私
ども新政クラブといたしましても,雇用の創出に向けて,本市の新5年計画の中に,これらの4分野を含む新
札幌型産業を振興するための戦略的な
取り組みを強化するよう強く要望しているところであります。
したがいまして,本市の最大の課題である雇用不安を解消し,市民が安心して生活できるようにするためにも,国や道と同様に,本市としての
雇用創出の
数値目標といいますか,
期待値といいますか,そういう目安となるものを定め,市民の前に明らかにすべきと考えますが,いかがでありましょうか,市長のご所見をお伺いいたします。
次に,教育問題についてお伺いをいたします。
市内では唯一の
高等教育機関であります
札幌市立高等専門学校における
産業界などとの連携についてであります。
高等専門学校は,
産業界を初め,幅広い分野からの要求に対応し,
デザインの領域における豊かな感性とすぐれた企画・
開発力を身につけた
専門技術者の育成を目指して,平成3年に設立され,来年には開校10年目を迎えるところであります。この間,5年制の本科で4回の
卒業生と2年制の
専攻科で2回の
修了生を社会に送り出しているわけですが,全国で約60校と言われる
高等専門学校の中で,ユニークな,
ものづくりの
デザインを専門に学ぶ学校として,
高等専門学校の評価も高まってきていると認識しております。
申すまでもなく,現在,大学,短大,
高等専門学校などの
高等教育機関は,教育と研究という二つの大きな機能を持っておりますが,
教育機能の果たす役割が今後さらに大きくなる一方で,21世紀を展望した今,
研究機能につきましても,その
社会的役割がますます重要となってきております。
国においても,
学術研究の
社会的協力・連携の推進については,
我が国の
高等教育機関における主要な使命の一つととらえており,これまでも,民間などとの
共同研究,
受託研究など,
各種制度を整備し,いわゆる産・学・官の連携を積極的に推進してきております。
本市の
産業界においては,
中小企業の占める割合が高く,
経営基盤が脆弱なため,
技術力や
研究開発の面で今後大きな支援が必要とされるところであり,地域の特性を生かした新たな
製品開発などを行うに当たっては,専門の
研究機関が持つ豊富な知識や技術を活用することが肝要となります。
来年春には
北海道産学官協働センターがオープンするとのことでありますし,今月3日には,
北海道大学の先生などが中心となって,大学などの
研究成果の効率的な社会への移転を促進するための
技術移転機関として
北海道ティー・エル・オー
株式会社が設立されたことは,まことに意義深いものと考えております。
高等専門学校では,平成8年の春に初めて
卒業生を世に送り出し,その後,毎年,
デザインを専門とした優秀な人材を地域に輩出しているところであり,このことは,
高等専門学校の担うべき役割を着実に果たしているものと考えます。
またさらに,
産業界との連携については,
高等専門学校の抱える人材を生かしながら,他の企業や団体などから委託を受けての研究なども行っているとのことでありますし,このような
研究開発機能の活用により,産・学の協働が徐々に芽生えてきたことは喜ばしい限りであります。
市内の唯一の
高等教育機関として,その
研究機能を存分に生かし,
地元産業界の
高度化を図るとともに,次代を担う
産業人を育てることは,今後ますます重要になってくるものと考えるものであります。さまざまな
デザインの分野で豊富な
人的資源を有します
高等専門学校の
社会貢献を果たす役割については,学生,父母は言うに及ばず,
地元企業関係者,その他
一般市民の期待も非常に大きいものがあると言えましょう。
そこで,質問でありますが,
市立高等専門学校における
研究機能を一層活用するため,今後,
産業界などとの連携をどのように行っていくお考えなのか,お伺いをいたします。
次に,
厚別清掃工場の改築についてお伺いをいたします。
厚別清掃工場は,昭和49年8月に,市内で2番目の本格的な
ごみ焼却施設として竣工し,1日600トンの
処理能力を持つ
主力工場として重要な役割を担ってまいりました。また,単に
ごみ処理の面ばかりだけではなく,
焼却余熱を
北海道地域暖房株式会社に供給して,同社が,
厚別温水プールを初め,
もみじ台地区の
地域暖房を行うなど,
厚別地区の
街づくりにも貢献し,当時としては,全国的にも最先端の
取り組みとして注目を浴びた施設であります。
一般的に,
清掃工場の寿命が30年前後と言われている中で,
厚別清掃工場は,建設後,既に25年を経過し,施設や設備の
老朽化から
焼却機能も年々低下してきており,また,軟弱な地盤の上に建設されたため壁面に亀裂が生じるなど,建物の傷みもかなり顕著になっていると聞いております。現5年計画においては,その改築を計画されておりましたが,まだ事業化されていない状況であります。
