札幌市議会 > 1997-03-14 >
平成 9年第一部予算特別委員会−03月14日-06号
平成 9年第二部予算特別委員会−03月14日-06号

ツイート シェア
  1. 札幌市議会 1997-03-14
    平成 9年第一部予算特別委員会−03月14日-06号


    取得元: 札幌市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    平成 9年第一部予算特別委員会−03月14日-06号平成 9年第一部予算特別委員会             札幌市議会第一部予算特別委員会記録(第6号)                 平成9年3月14日(金曜日)       ─────────────────────────────────── ●議題 付託案件の審査 ●出席委員 34人     委 員 長  加 藤   斉 君       副委員長   三 上 洋 右 君     委   員  吉 野 晃 司 君       委   員  越 智 健 一 君     委   員  山 田 信市郎 君       委   員  大 越 誠 幸 君     委   員  武 市 憲 一 君       委   員  宮 本 吉 人 君     委   員  上瀬戸 正 則 君       委   員  馬 場 泰 年 君     委   員  横 山 光 之 君       委   員  堀 川 素 人 君     委   員  鈴 木 健 雄 君       委   員  高 橋 克 朋 君     委   員  岡 本 修 造 君       委   員  富 田 新 一 君     委   員  川口谷   正 君       委   員  畑 瀬 幸 二 君     委   員  岩 木 みどり 君       委   員  大 嶋   薫 君     委   員  常 見 寿 夫 君       委   員  丹 野   勝 君     委   員  森   健 次 君       委   員  義 卜 雄 一 君     委   員  高 橋   功 君       委   員  荒 川 尚 次 君     委   員  生 駒 正 尚 君       委   員  横 山 博 子 君
        委   員  宮 川   潤 君       委   員  佐々木 周 子 君     委   員  中 嶋 和 子 君       委   員  福 士   勝 君     委   員  田 中 昭 男 君       委   員  松 浦   忠 君       ───────────────────────────────────       開 議 午後1時 ○加藤 委員長  それでは,ただいまから,第一部予算特別委員会を開会いたします。  報告事項は,特にございません。  議事に入ります。  第9款 教育費 第1項 教育委員会費から第8項 学校保健給食費まで,第4条の第4表地方債のうち関係分及び議案第32号 札幌市立高等専門学校の授業料に関する条例の一部を改正する条例案を一括して質疑を行います。 ◆福士 委員  私から,いじめと不登校の問題について質問をいたします。  この問題につきましては,昨年の3定を初め,これまでも何度か取り上げてきたところでありますが,本市の教育問題における重要な課題であるという認識のもとで,再度取り上げたいと思います。  具体的な質問に入る前に,いま一度,本市のいじめと不登校の実態について,まずお聞きをいたします。 ◎宮武 指導室長  いじめと不登校の実態についてでございますが,まず,平成7年度におきます本市のいじめの発生件数でございますが,小学校が174 件,中学校が269 件,合わせて443 件となっております。この数字は,平成6年度と比較いたしますと,小学校が18件,中学校が32件,合わせて50件,少しではございますが,減少しております。  次に,不登校についてでございますが,平成7年度におきまして,年間30日以上欠席いたしました不登校の児童・生徒数は,小学校では238 人,中学校が789 人,合わせて1,027 人となっております。前年度に比べまして,小学校が18人,中学校が145 人増加いたしまして,小・中学校を合計いたしますと,いじめとは逆に,163 人の増加となっております。  以上でございます。 ◆福士 委員  ただいまのお答えで,いじめの発生件数については50件減,こういうことでありますから,減少傾向に転じ,明るい兆しが見えてきたと,やや安堵することができますけれども,しかしながら,不登校の問題については依然として厳しい数字で,163 人の増,こういう数字になっているわけであります。  そこで,各学校では,これらの問題に対してさまざまな取り組みを行ってきている,そのことは十二分に理解をしているわけであります。しかしながら,一昨年,すべての学校で実施をした,いじめ防止取り組み強化月間,あるいは,今現在行っている,いじめや登校拒否取り組み年間計画,こういう取り組み方をしているわけでありますけれども,このような取り組みは,全国的にも珍しいという評価をいただいているというふうに関係者に聞いているわけであります。  そこで質問でありますが,現在,学校で行っている年間の取り組みは,どのような視点で計画を立てて,どのような対応をしているのか。さらに,この取り組みについて,教育委員会はどのように評価をしているのか,お聞かせをいただきます。 ◎宮武 指導室長  現在,全市の小・中学校で取り組んでおります視点でございますが,大きく分けまして四つございます。  一つは,まずもって学校の指導体制を確立することでございます。二つ目は,児童会とか生徒会を中心にいたしまして,子供たちの自主的な活動を推進することについてであります。三つ目は,保護者に対しまして,この内容についてよくご理解いただくための啓発の活動でございます。そして,四つ目といたしまして,地域の方々と連携をしてこの問題に取り組むという計画を立てております。  具体的な例といたしましては,子供たちが中心となった強化月間いじめ防止のための強化月間でございますが,このようなもの等,子供の発想を生かした取り組みが,かつてよりは多くなってまいりました。