◆
猪熊輝夫 委員 札幌に合ったというよりも,全国的に,
対応の仕方として基本的にはこういうものがありますよと。しかし,条件の違うところによってはこういったものが考えられるし,こういうデータを持っていますと,
調査をした結果,あるいは,いろいろな改良を施した上で。そういうようなことは,僕は,本来,国がやってしかるべきだという気がするのです。そして,
自治体は,施行,そして
管理だと。
しかし,
下水道事業というのは,
汚泥という副産物があるものだから,その
処理ということで来ているけれ
ども,それはどこの
地域だって必ずあるわけですから,
処理の仕方というのはどうするべきだということは,国が
責任を持って――国が
責任を持てないのなら,国が金を出せということです,国が。
札幌市が持ち出して
研究をするというのは,おかしいと思う。
札幌は特殊だから,国で
研究をする枠を越えてしまうから
札幌市独自でやってくれ,そのかわり,国は金をつけます,人は自賄いでやってくれよというような
感じだったら,一方で理解できるのです。
そうではなくて,常にすべてが独自というか,もちろんそれに伴って,
交付金になるのか,
補助金になるのか,
一定の国のお金というのはあるのだけれ
ども,いずれにしても
単費持ち出しでという
感じでやっていっている
考え方はいかがなものかと,この思いは解けないのです。
それからもう
一つ,ここで気にしているというか,いいのかなということで
感じているのは,今度は,
下水の管を布設するときに,その
基礎部分に
汚泥の一部を
利用しているという話を
説明の段階で聞いたのかなという記憶があります。
しかし,いわゆる布設がえなどなど,
一定の期間で,技術が向上していくことによってそういったものが循環するということが考えられます。そのときに,そういう
汚泥が
一定の
処理過程を踏んで管の下に敷かれたとすれば,その分が地上に上って,それが
下水の
残土処理としてされていったときに,地上で動き出しはしないか。動いていったときに,結果として,畑その他というようなことで,長いサイクルの中でそれが人体に影響していくようなことになるのではないだろうか。
しかし,それはそうではないのだと,
下水の下に敷いたものは,布設がえするようなときには条件がついていますということなのか。
それからもう
一つは,今度は,
下水管の周りに
地下水が走りますね。
地下水が走っていったときに,下に敷いたものの中からそれらがいろいろと――何て言ったらいいかわからない。元素かわからないけれ
ども,そういう悪いやつが
地下水に乗っかって動き出すような心配のない
状況にまで
化学変化をもたらしているものなのかどうなのか,そういうようなことを含めてちょっと
説明してください。
◎
今井 建設部長 最初の大きな1点目ですけれ
ども,
焼却灰,
汚泥処理に関する国とのかかわりでございます。
基本的には,国の方では,全国の
状況をいろいろ踏まえたといいますか,いわゆる標準的な
設計指針といいますか,そういうものを定めまして,建設に当たりましては,私
どもはもちろん設計も含めまして
補助金をいただいていますので,あとは,各
自治体の
実情に応じて,きちんと
調査研究も含めて適正に物をつくりなさいというようなスタンスでございます。それは,現実的にはもう百
都市百様という表現にもなりましょうか,それぞれ
有効利用の形態も違う,何をどこに持っていくか,最終的にどうおさめるかといったようなのは確かに違うと思うのです。ですから,その辺は
自治体が
責任を持ってきちんとやりなさいと。こういうことで私
どもは進んでおりますし,これまでもそうでございます。これが1点目でございます。
それから,2点目の
焼却灰を管渠の埋め戻し材にするということで,一部,実験も含めましてやってございます。これは,議員がご心配なのは
環境の問題,
安全性の問題ということかと思いますが,私
どもも無条件でやっているわけでございませんし,
基準というか,
ガイドライン,例えば
土壌環境基準という特に農用地の汚染を監視する
ガイドラインでございますけれ
ども,そういうものに照らして,そして,私
どもが試験をやりまして,それでクリアできているというチェックを経てやってございます。