また,現在,地球環境問題からダイオキシン規制が次第に強化されており,既存工場では平成14年11月までに,1立方メートルの大気中のダイオキシン濃度を1ナノグラム以下とする対策を講ずる
必要性から,篠路,駒岡の両工場において,1カ所約26億円を要する排ガス高度処理施設整備の計画が進められておりますが,
厚別清掃工場においては,いまだこの整備計画が明らかにされていないのであります。
このように,改築やダイオキシン対策が計画化されていない状況において,本市の
ごみ処理を取り巻く環境も大きく変化しております。昭和50年代からごみ量は増加の一途をたどり,昭和62年度には初めて100万トンを超え,平成3年度にピークを迎えるに至りました。平成6年度には,さらに予想されるごみ量の急激な増加に対応するため,
処理能力1日900トンの第5
清掃工場の建設を決定し,平成9年度から工事に着手,平成14年度完成を目指して現在建設が進められているのであります。
しかしながら,平成10年度の本市の
ごみ処理総量は,瓶・缶・ペットボトルの資源物収集などの減量・リサイクル施策に対する市民の大きな協力によって,12年ぶりに100万トンを大きく下回る93万トンと,前年度に比べ実に9万トンの減量を見たのであります。
また,現在策定中の新一般廃棄物処理基本計画においては,15年後の本市の処理総量を,平成10年度の実績を下回るごみ量とする目標を掲げる予定であると聞いております。この目標は,市民の減量・リサイクル意識の高まりに加えて,来年度からのプラスチック収集や平成13年度からの家電リサイクルなどのさらなる減量施策が予定されている状況の中では,決して達成不可能な目標ではないと考えております。
また,国においても,ダイオキシン対策関係閣僚会議で初めて廃棄物の減量化目標を定めたところであり,その中で,平成8年度から平成22年度までの14年間に,一般廃棄物の排出量を5%削減させ,再生利用率を10%から24%に増加させるなど,大胆な目標値を掲げております。このような国の考えに沿って,今後,ごみ減量化への
取り組みは全国的規模で展開され,札幌市でも確実にごみ減量が進められていくものと期待しているところであり,この場合,既存の
清掃工場の
処理能力でも余裕が生ずるという,かつては予想もできなかった大きな成果をもたらすことにもなります。
さらに,第5
清掃工場が完成すれば,発寒第二
清掃工場はもとより,
厚別清掃工場を稼働させなくとも
処理能力としては十分であると考えられます。
したがいまして,今後のごみ量の減少を考慮するならば,
厚別清掃工場の改築は必要がないものと,私は考えるのであります。
しかしながら,
厚別清掃工場には,もう一つの大きな使命として,地域への熱供給事業に果たす役割があります。厚別副都心やもみじ台団地を中心とした約5,600件の需要家に,安全で安定的な熱供給を行い,大気汚染などの公害防止,災害防止,省エネルギーなどの効果をもたらすなど,この地域の市民の快適な生活にも貢献しており,当工場を廃止した場合,熱供給事業を行っている
北海道地域暖房株式会社の経営に影響を及ぼすことも認識しております。
そこで,お伺いいたしますが,
厚別清掃工場については,焼却ごみの減少傾向の中,ダイオキシン規制への対応や第5
清掃工場の稼働を目前に控え,廃止も視野に入れた今後の方向性について,そろそろ結論を出すタイムリミットが近づいているのではないかと考えます。
厚別清掃工場の改築について,現在どのように考えているのか,お聞かせください。
最後に,厚別区に関わる問題について1点。
厚別東通の整備計画についてお伺いをいたします。
厚別区は,野幌森林公園などの緑豊かな自然環境に恵まれた閑静な住宅街と,厚別副都心に代表されます機能的で利便性の高い街並みが調和した街として発展してまいりました。平成10年3月には,厚別区の将来の
街づくりの指針となるまちづくりビジョンがまとめられ,「やすらぎと躍動を感じるまち−あつべつ 〜ふれあいと広がりのある副都心のまちを目指して〜」というテーマが定められました。今後,このテーマのもとに
街づくりを進めていく中で,交通アクセスは重要な事柄であり,道路整備はその大きな役割を担うものであります。
このような中,先月11日には,厚別中央通において,これまで2車線で暫定供用をしていた厚別跨線橋が4車線で全面的に供用を開始するとともに,これまで不通区間でありました北13条・北郷通と厚別通間が開通いたしました。これにより,厚別区の重要な幹線である厚別中央通の全区間約8.7キロメートルが完成し,厚別副都心を中心とした交通アクセスが飛躍的に向上いたしました。
また,翌12日には,
