委 員 熊 谷 憲 一 君 委 員 坂 本 恭 子 君
委 員 岡 千 陽 君 委 員 福 士 勝 君
委 員 恩 村 一 郎 君 委 員 小 林 郁 子 君
──────────────────────────────────
開 議 午後1時
○
三上洋右 委員長 ただいまから,第一部
予算特別委員会を開会いたします。
報告事項でありますが,
堀川委員からは遅参する旨の届け出がございました。
それでは,議事に入ります。
最初に,第2款 総務費 第3項
市民生活費,議案第12号 平成12年度札幌市
交通災害共済会計予算,議案第20号 札幌市
証明等手数料条例の一部を改正する条例案中関係分,議案第29号 札幌市
特別会計条例の一部を改正する条例案中関係分,議案第48号
住居表示を実施する市街地の区域及び
当該区域における
住居表示の方法を定める件を一括して質疑を行います。
◆
横山光之 委員 私からは,北8条西3丁目のいわゆる札幌駅北口8・3地区に導入される予定の
男女共同参画センター等の
複合公共施設について伺います。
私は,昨年の第3回
定例市議会決算特別委員会において,札幌駅北口8・3地区の
街づくりに関連する
公共施設の導入について質問をし,
市民局長から,
市民局関連の施設である
男女共同参画センターをメーンとする
複合公共施設の建築を行いたいとの答弁をいただいたところでありますが,現在の
複合施設建設の
進捗状況はどのようになっているか,お尋ねいたします。
次に,第2点目として,
複合施設の機能と
市民利用について伺います。
昨年の第3回
定例市議会決算特別委員会では,札幌駅北口8・3地区に導入する施設として,
男女共同参画センター,
消費者会館,
環境プラザの3施設を予定しているとのことでありましたが,新5年計画では,これに
市民活動サポートセンターの導入も予定されており,4施設の
複合施設となっております。
男女共同参画センターをメーンとする
複合施設は,各施設の機能と複合化の機能を生かしながら,
市民利用施設として整備することになると考えますが,具体的にどのような
施設機能を有しているのか。また,どのような
市民利用施設となるのか。これは,近隣の住民も,大いに関心のあるところでありまして,私にも問い合わせがよく寄せられるところであります。
以上,お伺いをいたしたいと思います。
3点目として,民間の再
開発事業に
複合施設を導入することの効果について伺います。
本市は,厳しい
財政状況の中で,
公共施設建設に当たっても,費用面や機能面など,効率的な整備が必要となっていると考えるところであります。
男女共同参画センター等4施設のそれぞれの機能を生かしつつ,効率的な整備をするに当たって,いろんな手法があると思いますけれども,あるいは一部リースにするなどの方法も考えられると思うのでありますが,具体的には,どのような方法で
複合施設建設の効果を出そうとしているのか,伺いたいと思います。
次に,4点目として,
地下通路の建設について伺います。
札幌駅北口8・3地区は,札幌駅北口の顔となる部分でもあり,また,都心部でもあることから,市民の通行量も大変多いところであります。したがいまして,私は,そのような地区に
複合施設を建設することを踏まえると,札幌駅北口と連動する形での施設の機能性・利便性を高め,さらには冬期間の
市民サービスの観点から,
地下部分には
地下通路を設置し,市民の
歩行者交通アクセスを高めるべきと考えます。市としてどのように考えているか,お尋ねをいたしたいと思います。
以上です。
◎畑
女性企画室長 札幌駅北口8・3地区の
複合公共施設についてお答えをいたします。
まず,第1点目の
仮称男女共同参画センター等複合施設建設の
進捗状況についてでございますが,現在,複合化の基本的な考え方をまとめた
複合施設建築計画を策定中であり,平成12年度には,これを民間再
開発事業の
基本設計,
実施設計に盛り込み,平成13年度の
工事着工を予定しているところでございます。
2点目の
複合施設の機能と
市民利用についてでございますが,これらのことにつきましては,ただいまお答え申し上げました
複合施設建築計画の中で検討しているところでございまして,具体的には,
男女共同参画センターは,女性の人権等にかかわる
各種相談室や研究室,
健康スタジオ等を有し,男性も含めたすべての市民が活用できる
男女共同参画社会を目指す
活動拠点として,さらに,
消費者会館は,テスト・調査室,
消費者相談等の総合的な
消費者支援機能を配置し,
環境プラザは,
環境教育や
環境保全活動等,
地球規模の
環境保全を目指す機能を有し,
市民活動サポートセンターは,
市民活動団体の交流の場の提供を図るなど,市民の活動を支援してまいりたいというふうに考えております。
また,4施設が共有で活用することが望ましい
施設機能は,共有化することとしております。具体的には,
講演会等に多人数で利用できる
多目的研修室や
各種会議室,
情報提供を行う
情報センター,相談室,市民が自由に利用できる
多目的フリースペースなどを配置し,
市民利用を主体とした,便利で機能性に富む
複合施設にしたいと考えております。
次に,3点目の
複合施設導入の効果についてでございますが,各施設の
共通部分の共有化による
総体面積の縮小,あるいは
商品検査室等の
特殊施設の買い取り,
一般施設の
リース契約など,複合化の
メリットを最大限に生かし,
財政負担の軽減を図るよう,再
開発事業者や
関係部局とも協議を進めながら検討してまいりたいと考えております。
次に,4点目の
地下通路の建設についてでございますが,
複合公共施設を建設するに当たっては,市民の利便性を考慮し,都心部で,かつJRや地下鉄の
公共交通機関の至便性の確保が条件の一つに掲げられており,このことからも,これらを補完する機能として,札幌駅
北口広場地下通路から,当該再
開発ビルに接続する
地下通路の建設は必要であるというふうに認識をしているところでございます。
したがいまして,再
開発事業を担当する都市局と連携を図りながら,前向きに再
開発事業者とも協議を進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆
横山光之 委員 札幌駅
北口地区では,8・3地区の促進のためには,
公共施設の導入が必要であり,これを起爆剤として民間の再
開発事業を実現したいと願って,長年運動してきたわけでありますが,今回理想的な形で,この夢が現実のものとなり,
大変歓迎をしているわけであります。
当施設が,それぞれの機能を十分果たすとともに,
市民利用施設として,複合化の
メリットを十分に生かされて,住民の皆さんにも喜ばれるようなものになることを希望したいと思います。
また,民間との協力による再開発で,一部の買い取りや
リース契約などの工夫がなされているわけでありますが,費用面でも,これからの本市の同種類の事業のモデルとなるようなシステムの実現を期待してまいりたいと,こう思います。
さらに,ご答弁のとおり,
地下通路についても,再
開発事業者との協議が整えば,そして,建設が実現するならば,今,
巨大プロジェクトが進行中の札幌駅南口からの
アクセスも大変よくなるわけでありまして,当施設を利用する市民に大いに喜ばれることと存じます。
建築計画策定の今,最中ということでありますが,一層の努力を期待したい思います。
委員長,初めに申し忘れましたが,もう1問ありまして,お許しをいただければ,やらせていただきたいと思います。
○
三上洋右 委員長 はい,どうぞ。
◆
横山光之 委員 次に,連絡所の統合についてお伺いをいたします。
昭和47年,札幌市の
区制施行と同時に発足をいたしました連絡所は,かつての
出張所時代を含めると,大変長い歴史を有しているわけでありますが,今日まで,
住民活動の振興あるいは広聴・
広報活動,そして,最近では,福祉の
まち推進センターに代表される地域での
福祉活動など,市政に対する
住民理解と地域における
コミュニティ活動の拠点として,大きな役割を果たしてきたと存じます。
区制施行当時は,45カ所であった連絡所の数も,その後の札幌市の発展に合わせて,現在では市内85カ所に設置されているとのことであります。初めに申し上げましたとおり,連絡所は,住民と市政を結ぶ最も身近な
行政機関として,地域の
街づくりに重要な役割を果たしておりますが,いま一度,地域に目を向けてみますと,
都心周辺部においては,
居住人口の減少が著しい地域,あるいは
町内会活動への無関心層が多い地域など,連絡所の設置された当時に比べて,地域の住環境に大きな変化が生じてきており,
地域活動にも少なからず影響が出てきているのではないかと感じているところであります。
このような中で,平成10年10月,本市としては初めてとなります連絡所の統合が,中央区における
中央連絡所と
大通連絡所の間で行われ,統合後の
大通公園連絡所は,地域の
活動拠点として複数の
連合町内会が有効に利用していると聞いているところであります。
そこで,質問の1点目ですが,連絡所の統合の基本的な考え方はどうなっているのか。さらに,今後の統合の進め方についてはどう考えているのか。最後に,連絡所を統合した場合の
メリット・デ
メリットと言えるものは何なのかということをお伺いしたいと存じます。
◎長嶋
地域振興部長 本市独自の制度でございます連絡所の統合につきましては,
居住人口の減少など,地域の
状況変化に対応した
地域コミュニティーの支援,そして連絡所の
適正配置と効率的な
行政運営を目指して行うこととしております。
統合に当たりましては,
連合町内会の統合ではなく,あくまでも連絡所の統合とし,地元の合意を得ることを基本とすること。人口は,おおむね5,000人以下で,今後
人口増加の見込まれない地区を対象とし,統合後の人口は1万人程度とすること。地区の面積が小さく,地理的あるいは歴史的につながりがあり,地区として一体感が保てる範囲とすること。また,交通に著しい不便さがなく,徒歩で30分程度までを限度とすることを基本的な考え方としております。
次に,2点目の今後の進め方でございますが,統合後の連絡所の位置及び
施設内容は,できるだけ不便にならないよう配慮すること。統合後の連絡所の体制は,統合前の
連絡所機能を損なわないように配慮すること。また,
マンション居住者や
民間事業者の多い地区にあっては,地域の特殊性に配慮した統合に努めることなどの点に留意してまいりたいと考えております。
3点目の連絡所の統合の効果としては,まず,
地域活動の面から申し上げますと,都心における
町内会活動は,加入率の低下に加え,人口が減少しているため,役員の
なり手不足,
後継者難や
高齢化等で
町内会活動が困難となっている状況が見受けられるため,連絡所の統合は,
地区住民の
福祉活動の面やあるいは
連合町内会の
合同事業の実施,さらには
各種行事の
共同開催など,他の
連合町内会などとの連携を促進し,都心部における新たな
町内会活動の展開が期待されているところでございます。
次に,行政的な面から申し上げますと,
