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平成11年第二部決算特別委員会−10月19日-07号
平成11年第一部決算特別委員会−10月19日-07号

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  1. 札幌市議会 1999-10-19
    平成11年第一部決算特別委員会−10月19日-07号


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    平成11年第一部決算特別委員会−10月19日-07号平成11年第一部決算特別委員会   札幌市議会第一部決算特別委員会記録(第7号)                 平成11年10月19日(火曜日)       ────────────────────────────────── ●議題 付託案件の審査 ●出席委員 34人     委 員 長  福 士   勝 君       副委員長   横 山 光 之 君     委   員  小 谷 俵 藏 君       委   員  常 本 省 三 君     委   員  高 橋 忠 明 君       委   員  武 市 憲 一 君     委   員  村 山 優 治 君       委   員  原 口 伸 一 君     委   員  三 上 洋 右 君       委   員  馬 場 泰 年 君     委   員  堀 川 素 人 君       委   員  高 橋 克 朋 君     委   員  山 田 一 仁 君       委   員  五十嵐 徳 美 君     委   員  長 内 直 也 君       委   員  湊 谷   隆 君     委   員  澤 木 繁 成 君       委   員  川口谷   正 君     委   員  大 西 利 夫 君       委   員  大 嶋   薫 君     委   員  村 上 勝 志 君       委   員  本 舘 嘉 三 君     委   員  義 卜 雄 一 君       委   員  本 郷 俊 史 君     委   員  高 橋   功 君       委   員  青 山 浪 子 君     委   員  荒 川 尚 次 君       委   員  生 駒 正 尚 君
        委   員  宮 川   潤 君       委   員  熊 谷 憲 一 君     委   員  坂 本 恭 子 君       委   員  岡   千 陽 君     委   員  恩 村 一 郎 君       委   員  小 林 郁 子 君       ──────────────────────────────────       開 議 午後1時 ○福士 委員長  ただいまから,第一部決算特別委員会を開会いたします。  報告事項は,特にございません。  それでは,議事に入ります。  第9款 教育費 第9項 社会教育費中関係分の質疑を行います。 ◆恩村 委員  私からは,自然体験活動をする際の指導者の活用というものについてお伺いしたいと思います。  初めに,生涯学習部で行っていらっしゃいます野外活動指導員研修について伺いたいのですが,緑豊かと言われる札幌でも,都市化の進む中,自然をじかに感じる機会というのは年々少なくなってきているように感じます。そうしたことから,市民の間には自然との触れ合いを求める機運が高まりつつあり,また「キレル」という言葉に象徴されるように,他人に対する思いやりですとか我慢強さの欠如といった行動特性が目立つ最近の子供たちへの対応策の一つとして,自然の中でのさまざまな集団体験を行うという野外活動に対して,その重要性が再認識されつつあるように思います。  私自身も,こうした野外活動というのは,青少年にとって,協調性ですとか自立心,忍耐力といったものを養うとともに,バランスのとれた人間性を形成する上で大きな効果があると考えています。自然を体験する活動への取り組みというのは,地域や育成団体などでも積極的に行われているようですが,その実施に当たってはボランティア指導者の協力がなくてはなりません。実際,民間団体等においてもさまざまな研修が行われており,自然体験活動の技術を習得された方も数多くいらっしゃいます。  札幌市でも,野外活動指導員研修としてボランティア指導者を養成していると聞き,大変結構なことだと考えているのですが,まず,野外活動指導員研修の目的,研修内容,これまでの修了者数について教えていただきたいのと,同時に,野外活動指導員が研修を終了した後,どのようなボランティア活動を行っていらっしゃるのかについてもお伺いしたいと思います。 ◎川口 生涯学習部長  まず,1点目の野外活動指導員研修の目的,研修内容及び修了者数についてお答えいたします。  野外活動指導員研修は,青少年などに,自然の中で行う野外活動に関しまして,指導のできる青年ボランティアの養成を目的として行っているところでございます。  この研修事業は,市内の大学や短大の1・2年生を対象としておりまして,定員が50名となってございます。研修期間は1年間でありまして,講義や体験研修を通しまして,キャンプファイアや野外炊飯,自然観察,クラフト活動など,野外活動の指導を行う上で必要な知識や技術を習得し,文部省指定のキャンプインストラクター相当のカリキュラムを履修した研修生には,野外活動指導員として認定を行っているところでございます。  また,この研修事業は,昭和58年度から実施してございまして,平成10年度までの認定者総数は383名となっているところでございます。  次に,2点目の野外活動指導員の研修終了後の活動状況についてお答えいたします。  研修終了後,野外活動指導員は在学生が中心となってございますが,主な活動の場といたしましては,教育委員会が主催する,小学生1,700名が参加しております林間学校や中学生を対象といたしまして150名が参加しておりますアタックキャンプ,これらの指導者として活動しているほか,定山渓自然の村や青少年山の家におきますキャンプファイアや野外炊事の指導,少年育成団体などが実施する野外活動の指導にも当たっているところでございます。  以上でございます。 ◆恩村 委員  昭和58年からということで,それなりの歴史を積んできた研修だろうと思うのです。そういったお話の中から,現在,通常活動している野外活動指導員というのは,現役の学生さんだけということになるのかと思うのですが,学校を卒業したボランティアの方は今どういうふうになっていらっしゃるのか。  実は,私の身近にいる方でも,こうした技術を持っていらっしゃって,地域活動に対する参加意欲を持っている方がいらっしゃるのですけれども,いろいろお話を聞きましたら,こうした方たちに対する活動機会の情報というのは非常に少ないのではないかということを感じました。  活動機会に対する情報の提供不足から,せっかく有能な指導力を持った方でも,埋もれたままになっているのではないか,と同時に,地域に対してのボランティア指導者の情報提供も必要ではないかというふうに考えます。  そこで,質問なのですけれども,地域におけるボランティア指導者の充実・拡大を図る考えは教育委員会としてお持ちなのかどうか。また,自然体験活動の資格を持った方たちが地域で活動できる場や機会といったもの,情報を提供する仕組みといいますか,さらには町内会ですとか青少年団体がこのようなボランティア指導者を必要とした際に,対応できるような仕組みといったものがあった方がいいのではないかというふうに私は考えるのですが,教育委員会の方のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。 ◎川口 生涯学習部長  ご質問の1点目の地域におきますボランティア指導者の充実・拡大についてお答えしたいと思います。  この点につきましては,私ども,かねてから地域におきます実践的な指導者の養成が必要だと考えていたところでございます。したがいまして,今後,地域の方々を対象といたしました新たなボランティア指導者の養成講座やリフレッシュ研修,これらの実施を検討してまいります。  次に,2点目のボランティア指導者に関します情報提供の仕組みについてでございますけれども,今までも私どものところには,時折,町内会などから要請がございまして,そのような場合には紹介などをしておったところでございますが,委員ご指摘のとおり,余り体系的には活用されていなかったと考えているところでございます。  したがいまして,平成12年度中にオープンします生涯学習総合センターにおきまして,現在開発中の生涯学習関連情報システム,この中に人材指導者情報として登録いたしまして,区などとの連携を図りながら,地域における活動の場や機会を提供できるように検討してまいりたいと思っております。  以上でございます。 ◆恩村 委員  そのセンターができたときに,そういった格好でのシステムづくりをやっていただけるということで非常にうれしく思います。ただ,いずれにしましても,子供たちの育成という部分では,できるだけ早くこういったものがなされるべきであろうと思いますし,持っていらっしゃる能力といいますか,その方たちの技術等を有効に活用する方策を早急に実現されることを要望いたしまして,質問を終わります。 ◆小林 委員  私は,図書館の運営につきまして,ご質問いたします。  主に中央図書館の機能の充実と,それから都心部の図書館の建設の2点についてお伺いいたします。  初めに,中央図書館の機能の充実についてですけれども,生涯学習ということが行政の課題になってから数年たちますが,図書館というのは,これまでも長年にわたりまして,子供から高齢者に至りますまで,自分から何かを知ろうという人たちが集まるところで,生涯学習に最もふさわしい場ではないかと,そしてまた,幅広い市民の層に親しまれている場ではないかというふうに考えております。  地方自治とか,今言うところのパートナーシップ型の街づくりを進めるには,物を考える市民,主体的に学習しようとする市民,自分の狭い殻を超えて広い視野を持つ,そのような市民がいることはなくてはならないことだと思っています。そのためにも,図書館は市民の求める資料とか情報に必ず応じるぐらいのものが必要かと思っております。  そこで,市民のさまざまな質問に答えるレファレンスというのが図書館の重要な機能としてありますけれども,例えば,こんな資料がありませんかとか,このような調査をしたいのですがどういうような方法で調べていったらいいでしょうかとか,いろんな問い合わせがあると思いますが,このレファレンスの件数が,中央図書館では96年度以降減少してきている傾向にあります。中央図書館には市民から直接の問い合わせがあるほかに,市内のほかの図書館からとか,ほかの施設からとか,いろいろなそこに寄せられた問いに対して,またバックアップしていくというようなことも求められていると思います。  そこで,お伺いいたしますが,統計を見ますと,レファレンス件数が減少しているということ,その原因をどのようにとらえていらっしゃるか。  そしてまた,レファレンス機能を的確に果たしていくためには,職員の専門的な知識が必要となるわけで,そのための研修もまた大事になってきます。