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平成 9年第一部予算特別委員会−03月17日-07号
平成 9年第二部予算特別委員会−03月17日-07号

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  1. 札幌市議会 1997-03-17
    平成 9年第一部予算特別委員会−03月17日-07号


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    平成 9年第一部予算特別委員会−03月17日-07号平成 9年第一部予算特別委員会             札幌市議会第一部予算特別委員会記録(第7号)                 平成9年3月17日(月曜日)       ─────────────────────────────────── ●議題 付託案件の審査 ●出席委員 34人     委 員 長  加 藤   斉 君       副委員長   三 上 洋 右 君     委   員  吉 野 晃 司 君       委   員  越 智 健 一 君     委   員  山 田 信市郎 君       委   員  大 越 誠 幸 君     委   員  武 市 憲 一 君       委   員  宮 本 吉 人 君     委   員  上瀬戸 正 則 君       委   員  馬 場 泰 年 君     委   員  横 山 光 之 君       委   員  堀 川 素 人 君     委   員  鈴 木 健 雄 君       委   員  高 橋 克 朋 君     委   員  岡 本 修 造 君       委   員  富 田 新 一 君     委   員  川口谷   正 君       委   員  畑 瀬 幸 二 君     委   員  岩 木 みどり 君       委   員  大 嶋   薫 君     委   員  常 見 寿 夫 君       委   員  丹 野   勝 君     委   員  森   健 次 君       委   員  義 卜 雄 一 君     委   員  高 橋   功 君       委   員  荒 川 尚 次 君     委   員  生 駒 正 尚 君       委   員  横 山 博 子 君
        委   員  宮 川   潤 君       委   員  佐々木 周 子 君     委   員  中 嶋 和 子 君       委   員  福 士   勝 君     委   員  田 中 昭 男 君       委   員  松 浦   忠 君       ───────────────────────────────────       開 議 午後1時 ○加藤 委員長  ただいまから,第一部予算特別委員会を開会いたします。  報告事項は,特にございません。  それでは,議事に入ります。  最初に,第9款 教育費 第9項 社会教育費,第3条の第3表債務負担行為のうち関係分,第4条の第4表地方債のうち関係分及び議案第33号 札幌市公民館条例の一部を改正する条例案を一括し議題といたします。 ◆鈴木 委員  私は,仮称定山渓自然の村につきましてお伺いをいたしたいと思います。  今日,都市化・核家族化・少子化・情報化等社会環境が著しく変化をしてきており,この趨勢は,今後もますます拡大し,加速化していくことが予想をされているところであります。このような社会状況の変化は,青少年の生活や意識にもさまざまな影響を与えており,私も,PTAの活動にかかわっている経験を通して実感をいたしているところであります。  青少年の生活実態を見ますと,時間的なゆとりがない中で,子供らしく活発に遊ぶ生活環境が狭まっております。また,さまざまな生活場面や自然の中で,直接体験する機会が少なくなってきている状況にあると考えております。  今後の教育のあり方については,ゆとりの中で子供たちの生きる力をはぐくむことが求められており,その視点の一つとして,学校や家庭,地域社会における生活体験自然体験の機会の拡充の必要性が指摘をされているところであります。  その一方では,週休2日制の普及拡大による余暇時間の増加や,学校週5日制の実施による家庭や地域社会における生活空間の比重が大きくなってきております。これに伴い家族キャンプやオートキャンプ,バードウオッチング等,自然の中で心の豊かさを求め,人間性を回復しようとする志向が高まりを見せております。  このような動向や市民意識の変化を考えますと,青少年が自然との触れ合いの中で,自然の営みに対する理解を深めるとともに,自立心や想像力,社会性を培うことは,その心身ともに健全な成長に大きな役割を果たすものであり,また,家族の触れ合いや家庭の教育力の回復にも大いに役立つものと思うのであります。  私は,このような視点に立ちながら,本市の豊かな自然環境を十分に生かして,自然をフィールドとしたさまざまな活動の機会を重視し,拡充し,野外教育事業の充実を図る必要がより一層大きくなってきていると考えるのであります。  そこで私は,現在,本市が建設を進めている仮称定山渓自然の村について,3点お伺いをいたしたいと思います。  まず1点目は,定山渓自然の村の建設は,平成8年度から9年度の継続事業となっておりますが,平成8年度における建設工事進捗状況及び今後の予定についてお伺いをいたします。  2点目でありますけれども,現在,本市では,野外教育施設として滝野自然学園青少年海の家及び青少年山の家を設置運営しておりますが,定山渓自然の村は,これらの既存施設と比較して,その設置の目的やねらいという点でどのような相違があるのかお伺いをいたします。  3点目は,定山渓自然の村の施設の内容及び利用形態はどのようになっておられるのか,お伺いをいたします。 ◎平井 社会教育部参事  3点のご質問でございますが,まず,1点目の工事の進捗状況でございます。  8年度につきましては,敷地の造成工事建築基礎工事のほか,宿泊コテージ10棟の躯体工事を行いましたほか,冬期間の居住性を調査するために,常設テント1棟を建設したところでございます。9年度におきましては,建築本体工事,及び電気,衛生等の設備工事,並びに修景工事アプローチ道路落石防止工事等を行いまして,平成10年の6月のオープンを目指したいと考えております。  2点目の設置目的でございますが,既存の野外教育施設は,学校や青少年団体など,集団宿泊訓練を行うことを目的としてまいりましたが,定山渓自然の村につきましては,お子さんからお年寄りまで幅広く,家族や小グループでご利用いただけるような,市民開放型の生涯教育施設を目指したいと考えております。  3点目の施設内容でございますが,施設収容人員は300 名を予定しておりまして,収容施設としては,管理棟,学習棟,宿泊棟,常設テントフリーテントサイト等がございます。  また,利用形態といたしましては,全施設について年間を通してご利用いただけるようなものを考えておりまして,特にこの種の施設では,冬期間はクローズになることが多いわけですが,自然の村については,冬期間についてもご利用いただけることを一つの特色としたいと考えております。  以上でございます。 ◆鈴木 委員  ただいまのご答弁で,定山渓自然の村の設置の目的,そして,ハード面の概要については理解をさせていただいたところであります。この施設が市民の皆さんに親しまれ,大いに利用していただくためには,ハード面での整備のみならず,充実した活用内容を提供していくことが肝要であろうと考えます。  そこで,再度ご質問をさせていただきたいと思います。  1点目は,オープン後の活動プログラムについてであります。  定山渓自然の村は,子供からお年寄りまで,多くの市民層を対象にして,年間を通して開設をされるものであることを考えますと,オープン後の活動展開も,四季折々の季節,特性を踏まえた多様な活動内容が望まれるわけでありますが,教育委員会活動プログラム,特に,心身ともに健全でたくましい青少年を育成するという観点から,青少年のための活動プログラムをどのように開発しようとしているのか,お伺いをいたします。  2点目は,障害者に対する対応についてであります。  野外活動についても,障害者の方々が参加する機会を提供する必要があると考えますが,定山渓自然の村において,障害者の方々に対して,ハード面ソフト面でどのような配慮をしようとされているのか,お伺いをいたします。 ◎平井 社会教育部参事  1点目の活動プログラムでございますけれども,定山渓自然の村の活動につきましては,個人個人が自由に野外炊飯をしたり,あるいは自然観察などを楽しむという,従来型の活動のほかに,インストラクターを配置いたしまして,インストラクターのガイドによって,定山渓の自然の営みや自然とのかかわりを体験できるようなプログラムを展開してまいりたいと考えております。  また,青少年向け活動プログラムでございますが,例えば,ここを拠点に近郊の登山や山岳オリエンテーリング,山スキーのほか,今,お話にもございました,四季折々の動植物の生態観察など,冒険的な要素のあるものや,自然に対する理解を深める環境教育的なプログラムを考えていきたいと思っております。  2点目の障害者に対する対応でございますが,まず,ハード面といたしましては,10名定員の宿泊棟1棟を障害者対応タイプといたしまして,スロープ,ドア,トイレ,ベッド等に利用しやすい配慮を施しますほか,管理棟,学習棟におきましても,障害者用のトイレやシャワーを設置したいと考えております。  また,ソフト面につきましても,障害の内容,程度に応じて,障害者の方々が参加しやすいプログラムを検討していきたいと考えております。  以上でございます。 ◆鈴木 委員  最後に,今後の野外教育事業について,期待を込めて要望したいと思います。  感受性豊かな発達期にある青少年が直接自然に触れることは,生涯にわたって自然と親しみ,豊かな人生を送るための基盤を培うものとして大きな意義を有するものであります。また,人々の価値観が物から心へとさま変わりしつつある中で,自然に対するとらえ方も変化していることを考えますと,定山渓自然の村は,社会状況の変化に対応した野外教育事業の新たな展開を図るための拠点施設として,大いに期待をいたしているところであります。  しかし,自然体験野外活動に対する市民ニーズは今後さらに高まることを考慮しますと,野外教育施設は,決してまだ十分整備されたとは言えない状況にあると考えます。  本市の自然環境は,地域的にもそれぞれ特性を持っておりますので,その特性を生かした野外教育事業の充実を図るためにも,地域バランスにも配慮した,さらなる野外教育施設の整備拡充を要望いたしまして,私の質問を終わらせていただきます。 ◆川口谷 委員  社会教育にかかわりまして,大きく二つ質問をいたします。一つは,留守家庭児童対策,もう1点は図書館行政にかかわって質問をいたします。  多少時間を要するかもしれませんけれども,やじ,不規則発言などをご遠慮いただいて,ご辛抱をお願いしたいなと思います。  せんだって,平成7年の国勢調査第1次基本集計結果の概要というものが,私ども各議員にも配付をされまして,私は,それを,ところどころかいつまんで拝見をさせていただきました。もちろんこれは,最近とみに顕著になっております少子・高齢化の状況ですね,国調の結果においても非常に如実にあらわれております。  人口の推移は,本市においては,平成に入りまして鈍化をしておりますけれども,昭和20年代,30年代は,20%から30%の増加をしていると。人口のシェアは,逆に30.9%ということで,全道の3割を超える人口が本市の場合あるというようなことがあります。  特に,年齢別の人口のところで,私が非常に驚かされましたのは,15歳未満の人口が,実は昭和45年当時22.8%であったものが,この調査の時点では15.6に減少していると。逆に,65歳以上は4.6 から1 1.5 にふえていると,こういう結果があります。ここに,はっきりと少子化の傾向が読み取れるわけです。しかも,中央区の場合などは,実は15歳未満の子供の方が少なくなっていると,65歳以上の方が1 3.8 %で,15歳未満が12.3%と,唯一,中央区だけですけれども,65歳以上と15歳未満の関係が逆転しているといいますか,やや逆三角形になっていると,こういうことが見てとれます。手稲,厚別では,そういう意味では総体的に非常に比率が高い。つまり,周辺部に,どちらかというと若い方々が住んでおられるという傾向が読み取れるのだというふうに思います。  もう一つ,25歳から29歳の未婚率,とりわけ女性の未婚率が,10年間で15ポイントも上昇しているということが,やはり数字としては出ております。  それと,特殊出生率の問題等もありまして,1.47とかいう数字が出ております。このままいくと,先々,札幌の人口は65歳以上がどんどんふえて,15歳未満がいなくなるということになれば,21世紀の半ばに我々はもう沈没してしまうということになるのかなという心配があります。  なぜ,この点取り上げたかといいますと,やはり,こういう数字を見た限りにおいても,これから子供対策が非常に重要ではないかと,裏返すと高齢化対策になるというふうに思います。  局別施策の概要の数字,ちょっと単純比較はできませんけれども,高齢化対策推進部は212 億円の予算を計上しています。ところが,社会教育児童教育事業費2億2,000 万円,これ1%といいますか,確かに,対象の人数も背景にありますから,一概には言えませんけれども,余りにも高齢化に偏り過ぎていやしないかなという気持ちが最初にいたします。  それで,留守家庭児童対策は,非常に長い,曲がりくねった道のりがあり,1988年当時,大きな議論がありまして,今日の対策は,基本的には児童会館等公共施設を機軸とした対策に,今,札幌は重点を置いているというふうに理解をしております。  しかし,今日のこうした児童の状況を見ますときに,今から10年前の状況とは認識を新たにして,そして新しい発想でこれから取り組んでいく必要があるのではないかなというのが私の認識です。  この点では,理事者においても変わりはないと思うのでありますけれども,問題は,留守家庭児童対策の現状が,必ずしもそうした状況に対応し切れていないということを私は憂うわけであります。  この問題を取り上げるに当たりまして,大きく二つ,当面する問題と,それから今後の方向性というふうに分けて申し上げたいと思いますけれども,特に,今,我々が問題としなければいけないのは,我々が公共的施設で子供を受け入れして,そして育成をしていくところ,そういう意味でいうと,この間,札幌市も児童会館をほぼ100 館達成し,目標値に到達をしたというふうに理解できるわけでありますが,この児童会館における受け入れ児童の,とりわけ留守家庭児童対策としての児童クラブのありようには非常にまだ欠陥が多い,あるいは不十分な点が多いということを指摘せざるを得ません。  私も,各政令市の状況について,情報を取り寄せたり,いろいろ調べてみましたけれども,比較の上では,札幌の留守家庭児童対策は相当のレベルまでいっていると私は思いました。この点は率直に評価してよろしいだろうというふうに思います。しかし,今,とりわけ共働き家庭が求めている子供の留守家庭対策としては,まだまだ不十分だと。具体的にどの点が不十分かと言えば,やはり小学校1年生から3年生を対象とする場合に,児童クラブ,つまり児童会館での子供対策で,一つは,おやつの扱いをどうするかといった問題がございます。  児童会館というのは,押しなべて地域の子供を受け入れる施設でありますから,小学校4年,5年,6年,中学生,高校生も場合によっては来ると。しかし,まだひ弱な1年生から3年生は,何とか保護し,そして育成するという,発達過程において特別の手だてがまだ必要な段階だというふうに思うのですが,その点でおやつの対策が一つ必要ですし,それから,そのまだひ弱な子供が,児童クラブ室において,余り高学年の子供たちの有形無形の圧迫を受けないそれなりの育ち方も必要ではないかなといったようなことですとか,それから,その時期の子供に必要な外遊びも保障するという体制ですとか,もう一つは,障害児も幅広く受け入れていく体制を整えていくといったようなこと,そしてまた,児童クラブの運営のあり方も,館長なりそこの指導員が頭で考えたことだけでなくて,そこに子供を通わせる親の気持ちも取り込んだ,父母と共同の運営を図るといったようなことについて,まだまだ改善を必要とすると私は思うのですね。  