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平成16年(常任)建設委員会−12月15日-記録

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  1. 札幌市議会 2004-12-15
    平成16年(常任)建設委員会−12月15日-記録


    取得元: 札幌市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    平成16年(常任)建設委員会−12月15日-記録平成16年(常任)建設委員会  札幌市議会建設委員会記録            平成16年12月15日(水曜日)       ────────────────────────       開 会 午前9時59分 ○村松正海 委員長  ただいまから,建設委員会を開会いたします。  報告事項ですが,大西委員からは,欠席する旨の連絡がありました。  それでは,議事に入ります。  札幌駅周辺自転車対策についてを議題といたします。  理事者から,説明を受けます。 ◎田中 建設局長  本日は,かねてから懸案となっている自転車対策のうち,駐輪施設有料化について,現時点での検討状況を説明します。  最初に,企画調整局総合交通計画部長より,自転車対策の現状と課題,有料化必要性について,その後,管理部長より,有料化概要等について説明します。 ◎高宮 総合交通計画部長  市内の自転車利用の現状とその対策,さらに,駐輪場有料化必要性などについて説明します。  自転車利用の現状は,市内の地下鉄周辺都心部などでは,手軽で使いやすいことや,健康志向輸入製品の普及による低価格化などによって自転車利用が増加しており,平成5年と15年の10年間で比較すると,平成5年で約3万5,000台あった自転車利用平成15年には約5万6,000台と,約1.6倍に増加しています。  これに伴い,放置自転車も急増しており,歩道上などに放置されている自転車は約1万2,500台にも上り,歩道の通行や緊急自動車の活動に支障を及ぼし,都市景観バリアフリー環境を著しく損なうなど,さまざまな弊害が起きています。  次に,自転車対策と課題ですが,このような状況を改善するため,本市では,平成12年4月に,札幌自転車等駐車対策マスタープランを策定し,駐輪場整備放置自転車対策駐輪場有料化などを柱とする総合的な自転車対策に取り組むこととしました。  まず,駐輪場整備については,急増する自転車利用に対応するため,平成5年には約2万9,000台,192カ所あった駐輪場を,平成15年には約1.5倍の4万2,700台,249カ所に拡大整備してきました。  しかし,駅周辺都心部での用地取得が難しいことや,施設整備に多額の費用を要することから,駐輪需要に対応した整備が困難な状況になっています。このため,平成14年度には,自転車等駐車場の設置に関する条例を制定し,商業施設娯楽施設などの駐輪需要を発生させる建物に対し,その新増設に合わせ,駐輪施設の設置を義務づけています。  次に,放置自転車撤去については,本市では,自転車等放置の防止に関する条例を定め,市内11カ所を放置禁止区域に指定し,駐輪マナーの啓発とあわせ,放置自転車撤去を実施し,効果を上げてきています。しかし,撤去した自転車保管場所確保や,撤去関係の経費の増加など,課題も多く抱えています。  次に,駐輪場有料化必要性について説明します。
     これまで,札幌市では,自転車対策には多額の費用をかけてきましたが,その整備費管理費のすべてを市が負担してきました。  しかし,今後,さらに総合的な自転車対策を行うためには,厳しい財政状況を踏まえ,受益者である自転車利用者に適正な負担を求めなければ市民の理解は得られないと考えており,今回,総合的な自転車対策の一環として,駐輪場有料化をお願いしました。  なお,札幌市以外の政令市では,既に有料化を実施しています。 ◎山田 管理部長  私から,駐輪場有料化に向けた具体的項目について説明します。  有料化必要性は,ただいま総合交通計画部長より説明があったとおりですが,実施時期については,有料化条例制定後,一定期間周知を図った後,平成17年度中には実施したいと考えています。  また,有料化対象区域は,当面,札幌駅周辺を予定しています。  手数料については,現在のところ,検討を進めている段階ですが,他の政令指定都市の事例で申し上げますと,定期利用で1カ月当たり1,000円から2,000円,一時利用で1回当たり100円程度となっています。また,この使い道については,駐輪場維持管理経費放置自転車対策費等に充てることとしています。  なお,駐輪場有料化に先立ち,有料化対象区域自転車等放置の防止に関する条例に基づく放置禁止区域に指定し,自転車利用される市民の方々への啓発や放置自転車撤去を始めたいと考えています。  次に,札幌駅周辺の現状について説明します。  自転車利用は,全市的に増加してきていますが,とりわけ増加が著しい地区札幌駅周辺です。近年の大規模商業施設等の進出もあって地区内の自転車利用も急増してきており,具体的には,10年前の約4倍に当たる6,000台の自転車の乗り入れがあります。そのうち,約3,000台が歩道上に放置されている現状です。そのため,市内でも放置自転車問題の最も顕著な地区となっており,駐輪場整備放置自転車撤去駐輪場有料化など,総合的な自転車対策を推進する必要がある地区と考えています。  札幌周辺地区には,現在,路上駐輪場も含め,約2,900台分の駐輪施設を確保しています。今後,有料化実施までに約2,000台の整備を行い,地区全体の駐輪容量を約4,900台まで引き上げたいと考えています。その結果,現在乗り入れられている台数の約8割の駐輪場が確保される見通しとなっています。残りの2割については,まず,現在,駐輪されている自転車のうち,約1割が1週間以上放置されている自転車で,これは,放置防止条例により撤去の対象となるものです。また,駐輪場有料化によって,至近距離にお住まいの方を中心に,約1割の自転車徒歩等に転換するものと試算しています。