第2に,快適・安全・安心な福祉の
まちづくりのための施策の成果であります。
高齢者保健福祉計画の
最終年次として,
ホームヘルプサービス事業の拡充を初め,
特別養護老人ホーム等の
施設整備を行うなど,各
計画事業の推進を図り,ほぼ目標を達成しました。また,
介護保険制度の円滑な導入に向け,その
体制整備を着実に推進するとともに,
高齢者等の
健康維持を目的として,通年利用可能な
屋内パークゴルフ場を
保養センター駒岡に整備しました。さらに,
地域ぐるみで支え合う福祉都市さっぽろを目指し,
地域福祉を支えていく
マンパワーの養成・確保に向けて
ボランティア研修センターを整備しました。
次に,
障害者福祉の充実につきましては,福祉の
まちづくり条例に基づき
推進会議を設置し,具体的な施策の推進を図るための指針の策定に着手するとともに,
障害者の自立を支援するため
授産施設の
新築等に補助を行ったほか,
障害者の
雇用促進のために設置される
障害者雇用支援センターの運営に対する支援を行いました。
また,
暮らしの安全と健康を守る観点から,
ダイオキシン類などの
環境ホルモン対策を推進するための調査を実施したほか,
防災面の
取り組みとして,災害時の迅速な
初動体制の確立やその後の
災害対応を的確に行うための
防災支援システム整備を推進しました。
第3に,北の
暮らしを支える産業を育て,札幌の活力を高めるための施策の成果であります。
札幌の風土に根差した産業の育成を推進するため,
情報通信サービス産業や
福祉産業など今後成長が期待される
産業分野について実態を調査し,その
振興策の検討を進めるとともに,新しい事業に挑戦する意欲ある
起業家などを支援する新たな
融資制度として
フロンティア事業支援資金貸付制度を創設したほか,
コールセンタービジネスの誘致に向けた
PR活動を行いました。また,
情報関連企業と他の
産業分野の企業との連携や
共同事業化を仲介・調整する
情報ビジネス支援センターの
開設準備を進めたほか,
電子商取引の
普及拡大に合わせ,サッポロ新市民10万人事業を展開し,
地元企業の販路や
事業機会の拡大を図りました。
次に,
イベント・
コンベンションの展開につきましては,国際都市さっぽろの地位を高めるため,
APEC人材養成作業部会の開催や
北方都市市長会議への参加とともに,
核兵器廃絶平和都市として世界の軍縮・平和に貢献するため,
中央アジア非核兵器地帯国連札幌会議の開催を支援しました。また,本市の
コンベンション推進の
中核施設となる
コンベンションセンターの
実施設計を行うとともに,
観光拠点としての魅力を一層高めるため,
大倉山ジャンプ競技場周辺を再整備しました。
次に,
中小企業の振興につきましては,景気の影響を受けやすい
中小企業の
経営安定化のため,
北海道信用保証協会に対する
損失補償の対象を
一般中小企業振興資金のすべてに拡大するなど,
融資制度の拡充を行ったほか,
中小企業の人材の育成と
企業活動の支援を行う
産業振興施設の
実施設計を行いました。また,厳しい
雇用情勢に対応するため,国の施策に呼応し,
緊急地域雇用対策事業を実施しました。
次に,
都市基盤の充実につきましては,
車中心から
公共交通中心の
交通体系への転換を目指して,人に優しい
交通対策を積極的に推進することとし,
都心循環バスの運行や荷さばき時間の設定などの
交通実験プロジェクトを引き続き実施したほか,魅力ある
都心空間づくりのため,
路面電車を活用した便利で快適な
街づくりに向けての調査を行いました。また,道都札幌の
玄関口にふさわしい風格ある
都心空間を創出するため,札幌駅南口駅前広場の整備を行うとともに,道路,公園,
上下水道施設などの基礎的な
都市基盤施設についても,
高齢化や
防災面,環境への配慮など,
社会情勢の変化に対応した整備を行いました。
第4に,札幌をはぐくむ豊かな緑ときれいな水,さわやかな空気の保全のための施策の成果であります。
自然と調和するさわやかな
街づくりを推進するため,
環境影響評価条例を制定し,その
運用支援のため市域内の
自然環境要素のデータベースを整備するとともに,
ダイオキシン対策として
篠路清掃工場の
排ガス高度処理施設の整備に着手しました。また,
地球環境の保全に積極的に貢献するため,
地球温暖化防止に向けた
具体的実行計画を策定するとともに,環境に関する
国際会議としてアジア・
太平洋環境会議を開催したほか,
産業廃棄物の
適正処理と
リサイクルの一層の推進に向けた
実態調査を行いました。
次に,限りある資源や
エネルギーの
有効活用策として,
廃プラスチックの