北海道開発局,日本道路公団及び本市の連携により,札幌新道の延伸と札幌南インターチェンジの千歳方面への出口が新設され,大谷地インターチェンジ出口における慢性的な渋滞の改善に大きく寄与するものと期待されます。
このように,道路を初めとした公共施設の整備が計画的になされており,私も,厚別区民として,また札幌市民の一人といたしまして,大変評価しているところであります。
一方,厚別区の道路ネットワークにおいて,未完成な幹線道路の一つに厚別東通があります。この厚別東通は,厚別中央地区から厚別東,もみじ台,上野幌を経由し,清田区里塚まで接続する全長約9.9キロメートルの主要な幹線道路で,厚別区内や周辺地域との交通アクセスを確保する上で,
地域住民こぞって早期の完成を強く望んでおります。
現在の整備状況は,北広島市の土地区画整理事業により整備された厚別青葉通と国道274号の間が今年11月12日に開通し,清田区内では,大曲通と里塚東通の間が平成12年度の完成を目指して工事が進められております。しかしながら,北広島市西の里の国道274号と厚別区上野幌の東栄通の間,約1.4キロメートルが,依然,未供用区間として残るのであります。
そこで,質問をいたします。
この未供用区間は,その一部が北広島市の市域内にあることや,JR千歳線との立体交差が大規模工事となることから,
関係機関との調整や施工に時間を要することと思いますが,この厚別東通の全線開通に対する地元の強い要望もあり,早急に未供用区間の整備を進めるべきと考えますが,その見通しについてお伺いをいたします。
以上で,私の質問のすべてを終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○議長(
佐藤美智夫君) 答弁を求めます。
桂市長。
◎市長(桂信雄君) まず,私からお答えをいたします。
最初に,本市の
事業執行に当たっての
外部機関,
団体等との調整の
あり方についてであります。
本市を取り巻く状況につきましては,市民の意識あるいはライフスタイルが
多様化する中で,
少子高齢化,それから
地方分権の進行といったようなさまざまな
行政課題への対応が求められておりまして,こうした課題に適切に対応するためには,市民・企業・行政が
街づくりにおけるそれぞれの役割を認識して,連携し協働するパートナーシップ型
街づくりの推進が必要となっております。
また,行政区域を越えた課題がふえてきておりまして,これらに的確に対応していくために,広域的視点に立った
取り組みも必要であると考えております。
したがいまして,今後,本市の施策を進めるに当たっては,パートナーシップ型
街づくりや広域的連携の推進という方針のもと,国,道等の
関係機関との連携・調整を一層強めていきたいと考えておりまして,また,各方面の
関係団体のご意見も伺いながら施策の展開を図ってまいりたいと考えております。
次に,
産業振興についてお答えをいたします。
第1点目の
産業振興戦略についてでありますが,
地域経済の
活性化は,雇用の拡大や税財源の涵養などにつながる,重要で,しかも緊急な課題であると認識をいたしております。そのために,中長期的な
産業振興を視野に入れた
集客交流産業や情報,環境分野などの新
札幌型産業に重点を置いた支援策を展開しているところであります。中でも,フロンティア事業資金の創設や産・学・官連携による新しい
取り組みは,先駆的な事業として開始したものでありまして,今後も新事業創出促進法を活用しながら,新たな産業や起業家の創出・育成を支援してまいりたいと考えております。
第2点目の雇用の創出の
数値目標につきましては,労働政策と経済政策の両面から検討されるべきものでありますことから,一定の数値を示すということは非常に難しいものがありますが,本市といたしましては,経済政策として,ただいま申し上げましたような中長期の
産業振興施策を進めながら雇用の創出に努めてまいりたいと考えております。
私からは,以上でございます。
○議長(
佐藤美智夫君) 魚住助役。
◎助役(魚住昌也君)
厚別清掃工場の改築についてお答えいたします。
本市の
ごみ処理総量につきましては,大型ごみの戸別収集や有料化を初め,資源物の分別収集,中身の見える透明袋の導入など,積極的に減量化を推進してまいりました結果,平成10年度に大幅な減量が図られたところであります。今後は,この実績をもとにリサイクルを積極的に推進するなど,ごみの一層の減量化に努めていく考えであり,現在,策定中の新一般廃棄物処理基本計画におきましても,大幅な減量目標を設定する予定であります。
したがいまして,第5
清掃工場の稼働に伴い,
厚別清掃工場の改築につきましては,見直しの
必要性が生じてきておりますが,
北海道地域暖房株式会社の厚別副都心や
もみじ台地区などへの熱供給事業に対する影響も懸念されますことから,現在,関係部局から成る検討会議においてその対応策の検討を進めており,なるべく早い時期に結論を出してまいりたいと考えております。