こういったことから,札幌駅周辺では,これらの対策を講じると,駐輪場需給バランスはおおむね確保されるのではないかと考えています。  なお,今後,速やかにパブリックコメントを開始し,来年の第1回定例市議会条例案を提案すべく,準備を進めていきたいと考えています。 ○村松正海 委員長  それでは,質疑を行います。 ◆横山光之 委員  本条例対象地区である札幌駅周辺は,大型の施設が集中している地域です。  私は,すぐそばの北6条西6丁目に生まれ育ち,60年間ずっと住んでいますが,昨今のこの地区の人の流れの変化は,町内の我々も唖然とするような状況です。今般は自転車の話ですけれども,自動車も,特に土・日には違法駐車がびっしりでして,ヨドバシカメラや大丸デパート駐車場に入るための車列が物すごくて,私自身が自分の駐車場から車を出せないくらいの状況です。  毎日ここを通りながら,問題になっている自転車状況を見ていますが,とにかく歩行に困難を来しています。特に土・日に大勢の人が集中しますから,肩と肩が触れ合わなければ歩道ですれ違えないような状況ですが,そこにびっしり自転車が置いてあって,歩道の半分近くを自転車が占めています。また,その置き方が悪いものですから,じぐざぐになっていたり,飛び出していたりして歩道が狭まっています。ですから,車いすの人は幅が狭くなってしまって通れず,そのため,通行人が邪魔になっている自転車をよけて車いすの方を通してあげる状況は私自身も何回か目にするなど,札幌駅周辺における自転車対策というのはまさに急務ではないかと思っています。  きのう,本市議会において,ポイ捨て防止条例が成立しました。たばこの吸い殻や空き缶のポイ捨て,犬のふん,あるいはビラの不始末について罰則をもって取り締まることになりましたが,市民皆さんから,エチケットやマナー,良心にゆだねる段階はとうに過ぎている,余りにもひどい現状に,もっと強い規制が必要であるという要望が寄せられ,これに議会がこたえたということで,大変高く評価され,喜ばれています。  放置自転車の問題も,まさにこれと同様に,市民にとっては喫緊の問題です。どうしてかような無法状態が許されるのか,これほど多くの人が迷惑しているのに適切な対応策がとられない,こういう怒りの声が上がっていると言って過言ではないと思います。本条例によって,有料化され,受益者負担が導入される,そして,放置自転車に対しては速やかな強制撤去によって歩道安全確保が行われることは,私ども当地域に住んでいる住民にとってばかりでなく,この地域大型店舗利用される多くの市民皆さんにとっても待ちに待った対策であり,むしろ遅きに失したのではなかろうかと思います。  そこで,本条例が適切かつ効率的に運用されるにはどうしたらいいかという観点から,何点か質問します。  駐輪場有料化については,市長も自転車が好きなようですが,本市における自転車利用は急速に増大しており,放置自転車などのさまざまな問題が起きています。したがって,今後,一層の放置自転車対策を行っていくためには,駐輪場利用される市民の方に一定の負担を求めることは理にかなったことではないかと思います。  しかし,負担を求めるからには,市民の理解と対策の効果などを明らかにしていかなければなりません。  そこでまず,第1点目の質問は,有料化に伴う予算と収支計画についてです。  他都市の例を見ると,大量の自転車を管理するためには,管理する人員,あるいは管理システムのための機器が必要になりますが,有料化に伴う機器等整備費はどの程度かかるのか,その見込みを伺いたい。  また,有料化した場合の料金収入駐車場管理収支は赤字なのか,黒字なのか,どのような見込みを持っているのか,お伺いします。  第2点目として,札幌駅周辺有料化によって放置禁止区域の指定や自転車撤去等が行われることになりますが,既に指定済み放置禁止区域では,自転車利用者へのマナー啓発,あるいは,自転車撤去を行っていると聞いています。これらの作業に当たり利用者とのトラブル,なぜ自分の自転車を勝手に持っていくのかといったクレームなどの問題はなかったのか。また,札幌駅周辺で同様の取り組みを進めるに当たって,どのようにしたら市民の理解を得ながらスムーズに対策が進められると考えているか,お伺いします。  3点目として,有料化の実施に至るまでの市民への広報等についてお伺いします。  市民の理解を得るためには,さまざまな議論や広報をじっくり進めることも必要だと思います。そこで,次の定例会において有料化条例が成立した場合,一定の周知期間を置いた後,施行することになると思いますが,具体的にどのような市民への広報周知活動を予定しているのか,伺います。  また,パブリックコメントを行うとも伺っていますが,これについては具体的にどのような流れで考えているのか,お伺いします。 ◎山田 管理部長  まず,第1点目の有料化に伴う予算と収支計画についてお答えします。  有料化に伴う整備費等については,現在,平成17年度予算の編成に向け,鋭意,検討作業を進めており,これらの検討を踏まえ,来年の第1回定例市議会には提案したいと考えています。このため,現段階では具体的な予算額を説明できる状況にありませんが,他都市の実例では,自転車入出庫の管理機器等イニシャルコストは,大体500台から1,000台規模の駐輪場で1カ所当たり2,000万円程度が必要と言われています。  次に,札幌周辺地区での収支見込みですが,駐輪場の料金に相当する手数料についても,他都市の事例などを参考に検討を進めている段階です。現在の見込みでは,おおむね手数料収入駐輪場維持管理経費が賄えると考えています。  第2点目の即時撤去等に伴う既往のトラブル問題点はないのかというご質問です。  今年度から本格的に開始した放置禁止区域における自転車撤去では,すべての自転車利用者に対してチラシを配布するなどの啓発活動を行うとともに,広報さっぽろやマスコミを通じて市民への周知を図っています。また,今年度,新たに放置禁止区域に指定した手稲駅や地下鉄白石駅では,他の放置禁止区域と同様,周知用看板を設置するとともに,地元町内会等々の地域団体にも説明をしてきました。  現在,11カ所ある放置禁止区域では,こうした周知を図った上で即時撤去を実施したことにより,駅前広場歩道上の放置自転車が激減している現状にあります。