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平成16年(常任)厚生委員会−09月16日-記録

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  1. 札幌市議会 2004-09-16
    平成16年(常任)厚生委員会−09月16日-記録


    取得元: 札幌市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    平成16年(常任)厚生委員会−09月16日-記録平成16年(常任厚生委員会  札幌市議会厚生委員会記録            平成16年9月16日(木曜日)       ────────────────────────       開 会 午後1時 ○大嶋薫 委員長  ただいまから,厚生委員会を開会いたします。  それでは,議事に入ります。  第2斎場整備運営事業進捗状況等についてを議題とし,資料に基づき,理事者から説明を受けます。 ◎坂本 生活衛生担当部長  本市第1号のPFI事業として計画を進めている第2斎場整備運営事業進捗状況等についてご報告いたします。  本事業については,本年3月25日に開催された厚生委員会において,PFI斎場運営株式会社構成員変更についてその経過等をご報告しました。火葬炉企業である株式会社炉研構成員から脱退し,新たに富士建設工業株式会社が加わりましたが,構成員変更に伴うPFI斎場運営株式会社取締役会の詳細について,次回の厚生委員会で報告することとなっておりましたので,初めに,その経緯についてご報告いたします。  資料2ページ目に,PFI斎場運営株式会社取締役会等開催経過を載せております。  取締役会は,合わせて3回開催されていて,本年3月1日に開催された取締役会では,株式会社炉研構成員脱退の件と株式会社炉研株式を,一時,東亜建設工業株式会社が所有する件について承認可決をされております。また,3月9日に開催された取締役会では,富士建設工業が新たに構成員として加入する件と,東亜建設工業株式会社が一時保有していた株式富士建設工業株式会社に譲渡する件について承認可決をされております。さらに,3月18日に開催された取締役会では,火葬炉企業変更にかかわる経過臨時株主総会において報告する件について承認されております。最終的には,4月1日に開催された臨時株主総会において,火葬炉企業変更の詳細が報告されました。ただいまご説明した手続,手順を踏んで火葬炉企業変更になりました。  2番目の火葬炉設備に関する実施設計についてですが,火葬炉設備については,火葬炉企業それぞれが独自の技術工法を持っていることから,新しく加入した富士建設工業株式会社が,株式会社炉研基本設計もとに,札幌市や施設設計を担当した企業などとの協議を重ね,火葬炉設備実施設計を進めてきました。実施設計図書は,去る8月31日に完成し,事業契約第13条に基づいて,PFI斎場運営株式会社から札幌市に対して提出されました。札幌市は,本市アドバイザーとともに,実施設計図書内容本市要求水準入札時に事業者が示した提案内容を満たしていることを9月6日付で確認しました。  今回,火葬炉設備実施設計が終了したことから,今後,工場において火葬炉製作に着手して,建物本体完成する来年3月ころから建物内への据えつけ工事を開始する予定です。  続いて,3番目の第2斎場整備運営事業進捗状況についてですが,資料写真を添付しておりますので,写真に沿って説明いたします。  3ページの上の写真は,建設予定地である手稲区手稲山口の航空写真です。青い枠で囲んだところが建設予定地であり,縦,横がおおむね200メートルの四角い形をしており,敷地面積は約4万平方メートルです。また,赤い線で示しているのが第2斎場への進入路であり,国道337号と市道山口東3号線の間を結ぶ約800メートルの区間を整備することとしております。  下の完成予想図をごらんください。  建物は,横の長さが150メートル,奥行きが60メートルほどあり,延べ床面積が約1万2,800平方メートル,地上2階建ての火葬場です。建物のデザインは,全体に緩やかな曲線を用いることにより,ふるさと札幌の自然に還っていく,そんな印象を与える設計となっております。  続いて,4ページは建設工事現場写真です。  上の写真工事着手前の更地の状況です。下の写真は,9月3日現在の状況を写したものです。建設工事は,本年4月16日に着手しました。地下部分掘削工事や,300本余りのくいを約40メートルの深さの支持層まで打ち込むくい工事は5月下旬に完了し,現在は1階部分建物本体工事を進めております。
