質疑を行います。
◆
小須田悟士 委員 各
請負契約の
落札率が,それぞれ幾らであったのか,お伺いします。
◎
中村 管財部長 まず,
屯田北小学校の
新築工事については95.9%,それから,
屯田北中学校新築工事については96.7%,
手稲東小学校改築工事については95.9%となっております。
◆
畑瀬幸二 委員 落札率については,今,示されましたが,
落札金額についてあらかじめ聞いておいたところ,
屯田北小学校では9億9,600万円,
屯田北中学校では9億7,970万円,そして,
手稲東小学校では10億9,800万円ということでした。
そこで,今回,
主体工事についての
請負契約ということですが,
主体工事以外にどのような
工事があって,それらの
工事についてははいつごろ
入札を行う
予定なのか,お伺いします。
それから,
建設に伴う
雇用創出効果についてですが,まず,
学校の
建設工事では,
請負金額のうち,どの
程度の
金額が
下請業者に回っているものなのか,最近の
実態について,お伺いします。
それから,
学校を
建設するには,1校当たりどれくらいの
作業人数が必要なのか,あわせてお伺いします。
◎
長谷川 工事担当部長 主体工事以外の
工事内容についてですけれども,今回,提案しております3校の
主体工事以外には,
手稲東小学校では旧
校舎の
解体工事,それから,
屯田北小学校,
中学校では
屋内運動場新設工事,また,3校に共通して
機械設備工事と
電気設備工事があります。
これらの
工事の
発注時期ですけれども,
手稲東小学校の
解体工事については既に3月15日に,
屯田北小学校及び
中学校の
屋内運動場についても5月11日に
入札を終えております。
機械設備工事及び
電気設備工事については,3校ともに6月上旬に
入札する
予定です。
それから,
学校の
建設に伴う
雇用創出効果についてですが,
建築工事では多くの部分が
下請工事になりますので,
請負金額の7割前後が
下請業者に回るものと推測しております。
次に,
学校を1校
建設するのにどれくらいの
作業人員が必要かという点についてですが,昨年度,
改築を行った
平岸中学校では,
職種としては大工,
鉄筋工,
塗装工,
配管工,電工など数多くの
職種にわたっており,
作業に携わった
延べ人数は約1万7,000人となっております。
◆
畑瀬幸二 委員 平岸中学校の
改築工事においては,
延べ約1万7,000人が
作業に携わったということでした。今回は3校の新
改築ということですから,単純計算すると5万人
程度が
作業に携わることになります。
主体工事でこれだけですから,これに
屋内運動場等の
工事を加えると,相当の
雇用創出効果になります。そこで,
主体工事以外の
工事について,既に
入札を終えている物件もあるということでしたが,それらの
落札金額及び
落札率について,参考までにお伺いします。
◎
長谷川 工事担当部長 既に
入札を終えた
主体工事以外の
工事についての
落札金額と
落札率についてですが,
手稲東小学校の
解体工事については,
金額は7,536万3,000円で
落札率は85%です。
屯田北小学校の
屋内運動場新築工事については,
金額は4億2,000万円で
落札率は96.46%です。それから,
屯田北中学校の
屋内運動場新築工事については,
金額は4億4,100万円で
落札率は95.82%です。
◆
畑瀬幸二 委員 次に,
設計内容についてですが,3校の
設計内容について,あらかじめ
説明いただいたところ,今年度から,障がいのある
児童・
生徒等に配慮して
エレベーターを設置する
計画であると聞いております。私は,以前に,O−157対策上,必要な
ドライシステムの導入,あるいは,
リサイクル推進のための
リサイクル加工などについてやりとりした
経緯があります。それらについても,
標準仕様ということで導入されていることは結構なことだと思います。
そこで,このほかに,今回
建設する
学校で,どのような
特色ある
設計が行われているのか,お伺いします。
◎
長谷川 工事担当部長 各校の
特色についてですけれども,3校に共通した
特色としては,
委員お話しの,障がいのある
児童・
生徒や
車いすを利用する方に配慮した
車いす対応型エレベーターの設置です。また,
校舎の暖房を効果的に行うために,より
断熱性能の高い
断熱サッシを採用しております。また,
校舎内部には,
児童・
生徒が自由に利用できるたまり場的な
スペースを随所に確保しております。このほか,
小学校では,多様な
学習形態に対応できるように,
普通教室に
ワークスペースや
可動間仕切りを設けております。
屯田北小学校,
中学校では,隣接する
防風林や,あるいは,
自転車歩行者専用道の
緑地を生かした
配置計画を行っております。また,
自然エネルギー利用の取り組みとして,
屯田北小学校では