撤去に関するトラブルについては,当初の段階で若干の苦情もありましたが,趣旨を説明し,理解いただいているようで,特にトラブルというものはありませんでした。  札幌駅周辺についても,十分な広報により,市民への周知,特に利用者等々も含めたPRを徹底しながら適切に業務を進めていきたいと考えています。  次に,第3点目の有料化に実施に至る市民への広報等についてお答えします。  まず,パブリックコメントについては,今後,速やかに,できれば今月20日に意見募集を開始し,30日間の期間を経て,17年1月下旬には市民から寄せられた意見やそれに対する札幌市の考え方を公表するとともに,反映できる意見はできるだけ条例案具体策に取り入れていきたいと考えています。  次に,広報活動についてお答えします。  条例施行まで一定の周知期間を設け,広報誌ポスター掲示,インターネットなどを通じて札幌駅周辺有料化放置禁止区域の指定について広報するとともに,現地においても自転車利用されている市民皆さんに直接啓発チラシを配布することも含め,さらには,地元商店街あるいは地域町内会等々の皆様への説明会も開催したいと考えています。いずれにしても,事前のPRが大変重要と考えていますので,可能な限りのメディアを活用して広報に努めていきたいと考えています。 ◆横山光之 委員  最初の収支は,イニシャルコストは別として,収支は相償うということですが,これは大切なことではないかと思います。受益者負担の本来の精神に基づいて,収支が相償うような管理が行われるように望みます。  また,パブリックコメントもやるということですが,恐らく,これはだれも反対しない話ですから,今さらいろいろ聞く必要はないと思うのですが,大切なことは周知徹底です。行政上の取り締まり法規ですから,知っている,知らないにかかわらず,取り締まることは可能ですから,市民の意見を聞くというよりも,札幌駅周辺では放置はだめなのだということを市民皆さん周知徹底していただきたい。ぜひとも,知らないで置いて撤去されたなどというトラブルがないように,ワンコイン有料駐輪場が用意されていますので,そちらを利用していただき,車いすで通る人にも札幌駅周辺歩道の安全は確保されているという状況になるような当局の努力をお願いして,質問を終わります。 ◆村上勝志 委員  2006年には265億円の不足が生じるなど,国の三位一体改革とも相まって厳しい状況の中,さらには,今やモラル等だけでは厳しい状況になってきて,有料化もやむなしということだろうと思っています。  そういう中で,1995年には地下鉄駅とJR駅の双方で駐輪台数は約3万8,700台だったものが,平成15年は5万5,000台と極めて多くの自転車利用されています。同時に,不足台数も,95年の6,025台が15年には1万3,400台となるなど,この数値も大きくなって,それだけ利用者の増加が著しいのかなと思っています。  そこで,1点目は,札幌市内自転車利用状況駐輪場整備状況についてどうなっているのか,お伺いします。  2点目は,有料化についてですが,札幌駅の次にどの地域有料化するかということが考えられます。手稲駅には,札幌駅と同様に,2階式で,さらに2層式という立派な施設があります。今回は,札幌駅だけで,手稲駅は有料化になっていませんが,今後,どういう考え方でどうしていくのか,お伺いします。  同時に,地域的に不公平が生じないように,地域中心核放置が著しい地区有料化検討を行う必要があるのではないかと思います。そこで,有料化を展開していく年次計画のようなものを考えているのか,私は必要だと思うので,お伺いします。  3点目に,地下鉄駅周辺駐輪場整備です。  私も以前から委員会などで質問したことがありますが,地下鉄出入り口上空部分であいているところがあります。そこで,極めて厳しい財政状況の中では,民間の活力を利用したPFI等で建設していただき,一部は駐輪場に,また,昨日も留萌沖で大きな地震がありましたが,防災等備蓄庫等にも利用することを考えてはどうかと思います。  ちなみに,乗り継ぎのバスターミナルが18カ所あり,このうち,一番小さいのは860平米,大きなところは約7,000平米ありますが,建物の延べ面積が1けた台のところが五,六カ所あります。1けた台ということは,バスの回転場のようになっていて,上の空間はあいているのではないかと思います。こういう空間も先ほどのような方法で活用し,駐輪場をふやしていくことも考えられるので,その点についてもお伺いします。  もう一点は,札幌駅周辺のような土地のないところでは機械式駐輪場も考えられないのか,お伺いします。 ◎山田 管理部長  駅周辺に乗り入れられている自転車の数は,5万5,000台となっています。これに対する駐輪場整備状況は,平成15年度末現在,地下鉄駅,JR駅周辺に249カ所,4万3,000台分の施設整備を行ってきています。また,路上に駐輪している自転車の台数は,直近の調査によりますと約1万2,500台となっています。  それから,機械式駐輪場整備についても,私から答弁いたします。  委員からもご指摘があったとおり,駅周辺でのまとまった用地の確保は大変困難を極めている状況です。今後の整備に当たっては,施設構造について,平面のみではなく,立体にシフトする必要があると考えています。こういう視点から,駅周辺状況を総合的に勘案して,駐輪場需給バランス維持管理に係るコスト等を分析しながら,さらには土地の有効活用を図る観点からも検討していく必要があると考えています。 ◎高宮 総合交通計画部長  私から,札幌駅の次に有料化を考えている地区はどこかというご質問にお答えします。  現段階では,札幌周辺地区の次の対象地区はまだ考えておりませんが,当然,都心部地域中心核が対象となると思います。今回,札幌駅で実施するこれらの対策の効果や問題点を踏まえ,他の地区における総合的な対策検討を進めていきたいと考えています。  次に,公平の観点から,手稲駅の駐輪場なども有料化を図るべきではないかということについてお答えします。  今回の有料化は,市内で最も放置自転車対策が急がれる札幌駅周辺の総合的な対策の一環として実施するものです。