     続いて,5ページですが,これは,いずれも9月3日現在の写真ですが,上の写真は1階のひさし部分建設状況を写したものです。第2斎場には,会葬者がバスを乗りおりするときに雨や雪に当たることなく建物内に出入りできるよう,1階部分に大きな扇型のひさしを設けることにしております。  下の写真は,建物の中心に当たる1階エントランス部分工事状況です。  次の6ページですが,上の写真は,貯雪層の搬入口建設状況です。第2斎場には,札幌市の公共施設としてはモエレ沼公園のガラスのピラミッドに次いで2番目となりますが,自然エネルギー有効利用の一つとして雪冷房システムの導入を計画しております。地下部分には,約5,000立方メートルの雪を貯蔵し,その融雪水冷房冷却水として利用します。この部分については,基礎工事を終え,1階床までのコンクリート打設を完了しました。  下の写真は,基礎部分外断熱を施工している写真です。第2斎場には,省エネルギー対策として有効な外断熱工法を採用します。工事の出来高は,8月末現在で約13%であり,ほぼ計画どおり工事は進んでおります。年内に本体工事をほぼ終え,年明けの1月からは仕上げ工事設備工事に着手して,平成18年1月末完成し,試運転等を経て平成18年4月1日にオープンする予定です。  次の7ページですが,進入路整備状況写真です。上が,工事着手前,下が路盤工事完了後の写真です。路盤工事については,既に昨年度中に工事を終えており,本年度は,進入路の一部を工事車両の通行に使用しております。来年度,舗装や植栽交差点工事を行うこととしており,完成後には市道認定を受け,道路管理者に引き継ぐ予定としております。  最後になりますが,さきの台風18号の突風による建設工事現場被害についてご報告いたします。  最後のページは,被害状況写真です。  台風は,札幌地域において観測史上最大の瞬間最大風速を記録しましたが,工事現場においても一部被害が出ております。突風が吹き荒れた9月8日の午前10時50分ごろ,工事現場設置したタワークレーン3機のうち1機の上部操作部分建設現場に落下しました。当日は,始業時から工事を中断していたことから,幸いなことに人的被害はありませんでした。突風がやんだ翌9月9日に札幌中央労働基準監督署現場検証を受け,現場復旧の指示が出されました。現在,落下したクレーン本体撤去等を進めており,これが終了次第,札幌PFI事業者建設企業及び工事管理者の4者で被害状況の調査を行うことにしております。今回の被害に伴う工期のおくれは,正確に判明しておりませんが,工程全体の中で調整を行うなどにより,現時点ではスケジュールに大きなおくれは生じないものと考えております。 ○大嶋薫 委員長  それでは,質疑を行います。 ◆林家とんでん平 委員  当初,株式会社炉研は,火葬炉設計を1年間かけてやってきましたが,今回,新しく加わった富士建設工業株式会社は,これから見ると期間は短くて,たった5カ月半で実施設計を行っていて,ここは少し心配なところです。これで本当にきちんと設計が行われているのかどうか,まずこれをお伺いします。 ◎坂本 生活衛生担当部長  富士建設工業株式会社が新たに火葬炉実施設計を行うことになったことから,札幌市としましては,富士建設工業に対して,第2斎場設計業務に精力的に取り組むよう要請するとともに,本市及び本市アドバイザーと集中的に密度の濃い協議実施してきました。その結果,5カ月半で実施設計ができ上がりましたが,実施設計図書内容札幌市の要求水準及び事業者の当初の計画内容をすべて満たしていることを確認しております。 ◆林家とんでん平 委員  いろいろお話がありますが,問題はないというで,これは本当にそうなのですね。信用していいということです。  実施設計に当たっては,ワーキンググループを組織して設計協議を行ってきたとのことですが,富士建設工業株式会社との設計協議内容についてお聞きしたいと思います。  