札幌市議会 > 1997-10-13 >
平成 9年第二部決算特別委員会−10月13日-04号
平成 9年第一部決算特別委員会−10月13日-04号

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  1. 札幌市議会 1997-10-13
    平成 9年第二部決算特別委員会−10月13日-04号


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    平成 9年第二部決算特別委員会−10月13日-04号平成 9年第二部決算特別委員会             札幌市議会第二部決算特別委員会記録(第4号)                 平成9年10月13日(月曜日)       ────────────────────────────────── ●議題 付託案件の審査 ●出席委員 34人     委 員 長  猪 熊 輝 夫 君       副委員長   春 原 良 雄 君     委   員  吉 野 晃 司 君       委   員  越 智 健 一 君     委   員  山 田 信市郎 君       委   員  高 橋 忠 明 君     委   員  小 谷 俵 藏 君       委   員  武 市 憲 一 君     委   員  上瀬戸 正 則 君       委   員  道 見 重 信 君     委   員  勝 木 勇 人 君       委   員  馬 場 泰 年 君     委   員  三 上 洋 右 君       委   員  堀 川 素 人 君     委   員  高 橋 克 朋 君       委   員  湊 谷   隆 君     委   員  伊与部 敏 雄 君       委   員  西 村 茂 樹 君     委   員  畑 瀬 幸 二 君       委   員  岩 木 みどり 君     委   員  大 嶋   薫 君       委   員  本 舘 嘉 三 君     委   員  森   健 次 君       委   員  義 卜 雄 一 君     委   員  丹 野   勝 君       委   員  本 郷 俊 史 君     委   員  荒 川 尚 次 君       委   員  飯 坂 宗 子 君
        委   員  武 藤 光 惠 君       委   員  宮 川   潤 君     委   員  佐々木 周 子 君       委   員  菅 井   盈 君     委   員  松 浦   忠 君       委   員  北 川 一 夫 君       ──────────────────────────────────        開 議 午後1時 ○猪熊 委員長  それでは,ただいまから,第二部決算特別委員会を開会いたします。  報告事項でありますが,高橋克朋委員から遅参する旨,さらに大越委員と小谷委員,横山委員と三上委員が交代する旨の届け出がございました。  それでは,議事に入ります。  最初に,第5款 労働費 第1項 労働費のうち関係分の質疑を行いますが,通告がございませんので,終了いたします。  次に,第7款 土木費 第1項 土木総務費,第2項 道路橋りょう費及び駐車場会計決算のうち関係分の質疑を一括して行います。 ◆荒川 委員  私は,雪対策の問題について,お尋ねをいたします。  最初に,雪対策の財源の問題についてです。  本市の雪対策の事業費は,昨年度の場合,少雪ということで,前年度と対比して72億円も下がった。こう言いましても,道路除雪費は約88億円,雪対策の施設管理費,整備費を合わせれば約140 億円。  こういう中で,国庫補助はどうなっているかといいますと,4億800 万,約4億円です。これ以外にも交付税で一定見られているといっても,交付税は,本来,地方の独自財源でもございますから,本市の膨大な雪対策の事業費の裏打ちとしての国庫補助の増額,この問題は,焦眉の課題だと私は思います。  本市の財政問題に関する国の予算に対する独自要望にも,毎年,この除排雪の問題が含まれているということが,そのことを示しているというふうに思います。そして,国の除雪補助を引き上げるためのポイントは一に主要市道をどう拡大するかにかかっているというふうに思います。  道道は補助対象として見られているわけですが,主要市道ということで見ますと,いただきました資料では本市の市道延長は4,744 キロ,これが前年度の総延長で,そのうちの主要市道は52.1キロという数字になっているわけです。  私どもは,やはり幹線の市道,いわゆる街路は,主要市道として当然除排雪の国庫補助対象に含まれるべきというふうに思っているわけですが,その街路の総延長は約600 キロからありますね。この主要市道の認定がその1割にも満たないという現状について,どういうふうに受けとめているのか,これをどう打開しようとしているのか,第1に,この点のお尋ねをしておきます。  それから,雪対策問題の第2は,直営除雪の廃止問題です。  この11月4日から,清田が分区になりますが,ここでは,直営除雪は全面廃止ということでこの冬に向かうということでありますが,直営除雪は全く必要がないのか。直営除雪を廃止するという方向が打ち出されている背景にどういう考え方があるのか。  私どもは,やはり,あの豪雪のときの教訓からいっても,交差点の除雪,あるいは通学路の除雪は,直営除雪で対応することが一番適当だと。しかも,民間に委託している除排雪でも,この直営の除雪がそのモデルや見本ということで役割を担ってもきていたわけでありますから,直営除雪を全くなくするという考え方は適当でないというふうに思っていますが,なぜ直営除雪を廃止するのか。今後,この清田区に続いて各区の対応はどうなっていくのか,明らかにしていただきたいと思います。  それから,3番目の質問は,いわゆるマルチ除雪依存の問題についてです。  96年度に46カ所あったマルチセンターが97年度は43になり,将来方向としては,40センターにするという体制を目指しているというふうに聞いているのですが,マルチ除雪,つまり地域を区切って,民間の除雪業者の共同体,つまりセンターが全面的に除排雪を推進するという仕組みの中で問題点はないのか。  改めて,このマルチ体制に移行して3シーズンがたとうとしているわけですが,その中の問題点も市民から指摘されていると思いますが,その点について,どう掌握しているのか。  マルチ除雪体制が,将来に向かって,どういう方向で進むのか,その点についてもお尋ねをしておきたい。  質問の第4番目には,除排雪に伴う市民負担の問題です。  私は,かつて建設省で官僚の皆さんとこの除排雪の問題のやりとりをしたときのことを今でも覚えているのですが,公道の維持管理を民間に,あるいは市民に委ねるというのはおかしいというようなことを平気で言われたわけですね。  今,札幌市の公道の維持管理にかかわる除排雪については,市民が膨大な負担をして,みずから道路の維持管理をしているわけですね。まさに,除排雪はそういうことになっているわけですが,この市民負担について,生活道路の排雪にも拡大を図るべきでないかということを私どもは一貫して主張してまいりましたが,運搬排雪は,幹線,準幹線に限ると。たとえ機械で対応する能力があっても,生活道路については,市民が負担するという考え方が牢固として,札幌市の方針となってきているのではないか。「将来に向けて,市と市民の負担割合について,はっきりさせなきゃならない」と市長は,最近の記者会見でもそう言われましたが,この除排雪という公道の維持管理にかかわる市民負担を現状で固定していいということには私はならないと思う。やはり少しでも運搬排雪の路線を生活道路にも拡大していく,そういう方向をとるべきだと思っているのです。その除排雪にかかわる市民負担の問題,運搬排雪生活道路への拡大という問題,このことについてどう考えているのか,明らかにしていただきたいと思います。  それから,歩道通学路の除排雪の問題です。  このことについては,通学路100 %除雪と言われて久しいわけですが,現実問題として通学路の排雪がシーズンを通して確保されているということはありません。  結局,どういうことかというと,車道の運搬排雪が進まないで,歩車道の境目に雪が堆積されて,歩道の雪をはね飛ばす余地がなくなってきた場合に,通学路であっても,歩道の除排雪というのは進まなくなるわけですね。このことは,この除排雪問題に関する本市議会での数々の論議の中でも,当局も認めてきているところです。  そこで,やはり雪が多く降る,あるいは連続して降るという状況のもとでも通学路や歩道の除排雪をしっかりと進めて,市民の安全を確保する。とりわけ,通学路の100 %除雪を,名目だけでなく実態としてもシーズンを通して確保していくというためには,やはり車道の運搬排雪というものの頻度を引き上げるといいますか,必要に応じて対応するようなことに方針を改めると,こういうことがなければ,絵にかいたもちになるのではないかと思っておりますので,通学路の100 %除雪,歩道の除雪の確保に関する考え方について,お尋ねをしておきたい。  それから,次は福祉除雪です。  高齢者や障害者の間口除雪,あるいは通路除雪ということについては,社会福祉協議会ボランティアで対応してもらっている。名前を登録してリストアップして対応してもらっている。それから,マルチ除雪の企業からも,ボランティアで協力してもらっている。こういうことになっているわけですが,実際は,大雪で,本業の除排雪が連続して進められなければならないという状況になれば,マルチ体制からのボランティア除雪などということは,現実,無理な話になるわけですね。  これは,一昨年の豪雪の際に,我々は嫌というほど見てきているわけですし,社会福祉協議会ボランティアに依存する福祉除雪というのもやはり限界があります。私どもが常々主張してきたように,やはり予算と体制をとって,必要な福祉除雪を市の制度としてしっかり進めるということがますます必要になっていると考えますが,この点についてはいかがか。  次に,流雪溝の問題です。  このことについても,議会でたびたび取り上げられてきております。そして,実際に川や下水のお水を使って流雪溝を実施しているところでは,市民が大変喜んでいる。自分の雪をその流雪溝に落としてやれば,みずから排雪できるということですから,これは,全市民からも望まれている札幌市の大事な雪対策というふうに思うのですが,それが将来にわたってどういうふうな計画で展開されていくのか,さっぱり見えてこない。  下水のバックウオーターというもので対応できる範囲というものがここまでだから,ここについては,各区のバランスもとりながら,こうやって進めていくとか,あるいは,その他の水を使った流雪溝をここにこういうふうな段取りで進めていくということがさっぱり見えてこない。そういうことでは,既に実施されている地域の皆さんが,実施されていない地域の皆さんからうらやましがられるといううちはいいわけですが,札幌市の対応は不平等だとか,バランスがとれていないとかというふうに当然なってくるわけですよ。  そういう意味で,この流雪溝をどういうふうに全市展開していくのか,その基本的な計画,あるいは中長期の実施計画というものを市民に示す必要があると,私は思いますが,この点でいいますと,今回の5カ年計画の事業見直し再評価という中で,流雪溝の事業についても,一部先送りというような方針が出されていますよね。  市民から切望されている事業がなぜ先送りになるのかという点で,箇所選定など,さらに検討する必要があるからというだけの説明では,市民は納得しないと思うのですよ。そんなことなら,ずっと先からやっててよかったのじゃないかということになるわけですから。  その点で,この5年計画事業で流雪溝の整備が一部先送りされているという問題とも絡めて,今,私が指摘した問題について,お答えをいただきたい。  最後の質問は,小型融雪槽融資の問題です。  この生活排雪を含めての雪処理,これが大変困難になってきている。とりわけ一昨年の豪雪のときなどは,隣人間のトラブルがあちこちで発生したわけです。  そういう意味で,市民はみずから自宅敷地内に小型融雪装置を設置して,そこで雪処理を行うという方向を強めているというふうに私も認識をしているのですが,これに対応する札幌市の融資制度は,利用実績から言えば,実態に見合わないくらいに極めて少ないのですね。これは94年度から始まりましたが,94年の実績78件,95年の実績51件,96年の実績が69件と非常に少ない。こんな程度ではないのですよ。私の周りを見ても,あそこの家も,ここの家もというくらいに,とりわけ高齢者世帯などでは,この融雪槽を設置してきているわけです。  なぜ,札幌市がせっかくつくったこの制度を利用できないのか。私は,それなりに皆さんの意見も聞いて見ましたが,やはりいろいろ問題があることがはっきりしているのです。  一つは,高齢者が使えないような仕組みになっている。融資を受ける年齢は65歳以下というふうに限定されているのですよ。65歳になったら使えない制度になっているのですね。  これは,除排雪が大変だ,雪を捨てる場所もない,遠くまで押していくわけにもいかない,こういう高齢者などが一番必要としている施設なのに,融資の対象から除外されている。これは,やはり私は問題だと思うのですよね。再検討が必要だと思うのですが,どうか。  それから,この100 万円限度の融資に,金利が3%,そして,これは無担保で無保証人でもいいけれども,保証協会の保証づきで1.5 %の保証料が要る。だから,金利は4.5 %ですよ。札幌市のせっかくの制度融資が今どき4.5 %の金利なんていうことでは,市民は使わない。これもやはり改善が必要だと思うのですよ。  ちなみに私は時間がなくて,全面的には調べることができませんでしたが,道内でも,旭川,江別,石狩などは,無利子にしていますね。もちろん,保証料も取っていない。やはり,札幌市でも,せっかくの制度をみんなが利用できるように,こういう改善は当然進めるべきだと思いますが,いかがか。  以上。 ○猪熊 委員長  大きく8項目。 ◎富山 管理部長  私からは,一般市道から主要市道への昇格の考え方について,ご答弁を申し上げます。  委員がご指摘のとおり,除雪補助対象路線は,主要道道,主要市道,つまり主要地方道が対象となってございます。  そこで,主要市道への昇格の道筋でございますが,主要地方道一般国道に昇格する場合に,それに対応する部分が一般市道から主要市道に昇格することになってございます。  一般国道の再編は,10年に1度程度でございまして,最近では,平成5年に平岸街道が国道453 号線に昇格いたしましたが,このとき,一般市道でございました厚別東北郷線手稲インター線主要市道に昇格してございます。  このように,主要市道への昇格は,建設大臣が指定することになってございますので,一般国道などの再編がない限り難しいものと考えておりますが,補助金は大切な財源でございますので,一般国道の増加の折などには,私どもも関係官庁とも極力協議をしてまいりたいと,このように考えてございます。  以上でございます。 ◎工藤 道路維持部長  それでは,私からは,2点目の直営除雪の背景と考え方につきまして,ご説明させていただきたいと思います。  まず,背景でございますが,近年の行政需要の増大,あるいは多様化する市民ニーズに効率的・効果的に対応するためには,従来,直営除雪を行ってきました現業職員を作業的業務から管理的業務に転換することで,より市民ニーズにこたえることになるものというふうに考えてございます。  続きまして,各区の今後の対応についてでございますが,これにつきましては,現在,組合の方とも鋭意協議中でございます。  3点目のマルチゾーンの問題点についてでございますが,マルチゾーンにつきましては,施行以来,昨年から本格的実施をいたしまして,次第に市民に定着されつつございます。  その中で,課題とされた点といたしましては,作業面や市民対応のレベルに格差があることから,技術力の向上と認識の緊密化に努め,共同企業体の育成強化を図る必要があるとか,ゾーンごとに事業量,事業費に格差があり,このことが作業効率や採算性の差にもつながっている。  これを解消するために,地域事情を考慮しながら,事業量,事業費の平準化を図っていただきたいとか,住民への周知とイメージアップを図るとともに,勤務する当番者の労働環境を考慮いたしまして,除雪センターの固定化,恒久施設化が必要であるなどの課題が打ち出されております。  今後の方向についてでございますが,こういう課題を受けまして,マルチ除雪につきましては,1ゾーンの事業規模といたまして,除雪延長を100 から120 キロメートル程度,事業費といたしまして1億から1億5,000 万円,全市40ゾーン程度をめどとして考えております。  これを6社ぐらいで構成された共同企業体が同一レベルの業務を履行いたしまして,市民の皆様も除雪の妨げとなる路上駐車は絶対にしないなどの最低限の役割を果たしていただければ,今後,次第にマルチゾーンといたしましては,完成されたものになっていくのではないかと,このように考えております。  4番目の市民負担についてでございますが,生活道路運搬排雪につきましては,現在でも,最低限度の水準として既に除雪は行ってございます。  生活道路の排雪につきまして,市民要望によるレベルアップが高いということは,私どもも十分に承知をしておりますが,これはあくまでも市民との役割分担の中でやっていかなければならないというふうに考えてございます。  それから,5点目の歩道通学路の除雪についてでございます。  現在,教育委員会と協議をしております通学路は607 キロございます。このうち,歩道除雪が実施されているのは延長477 キロメートルで,それから歩道があっても,2メーター未満という狭い道路と歩道のない道路を合わせまして130 キロございます。  通学路として運搬排雪を実施している130 キロメートル歩道除雪路線477 キロメートルのうち,道路全体の幅員が狭く,歩道を除雪することにより車道幅員の確保が難しくなる道路が122 キロ,計252 キロございます。すなわち,10メーター程度の道路につきましては,雪の堆積スペースが少ないため,シーズンを通して歩道除雪を実施することは難しいことから,車道部を拡幅することにより,歩行者の空間確保に努めているところでございます。  しかし,運搬排雪を実施するとなりますと,経費を非常に要することから,現状では,運搬排雪までの対応は難しい状況でございます。  学童の安全を守るという考え方については,社会全体として取り組んでいくことが大切なことから,関係機関の協力を得ながら,ハードだけでなく,ソフト的にも対応してまいりたいと,このように考えているところでございます。  それから,福祉除雪についてでございますが,高齢者や身障者などの,いわゆる除雪弱者に対する雪処理につきましては,社会福祉協議会除雪ボランティアにより対応しているところでございます。  平成7年度からは,マルチゾーン除雪共同企業体に対しましても,このボランティアに参加をしていただくように要請をしてございます。現在,除雪ボランティアの実態を把握すべく,民生委員とボランティア経験者の方々へのアンケート調査の実施などにつきまして,民生局と協議してきております。  これらを踏まえまして,引き続き,民生局と連携を図りながら制度の充実を目指してまいりたいと考えております。  続きまして,流雪溝でございますが,流雪溝の整備に当たりましては,地域の熱意が高く効果が期待できるため,地域経済の活性化に寄与できる路線を優先して整備を行うこととしており,雪さっぽろ21計画で選定した地区について,優先順位をつけまして,整備箇所を決定しているところでございます。ただ,この整備には,大変お金もかかりますことから,十分考慮した上で優先順位等をつけて整備をしなければならないというふうに考えております。  また,技術的な条件といたしましては,冬期間に2万トン程度の水源が確保できることとか,流した雪や水を受け入れる流末となる河川などがある。それから,水流により雪を流すために適当な地形勾配がある。このようなことが技術的条件として挙げられます。  また,社会的条件といたしましては,地域の方々の熱意が高いこととか,商店や家屋が連檐していること,バス路線など地域の幹線道路となっていること,交通結節点があること,費用対効果が高い,これらを総合的に勘案いたしまして整備をしているものでございます。  したがいまして,このような条件の中で,市内全域に展開するというのは,技術的にもなかなか難しいものがあるということをご理解いただきたいと思います。  続きまして,小型融資制度でございますが,この件につきましては,市民みずからが雪を処理していただくということでは,私どもも大変ありがたいことだというふうに認識をしております。  したがいまして,この制度が今後よりよく,使いやすい制度となるように検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆荒川 委員  余り長くやるつもりはありませんので,前向きな答弁をいただきたいと思いますが,まず,1問目の国庫補助問題についてですが,国道昇格のときでなければ,主要市道の路線拡大というのは望めない。それは,今,国の対応がそうなっているということであって,さっきも私が申し上げましたように,札幌市が管理する市道の中でも,街路と言われる幹線道路が600 キロもあるという中で,主要市道が52キロ程度に抑えられていること自体,極めて不当なのですよ。  これが五,六億という事業費の話であれば別ですが,さっきも言いましたように,100 億,200 億という規模の事業費がかかっている札幌市の除排雪の現状で,現行の国の対応に甘んじるようなことでは,私はだめだと思うのですよ。  やはり,札幌市が独自の要望として,この雪対策に対する補助の増大ということを国に毎年要求してきている。その要求の実現のかなめを握っている主要市道の拡大の問題について,改めて,決意と構えを持って国に迫るということが必要だと思いますが,その点,どう考えているか。これは助役,大事な問題ですからね。我々も,理事者の皆さんと一緒に,議会の特別委員会で,国や各政党に対しても,札幌市の財政要望ということでやってきているわけですから,改めて決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。  それから,直営の除雪廃止の問題についての答弁は,今の対応についてのご説明があったに過ぎないのですね。直営を廃止しなければならぬという理由は一体何なのか。  私は,全面的に直営で対応しなければならぬと言っているわけじゃないのですよ。全廃するということは問題点が多過ぎると思っているのですよ。やはり,市民の安全対策など,緊急対応も含めた体制を札幌市の直営として確保しておくということは必要だと思っておりますし,さっきもちらっと言いましたが,もともと直営がどういう位置を担ってきているか。これは,民間業者の皆さんに対しての基本的なベースやモデルとして,札幌市の直営除雪が位置づけられていたわけです。  そういう点で,市が除排雪の作業に全くかかわらない。そして,管理・指導のみに携わるというようなことになれば,早晩,作業にもかかわってきたベテランの市職員が退職する。そして,全面的に民間委託の除排雪が進む中で,この除雪作業について,市が指導するだとか,口を出すだとかということはできなくなるだろうと私は思うのですよ。実際,やってもいないで,現場もわからないでと言われて,結局,札幌市の除排雪は業者任せというふうになってしまう危険があると思っているのですよ。  やはり,私は,市の直営でやるべき位置をはっきりさせて,直営の対応も残すべきではないかと思っているわけですので,直営が全く必要のないことなのかどうか,その点についての考え方を改めてお聞きしておきたいというふうに思います。  それから,マルチの問題で,今のセンターのメッシュをさらに絞り込んで40カ所程度にするとかという現状と今後の方向については,お話がありましたけれども,やはりマルチの対応で課題となっている点には市民対応の問題も一つあると私は思うのですよ。  それから,実際の除雪作業のアンバランスの問題もあると思いますが,年限がたって,研修なり,指導なりというものが蓄積されれば,ある程度進むかもしれません。しかし,市民対応については,マルチのセンターに,市民が要望や苦情を言えば事足れりということなのか,それとも区の土木部,あるいは土木事業所が,市民対応については引き続いて受け持っていくという姿勢なのか,この点をはっきりしてもらいたいと思うのですよ。  現場ではどう思っているか。市は,マルチセンターに全部回しなさいという対応だと言うのですよ。しかし,現実にそういうことをすれば,たらい回しのような形になって,住民の行政不信というものも出てくるだろう。やっぱり,市民から来る要望や苦情というものは,事業所が受けとめなければならぬと。  現実には,そういう対応になっているとは思うのですが,市のマルチ以降の基本方針やセンターのレベルを高めるということと,市民要望の受けとめ方やその窓口という点では,大きな矛盾を抱えていると私は思うのですよ。その点をどうするのか,改めてお尋ねをしておきたいと思います。  それから,市民の除排雪費用の負担の問題については,適切な役割分担というようなご答弁だったと思いますが,やはり,拡幅除雪というのは,おのずから限界があるわけですよ。その点で言えば,大雪や豪雪のときに,排雪ということが伴わなければ,拡幅は立ち往生するということにもなっていくわけですから,やはり一遍に全部といわなくても,生活道路での運搬排雪についても,札幌市が少しずつ,そこに接近していく,これは市民の要望からいっても私は当然だと思いますが,この点,検討する余地は全くないのか,お聞きをしておきます。  それから,通学路除雪について,運搬排雪を車道の部分でしっかりやらなければ,実際は,この通学路の排雪は進まない。現状を素直にお認めになったのはいいのですが,だからといって,金がかかるから運搬排雪まではできない。こういうことでは,通学路の100 %除雪というのは画餅でしょう。  その点について,やはり,私は検討課題として認識するべきだと思いますが,いかがか。  それから,福祉除雪についても,ボランティア対応の現状をただ説明したにすぎない。将来に向かって検討の余地も全くないのか。それであれば,福祉除雪というものではないと私は思いますが,改めてお尋ねをしたい。  流雪溝の対応については,雪さっぽろ21計画で列記したような地域に優先順位をつけて順次やっていくと。しかし,それもなかなか難しいことで,いつ,どういう順番で,どういうふうに進めるかということは,なかなか言えないのだというような意味だったかと思うのですが,この雪対策21というのはいつまでやる計画ですか。これはあと3年で終わらせる計画でしょう。そうだとしたら,これから優先順位をつけるなんていうような話では,これまた画餅ということになるのじゃないですか。  5年計画の事業先送りの問題のときにも,流雪溝整備が含まれていることとの関連でどうなのだとお尋ねしていますが,この点を部長にお聞きするのは酷なのかもしれませんね。やはりこれは予算についてもかかわることですから,局長なり,助役なりに改めて答弁をいただきたいと思います。  小型融雪槽に対する融資の問題では,改善を検討するという答弁だったのですが,ことしも冬がまもなく来るわけですけれども,それに間に合うような検討を要望したいと思いますが,いかがか。 ◎魚住 助役  まず,私から,主要市道のことにつきましてお話をしたいと思います。