手稲駅などの有料化については,札幌駅周辺における対策効果問題点について検証した上で,今後,検討していきたいと考えています。  次に,地域的に不公平が生じないよう,地域中心核など放置のひどいところで進める必要があるのではないか,また,有料化を展開していく年次計画的なものが必要ではないかというご質問です。  まず,今回,札幌駅周辺から有料化を含めた総合的な自転車対策を実施し,その対策の効果や問題点などについて,今後,検証していきたいと考えています。この検証結果をもとに,地区放置状況を踏まえ,その他の地区における有料化可能性について検討していきたいと考えています。  次に,地下鉄出入り口上空部分など,余剰地について,PFI等民間活力を導入した駐輪場整備ができないかということです。  既存の地下鉄出入り口上空部分の活用については,用地的にも構造的にも問題が多いと考えています。また,民間活力を導入した駐輪場整備については,非常に有意義なものと考えていますので,今後,その可能性について検討していきたいと思います。  また,ターミナルの余剰地についての自転車駐輪場への活用については,今後,交通局とも調整を図っていきたいと考えています。 ◆村上勝志 委員  自転車は環境に優しい乗り物としてふえていることは大いに結構だと思いますので,今回の有料化によって自転車利用の抑制にならないか,これについてお考えがあれば聞かせていただき,もしなければ,これは要望にします。  次に,月決めで契約しているのは,路上も含めて16カ所だと思いますが,この駐輪場のうちの何カ所かは駅のところで,大きなものもあれば小さなものもあると思います。  ただ,小さなものも月決めにしてしまうと,近くの方が借りて,そうした方々に独占されてしまうことにもなります。そうなれば,店で買い物をするときなどの回転率が悪くなると思いますので,月決めに当たっての考え方についてお伺いします。 ◎山田 管理部長  料金設定月決めか,一時利用かについての考え方ですが,北5西5街区のプロポーザルの関係のほかに,5・1街区の方に新たに路外の駐輪場の確保を考えています。これが整備されますと,路上駐輪場は11カ所で750台,路外の方は5カ所で4,150台,合わせて4,900台程度を確保できることになります。  そこで,路上駐輪場については,一時利用を中心とすべきではないかというご指摘でしたが,実は,11カ所,750台でそこに料金徴収の要員を確保することになりますので,維持管理的なコストをどのようにコントロールするかという非常に難しい問題があります。したがって,私どもが今考えているのは,路上駐輪場定期利用のみに限り,路外駐輪場定期利用と一時利用を併用した形のものにしていきたいと考えています。 ◆村上勝志 委員  機械式のものだと,地下になるか地上になるかは別にして,冬期間も預かることができますから,冬の間,雪の中からハンドルが出ているようなみっともない状況もなくなると思いますので,ぜひ検討していただきたいと申し上げ,終わります。 ◆小田信孝 委員  まず,今回,ようやくここまでこぎつけたという感が強くします。ことしの1定,あるいはその前も,何回か,我が党の議員が駐輪場について質問し,それらの質問と答弁を検証してきましたので,その中から私も何点か質問します。  1点目は,有料化を含む条例化についてです。  これは,国の交通バリアフリー法により,2010年までに都心部バリアフリー化を行うことがうたわれ,それを受け,総合的なバリアフリー化をどのように図っていくか,各都市では,内部で,あるいは有識者の意見を聞きながら,いろいろ検討し,組み立ててきました。そういう中で,今回,このように具体的になり,いよいよ市民皆さんの意見も伺うとなって,その前にきょうは議会で議論を交わすという手順になりました。  そこで,まず大事なことは,札幌市が勝手に条例をつくってやるのではなく,交通バリアフリー法がきちんと制定されて,快適な都心部はどうあらねばならないかという起点が市民皆さんに伝わるようにしなければいけないと思いますし,私はここのところに注目しています。ですから,今まで質問がありましたが,これは,法律に基づき,2010年までに快適な都心部の空間をつくっていくことになっていると,市民皆さんがなるほどと理解を深めるためにも,今後,PRの中に重点項目として入れていく必要があると思いますが,その辺をどのように考えているのか,お伺いします。  また,ことし1定の副市長と担当部長の答弁の中で,北5条西5丁目の街区では,民間商業施設との合築により恒久的な施設にかえていこうと思っている,来春くらいには供用開始が見込めるという答弁がありましたが,このことを確認したいと思います。  それから,駐輪施設有効利用として,冬期間自転車保管等検討する考えがあるのかどうか。  先ほどから,札幌駅の次はどこかという質問もありましたし,段々の質疑の中で手稲駅が随分出ていました。ご存じのとおり,手稲駅は,乗降客札幌駅に次いで道内で2番目に多い駅です。したがって,自転車で通ってこられる方も非常に多いです。ところが,冬期間は,せっかくできた立派な駐輪施設が扉を閉ざして利用できないようになっています。冬期間は,遠方から自転車で来る方は余りいなくて,多分,近い方が乗ってきていると思いますが,平面状の駐輪場はもういっぱいです。しかし,冬期間,せっかくつくった施設のシャッターがおりていて使えないのは非常にもったいないと感じています。  一方,冬期間自転車を自宅で保管するとき,物置に入れるスペースがあるのはいい方で,ほとんどが家の前に放置されているのではないかと推察します。そうすると,長く大切に自転車に乗っていただきたいという観点から,冬期間の保管を検討することが大事ではないかと思いますので,このことも伺います。  次に,私は非常に残念に思っていることがあります。それは,手稲駅に大変立派な駐輪場をつくっていただいたし,周辺にも平面の駐輪場をつくっていただき,皆さんはそこにきちんと並べています。時々,違法駐輪もありますが,撤去されますので,またきれいになっています。  ところが,手稲駅の駐輪場は2階建てになっています。このため,例えば,体にハンディキャップのある方も夏場は駅まで自転車では通っていますが,手稲駅の駐輪場自転車を押し上げたりいろいろ操作するのに力が必要で,腕や足の力がなければあの駐輪場利用できません。