次に,このB3
スポーツの
愛好者や
競技者人口について,市としてはどの
程度と考えているのか,お伺いします。
次に,他の
政令指定都市の取り組みについて,市としてどのように把握しているのか,お伺いします。
◎
北野 スポーツ部長 本市の
スポーツ振興におけるB3
スポーツの
現状認識,位置づけということについてですが,
スケートボード,
インラインスケート,BMXなどのB3と呼ばれている
スポーツは,いわゆる
ニュースポーツと呼ばれているものの
一つで,
競技としての
満足度を求める
愛好者のほかに,
種目そのものの楽しさを求めて,自分のペースで取り組んでいる
愛好者も多い,いわゆる新しい
価値観を持った
スポーツと
認識しております。
本市では,
スポーツ振興計画にも掲げているとおり,
市民一人一人が生涯にわたって
スポーツライフを創造するために,
スポーツの活動の場を広げ,
スポーツの
実施率を高めていくことを
目標としておりますので,B3のような
ニュースポーツも
スポーツの
振興に大きな
役割を果たすものと考えております。
次に,B3
スポーツの
愛好者,
競技者の
現状についてですが,この
スポーツの
普及状況等については,極めて情報収集しづらい面があります。つまり,
スポーツと意識して活動している方以外にもこういった用具を使っている方がおり,
愛好者というくくりでは果たしてどの
程度の人数なのか,把握しかねている
現状です。
また,
競技人口としては,
大会の
参加者から推測すると――昨年7月の
モエレ沼公園で開催されたB3コンテストの結果
報告を見ると――その中では124名という
数字が示されておりました。また,例年,
中島公園で
インラインスケートの
大会が開催されており,その
大会では50名から100名
程度が参加している
状況です。
次に,他の
政令指定都市における
施設整備の
状況についてですが,
整備内容はさまざまですが,調査した範囲では,仙台市,さいたま市,千葉市,名古屋市,京
都市,
広島市の6市においてそれぞれ1カ所ずつ設置しているという
現状です。
◆
鈴木健雄 委員 ニュースポーツということで,現代の
若者がこの
スポーツがいい――そして,何とかこのような
施設をつくってほしいということなのです。私の娘も,今は中
学校3年生ですが,
小学校3年生ころから,
スケートボードを買ってほしい,一輪車を買ってほしいと言っておりました。道路で練習すると危ないということで見合わせたり,仕方なく買ってみたりということで――
子供たちのことを考えると,
体力の向上,増進という――
スポーツとしてとらえれば,やはり
子供たちの
健全育成ということにもつながっていきます。
また,インターネットで
広島県の八千代町で行われた
大会の様子を見てみました。どの
程度の
規模の
大会であったのかはわかりませんでしたけれども,
最少年齢では7歳から参加しているのです。
年齢に応じて,そして幅広い
年齢層の
大会ということで,親子でも参加できる,そして手軽な
スポーツでもあるという印象を受けました。そして,青少年の
健全育成という
意味もあったり,
スポーツ振興という
意味も考えると,そういった
施設をつくることによってどの
程度の経費がかかるのか――
費用対
効果等も含めて,前向きに
検討してみてはどうかと思います。
そして,私は
カーリングについても――
平成8年だったと思いますが,
教育委員会の
体育部に質問し,提案しましたが,それ以来,
美香保公園の
スケート場で
カーリングの
コースを5レーンつくっていただいて,そして現在,全
道大会なども開催しております。余りメジャーな
スポーツではありませんけれども,年に2度ほど
大会を開催しております。
つい先日も,全道から100名
程度の
選手が集まって
大会が行われました。
大会は3日間にわたり――一日目にはレセプションを行い,次の日とその次の日に
競技を行いましたが,
本市に泊まることによって
経済効果をもたらすわけです。
選手の話を聞くと,
札幌市はやはり交通の便がいいから集まりやすいということでした。斜里町や
北見市でも
大会が盛んに開催されているけれども,行くのに時間がかかって不便で,夜に交流を図ろうと思っても店も少ないし,帰りにお
土産を買おうと思っても
家族に買うようなものが少ない。
札幌に行けば,いろいろな
観光スポットもあるし,
家族へのお
土産も買って帰れるからいいということでした。
聞くところによると,稚内市や
北見市,名寄市や妹背牛町などでは,
専用の
カーリング場をつくって,そして,
