札幌市議会 > 1998-10-13 >
平成10年第一部決算特別委員会−10月13日-04号
平成10年第二部決算特別委員会−10月13日-04号

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  1. 札幌市議会 1998-10-13
    平成10年第一部決算特別委員会−10月13日-04号


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    平成10年第一部決算特別委員会−10月13日-04号平成10年第一部決算特別委員会  札幌市議会第一部決算特別委員会記録(第4号)                 平成10年10月13日(火曜日)       ────────────────────────────────── ●議題 付託案件の審査 ●出席委員 34人     委 員 長  小 田 信 孝 君       副委員長   上瀬戸 正 則 君     委   員  吉 野 晃 司 君       委   員  越 智 健 一 君     委   員  山 田 信市郎 君       委   員  高 橋 忠 明 君     委   員  大 越 誠 幸 君       委   員  武 市 憲 一 君     委   員  原 口 伸 一 君       委   員  道 見 重 信 君     委   員  三 上 洋 右 君       委   員  笹 出 昭 夫 君     委   員  横 山 光 之 君       委   員  堀 川 素 人 君     委   員  勝 木 勇 人 君       委   員  湊 谷   隆 君     委   員  澤 木 繁 成 君       委   員  富 田 新 一 君     委   員  加 藤   斉 君       委   員  川口谷   正 君     委   員  大 西 利 夫 君       委   員  大 嶋   薫 君     委   員  常 見 寿 夫 君       委   員  丹 野   勝 君     委   員  柿 崎   勲 君       委   員  涌 井 国 夫 君     委   員  本 郷 俊 史 君       委   員  生 駒 正 尚 君
        委   員  飯 坂 宗 子 君       委   員  横 山 博 子 君     委   員  山 口 た か 君       委   員  中 嶋 和 子 君     委   員  福 士   勝 君       委   員  田 中 昭 男 君       ──────────────────────────────────       開 議 午後1時 ○小田 委員長  ただいまから,第一部決算特別委員会を開会いたします。  報告事項でありますが,福士委員からは遅参する旨の届け出がございました。  それでは,議事に入ります。  最初に,第2款 総務費 第1項 総務管理費中関係分及び第2項 企画調整費中関係分を一括して質疑を行います。 ◆三上 委員  私は,これからの街づくりの課題とドーム周辺街づくり及び交通アクセスについて質問をいたします。  その前に,一部,土木費にかかわる質問も入りますけれども,関連がございますので,あらかじめ委員長のお許しをいただきたいと,こう思います。  さて,これまでの札幌の街づくりを振り返ってみますと,まず,70年代から80年代にかけて,急激な人口集中という都市化が進行する中で,豊かで住みよい生活環境を創造することが大きなテーマであり,このため,都市基盤の充実,基礎的サービスの向上を着実に進めることに力点が置かれていたかと,こう思うわけであります。  近年は,こうした都市の骨格づくりもおおむね整ってきたところから,国際化・情報化,技術革新などに対応した街づくりの戦略として,札幌テクノパーク札幌芸術の森の整備や札幌コンサートホールの建設など,高度な都市機能の整備も行われております。  しかし,今日,地方分権や規制緩和が進展する中で,地方都市自立的発展を続けていくためには,グローバル化時代への対応が一層重要となってきている,このように思うわけであります。私は,こういったグローバル化時代を一言で言うと,都市がその持ち味を磨き上げて地球規模で競い合うことだと,このように考えております。  街づくりは,市民福祉の向上が究極の目的でありまして,教育,福祉等に関する施策が重要なのはもちろんでありますが,これらを支える都市としての活力の維持,個性や魅力の向上も軽視してはいけない,このように思うわけであります。  札幌市は,新しい時代に対応した生活都市と並んで,北方圏の拠点都市を,その目指す都市像として掲げております。  暮らしやすい生活環境の充実は,もちろん札幌の魅力の一つでありますが,あわせて,グローバル化時代に対応して,戦略的に,どうやって札幌を活力にあふれ,そして個性的で魅力的な街にしていくかを私は検討すべき,このように思うのであります。  そのような視点で街づくりをとらえた場合,札幌にとってこれからの課題は何なのか,お伺いしたいと思います。 ◎波田 企画部長  では,これからの札幌の街づくりの課題についてお答えをいたします。  委員からのご指摘にもありましたように,今日のいわゆるグローバル化時代というものを都市政策の観点で申し上げますと,やはり,都市も,その個性や魅力を地球規模で競い合う時代であるということは言えると思います。  したがいまして,札幌の個性や魅力を高めていくために,質の高い生活環境といった問題,あるいは,歴史や伝統などの資源というものを有効に生かしながら,世界に向けて発信できる独自の文化とか技術とか,あるいは産業といったものを長期的な視点に立って育成していく必要があると考えております。  言いかえますと,気候風土自然環境を生かし,なおかつ,地域に根差した独自の文化や産業の創造といったことが重要な課題でありまして,その戦略的な取り組みが必要であるというふうに認識しております。  特に,札幌の場合ですと,雪や寒さという問題が都市政策上の大きな課題でありまして,また,これらは札幌の都市個性の源泉でもあります。したがいまして,雪を克服するばかりではなくて,雪や寒さを北国が共有する貴重な資源としてとらえて,生活の中にそれを生かし楽しむという視点に立った街づくりが必要であろうというふうに考えております。 ◆三上 委員  グローバル化時代に対応した街づくりを進めるためには,気候風土を生かした街づくりと地域に根差した質の高い文化,産業を世界に発信することが重要と,こういうお答えでありますが,そのための戦略的な取り組みの一つとして考えられる札幌ドーム周辺街づくりについて,私は,次にお伺いしたい,このように思います。  先ほども述べましたように,今後,都市間競争が激化していく中,札幌が持っているさまざまな資源や機能を最大限に生かして街づくりを進めていく必要がありますが,そういった意味で,札幌ドームは,これからの札幌の街づくりに当たり,グローバルな視点から見ても非常に重要な都市機能であり,世界に向かって誇れるような施設として,その運営をしていく必要があると思います。  しかし,これは,私が機会あるごとに指摘をしているところでありますが,単にドーム自体の施設や運営をすぐれたものとするだけではなく,ドームを核としつつ,その周辺を魅力的な地域として整備をしていくことを通して,札幌全体の街づくりの中でも,ある重要な意味を持った拠点として育成していくことが必要だ,このように思うわけであります。  この点については,私は,昨年の3定の代表質問でお伺いをし,市長にご答弁をいただいたのを受け,10年度,11年度に企画調整局と都市局が中心となりまして,ドーム周辺街づくりについて調査に取り組むということであります。ことしの1定の予算特別委員会でも,その調査を進めていく上での主要な検討課題についてお伺いをしているところでもあります。  私は,代表質問でも申し上げましたが,ドーム周辺には,例えば,宿泊施設とか商業施設あるいはスポーツ・健康関連施設など,ドームとの相乗効果があらわれるような機能が集積することが望ましいし,これらの機能が札幌全体から見ても意義あるものとなることが非常に重要である,こう考えております。  ドーム周辺街づくりに関する調査においても,さまざまな角度で検討がなされていると思いますが,私がただいま申し上げましたような点について,どのような観点に立って,この調査を進めようとされているのか,お伺いしたいと思います。 ◎波田 企画部長  ドーム周辺街づくりの調査を進めるに当たっての観点ということでありますけれども,現在,建設中の札幌ドームは,国内はもとより,世界各地からさまざまな人が訪れるという,非常に高度な機能を有する施設でございまして,これを核とする周辺市街地一帯は,例えば,市民生活にとって重要拠点である副都心とか,あるいは,地域中心核などとはもう一つ違った意味で,札幌という都市の魅力とか個性がすぐれてあらわれているべき,そういった地域にしていく必要があるというふうに考えております。  具体的には,国際的な交流拠点都市としての札幌,あるいは,豊かな自然環境を持った札幌といった,今後,さらに伸ばしていくべき個性というものが,この地域において具体的に表現化される,そういった意味を持つ拠点となることを目標にして,ドーム周辺の市街地の将来像というものを描いていきたいというふうに考えております。 ◆三上 委員  よくわかりました。  次に,私は,ドーム周辺交通アクセスについてお伺いしたいと思います。  この西岡・福住地区幹線道路となっております福住・桑園通につきましては,現状においても,水源池通との交差点付近が慢性的に混雑しており,ほとんどの区間が4車線で整備されているにもかかわらず,羊ケ丘展望台入り口から水源池通の区間だけが2車線となっているために,そこがいわゆるボトルネックとなって混雑している,これが毎日の現象であります。  私は,昨年の3定の代表質問とかことしの1定の予算特別委員会において,道路混雑の緩和を図り,さらには福住・西岡地区交通環境を向上させるためにも,福住・桑園通の2車線で整備を終えている区間の4車線への拡幅及び水源池通との交差点改良は早急に行うべきだと,こういう質問をいたしました。福住・桑園通の4車線拡幅及び水源池通との交差点改良について,平成10年度の都市計画変更に向け早急に手続を開始してまいりたい,こういう回答をいただいてございます。  その後,市は,都市計画変更に向けて,地元町内会や地域住民及び関係機関と協議,調整を図っている,このように伺っております。  そこで,質問いたしますが,福住・桑園通の拡幅と水源池通との交差点改良都市計画変更取り組み状況と整備の見通しをどのように考えているのか,お伺いしたいと思います。 ◎藤林 総合交通計画部長  ただいまのご質問について,私の方からお答え申し上げます。  福住・桑園通の拡幅と水源池通との交差点の改良にかかわる都市計画の変更の取り組み状況,あるいは整備の見通しについてでございますが,かねて準備を進めました結果,明後日に予定されております札幌市都市計画専門部会に諮問する予定でございます。  その後,道都市計画地方審議会に対する諮問等の手順を踏みまして,順調にいきますと,平成11年,来年の3月には都市計画変更の告示の見通しでございます。  また,その整備につきましては,都市計画の変更に引き続きまして事業着手をすべく,現在,関係機関と協議を進めているところでございます。  以上でございます。 ◆三上 委員  福住・桑園通の都市計画変更と整備の見通しについては,よくわかりました。地元の方々や関係機関の理解と協力を得て,早期の整備を進めていただきたい,このように思います。  次に,これは要望しておきたいことでありますけれども,西岡・福住地区への新たな生活幹線道路計画の導入についてであります。  西岡・福住地区における道路計画としては,福住・桑園通の4車線拡幅及び水源池通との交差点改良がたとえ完了したといたしましても,渋滞対策としては,私は,十分でない,あの地区をつぶさに知る者として,そう思っております。  したがいまして,ドームへのアクセス道路として,あるいはまた,地域の街づくりや防災上の観点からも,新たな生活幹線道路は必要と,私は,このように思っております。  ぜひ,この新設道路につきましても,早期実現に向けて引き続き前向きに取り組んでいただきますよう強く要望して,終わります。 ◆川口谷 委員  私は,さきの代表質問で,都心部の活性化,あるいは具体的な都心の居住人口の回復ということ,あるいは商業の振興につきまして質問をさせていただきました。これに対して,市長の方から,基本的な考え方,あるいはその重要性についての認識を示されまして,今後も検討を進めていきたい旨の答弁があったわけですけれども,このテーマをもう少し深める立場で質問をさせていただきます。  言うまでもなく,都心の居住ということは大変重要な課題でありまして,最もインフラの集中した地域として,そうした点で認識が一致するということであるならば,現在策定中の次期長期総合計画の中でも,積極的にこれを取り込んで計画化をしていただきたいなというふうに思います。  そこで,問題は,そのための具体的なプロセスをどうするかということであります。しかし,テーマがテーマだけに,短兵急にこれを求めても,なかなか一朝一夕に事が進むものではないというふうにも理解をいたします。  中央区の人口というのは,これまで長期的には減少傾向にありますけれども,95年以降,若干ではありますが,回復をしております。その背景を見てみますと,桑園地区でありますとか苗穂地区で,バブル後の地価の下落に伴いまして,総体的に割安感の出たマンションなどの開発が進められたことなどが背景としてあるのではないかなというふうに思います。  これは,今日の経済環境のもとでも,見方によっては,都心の居住の潜在的な需要があるというふうに考えられます。最も便利な場所でもあるわけですから,潜在的な需要は十分にあると考えるわけです。  したがって,ここで適切な施策が打たれれば,都心に人口が回帰してくると。カムバック・サーモンではありませんけれども,人々が都心に戻ってくる期待が持てるのではないかなというふうに私は思っています。そういう条件があるにもかかわらず,ここで手をこまねいているようなことであるならば,残念ながら,都心の空洞化というのは拍車がかかってしまうのではないかなというふうに思います。  さて,その都心居住の推進策でありますけれども,代表質問でも,家賃の補助でありますとか容積率の緩和,こういったことで住宅建設を誘導するということだとか,共同・協調建てかえへの支援など,あるいは税制上の優遇措置などにつきましても,私なりに申し上げたわけであります。また,ここにきて,国においても,景気対策などの視野から,住宅ローンの利息に対する優遇措置なども検討の俎上に上っているということもありまして,今後さまざまな角度から検討されるべきでないかなというふうに思います。  私,ちょっとほかの自治体も調べてみましたけれども,福岡市とか大阪市などで新婚世帯に対する家賃の補助ということが行われたり,神戸では用途別容積型地区計画,それから,東京の千代田区ほかでは中高層階住居専用地区制度ですとか,同じく,新宿区ほかでは住宅附置義務制度,これは一定規模以上の開発に際して,指定容積率の一定以上分を住宅とすることを開発者に求めるという制度でありますが,そういうことなどがありました。  一つだけ,もうちょっと具体的に申し上げますけれども,大阪市の場合は,市内の民間賃貸住宅に入居する新婚世帯を対象にしまして,初期の住居費の負担を軽減するということをもって,人口減少の著しい若年層の市内定着を図るという,そういう趣旨に基づいて家賃の補助をやっております。これが,過去8年間で,当初5,500 世帯くらいであったものが,97年度で8,240 世帯,トータルで,現時点で3万1,000 強の世帯に普及をしているということで,金額的にも,総額で74億7,600 万円も補助を出  しているという,大変思い切った制度をしいております。こうしたものは,大変参考なるというふうに思うのです。  しかし,こうした具体的な制度なり事業については,企画調整局との連携のもとに,再開発事業住宅施策担当部局が具体的にどういった個別の事業を展開するかということにかかっているわけですけれども,きょうは,企画調整局の方でありますし,全庁的な課題でもありますので,きょうこの場では,これ以上,個々の事業について踏み込んでも仕方がないかなとは思います。  そこで,次の点についてだけ質問をさせていただきます。  一つは,現在策定中の第4次長総において,都心の居住に関してどのような事項を盛り込もうと考えておられるのか,1点お伺いをいたします。  それから,二つ目でありますけれども,都心の居住の誘導にかかわる手法は,東京都や,今申し上げたような大都市でさまざま試みられております。しかし,大阪市を除いては,その効果は必ずしも十分上がっていないということもあるようであります。  函館でも,ことしの10月から制度をスタートさせ,二つの地区を選んでやったようですが,応募者が5世帯とか6世帯ということで,まだうまく軌道に乗っていないようであります。  それだけ難しいテーマかなというふうには思いますけれども,新長総のもとでは,都心部の居住回復に向けてどういうふうに取り組んでいこうとされるのか,この点お伺いをしたいと思います。  それから,委員長,申しわけございませんが,土木費にかかわる部分につきまして,あらかじめ理事会で発言のお許しをいただきましたので,そちらの方に質問を移させていただきます。  創世1.1.1 区計画であります。これにつきまして,大きく2点について質問をさせていただきます。  この計画は,昨年の3月,地権者間で街づくり指針を取りまとめまして,同じ10月には,地権者研究会推進連絡会というものに格上げをしまして,徐々に具体化に向けて取り組みが進められているというふうに伺っております。  それで,まず1点目でありますけれども,都市インフラの問題であります。  指針の中では,まず,行政が先行すべきものというふうに位置づけられておりまして,創成川通連続アンダーパス化は,この3月,都市計画決定も終わっていまして,事業は大きく今,動き出そうとしております。  この創成川通連続アンダーパスができれば,北大通のテレビ塔の下のところで行きどまりになっている,あの道路の部分に橋をかけまして,東側まで通過できるということが期待をされるわけであります。  ご存じのように,金曜日ですとか月末,それから,5日,10日ですね,こうしたときに,そこの北大通は大変な渋滞ぶりでありまして,例えば,市役所から車で出たときは,抜けてずっと石狩街道に出るまで,優に15分ぐらいはかかっちゃうというような渋滞ぶりは,皆さんよく目にしていることであります。