札幌市議会 > 2004-03-23 >
平成16年第一部予算特別委員会−03月23日-08号
平成16年第二部予算特別委員会−03月23日-08号

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  1. 札幌市議会 2004-03-23
    平成16年第一部予算特別委員会−03月23日-08号


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    平成16年第一部予算特別委員会−03月23日-08号平成16年第一部予算特別委員会  札幌市議会第一部予算特別委員会記録(第8号)                 平成16年3月23日(火曜日)       ────────────────────────────────── ●議題 付託案件の審査 ●出席委員 34人     委 員 長  宮 川   潤       副委員長   山 田 一 仁     委   員  高 橋 忠 明       委   員  宮 本 吉 人     委   員  三 上 洋 右       委   員  馬 場 泰 年     委   員  鈴 木 健 雄       委   員  勝 木 勇 人     委   員  近 藤 和 雄       委   員  細 川 正 人     委   員  村 山 秀 哉       委   員  湊 谷   隆     委   員  川口谷   正       委   員  猪 熊 輝 夫     委   員  大 西 利 夫       委   員  大 嶋   薫     委   員  村 上 勝 志       委   員  三 宅 由 美     委   員  藤 川 雅 司       委   員  桑 原   透     委   員  小 田 信 孝       委   員  高 橋   功     委   員  青 山 浪 子       委   員  三 浦 英 三     委   員  谷 沢 俊 一       委   員  飯 坂 宗 子     委   員  熊 谷 憲 一       委   員  小 形 香 織
        委   員  高 橋 克 朋       委   員  福 士   勝     委   員  恩 村 一 郎       委   員  小 林 郁 子     委   員  坂   ひろみ       委   員  松 浦   忠       ──────────────────────────────────        開 議 午後1時1分 ○宮川潤 委員長  ただいまから,第一部予算特別委員会を開会いたします。  報告事項は,特にございません。  それでは,議事に入ります。  最初に,第4款 環境費 第1項 環境計画費環境局関係分の質疑を行います。 ◆福士勝 委員  私の方から,簡潔に2点質問をいたしたいと思います。  まず,第1点目でありますけれども,ISO14001に基づく環境マネジメントシステムの取り組みについてお伺いをいたします。  本市では,平成13年11月22日付でISO14001の認証を全庁舎を対象に取得し,このマネジメントシステムに基づいて,さまざまな環境対策の取り組みが進められてきております。さらに,昨年10月1日に,市長が環境方針を全面的に改定し,新たな決意を持って環境負荷の低減に向けた継続的な改善の取り組みを進めているということになっているわけであります。  ところで,ISO14001は,一度認証を取得すると永遠に権利を得るというものではなくて,外部審査機関による毎年の定期審査,さらには3年に1度の認証登録更新のための審査を受けることが義務づけられております。本年は,その節目の更新審査の年になっているわけであります。  更新審査に当たっては,マネジメントシステムが規格どおり適切に運用され組織に定着する,あるいは期待どおり成果が上がっているか,こういう観点から審査がなされるというふうに思っております。  そこで,質問でありますけれども,これまで過去2回の定期審査の結果はどのようなものであったのか。また,過去3年間の本市の取り組みの成果はどのようなものであったのか,まずお伺いをさせていただきたいと思います。  次に,2点目でありますが,自動車の二酸化炭素削減対策に関連する本市の低公害車普及計画についてであります。  本市では,窒素酸化物二酸化炭素排出量の削減を目指して,平成10年4月に札幌市低公害車普及計画を策定し,低公害車の普及に取り組んでいるところであります。  その中で,本市独自に低公害なガソリン車を個別に低公害車として登録する制度を設けて,これまで1,017車種を指定するなど,積極的に普及に努めているわけであります。この普及計画では,平成17年度までに10万台の低公害車を普及させるという目標を掲げているわけでありますが,このたび,10万台の目標を達成したというふうに聞いているわけでありますけれども,目標期限に対して2年も前倒しで目標を達成したことで,平成14年度における市内の自動車台数が約99万台ですから,約1割が低公害な車になった形になっているわけであります。  そこで,この普及計画に対して,低公害車の種類などの普及状況,さらには市役所としての目標達成状況はどうなのか,まずお伺いをさせていただきたいと思います。 ◎原田 環境活動担当部長  お答えいたします。  まず,環境マネジメントシステムに関する過去2回の定期審査の結果でございますが,総じて言えば,システムはうまく維持されているという評価でありましたけれども,1件改善指摘を受け,是正措置を講じたところでございます。また,ごみ埋立地を活用したモエレ沼公園の造成事業など,すぐれた取り組みとして評価を受けたものもございます。  次に,過去3年間の本市の取り組み成果についてでございますが,14年度の目標達成率は,対象となっているすべての部で掲げた2,614の目標に対して80%となっておりまして,おおむね良好な結果と判断しているところでございます。また,省資源,省エネルギーの成果につきましては,電気,ガス,重油,水道水や紙の使用量も順調に削減をされまして,またリサイクル率の向上により総廃棄物量も削減されるなど,経費に換算いたしますと,14年度は11年度と比較して約8億8,000万円の節減となっております。  これらの結果,14年度の二酸化炭素の排出量は,11年度と比較して約2万トン,パーセンテージにして8%の削減が図られたところであります。ちなみに,これは札幌ドーム二酸化炭素でいっぱいにした場合に,約6.5杯分に相当する量でございます。  次に,札幌市低公害車普及計画についてお答えいたします。  まず,市内の低公害車の普及状況についてでありますけれども,平成14年度末現在で低公害車等の普及台数は13万3,000台でありまして,普及計画の目標10万台を達成したところでございます。  普及台数の内訳といたしましては,天然ガス自動車ハイブリッド自動車などの低公害車が約1,700台,札幌市指定低公害車が13万台余りとなってございます。また,市役所としての目標達成状況でございますが,平成17年度までの目標とした150台に対して,15年度末には108台になります。本市では,近年,低公害車の導入台数がふえておりますので,今後,平成17年度までには目標が達成されるものと考えてございます。 ◆福士勝 委員  ただいまの答弁で,過去3年間の取り組みの成果は,目標に対して80%,省資源あるいは省エネルギーの成果では,経費に換算すると約8億8,000万円の節減だということでありますけれども,そういう意味では,一定の評価ができるというふうに思いますし,環境マネジメントシステムの審査の結果,あるいは市の取り組みについては理解をいたしました。  そこで,これからの市役所の取り組みに関して,CO2削減アクションプログラム事業に関連してお伺いをさせていただきたいと思います。  このプログラムでは,市民の環境意識を醸成する取り組み,市民の行動を誘発する取り組み,先進事例を波及させるための取り組み,それと市役所の率先行動として市民を先導する取り組み,こういう四つの観点から,さまざまな事業を総合的に展開するというふうになっているわけであります。これは,市民や事業者の皆さんの自発的な取り組みを促進させることに大きなねらいがあるというふうに思うわけでありますが,そのためにも,私は,市役所の率先する取り組みが何よりも求められていますし,重要だというふうに思います。  そこで,質問でありますが,市の取り組みの一つとして,環境マネジメントシステムの監視測定結果集計管理システムの導入というものはどのようなものか,まずお伺いをさせていただきたい。特に,導入の目的と期待される効果についてお伺いをいたします。  次に,低公害車普及計画についてでありますが,ただいまの答弁で,17年度目標は,市役所では150台ということでしたけれども,15年度末で108台になっているわけですから,市役所内部では一応順調に進んでいると思いますが,いずれにしても,先ほど来申し上げていますように,率先した取り組みの重要性を訴えているわけでありますから,なお一層計画どおり導入が進められるよう,努力を求めておきたいというふうに思います。  そこで,低公害車普及計画では,札幌市が低公害な車に一定の基準をつくり登録をしていくという,指定低公害車制度が大きな役割を果たしているというふうに思うわけでありますけれども,この制度は,既に民間事業者が車を購入する際の指針としても幅広く利用されているわけであります。この計画がどのような効果をもたらしたのかという点と,もう1点は,今後の低公害車の普及に関する施策の方向性についてお伺いをさせていただきたいと思います。 ◎原田 環境活動担当部長  まず,環境マネジメントシステム集計管理システムの導入の目的と期待される効果ということでございますが,目的は,市の事務事業や施設管理で使用する資源やエネルギーなどの消費量を自動集計し,目的・目標の達成,進捗状況をリアルタイムに点検できるようにするというものでございます。このことによって,資源,エネルギーの入力作業が従来より容易になるとともに,排出される二酸化炭素の量が自動的に換算されるということになりますので,各局や区において,より適切な進行管理が可能になるものと考えてございます。  また,取り組みの集計を迅速に行うことができるようになりますので,本市の取り組み状況をタイムリーに公開することができ,市民・事業者の皆さんの省エネルギー行動などを促進する普及効果があればと期待しているところでございます。  次に,低公害車普及計画の効果でありますが,大気汚染などの改善に寄与したと考えてございます。  二酸化炭素についても,13万3,000台の普及により,年間約1万7,000トン削減できたと試算しております。  また,本市の創設した指定低公害車制度は,自動車メーカーから申請された車について,排出ガスなどの基準を満たすものを認定し,普及促進をねらったものでありますけれども,このことによって,自動車メーカーの低公害車開発を促進する効果や,市民・事業者の皆さんが車を購入する際に,低公害な車を選択するという機運を醸成する効果があったものと考えております。  次に,今後の施策の方向性についてでございますが,近年,自動車メーカーによる環境に配慮した自動車開発が定着し,乗用車の場合では約7割が低公害な自動車となっております。また,グリーン税制により,低公害車を購入すると税が減免されるという仕組みもできておりますので,普及は,今後も順調に進むものと考えております。  したがいまして,今後は,アイドリングストップを初めとするエコドライブなどの,いわゆる環境に優しい自動車の使い方というソフト面に力点を置いた取り組みを進めてまいりたいと考えております。 ◆福士勝 委員  市役所内部の13年度,14年度の環境マネジメントシステムの取り組みについては,相当な効果が上がっていると言えるというふうに思います。  そこで,監視測定結果集計管理システムの導入の理由等々については理解をいたしました。さらには,効果の関係についても,排出されるCO2の量が自動的に換算されることで,各局や区でより適切な進行管理が可能になる,そして情報提供もタイムリーにできる関係にあることも理解をしたところであります。  そこで,市役所としてさらに効果を求めていくためには,みずから削減の目標数値を立てることが必要だというふうに私は思います。従来,本市の環境マネジメントシステムでは,市役所全体で達成しようという目的あるいは目標の数値が余り明確ではなかったというふうに思っております。そこで,市役所全体での目標数値を持って取り組みを進めていくべきだというふうに思いますけれども,今後どのように進めようとしているのか,お伺いをさせていただきます。 ◎原田 環境活動担当部長  市役所全体での目標数値につきましては,建物や設備が古いか新しいかなどによっても,資源,エネルギー削減可能量というものは左右されますので,これまでは,各実施部局ごとに独自に目標値を設定して取り組みを進めてきたところであります。この結果,先ほどお話をしたように,相応の効果が上がったわけでありますが,より市の取り組み姿勢を明らかにするということと,これまで以上の成果を目指すためには,多少無理があっても,全庁的な目標を掲げて努力する方がよいであろうというふうに考えまして,このほど,全庁目的・目標というものを設定したところでございます。  具体的には,この3年間の実績を分析した上で,例えば,二酸化炭素については,18年度において11年度比18%を削減するというようなことを初め,電気,ガソリン,水道水の削減など七つの目標数値を掲げております。施設の古さなどによりましては,達成がなかなか難しいというケースも想定されますが,とにかく目標達成に向けて最大限の努力をしようという意気込みで設定したものでございます。これに向けた取り組みを一層進めてまいりたいと考えてございます。 ◆福士勝 委員  ただいまの答弁で,札幌市全体として,二酸化炭素では18年度において11年度比18%削減することを初めとして,七つの目標値を持ちたいという回答であります。  地球温暖化対策の必要性は今さら申すまでもないわけでありますが,いずれにしても,札幌市は10%削減を目指しているわけでありますから,市民の皆さんに積極的に行動を起こしてもらうためには,市役所として,みずから率先して先導的な役割をなお一層果たしていくことを求めておきたいと思います。  もう1点,低公害車は,わずか5年の間に爆発的な形で普及しているわけで,低公害車普及計画による地道な努力がこういう数字にあらわれているというふうに思いますから,この点は評価をさせていただきますが,ガソリン車の低公害化は進んでいるものの,天然ガス車の普及など,まだまだ残されている課題も山積していると私は思っているわけであります。そういう意味で,地球温暖化対策である二酸化炭素削減に向けて,自動車関連の施策は極めて重要な意味合いを持っているというふうに思いますから,普及計画の達成後も気を緩めることなく,なお一層施策を継続していく,こういう決意でやっていただきたいということを要望して,質問を終わりたいと思います。 ◆近藤和雄 委員  私から,空き缶ポイ捨て防止条例につきましてと,一般市民も含めたCO2対策への取り組み,そして経済的支援についての質問を,二つに分けて,一つずつご質問をさせていただきたいと思います。  まず,空き缶ポイ捨て防止条例なのですけれども,実は,私ども3会派,公明党さんと自民党第二,さらには我が自民党の3派で,何としても議員立法によって札幌市独自の空き缶・たばこのポイ捨て防止を含めた地球環境美化と申しますか,トータルな形の街づくりを進めていきたいなと思いまして,昨年11月に3会派で環境プロジェクトチームをつくりまして,ずっと検討を進めてまいりました。  それで,いろいろと活動しておりますけれども,北海道空き缶等の散乱の防止に関する条例が昨年12月に施行されておりますが,いよいよこの4月から罰則規定が適用されまして,全面的な施行になるということであります。その罰則規定は,区域を限定することなく,全道くまなく適用されているというわけで,適用される行為は,空き缶やたばこの吸い殻などのポイ捨て行為だけに限定されている。いわゆる歩きたばこについては努力規定ということにとどまっておりまして,このことについては大変残念だなという思いがいたします。  昨年から進めている中で,ことし2月に,3会派で北海道庁に行ってまいりまして,北海道空き缶等の散乱の防止に関する条例について突っ込んだ勉強会の開催をお願いし,研究してまいりました。道庁の担当者の方からは,この4月から罰金を取るというのが目的ではなく,抑止効果を期待しているということ,さらに啓発に重点を置く,市民の意識とモラルの向上という考え方とのお話がございました。これであれば,効果はどうなのかなと。抑止効果ということでございます。  他の政令指定都市を見ますと,ポイ捨て防止条例を制定していないのは我が札幌市だけであります。特に,昨年8月と10月に相次いで条例が施行されました福岡市と広島市においては,ポイ捨てだけではなくて,歩きたばこについても2万円以下の過料を科すということになっております。非常にきめ細かく,私は,巡回指導される方の雇用の増大につながっていくのではないかと,経済効果も期待できると考えている一人でございます。巡回指導して,大きな効果を目指していきたいということで,福岡,広島両市については,4月に,環境3派の8名の委員との視察を決めております。  そこで,質問でございますけれども,昨年2定の自民第二会派の高橋克朋議員の代表質問に対して,なお一層の広報,啓発活動を行って,北海道条例施行後の状況を見きわめた上で,北海道条例よりも一歩進んだ札幌市の条例を制定すべきかどうかを検討したいというご答弁がありました。道条例の全面施行を踏まえて,今後,どのような広報,啓発活動を行うのか,1点目にお伺いしたいと思います。 ◎好川 環境計画部長  お答えを申し上げます。  ポイ捨て防止に向けての札幌市の広報,啓発の取り組みについてでありますけれども,啓発活動につきましては,地域の皆さん,事業者,それに施設の管理者が,それぞれ主体的に取り組みを行ってもらうということが何にも増して肝要と考えております。  具体的な取り組みといたしましては,来る本年4月の道条例の全面施行を機に,4月と5月の2カ月間,ポイ捨て禁止キャンペーンを実施することを企画,予定しているところでございます。  内容としましては,例年行っております春の清掃運動の重点テーマとしてポイ捨て防止を取り上げて,地域の運動を進めてもらうこと,また,地下鉄,JR,バスなどの公共交通機関を初め,商店街,スーパーなどの事業者,さらには市有施設の管理者に対して,ポイ捨て防止に取り組んでもらうよう呼びかけをすることとしております。  札幌市は,これらの取り組みに必要な啓発ポスター,ステッカーを作成するなどいたしまして,全市的に市民・事業者・市が一体となった訴求力のあるキャンペーンを展開してまいりたいと考えています。これら啓発活動をきっかけとして,今後もそれぞれの主体者が連携して,継続的に取り組みを進めていかれることを期待しているところでございます。 ◆近藤和雄 委員  なぜ,公明党さん,自民党第二,私どもの3派で環境プロジェクトを立ち上げたかということなのですけれども,これからは,人に優しい,安全で快適な街をつくるということが求められていると思います。これは,地方分権の時代を迎えまして,議会の政策立案能力というのですか,そういう取り組みが強く求められているのではないかなと思っております。そういうことで,3派の環境プロジェクトによって,いろんな課題を調査検討いたしまして,政策立案に反映させる目的によって,昨年,政策会議を設置しました。  札幌市の政策課題ということで,議会ならでは条例づくりの検討を行って,議論と勇気と行動力で,議員提案条例の対象案件にふさわしい,札幌は,北海道も含めて,豊かな自然に大変恵まれておりまして,クリーンな札幌と申しますか,観光客の方にまた来てみたいなと。おもてなしの札幌というか北海道,そういうことにふさわしいテーマとして,人に優しく,安全で快適な街づくりという環境美化の基本理念で,議員提案条例の対象として一番ふさわしいのではないかなということでございます。  ことし4月1日に,おかげさまで,議会事務局に調査課が誕生いたします。そういう面で,調査課にもご協力をいただいて,さらには環境局のいろんな方のご意見,あるいは,あらゆる団体の方がいらっしゃると思いますが,市民のご意見も含めて,そういうことで仕上げていきたいなと思っております。  たまたま東京都の千代田区では,路上での喫煙や,吸い殻のポイ捨てをした人から過料を取るという,罰則規定を持つ条例が施行されておりまして,その取り締まりが行われているという実態があり,テレビとか新聞でも,大変成果が上がっているということで,全国的に広がる傾向にあると。  それで,それぞれの地域にいろんな条例があり,条例の内容にも当然差があるのではないかと思いますが,それぞれの地域で積極的に取り組んでいくことが,私たちの住んでいる地球環境を孫子の代までしっかりと守っていくということにつながっていくわけですから,どうしても条例の制定に結実したいなと考えているわけです。  先ほどのトータルの環境美化というのは,空き缶とたばこのポイ捨て防止は当たり前でございますが,そのほかには,屋外広告物の規制とかピンクチラシの問題,自転車の放置,落書き,歩きたばこ,迷惑駐車,びろうな話ですが,犬のふんの問題とか,そういうことも含めて,環境美化というトータルでどうなのかなという考え方で,これからも勉強して,何とか議員立法でやっていきたいという思いでございます。  昨年12月に,3会派が連名で調査費の予算計上について要望を行ったところでありますが,16年度の予算で2,289万円計上されまして,私たちは,予算ついたなということで大変意識も高まって,行動力もどんどん高まってまいりました。そこで,予算計上されている実態調査の目的について,具体的に突っ込んだ内容についてお尋ねをしたいと思います。 ◎好川 環境計画部長  お尋ねの実態調査の目的につきまして,具体的にお答えをさせていただきます。  これは,調査期間中における普及啓発によるごみの散乱数の変化,それから歩行喫煙者数の変化などを定量的に明らかにしたいと,このように思っております。その明らかにする過程を通じて,北海道条例の施行下における効果的な普及啓発方法を検討いたしましたり,さらには札幌市独自の条例制定の必要性について検討するための資料にいたしたいと,このように思っているところであります。  具体的な調査内容としましては,札幌都心部では札幌駅・駅前通地区と大通・中心部商店街地区の2地区で20地点,それから都心部以外では地下鉄の琴似駅,北24条駅,麻生駅地区の3地区で10地点,合計5地区30地点において,この6月から8月にかけて調査を行いたいと思っています。  それで,調査の具体的な中身ですが,各地点で,1週目には,単純に歩行者数や歩行喫煙者数,それからごみの散乱数の調査をまず行います。2週目には,調査地区の普及啓発を行いながら同様の調査を行って,普及啓発の効果を見ることにいたします。