太陽光発電を導入しておりますし,
屯田北中学校では
地中熱を利用するなどの
工夫をしております。一方,
手稲東小学校は,明治5年の開校以来,130年余りの
歴史を持つことから,現在,
学校内に保存されております
農耕具あるいは馬具などの開拓当時の
郷土資料を展示する
スペースを
計画しております。
◆
畑瀬幸二 委員 ただいまの
説明によると,
屯田の二つの
学校については,隣接する
防風林や
緑地を生かしながら,あるいは,
学習教材となるようなものについて取り入れていくというような
特色を持たせているとのことです。一方,
手稲東小学校については,
歴史に重きを置いたつくりにしているという
説明でした。
年々,限られた財源の中でいい
学校づくりに取り組んでいるわけですけれども,やはり,
設計する段階でさまざまな
工夫をしていかなければ,いいものはできないかと率直に思います。そこで,今後も,
地域住民,あるいは,
学校側の意見,要望を反映できる
システムをしっかりとつくりながら,今日的な課題である
環境負荷の軽減をどう進めていくのか,あるいは,
児童・
生徒や
学校を利用する
住民にとって使い勝手のいい施設をどうつくっていくのかということについて引き続き追求していただきたいと要望しておきます。
最後に,
議案とは直接
関係ない
質問ですが,
委員長,私の
質問の趣旨を聞いてから
質問を認めるかどうか判断してください。
27日付の
新聞に,
本市の近隣する自治体で,
指名情報が入った私物の
ノートパソコンが盗まれ,
入札3件を中止したという
記事がありました。また,他の
新聞には,同市においては,
再発防止のため,
個人の
パソコンに
行政情報を入力することや
データを
職場外に持ち出すことをやめるよう,再度,
職員に周知するという
記事もありました。
本市においては,相当な分量の
契約,
入札件数があるわけですが,その
情報管理の
実態は,どのようになっているのか。
本市における
危機管理システムについて
大変気になりますので,直近の
常任委員会ということで,あえてこの機会に聞いておきたいと思います。
○
長内直也 委員長 質問を認めます。答弁をお願いします。
◎
中村 管財部長 本市の
入札や
契約の
情報については,いわゆるオフコン―
サーバーを使って
データを
管理しております。
職員が使う際にはそれぞれ
サーバーにアクセスすると,
使用者,使用した時間,使用した
内容,何にアクセスしたかということがわかるように,そして
記録に残るようにしております。それから,基本的には
デスクトップパソコン―据え置き型の
パソコンということで,持ち出しするには非常に不便な大きなものですけれども―をそれぞれ
職員一人ずつに割り当てており,
個人所有の
パソコンは
持ち込み禁止としております。そのような意味で,
庁外に
パソコン本体を持ち出すということは困難な
状況です。また,
専用の
クローズドシステムであるため,個々の
パソコンには
サーバーにアクセスできるソフトを組み込んでおらず,仮に持ち出したとしても
庁舎外で操作することはできません。したがって,
パソコン本体を持ち出すことにより
データが流出するようなことは基本的にないものと考えております。
また,これまでも
データの
電子化が進んできましたので,
安全管理については慎重に取り組んでいかなければならないということで,これまでは市民もある
程度,
執務スペースに出入りできるような体制でしたけれども,専門に
データを扱う
契約管理課については,ことしの4月から
職員以外の方が
執務スペースに立ち入れないようにレイアウトを変更しております。このように,
情報の
管理については可能な限り,慎重を期しているところです。
◆
松浦忠 委員 今回の3件の
契約のうち,岩田
建設,
札幌土建が受注している2件の
工事については
共同企業体の
代表者が昨年と同じ人物なのです。これに対して,同
業者から,
指名競争入札で,毎年,同じ
代表者の
企業体が
落札するということは,
札幌市の
指名競争入札が公正に行われていないからではないかという疑問が寄せられました。まず,この2件の
指名はどのような形で行ったのか,その考え方,基準についてお伺いします。
次に,
Aクラスのこの種の
大型工事の
落札率についてですが,昨年と比べてもコンマ何%か下がっただけということで,全体的には
落札率が高い
状況にあります。一方,先ほど明らかにされたように,
手稲東小学校の
解体工事については,
解体費7,000万円余ということですから,恐らく
Bクラスの
業者が
入札に応募したのではないかと思います。この
契約の
落札率は85%台ということですから,
Aクラスの
入札の
平均落札率と10%
程度差があります。この
入札については結果としてかなり
競争が働いていると見受けられますけれども,どのように認識しているのか,お伺いします。