分別収集の実施に向け,市民への周知を行うなどの準備を進めるとともに,
廃プラスチックの再
商品化事業を行う
札幌プラスチックリサイクル株式会社に対して出資を行いました。また,札幌駅南口において新たに
熱供給を行う札幌駅
南口エネルギー供給株式会社に対して,出資や
施設建設補助を行いました。
第5に,市民の心豊かな
暮らしの実現のための施策の成果であります。
市民と行政のパートナーシップによる施策を進めるため,
市民活動団体の
情報交流などを支援する
市民活動プラザを設置するとともに,
市民活動を促進するための
指針策定に向けた調査を行いました。また,地域の
住民活動や
地域コミュニティーの一層の向上を図るため,
地区センターや
地区会館の建設を進めました。
次に,
少子化対策につきましては,
待機児童の解消に向けて
私立保育所の新築時に対する補助を行うとともに,
延長保育や一時保育の大幅な拡充,
病気回復期で
集団保育が困難な児童に対するデイサービスの開始など,多様化する
保育需要に対応したほか,乳幼児に対する
医療助成の対象を拡大しました。さらに,
児童会館や
ミニ児童会館の整備や
円山動物園における新
動物館の建築など,施設の充実に努めるとともに,放課後や休日における
子供たちの活動を支援するため,
体育施設や
公園施設,
文化施設における中学生以下の
個人使用料金の
無料化を実施しました。
次に,
学校教育の充実につきましては,小・中学校の新築や
増改築を行ったほか,食器の改善や
ランチルーム用備品の整備を通して楽しさとゆとりのある給食を推進するなど,
教育環境の充実を図りました。
次に,市民の生涯学習・生涯
スポーツの
活動支援につきましては,生涯学習と
青少年活動の
全市的拠点施設となる生涯
学習センターと
青少年センターの建設を引き続き行うとともに,生涯学習に関する情報を全市的・一元的に集約し提供するための
システム開発を進めました。また,
大倉山に
各種冬季スポーツを疑似体験できる
札幌ウィンタースポーツミュージアムの建設を進めました。さらに,本市の
スポーツ・
イベント施設の中核となる
札幌ドームの建設を引き続き行うとともに,平成13年6月のオープンを目指して
開設準備を本格化させました。
以上,平成11年度各会計の
事業執行の概要について申し上げましたが,議案第1号から第7号までの各
会計決算につきましては,
決算書のほかに,
歳入歳出事項別明細書,
決算説明書,その他の決算に関する書類及び
監査委員審査意見書を添付しており,また,
継続事業年度が終了した
継続費につきましては,報告第1号から第3号までの
精算報告書をあわせて提出しておりますので,詳細につきましては,これらを対照,検討の上,ご認定をいただきたいと存じます。
以上で,各
会計決算の説明を終わりまして,次に,
補正予算その他の諸案件の説明に入らせていただきたいと存じます。
初めに,議案第8号は,平成12年度札幌市
一般会計補正予算であります。
まず,
歳入歳出予算の補正でありますが,
補正項目の第1は,国の
公共事業等予備費の配分に伴うもので,国道や
国営滝野すずらん丘陵公園の整備にかかわる
負担金を追加するものであります。
補正項目の第2は,新たに年度内に
予算措置の必要が生じた経費を追加するもので,不足が生じる見込みとなった
法人市民税の
還付金等を追加し,
養護老人ホーム等の新設に伴って廃止する
軽費老人ホーム稲明園の解体に要する費用を追加するとともに,映像,デザイン制作などのデジタルコンテンツ関係の事業者の起業支援を行うデジタル系産業支援センターの整備に対する補助を行うほか,新たに国庫補助の見通しを得た高規格救急車の購入に要する経費を追加するものであります。
以上によります一般会計
歳入歳出予算の補正総額は14億1,400万円となり,この財源といたしましては,国庫支出金2,529万8,000円及び市債4億9,600万円を充て,差し引き8億9,270万2,000円の一般財源につきましては,地方交付税及び平成11年度からの繰越金をもって充てるものであります。
次に,債務負担行為でありますが,これは,札幌市土地開発公社に公共用地の先行取得を依頼するに当たり,同公社の事業運営の一層の適正化を図るため,公社取得地の買い取りに関して債務負担行為を設定するものであります。
次に,議案第9号は,平成12年度札幌市
国民健康保険会計補正予算であります。
これは,介護保険の実施に伴い国民健康保険料の収納率の悪化が懸念されることから,国が措置した介護円滑導入給付金を活用し,納付督励の強化等を行うための経費を追加するものであります。
次に,議案第10号 平成12年度札幌市
