り組んできましたが,そのほとんどは,家庭訪問で接触し,事実を確認することができました。しかし,このたびは,所在の確認ができず,接触できない状態が続いていました。さらに,立入調査も実施しましたが,法的な制約もあり,立入調査の目的である虐待の事実確認ができないまま経過したと認識しています。したがって,このような接触困難な事例の介入方法については,法的な対応も含め,検討することが必要と考えています。 ◆林家とんでん平 委員  子供と接触したときには,ご飯も食べて元気だと。お父さん,お母さんから,そう言えと言われたのか,向こうにもマニュアルがあると思うのです。先ほどもお話しに出たように,法の壁があって,どうも立ち入りができないということで,その壁が大変な問題なのかなと思います。  そんな中で,私たちは,一昨年,厚生委員会で他都市の状況を視察してきました。その際に,たしか京都だったと思いますが,弁護士を交えて家の中に立ち入り,それで大事に至らなかったというケースをお聞きしました。  そこで,他都市では,弁護士を交えての状況はどうなっているのか,また,札幌でも弁護士を交えた形で立ち入ることができないのかどうか,伺います。 ◎大沼 児童相談所担当部長  1点目の他都市の弁護士の活用状況についてですが,政令指定都市では,顧問として3市,委託として4市が弁護士の活用を図っています。  2点目の今後の弁護士の活用についてですが,今回のように介入が困難なケースや複雑多岐な問題を抱えたケースも増加していますので,弁護士の活用を図り,法的対応の強化を積極的に考えたいと思います。 ◆林家とんでん平 委員  これは,一歩間違えば,もしかしたら命にかかわる問題かと思うのです。親も逃げ回っているような状態ですから,子供にするとかなり恐怖を感じて生活していると思います。ぜひ,弁護士の活用を,さらに,顧問弁護士として考えていただければと思いますので,よろしくお願いします。 ◆柿崎勲 委員  この案件をわざわざ本委員会に報告して質疑を受けているのは,特異なことなのでそうされたのですか。あなたのところで,これは事件案件としてぜひとも報告しなければならないということで報告しているのですか。何でこうなったのか,私はわからないのでお聞きします。 ○大嶋薫 委員長  本件を取り上げる経過ですが,本件の内容について,一たん,委員長,副委員長がそれぞれ説明を受けましたが,いろいろな課題もあるだろうということで,やはり。委員会できちんと説明を受けた上で,それぞれの委員の質疑を行うことを決めました。 ◆柿崎勲 委員  私が聞きたいのは,要するに,特異なことで今のような経緯になっているのか,頻繁に起きていることなのかということなのです。 ◎大沼 児童相談所担当部長  この事例は,私どもが扱った中で本当に初めての事例です。 ◆柿崎勲 委員  それはどういう理由でですか。 ◎大沼 児童相談所担当部長  今まで虐待ケースを扱ってきましたが,訪問してもなかなか会えなかったということです。 ◆柿崎勲 委員  私も同じことを思っています。7回とか,延べ4回とか5回とありますが,会えないのが不思議でしょう。会おうとすると,どこの集金であっても,会いたい,会わなければならないという使命感に立つから,夜討ち朝駆けだってするでしょう。訪問をする方の勤務シフトはそういうシフトになっていないのか,そこが不思議だと。普通は夜討ち朝駆けみたいなことを考えるでしょう。何としても子供さんにお会いしたいし,ご父兄にもお会いしたいと思うのは常です。なぜ,それができなかったのかということを聞いています。 ◎大沼 児童相談所担当部長  私どもも会いたいと思って家庭訪問を繰り返しましたが,確かに,夜討ち朝駆けという徹底した訪問ということでは工夫が足りなかったと考えています。 ◆柿崎勲 委員  こういう場合,多分,二度とこのようなことが起きないように,私たちとして反省しています,もしくは,取り組みますとお話しすることに決まっています。だから,そういう勤務シフトも,朝3時にとは言いませんが,8時であれ9時であれ,これからはそういうことができる体制をとれるとおっしゃるのですか。 ◎大沼 児童相談所担当部長  今後は,このケースを糧にして,きちんと体制がとれるように努めたいと考えています。 ◆小川勝美 委員  今の質疑との関係で,このケースでは8時45分から5時15分までの間しか訪問していないのですか。何か,夜は電気がついていないとかなんとかという話があったので,夜はやっているが,朝駆けはやっていなかったということですか,その点をお尋ねします。  もう一つは,この場合は,静岡から内縁の夫の実家に転がり込んできたという経緯の中で,すぐ静岡に戻るということで,住民登録もしなければ,市営住宅の入居届けもしていない。そういう人が入れば,住宅の方では入居者の移動届を出して許可をもらわなければなりませんが,そういうことも全くしていない。また,ここだともみじ台中学ですが,ここにも行かなければならないのに,それもしていない。二重,三重に,旅行者のような形で長期にわたっている。しかも,何回訪ねても会おうとしないし,実質的に会うことを拒否するような態度をとっているのだと思います。  そういう中で,一般のケースと大きく違うのは,住民登録を移していないから,学校にも籍がありません。本来,仮に不登校であって,虐待があっても,学校に籍があれば学校の先生との連携がとれます。先ほどありましたように,児童福祉士とともに保健師も一緒に行けば複眼的にということになるのですが,もう一つ,学籍があれば,当該学校なり教育委員会とも一緒に連携をとって,児童相談所はその立場から,学籍のある学校は不登校児への対応という形で,複眼的に2方向からこの家庭に接触を求めていくことができたのだろうと思います。  今回の場合は,学校関係者は全くノータッチで,児相が何度も足を運んだだけでした。結局,児相が厚別警察署に対しても事前に連携をとっていた関係で,最終的には厚別署によって保護された経過だと思うのです。今回は学校関係者,教育委員会との連携が全くない特異なケースですが,長期にわたっているのですから,学校とはどう連携をとっていこうと考えているのか,あわせてお尋ねします。 ◎大沼 児童相談所担当部長  最初の家庭訪問の関係ですが,朝は2回,それから深夜2回,そのほかにも,朝,車で動くという情報がありましたので,その車の確認のために出向いております。  それから,2点目の教育委員会あるいは学校との連携についてですが,児童相談所としては,この世帯が静岡に帰るという意向を示してきた事実があり,保護者と面談できた時点では転校についてのお話をしましたが,私どもは教育委員会には連絡をしておりませんでした。しかし,結果的には1年以上も学校に通っていなかったことについては,児童相談所の認識が十分ではなかった面もありますので,今後は教育委員会との連携を十分に図っていきたいと考えています。 ◆小川勝美 委員  もう一点お尋ねしますが,この場合,内縁の夫の母親が住んでいるところはもみじ台の市営住宅であり,ここの大家は上田市長です。そういうことから,住宅の担当部あるいは住宅管理公社との連携という面でも,住宅管理公社でも合いかぎで勝手にあけて入っていくことはできませんが,世帯の状況ども含めて,もしかしたらいろいろな対応ができるのではないかと思います。そういう意味で,住宅担当部との連携等についてどんなことが行われたのか,今後の改善方向について考えられることはないのか,あわせてお尋ねします。 ◎大沼 児童相談所担当部長  詳しい話はちょっといたしかねますが,動向調査ということでいろいろ調査はさせていただいていました。今後とも,関係のところとは連携をとりながら進めていきたいと考えています。 ◆佐藤典子 委員  皆さんのやりとりを聞いて,この1年間に何回も家庭訪問をされてきたことは本当によくわかりました。しかし,10月28日まで緊急立ち入りできず,その日になってしまったのは,やはり遅かったのではないかなという感をどうしてもぬぐえません。もう少し早くできなかったのか,また,そういうことを考えられたときはなかったのか,まずそこについてお聞かせください。 ◎大沼 児童相談所担当部長  立入調査の時期についてです。  児童虐待への介入方法としては,生命の危険がある場合を除き,まずは家庭訪問により状況を把握していくことが,その後の保護者との関係を維持し,援助していくために必要とされております。