もう1点,2点目は
地下水の関係でございます。まず,一義的には土壌の
環境基準をクリアしているということが1点ございまして,基本的には問題はないというふうに理解しておりますけれ
ども,
地下水につきましては,
環境部局で,
地下水の汚染に対する監視ということで定期的にモニタリングをやって監視してございますので,その辺も抱き合わせて
管理できているというふうに考えてございます。
◆
猪熊輝夫 委員 僕は,国の
責任をある面では
自治体に転嫁している,おまえらの
責任でやれよという
ぐあいになっているという理解をしたから,今の
説明で。
全国規模,あるいは,
地区規模という
感じでとらえなければならぬ問題に対して,
自治体責任という枠組みが果たして適当かどうかというところは,どこかでやってもらうしかないのだなという理解をしました。
それからもう
一つは,
基準の範囲ということで
処理していますと。それは今の
基準であって,時代が変わればそれは変わってくる。ゼロではないわけだから,そういうような点で,結果として畑を変えていくような,そういうぐるっと回る
可能性のある使い方というのは,やっぱり好ましいことではないと。そういう点での
考え方の整理というか,規制というか,そういうようなものは多少厳しくやっておかないといけないのではないのかなという気がするのです。
ただ,何せかんせ,
久しぶりに来た
委員会ですから,
勉強不足ですので,今後また,いろいろと教えてください。一応,不安を
感じるということだけ申し上げて,終わります。
◎
今井 建設部長 済みません。
説明漏れがございました。
先ほど国の
責任でという表現もあるのですけれ
ども,現実的には,国と,それから各
都市が寄り合って
意見交換をし,あるいは,それぞれ分担して
調査研究もしてという組織もございます。そういう中から,先ほど申し上げました標準的な
設計指針とか,そういうものが確立されてきているということでございます。一方的に,国が,おまえらがやれということではございませんので,その辺はご理解していただきたいというふうに思います。
◆
猪熊輝夫 委員 そうでもないです。
そこまで言うのだったら,しりぬぐいまできちんとやるべきであって,一番後々に怖いやつはおまえらが
研究してやれよということになっていることは逆に問題です。国もやっているのだったら,完全にしりぬぐいまでして,オーケーですという
感じでこの炉はいいですと。だから,今までは
処理にお金がかかった,しかし,
パウダーというか,粉になれば,有効を含めて,
コスト面も
有害度も全然違うのですというような
感じでやるのならいいのだけれ
ども,決してそうではないわけです。お金的なもの,
経済面では
一定のものはあるけれ
ども,それは違うわけですから,国が最後まで
責任をとれるようなことをやるべきだと。それに地方
自治体が
協力するというのならわかる。人材を派遣したり何なりするのでやるのならわかります。しかし,そうではない。それは,都合のいい,いわゆる
設置基準程度のものは全国で統一しておこうというぐあいに僕には聞こえるのです。
だから,後々,教えてください。とりあえず,こういった点で慎重に検討されて
予算を組まれたことでしょうから,よくわかりました。
○
近藤和雄 委員長 ほかに
質疑はございませんですか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
近藤和雄 委員長 それでは,
質疑を終了いたします。
討論を行います。
ございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
近藤和雄 委員長 なければ,討論を終了いたします。
続いて,採決を行います。
議案第8号を可決すべきものと決定することにご
異議ありませんか。
(「
異議なし」と呼ぶ者あり)
○
近藤和雄 委員長 異議なしと認めまして,
議案第8号は可決すべきものと決定されました。
ここで,
理事者の交代を行いますので,
委員会を暫時休憩いたします。
──────────────
休 憩 午後1時57分
再 開 午後1時59分
──────────────
○