ずばり,いつ,どこで,どんなメンバーで何を協議したのか,明らかにしていただきたいと思います。 ◎坂本 生活衛生担当部長  株式会社炉研が作成した基本設計実施設計もとに,富士建設工業株式会社が保有する特許や工法を取り入れた実施設計がある程度でき上がった7月上旬と,設計図書がほぼ完成した8月下旬に,本市会議室においてワーキンググループによる協議を行っております。この協議には,札幌市側からは保健福祉局の職員及び本市アドバイザーであるみずほ総合研究所株式会社有限会社日本斎苑企画が出席しております。また,事業者側からは,PFI斎場運営株式会社建設企業である東亜岩田共同企業体及び富士建設工業株式会社が参加し,火葬炉設備に関する協議を行っております。  主な協議内容ですが,実施設計図書内容本市要求水準事業者提案内容を満たしているかどうかの確認のほか,実際の火葬作業火葬炉維持管理に支障のない構造であるかどうかなどについて協議を行っております。 ◆林家とんでん平 委員  最後に,今後のことについてお伺いします。  今回の第2斎場事業は,PFI斎場運営株式会社との20年間にわたる契約を結んでおりますが,3月に火葬炉企業変更したように,今後,建設運営を行っていく中でいろいろな問題が起こる可能性があると思うのです。実際に起こったわけですから,今後もないとは言えません。そういうことに対して札幌市としてはどのように対応していくのか,お伺いします。 ◎坂本 生活衛生担当部長  第二斎場PFI事業は,施設建設から管理運営まで含めると23年間という長期にわたる契約になることから,今回のように構成員変更する場合や,台風など不可抗力による災害が発生した場合などの対応について,あらかじめ事業契約の中で規定を設けております。また,PFI事業者に対して融資を行う銀行団とも,事業継続や修復の観点から問題が発生した場合の双方による事業監視相互通知などを取り決めた直接契約を結んでおります。  このように,23年間にわたる事業期間中の不測の事態に対しては,事業契約あるいは直接契約により危機回避に向けた対策を講じるとともに,庁内の建築部工事監査室などの関係部局,さらには,本市PFI事業実施に係る重要事項の検討を行う札幌PFI活用委員会との連携を十分とりながら,今後,対処していく考えです。 ◆林家とんでん平 委員  最後に,要望として,このご時勢ですから,いつどうなるかわかりません。PFI方式自体札幌市では初めてですから,今後,いろいろな問題が発生した場合に,ぜひ速やかに対処していただきたい。  それから,やはり,市民にわかりやすく,透明度を持って対処していただきたいと要望して,私の質問を終わります。 ◆小川勝美 委員  PFI斎場運営株式会社から提出された実施設計書に基づき,本市要求水準入札時の提案内容を満たしていることを9月6日付で確認したことから,今後,具体的に火葬炉製作に着手するということですが,それにかかわって何点かお尋ねします。  PFIの場合には,札幌市の要求水準と,事業グループごと提案内容があって,そして,入札金額だけではなく,総合評価東亜グループが落札し,火葬炉メーカーとしては炉研が入りました。その炉研ですが,評価点数で言うと,火葬炉機能の高さでは,富士建設工業グループCグループよりも高い点数で入っています。それから,ダイオキシン類排出抑制対策も,富士建設工業Cグループは0.8なのに対して,炉研グループは0.94という対策になっておりました。そういうことから,火葬場の最も重要部分である火葬炉ダイオキシン対策などについて,市の要求水準と同時に,火葬炉メーカーとして炉研を取り込んだEグループ提案内容を満たされるようになっているかどうか,この点についてお尋ねしたいのです。  3月25日の委員会に配付をされた資料によると,PFI斎場株式会社取締役会富士建設工業に決めたときの資料として配られているのは,火葬炉メーカー交代に関する技術評価レポートです。株式会社イーツーエンジニアリング評価レポートを出したのですが,この中で出されているものと比較してこれがどうなっていっているのか,お尋ねします。  PFI提案では,再燃焼室設定温度は850度,そして,滞留時間は市の要求水準は1秒以上と「以上」という言葉を使っていて,PFI斎場運営株式会社の場合は1.47秒でした。