また,PTA主催の研修会や講演会に講師を招いたり,地域の主任児童委員とか民生・児童委員等々の方々と語り合いながら,このような問題に取り組むという新しい取り組みも出てまいりました。  こうした取り組みの結果につきまして,家庭や地域社会関係機関と,いじめの問題につきまして,これまで以上に連携が強まってきたために,少しずつではございますけれども,成果が上がっていると認識しております。しかしながら,先ほど申し上げましたとおり,不登校の問題につきましては,依然として増加の傾向にございますので,大きな課題と認識しているところでございます。 ◆福士 委員  ただいまの答弁で,学校における取り組み状況については理解をするわけでありますが,昨年の3定の代表質問の中で,教育長から,この種の問題の対応については,何といっても学校と地域,家庭が,三位一体になって取り組んでいかなければならない,そんな答弁をいただいているところであります。確かに,学校教育以外での取り組みという点を見ますと,まだまだ立ちおくれている,こう言わざるを得ないわけであります。そういう意味では,学校と地域,家庭が一体的に物事を進めていく,その具体化のためには,何といってもPTAの存在,PTAの活動が,一つの大きなかぎになるというふうに思っているわけであります。  申し上げるまでもなく,PTAは,父母と教師の信頼関係を基礎にして,学校教育,あるいは地域の教育力の向上等々に寄与する団体でありますから,PTAに果たしていただく役割というものは極めて大きいというふうに思いますので,ぜひ,この観点から質問をさせていただきたいというふうに思います。  教育委員会では,今年度から,PTA,とりわけ区のレベルのPTA活動を活性化させる,そして,いじめ等の問題解決へ向けて積極的な取り組みを行っていくために,助成制度の拡充を図ってきたところであり,その成果に対して大きな期待を寄せている,そういう状況であります。  そこで,本年度,まず各区において実施された事業の概要はどうなっているのか,それに対する教育委員会の考え方,評価をお聞かせいただきたいと思います。 ◎石原 社会教育部長  区のPTAにおきます助成事業の実績及び評価につきまして,私の方からお答えをさせていただきます。  お尋ねのございました事業は,PTAがいじめ等の問題に対応し,地域において幅広い活動が展開できるように,本年度から助成を拡充し,各区90万円の助成をしたものでございます。  その結果,各区とも,幾つかの新しい事業が企画され,実施されたところでございますが,その内容につきましては,大きく二つの事業に分けることができると思います。  一つは,父母を中心とした事業でございます。これは,いじめ等の教育問題に関するテーマで,全体で18の研修会や講演会が実施されました。もう一つは,子供も参加できる事業でございます。これは,野外活動や文化・スポーツイベントを通した親と子供との交流事業,また,親子のシンポジウムなど,8事業が行われたところでございます。  これらの事業実施に当たりましては,初めての取り組みということもございまして,各区とも,企画運営につきましては,いろいろご苦労があったと聞いておりますが,子供との交流事業のように,従来にはなかったタイプの事業が行われるなど,総じて,いずれの区においても創意工夫の跡が見られたところでございます。  このように,PTA活動が,従来の学校単位から地区単位での活動へと広がりを見せましたことは,地域全体で子供たちをはぐくむという目標に向け,新たな前進が見られたものと評価をしており,いじめ等の教育問題を解決していく上でも意義があったものと考えております。 ◆福士 委員  父母の事業あるいは子供の参加事業,こういう二つのタイプで,各区とも積極的な事業が行われた,そういう意味では,PTAとしての新たな活動の芽生えというか,新鮮味があって,評価をさせていただきたいと思います。  そこで,日本PTA全国協議会,この団体が,いじめ問題に対する調査アンケートを行っております。16年ぶりに実態調査をしたということでありますけれども,いじめ防止のための検討委員会あるいは対策委員会を設置したPTAはどれぐらいあるのか,こういうアンケートに対して1割以下にとどまっている。「検討委員会の設置を検討中」は,小学校で10.6%,中学校で14.5%。しかしながら,「防止対策委員会の設置を検討中」となると,小学校で50.7%,中学校で65.3%,こういう数字になっているわけであります。いずれにしても,各地域でのPTAのいじめに対する対応が思ったような形になっていない,不十分だ,今後,いじめ防止対策検討委員会,こんなものを積極的に設置をしていただきたい,そういうご指導もお願いをいたしたいというふうに思うところであります。  そこで,先ほど来出ておりますこの種の札幌での新たな試み,このことが全国のモデル的な活動となるように,ぜひとも事業の拡充に向けて積極的な支援策をさらに講じていただきたいというふうに思います。  そこで,平成9年度においても,各区90万の補助を今年度同様,継続する,こういう形になっているわけでありますが,今後,どのような点を特に重視して事業の継続発展を図っていくのかお伺いをいたします。 ◎石原 社会教育部長  今後のPTA事業の継続に当たって,重視すべき点についてでございますが,先ほど,委員の方からもご指摘ありましたように,PTAに対しましては,学校と家庭,地域を結ぶ幅広い活動を期待しているものでございます。そのためには,事業の企画や実施に多くの親が参加し,相互の意識を高めていくことはもちろんでございますが,地域でさまざまな交流や連携が生まれるよう,父母だけではなくて,子供たちや地域の方々が参加できるような事業内容にも心がけることが必要と考えております。  また,地域で青少年の健全育成事業を行っております関係団体との連携につきましても,積極的に働きかけをし,その活動の幅を一層広げていくことが望まれるところでございます。 ◆福士 委員  いずれにしましても,いじめの関係では,極めて難しい要素がたくさんあります。しかしながら,PTAが果たす役割は極めて大きいわけでありますし,先ほど来,ご答弁をいただいているように,新たなPTAの事業展開に,今後,ますます期待をさせていただきたい。そういう意味では,教育委員会の活動に対しても,なお一層のご理解とご協力も三位一体の中で求めていく,そんな形が必要だというふうに思います。  