あるいは,修学旅行のバスが,とめられなくて立ち往生ということもよく見られます。  もし東側へ橋が通じるようなことになれば,この周辺の西2丁目でありますとか,南1条通あるいは北1条,これらの交通渋滞が緩和されるという効果が大いにあると思います。  さらに,これは大通の東側延伸への第一歩になっていくのではないかなというふうに思っておりまして,積極的にやっていただきたいと思います。  私は,この「1.1.1 区」にかかわる都市インフラの中でも,この大通東側への延伸というのは非常に意義が大きいというふうに思っております。  明治以来の大構想として,大通を豊平川まで延伸させることで,周辺の開発促進,創成川以東の地区の活性化,それから,都心居住への回帰など,本当に効果は大きなものがあるというふうに思いますし,これはもう21世紀へ引き継ぐ極めて重要なインフラになるのではないかなというふうに思います。  ところが,この東側への延伸の動きがいま一つはっきり見えないわけです。代表質問に対する答弁の中で,必要な駐車場の確保と,それから,創成川通連続アンダーパスから地下の駐車場へ接続の検討を行うとの考えが示されたわけであります。  しかし,この計画は,我が国では初の試みでありまして,法律的にもまだクリアしなければいけない課題も多いと伺っておりまして,その実現に向けて,鋭意努力をいただきたいと思うわけであります。  そこで,2点伺いますけれども,大通の東側への延伸について,今後どういうふうに取り組んでいくのか,また,駐車場の確保と地下の接続についての課題,これらの課題に対する取り組みについて伺います。  次に,市民会館などのある西1丁目街区の整備であります。  これは,創世1.1.1 区全体の象徴的な街区としたいという旨の市長答弁がありましたけれども,どういったようなことを考えておられるのか。他の地権者との関係などがありまして,なかなかデリケートなところもあるようでございますけれども,その点,お示しいただきたいことと,また,この場合,高齢社会対応は,当然取り込んでいただかなければいけないわけであります。かつ,安全,快適な歩行者空間でありますとか,あるいは緑地空間を取り込むことなどは,潤いのある街づくりということで極めて重要なことだというふうに思いますけれども,この点についてお伺いをいたします。  以上です。 ◎波田 企画部長  それでは,まず,私の方から,1点目の都心部への居住誘導に関して,4次長総に盛り込むべき事項という点についてお答えいたします。  とりわけ都心の縁辺部への居住誘導というのは,非常に重要な課題として認識しておりまして,その方向性は4次長総の中で位置づけていきたいと考えております。  その際,長総に盛り込むべき事項といたしましては,積極的に居住誘導あるいは住宅供給を促進するべき区域というものを可能な限り示し,その上で,市街地の特性を踏まえ,実現に向けてどんな道筋で各種の施策を実施していくかということを,長総の審議会に十分にご審議をいただきながら,体系的に整理していければというふうに考えております。  それから,二つ目の新しい長総のもとでの都心部への居住誘導についてどう取り組むかというご質問でございましたが,お話にもありましたように,他都市で取り組まれているさまざまな手法,これいろいろ効果もあるのでしょうけれども,これだけでは,どちらかといえば確かに受動的な誘導策との見方にもなろうかと思われます。  これからは,もっと積極的に住民あるいは権利者,さらに民間の住宅供給業者なども含めた関係者の方々とともに,まず共有できる地域の将来像というものを確立することを進め,その上で,目標実現に向けたそれぞれの役割を明確化していく,このようなことを通して,市街地の環境整備,それから住宅供給を進めていくような,新しい取り組みが必要になってくるだろうというふうに考えております。  言うまでもなく,こうしたことを進めるためには,所管部局による具体的,さらに実践的な取り組みが不可欠でありますので,今後,庁内的にも十分に協議を重ねながら,具体的な施策へとつなげていきたいというふうに考えております。 ◎舩越 都心整備推進室長  私から,創世1.1.1 区計画におきます都市インフラについてのご質問にお答えしたいと思います。  まず,大通の延伸についてのご質問でございますが,現在,創世1.1.1 区計画の中では,当面,東3丁目通までの2丁間の延長に取り組むこととしております。  創世1.1.1 区計画では,ご存じのように,面的整備を民間とともに進めながら,必要な公共施設の整備もあわせて行うというようなことを基本に考えております。大通延伸につきましても,民間の施設更新等の時期に合わせまして,逐次,延伸していくことを目指しておりますことから,いましばらく時間がかかるものと考えております。  しかしながら,創成川通連続アンダーパスの都市計画決定も終えましたことから,お話にもありましたような北大通が創成川を渡ることができるといった効果を踏まえまして,できるだけ早い時期に着手できるよう全力を挙げて取り組んでまいりたいというふうに考えております。  次に,地下駐車場の確保についてでございますが,駐車場につきましては,都市計画駐車場と附置義務駐車場を考えているところでございます。  また,地下ネットワーク,地下での接続化を図るということの課題につきましては,現行の駐車場法令の改正が必要となります。すなわち,同法では,トンネル内及び橋の周辺等からの駐車場への出入り口を設けるということは,現在認められておりません。また,地下埋設物等の状況等,物理的な課題もあることにあわせまして,各街区の整備時期等にかかわる調整も必要になってまいります。  しかしながら,建設省等が,その規制緩和に向けました取り組みを進めているということを聞いております。そのことから,本市といたしましても,関係省庁と協議を進めるとともに,他の課題も含めまして,今年度中にも実現に向けた検討に着手できるよう準備を進めたいというふうに考えております。  次に,現在,市民会館等のある大通西1丁目街区の整備についてでございますが,街区内整備に当たりましては,大通や創成川の空間と一体的な交流広場を持ちまして,周辺と調和させるようなすぐれたデザインなど,工夫を凝らしまして,多くの市民でにぎわい,また,観光客にも親しまれるような,新たな都心交流拠点となるような整備を考えているところでございます。  また,歩行者動線の確保についても,バリアフリーを十分に考慮に入れまして,冬期間でも,利用者にとって使いやすく,そして,わかりやすい歩行者動線が確保できるよう考えてまいりたいというふうに思っております。  以上でございます。 ◆川口谷 委員  それでは,1点目の都心の活性化の部分で再質問をさせていただきます。  ただいま,都心の数カ所を居住誘導地区として,いわばゾーニングというような考え方で,他の部局とも協議を重ねていきたいということでありますけれども,これは,本当に息の長い取り組みになっていくと考えられますし,かつ,必要不可欠な課題でもあるというふうに思います。  私も,そうたくさん国内外を見たわけではありませんけれども,随分と参考になる事例が本州あるいは海外にもあるわけであります。例えば,姉妹市のミュンヘン市の再開発などでは,相当の都心部分に農園を設けてあるとか,そして,そこに高齢者用の平屋の住宅を用意して,そして,やや自給自足の形態をとりながら,都心には緑を確保しというような,我々の発想ではちょっと考えつかないような,非常に思い切った,そういう街づくりがやられているケースでありますとか,有名なのは,パリのシャンゼリゼ通とかいうような事例があるわけです。こういったところへ,やはり大いに人材を派遣しまして,そして,札幌の21世紀にたえ得る街づくりに寄与していただくようなことを本気で考えていただければというふうに思います。  我々はもう棺おけに片足入っているわけですから,我々の世代ではなくて,若い人材を,ぜひこういう街づくりの勉強をさせるために,大いに本州,海外に送り出していただきたい。この点についてお答えをいただきたいと思います。我々でおもしろくない人もおられるようでございますけれども。  それから,創世1.1.1 区にかかわりまして,大通東伸につきましては,創成川通連続アンダーパスなんかと比較をすると,繰り返しになりますけれども,輪郭がいまいち見えてこない。部長の方からは,決意はいただきましたけれども,大通東側への延伸は,これは,長年多くの市民の期待していたところでもあります。
     本当に,そこの創成川からすぐ東側,都心の直近にありながら,西に偏った札幌の姿ではないかなと。バランスが悪いです。冬型の気圧配置の札幌と言った方がわかりいいですかね,西高東低ということになるわけでありますけれども。  というわけでありますから,私は,ぜひバランスのとれた札幌の街づくり,そして,都心の活性化ということを期待をしております。  創成川以東都心居住の回復,ひいては都心全体の活性化を図る上でも,大きなインパクトがあると思いますし,そのためには,機を逸することのないよう精力的にこれに取り組んでいただきたいと思います。  ここのところにつきましては,ひとつ大長助役の方から決意のほどを伺わせていただければ,私の質問は終わることになろうかというふうに思います。よろしくお願いします。 ◎波田 企画部長  まず,私の方から,都心居住に関するこれからの勉強の方向性ということでございますが,この問題は,やっぱり世界の大都市がともに共通する課題としてございます。  お話がありましたミュンヘンとかパリとか,そういった都市も含めて,さまざま先駆的な施策を展開している事例もあるようでございますので,それらもよく勉強させていただきながら,札幌市の最も効果的な手法というものを探っていきたいというふうに考えております。 ◎大長 助役  大通の東伸につきましては,委員の本会議における代表質問,それから,ただいまの段々のお話等も私ども十分理解をしているところであります。  しかし,いかに都心部が本市の街づくりにとって必要であるかということがわかっていても,地権者等を含めて関係者が非常に多くおりますし,非常に難しい問題も抱えてございます。  しかし,私どもとしては,そういう問題につきまして,誠意を持って着実に努力しながら,早期の実現ということが必要であるというふうに理解をしておりますので,そういう方向で進めてまいりたいというふうに思っております。 ◆涌井 委員  私は,これからの都心整備への取り組みについて,何点かご質問をさせていただきたいというふうに思います。  この問題につきましては,さきの代表質問におきまして,我が党の本郷議員の方から,都心整備に当たっての理念,あるいは目標,あるいは実現化に向けての体系的な取り組みにつきましてご質問をさせていただきました。その中で,これからの札幌の街づくりに当たっては,都市と自然との調和,あるいは環境への負荷の低減,歴史的な資源あるいは価値の再評価,環境との共生,あるいは都市個性の伸長といった目標が重要なのだというご答弁をいただきましたけれども,そういう意味で,いま少し具体的に踏み込んで私の質問をさせていただきたいというふうに思います。  近年,我が国の多くの都市に共通する課題として,都心部の衰退というのが,先ほどもお話ありましたように,大きな問題になっているということは言うまでもないことでありまして,このことを背景として,中心市街地活性化法の制定を初めとするさまざまな取り組みが全国的に展開されようというふうになってきているわけでございます。  このような,いわば衰退への対処という課題の置き方も重要なことでありますけれども,私は,いま一度,都市における都心というものは,一体どうあるべきなのだという観点から解きほぐしていく必要があろうと,こういうふうに考えております。  例えば,我々が他の都市の姿を思い浮かべようとするときに,必ず都心の情景というのが思い出されるわけであります。仙台であれば,すばらしい並木道である青葉通,あるいは,世界の方が集い合えるような広島の平和記念公園,あるいは,活気に満ちた福岡の博多あるいは天神,また,海外では,ミュンヘン市庁舎を中心とする歩行者専用ゾーンとか,ポーランドのパイオニア・スクエアなどなど,いずれもその都市の個性あるいは活力といったものが象徴的にあらわれている空間であるわけであります。  都心の整備ということを考えるとき,もとよりさまざまな観点があるでしょうけれども,これからの時代,あるいは世界の中で,本当に輝ける街に札幌をしていきたい,そんな思いをいたすならば,やはり非常に魅力的な空間が札幌市の個性というものを表現しながら広がっている,そんな都心になってほしいものだと,こういうふうに願っているわけであります。  代表質問の答弁で,市長は,先ほど申しましたように,環境との共生あるいは都市個性の伸長といった都市全体の目標が凝縮して表現されること,また,多様な都市活動が盛んに繰り広げられること,この2点をこれからの都心整備に当たって重視していきたいと,こういうふうに表明されました。  私がただいま申し上げたような観点からいっても,市長のお考えそれ自体は全くそのとおりであるというふうに思いますけれども,ただ,それのみだけでは,まだ抽象的というふうに申しますか,どこの都市に当てはめてもいいような感じにとられるわけであります。  そこで,質問でございますけれども,これら二つの目標をどのような形で都心に具体的に当てはめようとされるのか,まず,お伺いしたいというふうに思います。  次,2点目でございますけれども,この第4次長総での都心の扱い方についてであります。  3次長総では,都心に関しては,都市空間計画と交通計画の部門で,都心総体としての目標及び都心交通対策についての記述がなされているわけであります。それはそれで,ある意思表示をされているものというふうに理解いたしますけれども,これからの都心整備への取り組みの重要性といったものを考えていきますと,もう少し踏み込んでいく必要があるというふうに思うわけであります。  このことに関しまして,市長は,都心にかかわる課題を総合的にとらえて,その将来像を描きたいと,こういうふうに答弁をされておりますけれども,では,第4次長総では,都心に関してどのような具体的な事柄をどの程度示そうとしているのか,お伺いいたします。 ◎波田 企画部長  まず,1点目のご質問,都心整備にかかわる二つの目標というものをどんな形で具体化するかというご質問でございますが,例えば,環境との共生という一つの目標を考えますと,都心においては,創成川の親水空間化や東方面の延長を含めた大通のさらなる魅力の向上というものを骨格に置きながら,都市におけるオープンスペースというものの大切さの認識を具体的に表現していく,あるいは,交通公害の抑制ですとか,エネルギー効率の高い交通手段の提供などを通しまして,歩行者により優しい交通環境を整えていくといったことなどが考えられると思います。  また,これに加えまして,都心縁辺部も含めて,残されております歴史的な資源,あるいは歴史的価値といったものを改めて評価し,活用,再生しながら都市の個性というものを伸ばしていくといったことも都心部においては特に必要になるのではないかと,そのように思われます。  また,もう一つの目標,多様な都市活動が盛んに繰り広げられる場であるという点に関しましては,例えば,都心の商業地が,札幌の市民のみならず,全道,全国,さらには海外から訪れる人々にとっても魅力的で,さらに回遊性の高い商業空間でありたいといったことが想定されます。  このように,二つのこれらの目標を個々の課題や区域ごとに着実に受けとめながら,それぞれのより具体的な目標へつなげていくといったことが必要だろうと考えております。  次に,2点目の4次長総での都心部の扱い方でありますが,今申し上げましたように,大きな二つの目標を共通のものとして持ちながら,都心の中の比較的小さなゾーンごとに,あるいは,骨格となる軸線といいますか,都市軸のようなものを想定しながら,それぞれのより具体的な目標を設定することが必要だろうと思っておりますので,都心にかかわる施策を総合的に推進するという観点から,そうした形で長総に記述していくことをこれから目指していきたいというふうに考えております。 ◆涌井 委員  これからの都心のあり方にかかわる大きな目標を共通に持ち,それをブレークダウンしていき,その先にさまざまな施策あるいは事業が位置づけられる,このような過程で,都心整備に取り組むお考えと理解いたしました。  ぜひ積極的に,かつ全庁的な取り組みとして進めていただきたいし,具体化していく段階では,市民やさまざまな事業者の意見といったものを十分に取り込んで,理解と協力を得ていくことが不可欠であることを指摘しておきたいというふうに思います。  このように多少時間はかかっても,大きなところから体系的に具体論に結びつけていくことは重要でありますけれども,一方で,早急に取り組むべき課題,問題が厳然として存在をしていることを忘れるわけにはいかないわけでありまして,特に,近年,とみに関心の高まっている都心交通問題でございます。  私は,このうち,特に荷さばき駐車対策について取り上げたいと思いますので,これは土木費になろうかと思いますけれども,理事会でお許しをいただいておりますので,続けて質問させていただきたいというふうに思います。  現在まで,都心交通対策については,違法駐車防止条例,あるいは都心部交通実験プロジェクト等のさまざまな取り組みをなされているところでありますけれども,都心の交通渋滞の大きな要因としては,やはり路上での荷さばき駐車が挙げられる,こういうふうに考えているわけであります。  札幌市の都心部については,都市機能の集積とともに,荷さばきの駐車需要がふえてきておりまして,その荷さばき車両が道路を占有することによりまして,都心の円滑な交通を妨げ,都心活動の停滞を招いているというふうに考えております。  このため,本市では,ソフト的な対策として,昨年に引き続き,荷さばきのタイムシェアリングの実験などを行い,一定の成果を上げているところでありますけれども,やはり抜本的な荷さばき駐車対策が必要であるというふうに考えております。  そこで,質問でございますけれども,現在策定中の駐車場整備計画において,荷さばき駐車対策についてはどのように考えていくのか,まず,お伺いをしたいと思います。 ◎藤林 総合交通計画部長  ただいまの都心部におきます荷さばき対策についてでございますけれども,路上での荷さばき駐車につきましては,これは都心の交通環境を悪化させる大きな要因と申し上げてもよろしいかと思いますが,そのように考えております。  しかし一方では,都市活動上,これは必要なものでございますので,やはり将来の需要等に対応した駐車対策に取り組んでいく必要があると考えております。  この荷さばき駐車につきましては,今後も都市活動の進展とともに一定の増加等も予想されるわけでございますが,ただいまお話しございましたようなタイムシェアリング等の道路空間の有効活用であるとか,あるいは,荷さばきの効率化による需要の削減等も含めて,総合的に取り組んでいかなきゃならないわけでございます。  