近藤和雄 委員長 委員会を再開いたします。
次に,
議案第1号
平成15年度
札幌市
一般会計補正予算(第2号)中,
関係分を議題といたします。
質疑を行います。
◆
大西利夫 委員 私は,この
補正予算にかかわって,
学校ビオトープについて
お尋ねをしたいと思います。
本件は,さきの5年
計画の中で,
本市全体で10カ所の
小学校に
設置するということを決定されております。既に,5カ所について
設置が終了しているとのことであります。私は,
ビオトープについて
異議を差し挟むという考えはありませんが,今後の
整備方針との関連も含めて,数点,
質問をしたいと思います。
まず,
質問の第1でありますが,都会で生活する
子供たちが,
水辺空間,あるいは緑の空間といったところに親しみを持つことは,
教育上,大変大切なことだというふうに理解をしてございます。そこで,今申し上げたように,昨年度までに五つの
学校について既に
設置が終わっているというふうに承知をしてございますが,
設置が終了している
学校において,どのように活用され,そしてまた,どのように
評価を受けているのか。あわせて,未
整備校への
整備についていろいろな要望などがたくさんあるのだというふうに思いますが,これらについてはどのようになっているのか,
お尋ねをいたします。
2点目であります。
このたびの
ビオトープの
事業は肉づけ
予算でございますが,なぜこの時期に
補正予算として提案されているのか,この理由について
お尋ねをいたします。
あわせて,既に実施する
学校は決まっているのではないかというふうに思われますが,この点についてもお答えをいただきたいというふうに思います。
◎
原田 環境活動担当部長 まず,
学校ビオトープに関する
評価についてでございますけれ
ども,
整備済みの5校からは,
環境学習に非常に活用しているというふうに伺っております。例えば,
苗穂小学校では,
ビオトープにカモが飛んできたのだそうであります。
子供たちが大変喜んだのですけれ
ども,カモは
ビオトープの池のヤゴを全部食べてしまったというようなことで,
子供たちががっかりしたのだそうであります。しかし,これも自然の
食物連鎖の生きた教材というようなことで,よかったというように言っておられます。
また,このほかに,休み時間あるいは放課後の
子供たちの遊び,あるいは観察を通じた自然との触れ合いの場になっている。また,
地域の方から,魚あるいは植物の提供,あるいは
ボランティア協力もあって,
地域連携のよい
事例も見られてきているというようなことで,多方面にわたって
効果が見られるということで,おおむねよい
評価をいただいているのかなというふうに思ってございます。
また,
整備されていない
学校でありますけれ
ども,
環境学習の
利用だけではなく,
子供たちの
クラブ活動,あるいは
PTAや
地域との連携,それから,
子供たちの
情操教育にも役立つというようなことから,
整備を望む声があるというふうに承知しております。
それから,今回の
補正対象とする理由は何なのかということでございますけれ
ども,
学校ビオトープは
小学校における
工事でございます。したがいまして,
事故防止というのは大変重要でございまして,重機を入れての
工事ということになりますと,
夏休み期間中にやらなければならないというようなことで,今回,
補正予算として審議をお願いしているものでございます。
それから,実施する
学校はもう決まっているのかということでございますけれ
ども,
ビオトープは,
整備した後に
学校にちゃんとうまく活用していただけるかどうか,それから,
地域の方の支援が得られるかどうかといったことも
学校選定の大きな要素になります。したがいまして,毎年,年度当初に
小学校の
校長会が開かれますので,これは4月に開かれますが,その場に私
どもが出向いていって,
事業の
説明をして,希望する
学校を募集するというようなことをしてございます。今年度は4校が希望したいということで出てきておりまして,現在,
現地調査,それから
学校の活用の予定の聞き取りなどを終えたところでございます。今後,この結果をもとに,なるべく早く
実施校を
選定し,
予算が認められ次第,業務を発注したいというふうに考えてございます。