そこで,深刻化している不登校の問題でありますが,専門家の話によりますと,不登校の子供たちは,お一人お一人ケースが違うわけでありますから,大変対応が難しいというふうに言われております。子供の心を的確に読み取ってカウンセリングしながらケアをしていく,こういうことが極めて大切だというふうに言われているわけでありますけれども,このことを学校に当てはめますと,カウンセリングとケアについて教員自身がしっかり身につけることが極めて大切でありますから,教員の研修も,なお一層充実をさせていかなければならないというふうに思っているところであります。  こうしたことから,ご存じのように,文部省では,平成7年度からスクールカウンセラーを学校に配置し,そして実践的な調査研究を進めているわけでありますけれども,本市もこれを受けて,現在,小学校1校に,中学校2校にスクールカウンセラーが配置をされている。  そこで質問でありますが,これらの学校では,現在,どのような取り組みが行われて,どのような成果が上がっているのかお伺いをいたします。  それともう一つは,不登校についての相談指導学級の関係であります。  このことについても,昨年,教育長の答弁の中で,新5年計画に相談指導学級の増設を盛り込んで,実現へ向けて努力をするという答弁をいただいているわけでありますが,平成9年度に,現在の月寒セミナーハウスから澄川小学校に移設をすることになるわけでありますが,この移設の考え方と今後の増設の見通しについてお伺いをいたします。 ◎宮武 指導室長  最初に,スクールカウンセラーのことについてお答え申し上げます。  まず,スクールカウンセラーが学校でどのような活動をしているかということでございますけれども,まず,カウンセラーの方に,それぞれの学校の子供の様子を理解していただくために,授業を参観していただくことや,学校行事等への参加,それから給食の時間に学級を訪問していただくことなどなど,学校での生活を子供たちと一緒に経験していただいております。  また,児童・生徒とか保護者から,いじめや不登校の問題,友人関係や家庭における多様な悩みについての相談を受けていただいております。  また,教職員のカウンセリングの力を高めるための校内研修会,さらには,保護者対象PTA講演会の講師などもお願いしているところでございます。  さらに,中学校の場合ですが,不登校の生徒を支援するために,家庭訪問による相談も実施していただいております。  次に,成果でございますけれども,校内研修会等を通しまして,教師自身がカウンセリングの必要性を理解して,それによりまして,子供の見方の幅がこれまでよりも広がってまいりました。そして,そのことを日常の実践に生かそうとする姿が見えてまいりました。また,悩みを持っております子供たちや保護者が,カウンセリングによりまして,精神的に安定を図ることができたケースもあります。  いずれにいたしましても,児童と担任の先生をつなぐ役割として,少しずつではございますけれども,成果を上げてきていると認識しております。  次に,相談指導学級のことでございますが,今,委員のお話にございましたとおり,月寒にあります相談指導学級澄川小学校に移設する予定でございますが,月寒の相談指導学級は,月寒中学校に設置されております月寒セミナーハウスを借用しておりまして,この施設は,もともとは宿泊施設としてつくられたものでございまして,ふえ続けております不登校児童・生徒に対応するには,少し手狭になってまいりましたので,新年度中に澄川小学校に移設し,余裕教室を改修いたしまして,施設の充実を図りたいと考えております。  また,今後の相談指導学級の増設の見通しでございますけれども,新5カ年計画に盛り込んでいただいておりますので,早期の実現に向けて努力してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆福士 委員  カウンセラーの関係でありますが,活用している学校については,それなりの成果が上がっているということであります。小・中学校ではそういう形が出てきているわけでありますが,高等学校には配置をされてないわけでありますから,今後の本市におけるスクールカウンセラーの配置校の見通しについて,具体的にお伺いをいたします。 ◎宮武 指導室長  スクールカウンセラーの配置校の見通しでございますけれども,本市におきましては,現在,小学校に1校,中学校に2校,合わせて3校に配置されております。  平成9年度には新たに2校ふえる予定になっておりますので,中学校1校と,今お話がございました高等学校にも1校配置し,合わせて5校に配置していきたいと考えております。 ○加藤 委員長  福士委員,初日にお願いいたしておりますように,一問一答でなくて,ありましたら全部出してください。 ◆福士 委員  もう終わりますから。一問一答ではないです,決して。  小学校,中学校,高校を合わせると300 を超える学校があるわけでありますから,カウンセラーが配置をされていない学校の対応策について,今後,いろんな形で努力をしていかなければならないというふうに思います。多くの学校の先生方に研修する機会をなお一層積極的につくっていく,このことが極めて重要なわけであります。  そこで質問でありますが,教育委員会として,こうした心の専門家を積極的に学校に派遣し,教員や保護者の研修に役立てることが必要だというふうに思いますが,教育委員会のこの面に対する考え方をお伺いをいたします。 ◎宮武 指導室長  心理学や精神科カウンセラー等々の専門家の方を学校に派遣いたしまして,教員の研修に資することでございますけれども,スクールカウンセラーの数が少のうございますので,これを補完する目的で,平成9年度から登校拒否等対策講師派遣事業というものを実施したいと考えております。  この事業は,精神科の医師や臨床心理士など,心理学の専門家を校内研修会の講師として派遣いたしまして,児童・生徒の心の理解やカウンセリングのあり方について指導,助言していただきながら,教員の力量を高めることを目指しております。この事業に対しまして,現在,準備を進めているところでございます。 ◆福士 委員  それでは,最後に,いじめや不登校の問題は,先ほどから出ていますように,学校,家庭,地域が一体となって取り組んでいくことが極めて重要でありますが,例えば,鹿児島の教育委員会では,いじめや登校拒否が起きている学校,問題のある学校に,経験の深い,熱心な先生を積極的に人事異動で配置をしていく,こんな形が出てきております。