     これまでも,除雪につきましては,補助枠の拡大や交付金の割り増し等につきまして,国に対して強く要望してきております。また,ロードヒーティングなどにつきましても,非常に早くからこれを要望して実現をしてきたという経緯もございます。  しかし,今,国の基準というのがあって,なかなか主要市道にならぬということもございますので,今後は,道路行政全般にわたる中で,これらの昇格等についての基準の緩和などにつきまして検討や要望をしてまいりたいと,このように思います。 ◎瓜田 建設局長  流雪溝の今後の計画についてのご質問でございますけれども,平成3年にできました雪さっぽろ21計画に基づきまして,除雪のレベルアップも含めて,種々の施策を今,進めているところでございます。  その中で,将来の社会資本整備の一環として,流雪溝並びに融雪等々の整備も進めてきているわけでございますけれども,あくまでも雪さっぽろ21計画の中で計画されている流雪溝につきましては,もう既に完成しているもの,それから,今現在実施しているもの,それから,今調査中のもの,そういうものを含めて計画上にのっとっているものについては,それなりの対応をしているところでございます。今後,雪さっぽろ21計画の次の段階では,この流雪溝も含めた,雪にかかわる施設についてどうあるべきか,これにつきましては,今後の課題の中で,今,検討している最中でございます。  したがいまして,全体計画なるものについては,あくまでも雪さっぽろ計画の中では,事業を進めているものでございますし,今回の事業再評価プログラムの中では,一部先送りするものがありますけれども,これについても,ほぼ計画どおり進んでいるものと考えているところでございます。 ◎工藤 道路維持部長  直営除雪とマルチの件でございますが,これは,同じ視点でございますので,一括してお答えをさせていただきたいと思います。  本市が委託をいたしますのは,あくまでも作業系のみでありまして,この作業に伴う苦情対応につきましては除雪企業に行っていただき,本来,行政が行うべき市民要望対応や政策決定につきましては,従来どおり本市が行う。そして,このレベルを高めていきたいというふうに考えているものでございます。  したがいまして,本市の雪対策の柱でありますマルチゾーン除雪の精神に基づきまして,市民・行政・企業それぞれが,役割分担を明確にするという趣旨からも,企業には,作業系を委ね,行政としての役割を強化いたしまして,市民サービスの向上を図ってまいりたいと考えているところでございます。  続きまして,生活道路運搬排雪についての市民負担でございますが,これも先ほど申し上げましたとおり,どこまでできるかと,どこまでやるべきかと。この辺につきましては,市民と行政の役割分担の中で行ってまいりたいと考えております。一方,通学路排雪につきましては,昨冬から従来,年1回であったものを1.5 回にする等のレベルアップも図っているところでございます。  それから,通学路排雪につきましては,うちはあくまでも機械除雪で行っておりますので,2メーター未満の歩道につきましては,歩道除雪ができないということから,冬期の道路空間といたしまして,車道の拡幅をいたしまして,歩道とあわせて空間を確保するということでございます。  それから,福祉につきましても,あくまでもこれはボランティアの問題でございますが,ただ私どもも大変重要なことと認識をしておりますので,民生局の方ともさらに協議を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆佐々木[周] 委員  私は,大きく2点お聞きしたいと思います。  最初に,歩行者に優しい道路づくりというところでお聞きしたいと思いますが,昨年度の決算によりますと,大体の数字ですけれども,土木部の833 億のうち道路整備は,約700 億だったかと思います。  これまでの道路づくりは,やっぱり車をいかに流すかという視点でつくられていたのではないかと思うのですが,本市におきましても,ここにありますような福祉の街づくり環境整備要綱などもございまして,歩行者に対してどうあるべきかというところでも,道路づくりを少しずつ進めていらっしゃるということは存じております。  けれども,私があちこち歩きましたところ,その辺でもう少し工夫が必要ではないかと思う状況がまだまだあります。というのは,歩道に関してなのです。  車道と民地の間に歩道があるわけですけれども,民地から車道へどのように傾斜をつけているかと申しますと,福祉の街づくり環境整備要綱によりますと,二,三%の傾斜が望ましいというふうに書いてあるのです。  歩道の幅にもよるのですけれども,5%ぐらいあるのではないかと思われるような傾斜もございまして,車いすの方,それから,歩くときに大変ご苦労なさる高齢者の方たちからも不評をかっているのは,道路管理をなさっている方たちもご存じの方が多いかと思います。  私は昨年沖縄市に行きました。そのときに,幅が3メートルほどの歩道だったのですけれども,そこに,あれっと思うような工夫が見られましたので,そのことをちょっとお知らせしたいのです。  札幌の場合3メートルの幅でしたら,傾斜が大体二,三%から5%ぐらいになるのですけれども,80センチから1メートルくらいの幅で真ん中あたりを平らにしているのです。ですから,傾斜で言うと,民地側から斜めになって,真ん中辺が1メートルぐらい平らになって,さらに車道に向けて傾斜になっていると。そういうような形で幅が80センチから1メートルぐらいあると,車いすの方も平らな面で歩けます。それから,歩行者の場合も,斜めのところを歩くよりは,平らなところを歩いた方が安定感があって歩きやすいわけです。  そこで,質問ですけれども,この福祉の街づくり環境整備要綱もあるわけですが,歩行者に優しい歩道づくりという考え方が事業者に対して,うまくPRできているのかどうかというところをお考えいただきまして,さらに業者さんに対してPRなさいまして,歩行者により優しい歩道づくりの事業を進めていただくように考えていただきたいと思うのですけれども,そこを1点お聞きいたします。  それから,もう一つなのですけれども,歩道を自転車が我が物顔で走っている状況があります。それは,自転車が車道を走ると危険が多いということから,歩道の方に自転車を乗り上げて走ってもいいですよということをおっしゃっているはずですよね。  そこで,歩行者の方から見ますと,大変危険なのです。後ろから自転車の来るのがわからなくて,ちょっと動きを変えますとぶつかってしまう。それで,自転車の方が歩行者に対して,「もっと気をつけて歩きなさい」というような強い言葉でいさめるようなこともあるというふうに聞いております。  ですから,歩道といっても今や自転車の方が優先になっているのじゃないかと思われるような場所もあるわけです。  きのうの新聞だったかと思いますが,ミュンヘン市から札幌にいらしている方のコラムが載っていました。ミュンヘン市では自転車道と歩道と車道がはっきりしていて,日常的に安心してみんなが歩ける。そして,自転車も走れると。札幌の場合は,どっちを走ったらいいのか,はっきりわからない。サイクリングロードとして,お休みのときに楽しむための道路の整備は随分進んでいるのだけれども,自転車が日常的に走る普通の道路をもっと整備する必要があるのではないかというような意見が書かれておりました。私は,本当にその方のおっしゃるとおりだと思うのですね。  そこで質問なのですけれども,自転車道をもう少し明確に分けるような道路整備を進めていくべきかと考えるのですけれども,いかがかお伺いいたします。  それから,大きな2点目なのですけれども,先ほどの荒川委員のお話にもありました福祉除雪についてでございます。  除雪につきまして,今,札幌市でもいろいろな面で検討なさっていることと思いますけれども,どこまで市民がかかわり,どこまで行政がかかわるのか。そういう面で言えば,これからは税金がなかなか潤わない時代に入ってまいりますので,ここのところを本当によく考えていかなければならないのではないかというふうに日ごろから考えております。  福祉除雪ですけれども,昨年度の状況をお聞きいたしましたら,先ほどのお話にもありましたけれども,社会福祉協議会にご協力いただいて,ボランティアさんを登録なさって,そして派遣していただく。それから,もう一つは,マルチ企業体の方たちにも協力していただくと,そういうお話でした。  昨年のことを聞きますと,46企業体のうち,協力いただいたのが16企業体だというふうに伺いました。そういうことですと,やはりもっと企業体の方に,ご協力いただくことも必要ではないかと考えたわけです。どういうふうな協力をいただくかと申しますと,マルチ除雪企業体を行う際に,除雪連絡協議会というものをつくっているというふうにお聞きしております。このことについては,私も特別委員会でも何回か取り上げたことがございますけれども,やはり,ひと冬,6カ月間,雪に埋もれる札幌市内ですから,その協議会をより有効にお使いになって,そして,企業体の方がよりスムーズに除雪ができるような工夫をしていただきたいと思うわけです。  その協議会がどのように機能しているかとお聞きしましたところ,年3回程度の会議を持っていると。それは,除雪が始まる間際,12月の初めぐらいに,どうぞご協力くださいということで1回,それから,中間点で,これまでの除雪がどうであったかということで1回,そして,最後に,3月,4月になってからことしの冬の除雪の状況はどうだったかという反省で1回と,大体3回というふうにお聞きしています。  そこで,質問なのですけれども,この福祉除雪につきまして,マルチ企業体の方にもう少しご協力いただくためにも,この協議会をさらに機能させてはどうかということなのです。と申しますのは,協議会の方には,地域の町内会の会長さんや除雪部長さんという方たちも入っているというふうに聞きますので,そこでご協力体制を十分とれるように取り組んではいかがかと思うのですけれども,このことについてのお考えを1点お聞きいたします。  それから,もう1点なのですけれども,地域福祉社会計画の中で,福祉のまち推進センターが各地域で立ち上がっております。民生局にお聞きしましたところ,本日現在で,45カ所の福祉のまち推進センターが立ち上がっていると。  この福祉のまち推進センターには,民生委員の方たち,それから,地区の社会福祉協議会の方たちも入っているわけです。ですから,先ほどの社会福祉協議会でご協力いただいている除雪ボランティアの方もこの福祉のまち推進センターの中では大変見えてくるわけです。  ですから,この福祉除雪のことに関連いたしましても,福祉のまち推進センターの方たちとともに動くことをお考えになってはいかがかと思うのですけれども,その点についてのお考え方もお示しいただきたいと思います。  とりあえず以上です。 ◎齊藤 管理部参事  第1点目の歩道の平たん性の確保についてでありますけれども,ご指摘の幅員の広い歩道の場合でございますけれども,車庫などの前では,縁石から街路樹のますなど,いわゆる付設帯までは安全を考慮いたしまして,ある程度急な勾配といたしまして,通常,歩行者が通行するところでは,平たんになるように,関係部局を通じまして指導しているところでございます。  しかし,ご指摘のように,徹底されていない面もございますので,道路整備に携わる者に対しまして,研修会等を通じて徹底し,あわせて福祉の街づくり意識の啓発を図りたいと思います。  さらに,現場の個別状況を考慮いたしまして,地元の協力を得ながら,お年寄りやお体の不自由な方々にも配慮した歩道となるように努めてまいりたいと思います。  第2点目の歩道を歩行者と自転車とに区分することについてでありますけれども,区分して通行させるためには,歩道の幅員は,歩行者用,自転車用としてそれぞれ2メートル,街路樹等の付設帯といたしまして1メートル,合計5メートルが必要でございます。したがいまして,今後造成いたします幅員が5メートル以上の歩道については,公安委員会との協議を経た上で,歩道を歩行者用,自転車用に区分してまいりたいと思います。  しかし,この場合でございましても,商店街などの歩行者の多いところにおきましては,地域の意向を尊重しなければなりませんので,地元とも慎重に協議してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◎立花 道路維持部参事  それでは,福祉除雪に関連いたします除雪ボランティアにつきまして,お答えいたしたいと思います。  ご指摘の除雪連絡協議会をこれまで以上に活用するということにつきましては,大変貴重なご意見でございまして,ボランティア推進の醸成にもつながるといった点からも,今後ぜひ進めてまいりたいと考えております。  さらには,市で行っているマルチ除雪センター長の研修などの機会を通じまして,除雪ボランティアの理解を深めてもらうような努力をしてまいりたいというふうに考えております。  さらに,地区福祉のまち推進センターと除雪連絡協議会などの連携につきましては,それぞれの区の社会福祉協議会や関係部局と協議を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆佐々木[周] 委員  ただいまのご答弁で,前向きに取り組んでいただけるというふうに思いますけれども,先ほどの自転車の方なのですが,歩道の幅が5メートルないと区分して通行がなかなかできないということでしたが,それだけでは本当に紛らわしいということがございますので,色を変えるだとか,そういう工夫もぜひしていただいて,自転車の走りやすい歩道づくりにも取り組んでいただければというふうに思います。  そのことに関連して,新たにもう一点お聞きします。先般の代表質問の中で,交通局の方から,来年度,超低床ノンステップバスの導入をしたいというふうなお話がございました。これにかかわって,公共交通をこれからどんどん利用していっていただこうという視点で道路づくりも考えていただきたいというふうに思うわけです。  交通弱者と言われている高齢者の方だとか,お子さんだとか,それから,お子さんを連れている乳母車のお母さんたちやお父さんたちとか,そういう方たちのためにも私は,環境面からも,公共交通の利用というのは,どんどん進めていかなければいけないというふうに思っております。  ことしの12月に京都で開かれます温暖化防止国際会議で二酸化炭素(CO2 )の排出削減目標につきまして,日本が5%の削減目標を掲げたということで,これは国際的にも,NGOから大変批判を受けたり,各国からも議長国としての考え方は一体どうなっているのだということもございます。  これは,やはり自治体ごとに,自治体としての取り組み方を進めていくことも絡めていく必要があるのではないかと思うわけです。  そこで,質問に入るのですけれども,実は,私が超ノンステップバスのことについていろいろ調査をしたところ,大阪市におきまして,大阪市の交通局と建設局が,都市新バスシステムということを進めていらっしゃいます。  それは,超ノンステップバスの導入と同時に,道路づくりも,今までのバスベイを考え直してバステラスという方式を取り入れたというところに,新しい道路づくりがあるわけです。  バスベイはなぜできたかというと,やはりバスがとまっている間に一般車両を流すために設けられたというふうに聞いておりますけれども,これからは,一般車両をなるべく走らせないという考え方で,車道にテラスのように歩道を出っ張らせて,バスを真っすぐな形でとめると。これは,超ノンステップバスだと,30センチからそれ以下になることもあると思うのですけれども,バスベイだと引っかけやすいということがありまして,せっかくの超ノンステップバスも,50センチぐらいの幅がないととめられないという運転手さんの話もございました。それを直して,バスが真っすぐとまれるように,今バステラスをつくり出したという話だったのです。  ところが,札幌の場合は,先ほど来いろいろ出ていましたが,除雪のこともありますので,バステラスができるところと,それから,バスベイはやめて真っすぐの歩道,そういうつくり方をしてはいかがかと思うのですけれども,その辺,交通局とともに検討するお考えはおありかどうかということをお聞きしたいと思います。  それから,除雪の方なのですけれども,先ほどのご答弁のとおり,今後ぜひお話し合いを十分して進めていただきたいと思います。同時に,本当にボランティアだけでいいのかどうかということも含めまして,シルバー人材センターの活用だとか,それから,ある程度費用を払っても,除雪をしていただきたいという方も中にはいらっしゃるはずですので,その辺につきましても,十分検討して進めていっていただきたいと思います。  それで,除雪につきましては,私も何度も申し上げましたが,駅の周り,それから,公共施設の周り,歩道除雪については,今後も人が歩きやすい除雪をぜひ取り組んでいただきますように,これは要望にしておきます。 ◎齋藤 管理部参事  ご質問のバス停の改良についてでございますけれども,超低床バスの導入に当たりまして,私どももいろいろと調査研究をしているところでございますけれども,委員が先ほどおっしゃいましたテラスというアイデアにつきましては,現在のところ,除雪の障害になるとか,あるいはオートバイ,二輪車などの安全性を考えますと,ちょっと問題があるのかなという点も指摘をされているところでございます。  いずれにいたしましても,委員がご指摘されましたように,現在のバスベイにつきましては,交通が混雑している区間の円滑化を図るために設置したものでございますけれども,今後,各関係機関とバスの運行経路,その他いろいろな条件などを考慮して検討してまいりたいと思います。  以上でございます。 ◆三上 委員  私は,本市の雪対策への取り組みについて簡潔に質問をしていきたいと思います。  本市の雪対策は,雪さっぽろ21計画のもとで着実に事業展開が図られてきておりますが,中でも私が評価したいと思うのは,今まで作業費を中心に考えられてきた従来からのフロー中心の除雪事業に,流雪溝や融雪槽などの施設によるストック型,社会資本型の施設除雪を新たに導入した点であります。  平成8年度の世論調査では,札幌に住んでいる人の中で,札幌が好きというふうに答えた人は実に96.6%に上っているわけですが,その市民の大方の人たちは,雪問題を克服すること,克雪を第一に望んでいるわけであります。  私は,平成3年の3定において,市民要望を満たすには,100 億からの金のかかる作業費中心の雪対策から脱皮すべきであるとの観点から,この問題を取り上げた経緯がございます。つまり,社会資本型の施設除雪の導入を求めたのでありますが,それが今まで着実に進展しているということは,大変喜ばしいことであると,このように考えております。  今年度予算でも,本市の厳しい財政状況の中で,作業費107 億円に対して,施設費49億円を計上して,将来の資産として施設整備に取り組んでいることをまず高く評価するところであります。  今後の本市の雪対策においては,時代も変わっておりますから,雪さっぽろ21計画をさらに推し進めなければならない。もっと前進させなければならない。その際,大切なことは,当然なことでありますけれども,財政的にも,無定見な予算組みはできないわけであります。そういうことで,基本づくりが大事になってくるわけであります。  私見でありますけれども,私は,市長がおっしゃっているように,市と市民の役割分担ということが大きな問題だと思います。自治体として市は大きく分けて,雪処理場,流雪溝という大型の施設,それから,100 億円からかかる作業費,これは縮めていかなければなりませんけれども,そういう大きなお金がかかる。今,言ったようなことは行政が受け持つ。  市民は,家の周り,これも今まで言われていることですけれども,自分の敷地内は当然自分で処理するという方向に持っていかなければならない。それには,ロードヒーティング,あるいは融雪機などを導入するような推進策を図っていくと。そのほかいろいろパートナーシップとか,町内会でまとめて除雪するとか,個人的に排雪するとか,いろいろあるでしょう。そういう手法がいろいろあると思うのですが,これからは21計画をさらに推し進める基本づくりというのが大事だと思うのであります。  そこで,今後の本市の雪対策に取り組む手法等を含めた,基本的考え方をまずお伺いしたいと思うのです。  それから,ここ数年のパートナーシップとか,トラック助成とか,あるいは通学道路の排雪費というようなお金はどのぐらいかかっているのか,まずこの2点をお伺いしたいと思います。 ◎工藤 道路維持部長  第1点目の今後の雪対策についての基本的な考え方につきまして,お答えを申し上げます。  雪対策は,冬期の都市活動や経済活動を支えるために欠くことのできないものであり,市民要望も非常に高い施策であります。  本市では,平成3年6月に,雪さっぽろ21計画を策定しておりますが,策定当時,想定していなかった社会経済情勢の変化,凍結路面対策や歩行者対策などの新たな課題にも直面しております。  このようなことから,現計画をさまざまな角度から分析,検証する中で,雪対策に関する行政サービス需要や,必要な事業費などを把握することが重要であると考え,現在,これに全力を挙げて取り組んでいるところであります。  これを踏まえまして,除雪水準や雪対策施設整備のあり方を検証いたしまして,今後の市民の役割分担につきましても,あわせて検討していくことが重要であるというふうに考えております。  第2点目の,生活道路の排雪費でございますが,生活道路の排雪といたしましては,パートナーシップ制度,市民助成トラック,通学路排雪などがございまして,これに要しております排雪費は,平成6年では約14億円,平成7年は,ご存じのとおり大雪でございましたので33億円,また逆に,平成8年は少雪でございまして10億円となっております。  以上でございます。 ◆三上 委員  今後の雪対策については,21計画策定当時には予想されなかった凍結路の問題とか,いろいろ変化があると。今後それらを踏まえて考えていきたいということでありますけれども,ぜひとも,これからは,自分の家の周りはおろか,公道までみんなでやらなきゃだめだという機運を醸成するような政策に取り組んでいただきたいと思います。  また,今言ったようなパートナーシップ,市民トラック,通学路等に12億から,33億は特別といたしまして,かかっているわけでございまして,これを何とか縮めなければならないと,私はこう思うのであります。  私は,平成3年の3定で,施設除雪の導入,とりわけ除排雪には,下水道網をぜひ活用しなければならないと。雨水,汚水だけでなく,雪も解ければ雨水ですから,これを何とか直接投入,あるいは融雪をして,これに流す方法。  当時は,バクテリアを飼って研究しているので,温度が下がって死滅してはいけないということで,いい答弁は得られなかったのですが,6年たってみると,それは可能だということで,どんどん推進している。時代はそれだけ進歩しているのでありますから,これからもぜひ下水道網を活用することを望んでいるわけなのです。  やっぱり無定見とも言える市民要望は,最初は広い道路だけだったのが幹線道路,そして今,生活道路と,これはだんだんそういうぐあいに,望みは高まってくるのですね。と同時に,雪予算も今まで100 億かかるとびっくりして,当時たばこで100 億入った市税が,煙で入った税金が雪とともに消えていくなんていうぐあいに言われたのですけれども,このままじゃうなぎ登りに200 億までいってしまうと。こういう無定見なことはできないわけでございまして,やっぱりこれを解決しなければならない。  であれば,自分の家は当然自分でやる。さらに,車道,歩道まで自分の前の雪も持ってこようじゃないかと。そういうことをする方法をぜひ考えなきゃだめだ。  こういうことを各家庭がやったとしたら,雪問題というのは,一挙に解決,特に,住宅街については解決していくのではないかと。先ほど,どなたかからそういう要望があるという話でしたが,当然だと思うのです。だから,そういう各家庭がやれるような政策をとっていけばいいのじゃないか。  水洗トイレは,100 %近く普及していますね。これは,やっぱり下水道管,下水道網がなければ,つけたいといってもできなかった。しかし,今度は,幸いにして,下水道はずっと完備しているのですから,それに流す設備さえ導入していったら,これは可能なわけなのですね。私はぜひ,そういう方策をとってほしいなと思います。  実際,融雪機とか,ロードヒーティング,そういう雪処理機器を設置して,毎年悩まされる雪に自衛手段を講じている市民は年々ふえている。この1年間で札幌では,9,000 台設置された。9,000 台ということは9,000 世帯なのです。  こうした普及の伸びは,今言ったような考え方が認知された結果だと。自分のところは自衛しなきゃならないということが認知されて,雪処理機器は今では生活必需品に変わっていこうとなりつつある。  ただ,残念なことに,本市が行っている融雪施設設置資金融資あっせん制度が呼び水になっているのなら,万々歳でよかったなとなるのですが,調べたところによると,意外にこれは使われていないのです。去年は150 件ぐらいは申し込むだろうと思って想定していたのが105 件。その前は60件,そんなものなのですね。  こういうことで,平成7年,8年も予定件数に達していないのです。ことしも同じようなことなのです。これはやっぱりPR不足でないかなと,まず一つには思うのです。  平成8年度の札幌市勢世論調査報告書を見ますと,この制度を知らないと答えた人が実に76.7%にも上っているのです。行政がせっかくいい制度をつくったといっても,それを活用し,利用する人がいなかったら,さっきどなたか言ったように,絵にかいたもちで終わってしまう。これを周知を図って,十分利用してもらえるように,セールスマン的に,ぜひこういうことを使ってくれと,これは全庁的に雪対策に取り組むと言っているのですから,やっぱりもうちょっとそういう考え方というか認識が必要だと思うのです。  そこで質問ですけれども,本制度の市民PRについて,現在までどんなことをやってきたのか,またこれからどういうふうに考えているのか,教えていただきたいのです。 ◎工藤 道路維持部長  融資制度の市民PRにつきましては,広報さっぽろや報道機関に協力を依頼いたしまして,新聞に載せていただいているほか,取り扱い金融機関の各支店を初め,融雪機器の展示場等にパンフレットを設置し,さらには,業界の研修会にパンフレットを配布するなど,機会あるたびに,その周知に努めてきております。  今後につきましては,限られた予算の中ではございますが,区役所や金融機関,販売店などにポスターを掲示するなど,さらに創意工夫を図りまして,金融機関,融雪工業界などの関係団体などと連携を密にしながら,より一層市民へのPRに努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆三上 委員  行政が行う制度のPRについては,何も本制度に限らず,努力している割には市民に知られていないと,こういうぐあいに感じております。  また,今の答弁では,限られた予算ということでありますけれども,今後とも周知方法をさらに検討して,PRに努めていただきたいと,こう思います。  さて,みずから100 万円もの費用を使って,この雪対策に取り組んでいる市民が9,000 世帯なのですね。こんなに上っているのに,そのうち制度利用が100 何台にしか上っていないというのは,いかにも少な過ぎるのです。  今,後ろでも言っておりましたけれども,これは我が自民党会派の持論なのですけれども,PR不足もさることながら,現行の融資制度自体に問題があるということで,ずっと長い間推進を迫ってきた経緯があるのです。  まず金利保証料が高いと。さっき言ったように3%に1.5 %,合わせて4.5 %ですから割安感がない。そして手続が面倒だというのですね。そんなことやるのなら,簡便で,うちのローンを使ったら市の制度よりずっと安くいきますよといったら,それでいっちゃう。