居住人口の減少など,地域の
状況変化に対応した連絡所の
適正配置が図られること。また,機構の
スリム化など,効率的な
行政運営が行われることなどではないかと考えております。
◆
横山光之 委員 連絡所は,市民に最も身近な
行政機関であるだけに,その統合につきましては,住民も大きな関心を寄せているところであります。
ご答弁の中で,地元の合意を得ることを基本とするということでありますが,これは一番大切なことであろうと存じます。
統合の
メリットとして,都心部における新たな
町内会活動の展開が期待されるということでありますし,また,今日の厳しい
財政状況の中では,行政の効率化を目指すということも当然のことであろうと存じます。
さらに,例えば,私の住んでおります
北大周辺地域のように,都市化で昔からの住民が減る中で,学生,留学生,あるいは
オフィス勤めの人々など,従来の
住民活動には積極的に必ずしも参加をされないという人口がふえている地域では,住民の高齢化とともに,これら新しい階層を巻き込んだ新たな
地域コミュニティーの形成が求められていると考えるのであります。こうした中で,札幌独自の組織であります連絡所の機能もまた,従来とは違った新しいあり方が求められるのではないかと考えるのであります。
21世紀の新たな
コミュニティづくりに向けて,こうした問題を含めて,連絡所の統合についても,さらなるご努力をお願いして,質問を終わりたいと思います。
◆
大西利夫 委員 私は,
地方分権,そして今,市民の皆さんが,
大変地域の中で,公的な建物として,施設として大事にされております区役所のあり方と庁舎の改修についてお尋ねをいたします。
その前に,きょうは,各地域で大変日ごろご苦労されております区長の皆さんがご出席でございます。心から敬意を表する次第であります。
さて,今後の区役所のあり方についてであります。
ご案内のとおり,
少子高齢化の進行や
市民ニーズの多様化・高度化,それから
市民活動の活発化,情報化の進展など,区役所をめぐる環境は,近年著しく変化を見せてきていると思うのであります。また,本年4月には,
地方分権推進計画を具体化するために,475本の法律を改廃する
地方分権一括法が施行されるなど,まさに
地方分権の時代を迎えているのであります。
こうした中で,市民に最も身近な
行政機関でございます区役所は,今後さまざまな分野でますます大きな役割を果たしていくことが求められてございまして,区に対する
権限移譲,あるいは業務の質・量ともに変化することが予想されるわけであります。
この件に関しては,98年の1定で,我が会派の小野議員から質問をいたしまして,98年5月に,庁内横断的な「区の目指すべき
方向性検討会議」を立ち上げられ,現在,市民と行政の
パートナーシップによる
街づくりの推進や
市民サービスの向上などを大きなテーマにいたしまして検討されていると聞き及んでいるのであります。
特に,市民と密接な関係にあり,地域の
中核的公共施設である区役所のあり方を考えていくためには,
庁内論議だけではなく,市民の意向を十分に反映させていくべきものと考えている次第であります。市民と行政の
パートナーシップによる
街づくりを推進していくためには,さらにさまざまな分野の幅広い
市民論議が必要と考えているのであります。
そこで,質問でありますが,1点目に,
地方分権が順次進む中で,区役所の権能や業務の内容,業務量などについて,今後どのようにお考えになっておられるのか,お尋ねをしたいと思います。
2点目に,今後,区役所のあり方を考えていく上で,申し上げましたように,市民のニーズにこたえていくという行政の役割というのは大変大きなものでありますし,とりわけ
パートナーシップを優先的に考えていくという本市の考え方,市民と一緒に
街づくりをしていくという,この本市の考え方に立っていきますと,市民の意向を反映させていくということが大変大事なことでありますけれども,この点についてどのようにお考えになっているのか,お伺いをいたします。
次に,
区役所庁舎の
施設整備計画についてお尋ねをいたします。
区のあり方が
ソフト面といたしますと,建築後30年近く経過をしておりますところの庁舎の整備は,
ハード面ととらえることができると思います。私は,この区のあり方について,あるいは区の庁舎のあり方について議論をする際に,この
ソフト面と
ハード面,この両面を兼ね合わせた考え方を推進していくということが大変大事だろうというふうに考えております。
区の庁舎は,昭和47年,
政令指定都市に移行後,
行政需要の多様化に伴いまして,
市民サービスの向上や具体的な需要に対応するという点から,組織や機構,そして施設の充実など,各種の整備が図られてきたところであります。区役所は今後とも時代の要請にこたえていくことが求められているのであります。
こうした役割を担う
区役所庁舎は,
建設年次を調査してみましたら,昭和47年には,中央,北,白石,西,南の5庁舎,昭和49年に豊平,52年に東の各区役所が整備されまして,これらの
建築構造は,
鉄筋コンクリート,または
鉄骨鉄筋コンクリート造りであることから,耐用年数は,おおむね60年から65年と認識をいたしております。
しかし,どうでしょうか。実際には,これらの区役所は,かなり老朽化が進んでいるのではないか,こう私は考えてございます。
区の庁舎は,市内の多数の
公共施設の中でも,住民の方々にとっては,地域の中核となる公的建物でありまして,かつ災害時には,区の対策本部になるなど,その位置づけは,大変重要な意味を持っているわけであります。
そこで,質問ですが,新5年計画における
施設整備計画の策定に当たって,
市民サービスへの対応,老朽化への対応といったさまざまな角度から検討されなければならないと思いますが,今後,この
施設整備計画をどのように進めていくお考えなのか,お伺いをいたします。
◎長嶋
地域振興部長 区役所のあり方と庁舎の改修についてお答えいたします。
まず,第1点目の今後の区役所の権限・機能についてでございますが,
地方分権がいよいよ本格化する中で,市民に最も身近な区役所の機能を強化することは重要なことと認識しておりまして,市民と行政との
パートナーシップによる
街づくりの推進,
市民サービスの向上,さらには区の
機能強化,区における
総合行政の推進といったことを大きなテーマとして,現在,庁内での論議を進めておるところでございます。
この論議におきましては,
地方分権の進展や
少子高齢化社会の進行などの
社会経済情勢の大きな変化を踏まえまして,市民の生活に身近なことは,できる限り区役所が対応するという,いわゆる大区制の考え方を堅持しながら,これまで担ってきた
サービス提供の拠点及び住民とのパイプ役という役割をさらに充実するとともに,市民と行政の
パートナーシップによる
街づくりを推進していくために必要な市民と行政との情報の共有化の促進,地域におけるさまざまな分野の幅広い
街づくり活動を支援するための区役所及び連絡所の
機能強化などについて検討を進めているところでございます。
次に,第2点目の区役所のあり方に対する市民の意向の反映についてでございますが,ご指摘のように,
庁内論議に加えまして,幅広い市民と論議していく必要があると考えておりまして,現在,新たな時代における
都市経営の
仕組みづくりをテーマとしております
都市経営フォーラムでの課題としていただくことを含めまして,その手法について検討しているところでございます。
この
市民論議は,平成12年度から実施したいと考えておりまして,そこでの意見を十分に反映しながら,区の目指すべき方向性をまとめてまいりたいと考えております。
3点目の区庁舎の
施設整備計画の考え方についてでございますが,新5年計画の
施設整備計画の策定に当たりまして,まず,
ソフト面では,
少子高齢化社会の進行や
パートナーシップによる
街づくりの推進などを視野に入れながら,区役所のあり方に対する
市民論議の意見や結果を踏まえまして,区役所の機能や役割面での将来展望を考え合わせながら検討してまいりたいと考えております。
加えまして,施設面での整備についてでございますが,どのような
整備手法をとるのか,あるいは優先順位をどうするのか,さらには,施設の複合化をどう進めていくのか,維持・保全に要する費用と建てかえとの費用対効果の検討,
都市計画や
建築基準法との関連,また,
街づくりの面や
交通アクセスの面から見た立地条件の適否,情報化の進展を踏まえた
庁舎スペースのあり方等々のさまざまな視点から検討の必要があると考えておりますので,これらのことを総合的に勘案し,
施設整備計画を策定してまいりたいと考えております。
◆
大西利夫 委員 今,区のあり方について,今後,
市民論議を踏まえて進めていきたい,こういうご回答がございました。
私は,少しこのペースが遅いのではないかというふうに思っております。既にご案内のとおり,
地方分権は具体的に進んできておりますし,
介護保険制度の導入に伴う
相談業務など,多種多様な業務量の拡大や
業務内容の質的変化も予想されているわけであります。このような情勢に的確に対応しなければ,言われている市民のニーズにこたえていくことになりませんし,市民との
パートナーシップの
街づくりを実現することは難しいのではないかと,こう私は考えてございます。
こうしたことを考えますと,今,部長の方から答弁ありましたけれども,早急にこれらの作業に取りかかっていただいて,適宜・適切に市民の意向が反映され,あるべき姿を示されるように,強く求めておきたいと思います。
そこで,再質問でありますが,
施設整備計画の中で検討されるでありましょう
耐震改修についてお伺いをいたします。
区役所,
区民センターについては,老朽化のほか,耐震性の面についても,
耐震基準が改正されたことに伴いまして,補強が必要な庁舎が出てきているのではないかと,こう私は予想してございます。
特に,中央区や東区のように,本市以外の権原者,具体的には公団でありますけれども,との
複合施設となっている施設もありますし,
耐震補強をするにしても,相手方と
共同歩調をとらなければならないことや,現に入居している入居者の一時移転先の確保,あるいは工事を進めるに当たっては仕事をやりながらと,こういうことがあるわけでありまして,いろいろと難しい問題が投げかけられるのではないか,こう予想しております。逆に言いますと,それだけ時間がかかるということでありまして,早くから
耐震改修に向けての計画を構築することが求められているのではないか,こう考えております。
そこで,質問でありますが,
施設整備計画において,
防災拠点の施設としての役割を担う区庁舎の
耐震改修,これは平成12年で
耐震診断がすべて終了されるというふうに聞いてございますが,この
耐震診断が終了された後,十分その内容について点検をされて,この
耐震改修というものを考えていく必要があると,こう私は考えておりますが,この点についてどのように考えているか,お尋ねをいたします。
◎長嶋
地域振興部長 先ほど来ご指摘のように,
