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平成16年(常任)総務委員会−02月26日-記録

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  1. 札幌市議会 2004-02-26
    平成16年(常任)総務委員会−02月26日-記録


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    平成16年(常任)総務委員会−02月26日-記録平成16年(常任)総務委員会  札幌市議会総務委員会記録            平成16年2月26日(木曜日)       ────────────────────────       開 会 午後0時59分 ○山田一仁 委員長  ただいまから,総務委員会を開会いたします。  報告事項でありますが,特にございません。  なお,本日審査を行います陳情第64号につきましては,提出者から資料提出がありましたので,お手元に配付しております。  また,当該陳情については,2月25日付で105人の署名が追加され,合計署名数は9,635人となりましたので,報告いたします。  議事に入ります。  陳情第64号 スケートパーク建設に関する陳情を議題といたします。  本日は,初審査ですので,提出者から趣旨説明を受けます。  委員会を休憩いたします。     ──────────────       休 憩 午後1時       再 開 午後1時24分     ────────────── ○山田一仁 委員長  委員会を再開いたします。  質疑を行います。 ◆鈴木健雄 委員  今の陳情者お話等も聞いた中で――市として,スポーツ振興という意味から,このB3スポーツ現状認識,あるいはまた基本的な考え方について――スポーツ振興という意味からどのように考えているのか,お伺いします。
     次に,このB3スポーツ愛好者競技者人口について,市としてはどの程度と考えているのか,お伺いします。  次に,他の政令指定都市の取り組みについて,市としてどのように把握しているのか,お伺いします。 ◎北野 スポーツ部長  本市スポーツ振興におけるB3スポーツ現状認識,位置づけということについてですが,スケートボードインラインスケート,BMXなどのB3と呼ばれているスポーツは,いわゆるニュースポーツと呼ばれているものの一つで,競技としての満足度を求める愛好者のほかに,種目そのものの楽しさを求めて,自分のペースで取り組んでいる愛好者も多い,いわゆる新しい価値観を持ったスポーツ認識しております。本市では,スポーツ振興計画にも掲げているとおり,市民一人一人が生涯にわたってスポーツライフを創造するために,スポーツの活動の場を広げ,スポーツ実施率を高めていくことを目標としておりますので,B3のようなニュースポーツスポーツ振興に大きな役割を果たすものと考えております。  次に,B3スポーツ愛好者競技者現状についてですが,このスポーツ普及状況等については,極めて情報収集しづらい面があります。つまり,スポーツと意識して活動している方以外にもこういった用具を使っている方がおり,愛好者というくくりでは果たしてどの程度の人数なのか,把握しかねている現状です。  また,競技人口としては,大会参加者から推測すると――昨年7月のモエレ沼公園で開催されたB3コンテストの結果報告を見ると――その中では124名という数字が示されておりました。また,例年,中島公園インラインスケート大会が開催されており,その大会では50名から100名程度が参加している状況です。  次に,他の政令指定都市における施設整備状況についてですが,整備内容はさまざまですが,調査した範囲では,仙台市,さいたま市,千葉市,名古屋市,京都市広島市の6市においてそれぞれ1カ所ずつ設置しているという現状です。 ◆鈴木健雄 委員  ニュースポーツということで,現代の若者がこのスポーツがいい――そして,何とかこのような施設をつくってほしいということなのです。私の娘も,今は中学校3年生ですが,小学校3年生ころから,スケートボードを買ってほしい,一輪車を買ってほしいと言っておりました。道路で練習すると危ないということで見合わせたり,仕方なく買ってみたりということで――子供たちのことを考えると,体力の向上,増進という――スポーツとしてとらえれば,やはり子供たち健全育成ということにもつながっていきます。  また,インターネットで広島県の八千代町で行われた大会の様子を見てみました。