市内には,秘書コースを持つ大学が幾つかありまして,例えば,札幌国際大学とか武蔵女子短期大学とかありますから,そういう意味では,講師というのは市内に十分いると思うのですが,そのような職員の研修についてもお伺いをしたいと思います。 ◎平野 中央図書館長  中央図書館機能の充実の中の1点目のレファレンスの統計についてのご質問でございますけれども,まず,本がどこにあるかという所蔵調査,あるいは書名,著者名の確認等,これまでカウントをしていた簡易なレファレンスにつきましては,検索装置の増設などにより,利用者が自分で行えるようになったこと,また,統計のとり方について,他都市図書館の例に沿って,統計上の項目を統一したこと等により,減少した数字となっております。  しかし,本年度は,7月から開館時間の延長等によりまして利用者が増加していることから,9月末での半年間では,レファレンス件数は前年度より増加しているということを申し添えます。  2点目の中央図書館レファレンスにかかる職員研修でございますが,図書館においてレファレンス,参考調査とも言いますけれども,これは図書の貸し出しとともに大変重要な業務でございます。そのため,参考調査業務にかかわる職員の研修については,内部マニュアルを作成して,職員の経験年数に応じ,初級者,中級者別に研修を実施しておりますし,また,利用者からの調査,相談の内容を記録にとどめ,事例集を作成して業務に生かすようにしております。  さらに,国立国会図書館等参考調査業務研修会等にも職員を派遣し,その報告,検討会等を実施しているところでございます。今後とも,専門化,多様化する利用者のレファレンスに十分対応できるように職員研修を充実するなど,努力してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆小林 委員  続きまして,その図書館の運営についてお伺いをしたいと思います。  図書館行政というのがどういうような理念のもとになされているのか知りたいと思いまして,毎年出されているこういう「札幌の図書館」とか,それから,このたびの長期総合計画の素案ですとか,あるいはまた図書館条例というのを見ているわけですが,なかなか理念というところまではわからないような状態になっておりました。1区1館構想とか,オンラインを進めていくというハード面については,これからどうするのかということがわかりますが,図書館というのが街づくりの中でどのような役割を果たしていくのか,そういうことがやはり市民の目にも明らかになっていくことがこれから必要ではないかなというふうに考えております。  情報化に対応する図書館の機能のアップということ,これもまた重要ですが,これから高齢社会になることを考えますと,高齢者のライフスタイルにも合ったゆったりしたものが求められるのではないかというようなことも考えます。そのようなことから,図書館のあり方について,職員もさることながら,市民も含めてのそういうことを考えていく必要があるのではないかなと思っております。  そこで,図書館の運営のあり方について,現場での評価とか検討というのがまず大事になりますが,以前お聞きした範囲では,図書館計画会議というのがあって,それがなされていたとお聞きしておりましたが,今は,なされていないと。今はそれにかわる何かがあるのかどうなのか,その辺のところをまずお伺いしたいということと,それから,職場内だけでなくて,市民の目から幅広く図書館のあり方,運営のあり方について意見を聞いたり考えていくという,そういう会議が必要ではないかと思いますが,そのことについてお伺いをいたします。 ◎平野 中央図書館長  今,ご指摘の図書館計画会議というようなことでございましたけれども,これは職員の内部勉強会ということで述べたものでございまして,職員の共通理解だとか,あるいは事業の改善とか,幅広く意見交換,情報交換をするために内部で設けているものでございまして,これについても,今後とも,必要に応じて各地区図書館の館長会議も含めまして,こういうものは進めていきたいというふうに思っております。  また,図書館の運営のあり方についての長期的な展望のことでございますけれども,図書館にとりましては,市民にとって利用しやすい図書館サービスを進めるという観点から,今後とも,質的な面を含めて中長期的な展望を踏まえた将来像については必要かなというふうに思っております。今後,市民の意見等も参考にしながら,新5年計画の枠組みの中で検討してまいりたいというふうに考えております。 ◆小林 委員  それでは,都心部の図書館の建設についてお伺いいたします。  中央区の地区図書館ということで,現5年計画にものっているわけですけれども,まだ実現はしておりません。さきにメルパルクをJR札幌駅の南口に移転新築して,その中に図書館をということで,都心部の図書館ということが構想されまして,市長も郵政省までお願いに行っているくらいなのです。けれども,このような経過の中にある地区図書館ですけれども,今は既に次の5年計画という段階を迎えているところです。  それで,都心部の図書館の建設についてですが,メルパルクの移転誘致のことも含めて,これから次期5年計画に建設ということをのせていただくのは当然かなという気がいたしますけれども,もう少し具体的に,いつごろ,どのようなところに建設予定なのか,そこをお伺いしたいと思います。  それからまた,都心の図書館ということで,従来の図書館とまた違ったものが特性として求められてくると思います。  利用される方の大半は勤めているということが予想されますので,置く資料だとか開館時間,夜間開館が必要だとか,それから,あわせて,利用条件が,今,札幌在住の人とか学校と職場が札幌にある人というふうになっておりますけれども,こういう利用条件の見直しも必要ではないかというふうに考えております。  そういう意味で,都心部の図書館のあり方,それをどういうふうにお考えかということをお伺いしたいと思います。  それからまた,今後,建設に向けて基本計画とかいろいろな段階に入っていくのだと思いますが,その中に市民の意見をどのように反映していくか,そのシステムについてもお伺いをしたいと思います。 ◆生駒 委員(関連)  私からも,新しくつくられる中央区の図書館ということでお尋ねしたいと思います。  これは,今指摘がありましたように,既に現5年計画にその計画があったと。しかし,それが次の5年計画にということでの経緯がありますけれども,ことし1定の予算特別委員会で,我が党の荒川議員がこの点でお聞きいたしまして,中央図書館の館長から,いわゆるこれまでの図書館と相当違った観点から検討をということで,それを整理するために時間を要していると,こういう答弁がありました。  実施時期の問題ですけれども,現時点で実際に時間がかかっているという点ですが,これはやはり本市の場合は,今度の図書館は複合施設としてつくりたいと,こういう方針でありますね。そして,複合施設としてつくるとすれば,メルパルクとの合築というようなことで動いてきたと。しかし,このメルパルクの建築が今とまっているということで,現時点では時間がかかると。そうなっていると思うのです。1定の答弁でも,新5年計画の枠組みでの検討というふうに言われましたが,同時に,図書館長は,時期について,当初の平成11年度から12年度に見直しを行ったというふうにも答えておりますから,いわゆる新5年計画の中の後の方でというよりも,この同じ答弁の中で,12年度が実施時期ということを答弁されているわけで,その点で,今こういう状況にありますけれども,やはり12年度実施と,あるいは建設着工というふうに動いていくのかどうか。これは後年次ではなくて,やはり12年度で動き出すということをご答弁されていると思いますので,その辺の実施時期の見通しについてお尋ねします。  それから,相当異なった観点からの検討ということでありましたけれども,その内容についても,あわせてお尋ねします。 ◎平野 中央図書館長  都心にふさわしい図書館の建設についてでございます。  まず,ご指摘のメルパルクの問題につきましては,駅南口の土地区画整備事業の保留地の経緯については承知しておりますけれども,都心にふさわしい図書館としての機能を備えることができるかというようなところについて,十分見きわめながら進めたいというふうに思っておりますし,また,都心という性格を踏まえて,利用者の交通の便,あるいは土地の有効利用等を十分配慮した都心の選定について,今後とも関係部局と協議を進めてまいりたいというふうに思っております。  それから,建設時期でございますけれども,現在策定しております新5年計画の枠組みの中で検討しているところでございまして,現在,関係部局と協議中でございます。  それから,新しい図書館の特性等についてでございますけれども,一つは,近隣市町村を含めた広い範囲での利用者が想定されていること,あるいは,商業等,経済活動をしている職域であり,利用時間帯の弾力性を持たなければならないこと,それから多くの市民が交流できる場であること等,いろいろ配慮することが必要であると考えております。今後,有識者や利用者等の幅広い層の方々が参加する懇談会を開催し,意見等を反映させてまいりたいというふうに思っております。  それから,実施時期の見通しでございますけれども,私どもとしましては,現5年計画から新しい5年計画の方に事業再評価といいますか,されたわけでございますけれども,現在,5年計画で策定中でございますので,特に複合施設等も十分配慮していかなければならないという部分もございますので,その中で努力していきたいというふうに考えております。 ◆小林 委員  この都心部にふさわしい新しい図書館ということは新聞でも何回か報道されておりますので,市民もどうなるのかということで関心を持っていると思うのですが,今,都心部ということで余り明確にはお答えになりませんでしたけれども,都心部といっても結構なエリアがあるのですが,もう少し狭めていただくと,どの辺まで狭められるか,お考えのところをお聞かせいただきたいと思います。 ◎平野 中央図書館長  非常に難しい問題ですけれども,一般に,都心ということの範囲につきましては,第4次長期総合計画の素案におきまして,北は札幌駅北口の一帯,東は大通東と豊平川が接する付近,南と西につきましては,中島公園,大通公園の西端付近を頂点とするほぼひし形の区域を都心と設定をしておりますけれども,ただ,私どもといたしましては,ただいま申し上げました範囲は範囲として,先ほども申し上げましたように,都心にふさわしいという性格を踏まえて十分選定していきたいというふうに考えております。 ◆小林 委員  何といいますか,わかりましたというか何というか。  できるだけ努力をしていただきたいというふうに思います。  終わります。 ◆原口 委員  私からは,生涯学習総合センターの開設準備に関して,数点質問させていただきます。  昨年7月に,生涯学習総合センターの建設工事が始まりました。先ごろ,その施設の愛称も「ちえりあ」というようなことで,知恵と明るく遊ぶというのですか,戯れるというのですか,そういうふうな印象を持った「ちえりあ」という名前に決まったというふうに承知をいたしております。  地下鉄の宮の沢駅周辺に行きますと,すっかり鉄骨も上がりまして,すばらしい威容が眼前にくるわけでございまして,地下鉄東西線終点の本当に大きい拠点施設になるということで,そういう姿を見て大変うれしく思っておるところです。  