区役所庁舎は,災害時などに区の災害対策本部の役割を担う重要な施設であると認識しております。
この区役所及び
区民センターに関する
耐震診断につきましては,ご指摘のとおり,平成12年度の調査によりまして,全施設の結果が判明いたしますので,新5年計画で策定いたします
施設整備計画の中での検討項目に反映できるものと考えておりますが,中には,先ほどご心配いただきましたように,
区役所庁舎の中には,本市以外の権利者との複合となっている施設もございまして,時期的なことや,あるいは費用面での調整を要するケースもあろうかと存じます。
いずれにいたしましても,区役所等の
耐震改修計画につきましては,当然,重要な事項でございますので,
施設整備計画の中で十分検討してまいりたいと考えております。
◆
大西利夫 委員 今,いろいろやりとりをさせていただきました。新5年計画における
施設整備計画の中で,
耐震改修については検討していくと,こういうことでありますから,ぜひひとつ市民の立場に立って検討いただきたいというふうにお願いを申し上げておきたいと思います。
また,なお,旧7庁舎は,当然,当時の構造基準に適合した設計になっているというふうに思ってございますが,その後2回にわたって耐震設計法が改正をされまして,最新の
耐震基準に対処することは全市の公共事業にも共通することだと思いますけれども,とりわけ区の庁舎は重要な施設でありまして,できるだけ早く
耐震補強の整備をしていくべきというふうに私は考えております。
当然,これには多額の予算が必要なわけでありまして,本市の現下の経済状況の中では,なかなか難しいのかなと,こういう思いもあります。しかし,昨日も企画調整局の中で議論をさせていただきましたけれども,JR札幌駅から大通までの
地下通路,こういったものを優先させるのではなくて,今,何を当面行わなければならないかという,いわゆる優先順位をきっぱりと決断をしていただいて,まず,市民の要望の強い,こういった区役所の
耐震診断による改修計画,あるいは将来の区役所の建設,こういったことに大きくシフトをしていくことが,市民から今求められている大きな視点だというふうに思いますので,ぜひひとつ市民局におかれましても,この点についての積極的な取り組みを切に強く求めて,この質問を終わります。
以上です。
◆本郷俊史 委員 私,地区センターについて少々お伺いしたいというふうに思います。
来年度予算案の中で,南区澄川地区センター建設費が計上されているわけでございますけれども,最近できてきております地区センター,拝見させていただきますと,大変機能が充実をしてきております。いわゆるミニスポーツといいますか,そういったことができる,あるいは集会だとか多目的に使える体育室だとか,食の改善等で使える調理実習室だとか,あるいは,高齢者の方々が囲碁だとか将棋だとかができる,そういった和室,また,手稲の星置の地区センターなどは,天体望遠鏡,星置という名前にこだわられたのか,そんなものも設置をされて,地域の子供さんがそこで天体観測などできるみたいな形で,大変機能的にも充実してきています。また,今の高齢社会に合わせて,たとえ建物は2階建てであっても,エレベーターが設置されていたりだとか,当然,段差の解消含めて,バリアフリーの,こういう施設になっておりまして,
大変地域の皆様に喜ばれて利用されておると。そんなことで,多分,その利用率も高くなっているのではないかというふうに思っているわけでございます。
市が設置します,こういったコミュニティ施設,
区民センターがあり,コミュニティセンターがあり,今のこの地区センターがあり,さらに地区会館,いわゆる区,地区,近隣住区,こんなような形で現在整備が進んできているわけでございます。
地区センターにつきましては,
区民センターを補完する施設として,昭和60年の北白石地区センター,これを第1館としまして,順次各区に整備が進められてきていると。来年度の澄川地区センターを含めますと,20館の整備になるということでございます。
そこで,初めに,この地区センターの整備に当たっての基本的な考え方,また,将来,この地区センターがどのように整備されていくのか,お伺いしたいと思います。
今,20館というお話をしたのでございますけれども,よくよくこの地域での設置状況を見てみますと,北区は,篠路のコミュニティセンター含めまして4館ございますし,東区は3館,白石も3館,南区は,今のを含めまして3館になると。手稲もコミュニティセンターございますので,3館あるというようなことで,大体2館から3館,各区整備されている。
そんな中で,清田区と中央区には,まだ未整備なわけでございます。清田の場合は,分区後まだ間もないということもございましょうし,中央区の場合は,ほかに施設がある,あるいは,地価が高いという部分でなかなかそういった用地の手当てができない,そんなような状況もあろうかと思いますけれども,この今の未整備の区とのバランスですね,といった意味から,この未整備の区において,今後どういった形で整備されていくのかということをあわせて最初にお聞きしたいと思います。
◎長嶋
地域振興部長 地区センターの整備についてでございますが,まず,基本的な考え方といたしましては,地区センターは,地域社会の段階的な広がりに応じたコミュニティーの形成を図るため,区と近隣住区を結ぶ地区に,先ほどお話ございましたように,
区民センターの機能を補完する施設として設置しているものでございます。今回ご提案申し上げております澄川地区センターも含めまして,全市で20館の整備をするというふうになってございます。
また,各区の水準でございますけれども,中央区と清田区を除いた各区におきましては,2館ないし3館の整備を図っているところでございまして,この具体的な設置基準といたしましては,人口がおおむね4万から6万人程度の地区であり,また,
区民センターや既存のコミュニティセンターなどの利用が,地形及び
交通アクセスの面から比較的不便な地区,また,おおむね2ないし3の連町単位の地区に1館の地区センターを設置することを一応のめどとしているところでございます。
なお,これらの設置基準は,建設地の優先順位を検討するための一つの要件でございまして,建設に当たりましては,区体育館,老人福祉センター,地区図書館などの整備状況,あるいは地域の実情,さらには
財政状況などを総合的に勘案して設置するものでございます。
今後の整備でございますけれども,新5年計画におきましては,5区5館の整備を計上してございます。
地区センターにつきましては,先ほどお答え申し上げましたように,人口が4万から6万,あるいは二,三の連町というような設置基準のほかに,その区における
区民センターやあるいはコミュニティ施設の整備状況,さらには,地域の方々の要望等を総合的に勘案して整備を進めているところでございまして,施設の規模等につきましても,これらのことを勘案しながら,地域的(発言する者あり)そういうことで(発言する者あり)建設時期につきましても,今後の
財政状況等を見きわめながら建設をしていきたいというふうに考えております。
◆本郷俊史 委員 余りはっきり,次期5カ年で5区5館ということですから,当然,この中には,先ほど言いました未整備の区が含まれているものというふうに判断をするわけでございます。中央区の場合,なかなか今まで,他の施設はあるとはいえ,大変不便を強いられてきたという面もございまして,最初に私申し上げました,なかなか用地の手だてが難しい,そんなようなことで,実は,南9条西18丁目,文書保存センターというのが現在ございまして,この9月に移転をされると。ここは,昭和48年ですか,旭山公園記念会館という,いわゆる集会施設も複合で建てられておりまして,この会館が地元のサークルだとか,いろんな方々に大変利用されている。そういった経緯がありまして,非常に,そういう意味では,場所が認知をされている。また,先ほどありました二,三の
連合町内会ということでございますけれども,幌西,南円山,西という,この三つの
連合町内会のちょうど真ん中にある。また,曙
連合町内会からも近い。こんなようなこともあって,多分その旭山会館というのがあったのかと思いますけれども,こういった立地。あるいは,西線の電車からの,
交通アクセスの面。敷地も2,450平米ぐらいですか,ちょうどこの地区センターの規模に合致をしている。なおかつ敷地の形が正方形で,利用しやすい。まさに,なのでございます。
これらを考えますと,この文書センター移転後の跡地,まさに,なかなか用地の手だてが難しい中央区にあって,うってつけの土地であるというふうに思うわけでございますけれども,いかがでございましょうかということです。
あと,現在,それぞれの地区センターにおきましては,その管理運営について,地域の方々で構成をしている運営委員会,ここに委託をされているわけですけれども,このことは,利用する方々にとっても,管理運営に,そういった意見,ニーズというものを反映させていくことができるということで,大変大事なことだというふうに思っているわけです。
そこで,この施設をつくるに当たって,現在,公園整備もそうですけれども,ワークショップだとか,あるいは青空会議みたいな形で,地元の方々の意見をその設計の中に反映していくというような手法がとられているわけでございますけれども,この地区センターにおきましても,そこを利用される地域の方々にとって,本当に,でき上がったときに利用しやすい,使いやすい施設にしていくためにも,設計の段階から参加をしていただいて,そういった計画を立てていくべきというふうに考えているわけでございますが,この点についてお伺いしたいと思います。
◎長嶋
地域振興部長 まず,第1点目の南9条西18丁目の文書保存センターの跡地の関係でございますが,そこの場所につきましても,候補地の一つとして検討をさせていただくことになろうかと存じます。
また,地区センターにつきまして,地域の方々に利用していただくということが大きな目的でございまして,この地区センターの管理運営につきましては,地域の自主的な活動の推進と連帯意識の高揚に資するため,地域の方々で構成する運営委員会に委託をしているところでございます。
地区センターを一層利用しやすくするために,本市が施設規模などの基本的な計画を策定いたしまして,その後,実際に利用される地域の方々で構成される建設準備委員会を設けていただきまして,計画段階から積極的に参画していただいて,使い勝手がよく,有効に活用される施設にしていきたいというふうに考えております。
◆岡千陽 委員 私は,消費者センターと計量検査所について伺います。
まず,消費者センターに関してです。
私たちの身の回りには,さまざまな商品が流通し,手をかえ品をかえ,新商品が発売されています。サービスの部分でも,テレホンショッピングやカタログによる通信販売など,直接店に出向かなくても,物が買える。また,教養娯楽サービスなどでは,多様な資格商法のメールが自宅に送られてくるという状況の中で,便利になってきた反面,苦情も多くなってきていると考えられます。