しかしながら,将来的な抜本策としては,これは,路外,すなわち敷地の中での荷さばき施設の確保が非常に重要ではないかと。したがいまして,こういったものの確保が将来的に必要と,このように考えております。 ◆涌井 委員  駐車場整備計画においては,荷さばきの駐車対策について,路外での荷さばき施設整備を基本とするということでありますけれども,私も,この都心交通対策の一環としては,路外における対策といったものが最も効果的である,こういうふうに考えております。  路外での荷さばき駐車施設の先進的な取り組みを行っている九州福岡市では,建築物に対する荷さばき駐車施設の設置義務条例を設けております。また,本市においても,札幌西武百貨店のように,店舗の地下部分に荷さばき駐車施設を設置しているといった,言ってみれば自主的な取り組みを行っている事例も見受けられるわけでございます。私は,本市としても,こういった荷さばき駐車施設の設置義務の条例化も検討すべきというふうに思います。  そこで,質問でございますけれども,駐車場整備計画で考えている路外での荷さばき施設の今後の具体的な整備方策についてお伺いいたします。 ◎藤林 総合交通計画部長  路外の荷さばき駐車施設の整備に関してでございますけれども,ただいま委員からもお話ございましたような荷さばき駐車施設を附置義務化すると,こういったことによりまして,建物の新築あるいは改築の際に荷さばき駐車施設を確保してもらうといった,これ長期的な対策になるわけでございますが,そのほかにも既存の駐車場を活用することによる共同の荷さばき施設の確保という,これは比較的中期的な対策であろうかと思います。さらには,面的開発における路外駐車の施設整備について,現在,駐車場整備計画で検討しているところでございます。  また,現在,具体化しております,例えば札幌駅南口開発等についてでございますけれども,こういった計画の中では,路外での荷さばき駐車施設の確保について一定のものが確保されるように,札幌市としても必要な対応を進めているところでございます。 ◆涌井 委員  路外での荷さばき駐車施設の整備については,建築物への附置義務化あるいは荷さばきの共同化といったようなことを考えているということでありますけれども,荷さばき需要を発生させる事業者の責務といった意味からも,施設を整備してもらうことについて,基本的にはそうであろうと賛成するわけであります。  しかしながら,現在のような景気の低迷が続く中にあって,貨物車に対応するスペースの確保など,いわゆる荷さばき駐車施設の整備が事業者にとって過大な負担となることがあるわけでございますので,そうならないような支援策の検討も,その中で必要であるというふうに思いますけれども,その点,お伺いいたしたいと思います。 ◎藤林 総合交通計画部長  ただいまの支援策の件についてでございますけれども,基本的には,これは事業者の方に施設整備を確実に行ってもらうことが何よりも重要であると考えられるところでございますが,確かにお話のようなことも一つの側面としてあろうかと考えております。  現状の支援策といたしましては,現在,北海道東北開発公庫の低利融資制度もございますし,また,国と市が補助を行う,これは建設省の所管でございますが,共同駐車場整備事業等の各種制度活用の可能性であるとか,あるいは,再開発事業との関連も含めまして,ただいまお話の件については今後幅広く検討してまいりたいと,このように考えております。 ◆生駒 委員  大きく言って2点で,その中で何点か関連した質問も入りますが,一つは,行革問題絡み,そして,街づくりにも関連しますけれども,再評価プログラムの計画事業が企画調整局の関係ですか,この点が一つと,もう一つは,丘珠空港問題です。  まず,1点目の再評価プログラムの計画事業ですけれども,この問題は,日本共産党は,代表質問でもやっておりますし,財政局,そして総務局でもやってきておりますけれども,私ども言っている趣旨は,この計画事業においても,いわゆる行革と言うには,やはり財政効果の上でも大きな意味を持つゼネコン型の開発,大型開発というものにメスを入れてこそ行革であると。ところが,本市のこの計画では,そこにはメスを入れないで,相当細々した市民生活に直結する問題になたを振るうというところは問題でないかと,こう聞いてきました。  それで,市長並びに理事者の答弁では,個々の事業ごとに再評価したものだと,再評価のプログラムではですね。それを積み上げたものだということで,結論は,例えば,指摘しているコンベンションセンターや国際ゾーン構想については,一部手直ししたところもありますけれども,進めると,こういう態度表明であります。  やはり,行革全般で見て,企画調整局にかかわる計画事業についてもそういう根本的なメスが入っていない,もっと大型事業にメスを入れるべきだというふうに考えておりますので,この点,基本的にどのようにお考えか,お尋ねをしたいと思います。  今の最初の方の質問で,具体的にもう二つ聞いておきますけれども,ずっと私ども指摘してきている国際ゾーン構想,これが,従来,市費で800 億円,そして総事業費2,400 億円という数字も出てまいりましたけれども,これやるべきでないというふうに我々は考えておりますので,なぜ必要なのか,これをもう一度お尋ねしたい。  それから,もう一つは,東札幌地区の整備というこの190 億円のコンベンションセンター,これも私たちはやるべきでないと言っております。そこで,なぜ必要なのか,これを改めてお伺いをいたしたいと思います。  大きい二つ目は,丘珠空港問題についてです。  9年度の企画調整局の仕事としては,この丘珠空港問題では延長問題がありということで,昨年の8月から,いろいろ住民説明会が行われてきたという経緯があります。9年度末には,ことしの3月ですけれども,丘珠空港周辺のまちづくり懇談会から提言が出されておると,こういうふうに動いてまいりました。  そこで,現在の市の対応として示されているのは,滑走路延長は100 メーター,南東方向ということ,そして,運航便数が問題になってきますけれども,これが新聞では40便というのも出ましたが,運航便数は,現在の生活環境を悪化させないというのが本市の示している基本であります。  この点で,新聞報道等もあり,既に増便まかりならぬという陳情も出てまいりましたし,そういった点で,なおこの延長問題についても,住民の中には異論があると,また,反対もあるということで,この問題について,どう考えておられるのかという点でお尋ねをしたいと思います。  一つは,延長問題で100 メーター延長という点,これは住民の理解を得て進めるというのが基本的な態度であるというふうに説明されてきましたけれども,これが実際にどう理解が得られるのかどうか。この点,基本姿勢ともかかわって,どう対応され,どう考えているのか。  2点目は増便問題,これも40便ということが報道されまして,現行の2倍近くなる40便では,到底住民の納得は得られないというふうに思いますけれども,この点で,得られると考えているのか。市としてはどう考えているかということが前提にあると思いますから,この点どう対応していこうと考えているのか。  それから三つ目に,これは我が党の荒川議員も既に指摘しておりますけれども,周辺整備の問題があります。緩衝緑地帯等々ですね。  これは,市の示している内容を見ますと,用地買収だけで100 億円と。これ緩衝緑地帯だけの分ですね。それで,さらに北側の方に,何がしかの緩衝帯というか,農地の活用というか,そういうようなものも示されてきております。これらを入れますと,そこで買い取り請求が生じないとも限らない。30ヘクタールがその部分に該当しますけれども,そうしますと,全部と言わなくても,計算しますと,15ヘクタールの買い取り請求が出れば,それだけで30億円というふうになってまいります。それに下水道や生活道路等の要望もあります。  そうしますと,これがいわゆる街づくりがおくれていたのでやらざるを得ないという側面と,もう一つは,反対住民との関係で,そこをクリアするための一つの取引としてこれが出てきた場合に,こういった事業費が相当どういう形になっていくかと,つまり,膨れ上がっていくという側面があるのではないかとの懸念を持つわけです。  そういった点で,この点実際の事業費はどのくらいを考えているのか,この点どう考えておられるのか,お尋ねしたいと思います。 ◎波田 企画部長  まず,最初のご質問であります事業再評価に関する考え方であります。  これにつきましては,ご質問にもありましたが,既に代表質問で市長からも答弁しておりますように,札幌市の事務事業全般にわたって,それぞれの事業の趣旨,性格に即しながら,目的,効果,緊急性といった観点で個々の事業ごとに再評価を行って,今後の事業の方向性を定めたものでありまして,これを通して,社会経済状況の変化に対応した,より効率的,かつ柔軟な事業の実施が図られていくものというふうに考えております。  また,大規模開発ということで,創世1.1.1 区あるいはコンベンションセンターの建設についてでありますけれども,これらの事業は,やはり,札幌市の魅力ある都心,あるいは魅力ある街づくりにとって,さらには,コンベンション振興とか,いわゆる経済基盤の強化を進める上で必要な施策であるというふうに考えておりますので,今後とも計画的に進めていかなければならないというふうに考えております。 ◎田中 プロジェクト推進担当部長  第2点目のご質問の丘珠空港問題についてでございますが,1点目の丘珠空港問題に係ります本市の基本的な考え方についてでございます。  これまでも,空港整備に係る検討状況や,それを踏まえました本市の考え方につきましては,これまで4回の説明会を初めとしまして,広報誌への掲載,地域の会合での説明など,さまざまな機会を通しまして地域の皆さんのご理解をいただくために説明に努めてきたところでございます。  市の基本方針としてお示しをいたしました,延長100 メーター程度,延長方向の南東方向,運航便数の考え方につきましては,これらの経過の中で寄せられました環境悪化を懸念いたします地域の声を十分に踏まえたものと考えております。  今後も,この基本方針を堅持しながら,道との協議を経まして,地元案をまとめ,さらに多くの方々のご理解を得られるよう,努めてまいりたいと考えてございます。  2点目の増便についてでございますけれども,運航便数につきましては,従来から申し上げておりますように,現在の生活環境を悪化させない,これを基本にしていく考えでございます。  具体的な数値につきましては,現在,検討を進めている状況にございますので,それがまとまり次第,順次お示しをしたいと考えてございます。  3点目の,まちづくり懇談会から出されましたいろんな地域課題の解決に係ります事業費についてでございますけれども,特に,緩衝緑地の整備に係ります課題などを把握するために,現在,基本調査を行っているところでございまして,その中で,事業費がどれぐらいになるのか,その概算事業費についても算出をする運びとなってございます。  空港整備との関連についてでございますけれども,丘珠空港が今後とも道内航空網の拠点空港としてその役割を果たしていくためには,空港整備に対する考え方のいかんにかかわらず,周辺環境整備の一環として,緩衝緑地などさまざまな地域課題の解決を図っていくことは必要ではないかと考えてございます。  しかしながら,昨今,大変厳しい財政事情にございますので,そういった面にも十分配慮しながら,事業化に向けて取り組んでまいりたいと考えてございます。 ◆生駒 委員  事業再評価プログラムですが,市長並びにこれまでの答弁でされている内容そのままですけれども,実は,計画事業の中でも見直しをされたものがあります。  そういう中で,例えば,既往事業の見直しでは,一般行政部門で言いますと,この時点で財政効果は41億円と出ていて,そして,計画事業では402 億円という見直しが,財政効果が出ております。これは,確かに大きな点では,駅前の地下通路,300 億円かかるか,400 億円かかるか,関連工事入れますとね。そういったものがひとつ次期5年計画に先送りされたと,こういうようなことあります。ですから,こういうことを見ても,いわゆる行革,財政が非常に厳しいということの中では,不要不急のものについて,やはりきちっと見ていくことが財政効果の上でも大きいということを示しているのだというふうに思います。  ところが,細々したものというのは,例えば,保育園用務員の委託化,移動図書館の廃止など,9項目ぐらい代表質問でも指摘しましたけれども,これらで1億3,000 万円くらいなのですよね。  ですから,そういう細々した問題について,やはり仲よし子ども館のときも相当の反対意見が出ました。そういった意味では,切実に求めているそういうものになたを振るうのではなく,やはり開発事業,大きな事業にメスを入れると,このことをやっぱりやるべきだし,そうすると,行財政改革という効果も出てくるというふうに思うわけです。  そういった点で,個々に積み上げたということと,その結果,どういう効果が出るかという点では,それ自体がおのずから大きな開きがあるわけです。  財政危機,財政が厳しいというのであれば──やはり大型事業である国際ゾーン構想,そしてコンベンションセンターは,必要なものであるので進めるという答弁ですが,このコンベンションセンターと国際ゾーンについては,必要性についてお聞きしましたけれども,この部分が説明されなかったのか,したのがあれだけだったのかということになりますが,この点,改めてどういう必要があるのかというところをお尋ねをしたいと思います。  それから,国際ゾーン構想という問題が出ていますので,この問題に関連してちょっと話を進めてしまいますと,実は,創世1.1.1 区という名前になりましたね。これは,どう読むのかということもありますけれども,どうして決めたのか,こういう名前。募集したとか,やりましたけれども,ここのところ,ちょっと公式な説明をいただきたいのです。  例えば,新聞でも既に出ましたね。10月3日にも出ているのです,このキャッチフレーズの問題。10月9日の道新で「単純明快こそがネーミングの妙」と。それを引いて言っています。「近ごろ,行政が行うこの種のキャッチフレーズや施設のネーミング募集が多いようです。審査員も立派な方々です。ところが,せっかく入選したネーミングが,単純明快とは程遠いのです」。十勝の例はちょっと別ですから,今。「札幌のテレビ塔周辺再開発の『創世1.1.1 区計画』(そうせいさんくけいかく)に至っては読める人も少ないでしょう。」最近のヒットはコンサドーレとKitaraだそうです。こういう  問題はもう既に出ているのですけれども,これ読めるのですかね,「1.1.1 区」でね。ですから,こういうのはいかがかなと。  それから,募集するというのも,例えば,単純に,こういう施設,建物に愛称を募集しますというのと,この3丁角にわたって──普通は何とかプラザというのかね。横文字は僕嫌いですけれどもね。そういう街区をまとめて,しかも大がかりにやるというものに,そういうふうに募集してまでやる必要があるのかどうかもちょっとお尋ねしたいわけです。  私どもは,国際ゾーン構想自体が,これほど多額の金をかけて何かやること自体が不要でありますから,まして名前については,気に食わないような名前だったら,これはもうどうにもならぬと思うわけですけれども,一体これどういうふうにして読めるのか。  それから,実は,ひょっとすると,国際ゾーン構想,私どもたたいてきましたから,もうそれで逃げを打って名前変えようとなった感もするのですけれども,どうなのか,これ,お尋ねをいたしたいと思います。 ◎田中 プロジェクト推進担当部長  先ほどの再評価に関係します東札幌地区のコンベンションセンターでございますけれども,東札幌地区の開発につきましては,この地区は都心に大変近接をいたしまして,交通の利便性が高いにもかかわらず,大規模空閑地の存在によりまして地区分断や住宅系地域と工業系地域との混在,また,道路の未整備も多く,長らく多くの課題を抱えた地区として地域の住民からも再開発の要望が高かった地域でございます。これまで,その開発の方向性について,るる検  討を重ねてきたところでございます。  その結果,この東札幌地区を産業の活性化と広域交流の拠点として位置づけ,国の有利な財源を確保いたしまして,コンベンションセンターのコンベンション機能と産業振興機能とを持ちます公共施設をあわせて整備することのほかに,総合的な街づくりの視点から,土地区画整理事業の手法によりまして,公園緑地及び商業・業務機能を整備することとしてございます。  したがいまして,この事業は,本市の産業振興を図り,都市の活力を一層高めていくための拠点形成を図る上で,重要な事業として,今後とも計画的に進めていかなければならないものと考えております。 ◎舩越 都心整備推進室長  初めに,事業再評価に関しての必要性についてでございますが,前から皆さんにお話ししましたように,本市の街づくりに当たりましては,長期総合計画に基づきまして, 都心はもとより,周辺の地域中心核等ともバランスのとれた街づくりを念頭に置きながら,計画的に推進を図っていかなければならないというふうに考えております。  特に,創世1.1.1 区計画周辺地域におきましては,大通や創成川が札幌の歴史的遺産であることを再認識し,それらの整備によります東西の街並みの一体性の確保と付加価値の効用を図るよう進めていかなければならないというふうに考えております。  また,当地域は,地下鉄の3線,東西線,南北線,東豊線でございますが,3線を初めとする公共交通機関の利便性が高く,さらに,商業,経済,市民交流活動の拠点でもある都心におきまして,老朽化した建物の更新や,現在も空地であるところの今後の利用を考えますと,周辺環境にも配慮した一体性・総合性を確保した一定の秩序ある計画的な再整備を指導,誘導していかなければならないと考えているところでございます。  このことからも,今後も引き続きまして,計画の促進を図り,都心の活性化にも貢献できるよう努めていかなければならないというふうに考えているところでございます。  次に,創世1.1.1 区の事業費についてでございます。  委員が最初にお話しされました2,400 億,800 億という数字は,平成3年のバブル期におきまして,7地権者と共同で,その国際ゾーンたるとは何事かということでトライアルしたものでございまして,考えられるメニューを目いっぱいに掲げまして,3街区一度に立ち上がったときに幾らになるかということの試算でございましたので,あくまでもこれは,地権者研究会のときのたたき台として使用したものでございます。現在は,3街区一遍に立ち上がるということは,時代または経済背景から考えまして非常に考えにくいことでもございまして,1街区の,またはそれらの街区,次々とあります街区が,それぞれが機運に乗じまして,逐次,適宜立ち上がっていくものと考えておりますことから,この事業費につきましては,現在はもう使っていない状況でございます。  続きまして,創世1.1.1 区の名称の必要性ということでございますが,国際ゾーンという名称は,国際都市さっぽろの新たな顔という趣旨からつけられたものでございます。その後,議会や私どもが開催いたしましたシンポジウム等の意見の中で,都心の再整備,すなわち都心の顔づくりにおきまして,大通や創成川と一体的・総合的に整備を行うことによって,都心に市民のための交流拠点を創出するということが一番大きなテーマとなっておりました。  そのことから,国際ゾーンという名称から発想されますイメージにつきましては,外国人向けの施設が建ち並ぶような,また国際交流機能ばかりが強調されるような名称は,誤解を生むというおそれがありまして,その見直しをすべきであるという声があったところでございます。したがいまして,このような声におこたえし,誤解が生じないように変更することとしたものでございます。  また,読み方についてでございますが,皆さんに親しまれる読みやすいものというふうに考えまして,今現在,ロゴを考えまして,小さい子から大人まで,すぐに読めるというようなことを考えている最中でもございます。  また,名称の決定といいますか,名称を決めた経緯についてでございますが,よりよい名称にしたいということで,委員からお話がございましたように,公募することとしたところでございます。