いずれにしても,いじめや不登校を深刻に受けとめて考えた措置だというふうに思いますし,さらに,これは新しい試みで,京都の教育委員会では,地域教育専門主事を新設して,現職の校長あるいは教頭先生から起用していく,初年度は7名ぐらいですけれども,将来的には100 名規模にしていく,こういうことであります。先ほど来申し上げていますように,三者連携の重要性は,以前からも確かに言われてきた。しかし,どうしても学校の努力に頼りがちなところがあり,実態としてはなかなか進まない,そこで思い切って専任の主事を置いて,家庭や地域社会が待っている教育力を呼び覚ましたい,京都の教育委員会では,そんな観点で地域の教育専門主事を新設をし,いじめで連携推進をする,こういう形にもなってきているわけであります。ぜひ,この辺の関係含めて,教育委員会としても,連携あるいは参考になる面を大いに活用していただきたい。  それと,先ほどご答弁をいただいたPTAの関係でありますけれども,確かに,PTAの活動としては,新たな第一歩を踏み出したわけであります。しかしながら,PTAの実態は,私も以前,PTAの活動に携わった経験がありますけれども,役員の方々が短期間で交代をする,あるいは,組織的な基盤が極めて弱いし,財源も限られている,そういう厳しい実態でやっているわけでありますから,もっともっとPTAの活動に対して,いろんな意味でのてこ入れ,支援策等々を講じていかなければならないというふうに思っているところであります。  教育委員会では,従来から,家庭教育学級,あるいはPTAの研修事業を実施して,財政的な支援もしてきている,学習の機会の拡充についても努力をしている,このことは十分理解をしているわけでありますけれども,しかしながら,PTAの活動が一つのかぎになっているということであれば,なお一層,それらの関係についてもお力添えをいただきたい。  それと,先ほどの外部講師学校派遣による教員研修の充実,カウンセラーの増員の問題,さらには相談指導学級の増設等,山積をしている問題があるわけでありますから,なお一層,教育委員会がこれらの問題を整理しながら,前向きに推し進めていく,そんな作業を強く要望をさせていただいて,質問を終わります。 ◆横山[光] 委員  私からは,小学生のバス通学にかかわる事柄についてお伺いいたします。  このバス通学は,ある地域で住宅建設が行われたものの,近くに学校がなく,徒歩で通うことができないなどのため起きる現象であります。しかし,子供の通学に要する負担を考えますと,できるだけ早い時期に,歩いて行ける位置に学校が新設されればと願うところであります。  そこで,まず第1点目は,小・中学校を新設する際の考え方や基準がどのようになっているのかであります。  今年度は,豊平区美しが丘に,美しが丘緑小学校が新設され,来年度は,予算に盛り込まれておりますとおり,厚別区小野幌に,仮称でありますが,厚別北地区中学校の新設が計画をされているところでありますが,具体的な例で申し上げますと,北区新川西地区にかかわる事柄であります。  この地区は,新川小学校の校区内にありますが,平成2年から区画整理事業住宅建設が活発に行われたことによりまして,児童数が大変増加をしてまいりました。その結果,新川小学校では在籍児童数が増加し,平成7年度に普通教室6教室の増築工事を行い,現在では17学級対応の学校となっているところであります。この新川西地区に住む児童についてでありますが,新川小学校へ通学する際には,距離が遠いこともありまして,バスを利用して通っているところであります。特に冬の間,路線バスのおくれや満員満席によって乗れない児童が出るなど,通学に大きな負担を強いているところであります。  そこで,新川西地区では,既に新川小学校から分離して新設する小学校の予定地も確保されているということでありますので,関係父母地元町内会の代表者とともに,昨年の11月に教育委員会学校建設の要望をしたところであります。地域住民は,早期に新しい学校が建設をされるよう願っているところでありますが,小・中学校を新設する際の考え方,基準がどのようになっているのか,まずその点を明らかにしていただきたいと存じます。 ◎古田 総務部長  児童・生徒の増加に対しまして,学級数が24学級までは増築で対応することとしております。さらに児童・生徒が増加をいたしまして,学校が過密化し教育環境が低下した場合につきましては,住区整備基本計画による1住区1小学校,それから2住区1中学校の配置を基本といたしまして,一つには,児童・生徒の推計によって,大規模な状態が恒常的に継続することが見込まれること,二つ目といたしまして,分離新設における校舎建設費などの財源確保のために,国庫補助制度の導入が可能であること,こうしたことを前提といたしまして,平成8年度からは28学級を一つの基準として,小・中学校の新設事業を実施しているところでございます。  なお,平成7年度までは31学級以上の過大規模校を基準としておりましたものを,この基準を緩和したところでございます。  お話のございました美しが丘緑小学校,それから厚別北地区中学校につきましては,この新しい基準に基づき新設をし,また新設をしようとするものでございます。 ◆横山[光] 委員  ただいまの答弁から,新設校を建設する際の基準が,これまで31学級という過大規模校を対象にしていたものが,平成8年度からは28学級に基準が変わったということでありまして,このことについては評価をいたしたいと存じます。  そこで,新川小学校を例にとれば,同校は,現在,学校規模が17学級対応でありますので,今後,ただいまの答弁で示された基準に従えば,児童数がさらにふえた場合には,再度増築をして,施設的には24学級規模の学校にするということになります。そして,さらに在籍児童がふえて28学級以上になり,その状態が続かなければ,新川西地区には小学校が新設されないということになるわけであります。  現在17学級ですから,28学級という基準を満たすには,宅地造成の激増等による急激な児童数の増加が必要でありまして,これはなお一定の日時を要するのではないかと,かように考えますが,当地区の父母の,一日も早く地域に歩いて行ける学校をという切なる願いに思いをいたしますと,まことに道は厳しいと,残念な気がいたすわけであります。