さらに,長引く不況の中,企業の倒産,リストラといった深刻な内容の相談などもふえているのではないでしょうか。
そこで,伺います。
消費者センターに寄せられる最近の相談内容は,数年前と比較してどのような傾向になっているのでしょうか。
次に,企業の倒産といった,そういうことにかかわる相談などに対しては,どのように対応していらっしゃるのか。
消費者のさまざまな被害防止のためにどのような対策をとっているのか。
以上,3点について伺います。
次に,計量検査所に関してです。
計量検査所は,商店,事業所などのはかりの定期検査のほかに,灯油宅配用タンクローリーのメーター,LPガスのメーターのように,必要に応じて立入検査を実施する業務,また,市民からの要望に応じて立入検査をその都度行うなど,多種多様な範囲の計量に関して,かかわっていらっしゃるというふうに聞いております。
そこで,伺います。
検査の実施状況についてですが,定期検査の実施数,及び必要に応じて行っている立入検査は,どういった項目の検査を実施しているのか。
さらに,検査結果が不合格・不適正になった場合,その後はどういった対応をしているのか,伺います。
◎宮本 市民生活部長 第1点目の消費生活相談の最近の傾向についてでありますが,本市の消費者センターに寄せられる相談は,ここ数年,おおむね8,000件から9,000件に至っております。
そこで,お尋ねのここ数年の特徴的な傾向についてでございますが,商品に関する相談に比べて,役務の関係,いわゆるサービスに関する相談が増加する傾向にございます。特に,消費者金融やクレジットに関する相談に加えまして,生命保険や銀行,さらには,いわゆるエステなどの企業の倒産に関する相談もふえる傾向にございます。
それから,第2点目の企業倒産に関する相談に対しての消費者センターの対応でございますが,基本的な対応といたしましては,倒産企業に破産管財人がついている場合は,破産管財人に対して債権者であることの申し出をすることなど,法的な手続をとるように助言をいたしております。また,状況によっては,信販会社に対して支払いの停止を求めるという法的対抗手段などのアドバイスや
情報提供を行っております。
いずれにいたしましても,これらの相談の解決には,高度に専門的な知識を要することから,消費者センターだけでは対応が困難でありまして,そうした場合には,弁護士会に協力をお願いいたしたり,ケースに応じては関係機関の紹介などを行うことで,消費者にとって最善の解決が図れるように努めているところでございます。
それから,消費者の被害防止のための対策についてでありますが,消費者を取り巻く環境の変化によりまして,消費取引も多様化し,消費者が被害に遭うケースもふえております。こうしたことから,国においては,消費者被害の防止のため,法の整備等を図っているところでございます。
また,本市といたしましても,消費者相談の中には,消費者が十分に注意を払わなかったことから生じたことも少なくないことから,消費者自身に主体的あるいは合理的な行動をとっていただくことも大事なことと考えております。
したがいまして,消費者センターとしては,くらしのニュースやリーフレットなどの印刷物の発行に加えて,各種講座の実施などの機会を通じて,相談情報を初め,各種の情報の提供や啓発活動を行い,消費者の被害の防止に努めているところでございます。
それから,計量検査所の定期実施状況についてでございますが,市内の定期検査対象のはかりの総数は,現在,約1万9,000台でございます。定期検査は,現在,隔年ごとに行っておりまして,平成10年度においては,9,401台実施をいたしたところでございます。
次に,立入検査の検査項目でありますが,いわゆるタンクローリー車,それからLPGガスメーター,タクシーメーター及び電気子メーターを実施いたしております。
また,検査の結果が不合格あるいは不適正になった場合の対応についてでございますが,はかりについては,検定認証を抹消し,不合格シールの貼付をしております。さらに,その上で,処理連絡票による処置状況を報告させております。タンクローリー等のメーターについては,再検査を受けることを指導し,改善がないものについては,再度改善勧告を行い,改善処置報告書を提出させて,適正な計量の確保に努めているところでございます。
以上です。
◆岡千陽 委員 消費者センターに関しましては,ただいまのご答弁にもありましたが,消費者金融やクレジット,エステ等の倒産などのような,現在の社会情勢をそのまま写し出す深刻な内容もふえ,消費者センターの皆さんや消費生活アドバイザーの皆さんは,消費者自身への働きかけ,さらに講座の実施など,大変なご苦労をされていると思います。
そこで,難しい問題,例えば,今言われていましたクレジットや倒産問題など,法的機関へ回った相談なども含めて,その問題の解決の状況を把握できるようなシステムがあるかのどうか,伺います。
また,計量検査所の業務に関しても,私たちは,さまざまな計量器に囲まれて生活している中,検査品目も年々ふえる傾向にもあり,今のご答弁の不適正や不適合などの,その後の指導にまで,大変な業務量をこなしていらっしゃることがわかりました。
このような状況の中で,現在の計量検査所の人員体制で十分なのでしょうか,足りないのではないですか,伺います。
◎宮本 市民生活部長 企業倒産等の相談に関する,その後の状況といいますか,把握についてでございますが,今申し上げましたように,企業倒産等に関する相談は,法律的な面から極めて難しい対応が必要でございまして,消費者センターの手を離れていくわけです。そういうことで,解決状況については,把握をいたしておりません。
それから,計量検査所でありますが,計量検査は,商店や市場などで取引などに使用しているはかり等の検査を計量法に基づいて実施をするものでございまして,私どもとしては,消費者行政の一環というふうに考えているところであります。したがいまして,新年度からは,消費者の保護,支援を初めとする消費者行政を所管する消費者センターと一体的な対応を図ろうというふうに考えているところであります。
そこで,その計量検査の実務を担当する職員体制につきましては,これは現行どおりでございまして,市民生活の低下を来すようなことにはならないというふうに考えておりまして,私どもとしては,新年度から新しい体制の中でやっていきたいというふうに考えております。
以上です。
◆岡千陽 委員 消費者センターに関しましては,センターの手を離れたと今おっしゃいましたけれども,そうはいっても,相談事の実質的な解決,また本当に解決していくためには,消費者センターに寄せられた相談のその後の状況を,本市としても責任を持っていく上で,つかめるシステムをぜひつくるべきであり,体制強化も含めて,この件に関しては強く求めておきます。
計量検査所に関しては,今のご答弁で,実務は現行どおりで,市民生活に支障がないというふうなご答弁でしたが,今のお話にもありました,新年度より,検査所の所長が廃止となり,独立した課であったものが消費者センターのもとに置かれることになりますが,これは計量検査所の降格になるのではないでしょうか。
計量業務の増加に対して,このような中で対応していけるのか,これまでどおり独立し,計量検査所として位置づけるべきと考えますがいかがか,伺います。
計量検査業務に関しては,1994年に計量法が改正されて,商店などのはかりの検査が,年に1回の検査から2年に1回に変わりました。これに伴って,計量検査所の人員体制も減らされてきておりますが,全体での業務量が減ったのかというと,そうではありません。むしろふえてきている状況です。
私も,定期検査の実施状況の資料をいただいたのですけれども,必要に応じて行うと説明があった立入検査の部分なのですが,先ほど,灯油の宅配用のタンクローリーのメーター,またLPGガスメーター,タクシーメーターなど,これを行っているとは言っていましたが,体制が整っていないために,例えば,タクシーメーターは,やらない年が出てきてしまったり,やる年があったり,まちまちになっています。
けれども,市民生活においては,このような灯油の宅配メーターやタクシーメーターなどは,やはり毎年のように検査を行ってもらいたい,これがニーズだと考えます。
そこから考えても,これまでどおり独立した計量検査所としての位置づけを考えていただきたいと思いますがいかがか,伺います。
◎宮本 市民生活部長 計量検査所の体制についてでございますけれども,先ほども申し上げましたが,繰り返しになりますが,消費者センターあるいは消費者行政の中で一体的にやることの方が,より合理性があるというふうに思っておりますし,それから,いわゆる実際の業務をやる職員につきましては,今回,その数を減らしているというようなことでもございませんので,新しい体制の中でやらせていただきたいと,このように考えております。
◆岡千陽 委員 実際の業務の職員に関しては数が変わらないので,業務の内容には支障を来さないというご答弁でした。
けれども,市民の要望や苦情に迅速に対応することが求められ,また,社会状況に応じて,今後も業務の増加が予測される消費者センター,計量検査所は,むしろ人員をしっかり増加するべきであり,機構改革によって,消費者センターのもとに計量検査所を置くというような,いわゆる格下げをするべきではないと思います。
特に,計量検査所の立入検査部分は,
地方分権によって,今後は,機関委任事務から自治事務になり,これまでよりも一層,行政として,市民の皆さんに対して責任を持って計量検査を強化していかなくてはならない,この時期になぜ,課長を廃止してしまうのか,とても納得はできません。計量検査所体制の充実は,市民にとってももちろんでありますが,業者にとっても大変重要なことであり,市民生活に責任を持つ仕事を行うという点からも,これまでどおり,お互いに独立した課としての位置づけをするべきです。
このような機構改変,再編はやめるべきということを強く求めて,終わります。
◆小林郁子 委員 私からは,まず1点目に,
市民活動プラザについてお伺いをいたします。
市民活動プラザは,昨年6月オープンいたしまして以来,毎日,市民の方が訪れて,情報を収集したり,会議をしたり,印刷機を使ったりしておりますけれども,何分,暫定的だということで,105平米ですので狭いということは免れないと思います。
この
市民活動プラザの入っているリンケージプラザに,この5月からボランティア研修センターがオープンするということです。このボランティア研修センターの方は,スペース的には,研修室を備えて,そしてまた,使っていないときには,貸し室としても使うようにするということでございますので,そこで,現在の
市民活動プラザのスペースの不足を補うようなことも考えられますし,また,ある意味では,同じように市民が来て活動するということですので,同じ場所にあるということの
メリットを生かして,今後どのような連携が図られていくのか,そこをお伺いしたいと思います。
それから,2点目といたしまして,先ほど横山委員の質問にもありました札幌駅北口8・3地区の
複合施設について,そのご答弁を伺いまして,私の方からお伺いをしたいということがあります。
