次に,表紙をめくっていただきますと,まず,左側に
目次立てがございます。
大きな
見出しといたしまして,「1.
計画的な再
開発が必要な
市街地の
整備の
方針」,これは,
先ほどご
説明いたしました1
号市街地のことを指します。それから,下の方の「2.2号再
開発促進地区の選定と
整備又は
開発の
計画の
概要」ということに分かれておりまして,全部で21ページで構成してございます。
最初に,右側の1ページにございます1の
計画的な再
開発が必要な
市街地(1
号市街地)の
整備の
方針ということでございます。
まず,1)の再
開発の目標といたしまして,第4
次長総であるとか,現在,
企画調整局で所管しております
都市計画マスタープランを踏まえました上で,1の
札幌の顔にふさわしい
都心の
整備,2の
拠点の
形成による
都市全体の均衡ある発展,3の良好な
高度利用住宅地の
形成,そして4の
老朽木造市街地の
居住環境の改善と
防災性の向上,以上,四つの目標を掲げてございます。
次に,2)の「土地の
高度利用及び
都市機能の更新に関する
方針」でございますけれども,まず,この再
開発の四つの目標にそれぞれ対応した形で,1
号市街地を構成する
ブロックを設定しております。
3ページの図をごらんください。
それぞれの
ブロックの
位置と
区域を示してございます。
この図で,赤色の
部分が
都心ブロックでございまして,
中心市街地活性化基本計画におきます
都心地区中心市街地と同一の
区域としてございます。続きまして,
黄色の
部分でございますけれども,これは
都心周辺ブロックでございまして,
都心を囲む形で
環状通の内側を範囲としております。さらに,
黄土色と申しましょうか,
黄色の
部分になりますが,
地下鉄沿線等ブロックでございまして,
高度利用住宅地の
エリアを基本といたしまして,飛び地的に手稲,篠路,清田を含む範囲としてございます。それから,ピンクの
部分でございますが,これは
居住環境更新ブロックでございまして,
高度利用住宅地を補完する形で設定してございます。そして,
拠点形成ブロックでございますが,これにつきましては3種類の
各種拠点として星印とか
丸印のマークで表示してございます。
1ページから2ページにかけてでございますが,2)の土地の
高度利用及び
都市機能の更新に関する
方針といたしまして,ただいま申し上げました1
号市街地の各
ブロックごとに記載してございますように,
土地利用,
都市施設整備,
環境・景観の各項目に沿って記載してございます。
続きまして,
整備促進地区についてご
説明させていただきます。
4ページでございます。
整備促進地区につきましては,
先ほどもお話し申し上げましたように,1
号市街地のうち,重点的に再
開発の誘導を図るべき
地区として,ここに1から4と記載してございますけれども,15
地区を定めております。補足いたしますと,
地域において再
開発を前提とした
取り組みとか具体的な
計画づくりがなされているところ,あるいは,行政上の課題のあるところを対象に指定いたしております。
中ほどの図面でございますが,その
位置と
区域を示しております。
先ほど説明いたしました1
号市街地の各
ブロックに対応する形で設定してございます。まず,
都心ブロックの中に
都心中核と
都心東部の2
地区,次に,
拠点形成ブロック内に
高次都市機能拠点として苗穂,
広域交流拠点といたしまして厚別副
都心,麻生・
新琴似,手稲,それから,
地域中心核として宮の沢,
JR琴似駅
周辺,北24条,篠路,白石の計9
地区,次に,
都心周辺と
地下鉄沿線等ブロック内に豊平,東園,
菊水上町の3
地区,次に,
居住環境更新ブロック内に
JR白石駅
周辺,以上,15
地区を
整備促進地区として設定しております。
なお,
丸印の表示の
地区でございますけれども,ほかの
区域は
エリアをきちんととっておりますが,これは,これから
街づくりに向けた構想であるとか
計画を策定していく
地区となっておりまして,今の時点ではまだ
エリアが定まっていないため,こういう
丸印で表示しております。
続きまして,4ページの下の
部分から,大きな
見出しの2といたしまして,「2号再
開発促進地区の選定と
整備又は
開発計画の
概要」の章でございます。
これは,ここの2行目に記載してございますように,1
号市街地のうち,特に一体的かつ総合的に
市街地の再
開発を促進すべき
地区でございまして,
整備促進地区のうち再
開発の機運や熟度の高い
地区を対象に定めてございます。これにつきましても補足いたしますと,面的な