そして,こういうふうに社会状況,経済状況を初め,いろんな社会現象が目まぐるしく変転する中で,市民が時代の要請に応じてといいますか,時代に応じていろんなものを学んでいこうと,そういうニーズというのは今までの中で私は一番高いのじゃないかなと,こんなふうに思っております。  このような時代の到来を見据えて,全国の各自治体でも生涯学習ということに,もう十数年来,非常に熱を入れてきておるわけでございまして,私も平成3年から,この生涯学習の拠点施設の建設と,そして学習機会を総合的に提供する体制の整備の必要性を一貫して議会で訴えてまいりました。それが,お聞きするところによりますと,来年の夏ごろにはオープンできそうだと,こういうようなことを聞いておりまして,一日も早い完成が待たれるわけでございます。そういう施設ができ上がるということは,本当に市民と一緒に大きな喜びとしておるところでございます。  そこで,1点目ですけれども,来年の夏ごろオープンだと,こう言っておるのですが,具体的にいつオープンするのだというような時期をもしお示しいただけるなら,まずお聞かせいただきたい。そういうオープンを記念して,いろんな記念行事を計画されていると思うのですけれども,その場合,どのような記念行事を計画されておるのか,あわせて1点目お聞かせをいただきたいと思います。  それから,2点目は,センターの運営であるとか,それから事業への市民の参画についてちょっとお尋ねをいたします。  言うまでもなく,本来的に生涯学習というのは市民が主役であるべきでありますし,これからできる生涯学習総合センターというのは,市民の自主的な,また主体的な活動の場であるとも言えるわけであります。そこで,センターの運営や事業の実施に当たりまして,ボランティアなど多くの市民の参画が必要になってくると思うわけでございます。また,そうあってほしいというふうに私は考えます。  そこで,センター事業への市民参画の考え方は,以前,私が質問をいたしましたときにも,そういう考え方はありますと,こういうお答えをいただいておるのですけれども,センターの事業活動の中核になる人材の養成,これについて取り組んでいらっしゃるのか,その辺もあわせてお尋ねをいたしたいと思います。 ◎川口 生涯学習部長  生涯学習総合センターの建設状況につきまして,お答えいたします。  まず,1点目のセンターオープンの時期でございますが,本年10月1日現在の建築主体工事の進捗率が58%を超えてございまして,順調に工事は進んでいるところでございます。そういたしますと,来年の8月25日にはオープンできるものと考えているところでございます。  また,センターのオープン記念行事についてでございますが,舞台発表や作品展示などによる市民の学習発表会など,できるだけ多くの市民の皆さんに参加していただけるような事業を計画していく考えでございます。  2点目のセンターの運営や事業への市民参画につきましては,委員ご指摘のとおり,私どもも非常に重要な視点であると考えているところでございます。センターは四つの施設から成る複合施設でございますので,多様な施設や機能を生かした新しい事業展開が可能であると考えております。  それだけに,施設の案内や学習機会などの紹介,あるいは自主的な講座の企画・運営など,ボランティアの活動していただける分野は多々あると考えているところでございます。  そのため,現在,ボランティアの核となるグループづくりを目的といたしました生涯学習ボランティア養成講座を実施しているところであります。受講者の活躍に期待しているところでございます。  以上でございます。 ◆原口 委員  8月25日というお答えをいただきまして,その日を目がけていろんな準備をされていらっしゃるということで,本当にありがたいことだというふうに思っております。  そこで次に,生涯学習総合センターの,いわゆる中核的な事業として期待をしております,さっぽろカレッジについてお尋ねをいたしたいというふうに思います。  このさっぽろカレッジにつきましても,私は非常に強い関心を持っておりまして,昨年の決算特別委員会でも取り上げたところであります。それで,お聞きしますと,さっぽろカレッジの本格的な開校に向けて,教育委員会では平成9年度から試行的にリカレント講座を実施して,ことしで3年目を迎えておるというふうに伺っておるのですけれども,さっぽろカレッジのスタートに当たりまして,現在のさっぽろカレッジの検討状況について,2点ほどお尋ねをいたしたいと思います。  1点は,リカレント講座,試行的な講座を通じてどのような成果が得られたのか,それをお示しいただきたいと思いますし,特に,受講されている市民の皆さんに対してヒアリングであるとか,アンケート調査を実施しているというふうに伺っておりますけれども,その調査結果はどのようになっておるのか,あわせてそれもお尋ねをいたしたいというふうに思います。  それから,2点目は,さっぽろカレッジの基本的な枠組みがどのようなものになるかということであります。現在,本市では,各部局でいろんな講座が行われております。それぞれの部局ごとにいろんな面で工夫をされて,そして講座を進められているわけでありますけれども,どうも,私が考えるには,その講座がばらばらで,全体的に何か一貫性がないといいますか,何か全体像が見えないといいますか,また,学んだことを次の段階でフォローする手だてが足りないのではないかなというふうな,そういうことを常々感じておるわけでございます。せっかく,さっぽろカレッジがスタートするわけでございますから,市の各部局にまたがっている,そういうものも含めて,市民にわかりやすい学習機会の提供体制と,そして講座の編成を考えるべきではないかと,私は強くそのことを思っておるわけです。  さらに,最近では,あちこちの大学であるとか短期大学,こういうところで一般市民に向けた公開講座,こんなのも行われておりますし,それから専修学校であるとか,いろんなところのカルチャーセンター,こんなところでも,実に多くの講座が提供されておるわけでございまして,こういうことを何とか生涯学習総合センターでやる事業の一つであるさっぽろカレッジに取り込んでいけないものかなと,こんなふうに思っております。  そこで,さっぽろカレッジの基本的な枠組みについて,さっぽろカレッジをどういう方向に持っていこうとしているのか,その考え方についてお示しをいただきたいと思います。 ◎川口 生涯学習部長  さっぽろカレッジの本格開校に向けたご質問の1点目のリカレント試行講座の受講者に対するアンケート調査やヒアリング状況の主なものを申し上げます。  まず,講座を受講した約85%の方々が非常に有益であったと答えているところでございます。また,特定の資格と結びついた講座への要望が高く,実習や見学など,実践的な手法を取り入れることや,受講者同士の交流の機会を望む意見が多いほか,講座のレベルはやや専門的なものがよいという,そういう声が多い状況でございました。来年からの本格的な講座の編成に当たりましては,これらの受講者の方々の意見や要望を踏まえながら検討を進め,本格開校に向かってまいりたいと考えているところでございます。  2点目のさっぽろカレッジの基本的な枠組みの考え方についてでございますが,これは大きく三つの柱で構成されております。一つは,ボランティアなどの市民活動や街づくりを促進する学習としての公共的リカレント,二つ目は,職業能力の向上や産業活性化に結びつく学習としての職業的リカレント,三つ目でございますが,これまでございました成人学校とシティセミナー,これを発展・充実させました総合教養ということで,この三つの分野で構成しているところでございます。また,基礎的な段階から専門的なレベルまで,段階的にかつ継続して学習することが可能となるような体系的な講座編成を検討していく考えでございます。  委員のお話にございましたとおり,庁内部局や大学,専修学校,それから民間カルチャ−教室等との連携は,やはり私どもも欠かせないものと考えているところでございまして,カリキュラムの編成に当たりましては,講座企画における連携協力や各機関のノウハウ等の活用を積極的に進めていきたいと考えているところでございます。  以上でございます。 ◆原口 委員  ただいまの説明で,カレッジの基本的な考え方として三つの柱が示されました。こういうカリキュラムの編成を行っていくということでございまして,これは今まで本市になかったカリキュラムだろうと思いますし,本格的で総合的な学習制度といいますか,そういうものの創設がなされるのだということで,私も大いに期待をしておりますし,市民の方もそういう三つの柱で進められるということについては,非常に期待を持っているのだろうというふうに思います。  それで,そこで学習した市民というのは,ただ学習しっ放しということではなくて,何というのでしょう,学習したことが評価されるといいますか,社会的評価といいますか,そういう評価をされるということが学習意欲の向上に物すごく大きなインパクトを与えて,本市の生涯学習も一歩も二歩も前に進んでいくのだろうというふうに思っておるのですけれども,そういう評価の方法について,お考えがあれがお聞かせを願いたいと思います。また,さっぽろカレッジで学んだことを,やはり札幌市民に還元してほしい,その学んだ知恵を札幌市民にかしてほしいと,こういうふうに私は思っておるのですが,そういうふうな学んだ結果の評価とその活用について,どういうふうにお考えになっているのか,これをお示しいただきまして,私の質問を終わります。 ◎川口 生涯学習部長  ご指摘のございました学習成果の評価と活用についてでございますが,さっぽろカレッジの特色として最も重要な点であると考えているところでございます。
     学習成果の活用につきましては,まず,学習の進捗度に応じて単位や称号を与えるさっぽろカレッジ独自の評価制度を設ける考えでございます。  さらには,将来的には,専修学校が行っている公的な資格の取得講座と互換性を持たせることや,大学の単位認定にも道が広がるよう,現在,大学等の関係機関と研究を進めているところでございます。  また,学習成果の活用につきましては,学習した成果を生かせるような市民の活動の場づくりを庁内部局との連携の中で進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆大嶋 委員  今,原口委員とのやりとりの中で,生涯学習総合センター,いよいよ来年8月にスタートというお話がありまして,その中でのさっぽろカレッジを含めた,ある意味で市民の広い参加の仕組み,あるいはボランティアの方々の協力等々のお話がありました。  私の方からは,生涯学習総合センターの事業におけるNPOとの連携という視点から何点かお伺いさせていただきます。  今,お話がありましたように,広い意味での社会教育,今は生涯学習というふうに言われることが多くなりましたけれども,この目的といいますか,旧来は比較的,教養型というか,教養を高める,ある意味で知識を与えるというようなことが主眼としてあったのかなという気がしています。  昨今は,今もあったように,より実践的に,そしてまた,より市民の側が積極的に参加する仕組みをどうつくっていくかというような方向に転換されてきているのだと思っています。  札幌市内でも,いろんな市民グループ,市民活動に積極的に取り組まれる中で,このNPO的な活動,あるいはNPOの法人取得をして,ある意味で企業あるいは行政としっかりとしたパートナーシップ,協力体制をつくり上げて,これからの生涯学習活動といいましょうか,社会教育活動に積極的に参加しようという意欲を持っている団体も大変多いというふうに聞いております。  