市民活動プラザが昨年つくられたときもそうですが,
市民活動が既に多く市内でなされている中で,
市民活動プラザが必要なのかどうか,そしてまた,必要であるとすれば,どのようなものにするのがよいのかという市民議論が全然ない中で,突然できたというのが印象です。
そしてまた,市民の利用が多い,今回,
男女共同参画センターとか
消費者会館とか
市民活動サポートセンター,そして
環境プラザが一つの施設に入るということで,これだけ市民にかかわるものでありますので,行政では縦割りですけれども,同じ市民が利用するというものでありますから,一体的な施設整備が望まれるわけです。
さきの2月17日に
男女共同参画センターの説明会がありまして,女性センターで開かれたのですけれども,女性センターがこれからどうなるのかということの説明がなされました。その中で,
環境プラザとか
消費者会館,
市民活動サポートセンターというのは,つけ足しのような形で説明がなされているということなのです。
それで,先ほど説明がございましたけれども,
複合施設建築計画ですか,これにつきまして,ただいま策定が進められているということですが,どれだけの市民議論を踏まえられたのか。そしてまた,どのような手続で,これからこの計画の策定が進められていくのか。そのことにつきましてお伺いをしたいと思います。
◎長嶋
地域振興部長 まず,保健福祉局で所管しておりますボランティア研修センターにつきましては,
市民活動の促進・支援などを目的といたします
市民活動プラザと同じく,リンケージプラザにございますものですから,その利用に当たりましては,研修受講者が活動プラザを活動の場として利用するなど,相乗的な効果があるものと期待しているところでございます。
また,研修センターは,研修時間外の附帯業務といたしまして,貸し室業務を実施することとしておりますので,活動プラザの利用者に研修センターの貸し室業務を紹介するなど,両施設の機能を補完し合いながら連携を図るように努めてまいりたいと考えております。
また,札幌駅の北口に整備する予定の
複合施設,この4施設とも市民の活動とかかわりが深い施設でございますので,お互いに連携しながら,例えば,情報の収集・提供,会議・学習機能,あるいは印刷機を初めとする作業場の確保など,共通する部分も多くございまして,それぞれ固有の機能を生かすとともに,一方では,複合化の
メリットを生かしまして,多目的スペースの配慮など,利用する市民がより利用しやすい施設となるように,調整を図ってまいりたいというふうにも考えております。
◎畑
女性企画室長 複合施設建築計画,いわゆる合築のための計画でございますけれども,これは,まず,4施設のそれぞれの基本計画というものをつくる段階で,
市民論議を経て,いろんな意見を踏まえた上で基本計画が策定されております。
さらに,この合築計画,特に,女性センターについて申しますと,私どもの女性センターを利用されている方々,あるいは市民の方々に対しまして,この合築計画に当たって,特に,
男女共同参画センター絡みの部分につきましては,広くご意見をいただくということから,2月17日に,市民からの広い意見をいただいたところでございます。
したがって,それらの意見を踏まえながら,今,立てております
複合施設建築計画の中で,それを反映していくということで考えております。
以上でございます。
◆小林郁子 委員 複合化ということですので,一体的な整備の中でお考えをいただきたいというふうに思っております。
それから,3点目としまして,機構改革について,その関連でお伺いしたいと思います。
このたび,機構改革の案によりますと,
市民活動促進担当課が,地域振興部から男女共同参画課と同じところに移ってくるということでございます。
男女共同参画の推進というのは,国を挙げて,今重要な課題となっておりますし,行政も力を入れております。しかしながら,行政だけではできるものでありませんので,市民の方との連携・協働が不可欠です。また,
市民活動促進につきましても,これからの
街づくりに欠かせない市民の活動の促進ということで,男女共同参画とともに,どちらも重要なテーマだというふうに思っておりますので,この連携につきまして,機構改革について,私もわかる気がいたします。
現在,その
市民活動促進の部署では,これから,市民と行政の協働のあり方について,支援をどうするか,行政内部の総合的な調整のあり方とか,そういうことを考えている,指針づくりを進めているところでございますけれども,このような機構改革で期待されますのは,これから本格化する市民と行政との協働による
街づくりのための行政側の総合的な窓口,あるいはまた,その推進役としての拠点となるところの部署だろうと思います。
そこで,今回は,男女共同参画室としていますけれども,2000年度,またそれ以降,この室がどのような機能を持っていくというふうにお考えなのか。
そしてまた,
市民活動の分野というのは,NPO法でも12の分野がありまして,福祉とか環境とか
街づくりなど,多岐にわたっております。そのようなことを考えますと,行政と市民との協働を図るというところの拠点としての機能として,機構としてどういう名称がいいのか,そういうことも含めましてお伺いをしたいと思います。これにつきましては,地域振興部あるいは女性企画室と絡んできたり,また,内部でもいろいろ議論があったとお伺いしておりますので,局長にご答弁をいただきたいと思います。
◎三井
市民局長 ただいまのご質問についてお答えをさせていただきます。
まず,男女共同参画室にこのたび
市民活動促進担当課を所管替えしたということにつきましてですが,先ほど来お話がありますように,この
男女共同参画センター並びに
市民活動サポートセンターの
複合施設化へという話が一つあります。そうした中で,やはりこれから
市民ニーズにこたえていく中でも,いろいろ共通の面があるということで,とりあえず,所管部を同じにしたという考え方であります。
しかし,今,いろんなご指摘のとおり,今後,長い目で見て,このままの機構で本当にいいのかどうかといったことにつきましては,これからいろいろ検討していく必要があるのかなと思っております。そして,我々もやはり,今後のいろいろな市民の活動に対して,いろんな支援,情報の提供等をしていく必要はあると十分考えておりますし,当然,
市民活動と行政との
パートナーシップの形成促進についても,今後はさらに,より一層重要な状況にあると認識いたしております。
そういった面で,これからの新しい時代に向けまして,どういった形でその機構を形成していくかということは,やはりいろんな動き,その状況をかんがみながら,鋭意検討してまいりたいと,そのように感じております。
◆高橋克朋 委員 私からは,本市の博物館計画についてお伺いをしたいと思います。
この計画につきましては,昭和61年に,人と自然をテーマとする自然史系博物館について検討を行っておりまして,その後は,平成8年の基本構想をもとに,平成10年に博物館建設の指針となる札幌市博物館基本計画がまとめられたところであります。この基本計画では,「北・その自然と人」を基本テーマに,札幌の自然の成り立ちや自然と人のかかわりを総合的に探求する自然系博物館を整備することが提言されております。
札幌市の市政世論調査によりますと,札幌の街が好きだという市民は,昭和55年から20年連続で90%を超えておりますが,その理由として,「緑が多く自然が豊かだから」「四季の変化がはっきりしていて季節感があるから」という回答が6割以上も占めておりまして,私もその一人であります。
今日,180万の人口を擁する大都市にありまして,四季折々の変化に富んだ豊かな自然環境を有していることは,札幌が誇り得る貴重な財産でもありますし,また大きな魅力となっているものであります。この財産を将来の世代に引き継ぐことは,市民共通の願いでもありまして,かつ責務でもあると言えます。本市の博物館が,自然と人とのかかわりをテーマとすることは,極めて大きな社会的意義を有するものと考える一人であります。
学校5日制の実現や高齢社会の到来など,本格的な生涯学習時代を迎えて,博物館は,市民の学習ニーズや文化的欲求の高まりにこたえる文化活動の拠点としての役割も期待されております。学校と連携をして,抱負な資料や標本を活用した事業を行っている博物館や,展示の解説に博物館ボランティアが生き生きと活躍している例もございます。本市の博物館が,こうした
市民活動の盛り上がりの中で,一日も早く整備されるよう待ち望んでいるものであります。
そこで,質問でございますが,本市の博物館計画は,平成9年の事業再評価プログラムで見直しが行われてまして,建築設計以降の事業を先送りし,開館準備に向けたソフト事業を先行的に実施するとされたところでありますが,その後,その事業はどのように進んできたのか,お伺いをしたいと思います。
次に,さきに発表された新長期総合計画と新5年計画に関連してお伺いをしたいと思います。
博物館構想については,新長期総合計画では,豊かな都市文化の形成を図る芸術文化の振興策の一つとして,自然との共生のあり方を総合的・体系的に探求する自然系総合博物館を設置し,資料の収集・保存や調査研究,さまざまな普及・交流活動を推進するとされております。しかしながら,その実施計画となるべき新5年計画では,市立博物館建設構想の推進がうたわれてはいるものの,先送りとなっていた展示及び建築の
実施設計については,全く盛り込まれておらず,またしても先送りされた形となっております。
そこで,2点目の質問ですが,昨今の厳しい財政事情という背景はあるものの,博物館の社会的意義が高まる中で,新5年計画における博物館の位置づけは,計画自体の後退を意味するものではないかと危惧を抱くのでありますが,この点について,本市としてどのようなお考えなのか,お伺いをしたいと思います。
その上で,3点目として,今後,5年間の計画期間内にどのような事業を予定しているのか,あわせてお伺いいたします。
◎福田 文化部長 1点目の再評価プログラム後の事業の
進捗状況でございますが,開館準備活動自体が博物館活動であるとの考え方のもとに,資料収集や調査研究を初めとする各種のソフト事業を展開し,一定の成果を上げてまいりました。
資料収集では,リンケージプラザ内に仮収蔵庫を設け,市民からの寄贈を含む約3万点の資料を収集し,順次,整理を進めているところであります。さらに,普及・交流事業につきましては,昆虫・植物の採集会や化石のクリーニングなどの体験学習会,博物館フォーラム,博物館ボランティア養成講座など,市民の方々に,博物館活動を実感してもらい,博物館の意義や必要性を理解していただけるような事業を実施してまいりました。
次に,新5年計画において,博物館計画が後退したのではないかとのご質問でございますが,さきの事業再評価プログラムの見直しに当たりましては,これからの博物館は単なる展示場ではなく,そこを拠点として行われるさまざまなソフト事業の集積体であるという考え方を基本に置いたところでございます。