それから,最後の3週目には,普及啓発をせずとも1週目と同様にごみの散乱数などを調査するので,普及啓発の効果が持続するかどうかを注視したいと,このように思っています。 ◆近藤和雄 委員  実は,私は,新聞の読者の声というのを必ず丹念に見るようにしているのですけれども,直近で3月22日月曜日に,中央区の主婦の方の声が載っておりました。「町汚すポイ捨て 条例機になくせ」と,これは北海道の条例を言っているわけですね。ちょっと略しましてご紹介しますと,空き缶などのポイ捨てをやめてという声は,この欄でも何度か取り上げられているけれども,一向におさまることがない,ことしもそうしたごみの季節がやってきた,というわけでございます。具体的には,つい最近も大通公園を歩いていたら,たばこの吸い殻や空き缶が散乱しているのが目に入った。汚いことこの上ない。北海道人のモラルの低さに憤りを感じるのは私だけではないだろうと。北海道でポイ捨てが多い理由の一つとして,道路が広い。火がついたたばこを平気で車の窓から捨てる者が多いと。そして,雪が積もって埋まってしまったら,後はどうでもいいというようなことで,私は常日ごろから,罰金を取ればポイ捨て現象は減るか,なくなるのではないかと思っている。昨年12月施行された道のポイ捨て防止条例には,4月から,違反者に2万円以下の過料を科す規定がある。やっと私の願いがかなうときが来たなと思っている,ということですけれども,北海道庁で確認した先ほどのお話のとおり,啓発だけではなかなか効果はなく,特に,世界遺産を目指している知床とか,そういう観光地を重点に置きたいというご意向も働いているようでございます。  そういうことで,札幌市として,これから非常に大きな課題をやっていくわけですけれども,代表質問での市長のご答弁では,本市独自の条例制定も視野に入れながら,この実態調査の結果を踏まえて判断をしたいということですから,ご苦労をおかけしますが,これから実態調査をやっていただき,その結果について,3会派議員以外の全委員の皆さんも同じ思いで,非常に関心を持っているところだと思いますので,速やかに情報を公開していただきたいなと思います。それを要望しておきます。  続きまして,一般市民を含めたCO2対策の取り組みへの経済的支援についてお伺いをしたいと思います。  平成15年2定の議案審査特別委員会におきまして,私は,一般市民を含めたCO2対策の取り組みへの経済的支援につきまして,ご質問させていただきました。これに対して,理事者からは,現行の二つの融資制度を改正して,公害防止のみならず,地球環境問題や化学物質による汚染などの今日的な環境問題にも広く対応できる融資制度とするように,検討したいということをご答弁いただいたわけでございます。  ご承知のように,現在の環境問題は,その発生源や状況も非常に多様化しております。実効性のある融資制度にするためにも,これらを踏まえて,融資の対象者及び対象設備の設定は極めて重要な問題ではないかと思っております。  そこで,今日的な環境問題に対応するために,融資対象にはどのような方,どのような設備を考えているのか,具体的に教えていただきたい。  続きまして,利用しやすい制度にするための方策についての質問でございます。  依然,厳しい経済情勢でございます。利用者の立場に立った真に使い勝手のいい融資制度にしなければ,融資の実現には,厳しさが予想されます。私は,当融資制度は,単なる言葉で終わってしまうのではないかという危惧を持っている一人でございます。  そこで,中小企業の皆様,そして市民の皆様が融資制度を利用するに当たりまして,どのような視点で,どのような考え方でこの制度をスムーズにし,実効を上げるのかを伺いたいと思っております。 ◎好川 環境計画部長  お答えをさせていただきます。2点ありましたが,まず1点目の融資対象者と対象設備についてであります。  現行の二つの融資制度では,中小企業者を対象にした公害防止施設,低公害車等をその対象設備としてきたところであります。新しく考えている融資制度におきましては,これらに加えまして,今お話にありました今日的な地球環境問題に対応できるように,太陽光などの新エネルギー利用設備や省エネルギー設備,あるいはまた,化学物質排出抑制設備や土壌汚染の防止に関する設備などを融資対象とする方向で考えているところでございます。  さらに,今回新たに融資対象者とするのは,中小企業の方だけではなくて,市民の方々に対しましても,新エネルギー利用設備や低公害車等を融資対象とする方向で検討を進めているところであります。  それから,2点目のご質問にありました利用しやすい融資制度とするための方策,方法についてでありますが,委員ご指摘のとおり,中小企業者及び市民への,この制度の利用意欲の喚起が極めて重要であると考えております。その喚起のために,新しい制度では,現在,利用者の金利負担をゼロとする方向で作業を進めているところでございます。 ◆桑原透 委員  私の方から,先ほどもございましたが,低公害車普及に関しての中から天然ガス自動車エコドライブについて,お伺いをさせていただきます。  地球温暖化対策の観点から,二酸化炭素の削減施策について,まず伺いたいというふうに思っています。  本市における二酸化炭素の主な発生源は,民生部門と自動車などの運輸部門であると承知しておりますが,特に,自動車からの排出割合は約29%を占めており,全国平均の21%に比べて高い値を示しております。つまり,自動車の対策が大変重要であるわけでございます。  そこで,まず低公害車の普及に関連して,天然ガススタンドの増設について伺います。  本市では,市役所の率先行動という立場から,1998年度に低公害車の導入指針を定め,公用車を導入する場合には,可能な限り低公害車や排気量の小さい自動車の導入を図っております。また,中央卸売市場では,天然ガスの構内運搬車約700台の導入を目指す取り組みを行っていると聞いております。低公害車の中でも,天然ガス車は国産エネルギーとして,また大型ディーゼル車の代替として,現実的な選択であると考えますが,普及を目指すためには,天然ガス車は1充填当たりの走行距離が短いために,スタンド整備が必要となります。  現在,市役所では,天然ガス車は,民間に移管された市営バスを含め38台導入され,来年度,ごみ収集車に8台導入すると聞いております。特に,ごみ収集車の場合,最寄りのスタンドがないと,導入してもなかなか効果が上がらないのではないかというふうに考えます。市内の天然ガススタンドは6カ所しかないわけですが,これでは普及につながらないだけでなく,充填に当たり,スタンドまでの走行距離が伸びてしまい,逆に二酸化炭素をたくさん排出してしまう結果にもなりかねません。天然ガススタンドの整備が進まない理由には,建設コストが高いということもあるのではないかと考えるのであります。  そこで,質問ですが,天然ガススタンドを建設する場合,補助制度の活用などを含め,どのぐらいの費用がかかり,運営経費はどのぐらいなのか。また,増設が進まない理由をどうとらえているのか,お伺いいたします。  次に,自動車に関連する二酸化炭素削減の施策についてでございます。  これまで本市では,天然ガス車などの低公害車の普及を目指した取り組みを行っておりますが,車自体を低公害なものにかえていこうというハード面の対策のほかに,エコドライブなど,市民のだれもができるソフト面の対策の普及が大切だと考えます。  そこで,質問ですが,市民がどのようにエコドライブをしたらいいのかを具体的に示した運転の行動マニュアルを作成したと聞いていますけれども,このエコドライブマニュアルをどのような趣旨でつくり,その内容はどのようなものか,お伺いをいたします。 ◎原田 環境活動担当部長  お答えいたします。  まず,天然ガススタンドの建設費でありますが,これは1億円から1億4,000万円程度で,このうち,9,000万円の補助を国から受けることができます。設置後は,高圧ガスの保安検査費やコンプレッサーの電気代,あるいは人件費等の維持管理費が,年間に500万円から1,000万円くらい必要であるというふうに聞いております。  また,建設が進まない理由ですが,天然ガス車の数が少ないために,採算が合わないということがまずあろうかと思います。このほか,天然ガススタンドは,あらかじめ一定量の高圧ガスを貯蔵する必要があります。そうした場合に,設置場所に用途地域の制約が出てくるといったことも,妨げの一つになっていると聞いております。  次に,エコドライブマニュアルについてでありますが,これは,エコドライブをしようとしても,具体的にどうしたらいいのかわからないという市民の方もおられるだろうということで,つくったものでございます。具体的には,アイドリングストップや,急発進,急ブレーキの自粛といったような10のメニューについて,エコドライブ10カ条として掲げまして,そのおのおのに,なぜ取り組む必要があるのか,どうやればいいのか,そしてどんな効果があるのかといったようなことを詳しく説明してございます。また,日常の生活の中で,どのようなときに取り組めばよいのかを,車の使い方に応じて説明するとともに,それらの実践状況を確認するためのチェック票といったものを盛り込んでおります。 ◆桑原透 委員  今の答弁で,天然ガススタンドを増設する場合には,建設費もさることながら,維持管理費も相当にかかるのだなということがわかりました。そうした状況を見ますと,天然ガススタンドは,北海道ガスなどのガス供給事業者が設置することが適当であると思いますが,北海道ガスとしても,需要がなければ,なかなか設置もできないということであろうと考えるところでございます。そのようなことから,市としましても天然ガス自動車を積極的に導入する姿勢を示して,北海道ガスに設置を要求していく必要があると思いますが,これまでそのようなことをしてきたのか,また,新たなスタンドの設置は見込まれているのかどうかについてお伺いいたします。  次に,エコドライブマニュアルですが,このようなマニュアルは,つくればいいというものではなく,いかに活用していくかが課題だというふうに思っています。CO2削減アクションプログラムの中でも,このマニュアルを活用したさまざまな普及プログラムが組まれているものと考えますが,具体的にエコドライブを普及させるためにどんな施策を考えているのか,お伺いをいたします。 ◎原田 環境活動担当部長  まず,天然ガススタンド増設に係る本市の対応についてでございますが,本市といたしましても,天然ガス自動車をより一層普及していくためにはスタンドの増設が必要不可欠なものであると考えておりまして,先般,北海道ガスに天然ガス充填所の整備拡充についての要望書を提出したところであります。この際に,新年度のごみ収集車の導入予定なども説明をさせていただきまして,スタンドの増設をお願いしましたところ,新年度,1カ所設置したいというふうに言っていただいております。今後とも,継続して北海道ガスにスタンド増設を働きかけていきたいというふうに考えております。  次に,エコドライブ普及のための施策についてでございますが,CO2削減アクションプログラムの一つとして,エコドライブ10万人宣言というのを考えております。これは,市民の皆さんに宣言をしていただいて,エコドライブを実践していただこうというものであります。また,このほか,エコドライブの方法を実際に体験することによって理解を深め,実践につなげることを目的とした講習会なども考えてございまして,これらのプログラムの中でマニュアルを積極的に活用して,エコドライブのさらなる普及に努めてまいりたいと考えてございます。
    ◆桑原透 委員  天然ガススタンドが来年度新たに増設できる見込みだということがわかりました。  いずれにいたしましても,天然ガス自動車とガススタンドは,鶏が先か卵が先かという関係よりも,両方とも同時にふやしていくべきもので,自動車を使用する立場に立って,ぜひ札幌市は北海道ガスへの働きかけなど,積極的な取り組みを示していただきたいというふうに思います。  また,二酸化炭素の削減には,自動車に関連した取り組みが大変重要な役割を担うものと考えます。市民にお願いするものは,きちんとわかりやすく,例えば,経済的なメリットとかもあわせて紹介するなど,工夫していただきたいと思います。そして,二酸化炭素削減アクションプログラムがいろいろな施設を有機的に連携させ,効果を上げていくことを期待して,質問を終わらせていただきます。 ◆小形香織 委員  私は,ごみの有料化問題について質問をいたします。一部清掃事業費に関する部分もありますが,ここで,一括して質問いたします。  質問の大きな1点目は,家庭ごみについてです。  札幌市の家庭ごみの組成は,2002年度,台所ごみが35%,紙類26%,プラスチック10%で,この3種類で71%を占めています。これらはすべてリサイクルができるごみで,本気になって取り組めば減量が可能です。  35%を占めている生ごみの減量について,さきの代表質問で,堆肥化など生ごみの減量・リサイクルの取り組みを今後どう強めるのかという我が党の質問に対して,コンポスト容器の購入助成を初めとして,段ボール堆肥化のモニター調査などを実施し,一定の成果を上げてきており,今後は,これまでの取り組みをまとめた生ごみハンドブックを活用し,きめ細かな普及に努力すると答弁されましたが,生ごみは,何トンから何トンに,どの程度減ったのか,市民の何%が実施しているのか,普及の到達状況も数値を含めて伺います。  また,26%を占める紙類の回収・リサイクルですが,容器リサイクル法では,ペットボトルやプラスチック容器のほかに紙製の容器も対象となっています。石狩管内10自治体のうち6市町村で分別回収をし,恵庭市と浜益村では処理団体での回収を実施しています。八つの自治体がこうして努力をしているのに,札幌市でやっていないという状況は,まことにお粗末と言うべきです。紙製容器のリサイクルについて足を踏み出すべきだと考えますが,なぜ札幌市で実現できないのか。容器リサイクル法では,紙製容器の分別・リサイクルを対象にしています。法の趣旨に照らせば,当然実施すべきと考えますがいかがか,伺います。  質問の大きな2点目は,事業系のごみについてです。  札幌市の事業系ごみは,ごみ処理量全体の半分を占めています。家庭ごみは,市民が分別に協力をして,ごみ減量の目標10%に対して約6割減らしているのに,事業系ごみは,ごみプラン21で計画した20%の事業系廃棄ごみの減量という目標に対して,減量どころか,1998年度と比べて3.9%もふえています。  とりわけ,事業系ごみの約6割を占める自己搬入ごみのうち,54%が埋立地に捨てられているという実態については,決算特別委員会で我が党の飯坂委員が明らかにしました。埋立地のごみを減らすために,埋立地で監視業務をする業務員の増員を図るべきという質問に対して,埋立地の適正な管理を行っていくための運営体制のあり方を今後とも検討してまいりたいと答弁されましたが,この管理体制について,新年度は人をふやすなどして監視を強化していくのかどうか,どのような具体的な手だてを講じるおつもりか,伺います。 ◎山本 清掃事業部長  まず,家庭ごみの減量についての1点目につきまして,私からお答えをいたします。  生ごみ堆肥化の取り組みについてでございますが,これまで,平成3年度から行いました1万基を超えるコンポスト容器の購入費助成,平成13年度に行いました段ボールコンポスト化,7,000セットのモニター調査,さらに本年度は150回,7,000人を超える段ボールコンポスト化の説明会の開催などを行っており,これらのことから,市民みずからの減量・リサイクルの取り組みが進み,数値とか市民の取り組みの人員等は把握しておりませんけれども,一定の成果があったと認識しております。 ◎好川 環境計画部長  家庭ごみのうちの紙製容器の包装リサイクルについて,私の方からお答えをさせていただきます。  このことにつきましては,代表質問でもお答えいたしましたとおり,紙製容器包装は潜在量が比較的少ないということ,それから分別収集や選別の経費がたくさんかかるということなどから,当面は全国的な取り組み状況やその再商品化手法を把握するなど,調査研究という形で考えていきたいと,このように思っているところでございます。 ◎齊藤 施設担当部長  次に,事業系ごみの減量についてでございますが,本市の埋立地では,計量所で搬入ごみの内容確認と計量を行っておりますけれども,荷台の中まで十分な確認はできませんでした。そこで,16年4月からは,計量所に直営職員を配置し,内容確認を強化するとともに,荷おろしする場内に新たな監視指導員を配置することとしてございます。  また,従来,計量所では口頭でごみの種類を確認しておりましたが,4月からは,ごみ種等を記載した搬入申込書を提出いただき,場内で実際のごみと確認し,不適物の排除を徹底することとしてございます。これにより,不適物の排除を進め,排出元での分別・リサイクルや民間施設での処理を促進してまいりたいと考えてございます。 ◆小形香織 委員  生ごみのリサイクルは,1万と7,000で,1万7,000世帯ぐらいに,これから説明会などして広げていくと,数値はまだ正確に把握していないという実態ですね。そして,紙製容器についてはまだ調査検討ということですから,石狩管内の動きから見れば,大きくおくれていると思います。また,事業系ごみもようやく人を配置して,分別の徹底をしていくのだということでありますけれども,そういうことなどをあわせて考えれば,市としてやらなければならない課題が山積していると思うのですが,いかがお考えか伺います。  あわせて,家庭ごみの有料化について伺います。  さきの代表質問で,我が党は,有料化はごみの減量につながらないことを指摘しました。1989年に伊達市がごみの有料化を行い,大幅に減量したと宣伝されたけれども,12年たった2002度には7,129トン,率で言うと111.6%で,一たんは減量したものの,その後は増加している実態。また,出雲市では,1992年に有料化し,ここも一たんは1万8,029トンまで減量したものの,6年後には2万1,741トンにリバウンドしているという例を示し,それでもなお有料化で減量するとお考えならば,その根拠を具体的にお示しくださいと質問しましたが,福迫助役は,根拠には触れずに,有料化がごみ減量に有効かどうかという視点から検討すべきものだと考えていると答弁されました。  私は,ごみ減量に有効かどうかという視点で検討するなら,有料化などをちらつかせるのではなく,有料化せずに減量させるという市民の暮らしを守る視点からの検討こそが必要だと思います。  名古屋市では,4年間で27%の減量をしています。98年度の102万トンから2002年度には75万トンへと,27万トンも有料化をせずに減量しました。この減量のかぎは,市民と一緒に考えながらごみ減量に取り組み,地域ぐるみの市民の積極的な活動が展開されている結果だと聞いています。  こうした有料化しないでごみを減らしている他都市の実例についてどう認識されるのか,具体的に調査研究をしているのか,伺います。 ◎好川 環境計画部長  大きく分けて2点のご質問でありました。1点目は,ごみ減量のための課題がたくさんあるのではないかということ,2点目は,有料化せずともごみの減量はなされるというご質問でありました。  まず,ごみ減量の課題は山積しているのではないかと,全く仰せのとおりで,山積しているわけでございます。いずれも減量・リサイクルに取り組まなければならないという緊迫感は,我々も全く同じでございますので,その点ひとつよろしくお願いしたいと思います。  それから,15年度から引き続きまして,我々の悲願は,あり得ないかもしれませんが,ごみゼロを目指しております。ごみゼロと言うと,うそではないかと思われがちですが,そのような心意気であるということをひとつご認識いただきたいと思います。そして,今,存在しておりますさっぽろごみプラン21を見直して,この街にふさわしい新たなプランを練っていこうと,このように考えているところでございます。  それから,二つ目,ごみ減量は有料化せずともという,そのことについてでございますけれども,まず名古屋の事例をお示しでございました。当然,我々も名古屋に注目しておりまして,10日前に名古屋のNPOの市民運動家に講演をしてもらいまして,我々も主催者の一人でございました。  名古屋の場合の認識はいかがかというお話でございましたけれども,名古屋市の場合は,埋立処分場計画が中止になったという状況下で,市長が平成11年2月にごみ非常事態宣言をしたという,極めて緊迫した状況であったということでございます。今日流に言いますと,危急存亡のときにインセンティブがラジカルに働いたと,昔の言葉で言いますと,火事場のばか力という感じであったと思いますけれども,いずれにしても,札幌市も本質的には同じ状況下にありますが,そういう状況をどのように展開できるかということが私どもの使命であること,これは全く委員と同じ考えでございます。  私どもは,今,有料化をするということではなくて,有料化が減量に果たして役に立つかどうか,このあたりの検討は当然必要ではないかということで,市長も再三そういうふうにお答えをしているところでございます。 ◆小形香織 委員  市民に有料化をちらつかせながら,不安や怒りを呼んでいるということについて,全く許せないということを申し上げておきます。  そして,有料化で減量できないということは,全国の例を引いて具体的に申し上げました。昨年の決算特別委員会でも,好川部長は,有料化以降,減り続けている事例について承知していないと答弁しております。札幌市として,やるべき課題はまだあることも明らかになりました。まずやるべきことを直ちに進めること,減量につながらない有料化の検討はやめることを強く求めて,質問を終わります。 ○宮川潤 委員長  以上で,第1項 環境計画費環境局関係分の質疑を終了いたします。  次に,第4款 環境費 第2項 清掃事業費及び議案第23号 札幌市証明等手数料条例の一部を改正する条例案中関係分について,一括して質疑を行います。 ◆小林郁子 委員  私からは,蛍光管のリサイクルについてお伺いをいたします。  昨年3定の特別委員会で蛍光管の問題を取り上げました。蛍光管には,1本当たり10ミリグラムの水銀が含まれているということで,有害物質を含む蛍光管を,現在のように,パッカー車で収集しまして埋め立て処分するという方法では,その水銀が大気中に放散されると。それからまた,今,ガラス管や蛍光体に水銀が浸透すると言われておりまして,これらのものが埋立地に蓄積されるというふうに思っております。このような処理方法というのは,市民感覚としては非常に不安を感じております。  ほかの政令指定都市を見ますと,既に5都市が回収あるいはリサイクルをしております。また,周辺都市でも,北広島市とか小樽市,石狩市が既に取り組んでおりますし,それからまた江別市もこの10月から回収・リサイクルをする予定というふうに聞いております。  前回,私は,蛍光管の拠点回収について提案をさせていただきました。新年度予算案に蛍光管拠点回収・リサイクル事業費が計上されておりまして,前回の提案を早速検討されて,事業化に踏み込んでくださったものと評価をしております。  そこで,質問いたします。  1点目ですが,蛍光管の拠点回収方法については,蛍光管は水銀という有害物質を含んでおりますから,私どもは,生産者に何らかの責任を果たしてもらおうと,生産者にもそういう方法をとってもらおうというふうに思っておりますけれども,札幌市の拠点回収方法についてのお考えを伺います。