カーリングで街興しをしようと考えて取り組んでいるということです。
本市の場合,これまで年間1,200万人の
観光客が来ているということです。
上田市長は,それを2,000万人にして
経済の
活性化につなげていこうということです。一遍に800万人ふやすということは大変なことだと思うのですが,いろいろな
戦略を立てながら,
スポーツも含めて,
本市に
観光客を誘致することにより2,000万人という
目標を実現していかなければならないと思うのですが,その
戦略の
一つにもこの
スポーツはなり得るのではないかと思います。そして,全道,全国から,手軽な
スポーツということで,幅広い
年齢層が集まって,
家族でも来て,
北海道の夏のさわやかな空気の中で汗を流したりする。
来年度に
観光文化局を新設すると聞いておりますけれども,
市民局や
観光文化局,それから
教育委員会と連携しながら,全庁的な
立場で
健全育成や
観光や
経済を含めて
検討してもいいのではないかということを要望して,終わります。
◆
藤川雅司 委員 一般的に普及している
スポーツではないと思いますが,
鈴木委員がおっしゃったように,ある
意味ではこのような
スポーツがこれから
札幌の特色を出すことにつながる
可能性もあるのではないかと思うのです。
そのような
観点から考えると,やはり,
市民に認知してもらう,幅広くみんながやっていくという中では――
施設の写真を見ると,一応,
一つの型があるように思うのです。そこで,今ある
施設を使うことも可能ではないかと思うのです。先ほどの
答弁で,
中島公園で
インラインスケートの
大会を開催したということは,恐らく,
公園内におけるそのような
大会の開催を許可したのだと思うのですが,その点を確認します。
現在,議会でも
公園利用の拡大についても議論しておりますけれども,
公園の中や
既存の
施設でも,そういった工夫によって,
一定程度の
条件のもとに
講習会などができるのではないかとも思うのです。その辺は,
大会であればいいけれども,
講習会はだめなのか――工夫すれば
愛好家がその
場所を使えるようにすることは可能ではないかと思いますが,
公園の
使用許可など含めてどのように考えているのか,お伺いします。
◎松宮
緑化推進部長 公園を
利用してB3
スポーツができるのではないかということについてですが,端的に言うと,可能であると考えております。
ただ,先ほど
大通公園の話が出ましたけれども,一般の
公園利用者に迷惑がかからないということが
前提となります。非常に激しい
スポーツであると聞いておりますので,やはり危険もあるのではないかということで,
事故防止の面での懸念があります。それから,各
都市で1カ所
程度ずつ設置されている例がありますが,
騒音の面で,特に
住宅市街地に隣接した
公園などでは非常に問題が発生しており,この対策に苦慮しているとも聞いております。
したがって,
安全利用,
安全管理,周囲への影響の問題,また,当然,やるからには例えば舗装された広場などの
立地条件もあると思いますが,こうしたことがクリアされた中でそのような
条件が整えば,例えば
中島公園,
モエレ沼公園などの
公園施設において,時間や
場所を限って
利用していただくことは差し支えないものと考えております。
◆
藤川雅司 委員 騒音の問題があるということですけれども,
大会などは実際に行っているわけですから,毎日やるかどうかは別にしても,
一定の
条件をつけて,いわば合法的にやれる
講習会などといったことを工夫すべきではないかと考えますので,今後,
検討していただきたいということを要望して,終わります。
◆
小田信孝 委員 この
スポーツは,まだ
余り競技人口が多くないようですから――このような特に
若者が行う
ニュースポーツに対応した
施設について,ここであればいろいろな面で安全だろうと,何とかなるという適当な
場所が仮に見つかった場合に――市は,
陳情者のいろいろな
意見を聞いていると思いますので――
建設費として,
最小限の
施設をつくるとした場合に,どの
程度の
費用がかかると見積もっているのか,あるいは,当然,
管理が当然必要ですから,
建設コストと
管理するための
コストなどを考えると大体どの
程度の金額になると想定しているのか,お伺いします。
次に,
オリンピック種目のスノーボードの
ハーフパイプ競技などは,現在,
若者が非常に注目しており,先日も
競技会があって,第2位になった,第5位になったというニュースがありました。
スキーの
モーグル競技にしても,