もちろん,博物館は,実物資料を展示・収蔵していく施設でもあり,ハード整備の必要性は十分認識しているところでございますが,今の時点でハード整備を進めることになれば,勢い,ありきたりでお仕着せの博物館になるおそれがございます。
やはり基本の考え方に立ちまして,札幌市の博物館整備に当たっては,箱物先行ではなく,市民とともにソフト事業を展開しながら,その成果を展示やハード整備に反映させていくということが重要と考えております。一人でも多くの市民が博物館活動に携わる中で,市民に支持される札幌にふさわしい博物館づくりを目指していきたいと考えております。
3点目の今後5年間の事業内容でございますが,まず,平成12年度中に,市としての整備方針を定めたいと考えております。これは平成10年12月に,建設準備委員会から札幌市博物館基本計画が提言されたことを受けまして,それを具体化するため,
整備手法,立地条件,建築規模などを定めようとするものでございます。
次に,その方針のもと,平成13年度以降に,当面の博物館活動の拠点として,現リンケージプラザ内の仮収蔵庫を改修することを計画しております。資料を適切,安全に保存・管理するための特別収蔵庫や資料を公開するための展示室を整備するほか,体験学習会,各種の講座で市民やボランティアが使用する実習室を整備してまいりたいと考えております。
また,継続事業では,札幌コレクションと呼んでおります札幌に関する自然資料の収集を進めるほか,新規事業としては,市民調査員による札幌の自然モニター活動やレプリカ工房の開設などに着手して,ソフト事業の一層の拡充を図ることとしております。
◆高橋克朋 委員 ただいまの答弁で,向こう5年間の事業計画を伺いましたけれども,将来の博物館整備に向けてソフト事業を展開しつつ,市民のニーズをくみ上げ,計画づくりに反映させていこうという考え方は,現状においては妥当なものと理解をしております。
特に,昨今の
財政状況を考えますと,箱物優先ということにはならないわけでありまして,新規事業として,自然モニター活動など,市民の参加意識を高め,長期的な観点から人材の発掘,育成を図ろうとする事業が盛り込まれていることは評価をしていきたいと思います。
これから,市民とともに取り組んでいく開館準備活動が,今後の博物館を性格づけ,基礎を形づくるわけですから,さらに衆知を集めて,地域に根差した活動を展開していただきたいと思います。
その一方で,今後は,人的体制の問題がありまして,さまざまな博物館活動を支える学芸員を充実させていかなければならないと思います。今後は,来年度に策定が予定されている整備方針に沿って,計画的に学芸員を配置していく必要があると思われますが,この点についてどのような計画を持っているのか,お伺いをしたいと思います。
◎福田 文化部長 学芸員は,資料収集,調査研究,展示,普及・交流といった(発言する者あり)平成10年度に1名を採用いたしまして,この学芸員の専門分野は古生物学でございます。
今後は,さきにお示ししましたような事業を実施して,博物館活動をさらに充実・発展させていく計画ですが,そのためには,植物,昆虫,動物などの分野における学芸員の配置が必要不可欠と認識しております。
したがいまして,博物館の運営形態や職種,処遇などの事項について慎重に検討し,
関係部局と協議を重ねながら,できるだけ早い時期に増員を図れるよう努力してまいりたいと考えております。
◆高橋克朋 委員 最後に,要望して終わりたいと思いますけれども,先ほども申し上げましたが,昨今の
財政状況ですから,箱物優先というよりも,市民の期待にこたえられるような博物館になるように努力をしてもらいたいと思いますし,ただただ人をふやせとか,そういうことを言っているわけじゃありませんので,必要な部分に必要な配置をしていくことをこれからもぜひやっていただきたいと,このように思いますので,そのことを要望して,終わります。
◆青山浪子 委員 私から,さわやかノーカーデーについて,大きく3点質問をさせていただきます。
さわやかノーカーデーのエコキップの利用状況と今後の方策についてお尋ねいたします。
札幌市が,マイカーが都心部に入ってくることの抑制と公共交通の利用促進を目的に,平成4年度から推進しているさわやかノーカーデーに合わせて,割安な価格で発売をしているこのエコキップについては,我が党が平成5年の
予算特別委員会で,さわやかノーカーデーの本来の趣旨に立ち返って,さらに実りあるものにするために,環境と経済性に配慮した環境割引切符,いわゆるエコキップを早期に発売すべきだと提案をしたものであります。
このエコキップの販売推移と,需要に応じた曜日指定への変更提案,そして,積雪寒冷地である札幌特有の冬期間に焦点を当てたノーカーデー指定日の拡大についてお尋ねをいたします。
まず,エコキップは,平成6年6月から発売を開始したと伺っておりますが,市営交通機関は,このところ,利用者の減少で,経営上,大変な苦労をされているところであります。毎月5日と20日に販売しているこの切符は,販売以来,どのような実績で推移しているのか,初めにお伺いをいたします。
◎長嶋
地域振興部長 エコキップの販売状況についてでございますが,販売を開始いたしました平成6年度は,6月からではありますが,販売総数が9万2,678枚,その後順調な伸びを示しておりましたが,平成9年度に共通ウィズユーカードが新たに発行されたことや,市営交通の料金改定などもございまして,平成11年度は,ことし1月までの数字でございますが,7万406枚という実績になっております。
エコキップは,毎月2回の発行になりますので,1回当たりに割り返してみますと,販売枚数が多少減少している11年度にあっても,約3,500枚となるわけでありますが,交通局が発行いたしております一日乗車券が,1日当たり1,400枚前後であることと比較いたしまして,エコキップの利用数は減少しているものの,需要は高いと考えているところでございます。
◆青山浪子 委員 ただいまの答弁で,このエコキップが期待されているほど伸びていないということで,販売拡大についてさらに2点お伺いいたします。
販売状況が減少している傾向であるならば,今後の利用促進策として,現在の日にち指定から曜日指定に変更することができないのか。例えば,通勤ラッシュ時の渋滞が目につく月曜日と飲酒の機会が比較的多いと思われる金曜日に設定するなどの工夫と,施設の割引利用ができる協賛事業所を拡大してエコキップの
メリットを拡大することで,利用者の増加が図られるのではないかと考えるのでありますが,いかがでしょうか。
次に,エコキップのような環境割引切符について,渋滞に拍車がかかる冬期間に特定してノーカーデー指定日を拡大することを検討できないかということであります。
ことしの札幌は,6メートルを超える積雪量となり,道路が狭くなったり路面の凍結などで,例年以上の渋滞に苦慮したところであります。このような状況下の場合,
公共交通機関を優先させることで渋滞緩和にも相当な効果が期待できるところであり,マイカーからの乗りかえを促進するために,例えば,厳寒期である1月と2月は,毎週1回ノーカーデーを設けてエコキップを販売するなど,検討はできないのでしょうか,市のお考えをお聞かせください。
◎長嶋
地域振興部長 まず,販売日の日にち指定から曜日指定への変更の検討についてでございますが,エコキップは,地下鉄の改札機やバス・電車のカードリーダーを通過させるシステムに合わせておりますことから,現在の固定された日にちから曜日に変更するには,特定の月日に置きかえなければなりませんので,システムの改修が必要となります。相当な費用を見込まなければならないと思います。
また,現在の日にち指定では,事前購入ができる気軽さがございますが,曜日を指定いたしますと,何月の何曜日に使うかを特定しなければなりませんので,当日券以外につきましては,販売方法も検討していかなければならないことになると思います。
したがいまして,協賛事業所の拡大や事業PRに努めて,利用者の拡大を図りながら,ご提案の日にち指定から曜日指定への工夫は,より利用しやすい制度への検討事項と受けとめさせていただきまして,事業費の確保や販売方法とともに,これまで浸透してまいりました5日と20日の固定日と,どの曜日が利用しやすいのかも含めまして調査をして,今後の検討課題とさせていただきたいと存じます。
次に,2点目の,冬期間の渋滞緩和に対応する,ノーカーデー指定日を拡大することについてでございますが,エコキップの製作費用は市が負担しておりますが,エコキップは700円で販売しており,共通一日乗車券は1,000円でございますので,この差額につきましては,交通局,あるいはエコキップが適用されます一部民営バス路線の事業者が負担しているものでございます。
ご提案の指定日拡大に当たりまして,これをすべて市費で賄うには,相当な費用も見込まれますので,事業者側の理解と協力も必要になってまいります。
地球環境の保全や都心部の渋滞緩和に寄与する先進的な制度でもございますものですから,今後とも関係事業者と調整を図りながら,検討してまいりたいというふうに考えております。
◆青山浪子 委員 市民の公共交通離れが進んでおりますが,私は,エコキップのさらなる利用促進を図るためにも,協賛事業所の一層の拡大に力を注ぐべきだと思います。
また,市民の利便性向上,利用拡大を図るために,早期に現在の日にち指定から曜日指定に変更し,利用者の拡大に積極的に努めるべきであることを強く要望しておきます。
さらに,冬期間における道路の渋滞を緩和し,大気汚染を予防するという
環境保全の観点から,エコキップの利用ができる日数の拡大を要望して,質問を終わります。
◆坂本恭子 委員 私からは,2点にわたってご質問いたします。
第1点目は,チャイルドシート貸出事業費について伺います。
本事業は,国の少子化対策特別交付金をもって充て,本市では,2000年度,2001年度の2カ年の事業として,少子化対策,乳幼児の交通安全対策を目的として,2000年4月の道路交通法改定に合わせて実施されます。
道交法では,チャイルドシート着用の義務を6歳未満としておりますが,本市の貸し出し対象は6カ月未満児となっております。住民基本台帳上,6カ月未満児は1万5,000人おります。自動車保有率を80%に設定したとしましても,チャイルドシート必要世帯は1万2,000です。これを基準にして,そのうちの10%に当たる1,200台を貸し出すことにしております。少子化対策,交通安全対策と言いながら,余りにも少な過ぎる数字ではないでしょうか。この10%という数字は何に基づいて出されたものなのか,その根拠を伺います。
次に,この3月からの第1回貸出分600台に対して,2月の13・14・15日,このわずか3日間の受け付け期間に927人もの保護者から貸し出し申請があり,市民要求の大きさが明らかになっております。少なくとも,申請されたすべての市民に貸し出すべきと思いますが,いかがでしょうか。
また,2回目の貸し出しを前倒しで,今回借りられなかった保護者に貸し出す,こういうお考え方はありませんか,伺います。