     そういうことから,行政が考えている以上に,市民は雪対策に悩んでいるわけでございまして,そのほとんどが雪のやり場がないと。自分のところはいいけれども,押したらまたグレーダーが家の前に押し戻してくると。ずっと同じことの繰り返しで,つまり排雪の場所がない。  ところが,さっき言ったように,ありがたいことに,魚住助役初め先達は,下水道も100 %近く整備してくれた。そこへ雪を解かして流せばいいということでございますが,これは大変効果的なのですね。そういうことで,100 万円も負担をして9,000 世帯も設置しているわけです。これは,市が唱える公と民の役割分担に市民が共鳴した結果だと,こう言っても過言ではないと思うのです。  実は,うちもその9,000 台のうちの1台で,市長の唱える官と民の役割に共鳴した一人でもございます。使ってみて,実に運動になるのですね,なまっていた体には,非常にいいのです。自分の敷地に限らず,歩道はもちろんだし,車道もやっているのです。  実は,私の家の前は駐車場としても使っておりまして,歩道を含めて132 平米あるのです。夕べ夜12時に家内と幾らあるのかなと正確にはかってみたのですよ。間違ったら困りますのでね。実は昨年まではロードヒーティングを使っていたのです。132 平米をロードヒーティングで解かしたらどうなるかと。うかつにも電気なのですよ。私も,月3万円というからつけたら,基本料金が3万円だったのですね。それが4カ月だと。つけてしまってから,本当に失敗したと思ったのです。余り言いたくないのですけれども,この際だから言いますが,一番降る1月,2月だけ使いますと言ったのですよ。あとは何とかなると。ところが,基本料金の設定が12月から1,2,3月まで使わないとだめだと言われ,黙っても12万円かかることになるのですよ。そして,今度,スイッチを入れっ放しにしておかないと,夕方に雪が降ってきてスイッチを入れようと思っても,4時から8時までは電気はとまっちゃうのです。電気は夕方の炊事に一番使うというのでね。だから8時過ぎてから電気が入ってくる。電気料金が上がるからスイッチを切っているものですから,暖まるのにややしばらくかかって,朝の5時ぐらいになったら,じゃぶじゃぶ下が解け出して,上はシャーベットで,長靴でやらなきゃならぬ。そうならないためには,やっぱり入れっ放しにしなきゃだめなのですね。入れっ放しにしておいたら,3万円も含めて1カ月に20万近くかかったのです。これは大変だと,132 平米あるのですよ。実は補助金制度が今みたいになる前の平成元年にやってますから,間口が12メーターでしたから,15メーター未満は対象にならなかったのです。今回の100 万円も対象にならないで,でもこれは自分でやらなきゃだめだということでやっているのです。  そこで,今は運動にもなりますし,やっていますけれども,やがて年老いてきたら,やっぱりロードヒーティングに戻るのですよ。そのために,設備は残してあるのです,配線はとめました。そのときに,また月に20万近くかかるというのじゃ,4カ月分の年金は全部,飛んでしまう。  余計な話は別にして,質問でありますけれども,高齢者の人はやっぱり電気を入れていると思うのですよ。そういう意味では,弱者の救済という意味からも,やっぱり料金の引き下げと基本料金の撤廃,これはぜひ北電に働きかけてほしい。これはぜひやっていただきたいのです。その考え方を今までもいろいろな方法でやっているように記憶はしているのですが,これはやっぱりなかったらだめなのですね。何で,4カ月の基本料金なるものが設定されるのか,わからないですよ。施設や電気を通すだけなのですから。まずそれが1点です。  次に,融雪機に関してはPR不足だけでなく,無利子でなきゃまずだめなのです。これは,旭川など他の自治体はいろいろやっているのです。助成制度,水洗トイレが100 %普及したのは,まず管が設備されていたのに加えて,市が助成なり,そういう政策をとって進めたから,市民がやったのです。  そうすると,私は思うのですが,道見さん,宮村さん,馬場さん,三上さん,畑瀬さんたちが,例えば,それぞれの家で融雪機をつけたら,自分の家の前はもちろん,車道まで投げてきれいにしますよ。現在,私のところがそうです。ほかで押してきた雪が家の前に来ますけれども,私はまたそれを投げて解かすと,こういうことをやっているのです。みんながやったら,住宅地は大変なことなのですよ。そういうこともぜひ考えていただきたい。まず,この2点でございます。 ◎工藤 道路維持部長  電力料金につきましては,昭和41年に,使用期間以外の料金を対象外とする融雪用電力の創設がなされまして,昭和63年1月に,時間的メリットをプラスした第2融雪用電力が設定されました。この中で,ご指摘のような基本料金につきまして,年間でなくて,例えば12月から3月までというように改善されてきております。この間,本市といたしましては,全道市長会を通じまして,電気料金の引き下げについても要請をしてまいりました。  一方,電力事業者は,円高など,国際的経済状況の変動の中で,昭和63年と平成元年に,大幅に,この料金を引き下げたところでございます。  本市といたしましては,融雪機器の普及拡大が見込まれますことから,また高齢化社会を迎えるに当たり,今後も引き続き,低料金となるよう,監督官庁や電力事業者に働きかけてまいりたいと考えてございます。  それから,次に助成制度についてでございますが,委員のお話にありましたように,本制度は市民の自助努力を支援することを目的にスタートした制度でありますことから,これまでも金利の引き下げ,ロードヒーティングを融資対象にするなどの改善を図ってまいりました。  今後につきましては,引き続き,市民の利用しやすい制度となるよう,改善を図る所存であります。  具体的には,年齢制限の緩和や提出書類の軽減など,手続の簡便化などにつきまして,金融機関や関係部局と調整を図り,できるだけ早い時期に実施をしたいと考えております。  また,ご提言の無利子等助成制度への転換につきましては,市民要望が高いことも十分承知しておりますし,厳しい財政状況の中でありますが,将来に向けてさらに検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆三上 委員  私は6年前に下水道に直接投入,あるいは今言ったような融雪機で解かしたものを投げてはどうかと言ったときの答弁も今みたいにそっけないもので,考えていく,研究していくというような答えでしたが,今はやっぱりそれが現実には可能になってきている。ですから,恐らく,そのことは実現できるものだと思っているのです。  ところで,今せっかく市長がおいでですから,要望も含めて,できれば市長にも一言答えていただきたいなと思います。  家庭用の融雪機,ロードヒーティングを含めてですけれども,これだけ制度を使わない人がいる。9,000 世帯のうち100 台ぐらいはありましたけれども,ほとんど使ってない。これだけの数がいるということは,市民が自分の家の周りの雪のことでいかに困っているかと。お金を100 万円出してでも,やらなきゃだめだというように,市長の提案していることが理解され浸透してきているのです。ただ,その制度を知らないにもかかわらずやっている。これが制度がわかって,助成なり,無利子というのだったら,物すごく普及すると。  それから,雪国特有の技術を前進させることは産業の育成,振興にもなるわけなのです。そういう観点から,ぜひやっていかなければならない。  それから,ウナギ登りの雪に対する費用は,解けてしまう雪に毎年100 億からの金を投入するというのは,私はいかにも知恵がないなと思うのです。今みたいなことをやれば,恐らく住宅地があれば張りつくほど雪はなくなる。ですから,克雪を雪に親しむ親雪に切りかえていかなきゃだめだ。これをやるためには,やっぱり今言ったような制度を浸透させる。これは,我が自民党会派の総意です。本当は代表質問でやらなきゃだめなのですが,これを加えると,20分もオーバーするものですから,特別委員会に持ち出したのです。ぜひこのことを推進することに関して,市長の一言をお聞きしながら,要望も含めて終わりたいと思います。 ◎桂 市長  一挙に無利子というお話が出ましたので,直ちにここでそうしますというふうには言えませんけれども,確かに,融雪機を個々にお持ちいただいて,これが相当普及すれば,全体の除雪経費にもメリットがあるというふうに思います。  ただ,その前に今の状況でさらに改善すべきところがないかというところから始めまして,実際に,今聞きましたら,一時は技術的にどうかなというような懸念もありましたけれども,今や融雪機はほとんど技術的には問題がないということですから,これが普及されるように,いろいろと工夫をしてみたいというふうに思います。 ◆畑瀬 委員  私から,雪対策と橋梁震災対策に分けて,順次お尋ねをしてまいります。  最初に,雪堆積場の確保と凍結路面対策について伺います。  去る10月7日,市長は,定例記者会見で,事業再評価プログラムの中間報告を発表しました。この中に,市民生活にかかわりの深い雪対策施設も再検討項目に盛り込まれました。  そこで,この見直しにより,流雪溝,融雪槽,雪堆積場の整備にどのような影響があるのか。また,見直しによる影響があるとするならば,その雪処理にかかわる補完体制をどう考えているのか,1点目に伺います。  2点目は,ことしの札幌の初雪観測は,この100 年間では最も早い記録になるそうでありますが,このことから脳裏をかすめるのは,平成7年度の7メートル近く降った大雪のことであります。あの折,雪堆積場を,当初の45カ所から72カ所に緊急増設して,約2,600 万立方メートルもの雪を処理したことをきのうのことのように覚えております。  そこで伺いますが,今冬において,このような大雪に対する雪堆積場の確保ができているのかどうか。  また,本年の1定でも,私は申し上げてまいりましたが,このような事態の対応策として,雪処理費用の軽減を図る上でも,借り物ではない,恒久的な雪堆積場を積極的に確保すべきと考えますが,改めて見解を伺います。  3点目は,白石区の大谷地雪堆積場でありますが,この雪堆積場は,例年でも約100 万立方メートルで,大雪のときには,倍の200 万立方メートルの搬入量があり,数量的に見ても,市内では類を見ない大きなウエートを占める雪堆積場と認識しているところであります。  しかし,当該用地は,新たな事業展開に伴い,具体的な処分計画が出てきております。そこで,今冬の計画では,例年並みの搬入量を確保できるのか,もし不足が生じるとしたら,その分をどう対応するのか。さらに,来年度以降,大谷地の代替地をどこにするのか,その計画を伺っておきたいと思います。  次に,今冬の凍結路面対策についてお尋ねします。  昨冬は,4メートルを切る少雪でありました。そのことによって,道路除雪費は,決算で約13億3,000 万円ほど残すことができました。しかし,例年に比べて,いわゆるつるつる路面の発生が多かったとの印象を持っております。  札幌市は,凍結路面対策として,環境に優しい凍結防止剤CMAを主体とした取り組みを行っていると承知しています。CMAは,速効性という点では,塩化物に劣るものの,雪を長時間固まりにくい状態に保つ効果を持っており,この効果がつるつる路面の発生を防止すると言われております。  しかし,雪の降り方や気温の条件によっては,CMAが十分効果を発揮できず,つるつる路面が発生してしまうケースがあると思います。  例えば,雪が日中に降って,除雪車が出動する前に,厚い氷盤が形成されてしまった場合とか,昼間の融雪でぬれていた路面が夜に凍結してブラックアイスバーンになった場合などは,通常のCMA散布では,つるつる路面を解消し切れないため,現場の土木事業所では,砂や7号採石などの滑りどめ剤を緊急散布するなど,対応に苦心していると聞いています。  CMAは環境に優しい凍結防止剤であり,それを採用している札幌市の姿勢は評価いたします。しかし,冬道の安全を考えた場合,つるつる路面の発生は,できるだけ抑制すべきであります。  このようなことから,気象条件や路面状況によっては,CMA以外の薬剤の使用も検討する必要があるのではないでしょうか。  近年,海外や国内の化学メーカーが凍結防止剤の開発に取り組んでおり,新製品が市場に出回っていることから,CMA散布を開始した平成5年に比べ,凍結防止剤の種類がふえております。また,本市がWTO政府調達協定を適用することに伴って,物品購入の際,製品名やメーカーを指定するだけではなく,組成や性能を仕様書に明示することが発注者側に求められるようになっております。  このようなことから,道路維持部では,数年前から,各種薬剤の特性を把握するための試験調査を実施していると聞いております。  そこで,質問ですが,これらの試験で,CMA以外にも有効な薬剤があったのかどうか。また,有効な薬剤が開発された場合,試験調査を行って,導入を検討すべきであると思いますが,見解を伺います。  以上について,最初にお答えください。 ◎工藤 道路維持部長  私からは,1点目,2点目,3点目につきまして,お答えを申し上げたいと存じます。  1点目の事業再評価プログラムによる雪堆積施設整備への影響でございますが,現在,5カ年計画で予定しております施設につきましては,計画どおり整備を進めるよう努めておりますが,一部の施設について,若干おくれが生ずる見込みであります。  具体的に申し上げますと,琴似流雪溝につきましては,一帯を整備する電線共同溝との調整,手稲,北郷,月寒東の各流雪溝につきましては,地形調査によるルート選定,水源管理者との取水はけ口調整などで時間を要しております。  また,篠路地区に予定しております融雪槽,雪堆積場につきましては,当該地区が軟弱地盤でありますことから,地盤解析等に時間を要しているものであります。  なお,雪対策施設の整備がおくれることの補完対応といたしましては,遊休地等の活用による雪堆積場を確保することで対応してまいりたいと考えております。  2点目の大雪に対する雪堆積場の確保につきましては,公共用地を主体に確保する予定でございます。  また,恒久的雪堆積場の確保につきましては,委員の言われるとおり,私どもも必要と認識しておりますので,財政状況の厳しい折ではございますが,屯田地区に引き続き,恒久的雪堆積場を確保してまいりたいと考えております。  3点目の大谷地雪堆積場につきましては,関係部局との協議の結果,今年度につきましては,例年の6割程度の搬入量の確保が可能であります。このため,不足が生ずることとなりますが,厚別融雪槽を最大限活用するほか,近隣の雪堆積場に分散させることで対応してまいりたいと考えております。  なお,来年度以降の代替地につきましては,適正な雪堆積場の配置も含めまして,雪処理場の不足がないよう,引き続き,十分に検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◎立花 道路維持部参事  それでは,凍結路面対策について,私からお答えいたしたいと思います。  ご指摘のように,凍結防止剤には,大まかに申しまして,塩化物系,酢酸化合物系,尿素系など,さまざまな種類がございまして,CMAに限りましても,形状や精度の比率が異なるもの,それから,他の薬剤と混合したものなど,いろんな種類がございまして,かなりの数に上っております。  また,薬剤の性能につきましても,雪氷に対する効果のみばかりでなく,環境への影響や作業のしやすさ等について,多面的に評価をする必要がございます。  このようなことから,ここ数年さまざまな試験を行っておりますが,各種の薬剤の中で,CMA40というのが非常に良好な結果を示しております。このCMA40と申しますのは,CMAと塩化ナトリウムを40対60の割合で混合したものでございまして,塩化ナトリウムの速効性とCMAの持続性をあわせて持っております。既に,坂道での試行的散布でも,良好な結果が得られておりまして,現場からも,CMA40の導入を求める声が強まっております。  このようなことから,今冬は,CMA40をつるつる路面の発生しやすい初春,初冬期を対象にいたしまして,市街地交差点に試験的に導入をして,より安全な路面の確保を目指したいというふうに考えております。  また,よりすぐれて効果的な凍結防止剤の導入に向けた総合的な試験調査を今後とも実施してまいりたいというふうに考えております。 ◆畑瀬 委員  最初に,雪堆積場の確保につきましては,この施設というのは,冬の都市機能を維持していく上で不可欠な施設であります。にもかかわりませず,専用の雪堆積場が少ないために,雪処理上,肝心な点が何か抜けているような,不安定な状況になっております。  したがって,将来にわたりまして,担保できる専用の雪堆積場の確保に向けて,積極的に取り組まれますように,これは強く要望しておきたいと思います。  次に,凍結路面対策でありますが,ただいまの答弁では,つるつる路面が発生しやすい時期を対象に,より効果の高いCMA40を導入されるということですので,今冬は,より安全な路面の確保を期待するものであります。  しかし,CMA40には,塩化ナトリウムが6割含まれていると,今述べられました。欧米では,塩化物の散布によって,橋などの構造物や樹木が被害を受けた事例があると聞きますが,本市でも同様の事態が発生する懸念はないのか,お伺いをいたします。  また,道路維持部では,凍結防止剤の散布と並行して,環境影響調査を行っていると聞いておりますが,その結果はどのようになっているのか,2点,お答え願いたいと思います。 ◎立花 道路維持部参事  それでは,お答えいたしたいと思います。  欧米におきまして,塩化物による影響が発生したという現象につきましては,冬でも夏タイヤで走れるように岩塩を大量に散布して,舗装を常に露出させていることが原因だというふうに聞いております。  札幌市におきましては,雪が多いことから,舗装を常に露出させる手法は採用しておらず,凍結防止剤としての単位延長当たりの散布量は,欧米の10分の1ということで,大幅に少なくなっております。さらに,CMAの成分には,塩化物の二次的影響を抑制する効果もございます。  したがいまして,より安全な路面の確保に向けて,今冬から,CMA40を交差点に導入しても影響はないものというふうに考えております。  また,本市では,凍結防止剤の本格的散布を開始した平成5年度から,環境影響調査を並行して実施しておりまして,本市の調査の範囲では,異常は検出されておりません。  しかし,環境に対する影響につきましては,短期間で発生しない場合も考えられますので,凍結防止剤散布と並行して,今後とも,この調査を継続してまいりたいというふうに考えております。 ◆畑瀬 委員  冬道の安全については,高齢化が進行する中で,市民の関心も高いことから,凍結路面対策のさらなる強化を期待しておきたいと思います。今後とも,冬期交通の安全と環境の調和の両面を常に念頭に置いて,さらに環境に対する影響を監視しながら,慎重に凍結路面対策が実施されることを要望しておきたいと思います。  最後に,橋梁震災点検の結果と対応について,お尋ねをしてまいります。  橋梁の震災点検についてでありますが,この件ついては,平成3年度に,建設省から点検実施の指導があって,さらに平成7年1月には,阪神・淡路大震災直後に緊急点検が通達され,各自治体でそれぞれ点検を実施していると伺っております。  私は,一昨年,予算特別委員会において,阪神・淡路大震災に関連して,札幌市の橋梁の耐震構造について質問したところ,当時,土木部長であった瓜田建設局長から,札幌市の橋梁については,昭和61年より震災点検を行い,平成2年度から落橋防止対策等を実施しており,主要な橋梁についての対策は,ほぼ完了しているとのお答えをいただいております。  しかし,阪神・淡路大震災直後の緊急点検については,当時,点検中でありましたので,今回は,その後どうなっているのか,進捗状況も含めて,お伺いいたします。  平成9年4月現在,札幌市が管理する橋として,橋梁が1,030 橋,横断歩道橋が49橋あると聞いております。現在までの橋梁震災点検の結果による震災対策の必要な箇所数,それから,その後の震災対策の実施状況について,まず伺っておきたいと思います。 ◎工藤 道路維持部長  橋梁震災点検の結果でございますが,まず,平成3年度に建設省の指導に基づき実施した震災点検結果と,それ以前の本市の震災点検を合わせまして,56橋に対策が必要であると認められ,随時,落橋防止等の対策工を講ずるとともに,日常点検の強化を図っております。  その中で新たに対策が必要になった箇所も含めまして,平成6年度末には,合計で64橋に震災対策を実施いたしました。  また,平成7年1月の阪神・淡路大震災直後の緊急点検では,平成3年度の震災点検と比較をいたしますと,安全性をより一層確保するための厳しい点検で,43橋に震災対策が必要という結果が得られております。  この震災点検は,落橋防止対策が主な目的でございまして,本市といたしましても,点検結果を大変重く受けとめ,震災対策工の実施に努力してきた結果,今年度中には41橋の落橋防止対策が完了する予定でございます。  以上でございます。 ◆畑瀬 委員  ただいまの答弁で,震災対策において,特に,落橋防止対策に重点を置き,事業を推進していることは十分評価いたしますが,まだ2カ所の未対策箇所があるようですが,その場所と,今後の対応策について,この機会にお聞かせ願いたいと思います。 ◎工藤 道路維持部長  未対策の2カ所につきましては,白石区に位置しております白石環状跨線橋と水源池通跨線橋であります。この2橋につきましては,落橋防止対策は不要でありますが,表盤の一部に防水処理が必要との点検結果が得られております。  震災対策工としては,低いランクに位置づけられている項目でございますが,本市としても,震災対策は重要な施策であり,引き続き,事業を推進したいと考えており,来年度に詳細調査を実施した上で対応する計画としております。  以上でございます。 ◆畑瀬 委員  未対策箇所の2カ所とも白石区であります。これは大変重要な構造物であります。とりわけ,札幌環状線に位置する白石環状跨線橋については,交通量が1日3万9,000 台,本市における地域防災計画上,第一次緊急輸送路の指定路線でもあり,札幌市の大動脈路線として,特に重要と認識する必要があります。また,もう一方の水源池通跨線橋は,第二次緊急輸送路の指定路線でもあるため,同様に考えるところであります。  財政事情が厳しい状況であることは,十分に理解しておりますが,事は人命にかかわることであるため,この震災対策を最優先に実施するよう強く要望して,私の質問を終わります。 ◆本郷 委員  私からは,事業再評価プログラムに関連して,雪堆積場の諸問題について質問をいたします。  プログラムの中で,既往事業の再評価として,事業のあり方の検討が挙げられております。今後の除雪水準や雪対策施設,当然この中には,雪堆積場も含まれるわけでありますが,このあり方とあわせて,雪対策にかかわる行政と市民の役割について検討するとのことであります。  先ほどの質疑の中にもありましたが,雪処理の観点から考えると,その処理ボリューム,コストの面からも,雪堆積場が有利なものであるということを私は否定するものではありません。  しかし,近年,雪堆積場は,近隣への環境問題,例えば,周辺の気温低下,春先のほこり,騒音問題などによって,都心近くに大規模な堆積場を確保することは,年々困難になっております。  また,先ごろ,市長が環境審議会に諮問した,札幌市環境基本計画の素案の中にも,二酸化炭素の排出量を定量目標として,20年後の2017年に,1990年レベルに比べて1人当たり10%削減するということが明記されております。  特に,札幌の場合は,他の大都市と比べて,民生部門や運輸部門が排出量に占める割合において高いのが特徴です。今の雪堆積場に,平成7年の豪雪のときが2,650 万立米ですから,ワンシーズン200 万台以上の大型トラックが除雪のために走っているわけです。二酸化炭素の削減の上からも,こういった今の除雪の方法,除雪のシステムも考えていかなければならないと思うのであります。  これらのことを考え合わせますと,我が党がかねてから主張しております,雪の抑制策,すなわち雪堆積場に持ち込まれる雪の絶対量の削減が今後の重要な課題になってくると思うのであります。  そのような立場に立って,以下,何点か質問をいたします。  昨年の1定での質疑の中で,平成7年度に,市内72カ所の堆積場に搬入された雪の量は2,650 万立米ですけれども,市の運搬排雪,パートナーシップ排雪,市民助成トラックなど,いわゆる公共の雪を除いた市民持ち込み,企業系の排雪は実に,全体の54%,1,440 万立米となっております。そして,その部分が雪捨て場の管理費を押し上げている要因ともなっております。ちなみに,7年度でいえば,堆積場の管理費は18億円という決算でございます。  また,そのときに問題になりましたけれども,パートナーシップも含めた市の運搬排雪が本格化するのは,1月末から2月にかけてであります。しかし,その時点では,都心に近い,あるいは利便性の高い堆積場が既に市民からの持ち込みで満杯となって,より遠くにある郊外の堆積場に運ばなければならない。このことがまた,本市の雪対策事業費を圧迫する要因にもなっていると危惧するものであります。  そこで,質問でありますが,これらの市民持ち込みや企業系の雪を抑制するためには,昨年の1定,あるいは3定でも主張しましたように,企業用大型融雪槽の普及拡大により,雨水と同様に,宅地内処理を推進する方法が有効と考えますが,今すぐ実現することが困難であれば,まずはできることから着手することが必要と思います。  例えば,雪堆積場利用の限定化であります。すなわち,公共排雪専用と企業系排雪専用に仕分けすることにより,従来,公共が運搬したいときに,企業系によって満杯となっている現象や,運搬距離についてもコントロールできるというメリットがあり,ひいては,雪対策事業費の軽減にもつながるものと思いますが,いかがかお伺いをいたします。  また,このことは,今冬からでもすぐに実施できる施策であります。先ほど,家庭用の小型融雪槽に関しては,将来に向けてというお話でございましたけれども,今,私が述べました施策は,この効率的な運用からも考慮しまして,ぜひ今冬からの実施をすべきと思いますけれども,いかがかお聞きをします。