本市出身の女性が
オリンピックで金メダルをとるなど,従来,考えられなかったような
若者による
ニュースポーツが非常に脚光を浴びております。今,
陳情されている
競技の
練習場がもしできるとすれば,
公認競技会への寄与というか――もしここで夏場に若い
選手が鍛錬し,いろいろなわざを磨き,
基礎体力をつくって
冬季オリンピックの公式の
競技種目などに応用できるのか――そのような
選手を育てられるような
基礎施設として役立つものになるのかどうかということについてはどのように考えているのか,お伺いします。
◎
北野 スポーツ部長 施設整備にかかわる
コストについてですが,これは,
陳情者が考えている
施設内容――
陳情者の
資料にもあるような,
競技に当たって
セクションと呼ばれているものですが,どの
程度整備するか――どういった
レベルの
競技者を対象にした
施設にするかによって,
コストには
かなり差が生じます。そして,
委員がおっしゃった
最小限の場合について,例えば
初心者がこういったものに取り組むためには,面積的には最低300平米
程度,また,
競技の
レベルによりますけれども,いろいろな
大会等にも対応できる
理想的規模としては2,400平米
程度と言われております。その
コストについても,当然,
整備内容によりますけれども,
初心者や
中級者向けのごく
最小限のプランであれば,
セクションの
整備だけでおおむね500万円から1,200万円,
上級あるいは
大会ができるような,あるいは,
整備の
手法でも
コンクリートづくりなどがありますけれども,
セクションという形で
整備するとすれば4,000万円から最高では8,000万円という
数字もメーカーの
資料には記載されております。そのほかに
基盤整備ということがありますから,
内容によって
かなりの幅があります。
管理コストについても,
整備の
内容,あるいは
設置場所で――例えば
公園の中にそういった
施設を
整備するとすれば,
管理コストについてはもともとの
公園の中で工夫する余地がありますし,単体でつくった場合についてはそういった
観点からの
管理コストが必要になり,現在,具体的な
数字は持っておりません。
次に,こういった
スポーツをすることによって
冬季スポーツの
振興にもつながり,将来,
オリンピック選手を育てるような
可能性があるかということについてですが,そのようなことにつながっていけばいいと私も思います。それも,その
施設の
整備内容にもよりますし――そのような
選手を育てるためには,
施設ばかりではなく,特に,
競技の
普及発展を目指す場合については,
競技者にしっかりとした
体制を整えていただいて,
指導者の問題などにも取り組むことも欠かせないものと考えております。
◆
小田信孝 委員 決して
若者にけちをつけるつもりはないのですが,
ニュースポーツというものは時として
流行があります。盛り上がって普及したかと思えば,途端に
競技人口,あるいは趣味としてやっていた人が減ってしまって,当初見込んでいたよりも全然その後が続かない。
日本人かたぎとして,熱しやすく冷めやすいとよく言われるのですが――この
スポーツについては,徐々に
すそ野が広がって,そして
一つの大きな
種目として定着していくことがすばらしいのです。その辺から言うと,私は,この新しい
スポーツに対しては少々危惧の念を抱いております。
また,
行政側には,
若者,そして
ニュースポーツを育てていかなければならないという
使命もあると私は思うのです。残念な話ですが,例えば,せっかく
ウインタースポーツのできる
北海道,
札幌市で,
スキー人口がどんどん減っております。そしてまた,私の住んでいる
手稲区にも立派なスケートリンク――
江守記念星置スケート場がありますけれども,アイスホッケーの
人口は本当に少ないのです。それから,
スモールヒルの
ジャンプ台を
手稲オリンピアにつくったのですけれども,これもまた
競技人口が少ないということで――このように非常に残念なことがたくさんあります。もし,
若者のエネルギーを新しい
スポーツに向けていくとすれば,
行政もある
程度の理解を持って広げる
努力,あるいは持続させ,発展させていく
努力が必要ではないかと思います。
現状の
ウインタースポーツと比べて,
ニュースポーツに対しての今後のいろいろな面について,どのように
認識しているのか,お伺いします。
◎
北野 スポーツ部長 いろいろな
競技団体の方と話す機会の中で,より一層の
スポーツ環境の
整備充実を求める声はいつも強くいただいております。私どもとしては,