     このことから,昨年の11月よりことしの1月にかけまして公募しましたところ,全国から約2,70  0 件近い応募がございまして,学識経験者等5名の方々を選考委員としてお願いしましたところ,創世1.1.1 区と書いて「そうせいさんく」という名前が選ばれ,決定したところでございます。本年3月には,市長の記者会見で発表をさせていただいたところでもございます。応募作品は全体として片仮名を用いた作品が多い中,委員会では,「漢字を用いたものとしたい」「札幌固有のものとしたい」,また「ごろ合わせのようなものは避けたい」という視点で検討が行われたところでございます。  この名称は,創成川の「そうせい」という響きを残しまして,その1字を21世紀の「世」とすることで,新世紀へ向けて,新しい札幌をここからつくり出していこうという意味が込められています。また,数字の1が三つあるのは,三つの1丁目をあらわしておりまして,区をつけて「そうせいさんく」と読ませることにより,三つの街区という意味をあらわしておりますし,「さんく」という響きは,英語の「サンク」や「サン」に通じ,親しみある明るいイメージがあるものと考えております。  また,最後でございますが,名称変更は逃げを打ったのではないかと。いわば変更の真意のことではないかと思うのですが,先ほどからお話ししていますような趣旨から,市民の皆さんに,より身近なものに感じてもらおうという意味で変更したものでございます。そのことから,決してお話のような意図があったわけではございません。  以上でございます。 ◆生駒 委員  名前の問題は,小学生がこれ何て読むかね,本当にね。  それで,3日の新聞では,投稿者はこう言っていますよ。「キャッチフレーズにいちいち説明をつけなければ理解を得られないのは,既にキャッチフレーズの資格を失っています。」と書いている。そのとおりだと思うのですよね。だから,そういう意味では,名誉のために,募集された方については言っておきます。いろんなアイデアがあるものだなと思います。採用した方が悪い。これは言っておきます。  そこで,企画調整局ですから,ついでに名前の問題で聞いておきます。  こういう国際ゾーン構想というようなものにこういう名前つけるよりも,伝統も文化のことも言われました,室長,今ね。それで,私,前もやったことあるのですけれども,アイヌ語地名を保全し,これを表示するという問題。これは,だんだん道も河川なんかでやるようになってきました。併記ではないけれども,表示すると。  このことは歴史的文化の問題なのですよ。札幌に住む者にとっては,まさにその土壌の上に我々が立っているわけで,しかも,アイヌ語でつけられたその地名というのは,昔の札幌の地形なりというものを見事に示している名前なのです,ほとんどが。  それで,やはり札幌の街づくりをソフトの面から,歴史がわかる,そういう方向でやっぱり取り組むべきだと思うのです。将来に向かって,これは,必要な歴史的文化の問題であり,しかも,現にあるアイヌの人々の独特の文化という点からいっても,この二つの側面から位置づけて,変な名前つけるよりも,昔からあるこういうものを発掘したり,そして,忘れないように保全をするということでやったらいいと思うのです。  これ,企画調整局をくぐらないと実現に向かっていかないという,そういう広がりを持った課題でもあるのですけれども,この点はどこで受けとめていただけるのか,ぜひやっていただきたいと思うのですがいかがか,お尋ねをします。  それから,再評価プログラムについてです。  答弁では大体同じ展開,答弁は同じ展開,聞く方も,これは基本がはっきりしていますから,お互いに平行になると,こういう状態ですから,私は,先ほどの国際ゾーン構想の問題で,必要性についてお尋ねして,状況が変わってきているという説明もありました。  この点,バブル期のそのとき,平成3年だったかな,その時期に出た数字だというお話でしたが,ここ2年,3年くらい前にも,まだ都心部に巨大なビルが建ったり,それで,テレビ塔をよっこしてどうするとか,アトリウムができてというような感じで,やはりそういう絵が時々出てくるのですけれども,そういうものとは相当変わったというふうにおっしゃられたと思うのです。そういった意味では,都心の魅力づくり,それから,市民の交流の場と,こういうお話だったと思います。そうすると,いわゆる国際ゾーン構想というものは破綻をしたということになるのかな。この点どうなのか,やはりまるっきり変えるというふうになったのかどうか,これ1点。  それから,そうだとすれば,個々の問題では,大通の東伸や親水性や,それから,個々で言うと,市民会館の改築というものが入ってくると思いますが,しかし,残る2街区については,実際はどうなっていくのか。  これは,言葉では先ほど答弁ありました。そうすると,実際にはどういうふうになるのか。全体が最終的には一体化していくという計画で,個々が,この経済状況だから,それぞれの地権者の動きに相当任せるということになってしまう。つまり,個々それぞれやるということになるのか,それともどういうふうになるのか。もし,市が音頭とって引き続きそれをやるのだとするならば,実際は大体こういうようなものになっていきますという,そういう絵が,かつていろいろ──前も絵でした。今の段階ではどういう絵を描いておられるのか,ほとんど見えなくなってきていると思いますが,それでいいのかどうか,そういうものになったのかどうか,お尋ねをしたいと思います。  それから,コンベンションセンターの問題ですが,東札幌のあの場所を産業的な振興と,それからコンベンションがそれをやっていく経済的な力になるという位置づけだということですけれども,実際に,コンベンションセンターというのは,いわゆる国際ゾーン構想の中にもあったのです。そうなると,国際ゾーン構想の中では,いわゆる国際的なコンベンション等含めて,大規模なそういうものがなくなったというふうに考えていいのかどうか。それは,東札幌地区のもので間に合うというふうになるのかどうか。  私は,前から指摘しましたけれども,そういう190 億円もかけて,一体どれだけの効果とメリットがあるのかということには,極めて疑念を持っています。  東札幌地区の場合には,総額で450 億円ですが,この中で,事業所,事務所を誘致するということ,商業施設で言うと,またまた大きなダイエー規模のそういう大型店を進出させるとかいう新たな問題を惹起しますし,この経済状況のもとで,実際にビルをつくったけれども,入ってくるところがあるのかどうか,土地を造成したけれども,そこに入ってくるところがあるのかどうかという,そういう今の景気状況です。そうすると,再びまたお金をつぎ込んでおいて,そこで,うまくいかないと,今,こういうことまで懸念される状況にあります。  そういった意味で,190 億円のコンベンションセンター,本当に要るのか,要らないのか。要らないというふうに思うのです。むしろ,現在,都心にあるホテルやそういうところで,国際会議を含めてコンベンションをやれるようにして,そして,そこで直接泊まっていただいて,会議もやると。そういうものというのは整備できるのですけれども,そうした方が経済効果の上でもあるというふうに思うわけで,やはり,コンベンションセンターは,これやめるべきだと,むだであるというふうに思いますので,改めてお尋ねをしておきたいと思います。  あと,丘珠の問題も途中になっていましたから,やってしまいます。  丘珠の問題では,住民にこれから説明して,理解を得られるようにしたいということと,100 メーターが,これが住民から理解を得られるものだと,こう言い切りました。その点で,本当に自信持ってそう言っていいのかどうか,それとも見切り発車で決めた方針は,住民の理解を得られないけれども,この基本姿勢でいくことを表明されたのか,極めて疑問ですよ,今の答弁は。  それで,住民合意の問題では,ことしの2月20日の総務委員会で,北海道の調査がまだであるという段階で,後継機種がまだ決まっていない段階で,しかも,現行の空港規模での対応ができる機種があるという中で,延長という方向に市が動いたということで,請願・陳情が出されておりましたけれども,2月20日の段階で,総務委員会では,慎重に住民の理解を得て進めるとおっしゃっていました。  ところが,3月の予算議会の中で,13日でしたね,与党議員の質問に,助役が答えて,100 メーター延長方針であると。こういうことを機に,一気に3月26日,本会議が終わる前の日に総務委員会が開かれて,そこで,いわゆる反対請願・陳情というものを与党会派が一気に結論を出して,そして,市と合わさって,100 メーター延長方向の,そういう流れをつくり出してきた。これは,手続上も,住民の理解を得ながら進めると言いながら,議会と本市が一体となって住民の声を無視した,そういうやり方が経緯の中にあるわけですよ。  そういった意味では,今,本当にそのとおりなのかどうか,今後100 メーター延長が住民理解を得られると本当に思っているのか,得られたというふうに思っているのか,この点もお答えをいただきたいと思います。 ◎波田 企画部長  まず,一番最初にご質問されましたアイヌ語の地名の発掘というテーマでありますけれども,企画調整局が地名のすべての名づけ親になっているわけではありませんけれども,あえてご質問されましたのでお答えしたいと思います。  ご指摘の河川の名称等につきましては,市民になれ親しまれるということを基本として,これまでも地域の方々の意見を参考にしながら,それぞれの部局で決定をしているというところでございます。  そもそも札幌という地名がそうでありますように,アイヌ語を語源とするものは市内にも数多くありまして,河川の場合も同様ですけれども,いずれにしても,地名の採用に当たりましては,市民の意向をまず尊重していくということを基本とすべきものというふうに考えております。 ◎田中 プロジェクト推進担当部長  まず,1点目の東札幌の関係でございます。  昨今,経済基盤の沈下が大変叫ばれてございますけれども,こういう経済状況の中で,政令指定都市が実際的にコンベンション施設等を整備した中で,着実にコンベンション事業が伸びている状況がございます。これは,それぞれ都市の魅力を売りながら,そういう経済界の中に新たな風を吹き起こすために施設整備をしている状況でございますので,札幌市としても,都市の器としてそういう施設は必要だということで,今後ともそういう整備を進めていきたいと考えてございます。  それから,丘珠空港問題でございますけれども,確かに,お話のありました3月の時点でございますが,その時点では,中でも,丘珠空港対策協議会という丘珠空港を取り巻く一番周辺部におられます地域の方から,100 メートルの延長については,そういう状況があれば,やはり最低限の延長であるので,そういう形で進めるようにという要望書が出てまいりました。  結果的に,説明会を開催する中で,札幌市としましては,3点の基本的な考え方について,やはり市としてどう考えているかということをきちっとお話を申し上げまして,そして,住民のいろんなご意見を聞いていく形の中で,住民説明会を開催させていただいております。そうした過程の中で,先ほど言いました空港対策協議会からのお話もありましたように,徐々に地域での理解が進んでいるという認識をしてございまして,委員がおっしゃられているとおり,住民合意が成ったということについては,我々,合意形成がされたということまでは言っておりません。札幌市の考え方をお話しする中で,徐々にではありますけれども,住民理解が相当程度進んでいるという認識にあるところでございます。  申し上げるまでもなく,今後ともいろんな住民説明会に寄せられましたさまざまなご意見でありますとか,本市に寄せられております多くの要望等がございますので,これらの要望などを踏まえまして,総合的に判断することになるものと考えてございますけれども,その際には,当然,議会のご意思も十分に踏まえた形で,札幌市として判断していかなければならないと考えております。 ◎舩越 都心整備推進室長  初めに,創世1.1.1 区の理念が変わったか,計画が変わったかというご質問でございますが,このことにつきましては,以前にも申し上げましたとおり,21世紀初頭に向けた都心の再整備を図るということは念頭にございます。そのために,次の世代に残すことができる風格のある街づくりを目指すことには変わりはございません。  また,アトリウムをつくったり,テレビ塔をなくするというようなことでございましたが,私,今ちょっと記憶にございませんが,これも,以前出したものは,大通とか創成川の緑と一体的な空間をつくると,創出をするということから,容積率と建ぺい率の問題で出したことはございます。すなわち,オープンスペースを多くとることによる建物の高さであるとか,オープンスペースをとらなかった場合の建物の低さといったものを比較しながら,どういう建て方が,また街並み形成がいいかということでお示ししたことがございます。  また,この事業につきましては,そういった都市インフラの整備を含めて,それと同時に,個々の事業になるのかというお話もございましたのですが,委員ご存じのとおり,ここの創世1.1.1 区につきましては,大半が民有地でございます。各地権者の意思を尊重しながら,個別の建てかえよりは,一体的かつバランスのとれた建て方をしなければならないということで,前々から申し上げたとおりでございます。そのために,9年3月に,各個々がそれぞれ建てたとしても,一体性・総合性を保てるようにということで,街づくり指針を皆さんと一緒につくったところでございます。  その街づくり指針にのっとりまして,その時期が異なったとしても,その手法として,総合性・一体性が保てる,また,周辺環境に調和するような建てかえをしましょうということで,現在,地権者推進連絡会におきまして,その打ち合わせをしているところでございます。  以上でございます。 ◆生駒 委員  アイヌ語地名については,企画調整局の方でも受けとめて推進をしていただきたいということは要望しておきたいと思います。  それから,丘珠空港の点では,住民合意までいっていないというのが現状だとの今の答弁でありました。  ですから,基本は,住民の理解を得てというふうに言っていますから,そういう基本姿勢にのっとって今後対応していただきたいということは,強くこれは要望をしておきたいと思います。  国際ゾーンの問題は,随分変わってきているようにも思うのだけれども,都心の整備ということで余り変わっていないというのが基本的な答弁であったと思います。  この点は,恐らく,バブル経済がはじけてこういう状態になっているので,後退した面があるのだろうというふうにも思いますし,その先もまた伸びていくということにもなるのだろうと思うのですけれども,変わっていないというところの答弁は,そうなのかなというふうに思いました。これは,また引き続き,機会を見て研究し,またお聞きもしていきたいというふうに思います。  それから,行革問題では,やはり本市の行革計画事業について指摘した点も今までどおりやるということで,しかも,コンベンションセンターも今までどおりやるというようなことで答弁ありました。まさに,逆立ちした行革であるということを指摘して,終わります。  (澤木繁成君「委員長,動議」と呼び,発言の許可を求む) ○小田 委員長  澤木委員。 ◆澤木 委員  議事進行の上でもちょっと議事録を精査してもらいたいと思うのですけれども,今,生駒委員が,2月の委員会で,3月でしたか,市と議会が結託をしてという,こういう実は発言がございました。当時,私も総務委員でしたし,そこに座っている委員長は総務委員長だった。  この丘珠問題については,やっぱりそれぞれの会派の考え方,あるいは,いろんな状況判断に基づいて審議をしたものであって,もちろん共産党さんの委員も,そこの中に入って一緒に議論しているわけですから,そういう意味では,今のこの結託をしてという発言というのは,極めて無礼であって不穏当な発言,これは議事録精査をしてもらいたいと思うのですけれども,扱いをどうするか,委員長の判断にお任せします。 ○小田 委員長  理事会で協議しまして,しかるべく回答させていただきます。 ◆山口 委員  私,大きく3点質問いたしますが,ただいまの1点目の丘珠空港問題につきましては,生駒委員と重複する部分がございます。避けて伺いますけれども,1点目については,住民合意を得ていないという判断で,私も,議会の判断も一つの判断材料であるというふうに認識をしておりますので,まだ得ていないということを改めて私からも述べておきたいと思います。  質問ですけれども,先ほどの9月29日の報道で,便数の上限40便ということについて生駒委員の質問がございました。田中部長のお答えははっきりしなかったのですけれども,便数の考え方というところでは,これまでと同じお答えだというふうに思いますが,40便ということを市が出していらっしゃるのかどうなのか。もしいらっしゃらないのであれば,報道が間違っていたということなのかどうかを確認したいと思います。  それから次に,先般,丘珠空港周辺のまちづくり連絡協議会の準備会が発足したというふうに報道されておりますけれども,これは,ことしの3月に,周辺の街づくりに向けた提言が,協議会ではなくて懇談会の方から出されておりますが,この懇談会と協議会というのは,どういう関係になって,周辺の街づくりを進めていこうとされているのかがよく見えませんので,そこについてお尋ねをいたします。  