したがって,体にハンディのある方や腕に力のない方は,わかっていても,やむを得ず入り口近くにとめてしまいます。そうすると,完全に違反ですから撤去されてしまい,本人はとりに行けませんので,ご両親が撤去された自転車をとりに行くという実態があります。  この辺は,市民の声を聞くときに,そういう方々の意見を反映できなかったのかな,設計の中に生かすことができなかったのかなと残念に思っています。今後,こうしたことも十分に配慮した上で駐輪場が設計され,実際にでき上がれば,ハンディのある方も助かるのではないかと思いますので,どういう見解を持っておられるか,どう生かそうとされているか,お伺いします。  それから,私は,NHKの「ご近所の底力」という番組をよく見ています。ごみで困っていたり放置自転車で困っている町内会や商店街の方をスタジオに呼んで,そこで全国的な先進地の知恵を発表し,スタジオに呼ばれた皆さんがその案を採用するかしないか意思表示をする番組です。その中で,以前,駐輪場について非常にうまくやっている例がありました。それは,朝,通勤・通学で駅にたくさんの方がどっと押し寄せるときに,ここは禁止区域ですから,ぜひ駐輪場にお願いしますと誘導するのですが,その誘導する方が女性なのです。なかなか知恵を絞っていますね。例えば,言葉が多少きつくても,女性に言われたら,男性は弱いですから,ほとんどの方は駐輪場に運んでいました。私もそうですが,おじさんにどなるように言われると大体は反発します。  これは,それぞれの地域のやり方だと思いますが,札幌市も,今後,誘導員のあり方にもご配慮いただいて,そういう知恵を生かしたやり方をとってはどうかと思いますので,ご見解を伺います。 ◎山田 管理部長  まず,第1点目は,交通バリアフリーという観点を含めて,駐輪場対策は大切な視点である,その周知徹底を図り,なおかつ,市民皆さんから協力をいただけるような体制をとるべきではないかという指摘です。これは,全くそのとおりだと考えていますので,できるだけそういう視点を含めてPRをしていきたいと考えています。  それから,2点目の北5条西5丁目のプロポーザルですが,私どもが現在伺っている情報では,順調に建設が進んでいると聞いており,恐らく,来年春の4月にはオープンできるのではないかと思います。  次に,3点目は,冬期間自転車保管にかかわる駐輪施設有効活用検討すべきではないかという提言も含めた指摘と思います。  実は,他の政令市に積雪寒冷地はなく,札幌の場合は冬期間の4カ月から5カ月くらいはどうしても駐輪場が閉鎖されることになり,何とかその有効活用をできないのかという声は私どもにも届いています。これについては,例えば,マンションやご自宅の事情によって自転車置き場が非常に狭い方もいらっしゃるようですから,施設有効活用という観点で実現する方向で検討したいと考えています。  次に,4点目は,障がい者等への優先スペースの確保についてです。  駐輪場利用者は,ほとんどの方が,なるべく近いところということで,入り口付近の最も利便性のいい場所から順次駐輪していきますので,特に配慮が必要な高齢の方や障がいを持った方が入り口付近の利便性の高い場所になかなかとめづらい現状は私どもも認識しています。  今後,駐輪場有料化するに当たり,人を置いて管理する駐輪場では,私どもの方で自転車利用者への啓発や駐輪場所の指定を指導できることになりますので,大規模な駐輪場に関しては,障がい者等に配慮し,利便性の高い駐輪場出入り口付近に優先スペースを確保するなどの検討をしていく必要があるのではないかと考えています。また,管理人がいない無料の駐輪場も,極力,駐輪場利用方法について理解と協力を願いたいということになるかと思いますが,自転車利用者に積極的に啓発を行いながら何とか優先スペースを確保できないか,そんな方策を検討したいと考えています。  5点目は,誘導整理員には女性が有効ではないかというご指摘ですが,私どもは,駐輪場を総合的に運営していくためには,とにもかくにも利用者地域皆さん方との関係がスムーズに行くことが大変大事な課題だと考えていますので,そういった観点で検討してみたいと思います。 ◆小田信孝 委員  都心部駐輪場は,非常に台数も多く,今まさにこれからやろうとする中でハンディキャップのある方の対応をとれるということですから,ぜひ最初からお願いします。  ただし,通勤・通学で言えば,ハンディキャップのある方も周辺の駅からJRや地下鉄利用して都心部に向かうわけです。ですから,周辺駅での駐輪場のあり方も並行して検討していかなければ,こうした方々の問題はいつまでたっても解決しないし,親の負担もずっとかかることになります。  もう一つ配慮していただきたいのは,検討ができて優先的にこのスペースにと具体化されたときに,そこに置く自転車に何か目印があれば,ほかの自転車と区別できます。ただし,これはハンディキャップのある方の自転車ですと一般の方に目立つようでは,本人はそんなに自転車に乗りたくないです。ですから,目立たない方法で,しかも,ほかの自転車とは違うことがわかるようなやり方について,優秀な皆さんですからきっといろいろな知恵が出てくると思いますので,そういうことも含めながら,ぜひ検討していただきたいと思います。これは今後の課題として提案しますので,どうぞよろしくお願いします。 ◆伊藤理智子 委員  環境にも優しく,健康増進にもなるということで,自転車利用する市民がふえています。現在,札幌駅周辺自転車利用数は6,000台以上になっており,そのうち3,000台が歩道上に放置されているということです。今後整備される分を入れると,駐輪場整備状況は4,900台分で,あと約1,300台分の駐輪場が足りない状況で,ふえている自転車利用に対して駐輪場整備が現在でも追いついていない実態だと受けとめています。  こうした中で,今,札幌市として一番取り組まなければならないことは,1,300台分の駐輪場整備をしっかり行っていくことではないでしょうか。十分な駐輪場整備しないで有料化するのでは市民の理解は得られないと思いますがいかがか,伺います。  