3月3日の一般紙に,担当者のコメントとして,今回の貸し出しに当たらなかった人には申しわけないが,台数の増加は予定していないと,こういうコメントが載せられております。本事業において,貸し出しの対象年齢とともに,台数の拡大はやらないおつもりなのか,伺います。
本事業の財源は,すべて国の特例交付金が充てられており,その額は,2年間で4,400万円となっております。市費の上積みは1円もございません。特例交付金の性格上,2年限りの事業であり,これを補助金として用いることもできないことになっております。
市民からは,昨年の12月,総務委員会に,保護者の負担軽減を求める請願が出されておりまして,購入金額の半額補助や長期貸し出しの実施など,強く求められております。若い母親からは,「6歳までは,医療費などもかさむ時期で,これ以上の新たな負担を強いられる,この大変さを市当局にわかってほしい」あるいは「年子で2人の子供のシートを買うのに9万円かかった。3人目も欲しいけれども,3台シートをつけるためには,車自体を買いかえなくてはならない」,こういうような切実な声が寄せられております。これらの声にこたえられるものでなければ,少子化対策などとは到底言えるものではないのではないでしょうか。
特に,本市では,経済的負担の大きさやPR不足などにより,チャイルドシートの普及率は,全国平均よりも低く推移している現状の中で,啓発・促進を図る上でも,もっと積極的な施策を打ち出す必要があると思いますが,2001年度末,本事業が終了して後,本市独自の施策として,継続,拡充すべきと考えますがいかがですか,伺います。
◎長嶋
地域振興部長 チャイルドシートの貸出事業についての関係でございますけれども,このうち,10%にした理由は何かということでございますが,ゼロ歳から5歳児までの6歳児未満の児童が1万5,000人というようなことで,実は,車を持っている方といいますか,これが調査によりますと,大体8割というようなことで,その10%を対象にしたということでございます。(発言する者あり)
それから,そういうことで,10%にしたわけでございますけれども,さらにこれを全員に,対象を広げていくというようなことになりますれば,貸し出し場所の確保,あるいは職員の配置,保管場所,さらには専門の点検整備のためのスタッフを用意しなければならないというようなこと。また,チャイルドシートの普及率は,市内では,約30%から40%というようなことも推定されているところでございまして,先ほど申し上げましたように,対象児童の約1割,1,200台ということで,札幌市では,その事業規模を設定したところでございます。
そこで,3月1日に行いました第1回の募集で,600台のチャイルドシートを貸し出したわけでございますけれども,これは,事前のPRにも努め,あるいは申し込みやすい土曜・日曜日を含めた3日間を設定いたしまして,申し込みに来られた市民は927人ということで,倍率は1.5倍という結果でございましたので,この倍率から見ますれば,事業規模やあるいは計画が適当であるというふうに判断しているところでございます。
また,平成13年度以降の事業の継続についてでございますが,現在,市販されておりますチャイルドシートの価格が安くなってくることや,あるいは,今後,各メーカーから販売される製品がどの程度の価格を設定されるかということが,普及率に大きく影響するものと考えております。
したがいまして,現在の事業が終了するまでの間,この貸出事業の状況,あるいは警察や日本自動車連盟など関係機関の調査の推移を見まして,これらの普及率を把握しながら,今後を検討してまいりたいと考えております。
◆坂本恭子 委員 いろいろご答弁いただいたのですけれども,結局,貸し出しの10%の枠の設定については,確かな根拠がないということになるのでしょうか。財政的な問題として出てくるのかなという気もしておりましたけれども,それにしても,いかにも,対象が1万2,000世帯だから,その10%の1,200台でいいだろうと,こういう機械的なやり方というのは許されないと思います。
それと,前倒しのことについてはご答弁いただけなかったのじゃないかなと思うのですけれども,常に機械的な対応というのが多いのですね。子供たちの命と安全を守るという視点を一番大切にしていただきたいのですよ。市民や保護者の皆さんは,子供の安全を考えるという点では,チャイルドシートの装着は当然のことだというふうに考えていらっしゃるのです。しかし,シートは,子供の成長に合わせて,年齢に合わせて,3種類買いかえていく必要があります。1台が数万円もかかるものです。若い,子育て真っ最中の親たちへ積極的な支援を市として行うことを心から望みます。他の市町村の例に学び,補助金の制度や貸出事業を市として独自に取り組まれることを強く要望いたします。
それと,最後に,歴史的建造物である藤学園キノルド記念館の保存について伺います。
この問題は,昨日の企画調整局のところで,都市景観の問題として,私どもの岡委員がお聞きいたしましたけれども,今回は,文化部が所管する文化財の問題として質問したいと思います。
企画調整局の答弁でも,歴史的・文化的価値を評価され,支援についての検討をするとのご答弁がありましたけれども,文化部として,これをどう受けとめていくのか,こういうことについてお尋ねしたいと思います。
第1に,文化部として,このキノルド館の保存問題についてどのように把握されておられるのか,また,キノルド館の歴史的・文化的価値についてどのように評価されておられるのかについて伺います。
続いて,第2点,この問題に文化行政がどのようにかかわるかということについてです。
文化部としては,指定文化財にかかわる仕事をなさっていますけれども,これは,重要文化財や史跡,天然記念物,有形・無形文化財として,国,北海道,札幌市が指定したものに限られております。
したがって,このキノルド館は,まだ指定にはなっておりませんから,直接本市がかかわるということになっていないとは思うのですけれども,1996年度から国が登録文化財制度をスタートさせておりますから,キノルド館に関しても,所有者の意向があれば,登録文化財制度とのかかわりが出てくると思いますが,どうでしょうか。
また,今後,この登録文化財制度を推進していく上での,本市の基本的な考え方について伺いたいと思います。よろしくお願いします。
◎福田 文化部長 藤学園キノルド記念館の保存についてでございますが,学園側は,中学・高校校舎増改築に伴い,キノルド記念館を解体する意向を持っていること,また,それに対し,一部同窓生や教職員有志が保存のための要望を行っているということにつきましては,私どもも承知しておりまして,目下,動向を見守っているところでございます。
次に,キノルド記念館の歴史的な,文化的な価値についてでございますが,スイス人建築家マックス・ヒンデルの設計により,大正13年に建築されたバロック風木造3階建ての建物で,外壁の鉄板張りや中央部の通称タマネギ塔に特徴が見られ,大正期の札幌の代表的な建築として,また,景観資源としても評価されているところでございます。
また,文化財的な観点から申し上げますと,本市におきましては,平成10年に,キノルド記念館と同じヒンデルの設計による北星学園設立100周年記念館が,登録文化財とされておりますことから,同様に,キノルド記念館につきましても,この登録文化財の基準に適合しているものと考えているところでございます。
次に,第2点目の文化財登録制度におけるキノルド記念館とのかかわりと今後の制度推進の考え方についてでございますが,ただいま申し上げましたとおり,キノルド記念館につきましては,登録文化財としての基準を満たしているものと考えておりますので,委員のお話にもございましたように,所有者の同意があり,制度活用に当たっての環境が整った場合には,登録に向け,国に働きかけてまいりたいと考えております。
なお,札幌市内におきましては,平成8年の制度創設以降,現在まで,札幌市資料館を初めといたしまして,北海道大学古河記念講堂や知事公館など,既に10軒の建造物が,この制度に基づき,登録または登録予定とされているところでございます。
今後とも,本市における貴重な文化財を幅広く後世に継承していくため,制度の推進を図ってまいりたいと考えております。
◆坂本恭子 委員 ぜひとも保存ができるように,文化部としても関心を払っていただいて,支援を検討していただきますことをご要望して,終わります。
○
三上洋右 委員長 以上で,第3項
市民生活費等の質疑を終了いたします。
次に,第5款 労働費 第1項 労働費の質疑を行います。
◆
大西利夫 委員 私は,本市の雇用対策についてお尋ねをいたします。
従来から,労働行政は,国と道の所管事項でございまして,本市の権限外であるというのが,一貫した本市の対応でございましたし,今回の
地方分権の中でも,市町村への権限の移譲がないという点で,この労働行政については,本市の対応はどうしても側面的・補完的な役割にならざるを得ないということについて,私は承知をいたしております。
しかし,皆さん方ご案内のとおり,現下の雇用情勢は大変厳しいものがございまして,しかも,この札幌市には,おおよそ85万人という就業者がいる中,およそ5%,5万人に近い失業者がいるわけでありまして,札幌市としても,労働行政,直接の所管ではないけれども,しかし,この雇用対策については,もっと積極的に,具体的に施策を展開するということが,私は,大変大事なことでありますし,市民から求められていることではないか,こう思っているところであります。
さて,昨日も,企画調整局の審査の中で,我が会派の猪熊議員から,現下の雇用情勢についての大変厳しい指摘がございました。この要因を私なりに分析をいたしてみますと,平成3年,バブルが崩壊をいたしましてから,経済の低迷は一向に回復しておりませんで,今日なお雇用環境は,悪化している,改善の方向にないということでありまして,その結果が,今日札幌市で5万人もの失業者を出しているということに結びついているのではないかというのが1点であります。
第2点は,新規求職者の数を見ますと,全数のうち常用雇用者分が年々増加しているのであります。これはどういう原因によるかといいますと,一部の大企業のリストラによって,常用雇用と言われる労働力が市内に放出されているということが大きな原因ではないかというふうに私は考えております。
三つ目には,景気の回復についてであります。
景気は徐々に回復していると,こう言われてございますが,私は,景気が回復をしている大きな要因の一つは,先ほど申し上げました企業のリストラによる企業の収益が少しく伸びてきているというところから来ているものでありまして,決して個人の消費の拡大によって景気が回復をしているのではないというのが,私どもの実感でありまして,こういう状況をどう克服していくのかということが,私は,本市の課題として大変大きな問題であろうと,こう思っております。
こういう中で,国でも,総合経済対策を初め雇用対策を幾つか提起しておりますが,なかなかその効果が出ていないということでありますし,北海道においても,5万人創出事業ということで,5万人の失業者の対応を何とか早くと,こう計画をしてございますが,しかし,これもうまく進んでおりません。