今回の富士建設工業滞留時間は1から2秒というのが標準仕様です。そうすると,1.47を下回ることも考えられます。具体的に,今回,富士建設工業がやる再燃焼室滞留時間がどうなっているのかお尋ねします。  次に,火葬炉制御システムについて,市の要求水準は,制御システム故障時のバックアップ体制をとれということでした。Eグループ提案は,中央制御,各系列制御CPU二重化による対応をしていきたいということで提案され,点数も高くなってEグループに落札されておりました。富士建設工業の場合,ネットワーク二重化による火葬炉継続運転という標準仕様になっていますが,この点について,具体的にCPU二重化はどうされているのか,これをお尋ねしたいと思います。  それから,異常時や非常時の火葬炉対応です。要求水準ではバイパス沿道での排気排気系統故障時の対策として求められておりましたが,富士建設工業の場合はバイパス経路排気となっており,言葉が違います。この意味はどういうことか,わかるようにご説明いただきたい。  それから,環境保全対策ですが,札幌市は特にダイオキシン類について環境保全対策をとることを要求水準としております。それに対し,PFI斎場運営株式会社に入った炉研提案では,バグフィルタープラス触媒装置提案をしております。今回の富士建設工業標準仕様書の場合,バグフィルター設置,さらに,低減化を図るため必要がある場合は触媒装置設置すると,必要がない場合は設置しないことを前提にした標準仕様になっています。今回の第2斎場は具体的にどんな実施設計になっているのか,この点を明らかにしてください。 ◎坂本 生活衛生担当部長  今回,火葬炉企業が変わりまして,札幌市の要求水準を満たすのはもちろんですが,株式会社炉研提案した内容も同等の機能でやることについて確認しているという説明を先ほどさせていただきました。その中の話になりますが,第1点の再燃焼室の排ガスの滞留時間については,札幌市の要求水準は1秒以上です。それに対し,炉研は1.47秒という提案です。今回,富士建設工業実施設計で出してきている内容は1.54秒という提案内容です。  それから,二つ目制御システムバックアップ関係では,要求水準は各社の提案によるという形になっておりまして,炉研CPU二重化ということでしたが,富士建設工業においても同じようにCPU二重化をすると確認をしております。  それから,バグフィルター触媒装置関係も,要求水準バグフィルター設置です。それを上回る提案ということで,炉研では触媒装置設置する提案でしたが,富士建設工業実施設計の中でもバグフィルタープラス触媒装置設置する計画です。  それから,バイパス沿道経路の違いはどうかというのは,同じ意味合いと考えております。 ◆小川勝美 委員  バイパス沿道での排気バイパス経路での排気は同じものと理解していいのですね。つまり,火葬炉全体にかかわって,炉研提案したEグループとしての内容は,富士建設工業に交代してもクリアされていると理解をしていいのですか。 ◎坂本 生活衛生担当部長  はい。 ◆小川勝美 委員  最後に,今回の台風災害の問題で,クレーンが倒壊しました。この撤去後に,札幌市も参加して被害を調査すると説明されました。  札幌市はPFI斎場運営株式会社と23年間の契約をしていますが,それとの関係で,今回,1階部分天井クレーンが落ちたわけですから,天井に亀裂が入って,もう一回壊して再工事しなければならないなどとなった場合に,札幌市として新たな負担が出てくることは絶対にないのかどうか,お尋ねしたい。 ◎坂本 生活衛生担当部長  今回の状況でのお話になるかと思いますが,今回の建設については,PFI斎場運営株式会社から東亜岩田共同企業体の方に委託してやっております。したがって,確認しましたところ,東亜岩田共同企業体の方で工事保険に入っておりまして,今回の被害については保険で賄われると聞いております。 ○大嶋薫 委員長  ほかにございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○大嶋薫 委員長  なければ,質疑を終了いたします。  以上で,委員会を閉会いたします。     ──────────────       閉 会 午後1時28分...