     さらに,参考のためにお聞きをしますけれども,平成7年度のパートナーシップ排雪の例でいきますと,予算額4億円に対して,決算額が21億円と,実に当初予算の5倍に達しております。これは,豪雪のためという原因がありますけれども,しかし,仮に,実際の運搬距離は約6キロということでございますけれども,これをパートナーシップの設計基準値である2キロで試算をいたしますと,実に,3億6,000 万円もの節約ができる計算になるわけでございます。  全部が2キロ圏内に堆積場があるということではございませんけれども,かなりの額が節約できると,このように認識をするわけでありますけれども,この点もあわせてお伺いをいたします。 ◎工藤 道路維持部長  大型融雪槽につきましては,現在,検討中でございますので,将来への課題ということにさせていただきたいと思います。  雪堆積場の効率的な運用についてでございますが,ご指摘の手法につきましては,除雪事業費の軽減につながる大変有効な手法の一つと考えております。  したがいまして,現在,過去の各雪堆積場への搬入量を加味いたしまして,今冬に向けた雪堆積場の運用について検討しているところでありますので,その中で,ご指摘の市専用,市民専用という雪堆積場の仕分けを実施してまいりたいと考えております。  2点目のパートナーシップにつきましては,委員がご指摘のとおり,約4億円も節約できるという結果が出ております。  以上でございます。 ◆本郷 委員  先ほどの質問で,パートナーシップ排雪を例に取り上げたわけでありますけれども,このことは,道路の運搬排雪が,7年度決算でいきますと780 万立米,これに当てはめて考えますと,さらに大きな効果が得られるということでございます。  ただいまの答弁で,今冬から,公共と企業系の堆積場の仕分けを実施されるということでございますので,期待をしたいというふうに思います。  そこで,もう少し具体的にお聞きをしたいと思いますが,今冬に予定されている雪堆積場は,昨年同様49カ所程度ということでありますけれども,その中で,豊平川の河川敷地は,9カ所というふうにお聞きをしております。  私は,都心から比較的近くて利便性の高い豊平川河川敷地での適用が不可欠であると思いますし,また,その他の堆積場においても,搬入経路など,利便性の高い箇所については,積極的に適用すべきと考えます。  そこで,質問でありますが,今年度に実施される効率的な雪堆積場の運用について,具体的にどのようなお考えで実施されようとしているのか,お伺いをいたします。  また,このことは,市民や企業の方々に,よくご理解をいただかなければならないことでありますので,そのために,市民へのPRをどのように行うのかもあわせてお伺いをいたします。  次に,堆積場に持ち込まれる雪の搬入量の計測についてであります。  通常,市の行う運搬排雪,パートナーシップ排雪などですけれども,これらはタイムレコーダー方式をとっております。一方,市民持ち込みについては,カウンター方式となっております。  カウンター方式は,あくまでも,人間が計測するために,客観性に欠けるという理由で,平成8年度から,一部センサー形式によって計測するシステムを導入したということでございます。  そこで,質問でございますが,このシステムをすべての雪堆積場に設置するには,莫大な費用がかかりますし,事業再評価プログラムによる事業の効率化の観点からいっても,今後,より安価で,客観性を有する手法について検討するべきであると考えますが,いかがかお伺いをいたします。 ◎工藤 道路維持部長  まず,1点目の雪堆積場の効率的な運用の考え方について,お答えをいたします。  今冬の雪堆積場につきましては,現在,河川管理者や土地所有者との事前協議を進めている段階でありますが,ご指摘のとおり,おおむね昨冬と同様,49カ所程度を開設できる見込みでございます。  ご指摘の雪堆積場の仕分けにつきましては,最終的に,開設箇所が確定した段階で決定する予定でありますが,市専用雪堆積場の選定条件といたしましては,過去にパートナーシップ排雪の申請があった地域に近い箇所とか,過去の搬入実績により,市専用にしないとシーズン途中で閉鎖の恐れがある箇所,さらには,比較的隣接をした箇所に,市民専用の雪堆積場を確保することができ,現場での混乱が避けられる箇所などを考えており,現在,この選定作業を進めているところであります。  2点目の市民へのPRについてでございますが,雪堆積場の仕分けにつきましては,今冬から実施したいと考えておりますので,混乱を避けるため,PRが大変重要であると考えられます。  このため,市の広報誌,マスコミを通じた情報提供,パンフレットによる周知など,今後,PRに十分努めてまいりたいと考えております。  3点目の雪搬入量の計測についてでございますが,公共事業を執行する上で,客観性を備えることは,大変重要なことと認識をしております。この観点から,昨年度,雪堆積場への搬入量の把握のため,センサー方式を一部導入したところであります。  ご指摘の安価で客観性を有する手法について検討することは,大変重要なことでありますので,今後とも,十分研究を重ね,よりよい計測システムの構築を目指してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆本郷 委員  本日取り上げました雪堆積場については,年間,通常でも1,000 万立米を超える雪を処理しているわけで,そのボリュームからいっても,運用のいかんによっては,雪対策事業費にも大きく影響してくることから,今後の雪対策に当たっては,雪の搬入を抑制するためのソフト面の施策についても,十分検討していただきたいと思うのであります。  その意味からも,先ほど,将来的な検討課題ということを述べられておりましたけれども,この雪堆積場の効率的な運用とともに大型融雪槽,先ほど来は,家庭用の小型融雪槽の質疑がされておりましたけれども,この大型融雪槽の普及促進が欠かせないというふうに考えております。  そのためには,企業が融雪槽を設置しやすくするために,本市の中小企業融資制度のうち,設備資金や小規模事業資金融資の活用についても,ぜひ経済局とも連携をとり,推進していただきたいと思いますが,この点,再度ご答弁を願いたいと思います。  また,客観的な計量システムについては,ただいまの答弁で,十分研究を重ねるということでございましたけれども,チケット制の導入も一つの方法かと思います。いかがか,これもお伺いしたいと思います。 ◎工藤 道路維持部長  大型融雪槽につきましては,昨冬から研究をスタートさせておりますが,残念なことながら,昨冬は,少雪でございましたので,まだ成果が出ていないという段階でございます。ですから,今後とも研究を進めまして,それがもし有効な手法であるならば,経済局等とも連携を図りながら,この普及拡大に努めてまいりたいと考えております。  それから,今後の雪堆積場の計量につきましては,より安く有効な手法を検討する中で,チケット制も含めて検討させていただきたいと思います。  以上でございます。 ◆宮川 委員  私は,自転車駐輪場の整備に関して,大きく4点質問します。  特に,地下鉄駅に隣接した駐輪場の整備を進めるということは,自宅から自転車で駅まで行き,地下鉄に乗りかえて通勤・通学するというパーク・アンド・ライドの自転車版を進めることにもなり,地下鉄需要喚起の上からも,重要な意義を持っており,大いに進めるべきであります。  しかしながら,本市では,人口の伸びを上回って,自転車駐車台数がふえており,1996年度の自転車等駐車対策マスタープラン策定業務報告書を見ますと,1994年度の駐輪場充足率88.0%が95年度84.4%,96年度82.9%と,後退していることが明らかにされており,また,放置自転車の増大理由の第1に,施設整備が自転車利用者の増加に追いつかないことを挙げております。  そこで,第1点目の質問ですが,この後退傾向から転じて,充足率を上げるべく整備を進めるべきと考えますが,いかがか伺います。  第2点目ですが,96年度に,9カ所の放置禁止区域を設定し,放置自転車の撤去を行っております。歩道に自転車が不法に放置されることがなくなるということは,非常によいことであります。とりわけ,車いすを使用されている方,あるいは目の不自由な方などにとっては,非常に重要な課題であり,また今後,高齢社会を迎えるに当たっても,大切なことであります。  しかし,自転車を受け取りに行ったときに,お金を取られるという仕組みは,問題であります。啓発を進めながら,使い勝手のよい駐輪場の容量を広げることが,放置自転車対策のかなめではないでしょうか。有料という仕組みを拡大することは,問題だと思いますが,いかがか伺います。  質問の第3番目ですが,駐輪場にも,よく利用されているところと,そうでないところがあります。地下鉄駅,JR駅に直結したようなところでは,利用率が高くなっておりますが,100 メートルほど離れると,利用率も一遍に40%台に下がるというように,距離の問題がまず第一かと思います。  直結したところ,駅に近いところは,地価も高いために,整備が大変だということもありますが,先送りすれば,ますます取得しにくくなりますので,優先する必要もあると思います。この点についていかがか,伺います。  また,距離だけでなく,使い勝手という点ではどうか。狭い土地をがっちり囲い込むような形でつくられている駐輪場の場合,中がごちゃごちゃしたようなことになって,場所がよくてもそれほど利用されないということもあろうかと思います。使い勝手のよい駐輪場の整備という点からは,いかがお考えか伺います。  第4番目ですが,95年の10月と11月に,駅周辺で,自転車利用者の意識調査を行っておりますが,この中に,有料駐輪場の利用意向についての項目があります。駐輪場の有料化については,市民負担の問題をどうするか,また,それを避けるために,放置自転車が周辺の道路等へ増加する懸念もあり,導入すべきでないと考えます。無料が当然という認識が一般的であり,有料化は,市民のコンセンサスが得られているものでないと考えますが,いかがか伺います。 ◎富山 管理部長  それでは,まず今後の整備状況でございますが,ただいま委員がご指摘のとおり,現在,218 カ所,台数にしまして3万3,800 台収容可能な駐輪場を整備しております。  ただ,ご案内のとおり,利用率というのは,時間帯,場所,あるいは季節等により著しい変動を来しておりますが,平均しますと,おおむね80%前後になってございます。  今後の整備計画でございますが,これにつきましては,自転車等の駐車対策マスタープランの作成をするためのプロジェクトチームを立ち上げる予定でございます。その段階で,私どもは道路管理者,施設管理者としての立場から参画して,協議,検討してまいりたいと,このように考えてございます。  続いて,2番目の撤去費用についてですが,現在,放置禁止区域が指定されてございますが,この中での放置費用の徴収のご質問かと思います。  現在は,警告札をつけましたり,あるいは放置自転車に対する駐車場への移動,さらにはチラシの配布等,緩やかな運用を図って,まず市民の理解を求めるということで,普及啓発を図っております。  また,年間数回実施しております駐輪場への移動につきましても,撤去に係る費用は徴収をしておりません。ただ,今後につきましては,撤去等を視野に入れながら,徐々に運用を厳しくしていく中で,市民の周知を十分に図り,徹底した段階では,撤去費用の負担をいただくということも考えていかざるを得ないのでないかと考えてございます。  3番目ですが,まず,駅から至便な駐輪場の設置と,使用しやすい駐輪場にというご質問でございました。  自転車等交通機関利用者の立場から申し上げますと,ただいま委員からお話しございましたとおり,駅に近ければ近いほど利用しやすいということでございますが,用地確保が容易な状況ではございません。  一方,駅から至便なところに駐輪場を設置するということになりますと,利用者へのサービス向上といった側面もございます。  したがいまして,駅から至便な場所に駐輪場を設置することにつきましては,旅客のための駐輪場の設置努力義務がある鉄道事業者等との方々とも協議をして,検討してまいりたいと考えてございます。  また,駐輪場内の乱雑とした施設,あるいは使い勝手の悪い施設があるというご指摘でございましたが,現在,利用の多い駅に配置しております,誘導整理員による整理の徹底を図っていくとともに,また,施設面についても改善するところがあれば,早急に改善し,使い勝手のよい駐輪場に整備をしてまいりたいと考えてございます。  最後に,有料化についてのお尋ねでございます。  これも,今後の整備状況のときに,お答え申し上げましたが,今後,自転車等の駐車対策マスタープランの作成をするためのプロジェクトチームが立ち上がる予定と私どもは聞いております。  したがいまして,この段階で,道路管理者として,あるいは施設管理者として参画し,協議,検討してまいりたいと考えてございます。  以上でございます。 ◆宮川 委員  第1点目の充足率に関する問題でありますが,変動しながら,80%台の利用率になっているということであります。後のご答弁とも関連しているかと思いますが,例えば,駅に近い便利なところは,利用率が高いと。ちょっと離れると,急に低くなるというところから,一律に80%台だからという見方だけでは,十分な整備が進められないというふうに思います。  先ほど申し上げましたように,放置自転車が増大する理由の第一として,施設整備が追いつかないということがマスタープランの報告書に書かれているわけです。放置自転車対策を進めている部署として,やはり放置自転車増大の理由は施設整備なのか,どうなのか。改めてもう一度伺いたいと思います。  2点目に関しては,駐輪場の容量を広げることが,放置自転車対策のかなめだと考えておりますので,これに関しては答弁要りません,強調しておきたいと思います。  第4点目の有料化という問題ですけれども,マスタープランに参画するというようなご答弁でありましたけれども,伺いたいのは,先ほども申し上げましたが,市民のコンセンサスが得られているものでないと考えるが,どうかということなのです。  本市が行ったアンケートの中で,70%の市民がこれに反対しています。こういう中で,もし有料化が導入されたら,道路管理者としては,有料化を嫌う自転車が再び歩道等に放置されるおそれがあると,こうお考えにはならないのかどうか伺います。 ◎富山 管理部長  先ほど来申し上げておりますが,マスタープランを作成するためのプロジェクトチームを立ち上げた段階で,私どもは参加をしたいと,このように考えてございますが,ただ,有料化につきましては,いろんなご意見がございます。仮に有料化ということでスタートをするときには,議会でも,あるいは市民の合意を得るためにも,私どもは十分なご議論をしてまいりたいと考えてございます。 ◆宮川 委員  1点だけ質問しますが,一番最初に有料化について聞いたのは,70%も反対しているのに,コンセンサスがあるとお考えなのか,それともコンセンサスはないとお考えなのか,このことについてはどうですか。 ◎富山 管理部長  札幌市の放置自転車の防止に関する条例の中でも,自転車利用者の責務という1項目がございます。これは,私どもの札幌市の政策に協力をしていただくということとあわせまして,放置をしないという市民の努力義務も規定されているわけでございまして,この辺を十分に市民に周知徹底をし,理解をしていただく,このように考えてございます。 ◆宮川 委員  有料化に反対だという声が多いということを質問しているわけですから,答弁がどうもかみ合わないなと思いますが,マスタープランの報告書でも,自転車の特性ということが書かれていますね。  自転車は,駐車が無料で手軽だということもあり,荷物も運べるとか,環境に優しいとか,いろいろあるわけですが,この特性は,ほかの交通手段に取ってかわることができないものでないかというふうにも考えます。また,都心部の車の乗り入れを減らすという点から,パーク・アンド・ライドの自転車版というようなことで,非常に効果的であるというふうに思いますので,それらを支えるという点からも,無料で使い勝手のよい整備を進められるように要望して,終わります。 ○猪熊 委員長  ここで,およそ20分間休憩をいたします。     ──────────────      休 憩  午後3時24分      再 開  午後3時47分     ────────────── ○猪熊 委員長  再開いたします。 ◆馬場 委員  私は,白石区の道路整備問題を中心にいたしまして,中でも生活道路全般の整備と,生活道路の中でも部分的な路線に関して,さらにはまた,雪問題等,何点か質問をさせていただきたいと思います。  まず,生活道路の問題でありますけれども,ご存じのとおり,白石区は,都心に隣接した区でありまして,早くから住宅市街地が形成されておるわけであります。  特に,近年では,地下鉄沿線や幹線街路沿いでは,土地利用の高度化が図られまして,マンション開発など,市街地としての成熟化が一層進んでおる地域であります。  その住宅市街地の生活道路でありますが,昭和40年代は,砂利道からの粉じん対策が大きな課題となっていたわけでありますけれども,その打開策として実施されたのがアスファルト乳剤を散布した防じん処理であります。  そして,その後,昭和50年代に入ってから,さらにグレードを上げた特C級の舗装を開発し,また,皿型側溝による排水整備もあわせて行いまして,その結果,道路環境は,格段に向上してきたわけであります。  しかしながら,白石区のこれらの道路は,簡易舗装の部分が大変多いわけでありまして,さらに,歩道と車道との区分のない,いわゆる危険と隣り合わせている道路も,これまた非常に多いわけであります。  さらにはまた,路盤も軟弱なところが多いために,近年のモータリゼーションの進展に伴いまして,特に,交通量の多い路線やJR線北側の地盤の軟弱地帯では,地盤沈下などによりまして,亀裂や排水不良,または起伏の大変激しい凸凹道も多いところであります。  また,長年の地盤沈下によりまして,道路の中心が盛り上がっているという馬の背状態の道路も非常に多いわけであります。  そこで,自宅の車庫から車の出し入れをする際,マフラーや後ろのボディーがつっかえたりしている状態のところがあるのも事実であります。  そういう対策として,住民の皆さんは,急遽,皿型側溝の中に鉄板を敷いたり,あるいはまた角材を入れたりしながら,市の対応を待ち望んでおるところであります。  また,歩行や車の走行にも支障を来しておると。さらには,冬の間の除雪作業については,道路が凸凹で,マンホールが浮き出ているというようなこともありまして,下からさらって除雪をすることもできないということで,実は除雪作業にも影響が出ておるわけであります。  私がいただいた資料によりますと,白石区における市街化区域内での幅員8メートル以下の生活道路の整備率は何と30.4%ということで,全市平均の数字を申し上げますと50.5%ということでありまして,全市と比べて約20%も低い整備率であります。  私は,昨年の第2定の代表質問のときに,生活道路の問題を取り上げさせていただきまして,そのときは,大変ありがたい積極的な回答をいただいたわけであります。つまり,白石区の道路状況や地域の実情にも十分配慮をしながら,より一層の推進を図りたいというご回答でございました。しかしながら,その後の整備の進展は,余り進んでいるようには見られないわけであります。  したがいまして,この場で,いま一度この問題を取り上げ,今後の進め方について,確認をさせていただきたいと思います。  そこで,質問でありますけれども,平成元年から取り組んできた生活道路の整備について,特に,最近5カ年の全市と白石区の整備延長,それに投じた工事費をまず明らかにしていただきたい。  それから,2点目でありますけれども,先ほど申し上げましたとおり,白石区の整備率が,全市平均に比べて著しく低いわけでありますが,まず,その理由について,お伺いをいたしたいと思います。  以上,まず二つお願いいたします。 ◎西條 土木部長  白石区の生活道路について,お答えをさせていただきます。  まず,平成元年度から取り組んできております生活道路の,平成4年度から平成8年度までの5年間における全市と白石区の整備延長と投資額についてのご質問でございますけれども,まず整備延長につきましては,全市で約290 キロ,このうち白石区では約32キロの整備を行っております。これは,9区の平均と比較してみますと,同程度の延長となってございます。  また,投資額でございますが,全市で356 億円,このうち白石区では,約44億円を投じておりまして,これは9区平均よりも約5億ほど多い額となってございます。  次に,白石区の整備率が全市平均よりなぜ低いのかという理由でございますけれども,道路整備は,本市の施工する道路事業によって行われるもののほか,大規模開発,あるいは区画整理などによって行われてきております。  市街地の形成の背景を見てみますと,旧市街地を中心に発展してきた区におきましては,砂利道から簡易舗装,そして,現在の形態の恒久構造へと水準を上げてきておりまして,段階的に整備を進めてきている道路を多く抱えてございます。  しかし,一方,新興住宅地を中心に形成された区は,大規模開発あるいは区画整理により整備された道路を引き継ぐことにより,必然的に整備が向上されることとなりまして,各区の整備状況に差が生じることとなります。  したがいまして,早くから市街地の形成が進んだ白石区の道路整備は,本市施工で対応している路線が大半でございまして,さらに,この地域は,特に地盤の弱い地域が多いために,この対策に費用がかさむという事情もございます。  これらの要因から,全市平均から見て,整備がおくれている状況でございます。  以上でございます。 ◆馬場 委員  最近5カ年の投資額からいきますと,全市で4番目ぐらいということでございますけれども,実は,裏を返して考えてみますと,それ以前は,かなり低い整備率であったということも言えるのではなかろうかと思います。