これは,学校方式民間方式,そして,今の児童クラブ方式と三つある中で,とりわけ強く要望されている部分でありまして,今後,さらに公共施設留守家庭児童対策をやるとすれば,今私がいろいろ申し上げた点について,よほど努力をしていただかないと,これは十分に父母の支持を得られることにならないのではないかなというふうに思います。  それと,もう一つは,常任委員会の方に陳情も出されておりますけれども,この留守家庭対策のための施設の充実ですね。つまり,児童会館というのは,基本的に中学校区に1カ所ということになっておりますので,小学校区に当てはめると,しょせん足りないわけですから,そこを補完するものとして学校なり民間というものがあるわけですけれども,父母の強い要望として,あるいは労働組合の連合などの声としては,小学校区単位に1カ所,ないしは小学校の敷地に隣接をして独立した施設が必要だという声があるのです。これも,考えてみれば,ごく当然というか自然の要求でありまして,やはりその点も加味をして,今後,社会教育において,もっともっと努力をしていただかなきゃいけないというふうに思うのですが,この点についてどういうふうにお考えなのか,お答えをいただきたいと思います。  それと,今後,余裕教室などが出た学校においては,ミニ児童会館方式を採用して補完をしていきたいという考え方をお持ちのようでございますけれども,ミニ児童会館というのは,私に言わせれば,余りメリットがないと言わざるを得ません。なぜかというと,そこは,児童数が漸減し,そして余裕教室に至った学校でありますから,いわば,留守家庭児童対策のニーズもそれほど高くない地域に当たるわけですね。ですから,ミニ児童会館をこれから展開していくという考え方それ自体をやめろとは言いませんけれども,もっとニーズの強いところが,むしろマンモス校にあるわけですから,その対策を,今申し上げたように小学校区に1カ所,ぜひ設置してほしいということが出てくるわけであります。  ミニ児童会館に対する考え方もお答えいただきたい。  それから,当面の問題で,特認校の問題があります。  盤渓小学校に通う子供たちが,ぜひ,特認として児童クラブなり児童育成会等を認めてほしいという,これもまた陳情として出ておりますけれども,特に特認校は,札幌が発祥の地と言われるように,由緒ある学校教育方式であります。今出ております陳情は盤渓小学校ですけれども,盤渓小学校の場合は,地下鉄円山公園駅を一つの発着点にして,そこを,いわば一種の学校の校門のような扱いとして,盤渓小では,子供たちあるいは父母との関係を保っています。したがって,盤渓小の父母の要望としては,その円山公園駅から直近の場所に,特認のそういう留守家庭児童対策の施設を認めてほしいという切実な要望があるわけですけれども,これに対して,ぜひ認めていただきたいというのが私の考え方であります。  この当面の問題について,お答えをいただきたいと思います。 ◎平井 社会教育部参事  まず,1点目の児童クラブの運営についてでございますけれども,私どもが児童クラブに対し,やっていることをちょっとお話をさせていただきますと,例えば,児童会館から学校までの距離が一定距離あるような場合で,新入学1年生が新しく児童クラブの会員になる場合には,学校と連携をとりまして,学校近辺まで出迎えに行って,児童クラブに来ることが習慣づくまで出迎えるというふうに子供たちに配慮をいたしておりますほか,子供たち児童クラブでの日常的な様子をお知らせするために,父母との間で連絡帳を活用して,お子さんの状況等をお互いに連絡し合うというようなこともやっております。さらには,季節に合わせた行事の開催等,留守家庭児童に私どもも一定の配慮をしながら,なおかつ,児童会館の中で行う日常的な遊びや,一般来館者児童クラブの子供も,一つの建物の中で遊ぶような活動については,ともに一緒に別け隔てなくと,こういう方針で運用させていただいているわけですが,どうしても安全の確保というようなことから,ただいまご指摘のような若干管理的といいますか,かた苦しい面もあるというのは事実でございます。委員ご指摘のように,今日の子供を取り巻く環境等を考えますと,これまでの実績を踏まえて,さらに100 館達成ということでございますので,今後,どういったあり方がいいのかということで,実は現在,館長,指導員から成ります活性化委員会というのを内部に設けまして,児童クラブを含めた児童会館全体の運営の改善策,楽しい児童会館にするにはどうしたらいいのか,また行きたくなる児童会館にするためには,どのような活動が子供たちにとってよりよい方法なのか,現在,幅広く検討を進めているところでございます。  例えば,子供自身が企画して運営するような事業展開とか,他の児童会館との交流,自然を利用した野外活動などが検討されておりまして,内容が具体化されたものから逐次実施していきたいと考えております。もちろん,日々の運営におきまして,館長及び指導員の資質の向上が大切でございますので,研修の充実を図るとともに,子供の指導におきましても,段々ご指摘のありましたような点も含めまして弾力的な対応に努めるとともに,地域に開かれた児童会館として,地域の人々に支えられた運営というものを目指していきたいと考えております。  それから,2点目と3点目につきましては,あわせて考え方を述べさせていただきたいと思います。  ご承知のように,1中学校区に1児童会館ということで児童会館の整備を進めてきまして,今年度で99館ということになりまして,ほぼ,この構想が達成されるわけでございますが,今次5カ年計画始まりますときに,今後の整備をどうするかということについて,実はいろいろ内部でも検討いたしました。平成元年以来,児童会館の中に児童クラブをつくって,いわゆる公的施設公的対応という方針のもとに今日まで,特に留守家庭児童対策については努めてきました。  そういった観点から,1中学校区に1児童会館ということで,利用実態を考えますと,大多数が小学生の利用という実態を考えると,やはりその子供たちの日常的な,身近なところでこの活動が展開するのがいいだろうということで,小学校に着目をいたしました。  それで,今次5カ年におきましては,中学校の分離による児童会館が9年以降は2館,そして,幹線道路があるため子供の利用に不便なところ2館を厳選しまして,平成12年までに9年以降1館ずつ4館,計12年までは103 館の児童会館,そして,さらにきめ細かく対応していくためには,学校の余裕教室を利用してミニ児童会館ということで,12年までに11館つくるということで整備を考えております。  ご指摘のように,このミニ児童会館につきましては,おおむね1年から3年までの児童が2学級で200 名程度いるところで,しかも,余裕教室あるいは多目的教室があるところでこの事業を展開していこうとしておりまして,そういった条件が整わなければ,このミニ児童会館というのは整備をしていけないわけですけれども,とりあえず12年まで,身近なところで,さらにきめ細かい児童の健全育成留守家庭児童対策ということで,ミニ児童会館を11館整備するということでございます。まず9年度2館,夏休み以降9月から2校で開設をしまして,残り12年まで3校ずつということで,12年までに11校を開設したいと考えております。とりあえずは,この事業を進める中で,その定着度,児童数の推移,余裕教室の状況,さらには学校や地域との関係,今,川口谷委員からご指摘のありました点等も参考にしながら,今後,それ以降の計画については検討,検証していきたいというふうに考えております。  それから,特認校は,せんだっての文教委員会でも審議されたところでございますが,自然の環境に恵まれた小規模の小学校で,心身の健康を図るということで,札幌発信のこの制度が東京都あたりでも利用されると聞いております。  そういった観点から,一つは,盤渓については4校特認校がありますが,全市からバスターミナルにその児童が集まってくるということで,それぞれの交通の要所となるバスターミナルあるいは地下鉄駅等,そういうところで開設できないかということで,私どもも地図に落としてみました。しかし,現行の助成制度におきましては,児童クラブをやっている同一小学校区内では一つの方式という形で,まだまだこの施策が未整備でございますので,この施策,この要綱で現在やっておりますので,特認校といえども,私どもは現行の要綱の中では例外扱いにできないというふうに考えております。 ◆川口谷 委員  最後の方の特認校のことで,なかなか現在のこの要綱でいけば認めることにならない,その点は理解をしつつ質問をしているわけですが,特認校というところに着目をして私は求めているわけです。しかし,既にもう円山児童会館というものがありますので,それは特認の要件にないという答弁ですから,現状では一応置くとして,今後,盤渓小学校の施設内で児童育成会を展開するという方策も,私は手段としては残されるというふうに思いますので,それは当該父母の皆さんともよく相談をしながら,なお模索をしたいというふうに思います。  それと,問題は,児童会館ができて,大ざっぱに言って十数年たちまして,先ほど申し上げましたように,私はそれなりに評価をしております。せんだって,教育委員会の方に,地図の中に100 カ所の地図落としをしていただいたわけですけれども,これ,全市俯瞰をしてみますと,本当にすごい事業をやっているなと,しかも単費でやっているということです。大体1館につき4億から5億のお金がかかるわけですから,現在価格に換算すれば,400 億も500 億もこの10数年間かけてきたということについては評価をするわけであります。  問題は,この100 館なら100 館,仏つくって魂を入れるかどうかというところが私はポイントだと思うのですよ。先ほども具体的に何点か申し上げまして,おやつのことであるとか,外遊びのことであるとか,それもこれも,いみじくも参事がお答えになりましたけれども,教育という面からやや管理面が強過ぎやしないかと。これが,残念ながら,比較的収容率が低いということにつながっていると私は分析をしております。  児童会館は,お金が一切かからないわけですね。民間なり学校方式はそれなりのお金がかかる部分があるにもかかわらず,まだ十分に児童会館での収容率が圧倒的に高まっていかないのは,やはり先ほども申し上げました,繰り返しませんけれども,児童会館における児童クラブの運営,つまり,ソフトの面で足りない部分があるからだというふうに思うのです。この点,管理面をもっと緩和して,そして,本当に子供が生活の場として児童会館に出入りできるようなソフトの工夫をやってもらいたい。そのことがあれば,父母の方も,ぜひ児童会館に行かせたいという父母が多数おられるのですよ。これは今までの努力の足りないことを反省していただきまして,早急に改善をしていただきたいということを申し上げておきます。  それと次に,今後の方向性の問題であります。  昨年12月上旬でしたですか,中央児童審議会の方から中間報告というのがありました。今後の子供の育成策について,もっと強化しなけりゃいけないというようなこと,あるいは,留守家庭対策も含めて,さまざまな社会的な施設をもっと活用化して,そして子供のために供しようじゃないかという考え方が出されております。  そういうことと,これまでも札幌市の中で議論になってまいりましたのは,民生が所管すべきなのか,教育が所管すべきなのかという長い議論もあります。私は,この際,機構改革に手がついた時期でもありますので,ついては,民生だ,教育だという垣根を取っ払って,子供の育成については一元化をしていくという方向を,ぜひ今後検討していただきたいものだというふうに思います。  この点につきましては,まだ時間をかけるという考え方のようでございますけれども,今申し上げた,現在の札幌の留守家庭児童対策の不足の部分も含めて,どういう方向性を目指していくのか,この点について,日程的な目安も含めてお答えをいただきたいと思います。 ◎平井 社会教育部参事  留守家庭対策につきましては,これまで,なかなか国の方針が定まらず,国の方におきましても,文部省の補助金行政だったり,厚生省の補助金行政だったりで,その結果,それを受けました各地方自治体は,それぞれの地域特性,それぞれの状況,時代時代の状況に応じてさまざまな部局で,例えば教育委員会がこれを所管していたり,民生局が所管をしていたり,大都市だけ見ましても,市民局が所管していたりと,実はばらばらでございました。それで,議会からも要望が出されましたし,私ども,全国市長会を通じまして,国の明確な位置づけを実はお願いしてきたところでございます。  今般,現在の通常国会に児童福祉法改正,その中に,放課後児童健全育成事業として法制度化すべく,法案が上程されておるところでございます。しかしながら,私どもは,現時点では,その内容がどのようなものになっているか,詳細はまだキャッチできる状況でございません。したがいまして,今後,その内容等を十分に精査するとともに,また,庁内におきましても,ご承知のようにDRの中で児童部門の統合化,あるいは青少年の一元化ということが日程に上っておりまして,庁内でさまざまな議論をやっているのも事実でございます。そういった状況を勘案しながら,今後,この施策をどういった方向性でやっていけばいいのか,現在,内部でもいろいろ議論しているところでございまして,早急に間違いのない結論を出していきたい,本市の対応策を総合的に検討していきたいというふうには考えておりますが,現時点では,これ以上のお話ができるような状況にはございません。 ◆川口谷 委員  余りすっきりした答弁でありませんで,食い足りませんけれども,少なくとも,この9年度内に一つの方向性を見出してほしいというふうに思います。また,いろんな委員会の場でも,折に触れて,その点については,ただしていきたいなというふうに思います。  先ほど,児童会館のソフトの改善のところで,私ちょっと落としましたけれども,児童会館の人事の活性化ということについても,ぜひつけ加えてください。これは,いろんな年齢の館長さんがおられます。若い人もおられますが,残念ながら,定年間近のような方もおられたり,児童会館にふさわしい人事をやってほしいと思うのですよ。活性化をし,やっぱり若い発想で子供とミックスできる,そういう人事も,ぜひ新年度以降考えていただきたいというふうに思います。  時間も経過しておりますので,留守家庭児童対策については以上で終わります。  次に,図書館行政にかかわりまして,図書館の司書の増員の件について質問をさせていただきます。  本市の図書館の司書の方の数は,現時点で押さえてみますと,嘱託の職員の方も合わせた総数で50人,これは,政令市12市の中で第10位ということになります。さらに,これを正職員の方と嘱託の方で分けてみますと,正規の職員88人中18名,20.5%が司書の方,嘱託職員の方は38名中32名が司書の方ということで,これは84%強で非常に高い比率になっています。これは,正規の司書の比率を高めないと,最前申し上げました,政令市の比較の中では総体的に非常に低いということになっていってしまうわけです。この司書の数を,私はやはり,図書行政サービスの向上という観点からいけば,ふやしていかなければいけないし,その手段としては,やはり司書の方を専門職化していくということが必要ではないかなというふうに思います。ただし,政令市を眺めてみますと,専門職化している都市は5カ所にとどまっておりまして,それなりに課題があるのだなということが推察できるわけでありますけれども,本市の中央図書館として,司書の専門職化の問題について,どういうふうに基本的に考えておられるのか,この点1点お答えいただきたい。  あわせて,先ほど申し上げました現状から考えて,こういった現状をどのように打開しようと考えておられるのか,この点についてもお答えをいただきたいと思います。 ◎櫻田 中央図書館長  図書館の司書の専門職化についてのお尋ねでございます。  まず,専門職化につきましての基本的な考え方でございますけれども,ご指摘のとおり,確かに,図書館が,司書として正規の教育を受けました,いわゆるレベルの高い専門職員のみによって運営されますことは,理想的であるというふうに考えておりますが,反面,本市の場合,図書館以外の司書配置職場がほとんどございません。したがいまして,人事もおのずから図書館内に限定されますことから,職域が極めて狭い範囲での人事運用とならざるを得ません。