むしろ,なかなか28学級に届かずに,バス通学子供たち新川小学校を支えていくという,西地区の人たちにとっては矛盾した状態が続くのではないかと,かように危惧をするところであります。  しかしながら,現実としては,いましばらく,新設の小学校ができるまでの間は,新川西地区に住む児童には依然としてバス通学が強いられるということになるわけであります。冬期間,バスが満員で乗れない児童は,次の便が来るまで,雪のまじった季節風の吹く中で凍えながら待たなければならない,まことに心の痛む光景であります。  そこで再質問でありますが,新設校ができるまでのこうした状況を少しでも解消するために,教育委員会はどのような対策を講じていくお考えなのか,交通手段の確保についてお伺いをいたしたいと存じます。  また,現在,新川小学校の保護者は,定期券を購入するに際して,毎月,北24条の定期券売り場まで出向かねばならず,大変不便であるということも聞いているわけであります。この不便さを解消する方法がとれないものか,あわせてお伺いをいたしたいと存じます。 ◎古田 総務部長  1点目の児童の通学にかかわる交通手段の確保についてでございますが,これまでも関係機関に対しまして,通勤時間帯における路線バスの増便や停留所付近の除排雪などを要望し,改善を図ってきたところでございます。今後も,引き続き,学校や地域とともに,バス通学の環境の整備に向けて努力してまいりたいと考えております。 ◎市村 学校教育部長  2点目の通学定期券購入の方法についてでございますが,一括購入できるよう,学校及び関係機関と調整を図ってまいりたいというふうに考えております。 ◆横山[光] 委員  ただいまのご答弁で,定期券の一括購入については便宜を図っていただけるということでありますので,ぜひ早急に実現をしていただけるようお願いをいたしたいと存じます。  市内には,新川小学校と同様に,バスなどの交通機関を利用して通学している児童・生徒が1,800 名余いると聞いております。これら児童・生徒の保護者にとりましては,市から定期券購入費用のうち3割強の助成は受けておりますが,まだまだ自己負担額が多いわけでありますので,今後とも,保護者の経済的負担の軽減がさらに図られるように要望いたしまして,私の質問を終わります。 ◆大嶋 委員  私の方からは,薬物乱用防止教育について簡潔にお伺いします。  最近になって,新聞等で中・高生の覚せい剤汚染についての報道を目にすることが多くなってまいりました。警察庁の統計を見ますと,昨年,覚せい剤乱用で検挙された中学生,高校生は235 人,94年は54人,95年は111 人ですから,年々倍増しているという報告がなされており,入手ルートを見ましても,かつて専売特許とも言える暴力団から,組織的販売網を持たない外国人が何種類もの薬物を持ち歩き,無差別に売り歩くというぐあいに変化してきているということであります。少年層に異常な勢いで広がっている要因としては,今挙げた入手環境の変化,そして,薬物一般への抵抗感が薄れていることが指摘されております。  政府では,治安上の問題として,ことし1月,総理府の薬物乱用対策推進本部を,首相を本部長とする内閣直属の組織に格上げして,取り組みの強化を徹底しておりますが,青少年の健やかな成長を願う視点からは,学校教育の中での取り組みが求められていると考えます。  そこで,まず本市における,覚せい剤を初め,シンナー,ヘロイン,大麻,LSDなどの薬物乱用にかかわる中・高生の補導や検挙の実態はどのようになっているのか伺います。  あわせて,1989年の学習指導要領の改訂によって,薬物乱用防止教育が中・高生の保健に盛り込まれたと聞いておりますが,現場においてどのような内容の教育が行われているのか,教員の研修体制,関係機関や地域との連携も含めて伺います。 ◎宮武 指導室長  薬物の乱用につきまして,お答え申し上げます。  まず,実態でございますけれども,薬物乱用につきましては,個人のプライバシーに大変かかわってまいりますので,正確な数字をつかみづらい実態にございますが,過去5年間で,本市の生徒の事故が新聞で報道されたケースが2件ございました。また,シンナーについてでございますけれども,新聞で報道された事例はございませんが,中学生を中心にいたしまして,毎年,数件程度,学校から教育委員会の方に報告が来ております。  次に,薬物等の乱用に関する学校での指導についてでございますが,中学校,高等学校の保健科の授業で指導することが位置づけられております。その授業では,薬物などの乱用が人体の健康に及ぼす影響について理解させるとともに,好奇心などで薬物を使用することが絶対あってはならないということを指導する内容になっております。また,道徳の授業でも,生命の尊重という内容で指導しております。保健体育以外では,理科とか社会科,家庭科などの教科におきましても,この内容を積極的に取り上げている実践例もございます。また,学校の実情に合わせまして,学級活動の時間やホームルームの時間等を利用いたしまして,喫煙や飲酒とあわせまして,薬物の乱用等について指導しているところでございます。  次に,教員の研修の現状と関係機関との連携についてのご質問でございましたが,まず教員の研修につきましては,本市には,市内にあります公立と私立の中学校・高校全校で構成しております札幌市学校教護協会という組織がございます。その会の研修活動の一環といたしまして,生徒指導を担当している教員を対象にいたしまして,薬物乱用やシンナー等についての専門的な立場にある方を講師にお招きいたしまして,研修を深めております。また,今年度は中学校の校長会の研修におきまして,北海道警察本部から講師をお招きいたしまして,このことについての学習を深めているところでございます。  次に,関係機関との連携等でございますが,覚せい剤やシンナーにかかわります問題につきましては,他の単なる非行とは異なりまして,学校とか家庭だけでは対応が非常に難しい問題でございます。したがいまして,関係機関との連携が何よりも必要でございます。北海道警察本部では,こうした事故に対応するために,関係機関を一堂に集めました会議を持っております。また,少年サポートチームという連携のための組織もつくっておりますので,教育委員会といたしましても,積極的に参加させていただいて連携しているところでございます。  