     いずれにいたしましても,いろんなご苦労があろうと思いますけれども,白石区における現在の整備率というのは,大変低いのが実態であります。  また,生活道路整備に関しては,市の改良事業だけではなく,国の補助を受けた開発事業などによって進められていることも,私なりに理解できるわけであります。  先ほども申しましたとおり,馬の背になっているために,車の出入りにすら支障を来しているところ,あるいはまた,亀裂を生じているところなど,道路整備がおくれている地域の人々は,一日でも早く改良してほしいと,市の取り組みに大きな期待をしているわけであります。  さらに,高齢化が進んでいることを考えますと,子供からお年寄りまで,だれもが快適で安心して利用できる道路環境の創出が重要でありますし,また一日も早い実現が強く望まれているものであります。  そこで,白石区のような整備率の低い区においては,その早期向上に向け,今後はこれまで以上に,事業量を確保する必要があるのではないかと思います。  例えば,予算を重点的に配分するなどして,まずは,各区平均の整備率まで上げる努力をするべきだと思うのであります。それでこそ,札幌市民に対する平等で,均衡のとれた行政であると言えるのではないかと私は思います。  そこで,質問でありますけれども,整備率を配慮した予算配分になっているのか。また,各区土木事業所の人員配置と予算配分には,何か関係があるのか,ないのか。特に,この点を含めて,道路関係に関する各区への予算配分の基本的な考え方を,次に,お伺いしたいと思います。  それから,2点目は,白石区の生活道路の整備率の向上に向けて,今後どのように進めていかれるお考えなのか,この2点をお伺いいたします。  それから,次に生活道路の一路線でありますが,市道鉄北線の交通安全対策について,お伺いをいたします。  この道路は,幅員9メートルから10メートル程度で,現在,立体交差整備が行われております厚別中央通から北13条・北郷通に並行している道路であります。また,JR線に沿いまして,すぐそばの白石区を通り,豊平川を横断して北3条線につながる,いわば都心部へ連結された道路となっております。  しかし近年,この道路における車両の通行量が著しく増大しております。  まず,その理由としましては,江別市や厚別区の住宅市街地の新興に伴いまして,この鉄北線を利用して都心に向かう通勤者などが非常に多いからであります。  また,この鉄北線の厚別駅とJR白石駅の間には,中間の平和駅に信号がただ一つあるだけということであります。  したがいまして,車の流れとしては,非常にいいわけでありますから,幹線道路として,そのそばに厚別通ないしは北13条・北郷通がありますけれども,実際には,ほとんどが先ほどの狭い鉄北線を利用しておる状態であります。  じゃ,どの程度の量があるのかということで,私は実際に現地に立って調べたわけでありますけれども,朝の7時から9時の2時間の時間帯に,約1,000 台の車が通っております。特に,7時半から8時半のラッシュ時間帯といいますか,通勤時間帯には,600 台の車が通っておるわけであります。  一方,この道路の形成を申しますと,厚別から札幌の方にご説明いたしますが,厚別川までの厚別区内におきましては,2メーターの歩道と約7メーターの車道がきちっと整備されております。  そして,今現在,厚別区の方で,厚別川に橋をかける工事をやっておるわけでありますけれども,その橋には,歩道を2メーターの幅でつくっておる最中であります。ところが,その厚別川を渡って,白石区に入ってくると,歩道が1メーターしかない。そして,さらに途中まで来ると,歩道はなくなっておるという状態であります。  そこで,質問でありますが,現在,厚別川にかける人道橋の整備が進められておるわけでありますけれども,安全を確保するという意味から,引き続き,白石区内にも歩道整備を早急にするべきと私は考えるわけでありますけれども,まず,このことをお伺いいたします。  次に,2点目でありますけれども,この道路をずっと札幌の方に渡っていきますと,北郷の水源池通の橋があります。つまり,先ほどの歩道がないと言った地域は,北郷東町内会に所属する地域でありまして,JR線を挟んで,その南側に柏丘中学校という学校があります。  そして,その歩道のない地域の方々が,大変狭くて混雑する鉄北線を渡ってからでないと,その水源池通の歩道に上がれないということで,朝のラッシュ時間帯は,車の間を縫って,子供さんたちや通勤の方が歩いているのが実情であります。  先ほど,車の台数を申し上げましたけれども,じゃ,その時間帯に人がどのぐらい通っておるのかといいますと,線路を渡って学校に通う子供さんは,約100 人いらっしゃいます。それから,通勤等さらには高校生等の通学に利用しておる方々が1時間の間に約100 人,合わせて200 人ぐらいの方が,先ほど言った,信号機もない,あるいは歩道もないところを危険と背中合わせにして学校や会社に通っておるということであります。  そこで,この危険箇所に交通信号をつけるべく動いていたわけでありますけれども,道警の方からは,この道路整備がまず優先であるというふうに指摘を受けたところであります。  したがいまして,そこを整備するお考えがあるのかどうか,その点を2点目にお伺いをしておきたいと思います。  それから,次に雪問題でありますけれども,堆積場の確保ということで,この点につきましては,先ほど地元選出の畑瀬議員の方からお話がございました。私は,全く同じ考えであります。したがいまして,それについては,認識しておるというご答弁でありますから,重複は避けますけれども,ただ,私が申し上げる一つの理由には,実はこういうことがあるわけであります。  厚別川の河川敷に,ある奉仕団体が中心となりまして,記念植樹を含めて,約300 本の桜の木を植えました。これは,今から5年前のことであります。しかし,現在は約3分の1が枯れておる。そして,これは,植えてすぐ枯れたわけじゃなくて,そこの箇所というのは,やっぱり雪の捨て場になっておるという現状であります。  これは,土木事業所を通じていろいろ調べました結果,堆積した雪がすべての原因じゃありませんけれども,その要因に何らかの形でかかわっているだろうということであります。  ですから,実は残った木は,ことしの秋に移植することになっておりますけれども,こういうような実態もあるわけでありますから,堆積場として公共用地を常に借りるか,あるいはまた民間の土地を一時的に借りても,こういう問題は後々続くのではなかろうか,そういう心配もあるわけであります。  こういう状態がどこにどの程度あるかは,今ここで,お話しするすべはございませんけれども,どうかひとつ恒久的な堆積場を前向きに検討していただきたい。  次に,前回もどこかの委員会でお話ししたことがあると思うのですが,実は,そういう堆積場をつくって,その冷熱エネルギーを実際利用できないのか。それによって,コストダウンを図ることができないのかということであります。  この冷熱エネルギーにつきましては,もう既にやっておる都市があります。私の出身のすぐ隣の北空知の沼田町では,お米を夏場の間,雪の冷熱で一定温度に保っているということであります。  したがいまして,そういう点から考えても,今まで冷熱エネルギーを利用することを調査研究したことがあるのかどうなのかということをお伺いしたいと思います。  なかったとするならば,今後どのように考えておられるのか,この点もお伺いしたいと思います。  以上です。 ◎西條 土木部長  私から,まず,第1点目の生活道路の整備率に配慮した予算配分になっているのかということ,そして,各土木事業所の人員配置との関係があるのかといったご質問からお答えさせていただきます。  まず,各区に対する道路関係の予算配分の基本的な考え方についてでございます。道路整備に対するニーズは,交通安全対策としての歩道整備,あるいは橋梁設置,山間部でののり面対策など,地域や場所によって,さまざまなものがございます。  したがいまして,毎年度,各区から区民の要望,それから,地域の実情を的確に把握しながら,生活道路に限らず,道路の傷みの程度や利用実態など,必要性や整備効果を考慮して,各区全体に必要な予算の配分を適正に行っているところでございます。  また,人員の配置につきましては,各区の土木事業所は,地域に密着した行政機関としまして,区内の道路や河川,公園などの日常の維持や修繕と,生活に身近な道路や橋梁,公園整備などの業務のほかに,冬期の除雪体制なども含めました年間業務量から,適正な人員を配置していると考えているところでございます。  次に,白石区の整備率の向上に向け,どのように進めていくかといったご質問でございますが,ご指摘のとおり,生活道路の整備に対する地域の強い要望については,十分認識をいたしております。  生活道路には,多くの時間と費用がかかりますが,従来から実施してまいりました道路構造などの再評価を行いまして,道路としての機能を損なうことなく,最大限の効果を上げるような整備手法の検討を進めたいと考えております。  いずれにいたしましても,予算の配分に当たりましては,白石区を含めました,整備のおくれている区に対しまして,一層の整備促進が図られるように,今後とも努力をしてまいりたいと考えております。  それから,2点目の鉄北線の歩道整備についてのご質問でございますが,この地域の交通安全対策としまして,平成4年度に,厚別区側から歩道の整備を進めてまいりましたが,今年度,厚別鉄北橋の人道橋整備が完了いたします。  今後は,札幌新道から水源池西側までの1.1 キロについて,歩道設置を考えてございますが,整備に当たりましては,この通りにございます排水の暗渠化,あるいは橋梁のかけかえ,人道の新設が必要となりますので,関係する管理者との協議に時間を要しますけれども,できるだけ早く着手できるよう努力してまいりたいと考えております。  次に,水源池通交差点の交通安全対策についてのご質問でございますが,信号機の必要性については認識をしておりますので,当面の措置といたしまして,公安委員会と横断歩道あるいは交通標識,防護さくなどを設置することで協議を進めておりまして,早期に整備を図りたいと考えております。  以上でございます。 ◎工藤 道路維持部長  私からは,雪の持つ冷熱利用について,お答えをさせていただきます。  まず,1点目の過去の研究経緯についてでございますが,本市におきましては,夏の太陽エネルギーを土中に蓄え,冬に活用するなど,蓄熱に関する調査研究等を行った経緯はございますが,冷熱利用につきましては,現在までのところ,行ったことはございません。  2点目の,今後の取り組みについてでございますが,未利用エネルギーの活用は,地球環境を守るために重要な課題であり,雪対策におきましても,ご承知のとおり,下水処理水やごみ焼却熱を利用した融雪槽として実用化しております。  ご指摘の冷熱利用につきましては,今後の未利用エネルギーとして注目を浴びている分野と考えておりますことから,学術研究機関などの成果に注目をいたしまして,その利用について,研究してまいりたいと思います。  以上でございます。 ◆馬場 委員  最後に締めたいと思いますけれども,まず生活道路整備については,いろんなご苦労があると思いますけれども,一つには,馬の背状態になっている要因というのは,道路の中央に下水道管が埋設されておる。その基礎は大変しっかりしておる。ところが,住宅が建っておる側のところは,だんだんと沈下して,段差ができて,車のボディーがつっかえるような状態になるというふうにも私どもは伺っております。  したがいまして,建設局だけでなく,下水道局との連携をとりながらやっていかなければならない,大きな仕事ではなかろうかと思いますので,どうかその点,早急にご配慮をいただきたいと思います。  それから,鉄北線については,ひとつよろしくお願いいたします。  最後になりますけれども,熱エネルギーの問題について,簡単にご説明申し上げます。これは沼田でやっているのですが,雪を使ったことによってどういうふうな特徴があったか,二,三点申し上げます。一つは,光熱費の軽減であります。電気の年間使用料というのは,想定しますと1,000 万円ですが,それに対して雪でやることによって200 万円で済んでおるということであります。  それからまた,電力を使用しないために,いわゆる自然災害の発生があっても,十分対応ができるというような点もあります。さらにはまた,雪のない夏場に,雪を利用していろんなイベント参加もできると。  たまたま,ここは5度という一定温度に設定した保存庫でありますから,そのお米の味も大変おいしいということであります。  いろんな利点が考えられておるわけでありますけれども,札幌市は,消費都市でありますし,したがいまして,生鮮食料品等のほかにも,大いに利用できるのではなかろうかと思いますので,積極的に今後のご検討をお願い申し上げて,終わりといたします。 ◆岩木 委員  私は,冬期間の児童・生徒の通学路の安全対策について,3点質問させていただきます。  児童・生徒が交通事故に遭遇することなく,安心して登下校できる通学路の安全確保の対策が極めて重要であることは,過去の議会でも,また本日の委員会でも数々議論されてきたところでございます。  昨年の3定の代表質問,そして特別委員会において,我が会派から,ハード,ソフト,両面の強化策の提案について,児童・生徒の視野に立った安全対策を強化していく旨の提案に対しまして,児童の視野に立った安全対策の強化を図っていく旨の回答がございました。  それを受けて,ソフト面の対策としては,全市的に,各小学校のスクールゾーンの実行委員会とマルチゾーン除雪地区連絡協議会を一体化した冬季通学路安全推進連絡協議会を立ち上げ,地域,学校,行政,除雪業者が一体となった通学路の安全対策を実施してきたこと,また,ハード面については,シーズンを通して,歩行者空間の確保が困難な通学路について,ロータリー除雪車による積み上げ拡幅を行うとともに,運搬排雪のボリュームアップを図るなど,児童が冬期間を通して安全に通学できるよう,歩行者の空間確保を行ってきたことは,私も承知しております。  しかし,昨冬は,幸いにして,気象台観測史上7番目の少雪でございました。これは,平成7年度に比べると,余りにも大きな自然条件の違いでございます。  そこで,質問ですが,ことしの冬に備えて,一応,平年並みの降雪を想定して,果たして迅速に対応することができるのかどうか,いささか不安でもございます。  そこで,平成8年度の実績と,ことしの運営計画について,お聞きしたいと思います。  2点目,通学路の指定に関してでございますが,通学路の指定については,各小・中学校及び教育委員会が,定期的に年1回,1日につきおおむね40人以上が通行する道路,学校から1キロメートル以内の区域にあって,通行の安全を特に確保する必要のある道路について,スクールゾーン実行委員会,PTA等と協議の上で設定しておりますが,除排雪の関係上,この通学路の設定については,建設局としては,どのようにかかわっているのか,お聞きいたします。  3点目は,通学路におけるつるつる路面対策についてでございます。  昨冬の記録的な少雪は,先ほど来,お話に出ているところですが,このことにより,歩行者の多い歩道や横断歩道においては,通学路を含めて,凍結が多く発生したと聞いております。  私は,児童を交通事故から守る観点から,特に,通学路における凍結路面対策の強化を行うべきであると考えるものでございますが,この3点について,まず,ご見解をお伺いいたします。 ◎立花 道路維持部参事  それでは,冬季通学路の安全対策について,お答えいたします。  まず,1点目でございますけれども,通学路のパトロールや交通指導,その他連絡協議会を行いまして,いろいろ取り組んでいる状況でございます。  危険箇所の通報だとか,その解消作業,それから,路上駐車の防止,児童がいる家庭に対しての注意の喚起等々,その地域に適した安全対策を進めているところでございます。  北区についての実例を申し上げますと,町内会,それから,小学校長,PTA,マルチ除雪共同企業体,それから,区が構成員となりまして,地区除雪コミュニティ会議というものを開催しております。  そういった中で,構成員の役割分担を定めまして,除雪の実態調査だとか,道路への雪出し防止,歩道の段差解消といった対応について,きめ細かく取り組んできたところでございます。  そういった意味で,今後につきまして,さらに,関係機関との連携を密にいたしまして,充実を図ってまいりたいというふうに考えております。  それから,2点目でございますけれども,新設,あるいは既設小学校に係る通学路の設定についてでございますけれども,これにつきましては,教育委員会が窓口となっておりまして,通学の安全にかかわる会議を,建設局の道路維持部を初め,市民局,交通環境対策部,それから,当該土木部によって行っておりまして,この中で,道路維持部といたしましては,冬期間,児童が安全に通学できる通学路の設定に向け,要望を行っているところでございます。  また,通学路の排雪の路線設定につきましても,教育委員会と協議を行っております。  それから,3点目でございますけれども,通学路の凍結路面対策につきましては,冬季通学路安全推進連絡協議会における役割分担を図る中で,学校周辺や危険箇所について,砂等の散布を行うなど,さらにきめ細かな対応をしてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◆岩木 委員  ただいま,北区の事例につきましてご紹介をいただいたところですが,29校というと,北区内のすべての小学校が,この協議会に参画しているのではないかというふうに,私は理解いたします。  しかし,全市的な状況では,小学校にスクールゾーンの実行委員会が設置されていないという学校もかなりあると聞きます。全市の小学校は,211 校でございますが,これは,どういう事情によるものなのか,スクールゾーン実行委員会の設置は必要でないという考え方なのかどうか。通学路は,学校の管理下でございますので,私は,教育委員会の方でも,通学路の安全につきましては,かなり前向きに意見を反映していくべきではないかというふうに考えます。  このスクールゾーンが設置されていない学校について,教育委員会は,これまで協議等の機会があったのかどうか。また,これら未設置校については,今後,どうあることがよいのか,伺います。  続いて,凍結路面対策としては,危険箇所に砂等の散布を行うなどして対応してまいりたいとのことですが,先ほど,我が会派の畑瀬委員の答弁の中で,初めてCMA40を導入するという見解を明らかになさいました。通学路におきましても,これまでさまざまな対策をとられてきたところでございますけれども,児童・生徒の安全を確保する意味合いから,こうした融雪剤の導入等も考えていくべきではないかと,私は思いますが,この2点につきまして,再質問いたします。 ◎古田 教育委員会総務部長  1点目のスクールゾーン実行委員会の設置の関係でございますけれども,私どもの考え方といたしましては,各学校にスクールゾーン実行委員会が設定をされ,地域と学校が一体となって,子供たちの安全確保の協議をいただきたいと考えているところでございます。  しかし,地域によりましては,例えば,学校の近辺が商店街と一致をしているだとか,地域の事情によっては,なかなか活動が活発でないところもあるやに聞いております。  私どもといたしましては,今後もスクールゾーン実行委員会の積極的な開催に向けまして,学校ともども要望してまいりたいと考えております。 ◎立花 道路維持部参事  歩道における凍結路面対策でございますけれども,車道につきましては,既に対策を講じております。歩道につきましても,必要と考えますので,今後いろんな凍結防止剤を含めまして,つるつる対策について検討してまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◆岩木 委員  安全対策につきましては,それぞれの立場で,お考えいただいていることは十分承知しております。ただ,関係者が非常に多い,こうした連絡協議会の運営につきましては,やはり,どこがきちんとイニシアチブをとり,責任を持っていくかということが,去年は明らかにされていませんので,そういった面で,よりきめ細かく運営計画を立てていくべきではないかというふうに考えております。  各区の,それぞれのご努力があるわけでございますけれども,今,部長がおっしゃったように,市内211 校の小学校がどうしても地域の事情もございまして,同一条件で安全対策について,高いレベルで取り組みにくい,そういう状況もあるかというふうに十分推測はされます。  私は,そこで,通学する児童・生徒の安全確保については,これまで以上に建設局,そして教育委員会のスタッフの方々,そして,各区の土木の方々の横の連絡を密にしていっていただきたいというふうに思うわけでございます。  豪雪があろうがなかろうが,年間,定期的に,きちんと会合を持ち,交流していくということも大事ではないかというふうに思うわけでございます。  最後に,全く私見でございますけれども,平成7年の豪雪は,本当に想像を越えたものであったと思うわけでございますが,特に,ソフトの面で,市民一人一人が雪に対して,自分が何をなすべきかという役割分担を明確にするという意味合いからも,平成7年度の豪雪のときは,1度目は12月,さらにどかんと来たのは1月,どちらも小・中学校はたまたま冬休みの時期でございました。しかし,この豪雪が,必ずしも冬休み中に来るとは限りません。札幌の降雪のおおよその傾向を見ますと,3学期が始まってから,1月,2月にかけて,雪が非常に降ると。3学期になって,地域によっては休校なんていうところもこれまでにはございました。  そして,休校を決めるのは,それぞれの学校の学校長の裁量であるやに私も十分承知いたしておりますけれども,想像を越える豪雪のときには,思い切って,学校の子供たちは,安全上からも学校を休ませると。子供が道路や電車軌道に出ないことによって,除雪の能率も非常に図られる。一番確保しなければならないのは,緊急のラインであるわけでございますので,そういったことなども,これから,冬季通学路安全推進連絡協議会等でご検討いただければなというように,私は考えるものでございます。  きょうは教育委員会もおいでいただいておりますので,道路維持部の皆さん方のご英断を得て,ぜひ,冬の日は,雪が降らなくても,きょうは除排雪の日ということで,家族ぐるみで除排雪することを通して子供たちがボランティアの方法などを学ぶというような日があっても,私はいいのではないかと思いまして,以上,要望いたしまして,終わります。 ◆宮村 委員  私は,放置自転車対策について,伺いたいと思います。  質問でございますが,先ほども話に出ていたかと思いますが,自転車は,私たちの生活にとっては,利便性が大変高いといいますか,手軽な交通手段として大いに利用されておりますし,また環境にも優しいということもございます。  しかし,その反面,自転車を利用する方のモラルということに関しては,自転車が無秩序に放置されておりまして,歩行者等の通行障害,また,都市美観の低下ということにもなっていると。そういったことから,平成8年度に,札幌市自転車等の放置防止に関する条例が施行されたわけです。この条例施行後,1年半を経過しておりますが,この間,自転車の利用者等に対して,条例の周知徹底を図るために,どのような対策を講じていらしたのか,また,その効果はどのようなものであったのか,実態について伺いたいと思います。 ◎富山 管理部長  札幌市自転車等の放置の防止に関する条例施行後の対策と効果についてのお尋ねでございます。  まず,対策といたしましては,条例に基づき,各区1カ所に,放置禁止区域を指定いたしまして,標識ですとか,放置禁止区域を図示した看板の設置,あるいは誘導整理員によるチラシの配布,さらには,地下鉄駅構内でのポスターの掲出,あるいは広報さっぽろ,新聞への記事の記載など,市民啓発に努めてまいりました。  また,放置禁止区域内における放置自転車に対する措置といたしましては,先ほどもお話し申し上げましたが,昨年は,即時撤去ではなくて,警告札をつけた上での駐輪場への移動等を実施してまいりました。  次に,その効果でございますが,駐輪場は,天候,あるいは時間,季節等により,非常に利用状況が変動いたしますので,一概に申し上げることは不可能でございますが,ただ,日中の時間帯の例を申し上げますと,放置禁止区域内の自転車は,条例施行前に比べると,約3割程度減少している実態にございます。