また,長期勤務者の処遇の問題,あるいは人事交流の停滞といった問題も生じてまいります。  一方,司書資格を持たない職員でありましても,図書館行政に情熱を持った優秀な人材として能力を発揮している職員も数多く育っていることも事実でございます。したがいまして,本市としましては,現行方式のもとで司書有資格者の増員を図るとともに,広く市全体の中から,図書館に情熱を持った適材の配置に努めていく方がベターであるというふうに判断をしているところでございます。  また,増員対策についてのお尋ねでございましたが,従前から,司書職そのものの配置,あるいは採用者数の確保につきましては,総務局並びに人事委員会へ強く要請してまいってございます。一方,現職で司書資格を有していない職員につきましては,図書館情報大学へ毎年派遣しまして資格を取得させる方法をとっております。また,昨年からこの人数を従来の1名から3名に増員するなど,努力をいたしているところでございます。  この結果,平成5年度時点では,正規職員の中で司書の数が12名でございましたが,現在は18名に若干増員になってございます。一応成果が上がっているというふうに考えております。  また,平成9年度における新規採用登録者におきましても,従来より非常に多い6名の有資格者が登録されてございますので,新年度はさらに多くの増員を期待しているところでございます。  以上でございます。 ◆川口谷 委員  中央図書館としても努力しているということについては,それなりの理解をいたしますけれども,しかし,今の程度のことで作業を進められたとしても,やはり政令市レベルに追いつくには相当の年月を要するのじゃないかなと私は思います。やはり図書館本来のあり方からいって,それは論議はあるかもしれませんけれども,何らかの形で司書の専門職化の導入が望ましいのではないかなというふうに思います。  この場合,問題点としての答弁もございましたけれども,職域が狭いということでありますが,本市の場合は,そういう意味からいうと,結構図書館数も広く展開しておりますし,必ずしも職域が狭いというふうに断定しなくてもいいのではないのかなと思います。今の答弁では,ちょっと具体性に欠けるのじゃないかなというふうに思うのですけれども,専門職化に伴ってどういう問題が予測されるのか,もう少し具体的に答弁していただけませんか。 ◎櫻田 中央図書館長  司書を専門職化することに伴って生ずることで,予想される問題点についてのお尋ねでございます。  既に実施している他都市の例などから見ましても,先ほど申し上げましたように,第一義的にはやはり人事上の処遇あるいは停滞といったことが挙げられますが,さらに,これにつけ加えまして,問題点の幾つかを申し上げたいと思います。  まず,職員の欠員補充が採用のみによって行われることになりますので,仮に退職者の一時的な増加等により大幅な欠員が生じた場合,新規採用者のみでこれを埋めることになりますので,いわゆる年齢の偏りといったものを生じるおそれがございます。しかも,一度年齢層のバランスが崩れますと,回復が困難となることになります。さらに,年度の途中で急に退職された場合,一般部局からの異動の方法がとれませんので,その補充は翌年の採用まで待たざるを得ないということになります。この場合,あらかじめ余分の人員を登録しておきますことは,登録者を不安定な立場にするため適当ではありませんので,仮に数人程度の退職でありましても,図書館運営に支障を来すおそれもございます。
     一方,司書の資格を有しながら一般事務職として採用された職員が,図書館勤務を希望した場合,これは人事異動ではなくて職種変更の方法によらざるを得ないということになります。このほか,司書として採用された職員でありましても,資質的に職場になじめない場合ですとか,あるいは,長年の勤務によるマンネリ感等から他の部局を希望する場合などもあるわけですけれども,その職員にふさわしい職場へ適正配置を行うことがなかなか難しいということもございます。  いま一つは,職場内での人間関係,あるいは健康上等の理由によりまして配置がえを希望された場合などに,図書館内部の異動により救済するには限度があるということでございます。  なお,図書館は,市の行政機構の一つでございますので,図書館司書業務とは別に,組織自体としまして,一般部局同様に,管理運営上必要なさまざまな業務を処理してございますが,これらを担当する職員は,一般の事務職員をもって充てることになると考えられますので,同じ事務系列に属する職場内におきまして二つの職種が混在するといったことが適当かどうか,これは論議の分かれるところでございますけれども,そういったこともございます。  以上でございます。 ◆川口谷 委員  職域が狭いということが根底にあるということはわかりますけれども,それを補う意味で,専門職で採用しても,一定の年齢を経た場合,他の一般部署へ異動の道を開くというような弾力的な運用を行うことで,相当程度解決できるのではないかなというふうに思うのですが,この点どうですか。  私,ほかの都市の事例も,昨年の秋,いろいろ拝見させていただきましたけれども,こう言っては何ですが,現在の図書館の置かれている社会的地位といいますか,それが,やや低いようにとらえられがちですけれども,これではまずいというふうに思うのですね。そういう意味では,積極的な専門職化によって,いわゆる社会的地位もどんどん引き上げてというような観点が必要ではないかなと,人事政策上ですね,そういうふうに思うのですが,どうでしょうか。 ◎櫻田 中央図書館長  図書館の社会的地位の問題がございましたけれども,これは見解が分かれるところでございますので,ちょっと私の口から申し上げがたいところでございますが,専門職制度の欠陥を緩和するということで,一定の期間を経過した職員について一般部局へ異動する等の方法もよろしいのじゃないかというご質問がございました。  確かに,専門職制度の欠陥を緩和するためには,そういう考え方でよろしいかと思いますが,一方,図書館の専門職として意識と情熱を持って採用されまして,その道に精通すべく人材育成された職員が,一定年数を経た後に一般の部局へ配置がえされた場合,一般部局の中ではぐくまれてきました職員との間のハンディキャップを生む等のおそれもございまして,結果として,図書館職員として採用されたことが不利な印象を与える懸念もなしとしないところでございます。  したがいまして,いずれの方法をとりましても,明確な決め手といったものは見出しにくいといったところもございますけれども,ご承知のとおり,この件は,本市の人事政策の基本にかかわります重要な問題でありますので,今後の検討課題とさせていただきたいと思います。 ◆川口谷 委員  最後にしますけれども,専門職化について,図書館だけで進められないという性格もあると思いますので,いましばらく,私も見守っていきたいと思います。  ただ,司書の増員対策としては,地元で資格を取得のための夜間コースの講座を設けている大学もあるというふうに伺っておりまして,受講者がおられれば,この受講料を公費負担などの形で,業務の一環として積極的に取得させるという方法もあるのではないかなというふうに思うのですよ。図書館情報大学への派遣というような長期の派遣ということではなくて,言ってみれば,かなり簡便な方法で資格取得の道が開かれるというふうに思いますので,この点,提案申し上げますけれども,考え方はいかがでしょうか。 ◎櫻田 中央図書館長  夜間大学の司書資格取得コースに職員が受講を希望する場合,その受講料等の費用を図書館で負担してはどうかというお尋ねでございますけれども,司書資格の取得方法としましては,大学の夜間コースのほかに通信教育による取得の道もございます。ご指摘のとおり,この方法が可能でありますれば,司書有資格者の増員に相当程度の効果があるというふうに考えておりまして,従前から,私ども内部で検討はいたしてございます。この場合,受講をさせる方法でありますとか,公務とのかかわり等,若干研究する必要がございますので,関係部局とも十分協議をしながら,前向きに検討をさせていただきたいというふうに考えております。 ◆川口谷 委員  実は,予定では,まだ相当の質問があるのですけれども,もう終わりますが,教育長あるいは助役でも結構ですけれども,今のやりとりの中で,専門職化の導入にかかわって,やはり市の人事政策とも深くリンクしているわけですね。私の見たところ,今,図書館に対するニーズというのは非常に高まっているのです。一方では,インターネットなどもありますけれども,それとは違う形で,図書館の利用者が非常に今伸びているわけです。  その場合に,図書のサービスがさらに向上していくことが必要なわけでありまして,生涯学習という観点から言いましても,この点,大いに検討していただきたいし,もっと教育サイドから,人事政策について強く物を言ってもらいたいなというふうに思うのですが,最後,その点について答弁をいただいて終わりたいと思います。 ◎田中 助役  先ほどからやりとりをお伺いしていて,私も,非常に大事な問題だと認識をいたしました。翻ってそのことを考えてみると,必ずしも図書館ばかりではなくていろんなところで,例えば福祉の問題とか,税務の問題もあるし,広く一般教養を求められながらも高い専門性を,ますます役所でも求められる時代に入っているわけであります。したがって,今の図書館司書の問題もそうですけれども,行政の中でも,特に事務系列の職種に関しては非常にたくさんの職場がありますので,全体的なマネジメントをするものと,あるいは専門的なものに集中する分野と,これからどうやってやっていったらいいかということを検討すべきだと思います。私が言うと,お前はもうやめるからと言われるかもわかりませんけれども,そういうようにして申し伝えていきたいと思います。 ◆宮川 委員  私は,図書館行政にかかわって大きく3点ですが,図書館司書の増員という点では,私どもも,かねてから求めてきておりますけれども,重複を避けて簡単に,この点は一つだけの質問にしたいと思います。  司書の増員について,理想を言えば,奉仕部門については全員が有資格者となることが理想だというふうに思いますが,図書館長,この点はどのようにお考えになるのか。  また,当面の目標として,いつまでに何人に増員を図ろうとするのか,お答え願いたいと思います。  次に大きな2点目,1区1館の構想から複数館へということでありますが,この点について,我が党も,これまでも繰り返し繰り返し求めてきたところであります。まず中央区からということですが,ほかの区の整備,複数館化の必要性についてどのように認識をされておられますか,まず伺いたいと思います。  また,長期総合計画におきまして方向性も出されるものと期待しておりますが,図書館長としてこれに取り組まれる基本姿勢についても,あわせてご答弁いただきたいと思います。  次に,複数館化ということで,すべての区,清田区を含めて10区に2館ずつ建設されれば20館ということになりますが,ここを目指していくのかということです。期限は別としても,札幌市の図書館整備の目指している姿,あるべき姿として,何館を構想しているのか。ぜひ,20館構想をお示し願いたいと思うのでありますがいかがか,お考えをお示しいただきたいと思います。  複数館化についての3点目ですが,新たに建設整備していく図書館について,どの程度の規模の図書館を想定しているかということです。敷地,設備,蔵書数など,現状の地区図書館の規模よりも充実すべきと考えますが,その点での構想などがあれば,お示し願いたいと思うのであります。  大きな3点目ですが,道立図書館とのオンライン化についてであります。  新年度から道立図書館とオンラインで結ばれるということで,道立図書館所蔵の図書の検索並びに貸し出し予約が,中央図書館から行えるようになったということであります。このことにより,道立図書館の所蔵70万冊の図書すべての検索とボタン操作による予約が中央図書館からできるということは,利用者の利便の度が飛躍的に増すことになります。この点,喜ばしく考えますが,このオンライン化が中央図書館にとどまっておりまして,地区図書館にはつながらないというのが大変残念に思われるのであります。今後,各地区図書館にもオンライン化を広げ,サービス拡大を図ることを求めたいと思うのですが,この点での展望を含め,ご見解をお聞かせください。 ◎櫻田 中央図書館長  図書館司書の整備の理想といいますか,そういったことと,いつまでに実現するかというようなご質問であったかと思いますが,私どもとしましても,当然,図書館の立場から言いますと,すべての職員が司書の資格を持ってレベルの高い行政を進めることが理想的だというふうに考えてございます。しかし,現実は,必ずしも司書の資格を要しない職種もございますので,全員というわけにはいかないと思いますけれども,政令市の平均を見てみますと,大体60%程度が平均レベルになってございますから,したがいまして,私どもは当面の目標といいますか,目安としましては,その60%程度の達成を当面目標にいたします。それを達成した後,また改めて努力するというふうに考えてございます。  いつまでというふうなお話ございましたけれども,これは,今ここで,いつまでというふうに申し上げにくいのでございますが,なるべく早い時期にということで考えたいと思っております。  それから,本市の地区図書館の複数館化についてのお尋ねでございます。  本市の地区図書館の複数館化につきましては,これまで市議会におきましてもたびたび質疑が行われておりますし,また,市民からも陳情や要望等,さまざまな形で数多く声が寄せられてございます。私どもといたしましても,地区図書館の地域における生涯学習施設としての重要性を十分踏まえまして,かつまた,これまでの議会の論議でありますとか,さらには市民のニーズ等を深く念頭に置きまして,図書館行政の大きな課題の一つとして取り組んでまいりたいと考えております。  それから,複数館化ということで,1区に2館で20館というようなお話あったかと思いますが,今申し上げましたように,地区図書館の複数館化の問題につきましては,これから論議が展開されるということになりますので,現時点におきまして,論議を先取りした形で,具体的整備水準等について申し上げられる段階にございませんので,これはご承知いただきたいと思います。  それから,図書館の規模等についてのお尋ねでございましたけれども,これもこれから論議を展開することになりますので,ここで予見をもってお答えすることは適当でないと思いますが,仮に,これが実現したと仮定した上でお答えしますと,図書館の規模等につきましては,これから情報化の進展等もありますので,新しい時代に向けての図書館のあり方,あるいは財政事情等もございますので,これらを総合的な観点から判断することになろうかというふうに考えてございます。  それから,道立図書館のオンライン化についてのお尋ねでございます。地区図書館までサービス拡大をしていないのじゃないかというようなご質問でありましたが,私どもといたしましても,このたびようやく,道の方におきまして,長年にわたる道内各都市からの熱い要望にこたえる形で,オンライン化というのが実現した経過がございますので,ぜひ地区図書館へも拡大して,利用者の利便の一層の増進を図ることが望ましいというふうに基本的には考えてございます。  ただし,この場合,昨年度におきます地区図書館と道立図書館との間の借入実績を見てみますと,1館平均で約92冊というふうになってございまして,現段階における,数の上での実績は必ずしも多くないという実態にございます。したがいまして,このたびの中央図書館におけるオンライン化後の実績等を踏まえまして,検討を進めたいというふうに考えてございます。 ◆宮川 委員  ぜひ,この機会に20館構想というのを示していただきたいと思ったのですが,これからの論議ということですけれども,やはり図書館行政のあり方という点では,先に,どういう全体像があるのかということをぜひ示していただきたいというふうに思うわけであります。そこの論議をぜひ急いでいただきたいと思いますし,また,今後の複数館構想を進めていくというその整備に当たりましては,図書館の配置,どこにどういう図書館を建設,配置していくのかというところが,市民の皆さんにとっては最も関心の高いところだろうというふうに思います。どういう基準や考え方で配置していくのか,例えば,人口の状況ですとか,地域の発展性ですとか,交通の利便性ですとか,市民の皆さんからの要望ですとか,そういったような配置に当たっての基本的な考え方をもしお示しいただけるのであれば,ぜひお願いしたいというふうに思います。  