◆
大西利夫 委員 今聞きましたら,
設置校についてはまだ決めていない,これからだというお話であります。
私が考えますのは,この
計画については,5年
計画で,既に
年次別で何年度は何カ所ということで決まっていることでありますし,
工事そのものは
夏休み期間中にやるということは,今言われたような趣旨から当然のことであります。したがって,これは事前に想定できるものというふうに私は考えております。
そういう意味では,
設置校の
選定についてはもう少し
早目に進められればと。例えば,
設置に当たって,
学校側,あるいは
地域ボランティア,あるいは
PTA,そういう
方々のご
協力をいただくという点でも,やはり
早目に
選定をしておくということが有効ではないかというふうに私は思うのでありますが,この点についていかがか,お伺いをいたします。
2点目に,この
ビオトープについては,全国的にいろいろな
取り組みをされているというふうに聞いてございます。そしてまた,部長からも今ございましたように,
本市においても5校の経験からいろいろな
取り組みがなされているということも聞いてございまして,私は,この種のものは,
行政主導ということよりも,むしろ,
地域の
皆さんや
学校を含めて,
PTAなどの
方々のご
協力のもとで進められるということがより好ましいのではないかというふうに考えてございます。
そこで,そういう点での全国的な
取り組みの特徴,あるいは,
本市でも5カ所で取り組んでございまして,それらの特徴的なことを
お尋ねしたいというふうに思います。
◎
原田 環境活動担当部長 ご指摘のように,5年
計画では,
整備を行いたいということで
計画をしているわけでございますけれ
ども,実際には,各年度の
予算が決定されるまでは実施すると言い切れないという事情もございます。また,
夏休みに
工事を間に合わせるということからは,年度当初に希望する
学校を募集しましても十分に間に合うというようなことがございまして,今の形をとってきたところでございます。
ただ,ご
質問の趣旨のように,
地域ボランティアや
PTAなどの
協力をいただくためには
早目の
対応が望ましいというのは,私もそのとおりであろうというふうに思ってございます。現
計画は
モデル事業という位置づけでありますけれ
ども,この終了後は,また次なる展開を考えていく必要があるというふうに考えてございますので,そういった中で検討をさせていただきたいというふうに思っております。
それから,いろいろな
事例ということでございますけれ
ども,他
都市では,
費用負担についても,
環境セクションの
予算のほかに,
学校の
予算,あるいは
PTAの浄財,あるいは民間からの
資材提供を受けて実施している例もあるというふうに聞いております。また,
整備に当たりましても,児童・生徒,先生,
PTA,
地域の
方々が
ボランティアとして参加しているという例もあるというふうに聞いてございます。
札幌市でも,1校ですが,東区の
栄緑小学校において,開校20周年
事業ということで,
PTAが浄財を集めまして,
地域の
事業者の方も
ボランティア参加をするというようなことで
整備をされた
事例がございます。
整備に当たっては,
植栽も,かつて地元に咲いていたオオウバユリやエゾノコリンゴというのを植えまして,
自然環境保全やふるさとに関する
学習に役立てるというような工夫もされているというふうに聞いてございます。また,
維持管理につきましても,
地域の方の
協力をいただきながら
学校が
管理をするというように,うまく連携した
やり方がとられておりまして,すばらしい
事例であるというふうに考えてございます。
◆
大西利夫 委員 今聞かせていただきましたように,全国的には,これらの
事業が
学校ぐるみ,
地域ぐるみ,
PTA会ぐるみという形で進められているということで,大変有益な話も聞かせていただきました。
私は,この
事業そのものをもっと発展させるという立場に立って考えますと,今,
札幌市では200の
小学校があるわけでありまして,
計画は10カ所であります。そうすると,これをさらに拡大していくということになりますと,
札幌市の厳しい