この分野は,社会教育の分野にとどまらず,福祉,環境,国際協力,こういういろんな広がりを持って活動しているわけで,ある意味では,これからの生涯学習事業の中で関連を持つといいますか,積極的にこの分野に関しても取り組んでいかなければならない,そういう課題も抱えているのかなという気がしております。  それで,このような中で,今あったように,市民の自主的な学習活動を支援するという大きな目標が示されているわけですけれども,NPO活動についても,法の目的にありますように,活動の健全な発展を促進し,公益の増進に寄与していくという,こういう大きな目的に沿った学習面での支援が重要になってくるのではないかと考えています。  そこで,生涯学習総合センターでは,NPO活動に対する学習支援,このようなことを検討しているのか。しているとすれば,どのような学習支援を考えておられるのか,伺います。  また,今後,NPO活動が進むにつれて,さまざまな分野での専門的なノウハウ,あるいは実績を積み上げた団体,人材が育っていくということが予想されます。この中で,生涯学習総合センターの事業展開に当たっても,こうしたNPO的な活動をしている市民活動団体も含めてというふうに広くとらえていただけるといいのですけれども,そういう団体との連携,これを進めていくことが有益であると思っていますが,この連携について基本的な考えを伺います。 ◎川口 生涯学習部長  生涯学習総合センター事業におきますNPOとの連携についてお答えいたします。  まず,1点目のNPOの活動に対する学習支援でございますが,生涯学習総合センターにはNPOの自主的な学習活動に対応できる施設や設備,それから情報提供などの機能を充実していくよう考えているほか,来年開校を予定しておりますさっぽろカレッジにおきまして,NPOの活動促進につながるような講座を開催することを計画しております。また,現在,市内のNPOなどの市民活動団体に対しまして,学習ニーズの調査を行っているところでございまして,今後の講座企画に反映させていく考えでございます。  次に,2点目のNPOとの事業連携についてでございますが,委員ご指摘のとおり,NPOとの連携を深めていくことは,私どもといたしましても大変大切なことと認識しているところでございます。したがいまして,生涯学習総合センターでの事業の企画,実施に当たりましては,NPOの特性を十分生かした連携を考えていまいりたいと,こう思っているところでございます。  以上でございます。 ◆大嶋 委員  部長の方からのご答弁で,NPOの学習支援あるいは連携について,大変前向きな取り組みの姿勢がうかがえました。生涯学習総合センター事業,これから具体的にその内容等についての検討に入っていくという時期かとも思いますけれども,少し具体的に今のご答弁を受けて伺わせていただきます。  今,答弁の中に,NPOが自主的に学習活動ができる施設・設備などを計画しているということがありました。ある意味で,市民がいろんな形で広く参加できる仕組み,これは札幌市においても市民活動プラザの試み,あるいは福祉の方では,福祉ボランティアセンターの取り組み等々,いろんな試みがされておりますけれども,この生涯学習総合センターの中で具体的にどのような内容になっているのかという点を1点伺います。  そしてまた,NPOの活動推進につながる講座の内容ですけれども,これはどのような内容になっているのか,具体的に計画があれば,お示し願います。  2点目のNPOとの連携ということでありますけれども,先ほど申し上げたように,NPO団体もいろんな実績を重ねまして,自主的にいろんな講座を,ある意味で単純にボランティアということでなくて,有料でプログラムを組んで,年間計画を立てて実施しているというような団体もいろんな形で出てきています。  このNPO団体との連携方法,これを具体的にどのように考えておられるのか,そしてまた,今後の進め方についてのお考えがあれば,お示しいただきたいと思います。 ◎川口 生涯学習部長  1点目のNPOが自主的な学習活動ができる施設・設備などの機能についてでございますけれども,生涯学習総合センター内には,NPOや市民サークルなどが自由に利用し交流できる場といたしまして,グループ学習コーナーを設置するほか,多様な学習形態に対応できる各種研修室やサークル活動室などを設けることとしており,NPOの方々を初め,市民活動を行っている方々に大いに活用していただけるものと考えているところでございます。  また,NPOの活動促進につながるような講座の計画でございますが,NPOの組織経営にかかわるもの,NPOの現状や活動にかかわるものなど,できるだけ実践的な内容となるように検討しているところでございます。  2点目のNPOとの具体的な連携についてでございますが,講座事業では試行的に一部取り組みを始めているところでございます。NPOとして活動されている方に,講師やコーディネーターをお願いしたり,講座内容や講師選定の企画に助言をいただいたりといった協力依頼のほか,将来的にはNPOと共同で,講座や普及啓発事業,これらを企画,実施していくなど,今後,さまざまな連携のあり方が考えられると思っているところでございます。  今後は,NPOを含めた民間教育事業者など関係機関との事業連携の仕組みについて検討を進めるとともに,特にNPOにつきましては,全庁的な観点から,市民活動団体の支援窓口でございます市民局とも連絡・調整を緊密に図ってまいりたいと,こう思っているところでございます。  以上でございます。 ◆大嶋 委員   要望で終わらせていただきますけれども,今,積極的な取り組みを示していただきました。これからの新しい社会づくりといいますか,21世紀,日本の社会のシステム自体がいろんな困難な課題を抱えているわけですけれども,その中で,一つ大きな希望といいますか,課題を解決していく力になる役割を果たすのがNPOであり,団体の役割を行政がきちんと受けとめ,行政が本当の意味での市民とのパーナーシップをどのようにつくり出していくのかということだろうと考えています。そういう中で,これから行政の側でも,やはりいろんなボランティア団体あるいはNPO団体をしっかりと受けとめる職員の研修といいますか,とりわけ社会教育施設,公共施設にあっては,これからいろんな形での働きかけ,あるいは活動の相談等々を含めてあると思います。  そういう受け入れ態勢にしっかり取り組んでいただきたいという要望を一つさせていただいて,私の質問を終わらせていただきます。 ◆坂本 委員  私からは,図書館に関して大きく2点にわたって質問をさせていただきます。  質問の第1は,1区複数館構想についてです。そして2番目は,司書の配置について伺いたいと思います。  本市には図書館法に基づく図書館は,センター図書館としての中央図書館,そして地区図書館9館の合わせて10館ございます。人口で見ますと18万人に1館ということになります。文化のバロメーターと言われる図書館の対象とする人口は4万人から5万人に1館が適切であるというのが定説になっている中で,本市では,貸し出し登録はしたけれども,図書館まで行くのに交通の便が悪く何回も通うことができない,いつ行っても貸し出し中になっているとか,オンラインで予約しても1年近く待たされるなどという声が現実に聞かれております。  また,本市の人口1人当たりの蔵書数は1.05冊で12政令指定都市中,下から5番目,貸し出し冊数は2.69冊で下から2番目,また,登録者1人当たりの貸し出し冊数は6.54冊で,一番低くなっております。この蔵書数は図書館法に基づくものでない区民センター図書室が7カ所,また地区センター図書室14カ所の蔵書も含めてのことですから,いかに低い位置にあるかは明らかなことです。このような現状についてどのようにお考えでしょうか。図書館法に基づく図書館の増設を図るべきと考えますが,いかがでしょうか。各区に複数館をつくるべきと考えますがいかがか,お考えを伺います。  大きい質問の2番目,司書配置についてです。  司書の配置についての第1の質問です。中央図書館地区図書館を含めて図書施設の職員の総数は嘱託職員も含め205人となっており,このうち司書有資格者は87人となっております。これを他の政令指定都市との比較で見ると,有資格者の割合は42.4%で第11位です。また,人口比で見ますと,司書1人に対して市民は2万678人となり,第10位となっております。  政令指定都市の現状比較では,最低のレベルに甘んじているわけですけれども,本市の司書資格者率の推移を見ても比率は減ったりふえたり,一進一退で上向きではありません。96年第3回定例会において,政令市の平均数値である60%を当面の努力目標にいたしたいとの答弁がありましたが,いつまでにその目標を達成するのか,明らかにしていただきたいと思うわけであります。  さらに,現状60%に達していないだけでなく,いまだ40%前後に低迷している現状について,なかなかふえていかないのは何が原因なのか,どうすれば前進できるとお考えなのか。  また,本市の図書館司書の専門職化に関して基本的な考え方について伺います。 ◎平野 中央図書館長  まず,図書館の複数館構想についてお答えいたします。  図書館といたしましては,これまで1区1図書館の整備を進めてきたところでございまして,今は,まず第一に,中央区の都心にふさわしい図書館建設が当面の課題でございまして,現在,策定している新5年計画の枠組みの中で鋭意実現に努力してまいりたいというふうに思っております。  したがいまして,この地区図書館,区民センター図書室,地区センター図書室等の面的な整備,あるいはオンライン等で整備をし,市民に利用しやすい図書館を目指していきたいということでございます。したがいまして,現段階では図書館の複数館構想につきましては考えておりませんので,ご理解をいただきたいというふうに思います。  次に,図書館司書の配置についてお答えいたします。  まず,図書館司書職員の専門職化と増員についてでございますけれども,司書配置職場が図書館以外にほとんどございませんので,職域が極めて狭いこと,あわせて専門職として採用することについては行政需要の多様化等に対応し得る弾力的な人事交流が難しいこと等から,本市では司書の職員を専門職として採用していないのが現状でございます。  確かに,多くの司書有資格者を配置して運営することが望ましいかと思われますけれども,一方,司書資格を持たない職員でありましても,図書館行政に情熱を持ち,優秀な人材として能力を発揮している職員が数多く育っていることも事実であります。したがいまして,本市といたしましては,人事交流を図り,広く市全体の中から図書館に情熱を持った適材の配置をするとともに,司書有資格者の増員に今後とも努力していきたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◆坂本 委員  1区複数館建設の問題についてです。  区民センター図書室あるいは地区センター図書室を整備することで,面的なサービスを拡充していきたい旨のご答弁がございました。  第2点目,サービスの公平の問題から見てどうなのかという点をお聞きしたいと思います。  図書館の自由に関する宣言,あるいは図書館員の倫理綱領から見てどうなのかという点についてです。  