次に,厚別東通の整備計画についてであります。
厚別東通は,国道12号,274号及び36号等の幹線道路を南北に連絡するバイパス的な性格を有した幹線道路で,厚別副都心を中心とした地域の交通アクセスや,本市の道路ネットワークの形成上,重要な路線として位置づけられております。
ご質問の厚別東通の未供用区間のうち,北広島市の市域内におきましては,道路用地の買収を北広島市で進めており,本市では,JR千歳線との立体交差につきまして,JR
北海道と設計・施工等の工法協議を鋭意進めております。これらの協議を早急に調え,次期5年計画内の全線開通に向けて積極的に整備を進めてまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(
佐藤美智夫君) 山教育長。
◎教育長(山恒雄君) 教育問題につきまして,私からお答えを申し上げます。
高等教育機関としての
市立高等専門学校の
研究機能につきましては,平成8年に附属研究所を設置するとともに,特定課題の横断的な
研究開発を行うプロジェクト研究,行政や民間からの
受託研究などの諸事業を展開し,その充実を図ってまいったところであります。
ご質問の
研究機能を活用した
高等専門学校と
産業界との連携につきましては,本市における産業構造の現状を考え合わせますと,
デザイン分野における実践的な人材を養成し,地域産業に付加価値を高める上からも,重要な課題であると考えております。
したがいまして,
高等専門学校がこれまでに蓄積した
研究機能の成果を本市産業に生かすよう,
高等専門学校と
関係団体等との定期的な情報交換や地域に密着した
共同研究の実施等を通して,札幌らしい魅力のある
デザインの開発や
技術力の向上に結びつくような新たな産・学連携の仕組みについて,具体的に検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(
佐藤美智夫君) 以上で,
代表質問は全部終了いたしました。
(宮本吉人君「議長」と呼び,発言の許可を求む)
○議長(
佐藤美智夫君) 宮本吉人君。
◆宮本吉人君
委員会付託の動議を提出いたします。
すなわち,ただいま議題とされております議案27件を各位のお手元に配付の議案付託表のとおり,関係の常任
委員会にそれぞれ付託することを求める動議であります。(「賛成」と呼ぶ者あり)
○議長(
佐藤美智夫君) ただいまの宮本議会運営委員長の動議に対し,所定の賛成者がありますので,本動議を直ちに問題とし,採決を行います。
動議のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
佐藤美智夫君) ご異議なしと認めます。よって,議案第1号から第19号まで及び議案第21号から第28号までの27件は,各位のお手元に配付の議案付託表のとおり関係の常任
委員会にそれぞれ付託されました。
〔付託表は巻末資料に掲載〕
――――――――─―――――――――
○議長(
佐藤美智夫君) 次に,日程第2,議案第29号から第39号までの11件を
一括議題といたします。
いずれも,市長の提出によるものであります。
提案説明を求めます。
桂市長。
(市長桂 信雄君登壇)
◎市長(桂信雄君) ただいま上程をされました議案11件につきまして,提案の趣旨とその概要をご説明申し上げます。
初めに,議案第29号は,平成11年度札幌市
一般会計補正予算であります。
まず,歳入歳出予算の補正でありますが,これは,第1に,本格的な景気回復と21世紀の新たな発展基盤を確立するために去る11月11日に決定された国の
経済新生対策に関連して,本市といたしましても,本格的な
地域経済の回復を図るため,総額140億3,582万9,000円の事業費を計上するものであります。
その内容は,まず,国庫補助事業につきまして,新たに補助の見通しを得た道路新設改良事業,街路事業,住宅建設事業などを追加するとともに,単独事業につきましても,市内
中小企業の受注機会の拡大に資するため,来年度以降に予定していた小規模な工事等のうち,学校の電気暖房機器や内部建具等の改修,老人福祉施設や保育所の老朽箇所の修繕など,緊急性が高く,かつ早期に実施が可能なものについて,事業費を追加するものであります。
補正項目の第2は,コンサドーレ札幌の運営会社であります
株式会社北海道フットボールクラブに対する補助金1億円を追加するものであります。
コンサドーレ札幌は,
北海道唯一のプロスポーツチームとして,スポーツ振興や地域の