それから,道立図書館とのオンライン化ということでありますが,これまでの借入実績ということもありましたし,今後もその推移を見たいということがありましたが,これは逆に,オンライン化によって便利になればその実績も上がっていくという点について,配慮をいただきたいというふうに思うのでありますが,現在,中央図書館と各地区図書館とがオンラインで結ばれております。お聞きしたところ,道立と中央図書館とのオンラインは,中央図書館と地区図書館とを結んでいるシステムとは全く別のシステムを使うとのことであります。既存のシステム,中央図書館と各地区図書館を結んでいるシステムを使って道立図書館と中央図書館とを結べば,今後,各地区図書館と道立図書館でも一気に結ばれるという展開があるのではないかというふうに思うのですが,なぜ,今回,それとは別の独立したシステムでオンライン化を図ったのですか。そのために,今後,各地区図書館と道立図書館を結ぶために,独立したシステムを新たに広げなければならず,その費用も膨大なものに膨らむと思うのですが,その考え方についてお示し願いたいと思います。 ◎櫻田 中央図書館長  地区図書館の複数館化の関係で,場所の選定についてのご質問がございましたが,これも先ほど来申し上げておりますように,地区図書館の複数館化そのものにつきましては,これから論議を展開するということになりますので,予見をもってお答えすることは適当ではないというふうに思いますけれども,仮のことでお答え申し上げますと,建設場所の選定に当たりましては,基本的には,やはり本市全体の都市計画を踏まえまして,今お話ございましたように,人口の分布状況でありますとか,あるいは他の関連施設との位置関係,さらには交通の利便等,こういったことをやはり総合的な観点から判断することになろうかと予想しております。  それから,もう一つは,オンライン化の関係で,中央図書館の汎用機を使えば,地区図書館まで自動的につながっていますので,なぜこれを使わないのかというご質問でございます。  中央図書館の汎用機と直接,道立図書館の汎用機を結びますためには,まず,これに対応するソフトの改良を行うことになるわけですけれども,これには相当の経費が実はかかります。また,この図書館の汎用機には,個人のプライバシーを初め,すべての情報が入力されておりますので,これと直接結ぶことによりまして,これらの情報がすべてこの機器を通じまして先方に流れるということになりますので,いわゆるプライバシーの問題ですね,すなわち,登録者について,現在どういう本を借りているかすべてわかりますし,あるいは本人の住所,氏名,年齢,勤務先,電話番号等,すべてを機械操作で容易に知ることができるといった等の問題が生ずるおそれがございます。  このほか,本市汎用機と道立のそれとを直接結ぶためには,双方の機器に相当の共通性が要求されますので,これに機器機能を合わせる必要がございます。したがいまして,道立図書館と札幌市が同一の機種か,それに近い機種を選定する必要がございますけれども,この場合,もし先方が機種を変更した場合,当方もこれに合わせて変更する必要が生じるということになります。したがいまして,本市が選択する機種に制約が加わりますし,かつまた,先方の機種変更に合わせて当方の機種を変更するということになりますと,大幅な経費負担につながるおそれもございます。  以上のことから,汎用機とは独立した機器により,実施することにいたした次第でございます。ご理解いただきたいと思います。 ◆宮川 委員  最初に申し上げた司書の増員についてですが,60%ということでありましたが,当面の目標ということですから,一刻も早く実現してほしいということと,複数館化については,その地域の実情などなどを含めてということでありましたけれども,市民からの要望をぜひ受け入れて,その点も十分な配慮をしてほしいという点について要望をしておきます。  最後のオンライン化の問題で,プライバシーの保護ということでありますけれども,独立したシステムで地区図書館に広げると,確かに経費の点ではかかると思うのですが,プライバシー保護をこれまでの汎用システムでやれば,新たなソフト開発というものもあるということでしたが,ソフトの開発であれば,対応の仕方もあるのではないのかなと。うまいぐあいにできて余りお金のかからない,プライバシーが十分守れるソフトはなかったものかなというふうに思うのですが,そういう選択の中で独立したシステムをあえて選んだのですから,経費の点ではあるかもしれませんが,一刻も早く,各地区図書館と道立とのオンライン化で結んでほしいということを要望として申し上げて,終わります。 ◆中嶋 委員  私は,まず東札幌図書館についてお伺いいたします。  菊水図書館が移転新築され,東札幌図書館ができましたので,この間,見せていただきました。大変きれいな建物で,場所もいいですし,すごくいい図書館だなというふうに思いましたけれども,中を見せていただきまして,ちょっと幾つか問題があると思いましたので,お伺いしたいと思います。  まず,児童図書室についてなのですけれども,お話の部屋がすごく狭くて,子供たちでも10人かそこらでいっぱいになるのじゃないかなと思いますが,この点について,どうお考えになっているのかお伺いしたいと思います。  児童コーナーは大体平均しますと1,200 平方メートルぐらいが平均とお伺いしていますけれども,この広さにもなっていないような印象を受けましたので,この点についてお伺いいたします。  それと,子供コーナーの書架の高さなのですけれども,非常に高くて,私でもやっと手が届くぐらいの高さで,大人でも結構高いのじゃないかなと思われる高さでした。今,子供コーナーの本の置き方は,大体表紙が見えるように横に並べるというのが主流になってきておりますので,これは改善する必要があるのじゃないかなと思いましたけれども,この点についてお伺いいたします。  また,テーブルですが,窓の方に一列にテーブルがありましたけれども,やはり親子で座って読めるように丸いテーブルだとか,もう少しテーブルについても工夫する必要があるなというふうに思いました。  それと,今度できます清田図書館なのですけれども,ここの児童図書室の計画内容についてもお伺いしたいと思います。  それと,東札幌図書館の2階部分なのですけれども,1階の部分は非常に本がたくさんありまして,もうびっちり上まで本が詰まっていまして非常に窮屈な感じがするのですが,2階に行きましたら非常にゆったりしておりまして,随分対照的な感じがしたのですけれども,ここの部分の活用については,もう少し工夫する必要があるのではないかなと思いましたが,これについてお伺いいたします。  それと,2階には郷土資料コーナーがあったのですけれども,これを設置した基本的な考え方についてお伺いします。  また,資料を展示してあるのを見たのですけれども,何かちょっとわかりにくいといいますか,見ていただくにしても,もう少し工夫が必要じゃないかなと思いまして,これについてお伺いいたします。  それと,2点目に移動図書館車の「ほくと号」についてなのですけれども,ダイナミック・リファイン・プログラムで,今年度1台,来年度1台廃止されるということでありますが,長期的には,図書館が充実してくれば,移動図書館はだんだん少なくなるのかなというふうには思いますけれども,まだ図書館の空白地帯は結構ありますし,また,先ほどからお話が出ていますように,生涯教育ということを考えますと,図書館になかなか行けない高齢の方もいらっしゃいます。こういうことを総合的に考えますと,まだちょっと時期が早いのではないかなというふうに思いますけれども,これについてお伺いいたします。 ◎櫻田 中央図書館長  東札幌図書館の児童図書室についてのお尋ねでございます。  お話の部屋の件でございますが,これは,もともと小人数の子供たちを対象に読み聞かせを行うためのものでございますので,大勢のお子さんたちが参加するような行事につきましては,2階の集会室にじゅうたんを敷くなどして実施することになってございますので,ご理解いただきたいと思います。  それから,書架が高いということでございます。確かに,これはご指摘のとおりでございまして,ちょっと私ども,これ手違いがございまして,子供向けには不適当な書架に実はなってしまいました。これは率直に反省してございますが,この書架をむだにするわけにまいりませんので,当面は,本を可能な限り低い棚に置くなどの工夫によりまして,背の低い児童の利用に配慮をいたします。  いずれにしても,この書架は低い書架に変える必要がありますので,書架の転用先を考えまして,順次,これは低い書架に取りかえてまいりたいというふうに考えてございます。  それから,親子一緒に来た場合に,向かい合って座れるようなテーブルを置くべきであるということでございましたが,児童図書室全体のスペースの制約もございますので,検討の余地がございますけれども,これは,許される範囲内で円形テーブルを置く等の方法で検討いたしたいというふうに考えてございます。  それから,本を横に並べる方が見やすくてよろしいのでないかというお話がございました。確かに,ご指摘のとおり,子供向けには,本を横向きに並べることはわかりやすいですし,大変いいことだと思うのですが,反面,この方法によりますと,スペースを非常にたくさんとりまして,たくさんの本を置けないと,本の数を逆に減らさざるを得ないという欠点も実はございまして,そういう方式はとってございませんが,ただ,新しく入りました本につきましては,横向きに並べるケースがございますので,そこには横向きに並べたいというふうに考えてございます。  それから,清田図書館における児童図書室の計画内容ですね。  児童図書室そのものは127 平米で,それにお話室が17.7平米となってございます。若干これは狭いのですけれども,そのかわり,図書室を532 平米とってございまして,これは,平均の倍近くになってございまして,大幅に広いスペースを確保してございます。  なお,このお話室は,衛生面を考慮しまして,木製のフロア張りにいたしてございます。また,書架は,当然これは児童向けの低いものを採用してございます。  それから,2階部分がゆったりしている反面,1階がちょっと狭過ぎるという話がございました。これは,確かにご指摘のとおりでございますので,例えば,ヤングアダルトコーナーを2階の部分へ移設する等により,1,2階間の利用のバランスを検討いたしたいというふうに考えてございます。  それから,郷土資料コーナーですね,これにつきまして,基本的な考え方ということでございますけれども,かねて,白石区におきましては,歴史の変遷を物語るさまざまな郷土資料が,区民センターや倉庫等に分散保存されておりましたので,これは1カ所に集約した郷土資料館的なスペースを新図書館の中に設けてほしいという機運がございまして,地元の方からその設置の要望をいただいたところでございます。  そこで,図書館としましても,地元の声におこたえいたしたものでございますけれども,この場合,図書館の性格上,すべての資料を展示することは,スペースの関係もあって困難でありますので,これらの中から図書館にふさわしいものを中心に展示を行うことにいたしたものでございます。内容的には,白石区の歴史を理解しやすくするために,絵図面でありますとか官公署関係の記録や申請許可書等の古書類でありますとか,戦前の教科書等を古い順に並べまして,歴史の変遷がわかりやすく見られるように表現いたすつもりでございます。  それと,郷土資料コーナーが必ずしも十分でないのではないかというお話がございましたが,ご指摘のとおりでございまして,私どもは,いろいろ奔走しまして,図書館にふさわしい資料を集めるべく努力をいたしたわけでございますけれども,残念ながら,十分に集めることにはなりませんでしたので,これは,これから時間をかけまして,よりよい資料コーナーとするために,引き続き努力をいたしたいと考えてございます。  それから,移動図書館のことでございますけれども,これは前回の議会でも論議があったところでございますが,基本的には,移動図書館の発足当初は,中央図書館1館しかございませんし,区民センターも数館程度の状況でございましたけれども,現在は,地区図書館が,今建築中のものも含めまして10館になってございますし,そのほかの施設を合わせましても30館にもなってございます。それなりに施設整備がかなり進んだと,十分とは申せませんけれども,相当程度進んだということも踏まえまして,やはり方向としては廃止する方向で検討せざるを得ないかなというふうに考えてございます。 ◆中嶋 委員  東札幌図書館の方は大分見直していただけるということで,一安心いたしましたが,書架は,もったいないということですけれども,できるだけ早く低いものに取りかえていただきたいというふうに思います。  この図書館を建設するに当たっては,市民の方の声も聞かれていたとは思うのですけれども,余り十分ではない結果,このようになったのではないかなというふうに思われる点もありますので,ぜひ,今後もう少し工夫していただいて,市民の声を取り入れた図書館づくりを行っていただきたいというふうに思います。  それと,移動図書館車なのですけれども,長期的には,やはりだんだん廃止される方向にはあるかなとは思いますが,しかし,まだいろいろ状況を考えますと,空白地域とかもあるわけですし,もう少し,この時期については再検討をしていただきたいというふうに思います。  それと,最後なのですが,ことしは憲法が施行されて50年,また地方自治法が施行されてから50年,また教育基本法も施行されてから50年という記念すべき年に当たるわけです。ぜひ,この年を記念いたしまして,図書館でも何か記念事業を展開すべきではないかと思いますけれども,これについては何か検討されているのかどうか,お伺いしたいと思います。 ◎櫻田 中央図書館長  お話のとおり,ことしは憲法が施行されて50年目になってございます。昭和22年に憲法が施行されましたので,ちょうど50年目ということになります。  そこで,私どもとしましても,この節目に当たりまして,図書館としてのふさわしい行事をしたいというふうにかねてから考えてございまして,昨年来,ある程度の事業を実施してございます。  その一つとしまして,中央図書館で「らいらっく」という機関誌を発行してございますけれども,ここで,平成8年10月号から平成9年3月号までの3回にわたりまして集中的に,憲法をテーマとして,図書館の蔵書の中から憲法に関する本を紹介してございます。資料紹介の内容といたしましては,まず平成8年10月号では,世界各国の憲法に関する本の紹介を行っております。それから,9年1月号及び3月号では,日本の憲法の歩みをさまざまな観点からとらえた本の紹介を行ってございます。  それから二つ目は,憲法記念日の5月3日に向けまして,本年3月11日から,当館が所蔵しています憲法に関する資料を網羅的に展示した特設コーナーを中央図書館の2階に設けてございます。展示の内容といたしましては,まず,憲法に関する本約650 点,こういった排架をメーンとしまして,日本国憲法成立の背景事情ですとか,当時の社会事情についての資料,あるいは,新聞各紙の昭和22年5月3日の紙面展示を行ってございます。  このほか,憲法施行当時の様子をほうふつとさせるような写真パネルでありますとか,当時の札幌の卓上案内,現在はこれは住宅地図と言っていますが,当時は卓上案内と言っていたようで,こういったものもあわせて展示してございます。  以上でございます。 ◆横山[博] 委員  地下鉄東西線工事の終点駅周辺施設整備,特に生涯学習総合センターについてご質問させていただきたいというふうに思います。  新年度,いよいよこのセンターが実施設計に入るわけですけれども,地下鉄直結で利用できる施設として,多くの皆さんが,名実ともに生涯学習,学びの場として充実したものであってほしいというふうに願っています。  前段で図書館行政の問題で議論がありましたけれども,この間,図書館づくりの会を初めとして,多くの市民の皆さんから,図書館事業,行政の拡充を求める請願・陳情も本議会に寄せられているわけです。そこで,生涯学習総合センターに,図書館,図書室及び視聴覚施設を整備すること,このような新規の事業は,市民要望にこたえる絶好の機会だと私は考えるわけで,積極的に取り込んでいくべきと考えますが,この点いかがかお尋ねをしたいというふうに思います。  