市民皆さんの中には,自転車撤去するのに税金を使っていることを知らない方々もたくさんいらっしゃると思います。昨年度,市内で撤去した自転車は,禁止区域外も含めて全市で何台なのか,また,その撤去や保管,廃棄の費用は1台当たり幾らの費用がかかっているか,年間では幾らになるか,伺います。 ◎高宮 総合交通計画部長  1点目についてお答えします。  札幌駅周辺では,駐輪場整備とあわせ,放置自転車撤去有料化など総合的な自転車対策が必要ということで,今回,実施したいと考えています。有料化を実施した場合には放置自転車が増加することも考えられますが,このたびの自転車対策について,市民や地元企業,商業者などに十分な周知を図って理解を得たいと考えています。 ◎山田 管理部長  私からは,撤去台数についてですが,撤去台数は約1万5,000台で,そのうち約1割の1,500台が所有者に返還されています。残ったうちの8,000台は,売却やリサイクル等に回されており,自転車としての機能を喪失しているもの,自転車として使えない状態になっている5,500台が廃棄処分されています。  また,自転車撤去,保管,返還に要した経費は,1,450万円となっています。  次に,放置防止条例により撤去した自転車の保管,返還に要した費用は,1台当たりに換算すると約2,800円となっています。
    ◆伊藤理智子 委員  全市的な自転車撤去や保管,廃棄についての数字を伺いました。  今回の有料化札幌駅周辺なので,今伺った数字は直接当てはまらないと思いますが,撤去や保管に1,450万円もの費用がかかっています。今回,多額の費用を要しているから総合的な自転車対策をとるということですが,利用者に負担を求めて有料化をする前に,市民の税金を使って撤去代にお金がかかっている点を踏まえ,この数をどう減らして税金のむだ遣いを解決していくのか,これを先にしっかり検討して,市民が納得できる対策が今求められていると考えます。  駐輪場有料化し,自転車等放置禁止区域に指定することによって放置自転車撤去を始めますが,駐輪場整備が追いついていない中でこれが行われれば,放置自転車がさらにふえて撤去作業に追われるという悪循環に陥るのではないかと考えます。有料化したために,こうした経費ばかりがかさんでいくおそれもあると思うので,この点についても伺います。 ◎山田 管理部長  私どもも,有料化当たり,これまでいろいろ調査をしてきています。また,他の大都市はすべて有料化しており,それらの効果等々も検証した上で今回の有料化に踏み切るもので,一定の効果は上がってくると考えています。 ◆伊藤理智子 委員  今後も自転車利用実態に合った駐輪場整備をきちんと行った上で,放置自転車をいかに減らしていくのか,そして,マナーやルールについてもどのような対策を講じていくことが必要なのか,市民とともに十分議論し,市民的合意を得ることに力を入れていくべきだと考えますので,駐輪場有料化については今行うべきではないということを指摘し,私の質問を終わります。 ◆高橋克朋 委員  冬期間利用できないということですが,冬期間というのは条例か何かでうたっていくことを考えているのでしょうか。それから,利用時間についてはどのように考えているのか,2点について伺います。 ◎山田 管理部長  まず,冬期間は,今のところ,12月から4月15日くらいを考えています。ただ,実際の運用は,降雪時から融雪時まで,やはり,自転車が使える状態のときにはオープンしなければなかなか市民皆さんのご理解が得られないと考えています。  それから,時間は24時間と考えています。 ◆高橋克朋 委員  今の期間の話を聞いて安心しました。公園などでは,期間を明記して,ことしは雪が降るのは遅かったのに早く閉めてしまうことがありました。そういう意味では,雪が降るまでの間はオープンしておいてほしいと思います。  それから,これは要望になりますが,福岡などを見ると,有料の駐輪場の間に置いて放置していく人がいまして,直す人がいても,やっぱり見過ごしてしまうのです。そういう駐輪場の中の放置自転車,無料で使っている人たちが出てくるかもしれませんので,その辺は即時撤去するような手法をとっていただきたいことだけ申し上げて,終わります。 ◎山田 管理部長  申しわけありませんが,もう少し正確にお話ししますので,訂正をさせてください。  路上が24時間,路外に施設をつくっている部分は,地下鉄やJRの最終便あるいは始発便に間に合う時間帯はオープンします。そして,JRなどの乗り継ぎがない深夜は閉鎖をさせていただくという考え方です。 ◆高橋克朋 委員  それでは,ちょっと聞きたいのですが,我々も夜中に車を置いていくことがあって,料金がかかります。そうすると,このイメージとしては,1回100円ですが,何かがあって乗っていかれず,深夜に置いていくことがあるかもしれませんが,そうした場合の料金はどういうふうにしていくつもりですか。 ◎山田 管理部長  具体的な詳細な部分は,いかんせん初めてのことなので,これから十分詰めて対応していきたいと考えています。ただ,今のところ,24時間で100円という考え方をとっています。今後きっちり詰めて,案としてまとめた段階でまたお示しします。 ◆川口谷正 委員  今までの観点は,基本的には有料化はやむを得ないというところでのやりとりが多かったと思いますが,いろいろ答弁を伺っていても,この政策の練り上げはまだ非常に未熟ではないかという印象を受けます。  私が聞きたいのは,自転車自動車を比較した場合,きつい言葉で言うと,自転車の扱いが非常に虐げられているというか,自動車優先の発想が非常に強いと思います。例えば,札幌駅北側の交番の横に2カ所の駐輪場がありますが,現在は無料で,都合もよくて私もちょくちょく使っています。一方,その地下には大きな駐車場があります。先ほど来,都心には用地が足りないとか,施設投資が過大になると言いますが,自動車と比較したら自転車に対する投資などは微々たるものです。僕は,発想として,自転車自動車をどういうふうに位置づけているのかについて,高宮部長にお聞きしたいと思いますが,どうも考え方にポリシーがありません。自転車も1人1台,自動車だってほとんど1人1台で都心に乗り入れています。