また,予定している具体的な回収方法について,どのようなものなのか,お伺いをいたします。  それから,2点目ですけれども,回収した蛍光管のリサイクルについてですが,どこで,どのような形でリサイクルをするのか,お伺いをいたします。  以上,2点です。 ◎好川 環境計画部長  蛍光管リサイクルの回収方法についてでありますけれども,お話にありましたとおり,管の中には,微量とはいえ,水銀が含まれておりますので,本来であれば,拡大生産者責任の考え方に基づきまして,生産者がみずから回収・リサイクルするのが望ましいと考えます。しかし,現在のところ,システム化される見込みがございませんので,販売店による拠点回収方式,つまり販売店を回収協力店に指定して,そして,消費者は,蛍光管の買いかえの際に,回収協力店に設置した回収ボックスに古い蛍光管を排出するという,そういう仕組みにしたいというふうに考えております。そして,回収ボックスに排出された蛍光管は,札幌市が定期的に収集してリサイクルするという,消費者,販売店,それから行政という三者でリサイクルする方法を考えているものでございます。  それから,二つ目の回収した蛍光管はどうなるのかという,リサイクル施設についてでございますけれども,そうした施設は全国的に極めて数が少なく,留辺蘂町にございます施設が広域回収・処理センターとして環境省から指定を受けており,全国の市町村が収集した蛍光管をそこでリサイクルしておりますので,本市も留辺蘂町まで搬送して,リサイクルを委託する予定としております。  なお,そのリサイクル施設では,蛍光管からガラスカレットですとか水銀が回収されて,再び蛍光管やグラスウールの原材料として使用されることになります。 ◆小林郁子 委員  回収協力店を利用した拠点回収というのは,札幌市でも初めての方法ではないかと思います。しかも,蛍光管の販売店の責任として,回収スペースを確保してもらうということですので,これから注目したいと思います。  実施に当たりましての課題としましては,どれだけの蛍光管が集まるかということ,それから,市民が排出しやすい店舗数をどれだけ確保できるか,そしてまた,これがどれだけの効果をもたらすかということなのです。  そこで,お伺いをいたしますけれども,1点目は,回収協力店の店舗数を今どれだけ考えておられるのか,そして,それによってどれだけの回収量があると予定しておられるか,お伺いします。そしてまた,回収・リサイクルをすることによる効果はどのようなものがあるかということをお伺いいたします。  それから,2点目ですけれども,市有施設における率先的な実行についてお伺いいたします。  ISO14001を取得しているような環境意識の高い民間企業におきましては,使用済み蛍光管を埋め立て処分しないで,リサイクルに回しているという例が多いというふうに聞いております。札幌市もISOを取得している自治体として,せめて市有施設から排出される蛍光管のリサイクルをすべきではないかと思いますがいかがか,伺います。 ◎好川 環境計画部長  1点目の回収協力店の店舗数と蛍光管の回収量についてですけれども,現在,業界に打診しているところでございます。今の時点では,ホームセンター,家電量販店,地域の小売店など,おおむね200店舗を目標に回収協力店を指定していきたいと思っています。  それから,回収量についてですけれども,同様の拠点回収方法を採用している,例えば北九州市の実績を参考に積算いたしますと,初年度は,10月からのスタートを予定しておりますので,66トン程度,通年ベースで110トン程度になる見込みを立てております。  このリサイクル事業による効果についてでありますけれども,蛍光管に含まれる水銀量は微量でございますので,直ちに環境に悪影響を及ぼすものではありませんが,この事業を実施することによりまして,環境負荷の低減とリサイクルの推進に貢献できると,このように考えています。  それから,二つ目の市有施設における率先実行についてでありますが,既に下水道局などリサイクルしている部局がありますけれども,全庁的に取り組むよう,関係部局と協議を続けていきたいと,このように思っております。 ◆小林郁子 委員  ただいまの答弁では,回収協力店の店舗数は200ぐらいということでした。それからまた,回収量は通年ベースで110トンということだったのですけれども,せっかくこれからご努力くださるというときになんですが,私は,これはちょっと物足りないなという気がしております。  今お話がありましたけれども,既に2002年度から回収協力店方式をとっている北九州市では,人口100万人という中で240店舗に回収ボックスを置いております。人口180万人を超える札幌市ですから,200店舗というのはちょっと少ないかなという気がいたします。  また,回収量につきましても110トンという数字は,これまた少し少ないかなと思います。2002年の決算特別委員会で,市民ネットの質問に対しまして,家庭から出る蛍光管は年間200トンから300トンぐらいあるというご答弁でしたので,適正に回収される量は,ある意味で,半分以下ということになりまして,大半がごみステーションに出されてしまうということになるわけです。人口規模100万人の仙台市でも,年間110トンを回収しておりますので,札幌市としては,もうちょっと高い目標を持っていただければと思います。  そこで,最後にお伺いいたしますけれども,回収協力店の拡充についてです。  蛍光管の回収量をふやすためにも,また排出する市民の利便性を向上させるためにも,今お話のありましたホームセンターや電器店だけではなくて,やはり市民が日常的に買い物に行くスーパーなども加えて,回収協力店を拡充していくべきではないかと思いますがいかがか,伺います。 ◎好川 環境計画部長  お尋ねの回収協力店の拡充ですけれども,店舗によりましては回収ボックスを置くスペースがないなど,協力したい意思があっても,必ずしも置いていただけない場合がございます。しかし,蛍光管を販売しておりますスーパーなども回収協力店に加えることによりまして,市民の利便性が向上し,より多く回収できると考えられますので,できるだけ多くの販売店に回収ボックスを置いていただけるよう,働きかけていきたいと思います。 ◆小林郁子 委員  今回,家庭系の蛍光管のリサイクルに取り組んでくださるということで,私どもも大いに協力をしたいなというふうに思っております。  本来,有害ごみという観点からしますと,製造メーカーみずからが回収・リサイクルするというのが本当の姿かなと思いますけれども,しかしながら,その実現までにはやはり時間がかかるということで,その間,最小の経費で札幌市は取り組むという決意をしてくれたのだと思います。  また,市有施設から排出される蛍光管についてですけれども,リサイクルをされますように要望して,終わります。 ◆松浦忠 委員  市内で四つの清掃工場が現在稼働中です。それぞれごみを燃やして熱が出る,それでお湯を沸かして,蒸気を出してタービンを回すと,こういうことで発電をされているのですが,4工場で年間に発電する総量は幾らなのか。そのうち,自分のところで使うのは幾らで,電力会社に売り渡しているのは幾らなのか,まずこの点についてお尋ねをいたします。 ◎齊藤 施設担当部長  今,委員ご質問の札幌市の四つの清掃工場での発電量でございますが,16年度計画で177ギガワットアワーでございます。そのうち,所内で使われなかった余剰電力,北電に売っている部分でございますが,82ギガワットアワーでございます。約46%の余剰率でございます。 ◆松浦忠 委員  46%の余剰電力を電力会社に販売しているわけですけれども,そこで,電力自由化で今までは特別高圧6万ボルト以上の受電者は,それぞれどこから買うかということ,発電元を需要家が決めるということができたのです。この4月から,今度は普通高圧にまで下がります。そうしますと,46%の電力の売り方,使い方をどのように考えているのか,お尋ねいたします。 ◎齊藤 施設担当部長  電力が自由化されて,4月からは,特別高圧から普通高圧の方になってございます。委員のおっしゃっていますのは,その中で,恐らく,託送すると経済的に有利かどうかという話かと思います。  今後の北電への対応の考え方でございますけれども,清掃工場からでなく,電気事業者から電力を買う場合も,自由化の中で,今いろんなメニューが出てございまして,清掃工場から託送する場合も,新しいメニューなどを含めまして,できるだけ有利な条件で活用できるよう検討してまいりたいと思ってございます。  中身につきましては,北電の方でも今いろんなメニューを出してございます。その中身を研究調査してまいりたいと思っております。 ◆松浦忠 委員  一般的に考えれば,今までだったら,自分で発電して余ったものを電力会社に売ると。売るときは,もちろん安い値段で,買うときには高い値段でということになるわけです。  そこで,今,特別高圧から普通高圧までに下げて託送すると。そうすると,札幌市が持っている施設というのは地下鉄も含めてたくさんあるわけでありますから,少なくとも46%の余った電力について,幾らの託送料でやってもらえるかという交渉は,4月から普通高圧まで自由化ということになるわけですから,当然,今,交渉をしていなければならぬと思うのですが,そういうことについて,具体的に電力会社との交渉はいつごろから始めておられるのか,お尋ねをいたします。 ◎齊藤 施設担当部長  4月から電力の自由化ということでございますけれども,今,清掃工場から北電への電力売却単価は,昼と夜とで違いますが,9円50銭で,季節によっても違うのですけれども,通常は8円80銭でございます。今,託送料金につきましては2円60銭ということで,そのほか基本料がかかってございます。北電から買う電気料金としては約11円で,割高になる場合もございます。  清掃工場の電力は,安定した電力として送る場合,直接利用することが有利な場合もありますし,不利な場合もございます。その辺を今,調査研究をしているところでございます。 ◆松浦忠 委員  いずれにしても,地下鉄を含めて,札幌市は大量の電気の需要家ですから,やはり電力会社とよく協議を進めて,少なくとも自分のところが発電した電力については売電して,余ったものを買ってもらって,そして買うときには,高くというよりも,託送料を払っても,売り電・買い電という,これよりもやっぱり安く買えるという,その範囲については,きちっと協議をしなければだめでないかと。これが一つ。  それから,これはどこがということでなく,たまたまここが札幌市では発電設備を一番多く持っていますから,ここで話をしておきます。  4月から普通高圧まで自由化ということですから,したがって,札幌市全体の電気料金をどういうふうにするかということについて,一番多く使うのは交通局だと思うのですが,どこか窓口を定めて,きちっと低料金で,購入を図っていくという取り組みをしなければいかぬと思うのです。これについては,まさに札幌市全体の話にかかわるので,早急に取り組むべきだと思うのですが,小澤助役,これについて何か助役会議などで話題になったことがありますか,お尋ねします。 ◎小澤 助役  助役会議で話題になった記憶はございません。  今,お話にありましたように,電力の自由化ということになっていまして,いろんな業者が出てきますと入札ということになるわけですから,私ども消費者としては,安い電力を買うというのは当然でございます。  どこでそういうことをやるかということについては,これからまた検討して,しかるべき必要な窓口を決めたいというふうに思っております。 ◆松浦忠 委員  とにかく1兆5,000億円近い予算を執行していくわけですけれども,市長の言葉をかりれば,乾いたぞうきんを絞るぐらい節約をしていると,提案のときにこういう話がありましたが,やはりこういうことに一つ一つきちっと取り組んでいくということが,私は,予算の有効な執行と活用ということにつながってくると思いますので,ぜひひとつ,そういうことで早急に取り組んでいただくことを求めて,終わります。 ◆村上勝志 委員  私からは,予算の局別施策の概要70ページと76ページにまたがっていまして,資源物リサイクル事業費の木質系バイオマスリサイクル事業,いわゆる埋立地に自己搬入された剪定枝等のチップ化と,緑化推進の方で76ページ,緑のリサイクル事業費,街路樹等の剪定枝の有効活用,この部分を一括して清掃事業の方で質問させていただきたいと思います。  街路樹の剪定枝は,年間約1,400トン排出されておりまして,緑のリサイクル推進事業として,03年度は約280トンをチップ化し,マルチング材や堆肥として利用されておりました。残りは,市の埋立地で処理していると聞いております。これ以外にも,造園や土木工事などに伴って,樹木や剪定枝など木質系バイオマスが排出されておりますけれども,全体の処理状況はどうなっているのか,お伺いをいたします。  2点目に,04年度から新たに行う木質系バイオマスリサイクル事業は,埋立地に搬入された剪定枝などの木質系バイオマスをチップ化し,リサイクルをすると聞いておりますけれども,どの程度の量のリサイクルを予定しているのか,また,そのチップの利用用途としてはどのようなものを考えているのか,まず2点お伺いいたします。 ◎好川 環境計画部長  私の方からお答えをさせていただきます。  まず,本市が処理しております木質系バイオマスの処理状況についてでありますけれども,年間の処理量は約1万3,000トンで,そのうちの1万2,000トンを埋め立てし,残りの1,000トンを破砕工場で破砕後に焼却しております。  2点目の木質系バイオマスリサイクル事業におけるリサイクル量と利用用途についてでありますが,この事業では,事業者により埋立地に搬入された木質系バイオマスのうち,約2,500トンを埋立地から搬出し,チップ化することを計画しております。その利用用途としましては,樹木の根本に敷くことで乾燥防止や除草の効果があるマルチング材,それから家畜農家での敷きわらの代用,つまりクッション材的な代用,さらに堆肥原料やボイラー燃料などを予定しております。 ◆村上勝志 委員  ただいま,04年度は,ごみ1万3,000トンのうち,埋め立てされている1万2,000トンの中から2,500トンをリサイクルするとのことでありましたが,木質系バイオマスは地球温暖化防止対策の上でも価値のある資源であり,また,埋立地の延命化の観点からも,全量のリサイクルに取り組むべきではないかと思いますが,市の考えをお伺いいたしたいと思います。  私は,昨年の第3回定例会で,元気な札幌づくりの視点から,木質系バイオマスの高度利用等について,提言を交え質問させていただきました。  木質系バイオマスは,マルチング材,堆肥,燃料に限らず,セルロース,ヘミセルロース,リグニンなどの成分に分けることで,一層付加価値の高い利用が期待できるのであります。セルロースは,パルプだけではなくて,プラスチック,甘味料,効率のよい燃料になりますし,ヘミセルロースは歯に優しい甘味料として最近知られるようになりましたキシリトールのほかに,ナイロンやポリウレタンなどにもなります。リグニンは,接着剤などの樹脂系物質や繊維として利用ができます。  北海道大学農学部では,木材からこれらの成分を分離する実験が進められていると聞いております。市として,産・学・官が連携をしての調査研究に取り組むべきと考えますが,市の考えをお聞かせいただきたいと思います。まず,この点をお聞きします。 ◎好川 環境計画部長  まず,1点目の木質系バイオマスの全量リサイクルについてでありますが,ご指摘のとおり,これは重要な取り組みでありますので,できるだけ早い時期に,埋立地から排除して,そしてリサイクルを進めていきたいと考えております。  それから,2点目の木質系バイオマスの付加価値を高めた高度な利用についてでありますけれども,ご紹介のあった技術も含めまして,可能な範囲で,どのようにしたらいいのか,大学などの研究機関と連携を図ってまいりたいと思います。 ◆村上勝志 委員  今までのやりとりのほかに,建築物の解体に伴って発生する木質系の廃棄物については,2000年に制定されました建設リサイクル法に基づいて,分別の徹底による再資源化が行われていますけれども,利用方法は,一部古材というのでしょうか,床柱や柱,はりに使うほかは,チップ化して燃料やボードの原料として利用されているのが主でありますが,これら廃木材についても,先ほど言った研究の中で,可能ならば高度利用を図るべきと考えます。  4点目の質問で,市の考え方をただしました際に,木にはセルロース,ヘミセルロース,リグニンといった有効成分が含まれることを述べましたけれども,稲のもみ殻であるとか,わらにも同様の成分があると,実は研究者は報告しております。わらと言えば,公園や緑地で刈り込まれた草,特にしんのある部分だろうと思うのですけれども,これにもその可能性がないかと思うのであります。  私は,牛ふんを炭にして,そして建材,路盤材に形成されたものを目にいたしました。生ごみも同様の処理ができるならば,地球環境への負荷の低減につながりますので,これらを産・学・官連携のテーマにして,技術確立,普及によって経済に波及させることを進言させていただきたいと思います。これらが産業として成り立つならば,上田市長が掲げる元気な街札幌の一助となり,まさにごみが宝の山になると思いますので,早期に調査研究に取り組み,成果を広く公表して,構造不況業種として経営に苦しむ建設業の事業の転換など,経済と雇用に資するように求めて,質問を終わります。 ◆谷沢俊一 委員  私から,大きく,埋立地に関連する質問と,それから古紙の拠点回収についてお伺いをしたいと思います。  最初に,埋立地の関連でございますけれども,16年度予算案でも,引き続いてごみ埋立地の造成費が計上されています。埋立地というのは,最終的に処分が必要なごみの適正処理に不可欠であるという認識はしておりますけれども,埋立地には燃えないごみ,あるいは燃やせないごみが搬入されてきております。しかし,中には,先ほどもお話が出ておりましたが,蛍光管,家庭ごみの中でも使い切らない農薬等々,あるいは一部重金属等も入ってくるわけであります。そのほかにも,事業系の自己搬入ごみも入ってくるということで,さまざまなものが埋立地に埋め立てられると。  こういうことで,環境汚染に関して,埋立地周辺の住民が少なからず不安を抱くというのもまた事実であります。そういう意味では,埋立地の周辺住民の理解を得る上でも,環境汚染対策というのは大切であると,このように思うわけであります。特に,埋立地からの排水については,周辺のみならず,下流域まで影響が及んでまいりますし,その対策には万全を期すべきものと考えております。  そこで,埋立地の汚水対策についてお伺いをいたします。  埋立地では,当然,雨水あるいは融雪水が浸透しながらごみと接触をし,そして汚染されていくと推測されますが,現在,この汚水はどのように処理されているのか。また,その汚水の水質などを検査し,測定していれば,示していただきたいと思います。  2点目に,ごみ埋立地造成費のほかに,今回の予算では硝酸性窒素処理施設の建設費が計上されております。硝酸性窒素とはどういう物質なのか,教えていただければと思います。特に,我々の健康に何か悪い影響でもあるのか,お伺いをしたいと思います。
     また,この処理施設は,山本処理場に設置予定であるというふうに聞いております。山本処理場にこうした施設を整備しなければならない理由,そして,札幌市には手稲山口処理場があるわけですけれども,この山口処理場には必要ないのか,お伺いをいたします。 ◎齊藤 施設担当部長  1点目の質問からお答えいたしたいと思います。  本市の埋立地は,管理型を採用してございまして,汚水を周辺土壌から遮断するため,遮水シートを設置し,シート上の汚水は,集水管で集めて,ポンプでくみ上げて排水処理施設へ送ってございます。排水処理施設は,汚水を浄化して河川に放流しております。  2点目の埋立地の汚水はどのようなものかというご質問でございますが,汚水の水質は,BOD,浮遊物質のほか,微量の鉄やマンガンが検出されております。その他の有害物質は,測定できないほどの低い濃度になってございます。排水処理では,これらを浄化して河川に放流してございます。  それから,3点目の硝酸性窒素とはどのような物質かというご質問でございますが,一般的に,硝酸性窒素は有機物が分解する過程で発生するアンモニアが酸化され生成されます。近年,肥料や家畜のふん尿,生活排水に由来する地下水の硝酸性窒素の濃度が高くなっており,欧米では多量に摂取した乳児にメトヘモグロビン血症と呼ばれる血液障害の発症が確認されてございます。  それから,山本処理場に施設を整備しなければならない理由でございますが,硝酸性窒素は平成11年に水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境基準の項目に追加され,平成14年に省令が改正され,平成17年4月から排出基準が100ppmとされてございます。これを受けて,平成13年から調査を行ったところ,山本処理場では最大で130ppmとなることが判明してございまして,どうしても処理が必要になりました。このため,今回,施設を整備することとしたものでございます。  それから,山口処理場の施設整備の必要性についてでございますが,山口処理場については,最大49ppmと基準値以下でありますので,施設の整備は予定してございません。 ◆谷沢俊一 委員  1点目の,汚水が地下に浸透して地下水あるいは土壌を汚染しないように,遮水のシートを敷いているということであります。このシートが汚水と周辺の環境を隔てる重要な要素と考えられるわけでありますけれども,ごみですから,当然,さまざまな物理的な作用による破損も考えられるわけでありますし,また,長い間には,シートといってもやはり劣化してくる可能性もあります。また,地震等の外部的な要因によって,このシートが破れるということも推測されるわけであります。そういう意味で,周辺の河川あるいは地下水に汚水が流出する可能性もやはり考慮する必要があるというふうに思います。これに対して,どういった防止対策をとっているか。また,周辺環境が保全されているということについて,どのように確認をしているのかも,あわせてお伺いをしたいと思います。  それから,硝酸性窒素については,今,答弁がありましたとおり,家畜のふん尿など有機物の分解過程から生成するということでありますけれども,埋立ごみのどのようなものから硝酸性窒素が生成されるのかを伺いたいと思います。  また,排出される硝酸性窒素を処理する施設整備ももちろん大切でありますけれども,硝酸性窒素を生成する原因となるごみを減らすということがさらに大切だと思うわけであります。そのためにどのような対策を講じているのか,あわせてお伺いをします。 ◎齊藤 施設担当部長  最初の件の遮水シートの破損防止につきましては,シート上に50センチの砂層を設け,これを保護するとともに,ごみの入れ方にも細心の注意を払い,突起物がないごみを底に入れるようにしてございます。  それから,遮水機能が適正に保持され,周辺環境を汚染していないことを確認するために,埋立地の周囲に地下水を観測する井戸を設置し,定期的に水質検査を実施し,周辺環境の監視をしております。