基本設計の段階で,設計図というか平面図を見せていただいたのですけれども,図書資料室という形で,こういうコーナーが盛り込まれるのかなというふうに考えられる図面もありますが,その点,具体的にどのようにお考えなのかお尋ねをしたいというふうに考えます。  質問の二つ目ですけれども,この札幌市内には,プロ,そしてまたアマチュアの演劇や音楽を楽しんでいらっしゃる方がたくさんいらっしゃいます。劇団やサークルなどもたくさんあるわけですけれども,この間,発表の場,いわゆる発表のための施設が少ないと。私も実際に教育文化会館の利用状況を調べたことがありますけれども,一年じゅう,地域,地元の方たちが利用できるという,そういう状況にないということが実際にあるわけですね。あわせて,発表のためのリハーサル,これもまた,その練習場がなくて大変ご苦労されているという実態を私も目の当たりにしております。  そこで,このような演劇,音楽ホールの整備と,それにあわせてリハーサル室などの整備も進めていくべきだと考えますけれどもいかがか,二つ目,お尋ねをしたいというふうに考えます。  質問の三つ目ですけれども,最初に申し上げましたが,この施設は生涯学習総合センター,あらゆる市民の皆さんが学習の場として利用すると,そういう趣旨の施設でありますから,地下鉄と直結で利用できるということでは,以前から視力障害者の皆さんから,地下鉄駅近くに福祉施設の整備や情報センターをという要望が寄せられているわけです。  そこで,この生涯学習総合センターを,先ほども申し上げましたように,あらゆる市民の皆さん,高齢,障害問わず,多くの皆さんが利用できる施設にと,また,そうでなければならないというふうに考えますけれども,その点に十分に配慮した整備,この点でいかがか,お考えをお示し願いたいというふうに思います。  以上です。 ◎石原 社会教育部長  3点のお尋ねと思いますが,まず1点目の生涯学習総合センターでの図書施設及び視聴覚施設の整備でございますけれども,基本設計の中でもまだ固まっておりませんが,図書資料室というようなものも項目的に挙がってございます。まず,その図書施設についてでございますが,図書館法に定めます図書館としての整備は考えておりません。しかし,市民の自主的な学習を支援していくという観点から,市民向けの貸し出しも行える図書コーナーの配置について検討をしているところでございます。  また,視聴覚施設についてでございますが,新しいメディアに対応した視聴覚教材の開発,あるいは,ソフトの制作機能を中心とした施設の配置も検討しているところでございます。現在,基本設計の段階でございまして,まだ具体的なものはお示しできませんが,9年度に入りましてから具体化をしてまいりたいと,そういうふうに思っております。  2点目の,音楽や演劇の練習場が足りない,あるいは,その発表の場としてのホールの建設でございますが,私どもといたしましては,このセンターの中に,市民が気軽に練習ができる,例えば音楽スタジオあるいは演劇スタジオ,これらの専用施設を設置する考えでおります。また,市民がいろいろな創作活動ができ,その発表ができるホールとして,450 席程度の規模のホールもこの中に配置をする計画でございます。  3点目でございますが,高齢者あるいは障害者の方々がたくさんおいでをいただくことになりますが,今現在,設計を建築の方にも委託をしてございまして,お年寄りや障害のある方にも十分配慮した施設にすべく,今,検討しているところでございます。 ◆横山[博] 委員  今,3点についてお答えをいただいたわけですけれども,そういう意味では,新年度実施設計に当たって,高齢,障害,青年,女性など幅広い市民の皆さん,また,演劇,音楽などに携わっている関係者の皆さんなどの意見も大いに取り入れていくべきだというふうに考えます。具体的に,これまでどのように,この市民の皆さんの意見を大いに反映させようというふうな努力をされてきたのか。また,今後どのように,そのための努力,対応をされようとしているのか,再度お尋ねをしたいと思います。 ◎石原 社会教育部長  私どもといたしまして,生涯学習の施策へ積極的に市民の意見を反映するために,昨年,公募によります市民で構成される生涯学習懇話会を設置したところでございます。その中で,生涯学習総合センターに関しましてもいろいろなご意見をいただいておりまして,現在,この建設計画を進める上で大いにその意見を参考にさせていただき,あるいは,取り組んでいけるものは取り組んでいるところでございます。  また,このセンターができます地域の方々に対しましても,基本設計の段階まで至りませんが,近々,大まかな概要としてお示しをし,ご説明を申し上げたいと,そんなふうに思っているところでございます。 ◆横山[博] 委員  政令市の中でも,この種のセンターというか,施設は,京都が一番古く整備されているのですけれども,その後,名古屋ですね。本市は政令市の中で,この生涯学習総合センターの整備というのは3番目になるわけですね。そういう意味では,全国的にも先駆的な事業であるわけですから,それにふさわしい施設整備を進めていかなければならないと,そういうものが求められているというふうに思います。ぜひ,市民本位,利用者本位の施設であってほしいと,そのためにも,きめ細かい,いろいろな市民の皆さん,そしてまた市民団体の皆さんのニーズや意見にしっかりと耳を傾けていただいて,私たちが,札幌市民が誇れる施設として建設を進めていただくように要望して終わります。 ◆佐々木[周] 委員  私も留守家庭児童対策について,特に児童クラブの充実策についてお聞きいたしますけれども,先ほどの川口谷委員とほとんどダブっておりましたので,ダブらない点1点だけになってしまいます。  先ほどの委員とのやりとりの中で,ちょっと気になったことがございます。おやつの問題だとか,それから障害を持つお子さんの対応だとか,親御さんとの運営委員会の問題だとか,そういうことが議論されておりまして,このことについての対応策ですか,改善策ですか,それを,館長及び指導員の方と進めていらっしゃるというふうにお聞きいたしましたけれども,私は,そこに利用者の方がお入りになっていただかないと,やはり今までと同じようなことになるのではないかと思いますので,ぜひ,利用者の方も入った中で,その改善策を講じていただきたいと思いますが,その点が一つ。  それから,職員の方の研修のことも出てまいりました。研修も進めていきたいということでした。中央児童福祉審議会の中間報告でもその必要性が述べられておりまして,それはもう当たり前のことなのですけれども,私も幾つか,児童クラブ,例えば一番近くでは,千歳市の児童館での児童クラブを拝見してまいりました。本当に地域の子供さんと一緒に,全然分け隔てなく,それぞれの放課後の過ごし方を,指導員の方とともに過ごしていらっしゃる子供さんの姿を見てまいりまして,ああ,これが本当じゃないかなというふうに見てきたわけです。それから,北欧などに参りますと,プレイグラウンドと言いまして,やはり職場に進出する女性がふえてまいりまして,いろいろな対応策をしてきた中で,本当に地域の子供さんたちが一緒になって遊ぶと。そして,その中で,おやつもスープ程度のものを一緒になっていただくと,そういうような状況を見てまいりまして,札幌市で進めている,地域の子供に分け隔てなく児童クラブの中で過ごしていただこうという,そういう基本姿勢はよしとするものの,問題点があると。そういう中で,研修なのですけれども,国内,国外含めまして,実際にどのような取り組みをしているかという情報収集,それには収集だけではなくて,やっぱり行って,実際に見てくると,そういう研修も必要だと思うのですけれども,そのような研修についてのお考えをお聞きいたします。 ◎平井 社会教育部参事  2点のお尋ねでございますが,先ほど,川口谷議員のご質問にお答えしました活性化委員会では,既にこれまでさまざまな議論が,館長と指導員の間でやりとりをされておりますので,この活性化委員会は,一つ結論を得て,この中への参加ということはちょっと不可能でございますが,私どもも,利用する方々の意見を聞きながら改善ということはやぶさかでございませんので,ぜひそういう機会をつくって,利用者の方,そして子供さんから,さまざまな意見を聞きながら,よりよい児童会館を目指していきたいと考えております。  それから,研修の件でございますが,指導員,館長とも,それぞれ年二回か三回程度,新任職員については最初の業務知識を得るために,それから,そのほかの館長,指導員については,専門的な,児童の心理とかそういったものを学ぶための研修を2回ほどやっております。また,いろいろ厚生省の方の,児童館とかそういったような,子供にかかわる研修会等々もございまして,それにも職員を出しているわけでございます。今後とも,情報収集,いろんな都市の例,あるいは外国の例を参考にしながら,よりよい児童会館づくりを目指していきたいと考えております。 ◆佐々木[周] 委員  前向きなお考えということで受けとめさせていただきまして,注目していきたいと思います。  最後に一つ要望なのですけれども,先般出されました子育て支援計画,これもさまざまな現場の方のご意見などをまとめられてつくられたものというふうに伺っているのですけれども,この留守家庭児童対策につきましては,本当に,一言,二言で終わっているのですね。「就労家庭の課題」というところでは,児童クラブに対しても,放課後の子供の安全確保を必要としていますと,そういうようなことが書かれていて,今後の対策といたしましては,先ほどのご答弁にもございましたように,児童会館の建設,それからミニ児童会館の整備,これのみなのです。ですから,もっともっとソフトの部分で,今おっしゃいました活性策だとか研修だとかを生かしまして,本当に子供が主役の留守家庭児童対策に十分取り組んでいただけますよう要望して,終わります。
    ◆荒川 委員  私も,学童保育の問題について端的にお尋ねをしたいというふうに思っております。  質問の第1は,要保護児童,この学童保育,留守家庭児童対策といいますか,この対象児童数をどのように押さえているのか。  それとの関連で,現在の3事業,学校方式,それから民間方式,さらに児童会館を利用しての児童会館児童クラブ方式,この三つで,昨年12月末では155 カ所で,いわゆる留守家庭児童対策というものを本市では行っているわけですが,参加している子供たちの数というのは,1年生から3年生まで,その中のおよそ3,500 人ということなのですが,これは,実際に必要としている共働き家庭などの児童数,学童保育の対象となり得る子供たちの数との関係でどういうふうになっているのか,この点まずお尋ねをします。  次に,本格的には新年度から始まるミニ児童会館方式,学校の空き教室を利用して,児童クラブを含めた,いわゆるミニ児童会館というものが,一方で,100 館達成,99館まで来た児童会館,札幌市内の小学校というのは207 校あるわけですから,100 館まで児童会館つくってきたといっても,これは,1中学校区ということで,小学校区に対応すれば半分にすぎないということであります。このミニ児童会館というのは,この足りない100 館余り,これに対応した,それを穴埋めするような,言ってみれば,児童会館にかわる,そういうものとして展開しようとしているのか,それとも,この5年計画で見通しについては既に明らかにされているわけでありますが,このミニ児童会館が学校につくられるということに伴って,学校方式の育成会,これが4個ほど減ると,こういう計画になっているわけですね。これは,この学校方式の学童保育,これに取ってかわるものとして打ち出してきているものなのか,ミニ児童会館が将来にわたってどんな位置づけになっていくのか,とりあえず5年計画の範囲で,これを11校でやるという計画が発表されているわけですが,これについての位置づけをもう少し,どんな位置づけのもとに,将来どんな構想のもとにこれが打ち出されてきているのか,これについても明らかにしていただきたい。  三つ目に,民間方式の学童保育育成会,12月末で51カ所が市の補助を受けながら開設されているわけですが,これが,児童会館ができて,そこに児童クラブができ,同じ小学校区であれば競合するものとして,2年間の経過措置を経た後,補助金を打ち切ると,こういうことになって,年々削られて,新年度の4月当初の予定でも49カ所ということで,2カ所が減っていくと,こういう計画になっているわけですよ。  私が育成委員をやっている地元のトッポクラブ,これも2年間の経過措置をくぐって,この4月で補助が打ち切られる,こういう状況になって,先日も父母会が開かれましたが,お母さんたちを中心に,児童会館の中につくられる児童クラブは,学童保育としての機能,体制というものを十分な形で維持していない。したがって,この子供たちのために,さらに学童保育,共同学童保育所と言っていますが,トッポクラブを新年度も続けるのだということでありました。市からの補助が打ち切られるということについては,昨年来,議会に対して,現に子供たちを預かって学童保育を続けている,そういう民間施設方式のクラブに対しては補助を継続してほしい,こういう請願・陳情を議会に出して,今,継続審議ということで3件ほど,議会もこれを預かっているわけでありますけれども,現に打ち切られるという中で,さらに子供たちのために,こういう形での学童保育が続けられているという状況についてどう考えているのか。私は,当然これは打ち切るという方式が,経過措置が2年という形で現在の要綱に定められているといっても,これは打ち切りの時期を迎えてもなお施設が維持されて,学童保育が運営されている,子供たちの保育に当たっているという現状を踏まえて,これは再検討すべきだと思いますがその点いかがか,お尋ねいたします。 ◎平井 社会教育部参事  最初の,留守家庭児童の対象数のとらまえ方でございますけれども,学校の週5日制のときの委託統計校のアンケート調査によりまして,昼間家に帰っても親御さんがいないというお子さんは7.9 %という数字がございまして,また,私どもの学校施設方式の入会者数,これらから判断いたしまして,対象児童はおおむね7%から9%と推計して,私ども対応させていただいているわけでございます。  3方式のキャパシティーでございますが,児童クラブについては39名が一応定員となってございます。それから,学校方式並びに民間施設方式につきましては,その定数はそれぞれ10名から22名,23名から45名,それから46名以上というような助成対象でございますので,そういったランクはつけておりますが,実態から申しますと,学校方式につきましては1教室ということで40名から45名,民間平均でいきますと30名といったようなことで,それぞれ現行の箇所数等を加えますと,大体6,000 弱のキャパシティーまで対応できるのかなというふうに考えております。8年当初の数字で申しますと,1年から3年生までの児童数が5万2,000 でございますので,その7%から9%ということでいきますと10%として5,200 ですので,8年度当初,民間も含めまして,登録しておる児童は3,500 ということで,約70%の充足率かなというふうにとらまえております。  それから,ミニ児童会館でございますが,これは100 館構想でやってきまして,現5カ年で,1中学校区に一つということで,先ほども申し上げましたけれども,特に児童会館等の利用者が小学生ということに着目いたしますと,1中学校区には二つなり三つの小学校区があり,利用については,地理的に不便な箇所も出てくるというようなことで,利用実態に照らしまして,これは公的対応ということで,いろいろな公的施設を検討した結果,小学校の空き教室でまず当面,この5カ年については11校で開設しようということで,児童会館の補完的な使命を持っているものでございます。  その一方,従前の学校方式と違いまして,いわゆる当該校の希望する児童すべてを対象とする,そして,一方では,留守家庭のお子さんにも対応する児童クラブを開設するということで,いわゆる,現在,児童会館で行われております留守家庭のお子さんに一定の配慮をしつつも,分け隔てなくという,こういう精神でやりたいというふうに考えてございます。  それから,民間のトッポクラブの件でございますが,ただいまお話がありましたように,平成8年1月30日の陳情審査においても議論をされましたし,また,関係の方々とは,私どもも何度かお話をさせていただいているわけですが,現行の要綱に基づきまして,同一小学校区内に児童会館児童クラブが開設した場合には,2年間の経過措置を経て民間への助成を廃止するという要綱のもとに,現在私ども,公的対応ということで,児童の健全育成,そして留守対策をやらさせていただいておりまして,まだまだ未整備の地区でございますので,この要綱に基づいてやっていきたいというふうに考えております。 ◆荒川 委員  まず,1点目の学童保育の対象となる要保護児童をどう押さえているかということについてですが,7%ないし9%ということで,現在の3事業からいけば,その許容は5,000 人まであるということですね。7%から9%というと,例えばこれはどういう数字になりますかな。  私,先ほどは,学校5日制に伴う調査,その中で出された数字があると。それから,現在の3事業に現に参加している子供たちの数字があると。そこから,7%から9%というふうに対象児童をはじいたと,こういうことですが,私,保育園に通っている子供たちの数字,これもらってきました。共働き家庭や要保護である家庭の子供の場合,保育園に通うと。保育園に通わないで何らかの形で対応しているケースもあると思いますが,保育園に通っている子供の数というのは一つの目安ですよね。現に,そのことが認定されてきているわけですから。  6歳児,今度これが卒業して小学校に入っていくということです。それで,どれほどの子供たちが保育園に来ているかということで見ますと,ことしの卒園児というのは2,684 人だというのですよね,これは認可保育園です,公私合わせた認可保育園。それに無認可であるとか,それから事業所内の保育所であるとかいうところで,およそ300 人くらいという数字は押さえていると,こういうわけですから,1学年で3,000 人が保育所に行っていると,大体ね。そうすると,1年生から3年生までを対象にして,この学童保育をやっているわけですから,この数字からだけでいっても,9,000 人は対象でないのかなと。  私は,女性の就業率の向上だとかもろもろのそういう数字から見ると,保育所に現に通っている子供たちの数というだけではないと。これを超える要保護児童というのがあると私は思います。この保育園に通っている子供たちの数から推計しても,1年生から3年生までで9,000 人ということになるのではないかと思うのですよ。そうすれば,この7%ないし9%というはじき方で5,000 人と押さえる,現に,その7掛けの3,500 人が3事業で措置されていると。これはやはり,数字を底上げしていく必要があるのじゃないかなと。5,000 人という数字がなぜ3,500 人にとどまっているかという問題もありますが,5,000 人をやはり9,000 人なりに底上げしていく必要もあるのでないのかと思うのですよ。その点についてどんなふうに考えているのか。  やっぱりやるからには,必要な子供たちにしっかり参加していただくという立場でやるべきだと思いますし,それがそうなっていない現状に何が問題あるのかということもしっかり押さえて,改善を図るということが大事だと思いますので,まず最初の,要措置児童数のはじき方と我が札幌市の現行の対応とを比較して,どういうふうにこの対象児童数を押さえるかということについてお尋ねしておきます。  それから,ミニ児童会館につきましては,何か先ほどのお話では,児童会館を補完する施設であるとしながらも,学校方式とは違って,一般児童も対象にしてやるものであって,それが本格的にこういう形で札幌市の学童保育対策として,放課後の児童健全育成事業として位置づいていくだろうというところまでは話がなくて,とりあえず,5年計画では11カ所でと,当面そういうことでやっていくというだけの話のように聞こえたのですが,この位置づけについて,私は何か,この児童会館を補完するものであるとするならば,児童会館をなぜ100 館で打ちどめにするのかと。  これは,一遍にいかないから今までは当面,中学校区単位でと来たわけだけれども,そこが大体完了するとなれば,次に小学校区単位というふうに向かって当然でないのかと思うのですよね。それを,安上がりで学校の空き教室使って,そしてミニ児童会館などといってやるのが,当面の補完だというのならわかるけれども,将来に向かってこれがどういう位置づけなのか,これで将来やっていくというのであれば,児童会館を利用できる子供たちとそうでない子供たちとの格差はどうするのかという問題に当然なるわけですから,このミニ児童会館についての本格的な位置づけ,将来に向かっての展望という点については,改めて答弁いただきたい。  それから,民間施設方式の学童保育というものについて,児童会館児童クラブとバッティングした場合,2年間の経過措置をとって打ち切る,こういうやり方が適切であるかどうかということについて,中央区に非常に参考になる事例が多いのですよ。私,それをもとにちょっとお話をしたいというふうに思います。  93年,4年前に,この2年の経過措置をくぐって打ち切りになった緑丘小学校区,ここは,児童会館児童クラブという形で,15名の子供たちが参加していますね。ところが,打ち切られて補助も出ない,そういう中で,めだかクラブというのが引き続いて,父母の懸命な努力で継続して,子供たちを保育しているのですけれども,ここ,正確な数字は教育委員会でも押さえていないということでしたが,10数人は行っているだろうというのですよ。児童会館児童クラブ15名,片や,打ち切られた民間方式でなお10数名の子供たちが行っているという現状。それから,円山児童会館ができて,そこでやられていたがんばりっ子クラブという民間方式の学童保育,これは去年の4月で打ち切りとなっているのですが,児童会館では10名ですよ,児童クラブ。がんばりっ子にはどれだけいるか,20人くらいは行っているのじゃないかという,これも教育委員会から私が聞いた話です。ことしの4月で打ち切りになる私の地元のトッポクラブ,幌西児童会館,ここの児童クラブには17名の子供たちが参加しています。しかし,トッポクラブ,この4月からも頑張ってなお運営すると,札幌市にこの補助の継続を要請して,必死で運動しているこのトッポクラブは,現在16人,新年度もこれを超えてやれるだろうというふうに言っています。変わらないです,数字は。それから,円山西町の児童会館ができたことによって,これは来年で打ち切られることになるのかな,どんぐり。円山西町の児童会館児童クラブには5名ですよ,打ち切りになるどんぐりは12人いると,まだ打ち切られているわけでないですけれどもね。これ,本当はことしで打ち切りだったのだけれども,円山西町児童会館児童クラブ,1年間ゼロだったから,経過措置がもう1年延長になったということです。  このように,札幌市が児童会館を建てて児童クラブをつくる,そことバッティングしている民間方式の学童保育は,2年の経過措置をとって補助を打ち切るといいながらも,二つが併存している状況の中で,市が補助を打ち切っているような民間の学童保育の方がより多くの子供たちに対応しているというようなケースが現にあるということについて,どのように考えるのか。児童会館児童クラブに金使っているのだから,ほかで仮に10人扱っていようが20人扱っていようが,要綱に基づいて2年たったらもう切って当然だと,こういうふうになるのか。  先ほどのトータルの数字で,9,000 人は保育が必要な子供たちが3年生までとしてもいるのじゃないかと。しかし,今の3事業で扱っている子供たちは3,500 人。そこで目いっぱい子供たちに来てもらったとしても5,000 人だと。そうしたら,対象児童の数からいっても少ないわけですよ,今の事業。その少ない事業の中で,なお必死になってこの子供たちを扱って,放課後の学童保育をやっている,そういう施設に対する補助を,冷酷に,要綱で決めていることだからといって打ち切るというのは,本当に,未来を担う子供たちに対する市の対応であるのか。私は,これは実際補助を打ち切るとなったらやれないだろうと,やめてしまうだろうというふうにも教育委員会見てたのじゃないかと思うのですよ。しかし,やっぱり子供たちにとっていい学童保育,放課後の対策ということで,父母は必死になってやっているわけですから,この点やはり,私は要綱の見直しで,実態に見合う形での再検討があってしかるべきだと思いますが,いかがか。  そして,このことにも関連して,何が背景に大きな問題としてあるか,そのことですが,札幌市の学童保育対策というのは,ここに留守家庭児童施策の今後の方向について,去年の1月23日に青少年教育課がミニ児童会館方式を打ち出したそのときに,私どもにくれた資料がありますが,札幌市の留守家庭児童対策についてこう書いているのですよ。「現在の一般児童を含めた健全育成の中でさらに充実していく」,これが札幌市の学童保育対策の基本ですよ。  ところが,先ほど話ありましたが,児童福祉法が改定される。これは今の国会に改定案が既に出されていますが,この児童福祉法の改定の中で,新たに加わった放課後児童健全育成事業に関する事項というものは何か。これは,放課後児童健全育成事業とは,「保護者が労働等により昼間家庭にいない小学校低学年児童に対し,授業の終了後に児童厚生施設等を利用して適切な遊び及び生活の場を与えて,その健全な育成を図る事業を言う」,こういうふうに明記しているわけですよ。そして,市町村も,社会福祉事業法の定めるところにより,放課後児童健全育成事業を行うことができるものとするというふうにして,今まで学童保育についての法的な裏づけが全くなかった状況から一歩脱却して,学童保育の法制化に踏み出している。国がこの裏打ちをどういうふうにするかということについては,先ほどの質問で,まだはっきりしないということでした。  私も事前にお聞きしていますが,きょう,都道府県と政令市の担当者が呼ばれて,厚生省から説明を受けているということなのですけれども,どういう内容になるかということについては教育委員会としても押さえ切れない段階だと,こういうことですが,今後,こういう国の新たな対応というものを含めて,札幌市の学童保育事業というものも,当然私は変わっていくことになるのかなと,市民が望むよりよい方向で,この97年度再検討がされて,98年度くらいからまた新たな形で学童保育の札幌市の取り組みが進んでいくのかなと。また,議会もそれに合わせて十分な論議,父母の立場に立って,市民の立場に立ってやっていかなきゃならないなというふうに思っていますが,一般児童あわせて面倒見ればいいのだという考えでは私はいかないだろうと思うものですから,その点,どういうふうに認識をされているのかお聞きしておきたい。  それから,学童保育に対する金のかけ方,これ,他の政令指定都市でどういうふうにやっているかということでも資料を事前にいただきました。札幌市は,平成7年度予算で4億4,300 万というのに対して,他の政令指定都市,ちらっとこう見るに,人口で札幌と同規模,あるいは少し少ないくらいの京都では,16億4,500 万かけていますね。福岡では8億4,800 万かけている,川崎では7億7,600 万,広島でも6億1,400 万,札幌市の4億4,300 万というのと比較して,やっぱりこの分野での金のかけ方,精神的にもっと予算をとって,この事業に取り組んでいる他都市と比較して,やはり札幌市も新たな事業展開,その再検討という中で,予算についてもやはりもっと大きく確保してというふうには考えないのか。今,新年度予算を審議しているときですから,なかなか言いづらいかもしれないけれども,しかし,教育長なり田中助役,田中助役,本当にご苦労さまでした。やはり構えとして,やはり市長にかわる助役,あるいは教育委員会を代表しての教育長なりからお答えをいただいておきたいなと思います。 ◎田中 助役  確かに,世の中が少子化,高齢化という時代にあって,あるいはそうでなくても,子供の教育というものは大事なことですから,そこにできるだけ公的な施策を講ずることは,これは当然だろうと思います。  今の荒川委員のご指摘の,例えば各指定都市間の予算の比較,これちょっと,決してけちをつけるわけじゃありませんけれども,内容が本当に同じようなものが同じように入っているかということはあるかもわかりません。いずれにしても,もっとより多く予算措置をして,いい政策を講ずればいいということは,これは論をまたないと思います。  そこで,これからの,放課後の子供たちの問題に関してですが,今お話があったように,児童福祉法の改定がなされようとしていて,その中で国がどういうようなことをするのか,するのかというのは,精神的なことはわかったけれども,今もちょっとお話があったように,具体的にどのようなことをやるのか,お金の話ばかりして寂しい話でもありますが,本当にそれだけの財政的な裏づけを国が保障するのかどうかということも見きわめていかなければならぬと思います。それらのことも含めて,それから,我が市の機構としても,前から話していますとおり,子供に関する部局というか組織を一元化していこうという前提もありますから,この近辺のいろんな事情を考えながら,いい方向を探っていくべきだろうと思っております。 ◎平井 社会教育部参事  4点ほどご質問ございました。まず一つは,その対象児童数と実際に私どもが受け入れている児童数の乖離でございますが,やはり私どもの方式は,1中学校区に1児童会館ということでございまして,距離的に使いづらい,また,実際来れないという部分もかなりあるのかなと,そういったことも含めまして,特に小学校低学年の利用等を考えますと,その場合にどういった形でやっていくのがいいのか検討した中で一つ出てきたのは,学校の一定数の児童がいて,余裕教室あるいは多目的室があるところについて,まずそこで児童会館方式の児童クラブも含んだ形での対応をやろうと。当面,これはことしの夏休み明けから動きますので,これらの検証をしながら,あるいは,需要のあるところに空き教室がないという問題もありますので,その辺のことは,今後これをやる中で検討をしていきたいというふうに考えてございます。  それから,現在の要綱のあり方でございますけれども,まさに今の1中学校区に1児童会館というのも63年に出てまいりました。この63年のときの議会小史等を読みますと,57年以来,いわゆる民間の方にも助成制度を始めましたけれども,なかなか施設の維持管理等も大変だと,また助成額のアップということで,62年,63年と,多くの陳情・請願があった中で,当時の議員さんもあらゆる角度から検討されまして,実際に各民間の施設等も見学され,2年間いろいろな角度から議論をされた。いわゆる,当時,児童の健全育成ということで,児童会館が50館になってまいりまして,今後はこの児童会館を使って,児童会館を1中学校区に一つ整備していこう,そして,この児童会館の中に,いわゆる児童クラブというものを設けて留守家庭児童対策もやっていくという,いわゆる現在の要綱に変更いたしまして,公的施設公的対応ということで現在の要綱ができ上がっているわけでございます。まだまだ整備中でございますので,私ども,いろいろ関係の方ともお話をさせていただいていますが,先ほど来申し上げましたように,私どもの児童クラブ,そして児童会館,それぞれ利用しやすいように努力させていただくということで,この要綱に基づいて実施をさせていただきたいというふうに考えております。  それから,分け隔てなくと,すべての児童の健全育成ということで,現在,法改正等も審議されているようでございますので,国の一定の方向が定まりますれば,私どももそれを重く受けとめて,対応を考えていきたいというふうに考えております。 ◆松浦 委員  それでは,私の方から一つ,二つ,三つとお聞きします。  一つは,先ほど来,司書の資格者不足でいろいろ議論がありましたが,司書が不足をしていて図書館の運営に具体的に支障があったかどうか。とりわけ,利用者から,図書館の司書が不足というか専門的な知識が不足しているために,困ると,もうちょっと職員が専門的な知識を持ってほしいという苦情などが具体的にあったかどうか,この点一つまずお尋ねをいたします。  二つ目は,日曜・祭日の開館でありますけれども,区民センターは4月1日から民間委託になります。その関係で,区民センターの図書室は当然開くということになるわけですけれども,これは,たしか7年の3定で私の方から,日曜・祭日に開いてはどうでしょうかということをお話ししたと思うのですが,検討しますということだったのですけれども,しばらく時間も経過しておることですから,いかがなことに相なっておりますか。  三つ目であります。現在は区の図書室に行けば中央図書館の本もほかのも借りられるわけですけれども,もうぼちぼち,連絡所あたりから本を申し込んでも借りられるような仕組みにしてはどうですか。