どの程度規模大会であったのかはわかりませんでしたけれども,最少年齢では7歳から参加しているのです。年齢に応じて,そして幅広い年齢層大会ということで,親子でも参加できる,そして手軽なスポーツでもあるという印象を受けました。そして,青少年の健全育成という意味もあったり,スポーツ振興という意味も考えると,そういった施設をつくることによってどの程度の経費がかかるのか――費用効果等も含めて,前向きに検討してみてはどうかと思います。  そして,私はカーリングについても――平成8年だったと思いますが,教育委員会体育部に質問し,提案しましたが,それ以来,美香保公園スケート場カーリングコースを5レーンつくっていただいて,そして現在,全道大会なども開催しております。余りメジャーなスポーツではありませんけれども,年に2度ほど大会を開催しております。  つい先日も,全道から100名程度選手が集まって大会が行われました。大会は3日間にわたり――一日目にはレセプションを行い,次の日とその次の日に競技を行いましたが,本市に泊まることによって経済効果をもたらすわけです。選手の話を聞くと,札幌市はやはり交通の便がいいから集まりやすいということでした。斜里町や北見市でも大会が盛んに開催されているけれども,行くのに時間がかかって不便で,夜に交流を図ろうと思っても店も少ないし,帰りにお土産を買おうと思っても家族に買うようなものが少ない。札幌に行けば,いろいろな観光スポットもあるし,家族へのお土産も買って帰れるからいいということでした。  聞くところによると,稚内市や北見市,名寄市や妹背牛町などでは,専用カーリング場をつくって,そして,カーリングで街興しをしようと考えて取り組んでいるということです。本市の場合,これまで年間1,200万人の観光客が来ているということです。上田市長は,それを2,000万人にして経済活性化につなげていこうということです。一遍に800万人ふやすということは大変なことだと思うのですが,いろいろな戦略を立てながら,スポーツも含めて,本市観光客を誘致することにより2,000万人という目標を実現していかなければならないと思うのですが,その戦略一つにもこのスポーツはなり得るのではないかと思います。そして,全道,全国から,手軽なスポーツということで,幅広い年齢層が集まって,家族でも来て,北海道の夏のさわやかな空気の中で汗を流したりする。  来年度に観光文化局を新設すると聞いておりますけれども,市民局観光文化局,それから教育委員会と連携しながら,全庁的な立場健全育成観光経済を含めて検討してもいいのではないかということを要望して,終わります。 ◆藤川雅司 委員  一般的に普及しているスポーツではないと思いますが,鈴木委員がおっしゃったように,ある意味ではこのようなスポーツがこれから札幌の特色を出すことにつながる可能性もあるのではないかと思うのです。  そのような観点から考えると,やはり,市民に認知してもらう,幅広くみんながやっていくという中では――施設の写真を見ると,一応,一つの型があるように思うのです。そこで,今ある施設を使うことも可能ではないかと思うのです。先ほどの答弁で,中島公園インラインスケート大会を開催したということは,恐らく,公園内におけるそのような大会の開催を許可したのだと思うのですが,その点を確認します。  現在,議会でも公園利用の拡大についても議論しておりますけれども,公園の中や既存施設でも,そういった工夫によって,一定程度条件のもとに講習会などができるのではないかとも思うのです。その辺は,大会であればいいけれども,講習会はだめなのか――工夫すれば愛好家がその場所を使えるようにすることは可能ではないかと思いますが,公園使用許可など含めてどのように考えているのか,お伺いします。 ◎松宮 緑化推進部長  公園利用してB3スポーツができるのではないかということについてですが,端的に言うと,可能であると考えております。  ただ,先ほど大通公園の話が出ましたけれども,一般の公園利用者に迷惑がかからないということが前提となります。非常に激しいスポーツであると聞いておりますので,やはり危険もあるのではないかということで,事故防止の面での懸念があります。それから,各都市で1カ所程度ずつ設置されている例がありますが,騒音の面で,特に住宅市街地に隣接した公園などでは非常に問題が発生しており,この対策に苦慮しているとも聞いております。  