その結果,地下水質の基準を超える有害物質は検出されてございません。  それから,現在,本市の埋立地では,生木や刈り草を受け入れており,また,不燃物の中には一部可燃物の混入も見られることから,これらが硝酸性窒素発生の一因と考えられます。その対策といたしましては,本市では,埋立地の延命化を図るために,本年4月から,搬入指導体制を強化し,可燃物の混入を防止することにしております。また,刈り草は,昨年から清掃工場で焼却処理し,生木類につきましては,16年度事業の中で木質系バイオマスリサイクル事業を予定してございます。これらによりまして,発生の一因となる有機物を減少させ,硝酸性窒素の発生を抑制させることにも寄与するものと考えてございます。 ◆谷沢俊一 委員  特に懸念されている,汚水が周辺の地下水に浸透しているということはないということです。  最近は,産業廃棄物が違法に埋め立てられて,周辺に赤い水が流れている映像がテレビでも放映されております。産業廃棄物,一般廃棄物は,一般の方にはなかなか区別がつかなくて,そういう意味では,適正に処理されていることについて,住民の安心のためにも,広報誌等でPRすべきではないかなと,これは要望です。よろしくお願いしたいと思います。  次に,古紙回収についてご質問をさせていただきます。  私は,昨年の決算特別委員会で,古紙回収ルートモデル事業について質問させていただきました。その後の経過も含めて,古紙問題についてご質問させていただきたいと思います。  まず,一つ目には,古紙回収ルートモデル事業を二つの町内会で実施したということでありますけれども,この結果はどうであったのか。また,平成15年の集団資源回収の結果で,古紙の回収量はどのぐらいであったのか,前年と比較して伸びているのか,お示しいただきたいと思います。  また,この古紙回収は,全体の家庭系古紙回収の半分ぐらいだというふうに,昨年答弁をいただいております。古紙回収をさらに進めるためにどんな取り組みを進めていくのか,2点目にお聞きをしたいと思います。 ◎山本 清掃事業部長  1点目の古紙回収ルートモデル事業の結果についてでありますが,この事業は,豊平区と東区の二つの町内会において,昨年9月から12月にかけて,ごみステーション調査と古紙回収を行い,あわせて住民アンケート調査を実施したものであります。古紙回収量は,集団資源回収実施団体平均の約半分でありましたが,回を重ねるごとに増加しておりました。また,古紙のごみステーションへの排出は,実施前に比べまして約4分の1減ったという結果を得ることができました。このことから,このたびのごみステーションを利用した古紙回収は,今後,新たな回収方法として活用できるめどがついたものと考えております。  次に,平成15年の集団資源回収の結果についてであります。  現在集計中でありますが,本日の時点で,昨年に比べ4.6%,約2,300トン増の5万3,100トンとなっておりまして,毎年順調に伸びてきております。  2点目の今後の古紙回収の取り組みについてでありますが,集団資源回収を中心にしながら,今回のごみステーションを利用した方法のほか,平成16年度には,公共施設などに古紙の保管庫を設置して拠点回収を導入する予定であり,これら多様な回収ルートを構築し,市民の古紙回収の増加に向けた取り組みを積極的に支援してまいりたいと考えております。 ◆谷沢俊一 委員  ただいまの答弁で,これまでの集団資源回収制度のほかに,登録していない町内会のモデル事業方式を普及させると。さらに, 今,古紙回収の拠点をつくると。その拠点回収は,市民がいつでも古紙を出したいときに出せると,こういうお話でございます。大変注目すべき方法だと思います。  そこで,拠点回収をどのように進めていくのか。また,せっかく拠点を設けても,市民に利用されないと意味がないわけでありますから,この点についてどういうふうに周知するのか。それと,拠点回収方式の古紙回収について,事業系の紙ごみはどうするのか,この点について確認をしたいと思います。 ◎山本 清掃事業部長  1点目の16年度に実施いたします古紙の拠点回収についてでありますが,市の施設10カ所に古紙保管庫として2坪程度のプレハブ物置を設置し,新聞,雑誌,段ボールの3品目を対象に回収を行う予定であります。このほか,古紙の問屋や回収業者のストックヤードによる拠点回収も25カ所程度,協力いただける予定でありまして,合わせて35カ所の展開となります。  2点目の市民の利用促進についてでありますが,このたびの住民アンケートによりますと,拠点回収利用の可能性を,約6割の方が答えており,全市35カ所の拠点回収マップを作成し,積極的に市民にPRしてまいりたいと考えております。  3点目の事業系古紙の取り扱いについては,市で行います10カ所についてが初めての試みでありますことから,まずは家庭系のみの取り扱いで進めたいと考えております。 ◆谷沢俊一 委員  古紙回収業者のヤード等も借りて35カ所,市としては1区に1カ所で10カ所整備するということでございます。本来,この程度の数では,十分市民がいつでもということにはなかなかなりませんけれども,最初のモデル的な試行事業ですから,今後,その拠点をふやしていく必要があると思います。今後の展開についてどう考えているのか,もう一度質問をします。  それと,事業系の古紙は拠点で回収しないということでありますけれども,今,清掃工場等に,自己搬入ごみとして紙ごみも捨てられているわけですね。  仙台市の例ですけれども,清掃工場に捨てられる前に,紙ごみの回収倉庫を置いておりまして,そこに,持ち込んだ方が先に紙ごみを分別して置いていくという方式をとっているようなのですね。そうすると,事業者にとっては,重さが減りますから手数料も減ると同時に,事業系の紙の回収も可能になるといったことが行われているわけであります。  今後,こういった方式も考えていく必要があるのではないかと思いますがいかがか,お伺いします。 ◎山本 清掃事業部長  1点目の拠点回収の今後の方向性についてでありますけれども,まず市の施設10カ所で開設し,その利用状況や管理状況,また市民の反応などを検証したいと考えております。その成果をもとに,将来的には,民間商業施設に回収拠点をお願いすることも検討してまいりたいというふうに考えております。  2点目の事業系古紙の拠点回収についてでありますが,事業系につきましては,事業者みずからが減量・リサイクルに努めることが基本となりますので,事業所向けのリサイクルガイドラインや昨年作成いたしました紙リサイクルの手引などによりまして,事業者が積極的に古紙のリサイクルに取り組むよう,呼びかけているところであります。したがいまして,事業系古紙の拠点回収の取り扱いにつきましては,家庭系の拠点回収の結果も検証した上で検討していきたいと考えております。 ◆谷沢俊一 委員  要望にとどめさせていただきますけれども,古紙の拠点回収というのは非常に評価をしたいと思います。ぜひ軌道に乗せていただきたいと思います。  そこで,私は,回収拠点の整備については,古紙のみならず,瓶・缶・ペットボトル,あるいは燃えるごみ,燃やせないごみ,いわゆる市の収集しているごみについても,今後,拡大していくことを検討すべきであると考えています。  家庭系のごみについては,現在,ごみステーション方式で行っておりまして,これは市民に定着してきているわけであります。しかし,市民の生活態様が大変多様化していると。特に,若者を中心に,ごみ出しルール,すなわち曜日を決めて朝の8時半までに出すというシステムに,合わない人がいるのも見受けられるわけであります。  そういう中で,最近,コンビニで,これは事業系のごみでありますけれども,資源ごみと燃えるごみを回収しているのを見ていると,若い方が車で来て,ちゃんと分別して中に入れていく,こういうことをよく目にするわけであります。そういう意味では,コンビニのごみというのは本来事業系ですから,家庭系とは言えませんが,24時間,いつでも捨てられる場所があると。車でぱっと立ち寄って,今言った資源ごみなり燃えるごみ,燃やせないごみを含めて捨てられる拠点をちゃんと整備する必要があるのではないだろうかと。  そういう意味では,若者のマナーが悪いと一般的に言われておりますけれども,ちゃんと分別する場所があり,24時間捨てられる場所があれば,若者もある程度分別して捨ててくれると,このように思うわけであります。そういう意味で,将来的には,古紙回収のみならず,すべてのごみを含めて,回収拠点を整備することを要望いたしまして,質問を終わります。 ◆坂ひろみ 委員  私は,事業系ごみについて質問をいたします。  札幌市一般廃棄物処理基本計画さっぽろごみプラン21は,15年後の2014年度を目標年次とし,三つの数量目標を掲げ,2000年度にスタートしました。2003年度の年次報告書を見ますと,2002年度に札幌市が処理したごみの量は約94万9,000トンとなり,98年度以降,5年連続で100万トンを下回りましたと書いてあるのですが,実は前年度より2.3%ふえ,98年度と比較しても約2万トンふえています。  そのうち,事業系ごみは約46万トンで,前年度より約4万4,000トン,8.8%の減少となりました。しかし,減少の主な要因は,札幌市の公共工事に伴う廃棄物の処理が2001年度で終了したためであり,その特殊要因を除いた数値では,事業系ごみも2.7%の増となっています。また,事業系の廃棄ごみ量は,98年度に比べ3.9%増の42万トンで,横ばいの状態から増加傾向に転じています。さらに,事業系ごみのリサイクルごみ量は,前年度に比べ,2.2%減の963トンとなりました。  家庭からの廃棄ごみの減量化とリサイクルが進んだことにより,2001年度まで着実に埋立処分量が減少していましたが,2002年度は,事業系の廃棄ごみ量が増加したことにより,埋立処分量は98年度とほぼ同量になりました。  このように,2002年度のごみ処理量の実績やごみ量管理目標の達成状況を見る限り,事業系ごみはふえてきている反面,リサイクル量は減少しているという現実が浮き彫りになりました。  札幌市内で発生する事業系一般廃棄物,いわゆるビルごみと呼ばれるごみは,年間約30万トンに上りますが,98年の実態調査では,このうちリサイクルされているのは全体の約30%にすぎません。残りの70%は,清掃工場等で単にごみとして処理されていますが,この中には資源となるものがまだまだたくさん含まれており,資源の有効活用やごみの減量を図るためには,なお一層分別を進める必要があります。  そこで,事業系ごみ,特に小規模事業所に焦点を当てて質問をいたします。  1点目に,小規模事業所の事業系ごみは,公社指定のプリペイド袋で搬出されていますが,現在,プリペイド袋は,燃やせるごみ用の白い袋と燃やせないごみ用の黄色い袋の2種類しかありません。したがって,小規模事業所から出る瓶・缶・ペットボトルの分別がされておらず,燃やせないごみとして出され埋め立てされているため,リサイクルが進んでいない原因の一つがここにあるわけです。事業者が分別しても,出る量が少ないため,効率を考えると,民間のリサイクル業者も収集ができないという問題があります。このような現状をどう認識され,今後,どのように取り組んでいくおつもりか,伺います。  2点目に,大きなビルに入っているテナントの事業者から,分別して出しているのに,環境事業公社のパッカー車が,全部まぜて収集していったのはなぜかというお問い合わせをいただきました。これは,ビルのオーナーや管理会社と,公社が分別排出の契約を結んでいないために起こったことですが,事業者の分別意識が生かされるためには,ビルのオーナーとテナント,管理会社の協力が不可欠です。ビル全体で一括収集している今のシステムの中で,ビルのオーナーやテナントの事業者に対して,リサイクル促進に向けて,具体的にどのような働きかけをしているのか,伺います。  3点目に,小規模事業者がプリペイド袋を使わず,家庭ごみと一緒に無料でごみを出していることが問題になっています。小規模事業所の数が多く,取り締まりにも限界があり,野放しになっているのが現状ですが,どのくらいの事業系のごみが家庭ごみに混在していると把握されているのか。また,この問題に対してのこれまでの取り組みと今後の取り組みについて,あわせて伺います。  4点目は,小規模事業所から出る紙ごみについてです。  2002年度,札幌市が焼却・埋立処理した事業系の廃棄ごみの22%,約9万トンが紙類で,最も大きな割合を占めています。大規模事業所から出る紙ごみは,量も多く,分別の後,民間のリサイクル業者が収集していますが,小規模事業所の紙ごみは量が少ないため,リサイクル業者へ出さずに,家庭ごみと一緒に,無料でごみとして排出されているようです。このように,小規模事業所の古紙リサイクルが大きな課題となっていることをどのように認識されているのか,伺います。また,今後の取り組みとして検討されていることがあれば,あわせて伺います。 ◎山本 清掃事業部長  事業系ごみについてお答えいたします。  1点目の事業系の瓶・缶・ペットボトルの分別収集についてでありますが,本市といたしましても,従来から,重点的に取り組むべき課題であると認識しており,これまで環境事業公社とも協議してまいりましたけれども,ことしの秋をめどに,まずは地域を限定して,試行的にプリペイド袋による分別収集を行う予定であり,今後,その実施に伴います問題,課題等を整理し,方策等を探っていくこととしております。  2点目の,いわゆるビルごみのリサイクルの促進についてでありますが,ビルのテナントから排出されるごみの減量・リサイクルを行うに当たっては,ビルオーナーの果たすべき役割が何よりも重要でありますことから,これまでも,事業所向けのリーフレット等によりビル管理会社やテナントの理解,協力を求め,ビル全体で分別に取り組むよう,普及啓発を行っております。  また,環境事業公社におきましても,ビル側との契約等に際しまして,ビルオーナーにリサイクルの方法等について十分ご説明し,理解が得られるよう努めているところであります。  3点目の小規模事業所のごみステーションへの排出についてでありますが,排出実態につきましては,家庭ごみと同様な形態で排出されていると思われますことから,その詳細については把握しておりませんが,従来から,環境事業公社の収集実績等をもとに排出状況等に関するアンケート調査や訪問調査を実施いたしまして,ステーションに排出している事業者に是正指導を行っているところであります。  今後の取り組みについてでありますが,引き続き,環境事業公社の収集実績等を随時チェックするなどして,不適正処理の防止に努めてまいりたいと考えております。  4点目の小規模事業所の古紙のリサイクルについてでありますが,現在,特に紙類の排出が多いオフィスビルを中心に,重点的に立入調査,指導を行っておりまして,今後,小規模事業所につきましても,平成15年度に作成した紙リサイクルの手引等を活用するなどして普及啓発に努めますとともに,先ほど谷沢委員にもお答えしました16年度から実施します古紙の拠点回収の中で,古紙回収業者等に協力いただける25カ所については,事業系古紙についても回収できますことから,広く周知を図り,活用いただけるよう努めてまいりたいというふうに考えております。 ◆坂ひろみ 委員  1点目の瓶・缶・ペットボトルの収集についてでございますが,重点的に取り組む課題だと認識されているというご答弁でした。瓶・缶・ペットボトルにつきましては,家庭での分別が進んでいますので,事業所内での瓶・缶・ペットボトルの分別についても十分できる態勢にあるというふうに思われます。したがって,あとは収集の仕組みだけだと思うわけでして,そのような課題だというふうに認識しておられるということですので,ぜひ早急に取り組むべきだというふうに思います。  それから,2点目のビルのオーナーへの働きかけというところでございますが,多少の手間がかかっても経費が浮くのであれば,取り組む事業者やオーナーが出てくると私は思うのですね。ですから,事業者に対して,市の方から,このぐらい分別すると経費が削減されるよといった具体的な数字を提示するなどして,事業者のインセンティブが働くような,そういう仕掛けをしていくのが,本市の役割ではないかなというふうに感じております。  それから,3点目の家庭ごみと一緒に無料で出していることですけれども,この件については数字を具体的に把握されていないということでした。それで,私も調べてみたのですが,札幌市内にあります七つの清掃事務所で収集していますごみの量で,市民が1人1日当たりどのぐらいごみを出しているかという数字を出してみましたら,所管区が中央区の中央清掃事務所が一番多くて,757グラムです。次に,東区の東清掃事務所が735グラム,そして北区に行って732グラムというぐあいに順番がついておりまして,札幌市内で出る1人当たりのごみの量は,中央区が多いということが,この調査からも数字として読み取れると思うのですね。これが100%の根拠というわけにはいきませんけれども,明らかに中央区は事業所が集中しており,小規模事業所のごみが家庭ごみと一緒に出されていることが想定できると思いますので,これに関しましても,ぜひとも早急に取り組むべきだというふうにご指摘させていただきたいと思います。  それから,この問題に関しましては,大都市の問題ということで,他都市の動向もありますし,今,開催されていますごみゼロ会議での議論の中でもきっと出てくると思いますので,今後,そういった議論も注視していきたいというふうに思います。  それから,4点目の紙ごみについてですけれども,今後,実験的に25カ所で事業系の古紙も回収される予定ということでお聞きしましたので,期待したいと思いますが,これも先ほど申し上げましたように,事業者のインセンティブが働くような具体的な数値を提示することで,若干リサイクルが進んでいくのではないかなというふうに思います。1点目の質問と同様に,瓶・缶・ペットボトルとあわせて,紙ごみも収集できる仕組み,体制づくりが早急に必要だと思います。  札幌市では,オフィス町内会なども提案されておりますので,オフィス町内会の拡大ですとか,解決に向けた取り組みを一層進めていただきたいというふうに考えます。  そこで,再質問として1点だけ,事業系ごみの生ごみについて伺います。  年間約30万トン発生するビルごみのうち,約8万トンが生ごみと言われています。そのうちの20%,1万5,000トンが中沼にあるリサイクル団地内の生ごみリサイクルセンターで飼料にリサイクルされています。食品リサイクル法が施行され,2006年度までに再生利用等の実施率を20%に向上させることが求められている中,グランドホテルやJRタワーなど,独自に生ごみの堆肥化に取り組む企業も出てきています。  本市として,今後,事業系の生ごみリサイクルの取り組みをどのように進めていくおつもりか,伺います。 ◎山本 清掃事業部長  事業系ごみの生ごみリサイクルについてでありますが,委員のご指摘のとおり,食品関連事業者は,平成18年度までに堆肥化を含めましたさまざまな取り組みを促進する必要があります。事業系廃棄物につきましては,事業者みずからが再生利用等減量に努め,その責任において適正に処理することとされております。  本市といたしましては,各事業者の自主的な取り組みを支援するため,積極的に,また先進的に取り組んでいる事業所の事業内容等につきまして,リサイクルプラザ情報誌などの広報誌を活用した情報提供なども行ってまいりたいというふうに考えております。 ◆坂ひろみ 委員  自主的な取り組みなどに積極的にというお話でございました。  私は,本市の取り組みとしては,現在の厳しい財政状況の中で,第2の生ごみリサイクルセンターをつくれというのは無理だというふうに思います。また,今のリサイクルセンターでは,収集量もいっぱいいっぱいですので,これ以上生ごみリサイクルを進めるということも限界に来ています。  こうした中で,今,事業所の方ではリサイクルに努める義務があるということで,平成10年から平成26年までに20%の減量ということも数字で出ております。札幌市が今後すべきこと,できることは,生ごみリサイクルに取り組む市民や企業に,さまざまな支援や仕組みづくりを提供することではないのかというふうに私は考えています。  今,家庭の生ごみのリサイクルが,市民レベルで全市的に広がってきています。段ボールの生ごみ堆肥化,そこでできた堆肥をどうするかということも,今,課題として上がってきています。こうした問題は,できた堆肥を近隣の農家と提携して使ってもらい,そこでできた野菜を市内で販売し,地産地消,地域での循環のシステムを札幌市がつくることが必要ではないかなというふうに思うわけですね。  市民は,食の安全が揺らぐ中で,安心・安全な食べ物を求めています。また,マンションにお住まいの方でも,気軽に生ごみのリサイクルに取り組めるというふうに思うわけです。今後は,市民との協働で,お金を使わずに,循環させる仕組みを札幌市の方でつくっていくことが必要ではないかというふうに考えます。  企業の方も,札幌市と同様,厳しい状況にありますが,環境に配慮した企業はどんどんふえてきています。びっくりドンキーのアレフなどは,完全に自分のところで循環する仕組みをつくっています。また,グランドホテルでは,生ごみの収集費用が要らなくなり,年間200万円の節約になったということも聞いております。こうした情報を,札幌市がやる気のある企業へ提供したり,また助成や支援をする。さらに,市が推薦するメリットといいますか,例えば,ここの企業は環境に優しい企業ですよとか,ここのレストランは環境に優しいレストランですよというような,市のパンフレットですとか,そういった形でバックアップし,PR,アピールをしてあげるというようなことも,企業側のインセンティブを高めることの一つになるのではないかなというふうに考えます。  また,リサイクルの方法も,リサイクルセンターのようなエネルギーがかかる方法ではなく,JRタワーやグランドホテル,それからびっくりドンキーのアレフさんでやっているようなEM菌を使った環境浄化型のシステムが,エネルギーの節約にもなり,悪臭も出ないなど,効果的だと私は考えていますので,ぜひ検討をしていただければというふうに思います。  要望になりますけれども,環境マネジメントシステム階層別研修というのが昨年8月にございまして,局長さん,部長さんと一緒に私も参加をさせていただきました。NPO地球村の高木善之さんのお話を聞く機会に恵まれまして,地球環境の実態は一般に知られているよりはるかに深刻ですと,高木さんはおっしゃっておられました。私たちは,今すぐできることから環境に配慮した行動を起こそう,そして周りの人たちにその大切さを伝えていかなければならない,私たちの豊かな暮らしが地球環境にも大きく影響を及ぼしているということを,もっと強く認識することが重要だ,そのようなお話だったというふうに記憶しております。  ごみの発生抑制やリサイクルのさらなる取り組みとして,本市としてどのような対策があるのかといったことを私も考えてみました。例えば,リターナル瓶見直しキャンペーン,瓶牛乳の普及啓発運動といったことで,市民からの陳情で,以前に市役所にも瓶牛乳が置かれたこともあったそうですが,今は販売されていません。牛乳瓶は,昔から使われているリユースの代表です。