それから,大きな2点目といたしましては,シティー・セールスについてお伺いをいたします。  先般,総務局の質疑の中で,東京事務所や広報部に対しまして,札幌市をいかに外に見せていくかという観点で質疑をさせていただきましたが,さきの1定の予算特別委員会で,企画調整局に対しまして,都市PR,シティー・セールスの推進体制をもっと強化すべきではないかということで質問いたしましたらば,検討していきたいということでしたので,その検討状況についてお伺いをいたします。  それから,シティー・セールスの2点目ですが,先般,私の東京の友人から,「札幌は夜景が美しい都市なんだって」ということで電話がありました。新宿の街を歩いていたら,札幌が新夜景都市宣言をしたと出ていたということなのです。  私は,「それは函館のことじゃないの。間違いじゃないか」というふうに言いまして,いろんな方に聞いたところ,それは,もいわ山ロープウェイのPRだということがわかりました。新宿南口のハイビジョンの中に出ていたということなのですが,その新夜景都市宣言をしていることについて,札幌の人間はほとんど知らないのではないかというふうに考えるのです。もちろん,私,民間企業が,例えば「白い恋人宣言」とかしたりして,それについて批判するものではないですし,宣言自体は否定しません。私も「きっぱり生活者宣言」なんていう宣言をしておりますけれども,市が出資をしている三セクが出している情報について,札幌市内での合意とか,そういうことがないのではないか。少なくとも,そういうことを交通開発公社がやっているよということは,庁内の合意なり,広く市民は知っているべきではないかというふうに考えるわけですが,シティー・セールスの観点の中で,三セクと市の連携強化についてどのようにお考えか,お尋ねをいたします。  それから,大きな3点目です。  情報化に関連してですけれども,これ,先般いただきまして,「『情報結縁都市さっぽろ』の実現をめざして 札幌市情報化構想」というのが出されまして,読ませていただきました。そうすると,非常に美しい未来が描かれているわけです。これには,豊かな市民生活が実現するのだよとか,行政とパートナーシップが実現するのだよということで,情報を結節点にした札幌の街づくりというようなイメージが描かれているわけですが,これを読んでも具体的な部分が全然見えてこないのですよね。  既に,豊平なんかでは,「地域のメディアと街づくり〜町内会回覧からインターネットまで〜」というような集会もやったり,私の住んでいます西岡では,西岡プロジェクトというのを立ち上げて,札幌大学と一緒になって西岡地区のホームページを持ったり,いろんな形で大学や豊平区役所も一緒になって,もう既に情報化といいますか,マルチメディアの活用が進んでいるわけなのです。その辺のところで,この構想をどのように具体化をしていこうとされるおつもりか,それについてお尋ねをいたします。  以上です。 ◎田中 プロジェクト推進担当部長  第1点目の丘珠空港問題に関してでございますけれども,増便に関する考え方でございますが,運航便数につきましては,これまで申し上げてきましたとおり,現在の生活環境を悪化させないことを基本にしていく考えでございます。  その際に,民間の定期便だけではなくて,自衛隊機や小型民航機も含めまして,騒音の程度を評価することとしておりますので,現在,そのための予測を行う検討を進めているところでございまして,その検討結果がまとまった段階で,地元にもご説明し,ご意見をいただくこととしてございます。  したがいまして,新聞報道にありました40便までの増便計画があるという件につきましては,市としても,道としても,承知しているわけではなくて,総体として生活環境の悪化を招かないことが重要であると考えてございます。  2点目のシティー・セールスの検討状況についてでございますけれども,本市におきましては,これまでもイベント・コンベンションの誘致ですとか,観光振興,企業誘致,地場産品の販路拡大といった機会を通じまして,これらを担当するそれぞれの部局がそれぞれの分野において,創意工夫を凝らしながら,本市の魅力を積極的に売り込んできているところでございます。  しかしながら,今後,広く札幌全体を総合的に売り込んでいくためには,関係部局が連携して取り組むことによって,より大きな効果が期待されますことから,各部局のPR活動を総合的に調整できる横断的な推進組織の設置に向けまして,現在,事務方で検討を進めているところでございます。  2点目の三セクとの連携関係でございますけれども,この推進体制を整備するに当たりましては,庁内の関係部局はもとより,アクセスサッポロ,芸森,Kitara等の管理運営に直接携わっている団体やコンベンションビューローでございます国際プラザなどとの連携を十分に図っていかなければならないと考えてございます。  ご指摘の事例などにもありますように,各種団体におきましては,これまでのそれぞれの事業展開の中で創意工夫をしながら,札幌市を売り込んでいるわけでございますけれども,この中で蓄積をしてきましたノウハウを十分に生かしながら,さまざまな活動を行ってきておりますので,推進体制をより強固なものとしていくためには,これらの団体等のノウハウを相互に生かしていく方策につきましても,検討を進めてまいりたいと考えてございます。  懇談会と協議会との関係でございますが,懇談会につきましては,3月に,街づくりの方向性についてのご意見をいただきました。この中で,街づくりの範囲というのが,これから丘珠空港とともに共生していく今後の街づくりということでございますので,これらの課題を抱えた地域の方々に直接ご意見を聞きながら,まちづくり連絡協議会という形で,住民団体等をお招きしまして,逐次,ご意見を聞きながら,今後,具体的な解決の方向策として街づくり構想をまとめていきたいと考えてございます。  しかしながら,これまで懇談会の委員の方々にるるご意見をいただいておりますことから,連絡協議会でのお話を懇談会の方にもお示しをしまして,なお幅広い意見をいただきながら,これからの街づくりに生かしていきたいと考えております。 ◎熊坂 情報化推進部長  3点目の情報化について,私の方からお答え申し上げます。  情報化構想をどのように具体化していくのかというご質問でございますが,この構想は,21世紀に向けた本市のあるべき情報化社会の指針となるものでございまして,今後,この構想をもとに,委員ご指摘のとおり,具体的な施策を展開していかなければならないものと考えてございます。  このため,私どもといたしましては,現5年計画に計上されている事業,及び現在取り組みを進めております情報関連の事業等の一層の推進を図るとともに,次期長期総合計画を受けて策定されます5年計画の中で,体系的かつ具体的な整備等を図っていきたいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 ◆山口 委員  ただいま,丘珠問題につきましては,新聞報道が間違っていたのか否かということについて,明確なお答えがなかったというふうに考えます。10月5日に,市民団体の方たちが運輸省や防衛庁に行きまして,いろいろ札幌の状況,それから運輸省のお考えを伺ってきたところですけれども,その中でも,市の報告のみでゴーサインは出さないというような確認もあったやに聞いております。40便ということについては,やはり,私の考えでは,どこかのだれかが言っている話で,全く架空の話としてぽっと報道が書いたのではないというふうに認識をしているわけですけれども,その辺について,間違っていたというふうにお思いかどうか,再度お伺いをします。  それから,まちづくり連絡協議会のことですけれども,地元中心の利害関係がいろいろ絡む方も含めての協議会だというふうに思いますので,その辺の調整が難しい部分と,逆に,利害だけにとらわれないで,もう少し幅広い範囲で,幅広い考え方で,例えば,成田空港が検討を進めているエコ空港というような考え方,これは,下水とか,雨水とか,それから,空港内では透水性舗装を利用するとか,地域へのさまざまな環境ダメージを防ぐという考え方の空港整備なんかが進められ,検討されているわけですけれども,地元の利害関係にとらわれないような,そのような検討も必要だというふうに考えますがいかがか,伺います。  また,懇談会のメンバーが,その協議会に対して常に意見を言えるような体制が保障されるのかどうなのか,お伺いをいたします。  それから,大きな2点目のシティー・セールスについてですけれども,それぞれにとか,個々にとかというお答えが何度か出てきまして,まさにそれぞれではだめだというところでの総合的な推進体制ということだろうというふうに理解はいたしますが,私のちょっと調べたところ,コンベンション推進関係の課長レベルの会議,これは,たしか3月に準備会が行われておりますが,その後,今日まで開かれていないということについては,やはり今の体制の中では難しいのかなと,無理があるのかなというふうに考えるわけです。  例えば,田中部長のプロジェクト担当のところですと,先ほど来の議論があります東札幌の問題,それから丘珠というふうに二つ大きな課題を抱えていらっしゃる中で,なかなかシティー・セールスというものが進まないと,体制づくりが進まない,新たな所管部局含めて必要ではないかなと。しかも,それをきっちり事務分掌で明文化することが必要ではないかなと考えるわけですけれども,それについていかがか,お伺いをいたします。  それから,シティー・セールスとか,次の大きな3点目の情報化含めて,東札幌の市民情報センターだとか,コンベンションセンターだとか,どうしてもハードにいってしまうわけなのですけれども,まさに,ソフトの体制が,ソフトづくりというのが重要だというふうに思います。その辺のところ,ハードばっかりに目がいっている今のプロジェクト担当部が所管をしていくというところの視点をやはり変えなければいけないのではないかと思いますが,その辺についていかがか,お尋ねいたします。  それから,大きな3点目ですけれども,これから5年計画の中で具体的な整備を図っていくということでしたけれども,この情報化,例えば,3年前には,このような形でインターネットが普及したり,新たな産業が創出されるというのは,だれも予測はしていなかった。だれもというのは言い過ぎですが,余り予測されていなかった,急速な進歩なわけですけれども,5年計画の中で検討すると言っていると,検討自体が非常に陳腐なものになってくるのではないかというふうに考えるわけなのですけれども,その辺のところで,もっと早い段階での,例えば,アクションプログラムのようなもの,それから行政の内部でのネットワークの構築,いわゆる最近はやりのイントラネットですね,そういうものの接続含めてネットワークづくりがまず急がれるのではないかというふうに考えるわけですけれども,その辺のところでいかがか,お伺いをいたします。  それから,市民に対する利便性,市民がこの情報化によって恩恵をこうむらないと意味が半減するわけですが,私どもも,かねてから公共施設の情報,あき情報を含めてどうなっているのか,早く,地域から,あるいは自宅からアクセスできるような,そういう体制づくりが必要ではないかというふうに主張してきたわけですが,その辺のところでは,具体的にいつぐらいから可能なのかということについても,お示しいただきたいと思います。 ◎田中 プロジェクト推進担当部長  丘珠関連の40便の関係でございますが,新聞報道等がございましたが,新聞社が独自のニュースソースから取材した数字だと思いますので,先ほどご答弁申し上げましたとおり,我々市,道としては,さまざまな検討状況の前段階の作業を進めてございますけれども,そういった数字について敷衍したことはございません。  それから,街づくりの関係でございますけれども,先ほど申し上げましたとおり,まちづくり懇談会の方にも適宜ご意見を伺う機会を設ける予定でございますし,また,この協議会につきましては,空港周辺の街づくりに関心ある方々に傍聴していただけるように,公開で行うものでございますので,ご指摘のような関連での問題は生じないように努めていきたいと考えてございます。  それから,シティー・セールスの関係でございますが,当然それぞれの分野での独自のノウハウを生かしながらシティー・セールスをしていくことはもちろんでございますけれども,それを連携しながら,総合的に幅広い観点で力が発揮できるような推進体制は必要かと思います。  そのために,現在,我々の部署が汗をかいているところでございまして,そういう形の中で,推進体制ができますれば,きちっとした形で推進体制を所管する部局というものを考えていきたいと思っております。  答弁漏れがありましたら,また後ほどさせていただきます。 ◎熊坂 情報化推進部長  もっと早く情報化を計画的に進めるべきでないか,あるいは,イントラネットを早く構築すべきでないかというご質問でございますが,情報化を推進していくためには,行政内部の情報化というものがどうしても不可欠でございます。  したがいまして,私どもといたしましては,既に本市におきましても,相当数のパソコンが導入されているというようなこともございますので,これらの資産を有効に活用していくというような観点からも,今年度,本庁舎内の部の庶務担当課をまずネットワーク化し,平成11年度以降,区役所等に拡大をし,将来的には,全庁のネットワークを整備をしたいというふうに考えておりますし,技術の進歩も確かに,お話のとおり,非常に早いものがございます。  したがいまして,私どもも,できるだけ先を見て,やはりこれらのシステム開発を進めていく必要があるだろうというふうに考えてございまして,お話がございました点も十分,意を酌み取りながら進めていきたいというふうに考えております。 ◆山口 委員  丘珠につきましては,環境問題含めた空港周辺の整備ということについて,どうお考えかというところが漏れておりますので,再度お伺いをしたいというふうに考えております。  それから,情報化の部分なのですけれども,既に,もうマルチメディア,パソコンによってプレゼンテーションをしているような自治体,岐阜県なんかもございまして,札幌市は,郵政のマルチメディアパイロット自治体の指定を受けて,平成13年までということで,今モデル事業やっているようにも伺っていますが,私は,札幌市がマルチメディア自治体ってびっくりしたのです。そういう意味では,パソコンの導入以前に,情報化の推進というのは,職員の意識改革を非常に大きく伴うものではないかと,プレゼンテーション,説明や説得の仕方自体がマルチメディアの時代に変わっていかざるを得ない,いや応なく,なっていくのではないかというふうに考えるわけです。その辺のところで,局長にお伺いをしたいのは,まずは,その意識改革の第一歩として,質問と答弁は紙を読むのはやめようではないかという提言をしたいと思いますけれども,その辺のところいかがか,お尋ねをしたいと思います。  それから,シティー・セールスについてですが,これはせっかくですので,助役にお伺いをしたいと思います。  先ほど来,生駒議員からネーミングの議論がございましたけれども,私は,札幌にやはりふさわしい,新たなキャッチコピーなり何なりが必要だろうというふうに考えているわけです。  道がやりましたような「試される大地」というのは,私はちょっと難しいなというふうには思いますけれども,そういうことも含めて,そろそろ「好きです。Sappro」から脱却をした,新しい札幌の街をイメージさせるような,全市民が誇りを持って語れるような,そのようなものも必要だというふうに考えるわけです。  長総の基本構想の中では「北方圏の拠点都市」,それが札幌をあらわすというふうにお答えありましたが,私は,それは地理的な問題を言っているだけであって,札幌にふさわしいコピーとは考えないわけですが,その辺については助役にお考えを伺います。 ◎高橋 企画調整局長  ただいま山口委員からの紙を読むのはやめようよということでございますけれども,きょうの委員会をごらんになってもわかるとおり,大変多岐にわたっているわけでございまして,それらを一定程度整理をして言うというのは,それなりにやっぱり必要なことだと,我々はそういうふうに感じております。  それから,先ほどちょっと答弁漏れといいましょうか,ソフトづくりの関係は果たしてプロジェクト担当でいいのかということでございますが,これは,シティー・セールスといいましょうか,恐らくそれに絡んでのお話だと思います。  シティー・セールスの推進体制を立ち上げるまでは,私どものプロジェクト担当でやってございますけれども,立ち上げた後は,それぞれといいましょうか,立ち上がった組織でやっていくということでございまして,そういう意味では,プロジェクト担当でも一生懸命やっているのですが,なかなか見えにくいということでございます。決してソフト面を重視していないということではないので,ご理解をいただきたいと思います。  以上であります。 ◎大長 助役  札幌市をあらわすようなネーミングの関係でありますけれども,私も,北方圏の拠点都市というのは,これが札幌市全体をいつもあらわしているものではないというふうに思っていますよ。それは,使い方,そういう言葉がどうしても必要な場合が当然ありますから,そういうときには必要でありますけれども,それがすべてではないというふうに思っております。