ということは,連絡所あたりには,毎日文書の集配車なんかも回っているわけでありますから,こういうような集配車の活用などを含めて考えてはどうだろうかと。  この3点であります。 ◎櫻田 中央図書館長  1点目の図書館の司書が足りないことに伴います苦情等のお話でございましたが,確かに,図書館に関しては要望も含めて,苦情等も時たま私どもも拝聴しております。ただ,内容的に司書でないからいかぬというような意味での苦情は,現在のところ私ども伺っておりません。心情的にそういう気持ちがあるのかもしれませんけれども,そういう言葉の上で具体的に言われたということは私ども聞いておりません。  それから,区民センターの日曜日と祝祭日の開館のことでございますが,私,松浦先生からこれについてご質問を受けた記憶はないのでございますが,区民センターにつきましては,実はこれ,私どもの所管でございませんで,市民局の所管になってございます。(発言する者あり)  実は,区民センターの図書室につきましては,区民センターと一体の管理になってございまして,元来,区民センターのオープン日と合わせて運営した経過がございます。ただし,これは一部民間委託のこと等もございまして,図書室に関しては従来どおりという,結果的にそうなってございますが,これは今後の市民局の方の動きもありますので,そこら辺ともこれ,相談する事項になろうかと思います。  それから,3点目の連絡所において図書を借りられるようにしてはどうかということでございますが,現在私どもが進めておりますのは,地区センターのオンライン化ということでございまして,オンライン化が進みますと,そこでは借りることができますし,返すこともできるということで,市民サービスが向上することになりますので,現在のところ,当面は地区センターのオンライン化ということの中でこの問題は進めさせていただきたいと思っております。 ◆松浦 委員  司書がいなくて苦情があったかなかったか,借りに来る人は,だれが司書なのか,だれが司書でないかわかりませんわね。そこで,幾つか苦情があったということなのだけれども,具体的に,館長として,これはやっぱり司書がいないからこういう苦情が起こってくるのだなと,そういうふうに判断をしているか,それとも,これは司書であるとかないとかにかかわらず,やはり図書館に勤務する職員として,仕事にきちっと適応できるだけの研さんを,常日ごろみずからが積むことに,少し不足がしておるのでないかと,こういうふうに思っての苦情か,この点,その苦情の内容,最初か後か,どう判断しているかお答えいただきたいと思います。  それから,2番目の区民センターの日曜・祭日の開館なのですが,これについては,やっぱり区民センターを今度は委託にして,日曜も祭日も支障なく皆さんに使ってもらうよと,こういうことになるわけですね。そうすると,図書室などもそれとあわせてやっていくということが私は必要でないのかなというふうに思うわけであります。  それから,3番目はオンラインに合わせてということですから,そのオンラインの時期でしようがないのかなとも思うけれども,やっぱり何か随分のんびりしているなと,こういうことで,もうちょっと工夫を重ねることができないのかなと,早くするのに。  逆に言えば,私,こう思うのですよ。民間に委託することによって市民サービスが向上するのだったら,市民の皆さんはどう言うかといったら,おい,そうしたら民間に委託してくれやと,こう言うわけですよ。だから,その辺のところをもう少し知恵を絞ってやることができないのかどうか,この点について質問して,どう答えようが,きょうはこの辺でやめます。 ◎櫻田 中央図書館長  1点目の図書館職員への苦情の内容でございますが,すべて私ども承知しているわけでございませんけれども,やはり苦情の基本になりますのは,希望する本が入っていないとか,あるいは職員の言葉遣いがちょっとまずいというようなこともたびたびございまして,そういう点では,今後注意しなきゃならぬというふうに思っておりますし,指導を強めなきゃならぬと思っております。  それから,職員の資質についても,これは図書館職員としては,いろいろ苦情があることからいいますと,完璧でないというふうに受けとめておりまして,これは今後改善しなきゃならぬというふうに改めて思っております。  それから,区民センターの日曜・祭日の開館につきましては,これは市民局を中心にしましていろいろ検討した経過がございまして,現在は,これがまだオープンの,結果として出ておりませんけれども,この問題は,今後市民局の方とも相談しながら進めてまいりたいというふうに考えております。  それから,オンライン化の関係で,民間委託ということもございましたけれども,これから区民センターも,この5年計画におきましては,今よりかなり数もふえる予定になってございまして,将来はすべてオンライン化をするということになってございます。その意味で,相当程度市民サービスが向上するというふうに考えておりますので,当面はこの点の努力を進めてまいりたいと考えております。 ○加藤 委員長  以上で,第9項 社会教育費などの質疑を終了いたします。  ここで,暫時,委員会を休憩いたします。     ───────────────       休 憩 午後3時25分       再 開 午後3時50分     ─────────────── ○加藤 委員長  委員会を再開いたします。  次に,第9款 教育費 第10項 体育費中関係分,第2条の第2表継続費のうち関係分及び第4条の第4表地方債のうち関係分の質疑を行います。 ◆川口谷 委員  サッカーグラウンドに関しまして質問をいたします。  予算書では,白旗山距離競技場整備費ということで,9年から10年にかけまして,6億2,900 万円でサッカーグラウンド造成,芝生2面ということが計上されております。本年度は2億5,500 万ということになりますけれども,このことに関しまして,私もサッカー関係にかかわっているものですから,その関係者の間で常に話題となり,あるいは要望される事項として,サッカーグラウンドの充実ということがいつも求められています。  このたび,白旗山に計画されるのと同時に,せんだって発表になりましたワールドカップ施設としてのサッカー場がございまして,移動式の屋内芝生グラウンド1面,屋外に2面ということがありますし,あるいは,ここから見えるあそこのコミュニティドームでは,人工芝ではありますけれども,サッカーも可能ということも言われております。そのほか屋外に,私ども見る限りでは,豊平川の河川敷に2面なり3面とか,それぞれの公園内にサッカー可能なグラウンドも存在していることは承知をしておりますが,残念ながら,大きな大会を開催するには狭い,小さいという悩みを抱えております。  コンサドーレ,ことし2年目に入りまして,もう後ろに戻ることのできない,Jリーグの昇格を目指して頑張っておりますけれども,コンサドーレに着目をした場合に,今,コンサドーレの最大の悩みは,ジュニアをいかに養成をするかというところにございます。これは,そうした体制といいますか,システムで,プロチームが存在するということは,それが前提条件になっているわけですから,Jリーグジュニアの展望がなければ,仮にことし昇格可能であったとしても後が続かないでぽしゃると。あるいは,高いお金をかけて人を呼んでくるということになっていくわけで,将来的には,地元で優秀な選手を輩出していくと,底辺を広げていくということが必要になってくるわけですが,今日の本市のようなサッカーグラウンドの状況を考えますと,先々大変心配なものがございます。  札幌市内には,これはコンサドーレと直結しているわけではございませんけれども,スポーツサッカー少年団というものがありまして,147 チーム,約9,000 人の子供たちが登録をされております。この子供たちが一堂に会して行うグラウンドがないという悩みがございます。  つまり,そこで,私の気持ちとしましては,1面とか2面とかではなくて,やはり10面くらいのものが集中した,スケールの大きなサッカーグラウンドを将来的に展望していただきたいということなのですよ,詰まるところは。白旗山のサッカーグラウンド造成に関連をして,この点に関して見解を伺いたいと思います。 ◎小川 体育部長  サッカー場の整備に関してお答えいたします。  今,委員の方から,市内に10数面を持つサッカー場を整備しては,展望してはどうかというようなお話がございました。また,今,少年団147 チームということで,市内で一番大きな団員数を誇っております。そういった意味で,サッカー人口は着実にふえていることは間違いございませんし,また,一堂に集まって試合ができないというような現状も承知はしております。  しかし,今,ご提言のありました10数面というようなお話になりますと,1面約1万平米必要でございますので,10面となれば10万平米,10ヘクタールというようなことでございます。これだけの大きな広さの敷地,市内に果たしてあるのかどうか。また,他都市,近隣市町村でもサッカーというようなことに着目しながら,サッカー場の整備を進めてきているところもございます。いずれにいたしましても,今後,サッカー協会あるいは近隣市町村と十分連携をとりながら,この問題について調査研究してまいりたいと,このように考えてございます。 ◆川口谷 委員  市内で土地を得るのが困難というような見解もありましたけれども,必ずしも私,そう思わないのですよ。  というのは,例えばサッポロさとらんどというのを構想しまして,そして今2期工事に入るわけですけれども,つまり,政策判断,価値判断というものによるのだろうというふうに思うのですね。ですから,そういうものが必要だと,つくるのだということになれば,必ずしも,札幌の市域内で求められないことはないのではないかなというふうに思います。しかし,何もかにも札幌に集中しても,これまたいびつなことになりますので,そこのところは百歩譲ったとしても,やはり札幌なり札幌圏の中で,その程度のスケールのものを持つことは,非常に将来を見通した場合に,生きた施設として私は活性化していくだろうというふうに思います。  札幌に「シジュウガラ」というチームありますけれども,ことし,「シジュウガラ」というのが横浜とか宮城とか八戸とか,そういうところのチームと交流試合をやることになりましたが,一堂に会することができなくてどこに行ったかというと,江別にある北電のグラウンドを2面借りて行うということにならざるを得なくなったわけですね。集まるチームがせいぜい五,六チームでもこういう状態なわけです。これなどを考えますと,今後の生涯スポーツということなどを勘案した場合に,きょうこの場で即答ということを私,そんな拙速なことを申し上げませんけれども,構想として,やはりそのぐらいのスケールのことを将来的に検討すべきではないかなというふうに思いますが,その点に関して改めて教育長,ご見解あればお伺いしたいと思います。 ◎千葉 教育長  必要性等というのはおっしゃるとおりだろうと思いますが,なかなか壮大な構想でありますので,本当に,先ほどの話じゃありませんが,近隣圏といいましょうか,あるいは札幌圏といいましょうか,そんなような範囲の中で,こういうような構想をいろいろ検討していくべきではないかと思います。今の段階で,それこそ明確にお答えするわけにはまいりませんが,趣旨としましては,十分我々受けとめていきたいと存じます。 ◆高橋[功] 委員  私からは,スポーツ施設予約管理システムについて簡潔にご質問をしたいと思います。  5年計画にも盛り込まれておりますスポーツ・レクリエーション施設等の情報システム整備,これが具体的に動き出したと,こう思っておりますが,現在,札幌市のスポーツ施設の予約窓口が多岐に分かれておって,利用する市民の方々に大変不便を来しておると,こういうことでございます。この問題は,たびたび今までも議会で指摘をされております。確かに,市民にとりましては,する側からすれば,テニスをしたい,市営のテニスコートを使いたいと思いましても,あいているコートがないかと調べる場合に,やれ体育部だとか,公園だとか区役所だとか,所管窓口がいろいろ多岐に分かれておりまして,何回も電話をしなきゃならぬとか,仮にあいていても,いざ申し込もうとしたら,それぞれ受付が違いますとか,こんなことがあるわけでございます。当然ですが,やる側にすれば,所管がどこだなんていうことは本当に関係のないことでございますから,この件につきまして,従来から我が会派でも,施設の情報だとか予約の窓口が一元的にできる情報システムを強く望んできたところでございます。  そこで,昨年もこの1定の予算特別委員会でもご質問をさせていただきましたけれども,昨年のご答弁では,まだ具体的なイメージを示す段階でありませんということでございました。ただ,一元化の必要性はお認めをいただいたところでございますけれども,その後1年を経過しましたので,基本設計を行う状況になったわけでございますので,検討の結果,今申し上げたシステム,どのようなシステムを想定されているのかお伺いをしたいと思います。  2点目は,今後のスケジュール,また,稼働までの具体的な作業の進め方について伺いたいと思います。  この2点,お願いいたします。 ◎小川 体育部長  スポーツ施設予約管理システムについてお答えをいたします。  1点目に,現在想定しておりますシステムの内容につきまして,概略をお答えいたします。  このシステムは,現在,所管が分かれておりますスポーツ施設情報を一元的に提供すること,また,施設の利用の予約窓口を一元化し,しかも簡単に予約できること,あわせて,空き状況をリアルタイムで提供できることを可能にするものでございます。  そこで,まず施設情報の一元化でございますが,市内の公的スポーツ施設を可能な限り網羅し,例えば,施設の所在地や,そこでどんなスポーツができるのか,また,最寄りの交通機関といった情報について,市民の方々が簡単に引き出すことのできるシステムを考えております。  次に,予約窓口の一元化についてでございますが,施設の利用申し込みを希望する方々にあらかじめ氏名や連絡先などを登録していただく登録制や,希望が重なった場合,システムが抽選を行う自動抽選方式を採用することになると思いますが,これまでのように,窓口の違いを意識することなく予約を受け付けることができるシステムを考えております。  なお,この予約受け付けができる施設,空き状況を随時お知らせできる施設につきましては,現在,広報さっぽろで予約受け付けの方法や日時,場所等をお知らせしている施設を対象として考えております。  さらに,既に一部システム化が図られております学校開放事業につきましても,このシステムに組み込むことを考えているところでございます。  次に,市民の皆様が何を用いてシステムから情報を引き出したり,予約を申し込むかということでございますが,他都市の例では,電話,街頭端末,申込専用はがきなど採用されておりますが,それぞれ一長一短があります。現時点で私どもは,電話をメーンと考えているところでございます。なお,この場合,電話は,テープ音声に従いダイヤルを押すことによって情報を引き出したり,予約申し込みができるというようなことでございます。  2点目の今後のスケジュールでございますが,まず,9年度はより効率的なシステム,市民が使いやすく,かつ,むだのないシステムはどのような形がいいのかなどの業務分析を行い,基本設計を行うこととしております。また,市民の意向を把握するためにアンケート調査なども行ってみたいと考えております。10年度は実施設計を行い,市民の皆さんへのPR,事前の登録受け付け,機器の設置など,稼働前の準備体制を整えまして,平成11年4月からの稼働を予定しております。  以上でございます。 ◆高橋[功] 委員  今,システムの概略ご説明いただきました。よくわかりましたけれども,そういう意味では,従来から申し上げているとおり,市民にとって大変不便を来しておったこういう点が,システム化によって解決される,予約申し込みが大変便利になるということでございますから,大変喜ばしいと思います。  もう少し,実際に予約する側,市民にとって予約の方法が具体的にどう変わるか,どう便利になるか,もうちょっと詳しくご説明をいただければと思うのですが。 ◎小川 体育部長  どう便利になるのか,どう変わるのかということでございますが,現在の方法と対比いたしますと,現在の方法では,窓口が異なっている施設の利用申し込みは,窓口ごとに申し込みをしなければなりません。これをシステム化することによりまして,所管や窓口の違いに関係なく,電話により一元的に申し込みが可能となります。  