図書館の自由に関する宣言には,「すべての国民は,図書館利用に公平な権利をもっており,人権,信条,性別,年齢やそのおかれている条件等によっていかなる差別もあってはならない。」と明記されております。「そのおかれている条件等」と,幅広い表現になってはおりますが,当然,地理的条件ということも含まれると解釈できます。  市民が図書館を利用する上での地理的条件を解消するような努力があって当然なわけです。図書館の自由に関する宣言を全面実施する立場に立てば,地理的条件の解消にこそ一層の努力が求められるわけでございます。  また,図書館員の倫理綱領にも「社会の期待と利用者の要求を基本的なよりどころとして職務を遂行する。」となっていますし,「利用者を差別しない。」としております。これらの点から,住民の要求の実現に努力すること,平等なサービスの提供に努力することが求められております。この点からも,公平な図書サービスの実現のために,複数館建設に踏み切るべきと考えます。再度伺いますが,いかがでしょうか。  また,図書館の自由に関する宣言及び図書館員の倫理綱領,これを全面実施する立場に立つのかどうか,これについても伺います。  次に,司書配置の問題についてです。  いろいろ難しい点があるとのご答弁がございました。難しいとおっしゃっている中身には,職域が狭い,人事交流の問題があるということでした。一般職,事務職として採用された方ですから,その後の人事異動で昇任することもあり,結局は,司書資格を持っていても,図書館以外のところに異動して,それで図書館司書の有資格者の比率が上がらないという原因がここにあるのではないでしょうか,ここについて伺います。 ◎平野 中央図書館長  図書館の複数館構想でございますけれども,財政見通しが大変厳しい中で,多くの行政需要に対して効率的・効果的な行政運営を行う上からも,さらに各区に複数館を建設するということは難しい状況にあるというふうに考えております。  今後につきましては,質的な整備の充実を図ること,特に,先ほど申し上げましたように全部で31施設,ことし2施設ということで33施設になるわけでございますけれども,こういう図書施設の整備,図書の整備,あるいは既存図書館施設間のネットワークの構築などによって,市民にとって,身近で利用しやすい図書館サービスの充実に努めてまいりたいというふうに考えております。  それから,図書館の自由に関する宣言についてどう考えているかということでございますけれども,これは日本図書館協会が採択した宣言でございます。当然,全国のいろんな指定都市の図書館とも我々は情報交換をしておりまして,この宣言につきましては,私どもも十分尊重してまいりたいというふうに考えております。 ◆坂本 委員  図書館の複数館構想につきまして,複数館の設置も難しいというご答弁,そして質的なサービスの拡充をしていきたいという,31施設あるのでというご答弁でしたけれども,実際,この31施設の内訳を見てみますと,条例設置館以外の施設,これは地区センター図書室になるかと思いますが,これが14ございます。残りの17が条例設置館ということで,資料などには登録されてございますけれども,このうち七つは区民センターの図書室ということになります。  この区民センター図書室についてですけれども,昨年の4月,札幌市図書館条例施行規則で区民センター内の七つの図書室を図書館奉仕業務の一環として条例設置館に組み入れるということに変更されたように聞いておりますが,この図書館法の中で整備要件として明記されている施設がこの区民センター図書室では不備となっているのではないでしょうか。  実際,私,北区民ですので北区民センターの図書室に行ってきたのですけれども,図書館法の中で定められております閲覧所,これを設置すること,あるいは読書会,研究会,講演会などを行うための施設ですね,いわゆる集会所を設置するという,こういうものが明記されているのですが,これらが設置をされていない。北区民センターだけに限らず,ほかの区民センター図書室についても設置されていないところが多いのではないかというふう考えているわけです。  図書館建設について,現状から見ましても,図書館法に基づく図書館が必要であること,また,図書館は,文化のバロメーターであることを指摘してまいりました。そして,その上に立って,図書館法に基づく,しっかりとした図書館をつくらなければならない,こういうふうに申し上げました。こうした点からも,各区に複数の図書館を建設すべきであることを改めて指摘しておきます。  次に,司書の配置問題についてです。  司書として働きたいという情熱を持って専門職として採用されてこそ,有資格者がふえ,定着もし,本市の図書館行政が前進するのではないでしょうか。例えば,医師や看護婦が専門職として採用されて,その後,何かの矛盾が出てくるわけではなく,その分野で専門職としての誇りを持って,より専門性を磨くことで生きがいを持って働くことができるし,ひいては市政のためにもなっていると考えます。司書の持つ専門性にかんがみ,また図書館行政の前進のためにも,専門職としての司書の配置が必要です。  そこで,伺いますが,第1に,情熱や意欲を持って司書の仕事を続ける職員を配置するためには,採用に当たって,司書を最初から専門職の正規職員として配置する採用制度を,横浜,名古屋,大阪,神戸や福岡の5都市のように導入すべきと思いますが,いかがでしょうか。  第2に,現在67名いる嘱託職員の司書についても,希望する方については専門職の正規職員とすべきと考えますが,いかがでしょうか。この2点について伺います ◎平野 中央図書館長  専門職化でございますけれども,先ほども申し上げましたように,図書館司書につきましては,図書館以外への異動が非常に難しい等々,いろいろな問題を含んでおりまして,現在は専門職として採用しておりません。  したがいまして,これは人事の関係もございますけれども,私どもとしては資格を持った職員をできるだけ配置していただくということ,それからさらに,図書館の中で司書の資格を取るようないろんな手だてを工夫して増員をしていきたいということを考えております。  それから,非常勤の職員の専門職化,正規の職員ということでしょうか。正規の職員ということになりますと,正規の採用試験等いろいろございまして,これは札幌市人事当局等の関係も出てきますので,非常に難しい問題かなとは思います。ご意見として承りたいと思います。 ◆坂本 委員  これまで指摘してきましたように,図書館職員中,司書有資格者の割合が42.4%で,政令指定都市中,第11位であること,そして,この数字が数年来横ばい状態であること,これを引き上げていくためには,情熱ある有資格者を専門職としてきちんと採用し,正職員として配置していくこと,現在勤務しておられる嘱託の方,情熱を持って司書という仕事をなさっていらっしゃる嘱託の方を正職員にすることが根本的な課題であり,それを実施していくことを強く要望いたしまして,終わらせていただきます。 ◆山田 委員  私は,青少年科学館マルチメディア関連の整備について,ちょっと質問をさせていただきます。  私も,せんだって,7月の初めでしたけれども,文教委員会で視察等をさせていただきましたし,かつては子供も連れていって,いろいろ中に入らせていただきました。昭和56年以来ということで18年たっておりまして,この前,お聞きしますと35万人の入館者があったと,毎年毎年35万人,たくさんの子供たちが来ているのだなと思います。私も,夏休みとか冬休みに寄らせていただきました。特別展示や,子供たちと一緒に実験したりということを私も体験させていただきましたし,見せていただきました。  当時,プラネタリウムとか,たくさんのいろいろなものがありまして,相当に科学館も工夫されているなと思いました。特に,この間,バーチャリウムというのですか,初めて私も皆さんとともに体験させていただきまして,子供たちに大変好評であると,この前,館長の方からもいろいろお聞きしまして,すばらしい施設になったなと思うところであります。  そこで,質問でありますけれども,この7月から,中学生以下が無料ということになりました。もう3カ月ちょっと過ぎましたけれども,相当数入っているというお話も聞きますが,現在までの入場者の状況はどのようになっているか,まず1点,お伺いしたいということでございます。  もう1点が,今日の社会でありますから,コンピューター等を活用するということで,マルチメディア関係の設備の充実強化というものがどうしても必要ではないかと思いますけれども,新しい設備を入れるということになると,資金的なものも大変かかるかと思いますが,やっぱり科学館の魅力を高めるためには,ある程度の新しい設備というものに切りかえていうことも必要ではないかなと思いますので,マルチメディア関係の施設整備の取り組みについてどのようなお考えがあるか,この2点,まず,お伺いしたいと思います。 ◎川口 生涯学習部長  1点目のご質問の中学生以下の無料化に伴う科学館の利用状況でございますけれども,無料化が実施されました7月から9月までの中学生以下の子供の利用人員は10万6,140人で,前年の利用人員が7万7,893名でございますので,約36.3%の増加となってございます。また,子供の増加に伴いまして大人の利用も増加しておりまして,同じく本年の7月から9月まで4万5,470人の利用人員でありまして,前年の4万2,248人と比べますと,約7.6%の増加となっている状況であり,無料化による効果が出てきているものと考えているところでございます。  2点目の21世紀に向けてのマルチメディア設備整備の取り組みについてでございますけれども,ご指摘のとおり,21世紀に向けた科学館事業として,マルチメディア設備整備は,私どももかねがね必要であると考えていたところでございまして,国などの支援援助を受けられないか,何か制度がないかということで,各方面に対して努力をしていたところでございます。  このたび,科学技術庁の外郭団体でございます科学技術振興事業団が実施しております科学館連携モデル事業というのがございまして,これに札幌市青少年科学館がモデル館として指定されたところでございます。同事業団の支援を受けまして,マルチメディアで制作されます映像や展示資料を利用できるコンピューター設備の整備が急遽実現されることになったところでございます。  以上でございます。 ◆山田 委員  子供たちが本当にたくさん来ているということでございまして,そういう面では大変有意義な施設になってきているなと思うところであります。  そこで,今言われました科学技術振興事業団ですか,モデル館になったということでございます。科学館連携モデル事業の指定を受けられたということでございますが,そのモデル事業とはどのような事業制度なのか,あるいは,全国で何カ所ぐらい指定を受けているのか,まず一つ,お伺いしたいと思います。  それとともに,科学館連携モデル事業の指定を受けたということでございますが,どのような設備,事業展開ということを考えられているのか。また,設備されるのでありましょうから,実施時期及び子供たちがいつごろから利用できるのかということも,あわせてお伺いしたいと思います。 ◎川口 生涯学習部長  1点目の科学館連携モデル事業の中身についてお答えいたします。  この事業は,青少年がマルチメディアを通じて,科学技術に理解を深めてもらうために,衛星放送,インターネット,コンピューター等のマルチメディア利用設備の充実強化を図ることを目的に,平成10年度と11年度の2カ年に限って,科学技術振興事業団が実施している事業でございます。  