どっちがスペースをとるかは,答えがはっきりしています。  もう一つ,環境問題があります。市は,都心への車の乗り入れは極力抑えていく考え方を持っていながら,札幌駅の北側に駐車場をつくり,あるいは,国は北1条に駐車場をつくり,余り利用されないようなものを70億円もかけてつくっています。これに引きかえ,自転車に対してどれだけ投資をしてきたかということを私は問いたいのです。  むしろ,自転車は,これからはもっと活発に使ってもらうべき対象です。しかし,これによって1割くらい自転車が減るのではないかという答弁もあります。これは,今までの考え方と逆行しています。  この点について,ポリシーとしてどういうことを考えておられるのか,お伺いします。 ◎高宮 総合交通計画部長  自転車自動車考え方のポリシーですが,自転車は,この10年間で利用者が4倍にもふえてしまい,急増する自転車対策がおくれてきました。その結果,駅前周辺放置される現状になって,自転車利用対策を行うためには,駐輪場整備し,即時撤去有料化という3本柱の施策で対応しようと考えました。  また,自動車については,モータリゼーションの進展ということで,日本国全体が自動車の政策をどのようにすべきか,特に札幌駅北口の駐車場については,違法駐車による道路上の問題を駐車場整備という政策で対応しようということが国の政策としてもここ20年来で進んできました。  そういったことで,委員がご指摘のように,自転車自動車対策のポリシーがかなり違ってきたのではないかというのは私どもも認識しています。 ◆川口谷正 委員  余りかみ合った答弁をいただいていないように思いますが,急増した自転車対策が手おくれであったことは認めています。  先ほど,横山委員の住んでいる周辺が大変だというのは,見ていて歩道を歩けないくらい自転車がはみ出していますから,私もわかります。しかし,私は,この現象をもって,自転車利用者が悪だとは言えないと思います。つまり,駅の北でも南でもいいですが,そういう施設がおくれているため,やむなくそういうところに放置しているわけです。もう少し自動車並みに施設整備が進んでいれば,そこにとめてもらって,それでもなお路上に放置されれば,それは撤去するなり課金を科してもいいと私は思います。つまり,現象を見て本質を見ない誤りを侵すのではないかということを私は考えています。  有料化については,財政構造改革の一環でもあると思います。施設整備をきちっとした上で,お互いに守れるような状況をつくり上げていくことこそ,今,求められているのではないかと思います。圧倒的に自動車優先の政策を改めて,CO2対策のためにも,むしろ自転車を都心に誘導するような施策にしていかなければだめだと思います。  また,当面100円の料金については私は受け入れますが,手稲との比較で,手稲区民はただで,何で北区や東区は有料なのか。おかしいです。  もう一つは,私は苗穂方面だから苗穂駅前をよく通りますが,あそこも自転車がひどいです。しかし,JRは余裕のある敷地を持っていますから,JRと協議してそこに施設整備することもできます。用地が足りないのは理由にならないし,プレハブでも十分にもちますから,そういう施策,つまりポリシーを持たなければこの問題の本質は解決に向かわないと思いますが,どうですか。 ◎高宮 総合交通計画部長  自動車自転車対応策ですが,特に自動車駐車場という意味では,公共で都心部につくった駐車場は,札幌駅北口の地下駐車場,国でつくった北1条の駐車場で,台数では350台くらいです。そのほか,駐車場というのは,民間側で都心部でかなり用意してくれまして,手元に資料がないですが,多分,数万台で,それだけ民間事業者側が駐車場整備してきたと。そういった意味では,私どもは,民間に対しても附置義務条例をつくってやっていますが,都心部ではほとんど整備されていません。今,都心部で商業者の協力によってできているのが約600台くらいで,到底間に合わないという現況があります。そういった意味では,もともと自動車に対する対応が民間側にかなりシフトしながら駐車場整備してきた。駐輪場というのは,今ご指摘のように,これだけの需要増に対応できない政策の中で手間取ってきたと。これからは,お金を取る取らないというのは大きな問題だと思いますが,やはり,一定程度の受益の負担をしてもらいながら,今後,駐輪場というものを考えていかなければならないと思います。 ◆川口谷正 委員  今の答弁にもありましたように,私も,すべてを公共がやるのは無理だと思います。ですから,変形のPFIというか,補助を出してもいいから,民間サイドで施設整備するなり提供していただくような誘導策があっていいと思います。また,それだけの条件が,最近のシャッター通と言われるような通りの状況から言えば,都心は必ずしも簡単ではないかもしれませんが,まだ十分に拡大の余地があると思いますので,民間の活力を引き出すような方策を講じてほしいと思います。さらに,苗穂や桑園など,近郊のJR駅との連携で,コスト高につながらないような簡易な施設で十分ですから,そういうものをぜひ整備していただきたい。 ◆宮本吉人 委員  まず,自転車放置と駐輪はどう違うのか。放置というのは,常識的には,何日間も放置しているもので,朝に置いて夜に持っていくのは駐輪なのだと理解しました。ところが,同じ駐輪でも,朝出勤のときに置いていって夕方に持っていくのと,近くの郵便局やお店にちょっと買い物に行って30分や1時間置くのとどう違うのか。駐輪禁止地域に朝から晩まで置いて1日100円払っている人はいいですが,ちょっと買い物に行ったりして1時間くらいそこに置いても駐輪なのです。そこが全然はっきりしていなくて,不思議だなと思っているのです。  少なくとも,今エリアを決めてやるところはどういう区別をするのか。ちょっと郵便局で切手を買うのも,あなたは違反だとやるのか。これは非常に難しいような気がします。それはいいと言ってしまったら,今度は,デパートに行って,ついでにあちこち見ていたら2時間かかっても見逃すとなって,朝から晩までのものも見逃すのと同じになってきます。ですから,難しいと思うので,その辺の判断と考え方をお聞きします。  それから,今後,大型店やデパートなどには設置義務を考えていきたいと言っていましたが,これは早急にやるべきだと思います。