したがって,安全利用安全管理,周囲への影響の問題,また,当然,やるからには例えば舗装された広場などの立地条件もあると思いますが,こうしたことがクリアされた中でそのような条件が整えば,例えば中島公園モエレ沼公園などの公園施設において,時間や場所を限って利用していただくことは差し支えないものと考えております。 ◆藤川雅司 委員  騒音の問題があるということですけれども,大会などは実際に行っているわけですから,毎日やるかどうかは別にしても,一定条件をつけて,いわば合法的にやれる講習会などといったことを工夫すべきではないかと考えますので,今後,検討していただきたいということを要望して,終わります。 ◆小田信孝 委員  このスポーツは,まだ余り競技人口が多くないようですから――このような特に若者が行うニュースポーツに対応した施設について,ここであればいろいろな面で安全だろうと,何とかなるという適当な場所が仮に見つかった場合に――市は,陳情者のいろいろな意見を聞いていると思いますので――建設費として,最小限施設をつくるとした場合に,どの程度費用がかかると見積もっているのか,あるいは,当然,管理が当然必要ですから,建設コスト管理するためのコストなどを考えると大体どの程度の金額になると想定しているのか,お伺いします。  次に,オリンピック種目のスノーボードのハーフパイプ競技などは,現在,若者が非常に注目しており,先日も競技会があって,第2位になった,第5位になったというニュースがありました。スキーモーグル競技にしても,本市出身の女性がオリンピックで金メダルをとるなど,従来,考えられなかったような若者によるニュースポーツが非常に脚光を浴びております。今,陳情されている競技練習場がもしできるとすれば,公認競技会への寄与というか――もしここで夏場に若い選手が鍛錬し,いろいろなわざを磨き,基礎体力をつくって冬季オリンピックの公式の競技種目などに応用できるのか――そのような選手を育てられるような基礎施設として役立つものになるのかどうかということについてはどのように考えているのか,お伺いします。 ◎北野 スポーツ部長  施設整備にかかわるコストについてですが,これは,陳情者が考えている施設内容――陳情者資料にもあるような,競技に当たってセクションと呼ばれているものですが,どの程度整備するか――どういったレベル競技者を対象にした施設にするかによって,コストにはかなり差が生じます。そして,委員がおっしゃった最小限の場合について,例えば初心者がこういったものに取り組むためには,面積的には最低300平米程度,また,競技レベルによりますけれども,いろいろな大会等にも対応できる理想的規模としては2,400平米程度と言われております。そのコストについても,当然,整備内容によりますけれども,初心者中級者向けのごく最小限のプランであれば,セクション整備だけでおおむね500万円から1,200万円,上級あるいは大会ができるような,あるいは,整備手法でもコンクリートづくりなどがありますけれども,セクションという形で整備するとすれば4,000万円から最高では8,000万円という数字もメーカーの資料には記載されております。そのほかに基盤整備ということがありますから,内容によってかなりの幅があります。  管理コストについても,整備内容,あるいは設置場所で――例えば公園の中にそういった施設整備するとすれば,管理コストについてはもともとの公園の中で工夫する余地がありますし,単体でつくった場合についてはそういった観点からの管理コストが必要になり,現在,具体的な数字は持っておりません。  次に,こういったスポーツをすることによって冬季スポーツ振興にもつながり,将来,オリンピック選手を育てるような可能性があるかということについてですが,そのようなことにつながっていけばいいと私も思います。それも,その施設整備内容にもよりますし――そのような選手を育てるためには,施設ばかりではなく,特に,競技普及発展を目指す場合については,競技者にしっかりとした体制を整えていただいて,指導者の問題などにも取り組むことも欠かせないものと考えております。 ◆小田信孝 委員  決して若者にけちをつけるつもりはないのですが,ニュースポーツというものは時として流行があります。盛り上がって普及したかと思えば,途端に競技人口,あるいは趣味としてやっていた人が減ってしまって,当初見込んでいたよりも全然その後が続かない。日本人かたぎとして,熱しやすく冷めやすいとよく言われるのですが――このスポーツについては,徐々にすそ野が広がって,そして一つの大きな種目として定着していくことがすばらしいのです。その辺から言うと,私は,この新しいスポーツに対しては少々危惧の念を抱いております。  