また,地域との連携につきましては,現在,各中学校区単位で組織されております青少年健全育成推進会がございますので,その会におきましても,覚せい剤等の問題を取り上げて協議していただくようにしているところでございます。  以上でございます。 ◆大嶋 委員  今,学校現場あるいは地域,関係機関との取り組みの状況を伺いました。本市として,現状ではそれほど表立った事件というふうな形であらわれていない。ただ,この種の犯罪といいますか,非行も含めてですけれども,なかなか表にあらわれてこない部分がある,先ほどの総務庁の統計結果,二百数十件という報告があっても,多分,背景には,この倍,あるいは10倍とも考えられるいろんな要素が含まれているのかなという気がします。  これまで,この薬物教育に関しては,いわば,寝た子を起こすなというような意味合い,あるいは,興味をかき立て逆効果になるというような,学校現場の方から遠ざける傾向が一方にあって,なかなか教育現場では自主的な体制が組まれてこなかったというような報告,報道も一方になされております。その一方でまた,子供たちの側にとっては,ダイエットに効く,眠くならないので勉強に便利というような,誤った認識が蔓延してきているような状況があります。
     そういう意味で言いますと,札幌市はまだまだ大丈夫だ,うちの学校だけは心配ないというような状況ではないというふうにも考えられます。その中で,こういう急激な状況の変化,薬物一般を含めましての急激な変化に,現場の先生方の取り組み,今ご報告のあったような形の取り組みがあるわけですけれども,現場の先生の中にも一方で戸惑いがあるという現状も聞いております。  そこで,今後,教材の開発,これは視聴覚等々を含めてですね,既に他の地域の教育委員会でビデオの開発あるいは副読本の作成ということでの取り組みを始めたという報告,例も聞いておりますので,この教材の開発等についてどのようなお考えかということを1点。  それから,今,いろんな研修,地域の方の協力をいただいているという報告がありましたが,やはり地域の青少年を含めた団体もありますけれども,一番子供たちにとって身近にいるPTAといいますか,親に対して,こういう状況をきちんと認識していただくということも,これまた肝心なことかと思います。この点についての今後の取り組みについて,再度伺います。 ◎宮武 指導室長  今後の対策についてでございますが,まず教材開発につきましては,委員のお話にございましたとおり,視聴覚教材が大変有効かと思います。  札幌市の場合,視聴覚センターという施設がございますが,そこで,覚せい剤とか薬物の乱用にかかわります16ミリの映画やビデオの視聴覚教材をそろえておりまして,学校からセンターの方に電話を1本かけますと,学校までフィルム等が配達されるシステムになっております。この教材がもっともっと学校で活用されるように,私ども,働きかけてまいりたいと考えている次第でございます。  次に,教員,そしてまたPTAの研修についての今後の見通し等でございますが,覚せい剤とかシンナーの乱用は,委員のお話のように,これからも増加していくという危惧が感じられますので,私ども教育委員会が主催いたします教員の研修にも積極的に取り上げてまいりたいと思います。また,PTAの研修会,学校単位で行われるもの,それから区単位で行われるものがございますが,このPTAの研修会にも,これまで以上に積極的に,この問題を研修の題材として取り上げていただくようにお願いしてまいりたいと思っております。  いずれにいたしましても,この問題は子供の命にかかわる重要な問題でございますので,関係機関とも連携を強めながら,今後とも努力してまいりたいと考えております。 ◆高橋[功] 委員  私は,国際理解教育の充実と英語指導助手のかかわりについてご質問をしたいと思います。  私は,昨年,決算特別委員会で,この件につきまして質問させていただきまして,英語指導助手の方々が本市の国際理解教育の充実のために大変貢献をされておると,こういうことで理解もいたしましたし,また,あわせて,今後の増員についても要望したところであります。  この件につきましては,過去何回もこの委員会で,各会派からもいろいろ議論のあったところでございますので,この必要性については,もう言うまでもないことなのだろうなと,こう考えておりますが,実は,私自身,この英語指導助手,当時そう言っていたかどうかわかりませんが,20数年前,私が高校生時代に,外国人の先生から直接,高校の英語の授業で習った経験がございまして,あのときは大変強烈な印象といいますか,生まれて初めて外人と話したと,こういうことでございます。それまでは,受験英語といいますか,単語を暗記するとか,文法がどうだとか,そういうことでしかやっていなかったのが,初めて生で,生といいますか,外人の方と直接をお話をさせていただくことができた,今は余り思い出せないのですが,回数は少なかったと思いますけれども,大変強烈な,また大きな感動を覚えた記憶がございます。  そういう意味からも,本市がもう10数年も前から,本格的に,中学校,高等学校の英語の授業に英語指導助手を派遣されて,そして生徒にコミュニケーション能力を身につけさせる取り組みがなされているというのは,今申し上げた私の経験からも大変評価をしておるのです。  そこで,1点目の質問でございますが,平成8年度における英語指導助手の学校への派遣実績,これはどうなっているのか,ちょっと詳しくご説明をいただきたいと。  次に,外国青年を招致するJETプログラム,これが10年たったと。こういうことで,全国的に人数も拡大されておると伺っておりますし,10年たちましたから,当時中学生だった子供たちも,もう立派に社会人となっているわけでございます。  これからの日本は国際化がますます進展していくことが予想されるわけですので,この英語指導助手の活躍に大変期待もしていきたいと,こう考えております。そういう意味では,将来的に,この英語指導助手を各校に配置をするといいますか,1校に1人というのが大変望ましいと考えておりますけれども,なかなか現時点では難しい,こういうことで,計画的な増員計画に私も期待をしておるところでございます。  そこで2点目として,来年度,平成9年度の英語指導助手の増員計画はどのようになっておるのかお伺いしたいと。  それから,さらに3点目でございますが,昨年のご答弁の中で,高等学校には通年の配置校があると,こういうことでございましたけれども,中学校にも通年で配置の導入ができないものか。