活性化に寄与しているところでありますが,長引く不況の影響などにより,厳しい経営を強いられているところであります。こうした中で,今後とも,コンサドーレ札幌が地域に密着した球団として,経済界や市民の皆様の支援のもとに活躍していくことにより,市民の連帯感や郷土意識の醸成,スポーツ文化振興の先進的役割,さらにはサッカー教室等を通しての社会教育活動の実践など,さまざまな社会的効果が期待されますことから,これに対して補助を行うものであります。
補正項目の第3は,後ほどご説明いたします職員の給与改定等に伴うものであります。
本年度の給与改定に伴う影響額は,
議員報酬分を含め,全会計を合計いたしまして19億4,061万円の減額となりますが,今回の補正は,一般会計におきまして既定予算で不用が見込まれる経費を含め16億1,500万円を減額するほか,議案第30号及び議案第31号並びに議案第33号から第38号までの各会計の補正予算におきまして同様に減額を行うことにし,合わせて21億2,570万円を減額するものであります。
なお,これに関連し,一般会計におきまして,特別会計及び企業会計への繰出金9,353万1,000円を減額することにいたしております。
補正項目の第4は,今回の補正に必要な一般財源として,事務的経費を中心とした需用費の一部を節減することにし,6億365万1,000円を減額するものであります。
以上によります一般会計歳入歳出予算の補正総額は118億2,364万7,000円となりますが,あわせて,歳入において地方特例交付金9億125万5,000円の減額を行うことにしておりますことから,今回の補正の財源といたしましては,国庫補助金や市債等の特定財源123億8,731万3,000円のほか,一般財源といたしまして,地方交付税3億3,758万9,000円をもって充てることにいたしております。
次に,繰越明許費でありますが,これらは,ただいまの歳入歳出予算の補正を行う事業等のうち,年度内執行が困難と予想される補助事業について,その事業費を翌年度に繰り越すものであります。
次に,債務負担行為でありますが,これは,国庫債務負担行為による公共事業の追加に伴い,さらには本市の単独事業による,いわゆるゼロ市債として,道路新設改良事業等について債務負担行為を設定するものでありまして,工事の早期発注により,
中小企業等の受注額の確保及び
事業執行の平準化を図ろうとするものであります。
次に,議案第30号 平成11年度札幌市
土地区画整理会計補正予算は,一般会計と同様,国の
経済新生対策に関連して,新たに国庫補助の見通しを得た土地区画整理事業等について所要の経費を追加し,年度内執行が困難と予想されるものを翌年度に繰り越すとともに,国庫債務負担行為による公共事業の追加に伴い,債務負担行為を設定するものであります。
次に,議案第32号 平成11年度札幌市
公債会計補正予算は,一般会計並びに中央卸売市場事業会計,高速電車事業会計及び下水道事業会計の補正に伴う市債を整理するものであります。
次に,議案第34号 平成11年度札幌市
中央卸売市場事業会計補正予算は,国の
経済新生対策に関連して,新たに国庫補助の見通しを得た中央卸売市場情報ネットワーク通信基盤整備について,所要の経費を追加するものであります。
次に,議案第38号 平成11年度札幌市
下水道事業会計補正予算でありますが,これも,国の
経済新生対策に関連して,新たに国庫補助の見通しを得た管渠布設などの建設改良事業について所要の経費を追加するとともに,国庫債務負担行為による公共事業の追加に伴い,さらには本市の単独事業による,いわゆるゼロ市債として債務負担行為を設定するものであります。
次に,議案第39号は,札幌市
職員給与条例等の一部を改正する
条例案であります。
国は,本年度の国家公務員の給与につきまして,人事院の勧告どおり,平均0.28%の引き上げを本年4月1日にさかのぼって完全実施することを去る9月21日の閣議で決定し,この決定に基づく給与法改正案は,現在開会中の第146回臨時国会において,去る11月18日に可決,成立しております。
また,本年9月3日には,本市職員の給与について,平均0.23%の引き上げを内容とする本市
人事委員会の勧告が行われているところであります。
そこで,この勧告及び国の措置内容等を考慮いたしまして,本市職員の給与について所要の改正を行おうとするものであります。
その主な内容についてご説明いたしますと,まず第1に,給料表につきましては,人事院勧告の内容を勘案しつつ,本市職員の実態を考慮して,行政職給料表,消防職給料表及び医療看護職給料表を改定するとともに,国に準じて,教育職給料表及び医師職給料表を改定するものであります。
第2に,諸手当につきましては,宿日直手当を改定するとともに,6月及び12月の期末手当の支給割合を引き下げるほか,期末手当及び勤勉手当の支給基準日において育児休業中である職員に対しまして,その日以前の一定期間内に勤務実績がある場合には,これらの手当を支給することにしております。