財政状況の中で
対応が大変厳しくなっていくのではないかと。特に,
環境局としての財源だけでは,とてもとても賄い切れるものではない。
こう考えてまいりますと,今申し上げたように,
地域の
皆さんや
PTAの
皆さん,
学校関係者の
皆さん,あるいは企業,こういう
方々のご
協力をいただくということは私は大変大事なことだというふうに思ってございまして,ぜひ,これからの
整備方針の中に,私が今申し上げたような視点も加えてお考えになって進めていくべきだと要望しておきたいというふうに思います。
◆
小形香織 委員 私も,
議案第1号で,
学校ビオトープ関連につきまして
質問させていただきます。
今,
大西委員からの
質問に対してご答弁がありましたように,
子供たちは大いに
学習に
利用している,そして,
地域の住民からも植物や
植栽の寄附なんかもあって,
地域住民の
方々と
学校を結びつける新たな
効果も生んでいる,そして,
情操教育にも役立つからつくってほしいという要望も出ていると。こういうことですので,本当に
環境学習だけにとどまらない
教育効果を生んでいるというふうに思いまして,私は大変すばらしいことだと思っております。
まず,
最初に
質問したいのですけれ
ども,つくられていないよその
学校が,授業の一環として,既につくられた
ビオトープを
利用したとか,また,よその
学校の
児童たちが来て活用をしているというケースはあるかどうか,教えていただけませんでしょうか。
◎
原田 環境活動担当部長 近くのよその
学校からということだと思いますが,よその
学校からの
利用についてでございますけれ
ども,
子供たちの
学習としてそのような
利用があったというふうには伺っておりません。
ただ,
校長先生,あるいは,一般のといいますか,先生が視察というような形で来られているという例がある。それから,近くの幼稚園や保育園が散歩や
外遊びで
利用したことがあるというふうには伺っております。
◆
小形香織 委員 ビオトープが
整備された
小学校では,
環境教育に大変役立っているし,
情操教育な
ども含めて,
地域との連携が深まっているという大きな
効果が生まれている一方で,
整備された
小学校というのは各区に1校という
やり方です。そして,今ご答弁がありましたが,そこの
学校の
生徒たちには大きく活用されていますけれ
ども,
整備されていない
学校の
生徒たちは全く触れる機会がないということです。
5カ年で10カ所という
計画ですから,
計画どおり進めていただくことがまず大事だと思いますけれ
ども,同時に,
札幌市内には211の
小学校があるという現実に照らせば,ごくごく一部,まだ5%にも満たない
小学校にしか
整備されていないということになります。
教育現場からは
ビオトープを我が校にも
整備してほしいと毎年たくさん手が挙がっている中から,
設置する
環境局の側が厳選しなくてはならないという
実情になっていると思います。
調べましたところ,初年度の
平成12年度には,六つの
小学校から希望があって,東区の
苗穂小学校につくった,そして,翌
平成13年度には,既に東区にはつくられたので,東区を除いた
小学校から募集をして,九つの
小学校から申し出があって北区と南区につくったと。そして,その翌年には,東区と北区と南区を除いた
小学校に募集をかけて,六つの
小学校から申し出あったということで手稲と清田につくった,こういう経緯ですね。このように各区に1校という
計画では,既に
ビオトープが
整備された行政区の
小学校では,自分の
学校に
ビオトープを
設置してほしいと思っても,そもそも手を挙げることができないということになっています。また,先ほどのお話のとおり,
設置された
学校は大変高い
効果が生まれているけれ
ども,されていない
小学校にはその
効果が及ばない。そうした点から考えますと,
学校ビオトープは,もっと多くの
小学校に
設置して充実を図る必要があると思います。
そこで,もう
一つ質問なのですけれ
ども,来年度は,残る3校について
整備されるのでしょうか。
それから,この5年
計画が終了して10校に
整備が終わった後も,希望する
小学校に
ビオトープを