整備事業が既に決定している
地区,決定に準ずる形で明確な見通しがある
地区,あるいは,
地区整備のための規制,
誘導策,具体的に申し上げますと
地区計画などが該当いたしますが,そういったものが既に実施されている
地区を指定してございます。
5ページの図に,1から8まで,赤い色でその
位置と
区域を示しております。
なお,この図には,水色で1
号市街地,
黄色で
整備促進地区もあわせて載せておりまして,図の左下の表でございますが,これが
地区一覧表として
整理したものでございます。
この図で申し上げますと,水色の
部分の1
号市街地は,縦に4
ブロック,面積で申し上げますと8,393ヘクタールです。次に,
黄色い項でございますが,それぞれの
ブロックに対応する形で,
先ほど申し上げましたように
整備促進地区が15
地区です。これは,面積で申し上げますと約500ヘクタールに,プラス,丸で表示しております
拠点4
地区ということになります。次に,2号再
開発促進地区でございますけれども,これは今申し上げましたそれぞれの
ブロック,それから
黄色の
整備促進地区に対応する形で8
地区,面積は235ヘクタールとなってございます。
詳細な
説明は割愛させていただきますけれども,6ページ以降,最後の21ページまでが,ただいま申し上げました2号再
開発促進地区の各
地区ごとの
整備または
開発の
計画の
概要と詳細な
区域図になっておりまして,1の
都心地区以下,20ページ目の8の
菊水上町
地区まで8
地区について記載してございます。
まず,6ページと7ページの
都心地区でございますが,この
区域につきましては,昨年10月に国の指定を受けました
都市再生緊急整備地域と同一の
区域で,143ヘクタールを設定してございます。
次に,8ページと9ページでございますが,
苗穂中央地区でございます。
地区計画を定めている
区域と
同一区域で,8ヘクタールを設定してございます。
次に,10ページと11ページでございます。手稲駅
周辺地区でございまして,手稲駅を挟んで南北にまたがる
区域で,11ヘクタールを設定してございます。
次に,12ページと13ページでございますが,
JR琴似駅
周辺地区でございまして,こちらも琴似駅を挟んで南北にまたがる
区域で,14ヘクタールを設定してございます。
次に,14ページと15ページの
豊平橋南地区でございますが,
密集住宅市街地整備促進事業の
区域並びに
地区計画を定める
区域と
同一区域で,7ヘクタールを設定してございます。
次に,16ページと17ページでございますが,
豊平中央地区です。こちらも,
密集事業の
区域並びに
地区計画を定めている
区域と
同一区域で,11ヘクタールを設定してございます。
次に,18ページと19ページの
東園東地区でございますが,これは
平成10年に策定いたしました
東園地区の
基本計画における
重点地区で,9ヘクタールを設定しております。
最後の20ページ,21ページでございますが,これは,
菊水上町でございます。
地区計画と定めている
区域と
同一区域で,32ヘクタールを設定しております。
以上が
素案の
概要でございます。
なお,今後のスケジュールといたしまして,10月1日から31日までの1カ月間,
素案を公表いたしまして
市民意見を募る期間として,各区で
パネル展の開催とか広報さっぽろ,あるいは
ホームページを通じまして広く周知し,PRを図る予定でございます。これにつきましては,別途,
企画調整局の方で
策定作業を進めております
都市計画マスタープランと同時に実施するものでございます。その後,寄せられました
市民意見を踏まえた上で,11月中旬に
開催予定の
札幌市の
都市計画審議会に諮問させていただき,その後は
北海道での
都市計画決定の手続が行われまして,来年春ごろに
都市計画決定がなされ,告示されるという予定になってございます。
○
井上ひさ子 委員長 それでは,質疑を行います。
質疑はございませんか。
◆
伊藤理智子 委員 私は,2点について質問させていただきます。
今回提案された
都市再
開発方針は,国が進める
都市再生法に基づくものです。この中身は,
小泉首相を
本部長とする
都市再生本部が
都市再生緊急整備地区を指定し,その中で
特別地区に設定されると,
用途規制や
容積率,高さ制限,
日影規制など従来の
都市計画で設けた規制が取り払われ,
民間事業主主導で自由に
事業実施ができるよう特別の措置を講じるものです。このような
開発事業に,
民間都市開発推進機構を通じた
金融支援も行われます。
バブル破綻でたなざらしの