例えば,市長がさとらんどで腰に手を当てて牛乳を飲む,そういうポスターをつくって,瓶牛乳を販売するお店に張ってもらってPRをするとか,瓶のふたを10枚集めるとごみ袋と交換できるとか,もう1本もらえるとかといった,市民が楽しく取り組めるような工夫,仕掛けが必要ではないかなというふうに思います。  あと,もう1点だけ言わさせてください。デポジット式の紙コップ回収機つき自販機をすべての公共施設に置く。飲み終わった紙コップを入れると10円が出てくる,こういう自販機があるのですけれども,市内では教育文化会館に置いてあります。また,昨年,環境消防委員会で視察に行きました長野県の清掃センターでも見てきました。  ちょっとレベルの低い例えでございましたが,たとえこのような小さなことでも,市民のインセンティブが働けば,大きなウエーブになるということも可能性として十分あるというふうに私は思いますので,ぜひ柔軟な発想で取り組まれることを期待しております。  最後になりますが,ごみプラン21で掲げている2004年度のごみ減量の中間目標は,廃棄ごみ量で約80万トンに対し,2002年度の実績は86万トンです。リサイクル率は,2004年度の目標21.3%に対し,現在15%,埋立処分量は,減量目標25万トンに対し,実績が30万トンです。ですから,あと2年といっても,2003年度の数字は間もなく出てくると思いますので,あと1年でこの中間目標が達成できるのか,非常に厳しい数字となっております。  きょう,4点質問させていただきまして,いろいろご答弁をいただきました。また,先ほど,好川部長の方からも力強い宣言をいただきまして,部長の思いはきょう届きましたけれども,市としては余り伝わっていないのではないかなというふうに私は感じております。札幌市も,先ほどお話に出てきました名古屋市と同じ状況だというふうにとらえまして,もっとトップの方が危機感を持って進めていくことが,今後ますます重要になってくると思います。  家庭ごみが頑張っている分,事業系ごみが足を引っ張るという現実を真摯に受けとめ,事業系ごみの問題,課題については,早急に取り組んでいただきますよう要望いたしまして,私の質問を終わります。 ◆川口谷正 委員  それでは,休憩前の最後の質問をさせていただきます。  今,機関銃のような質問がありましたので,私はスローライフでやっているものですから,火縄銃的にいきたいなというふうに思います。  実は,私は,これからごみの資源化・減量化,とりわけ家庭から排出される生ごみに関して質問させていただくわけですが,それぞれ皆さんの立場から質問がされておりまして,重複は避けたいというふうに思います。  もう一つは,そこにお座りの小澤助役ですね,私はあなたを期待しておりませんで,実は福迫さんを相手に相撲をとりたいと思っていたのですが,何か議事の都合であっちの方に行っておられるようで,あんばい悪いのですけれども,十分にお答えいただけるのかどうか,ちょっと心配をしております。ちゃんと答えてもらいたいなというふうに思っております。(発言する者あり)  それは,所管が違うという意味で言っているのですけれども,そこのところは十分打ち合わせいただいているのかなと思いますが,よろしくお願いしたいと思います。  最初に,これまでの皆さんの質問の中にも出ておりましたけれども,本市のごみの収集処理状況の数字を拾ってみますと,2001年の場合は,全市で98万4,000トン収集されています。2002年は94万9,000トン,2003年は94万3,000トンということで,少しずつ減っている傾向にあるわけです。  このうち,私がこれから取り上げたい家庭からの一般収集量は,01年が37万8,000トン,翌年が38万2,000トン,03年が38万6,000トンというふうに推移しておりまして,全体の収集量の逓減とは逆に,やや増嵩を示しているわけです。これによって,全体の収集量に対します一般収集量の比率は38.4%から40.9%に上昇しています。これにはいろいろ背景があると思うのですね。収集したものの中から分別が十分されていく一つのあらわれとして,こういうデータにつながるのかなという思いはいたしますけれども,数字から見れば,こういう傾向があるわけです。  もう一つは,ごみ全体の焼却の比率を見てまいりますと,69%台から72%台までじわじわと高まっています。手元にあるデータで言えば,01年が全体で98万4,000トンに対して67万4,000トン,69%から,03年では72%,68万2,000トンに焼却の絶対量がふえているわけです。決して好ましい傾向ではないなというふうに思うのです。家庭ごみの組成は,おおむね40%が生ごみであるというふうに押さえることができると思います。  ただ,こうした収集処理の状況を今後このまま続けていくことができるかどうかというところに着目いたしますと,私は,環境面から見ても,あるいは財政面から見ても,これ以上こういう生活を続けていくわけにいかないのではないかなというふうに考えております。したがって,これまでのような焼却中心という我が札幌市の生き方というのは,見直しが必要だということを最初に申し上げたいと思います。  埋立地も,この先10年か15年かわかりませんが,どのみち,限界が来るわけであります。したがって,新たな埋立地も求めなければいけないというところに我々は立たされているわけでありまして,私の地元の東区中沼地区では,新しい埋立地を求めるということに対して,地元で猛烈な反対の声も上がっているわけです。立地がなかなか難しいわけですよ。  そこで,生ごみのコンポスト化という,私から言わせれば究極の減量策について,提言を交えていろいろ質問させていただきたいと思うのです。  コンポスト化というのは,ごみというものをまず資源としてとらえるというところが出発点でなければならないわけです。これを堆肥にすることから,つまりストレートに減量につながる,これは小学生でもわかる論理であります。焼却しないから,ダイオキシン対策も要らない。堆肥を使うと土地に力がつくということは,よく知られているところです。化学肥料を繰り返し与えることによって,土地はコンクリート状に,トラックで走っても余りへこまないみたいな土地になってしまっているということは,農家の人が私どもに教えてくるわけですよね。そういう意味では,今,改めて生ごみのコンポスト化,堆肥化ということについて,我々は,そちらへかじを切らなければいけないところに立っているのではないかなというふうに思うわけです。したがって,こういう手法を取り入れるとなれば,一石二鳥や三鳥にとどまらず,四鳥,五鳥につながるのではないでしょうか。  もう一つは,コンポスト化するには,市民の意識が変わらなければいけないというところもあります。この議場は男性諸君が大変多いわけでして,恐らくごみに対する日常の協力度合いというのが極めて低い人たちが多いのでないかなと思うのですね。これは私の偏見かもわかりませんが,大変失礼しました。そういう意味では,やはりお父さんも含めて,市民意識が変わっていかないと,市が音頭をとって,コンポスト化に頑張ろうと言ったとしても,なかなか進まないのだろうと私は思います。  これまで,市は,清掃工場を建設して,現在は4工場稼働しております。特に,白石の工場は500億円を超える投資をしまして,かつ,ほかの工場ともあわせてダイオキシン対策をやったわけですよ。大変なお金がかかっているわけです。これを見ますと,一大装置産業札幌株式会社ということになるのではないかと思うのですね。この現状からやっぱり脱却をしなければいけないというふうに,私は思います。ことしの予算を見ても,清掃工場の管理運営費は31億円を要しています。あるいは,厚別工場の解体には3年間で18億円を超える費用を必要としているわけでありまして,今ある4工場も,いずれは後代にそういうツケを回すことになるというふうに思います。  もう一度言います。そもそも生ごみは資源であるということ。私たちは,昔を振り返れば,ごみを堆肥化して土地に戻すということを,ふだんの生活で見てきたわけですが,札幌のようなマンモス都市は,完全にオーバーフローして,そうし切れないから現在に立ち至っているわけでありますけれども,資源を燃やしてしまうという,まことにもったいないことを繰り返しているというふうに思います。非循環型社会と言っても過言ではないかなというふうに思います。  国においては,2000年に循環型社会形成推進基本法,03年には,これに基づく計画も策定されているわけです。釈迦に説法でしょうけれども,発生抑制,再使用,再生利用,熱回収,適正処分ということを求めているわけであります。
     さて,生ごみの堆肥化では,他の自治体でも多くの試みがされています。手元にも多少資料がございますが,全部を紹介している時間がありません。また,上田市長は,ドイツに環境の視察に行かれて,実際にコンポスト工場も見てきたということを言っておられました。本会議場で,たしかこの件に関してではないのですが,ドイツ人にできることは日本人にもできるということを言ったことがあると思うのですけれども,ドイツでできることを札幌でもやらなければいけないのではないかなというふうに私は思っています。  そこで,余り前置きが長いとやじが来ますので,こうした他の事例に学びながら,本市として,私なりに言えば,装置型から資源循環型への転換を図るべきときに来ているということを強調しておきたいと思います。そのためには,まず調査をやっていただきたい。さらには,市民運動との連携が必要だと思います。さっき申し上げました,調査にかかわっては,手元に幾つかの事例もありますし,これはまたインターネットでも拾うことができるというふうに思います。  もう一つは,市民との連携でありますけれども,これについては,市内の農家と協力してNPOなどを立ち上げて,数百人の住民の方々と協力して,コンポスト化事業を始めようではないかという動きも出ているわけであります。大変貴重なことだというふうに思います。  そこで,まず,2点質問申し上げます。  1点目は,生ごみのコンポスト化をこれまでどのように位置づけてきたのかということと,また,それに基づく取り組みと課題について明らかにしていただきたいと思います。  2点目は,市長の公約をことしの予算ではどのように実現しようとしているのか,具体的にお答えいただきたいと存じます。 ◎山本 清掃事業部長  1点目の生ごみコンポスト化の位置づけについてでございますけれども,生ごみにつきましては,市民一人一人が食材の使い切りや食べ残しをしないなど発生抑制に努め,ごみとして排出する前に,リサイクルに取り組んでもらうことが肝要であるというふうに考えております。この中で,生ごみのコンポスト化は,排出前のリサイクルの有力な手段であるというふうに考えております。  次に,具体的な取り組みといたしましては,これまでにコンポスト容器の購入費の助成や家庭用電動生ごみ処理機モニター調査などを実施いたし,さらに段ボール箱生ごみ堆肥化セットを市民に配布し,体験してもらう事業なども実施してまいりました。15年度は,これまでの集大成として,生ごみハンドブックを作成,配布したところであります。課題といたしましては,これら減量・リサイクルについて,さらに多くの市民に取り組んでいただくように,より一層の普及啓発が必要と考えております。  2点目の市長の公約実現への取り組みについてでありますが,平成16年度は,先ほど申し上げました生ごみハンドブックに盛り込んだ種々の減量・資源化手法の普及を図るため,NPOなど市民活動家に講師をお願いして,地域にきめ細かに講習会を実施してまいりたいというふうに考えております。 ◆川口谷正 委員  お答えをいろいろいただきましたけれども,私の今の気持ちからいえば,獲物を見ながら,獲物の周りをぐるぐるぐるぐる回っている感じがしないわけでもありません。もどかしさを感じます。やはり,核心に切り込んでいく取り組みが必要だというふうに私は思うのですね。  確かに,排出前リサイクルは有力な手段だと,それはそうでしょう。より一層の普及啓発が必要,それもそうだと思うのですが,今,必要なのは,やはり行動が必要ではないのかなというふうに思うのですよ。突然行動と言っても,さっき申し上げたような市民の動きが出てこないことには,今の焼却を前提とした生き方からは急には前に進まないのだろうと思います。  そこで,再質問ですが,これまでの取り組み,容器の助成とか段ボールの取り組みとか,電動処理機モニターに対する対応ということをやってこられたのでしょうけれども,やってこられたことについての評価はどうなのでしょうか。  それと,今,申し上げましたように,こうした方針とともに行動がなかなかついてきていないという点では,考え方と実態に大変な乖離を私は感じます。今後の環境問題とか財政状況などを考えますとき,コンポスト化に本格的に着手すべきときに来ているのではないかと思うのですが,この点はいかがですか。 ◎山本 清掃事業部長  1点目の生ごみコンポスト化のこれまでの取り組みの評価についてでありますが,市民一人一人が取り組む手法として,コンポスト容器や段ボールコンポストの手法を市民の皆様が体験したことや,電動処理機の長所・短所などの情報提供をしたことにより,それぞれのライフスタイルに合った実践やグループ単位での取り組みが徐々にふえてきており,ゆっくりした歩みではありますけれども,着実に市民に普及しつつあると評価しております。  2点目の生ごみのコンポスト化に本格的に着手してはどうかというご質問でありましたけれども,このシステムを今すぐ市が採用するには,堆肥としての品質が大丈夫であるか,また費用対効果や市民協力度などをよく見きわめる必要があると考えております。また,堆肥化による方法以外にも,バイオマス等いろいろな生ごみ減量化・資源化方法もあります。このため,本市といたしましては,さきの代表質問でお答えいたしましたとおり,生ごみ処理に関する検討委員会を設置し,いろんな角度から検討することとしております。  したがいまして,ただいまのご提案の件につきましても,この委員会の中で検討させていただきたいというふうに考えています。 ◆川口谷正 委員  今のお答えで,一体市長の公約はどういうことになっていくのかなという,ちょっと心配があるのですね。それで,市長の公約を実現する展望が出てくるのでしょうか。  市長はこういうふうに言っているのですよ。全部読みませんが,市民の日常におけるごみ発生抑制,再利用,リサイクルを推進する取り組みを一層促進すると。こういうことになっているわけでありまして,何とか検討委員会でじっくり検討するということだと,また3年ぐらい待たなければならないのかなという感じがするのですが,公約実現の展望について,もう一度お答えください。 ◎山本 清掃事業部長  生ごみ減量に係る市長の公約実現の展望についてでありますけれども,先ほどもお答えいたしましたとおり,市民一人一人の取り組みにより着実に進んでいると認識してはおりますが,さらにきめ細かな普及啓発に努めることにより,家庭における生ごみ減量化の実現に努力してまいりたいというふうに考えております。 ◆川口谷正 委員  物事は,やっぱり前に進んだり後ろに下がったりして,だんだんと行くものだと思います。今の答弁は,1歩前進,2歩後退というところだと思うのですが,それでは困るのです。  大きな3点目のところに質問を移していきますけれども,コンポスト化というのは,もう一度言いますけれども,市民運動あるいは市民協力が絶対の条件です。これは,単にごみの資源化とか減量ということにとどまらないで,すぐれて地域社会づくりだと私は思いますし,安全な食べ物,健康づくりというトータルな面を持っているわけです。  一つは,市民が家庭から排出をすると。出すときは,完全に生ごみとして分別をしていただく。そして,一定の水切りをやる,あるいはぼかしなどを入れて一時的な処理をやっておいてもらい,それを収集すると。次に,製造所に持っていって集積をし,そしてコンポスト化すると。そこで,農家がコンポストを受けて,土地に返して有機野菜などをつくる。こういうサイクルがあって,そしてその野菜を市民が買うという,一つの循環を私は考えているわけですよ。  したがって,ここまでのことをやるには,そういう意味では,地域の民主主義とか対話とかがきっちりできていかないと,僕は絶対に不可能だと思うのですね。ですから,焼却中心の我が札幌市の現在の生き方からは,急にはハンドルを切れないということは承知しておりますけれども,まず一つは,どこかで運動を起こしていかないといけないというふうに,非常に強く思います。  小都市でありますけれども,一つだけ自治体の例。山形県長井市,有名なところですが,人口は3万3,000人,9,000世帯。市民はほぼ100%協力をしていると。これをスタートするに当たって,丸1年間の討議を経たそうであります。生ごみは年間1,351トン,畜ふん434トン,もみ殻450トン,これらから堆肥600トンを生産して,これはブランド品として販売されているそうでありまして,長井の堆肥というのはもう既に品薄だそうでありますよ。  この場合,なぜうまくいっているかというと,異物の混入率が0.0066%と,年間で80キロから90キロしか出ないというのですよ。80キロ,90キロというと,私どもの仲間にも体重80キロぐらいの人がおりますから,大体見当がつくと思うのです。1年間に1,351トン集めて,ちょっと太目の人1人分の異物しか入っていないという,これは奇跡的なことだと思うのです。つまり,1年間の基礎的な討議を繰り返し,そして住民の意識が高まることによってここまで到達できるという,非常にいい事例だと思うのです。混入するものは,主にスプーンとかフォークとか割りばしとか,それからビニール系のものとかが混入することがあるようです。  いきなりここまでは期待できないにしても,先ほど申し上げましたように,例えば,私どもの東区の地元の方で,農家と連携をして,そして小規模で協力いただいて,やってみようかという動きが今持ち上がっております。  今,地域で,小規模でも,生ごみを資源として循環させる試みが模索されているわけであります。市民,NPO,農家などが参加して,それぞれ役割を分担しようというわけであります。市は,こうした市民と積極的に連携すべきというふうに思うのですけれども,この点についての見解を伺いたいというふうに思います。  この場合,市にどういうことを期待するかということでありますが,例えば,1年間なら1年間の打ち合わせ会場の提供であるとか,あるいは,循環するのに対して,生ごみ運搬用のプラスチック容器でドレンのついたようなものがありますけれども,そういう容器ですとか,あるいは,行政として関係者間のコーディネートをするとかといったような,本市としての連携をやっていただけないものかどうかということについて,お答えをいただきたいと思います。 ◎山本 清掃事業部長  今の生ごみの地域循環システムに取り組む市民等への行政のかかわりについてでございますけれども,地域住民あるいはNPO等が地域コミュニティの中で,生ごみを仲立ちとして,しかも主体的に取り組みを進めていくというご提案の構想につきましては,ごみの減量化・資源化が図られ,かつ地域の活性化にもつながりますことから,本市といたしましても強く関心を持っていきたいと考えております。  また,行政のかかわりにつきましては,まずどのようなことが必要で,効果的であるのか,このご提案が具体化した段階で検討してまいりたいというふうに考えております。 ◆川口谷正 委員  では,最後にいたしますけれども,部長の立場ではなかなか,予算もこういうふうに組んでしまいましたし,うっかりしたことを言えば後で大変なのでしょう。武士の情けということもありますから,このくらいでとどめておきます。しかし,繰り返し申し上げますが,方向転換を図らなければいけないところに来ているということだけは認識をしていただきたいし,市民との連携,これは検討にとどまらず,踏み込んでいただきたいと思います。  最後に,コンポスト化についての今後の考え方を確認したいと思います。  私は,以前,福迫助役とこの問題で意見交換したとき,彼は自分の庭で実際にコンポストをやっているということを言っておられました。結構広いお庭をお持ちのようでございまして,小澤助役はやっておられるかどうか,お答えがあればいただいて結構なのでございますが,ぜひ堆肥化についてはお互いに実践しなければいけないと思います。  質問の1点目でありますけれども,資源循環型社会に向けまして,今後,本格的に取り組んでいただきたいと思うのですけれども,どうでしょうか。その場合,まず既往の予算でも調査活動というのは十分可能であります。私は,新たに金を用意せよということをあえて申し上げませんが,ぜひ調査活動に着手をしていただきたいということであります。  さらに,今後の市民との連携にかかわって,市民との窓口というものも明らかにしていただきたいし,同時に,この事業を進めるとすれば,各局との横の連携が必要であります。経済局,環境局を飛び越えた連携が必要だと思いますので,検討委員会もさることながら,プロジェクトを発足させて,事業化に向けて進んでいただきたいというのが1点目です。  それから,2点目でありますが,私どもが本会議における代表質問で取り上げましたバイオマスとの関係でございますけれども,バイオマスを決して私は否定するものではありませんが,実は,あれも方向を誤れば一大装置産業化するのですよ。将来,巨額の投資が必要になってくるのですよ。そういうことは許されないところに我々は立っているわけでありまして,答弁で,生ごみ処理に関する検討委員会を設置するということでありますけれども,この場合,バイオマスにとどまらないで,生ごみのコンポスト化について,同じウエートをかけてしっかり検討いただきたいというふうに思うのですが,この2点についてお答えいただきたいと思います。 ◎小澤 助役  実は,きょうは交通局の委員会に出る予定でしたので,12時半過ぎまで交通局の勉強を一生懸命していたのですが,急遽,助役が交代ということになりまして,非常に恐縮しているところであります。  福迫助役は,環境問題に非常に造詣の深い方でありまして,あの方自身が園芸を趣味にしている方でありますから,生ごみのコンポスト処理にも取り組んでいるというのは,私も聞いたことがございます。私は,余りそういう趣味はございませんで,今のところはまだ取り組んでいないのが正直なところでございます。  今,危機的状況にあるという認識のもとに,ご提言も含めて質問がございましたけれども,私も同じ認識でおりますし,市長ももちろん同じ認識でいると思います。  確かに,前段でいろいろお話がありましたように,循環型の社会をつくるということは,これだけ文明が発達してこなかった昔は当たり前のことでしたが,文明が発達してきまして,今,循環型が途切れている。このことが,非常に大きな問題をまた発生させているということでございますので,そのことの危機感は,私も同じように持っているところでございます。  それから,今,山形県の都市で先駆的に取り組んでいるというお話でございますが,そういうところの実績もありますので,それは,先ほど委員からお話がございましたように,予算措置しなくても調査できるわけですから,その辺の手法なり成果なり問題点なりをきちっと調査をしたいというふうに考えておりますし,そのことにつきましては,責任を持って福迫助役に伝えます。  