この3点伺いたいと思います。 ◎宮武 指導室長  最初に,平成8年度におきます英語指導助手の学校への派遣実績についてでございます。  現在,英語指導助手が11名おります。主に,中学校,高等学校へ派遣しておりますが,平成8年度の派遣延べ日数でございますけれども,小学校へは6日,中学校へは1,406 日,市立の高等学校には420 日となっておりまして,小・中・高全部合わせますと1,832 日となっております。これを英語指導助手11人おりますので,1人当たりに換算いたしますと,1年に167 日派遣していることになります。  2点目の今後の増員計画見通しでございますけれども,平成9年度には5名を増員して16名となる予算を計上しているところでございます。  3点目に,中学校にも通年の配置が導入できないかというご質問でございましたが,現在,英語の指導助手の派遣は,各学校からの派遣要請に基づきまして行っております。これまでに,中学校の方から通年配置を希望する要請はございませんでしたが,派遣の回数や期間を拡大する希望が年々ふえてまいりました。それからまた,毎月助手を派遣してほしいという学校からの希望もふえてまいりましたので,これらの実績をもとにしまして,通年配置も可能になるのではないかと考えております。  教育委員会といたしましては,今後とも,英語指導助手の計画的な増員に努力しながら,中学校への通年の派遣につきましても検討してまいりたいと考えております。 ◆高橋[功] 委員  今,中学校への通年配置についてご答弁ありました。  いずれにしても,いろんな派遣の形態というのが多分考えられるのだと思うのですね。そういう意味では,いろいろ試行をしていただいて,そして,ぜひ中学校への通年配置というのも検討していただくことを期待したいと,こう思います。  今,ご答弁の中に,小学校への派遣が6日ありますと,こういうことでございました。言うまでもなく,外国語教育というのは,若年であればあるほど,私たちぐらいから始めるよりは小さいうちから始めた方がいいというのは,もう明らかにだれしもが認めるのでしょうけれども,今,小学校のお話が出ましたので,小学校で具体的にどのように英語指導助手を活用しておるのか,この具体例をちょっとお聞かせをいただきたいと思います。 ◎宮武 指導室長  小学校における活動内容でございますけれども,中学校,高校は,英語の授業の中で一番指導助手が仕事をしておりますけれども,小学校におきましては,国際理解教育の一環ということで活動してもらっております。  具体的な例といたしましては,小学校のクラブ活動の時間に,ゲームや遊びを取り入れながら英会話に親しむ活動とか,小学校の全校集会とか学年の集会の際に,英語指導助手と子供たちが交流いたしまして,外国の文化と日本の文化をお互いに交流するというような取り組みがございます。また,昨年,本市で全道国際理解教育研究大会がございました。この会では,英語指導助手と子供たちとの交流が授業として公開されました。  このように,小学校におきまして,少しずつではございますけれども,国際理解教育の充実のために活用されているところでございます。 ◆高橋[功] 委員  最後に要望で終わりたいと思います。  この英語指導助手については,他の政令市の例を私もちょっと調べさせていただきましたけれども,JETプログラムという枠で補助をもらって,これをやっているわけですが,そういう確保以外に,各市で独自に,場合によっては,40人50人と英語指導助手を雇っているといいますか,確保している例もあるようでございますし,また,外国から招致をするということはなかなか大変でしょうから,地元に住む,札幌なら札幌に既に住んでいる外国人の方々を活用する方法,こういう方法をとっている例も他都市ではあるようでございます。そういうことも含めて,いずれにしても,大きな財政負担が当然伴ってくる,なかなか大変な問題だと思いますけれども,この英語指導助手の増員について強く要望をして,質問を終わりたいと思います。 ◆宮川 委員  私は,大きく2点,学校配当予算についてと,教職員の福利厚生にかかわる休憩室について質問を行います。  まず,第1点目の学校配当予算についてであります。  教育の現場の大変さ,抱える矛盾は,年を追うごとに深刻さを増しております。現場の教師から,「生徒むかつき,教師は疲れ」と,こういう言葉をよく聞くのであります。教師は,詰め込み教育,いじめ,不登校,日の丸・君が代の押しつけなど民主主義をめぐる闘いなど,さまざまな問題で超多忙な中,教材研究をする時間をつくり出すことにもきゅうきゅうとしながら,子供たちのために,まさに昼夜を分かたず献身的に奮闘しているのであります。  そんな中で,教育の予算が削られ続け,現場に少なからぬしわ寄せがされているのであります。これは,ある現役の教師の声ですが,授業で教育テレビ番組を使いたいのだが,教室にビデオデッキがない。学校に何台か可搬型のデッキがあるけれども,数が少なくて取り合いの状態。安いものでもいいから,あと何台かふやしてもらえないかと。また,暗幕が古くてぼろぼろになり,使いものにならない。表が黒,裏は赤のものが,両方とも茶色になっている,新しいものに取りかえてほしい。どちらも,ぜいたくとは言えない,ささやかな要望であります。しかし,それにも困っているのが学校の実態であります。また,生徒用の机の傷みがひどい。交換用の天板の数が足りない。腐って柔らかくなった天板のねじ穴の位置をずらして,辛うじて補修している。会議室が足りないので,PTAの会議では理科室を使っているなどなど,挙げれば切りがないのであります。  また,父母負担も大変になっております。ある中学校では,理科の実験で使うビーカーや試験管は破損するので,絶えず補充しなければならないのだが,その費用は父母から負担してもらっているという話も聞いております。本来,学校での供用または備えつけの経費については,公費で賄われることとされておりますが,現実にはそうなっておらず,父母が負担しているというのは,やはり予算が少ないからではないでしょうか。  ちなみに,教育委員会の資料によれば,小学校での1年間の教材費等の名目での父母負担は,1年生から6年生まで平均で1万4,000 円,中学校では5万8,000 円にもなるそうであります。  