整備していくという積極的な推進の方向をお持ちかどうか,伺いたいと思います。
◎
原田 環境活動担当部長 今後の
整備についてでございますけれ
ども,今
計画している10校につきましては,当初の
計画どおり,残る区を対象に
整備をしていきたいというふうに考えてございます。
また,その後につきましては,これまでの
ビオトープの
評価あるいは
整備要望
状況等を勘案しまして,次期5年
計画の策定に向けて検討してまいりたいというふうに考えてございます。
◆
小形香織 委員 平成13年の第1回の定例議会でも,当時の
環境活動担当部長が,「自主的な
学校ビオトープづくりができるだけ多くの
学校に広がっていけばと考えておりまして,そのための支援についても今後検討してまいりたい」と,このように答弁されております。
子供たちにも
学校の現場からも喜ばれて,我が校にも
設置してほしいという要望があるわけですから,ぜひとも,
学校ビオトープを,1区1校の
設置だけで終わらせることなく,もっと多くの
小学校に
設置できるように推進していただくことを要望いたしまして,私の
質問を終わりにいたします。
◆
猪熊輝夫 委員 関連してちょっと聞きたいのは,これは,どの学年を対象にというか,重点的にというような
感じで意識されていますか。
あわせて,それは,3年生とか4年生とかというのではなくて,1年生から3年生とか,1年生から5年生という
感じになるのか。
その場合に,どういう答弁になるのか想定していませんから,あえてもう
一つ質問したいのは,これは,1年サイクルというか,雪が解け雪が降るまでだと思う。越冬をどうやっているのか知らないけれ
ども,このときに,先生と子供との関係の中で,池なりその周辺部との関係で,どんなかかわりの中で何を学ぼうとするのかというようなことについて,
一定程度のマニュアルというか,そういうものが学年ごとにあるのがよかれと。それは,
地域差もあるし,
立地条件の違いも出てくることは十分承知しながら,池周辺とどういうかかわりをするかという
部分をやっぱり
一定程度指し示すと。
また,それは,
環境局で指し示すことができるかといったら,難しいと思う。なぜかというと,
教育委員会指導室の担当教員など,それから,理科の担当になるか社会の担当になるか,多分,生物関係になるかと思うけれ
ども,そういう
部分との専門的な打ち合わせの中で,どういったところに関心の目を向けさせていくか,理解を深めさせるかということが大事だと思うのです。実験過程とか試行的に10カ所というときにこそ,そういったものがつくられていくのが次へのステップになるのだろうと思うし,
皆さん方のねらいが生かされていくのではないか,こういう思いがするのですけれ
ども,その辺はどんな整理の仕方をしているのですか。
◎
原田 環境活動担当部長 まず,何年生ぐらいを対象に想定しているかということでございますが,実は,
学校ビオトープをつくり始めるに当たって,私
どもは,初めての経験ですから,初めは造園的につくりましょうということでやっていったのですけれ
ども,実は,希望校を募ってくる中で,
学校の方で,例えば,
学校で蛍の飼育に取り組んでいたので
ビオトープの中でそういう展開をしてみたいとか,あるいは,トンボ池みたいなことでトンボの飼育をしてみたいとか,それぞれ思いが出てきております。
例えば,
苗穂小学校の例を申し上げますと,
ビオトープを活用した
環境教育ということだと思いますが,3年生が総合
学習の時間ということでやっています。それから,1年生,2年生は,生活科という時間で,もうちょっと遊びに近く,落ち葉で遊ぼうとか昆虫の越冬基地をつくろうだとか,そういう
取り組みをされたり,それから,3年生から6年生ぐらいのところでは,理科の時間で季節と動植物の変化というような
取り組みがされているところです。
学校によっては,4年生であったり5年生,6年生ということがございます。
そこで,今の2番目の
質問で,池とその周辺で何を学ぶかということがありますけれ
ども,通常は,池があって,草地があって,水路でつながっていて循環されてということが標準的な形なのですが,
ビオトープといってもつくり方によって大分違ってくるところがございます。例えば,昨年,富丘