先ほどJRの話が出ましたが,JRなどはとんでもないです。自分のお客さんを乗せるのに,駅前に放置自転車を置いて,手稲駅の駐輪場のように,あんな高いものを,札幌市に金を出させて自分のお客さんにただで使わせています。地下鉄駅周辺だってみんな同じ条件なのに,なぜJRにはしてあげて,地下鉄駅周辺ではしないのかと疑問に思います。琴似駅あたりでやっているところはありますが,地下鉄駅周辺はみんなそうです。  私が一番使うのは幌平橋ですが,あそこも通勤者がすごいです。そして,公園がありますが,せっかくあれだけあるのだから,公園の敷地なども使わせてもらってはどうなのか。公園法の枠で自転車を全部排除していますが,この縦割りも何とか打破して,もう少し工夫していくべきではないかと思います。  それから,中心商店街あるいは薄野の駐輪ですが,ほとんどが従業員で,買い物に来る人は何割もいないと思います。これなども調査して,従業員が使うものについては負担をさせるなど,企業側として責任を持った対応をしてもらうべきです。  それから,やむを得ない場合に路上の駐輪を黙認あるいは容認したり,人件費の問題もあって取り締まりも大変だからと放置しているかもしれませんが,駐輪マナーやルールといった意識の高揚は市役所の人たちが一々やることはありません。今,中心商店街でも薄野でも,自主防犯パトロールといって,商店街を挙げて美観や環境整備,防犯に力を入れています。取り締まる権限ではなくても,駐輪マナー高揚あるいは放置自転車に関する指導的な権限をこういうところに移譲すれば,彼らはきちんと注意できるのです。何もなくて商店街の人たちが注意したら,逆に反発を買ってしまいます。そういう人たちは,毎日見ているから,これはあそこの従業員が毎日置いていくとか,何時間も放置していることをわかっています。しかし,権限がないから注意できないでいる。ですから,駐輪マナーの高揚,あるいは,駐輪ルールの徹底のために,商店街にこうした指導を委託するとか,いろいろな方法があると思います。  また,放置禁止区域を指定すれば,その枠内だけは少しいなくなりますが,ちょっと外れた横のビルの前は大丈夫だからと,今度はそちらに並ぶようになります。そんな点でも広域的に考えられるような工夫もすべきではないかと思いますが,それらに対するお答えがあったら,お伺いします。 ◎山田 管理部長  放置禁止区域では,放置されている自転車を発見したら,そこに警告札をつけて,大体一,二時間以上経過したものを撤去します。したがって,委員ご指摘のちょっと買い物に行くために置いたものは撤去しません。放置禁止区域以外については,3日以上の期間を置いて撤去することにしています。場所についても,駐輪場として指定された場所にとめてあるものについては,別な扱いにしています。  それから,特にJRとよく協力してということは,現在,苗穂駅でJRと協議を進めており,これはほぼ実現できるのではないかと考えています。いずれにしても,JRは高架下等々でいろいろご協力いただいていますが,乗り継ぎに使われる自転車が多いので,JRや交通局と十分連携をとっていきたいと思います。  それから,駐輪のマナー向上のために,いわゆるアダプトプログラム的なものを活用してはどうかというお話です。  自転車をご利用される方は,ある程度地域が特定されて,いつも同じ人が同じようなところに置かれるケースが非常に多いです。そのことは,地域の方にとっても障害になっていることもあるので,この問題を解決していくには,地域利用者がどう折り合いをつけて連携をとってやっていくか,そこに我々行政がどう入っていくかが非常に重要な課題だと思っています。  したがって,私どもは,札幌駅周辺については,当然,これから地元に入っていきますが,そのほかの地区でも,地域皆さん方とどのような連携をとり,どのようなことをすれば放置自転車がなくなって,道路環境がよくなるか,これは恐らく共通の課題と認識できることだと思いますので,地域の方と十分情報交換して協議をしながら実現に向けて努力していきたいと思います。 ◆宮本吉人 委員  今の禁止地域は,同じ駐輪でも朝から晩までと,二,三時間の一時駐輪を明記して,それを超えたら放置と見て撤去すると。また,撤去や罰則については,駐輪場整備しない段階でそういうことをやってはなかなか市民合意が得られないから,駐輪場整備されたところからそういうふうにしていくと言いました。  しかし,整備されていない地域でも,撤去,罰金までは言わないまでも,僕はルールがあっていいのではないかという気がします。現段階では整備されていないので,整備されたら完全に罰金あるいは撤去の対象にします,しかし,駐輪マナーや駐輪ルールだけは守ってもらいたいと,こういうものを全市的につくるべきではないかと思います。そういう条例やルールがあると,商店街や薄野などに置かれているものに対して地元の人たちが注意できますから,そういう考え方も必要ではないかと思いました。  もう一つ,なかなか難しいかもしれませんが,中心商店街や薄野にかなり多いのはミニバイクとオートバイです。ヘルメットをかぶって堂々と置いていく者もいます。これも,道交法の問題もあると思いますが,どうして置かれているのかなと。夏になると,あの重たいつめのようなものがアスファルトにがっちり食い込んでいます。この辺は,僕はよく知らないのですが,わかったら教えてください。 ◎山田 管理部長  ミニバイクは自転車と同様の取り扱いになりますが,自動二輪以上は自動車と同じような扱いになると承知しています。  駐輪ルール,駐輪マナー考え方についてですが,今回,札幌駅周辺を中心に有料化するのはやむにやまれずやることで,当然,駐輪マナーの向上は極めて大事な課題だと思っていますので,それ以外の地域についても,啓発,啓蒙あるいはPR等も含めて積極的にやっていきたいと思います。 ○村松正海 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○村松正海 委員長  なければ,質疑を終了いたします。  以上で,委員会を閉会いたします。     ──────────────       閉 会 午前11時26分...