また,現在は,予約受け付け日が平日の昼間に限定されていたり,特定の窓口に直接行かなければなりませんが,システム化によりまして,自宅や職場から電話で予約することが可能となります。また,時間も,夜間あるいは休日に予約するということも可能になろうと思います。また,施設の空き状況も,所管の違いを意識することなく,しかもリアルタイムで把握できるようになるというふうに考えております。  なお,このほかにも,システム化のメリットを最大限生かすことができないか研究し,市民の皆様にとって歓迎されるシステムづくりを考えていきたいと,このように考えております。 ◆高橋[功] 委員  最後に要望で終わりたいと思いますが,従来から申し上げているように,他都市での例,例えば名古屋とか福岡なんかの例からしますと,やっぱり札幌は少しおくれているのかなと,こういう感じを従来から持っておりまして,今,9年度からの基本設計云々という,こういうお話もございましたし,何よりも,市民の方々にとって使いやすい便利なシステムが構築をするのだと,こういうことをぜひまた念頭に置いて取り組んでいただきたいと,こう思います。  それから,もう1点,私もきょうはお話ししませんでしたし,部長からのご答弁もありませんでしたが,口座振替,いわゆる利用料金の件ですね,これは従来からお願いをしている件でございますが,この口座振替は,名古屋なんかでも既にやっておりますので,この辺もぜひ,もう少し調査研究ということが必要なのだろうと思いますけれども,ぜひこれも念頭に入れていただくことを要望して,終わりたいと思います。 ◆高橋[克] 委員  私からは,円山球場の整備と白旗山の整備について,大きく二つ質問させていただきたいと思います。施設が違うものですから,二つ分けて質問させていただきたいと思います。  まず,円山球場でありますけれども,昭和9年に建設されて以来,プロ野球を初め,社会人,大学,高校,さらには少年野球の大会と,連日のように開催されまして,多くの野球ファンが熱のこもった声援を送っております。しかし,この球場も49年に改修をされてから,老朽化が進み,今日に至っておると聞いております。最近では,道内の他の都市でも,函館のオーシャンスタジアムのように,きれいで設備の整った球場を建設しており,円山球場も本腰を入れて改修する必要があるのではないかと考えておりました。平成9年度,10年度の2カ年をかけて本格的な改修工事に着手するということをお伺いしまして,大いに期待をしております。  そこで質問でありますけれども,まず,この改修工事の概要についてお伺いをしたいと思います。  また,以前に,両翼99メートル,センター122 メートルのいわゆる国際規格に改修したいということを言っておられたと思いますが,今回の改修の中に含まれているのかどうかお伺いをしたいと思います。 ◎小川 体育部長  円山球場の改修工事の概要についてお答えをいたします。  今回の工事では,グラウンドの排水機能を向上させるため,内野及び外野グラウンド全面の暗渠管の交換及び土の入れかえを行いたいと考えております。  また,ご指摘のとおり,老朽化が著しい内野観客席の防水補修とベンチの更新,それから,給排水設備の全面改修を行いますとともに,障害者の方々が観戦しやすいよう,エレベーター及びトイレ,専用席などを整備したいと考えております。  次に,国際規格への改修についてお答えいたしますが,ご質問のとおり,以前,国際規格に合わせた改修を検討するということをお答えしていた経緯はございます。しかし,その後,サッポロドームの建設計画が具体化しまして,サッカーのみならず,国際規格の野球場としても利用できる仕様となりました。このドームと円山球場との機能分担が可能となりますことや,円山球場のセンターを5メートル広げますと,既存のバックスクリーン,外野フェンスやトイレ等を移設しなければなりません。したがいまして,工期が延びて球場の閉鎖期間が長くなります。今,円山を使って行っております大会日程への影響が大きくなることなどを考えまして,今回は球場の機能保全を中心に改修工事を行うこととしたものでございます。
    ◆高橋[克] 委員  グラウンドの土壌の入れかえを行うということでありました。芝生も張りかえることになると思いますが,冬の間は雪がありますので工事ができなくなると考えます。シーズン中かなりの期間で球場が利用できなくなるのではないかと心配がされますが,工事による利用の影響についてどうなるのかお伺いしたいと思います。 ◎小川 体育部長  利用への影響についてお答えいたします。  ご承知のとおり,円山球場では,シーズンになりますと連日大会が開催され,利用状況は非常に過密となっております。また,市内でほかに硬式の野球ができる球場は,麻生球場など,ごく限られている現状でございます。このことから,できる限り利用に供しながら工事を進めてまいりたいと考えておりますが,ご指摘のとおり,グラウンドの排水工事を行う際はどうしても休まなきゃならない期間が出てまいります。この期間は,現在のところ,平成10年8月下旬から平成11年5月までとなる見込みでございますが,今後,関係団体の理解と協力を求めながら進めてまいりたいと,このように考えております。 ◆高橋[克] 委員  2001年に,仮称でありますけれどもサッポロドームができても,円山球場というのは,高校野球を初めとしてアマチュア野球のメッカとして,やはりこれからもずっと存続させていかなければならないと考えます。今後とも,ぜひ,良好な状況で選手の皆さんがプレーできるように整備されていかれますよう要望いたしたいと思います。  次に,白旗山距離競技場について質問させていただきたいと思います。  この競技場は,アジアで初めて,FIS国際スキー連盟公認の距離競技場でもあり,今季もコンバインドスキーのワールドカップなど,各種大会の会場として,また,歩くスキーを楽しむ場としても,多くの市民に利用されているところであります。その一方で,夏の間はマウンテンバイクの大会や札幌クロスカントリー大会に利用されているのみであり,これまで,夏の間の活用がまたれておりました。  このたびの計画で,先ほど川口谷委員からお話がありましたけれども,サッカー場2面新設されるということであります。  そこで,1点目の質問でありますけれども,この2年間にわたって,芝生2面のサッカーグラウンドの造成や運営本部の改修などを行うことになっておりますけれども,その具体的な整備内容や利用開始の時期等についてお聞かせ願いたいと思います。  さらに,冬期間は,これまでと同様に,距離競技場として利用されることと思いますけれども,工事期間中も利用が可能なのか。また,サッカーグラウンドを整備することにより,今後,冬期間の施設利用に影響が生じないのか,あわせてお聞かせ願いたいと思います。  2点目として,天然芝のサッカーグラウンドが整備されるわけでありますが,このグラウンドをサッカーだけに開放するのか,それとも,他のスポーツにも利用できるようにするのか,お考えをお聞かせいただきたいと思います。 ◎小川 体育部長  白旗山距離競技場の整備についてお答えいたします。  1点目の具体的な整備内容と利用開始時期などについてでございますが,まず,整備内容からお答えいたします。  芝生のグラウンドは,長さ105 メートル,幅68メートルのサッカーコート2面を発着場に造成いたしたいと考えております。これは,サッカーの国際規格に適合したものでございます。  また,ローラースキーコースは,幅4メートルから8メートル,延長約670 メートルのアスファルトコースを芝生グラウンドの外周に併設するもので,夏場における距離競技選手のトレーニング用として活用を図ってまいります。  附帯施設でございますが,既存の運営本部の活用を図りながら,新たに,トイレ,シャワー室,更衣室などを整備し,また,備品などをおさめます倉庫を確保していきたいというふうに考えております。あわせまして,汚水処理のための下水道の布設等を行う計画でございます。  次に,利用開始の時期についてでございますが,グラウンド面は,平成10年6月以降と考えておりますが,シャワー等すべての設備が利用できるようになるのは平成11年度からとなる見込みでございます。  なお,冬期間における大会等の開催や市民利用につきましては,白旗山距離競技場の本来の目的でございますスキー距離競技場としての役割を妨げないよう計画しておりますので,整備期間中はもちろん,整備完了後におきましても,特に支障なく利用することができます。いろいろと,シャワーですとかトイレ等を整備充実いたしますので,冬期間もこれまで以上に快適にご利用いただけるものと考えてございます。  次に,2点目の他のスポーツの利用についてでございますが,この事業では,サッカーを対象といたしまして,グラウンドや器具,備品等の整備を進める考え方でございますが,他のスポーツ利用につきましても,芝生の維持管理上問題が生じない範囲でもって積極的に利用していただければ,白旗山距離競技場の一層の有効活用が図られるものと,このように考えております。 ◆高橋[克] 委員  最後に,グラウンドの利用可能日数等についてお伺いをしたいと思いますが,天然芝は非常にデリケートなものであることから,毎日使えないため,利用日数が大変限られてくると考えます。年間どの程度の日数が利用可能か,また,社会人や少年サッカーチームにとって,芝生グラウンドで試合や練習をすることは憧れであり,需要も大変多いと考えられます。一方で,コンサドーレ札幌も使用することになり,これらプロチームとアマチュアチームとの間で利用希望が競合しないのか。するとした場合,どのような方針で調整を図るのか,現在の見通しについてあわせてお聞かせをいただきたいと思います。 ◎小川 体育部長  造成しますサッカー場の利用可能日数等についてでございますが,ご指摘のとおり,芝生の養生は大変重要な問題でございます。コートの2面を交互に開放するなどしまして,できるだけ多くの日数をご利用いただけるよう検討してまいりたいと考えておりますので,現在のところ,何日利用に供せるというのは,まだこれから検討させていただきたいと思います。できるだけ多くの日数を開放していきたいと,こういうスタンスでおります。  また,利用希望の競合と調整についてでございますが,今のところ,市民の方の多くは,土曜日ですとか日曜日に利用希望が集中するものと想定されております。また,コンサドーレの練習日は,試合のないウイークデーが中心になるものと考えられますので,この件に関しましては,比較的競合が少ないものと考えますが,今後,競技団体等の意見を聞きながら,利用申し込みの方法などを十分検討してまいりたいと,このように考えてございます。 ◆鈴木 委員  私からは,札幌開催予定の国際スポーツ大会と第3回アジア体操選手権大会の概要と誘致についてお伺いをいたしたいと思います。  今回の代表質問におきまして,我が党の道見議員が,2003年ノルディックスキー選手権大会の札幌招致について市長の所見をお伺いいたしたところであります。この質問に,市長は,同大会が札幌市にもたらす意義や効果の観点に立って前向きな答弁をされたところでございます。2003年ノルディックスキー世界選手権大会が札幌で開催されることになりますと,2002年のワールドカップサッカー大会に引き続き,札幌で同一年度に,夏,冬の大きな国際大会が開催されることになるわけでありますが,私は,本市の街づくりに及ぶ効果を考えますと,継続して大きな国際スポーツ大会を開催するべきと考えるのであります。  これらのほかに,近年開催が計画されている大会にどのようなものがあるのかお示しをいただきたいと思います。 ◎小川 体育部長  今後,本市において開催が想定されております国際スポーツ大会等についてお答えをいたします。  ことし8月には,隔年で開催しております札幌常設の大会であります,12歳から14歳までの少年によります札幌カップ国際アイスホッケー競技大会が,また,9月には自転車のロードレースとしては国内で最大規模のツール・ド・北海道国際大会が開催されることになっております。なお,この大会は,今後毎年,本市を会場とすることとなっております。  来年の1998年2月には,男子のテニス競技として輝かしい歴史と伝統を誇りますデビスカップ−アジア・オセアニアゾーンの大会の開催の可能性がございます。また,時を同じくしまして,長野オリンピックの前哨戦としまして,ワールドカップジャンプ札幌大会,長野オリンピックの直後には,ワールドカップノルディックコンバインド札幌大会の開催も予定されております。また,11月にはバレーボールの世界一を決めますバレーボール男子世界選手権札幌大会の開催が内定をしているところでございます。  さらに,1999年11月には,ワールドカップバレーボール大会の開催が想定されております。  以上でございます。 ◆鈴木 委員  ただいまお伺いをいたしたところでは,いずれも競技団体主体の大会のようでありますけれども,競技団体が主体となることが本来の姿とは思いますが,街づくりに及ぼす影響を考えますと,国際交流はもちろん,郷土に対する誇りや連帯感の醸成を図るため,また,官民一体となって取り組むような大会を開催することも必要でないかと思っているところであります。  そこで,北海道体操連盟では,昨年の春に,準備不足のために新体操世界選手権大会の誘致を断念し,大阪市が開催地として決定されたという経緯があるわけでありますが,体操競技の普及と底辺の拡大や競技力の向上を図るため,地元自治体や経済界等の協力を得て,2000年に第3回のアジア体操選手権大会を開催したいという強い意向があると伺っているところであります。そこで,アジア体操選手権大会とはどのような大会であって,そして,誘致についてどのようなご所見をお持ちなのか,お伺いをしたいと思います。 ◎小川 体育部長  まず,アジア体操選手権大会の概要についてお答えをいたします。  この大会は,2年ごとの開催で,主催はアジア体操連盟,主管は各国の体操協会,競技種目は,男女の中学生部門,高校生部門の体操,女子の中学生部門,高校生部門の新体操でございます。参加国はアジア各国で,男子が25の国・地域,女子は20の国・地域で,参加者数は,選手,役員合わせまして,約400 人程度となっております。これまでに,1996年に中国の長沙市において第1回大会が開催され,第2回大会は1998年にタイのバンコクで開催されることになっております。  今お話のありました北海道体操連盟が開催希望を持っております第3回大会は,シドニーオリンピックの直前の2000年の5月または6月の7日間程度の期間で,競技会場といたしましては,1999年11月にオープンが予定されております道立新体育センターをメーン会場とすることが想定されているところでございます。  以上が大会の概要でございます。  次に,この大会の誘致についてでございますが,今後,ドームなど観戦型大型施設の活用を図る上からも,いわゆる見るスポーツ,とりわけ,市民に対しまして波及効果を持つ国際スポーツ大会の開催が重要であるというご提言につきましては,これは本市のスポーツ振興の大きな柱の一つであると私どもも認識しているところでございます。  お尋ねのありました第3回アジア体操世界選手権大会につきましては,日本では初めての大会となり,段々の手続を踏む必要もありますことから,ご提言の趣旨を踏まえまして,競技団体とも協議しながら,開催について十分検討してまいりたいと,このように考えております。 ◆鈴木 委員  今,国も地方も財政的に大変厳しい中で,公共事業の見直しとかいうようなことも言われているところでありますけれども,この北海道も公共事業に頼った経済構造というようなことと,そして,札幌市においても,これといった産業のない消費都市というようなことも言われている中で,やはりこういったイベントを誘致しながら,札幌市の経済の活性化につないでいくということも大変必要なことではないかというふうに思っております。体操連盟から,いずれご相談があると思うわけでありますけれども,その折には積極的にご相談に乗っていただいて,誘致に向けてご努力をいただきたいということを要望いたしまして,ご質問を終わらせていただきます。 ○加藤 委員長  これをもちまして,第10項 体育費中関係分等の質疑を終了いたします。  以上で,本日の質疑を終了いたします。  時間の委員会は,明日午後1時から,環境局関係の質疑を行いますので,定刻までにご参集ください。  本日は,これをもちまして散会をいたします。     ───────────────       散 会 午後4時27分...