それから,行政の窓口ですが,第一義的にはやっぱり環境局になるのでしょうけれども,コンポストを農家の方に使っていただくとか,園芸とかという分野になりますと,経済局の農務部なり,あるいはさとらんどとか,いろいろ関係するところがあると思います。関係セクションで,どういう組織を立ち上げたらいいのかも含めて,検討させていただきたいと思います。  それから,検討委員会でのコンポスト化の検討についてでありますけれども,コンポスト化も含めまして検討させていただきたいと思っております。 ◆川口谷正 委員  最後は,意見を申し上げて終わりますけれども,私は,高校時代はずっと北の外れの学校に行ったのですが,今ぐらいの時期になりますと,雪原に農家の方が肥やしをまくわけですよ。私は,グラウンドで野球ばかりやっていたのですが,臭くて臭くて大変だったのですけれども,まさにあれは循環型だったのですよね。  今,さとらんどで牛を数頭飼っていまして,ちょっと言葉はよくないのですが,べこのくそをわらやなんかとまぜて,ある種,コンポスト化をやっております。ですから,そういう意味で言うと,さとらんどもありますし,それから東区の丘珠方面はまだ農家も散在しております。実際に協力してもいいよという方もあらわれておりますので,これから動きが出てくると思いますけれども,そのときは,ぜひ本市としてかかわってもらいたい。  これは,NPOで自主的にまずやってよと言われても,行政の一定のバックアップがあるかないかが,そのことが長続きするかしないかの分かれ目なのですよ。だから,金は出さなくてもいいけれども,いるスタッフの中できちっとサポートしていく,連携していくということがあって,うまくいくと思います。  ここで,もし何か一つ1年間やってみて,答えが出るということになれば,これは一点突破,全面展開ということになっていくのではないかというふうに思っておりますので,そういう事例があれば,ほかの区にも広めていくということを私は期待しておりまして,そのことを受けとめていただいたと理解して,私の質問を終わります。 ○宮川潤 委員長  以上で,第2項 清掃事業費等の質疑を終了いたします。  ここで,おおよそ20分間,委員会を休憩いたします。     ──────────────       休 憩 午後3時45分       再 開 午後4時5分     ────────────── ○宮川潤 委員長  委員会を再開いたします。  第7款 土木費 第6項 公園緑化費及び議案第4号 平成16年度札幌市駐車場会計予算中関係分について,一括して質疑を行います。 ◆小林郁子 委員  私からは,丘珠空港の緑地整備事業についてお伺いをいたします。  丘珠空港の整備事業としましては,主に滑走路の100メートル延長と,それから滑走路の拡幅工事が2000年度から行われておりまして,今年度でほぼ終了することになっております。市民ネットワークとしましては,これによりまして,さらに増便になるのではないか,あるいはまた,騒音,排気ガス,そして離発着に伴う危険が増すことなどから,丘珠空港につきましては,周辺の住民とともに,これからも注視をしていきたいと思っております。  この丘珠空港整備事業と並行しまして行われているのが丘珠空港緑地整備事業で,これは2001年度から始まっています。これにつきましては,2000年に策定されました丘珠空港周辺まちづくり構想の中で,基本的な課題として,緩衝緑地の整備が位置づけられたことによります。  この構想は,空港の南東,北東,それから北西に至る約55ヘクタールに緩衝としての緑地を設けるというものであり,そのうち南東地区約27ヘクタールについては基本計画が策定されており,2001年度から用地買収が開始されております。  丘珠空港は,ことし,さらに3便増便になりまして,往復38便になる予定です。ほぼ15分に1回離発着する状態であり,さらに自衛隊機も加わっていますから,周辺環境の悪化ということが懸念されるわけで,その点からは,緑地整備が望まれるわけです。  そこで,伺いますけれども,南東地区の緑地は27ヘクタールという広大な面積ですけれども,その造成につきまして,現在,どこまで進んでいるのか,また,今後のスケジュールはどうなっているのか,伺います。  また,あわせまして,用地買収及び施設整備に係る経費についてもお伺いをいたします。 ◎松宮 緑化推進部長  私から,お尋ねの3点についてお答えいたします。  まず,丘珠空港緑地の整備の進捗状況についてでございます。  委員のお話にもありますとおり,平成13年度から事業に着手をいたしております。まず,用地買収を進めてきてございますが,平成16年度予算を執行させていただきますと,用地取得の進捗率は,面積ベースでございますが,約96%となる見込みでございます。17年度には,用地取得を完了する予定でございます。  2点目の今後のスケジュールでございますが,用地買収が順調に進んでおりますので,平成16年度に施設の基本設計を行い,17年度には実施設計並びに一部造成に着手し,18年度から本格的な造成に取りかかって,早期の完成を目指してまいりたいと考えております。  3点目の事業費の関係でございますが,公園事業区域の面積は,河川区域を除きますと24.6ヘクタールということになります。これに係る用地費及び移転補償費でございますが,合わせて約95億円。また,施設整備に要する費用は,まだ詳細な設計に入っておりませんので概算でございますが,おおよそ20億円と見込んでございます。 ◆小林郁子 委員  今,用地買収に約95億円ということでございました。  そこで,この点につきまして再度お伺いしますけれども,算定の根拠はどうなっているのか,お伺いをいたします。  また,緩衝緑地のあり方についてですけれども,市が街づくり構想を策定し,緩衝緑地の区域を示したわけです。そして,南東地区については,整備内容を示す基本計画の図面が公表されております。それを見ますと,いわゆる丘珠線を境にしまして,東側7ヘクタールには多目的広場とか遊具コーナーなどがあり,そしてまた,空港側については芝生エリアとか草地エリアというふうになっております。  南東地区のあり方につきましては,施設整備だけでも,今お話がありました約20億円ぐらいを予定しているということですので,経費節減ということをこれからも考えていかなければならないと思いますし,また,今,公園整備につきましても,市民の意見を取り入れて,協働でやるという手法がとられていますけれども,南東地区の緑地のあり方につきましては,その点ではまだ不十分かなという気がいたします。また,さらに,空港隣接の緑地ということで,安全面にも十分配慮しなければいけないというふうに思います。  そこで,公表されています基本計画の図面の整備内容ですけれども,今後,市民の意見を取り入れまして,さらに見直しを進めていくという手法がとれるのかどうか,これを最後にお伺いいたします。 ◎松宮 緑化推進部長  2点のお尋ねでございます。  まず,1点目は,用地費の算定根拠ということでございます。  用地費につきましては,周辺の売買実例及び地価公示等により算定いたしました不動産鑑定士の鑑定価格に基づいて決定しております。補償費につきましては,本市の公共事業の損失補償基準に基づき算定したものでございます。  2点目の整備の内容にかかわる今後の市民意見の反映ということでございますが,委員のお話にもございましたとおり,丘珠空港周辺まちづくり構想に基づきまして,整備計画として緩衝緑地の基本計画が策定されてございます。これは,平成8年度から10年度にかけまして,地域の方々と行いました丘珠空港周辺の街づくりの検討内容を反映したものでございますが,施設整備に向けて,先ほど申し上げましたとおり,平成16年度に基本設計を行いますので,その際にもまた地域の方々のご意見を伺う機会を設けてまいりたいと,このように考えてございます。 ◆小林郁子 委員  これからの整備に当たりましては,ぜひその方向でお願いしたいと思います。  この緩衝緑地につきましては,上空を頻繁に飛行機が飛ぶところで,真上を飛んでいるという感じのところです。また,騒音のことなども考えますと,市民が積極的に利用するところというよりは,本来の緩衝地帯としての整備が望ましいのかなというふうにも思います。地球環境問題にも貢献できるような自然復元型の緑地,そういうものを望む声も聞かれます。  厳しい財政状況を考えますと,余り費用をかけないで,自然復元型の緑地にすることを私からも要望いたしまして,終わります。 ◆細川正人 委員  私は,白旗山につきまして質問させていただきます。  白旗山は,大正2年に旧豊平町の基本財産という形で営林事業が進められてまいりまして,昭和38年の自治法の改正により,基本基金ということで基金会計を設立して,その基本財産を運用していくという形をとっておりました。実は,今回,その基本基金が廃止され,そしてその積立金の一部については財政調整基金へ積むということで,これは議決をされているわけであります。  清田区のある議員さんにお伺いいたしますと,その議員さんは,小さいころに炭鉱で使う坑木を運搬する馬車に乗せてもらって,小学校に通ったこともあったのだよという話をされておりまして,地元の方々を含めまして,白旗山の営林事業というものに対しては,強い思いを持っておられたのかなという感じをさせていただいたところでございます。  今回,基本基金が廃止されまして,この財産については財政調整基金に積むということで,地元の方々,多くの白旗山にかかわってきた方々の思いとしては,その一部でも白旗山を守り育てていくことに使ってもらえたらありがたかったなという,そういう思いを持っていたのかなという気がしているところでございます。  今回,基本基金が廃止されまして,白旗山については基金会計から一般会計へと所属がえになるわけでありますけれども,最初に,森林の取り扱いが大きく変わることになるのかどうか,その点についてお伺いさせていただきたいと思います。  それから,2点目は,地域の方々が白旗山に深くかかわってこられて,大変愛着を持っておられるという感じを受けたところでございますが,その愛着というのは,札幌市の財政に寄与してきた白旗山を育ててきたという自負だと思うのですね。そんなことで,広く多くの市民の方に利用していただきたいという思いをお持ちだということも,わかったところでございます。  そこで,白旗山は,現在,自然観察の森,ふれあいの森,また自然歩道も設けまして,いろいろと市民利用に供されているということをお伺いしておりますけれども,市民利用の状況はどのようになっているのか,また,具体的にどのような事業を展開しているのかということについて,お伺いさせていただきます。 ◎藤沢 緑の保全担当部長  1点目の今後の白旗山都市環境林の取り扱いについてでありますが,木材市況の低迷と都市周辺におけます自然環境保全意識の高まりを背景といたしまして,昭和59年に白旗山都市環境林基本計画を策定し,この計画に基づきまして森林経営を継続してまいりました。  この基本計画では,カラマツ生産林から針葉樹と広葉樹がまざった複層林への転換,移行することによりまして,水源涵養などの公益的機能を高め,また,動植物の復元を図りまして,自然本来の姿を提供する場として市民に開放することにしておりますので,引き続き,この基本計画に基づきまして管理運営に努めたいと考えております。  2点目の市民利用の状況と具体的な事業展開についてであります。  まず,市民利用の状況についてでありますが,ここ数年,把握している年間利用者数は,おおむね3万人から4万人であります。山菜とりの入林者を加えるとかなりの数に上ると,そのように考えております。  次に,具体的な事業展開についてでありますが,冬季を除きまして,毎週日曜日の午後,森の観察会を実施しておりますし,陶芸教室も年7回開催しております。また,散策路,自然観察の森に加えまして,ふれあいセンター,木工館などの施設も多くの方に利用していただいております。特に,バーベキューコーナーは,気候のよい休日には多くの市民でにぎわっております。 ◆細川正人 委員  今,お伺いをいたしましたところ,3万から4万人ぐらいの利用ということでございます。ガイドマップもいただいていたのですけれども,PRという面ではどうだったのかなという気もいたしておりまして,森林レクリエーションというのでしょうか,そういった気持ちを持っておられる方が多いと思うのですね。  例えば,野幌森林公園がありますけれども,そことまた違った形の山があるわけですから,市民の多くの方々に利用していただくということが,地元の方々の熱い思いにもつながっていくのかなという気がするわけです。利用促進に当たっての今後の取り組みについて,お伺いさせていただきたいと思います。  それから,利用区域を見ますと,今カラマツをまだ育てている部分がありまして,その部分を今後どうするのかという問題があると思うのですけれども,市民の方が利用できる場を広げていく,そういった展開をされていく可能性があるのかどうかということについても,あわせてお伺いさせていただきます。 ◎藤沢 緑の保全担当部長  まず,利用促進についてでありますが,平成15年度から,夏だけでなく,冬季利用として,かんじきを履いて冬の森を散歩する冬の観察会を試行的に実施しております。今後は,利用者の動向や市民ニーズの把握に努めるとともに,創意工夫を加えながら一層の利用促進を図ってまいりたいと,そのように考えております。  次に,市民利用区域の拡大についてでありますが,現在,白旗山の樹種の70%を占めるカラマツ人工林は,今後,暫時間伐等の作業を続けていくわけですが,そうした中で,時間をかけて針葉樹と広葉樹の混合した複層林へ転換をしていくことになります。したがいまして,今すぐ拡大ということにはなりませんけれども,複層林の転換が進みまして,利用者の安全を確保できるところから利用区域の拡大を進めていけるのではないかと,そのように考えております。 ◆細川正人 委員  ぜひとも,利用促進を進めていただきたい。  今お話がありました冬の観察会ということで,実は,バードウオッチングで鳥を探すのに一番いいのは冬の間,葉っぱが落ちているときが一番探しやすいのですね。ただ,雪があるものですから,なかなか入っていけないということがあるのですけれども,そういった面で,例えば,冬にバードウオッチングするということも検討の中に入れていただいて,市民の利用拡大ができるような形で検討していただきたいということを要望させていただくのが1点。  それから,一番最初に申し上げましたけれども,白旗山には,地元の多くの方々が営林事業ということでかかわってきたのかなという気がいたします。今回,基本基金が廃止をされたということで一般会計へ移って,昭和59年に,整備を進めていこうということで,札幌市の森林組合の方々とも手を携えて,この森を育てていくということでこれまで取り組んでこられたと思うのですけれども,都市環境林として,今後も変わることなく,この森をしっかりと育てていっていただきますようにお願い申し上げまして,質問を終わります。 ◆三浦英三 委員  私からは,道路緑化推進計画についてお尋ねいたします。
     街路樹は,都市に美観と潤いをもたらすとともに,道路利用の快適性を増進し,周辺環境の保全や改善に資するなど,緑豊かな都市環境の形成に欠くことができないものと,このように言われております。また,北国の風土にふさわしい質の高い道路景観の創出を図っていくことは,大いに進めるべきであると,このように考えるわけであります。  平成11年に策定されました札幌市緑の基本計画は,おおむね2020年を目標年次とする長期計画であります。その計画の中の推進プログラムの一つに,道路緑化の推進というのがあります。この道路緑化の推進の具体的な施策の中に,道路緑化推進計画の策定というのが掲げられております。道路の構造や沿道の土地利用,さらには地域特性を踏まえながら,主要幹線道路から生活道路に至る段階的な区分に応じた道路緑化推進と位置づけられまして,新規植栽や既存樹の育成管理に反映をさせていくのだと,このように言われています。  この道路緑化推進計画は,道路緑化を推進するためのマスタープランでありまして,聞くところによりますと,平成13年度より作成を行っていると伺っております。  そこで,質問ですけれども,1点目に,この道路緑化推進計画の概要についてお伺いをいたします。  2点目に,この計画の進捗状況について伺いたいと思います。 ◎藤沢 緑の保全担当部長  1点目の道路緑化推進計画の概要についてでありますが,幹線道路の街路樹配植プラン,街路樹の植栽基準,街路樹特性リスト,街路樹維持管理マニュアルの四つの柱で構成しております。  街路樹配植プランは,幹線道路の今後の補植等を考慮いたしまして,路線ごとの統一性を確保するために望ましい樹種を選定するものであります。街路樹の植栽基準は,今後,開発行為等により道路整備を行う場合の指針とするために作成するものであります。また,街路樹維持管理マニュアルは,一部街路樹において過剰な剪定が見受けられることから,昭和59年に策定した街路樹管理方針をベースとした剪定基準の見直しを行うものであります。  次に,2点目の計画策定の進捗状況でありますが,街路樹の植栽や管理状況の基礎調査を平成13年度から始めまして,15年度でおのおのの案の作成を終える予定であります。 ◆三浦英三 委員  今,部長から,道路緑化推進計画の中で四つの構成体系というのが示されましたけれども,その構成の柱の1番目に示されました幹線道路の街路樹配植プランは,路線ごとに望ましい樹種の選定を行うということであります。  再質問ですけれども,この幹線道路の街路樹配植プランに基づき,どの路線をどのような樹種に統一していこうとしているのか,具体的な例があれば示していただきたいと思います。  さらに,別のもう一つの柱であります街路樹維持管理マニュアルは,現在の街路樹管理方針をベースとしまして,剪定基準の見直しを行うということでありますけれども,一方で,信号機とか道路標識が見えづらくなるといった交通安全上の課題や,落ち葉等の苦情の問題等々もあると思います。  そこで,再質問の2点目ですけれども,この街路樹維持管理マニュアルの内容について,具体的にお示しいただきたいと思います。  3点目には,今後のこのマニュアルの取り扱いをどうしていくのか,伺いたいと思います。 ◎藤沢 緑の保全担当部長  1点目の具体的な事例についてお答えいたします。  例えば,下手稲通は,一般的に風当たりには強い樹種とされておりますシダレヤナギが植栽されておりますが,土質の問題や地下水位が高いといったこと,また強い風の通り道であることなどの悪条件が重なりまして,たびたび倒れてしまう路線の一つであります。そこで,このような環境にも耐えることと,区境で景観にアクセントをつけるために,補植に際しましては,西区方面はナナカマド,手稲区方面にはイチョウに植えかえを進めているところであります。  2点目の街路樹維持管理マニュアルの内容についてでありますが,景観に配慮し,自然の樹形を生かしながら,成長期に応じた育成管理を行っていくためのものであり,管理上の留意点や剪定,支柱管理等をマニュアル化したものであります。  具体的には,植栽後5年程度,5年から15年程度,20年以上といった各ステージの生育に応じた剪定方法を定めております。また,信号機や標識類の見通し確保,道路上の電線類との調和等に対応する基準を明確化することによりまして,過剰な剪定を避けることを目指しております。  3点目の今後のマニュアルの取り扱いについてでありますが,交通安全上の問題や落ち葉等の苦情の対応など,現場レベルにおいてはさまざまな課題があることから,16年度からこのマニュアルを試行いたしまして,本格実施を目指していきたいと考えております。 ◆三浦英三 委員  今,16年度からこのマニュアルに基づいて試行していきたいというお話でした。  最後に,要望を述べさせていただきたいと思います。  景観に配慮し,街路樹の自然の樹形を生かして緑のボリュームアップを図っていくということは,樹木の健全な育成を確保する意味で必要なことであると思うわけです。ですけれども,交通管理者とか,また地元の住民とも協議をして,きちっと理解を得ていくということも非常に大事な要素ではないかなというふうに思います。また,幹線道路の樹種の選定に対しても,きちっと地元や関係各所の方と協議し,理解をしていただくことが大事だと思いますので,この点を十二分に踏まえて,今後,実施を図っていただきたいということを要望いたしまして,質問を終わりたいと思います。 ◆恩村一郎 委員  私の方から,先日の代表質問において,観光客の誘致施策とモエレ沼公園の活用についてお尋ねしたところなのですけれども,それに関連して数点お伺いしたいというふうに思います。  ちょうどこの委員会室からも姿が見えているのですけれども,20年余りかけましたが,モエレ沼公園は,モエレ山と中央噴水がこの秋に完成を見まして,全面完成ということになります。札幌市民の認知度はまだまだ低いのかなと思うのですが,むしろ道外の方たちはこの公園の完成に非常に強い関心を持っていらっしゃる方が多くて,昨年,ガラスのピラミッドがオープンしたこともあって,徐々にですけれども,訪れる方もふえているというふうに伺っております。  ただ,残念なことに,モエレ沼公園への公共交通のアクセスは,現在,2系統のバス路線のみです。バス停も公園の主要施設から遠いために,現状は利用者にとって大変不便なものになっております。実際にバス停から歩いてみますと,距離にして大体七,八百メーターですか,途中の橋も,季節によって風が強いということで,お年寄りですとか体の不自由な方にとっては大変行きづらいところだなと,そんな印象を覚えております。  また,モエレ沼公園というのは,全部で189ヘクタールもの広大な面積を抱えておりまして,公園全体がイサム・ノグチの芸術作品という他に類を見ないものであります。その広大なスケールからすると,来られた方たちにとっては,中を歩くのも,元気な方はいいわけなのですけれども,体の不自由な方などにとっては,せっかく作品を見に来られても,なかなか思うに任せないといったような状況かと思います。  そこで,1点目の質問なのですけれども,まず公共交通のアクセスについて,公園内にバス停の新設や増便といった,具体的に何らかの検討がなされているのか,お伺いしたいというふうに思います。  それと同時に,この広い公園の中を移動する手段について,どのような対応を行っているのか。  合わせて2点,お伺いしたいと思います。 ◎松宮 緑化推進部長  モエレ沼公園について,2点のご質問にお答えいたしたいと思います。  まず,公共交通のアクセスのご質問でございます。  公園内にバス停の新設,また増便についてということでございますが,これまでも,継続的に路線を運行しております市交通局と協議を行ってきておりますが,残念ながら,現時点では乗客の需要が見込めないということで,これらの要望については実現に至っていないのが実情でございます。  しかし,委員のお話にもございましたとおり,昨年7月にガラスのピラミッドがオープンいたしました。また,16年度中には中央噴水とモエレ山の工事が竣工いたしますので,モエレ沼公園が全面完成に至るという運びになります。  このような状況でございますので,公園といたしましても,利用者の皆様の積極的な誘致を図るために,バス事業者に対して,利便性の向上について強く働きかけてまいりたいと考えてございます。  