     以上でございます。 ◆宮村 委員  ただいま種々の対策の効果ということで,お話がございましたけれども,季節的に数が変動するということもありまして,何%までいけばいいかというのは,本当につかみにくいことでございますが,ある程度の効果があったということはわかりました。  ところで,自転車の放置というのは,いろんな対策を講じましても,先ほど市民としての責務ということも言われましたけれども,やはり自転車を利用する一人一人の心に訴えて,自転車をきちっと乗るというふうにしなければならないわけですが,今の現状では,歩道上など,公共の場所に放置してありますし,歩行の障害となっている状況は,まだまだ完全に解消されていないのが実情でございます。  条例が施行されてから1年半経過して,啓発などのいろんな対策に力を入れているのはわかりますけれども,市民の理解を求めつつ,もうちょっと強硬に,放置自転車の取り締まりなどを行っていくことが必要なのかなというふうに思っております。  そこで,今後の対策の強化について,どのようにお考えか,伺いたいと思います。 ◎富山 管理部長  今後の対策についてのお尋ねでございます。  従来から実施してまいりました啓発運動は,非常に大切なことかと思っておりますので,こういう啓発活動に加えまして,放置禁止区域の中から,まず,モデル地区を一つ設定いたしまして,地元商店街,あるいは地元町内会にご協力をいただき,チラシ配布ですとか,自転車の名札を配布する等の大規模な街頭啓発をまず,実施したいと考えてございます。また,こうした啓発活動を強化する中で,逐次,モデル地区をふやしていきたいと考えてございます。  さらに,放置禁止区域内における放置自転車に対しましては,来年でございますが,撤去等を視野に入れつつ,駐輪場への移動措置を強化してまいりたいと,このように考えてございます。 ◆宮村 委員  ただいま対策の強化ということで理解いたしましたが,ぜひ進めていってほしいと思います。  それで,最後になるのですけれども,本年11月に清田区がスタートするわけですが,新清田区の公共的交通機関はバスしかございません。新区役所近くの交通の要所であります中央バス平岡営業所付近には,常時50台ほどの自転車が駐輪されておりますが,一部は歩道にもあふれている状態でございまして,通る方,特にお年寄りにとっては,大変危ないということを気にされております。  今後は,新区役所ができることによりまして,来庁者などにより,人通りが多くなると思います。その結果,自転車と歩行者の接触事故も考えられますので,これらの自転車を収容する駐輪場の整備が必要だと考えておりますが,中央バス平岡営業所付近に,駐輪場を整備するというわけにはいかないのかどうか伺いまして,終わりたいと思います。 ◎富山 管理部長  ご指摘の場所は,新区役所ができることによりまして,人通り,あるいは自転車で通行される方がかなり多くなるということを私どもも予想しております。  したがいまして,中央バス平岡営業所近くの駐輪場整備につきましては,先ほどもお話申し上げましたが,バス事業者の設置義務もございます。そういうことから,バス事業者等と協議し,検討してまいりたいと考えてございます。 ◆西村 委員  時間も時間ですから,私は,簡潔に,3点について質問してまいりたいと思っております。  その一つは,公共事業に伴う安全対策であります。  過日,白石の北郷にある市営住宅の建築現場において,クレーン車,いわゆるくい打ちの車両が横転したために家屋が崩壊をし,そしてまた民間人を含めた大変残念な事故が起きたわけであります。  そういった事故というのも,実は,この5年間をひもといてみますと,やはり,人身事故も含め,あるいは人命までは至らないまでも,そういった労災を含めた発注工事に伴う事故というものが,実は毎年出てくるわけであります。  調べてみましたら,8年度では5件ございますし,7年度は2件,6年度は4件,5年度は2件というぐあいに,なかなかゼロにはなっていかないのですね。特に,その中でも死亡事故というものが出てきているわけであります。  また,工事関係者の死亡だけではなくして,先ほど言いました北郷で起きたような,実は,民間人を含めた災害というものも起きていると。こういった事故を過去に何度も経験しながら,その都度,安全対策が叫ばれてきているわけであります。  そこで,公共事業を発注する建設局として,受注をする企業に対して,過去にどのような安全対策の指導を行ってきているのか。まず,その辺について1点お伺いをしたいと思うわけであります。  それから,2点目は,厚別中央通,江別街道踏切の立体交差化に向けての進捗状況をお聞きしたいと思うのであります。  ここの踏切が,当時は,新興住宅地の開発地域として,どんどんと住宅が建ってきて,そして,その都度,車両がこの踏切を渡ることによって渋滞をしてきている。そういう意味では,道路事情というものが大変混雑を極めているということで,62年のときに,この委員会で提起をしたのがきっかけで調査費がつき,そして,段々の経過になって,平成4年に,ようやっと実施計画が出されました。今は片側開通になって,残りの札幌側の半断面の工事がされているわけであります。  これは,予定では,平成11年には完成するということを聞いているわけでありますけれども,その進捗状況について,お伺いをしたい。  なぜ早期にこれを完成してもらいたいかというと,一つは,13条通に向けて,この道路が跨線橋として,今,作業が進められておりますけれども,13条通に向かって,大変交通渋滞を来していると。これを何とか解消するためには,片側断面だけでなくて,一刻も早く,4車線のきちっとした道路に完成をしなければ,13条通に抜けていく道路の渋滞で大変困難を来していると,したがって,この工事の進捗状況が一体どうなのかということが一つ。  それにあわせて,今は,13条通でとまっておりますけれども,都市計画では,その北側の厚別通の方まで抜けるようになっているわけであります。しかし,今のところ,13条通までの工事の計画だけしか出されておりません。  したがって,やはり車両の混雑を緩和するという意味からすれば,単に4車線を完成するだけではなくして,13条通から厚別通の計画道路も早期に着手しながら完成をしていかなければ,ここの道路というのは,ますます混雑をしてくるのではないかと予想されるわけであります。  したがって,今現在行われている跨線橋の進捗状況とあわせながら,厚別通までの道路の開通の見通しについても,同時にお聞かせを願いたいと思うのであります。  3点目でありますけれども,新札幌のバスターミナルの改善についてであります。  これは,ちょうど副都心開発公社の社長は魚住助役でございます。このバスターミナルの管理については,副都心開発公社が請け負っているわけでありますけれども,実は,このバスターミナルは,昭和63年6月に着工した施設でありますけれども,このときは,JRの高架下商店街とバスターミナルの間については,本来であれば,壁面できちっと覆いをしながら,通路でなくて,そこは遮断をするという考え方があったと思うのであります。  しかし,残念ながら,このときには,高架下商店街の反対というのでしょうか,これは困るという声がありましたので,そこは遮断をせずに,今日まで至っているという経過になっております。  ところが,このバスターミナルは,夏場はいいのでありますけれども,きょうみたいに寒いとき,10月から来年の春まで,大体6カ月の間というのは大変寒くて,ビル風が吹き荒れます。バスを待っている場所に壁がないわけでありますから,風が吹き抜ける通路になっております。そのため,このバスターミナルを利用する市民は寒さの中でバスを待つという状況になって,今日まで10年間,辛抱してきているわけであります。  ここは,何といっても,副都心という地域でございます。そういう意味では,都市機能を兼ね合わせた街づくりが求められておりますし,都市機能を兼ね備えるとともに,都市らしい風格がある街づくりも求められているわけであります。  しかし,残念ながら,あのバスターミナルと高架下の商店街の雰囲気の中では,副都心というイメージはなかなかわきませんし,ましてやビル風が吹く大変な状況でバスを待つといった環境になっているわけであります。  建設局長も厚別出身でありますから,ここを利用しているから,よくその寒さは身にしみて感じていると思うのでありますけれども,やはり,こういった状況を一刻も早く改善しなければいけないのではないかと感じます。  副都心開発公社が幾ら管理をしているといっても,副都心開発公社だけでは,なかなか手がつけられない状況ではないかと私は感じているわけであります。  したがって,今日まで,そういった市民からの要望だとか,あるいはどういった状況なのかを皆さん方が把握をされて,どういった考えでおられるのか,その辺について,お聞かせを願いたいと思うのであります。  以上であります。 ◎富山 管理部長  1番目の工事の安全対策と3番目の新札幌バスターミナルの改善について,私の方からご答弁を申し上げます。  まず,公共工事の安全対策についてでございます。  工事事故の防止につきましては,従来から,契約を締結するたびに,請負業者に文書などを通じて注意喚起と啓発を行ってきているところでございますし,さらに,毎年4月,7月,11月,工事が最盛期になる年3回でございますが,定期的に,請負業者や業界団体などに対しまして,工事事故防止に係る啓発文書を送付し,注意喚起を行っているところでございます。  さらに,工事担当部局におきましては,業界団体の集まりの場におきまして,説明会や講習会などを行ったり,実際に工事現場での指導を行うなど,機会あるごとに,安全管理に努めてきているところでございます。  今回,非常に痛ましい事故が起きたわけでございますので,なお一層の指導が大切と考えて,今回の事故を具体的に示しながら,安全管理の徹底と工事事故の絶滅を強く要請する指導文書を9月2日付で,指名業者すべてに送付したところでございますし,また,工事を発注しておりました建設局におきましても,同日に,請負業者と関係団体に,同様の指導文書を送付したところでございます。  今後とも,これまで以上に安全対策の実施,技術管理の徹底に関して注意の喚起と啓発を行い,工事事故の絶滅に努めてまいりたいと考えているところでございます。  次に,新札幌バスターミナルの改善についてでございます。  今,委員からご指摘のとおり,このターミナルは,JR新札幌駅に隣接するターミナルビルの1階部分を使用する構造になってございます。  バスターミナルには,南と北の2つのレーンがございまして,南レーンが鉄道高架下の商店街への影響を考慮しまして,商店街側に壁を持たない外部開放型のバスターミナルとなってございます。  このため,建設当初から,寒さが予想されましたので,まず,防寒設備につきましては,竣工時に,南,北レーンの両方でございますが,通路天井部にガス暖房機を設置したほか,待合スペースを地下1階と2階の部分に設置をいたしたところでございます。  ただ,その後,やはりターミナル利用者からの要望が強うございまして,平成7年に,北レーンに寒風の流入を防ぐための防風スクリーンも設置いたしております。  ただ,このような施設改善を続けてまいりましたけれども,南レーンにつきましては,やはり私どもが当初に期待した効果が十分にあらわれておりませんので,今後につきましては,応急的な措置といたしまして,風が直接当たらないような施設を工夫してまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 ◎清水 工事担当部長  2番目のご質問の厚別中央通の進捗状況と整備見通しについて,お答えいたします。  まず,厚別青葉通から北13条・北郷通までの立体交差区間の進捗状況でありますが,昨年の12月に,江別側の半断面は開通いたしております。今年度は,残る札幌側の半断面の下部工事を現在進めているところでございます。  今後の見通しでございますが,来年度から,本格的な橋梁工事の上部に着手する見込みでございます。平成11年度には完成できるものと考えております。  次に,北13条・北郷通から厚別通までの現道のない未供用区間についてでございますが,平成8年度から,用地買収に着手しておりまして,現在,地権者と交渉を進めており,今年度中には,すべて完了できるものと考えております。  したがいまして,来年度から,この区間の地盤改良など,軟弱地盤対策工事を行いまして,平成11年度には,立体交差区間を含めまして,全線の開通を図れるよう全力で取り組んでいきたいと思います。  以上でございます。 ◆西村 委員  まず,1点目でありますけれども,公共工事に伴う安全対策については,北郷の事故があった以降,それぞれの受注企業に対して,いろんな意味で指導を強めているという話がございました。また,今日までの安全対策として,年に3回の研修会等を持ち,技術指導を含めながらやられるという話が出たわけでありますけれども,私は,今回の事故を教訓にしながら,あるいはまた,事故が起こる都度,恐らく担当されている部局においては,その事故の原因の分析をしながら,再度,こうした事故が起きないようにという立場で,それぞれの事故の事例をストックしているのだろうと思っております。  実は,この前,北郷の事故がありましたが,10年前に,やはり同じように屯田でクレーン車が横転をし,そして,小学生がそのくい打ち機の直撃を受けて病院に急遽運ばれて,何とか助かったのですよね。しかし,この事故がいつの間にか忘れ去られているということ。少なくても,そういった事故も含めて,教訓にしながら,それぞれの企業に対して,こういった事故があったよということも周知をしていかなければいけないのだろうと私は思っております。  ところが,残念ながら,この前の委員会で,その話をすると,職員はもう異動していますから,実は指導している札幌市の職員ですら,その事故があったことを,わかっていないのですよ。  ですから,そういう意味では,今回の北郷の事故だって,今,この事故を教訓にして,こういったことがないようにと言いながら,私は,果たしてどういうぐあいに,何年間そのことがもつのかなということが懸念されるわけであります。  したがって,こういった事故というものは,しっかりと原因を分析してからその対策をするわけでありますから,少なくとも,そういったものを札幌市は取りまとめをしながら,だれが担当になっても,過去の事例集がしっかりとわかって,そのことが生かされるような対策というのが私は求められるのではないかなと感じるわけであります。  したがって,今後の安全対策として,私は,この事故例をマニュアル化しながら,そして,実際に受注される企業の方々に対する講習会で札幌市の事例として,そのことをぜひ生かしてもらいたいと思うわけでありますけれども,その考え方があるかないか,ひとつお伺いをしたい。  それから,2つ目の問題でありますけれども,これは清水部長に答えていただきましたので,私は,安心したわけでありますけれども,少なくとも平成11年に立体交差化を完成させていくと。  また,それと同時に,今まで計画になかったけれども,何とか用地買収も含めながら,あるいはこの軟弱地帯の地質をきちっと確かめながら,厚別通まで完成していきたいという話でありますから,これは11年度,立体交差の完成に向けて厚別通まで伸びるように,ぜひ努力をしていただきたい。  それも,11年度といっても,いろいろ月がありますから,12年の春なのか,それはわかりません。したがって,事故がないように安全対策を講じながら,急がせたために,また事故が起きて大変なことになったら困りますが,ぜひ早期に完成をして,この道路の状況というものをぜひ緩和していただきたいと,このことを二つ目に要望しておきたいと思っております。  それから,3つ目の問題でありますけれども,新札幌のバスターミナルの問題についてですが,今,富山部長の答弁では,厳しい寒さを十分に承知しているようでありまして,そんな意味では,それぞれ市民からもそういう声が挙がってきているということで,北レーンの方は何とか工夫をしたと。  南レーンの方については,今,私の質問に対しては,応急措置をとっていきたいという考え方が改めて出されたわけでありますけれども,私はこの応急措置がどういうことなのか,その辺のイメージというのはわいてきませんが,いずれにしても,これは,風をよけるスペースをとるということだと思うのですね。今までは,どちらかというと,このスペースはバスが入ってくる1階部分にないため,利用者は今までは地下あるいは2階で待っててもらう。そして,時間になったら,1階におりてきてバスに乗ってもらうという方法だったと思うのですね。  でも,バスを待つ人方にとってみれば,いつバスが入ってくるかわかりませんから,そんな意味では,1階にそういったスペースをとりながらやっていく,これが一番望ましいだろうと思っております。そういう意味での応急措置だというぐあいに理解をします。  しかし,私は,冒頭言ったように,ここのバスターミナルを中心としながら,あるいは副都心という一つの機能の中で,JRあるいは地下鉄だとか,それを結ぶ結節点としてバスへの乗りかえをするバスターミナルといったことからすれば,この施設の環境整備というものは,やはり都市の風格を持ったものにしていかなければいけないと思うのです。  であるならば,冒頭考えたような,やはり商店街の理解を得ながら,商店街とバスターミナルとの間の壁面をしっかりとガードするような環境整備が必要になってくるのではないかと考えるわけであります。  当然,当初考えた計画ができなかったのは,商店街からのいろんな難しい要望があったからだと思いますけれども,これからは,もっともっと理解を得るような話し合いをしながら,応急措置ではなくて,しっかりとした環境整備に向けて取り組む必要があるのではないかと考えますが,その辺の考え方をいま一度明らかにしていただきたいと思うのであります。局長,ちょうどここをよく利用している一人として,ぜひその辺の決意も含めながら,まず,ご答弁をいただきたいと思います。 ◎瓜田 建設局長  新札幌バスターミナルの改善についてでございますけれども,ただいま委員からもお話がありましたとおり,私も毎日バスを利用している一市民でございまして,寒さについては十分認識しているところでございます。  先ほど管理部長の方からも答弁があったのですけれども,当面,南レーンについても,もう少し改善を加えた中で,囲いをするところについては,できるものから当面やっていきたいという答弁でございます。  これからは,先ほどご指摘もございましたとおり,厚別副都心の土地利用転換計画が策定されまして,交通の結節点としての副都心の位置づけが改めてなされたわけでございますから,当然,副都心開発公社,商店街,それから,関係する団体とも十分に協議を進める中で,バスターミナルの防寒対策についても検討してまいりたいと,このように考えております。 ◎富山 管理部長  1点目の工事事故の発生事例とその対策についてのマニュアルをつくってみてはというご質問についてでございます。  工事事故を防止するためには,建設業者が現場の状況に応じた適切な安全措置をとることが重要であると認識はしておりますが,ただいま委員からのご提案の趣旨を踏まえまして,今後,工事部局と協議しながら,本市で今まで起きた具体的な工事事故の発生事例を洗い出しまして,その事故防止のための安全対策等について説明したマニュアルを作成し,本職員の周知はもとより,請負業者,あるいは業界団体への説明会などを行いまして,今回のような事故が二度と起きないよう,一層の注意の喚起に努めてまいりたい,このように考えております。 ◆松浦 委員  それでは,まず最初に,文書質問に対しまして,たくさんの資料を集約して提出していただきましたことに対してお礼を申し上げます。  そこで,まず文書質問に対していただいた数字から何点か質問をします。  最初に,食糧費でありますけれども,建設局の関係では,管理部,土木部,道路維持部と三つあるわけですが,平成6年の予算額が2,100 万余,決算額が980 万。それが平成8年は,予算額980 万に対して決算額が216 万ということで,4分の1ぐらいに極めて縮小されていると。これは,それぞれ各部ともそういうふうになっておりますが,とりわけ土木部の場合には縮小されているということです。今まで議会で指摘されたことを十分に受けとめられて実施されているということで,この点について,私は,決算として見た場合に評価をしております。  そこで,1点お尋ねしたいのですが,管理部の所管で,法務省との打ち合わせで4万3,000 円というのが1件計上されているのですが,管理部と法務省とで,どういう内容の打ち合わせが行われたか,これら会食を伴う打ち合わせですね,この点1点,まず食糧費の関係でお尋ねをいたします。  続きまして,市道の改良進捗率について出していただきました。この数字を見て思うことは,例えば8メーター道路について言えば,一番整備率のいいところは厚別区で99%ぐらいいっているわけですね。悪いところでも89%ぐらいで,一番悪いところと最高のところで,整備率の差が9.2 %ぐらいしかないのですね。  ところが一方,8メーター以下になると,一番いいところが99.2,最低が白石の40.2ということで,その整備率の差が59%もあるわけですね。そして,平均値を見ても30.5%の差があると。  そこで,平成2年から8年まで7年間の,8メーター以下と8メーター以上の区別の投資額並びに改良延長メーターを見たら,例えば,悪い方の豊平区は今69.3%ですね。ところが,この7年間で,全体の18.3%の改良延長メーターになっているわけですね。9区ですから,全体に対する延長メーターの11%ちょっとが平均になるわけですね。そこで,豊平区の場合は,7年間で7.5 %ぐらいの改善がされていると。  白石区は7年間でどうかというと,7年間の平均で10.9%なのです。平均よりも1%少ないと,10.9ですから,ちょぼちょぼですかね,そのぐらいになっているということです。  北区について言えば15.5%で,ここも4.5 %ぐらい改善されている。さらにまた,東区についても15.9で,ここもまた4.8 %ぐらい改善されている。  7年間で,それぞれ区によって改善されているところと,全く改善されないで,平均にもいかないというようなところが統計の結果として出ているわけですね。  これらについて,市民の皆さんは,土木事業所にかけ合いに行こうということで,私も事業所に一緒に行くのですが,そうすると,事業所の職員の皆さんは,何といったって予算が来ないことには,我々は仕事のしようがないと。そういう点では,白石区は一番悪いのですよと,こういうふうに職員の皆さんも,市民に率直に答えられる。  そうなってくると,白石区民の皆さんから,皆ひとしく納税をしておるのに,還付を受ける側のこういう道路改良サービスなどについては,極めて悪いのは一体どういうことなのかという問い合わせが私どもに参ります。この点について,どういうふうな観点で,今までこれらを取り扱ってきたか。  確かに,厚別区だとか,あるいは新興住宅街にあっては,札幌市の大規模な区画整理事業だとか,あるいは民間の宅地開発などで進んでいるものもありますよ。しかし,それにしても,投資額と改良延長メーター数からいったら,結果として,ここにそれらについて配慮する余地というのが全く出ていないと。こういう点,どういうふうに考えて,これをやってきたのか,この点について,まず,お尋ねをいたします。  次に,8月10日にかなり雨が降ったのですが,白石区の川下線という厚別川のすぐそばの市道の側溝で水を処理し切れなくて,畑地が30センチぐらい冠水をいたしました。  側溝の整備の問題なのでしょうが,この雨で内水冠水ということですから,市内でほかにもこういうように冠水した場所があるかどうか。また,冠水した場所について,どういうような対応策を今後とろうとしているか,その点についてお尋ねをいたします。  それから,次に昭和40年に都市計画決定をされた平和通の橋でありますけれども,これは,魚住助役もご存じのように,予定では昭和でいう69年に完成ということで進んでいたわけですね。それがその後,東橋の交差点改良など,建設省のそれらの問題も出てきたり,いろいろあったのでしょうが,瓜田局長が土木部長のときの平成3年に,国道275 号線と東橋の交差点改良,それから橋げたの取りつけの問題で,開発局と調整をしておりますと答えてから,もう今日まで来ているわけですね。  これについて,当時あった取りつけの問題点をどういうふうに整理されたか,あるいはまだ整理をされていないか。皆さんに聞いたら,実は余りにも開発局がと言うものですから,私は,ことしの夏に開発庁まで行って談判をしてきました,いつまで考えておるのだと。決断以外ないのだから,あなた方,考えるのもいいけれども,寝ているのか,考えているのか,はっきりして,そして,やるならなるように,考えるのなら考えるように結論出しなさいというような話もしてきたわけですが,今,どういうような状況になっているか,明らかにしていただきたい。  それから,次に舗装道路の管理システムについて。  国道だとか,あるいは道道などは一定の基準をつくって,管理システムというのを導入しているわけですけれども,札幌市道については,いまだ行われていませんが,こういったような統計的な管理をもってきちっとしていくという管理システムの導入の考え方があるかどうか。  それから,4メーター,あるいは8メーター以下のいわゆる定期的な除雪の入っていない路線の沿線に住む市民にしてみれば,7メーターあるいは8メーターで定期除雪が入れる路線についてはいいなと。しかし,同じ税金を払って,4メーターのところについては,特別なことがあれば別ですけれども,通常は全くやってもらえぬと。  そこで,前々から,私が議員に出たころから,せめて年に1回ぐらい,市で運搬排雪をしてくれぬだろうかというようなことを市民から言われております。  そこで,除雪について,これだけきちっと徹底してきているわけですから,4メーター,あるいは除雪の入っていない路線というのは,ごくわずかと思うので,せめて年に1回ぐらい運搬排雪などを含めて,そういった路線の雪の処理をしてあげるということについて検討しているかどうか。  次に,測量の関係です。  札幌市が発注する測量については,当然,測量の成果を決める段階で,境界承諾書というのを隣接地権者からいただいて,それをつけて,きちっと法務局に登記をしていくということになると思うのですが,この隣接境界承諾書をどういうような方法で,札幌市はとっているか。