公債会計補正予算は,今回の一般会計及びこの後ご説明いたします下水道事業会計の補正に伴う市債を整理するものであります。
次に,議案第11号 平成12年度札幌市
下水道事業会計補正予算は,国の
公共事業等予備費の配分に伴い,新たに国庫補助の見通しを得た地震対策のための管渠布設にかかわる経費を追加するものであります。
次に,議案第12号は,札幌市
健康づくりセンター条例の一部を改正する
条例案であります。
これは,本市3館目の健康づくりセンターを西区に設置し,その名称,位置,使用料等を定めるものであります。
この健康づくりセンターにおいては,近年,ますます市民の関心が高まっている健康づくりに対応するため,検診機能を持つ中央健康づくりセンターとの連携を図りながら,運動の実践・指導機能の充実を図ることにしており,同センターの開館により,市民の健康づくりをより一層推進し,市民の健康増進を図ることが期待できるものであります。
なお,この健康づくりセンターは,本年12月に開館する予定であります。
次に,議案第13号 札幌市
老人ホーム条例の一部を改正する
条例案は,築後27年が経過し,建物の老朽化が進んでいる手稲区の軽費老人ホーム札幌市稲明園を廃止するものであります。
なお,これにかわる施設として,隣接地に,同園の管理運営を受託している
社会福祉法人により養護老人ホーム及び高齢者生活福祉センターが建設されており,明年の開設が予定されております。
次に,議案第14号は,札幌市
建築基準法施行条例の一部を改正する
条例案であります。
これは,建築基準法及び建築基準法施行令の一部改正により,建築物に使用する材料,工法等を具体的に定める規定の一部が,建築物に要求される性能を定める規定に改められたことに伴う所要の規定整備を行うとともに,近年の
社会情勢の変化に対応するための関係規定の見直し等を行うものであります。
次に,議案第15号 札幌市
火災予防条例の一部を改正する
条例案は,ただいまご説明いたしました建築基準法及び建築基準法施行令の一部改正に伴う所要の規定整備を行うものであります。
次に,議案第16号は,
社会福祉の増進のための
社会福祉事業法等の一部を改正する等の法律の制定に伴う
関係条例の整理に関する
条例案であります。
これは,
社会福祉事業法の一部改正により,その題名が
社会福祉法に改められたことなどから,本市の
関係条例について所要の規定整備を行うものであります。
次に,議案第17号は,
工事請負契約締結の
件議決変更の件であります。
これは,平成10年第1回定例市議会で議決をいただきました仮称第5清掃工場の新築にかかわる工事請負契約につきまして,賃金水準及び物価水準の下落により,契約金額が不適当になったと認められるため,その契約金額を減額しようとするものであります。
なお,報告第4号は,同様の理由による工事請負契約金額の変更にかかわる専決処分の報告であります。
このほか,議案第18号から第20号までにつきましては,議案末尾に記載の理由によりご了解をいただけるものと存じますので,説明を省略させていただきます。
以上で,ただいま上程をされました各案件の説明を終わります。よろしくご審議のほどをお願い申し上げます。
○議長(
佐藤美智夫君) 次に,議案第21号の
提案説明を求めます。
荒川尚次君。
(荒川尚次君登壇)
◎荒川尚次君 私は,ただいまから,日本共産党札幌
市議会議員団を代表して,私を含む11人の
議員が共同して今議会に提出した議案第21号札幌市
商店街緊急活性化事業補助金交付条例案について,その内容と提案の趣旨を簡潔にご説明いたします。
この
条例案は,長引く不況と,政府の大手商業資本優先の,いわゆる規制緩和政策などによって苦境に立たされている商店街の現状にかんがみ,その活性化を緊急に図ることが,商店街の衰退を防止するとともに,高齢者や
障害者などを含む地域住民の消費生活を守るために極めて重要だという考えのもとにつくられたものでございます。
具体的には,商店街のさまざまな
取り組みに対し,構成店舗数などによって100万円から600万円まで,平均しておよそ500万円の補助金を交付して,商店街が,消費者とのつながりを広げ,高齢者や
障害者にも優しい地域住民の交流の場として発展するよう促そうとするものであります。
現在,札幌市が行っている商店街活性化事業補助制度は,99年度実績で見ると,ステップアップ事業が,調査研究補助として30万円限度で3分の2補助のものが4件,活性化計画策定補助として135万円限度で3分の2補助のものが2件,実験事業として300万円限度で3分の1補助のものが2件,商店街等にぎわい