◎
中村 管財部長 まず,
平成15年度と16年度で,
JV自体は
構成員が全く違うわけですけれども,
代表者が同じだということで,二年連続で同一人物が
代表者となっている
共同企業体が受注することについてどうなのか,
指名のあり方についてですが,この
入札自体は,
制限つきの―市内に
事業所が1箇所以上ある
企業による
一般競争入札―基本的にはどの
企業でも応募できるもので,こちらから
指名するような
入札方式ではありません。結果として,昨年度と同じ
業者が応募してきたものと考えております。
それから,
Aクラスの
落札率が高く,それ以外については低いということについてですが,これは,
実態としてそのようになっておりますけれども,特にA1,A2クラスは
登録企業数が少なく,B,
Cクラスは
指名競争入札が多いという
状況もあります。そうなると―
指名競争入札の場合は,5社,7社,9社というように
参加業者数が少ないこともあり,
価格競争が激化することで結果的に少し差が生じているのではないかと考えております。
◆
松浦忠 委員 まず,今回
落札をした3社の
企業体の
代表社には,いずれも,
本市の
課長職以上の
幹部職員が,天下りで再就職しております。それぞれの
応募企業体の中で,
代表を務めている
企業を見ても,恐らく市の
課長職以上の
幹部職員が再就職していない
企業はないのではないか―私が認識している範囲ではありません。
例えば
Bクラスの
入札でも,昨年の
実態などの
資料を見ると,
落札率の高いもの,それから,
落札率が
最低制限価格のところで同点になって,抽せんを行ったものがあります。そこで,
落札率が高いものを調べてみると,中でも
落札率が上位の
入札については,ほとんど市の
課長職以上―中には
係長職も含めて―
市職員が再就職しているグループだけが
指名になっているようなものも見受けられるわけです。もちろん,
Aクラスであっても再
就職者のいない
会社もあります。
そのようなことから,再就職した
職員が何らかの
役割を果たしているということが言われておりますけれども,私も,この
落札結果などから見ると,そう言われることはあながち否定できないことではないかと思うわけです。この点について,どのように認識しているのか,お伺いします。
とりわけ,
Bクラスについては,会費を払って―
指名になると,その
入札に関する
情報を入力する。そうすると,どこの
会社がどの
工事で
指名になっているかがわかる
システムがあって,現在,運営を続けているという
実態などもあります。
この種の問題について,市はどのように把握しているのか。この問題は,過去にも議会でも取り上げた
経緯がありますが,やはり,A1クラスもA2クラスも
Bクラスも,それぞれ知恵を働かせていろいろなことをするけれども,それを防止することが
発注者である市の責任であると思うのです。その点についてどのように対処しているのか,あわせてお伺いします。
◎
中村 管財部長 適正な
競争を確保していくということは,我々,
契約セクションの大きな
役割の一つですし,適正な
競争が確保できるように,引き続き,改善できるものについては取り組んでいるという
状況です。今後とも,そのように対応していきたいと考えております。
ただ,
市職員が再就職することによって
落札率に影響があるのではないかということについては,
入札自体は
工事の
内容や
発注時期など,それぞれの
企業の
経営判断などいろいろな
要因で
競争した結果であり,特定の
要因についての
因果関係を結びつけることは難しいのではないかと考えており,具体的に再
就職者との
関係などについて調べたことはありません。
◆
松浦忠 委員 皆さんも,だれがどこに再就職しているかという
情報もおよそ把握していると思いますので,極力調べて,
BクラスCクラスなどで,
市職員が再就職している
企業だけを対象とした
指名などが行われないように,ぜひ注意していただきたい。私の調査では,結果としてそのような
実態もありますし,また,
関係業界の中ではそのように言われておりますので,この点は指摘して,取り組んでいただくことを求めておきます。
○
長内直也 委員長 ほかにございませんか。
(「
なし」と呼ぶ者あり)
○
長内直也 委員長 なければ,
質疑を終了いたします。
討論を行います。
(「
なし」と呼ぶ者あり)
○
長内直也 委員長 なければ,
討論を終了いたします。
続いて,
採決を行います。
議案第17号,第18号及び第19号の3件を可決すべきものと決定することに,ご
異議ありませんか。
(「
異議なし」と呼ぶ者あり)
○
長内直也 委員長 異議なしと認め,
議案第17号,第18号及び第19号の3件は可決すべきものと決定されました。
以上で,本日の
委員会を閉会いたします。
──────────────
閉 会 午後1時53分...