スポーツを
振興するために
スポーツ環境の
充実に努めることが
使命ですから,現在,それをどうやって進めていけばいいのかと正直なところいつも思い悩んでおります。したがって,現在,
既存の
施設として
整備されているものについては,できるだけ有効に使っていただくような形での
行政としてのかかわり方――奨励や
指導者の
育成に対する支援に取り組んでいるところです。
こういった
ニュースポーツについては,確かに
流行に左右されることがありますけれども,やはり,
環境を整えれば徐々に
すそ野が広がっていくということは間違いありません。ただ,
環境というものは,
施設ばかりではなくて――特に
スポーツというものは一般的には危険と隣合わせという
部分があって,それがまた
スポーツの特性とも言えるところです。特に,このB3
スポーツについては,
事故やけがの
危険性が常に潜んでいる
スポーツだと私は考えております。
そういった
意味では,
普及発展させるためには,
安全管理に十分配慮することがとても大切であり,そのためにはきちんと決められたルールにしたがって行うなど,正しい技術を伝える
指導者の存在が欠かせないものであると考えております。その点については,第一義的には,
競技としての
普及発展を目指している
競技者において,まずはしっかりとした
体制を整えていただくことが必要であり,そのことが,
初心者や
子供たちに
競技の
すそ野を広げていく上で大切なことだと考えております。その点に関して,
行政ができることについて
努力していきたいと考えております。
◆
小田信孝 委員 せっかくこのような芽が出てきたときにこそ,
若者の
意見を十分に聞いていただいて,どのように対応するかということにある
程度時間をかけていただいて――
意見を吸収することは大事だと思うのです。聞きっ放し,やりっ放しということは一番よくないことで,やはり,より多くの方の
意見を聞くことが大事だと思います。今後,継続して――この問題についてもし広がりがあるとすれば,
若者の
意見交換会を持っていただいて,いろいろと
調査研究を進めていただきたいと思います。
◆
飯坂宗子 委員 まず,B3
スポーツに対する
認識についてですが,
陳情者は,まず
スポーツとして認められるかどうかがかぎだと話しておりました。そして,きょうの審議の中では,
理事者から
ニュースポーツとしてとらえて,
スポーツ振興に大きな
役割を果たすものだという
認識が示されました。
そこで,それを
前提にして質問しますが,
一つは,
公共施設として,
スケートパークを
専用施設として
建設することについてどう考えているのか,お伺いします。
陳情者から
お話がありましたように,
公園などが
大会等を行うに際して
部分的に使われていると思うのですが,やはり,24時間自由に使える
場所,そして,
競技者が楽しいだけではなく,見ている人も楽しく――人にも見てもらえるような
専用の
スケートパークが欲しいという
陳情ですし,最終的にはそこに行くものと思うのです。市として,新年度につくるつくらないという話ではなくて,このような
専用の
施設が必要かどうか――全く必要ないと考えているのか,やはり将来的には必要ではないかと考えているのか――
専用施設についてどのように考えているのか,お伺いします。
次に,当面の策として,
公園の
使用は時間と
場所を限れば可能という
答弁がありました。しかし,いろいろ制約があると思うのです。それと同時に,
廃校となる
学校の
体育館を暫定的に
利用させてほしいと
陳情者はおっしゃっておりました。
陳情者は
曙小学校の
体育館ということで具体的に名前を挙げていたのですが――ご存じのように,
小学校の統合によって,現在の
大通小学校と
豊水小学校と
曙小学校が
廃校になります。これらの
学校の中で,いわゆる
跡施設利用として,暫定的にでもいいのですが,B3
スポーツをすることが可能な
施設があるのかどうか,お伺いします。
◎
北野 スポーツ部長 専用施設を
公共施設として
建設する見通しについてですが,
スポーツを
振興する上では,
環境の
充実に努めていかなければならないことは基本的な
認識です。ただ,このB3
スポーツを行う
施設を新たに
整備することについては――他
自治体の
状況を見ても
施設整備の
内容にいろいろ違いが見られます。また,先ほどの
お話しにあった今後の
競技人口の推移も踏まえた上で,
施設が有効に活用されるための
競技人口がどうなっていくのか,あるいは,実際に