また,行政側には,若者,そしてニュースポーツを育てていかなければならないという使命もあると私は思うのです。残念な話ですが,例えば,せっかくウインタースポーツのできる北海道札幌市で,スキー人口がどんどん減っております。そしてまた,私の住んでいる手稲区にも立派なスケートリンク――江守記念星置スケート場がありますけれども,アイスホッケーの人口は本当に少ないのです。それから,スモールヒルジャンプ台手稲オリンピアにつくったのですけれども,これもまた競技人口が少ないということで――このように非常に残念なことがたくさんあります。もし,若者のエネルギーを新しいスポーツに向けていくとすれば,行政もある程度の理解を持って広げる努力,あるいは持続させ,発展させていく努力が必要ではないかと思います。現状ウインタースポーツと比べて,ニュースポーツに対しての今後のいろいろな面について,どのように認識しているのか,お伺いします。 ◎北野 スポーツ部長  いろいろな競技団体の方と話す機会の中で,より一層のスポーツ環境整備充実を求める声はいつも強くいただいております。私どもとしては,スポーツ振興するためにスポーツ環境充実に努めることが使命ですから,現在,それをどうやって進めていけばいいのかと正直なところいつも思い悩んでおります。したがって,現在,既存施設として整備されているものについては,できるだけ有効に使っていただくような形での行政としてのかかわり方――奨励や指導者育成に対する支援に取り組んでいるところです。  こういったニュースポーツについては,確かに流行に左右されることがありますけれども,やはり,環境を整えれば徐々にすそ野が広がっていくということは間違いありません。ただ,環境というものは,施設ばかりではなくて――特にスポーツというものは一般的には危険と隣合わせという部分があって,それがまたスポーツの特性とも言えるところです。特に,このB3スポーツについては,事故やけがの危険性が常に潜んでいるスポーツだと私は考えております。  そういった意味では,普及発展させるためには,安全管理に十分配慮することがとても大切であり,そのためにはきちんと決められたルールにしたがって行うなど,正しい技術を伝える指導者の存在が欠かせないものであると考えております。その点については,第一義的には,競技としての普及発展を目指している競技者において,まずはしっかりとした体制を整えていただくことが必要であり,そのことが,初心者子供たち競技すそ野を広げていく上で大切なことだと考えております。その点に関して,行政ができることについて努力していきたいと考えております。 ◆小田信孝 委員  せっかくこのような芽が出てきたときにこそ,若者意見を十分に聞いていただいて,どのように対応するかということにある程度時間をかけていただいて――意見を吸収することは大事だと思うのです。聞きっ放し,やりっ放しということは一番よくないことで,やはり,より多くの方の意見を聞くことが大事だと思います。今後,継続して――この問題についてもし広がりがあるとすれば,若者意見交換会を持っていただいて,いろいろと調査研究を進めていただきたいと思います。 ◆飯坂宗子 委員  まず,B3スポーツに対する認識についてですが,陳情者は,まずスポーツとして認められるかどうかがかぎだと話しておりました。そして,きょうの審議の中では,理事者からニュースポーツとしてとらえて,スポーツ振興に大きな役割を果たすものだという認識が示されました。  そこで,それを前提にして質問しますが,一つは,公共施設として,スケートパーク専用施設として建設することについてどう考えているのか,お伺いします。  陳情者からお話がありましたように,公園などが大会等を行うに際して部分的に使われていると思うのですが,やはり,24時間自由に使える場所,そして,競技者が楽しいだけではなく,見ている人も楽しく――人にも見てもらえるような専用スケートパークが欲しいという陳情ですし,最終的にはそこに行くものと思うのです。市として,新年度につくるつくらないという話ではなくて,このような専用施設が必要かどうか――全く必要ないと考えているのか,やはり将来的には必要ではないかと考えているのか――専用施設についてどのように考えているのか,お伺いします。  次に,当面の策として,公園使用は時間と場所を限れば可能という答弁がありました。しかし,いろいろ制約があると思うのです。それと同時に,廃校となる学校体育館を暫定的に利用させてほしいと陳情者はおっしゃっておりました。