開発計画のてこ入れなどがねらいで,長引く不況の中で経済と財政が厳しい
札幌市としては慎重に検討していくべきものと考えられます。
札幌市の
都市再
開発方針では,今
説明がありました6ページの「2号再
開発促進地区の
整備又は
開発の
計画の
概要」の
都心地区の中で,
札幌駅前通地下歩行空間,創世1.1.1区(さんく)についても
開発計画の
概要が書かれています。
上田市長のもとで行われた第2回
定例市議会の中では,
札幌駅前通地下歩行空間については,5,000万円の
調査費が計上されています。これは,市長再選挙の
市民議論の中でも,
財政難のこの時期に推進するべきものなのかどうかという
市民の声が多く,そうした多くの
市民の声に配慮して調査するということになったと思いますが,この調査結果が出る前に,既に
都市再
開発方針に
整備の
方針として
札幌駅前通地下歩行空間が出てくるというのはおかしいのではないでしょうか。
そこで,質問ですが,第1に,第2回
定例市議会で
調査費をつけたことがむだにならないのか,調査の結果を受けて
変更があり得るのか,伺います。
また,第2に,今のご
説明にもありましたが,今後,
市民の
意見を募集していくということですけれども,具体的にはどのような内容で
意見を聞き,どのように反映していくのか。
市民の
意見によっては,
都市再
開発方針の
変更があり得るのかどうか,伺います。
◎星川
市街地整備担当部長 2点のご質問がございましたけれども,まずは,
駅前通の
地下歩行空間について記載しているということでございます。
地下歩行空間につきましては,ご承知のように,ことしの3月に
都市計画決定の告示がされております。また,もう一方,これは
企画調整局の方で所管しておりますが,
都市計画区域マスタープラン,いわゆる
都市計画区域の
整備,
開発及び保全の
方針,
通称区域マスと言っておりますけれども,その
本市案におきましては,おおむね10年以内に実施を予定する主要な
事業として記述されております。私どもが所管しております
都市再
開発方針につきましても,
都市計画として定めるものでございますので,
都市計画上の
位置づけ,それから,ただいま申し上げました
区域マスの
本市案での
位置づけを踏まえまして,私どもといたしましては,整合をとり,このような記述とさせていただいているところでございます。
二つ目の
市民の
意見をどのような方法でということでございますけれども,
先ほどもご
説明の中で申し上げましたが,10月1日から31日までの1カ月間,広報さっぽろ10月号で
意見募集のお知らせをすると同時に,
意見募集の
リーフレットを1万枚作成いたしまして,本庁及び
区役所などで配付させていただきます。それから,地下街あるいは各
区役所のロビーなどでの
巡回パネル展を開催いたしまして,
パネルによる
素案の
概要の
説明と,同じく
リーフレットの配付をさせていただきます。それから,
ホームページへの
素案概要の掲載と
電子メールでの
意見募集を通じて,できるだけ
市民に関心を持ってもらいますと同時に,大いに
意見を寄せていただきたいというふうに考えております。
これは,
先ほど申し上げましたように,
都市計画マスタープランと同時に実施するということで考えております。
それから,寄せられた
市民意見がどういうふうに反映されていくのかということでございますけれども,まず,
市民意見につきましては,集約,
整理をし,法的な要件などとも照らし合わせた上で,合理的な
意見であるとか望ましい提案である場合は
素案を修正し,本案の作成を行うことになります。
先ほども申し上げましたけれども,11月に予定しております
札幌市の
都市計画審議会への案の諮問に当たりましては,どのような
市民意見が寄せられ,また,それらを踏まえた上でどのように修正を行ったかという報告も行うこととしております。
◆
伊藤理智子 委員 第2回
定例市議会で5,000万円が計上された
調査費ですけれども,これについてのご答弁がありません。
◎星川
市街地整備担当部長 先ほど申し上げました
区域マスにおきましても,
都市再
開発方針におきましても,いつ
事業を実施するかということを記載しているものではありません。
事業実施につきましては,今,
委員が言われたような手続がなされた上でというふうに思っております。
◆
伊藤理智子 委員 では,この調査の結果によっては,
地下歩行空間などについても
都市計画の中で
変更があり得るというふうに受けとめてよろしいでしょうか。
◎星川
市街地整備担当部長 第2回