利用する方からどのようなものが望まれているかということについて,やはり,十分に見きわめた上で,
整備の
手法も含めて
検討していかなければならないと考えております。
◎猿田
都心まちづくり推進室長 廃校となる
小学校の
体育館等を
スケートパークとして
利用できるかということについてですが,今後,
大通,
豊水,曙の3
小学校が閉校になります。この
学校施設の
利活用については,まず,広域的な
行政需要への
利用ということを最
優先にすべきであると考えております。そのほかの
利活用が可能な
部分については,
利用希望団体等に,必要な
改修や電気,
ガス等の
光熱費などを負担していただきながら
利用してもらうことを考えております。
2月18日に,
利用希望団体向けの
説明会を行いましたけれども,
建設後30年ということで比較的
耐用年数がある
豊水小学校については,
自主管理,
自主運営ということを
条件に
利用が可能であると説明しております。
豊水小学校については,既に多くの
利用希望団体等から問い合わせがあり,こういった
スケートパークとしての
利用についても,ほかの
利用と競合することが予想されますので,この辺の
利用の調整については,今後,(仮称)
豊水小学校の
跡地活用検討会議というものを早急に立ち上げたいと考えており,そういった中で,他の
団体や
地域住民と協議していただいて,
利用のあり方を考えていただきたいと思います。
また,
曙小学校については,
建設後五十数年ということで相当老朽化しておりますので
解体を
前提としておりますけれども,
解体までの1年ないし2年間を暫定的に
利用できる
可能性はあると思います。これについても,先ほどの
豊水小学校と同様に,
自主管理運営,
地元住民の
了解ということを
前提として,他の
利用希望団体等と調整していただきながら――期間は短いですけれども――
豊水小学校と同様の
利用ができるものと考えております。
また,
大通小学校については,今後,
改修を予定している
円山小学校の仮
校舎として
平成17年度末まで
使用する予定です。その後においても,引き続き,市の
行政施設の
設置場所として
使用する考えですので,
陳情内容のような
利用はできないものと考えております。
◆
飯坂宗子 委員 まず,
暫定利用についてですけれども,
豊水小学校と
曙小学校については
跡地活用検討会議との協議次第,あるいは
地元住民の
了解が得られればという
条件つきですが,全く
可能性がないわけではないという
お話でした。
しかし,仮にそれらの
校舎が使えるということになっても,それはあくまでも暫定的なものだと私は思うのです。逆に言うと,
地域住民の
了解が得られなければ――そのようなところでやってもらっては困ると言われればできないということでしょう。それはそれとして当事者間で
検討していただくということは必要かと思いますが,やはり,根本的な解決のためには,冒頭に申し上げたように,
ニュースポーツとして位置づけて,
スポーツの
振興に役立つということであれば,そのような
立場から
環境を
整備していくということで具体的な
検討に着手すべきではないかと思うのです。
というのは,先ほど他
自治体の
状況なども見てとおっしゃっておりましたが,京
都市では
スケートパークを
建設して,ことしの4月に開園するということです。約900平米ということですが,
コンクリート固定式で初級から
上級までの
各種コースがあるということです。9,700平米という大きい
公園の一部にそのような
専用の
施設をつくるということで既に着手しております。そのようなことで,
ニュースポーツと言いながら,6
都市では何らかの形で手がけていて,京
都市ではそのようにいよいよオープンする段階になっております。
市は,
競技人口や
愛好者について十分に把握していないということでしたが,
陳情者の
お話しのとおり,まさにこれからの
スポーツですので,そのような
環境を整える方向で
検討を開始すべきだと思いますがいかがか,お伺いします。
◎
北野 スポーツ部長 この
スケートパークに限定した具体的な話では,いろいろな
競技団体の方から――
ニュースポーツといっても,およそ300から400というような数があって,そのようないろいろな
競技団体から
環境の
整備充実を求める声をいただいております。したがって,
優先順位ということも踏まえながら,少しでも
環境の
充実が進むように
検討していきたいと考えております。
◆
飯坂宗子 委員 要するに,禁止だけではだめなのです。例えば,