     したがいまして,例えば,札幌という言葉を聞くと,その札幌という都市がイメージされるような,そういうイメージアップといいますか,そういうようなことを含めておっしゃっているのだと思います。そういうことというのは,当然,まず第一に市民に親しまれるような言葉でなきゃならないし,あるいは,そういう言葉を聞いて,札幌のイメージアップにつながり,そして,札幌に観光客が例えば,来たくなるというようなことを含めておっしゃっているのではないかと思いますが,私は,個人として,ただいま特段のいい考えを持ち合わせておりませんけれども,そういうことは必要だというふうに思っております。  確かに,どこ行っても,「好きですサッポロ」という歌は今でも大変もてておりますけれども,それ以外にも,札幌のイメージアップにつながるような言葉を,これは議員の皆さんからも,あればお聞きをしたいものだというふうに思っております。  どうぞよろしくお願いします。 ◎田中 プロジェクト推進担当部長  山口委員の方から,事例として挙げられました成田空港等のような環境についての今後の考え方についての協議でございますけれども,まちづくり懇談会,今できております連絡協議会等々,そういう各段階で,地元,また幅広い方々のご意見等も聞きながら,空港については,環境問題というのは不可欠な問題でございますので,今後とも十分慎重に協議しながら,丘珠空港のあるべき姿について追求してまいりたいと思ってございます。 ◆山口 委員  最後に要望になりますけれども,生駒委員と重複しますが,丘珠については,くれぐれも拙速を避けていただきたいということを再度強く求めておきたいと思います。  それから,私は,例えば,ドームとか,東札幌のコンベンションセンターとか,それから,創世1.1.1 区に国際ゾーンなどができるということについて,私個人は好きではないのですが,札幌市としてそれを推進するということであるならば,それに合ったセールスの仕方があるだろうという観点から,ずっと何度もしつこいぐらいシティー・セールスについてやってきたわけです。情報化についても全くそうで,本当にこれで進める,これは,功罪いろいろあるし,賛否いろいろある中で情報化を進めていくというのであれば,それなりの政策なりを速やかにやっていくことが必要だろうということです。特に,ドームの株式会社も立ち上がった中で,みんな市民は心配しているわけですよね。本当に赤字にならないのだろうか,大丈夫なのだろうかという中で,私は,そういう観点から,市民の声を代表したつもりでシティー・セールスについても申し上げたので,その辺,十分キャッチコピーも含めて真剣に取り組んでいただきたいということを要望して終わります。 ◆原口 委員  何人かの方から丘珠空港問題のお話が出ましたけれども,私も,視点を変えまして,丘珠空港問題についてお伺いをいたしたいというふうに思っております。  この問題につきましては,ことしの第1回定例議会におきまして,空港整備にかかわる市の基本方針,それと周辺の街づくりにかかわる基本的な考え方が示されました。そして,議会としましても,総務委員会初め,数多くの議論を重ねてまいりまして,また,それと同時に,地元説明会の動向等を踏まえまして,3月27日に,たくさん出ておりました空港整備にかかわる賛否の陳情について採決をしたところであります。  その結果は,丘珠空港が道内航空網の中で果たしている役割にかんがみまして,さらに市から提示されました,滑走路延長は100 メーター程度である,延長方向は南東方向である,そして,運航便数については,現在の環境を悪化させないと,こういう3点の基本方針に基づく必要最小限度の整備はやむを得ないということで,空港整備に賛成する陳情については採択をされ,空港整備に反対する陳情については不採択ということになったところであります。  広大な北海道におきまして,航空路線というのは,やはり,高速交通機関として,ビジネスまた観光として,日常的に利用されておるわけでございますし,昨今の北海道の非常に悪い経済情勢を考えた場合にも,今後ますますの充実が求められているものと,私どもは考えておるところであります。  YS11の退役問題が世間に浮上しましてから,もう6年もたつわけでございまして,この間にありまして,国の航空行政の規制緩和がどんどんどんどん進められたことでありますとか,また,近年の経済情勢の悪化などによりまして,国内航空会社も相当苦しい経営状態にあるというふうに聞いておるわけでございまして,採算性の悪い地方の生活路線は切り捨てられる方向にあるのではないかと,こう危惧されるところであります。  したがって,地域住民の意向を十分に尊重しつつ,空港整備を促進して,そして,後継プロペラ機への転換を可能にすることが,私どもは,道内航空網の拠点空港としての役割を十分に発揮していくものだというふうに思っておりますし,また,航空会社のそういう苦しい経営に資するところが大なりというふうに認識をしているところであります。  そこで,地域の声であるとか,環境に十分配慮しながら,必要最小限の空港整備は行っていくべきであると,促進すべきであるという観点から,まず,2点質問をさせていただきます。  1点目は,地元案の取りまとめに関して,北海道との協議状況についてお尋ねをしたいと思うわけでございます。  現在,道が昨年度調査を実施いたしました結果を踏まえて,また国とも相談をしながら,道と市とで,空港整備の基本的な考え方,これが地元案と,こういうことになるのでしょうけれども,その地元案を現在まとめている最中であると,こういうふうに伺っておるわけでございますが,新しい平成10年度になってから,もう半年を過ぎておるわけでございますし,また,6月に開催されました第4回目の地元の住民説明会から3カ月余経過をしておるわけでございますけれども,そろそろ道とも調整が整って,地元案としての考え方が明らかにされる時期ではないかと,こういうふうに思うわけであります。  そこで,いつごろをめどに,どういった方向で協議が進められているのか。その中で,本市から提出した基本方針というのは尊重されておるのか,まず1点目としてお伺いをいたします。  それから,2点目でございますけれども,基本方針の三つのうちの3番目であります運航便数についてであります。  先ほどもいろいろお話がありました。運航便数というのは,騒音問題とも密接な関係があるわけでございまして,地域の関心も非常に高いものと,こういうふうに思われます。  せんだって,航路直下の町内会から,増便に反対する陳情が議会にも出されたところであります。確かに,増便になれば,環境は悪化すると,あるいは安全性が悪化するという地域の声は,心情的には私どもも理解ができるわけであります。  しかしながら,一方で,道内航空網の拠点空港としての役割を考えた場合,一切増便を認めないということにはならないだろうと,こういうふうに思うわけであります。  このため,地域の環境と,そして空港の役割の両立が図られる,そういう答えを探すことが今現在必要になっておるわけでございますが,その回答が妥当かどうかは,だれもが客観的に納得できる尺度で判断していかなければならない問題だというふうに考えるわけであります。  そういう意味で,市から提示されました基本方針である,現在の生活環境を悪化させない範囲において運航すること,さらに,できるだけ増便が抑制されるように座席数の多い機種で運航すること,この二つが地域の環境と空港の役割の両立を図るための現実的な回答であろうというふうに私は思います。  そこで,次回の説明会では,現在の生活環境を悪化させない便数の予測値を示したいということのようでございますけれども,現在の検討状況についてお伺いをいたしたい。  まず,この2点お尋ねいたします。 ◎田中 プロジェクト推進担当部長  1点目の道との協議状況についてでございますけれども,現在,地元案をまとめるために,国とも相談をしながら協議を進めているところであります。いましばらく時間を要する見込みでありますが,できるだけ早期にまとめることができるよう努力をしているところでございます。  また,市の基本方針につきましては,地域の住民の意向や周辺地域の影響などを踏まえたものでありますので,道におきましても,十分尊重していただけるものと認識しております。  2点目の運航便数についてでございますが,住民説明会におきまして,生活環境を悪化させない便数はどの程度になるのか,その具体的な説明をしたいと考えております。  このため,現在,騒音予測コンター図を作成する方向で検討を進めており,次回の説明会には,具体的な数値としてお示しをしたいと考えております。 ◆原口 委員  次に,事業の着手までの手順と見通し,これについてちょっとお尋ねをいたしたいというふうに思います。  先ほどお話ししましたように,道と市とが協議をして取りまとめている地元案,その地元案がさきに市から示されていた基本方針に沿ってまとめられるとすれば,私は,地域要望の相当部分がその中に反映されるのではないかなというふうに考えるものであります。  また,YS11の後継候補機のデモフライトを見学した方々からは,騒音の軽減のためにも,騒音が小さい後継機の就航が可能となるように空港の整備を急ぐべきだとの声も聞いておるわけであります。  したがって,地元案がまとまった暁には,さらに多くの方の理解を得るために努力を払うことはもちろんでありますけれども,国に対して早期の事業着手を働きかけるべきであるというふうに思うわけであります。  そこで,事業着手の手順と時期について,どのような見通しを現在立てていらっしゃるのか,お伺いをいたしたいと思います。 ◎田中 プロジェクト推進担当部長  事業着手までの手順と見通しについてでございますけれども,地元案につきましては,これがまとまり次第,議会にご報告を申し上げるとともに,住民説明会で地域にも説明し,一層のご理解が得られるように努めてまいります。  その上で,議会の意向に加えまして,説明会を初め,いろいろな機会に寄せられた意見,要望などを総合的に勘案しまして,さらに道とも協議しながら,国への事業化要望についての判断をいたしたいと考えております。  時期につきましては,これらの手順を踏んだ上で,できるだけ早い直近の機会を目指してまいりたいと考えております。 ◆原口 委員  最後に,要望だけを申し上げておきたいというふうに思っています。  繰り返しになりますけれども,広大な北海道にありましては,現在の高速道路の整備水準の低さ,そういうことであるとか,JRの路線の赤字に伴う廃線,廃止というのですか,そんなのを背景として,やはり,航空路線というのは,本州のほかの地域と比較しても,とりわけ北海道にとっては重要な交通機関であるというふうに私どもは強く考えておるわけであります。  地方からも,札幌の丘珠空港と直結する路線を早くつくってほしいと,こういう要望がたくさん寄せられておるわけでございますから,道都としての責務からも,そういった道内地方の声にも十分に耳を傾けていかなければならないというふうに考えておるわけでございます。そういう意味で,道とも精力的に協議を続け,道と手を携えて,国とも協議をしていただいて,早期に事業着手がなされますように,要望いたして終わりたいと思います。 ◆中嶋 委員  私は,NPOの支援策と,札幌広域圏組合の事業の2点についてお伺いいたします。  初めに,NPOの担当窓口や支援策について伺います。  これについては,2日の代表質問で,市長の方から,庁内に検討会議を設置して,現在,市民活動の意義や支援に当たっての方針や支援方策などを検討しているというご答弁をいただきました。  日経産業消費研究所が全国670 市と東京23区を対象に調査したところ,北海道の旭川,帯広を初めとして,全国の33自治体が既にNPOの支援を制度化しているということであります。  そこで,本市としても,早く具体策を打ち出すべきと考えますけれども,庁内の検討委員会に参加しているセクションはどことどこなのか,お伺いしたいと思います。また,いつごろまでに担当の窓口を立ち上げるのか,お伺いいたします。  2点目に,札幌広域圏組合の事業についてなのですけれども,これは,平成9年度からですか,図書館ネットワーク事業を手始めといたしまして事業を展開しておりますけれども,これまでどのような事業を実施してきているのか。  それと,この図書館ネットワークというのは,意義あることとは思いますが,これは広域圏組合でやらずとも,現在の中央図書館なりで十分展開が可能な事業だと考えますけれども,これは,今後ずっとこの広域圏組合の事業として展開される予定なのかどうか,お伺いしたいと思います。 ◎波田 企画部長  まず,NPOへの支援,それに伴います庁内の検討委員会の参加局のお話でしたけれども,今,長総の策定作業の一環で,このNPOの支援については,庁内の検討委員会の中でいろいろ検討を進めているところですが,加わっている局としましては,私ども企画と,総務局,市民局,保健福祉局,都市局,教育委員会,この6局でございます。  また,今後のNPOといいますか,広く市民活動一般を支援する第1次的な窓口となって,分野別の支援策を調整する組織というものをできるだけ早い時期に設置できるように,来年度に向けた体制の整備というものを検討してまいりたいと,このように考えております。  次に,広域圏組合の関連ですけれども,まず,1点目の広域圏組合で実施している事業ということになりますが,10年度,今年度ですが,これにつきましては,昨年度に引き続きまして,地域情報化促進事業,あるいはリンケージ・アップ フェスティバルの事業のほかに,図書館ネットワーク事業,これについては,9年度に未実施の市や村でも開始したことによって,今年度からは圏内の全市町村において稼働することになったわけです。  また,新規の事業としましては,札幌市の自治研修センターの研修を,他の市町村の職員に受講する機会を提供する職員共同研修事業ですとか,国際化にかかわる職員の研修事業ですとか,あるいは,圏域内で共通の目的について統計調査を実施するための各種調査研究事業などを実施しております。  また,ラジオでのPRを週1回流したり,また,東京で広域圏の観光ガイドブックとかパンフレットの配布といった広報事業にも取り組んでいるところでございます。  以上です。 ◆中嶋 委員  6局で参加しているということですけれども,環境局は入っていないようです。環境問題に取り組むNPOですとかNGOは数が結構多いというふうに思いますけれども,ここの対応というのはどうなるのか,お伺いしたいと思います。  先ごろ,仙台市では,政令指定都市の中でもNPO支援の拠点のセンターを来年の6月にオープンするということを発表いたしました。これは,ことし2月に出されました市民広域活動支援施策検討委員会の提言に基づくものでありまして,地下鉄の駅から5分ほどの便利なところにありまして,また,この運営も市民が運営するという,外郭団体ですとか,市が運営するということではなくて,市民の手によって運営が行われるというようなことが発表されております。  このような仙台の方法というのは非常にいい例だなというふうに思いますけれども,仙台市でやっているような検討委員会を立ち上げて,市民参加でNPOの支援策を検討するべきと考えますけれども,これについてはいかがお考えか,お伺いしたいと思います。  それと,広域圏組合ですが,図書館事業のほかに,新規の事業がいろいろと展開されて,観光などは非常にいい事業じゃないかなというふうに思います。  それと,図書館ネットワークなのですが,既に,置戸町のように,全国の本を借りたいという市民に向けて,宅配便を使いまして本を貸すというような事業展開をしているところもありますので,このような方法で,中央図書館でも図書館のネットワーク事業は十分可能だと考えるのですけれども,この辺は,今後どのようにされるのか,お伺いしたいと思います。  それと,観光などには力を入れてきたということなのですけれども,この広域圏組合には小樽市は入っておりませんので,札幌の観光を考えた場合には,もっと小樽市なども含めました観光のPRなども行うべきと考えますけれども,これについてはいかがか,お考えを伺います。  それと,観光のほかにも,交通問題ですとか,ごみ問題など,近隣の市町村とネットワークを広げて,問題解決に当たらなければいけない課題がたくさんあると思うのですけれども,これらの課題については今後どのように対応されるのか,お伺いしたいと思います。 ◎波田 企画部長  まず,NPOの市民活動支援の検討委員会に環境局が入っていないということなのですが,これは長期総合計画の策定作業の中のメンバーということでございまして,環境局はかなりいろんな分野に顔を出しておりまして,ここには入っていないというだけです。今後,市民活動の支援の第1次的な窓口体制組織ができましたら,当然,全庁的な体制ができ上がると思いますので,そのときには当然,環境局も必要であれば入ってくるだろうと考えております。  それから,2点目の今後の検討委員会における市民参加につきましても,市民の声を反映しながら支援策を検討していく,この必要性は私ども認識しておりますので,しかるべき体制を整えた上で検討してまいりたいと思っております。  それから次に,広域圏組合の図書館ネットワークでございますが,これについては,今,置戸町が全国ですか,貸し出しておられるということなのですが,私どもの広域圏組合は,10の市町村で構成されておりまして,人口が数千という小さな村もございますので,都市規模に相当違いがあって,それぞれの課題もまた違ってくるわけでございます。その中で,できるだけ共同事業を選んで,そして,少しずつ立ち上げて充実させていこうと,基本的には,そういう視点であることをまず,申し上げたいと思います。  それで,札幌市の図書館から広域圏の構成自治体の住民が図書を借りるということは,やはり,札幌の集積した文化機能というものを圏域内の他市町村に提供するという点で,それは広域的な意義のあるサービスであると私どもは思っております。また,設立して間もない組合が,住民の身近なニーズに基 づいて最初に取り組むにはふさわしい事業であったと今でも思っております。  この10月1日に,北広島市でこの図書館ネットワークのサービスが開始されまして,これによって,広域圏組合の構成員のすべての市町村にこの事業が行き渡ったところでありまして,今後さらに活用されるものと期待しています。  将来的な事業のあり方につきましては,こういった事業の推移を見ながら,基本的には,事業主体である札幌広域圏組合という,この地方公共団体において判断されるべきものであると考えます。  その次に,組合として,観光初めいろいろほかにもやることがあるのではないかというご指摘もありましたけれども,札幌市としましても,組合の設立目的であります圏域全体の振興のために,有効な事業について,他の市町村と連携,相談しながら,その結果を組合の事業に反映させるように努めていきたいというのが基本であります。  なお,観光についてもお話ありましたけれども,平成9年度からガイドブックの作成,配布ですとか,10年度には東京でのキャンペーンやラジオ番組など実施しているところであります。小樽も入れてはどうだということだったのですが,組合の構成員でないというところが今ちょっとありますけれども,できるだけ広域圏という役割を持ったエリアのPRということを心がけて,今後もさらに効果的な振興策を講ずるよう,これについては,組合で検討されるように私どもの方からも提起していきたいと思っております。 ◆中嶋 委員  一応,環境局も,必要であれば,体制ができたらそこには入ってもらうということも考えるということでしたので,ぜひそのようにお願いしたいと思います。  このNPOにつきましては,非常に新しい今までにない社会を築く一つの方策として,市民は非常に期待しておりますので,市でも速やかに議論していただきまして,窓口の設置,またサポートセンターの設置などを早急に検討していただきたいということを要望いたしまして,終わりにいたします。 ○小田 委員長  第1項 総務管理費中関係分等の質疑を終了いたします。  ここで,休憩に入らせていただきます。     ──────────────       休 憩 午後3時35分       再 開 午後3時56分     ────────────── ○小田 委員長  委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き,質疑を行います。  