定例市議会で市長からいろいろ答弁しておりますけれども,
地下歩行空間につきましては,魅力的で活力のある
都心の再生を進める上で大きな意義があるものとしてその
有用性は十分に認識している,これが基本であるということは市長が申し上げていると思います。その後で,現実には,今年度中に
都心の
交通計画などを策定する中で,
都心全体の
街づくりの中での
位置づけであるとか
地上部分の再
整備のあり方などについて十分に
市民論議を尽くしてと答弁をさせていただいております。したがいまして,
事業実施の時期ということにつきましては,こういった動向を見きわめながら判断されるものだと思っております。
◆
伊藤理智子 委員 地下歩行空間については,
上田市長の再選挙のときにも,
市民議論の中で,
財政難で大変だというときに,本体約200億円かかる
事業だということで,すごく慎重に考えてほしいという
意見もたくさん寄せられていて,本当に
市民の
皆さんが関心を持っている問題だと思うのです。
そこで,このことも踏まえた上で,
札幌市の
都市再
開発方針が
開発業者優先の
事業にならないよう,
市民の
皆さんや
地域住民が暮らしやすい
環境の
整備など,住みよい
街づくりを
計画していくことを強く要望しまして,私の質問を終わらせていただきます。
○
井上ひさ子 委員長 ほかに質疑はございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
井上ひさ子 委員長 なければ,質疑を終了いたします。
次に,
新琴似駅前及び
富丘西土地区画整理事業の
事業計画変更についてを議題とし,資料に基づき,
理事者から
説明を受けます。
◎後藤
開発事業部長 私から,今回の
新琴似駅前及び
富丘西地区の
事業計画の
変更の
説明に先立ちまして,本市の
土地区画整理事業の概況という点からちょっとご
説明させていただき,
変更にかかわるご
説明については,
伊藤区画整理担当部長の方から
説明させていただきます。
まず,概況でございます。
区画整理事業は,ご承知のとおり,
公共施設の
整備・改善ということでございまして,あわせて,宅地の
利用増進ということでございます。そういう意味では,総合的にかつ
計画的に進められる
街づくりの極めて有効な
事業であるというふうに認識してございます。
本市内の
土地区画整理事業でございますが,昭和23年から始まっております。現在まで,118
地区,約6,400ヘクタールでございます。
市街化区域の約4分の1を
区画整理事業で行ってございます。現在,
施行中の
事業は,
札幌市
施行の5
地区,そして
組合施行の4
地区,それから
公社施行の1
地区,計620.5ヘクタールでございます。
今回ご
説明させていただきます富岡西,
新琴似駅前地区の両
地区を除きまして,残る3
地区の状況でございますが,
東札幌地区は
平成16年,また,
西宮の沢地区は
平成20年,そして東雁来第2
地区は
平成29年の
完成予定で,現在,おのおのの目的に向かって邁進しているところでございます。
それでは,伊藤の方から
事業計画の
変更を
説明します。
◎伊藤
区画整理担当部長 私から,
新琴似駅前及び
富丘西土地区画整理事業の
事業計画の
変更についてご
説明をいたします。
まず最初に,
新琴似駅前土地区画整理事業の
事業計画の
変更についてでございます。
1番目は,
事業の目的及び
事業計画変更の理由でございます。
新琴似駅前地区は,
JR札沼線の
高架化を契機といたしまして,
駅前広場,公園,
幹線道路等の
公共施設とともに,
ターミナル拠点である
地域性を生かして
商業系と
住宅系の調和のとれた
土地利用を図り,
高度利用へ転換,誘導を行うということでございます。
市北部の
広域交流拠点としての
機能強化を図ることを目的として,
事業に着手したものでございます。
そこで,今回の
事業計画の
変更でございますけれども,仮
換地及び
移転補償等の折衝に時間を要したこと,また,
残事業に要する
期間等をもろもろ検討したところ,
施行期間の2カ年の延長と,
補償費等の見直しによりまして
事業費約7億円の減額について
変更するものでございます。
変更の内容につきましては,後段で
説明をさせていただきます。
次は,
事業の
概要でございます。
事業の名称でございますけれども,
札幌圏都市計画事業新琴似駅前
土地区画整理事業でございます。
施行者,
札幌市。
施行面積,9.8ヘクタール。
施行期間,
平成9年度から
平成18年度の10カ年。
地区の現況,
地権者数326人,
建物戸数,152戸。