     以上であります。 ◎富山 管理部長  まず,1点目の食糧費に対するお尋ねでございます。  管理部が法務省と飲食をしているが,その理由についてということでございます。  これにつきましては,管理測量課が登記事務にかかわる実務者会議を開催しておりまして,これは非常に長時間にわたる会議でございます。6年度,7年度につきましては,昼食時あるいは夕食時に弁当を供したというものでございます。  以上でございます。 ◎西條 土木部長  私から,2点目の市道の改良を伴う生活道路がなぜおくれているのかということ,今回の大雨の冠水,それと平和通についての3点について,お答えをさせていただきたいと思います。  まず,生活道路についてでございます。  先ほど馬場委員にお答えさせていただいたのですが,私ども先ほどは,整備の延長あるいは整備投資額ということで,札幌市での生活道路に対する投資額をご答弁申し上げました。9区平均としまして,白石区もほかの区と同じぐらいの延長を行っていると,また,事業量につきましても,9区平均より,約5億ほど多いというご答弁をさせていただきました。  その中で,なぜその整備率が低いのかという理由につきまして,ただいま委員からお話もございましたけれども,やはりその地形の背景によりまして,旧市街地を中心に発展してきた区と,それから新興住宅地を中心に形成された区とで,どうしても道路の引き継ぎの関係上,必然的に整備率の差が出てくるというご答弁を申し上げました。そういった中で,現状としては,差が出ているわけでございます。  それから,全市での雨水の状況でございますけれども,今回の大雨で冠水があったのはどういった状況かということでございますが,まず,河川のはんらんについてはございません。しかし,内水はんらんはございまして,道路,畑の冠水が発生してございます。  これらの原因について調査をいたしましたところ,短時間の強い雨量のために,下水が対応不可能であったということで,内水はんらんし,低地帯において溢水をしたといった状況でございます。  今後の対策はどうするのだというご質問でございますが,道路排水につきまして,早急にこういったところを点検し,再整備を行うという考え方で進めてまいりたいと思っております。  それから,平和大橋のスケジュールでございます。  これにつきましては,その後どうなっているかということでございますが,ことしの5月に,札幌開発建設部,石狩川開発建設部と三者の協議を行いまして,今までの協議結果あるいは協議事項の確認をいたしました。で,今後の進め方について,打ち合わせを行っております。  具体的に申し上げますと,石狩川開発建設部とは,けた下,余裕高,径間割,橋長等の基本事項につきまして,一応の合意を得たところでございます。  また,札幌開発建設部におきましては,当該用地周辺の将来的な交通処理,あるいは仮称平和大橋の新設に伴います周辺の土地利用への影響,あるいは都市計画上の整理につきまして,現在,引き続き進めているところでございます。  以上でございます。 ◎工藤 道路維持部長  私からは,5点目の道路の管理システムの導入と,4メーター以下の道路の運搬排雪につきまして,お答えを申し上げます。  現在,建設局におきまして,道路台帳システムを構築中でございます。私どもも,道路の管理システムにつきましては重要と考えておりますので,この台帳システムが構築されました後に,道路の管理システムの導入を図ってまいりたいと考えております。  それから,4メーター以下の,いわゆる狭小道路の運搬排雪についてでございますが,この狭小道路のうち,除雪機械が入れるところには,逐次,除雪を実施するようにしております。  ただし,堆雪スペースが前提となってございますので,堆雪スペースを確保するために,除雪で満杯になったときは,パートナーか市民助成トラックで,これは役割分担の範疇で,市民の方に排雪をお願いしているところでございます。  以上でございます。 ◎齊藤 管理部参事  境界承諾書の件でございますけれども,境界承諾書につきましては,測量の委託業者が測量結果をもとに,各土地権利者に説明をして,承諾書をいただいているところでございます。  しかしながら,いろいろな問題が発生した場合などは,本市職員も直接地権者のところに出向きまして説明を行い,承諾を得ているところでございます。  以上でございます。 ○猪熊 委員長  松浦委員に申し上げます。  2番目の質問の白石区の市道改良整備については,馬場委員と重なっておりますので,再質問以降はご遠慮ください。 ◆松浦 委員  重なっているかどうかは別にして,この表を見たらおわかりのように,豊平だとか白石だとかは100 キロ以上が未整備なわけですよ。たまたま9年度は,5キロかそこら余計にやったかどうか私はわかりませんけれども,この7年間を見たら,7年間の平均でいったら,そういうような余地というのは出ていないわけですよ。  したがって,これらについて,40%と90%と,こんな50%も開きあるような状況で放置しておくなんていうこと自体がおかしな話ですので,私は,こういうものは何年までにここまでやりたいという年度計画を立ててやるべきだと思うのですよ。  ことし5キロ余計にやったとか,7キロやったとかといったって,その差が100 キロ以上あるわけですから。少なくとも,札幌市は,5年なら5年の計画を立ててやっている。そしたら,この5年の中で,どういうふうに予算の配分をして,どのぐらいまで縮めるとか,そういうことを具体的に立てて,そして,それに向かって進んでいくということでないと,ただ善処改善と言ったって,3キロ余計やるのも善処110 キロやるのも善処なのですよ。  したがって,瓜田局長,私は,具体的な計画を立ててやるべきだと,年次を明示してと思うのです。ただ今までのように,鋭意解消していくということでなくて,目標を立ててやるのかやらないのか,まず,局長にこの点について求めます。  それから,平和通の橋の技術的な検討はわかったのですが,そうすると,これからの設計・着工・完成の予定について,どういうふうに進めようと今,考えているかであります。  それから,4メーター道路の排雪です。  4メーターでも5メーターでもそうなのですけれども,除雪車の入れない道路についてはということですが,今の除雪車は可搬式の羽根ですから,工夫すれば,ほとんどのところは入れるのですね。したがって,そういうところに随時入って処理をする気になったらできるのです。  ところが,堆雪スペースということになると,旧市街地では,なかなか空き地がなくて,除雪ができないということなのですね。そうすると,そういう場所については,全く手が入らぬと。市民助成,自分たちで金出して,機械頼んでやるということになるわけですね。  そこで,全然入らないところについては,せめて年に1回ぐらい市で運搬排雪をするということで,公平な市民サービスとまではいかなくても,何ぼかはサービスするよということがあっていいのでないかなというふうに私は思うので,この点について,工藤部長,検討いただけるかどうか,お尋ねをいたします。  それから,さっき質問を一つ落としたのですが,道路維持公社の関係,魚住助役が社長でおられるのですけれども,ことしの予算議会で派遣職員の削減ということで,具体的に助役の担当のところで,今回2名減らしたわけですね。  その2名減らした業務は,どういう形で処理をされておるのか。例えば,退職者が入られたのか,あるいはまた仕事を見直しして少ない人数にしたのか,どうされているかお尋ねをしたいと思います。  私は,できれば,この種公社については,退職者なり,場合によっては,民間の活用も含めて,市の在籍職員を派遣しないで済むようにすべきだというふうに思うのですけれども,これからの考え方もあわせてお尋ねをいたします。  それから,もう一点,国道12号線の東札幌のところと白石中央,菊水などにまたがって,旧千歳線の立体交差があるのですが,この立体交差は,ご存じのように,踏切の事故防止ということでかけられた立体交差で,これについては,61年の12月に鉄道が廃止になり,その後,貨物鉄道も廃止になりましたから,今,全く使われていないと。こういう中で,盛り土でもって,あそこを遮へいされているということで,付近の居住者並びに土地所有者などは,かなり生活に不便を来しているわけですね。  こういう点について開発局と話をしますと,開発局は,直したいのだったら原因者負担だと言うわけです。原因者負担ということは,札幌市かと,札幌市がそうだと言ったら札幌市なのかと聞いたら,そうだと言うのですね。  しかし,つけたときの経緯からしたら,国が踏切事故防止ということで,踏切道改良促進法に基づいてつけたのであるから,その役割が終わったら,そこでやっぱり国が取るべきでないかと。  付近の住民にしたら,生活の不便だとか土地利用の不便さがあるわけですね。これについて当時は何と言われたかといったら,国民の受忍の範囲だと。最高裁の判例も受忍の範囲という一定の見解が示されておると。皆さん我慢してくださいということで,今までずっと我慢しながらやってきたわけですね。  その役割が終わったのだから,今度は国が元に戻して,不便をかけておった地域の人たちのために改善してあげるという,これは当然やるべきことだなというふうに思っております。  そこで,都市計画ともかかわるけれども,私は,都市計画というよりも道路行政として,札幌市として開発局に対して,開発局の責任で平面化をしてほしいというような要望をしたことがあるかないか,この点についてお尋ねをしたいということであります。 ○猪熊 委員長  松浦委員,白石の道路の問題は,その方向も全部重なっているのですよ。ですから,皆さんそれぞれ工夫して,中身の濃い話を角度を変えてやっていますから,その部分はご協力してください。 ◆道見 委員  (関連)除雪車の入らない道路の取り扱いについては,過去,災害・雪対策調査特別委員会だったか,決算か予算か忘れましたが,質問の中で,当時,平田部長だったかな,その入らない地域への対応をどう考えるかといったときに,それ用の機械を開発しますと。しますと言ったか,そこら辺は調べればわかると思いますが。それには,どういうことを考えるかというと,後ろに雪を噴き出して,後ろのトラックに積んで運ぶという答弁をしているのですよ。その機械開発をするということですから,我々ずっとこの件については質問してこなかったのですが,今,段々いろんな質問が出ておりますから,その機械開発がどこまで進んだか,そのことをご答弁お願いいたします。 ◎魚住 助役  私から,私が社長をやっております道路維持公社の件について,お答えしたいと思います。  今,ご質問にもございましたように,ことし2名減にしたところでありますが,1名は退職者を活用させていただき,もう1名につきましては,施設が5年もたって,当時付き添っていた詳しい方がいなくても,非常に安定した運転ができるようになったということで,2名減になりました。  しかし,もしこれから新しい事業が委託をされたり,また,新しい事業をやる場合におきましては,その都度,市の方と協議していきたいと考えております。 ◎工藤 道路維持部長  4メーター以下の道路の運搬排雪についてでございますが,現在,4メーター以下の狭小道路につきましては,これは,道見委員の方からも質問がございましたが,機械ができるだけ入るようにして取り組んでおります。ただ,年間ずっと入れるかといいましたら,堆雪スペースがなくなる関係で,入れなくなるときがあると。  このことにつきまして,それじゃ少し圧雪をやりながら,シーズンを終えるかとか,この辺をどういうふうにすべきかというのを住民と十分にお話をいたしまして,その辺で合意が得られたところにつきましては入っていくと。  それと,機械の開発についてでございますが,特に,6メーター未満の広さですと,シーズンを通して,なかなか堆雪ができないと。それで,現在まで,機械はいろいろと開発されてきてはおりますが,これ用の機械というのは,まだ開発されていないのが実態でございます。  そこで,私どもは,狭小道路につきましては,前段で申し上げましたとおり,住民ともお話し合いをいたしまして,現在ある機械で,道が狭くなりましたら,例えば小型ロータリーで堆雪スペースをつくるために拡幅・積み上げをする工夫もしながら,現在,逐次,除雪を進めているのが実態でございます。  以上でございます。 ◎西條 土木部長  私から,平和通のこれからのスケジュールということと,9番目でございます12号線の盤下げの件について,お答えをさせていただきます。  まず,平和通,今後どんな協議があって,どういうスケジュールになっていくのかというご質問でございます。  先ほどご答弁させていただきましたが,札幌開発建設部とるる協議をいたしておりますが,これらの協議の状況を見きわめながら,この後,公安委員会と,この交差点協議を行うことといたしております。  さらに,この仮称平和大橋でございますが,100 メートルを超えます長大橋となりますことから,建設省との規格決定協議が残っておりますので,これもあわせて進める形になります。  その後,私ども札幌市の計画部が窓口となりまして,都市計画変更にかかわる事務を進めていく中で,都市計画変更と事業着手にかかわる地元説明会という形で進んでまいります。  現在のところ,平成10年度には,都市計画変更を行いまして,作業としては,橋梁あるいは道路取りつけ部の実施設計を考えております。  平成11年以降,用地買収を進めます一方,橋梁の下部工事のできるところから着工してまいりたいと,このように考えております。  それから,12号線の盤下げの件でございますが,ただいま委員からは,道路行政として国に要望したことがあるかというご質問でございますが,国に対する道路としての要望はございません。  本件につきましては,道路サイドというよりも,札幌市の街づくりという観点からとらえるべきでないかと,私は考えております。  そこで,札幌市にとりまして,国道12号線を平面化するということは,国道の南北の一体的な土地利用を図るということが可能になることから,望ましいものと考えております。  そこで,今後,本市の街づくりの中で,土地利用を含めまして,国と協議しながら検討していくべきものと考えております。  以上でございます。 ◆松浦 委員  委員長は,私の質問を封じましたけれども,実は,先ほど委員会始まる前に,西條部長が事前に私のところに打ち合わせに来たとき,この点についていろいろ話したら,何人かの人から質疑あるよと,馬場さんからも質疑があると話がありました。そのときに,私は,西條部長に,きちっと年度を定めてやるべきでないかと言いました。そういうふうにやるということを答えるのか答えないのかと聞いたら,そこは勘弁してくださいと,馬場さんとの打ち合わせでも,そこまでは行かぬことになっていますからというような趣旨の話があったのですよ。(発言する者あり)  委員長,そこで,私には私の質問の仕方ありますから,やっぱりこの点について,きちっと年度を定めてするのかということを私は求めているのですよ。 ○猪熊 委員長  松浦委員,言っていることはわかるけれども,馬場委員の発言のときに着席をしていないというところから問題が発生しているのですよ。 ◆松浦 委員  いや,そうしたら年度について説明しましたか,委員長。 ○猪熊 委員長  ですから,重ならない部分について,しっかりと関連して質問していただければ結構なのだけれども,前段,この2回分は全部重なっているのです。 ◆松浦 委員  だから,年度についてあったかい。私は,年度について具体的にと,こう言っているのだけれども,ないでしょう。 ○猪熊 委員長  それは,ちゃんと出席して聞いていて,それを最初から質問すればいいのですよ。そういうことをしていないから,私はご遠慮くださいと言ったわけです。議事進行には協力してください。 ◆松浦 委員  いずれにしろ,年度について,私の尋ねていることに答えたかい。答えていないでしょう。 ○猪熊 委員長  だから,前段の分については私が判断したのだから。 ◆松浦 委員  私は,年度を定めて,きちっとすべきだということについて質問したのだけれども,答えたかい。 ○猪熊 委員長  答えておりません。 ◆松浦 委員  だから,その点について私は答えてくれと言っているのです。 ○猪熊 委員長  だから,それを最初に質問すればいいのですよ。 ◆松浦 委員  そんなことをあなたにとやかく言われることないですよ。 ○猪熊 委員長  なぜですか。 ◆松浦 委員  私は,私の質問の仕方でしますよ。とんでもない話です。 ○猪熊 委員長  何を言っているのですか。議事進行には協力してください。 ◆松浦 委員  協力しますよ,しているでしょう。特定の発言を封じ込めるようなことは……。 ○猪熊 委員長  封じ込んではおりません。次の質問をしてください。 ◆松浦 委員  これについて,年度を定めてきちっとやるべきだと私は思うのですが,局長は,そういうような考え方を持っているかどうか,これを明らかにしてください。(発言する者あり)  この点,ぜひ私はやるべきだと思うのです。そんないいかげんな,善処だ何だって,少なくとも市民が納めた税金の還付の仕方について,議会のその場だけの繕いのような答弁ではだめですよ。  したがって,これはきちっと明確に,どういう年度でどのぐらい改善しようと考えていくか,この点について明らかにしていただきたい,これがまず一つ。  それから,12号線の盤下げの問題は,都市計画の問題ではないのです。それでは,都市計画であそこの立体交差をやったかといったら,都市計画じゃないのですよ。踏切の事故防止対策で,踏切道改良促進法という法律に基づいて,国があそこの立体交差をやったわけです。  したがって,その使命が終わったら,当然それは国が下げるべきだし,札幌市も全体的な交通道路行政として,それを国に求めていくべきだというのが,それが法の流れだということで,私は今,道路行政に求めているのですよ。  だから,そういう点で,街づくりということでなくて,道路行政として,開発局にこれはやっぱり求めるべきだなと,この面からも国に求めるべきだと考えるわけであります。したがって,道路行政として開発局に,ぜひ使命の終わったものについてやるべきだということを求めるべきだと思いますけれども,いかがでしょうか。  それから,次に派遣職員の関係であります。  道路維持公社でありますけれども,たまたまことし指摘をして,具体的に2名減らした。1名は業務の見直し,1名は退職者で充てたということでありますが,私は,仕事の性格からしたら,札幌市の職員を派遣しなくても,例えば釧路では,一般の退職者から市民会館の館長を募集したというようなことが新聞で報道されておりました。  私は,もはや札幌市だけでなくて,もし札幌市の退職者に適当な人材がいないとすれば,他の方からも求めていくと。そして,こういうものについては,できるだけ経費を節減するということでやるわけでありますから,したがって,それらの方策を講じて,できるだけ職員の派遣を削減していくということが,ここをつくっている趣旨でないかと思うのですよね。  そのことによって,道路の材料の再製費だって下がっていくわけですよ。そうすると,工事費も下がっていくわけですね。そういうことにつながるわけですから,この点については,ぜひ,助役,そういう方向で進んでいただきたいということを申し上げておきます。  そこで,12号線の平面化と,先ほどの年次計画を立てて道路の改良を進めるべきだという点について,局長にお尋ねをいたします。 ◎瓜田 建設局長  整備率がおくれている区に対して,道路整備計画を持って計画的に整備をというお話でございますけれども,先ほど土木部長の方から馬場議員の方にお答えしましたとおり,やはり整備率がおくれていることについては,十分認識しておりますし,今後,一層その整備促進が図れるよう努力していきたいということが基本でございまして,具体的なものについては,今後検討した中でやれるものからやっていきたいと,このように考えております。 ◎西條 土木部長  12号線の盤下げの件でございますけれども,道路という観点からいきますと,これは北海道開発局の方が判断すべきものでございましょうけれども,札幌市にとりましても,ただいま申し上げましたように,土地利用を含めまして,重要な問題だと考えておりますので,やはり国と協議をして検討すべきと思います。  そういった観点からひとつ,ご理解をいただきたいと思います。
     以上でございます。 ◆松浦 委員  西條部長,私の質問に答えていないのですよ。  国と協議して,そういった観点からと。国道も道道も市道も全部連なって,札幌市内の道路の交通というのは確保されているわけですから,したがって,私は,道路行政上から,これは使命の終わったものについて,国として対処するということを求めるべきだと思いますので,そのことを求めておきます。  それから,瓜田局長,日本語のその言葉からしたら,やるものやら,やらぬものやら,さっぱりわからぬ。これは,具体的に10年度の予算編成に向けてどういうふうに年次計画を立てるのか,私は,ぜひ年次計画を立てて,具体的に改善を図っていただくことを強く求めて終わります。 ◆北川 委員  私の方からは,本市発注の請負工事の状況と地元企業対策について,お伺いいたします。  最初に,市内の民間事業所をちょっと調べてみましたら,平成3年度で8万3,425 カ所あった事業所が,この5年間で8万1,518 カ所ということで,約1,900 カ所が閉鎖されているわけです。  もう一つ,倒産の状況についても調べてみました。帝国データバンクの調査によりますと,札幌市内で,負債総額が1,000 万以上の倒産は,平成8年度で344 件,そのうち建設業が121 件ありました。全体の35.2%にもなっているわけです。  これを1件平均で見ますと,平成6年度は約2億3,000 万,平成7年度が2億5,000 万,平成8年度は2億5,300 万ということで,間違いなく建設業全般の中で倒産が広がってきているというのがよくわかります。  そこで,本題ですが,実は,札幌市の場合は,これまで工事発注に当たっての方針としては,市内業者を優先してということで進めてきたわけです。ところが,先日,新聞にも取り上げられましたが,この数年の発注状況の推移の中で,道外企業の比率が随分高くなっているということが出ておりました。  そこで,資料を調べてみると,本市発注工事に占める道外企業の比率は,昭和62年で17.9%,平成6年には約26%,昨年は21%に下がりましたが,ことしの8月末現在では40.5%にも達しているわけです。  平成6年度からの推移を見ても,道外企業の受注の内訳は,交通局が中心で平均して73%,建設・土木が20%,水道関係が12%というふうになっているわけです。特に,建設・土木に至っては,本年度は,平均の倍である42.2%も発注されているわけですね。  こういう形で,道外企業がどんどんどんどん受注をしていくということになると,結果として,市内業者にしわ寄せが広がってきているというふうに思うわけです。これは,単に地元の中小業者だけじゃなくて,同時に,そこに働く労働者に,雇用の問題として,直接影響が出てくるというふうに思います。  そこで,1点,なぜこのような状況,こういうふうな結果になっているのか,お伺いをいたします。 ◎富山 管理部長  本市が発注した工事に占める道外業者の比率につきましては,ただいま委員からご指摘がございましたとおり,昭和62年度に17.9%,平成7年には24.4%と,ここ数年増加する傾向にございます。  その理由でございますが,今,委員ご指摘のとおり,地下鉄工事等の大型工事ですとか,あるいは技術的に高度なプラント工事などの発注が多かったことによるものでございます。  例えば,平成3年度におきましては,地下鉄東豊線の豊水すすきの−福住間の延長工事は約28億円,市立札幌病院の建設工事は約66億円でございましたし,平成7年度におきましては,つどーむの建設工事が約35億円,それと札幌駅北口の地下の駐車場,約23億円の建設工事などがございました。  また,平成9年度におきましては,第5清掃工場のプラント工事,これは約362 億円でございますが,この発注を行ったところでございまして,本年度は,特に第5清掃工場の工事が道外の比率を高めた大きな要因となっているところでございます。  ちなみに,本年度の8月末現在の発注状況は,市内業者が56.6%,道外業者が40.5%となっておりますが,先ほどの第5清掃工場のプラント工事を除きますと,市内業者が75.5%,道外業者が20.7%となりまして,昭和62年度の市内業者78.7%,道外業者17.9%とほぼ同じ比率になるものでございます。  以上でございます。 ◆北川 委員  今の答弁で,地下鉄工事などの大型工事や技術的なプラント工事などの発注が多かったことが大きな要因であるということもわかりましたが,それでは,このような特殊工事を除いた通常の土木・建設とか,あるいは水道関係とか,いわゆる通常,地元業者に発注される工事の発注状況がどうなっているのか,また,十分地元業者へ配慮したものになっているかどうか,次にお伺いをいたします。 ◎富山 管理部長  ただいま委員からお話がございました,一般に地元業者に発注されるべき工事として,私ども土木・下水道・建築の主要3工種についての発注状況を見てみますと,市内業者の比率は,平成3年度が82%,平成7年度が81.1%,平成9年度8月末現在では81.3%となっておりまして,かなり高い比率でほぼ横ばいで推移している実態でございます。  このことは,登録業者数の約半数を占め,地元企業に影響が大きい土木・下水道・建築の3工種で,地元企業の受注に配慮した結果であると,このように判断しております。 ◆北川 委員  今の答弁を聞くと,確かに一応数字的には配慮されているようですが,実は,私もいろいろ調べてみました。水道関係は,今,部長がお話ししたとおり,どちらかというと地元に発注をすべき水道関係の分野で,道外企業がこの3年間,どの程度受注してきたのかを数字で拾ってみました。  平成6年度,全体の7.6 %,9億3,300 万,平成7年度11.8%,16億4,700 万,平成8年度16.8%,26億2,000 万です。つまり,3年間で,16億8,700 万です。平成6年度と平成8年度比べても,約3倍の道外企業の受注があるという,これは事実として資料の中から拾ってあります。結果として,こういう形で道外企業が受注をしていくということは,地元企業が本当に大変になるわけですね。  そこで,今後の対策として,従来,道外企業が受注していた大型工事などにも,地元の建設業者が参加できるような,ある意味でいくと地元建設業者の施工技術を高めるような行政施策を進めることが大変重要だというふうに思います。  そこで,最後になりますが,地元建設業者の施工技術を高めるために,本市としても,何らかの方策をとることができないかどうかお尋ねいたします。 ◎富山 管理部長  地元建設業者の技術力を高めるための本市の方策についてのお尋ねでございますが,技術力の向上というのは,基本的には,それぞれの建設会社が他の会社との提携ですとか,あるいは共同施工等を通じまして,みずから努力して習得すべきものと,このように考えるところでございます。  しかし,本市といたしましても,地元建設業者が施工力を強化し,積極的に市の工事に参加していただくことは,極めて重要なことと考えております。  したがいまして,地元建設業者の技術向上に向けまして,共同施工を通じて技術習得を図れるよう,大規模工事等における特定共同企業体に地元業者を含めて結成させることにしてございます。  このほか,業界団体等が開催する施工技術,安全管理,積算基準等に関する説明会などにおいても,本市の職員が講師として参加するなど,できる限りの支援に努めてきたところでございます。  今後も,このような取り組みのより一層の推進に努めまして,地元建設業者の受注機会の確保と技術力の向上を図ってまいりたいと,このように考えているところでございます。  以上でございます。 ○猪熊 委員長  以上で,第1項 土木総務費,第2項 道路橋りょう費及び駐車場会計決算のうち関係分の質疑を終了いたします。  次に,第3項 河川費の質疑を行います。 ◆小谷 委員  それでは,二部の皆様方にお許しをいただいて,私から,河川にかかわる関係についてお尋ねをさせていただきます。  伏籠川総合治水対策事業区域ということで,昭和54年にこの事業が開始をされ,そして,平成9年度で,国のいわゆる開発局としての事業は終了すると伺っております。  今までの間,長きにわたって,開発局,北海道,札幌市,さらには北側の石狩市を含めて,この事業が進められてまいりました。  古くを思い起こしますと,昭和50年に大変な大雨が降って,北の方では,舟を浮かべて避難をしたというようなことも記憶に残っているわけであります。こういったことから,54年からのこうした事業につながったものと理解をいたしております。56年に大変な大雨が降って,8月には200 ミリを超える雨が2度降りました。  そういったことを考えながら,現在おりますけれども,この間,札幌市におきましては,それぞれの行政機関との連携のもとに,役割分担の中で,すばらしい河川の改修に取り組んできておられます。  また,さらには,いわゆる水源のない枯渇排水河川等については,下水道局とタイアップをして親水というようなことで,高度処理水を入れるといったことも含めて進められていることに対して敬意を表させていただきたいと存じます。  ただ,私が,ここで特に申し上げなければならないことは,北区北部,とりわけ創成川以西にかかわる調整区域の排水の問題であります。  