第7款 土木費 第4項 都市計画費中関係分及び第5項 都市開発費中関係分を一括して質疑を行います。 ◆大西 委員  私は,パーク・アンド・ライド駐車場について数点お尋ねをします。  本市では,パーク・アンド・ライド駐車場をこれまで,交通局の遊休地を活用するなどして,全市に22カ所,車の台数にして約2,600 台を整備してきてございます。  この駐車場は,都心部での交通渋滞の解消と地下鉄の需要喚起を目的としてございまして,さらに,都心交通対策の一環として,今後も引き続き整備が必要な事業だというふうに思います。  現在,パーク・アンド・ライド駐車場に関してのマスタープランの検討作業が進められているというふうに聞いてございますが,計画を策定するに当たっては,実態を検証した上で策定することが必要であると考えます。その意味で,利用者に対するアンケート調査を昨年の9月に実施されたと思いますが,そのうち,特徴的な結果について3点ほどお尋ねをしたいと思います。  質問の第1は,パーク・アンド・ライドの駐車場の利用形態についてであります。  本来の利用形態は,自動車で駐車場まで行って,地下鉄などの公共交通を利用するというものでありますが,この形態に沿って利用されている比率は,全体のうち,どれぐらいになっているのか。また,その他の利用形態で使われている方はどのようになっているのか,お尋ねをいたします。  質問の第2は,駐車場利用以前の交通手段についてであります。  パーク・アンド・ライド駐車場は,今申し上げましたように,目的地まで自動車で行っているのを公共交通に転換させる,こういうことを目的としてございますが,実際にパーク・アンド・ライド駐車場を利用する以前の交通手段の内容及びその比率はどのようになっているのか,お尋ねをいたします。  3点目に,パーク・アンド・ライド駐車場の料金であります。  この駐車場は,できるだけ多くの方々に利用していただくために安い料金で供用してございますが,一般的には周辺の民間駐車場より安いというふうに私ども考えておりますけれども,利用者の実感はどのような反応になっているのか。  この3点についてお尋ねをいたします。 ◎藤林 総合交通計画部長  ただいまのパーク・アンド・ライド駐車場の利用状況についてのご質問でございますが,この利用実態調査につきましては,平成9年の9月に行われまして,その後,内容の取りまとめ,分析等を行っていたものでございます。  まず,ご質問の第1点目でございますが,68%が本来のパーク・アンド・ライド,つまり地下鉄の駅に乗りつけて,車をそこに置いて地下鉄に乗っている,これが全体の利用の68%でございます。このほかは,目的地での駐車場,つまり駅周辺に目的地があって,たまたまそこの駐車場を結果として利用されていたという方,それから,これはちょっと申し上げづらいのですけれども,車庫がわりに利用していたと,これも結果としてそういうことがあったということでございます。  次に,2点目のパーク・アンド・ライド駐車場利用以前の交通手段についてでございますが,バスで地下鉄の駅まで行っていた者が過半の53%でございました。目的地まで自動車の利用をしていた,つまり,例えば,都心まで車で来ていたとか,あるいは,どこか,都心以外でもそうなのですが,そういう目的地まで自動車を利用していたという方が16%でございます。  それから次に,3点目の利用料金についてでございますが,「普通である」と回答した方が57%ございました。「安い」と回答された方は22%でございます。「高い」と回答した方が16%となってございます。したがいまして,都合,前者二つを合わせますと,約80%近くが料金については「適当」ないしは「安い」,こういう回答であったかと,こういうことでございます。  以上でございます。 ◆大西 委員  今,答弁の中にございました利用料金につきましては,「普通」または「安い」というふうに回答された方はおおよそ全体の80%ということでありますから,おおむね適正な料金かというふうに思います。  ただ,利用形態でありますが,68%がパーク・アンド・ライド駐車場としての本来の目的に沿った利用,32%は目的地の駐車場や車庫がわりとしての利用ということになっている回答がございました。  実は,私も,この駐車場周辺の商店街の方々や個人の方々が自分の専用駐車場のように利用しているという声を聞いてございます。調べてみますと,今,全市のこのパーク・アンド・ライド駐車場はほぼ満杯ということになっていまして,パーク・アンド・ライド駐車場を利用したいという人が,そのために利用できないと,そういう実態が明らかになってきているわけであります。  そのことについて,どのような対策を講じていくのか。私は,やはり,この駐車場の目的に沿った形で地下鉄の需要喚起などを進めていかなければならないわけでありまして,具体的な対策が必要だというふうに思われますが,その考え方についてお尋ねをします。  次に,これはまた大きな問題だと私は思うのですが,この駐車場利用以前の交通手段であります。
     68%の皆さんがパーク・アンド・ライドとしての利用をしているわけでありますが,この中で,目的地まで自動車で行っていた利用者が16%,バスで駅まで行き,地下鉄を利用していた人が53%ということであります。すなわち,68%のうち,53%の方々が,今まではバスを利用して地下鉄の駅まで行って乗りかえていたと。それが,今度の手法は,自宅から自動車に乗って,それをパーク・アンド・ライド駐車場に預けて,そして,地下鉄に乗るわけですね。そうしますと,この53%バスを利用していた方々が,今度はバスを利用しないわけですから,今,盛んに問題になっております公共交通の低迷ということに,なお拍車をかけていることにならないかというふうに私は考えるのでありますが,その点についてどういう見解をお持ちか,お尋ねをいたします。 ◎藤林 総合交通計画部長  ただいまのご質問でございますが,まず,1点目,いわゆる不適切な利用者に対する対策はどう考えているかというご趣旨かと思いますけれども,そういった目的地での駐車場,あるいは車庫がわりとしている,結果としてそういう利用になっているということにつきましては,今後,契約更新時に乗り継ぎ利用を優先的に行えるように,それぞれ管理運営団体あるいは組織に対して要請しているところでございます。できるだけ早くこういったことについては,是正が図られるように取り組んでまいりたいと考えております。  それから,2点目のバス事業に対する乗客減の影響があるのではないかというご質問でございますけれども,全体的に,バス交通の利用減少につきましては,ほかにもいろいろな要因があるものと考えられるところでございますが,ただいまお答えいたしましたパーク・アンド・ライド駐車場の利用状況からしますと,この駐車場の利用も,そういった要因の一つにはなっているであろうと,このように考えております。 ◆大西 委員  最後に,このパーク・アンド・ライド駐車場の今後の整備方針についてお尋ねして終わりたいと思うのですが,今申し上げましたように,パーク・アンド・ライド駐車場の利用実態が,必ずしも目的に沿っていないという部分もございますし,そのことによって,地下鉄の需要喚起策をさらに進めたいとする交通局あるいは企画調整での思いと,必ずしも利用状況が一体になっていないというふうに考えております。今後,バス利用者の減少,それから利用実態などを踏まえて,どのようにこのパーク・アンド・ライド駐車場について整備をしていくお考えか,お尋ねをし,質問を終わります。 ◎藤林 総合交通計画部長  ただいまのご質問でございますけれども,ご承知のとおり,本市の交通体系は,地下鉄などを基軸にして,バスがこれを補完するといいますか,短絡する,あるいは接続するということを基本にしたネットワークを推進しているところでございまして,このことにつきましては,今後とも基本的には,その方向で取り組んでいきたいと,このように考えているところでございます。  そこで,パーク・アンド・ライド駐車場の施策についてでございますけれども,やはり,ただいま申し上げたようなことを基本にし,そのほかにも,多様な交通サービスを提供するという観点ではどうかとか,いろいろ検討しなければならないことはございます。  したがいまして,現在進めている公共交通の利用促進に向けた取り組みを一層進めるとともに,今後,このような利用実態も踏まえまして,将来的なバスネットワークとの関連,あるいは,こういった駐車場を整備する上での財政的な課題も念頭に置きまして,適切なパーク・アンド・ライド駐車場の施策のあり方について,現在策定作業を進めております駐車場整備計画において検討を進めてまいりたいと。一応のめどを平成11年度というふうに考えて進めているところでございます。  以上でございます。 ◆横山[博] 委員  私は,都市景観形成について,2点ほどお尋ねをしたいと思います。  市民の皆さんの中に,都市景観,これを守っていこうと,そういう関心が高まって,札幌市の都市景観条例が制定をされました。札幌の街並みを札幌らしくというふうな市民の皆さんの願いに沿って,この事業には私どもも大いに参加をしていかなければならないというふうに考えております。  そこで,質問なのですが,以前にも,中央区のあるところで,ある会社の大きな広告塔が建つということで,ちょうど直近にミュンヘン大橋があり,その背景には,藻岩山があったということで,その景観にはそぐわないのではないかというようなことで,トラブルまでいきませんでしたけれども,結局,設置はされないで済んだわけです。最近,携帯電話の基地局,いわゆる電波塔ですね,これが住宅街に設置をされると。身体への影響などから,住民の皆さんとのトラブルが全市的に起きているわけです。特に,直近では,マンションの屋上に電波塔,基地局が設置をされて,西区で言えば,山の手の三角山の三角の角がその電波塔で遮られるとか,大変,景観上問題ありというふうに考えます。  そこで,工作物としては,一定以上のものは建築基準法上,何の規制もないという実態の中で,都市景観を形成していく上で,これを問題ありとして対応すべきではないかというふうに考えますけれども,この問題について,今現在,どのようにお考えなのか,また,どのように対応されているのか,また,対応されようとしているのか,まず,1点お尋ねをしたいと思います。  質問の2番目ですけれども,美しい札幌を実現していこうと,そのために多くの市民が積極的に街づくりに参加していこうと,札幌市の歴史的な経緯,先人から受け継いだこの豊かな自然や歴史・文化,これを大切にしながら,創意と工夫によって新たな街の魅力を引き出していこうと,これが都市景観条例の趣旨として強調され,述べられています。  そういう意味では,この趣旨が十分に生かされる街づくり,これが期待されるところですけれども,歴史的建造物,いわゆる景観資源ですね。西区で言えば,西区の琴似の街の中には,琴似神社内に屯田兵屋があり,また,その近くには屯田兵の村の跡,その兵屋跡も残されているという,こういう開拓の歴史をしのばせるような,そういう景観資源を生かした,そういう街づくり,それが求められているというふうに考えます。  この歴史的建造物の保存については,この間,私も何回か議会でも保存のための支援を強く要望してまいりましたが,こういう歴史的な建造物,景観資源を組み入れた景観形成,それも,全市的に網羅すると同時に,各区にそういう地区が指定されるということを希望するわけですけれども,その点,どうお考えなのか,この条例の趣旨に沿ってどのように事業を進められようとしているのか,お尋ねしたいと思います。 ◎山屋 計画部長  1点目の電波塔の設置によります景観問題でございますけれども,電気通信事業法におきましては,通信事業を行う事業者及び事業内容や事業区域について許可を与えるものでありまして,今おっしゃっておりましたように,建築基準法では,一定の規模以上の電波塔の設置において,その構造の安全性を審査する,こんなような内容だけでございます。  したがいまして,景観に対する問題につきましても,法的な規制がなくて,全国的にも自治体がその対応に苦慮しているという状況にございます。  このため,都道府県ですとか市町村で組織をいたします全国景観会議におきまして平成6年度から,また,札幌市も含めまして,政令市で構成される景観形成推進協議会というのがございまして,この中におきましても,平成9年度からそれぞれ国ですとか,電気通信事業者の団体に対し,電波塔の共同設置ですとか共同使用などに努めまして,都市景観に配慮していただくような要望活動を全国規模で展開をしているところでございます。  また,美しい札幌を実現をするための景観資源を生かした街づくりでございます。  魅力ある地域の景観づくりを進めるには,地域ではぐくまれた歴史・文化などの特性を踏まえ,住民による生活環境の改善などの取り組みが重要と考えております。  そこで,そんなような観点に立ちまして,今年4月に施行をいたしました都市景観条例におきましても,歴史的な建造物につきましては景観重要建築物としての指定と,それから,身の回りに良好な景観形成をもたらすために,景観協定という制度を創設をしたところであります。  したがいまして,全市レベルにおきますこういうような観点からの景観形成地区というのは,現在,大通と駅前通にかけてございますけれども,今後どのような地区にするのか,現在,鋭意検討を進めているところでございます。また,区レベルにおきましても,先ほど委員のお話にありました開拓の歴史を残します屯田兵舎ですとか,それぞれいろいろなものがございますので,これらに対しては,地域の方々が,やはり先導的な役割等を果たすということも大変重要でございますので,区とも連携をしながら,これらの制度の活用を図ってまいりたいというぐあいに考えております。  以上です。 ◆横山[博] 委員  1点目のいわゆる基地局,電波塔のことですけれども,なかなか法的な規制がなくて苦慮している,住民の皆さんにとっては身体上の影響についても大変不安を抱えている。私は,景観上問題ありということで,質問させていただいたわけですけれども,ぜひ,庁内での連携も,建築指導部その他,また環境保全,衛生局関係で言えば生活環境,庁内でもそれぞれのところで,その問題について議論する,そういう機会を随時持っていただいて,また,国レベル,企業向けに独自でも働きかけをしていただきたいと。  実際にごらんになったらおわかりかと思うのですけれども,かなり大きな,要するに指導を受けなくてもよいぎりぎりのところまでの大きさのものが,高層住宅の上にどーんと乗っかると,かなり景観を壊すということが実際にあるのですね。ですから,その辺ぜひこの問題もさらに各方面にわたって問題意識を持って対応していただきたいと思います。  街づくりの方ですが,そういう街づくりを進めていくということで,ぜひ期待をするところですけれども,それを進める上で,いわゆる歴史的建造物の保存が,やはり所有者任せになっているということでは,せっかく条例ができて,そういう歴史的なものを生かしながら街づくりを進めていこうといったときに,なかなか持ち切れないで朽ちていく,そういうものをやはり公的に大いに支援をしていただいて守っていただきたいということを重ねて要望します。 ◆田中 委員  私からは,大谷地の流通業務地区について数点お伺いいたします。  大谷地の流通業務地区というのは,白石区,厚別区の二つの区にまたがっておりますけれども,周辺が準工業地区指定になっているところがかなりありまして,その中に,大谷地の流通業務地区というふうになっているわけでございます。この地区内では,今まで雪捨て場として利用されてまいりました,いわゆる東部市場用地を今現在,分譲用地とすべく,ことしから敷地の造成が進められております。  この流通業務地区は,ご案内のアクセスサッポロを中心とした地区でございますが,昭和42年にこの都市計画の決定を受けております。法律の方は昭和41年にできたというふうに思っておりますから,即座にこの流通業務地区にすべく,当時としては,札幌市におかれましても先駆的に取り組まれた事業ということになるわけでございます。その後,地区決定以来,さらに,その流通業務地区の中心部分を流通業務団地ということで造成されまして,以来,本市の都市活動あるいはまた経済活動に大きく寄与して,今日に至っているということでございますから,早目に手がけられて,今日,立派にその機能を果たしているということについては,これは評価をさせていただきたいと思う次第でございます。  しかし,当時からもう30年余を経過してきており,物流を取り巻く状況というのも変化をしてきておりますし,何よりも周辺の土地利用あるいはまた周辺の市街化の進展状況というのは,当時とはさま変わりして,今現在があるところでございます。  ですから,昭和41年,42年当時に描かれた大谷地,厚別の周辺地域と今日の発展してきている状況といったこととの比較をしてみますと,今日的に言ってどうなのかなという部分が幾つか出てくるということでございまして,そういう意味でお伺いをしたいということでございます。  そこで,私,まずお伺いをしたいのは,この流通業務地区,と同時にその中の流通業務団地,この二つの地区に分かれて所管もそれぞれ違うのですけれども,それぞれについての都市計画内容というのがどういう形で定められているのか,そして特に土地利用に関する規制というのはどういう規制になっているのか,改めてひとつお伺いをしてから,以降にしたいというふうに思いますので,まず,この点ひとつよろしくお願いをいたします。 ◎山屋 計画部長  流通業務団地と流通業務地区の都市計画の内容と土地利用の規制の内容でございます。  委員のお話にありましたように,昭和41年施行の流通業務市街地の整備に関する法律というのがございまして,これに基づきまして,昭和42年に,国道12号線からJR函館本線まで約230 ヘクタールを流通業務地区として指定をし,その中の流通業務団地,いわゆる大谷地流通センターの154 ヘクター  ルが都市計画決定をされております。  団地につきましては,昭和42年からの造成を経まして,逐次分譲してきておりまして,最近ですと,東部市場用地16ヘクタール分について,昨今の流通業務需要の変化に対応した卸売用地として,都市計画変更を本年の3月に終えたところでございます。  土地利用の規制の内容でございますけれども,大谷地の流通センター内,いわゆる団地内につきましては,流通業務施設の立地を進めるために細かくゾーニングをされております。例えば,土地利用の純化を図るために,トラックターミナルですとか,倉庫業,卸売業ですとか,個々の業態に基づいた専用のゾーニングになっております。したがいまして,これに関係する施設以外は建築ができないというような状況になっております。  また一方,流通業務地区の団地外の地区,要するに,いわゆる12号線沿いの沿線でございますが,団地のように個別にはゾーニングされておりませんけれども,流通業務に関係する施設に限定をされています。  