事業の経緯でございますけれども,
平成8年9月に
都市計画の決定の告示をして以来,順次,手続を進めてきたところでございますが,
平成12年3月に第1次の仮
換地指定を終え,
平成15年2月には第5次の仮
換地指定をし,今日に至っているという状況にございます。
事業の
進捗状況でございますけれども,
平成14年度末でございますが,
執行状況は41.3%,仮
換地の
指定率78.1%でございます。
次のページですが,
変更の
概要でございます。
1)
施行期間の
変更ですが,
平成9年度から18年度の10カ年を2年間延長し,
平成9年度から20年度の12カ年とするものでございます。
この
変更の理由についてでございますけれども,前段でも少し触れましたが,仮
換地及び
移転補償折衝に時間を要しているものであります。
新琴似駅前という
場所柄,仮
換地を受ける方は新しい
位置に非常に慎重でございますし,私どもも非常に慎重に協議をして決めていくということから時間を要すること,また一方で,仮
換地上の工夫により,
事業費の節減を図って努めていることもございまして,当初見込みより時間を要することになったということでございます。
2番目は,
資金計画の
変更でございます。
当初
計画の93億円に対し,
変更案85億7,000万円ということで,7億3,000万円減額するものでございます。支出,収入でございますけれども,
工事費,
補償費,
減価補償金,
業務費,合計というふうに書いてございますが,合計で7億3,000万円減額します。収入については,
基本事業費,
まちづくり総合支援事業,
公共施設管理者負担金,
市単独費と並んでおりますけれども,収入,支出は均衡がとれておりまして,7億3,000万円の減額になるということでございます。
この理由でございますけれども,まず,支出につきましては,
補償費の
減額幅がここで突出しております。これにつきましては,当初
事業の
計画策定時に
補償費の算定をしてございますけれども,最初の算定時には建物の中に入って調査することができないという事情があります。どうしても
登記簿謄本だとか外観に頼らざるを得ないということがありまして,
概算額で算定していたということがございます。それと,その確定数といいますか,詳細を検討した数字に差異が生じたということでございます。また,仮
換地を工夫するようなことで移転
補償費の減額に努めたことが減額の主なものでございます。また,支出の部では,
業務費が8億3,200万円ふえてございますけれども,これは,当初
工事費の中に計上していた測量試験費を
業務費に移したこと,さらに,期間延長により人件費が見直されたといいますか,増額になるということでございます。
続きまして,収入の内容でございますけれども,これは,
まちづくり総合支援事業ということで,ゼロだったものがこの導入により12億9,900万円ふえたということです。これは国の一般会計補助でありますが,この
事業を
平成12年度から導入できたことによりまして,トータルで市の単独費16億7,300万円を減額することが可能になったものでございます。
続きまして,
富丘西土地区画整理事業の
事業計画の
変更についてご
説明をいたします。
1番目の
事業の目的,
事業計画変更理由でございます。
富丘西地区は,国道5号線の沿線にございまして,JR手稲駅,それから稲積公園駅から1キロメートルという交通の利便性が高い
地区にございますけれども,道路,公共下水道等の
公共施設の
整備が大変不足していた中で無秩序に住宅地が
形成されておりまして,交通量の増大に相まって幹線道路の
整備も急務となり,
事業に着手したものでございます。
そこで,今回の
事業変更の内容についてでございますけれども,本
事業の
基本事業費の補助年度が
平成16年度で終了いたしますことから,終了年の前年度に国土交通省に
事業費の詳細について報告する必要があり,これに合わせて
事業費を精査したものでございます。そうしたところ,
事業費について約1億円増額になるということでございまして,内容につきましては後ほどご
説明をいたします。
2番目は,
事業の
概要でございます。
事業の名称,
札幌圏
都市計画事業手稲中央
地区富丘西土地区画整理事業。
施行者,
札幌市。
施行面積,45.9ヘクタール。
施行期間,
平成9年度から
平成20年度の16年間。
地区の現況,
地権者数,742人,
建物戸数,931戸。
事業の経緯でございますけれども,昭和38年10月,手稲町時代でございますが,
都市計画決定をしてございました。
平成4年4月に