モエレ沼公園にある標高50メートルの山には階段があります。この
スポーツをそのようなところで行うということになれば,
子供連れの方が行ったときに,衝突しそうで危ないからやめてほしいと
公園利用者が言うことは当然なのです。ですから,
安全確保ということを,B3
スポーツの
競技者にだけ求めるのではなくて,やはり共存するためには,当然,市としても安全に練習・
競技できる
場所を提供した上で,なおかつ,こちらは一般
利用者用の
施設だから禁止するということであれば理解できるのです。
大通公園もだめ,ここもだめと禁止するだけでは,この問題の解決にはならないと私は思います。
私ども共産党は,これまで議会でも何度か繰り返し取り上げてきたのですけれども,きょうはせっかく
陳情を
審査しているわけですから,その点をお伺いしたかったのです。きょうの
答弁では,
ニュースポーツといってもたくさんあるから,その
優先順位を考えなければならないということですが,せっかく議会に,このような形で初めて,1万名近い
署名とともに
提出されたという点では,その重みをぜひ受けとめていただきたいと思いますが,いかがですか。
◎
北野 スポーツ部長 今回,1万名近い
署名をもとにこうした
陳情をいただいたことについては,これはしっかりと受けとめて,私どもが
スポーツ振興を進めていく上で,今,何をなすべきなのかということを十分に
検討していきたいと思います。
◆小林郁子
委員 今までの話を聞いていると,ほかの
都市でもまだまだ
施設が少ない,これからという
状況だということでした。また,
施設を
整備するといっても――つくるにしても,
管理運営にしても,
規模にもよりますけれども,経費がかかるだろうという
お話です。
そのような中で,現在,財政的にも厳しいということがありますので,市もなかなかすぐにということは難しいのかもしれません。そのような
状況において,
行政だけに求めていくということも無理な面もある――
市民と
行政との協働の作業の中でつくるような方法も模索していかなければ難しいのではないかと思うのです。
陳情者の話でも,新設するということであれば協力するということでしたけれども,そのような中で,例えば市ができることとして,土地をどこかに用意する,そして,実際に活動する方々が資金を集めたり,あるいは,
管理運営の
手法を身につけたりしながら,協働によって運営していくということも考えられるのではないかと思うのです。そのような
手法については,市はどのように考えているのか,お伺いします。
◎
北野 スポーツ部長 おっしゃるとおり,
行政のみで
施設整備を進めることがなかなか難しくなってきている
現状においては,今後の
施設整備のあり方として,
市民と協働して
整備を進めることは十分に
検討しなければならない,必要なことであると考えております。
◆小林郁子
委員 そのような
意味では,現在,市が抱えている土地が
かなりありますし,その中には十分な広さの土地もあると思いますから,将来的に具体的な話し合いなどをしていただきたいという思いもあります。
そしてまた,先ほどの
公園の話ですけれども,
既存の
公園を使うことは,臨時的であれば可能かもしれませんが,常時使うということは現在はなかなか難しい
状況にあると思います。市は,これからも
公園を造成していくと思うのですけれども,少し
規模の大きい
公園をつくる機会もあると思いますが,そのような機会を
利用して
スケートパークをつくっていく考えがあるのかどうか,お伺いします。
◎松宮
緑化推進部長 これからの
公園造成に当たって,B3
スポーツ施設の設置について市としてどう考えているかということについてですが,この
スポーツは
かなり高度な技術を要するということで,仮に
公園の中にこのような
施設をつくるにしても,
安全管理や周辺との
環境問題を考えると,
専用的な
施設にならざるを得ないのではないかと思います。それと同時に,ソフト面で――マナーの問題,
利用ルールの確立ということも必要になります。それから,もちろん
施設管理者として,
管理義務,
管理責任を負うということがあり,
安全管理体制をどうやってつくっていくかということがあります。それから,
優先順位という
お話もありましたが,こうした専門的
施設――我々は特化
施設と呼びますけれども――特定の非常に限られた方しか
利用できない
施設をつくることについて,
地域住民の理解をどのように取りつけていくかという問題もあります。
そのようなことも含めて,これからの
公園造成に当たって,そういった
