◆
高橋功 委員 部長の答弁の中で,新人が来たり
担当者がかわったところというお話がありました。多分,そうだと思います。
ただ,こういうことが起こって,分析して解説するのはいいが,少なくとも
民間ではそういうことは通用しません。お客様に値段を間違って物を売って,済みません,きのう入った社員なのでということは通用しないのです。まさか,一人の人間が20年もその区役所にいることはあり得ませんから,新人がついたり
担当者がかわることは十分ありますので,そういうことはきちんとやらなければいけないと思います。そういうつもりで言っているのではないと思いますが,私には区役所が悪いというように聞こえたので,先にそれを
一つ言っておきます。
そこで,今の
部長の説明の中で,
住民税は3年間さかのぼって増額できるが,
国保料については法律に定めがないから,
札幌市としてこういう
取り扱いをしていますということです。その
札幌市の
取り扱いに反して請求してしまった,
お金ももらってしまったということでしょう。だったら,この
取り扱いそのものの妥当性も議論する価値があるのではないかと私は思うのです。
それから,きのうご説明があったときに,他都市はどうなのかといろいろ聞きました。政令市に限っても,みんなこういう
やり方でやっているかというと,そうでもなさそうです。幾つの政令市でこのようにやっているのか,答えられるなら答えていただきたい。
また,6月30日までという根拠は,10回に分けて払っていただく1期分の期限なのでしょう。そういう説明を受けると,そうかと思うが,それがよくわからないから
職員も間違うことになるのではないですか。
ですから,今ここで見直せとは言わないが,人の手がなるべく介在しない
電算システムにするのは当然だとして,7月1日以降は請求できないという
取り扱い基準,
札幌市バージョンについてどう
考えているのか,見直すのか,
検討の余地があるのか,その辺を伺います。
◎
山田 保険医療担当部長 札幌市の基準については,
平成6年12月に保険医療
部長通知ということで各区に流しています。
それから,13政令
指定都市のうち,
札幌市のように6月30日で線を引いて2年間としているところは6市あります。また,他の6市は,24カ月さかのぼって
増額賦課するという
扱いにしています。これはわかりにくいかもしれませんが,
保険料を2年前にさかのぼって賦課決定する際に,その賦課決定が10月なのか,6月なのか,増額分は1年分の固まりになりますので,これをちょうど16年度の9月30日の半分のところで賦課決定するとすれば,14年度分に増額修正された10万円ならその2分の1で5万円だけもらえる,あるいは,その年の3分の1の時期にわかれば,10万円掛ける3分の1で3万円だけもらえるというように,
札幌市と違って,7月1日以降も月割りでいただける方式をとっているところが6市あります。それから,残り1市は,24カ月,16年度であれば2年間と。つまり,14年度のものについては16年度中は最後までいただく方式をとっています。
札幌市がこういう方式をとったのは,
地方税法の
規定を参考にして,なおかつ,国の
見解も問い合わせました。文書ではなく電話によりましたが,いずれにしても,それを
もとに今回のものをつくりました。
確かに,
市民の方から見て,6月30日までの分はいただきますが,7月1日からはよろしいということが本当に負担の公正,公平となるのかと。そういう観点から,国の
見解あるいは
地方税法の
規定は踏まえつつも,時間をいただいて改めて
検討させていただきたいと
考えています。
◆
高橋功 委員 こういうことが起き,決まり事に反していて済みませんでしたというのは,あってはいけないことですが,わかります。しかし,
考えてみたら,その決まり事だって本当にそれでいいのかということがあるでしょう。今おっしゃったとおり,
市民の方が
理解できるように,また,
職員もなるべくわかりやすいようにしていただきたいと思います。今聞くとちょっと難しいという感じがしますので,その点は要望します。
◆堀川素人
委員 まず,今,
山田部長が懇切丁寧に説明しましたが,本当は
山田部長が答えることなのでしょうか。僕は違うと思うのです。これは,
札幌市の区長に委任されている事項なのです。委任されたところでこういう問題が起きたのなら,基本的に区の責任です。この
部分がしっかりしていないことが,いつも繰り返されているのではないですか。
今は,
国保料の賦課の問題です。例えば,固定資産税の問題だって,同じような事件がたくさん起こっているではないですか。僕は,きょう,ぜひ区長に出席をしていただきたいとお願いして,みんなに来ていただくわけにはいきませんから,中央区から来ていただきました。
これは,区長が市長からの委任事項としてやらなければならないことです。税もそうですが,どうしてこういう問題がたびたび起こるのですか。それから,今,
山田部長がおっしゃったのは,電算機のせいにする,こんなばかな話はないです。明らかに電算機で
処理できないから人の手で
処理するのだ,こういうふうに決めて,それがきちっと徹底されていればいいことです。これから電算機を使った方がよりミスが起きづらいということであればわかりますが,初めから電算機ではそういうものは出てこない,特別に人の手でやることが決まっているのに,それをしていないということではないですか。
それで,先ほど新人さんがとか,引き継ぎがとか,専任
職員が1人だとか,ここばかりではないですが,ダブル