モデル館の選定に当たりましては,国内の拠点科学館の中から規模や地域性を考慮いたしまして,科学技術振興事業団が決定しているものでございます。  平成10年度につきましては,仙台地区,東京地区等五つのブロックから六つの館が実施されたところでございまして,今年度は北海道地区,日本海地区,九州地区の三つのブロックから3館が選定されまして,この7月に本市の青少年科学館が指定されたものでございます。  2点目のこの事業によります設備や事業展開について,お答えいたします。  この事業は,科学技術振興事業団が総額1億円相当の整備を負担し,科学教室等にも応用できるパソコンを20台設置するほか,映像,音楽,音声等を駆使して体験できる展示物の設置や,マルチメディアで制作された映像が視聴できる100インチの大型映像装置,また衛星放送の受信設備,テレビ会議システム等の機器が整備されるものでございます。  これらの機器整備によりまして,コンピューター関連の展示や教室への事業展開が図られ,さらに科学技術振興事業団や他都市の科学館が制作いたしましたマルチメディア映像資料の相互利用が可能となるところでございます。このようなことから,今後,市民の皆様への多様な最新科学情報の提供に大きな進展が見込めるものと考えているところでございます。  最後に,この事業の整備時期でございますが,平成12年2月ごろから整備に入りまして,4月の中旬には完了いたしまして,ゴールデンウィークごろにはオープンしたいと考えているところでございます。  以上でございます。 ◆山田 委員  そういう新しい整備がされて子供たちにたくさん来てもらえるということはすばらしいことですし,この科学館,本当に,私もせんだって見せてもらって,これから子供たちのために大変重要な役割を担うと思いますし,積極的にいろいろ展開もしていただきたいと思うところであります。  そういうことになりますと,当然,また利用者もふえる,今もお話がありましたように,無料化で子供たちがふえてくることは大変すばらしいことなのですが,また,一方においては,子供たちのマナーの悪さというのを私も聞いております。子供ですから,多少羽目を外すのも,これはやむを得ないなとも私なりに思っていますが,あるPTAのお母さんにも,そういう面で注意はされました。しかしながら,やはり公的な施設でありますから,その中においてマナーを教えるのも教育の一環だと思いますので,これ,なかなか対策と言われても難しいと思いますけれども,ひとついろいろな形の中で,子供たちが楽しみながらマナーを学べるような設備にしていただくように,ひとつお願いと要望をさせていただきます。  続きまして,もう1点,今度は図書館についてお伺いいたします。  いろいろ図書館等のお話,質問等もございましたけれども,私は,図書館における情報化推進対応ということで,これも視察等で見せていただきまして,入り口にコンピューター等があったのも見せていただきました。それで,市内どこの図書館でも,資料の貸し出し,返却ができるようになった,あるいは資料検索が容易になったと,本当に今まで以上に利用しやすくなったと,市民の方にも聞いております。近年は情報社会ということでございまして,図書館もいろいろな技術革新の流れで大変変わってきていると思うのであります。  特に,コンピューターネットワークですか,よく言われますインターネット,あるいはCD-ROMの進展というのは,本当に一般家庭まで普及して,目を見張るものがあると,こういうような状況になっていると思うのであります。  それで,これからの一つの図書館のあり方ですが,今までは,来られた方にその資料を提供したり,あるいは検索をするようなシステムでありましたけれども,これからは,こういう提供ばかりでなくて,インターネットがこれだけ普及してきているのですから,インターネットを通じてというのですか,家にいて検索や資料に関する情報とか相談ができるという,こういう市民ニーズにこたえていくような必要性があると思うのです。  そこで,一つ質問ですけれども,他の指定都市のインターネットの導入というのですか,ほかの都市の状況はどのようなものかと。  あるいは,今後,本市がこれらについてどのように取り組んでいかれるのか,それをあわせて,ちょっとお聞きしたいと思います。 ◎平野 中央図書館長  図書館におきます情報化推進のご質問のうちの1点目,他の指定都市のインターネットの取り組み状況についてでございます。
     図書館が開設しているインターネット上のホームページに利用案内があり,在宅検索できる市は横浜市,北九州市の2市,それから,図書館が開設しているインターネット上のホームページに利用案内はありますけれども,在宅検索ができない市は川崎市,京都市,神戸市の3市,それから,市のホームページに図書館の利用案内のみがある市は仙台市,名古屋市,大阪市,広島市の4市,それから,県立図書館のホームページに利用案内のみがある市は福岡市の1市となっておりまして,インターネット上で未実施の都市は本市及び千葉市の2市でございます。  次に,2点目の本市の情報化推進の対応についてでございますけれども,現在,本市の図書館オンラインシステムにつきましては,中央図書館をセンター館として地区図書館9館,それから区民センター図書室7室,地区センター図書室10室を結び,そして道立図書館及び国立国会図書館とはおのおのオンラインで結ぶ等,図書施設の整備及び電算化を進めてまいりました。  そこで,インターネットによります新たな情報サービスの提供が急がれておりますので,今,先生からもご指摘のとおり,市民が望むときに望む情報を提供し,さらに専門化,多様化してきているニーズ等に対し,図書館サービスの利便性を図るため,本市では,市内のオンラインを結んでいる図書館,図書室及び未整備の図書室を含め31施設において,インターネットによる在宅での資料検索や利用案内等の情報提供やCD-ROM等による電子化情報の提供など,情報システムの構築がこれから取り組むべき課題であると認識しておりますので,新5年計画の中でぜひ検討していきたいというふうに考えております。 ◆山田 委員  本当にインターネットの取り組みがまだなのは,今聞きますと,札幌と千葉ということでございまして,札幌市,いろいろ皆さん,文化都市,情報推進都市と,こう言っている割には大変残念なことでありますし,全国レベルに一日も早く追いついてほしいなと。本当にこれから市民サービス向上という点から見ても必要だと思いますので,実施に向けて早急に取り組んでいただきたいと思います。  学校でもコンピューターが,今は小学校にも導入されておりますので,インターネットがこれから本当に当然のごとく,もっともっと大衆化されていくのではないかなと思います。こういうのが出てくると,建物がだんだん必要なくなるというようなこともあり得るかもしれませんけれども,今言われたように新5年計画に盛り込むということでございますので,早い時期の実施をひとつ強く要望するところであります。  それと,もう1点,先ほどの科学館での子供たちのマナーも一緒ですけれども,せんだっての10月17日の新聞でございますが,本が消える,図書館悲鳴ということが書いてありました。年間2,200冊が被害に遭っているということでありまして,これも本当に利用される方のモラルというものに訴えていかなればならないのは,重々私どももわかりますし,一部本当に心ない利用者のために,本がなくなると,こういうことがあってはならないことだと思います。  新聞等に対策もいろいろ書いてありますが,大変難しいとは思います。しかしながら,やはりこのままというわけにもいかないと思いますし,現状の中,今日までの対策,これからどう考えていくのか,その点を少しお聞かせ願いたいと思います。 ◎平野 中央図書館長  中央図書館の紛失本の防止対策についてでございますけれども,郷土資料等貴重な図書がございます2階につきましては,館内閲覧資料等を中心に磁気シール等を張り,さらに盗難防止装置の設置及び職員による巡回等により盗難の防止に努めていますが,今後とも,より有効な対策等につきまして検討したいと考えております。  以上でございます。 ◆山田 委員  本当になかなかこれといった対策がないのは,重々わかっていてお聞きしているのです。考えようによっては,例えば,防犯カメラをどんとつけるのも対策かもしれませんけれども,なかなか市民の前でそうはできないと思いますし,何らかの形は必要と思いますが,それにしても,やはり図書館として市民に何がしかの意識改革というものを訴えていかなければならないと思いますので,その辺,ご苦労と思いますけれども,これから努力していただいて,理解していただけるようお願いするように要望して,終わります。 ○福士 委員長  第9項 社会教育費中関係分の質疑を終了いたします。  次に,第9款 教育費 第10項 体育費の質疑を行います。 ◆村上 委員  私は,少年サッカーの練習用のグラウンドの確保について質問いたします。  サッカーは,シドニー五輪,オリンピックへ向けて,カザフスタン戦いかんによるといいましょうか,そこの部分をちょっと見なきゃわかりませんけれども,ほぼ切符を手中にしたという状況にあります。参加するスポーツ,さらには観戦をするスポーツとして,市民に大いに愛されるスポーツに育ってきたと思います。  ご承知のとおり,本市も2002年のワールドカップの開催地に決定をし,その会場となる札幌ドームもその姿をあらわし,一方,コンサドーレ札幌のJ1昇格へ向けて,市民ぐるみ,あるいは多くのサポーターの方が最後まであきらめずに応援をしていると。このような状況の中にあって,サッカー人口もふえており,特に少年のサッカー人口がふえ,7,000人を超える数とも聞いておりますし,野球をもしのぐ数になってきていると,このように聞いているところでございます。  未来のストライカーを目指して懸命に頑張っているところでございますが,練習会場,さらには試合会場の確保に大変苦労しているというのも実情であろうと考えております。現在は学校解放グラウンド,これを大人たちにまじって苦労して確保し,そして練習を行っているところでございますが,1カ所で複数面のグラウンドがある場所が少ないために,準決勝やら決勝を行うときに,グラウンドを移動してやらなくてはならないと,こういうようなこともあり,みずから移動手段を持たない子供たちにとっては大変な苦労であり,切実な問題であると,このように考えております。  そこでまず,質問なのですけれども,2点お伺いいたしますが,その1点目といたしまして,現在,主として練習をしている学校解放グラウンド,これをさらにふやし,子供たちに練習機会をより多く与えることができないのか,お伺いをいたしたいと思います。  さらに,2点目でございますが,大会などを行う場合には,白旗山競技場など,複数面ある競技場を子供たちのために優先的に使用する,確保すると,このように試合日程を考慮することができないのかと,この2点についてお尋ねをいたしたいと思います。 ◎西塚 事業調整担当部長  村上議員,大変日ごろ学校解放グラウンドをご利用いただきまして,まことにありがとうございます。  私の方から,第1点目の学校のグラウンド解放の推進につきまして,お答え申し上げたいと思いますが,サッカー人口の増加とともに少年サッカー人口もふえているということ,これはよく承知をしてございます。