小学校で
整備されまして,そこでは,近隣の野山の植物の種をまいて,そこから育ってくる過程を学びましょうというようなこともやっています。また,池によっては,池から乾いている草地まで,湿地からだんだん乾いていくようなつくり方をしているところがあって,そういうところでは,恐らく水辺にふさわしい植物はどうなのかというようなことも観察できるのではないかなというふうに思います。つまり,
ビオトープの場合には,どうもこれが
ビオトープだという標準的なものというのがないのです
。 実際に,
札幌の場合には,これは中の話になりますが,60平米から70平米ぐらいの規模で始めましたが,実は,初めは我々も
やり方がわからなかったので,こんなものだろうということでいろいろと設計を組んで,言うならば,緑化推進部に
予算委託をして
工事発注というような格好でやっていました。ところが,希望校を募ってくると,うちはこういうことをやりたい,ああいうことをやりたいというようなことがいろいろと出てきましたものですから,また,金額も設計で大体このくらいということがわかってきましたので,それであれば,その額で設計コンペをやって
学校が一番望むものができるような形ということで実は試行してきております。今,いろいろな
取り組み例が出てきておりますので,そういうものも集めて,また,
地域のかかわり方もいろいろですから,その活用の仕方,使い方みたいなことで,
札幌のものも,一回,そういう整理をしたいと思います。
それから,他
都市の例では,横浜で40を超えるような
ビオトープがあるのですが,実はその7割は50平米未満で,小さいものだと5平米ぐらいというのです。ですから,2メートル角くらいの,恐らく単なる池みたいなものではないかなというふうに思うのですが,穴を掘って水をためておくだけで,トンボが飛んできて卵を産んでと,自然の小さな生態系が見られるわけです。
ですから,つくり方によっていろいろな見方だとか活用方法があるのだろうと思っています。先ほど
大西委員からも,これから先を考えるとき,いろいろな活用の仕方を考えるべきだというお話がありましたけれ
ども,そういった他
都市の
事例も勉強して,標準的にやっている60から70平米の今のつくり方がいいかどうかということもございますので,そういう中で検討していきたいなというふうに考えております。
◆
猪熊輝夫 委員 大西委員が発言したけれ
ども,
予算が決まらなければ場所を決められないという答弁をされました。
しかし,そういう組み立ての
やり方というのは,
PTAの参加とか,先生の思いを含めた意見反映とか,協働型という言い回し方の街づくり論からいったら,ある面では従前の形の街づくり論,
学校づくり論なのですよ。
だから,少なくとも,前の年,あるいはその前の年ということで,
PTAや,場合によっては老人クラブということ,あるいは,
学校によっては交通安全推進
委員会で関連する単位町内会が全部かかわっている
学校もありますから,そういうようなところの参加をいただきながら,少なくとも口の参加ができるような
状況の中で形をつくっていくというようなことを踏んで,そして,そのことで次への
予算化ということでいけば,自分たちがつくったということになりますね。そこで,それでは何年生にどの時期で何をというようなことで,親御さんや年寄りを含めて,積極さにほだされて,先生方の思い入れにさらにプラスするような形で,子供とそこのかかわりに,どういうサジェスチョンというか,刺激を与えるかというようなことで具体化していきますよ。
それは,部長が言ったとおり,なかなかわからなくて,発注してどんといった,いろいろ出てきてここまできたのだと言われたから,多分,素直な答弁だと思うのだけれ
ども,ぜひ,そんな点で――今回だって,一応の表向きはまだ決まっていない,おおよそ今出てきた,これから選ぶ,こう言っているわけです。しかし,それは,極めて短期間に
選定していくということですよ。そうすると,やっぱり,参加してみんなでつくるというところへ思いを配慮した形には,なっていないと言ったら失礼だから,不十分だと。
そういう点で,
予算が決まらなければできないのだというのは,決して硬直していないと思うけれ