今回も,通報を受けてからはそのように対応してきましたが,振り返ってみると,2月から9月まで問題のとらえ方が十分とは言えなかったこと,つまり,9月までは面接の際や学校への手紙などで子供,保護者ともに静岡に戻り学校に通う意向を確認しておりましたので,虐待という認識には至らなかったということが立入調査の時期にも影響したと認識しています。 ◆佐藤典子 委員  その件で,林家委員からこうあるべきだということが一つ言われました。それは,静岡から見えたときに,2人の子供はもう既に虐待を受けていて,それがわかって保護されているときに,3番目のお子さんも,まず虐待されているという認識を持つべきだと林家委員の思いとして言われましたが,そういう認識はこの時点でいかがだったのか,お聞きします。 ◎大沼 児童相談所担当部長  確かに,9月までは帰ると言っておりましたので,その辺の認識は本当に甘かったと反省しています。 ◆佐藤典子 委員  本当に難しいケースだったなと思いますが,こちら側がまずどういう認識を持つか,どれだけ危機感を持つかということで,後の対応はきっと変わってくると思います。そういうことは,やはり大きな反省としてあるのではないかと私も思います。  それで,今後ですが,国にも立ち入りの進め方とか介入の仕方について要望していくこともありますけれども,それと同時に,早く発見するために今後どういう対応をとっていかれるのか,お聞かせください。 ◎大沼 児童相談所担当部長  今後に向けてですが,結果的に速やかに保護できなかったことについては責任を感じております。これまでの取り扱い経過の問題点としては,現時点での虐待の事実確認のための情報収集のあり方,あるいは,面接のときの方法について工夫が十分ではなかったと考えております。私どもとしては,これまでの対応について検証し,今後の取り組みに生かしたいと考えています。 ◆佐藤典子 委員  要望ですが,本当にこのお子さんが亡くなられなくてよかったなと私は思っているのです。それにつながる可能性は十分にあったわけで,この1年間の大きな心の傷を持ってまた育っていかねばなりません。この思いは部長も同じだと思いますので,虐待への対策を本当に強化していくという点では,これからも質問させていただきたいと思います。 ◆堀川素人 委員  この経過を聞いて,結論から言うと,僕は大変に反省してもらいたいと思います。こんな形で終わるなど,とんでもない話だと思います。  なぜそう言うかといいますと,先ほどから言っているように,3人のうち妹と弟の2人が既に静岡で虐待で保護されている,それで,向こうから出てきて,児童相談所からこちらの相談所に,その子供がどこにいるかという問い合わせがあったと。これは学校から来たのではないです。児童相談所から,その子供がどうなっているか聞いているのです。つまり,向こうの方だって,学校に行っていないからというのではなく,虐待可能性があるから問い合わせをしているのです。そうであれば,虐待可能性がかなり高いと認識しなければなりません。  そこで,4日に来て,ちょっと時間がたちますが,2月19日に会い,静岡に帰るからということで回答したと。でも,ここに書かれていませんが,この間に,静岡から連絡が来て,まだ戻っていません,どうなっていますかという問い合わせがあり,また訪問をしているわけでしょう。これは,要するに保護者がうそを言っている。うそを言うのは,うそを言う人間にとって利益があるからうそを言うのです。どういううそかといえば,例えば虐待をやっているなら,それが見つからないようにしていると考えるべきではないですか。  それで,僕は,実際に訪問した時間を見せていただきました。7回訪問して,ずっと後になり,夜に1回行って言いますが,それはどのぐらいいたのですかと言っても,その時間もはっきりしない。そのほかは,一番遅くて6時ぐらいではないですか。先ほど柿崎委員が夜討ち朝駆けという言葉もあるではないかと言っていましたが,当たり前のことです。訪問を何回も繰り返しても,彼らは隠れようとしていますから,決まった時間しか行かなかったら見つからないでしょう。家庭訪問をしたというのは,アリバイだけでしかないと思うのです。前にもあなた方に言ったと思いますが,極端に言ったら3日でも見つけます。毎日張り込みますよ。なぜ張り込むか。この子供に命の危険があるからです。よくテレビで,ここまでは考えが及びませんでしたと頭を下げていますが,ああいうことを今回もやったと思うのです。