このことから委員ご指摘のとおり,練習会場であるとか,試合会場の確保に大変ご苦労されているということも耳に挟んでいることは,まずお話をしておきたいと存じます。  学校グラウンド解放を進める当たりましては,地域住民のご理解,ご協力を得ながら,逐次,実施しているところではございますけれども,近年,学校周辺のいろいろな地域事情,居住環境等の変化に伴いまして,特に,朝早い利用とか,また夜遅いご利用,こういうことにつきまして,はなかなか騒音だとか照明等の問題からスムーズに開放できないということがございます。  しかしながら,委員ご指摘のとおり,いろいろなご事情もございますが,私どもとしても,今後とも温かいご理解をいただくよう最大限の努力をしてまいりたい,そういうことで開放校の拡大に努めてまいりたい所存でございます。  それから,第2点目でございますけれども,大会等における競技場の日程調整についてでございます。  従来から,教育委員会所管の施設におきましては,日程を早く決定をしなければならないような全道大会であるとか,または全市大会であるとか,こういう大会につきましては,各競技場におきまして,あらかじめ事前に日程の確保について調整をさせていただいているということは,ぜひご理解をちょうだいいたしたいなと存じます。  以上でございます。 ◆村上 委員  学校開放については,よくわかりました。  そこで,この市議会ではコンサドーレの,いわゆるサポータークラブに入っている方も多うございますので,ご理解が得られると思います。私としては,学校の施設状況や地域のスポーツ少年団の活動実態に即した形で,サッカーなどの競技種目に着目した開放ができないか,再度お伺いいたしたいと思います。 ◎西塚 事業調整担当部長  委員,ご承知のとおり,学校施設の開放につきましては,市民スポーツの場の提供であるとか,あるいは生涯スポーツの振興を図るということで,広く市民にサッカー,野球あるいはソフトボールなど,多目的にご利用いただくということを基本としているものでございます。  ただいま委員のご質問にございましたサッカー等の特定のスポーツに着目した施設開放につきましては,新たなご提案といいますか,発想というふうに位置づけているものでございまして,今後,競技人口の動向であるとか,市民ニーズの把握等を踏まえまして,現在の施設の有効利用を含め,調査研究をしてまいりたいというふうに考えてございますので,特段のご理解をぜひいただきたいと思います。 ◆高橋[功] 委員  私は,大倉山の再整備事業に関して質問をいたしたいと思います。  平成7年度から大倉山の再整備工事が進められてまいりました。大倉山のジャンプ競技場につきましては平成9年度にジャンプ台の改修工事が終了したと,こういうことでございますし,続いて運営本部棟とかミュージアム棟も建ち上がってまいりまして,5年間にわたるこの再整備事業の全容が徐々に見えてきたのかなと,こんな思いで見ております。ことしの夏には,皆さんご承知のとおり,国際ジャンプ大会でありますサマーグランプリが大倉山で行われまして,海外の選手を初め,日本でも有名な舟木,原田,そういった,いわゆる一流選手が活躍をされまして,大変にぎわったということでございます。  もちろん,この大会の模様というのは海外でも放送されまして,夏に飛べるジャンプ台は全国に幾つもありますが,あの大倉山で夏も飛べるのだと,こういうことで,国際スキー連盟の関係者からも大変高い評価を受けたというふうに伺っております。  その状況を見ますと,やはり市民の皆さんが何を望んでおられるかと,それは一日も早くこの工事が終了して,この競技場全体がまさに一般開放される,このことを多くの市民が期待をしていると,こう思っております。  そこで初めに,こういった工事の進みぐあい,進捗状況及び各施設のオープンの見通しについてお伺いをいたしたいと思います。 ◎西塚 事業調整担当部長  私から,大倉山ジャンプ競技場の再整備に関するご質問に対して,お答えを申し上げたいと存じます。  工事の進捗とそれぞれの施設のオープンの見通しについてでございますが,おかげさまで工事は大変順調に進んでございまして,平成8年度には,ご承知のとおり,ジャンプ台の改修,審判塔の改築を行い,平成9年度にはジャンプ台のサマーヒル化,いわゆる夏にでも飛べるというサマーヒル化,平成10年度にはスタートハウスとか,あるいは民間所有でございますが,リフトの工事が終了しております。  本年度につきましては,お話のございました運営本部棟や,ミュージアム棟に加えまして,遊歩道を含む周辺道路の整備や,駐車場からジャンプ台に至るエスカレーター等の工事を現在進めておりますけれども,12月中旬にはすべての工事が完了する見通しでございます。  このことによりまして,明年1月から,現在のところ開催が予定されておりますFIS主催の国際ジャンプ大会を初めとする多くのジャンプ大会が新しい施設を利用して開催できる見通しとなったものでございます。  しかしながら,ウィンタースポーツミュージアムにつきましては,建物の引き渡しを受けた後,現在,中島公園にございます冬のスポーツ博物館の展示物の移設,あるいは疑似体験装置の設置,その他の製作物の展示作業などを行う関係から,開館は明年のゴールデンウイークの直前ごろになるのではないかというふうに考えているものでございます。  なお,昭和55年に開館をいたして以来,札幌オリンピックの記念資料等の展示をしております中島公園の冬のスポーツ博物館でございますけれども,大変市民に愛されて親しまれてきたのでございますが,この移転に伴いまして本年の12月28日には閉館をいたす予定でございます。あわせてお話をしておきたいと存じます。  以上でございます。 ◆高橋[功] 委員  今,ご答弁で,中島公園の冬のスポーツ博物館,これが大倉山に移設,それに伴って閉館をすると,こういうお話があったわけでございます。  これに関連して,ちょっとお話を伺いたいと思っております。きのう,第4次長期総合計画の答申に向けた最終審議が行われたと,こういうことでございますが,私どももいただきました素案の中に,スポーツ・レクリエーションの振興という項がございまして,そこに「調査・研究機能の充実などを通じてウインタースポーツの一層の振興を図る。」と,こういう表現がございます。  そこで,今までの冬のスポーツ博物館は,どちらかというと,やはり過去の資料の保管だとか展示,実際に笠谷選手の履いたスキーの板とか,そういうものの展示があるようです。それを否定するものではありませんが,どちらかというとそういうものが中心で,最近はスポーツのルールも頻繁に変わってまいりますし,それから競技施設にかかわる基準など,いわゆる,スポーツ関係者が必要とする情報の整理が必ずしも十分であったとは言えないのではないかと,私はそう思っておるのです。  そういう意味でも,多くの国が誘致を期待する国際大会,そういうものに関する情報などについても,競技団体にお任せをする,そこに負うところが大きい,こういう気がしております。もちろん,それぞれの競技にかかわる総合的な情報というのは,これは各種団体が収集する,これは第一義的には当然でございましょうけれども,やはり数多くある競技団体の情報を一元的に集約する,このことについて,やはり行政がもっと積極的にかかわっていいのではないかなと,私は,こうかねがね考えておりました。  そこで,お尋ねをいたしますが,今お話のあった冬のスポーツ博物館を,このたび大倉山の新しいウィンタースポーツミュージアムに移設をするということに関連して,ウインタースポーツの,先ほど申し上げた調査・研究機能の充実,これについてどういうふうに教育委員会として認識をされておられるか,この点をお伺いいたしたいと思います。 ◎西塚 事業調整担当部長  ただいまお話のございましたウィンタースポーツミュージアムの調査・研究機能の充実についてでございますが,委員ご指摘のとおり,これまでの冬のスポーツ博物館につきましては,確かに資料の展示だとか保存が中心でございまして,新しい情報への対応は十分でなかったのではないかというふうに思うのでございます。  また,国際競技大会等,大きなイベントにかかわる情報も各競技団体の関係者あるいは競技団体に負うところが大変多うございまして,これもご指摘のとおりだというふうに思うのでございます。  お話のございました長期総合計画の審議会の中でスポーツの振興施策,スポーツイベントの誘致に関連しまして,ウインタースポーツの調査・研究の充実が大変議論されているということは,スポーツ行政を所管する立場として,大変うれしい限りでございます。  私どもといたしましても,このミュージアムの設置を契機といたしまして,冬のスポーツ博物館から継承する文献,資料に加えまして,他に現存する資料等の収集に努めたい。さらに,より幅広い情報,例えば,それぞれの競技の歴史はもとより,国際的なイベント情報,国内・国外の施設資料,競技記録,このようなものも情報を体系的に整備するなど,調査・研究機能の充実を図ることが必要ではないかというふうに認識しているところでございます。  以上でございます。 ◆高橋[功] 委員  ただいまウインタースポーツの調査・研究機能の充実ということで,まさに今お話があったミュージアムにこうした機能を持たせると,こういうお話だと思います。そういう意味では,私は,しっかりとした体制が組まれるのだろうなと,このように期待をいたしますが,今回の冬のスポーツ博物館,これの大倉山への移設,ぜひこの移設を契機に,どうでしょうか,どうせそういうものをつくるのであれば,国内外にも誇れる特色を持った新しいタイプのものが必要だろう,また望まれるだろう,このように思います。  簡単に言えば,ここに来ればウインタースポーツに関して何でもわかると,そういうふうに言われるような整備をぜひ心がけるべきだろうと,こういう機能をやはり持たせるべきだと,このように思います。  そのために,今申し上げた調査・研究機能の充実,これは今お話をしたように当然として,あわせて情報提供機能の充実とか,関係機関との連携,レファレンス機能,それから相談機能の充実,そういった専門性の高い機能を保持するための体制整備といいますか,そういうものが私は必要だろうと,こう思いますが,最後にこの点,いかがでございましょうか,伺いたいと思います。  もちろん,一朝一夕にできる話ではないと思いますし,当然,息の長い取り組みは必要だと思いますけれども,冬のスポーツのメッカ札幌でもございますから,先ほど申し上げた国内外ともにウインタースポーツの殿堂として,ぜひとも,こういったものに今お話しした観点を取り入れた整備を目指していただきたいと思いますが,この点,お考えをいただきたいと思います。 ◎西塚 事業調整担当部長  ウインタースポーツの今後のあり方についてでございます。  大変,いろいろ示唆に富んだご提言をいただいたご質問というふうに,ありがたく存じております。  私どもも,調査・研究機能,情報発信,そういう機能に加えて,レファレンス機能あるいは相談機能の充実というのは大変重要だというふうに考えております。  ご質問の中にもございましたけれども,札幌のウインタースポーツミュージアムに行けば何でもわかっちゃうと,こんなようなこと,いわゆる子供さんから研究者まで,みんなから頼りにされるような,そのようなウィンタースポーツミュージアムの充実に努めてまいりたいというふうに考えてございます。そのためには,今後,関係部局とも協議を鋭意進めてまいりたいということでお許しを願いたいと存じます。  