しかしながら,これら以外でも,地区の機能を害するおそれがないものですとか,また公益上やむを得ないものについては許可できることになっておりまして,本市では,この許可にかかわります審査基準を設けまして,今まで対応してきているところであります。  以上です。 ◆田中 委員  ご答弁いただきましたけれども,一番の中心部でございます流通業務団地,さらには,それを取り巻くという形になっていますが,流通業務地区の土地利用の規制内容は,大変厳しい規制ということになっているわけでございます。それらは,法律ができた当時の41年,42年当時の状況等を考えますと,そうだったのかなというふうには思いますし,この大谷地流通業務地区内の似たような問題については,これまで議会の方でも何回か論議されてきたというふうに記憶しておりまして,そういう規制内容との関係でなかなか難しいのだというやりとりであったかというふうに思います。  しかし,そういうことでスタートして今日に至っているのですけれども,まず,団地の外側,流通業務地区ですね。これで見ますと,特に国道の12号線沿いの地域において,この地区に隣接をする地区ですね,いわゆる流通業務地区の指定がされていない地区というところでは,かなり商業系の土地利用が進んでおりますけれども,流通業務地区側の国道沿線ということになりますと,今,部長の方からご答弁のあったような規制の内容があるということで,今現在の土地利用のあり方,あるいはまた周辺地域の街づくりという視点で見てみると,何かこう違和感を覚える,そういう土地の利用状況になっているところでございます。  そういう意味で,この地区の周辺の産業をさらに重層的に,多角的に活性化していくという点やら,あるいはまた,周辺が,当時とはさま変わりの様相を呈している地域の街づくりということを考えますと,従来は従来として,都市計画としては,これから,より柔軟に対応していかなければならないのではないかというふうに思います。これが,団地の外側の流通業務地区の問題というふうに思います。  また,団地の中へ一歩入ってみますと,アクセスサッポロに,もう皆さん行かれておりますから,ご案内のとおりでございますが,周辺ではそれぞれの流通業務に従事されている方は,約7,000 人弱  だというふうに記憶しております。それだけの人が日常働いておられるにもかかわりませず,この団地の中には,コンビニ1軒建っていないということでございまして,見方によっては,かなり非人間的な就業環境ということになっているわけでございます。  さらに,今度また東部用地の方の増設,開設ということになってまいりまして,ここの地域で働かれる人の数も増加してくるということなんかも考えれば,このままの就業環境でさらにこれからやると,そのままのやつを従来どおり引っ張るということにはならないのじゃないか。何とかひとつ,そういう生活の利便施設やら,あるいは福利厚生施設やらというものが配置されて当たり前ということになってくるのではないかというふうに思います。  そういう観点で,流通団地内部の問題あるいはまた流通地区としての問題,二つそれぞれ所管が変わるから,あるのかもしれませんけれども,そういう現行の土地利用規制の問題について,従来は従来としながら,これからのことも考えれば,そういう許可の柔軟な運用といったもの,今,規制緩和の時代でございますから,そういった観点も入れて,そろそろ市の方で大胆に方針転換をされる時期ではないかというふうに思います。今,そういう現状となっているということについて,改めて,今,私が申し上げたような問題意識に共感していただけるかどうか,それらも含めて,市としてどのようにお考えになっているのか,お伺いをしたいということでございます。 ◎山屋 計画部長  流通業務地区,流通業務団地とも,本来の流通業務機能を果たすべく指定されているところでございますが,ご指摘のように,昨今の経済情勢ですとか,周辺の土地利用は,当初指定のときと状況が大きく異なっていることは十分認識をしているところでございます。  また,経済対策などから,国におきましても,昨年の12月に,流通業務市街地の整備及び円滑な機能更新を一層促進するため,許可制度の積極的な活用を図るように通達が出されているような昨今の状況もございます。  そんなことも含めまして,先ほど申し上げました東部市場の土地利用の都市計画変更のときにも議論をしたのですけれども,こんなようなことを背景に,現在,団地外の流通業務地区につきましても,流通業務市街地の機能を害さずに,また,周辺の土地利用との整合を図りつつ,許可の範囲でどのようなことが可能なのか,緩和の方向で現在検討を進めているところでございます。  また,流通業務団地内につきましても,従業者のためのコンビニだとかの利便施設でございますけれども,これらの必要性につきましても十分認識をしておりまして,立地の道を開くための方向性につきまして関係部局と検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆田中 委員  検討していただいていると,始めたところだということでございますけれども,冒頭申し上げましたように,この問題は,過去にも,本委員会を含めて何回か論議をされてきたことでございます。従来の規制内容の国の姿勢がかたくて,なかなか打開の道を探るわけにいかなかったということでございますけれども,今の部長のご答弁ですと,大分風向きが変わってきたということでございますから,ようやく前向きに走れるようになるのかなという大きな期待を持つわけでございます。  検討を始めているということでございますので,端的にお伺いしたいのですけれども,いつごろ,どういう形になりそうなのか,時期やら方法やらも含めて,その辺のめどがありましたら,お答えいただきたいと思います。 ◎山屋 計画部長  時期の問題でございますけれども,なかなか難しい問題がございます。  従前からの土地利用規制の経過がございますし,法の趣旨を踏まえつつ,より実態に合った都市計画の運用ということを検討しなければならないという,さまざまな課題がございます。  このために,いま少し時間をかけた検討が必要でございますので,時期のめどにつきましては,現時点ではなかなか難しいということでご理解をいただきたいと思います。  以上です。 ◆田中 委員  これで終わりますけれども,この地区については,大分時代の流れも変わってきたということでございますから,これを契機に,ぜひひとつ積極的に進めて,早急に取り組んでもらいたいなというふうに思っております。  さらに申し上げますと,今は,そういう生活の利便施設だとか,あるいは福利厚生施設だとか,そういう意味で,私,取り上げましたけれども,実は,この地区内に旧来からお住まいになっている方もおられて,そのままになっているわけでございます。30年間このままだったわけですから,これからも,じゃその90軒の人たちがみんなどこかに移転されて,今の法律の趣旨で言う流通業務地区に衣がえするという現実的な可能性があるかというと,私はほとんどないだろうというふうに思います。  ただ,この住んでいらっしゃる皆さんの意向がどこまでかということも,これ十分把握しなければなりませんから,軽々には言えないことですけれども,そういった住居系の地区も約90戸くらいですけれども,いまだに残っていて,そして,そこの部分が先行きどうなるのだということについて,住民の皆さんとご相談していただきながら一つの方向性を出していただかないと,お住まいになっていらっしゃる方もどういうふうにして先行き自分の生活設計を考えたらいいのかということになるわけでございます。  ぜひそういう住居系の部分についてもご検討いただきたいということを申し添えながら,従来から,この問題を出しますと,市役所の内部でも,地区は今の企画調整局ですが,団地ということになると都市局だということになって,その辺で部長もご苦労があることだと思います。それぞれ所管部局の調整を図らなければならないことだと思います。さらに,国のレベルでいくと五つの省庁が関係しているということで,この辺も,かなり従来規制が硬直化した規制内容で,そこから脱却できなかった大きな要因もあるというふうに思います。規制緩和の方向性があるとはいえ,そうした関連部署が多いわけですから,調整もなかなか時間かかるのかもしれませんけれども,しかし,時代の要請,30年たって,また新たな道をそろそろ模索をすることについて,具体的な取り組みを開始しなければならないことでございますから,きょうは,そういう問題意識を持っていると,検討するというご答弁いただきましたので,ぜひひとつ,早急に具体化に向けて検討していただきたいということを要望させていただいて,終わります。 ◆勝木 委員  私の方からは,順番が最後になったということもございまして,本日の皆様のご質問を総括するような視点を含めまして,都市景観賞についてお尋ねしたいと思います。  都市景観賞は,昭和58年に始まって以来,平成9年度で8回目を数えており,受賞作品は,本市においてすぐれた景観づくりをリードするとともに,市民の意識啓発及びその向上に大きく貢献してきたものと高く評価するものでございます。  札幌市の街並みは,全国的なレベルに照らしてみても美しいと思うのですけれども,ただ,日本全体の都市景観のレベル自体が,私にしますと,他の先進国から見ると随分おくれているのではないかと思われます。  私の場合,ヨーロッパなどの美しい街並みを念頭に置き過ぎているのがよくないのかもしれませんけれども,本市を含めました日本全国の住宅地や商店街などの景観を見ますと,色彩の面でも,形の面でも,個々の建物がばらばらで,どうも余り美しいと思えない。極端な言い方をさせていただきますと,民主主義を履き違えた自分勝手主義というようなものを時に感じることもあるわけでございます。自分が所有している土地なのだから,どんなものでも好き勝手に建てていいのだと,こういうような,他との調和を無視した無秩序な自由を民主主義と履き違えているのではないか,そういった人も中にはいるということでございますね。  ヨーロッパなどの先進地域などの街並みを見ますと,歴史的な経緯の中から,これはでき上がったものなのでしょうけれども,一つにはそういう統一性がありまして,看板一つ出すにしましても,全体との調和を重んじておとなしいものになっている場合が多いようです。  これと対照的なものといたしましては,香港の街並みなどに代表されるような,いわゆるアジア的な都市景観,つまり他との調和もくそもない,けばけばしさを競ったような景観,そういうことですね。  人によっては,こういう景観が好ましいという方もおられると思いますし,そういった方向性を是とするか非とするかは,この場で語るべきでないのかもしれませんけれども,私としましては,やはり先進国的な優雅さを重んじた他と調和のある街並みを目指していくべきと考えます。つまり,コーディネートの視点をみんなにも持っていただきたいということでございます。  そこで,景観賞の選考について,3点ほどお尋ねいたします。  これまでの8回の表彰のうち,どのような物件が受賞したのか,その種類と件数,また,その内訳の中で,公共物と私の建物ですね,私物との割合についてお示しいただきたい。  さらに,それらの受賞作品はどういう観点から評価を受けたのか,その選考基準や選考方法についてお尋ねしたい。  加えて,景観賞に対する市民の関心の程度がいかほどなのか,その応募状況の推移についてもお示しいただきたいと思います。 ◎山屋 計画部長  過去8回の都市景観賞の累計件数は52件でございます。  建築物関係,集合住宅ですとかいろいろございますけれども,31件ございます。あと,通り,公園,緑地ですとか,いわゆるオープンスペースに近いようなものが13件,それから,イベント,市民活動などが8件という状況になっております。  これらのうちの公共と民間の割合でございますけれども,件数から申しますと,公共にかかわるものは6件,民間にかかわるものは46件でございます。  選考基準と方法でございますけれども,対象となりますのは,おおむね5年以内に完成をした建造物などで,歴史的な街並みの維持・保存に寄与しているものですとか,緑地,広場を創出し,市民に開放しているものですとか,景観に調和をしたデザイン,色彩の工夫をしているもの,地域のシンボルとなっているもの,その他,催事,行事などの街並みの風情を醸し出し,市民に親しまれているものなどが選考基準でございます。  選考方法といたしましては,学識者等によります都市景観賞選考委員会,委員11名でございまして,これらの方々が現地調査を含めまして,延べ4回の選考委員会を開催をし,受賞作品を決定しておりまして,近年は,それぞれの選考されました作品についての講評もあわせて行っているところでございます。  また,応募状況でございますけれども,過去3回の件数を申し上げますと,応募総数では,平成5年度が178 件,平成7年度が167 件,平成9年度が181 件となっておりまして,都市景観賞は2年に1遍開催をされるわけでございますが,スタートをいたしました当初の3回分に比較をいたしますと,現時点では,約2倍程度の応募状況になると,このような状況でございます。 ◆勝木 委員  それでは,都市の景観を評価する視点について,重ねてお伺いしたいと思うのですけれども,先ほどの横山博子先生の質問では,法的な拘束を強めて景観をもっとよくしたいというようなお話がございましたけれども,私としましては,そういうむちによる改善ということではなくて,景観賞などのあめ玉による改善というような方向を模索したいなというところでございます。  実は,私も総務委員会の視察で,今回の受賞物件を見せていただきました。平成7年度にも総務委員だったもので,前回の受賞物件も見せていただきました。確かに,「なるほど」と,受賞したことがうなずける,そういった物件もあるのですけれども,中にはちょっとよくわからないものもございました。物件が大きなものであれば,それ自体が一つの景観をなしていて立派に見えるわけなのですけれども,物件が小さいと,何か余り美しくない街並みの中に,ぽつんと一つだけ変わった建物が建っていて,それが受賞作品になっていると。  写真で見ますと,周りのものが写っていないものですから,立派な雰囲気を醸し出しているのですけれども,実際に見ると,景観とはちょっと違うのではないかなという感じがするわけですね。  受賞物件の中には,建築物が相当ありますけれども,街並みとして見た場合は,建物と周囲の雰囲気との一体性とか,街並みの連続性,また空間の広がりなども含めた評価の仕方が重要な要素となるのではないかと感じました。  他都市の例を見ますと,一つの建築物の,その単体としての美しさを評価する部門と,街並みの空間を評価する部門とに分けているところもあるようです。建築賞と景観賞とは本来別のものであるように思われまして,本市の景観賞は,どちらかというと建築賞的なところもちょっと強いのではないかなという気がいたしました。  そのあたりのことを踏まえまして,その選考基準について,今後どのような方向で取り組もうとしておられるのか,見直す気持ちも持っておられるのかどうか,お伺いしたい。  また,せっかくこういう賞を設定しているのですから,少しでも市民の関心を高め,より親しまれ,2倍になったということもございましたけれども,もっと大きく市民の反響を得られるような景観賞とするために,何らかの工夫をもっとしてもいいのではないかと思いますので,そのこともあわせてお伺いいたします。  さらに,でき上がったものばかりを対象とするのではなくて,将来の街並みがこんなふうになればいいなと,もしくは,街角の雰囲気づくりや街並みのデザインなど,街づくりのアイデアなどを広く市民から募ってみてはどうかと,こういうふうにも思うのですけれども,そういった都市景観賞の新しい分野を検討されるお考えがあるのかどうかもあわせてお伺いしたいと思います。 ◎山屋 計画部長  今後の選考基準の考え方でございますが,委員ご指摘のように,良好な都市景観の形成に寄与している物件の評価は,街並みとの関係性ですとか連続性とかが重要なポイントになりますことから,本年,都市景観条例が施行されて,都市景観賞は次回が第10回目という節目のときにも当たりますことから,今回設置をいたしました都市景観審議会の意見も取り入れながら,選考基準のあり方につきまして新たに検討してまいりたいと考えております。  また,市民の関心を高める工夫につきましては,昨年の景観賞において,本庁1階のロビーで応募作品の全作品を展示いたしまして,訪れた市民の方々にファン投票みたいなものをしていただきまして,それらを都市景観賞選考委員会の方に出しております。そんな試みをやっておりますけれども,今後とも幅広い市民の関心を高めるような方策についても取り組んでいきたいというぐあいに考えております。  また,ご提案のありました街並み形成のアイデア募集など,これも,他都市の事例もございますので,今後の本市の表彰制度全体の中で検討してまいりたいと,このように考えております。 ◆勝木 委員  さきにも申し上げまして繰り返しになりますけれども,どうも日本の街並みは,どちらかといいますと,けばけばしさを競うようなアジア的なものから脱却していないのではないか。自分勝手主義的なこういう雰囲気は,子供たちの情操教育の面にも大きく影響するわけで,そこには行政としても積極的に取り組むべき課題があるように思われます。  屋外広告物条例も全面的に改正されまして,来年度の施行が予定されているそうですし,都市景観賞としましても,秩序と調和のある落ちついた自由主義の構築,繰り返します,秩序と調和のある落ち着いた自由主義の構築と,こういうような視点をも視野に入れた豊かな雰囲気づくりを目指して,今後とも頑張っていただきたいと思うのです。  これ要望しようと思ったのですが,せっかく市長が来ていらっしゃるので,何か一言つけ加えていただければと思いますけれども,よろしくお願いします。 ◎桂 市長  今,おっしゃられた景観の問題というのは,これからの街づくりで非常に大事な要素になるというふうに私も思います。  いろいろとご意見ありますけれども,要するに,景観に配慮をした街づくりを進めているということが,外から見て,市民も行政もそういう気持ちを持っている街だなということは何となくわかるわけですね。そういう感性といいますか,そういうものがあふれている街,それがやっぱりこれからの街づくりの魅力の大きな一つになるというふうに思っておりますので,十分気をつけてまいりたいと,このように思っております。 ○小田 委員長  以上で,第4項 都市計画費中関係分等の質疑を終了いたします。  以上で,本日の質疑を終了いたします。  次回の委員会でございますが,明日午後1時から,消防局及び市民局関係の質疑を行いますので,定刻までにご参集ください。  本日は,これをもちまして散会いたします。     ──────────────       散 会 午後4時49分...