そこで,本市は,こうした状況の中で,ここ一,二年,大変大きな努力をされてまいりまして,幾つかの政策を実現してございます。私は,こうした本市の積極的な取り組みを大きく評価したい,こう思っている次第であります。
そこで,質問でありますが,このように厳しい雇用状況のもとで,本市として具体的な施策を進めてまいりましたが,どのような成果が出てきているのかということが1点であります。
次に,私は,昨年の決算議会で,シルバー人材センターの活用についてお尋ねをいたしました。
従来,シルバー人材センターは,生きがいという位置づけで民生行政の分野でございましたが,今日,お年寄りの皆さんが健康で長生きをしているという中,それからもう一つは,労働行政の中にあって,年金の支給基準が60歳にまで上げられる,こういった状況を考えた場合に,これはむしろ生きがい対策というよりも,労働行政の対策という分野で,このシルバー人材センターの活用を積極的に図るべきだという提言をいたしまして,本市としても,その方向にシフトしたというふうに聞いてございますが,このことによって,どういった変化があらわれてきているのか。具体的な効果があらわれているとすれば,その点についてお示しをいただきたいと思います。
3点目に,季節労働者の雇用問題についてであります。
北海道は,積雪寒冷という気象条件から,冬期間の産業活動に著しい制約を受ける。そのことによって,季節的に循環雇用を繰り返す季節労働者が,建設業その他の関連産業を中心に,平成10年度では,北海道で約18万8,000人,本市においては3万4,000人となっておりまして,就業者数の全体的な割合の中では,北海道では6.7%,本市では4%を占めているのであります。
私は,これら期間労働者が,常用雇用となることを強く望んでおりますが,しかし,12月からは工事量が減少いたしまして,特に1月から3月期の冬期間の就業者は,極端に減少しているのであります。
特に,建設業に働く季節労働者のほとんどが,冬期間離職を余儀なくされている現状にございまして,これらの季節労働者は,離職後,特例一時金,これは失業保険の特例一時金でありますが,50日分と,そして,冬期雇用援護制度を活用して生活を維持している,こういう大変厳しい状況にあるわけであります。
そこで,質問でありますが,冬期における雇用の機会を確保するために,本市としても,いろいろな努力をされているようでありますが,この間,どのような取り組みをしてきたのか,また,今後どのように対応していくのか,お尋ねをいたします。
◎宮本 市民生活部長 第1点目の本市としての対策とその成果ということでございますが,本市におきましては,全国的な雇用状況の悪化に加え,銀行の経営破綻などを契機として倒産等が相次いだことから,市民生活の安定を図る観点から,各種の施策を行ってきたところであります。
すなわち,平成10年7月には,庁内の関係部長によります札幌市雇用対策連絡会議を立ち上げて,離職者,高齢者,それから季節労働者などの雇用の分野において弱い立場にある市民を重点とした施策を講じてきたところでございます。
これまでも,多数離職者発生時の総合相談会の開催,あるいはシルバー人材センターの所管替えなどを行ってきているところでございます。
今後につきましても,緊急地域雇用特別対策推進事業など,国,道の制度を活用しながら,
関係部局と連携をして,雇用創出に向けて,そういう方向につながる施策を進めてまいりたいというふうに考えております。
それから,2点目のシルバー人材センターの活用についてでありますが,シルバー人材センターにつきましては,昨年の6月に,保健福祉局から市民局に移管をいたしたところでございます。
本年度のシルバー人材センターの受注実績を見ますと,厳しい状況の中で,ほぼ前年度並みに維持をされておりまして,高齢者の就業機会の確保に重要な役割を果たしていると考えております。
今後ますます高齢化が進む中で,シルバー人材センターの会員として就業を望む人ばかりではなく,高齢者の多様なニーズにこたえるために,シルバー人材センターを核として,国,道などの関係機関及び庁内の
関係部局と連携をして,新たな施策について検討をしていきたいというふうに考えております。
それから,冬期間における雇用の機会についてでありますが,市内の経済状況は,厳しい状況ながら持ち直しの兆しも見えますが,雇用環境は相変わらず低迷をいたしております。このため,本市では,市民生活の安定の観点から,札幌市雇用対策連絡会議を通じて,各事業発注部局に,季節労働者で構成される企業組合に仕事の発注をするよう要請するなどいたしてきておりますが,さらに,当部の職員が各事業発注部局へ直接説明に回るなどの積極的な取り組みもさせていただいているところであります。
今後につきましては,各企業組合への発注の要請はもとより,本市が発注する仕事を,秋及び冬期間においても,年間を通じて平準化した工事発注が推進できるように
関係部局へ要請するなど,雇用の確保に向けた努力をさらに続けていきたいというふうに考えております。
◆
大西利夫 委員 ぜひ,今いろいろ努力をされている仕事については,引き続き積極的なご努力をお願いしたいと思います。
そこで,昨日,猪熊委員からも,企画調整局の中で発言のあったところでありますが,私は,やっぱり雇用問題を議論する場合に,一番大事なところは経済との兼ね合いだというふうに思っています。経済の活性化というのは,雇用の創出と密接不可分の関係にある,こう思っておりますから,そういう意味で,このたび,5年計画の中で,札幌市が新札幌型産業の創出ということを提言いたしておりまして,これが雇用にどう結びついていくのか,雇用の確保とどう連動していくのかという点について,実は非常に私は,期待をし,注目をしているところであります。
しかし,これは経済の分野でありますから,直接市民局とかかわりのある問題ではありません。したがって,そこのところを質問しようと思いませんが,実は,この問題について,私は経済局といろいろ話をいたしました。
5年計画の中で,新しい仕事を創出する,そのことによって,労働力が確保される,そういうことは大変いいことだと。そこで,この5年計画の中で予想される企業の創出と相まって,労働力がどの程度確保されるのかということについてお尋ねをいたしましたところ,お答えできないと,こういうことでありました。私は,どうしてできないのだというお話をしましたら,その企業の創出というのは,あくまでも目的でありまして,それが具体的にどういう効果を生むかということについては,この先不透明である,したがって,労働力がそれにどう付随をしてくるかという点について,今,確たることは言えない,こういうことでありました。私も,その点については,一定の理解をできるわけでありますが,例えば,新5年計画の中で計画されているコールセンター,こういう単独の事業については,明らかにそこに労働力が確保できると,そういう見通しのものではないのかということも含めてお尋ねをしたところでありますが,しかし,この段階では,新しい施策であるだけに,確定的なことは今言いかねるということでございました。結局,それについては,新たな見解を求めることはできませんでした。
私は,この新札幌型産業の創出,新しい目玉でありますだけに大変期待をしているのでありますが,しかし,雇用の面から見れば,非常に不安もあります。
そこで,お尋ねをいたします。この新札幌型産業の創出について,これは,いわゆる本市の労働行政の立場から,市民局の立場から,どういう見方をされているのか,このことについてお尋ねをいたします。
それから次に,最後になりますが,季節労働者の雇用問題についてであります。
実は,長々申し上げませんが,先ほども申し上げましたように,今,季節労働者の皆さん方は,失業保険の特例一時金,これは12月に一括支給されるわけでありますが,そのほかに冬期雇用援護制度による11万6,000円,これで1月から4月までの生活を確保するわけであります。特例一時金50日,平均1万円といたしますと50万円,そして,この11万6,000円の冬期雇用援護制度のお金を足しても60万程度と。これでおおよそ4カ月から4カ月半ぐらいの間,食わなきゃならないと,こういう実情にあるわけであります。
そしてまた,今,この雇用援護制度でありますが,昭和52年に積寒給付制度として,当時,失業保険90日支給から50日に減額されたときに,新しい国の政策としてできてきた制度であります。3年ごとの更改でありまして,ことしいっぱいでこの期限が切れるのであります。
これは,単に労働者の立場だけではなくて,建設業界やあるいは本市ももちろんでありますが,道内の各市町村,それから議会挙げて,北海道はこの問題に過去7回更改に向けて取り組んでまいっているところでありますが,今回,来年の3月で期限切れとなる,8回目の延長存続について,本市としてどういうお考えを持っているのか,積極的にこの問題についての支援をすべきではないかという立場で質問をさせていただきたいと思います。
これで,質問は終わります。
◎宮本 市民生活部長 最初の現在経済局が進めております新札幌型産業の育成・振興による雇用の見方についてでありますが,私どもといたしましては,こういうような新札幌型産業が発展していくことで,雇用機会も増加をし,それから,人材の育成も図られるのではないかというふうに大いに期待をしているところであります。
それから,最後の季節労働者冬期雇用援助制度につきましてですが,昭和52年にこの制度が発足してから,季節労働者の通年雇用化が徐々に進展を見せてきておりますが,市内では約3,400人もの季節労働者がおりまして,依然として対策を必要といたしております。
また,この制度は,これまで冬期間における季節労働者の雇用促進や生活安定に大きく貢献をしてきておりまして,ここ当分は,本制度が果たす役割は依然として大きいものがありますので,現状では廃止できる状況にはないものと考えております。
したがいまして,本制度の延長に向けて,本市といたしましても,必要な対応をしていきたいと考えておりますが,この制度は,道内各市町村に共通する問題であり,全道的な立場で,国等関係機関に要望すべきものであると考えておりますので,北海道を初め道内他市町村と緊密な連携を持って進めてまいりたいと,このように考えております。
◆熊谷憲一 委員 私からも,札幌市の雇用対策について,重複を避けまして質問をさせていただきたいと思います。
札幌圏の雇用状況については,周知のとおりであります。大変厳しい状況にあると。労働省は,昨年4月,札幌市を雇用機会増大促進地域,すなわち,多数の求職者が存在し,雇用機会が相当程度不足している地域と指定しているのが現状であります。そして,こうした深刻な雇用の状況が,札幌市の財政にも大きな影響を及ぼしているとともに,景気回復に対する大きなおもしにもなっていると。この面からいっても,雇用改善・雇用対策が札幌市にとって非常に重要な課題になっていると思われます。