施設の必要性,
可能性を
検討していきたいと思います。いずれにしても,市側からこのような
施設をつくるという以前に,この
スポーツに対する
市民コンセンサスが得られていく
状況を十分に見きわめたいと考えております。
◆小林郁子
委員 公園の中でも――これから
市民の理解を得ながらということがあるのかもしれません。
他の
政令指定都市の
状況を見ると――6市の
状況についての
お話がありましたけれども,そのうちの5市では
公園の中に
施設を設置しているということでした。大きさはさまざまで,150平米しかないものから1,000平米あるものまでいろいろあります。ですから,つくる気になれば
公園の中にでもつくれるということだと思います。その辺の見きわめをいつ行うのかという問題はありますが,
若者たちのこれからのエネルギーの発散
場所として,ある
意味で十分に考えていただきたいと思います。
◆松浦忠
委員 陳情者は,この
スポーツの
競技者,あるいはこの
スポーツをして遊んでいる青少年は,どちらかというと少し反抗的な人も多いということを話しておりました。私は,これをどのような角度でとらえるかということによって変わってくると思うのです。
一つは,
スポーツとしてということだけでとらえれば,これまでのような段々の議論になるでしょう。もう
一つは,青少年
育成という面でどうとらえるかということがあります。
私は,20年ほど前に
小学校のPTA会長を務めていたときに,中
学校と合同の会議があって――その当時は中
学校が非常に荒れていた時期だったのです。そのときに,私は,なぜ荒れるのかということを考えました。
学校では,それぞれ持った能力によって出番があるのではないか――野球の上手な人は野球で出番がある,勉強のできる人は勉強で出番がある――いろいろな出番があります。しかし,現在の
学校教育の中では出番のない能力を持っている子供がいて,そのような
子供たちの出番をどのようにつくるかという話をしたことがありました。
そのときに,例えば,冬にお年寄りの家庭の除雪などを中学生の元気いい子にやってもらって,そのような一生懸命な姿をテレビや新聞で紹介するということも
一つの能力の発揮――出番ということで心を満足させるのではないかという話をしました。すると,中
学校の指導担当の教員から,労働基準法などに抵触するおそれがあるから,そのような労働をさせることは難しいという
意見が出て,その話はそこで立ち消えになったのです。しかし,時代は進んで,現在は,そのようなことも含めて,いわゆる福祉活動なり社会ボランティア活動を中学生,あるいは高校生にも経験させようという時代になっております。
そのようなことから,
陳情者の説明を聞きながら私が思ったことは,やはり,青少年
育成ということで,現在の
学校教育の中では能力的に出番がない
子供たちがこのような
スポーツによって,
かなり発散しているのではないかということです。そのような
子供たちにいかに出番をつくってあげるかという
観点でこの
スポーツの
振興というものをとらえる必要があるのではないかと思うのです。
先ほど
陳情者も言っていたように,自動車の免許も取れないような年代ですから,移動手段のないような郊外の空き地に
施設をつくるということになると,なかなかその
場所に行けないということになります。私はやはり,単に地下鉄の沿線ということだけでなくて,できるだけ人が集まってくる
場所で,区域を限定的に
使用するようにして,そして,練習している光景などを一般の人たちが日常の散策の中で見学できるような
場所に設置することが大事ではないかと思っているのです。
世の中には,みんな,いろいろな出番があると思うのです。しかし,出番がなくて,マイナーな方に――もっと言えば法に触れるような方の出番に行ってしまう人がいるわけです。そのような
意味で,私は,青少年
育成という面でどうとらえるかという大事な要素があるのではないかと思います。この辺について,市はどのように考えているのか,伺いします。
◎
北野 スポーツ部長 大事な
お話であり,
スポーツが持つ効用にはどのようなものがあるかといったときに,その
スポーツを通じてルールを守ることを覚えたり,
努力することの大切さを学ぶという
意味で,
スポーツは青少年の
健全育成にとって非常に重要なものであるということが常に言われております。そのようなことから考えると,
委員からも
お話があったように,こういった
スポーツに取り組むことによって
健全育成につながるということは,とても大切なことだと私も思います。