昭和54年のこの事業の策定に当たっては,そのときの市街化区域,調整区域の降雨量,降雪量等により計算をした中での流量断面が定められたと,このように認識をいたしております。  それ以降の市街化区域の編入等については,その都度,それぞれの開発区域に,いわゆる貯水池といったものを設ける義務づけをしながら,現在に至っているわけであります。  調整区域にある地域においては,当然,流量断面の中に,以前からカウントされているはずでありますが,のど元過ぎれば熱さ忘れるとか,災害は忘れたころにやってくると言いますけれども,8月9日から10日にかけての雨量は,日量約100 ミリと言われております。この雨でさえ,実は,浸水をして,農作物の被害が起こっているのであります。非常に残念であります。  今,農業経済を取り巻く環境は非常に厳しい中で,農業者はだんだんと離れていく。そういった中でも,何とか少しでも頑張ろうということで,高齢になっても農作物をつくっている方がおられます。しかし,せっかくつくった農作物が,この雨ですっかり腐ってしまって収穫ができない。できたとしても,3分の1しかできない,半分しかできない,こういう状況がちまたに見られたのであります。  その原因を申し上げますと,一つには,発寒川上流,いわゆる北海道が管理をしております河川は,草あるいは木が繁茂して,橋を通ったら,ああ橋があるから,ここの下が川なのだなとようやくわかるような状況にまで繁茂しているところが非常に多いわけであります。あるいはまた,大排水,ここもほとんどそういうような状況になっております。  私は,先般ここを見て歩きながら,こんな状態では大変だと思い,農作物に被害を受けた方々に,電話,あるいは直接会っていろいろ話を伺いました。  その話の中で,2点ほど,ここで参考までに申し上げておきたいと思います。  まず1点目は,大排水にかかわる関係の中で,バレイショをつくっておられる方でありました。4日間も浸水をして,芋はほとんど腐ってしまった,出荷できない。ただ,これはこのときの雨だけでなくて,上流の方には,実は雪の堆積場が3カ所ほどありまして,雪を解かすために,春になりますと,どんどんブルで押しながら解かして,水は,その大排水に流れるようになっております。当然のことながら,雪の中に,いろんな異物が入っていないとは限らないわけであります。かつてのような粉じんはないとはいえ,やはり雪の中から,いろんなものが出てまいります。これが川にだんだんと蓄積をされて,埋まってくる。そして,6月の上旬まで,その雪の水が流れているのですと,こういう話がありました。下流の方々には,大変な犠牲を強いている感がいたしました。  また,もう一つは,発寒川流域の方であります。バレイショがすっかり水で埋まってしまった。昨日,お伺いして,写真も撮ってあるから写真もということで,いただきました。ひどい状態であります。  実は,そのとき,ここでどういう現象が起きたかといいますと,あの雨は,9日の晩から10日の朝にかけて約100 ミリの雨だったように記憶をいたしております。上の方から,下水処理水をポンプでどんどん上げております。これは,当然,茨戸下水処理場に送るだけの機能がありませんから,そこで放水をしております。そして,その水が屯田川に入って,屯田川から内排水を伝って畑にどんどんどんどん冠水をしたわけですね。たまたまそこには樋門があるわけです。その樋門が閉められていないわけです。  せっかく立派に屯田川の整備が完了しておりますけれども,あの雨の中,樋門が閉められていない。かぎがかけられていて,行ってあけようにも,どうしようもない,そういう状態だったわけです。こういう状況が残念ながらございました。  そういったことをいろいろ考える中で,私も,農業者の一人として,あるいはまた農業団体の役員に籍を置いているものといたしましても,このことに強い認識を抱かざるを得ないのであります。  そこで,質問を数点させていただきますが,まず第1点目に,昭和54年に伏籠川総合治水対策事業が進められて以来,はや20年経過いたし,その間,先ほども申し上げましたように,市街地も大きく拡大をされておりますが,これに対し,総合治水計画は,どのように見直されながら現在に至ったのか,お伺いをいたします。  次に2点目といたしましては,本市としても,地域の治水対策上,国や北海道の行う整備について,的確に情報を掌握する必要があると考えますが,北海道が施行予定の発寒川遊水池の整備の概要,そしてまた,道が管理をいたしており,多分,これから整備を行っていくと思われます発寒川の上流の今後の取り組みのスケジュールはどうなっているのか,ご承知であれば伺わせていただきたい。  3点目といたしましては,発寒川の支川となっている大排水,先ほど申し上げましたように,雑草が繁茂して大変な状態で,大雨が降った後に草刈りが行われているというようなところもかなり多いようでありました。これらの地域の水害防止のために,早期にこれを整備すべきであると,このように認識をいたしております。このことについて,今どのようにお考えになっているのか,改めてお尋ねをさせていただきます。 ◎西條 土木部長  新琴似地区の治水対策について,お答えをさせていただきます。  まず,1点目のご質問でございます市街化区域の拡大に伴いまして,伏籠川総合治水対策事業の見直しがどうだったのかという委員のお話でございますが,市街地の拡大が進んでおりますことから,これに伴います流出量の増大に対応すべく,平成7年に計画の見直しが行われたところでございます。  この見直しによる流出量の増加につきましては,発寒川上流の河川改修や発寒川遊水池などに加えられ,河川改修と流域貯留により分担して受け持つこととしたものでございます。  次に,2点目の北海道が施行予定でございます発寒川遊水池の整備概要,それから,これからのスケジュールについてのご質問でございますけれども,発寒川遊水池につきましては,石狩市側に1万6,000 トン,札幌市側に2万4,000 トン,合わせて4万トンの貯留能力を持つものでございまして,安春川の合流点付近に設置するものでございます。  これらの事業のスケジュールとしましては,既に用地買収が進められておりまして,現在のところ,平成11年度から工事に着手をし,平成12年度に完成の見込みとのことでありまして,この遊水池の整備に合わせまして,発寒川上流の河川拡幅も進められると伺っております。  本市といたしましても,これらの整備によりまして,この発寒川への流出量の軽減が図られ,この地域の治水の安全度が向上することはもちろんでございますけれども,周辺の河川環境も改善されるものと期待しているところでございます。早期の完成につきまして,今後とも要望してまいりたいと考えております。  それから,3点目の大排水の整備でございますが,屯田及び新琴似地区の治水の対策上,重要な河川と認識をいたしておりますので,今後,国の補助を得るために,準用河川などへの昇格を行いまして,早い時期に改修計画を策定し,次期5年計画内には,改修工事に着手してまいりたいと考えております。  また,それまでの間,委員のお話もございました治水対策としまして,当面,しゅんせつなどによりまして,暫定的に能力向上を図りまして,万全を期してまいりたいと,このように考えております。 ◆小谷 委員  市街地の拡大に伴う計画の見直しや,発寒川遊水池及び大排水の整備については,発寒川上流については,おおむね理解をいたしました。  とりあえず明年,暫定的にしゅんせつをしたいと,そしてまた,次期5カ年で本格的なこれらの整備を図っていきたいということでありますが,できるだけ早く,そういう実情の中で,作業に着手していただくようにお願いをしたいなと思っております。  しかし,東屯田川周辺は,依然として内水被害を受けております。これを防ぐためには,ポンプによる強制排水が必要でないかと,こんなふうに考えております。  ここの遊水池は札幌市においてつくられているわけでございまして,樋門は開発局管理になっているわけでありますが,必ずしも,十分な対応にはなっていないのでないかと考えるわけです。  さらにまた,計画されている施設の整備が完了するまでは,現実的に浸水被害は起こり,また,農業経営者にとっては切実な問題でありますので,河川の良好な維持管理,札幌市は数台のポンプ車を持っているわけでありますから,緊急時,ポンプ車などによる速やかな浸水防止のための対応が必要であろうと考えます。  そこで,再度質問をいたしますが,まず1点目,東屯田川周辺の内水対策については,恒久的な排水ポンプの設置などの計画の見直しが必要でなかろうかと考えるのでありますが,いかがでありましょうか。  2点目,緊急時の水害防止の対応のため,本市は可搬式のポンプ車を購入しておりますが,先ほど申し上げましたように,昭和57年以降,年平均どの程度実質的に稼働があったのか,また,8月10日の稼働状況についても,お知らせをいただきたいと思います。  次に3点目,河川の土砂堆積や草木の繁茂などが水の流れを悪くして,さらには,川の容量を減少させていると考えられるわけですが,河川の計画時点で,これら阻害物に配慮をしているのか。いわゆる流量断面を計算して,そして,堤防の高さ,あるいは橋梁の高さが決定をされているわけですが,後年次において,そういった障害物がどんどん蓄積されてまいりますと,大変な状態になってきます。この辺は,どのような原点で,ものが計画されたのかということをお知らせいただきたい。  また,良好な河川の維持管理については,本市はもとより,北海道開発局や北海道に対しても要望すべきであると思いますが,この辺については,どのようにお考えなのか。  4点目は,道路排水についてですが,敷地は道路敷地ですけれども,そこの利用する方々が,場合によっては,ご自身の判断で,管渠を埋めていく。それで,大雨が降ったときに水が流れなくなってしまって,大変な状態を起こす。これは,そこに張りついている方々がしっかり責任を持ってやらなきゃならないことですけれども,行政として,その辺の指導を的確になされてきているのかどうか。なされていなければ,今後どのように指導をしていこうとされているのか。  この場合,さらに2点つけ加えさせていただきます。  5点目として,東屯田川,それから屯田川の二つについての樋門の管理は,先ほども申し上げましたが,これは国なのか,札幌市なのか,これをまずお知らせいただきたい。  それから,もう一つ,屯田川の出口に樋門をつける必要があるのでなかろうか。発寒川の水位が絶えず上がったり下がったりします。したがって,その水が上がったときには中に入ってこないで,下がったときには出ていく,今こういった科学はどんどん進歩しているわけですから,センサー等をもって,自動的にそういうことができる構造のものは,十分つくれるはずであります。  とりわけ頭脳明晰な札幌市の職員の皆さんが大勢いらっしゃるわけですから,その辺の研究は,もう既にされていると思いますけれども,見解をお聞かせいただきたい。  以上でございます。 ◎西條 土木部長  まず,1点目の内水対策についてでございますが,ご案内のとおり,この地区につきましては,貯留施設で対応する計画となっておりまして,本市としまして,東屯田川遊水池を設置したところでございます。  また,今後の市街化に伴います貯留地の設置などによりまして,さらに改善が図られるものと考えておりますが,強制排水につきましては,将来の検討課題といたしまして,北海道開発局あるいは北海道と協議を行いまして,検討してまいりたいと考えております。  次に,2点目のポンプ車の稼働状況についてのご質問でございますけれども,昭和57年に,北区,東区及び白石区対応といたしまして,3台のポンプ車を購入いたしております。  ご質問の昭和57年以降のポンプ車の稼働でございますが,年平均3回となってございまして,ことしの8月には,屯田4番通の道路冠水処理に1台で4時間稼働したところでございます。  次に,3点目の河川断面についてでございます。  阻害物に対しての河川断面の余裕につきましては,現在の河川計画においては,配慮することにはなっておりませんけれども,これは,河川管理者が抱える全国的な悩みでございまして,大きな問題であると考えてございます。  本市といたしましては,今後,河川の適正な能力確保のために,維持管理に努めてまいりたいと考えておりますし,北海道開発局や,あるいは北海道に対しても,強くその旨を要望してまいりたいと,このように考えてございます。  次に,第4点目の排水路でございます。  道路側溝の改善につきましては,浸水区域の用排水路や沿線住民の設置しました埋設管について調査を行いまして,支障になるものにつきましては,地元住民の方のご協力を得ながら,改善を図ってまいりたいと考えております。  また,今後,現地のパトロールを強化いたしまして,適切な施設になりますように,積極的に改善指導を図ってまいりたいと考えてございます。  次に,東屯田川と屯田川の管理者はどこかというご質問でございますが,この管理につきましては,本市の北区土木事業所で行うものでございます。  それから,河川からの流入防止でございますが,先ほど委員からお話がございましたように,確かに,センサーあるいはいろんな感知装置もできておりますので,これらの逆流防止につきまして努力をして,設置について考えてまいりたいと思います。  以上でございます。 ◆小谷 委員  私の質問の仕方が悪かったのかもしれませんが,第5点目の東屯田川の遊水池等の関係もあるわけですが,ここの発寒川に向けての樋門は,開発局の所管というふうに聞いているわけですが,屯田川の方は,開発局なのでしょうか,それとも札幌市なのでしょうか,その辺をお聞かせいただきたい。  樋門ということを私が申し上げなかったのかもしれませんので。申し上げなかったとすれば,樋門の開閉の責任者。 ◎西條 土木部長  委員,今ご指摘の点でございますが,屯田川も東屯田川につきましても,札幌市の管理でございます。 ◆小谷 委員  となりますと,樋門の開閉が大変な問題なわけですね。  一つは,東屯田川の関係でいきますと,敷地は,開発局の敷地の中に完全に入っております。しかし,札幌市がそれを管理しているとすれば,それのかぎを預かっていらっしゃる方が近くにおられるようですが,これは,指示がなければできない,指示がないからあけられないと,こういう話をされていたということを伺いました。  それから,屯田川の方,水害で冠水をしたところは,屯田川の方へ発寒川の水がどんどんと逆流して,樋門をくぐって,そして畑が冠水したということなのです。これは,大変なことなのですよ。そうなりますと,札幌市がその樋門の管理を十分されていなかったということになる。大変な責任問題になるわけですね。  私は,あえてここで,責任云々ということは申し上げようとは思っておりませんけれども,まず先に,どちらなのかなと思って聞いたのですが,札幌市だとすれば,実は,私,日曜日の朝の9時に写した写真を持ってきているわけですが,6時ごろはこれよりもっと30センチぐらい水が深くて,その辺真っ白になっていたと。発寒川流域ですから,引き出すと,だっと引きますね。放水路があいたのかと思ったと,こういうことも言っていました。でも,2日間ぐらいは水がたまっていたと言っていました。  こうした現象が起きたということは,樋門の開閉に大変な問題があったと,このことを強く指摘をしておきます。よろしいですか,これ大変な問題なのですよ。あえて,この場合は,指摘をしておきます。そして,今後,こういったことが二度と起きないように,的確な判断をしていくように。過ぎたことは,戻らない。ですから,これを大きな教訓として,今後,絶対ないように取り組んでいただきたい。
     そして,さらには,先ほど申し上げた河川,あるいはこれに対する札幌市の河川整備,そして,遊水池の関係等,そういうもろもろの問題,いろいろと申し上げましたけれども,これらをぜひ早急にひとつ着手,解決されるよう,特段の要望を申し上げておきますが,この場合,助役,一言このたびのことについて気持ちを表明してください。 ◎魚住 助役  河川の安全対策とか,またいろんな面で,屯田川の整備,東屯田川の整備も,あの近辺の浸水をなくすためにつくった施設でありまして,ご指摘のような樋門の開閉によって逆に外水を内部の方に引き入れたということは,大変私ども遺憾に感じております。  今後,そのようなことのないように,十分連携をとりながら,雨のときの樋門の開閉につきまして配慮してまいりたいと,このように思います。 ◆宮川 委員  河川のせせらぎの復活について,簡潔に質問します。  本市北東部は,石狩低地帯の特徴をよく備えた地域であり,豊平川を中心に,メムから湧き出た水が数々の小河川となり,蛇行を繰り返しながら緩やかに流れ,農業を支え,また人々に潤いを与えてきた地域でありました。  しかし,治水対策として,河畔林が伐採され,川の三面がコンクリートで固められ流路が直線化し,水量が減って枯渇化し,水質の悪化が進んでいるのであります。  私は,第2回定例会の代表質問におきまして,豊平川から雁来新川への導水についての提言を含めての質問を行い,また,日本共産党市議団が行った政府交渉におきましても,この件について強く要望をしてきたところです。  そこで,質問の第1点目ですが,国が進める水と緑のネットワーク事業に本市が登録されたとのことですが,実施に当たっては,水源の確保が最も重要ではないかと考えます。豊平川からの取水の可能性を含め,水源確保の考え方をお尋ねします。  質問の第2は,具体的な対象河川についてです。  建設省では,雁来新川の浄化について前向きな姿勢を示しておりますので,私は,雁来新川に流れ込んでいる小河川に,豊平川から導水する方向の検討をすべきと考えております。  そこで伺いますが,具体的な整備対象河川については,いかがお考えでありましょうか,お示しをいただきたいのであります。 ◎西條 土木部長  水と緑のネットワーク事業のお話につきましては,第1点目と第2点目が関連いたしますので,一括してご答弁させていただきたいと思います。  水と緑のネットワーク事業は,21世紀を見据えました本市の街づくりの一翼を担う事業として,長期間にわたって進めていく大きな事業であると考えております。  この事業は,水源の確保や整備対象河川などにつきまして,市民の意見が十分に反映できるよう,市民や学識経験者から成る協議会を設置しまして,具体的な計画づくりを行う予定でございます。  そこで,ご質問の水源につきましては,下水処理水,あるいは他河川からの取水によりまして確保したいと考えており,豊平川もその一つの候補としてとらえております。  また,具体的な対象河川につきましては,伏籠川流域北東部の多くの河川で実施したいと考えておりますが,取水の位置や確保水量などの制約条件がございますことから,水源確保を含めまして,協議会の中で検討してまいりたいと,このように考えております。  以上でございます。 ◆宮川 委員  具体的な対象河川について,伏籠川流域という言葉がありましたけれども,例えば,伏籠川流域で言えば,丘珠藤木川,サッポロさとらんどの中を流れておりますが,この浄化の必要性ということについては,既に,以前から実験もされているというふうに伺っておりますので,その必要性は非常に高いものと思います。多くの市民の目に触れる機会も多いということから,やはり優先度が高いと思いますし,また,雁来川については,東雁来の区画整理事業の区域内を流れ,川幅についても大きく広げられるという計画もありますので,やはり対象とすべきと考えますけれども,これらについては,いかがお考えか伺います。 ◎西條 土木部長  丘珠藤木川や雁来川は,委員お話しのとおり,本市の街づくりにあわせて進めている河川でございますので,良好な水辺づくりを行うため,これらの河川を念頭に置きながら,先ほどもお答えしましたが,協議会の中で検討してまいりたいと,このように考えております。  以上です。 ○猪熊 委員長  以上で,第3項 河川費の質疑を終了いたします。  次に,公共用地先行取得会計決算のうち関係分及び砂防用地先行取得会計決算の質疑を一括して行います。 ◆松浦 委員  文書質問の中で,札幌市が保有する土地などすべてを出していただきました。  そこで,この中に要処理財産残地といったものが全部で406 件あります。この中には,例えば,平成9年7月15日に交通局から取得をした南16条西17丁目6番3号の854 平米というようなもの,1億2,213 万2,010 円で取得したものが要処理ということで含まれているのです。それとか,宅地など,それぞれ百七,八十平米から500 平米ぐらいまで,要処理の406 件の中に含まれております。  例えば,交通局から取得をした854 平米というのは,要処理ということになっていますが,ことしの7月に取得をしたのであれば,交通局で処理をすることができなかったのか,どういう経緯で一般会計の方で取得をしたのかをまず明らかにしていただきたい。  それから2点目は,この406 件のうち,少量の残地で,残地保証もしているでしょうから,残りの価格というのはわずかになっていると思うのですが,例えば,隣接宅地の地権者に,そういうことで,買い取りなど含めて,処理してもらえるものが何件ぐらいあるのか。  また,道路だとか,札幌市の公共施設などで,ほかにはつけようがないよと,道路なり,公共施設につける以外ないというようなものが何件あるか。それをこれからどういうふうなスケジュールで処理をしていこうとお考えになっているか。  以上3点,管財部長の福原さんにもご出席をいただいておりますので,用地部と管財部,それぞれお答えをお願いしたいと思います。 ◎岩谷 用地部長  南16条西17丁目の土地は,交通局の職員住宅の土地でございまして,それを交換いたしまして,用地部の代替地という形で取得をさせていただきました。  それから,406 件のうち298 件が用地部所管の残地でございます。この内訳を申し上げますと,道路用関連向きというのが,件数でいきまして14%,それから隣接者の処分向きというのが52%,それから代替地向きというのが34%ということになってございます。  それで,その処分につきましては,ただいま申し上げました三つの分類で整理をしておりまして,一つ目の面積の小さい土地につきましては,道路ののり面,あるいは隅切り,あるいは雪の寄せ場として活用できるものなどがございますので,道路区域に編入することが適当と考えられるものにつきましては,関係部局と検討いたして,道路区域に編入をしております。ちなみに,平成8年度は,道路区域へ編入したのは28件,830 平米でございます。  二つ目は,地積でおおむね150 平米以上で,代替地として使えるものにつきましては,代替地として活用をしております。  3番目の地積が小さくて,単独では利用できず,隣接者に接している土地につきましては,隣接者処分を進めてまいりました。それで,平成7年度からは,市内の七つの信託銀行に,残地媒介委託制度を創設して,その処分の推進を図ってきたところでございます。  今後の処分につきましては,今,申し上げた方針をさらに積極的に進めていきたいと思っておりますし,長期にわたり処分できない残地につきましては,管財部が窓口になって取りまとめております一般競争入札に付することも視野に入れた中で,今後,十分協議,調整をしていきたいと思っております。  以上でございます。 ◎福原 管財部長  管財部所管の要処理財産については25件ございますが,これは,それぞれ,ほとんどが隣接者処分に該当するような土地でございますけれども,現在,協議中のものが12件ございます。それから,お話を申し上げても,要らないと言っていらっしゃる方の件数が4件ございます。それから,道路ですとか,ほんの小さい土地でどうしようもないという土地も3件ございます。それから,今回,10月2日に一般競争入札を行いましたけれども,この中の2件については,この一般競争入札に付したところでございます。  そういったことで,大体200 平米程度の小宅地でございますけれども,今回初めて一般競争入札を実施いたしましたので,この結果を踏まえて,さらに,対象物件の拡大ですとか,あるいは売る方法を一般競争入札ということで初めてやったわけですが,なかなか市民の方にとっては,値決めをするのが非常に難しいということで,この売る方法,例えば,国がやっておりますけれども,価格を決めて公募をして抽選といったようなことも含めて,今後,検討していきたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◆松浦 委員  土地の処分について,私は,ずっと平成7年から,札幌市が保有している土地で,相当長期間にわたって,代替地としての引き当てになっていないというようなものを含めて,不要財産,不要不急なものは処理をして,そして,幾らかでも市の財政に充てていくということを強く求めてきたところであります。総額2兆円前後の借金の金利というのは,平均で言うと5%を超えるような金利になっているのです。  この中にも,相当古くに取得をして,いまだに引き当てになっていない土地なども結構見受けられます。  これらについても,古いものなど特に,例えば,皆さんが値段設定している場合でも,少なくとも手を上げて買ってもらえる値段にして,そして,処分をしていくということが私はある面で大事だと思うので,特にこの点を強く求めておきます。  それから,残地の小さいやつについて,いろいろ取り組んでおられるようですが,ぜひひとつ残地をそれぞれの隣接なり,あるいは道路なりに,つけるものはつけて,これはどうしても買ってもらえぬものはしようがないとして,向こうも買うに当たって,値段いろいろあるでしょうから,できるだけ値段を合わせて買ってもらって,小さい面積のものは,処分をして整理をしていくということで,例えば,3平米だの10平米だのという土地については,きちっと財産整理をしていくということも大事なことですから,したがって,こういう点について,ぜひ進めていただきたいということを申し上げて終わります。 ○猪熊 委員長  以上で,公共用地先行取得会計決算のうち関係分及び砂防用地先行取得会計決算の質疑を終了いたします。  本日は,これをもって終了し,次回は,15日午後1時から,都市整備局及び建築局関係の審査を行いますので,定刻までにご参集ください。  それでは,散会いたします。     ──────────────       散 会 午後6時31分...