これでは,危機感がなさ過ぎる。この1年間,子供がどれほどつらい思いをしていたか。あなた方と会っても,いや何でもありませんと虐待されている子供が言うのは当たり前だと思うのです。  今言った中で本当に大事なのは,児童福祉法第9条には限界があると言いますが,僕は何も限界がないと思います。9月27日に虐待の受理があった。今までの経過とあわせて極めて虐待可能性が強いなら,警察に相談して,自分たちも立ち入りたいとか,それから,札幌市に顧問弁護士がいらっしゃるではないですか。頭を使えばできないことではないです。今回は,たまたまゴルフのクラブで足を傷つけられていた程度で済んでいますが,本当に命の危険があったと考えてもいいのではないですか。僕は今までも話を聞いていますが,子供がゴルフのクラブで足を傷つけられたのはいつごろなのですか。 ◎大沼 児童相談所担当部長  1月と伺っています。 ◆堀川素人 委員  それでは,一時保護する直前の傷ですが,その傷はどの程度の傷でしょうか。例えば,全治にしたらどのぐらいの傷だと診断されているのですか。 ◎大沼 児童相談所担当部長  3週間だったと思います。 ◆堀川素人 委員  そのほかに体に傷やあざがあったみたいですか。 ◎大沼 児童相談所担当部長  足の部分,下肢に打撲の跡があったと伺っています。 ◆堀川素人 委員  下肢に打撲があったというのは,ゴルフクラブで傷がついたのですか。これは新聞で読んで今言っているのですが,ゴルフクラブということなのですか。 ◎大沼 児童相談所担当部長  私どもは,足の甲の部分のはれはゴルフクラブと伺っていますが,ほかのところについてはちょっと承知していません。 ◆堀川素人 委員  今のこともそうですが,ちょっと我々の常識では考えられない,あなた方の常識では考えられることでしょうけれども,大変特異なケースです。その中で,この1年間,ある意味ではもう少し早く保護してあげればよかったと思ったならば,どこにどういう傷があるかぐらい,お医者さんと一緒に立ち会って調べておかなければだめではないですか。  法の限界なんかないです。その限界はすっかり超えています。警察に頼んで,弁護士に頼んでやったならば,緊急立入調査だってまだ早くできたはずです。こんな言い方をしたらまずいのかもわかりませんが,起きてしまったことは仕方ないと思う。でも,繰り返さないでほしい。そのためには,しっかり反省してほしい。そうでなかったら,新しい一歩は踏み出せません。できることさえしないでいたと感じていなければ,あなた方は本当に同じことを繰り返すと思います。
     前にもあったように,あなた方の判断が極めて稚拙であったために,今度,子供が中学2年生になりますが,その子が養子になることができず,大変苦労したケースをあなた方の扱いの中で実際に起こっているわけです。そういうような間違い,今回みたいな間違いを本当に繰り返してほしくない。そのことについて,僕は率直に謝るべきだと思います。限界があったなどと言わないでほしい。もう既に限界は超えていたと思う。この部分についてはどう思いますか。 ◎平井 子ども未来局長  今回の件は,現場でも大変重く受けとめており,今回のご報告をするに当たり,担当を含めて,もう一度,事件の経過を振り返っています。1年も接触できずにこういう結果になったことは,ほかのだれよりも現場の職員が一番心を痛めていますので,これから可能な限りスピーディーな対応を行い,こういう虐待事件が1件でもなくなるように,私も含めて,職員全員で取り組んでいきたいと思います。 ◆堀川素人 委員  今,僕の聞いていることに必ずしも答えてはいません。僕が今聞いたのは,立入調査とか警察の強制調査みたいなことができたはずだと。それについて,さっきは限界があってできなかったという形で皆さんが納得しているが,そうではないという確認をしたかったのです。  本当に虐待される子供の身になって,真剣に取り組んでほしいと心からお願いします。 ○大嶋薫 委員長  ほかにありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○大嶋薫 委員長  なければ,質疑を終了します。  以上で,委員会を閉会します。     ──────────────       閉 会 午後2時33分...