イベント事業として20万円限度のものが3分の2補助で30件,商店街等コンサルティング事業として経営動向の分析や小売市場の診断などの補助が数件ある程度です。このように,現行の市の補助制度は,補助金額も利用件数も少なく,商店街の活性化を促しているなどとは言えない現状にあります。
そこで,私たちは,商店街や市場の中の空き店舗のシャッターを開くことができ,共同宅配センターや駐車場を確保してもらうことなど,地域商店街が希望する新たな事業の展開ができるようにするために,補助額を思い切って引き上げ,対象を全商店街とし,対象事業を緊急活性化に向けたさまざまな
取り組みに広げ,実効の上がるようにしようと考えました。
もちろん,今日,商店街が抱える困難は複雑な要素が絡み合っており,これだけですべて解決するとは思っておりません。
しかし,3年間の時限措置としての本
条例案に基づく事業が起爆剤となって,商店街が地域住民との結びつきを強め,商店街の新たなにぎわいに向けた第一歩が踏み出されるなら,本市の
街づくりや地域経済の上でもその効果は大きいと言えましょう。
本市経済局産業振興部の調査によれば,ことし1月1日現在,札幌市商店街振興組合連合会に加盟していない任意の団体も含め,活動している商店街組合は127団体ですから,仮にこれらすべての団体が補助を申請したとしても,補助金総額はおよそ6億円と見込まれ,
条例案第4条の予算の範囲内の規定に基づき,これを3年度で実行すれば,各年度の事業予算は2億円ということになり,市長がやる気になれば十分可能な金額です。
私ども日本共産党市議団は,この商店街緊急活性化条例の大綱を本年2月の第1回定例札幌市議会において議会各派に提起して以来,関係業者団体などとの懇談を重ねてきましたが,商店街活性化に向けた市の対策強化を求める声とあわせ,本条例への期待の大きさを実感してまいりました。
今,政府が,規制緩和の名のもとに,地元商店街との調整を図るために設けられていた大型店や専門店への規制を全面的に取り除こうとしている中,地元商店街や民間小売市場の衰退が進み,スーパーが撤退したら何もなくなって高齢者などが日常生活にも事欠く状況まで起きているだけに,住民生活に必要な食料品や日用品等の確保のためにも,改めて
街づくりの中で地域商店街の役割が見直されているだけに,緊急に商店街の活性化を図ろうとする本
条例案に対する
議員各位のご賛同をお願いして,
提案説明を終わります。
ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(
佐藤美智夫君) お諮りします。
ただいま説明のありました議案21件につきましては,議事の都合上,その議事を延期いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
佐藤美智夫君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。
――――――――─―――――――――
○議長(
佐藤美智夫君) ここで,日程に追加いたしまして,
決議案第1号 米国及びロシアの再三にわたる臨界前
核実験強行に抗議する決議を議題といたします。
本件は,全
議員の提出によるものでありますので,直ちに採決に入ります。
本件を可決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
佐藤美智夫君) ご異議なしと認めます。よって,
決議案第1号は可決されました。
――――――――─―――――――――
○議長(
佐藤美智夫君) ここで,報告いたします。
本日,宮川 潤君から,
会議規則第62条第1項の規定による文書質問が提出されました。
理事者におかれましては,9月27日までに答弁書を提出されるよう求めます。
〔質問趣意書は
巻末資料に掲載〕
――――――――─―――――――――
○議長(
佐藤美智夫君) お諮りします。
本日の会議はこれをもって終了し,明9月22日から26日までは議案調査等のため休会とし,9月27日午後1時に再開いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
佐藤美智夫君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。
――――――――─―――――――――
○議長(
佐藤美智夫君) 本日は,これで散会いたします。
――――――――─―――――――――
散 会 午後1時35分
上記会議の記録に相違ないことを証するためここに署名する。
議長 佐 藤 美 智 夫
署名
議員 鈴 木 健 雄
署名
議員 高 橋 功...