また,2点目のご質問,園内の移動手段についてでございますが,現在,お年寄りや体の不自由な方々に対しましては,安全に運転できます福祉用電動カートを準備してございます。これは無料で貸し出しを行っています。もちろん,車いすもございます。また,一般の方々につきましては,自転車の貸し出しを行っております。こっちの方は有料でございますが,大変好評をいただいておりまして,現在,自転車台数をふやすことも検討いたしているところでございます。 ◆恩村一郎 委員  ただいまのお話で,バス路線に関しては,今度,市バスから中央バスの方に移管になります。そういった意味で,逆にいろいろ交渉が大変かなと思うのですね。ただ,実際にそこまでバスが来ないと,逆に,そこまで行こうと思う方たちもなかなかふえてこないという現実もあろうかと思います。やはり,足の確保をきちっとしてやること,それによってこの公園の価値をより一層高めていくことが必要だろうというふうに思いますので,中央バスさん等ともその辺のことをしっかりと話し合って,皆さんが来やすいような態勢をとっていただかないとだめかなと思います。  それと,公園の中に関して,今,電動カート云々ということもありましたし,それから自転車のお話もございました。ただ,この公園全体が一つの作品だとするならば,例えば,雨天対策ということも必要ではないのかなと思うのですね。雨が降っても中をきちっと見て回れるような対策,また,短時間でもいいから,とにかくこの公園を見ていきたいという方も中にはいらっしゃると思います。そういった方たちに対する対応といったものも必要かと思います。  先ほど,バスの話をしましたけれども,アクセス云々ということからいったときに,通常の路線バスでは,はっきり言って,余り魅力は感じないと思います。ある意味では,ラッピングカーみたいな,そういった格好のデザイン的な工夫といったものも必要なのかなと,そんなふうにも思うわけなのですが,いろんな手法があろうかと思います。いずれにしても,ここが札幌市にとっての一つの観光資源になるということであれば,それに対してのいろんな手を打っていかなければいけないのだろうと思います。  それと,この公園は非常に広いということと,全体がイサム・ノグチの作品であるということ,その点を含めて考えた場合に,初めて公園を訪れた人に対して,園内の施設を案内したり作品の解説をするといった,細やかな対応ができるガイドがいた方が本当はいいのではないのかなというふうに思うわけなのです。作品のところにいろいろ解説が書いてあることも必要と思いますけれども,こういった仕事というのは,ある意味で,ボランティア的な方をお願いしてやるには最適ではないかと思うのですが,その辺についてのご見解を1点お伺いしたいと思います。 ◎松宮 緑化推進部長  モエレ沼公園についての案内といいますか,ガイドボランティアの設置についてのご質問でございます。  現在,来園者の方々につきましては,まず入り口のところに総合案内板というものを設けてございます。また,園内の要所要所に案内標識も設置してございます。さらに,リーフレットでございますが,園内のマップを入り口の駐車場の詰所あるいはガラスのピラミッドの中の案内所に置いてございますので,こういったものをご利用いただいているところでございます。  また,ガイドということでございますが,イサム・ノグチの作品そのものの紹介につきましては,ガラスのピラミッドの3階にイサム・ノグチギャラリーを設けていまして,先生のいろんな作品を紹介するコーナーを設けてございます。  ご指摘のとおり,細やかな説明ができるガイドの配置も必要と考えてございます。そのためには,ガイドボランティアと申しますか,イサム・ノグチの作品に造詣の深い方,あるいはモエレ沼公園に非常に愛着を持っていただいている方,こういった市民の方々からボランティアを募り,ガイドとして協力いただきたいと思ってございますが,まず16年度につきましては,ここを管理しています公園緑化協会の職員が実際にガイドを行っていまして,来園者の方々の案内のニーズあるいは方法についていろいろ研究・検討してまいりたいと,このように考えてございます。 ◆恩村一郎 委員  ぜひそういう格好でいろいろ協議を進めていっていただきたいと思います。  地方の都市に行っても,例えば,いろんな城下町などに行ったときも,お城などの解説をしてくれるボランティアの方がいらっしゃったりします。正直言って,非常にありがたいなと思うのですね。全然知識がなくても,いろんな知識をそこで教えていただける,大変ありがたいことだと思います。  イサム・ノグチのマスタープランによってつくられたこの公園は,国際観光都市を目指す札幌市にとっては大変貴重な財産であると思います。せんだっての代質のご回答でも,芸術的な価値からも有力な観光資源であるということ,また,札幌の新しい顔であるといったお答えもいただいております。  四季を問わず園内を巡回できる,環境に優しい,先ほど,電動カートと言われましたけれども,ある一定の人数が乗れるような電気バスみたいなものが運行されたり,さらにボランティアも非常にいいですし,最近では,携帯電話を使っての観光情報といいますか,作品の案内などをするシステムもつくられつつあるというふうに聞いておりますので,いろんな方策をぜひご検討いただきたいなと思います。  いずれにしても,この公園を訪れた人たちに対して,これが一つの札幌の新しい顔といいますか,観光資源であるとするならば,札幌市が,きちっとしたおもてなしの心で迎えてあげることが必要だと思いますし,きめ細やかな対応をぜひとも進めていただきたい,そのように思います。  そんな意味で,最後に,今度できます観光文化局ともあわせて所管されます小澤助役の方に,その辺のご決意のほどを伺って,質問を終わりたいと思います。 ◎小澤 助役  代表質問でもお答えしましたように,本当に大変魅力のある施設でございますので,今,委員からいろいろございましたけれども,確かに170ヘクタールぐらいの広大な面積がありますから,園内の移動にはどういう手段がいいのか。百合が原公園の中には電気の電車が入っていますが,あれは今ほとんど利用されていませんし,どんな方法がいいのか,移動手段については検討させていただきたいと思います。  いずれにしても,観光施設としては立派なものであり,ポスターにも使わせていただいておりますので,売り出していきたいと思っております。 ◆坂ひろみ 委員  私は,豊平公園の樹林管理計画について質問いたします。  緑豊かな公園として市民に親しまれてきた豊平公園ですが,開園後20年以上が経過し,老木が目立ったり,公園全体が暗くなるなどしてきたため,地域住民からさまざまな声が市に寄せられていました。そこで,市は,豊平公園の樹林管理計画を2004年3月までに策定することとしました。市は,樹木の維持や伐採についての管理計画に市民の意見を反映させるため,昨年10月からことし2月までに3回のワークショップを開催しました。市が管理する公園で,樹木のあり方について市民の意見を聞くのは初めてのことです。  豊平公園は,林業試験場だった跡地を1977年に開園しましたが,林業試験場にあった樹木の一部を生かしたため,樹木の密度が濃く,樹木全体の7割に生育不足や病気の兆候が見られ,毎年,倒壊の危険がある木の伐採を繰り返してきました。しかし,公園利用者や地域住民の声や要望も千差万別なため,適切な管理がおくれてきたことも背景にあると思われます。  私も,一豊平区民としてワークショップに参加をさせていただいておりますが,参加している市民の意見が当初から明確に分かれていたため,ワークショップの中でテーマ別に話し合いを進めても,ゾーン別に現地を見ても,結局,次のワークショップのときには,切る・切らないで話が戻ってしまうのです。樹林管理計画といっても,緑イコール公園ですから,豊平公園全体の緑をどういうイメージでとらえるかという共通のイメージを持った上で,個別のゾーンを具体的にどうしていくのかといった議論に進むべきではなかったでしょうか。  公園の目的を明確にし,樹林管理計画の策定に向けて,参加者が共有できる目的と方針を立てることと,相反する意見交換の中で,いかに議論を深めて共通の認識を生み出していくのか,そのプロセスがワークショップに欠けていたのではないかと思うのです。  そこで,1点目の質問です。  9月の検討会から約6カ月という期間の中で,3回のワークショップをどのように展開し,樹林管理計画の策定につなげようとしていたのか。また,実際にワークショップを終えてみて,どのような総括をされておられるのか,伺います。  2点目は,昨年12月に豊平公園内の温水プール横に植えられているポプラ6本が剪定,アカマツ2本が伐採されたことについてです。  ポプラに関しては,地域住民や公園利用者から,切り過ぎではとの苦情や,剪定や伐採に疑問の声が寄せられましたが,この件についてのご認識とお考えを伺います。 ◎松宮 緑化推進部長  豊平公園の樹林管理計画についてのお尋ねにお答えいたします。  1点目の今年度のワークショップの進め方についてでございますが,当初予定では,市民意見の集約のためのワークショップと各専門分野の有識者から成る検討会,これを交互に実施いたしまして,幅広い視点から専門的に検討を図り,15年度中に樹林管理計画の策定を目指しておりました。  これまでの話し合いを通しまして,さまざまな意見が多数出されてまいりましたが,計画のテーマ,コンセプト,メニューについては,皆様方の共通の理解を持つことができたということで,2月28日に開催いたしました第3回のワークショップにおきまして,樹林管理計画の基本方針ということで取りまとめを行っております。これをもとに,16年度につきましては,具体的な樹林管理計画の策定に向けて,さらに継続してワークショップを開催し,取りまとめに向けて努力してまいりたいと,このように考えているところでございます。  2点目の昨年12月のポプラの剪定についてでございますが,剪定したポプラは改良ポプラという品種でございまして,萌芽再生力が極めて強く,数年で枝葉が伸びまして再び葉が生い茂ると,こういう樹種でございますので,強剪定を行ったものでございます。  しかしながら,現在,まさに樹林管理計画のあり方を考えるワークショップ開催中の作業でございましたので,さらに慎重な対応が必要であったと考えているところでございます。 ◆坂ひろみ 委員  計画に関しましては,テーマ,コンセプトに共通の理解を得られて,基本方針を取りまとめたというようなご答弁でございましたが,確かにコンサルタントの提案するテーマやコンセプトは,とてもよくまとまっていたと思いますけれども,抽象的なイメージや表現で,この案についてどうかと聞かれても,特段反対の声はなく,しかし,具体性に欠けているため,ワークショップの回数を重ねても,根底にある問題解決の糸口が何ら見えてこない。要するに,どこの木を切るか切らないかという議論が不足していたと思います。それは,ただ単に切る・切らないという問題ではなく,野鳥を含めた自然の生態系にかかわることであり,また,公園の近くに住む住民の生活にかかわることでもあるわけです。  今ある自然をどのような形で将来に残し,私たち人と自然がどう共存していくべきか,そのために何を優先していくことが必要かという議論を,さまざまな立場の市民と行政が一緒に進めることが,計画を策定するに当たり,このワークショップに求められていた最も重要なことだと私は考えています。  それから,ポプラの剪定につきましては,私も実際に公園に行って見てまいりましたが,やはり電柱が6本立っているような殺伐とした風景に,違和感を感じました。伐採と剪定の必要性については,今,答弁にありましたように,安全面からもやむを得なかったと私も認識しておりますが,ワークショップの中で,先ほどご答弁にもありましたけれども,公園の緑をどうするか,まさに今,検討している最中なのですから,剪定前の11月29日のワークショップのときに,一言報告があってしかるべきだと私は思いますし,同様に,地域住民や公園,プールを利用される市民への周知も大切だと思います。  伐採や剪定については,その時々の程度にもよりますが,行政と市民の間に信頼関係を築くためには,市民の理解と協力を得ることが重要ですので,今後は一層きめ細やかな対応を求めておきます。  そこで,再質問です。1点目は,検討会についてです。  検討会は,ワークショップでの議論をさらに専門的,かつ幅広い視点から検討し,現実的な緑の将来計画に具現化していくための組織であり,メンバーは,各種専門家と地域の代表の方々で構成されているとのことでしたので,私は,2月3日の第2回検討会を傍聴させていただきました。  そこで,まず,検討会の構成メンバーの半数が町内会の会長さんであることに疑問を感じたことと,検討会での議論がワークショップの議論よりも後退していることに驚きました。検討委員個々の意見を批判するわけではありませんが,明らかに意見が偏り,幅広い視点で総合的に判断,議論がされているとは思えなかったのは,私だけではなかったはずです。  そこで,質問ですが,検討会の構成メンバーはどのように選考されたのか。また,公募の市民委員を入れることについて検討されたのかどうか,伺います。  2点目は,ワークショップの今後のあり方についてです。  市は当初,2003年度中に市民の意見を集約し,2004年度から樹木の伐採や保全に着手する予定でしたが,ワークショップに参加した市民との合意形成が十分にとれなかったとし,新年度も継続してワークショップを開催することとしました。今後は,具体的にどのように進め,いつごろをめどに樹林管理計画を策定するおつもりか,伺います。 ◎松宮 緑化推進部長  2点のお尋ねでございます。  1点目は,検討委員の選考の方法ということでございます。  検討会は,先ほども申し述べましたとおり,ワークショップでの市民の皆様の議論をフォローしながら,さらに専門的かつ幅広い視点から,具体的な豊平公園の樹林管理計画を検討するために設置したものでございます。したがいまして,検討委員の選考につきましては,公募によらず,環境,森林,野鳥,公園の各専門分野から有識者の方を,また,豊平公園の歴史や環境の変化などについて熟知されている,隣接する町内会の会長の方々を選考したものでございます。  それから,2点目の今後のワークショップの進め方についてでございます。  新年度の作業工程につきましては,樹林管理計画により具体性を持たせるため,6月上旬から,市民の皆様に参加していただいて,樹林マップの作成に取り組みたいと考えてございます。  この樹林マップは,専門家のアドバイスをいただきながら,地図上に樹木の位置や状態などを記入して作成するものでございまして,計画の基礎情報として活用すると同時に,市民の皆さんと実際に樹木の状態を確認し合うことを目的としてございます。その後,数回のワークショップ並びに検討会を経まして,10月には樹林管理の指針となる豊平公園樹林管理計画の策定を予定しているところでございます。 ◆坂ひろみ 委員  検討委員の選考につきましての経緯を今お話しいただいたわけなのですけれども,検討委員につきましては,学識・有識経験者4名と近隣の町内会長さん4名の合計8名で,全員男性というのは,やはり問題があることをご指摘させていただきます。日常的に公園を利用されている方や公園に興味・関心がある人の中から,男女の比率や年齢別構成も十分検討した上で選考するべきです。今,いろいろな部局で市民会議が開催され,市民参加の街づくりが始まっています。ぜひ次回は,公募の市民委員の枠をとってくださるよう強く求めておきます。  それから,2000年度には,豊平区の公園を調査するということで,「そうだ,公園へ行こう!」という調査を,緑化推進部の方で行われております。この中で,多くの人に喜んでもらえるような公園の使われ方を議論していく必要がある,そのためにも従来のスタイルから抜け出して,話し合いの仕方を工夫したり,幅広い参加者が集まるような参加のチャンネルをたくさん用意していかなければならないと考えていますというふうに,公園計画課の方から,行政からのコメントということで載っていました。  それから,札幌市では,昨日,政令指定都市で初めて,市内の公園2,600カ所の情報をインターネットで検索,紹介する公園検索システムの運用を始めました。市民にとって,公園や緑がより身近な集いの場となるよう,今後も引き続きこうした取り組みをしていってほしいと思っています。  最後に,市が管理する公園の樹林のあり方について,市民の意見を取り入れるのは初めてのことですから,今回,行政側もいろいろ苦慮しながら進めてこられたと思います。参加する市民も,自分と違うさまざまな立場のいろいろな意見があることがわかりました。3回のワークショップは,予定どおりには進みませんでしたが,行政と市民が自分たちの公園のあり方を一緒に考え歩き出した第一歩です。  コンサルタントの方が話されていた,ワークショップは生き物ですという言葉が印象的でした。時にはぶつかり合いながら意見を交わし,ともに汗をかきながら一緒に活動する中で,連帯感が生まれます。樹林管理計画を策定した後も,市民参加で公園を維持管理していけるよう,今後のワークショップに大きな期待を寄せまして,私の質問を終わります。 ◆近藤和雄 委員  私から,大きく二つに絞りまして,屋上緑化についてと大通公園花壇の市民ボランティアについて質問をいたします。  まず,屋上緑化についてでございますけれども,21世紀にふさわしい緑豊かな札幌市を実現するために,私は,民有地や公共施設の緑化,特に屋上を活用した緑化を大いに注目していきたいなと願っております。  最近,ヒートアイランド現象や地球温暖化,さらにはCO2の排出削減という活字が,環境のことについて新聞紙上に載らない日は一日としてないのでないかと思うぐらい,環境に優しい地球ということが載っているわけですけれども,私どもが営む人間社会や経済活動によって起こる人工的な側面あるいは影響によって,大都市の気温が大変高くなってきているということが,いろんなところから指摘をされております。  気象庁が発表いたしました都市部の8月の平均気温を調べてみました。札幌から福岡まで,同一地点の100年間の傾向として,思ったとおり明らかに上昇しております。上昇幅は,おおむね3度Cから3.5度Cということでありました。今後も夏の平均気温がさらに上昇していくことは確実でありますので,例えば札幌市に絞ってみますと,現在,8月の平均気温は23.5度Cに対して,100年後の2100年には27度C前後に上がってしまうという予想を立てているわけであります。  東京都では,ヒートアイランド現象の緩和を目的に,2000年12月に条例が改正されております。新築される敷地面積1,000平米以上のビルなどに対して,屋上面積の2割以上の緑化を義務づけております。また,公共施設については,敷地面積の基準を250平方メートル以上に強化して,率先して屋上緑化に努めるように求めていると伺っております。  屋上緑化には,ヒートアイランド現象の緩和や,潤い,安らぎの提供といった心理的な効果のほかにも,大気の浄化,雨水の流出緩和によって都市型洪水の抑制,騒音を低減する,あるいは夏の断熱,太陽からの高温を守っていく,冬の保温といった省エネルギー効果,酸性雨や紫外線などによる防水層などの劣化防止や,建物の膨張・収縮による劣化の軽減といった建物を保護するという効果もあると伺っております。また,屋上緑化は,生物の生息,それから生育基盤確保などの都市における生態系の保全効果も期待できるのではないかと考えます。  そこで,質問ですが,積雪寒冷地である本市において,これまで,屋上緑化推進のための施策展開は余り見られなかったのでないかと私は思っております。16年度予算では,民有地緑化推進費として,屋上緑化技術の検討が掲げられております。大変いいことだなと思って,ぜひとも推進をお願いしたいと思っているのですが,まずその具体的内容についてお伺いいたします。  また,2点目といたしまして,今後,予算計上によって調査・研究なさると思うのですけれども,それをどのように生かしていくのかを質問いたします。 ◎藤沢 緑の保全担当部長  事業の具体的内容とその成果の活用についてお答えいたします。  従来,本市では,建物敷地内の緑化は,敷地内の空地を中心に行われてきておりますが,緑化可能な空地に限りがある都市の中心部におきましては,緑の絶対量を確保するためには,屋上などの緑化を進めていくことも極めて重要であると考えております。また,委員ご指摘のとおり,屋上緑化には雨水の流出緩和や省エネルギーといった環境面での効果も期待できます。  そこで,本市の気候条件に適合した植栽基盤の造成,樹種等の選定,管理手法等の検討を行うために,厚別区役所の屋上を緑化し,調査・検討を行おうとするものであります。また,あわせて,道内における民間施設の屋上緑化事例の調査・検討を予定しております。これらの成果を踏まえまして,民間施設や公共施設における屋上緑化の普及策を検討してまいりたいと,そのように考えております。 ◆近藤和雄 委員  屋上緑化への関心でございますけれども,東京都の義務化によって,ここ数年,急激に高まってきております。屋上に土を入れますので,軽い土壌の開発,ユニット化された資材,屋上緑化技術の開発もどんどん進んでいると伺っております。そして,施工管理のノウハウも蓄積されつつ,一方で,技術的な課題,あるいはコストの問題,効果の検証の問題も残されていると伺っております。  また,一方では,屋上緑化は,園芸を職業となさっている,造園業を営んでいる,あるいは建設業を営んでいる方たちにとっても,大変関心をお持ちではないかと私は推察しているわけです。  それで,年間積雪量平均5メートルという,積雪寒冷地であります本市にふさわしい屋上緑化の調査・研究を,ぜひとも進めていただきたいなと願うものであります。  しかし,屋上緑化を推進するためには,技術的な問題を解決したとしても,建物所有者にとって何らかのメリットや支援策がなければ,なかなか普及しないのではないかと考えるわけであります。