陳情者曙小学校体育館ということで具体的に名前を挙げていたのですが――ご存じのように,小学校の統合によって,現在の大通小学校豊水小学校曙小学校廃校になります。これらの学校の中で,いわゆる跡施設利用として,暫定的にでもいいのですが,B3スポーツをすることが可能な施設があるのかどうか,お伺いします。 ◎北野 スポーツ部長  専用施設公共施設として建設する見通しについてですが,スポーツ振興する上では,環境充実に努めていかなければならないことは基本的な認識です。ただ,このB3スポーツを行う施設を新たに整備することについては――他自治体状況を見ても施設整備内容にいろいろ違いが見られます。また,先ほどのお話しにあった今後の競技人口の推移も踏まえた上で,施設が有効に活用されるための競技人口がどうなっていくのか,あるいは,実際に利用する方からどのようなものが望まれているかということについて,やはり,十分に見きわめた上で,整備手法も含めて検討していかなければならないと考えております。 ◎猿田 都心まちづくり推進室長  廃校となる小学校体育館等スケートパークとして利用できるかということについてですが,今後,大通豊水,曙の3小学校が閉校になります。この学校施設利活用については,まず,広域的な行政需要への利用ということを最優先にすべきであると考えております。そのほかの利活用が可能な部分については,利用希望団体等に,必要な改修や電気,ガス等光熱費などを負担していただきながら利用してもらうことを考えております。  2月18日に,利用希望団体向け説明会を行いましたけれども,建設後30年ということで比較的耐用年数がある豊水小学校については,自主管理自主運営ということを条件利用が可能であると説明しております。豊水小学校については,既に多くの利用希望団体等から問い合わせがあり,こういったスケートパークとしての利用についても,ほかの利用と競合することが予想されますので,この辺の利用の調整については,今後,(仮称)豊水小学校跡地活用検討会議というものを早急に立ち上げたいと考えており,そういった中で,他の団体地域住民と協議していただいて,利用のあり方を考えていただきたいと思います。  また,曙小学校については,建設後五十数年ということで相当老朽化しておりますので解体前提としておりますけれども,解体までの1年ないし2年間を暫定的に利用できる可能性はあると思います。これについても,先ほどの豊水小学校と同様に,自主管理運営地元住民了解ということを前提として,他の利用希望団体等と調整していただきながら――期間は短いですけれども――豊水小学校と同様の利用ができるものと考えております。  また,大通小学校については,今後,改修を予定している円山小学校の仮校舎として平成17年度末まで使用する予定です。その後においても,引き続き,市の行政施設設置場所として使用する考えですので,陳情内容のような利用はできないものと考えております。 ◆飯坂宗子 委員  まず,暫定利用についてですけれども,豊水小学校曙小学校については跡地活用検討会議との協議次第,あるいは地元住民了解が得られればという条件つきですが,全く可能性がないわけではないというお話でした。  しかし,仮にそれらの校舎が使えるということになっても,それはあくまでも暫定的なものだと私は思うのです。逆に言うと,地域住民了解が得られなければ――そのようなところでやってもらっては困ると言われればできないということでしょう。それはそれとして当事者間で検討していただくということは必要かと思いますが,やはり,根本的な解決のためには,冒頭に申し上げたように,ニュースポーツとして位置づけて,スポーツ振興に役立つということであれば,そのような立場から環境整備していくということで具体的な検討に着手すべきではないかと思うのです。  というのは,先ほど他自治体状況なども見てとおっしゃっておりましたが,京都市ではスケートパーク建設して,ことしの4月に開園するということです。約900平米ということですが,コンクリート固定式で初級から上級までの各種コースがあるということです。9,700平米という大きい公園の一部にそのような専用施設をつくるということで既に着手しております。そのようなことで,ニュースポーツと言いながら,6都市では何らかの形で手がけていて,京都市ではそのようにいよいよオープンする段階になっております。  市は,競技人口愛好者について十分に把握していないということでしたが,陳情者お話しのとおり,まさにこれからのスポーツですので,そのような環境を整える方向で検討を開始すべきだと思いますがいかがか,お伺いします。 ◎北野 スポーツ部長  このスケートパークに限定した具体的な話では,いろいろな競技団体の方から――ニュースポーツといっても,およそ300から400というような数があって,そのようないろいろな競技団体から環境整備充実を求める声をいただいております。したがって,優先順位ということも踏まえながら,少しでも環境充実が進むように検討していきたいと考えております。 ◆飯坂宗子 委員  要するに,禁止だけではだめなのです。例えば,モエレ沼公園にある標高50メートルの山には階段があります。このスポーツをそのようなところで行うということになれば,子供連れの方が行ったときに,衝突しそうで危ないからやめてほしいと公園利用者が言うことは当然なのです。ですから,安全確保ということを,B3スポーツ競技者にだけ求めるのではなくて,やはり共存するためには,当然,市としても安全に練習・競技できる場所を提供した上で,なおかつ,こちらは一般利用者用の施設だから禁止するということであれば理解できるのです。大通公園もだめ,ここもだめと禁止するだけでは,この問題の解決にはならないと私は思います。  私ども共産党は,これまで議会でも何度か繰り返し取り上げてきたのですけれども,きょうはせっかく陳情審査しているわけですから,その点をお伺いしたかったのです。きょうの答弁では,ニュースポーツといってもたくさんあるから,その優先順位を考えなければならないということですが,せっかく議会に,このような形で初めて,1万名近い署名とともに提出されたという点では,その重みをぜひ受けとめていただきたいと思いますが,いかがですか。 ◎北野 スポーツ部長  今回,1万名近い署名をもとにこうした陳情をいただいたことについては,これはしっかりと受けとめて,私どもがスポーツ振興を進めていく上で,今,何をなすべきなのかということを十分に検討していきたいと思います。 ◆小林郁子 委員  今までの話を聞いていると,ほかの都市でもまだまだ施設が少ない,これからという状況だということでした。また,施設整備するといっても――つくるにしても,管理運営にしても,規模にもよりますけれども,経費がかかるだろうというお話です。  そのような中で,現在,財政的にも厳しいということがありますので,市もなかなかすぐにということは難しいのかもしれません。そのような状況において,行政だけに求めていくということも無理な面もある――市民行政との協働の作業の中でつくるような方法も模索していかなければ難しいのではないかと思うのです。陳情者の話でも,新設するということであれば協力するということでしたけれども,そのような中で,例えば市ができることとして,土地をどこかに用意する,そして,実際に活動する方々が資金を集めたり,あるいは,管理運営の手法を身につけたりしながら,協働によって運営していくということも考えられるのではないかと思うのです。そのような手法については,市はどのように考えているのか,お伺いします。 ◎北野 スポーツ部長  おっしゃるとおり,行政のみで施設整備を進めることがなかなか難しくなってきている現状においては,今後の施設整備のあり方として,市民と協働して整備を進めることは十分に検討しなければならない,必要なことであると考えております。 ◆小林郁子 委員  そのような意味では,現在,市が抱えている土地がかなりありますし,その中には十分な広さの土地もあると思いますから,将来的に具体的な話し合いなどをしていただきたいという思いもあります。  そしてまた,先ほどの公園の話ですけれども,既存公園を使うことは,臨時的であれば可能かもしれませんが,常時使うということは現在はなかなか難しい状況にあると思います。市は,これからも公園を造成していくと思うのですけれども,少し規模の大きい公園をつくる機会もあると思いますが,そのような機会を利用してスケートパークをつくっていく考えがあるのかどうか,お伺いします。 ◎松宮 緑化推進部長  これからの公園造成に当たって,B3スポーツ施設の設置について市としてどう考えているかということについてですが,このスポーツかなり高度な技術を要するということで,仮に公園の中にこのような施設をつくるにしても,安全管理や周辺との環境問題を考えると,専用的な施設にならざるを得ないのではないかと思います。それと同時に,ソフト面で――マナーの問題,利用ルールの確立ということも必要になります。それから,もちろん施設管理者として,管理義務,管理責任を負うということがあり,安全管理体制をどうやってつくっていくかということがあります。