ただ,その場について――今おっしゃったように,一般の人が集まって,
努力している姿が見られるような
場所を用意できるかどうかということについては,段々の議論をさせていただいた
スポーツの持つ特性ということも十分に考えながら
検討していかなければならないと思います。
◆松浦忠
委員 私たちの育ってきた年代で言うと,昭和30年ごろローラースケートが物すごくはやりました。そして,民間の室内ローラー
スケート場ができて,そこへお金を払って
若者はみんな行きました。その次には,
札幌市や旭川市などの大きな
都市では室内のアイススケートがはやりました。近年では,高齢者の間ゲートボールがはやりましたけれども,パークゴルフが出現するとその
競技人口は少なくなっていきました。
このように,
スポーツにははやり廃りということがあるのです。そのような面だけで考えると,さて……ということになってしまいますけれども,私は,やはり青少年
育成という面でもう少ししっかりとらえて取り組むべきだと思うのです。いきなり国際
大会や全国
大会をやるなどといったことよりも,青少年
育成としてこの
スポーツをどのような形で取り入れて多くの人に認知してもらうか,そして,この
スポーツの
競技者を中心にして,そのような
観点での広がりを見せていくかということを大きな要素としてとらえていかなければならないのではないかと思うのです。そのためには――とりあえずことしは――いろいろな
規模があると思うけれども,どのような形なら可能かということについて,
陳情者などと協議して,そして――多額のお金をかけなくても,いろいろ知恵を出し合えば方法はあると思うので,いろいろやってみる。そして,この
スポーツがだんだんと育っていけば専門の
施設も必要なのではないかということになってくるのだろうと思います。
したがって,余り固定的にはとらえない。
スポーツとしてだけではとらえない。むしろ,重点は青少年
育成という点に置くことが大事だと思いますので――皆さんは青少年
育成を担当する部署ではありませんが,来年度は,子ども未来局の新設が予定されているということですので,そのような部署とも十分に協議して青少年
育成の
観点で取り組んでいただきたいと思いまですが,いかがか,お伺いします。
◎大聖
市民局理事
委員がおっしゃるとおり,また,
陳情にもありますとおり,B3という
スポーツは,エクストリーム
スポーツというような言い方をされており――
若者に人気があり,過激で見ていても楽しいという位置づけがされております。そのスタイルも,我々の年代から言うと――少々ズボンが太かったり――新しい形の
スポーツということで,見た目がそのようなこともあって少々変わった受け取り方をされるのかもしれません。しかし,決してそのような人たちばかりの
スポーツではないのです。
したがって,我々としては,そのような人たちが自由に
競技を楽しめるように――いきなり新しい
施設をつくるということは大変難しいことですので――パークゴルフについても長い時間をかけて現在のような
施設が
整備されてきたことを考えれば,現存する
施設を活用しながら
充実させていくように関係部局にお願いしながら進めていきたいと考えております。
◆松浦忠
委員 とにかく,
スポーツという
観点よりも,私は,むしろ青少年
育成という
観点でこの問題をとらえて,そして,青少年
育成の分野でこの
スポーツをどう生かしていくかということをもっと重点的にとらえていただきたいと思います。したがって,新設予定の子ども未来局とも十分に協議して,そのような
観点にむしろ重点を置いて,青少年
育成という点でこのB3
スポーツが取り入れられていくというような形で取り組んでいただきたいということを要望して,終わります。
○
山田一仁 委員長 ほかにございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
山田一仁 委員長 なければ,質疑を終了いたします。
取り扱いについてお諮りいたします。
取り扱いはいかがいたしますか。
(「継続
審査」と呼ぶ者あり)
○
山田一仁 委員長 それでは,
陳情第64号を継続
審査とすることにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
山田一仁 委員長 異議なしと認め,
陳情第64号は継続
審査と決定されました。
以上で,本日の
委員会を閉会いたします。
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閉 会 午後2時20分...