チェックが全くなされていないではないですか。いかにもしているようなことを言っていますが,していないのが
現実です。もう一回,そのことを認識し直して,本当にこういうことが起こらないようにしなければならない。
これは,
市民が信頼して,役所の言うことだから間違いないだろうという中でほとんど
処理されるのです。さらに,納めなければ
市民にペナルティーを与えるものです。そういう極めて大事な,しかも,
市民に負担をさせ,それに強制力が働くものですから,とにかくしっかりしなければならないと思います。それなのに,
山田部長がこうやって答えていたら,現場はよくなりません。これは現場がしっかりしなければいけないことです。
守屋区長にお聞きしますが,これは委任事項です。区長は,これについて,どう点検するようにいつも指導しているのか。本庁の方に任せ切りならば,委任を解いてもらえばいいではないですか。委任を解いている
部分もあります。実際に区で仕事をしていますが,区長が直接かかわらず,直に本庁の方とやっているものもあります。保健所などもそうでしょうか。そういうふうにしているものがあるから,もし自分でできないならば,それは返上しなければならないのではないですか。できるのかできないのか,そして実際にどうしているのか,現状を聞きたいです。
今言っているのは,真実ではないと思います。ダブル
チェックが全然なされていないのが
現実だと思います。
◎守屋 中央区長
委員のおっしゃっている委任事項についてですが,当然,私どもは規則で委任されていますので,その
部分は重く受けとめています。そして,私どもが平常行っている業務の中で,いかに事故を起こさずに業務を遂行していくかということは,組織的にどういうあり方が一番いいのかということになろうかと思います。そういう意味では,組織間のいろいろな連携,相互
チェック,そういうことをやっていかなければ今おっしゃったような
部分が出てまいります。
確かに,うちの場合も,今回は1人で
事務を進めておりました。ですから,今後は,そういうことが起きないように,研修を進めるとか,お互いに連携をとって業務を進めるとか,さらに,組織的にきちっと牽制していくような格好で内部的に詰めていきたいと思っています。
それから,これから
マニュアルのことや電算化なども含めて本庁部局で
検討していただいていますので,本庁部局とも協議しながら,事故が再発しないように努めていきたいと思っています。
◆堀川素人
委員 こういうことについて,一人でやっていたというのはもう論外です。これでは,守屋区長は責任を果たしていません。ちゃんとダブル
チェックするのが当たり前ではないですか。例えば,電算機に入れたとしても,電算機への入力ミスもあります。電算機があれば全部正しく出てくるわけではありません。入れるときに間違いがあれば間違って出てきます。やはり,複数の目でやって,初めて
市民に出せるのではないですか。これは,やっていないという認識に立たなければ,今後,同じ間違いが繰り返されます。
これを見ると,5年間もずっとこんなことをやっていて,今,たまたまわかったと。区長は,この報告を受けて,部下にどんな指示をしたのですか。
◎守屋 中央区長 私は,報告を受け,直ちに,どういう
状況でこういうことが発生したのかと,発生した
原因をまず突きとめるように現場に指示しました。もう
一つは,どういうことに手抜かりがあったかを含めて,本庁部局といろいろ相談しながら職務を遂行していきました。
◆堀川素人
委員 山田部長が言ったことでも,やはり,かばおうとする
部分がありますが,
現実にはもう少し厳しく受けとめなければだめではないですか。
先ほど,新人がとか,引き継ぎの問題がと言いましたが,引き継ぎの問題ではないのです。引き継ぎというのは,相手が初めて来た場合に,その人しかわからないことを引き継いで,次の人が仕事をスムーズにやれるようにするもので,これは約束の問題です。だれがやってもそういうふうにしなければならないものは。引き継ぎなどしなくてもやらなければなりません。それを教えるのは研修です。そこで初めて,しっかり研修をしようではないかとなるのです。これは,引き継ぎの問題や新人がという問題ではないです。
そこで,実際にこのように間違っているのですが,不思議なのは,6年間で74件で,16年度だけは1年間に68件も出てきたと。僕は信じがたいです。同じことをやってきているのですから,時間をかけて調べたら,もう少し大きな間違いがあるのではないかと
考えています。
今回,横山理事も,この件については頭を痛めたことと思いますが,やってしまったことはある意味で仕方がないので,怒られるべきは怒られなければならないし,処分されるべきは処分されなければなりません。でも,それにへこたれないで,頑張って
市民の期待にこたえてほしいと思います。ただ,そのときには,やはり厳しい反省をしなければ大事な一歩を踏み出せないと僕は思っています。
ですから,これについては,厳しく見直して,もう一度,どういうふうに反省なさって,どういうふうな改善策を見つけ出したのか,これがはっきりした後にぜひお知らせいただきたいと思います。
○
大嶋薫 委員長 ほかにございませんか。
(「
なし」と呼ぶ者あり)
○
大嶋薫 委員長 なければ,
質疑を終了いたします。
以上で,
委員会を閉会いたします。
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閉 会 午前11時6分...