ども,そこにとまらないで,もうちょっと時間をかけるのだというような形で行けるような配慮を何かやっていくことが,僕は10校から200校へ展開できるところへ結びつくのではないかと。
だから,苗穂の話ともう1校の話はされたけれ
ども,ほかの
学校の話はしていない。それは,まだまだ不十分だったのかもしれないし,ここは言いたくないというところがあるのかもしれない。しかし,それは別にして,いやいや,全部がそれぞれおもしろいことをやり始めたなと,そういうふうになるようにするのが目的だと思うから,あえて前段の時間をかけてあげるということが大変大事なことではないかなと。
それからもう
一つは,そんな意味での基本的なマニュアルというのはあっていいと。基本的なものがあって,それから応用していけば,あるいは,
立地条件で大いに振ればいいわけですから,そういうようなことで,かかわりみたいなものの指針を
教育委員会との連携の中で指し示す。ここが指し示す必要はなくて,指導室で指し示していけばいいわけです。そういうようなことで,有効活用できるように,ぜひ奥行きのある判断をしてほしいと要望しておきます。
◆坂ひろみ
委員 ビオトープに関してですが,
学校の方からの要望がかなり高く出てきているということで,5年
計画で10校ずつということなのですけれ
ども,このままの
計画で行きますと,先ほど小形
委員が言いましたように,211校ある
学校の中でなかなか進まないと思うのです。
先ほどから出ていますように,
地域の中で,
学校を中心に
PTAの方などの連携
協力のもとで進めていくというところでは,東区の
栄緑小学校の例が出ていましたように,本来ならば,こういう形で
ビオトープができていくと,本当に
地域の中に根差した
地域と
PTAと
学校がというところでの連携した
ビオトープの
管理,維持もできていくと思うのですね。
今回の5年
計画の終了後も
計画していきたいというようなご答弁でしたけれ
ども,このような形で,市の方から何カ年
計画でつくってあげるよという形ではなかなか
整備が進まないと思うので,先ほど申しましたように,
地域の中で,いろいろな方たちが連携する中でつくっていく,また,そういうつくり方を,今,もう既にしかけている
学校もたくさんあるわけです。そういったところに対する支援という
部分も含めて,
札幌市としてこれから
ビオトープ事業を進めていく中で,
札幌市が5年
計画をつくってあげるのではなくて,
地域の方,
PTAや
学校が中心となって,
子供たちを中心にみんながつくっていくのだと,自分たちのものなのだというふうに自分たちで実感できるようなつくり方を
札幌市の方としてはどのようにお考えなのか,
お尋ねしたいのです。
◎
原田 環境活動担当部長 今のご
質問は,基本的には,
大西委員の要望の
部分,それから,猪熊
委員が今おっしゃられたことと同じだというふうに思っています。
それで,やはり,これから先も拡大していきたいというのが私たちの気持ちでありますので,そのときに,
地域の方の意向,それから
学校の意向がうまく反映されることが必要でありますから,
事業の進め方につきましてもそういうことを踏まえて検討していきたいというふうに考えてございます。
◆坂ひろみ
委員 ビオトープという言葉は,一般のお父さんたち,お母さんたちの方にはまだまだ浸透していないかなと思うのです。先ほど4月の
校長会の方でというお話がありましたけれ
ども,
PTA全体に向けた
ビオトープ事業というもののPRみたいなものは,市の方からどの程度されているのでしょうか。
◎
原田 環境活動担当部長 いわゆるパンフレットみたいなものでは出してございませんけれ
ども,ホームページには載っていまして,
事業紹介みたいなことはしています。
ただ,そういうことではなくて,もっと広く,わかりやすく伝えて広げていくべきだというご趣旨のご
質問ですね。
◆坂ひろみ
委員 そうです。
◎
原田 環境活動担当部長 そういった意味では,9月に
環境プラザがオープンしますけれ
ども,ここは,まさしくそういう情報発信をして,連携しながらいいものをやっていこうというところでありますので,そういったところからわかりやすい情報の発信をしていきたいというふうに考えております。