基本計画の承認を得て,以降,順次,区画
整理に取り組んできたわけでございますけれども,
平成14年7月に至り,第10次の仮
換地指定ができたというのが今までの状況でございます。
事業の
進捗状況でございますけれども,
執行状況64.2%,仮
換地指定率99.1%,保留地処分率46%でございます。
続きまして,次のページでございますけれども,
変更の
概要でございます。
今回の
変更は,
先ほどもちょっと触れましたが,
基本事業費の補助期間ですけれども,これは区画
整理の主な国庫補助でございます。ここでは
都市計画道路の富丘通と手稲山麓線の2本が補助の対象となっておりましたけれども,これが16年度に終了するということから国交省に精査の報告をする必要があるため,合わせて
事業費を精査したものでございます。
資金計画の
変更でございますが,当初
計画113億8,900万円に対し,
変更案につきましては114億9,300万円ということで,1億400万円の増額になるということでございます。
支出でございますけれども,
工事費,
補償費,
業務費,合計とございます。
工事費については若干減額になり,
補償費については約1億9,300万円増額になり,
業務費については300万円減額になり,合計1億400万円の増額になるというものでございます。
補償費が増額1億9,300万円ということで突出しているわけでございますますけれども,これは,
富丘西地区が,地形上,急傾斜地であることから,補償対象の家屋それぞれの状況が一律ではなく,一般的なパターンではなかなかはかりがたいということで,当初の積算見込みとの差が生じたことの積み重ねによるものでございます。
次に,収入でございます。
基本事業費,
まちづくり総合支援事業,地方特定道路
事業,保留地処分金,
市単独費と並んでおりますけれども,
基本事業費について若干の増額をしていただき,また,地方特定道路
事業について若干の増額をしていただいたということから,
市単独費の節減につながったというものでございます。
○
井上ひさ子 委員長 それでは,質疑を行います。
質疑はございませんか。
◆小野正美
委員 区画整理事業については,私の手稲区は,恩恵といいますか,非常にありがたみを感じているわけです。
私の住んでいる富丘北
地区も先般終わりましたし,現在も,富丘西と,それから西宮の沢の二つの
事業が行われていまして,地盤の悪いところ,あるいは,今
説明があったように,山,坂の起伏の激しいところで大変ご苦労されながらも進められて,日々,街並みが整っていくことを感じておりますので,ぜひ,今後とも努力をお願いしたいと思います。
その中で,今回,
まちづくり総合支援事業ということで,
新琴似の方では12億余の増で,
市単独費の減につながっております。この
まちづくり総合支援事業ですが,いわゆる区画
整理の
基本事業費とは別な形での収入になっておりますけれども,
まちづくり総合支援事業とは一体どのようなものなのか。
それから,これは
土地区画整理事業において富丘西の方にも入っているわけですが,この導入の状況,あるいは,どういった理由なり要素で
まちづくり総合支援事業が導入されているのか,この点を明らかにしていただきたいと思います。
◎伊藤
区画整理担当部長 まちづくり総合支援事業についてのご質問でございます。
土地区画整理事業の補助には,
施行区域内の
都市計画道路を
整備するための道路
整備特別会計という補助がございます。これが一般的な区画
整理の補助でございますけれども,これとは別に,
まちづくり総合支援事業の補助とは一般会計の補助だということで,国の予算費目では分かれております。
制度としては,
街づくりを進めようとする
事業エリア内の道路,公園,下水道,
土地区画整理事業,また
市街地再
開発事業など,もろもろの
事業をパッケージで一括補助をするという制度でございまして,
土地区画整理事業もそのもろもろの中の一要素の
事業でございます。これが
土地区画整理事業に導入された場合には,
先ほどちょっと触れましたけれども,通常補助基準が
都市計画道路の補助であるのに対しまして,
まちづくり総合支援事業につきましては,
区域内の区画道路の補助も対象になり得る,また,公園
周辺の歩道のインターロッキングだとかカラー舗装などにも使える,そういうまことに魅力的な制度でございます。
まちづくり総合支援事業の導入状況につきましては,現在,私どもが
施行しております西宮の沢,富丘西,
新琴似の3
地区は
平成12年度の補正予算から,東雁来第2
地区については
平成14年度から導入してございます。