それから,優先順位というお話もありましたが,こうした専門的施設――我々は特化施設と呼びますけれども――特定の非常に限られた方しか利用できない施設をつくることについて,地域住民の理解をどのように取りつけていくかという問題もあります。  そのようなことも含めて,これからの公園造成に当たって,そういった施設の必要性,可能性検討していきたいと思います。いずれにしても,市側からこのような施設をつくるという以前に,このスポーツに対する市民コンセンサスが得られていく状況を十分に見きわめたいと考えております。 ◆小林郁子 委員  公園の中でも――これから市民の理解を得ながらということがあるのかもしれません。  他の政令指定都市状況を見ると――6市の状況についてのお話がありましたけれども,そのうちの5市では公園の中に施設を設置しているということでした。大きさはさまざまで,150平米しかないものから1,000平米あるものまでいろいろあります。ですから,つくる気になれば公園の中にでもつくれるということだと思います。その辺の見きわめをいつ行うのかという問題はありますが,若者たちのこれからのエネルギーの発散場所として,ある意味で十分に考えていただきたいと思います。 ◆松浦忠 委員  陳情者は,このスポーツ競技者,あるいはこのスポーツをして遊んでいる青少年は,どちらかというと少し反抗的な人も多いということを話しておりました。私は,これをどのような角度でとらえるかということによって変わってくると思うのです。一つは,スポーツとしてということだけでとらえれば,これまでのような段々の議論になるでしょう。もう一つは,青少年育成という面でどうとらえるかということがあります。  私は,20年ほど前に小学校のPTA会長を務めていたときに,中学校と合同の会議があって――その当時は中学校が非常に荒れていた時期だったのです。そのときに,私は,なぜ荒れるのかということを考えました。学校では,それぞれ持った能力によって出番があるのではないか――野球の上手な人は野球で出番がある,勉強のできる人は勉強で出番がある――いろいろな出番があります。しかし,現在の学校教育の中では出番のない能力を持っている子供がいて,そのような子供たちの出番をどのようにつくるかという話をしたことがありました。  そのときに,例えば,冬にお年寄りの家庭の除雪などを中学生の元気いい子にやってもらって,そのような一生懸命な姿をテレビや新聞で紹介するということも一つの能力の発揮――出番ということで心を満足させるのではないかという話をしました。すると,中学校の指導担当の教員から,労働基準法などに抵触するおそれがあるから,そのような労働をさせることは難しいという意見が出て,その話はそこで立ち消えになったのです。しかし,時代は進んで,現在は,そのようなことも含めて,いわゆる福祉活動なり社会ボランティア活動を中学生,あるいは高校生にも経験させようという時代になっております。  そのようなことから,陳情者の説明を聞きながら私が思ったことは,やはり,青少年育成ということで,現在の学校教育の中では能力的に出番がない子供たちがこのようなスポーツによって,かなり発散しているのではないかということです。そのような子供たちにいかに出番をつくってあげるかという観点でこのスポーツ振興というものをとらえる必要があるのではないかと思うのです。  先ほど陳情者も言っていたように,自動車の免許も取れないような年代ですから,移動手段のないような郊外の空き地に施設をつくるということになると,なかなかその場所に行けないということになります。私はやはり,単に地下鉄の沿線ということだけでなくて,できるだけ人が集まってくる場所で,区域を限定的に使用するようにして,そして,練習している光景などを一般の人たちが日常の散策の中で見学できるような場所に設置することが大事ではないかと思っているのです。  世の中には,みんな,いろいろな出番があると思うのです。しかし,出番がなくて,マイナーな方に――もっと言えば法に触れるような方の出番に行ってしまう人がいるわけです。そのような意味で,私は,青少年育成という面でどうとらえるかという大事な要素があるのではないかと思います。この辺について,市はどのように考えているのか,伺いします。 ◎北野 スポーツ部長  大事なお話であり,スポーツが持つ効用にはどのようなものがあるかといったときに,そのスポーツを通じてルールを守ることを覚えたり,努力することの大切さを学ぶという意味で,スポーツは青少年の健全育成にとって非常に重要なものであるということが常に言われております。