以上でございます。 ◆荒川 委員  私,総合体育館,武道館の建設の問題について質問いたします。  本市のセンター体育館である中央体育館,これは1966年の建設以来,既に33年を経過しており,その規模からいっても,床面積の5,500平方メートルは,今日,区体育館の規模にまで低下している。現に,最新の区体育館である清田区体育館,ここの床面積は約7,000平方メートル,札幌市体育館,名称を変更して中央体育館と言った現在の施設が5,500平米ということとの関係でも,この中央体育館の位置が極めて低下しているということは歴然としていると思います。  また,利用人員でも,98年度の実績で年間13万4,300人,これは前年度の17万2,667人から大きく減少したものですが,これも区体育館の利用人員とほぼ同数になっております。ちなみに,白石区体育館などは年間利用人員が13万5,657人と,中央体育館を上回る,こういう状況になっております。  利用種目で見ますと,相撲,重量挙げ,体操,トランポリン,フェンシングなど,区体育館では対応していないものも抱えており,総合体育館としての片りんは見えますが,しかし,これが札幌市の総合体育館かということになると,いささか情けないほどの地盤沈下ではないかというふうに思うわけであります。  そこで,この中央体育館の改築,すなわち本市の総合体育館,武道館計画はどうなっているか。このことにつきまして,私も改めて経緯を調査してみましたが,昭和59年,1984年策定の5年計画,ここには,平岸火葬場跡地に総合体育館,武道館を建設する,こういうことが明記されたわけでありますが,それは道の中島スポーツセンターの改修計画が明確にならないので,この施設との競合を避けるため棚上げされたと,こういうことになりました。  昭和63年,1988年に策定された次の5年計画,ここでは,5年間で基本調査,実施設計,工事着手,こういうことまで明記されたにもかかわらず,予算は一切つかなかった。理由としては,依然として中島スポーツセンターとの関係で見送られたということのようでありました。  平成4年,1992年策定の5年計画,ここでは,計画は継続するが調査のみとする,こういうことになって,依然として,中島スポーツセンターにらみという形で棚上げされたわけであります。現在の5年計画,1996年策定の5年計画では,基本構想を策定する,こういうふうになったのでありますが,予算は一切つかないまま来年度から新しい5年計画に移行する,そういう時期を今迎えようとしている,こういうことであります。  そこで,中島スポーツセンターの移転改築で,道立スポーツセンターの規模などがどういうことになるか。それとの関係で札幌市の総合体育館,武道館,この基本を決める必要があると,こう言ってきたその中島スポーツセンターの移転改築,豊平公園の隣接地に220億円をかけて現在建設中であり,来年2月オープン,こういうことになっております。  この4ヘクタールの敷地を確保して,床面積の総体は3万平方メートル,客席数1万人規模,こういう形で,愛称「きたえーる」,こういう名前の道立スポーツセンター,これが間もなくオープンする,こういうところまで来ている中で,本市の総合体育館,武道館の建設はどうなっていくのか,次の5年計画には当然盛り込まれるものと考えますが,どうなのか。  また,本市の総合体育館,武道館,これはこの中島スポーツセンターとの兼ね合いでも,既に規模や位置,その他基本は固まってきているのではないかと思いますが,その点,どうなっているのか,この点お尋ねをいたします。 ◎西塚 事業調整担当部長  今,いろいろご質問ありましたけれども,ちょっと総合体育館の構想について,まずお話を申し上げたいと存じます。  本市の総合体育館の構想につきましては,委員ご指摘のとおり,昭和59年策定の5年計画以来これまで,建設予定地につきましては,他の大型施設に転用されましたり,あるいは用地の取得条件が合わなかったりということで,それぞれ見送られてきたという経緯がございます。  また,昭和63年策定の計画以来,実は札幌ドームの構想,あるいは今お話のございました「きたえーる」でございますが,道立総合体育館構想で打ち出されたということで,これらとの関連において,数度といいますか,構想策定が見送られ,現在に至っているという経過がございますが,この件につきましては,これまでも,たびたび議会等のこういう機会におきましてご説明を申し上げまして,その延期についてご理解をいただいてきたというふうに認識をしているところでございます。  特に,近く完成予定のただいまの「きたえーる」,これにつきましては,総合的なスポーツ施設を完備してございまして,国際競技大会や全国規模の大会,さらには文化教育的なイベント,こういうものにも対応できる総合的な施設というふうに承っております。また,現在,建設中でございます私どもの札幌ドームにおきましても,ご承知のとおり,サッカー,野球,こういうことに対応できる多目的な施設となってございます。  したがいまして,本市の総合体育館建設構想を具体化する上では,この「きたえーる」を初めとする札幌ドームなどの施設運営内容とその利用動向を押さえながら,本市における各種スポーツ大会の開催見通しや総合体育館に対する市民要望の把握に努めるとともに,現下の厳しい財政状況のもとにおいて,効果的な財源の活用を図る上でも,これらの施設との適切な機能分担のもとに,その方策を見きわめる必要があるのではないかというように考えております。  このことから,本市といたしましては,総合体育館建設構想実現に向けて,具体的検討を進める中で,それから,お話にございましたけれども,5年計画に移るのでございますが,現在,5年計画,内部でるる検討中でございますので,ここであえて言葉を挟むことは差し控えさせていただきたいと存じますけれども,るる検討いたしたく,いましばらく,いましばらくの間,お時間をちょうだいいたしたいと思います。 ◆荒川 委員  部長ね,いましばらく,いましばらくと言われましたけれども,桂市長がことしの選挙で,このことについて公約しているのですよ。総合体育館,武道館建設構想の推進など,市民がスポーツに親しむ機会をふやしますと。これは,桂市長の公約の大きな柱の一つだと思うのです。  そこで,この中島スポーツセンターの規模なり基本部分がはっきりするまでと,こう言ってきたのが,今もう,来年2月オープンなのだから,ここまで来ているのに,今度は何ですか,その運用の状況だとかを見ながらと,ここまで言われたら,私もちょっと,今までの市の対応からまた一つ腰が引けた段階に移っていくのかなと。  市長の公約ということで申し上げたこともありますので,これ助役,市長が選挙公約していることを,何かまだね,道立スポーツセンターの運用がどうなるかを見きわめた上でいろいろ考えるなんていうことを今言うということは,市長が当選してからもう半年たっているのだし,来年の4月からは新しい5年計画に移行すると,こうやって作業しているのだから,ちょっと今のような答弁では納得できないのですよ。  これ助役,どうするのか,私は急ぐべきだと思うのですね,これ何だかんだ言っても,多目的な集会施設と違って,総合体育館,指定都市と比較したらどうなのかという問題にもなるわけで,この点,改めてご答弁をいただきたい。  それから,第2の質問で,今の中央体育館というのは,さっきも申し上げましたように,33年も経過して老朽化も著しい,市民の利用が大きく減っているというのは,そことも関係がある,私はそう見ています。  さっき,図書館の論議がありました。センター図書館があるから,中央区はそれをあわせて使えばいいと言ってきたけれども,やはり中央区にも,ほかの区と同じように地区図書館をつくる必要があると。その性格づけは,ちょっと色合いをつけるけれどもという方向になってきている。  中央区の体育館というのも,この中央体育館があるからといって,それは見送られてきているわけです。しかし,今改めて,この総合体育館,これを建設するということになる。私はさっき,道立スポーツセンターが4ヘクタールの用地を確保して,床面積3万平米規模だという話をしましたけれども,やはり二,三ヘクタールは最低でもなければ,札幌市の総合体育館,武道館というようなものにはなっていかないだろうと思いますよ。そうすれば,おのずから,それだけの敷地というのは,どこにそれだけの公的な用地があるのかということで絞られていくと思うのです。そうすれば,やはり地下鉄に近い場所で,それだけの公有地が既にあるというような場所,これは中央区の中での確保というのは極めて難しいだろうと,私は思いますよね。  そうなると,当然,中央区体育館,あわせて中央区の市立温水プールというものも,次の5年計画にあわせた形でこれは盛り込まれて,検討が具体化されていくべきものというふうに考えますが,この点についてもお答えをいただきたい。  以上です。 ◎大長 助役  現在の総合体育館の話でありますけれども,市長は,これからの札幌市の行政の進め方といいますか,街づくりの進め方の中で,文化そして環境を保全していくということとあわせまして,スポーツの振興,特に市民スポーツの振興ということを大変重要に考えているわけであります。したがいまして,選挙の公約におきましても,このスポーツの振興という中で,今,委員おっしゃられたことが公約になったわけであります。  したがいまして,おっしゃるとおり,これが私ども札幌市の5年計画にのってから,いろんな理由で延び延びになってきたということは,これは承知をしておりますけれども,改めて今回の選挙で市長が公約をしたわけでありますから,私どもといたしましては,今直ちに実現の時期をここで明言することはちょっとできかねますが,これは公約ということで私どもはきちんと受けとめておりますので,当然,私どもは実現するよう努力すべきことだというふうに思っております。 ◎西塚 事業調整担当部長  中央区体育館の関係について,お話を申し上げたいと存じます。  委員からご指摘ございました中央体育館,33年もたったということでございますが,昭和41年に建設された,本市にとっては初めての総合体育館ではございますが,その後,各区に区体育館が整備されていく中で,中央区の区体育館としての役割もあわせ担ってきたところでございます。これまで幾度か議会等でご説明申し上げておりますとおり,新たな総合体育館の建設構想を踏まえて,その中でこの中央体育館を中央区体育館に位置づける旨,ご答弁を申し上げているところでございます。したがいまして,今後,総合体育館を具体化していく中で検討していきたいというふうに考えているものでございます。  それから,ご指摘のとおり33年も経過しているということでございますので,その耐久度等について早急に調査をさせていただきたいということでございます。  それから,あわせてプールのご質問もございましたけれども,このプールにつきましても,中央区体育館を検討する中において,あわせて検討していきたいというふうにお答えさせていただきます。 ○福士 委員長  以上で,第10項 体育費の質疑を終了いたします。  以上で,本日の質疑を終了いたします。  次回の委員会でありますが,明日午後1時から,下水道局及び環境局関係の質疑を行いますので,定刻までにご参集ください。  本日は,これをもちまして散会いたします。     ──────────────       散 会 午後3時3分...