     そこで,質問ですが,屋上緑化を進めるための支援策はどんなお考えで進めていくのか,お伺いいたします。 ◎藤沢 緑の保全担当部長  支援策に対する考え方についてでありますが,委員ご指摘のとおり,屋上緑化を推進するためには,何らかのインセンティブが働くことが必要だと考えております。したがいまして,どのような支援が有効であるのか,あるいはどのような支援ができるのか,今後検討してまいりたいと考えております。 ◆近藤和雄 委員  要望ですけれども,屋上緑化の普及を経済的側面から見ますと,全国の大都市圏で緑化の動きが進めば,関連市場は,年間約1,000億円市場になるのではないかと私は予想しております。  本市においても,環境面の効果に加えまして,緑を30%ふやすとか,そういうことも考えますと,園芸,造園,あるいは建設業の振興,雇用対策,そして景気対策の面からも積極的に調査・検討を進めて,ぜひともその普及に努めていただきたいなと思います。また,屋上緑化を普及させるためにも,本市独自の助成,融資制度を創設して,充実した形で進めていただければということで,以上2点を要望いたします。  続きまして,大通公園花壇における市民ボランティアについて質問をいたします。  私は,昨年5月から環境消防委員長の大役をいただきまして,おかげさまで,審査委員の1人として大通花壇コンクールに参加いたしました。非常に楽しい時間と申しますか,50カ所ですので,2時間ほどかけまして花壇を一つ一つ回って,その後,それぞれの委員の皆様と審査をするのですけれども,2日間とも大変お天気がよくて,札幌市民の皆さんはもちろんですが,観光で札幌を訪ねてこられた方や外国の方も,非常に美しい花壇を見まして,笑顔で記念写真を撮っていたのが大変印象的で,札幌市はいいことをしているなと思っております。  そこでは,造園とか,花卉業者のボランティア組織であります札幌市花壇推進組合の50社の方たちのご協力によって,大部分の花苗などの材料を丹念に,本当に手間暇かけて,人・物・金を注入して提供していただいて,あの美しい大通花壇が成り立っているのだなということを知りました。さらには,50年の歴史があることも知って,私も驚いて,感動して,感動和雄というわけでないのですけれども,そのような感じもいたしました。企業によってのスポンサー花壇も,大通公園の景観を支えていることを知りました。  しかし,その一方では,ご承知のとおり,昨今は不況をなかなか脱出できないということもありまして,大通1丁目から8丁目まで花壇をきちっとなさっているのですけれども,それを担っているスポンサー間で格差が見受けられまして,力のあるところは非常にすばらしいできばえでございました。そういうことで,スポンサー離れも進んでいるということを伺っております。  そこで,質問でございますけれども,打開策として,大通花壇コンクールの審査の際に,市民の皆様の力をかりての花壇づくりを私の方でご提案いたしました。具体的にどのような取り組みがなされているか,お伺いをいたします。 ◎松宮 緑化推進部長  私も,昨年,委員とご一緒に,大通花壇コンクールの審査員を務めさせていただきました。その際に,委員からご提案のございました市民参加による花壇づくりということでございますが,ことしから早速進めてまいりたいと考えてございます。  具体的には,大通公園の管理を委託しております公園緑化協会が,既に広報さっぽろ3月号に,市民ボランティアの募集について掲載をしたところでございます。西3丁目と4丁目の歩道沿いの花壇4カ所で,春と夏の花植えを行う予定でございます。新しい試みでございますので,ことしにつきましては,花植えのみを考えているところでございますが,今後は,市民の皆さんから花壇のデザインなどのアイデアや維持管理につきましてもお任せすることができないか,このようなことも検討してまいりたいと考えてございます。  また,このほかにも,去年からお願いしているところでございますが,小学生による西1丁目と2丁目の花壇の花植えにつきましても,ことし,引き続き行う予定でございます。 ◆近藤和雄 委員  もう1点質問ですけれども,管理委託先の公園緑化協会の新たな取り組みといたしまして,市民ボランティアの方たちを大いに活用して,今後進めていくということがよくわかりまして,理解をいたしました。  大通公園に限らず,その他の公園につきましても,このような取り組みをしていただくという考えについて,どのような状況にあるのか,今後の事業展開も含めて,再度お伺いをいたしたいと思います。 ◎松宮 緑化推進部長  他の公園における市民ボランティアの活動状況についてのお尋ねでございます。  例えば,前田森林公園におきましては,花壇の管理等が行われてございます。また,平岡公園につきましては,公園内の自然を素材とした環境教育が実施されるなど,多くの公園で市民の皆様にご協力をいただいているところでございます。  また,このような大きな公園を管理している公園緑化協会の方では,ボランティア登録というものを行っています。この登録者数も年々ふえているところでございまして,今後は,さまざまな公園で多くの市民の方々にご協力をいただけるよう,引き続き努力してまいりたいと考えてございます。 ◆近藤和雄 委員  最後は,要望で終わります。  花壇の推進組合,さらには市民の皆様のボランティアによりまして大通公園が支えられているということ,かつ,他の公園についてもそれがどんどんいい方向に波及していることをよく理解しました。今後,このように,公園がいろんな方たちによって支えられる方策をより積極的に進められることを要望いたしまして,質問を終わります。 ◆青山浪子 委員  私は,質問に入る前に,このたびの人事におきまして北村園長が退職するということでございますので,一言お礼を申し上げます。ありがとうございました。  そしてまた,私の質問で,答弁が最後でございますので,どうぞよろしくお願いをいたします。  それでは,円山動物園の利用促進につきましてお尋ねをいたします。  私は,昨年の決算委員会で,旭川の旭山動物園との比較において,円山動物園もさまざまな工夫を図って多くの入園者を呼び込むよう,また修学旅行生の受け入れや,そして冬季の活性化についても提案をいたしました。また,円山動物園のイメージアップのために,トイレの設置も要望してきました。うれしいことに,来年度の動物園関連の予算では,バリアフリー対策としてトイレの設置が提案されておりました。  しかし,入園者数を見てみますと,今年度は,旭山動物園では入園者が開園以来初めて80万人を突破したとのことでした。しかも,これも初めてですが,円山動物園の65万人の入園者数を抜いて,道内一となったそうでございます。この旭山動物園の成功要因については,前にも指摘をしたとおり,展示等にさまざまな工夫を行ったことにより,また,石狩ゾーンを初め,道内から広く入園者を呼び込んだことによるものだと聞いております。  そこで,質問ですが,今,申し上げました円山動物園の入園者数が旭山動物園に逆転されたことについて,動物園側ではどのように考えているのか,その認識をお伺いいたします。  2点目は,来年度予算では,先ほどのトイレの設置のほかに,子供動物園の改修,動物病院の新築が提案されておりますが,円山動物園の利用促進を図るために,具体的な方策としてどのようなことを考えているのか,お伺いをいたします。 ◎北村 円山動物園長  ちょっとお答えしづらいのですけれども,私が園長のときに,何で逆転するのかというのが正直なところでございますが,そうも言っておられませんので。  客観的に数字を申し上げますと,このままいきますと,旭山動物園は80万人を超えそうでありますし,我が愛すべき円山動物園は65万人ちょっとぐらいかなということで結構差がありまして,ちょっとまずいなと。厳しく受けとめなければ,あすの円山はないなというふうに思っております。来年度以降も最大限頑張りまして,なるべく早目に逆転を逆転しまして,正常な姿に戻したいと思っております。  ちょっと余分な話で恐縮でございますが,旭川は小菅というのが園長をやっておりまして,私の後輩であります。一応,彼ともこの辺について話しておりまして,円山が抜かれるなということなので,彼も慰め半分でしょうけれども,いやいや,北村さん,それはちょっとの間の話ですよと。旭山動物園も,こんなにお客さんに来ていただけるとは,正直な話,思っていなかったと。冷たく言うと,お客さんは熱しやすく冷めやすいものですから,何年間この状態が続くのか,何年もたたないうちにまた逆転しますというふうに彼は言ってくれておりますが,いずれにしましても,5年よりも4年,4年よりも3年,なるべく短い期間で,頑張って,動物園を逆転の逆転の正常な姿に戻さないとだめかなというふうな決意でございます。  次に,利用促進の具体的な対策ということでございます。  今年度は,皆様もご存じのとおり,ゾウガメを特別展示しましたり,私,園長みずからがガイドしてお客さんをご案内したとか,冬は雪だるまをつくったり,いろんなことをやっていたのでございますが,これも何か言いわけになって恐縮でございますけれども,入園者増に直接結びつかなかったというところがちょっと残念なところでございます。  しかしながら,実は今年度,動物園は,自分だけでなくて,保育園の先生とか小学校の先生も含めまして,利用されている方が実際に動物園にどんなことを望んでいるのか,お考えをお聞きする動物園を考える会というのをつくっております。先般,ご提言をいただいたのですけれども,これをもとに,来年度は,今後10年間の円山動物園を見据えました活性化計画を作成いたしまして,この中で,動物園をたくさん利用していただけるような利用促進策をつくっていきたいなというふうに思っております。 ◆青山浪子 委員  ただいま,北村園長からご答弁をいただいて,厳しく受けとめてまいりたい,そして,来年度は,多くの入園者が来園してくるように最大限に努力をしてまいりたいとのことでありました。長期的な視点に立って,今後の円山動物園の利用促進の方向性を確立することが必要と思います。  しかし,来年度に限って申し上げますと,また旭山動物園ではアザラシ舎がオープンすると聞いておりますので,さらに入園者に差がつくのではないかと心配をしているところでございます。  再質問でありますが,先ほど,最大限の努力を払うというお答えでございますけれども,来年度については,円山動物園といたしまして,具体的にどういう努力を払って利用促進を図っていくのか,お伺いをいたします。 ◎北村 円山動物園長  いろいろありまして,実は新聞にも出ておりますけれども,ことし,日本の動物園で我が円山動物園が唯一北極グマの繁殖に成功しまして,きのう健康診断を兼ねまして体重をはかりましたら13キロあり,雌雄の別は雄でございました。それで,なかなかかわいい盛りでございますので,皆さんも一度動物園の方へお見えになられたらとお勧めいたします。  これも,お客さんに来ていただける大きな要素なのでございますが,そのほかに,おかげさまで,今リスザル舎がほぼ完成しております。ことしの円山動物園の目玉と申しますか,ガラス張りが最近はやりでございまして,やっぱり身近で動物を見るのが一番楽しいものですから,そういう趣旨でリスザルのドームを今つくっておりまして,この4月のゴールデンウイーク前にはオープンさせたいなというふうに思っています。それが一つでございます。  それから,動物はいるのですけれども,通るだけでは余りおもしろくないものですから,例えば,キリンとかカバとか,だれでも知っている動物の横で飼育係がえさをやってみたり,ちょっと解説してみたり,それから,危なくない範囲でもうちょっと近づけるような方法とか,今はやりの触れ合いと申しますか,そんなようなことで,一歩進んだ動物園の案内をしたいなというふうに考えております。  それから,ことしやりました園長ツアーにかわりまして,バックヤードと申しますか,表を見てもおもしろくないものですから,動物園の裏の方を見ていただくような裏側探検ツアーと申しますか,そういうものを恒常的に,月に何回かやりたいなというふうに思っております。  それから,今すぐではないですが,アメリカ等ではやっております動物のスポンサー制といいますか,自分の好きな動物のスポンサーになりたいという,わかりやすく言いますと動物園応援団といいましょうか,そういうものを視野に入れて,なるべく早目にそういうものを立ち上げたいなと思っております。  余り旭川のことを言いたくないですけれども,旭川が刺激になりまして,我が円山動物園の職員も発憤しまして,今かなり燃えておりますので,動物園職員が一丸となって,いろいろとアイデアを出しまして,お客さんが一層たくさん来てくれるように努力したいと思っておりますので,よろしくお願いいたします。 ◆青山浪子 委員  最後に,要望でございますが,3月20日,そして,きょうの新聞を私も見せていただきました。今はまだ寒いですけれども,もう少し暖かくなりましたら,地域の方々と円山動物園ツアーを組んで,ぜひとも円山動物園に行きたいというふうに思っております。  また,今は何をするにも厳しい財政状況でありますが,効率的・効果的な予算を念頭に置きまして,計画策定を進めていただくとともに,有効な対策があれば,すぐに実施に移せるように一層の努力をしていただきますように要望し,さらに,次期新園長の藤沢部長にも大いに期待をして,私の質問を終わらせていただきます。 ◆小田信孝 委員  私は,最後ですから,簡潔に1点だけ質問をさせていただきますので,よろしくお願いいたします。  前田森林公園の利用促進でございます。  私は,この公園につきましては,文化芸術振興の観点から質問したいということでお願いをしたいのですが,先日,公園のポスターの新聞広告が出ました。モエレ沼公園も出まして,我が前田森林公園も出ました。もう1カ所,南区の公園も出ましたですね。大変うれしかったです。地元としては,公園の宣伝をもっともっとやってもらいたいなというふうに,地元の皆さんは一様にそのように思っているのではないかと思います。  前田森林公園ですけれども,昭和57年から造成が始まりました。当初は,私ども議員も,みんなで木を植えに行きました。日にちを決めて,例えば,環境委員会所属の議員が全員行って植樹をしました。10年間かけて,前田森林公園を完成されたわけですけれども,ここの特徴は,何といっても600メートルのカナールであります。これがセールスポイントだと思います。平成13年度から,今度は東側で拡張工事が開始されまして,去年,パークゴルフ場が完成いたしました。今後も,この公園につきましては,バーベキュー広場とか,広大な芝生公園を利用してさまざまなイベントができるように,18年度にすべて完成するというふうに聞いております。  この前田森林公園は,イベントが結構盛んでございまして,例えば,既にもう11回行われましたていねの森音楽祭,これは手稲区役所の予算も使って,実行委員会形式で開催されているわけですけれども,札響とのジョイントで合唱が行われております。去年のこの合唱には,上田市長も参加されておられます。この音楽祭には,大体5,000名ほど集まっておられるということで,定着した,非常に強力なイベントになっているというふうに私は思っております。  去年,火星が大接近ということで非常に話題になりましたけれども,公園管理事務所などが札幌市星まつりを開催しましたところ,2日間で1万人が集まったというふうにお伺いしております。  さらに,私もかかわっているのですが,公園の中で,自分たちのつくったキルトを展示する公園キルト展。屋内でのキルト展は各地で催されておりますけれども,屋外でやるというのは,日本ではなかなか珍しいのですね。それで,もう6回目を数えておりますけれども,毎年たくさんの市民の方が見に来られております。この参加者は今,道内外,本州からも,自分の作品をぜひこの公園に展示されているキルト展に参加したいということで,道外からの参加者がふえているということで,大変いいことだなというふうに思っております。  話は戻りますけれども,ていねの森音楽祭は,特設ステージをつくるのですが,これは2日間で,音楽祭が終わると片づけてしまうのですね。せっかくつくったステージがすぐ撤去されているわけですけれども,有効利用を考えれば,この音楽祭が終わった後,違うイベントを附帯的に組み合わせて,少なくとも1週間ぐらい,例えば音楽ウイークとか音楽祭ウイークというような,名称は後で考えていただくとしても,有効利用を考えてイベントをさらに増大していけば,公園に来る方はもっともっとふえるのではないかというふうに思うのです。私は,この点につきましては,昨年も主張させていただきましたけれども,ぜひ実現させてもらいたいなと。  このような観点から,質問ですけれども,市の財政状況を考えますと,イベントの開催費用をさらに市が負担するというのは大変なことです。そこで,例えば,イベントの主催者がイベントの中でバザーを開いたり,あるいは飲み物を販売したりして,イベントの開催費用に充てるような仕組みにすれば,もっともっとイベントの拡大が期待できるのではないかと,こういうふうに考えますけれども,このような観点から,ひとつ可能性についてお伺いしたいというふうに思います。  不意打ちになりますけれども,局長,新聞に出ましたが,あれはとてもうれしかったのですよ。新聞に出た広告をどんなふうに評価しているか,反応はどうだったか。それから,大変珍しいことですから,こんなすばらしい公園があるのですよと,札幌は宝物を持っているのですという宣伝を,今後ももっとしてほしいなと思うのですけれども,今のところ,どのような結果としてまとめておられるのか,今時点での認識で結構ですから聞かせていただきたい。  あの写真は非常に美しく写っています。技術的にも,やっぱり一流の方がカメラでおさめて写真をつくっているわけですから,非常にきれいです。一つだけ難点があるのですよ。来た方が異口同音におっしゃることは,カナール。これは,特徴ある公園づくりの中の重要な位置づけですから,カナールがなかったら,前田森林公園はだめです。ただ,残念ながら,水質,アオコというのでしょうか,初めて来た方が,どうしてこんなにアオコが発生するのかということで,単純に質問が来るのですよ。ちょっと工夫をすることによって,あの公園の美しさがもっと改善できるのですけれども,その辺については,どなたでも結構ですから,ひとつこのように考えていますよと。  あのポスターは,まさに美しいです。ところが,足を運んでカナールの中をのぞき込んだら,これはちょっとということになる。リピーターがやっぱり大事なのですよ。何回も来たいと,前田森林公園に行きたい,そういうリピーターが大事なのです。そこのところを確保するためには,やっぱりカナールの水質をある程度改善していかなければだめではないかなと思うのですが,これについての見解をお伺いいたします。 ◎松宮 緑化推進部長  私から,まず,イベント時における販売行為の可能性についてお答えいたしたいと思います。  その前に,ポスターの件でございますが,私も先日,東京に出張しまして,ちょうど羽田空港駅のモノレールをおりたときにエスカレーターに乗りますが,その左手に壁がございまして,そこに今お話のポスターがでかでかと張ってございました。非常に感動を覚えたところでございます。前田森林公園のカナール,モエレのプレイマウンテンですか,それから石山緑地の写真がございまして,札幌市はこういった非常にすばらしい公園をつくり上げてきたと思いますので,今後は,その活用について,大いに私どももPRに努めてまいりたいと思っております。  そこで,お尋ねの件でございますが,公園内における販売行為つきまして,ちょっとかた苦しいお答えになって申しわけありませんけれども,都市公園条例第3条第1項に基づきまして,市長の許可が必要となります。この許可に当たって,イベントを開いた際に付随して販売行為を行う場合には,その参加者に対する便宜供与の範囲内ということで許可してございます。  ご質問における前田森林公園の事例につきましては,まさにイベントが主体でございまして,その中で参加者が売店等を利用するということでございますので,雪まつりなどと同様に,イベントに伴う販売行為として許可することは可能と考えてございます。また,それらの許可に伴い,参加者が相乗的にふえるのであれば,公園の利用促進という観点からも有益なことと考えておりますので,主催者の方から要請があれば,販売する場所やその内容について個々に協議させていただきたいと,このように考えております。 ◎中野 環境局長  発言の場をいただきましてありがとうございます。  前田森林公園のカナール,私も一昨年,緑化推進部で回りまして,初めて行きまして,非常にすばらしいカナールだなと。映画の場面を見るような,アメリカのホワイトハウスの前と何か似ているなと思いました。  今回の写真につきましても,小澤助役の配下の経済局ですばらしい写真をつくっていただきまして,私としても,公園を担当する局長として非常にうれしく思っておりますし,前田森林公園についても,藤棚を含めて,非常にいい公園でございますので,今後とも,もっともっと立派に進めていきたいと思います。  それで,先ほどカナールの話がございました。これは,ずっと以前から水質の問題がありまして,あそこは閉鎖性というか,なかなか水が回っておりませんので,今,工夫する中で何とかやっているということですが,今後の検討課題ということで引き継ぎさせていただきたいと思います。 ◆小田信孝 委員  私も,最後ですから,余り時間をとりたくないので要望にしておきます。  セールスポイントはこのカナールなのですよ。見たら,予想と違うものですから,少し工夫していただいて,水質を改善していただくと,本当にすばらしい公園なのです。広告されたことを私は本当にうれしく思っていますので,ぜひ頑張っていただきたい。  それで,再質問に移らせていただきますけれども,(発言する者あり)一つだけ再質問させてください。  先ほども,モエレ沼公園へのアクセス,バスの問題が出ていました。この前田森林公園は,今度中央バスになるのですけれども,6時台,7時台は2便あるのですが,8時台からは1便しかないのです。隣の手稲高校まで同じくバスが行っているのですけれども,ここは7時台が7便とか8時台が4便,昼間は2便ですが,午後3時台が5便,4時台が3便というふうになっていますね。前田森林公園にパークゴルフ場もつくったので,高齢者が行くのです。アクセス不足で,そこに予定どおりのお客さんが来てくれなかったら,やっぱり公園の計画,投下資産,何のためにつくったのかと。その効果から見たら,やはりアクセスというのは大事なのです。  それで,せっかくあるのですから,前田森林公園に行くまでのバスの増便か,あるいは手稲高校前の終点を延長する,これを働きかけていただけないかというふうに思うのです。イベントをやるときに情報提供すれば,お客さんがいるということですから,バス会社は考えてくれると思うのですよ。ですから,イベントの事前にバス会社にどんどん情報提供して,シャトルバスなり,臨時便を増便してくれるようにいろいろ働きかける。それ以外に,手稲高校まで行っているバスの終点延長も働きかけてはどうかなというふうに思うのですが,いずれにしても,公園利用促進のために重要だと思いますので,この点についてご答弁いただきたいと思います。 ◎松宮 緑化推進部長  イベント時における交通アクセスの充実ということでございます。  委員ご指摘のとおり,集客性を高めるということは,公園の利用促進の上でも非常に効果があると考えてございます。したがいまして,関係するバス会社に対して協力要請を行っていきたいと考えてございます。  また,イベントの情報につきましては,このたび内容を一新いたしました当緑化推進部のホームページを通じて,さまざまな方向から利用者の皆様方にも情報提供を行いまして,公園で開催されるこれらイベントを公園管理者としても側面から応援,支援していきたいと,このように考えてございます。 ◆小田信孝 委員  今,前向きの答弁が出ましたので,公園の構成そのものを考えると,やはりマイカーだけではなくて,高齢者の方も利用するわけですから,ぜひアクセスについて一生懸命取り組んでいただきますことを強く要望して,質問を終わります。 ○宮川潤 委員長  以上で,第6項 公園緑化費等の質疑を終了いたします。  以上で,本日の質疑を終了いたします。  次回の委員会ですが,あす3月24日午後1時から,消防局及び下水道局関係の質疑を行いますので,定刻までにご参集ください。  本日は,これをもちまして散会いたします。     ──────────────       散 会 午後5時37分...