そのようなことから考えると,委員からもお話があったように,こういったスポーツに取り組むことによって健全育成につながるということは,とても大切なことだと私も思います。  ただ,その場について――今おっしゃったように,一般の人が集まって,努力している姿が見られるような場所を用意できるかどうかということについては,段々の議論をさせていただいたスポーツの持つ特性ということも十分に考えながら検討していかなければならないと思います。 ◆松浦忠 委員  私たちの育ってきた年代で言うと,昭和30年ごろローラースケートが物すごくはやりました。そして,民間の室内ローラースケート場ができて,そこへお金を払って若者はみんな行きました。その次には,札幌市や旭川市などの大きな都市では室内のアイススケートがはやりました。近年では,高齢者の間ゲートボールがはやりましたけれども,パークゴルフが出現するとその競技人口は少なくなっていきました。  このように,スポーツにははやり廃りということがあるのです。そのような面だけで考えると,さて……ということになってしまいますけれども,私は,やはり青少年育成という面でもう少ししっかりとらえて取り組むべきだと思うのです。いきなり国際大会や全国大会をやるなどといったことよりも,青少年育成としてこのスポーツをどのような形で取り入れて多くの人に認知してもらうか,そして,このスポーツ競技者を中心にして,そのような観点での広がりを見せていくかということを大きな要素としてとらえていかなければならないのではないかと思うのです。そのためには――とりあえずことしは――いろいろな規模があると思うけれども,どのような形なら可能かということについて,陳情者などと協議して,そして――多額のお金をかけなくても,いろいろ知恵を出し合えば方法はあると思うので,いろいろやってみる。そして,このスポーツがだんだんと育っていけば専門の施設も必要なのではないかということになってくるのだろうと思います。  したがって,余り固定的にはとらえない。スポーツとしてだけではとらえない。むしろ,重点は青少年育成という点に置くことが大事だと思いますので――皆さんは青少年育成を担当する部署ではありませんが,来年度は,子ども未来局の新設が予定されているということですので,そのような部署とも十分に協議して青少年育成観点で取り組んでいただきたいと思いまですが,いかがか,お伺いします。 ◎大聖 市民局理事  委員がおっしゃるとおり,また,陳情にもありますとおり,B3というスポーツは,エクストリームスポーツというような言い方をされており――若者に人気があり,過激で見ていても楽しいという位置づけがされております。そのスタイルも,我々の年代から言うと――少々ズボンが太かったり――新しい形のスポーツということで,見た目がそのようなこともあって少々変わった受け取り方をされるのかもしれません。しかし,決してそのような人たちばかりのスポーツではないのです。  したがって,我々としては,そのような人たちが自由に競技を楽しめるように――いきなり新しい施設をつくるということは大変難しいことですので――パークゴルフについても長い時間をかけて現在のような施設整備されてきたことを考えれば,現存する施設を活用しながら充実させていくように関係部局にお願いしながら進めていきたいと考えております。 ◆松浦忠 委員  とにかく,スポーツという観点よりも,私は,むしろ青少年育成という観点でこの問題をとらえて,そして,青少年育成の分野でこのスポーツをどう生かしていくかということをもっと重点的にとらえていただきたいと思います。したがって,新設予定の子ども未来局とも十分に協議して,そのような観点にむしろ重点を置いて,青少年育成という点でこのB3スポーツが取り入れられていくというような形で取り組んでいただきたいということを要望して,終わります。 ○山田一仁 委員長  ほかにございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○山田一仁 委員長  なければ,質疑を終了いたします。  取り扱いについてお諮りいたします。  取り扱いはいかがいたしますか。  (「継続審査」と呼ぶ者あり) ○山田一仁 委員長  それでは,陳情第64号を継続審査とすることにご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○山田一仁 委員長  異議なしと認め,陳情第64号は継続審査と決定されました。  以上で,本日の委員会を閉会いたします。     ──────────────       閉 会 午後2時20分...