また,昨年の予算委員会で,我が党の横山博子議員が明らかにいたしましたが,学校への教材納入業者が,還元金として学校へお金を渡していた問題でも,そのお金の使途は,教科に必要な図書や教材の購入,行事用テントや体育館の舞台幕の購入など,本来,公費で賄われるものでありました。  これらの事実から,学校の厳しい財政状況が浮き彫りになったと思いますが,学校配当予算については,1992年度に前年比10%程度の削減,94年度は10%から15%削減,95年度,ここでは揺り戻して10%程度増加したものの,焼け石に水の厳しさであります。  そこで伺いますが,この学校配当予算の現状について,どのように評価されておられますか。厳しいものとお考えになっているのかどうか,お示し願いたいのであります。  次に,教職員の切実な要望であります休憩室の整備についてであります。  教職員のアンケートを見ますと,職場改善の中でも群を抜いて強い要望となっているのが,男女別の休憩室の整備であります。超多忙な教員が,せめて短時間でも足を伸ばして休みたいという要望にこたえ,また,元気に教壇に立ってほしいというのは,ひとり教師のみの要望とは言えないものと考えるのであります。  そこで伺いますが,現時点での小・中学校の休憩室の整備状況はいかなるものか明らかにしていただきたいのであります。 ◎古田 総務部長  まず,1点目の学校配当予算の現状についての評価と申しますか,認識でございますけれども,私ども教育委員会といたしましては,必要な予算は確保されていると考えております。しかしながら,決してゆとりのある緩やかなものではなく,学校における創意工夫や効率的な執行に,常に留意していただかなければならない厳しい状況であるということも事実かと思います。  なお,ご質問の中にございました,授業に必要な理科実験に使う試験管やビーカーの補充に父母のご負担をいただくということはあってはならないことでございますので,よく調査をし,対応させていただきたいと考えております。  次に,2点目の教職員の休憩室についてでございますけれども,打ち合わせや研修などにも利用できる部屋として,昭和59年度から整備をしてきているところでございます。  その整備状況は,現在,小学校42校,中学校23校の合わせて65校,整備率にいたしまして21.4%となってございます。 ◆宮川 委員  学校配当予算についてでありますが,厳しいという現状認識が今示されましたが,今後,市長,財政当局に対してどのような要求をされるのか,積極的に増額を働きかけていただきたいと思いますがいかがか,教育長のお考えをお示しください。  これまで,事務費の一律削減がされる中で,教育の予算も削られてきました。しかし,そもそも,福祉や教育の分野は,シーリング方式による一律削減や一律抑制をやるべきではないと考えます。このシーリング方式については,国が廃止の方向を打ち出しました。本市の教育予算についても,今後,このシーリング方式による一律削減を改めるよう,市長並びに財政当局に求めるべきでありますがいかがか,お示し願いたいと思います。  休憩室についてですが,現在,21.4%という低い整備率かと思いますが,今後の整備計画について伺いたいと思います。  新設校や大規模な増改築にあわせ整備することは当然としても,既設校についても最大の努力をしていただきたいと思いますが,あわせてご答弁をお願いいたします。 ◎千葉 教育長  財政当局に働きかけるかというようなお尋ねだったと思いますが,私どもも,校長会等からそんなようなお話をお聞きすることもありますが,非常に厳しい財政状況の中で,学校には学校なりの努力なり工夫なりをお願いしながら,一方では,100 %完全には,学校が満足するような配当予算になっていないという認識は持っております。したがいまして,我々としても,当然不足するものがありますれば,これは,財政当局にもまたお願いをしていかなきゃならないだろうというふうに考えているところでございます。 ◎古田 総務部長  休憩室の今後の整備でございます。  学校の整備につきましては,基本的には,まず児童・生徒のための諸施設ということで,例えば,多目的室だとかコンピューター教室などを初めとする特別教室などを整備してきているわけでございますが,ご指摘がございました教職員の休憩室の設置につきましても,今後,さらに努力してまいりたいと考えております。 ◆宮川 委員  学校配当予算については,学校でも満足するようなものではないということが教育長から示されましたので,今後,ぜひ強力に要望していただきたいと思います。  2番目の質問については,答弁漏れだったかと思います。シーリング方式による一律削減を改めるように,財政当局に求めていただきたいと要望しておきます。  以上です。 ◆佐々木[周] 委員  私の方からは,合わせて4点なのですけれども,できるだけ短く簡潔に質問させていただきたいと思っております。  まず1点目,市立高校での家庭科の男女共習についてです。  昨年の1定でも市民ネットで取り上げましたけれども,このときの答弁といたしましては,授業として行っていない部分があるということはゆゆしき問題であるから,それを正していきたいと,そういうご答弁だったのです。  それで質問なのですけれども,この間,どのような対応をなさってこられたのか,具体的にお示しいただきたい。  それから,授業として,しないときでも,どのような範囲なら,これは家庭科の学習の単位習得に入れられるとお考えになっていらっしゃるのか,その点についてもお示しください。  2点目です。  これはいじめと不登校に関連してなのですけれども,私は,ある機関誌の記事の中に,「人権とは何か,それは法である」という言葉を見ました。これは,ある刑務所鑑別技官の方の言葉なのですけれども,人権は法によって確立して守られ,さらに高められるとの意味だということです。学校の中で起きる体罰,そしていじめ,それから,このごろいろいろ取りざたされております茶髪,制服,こういうようなことについての規則,これは学校の常識を校則だとか決まりだとか,そういうことで法にしたものというふうに言えると思います。  一つの例といたしまして,昨年2月,木古内警察署長と次長と,それから茶髪の若者の事件がございましたけれども,木古内署の打ち上げか何かで飲食店でお酒を飲んでいたところ,そこの隣か同じお店屋さんに茶髪の若者がいたと。そして,その署長さんが,この茶髪は何だということでただしたけれども,その若者は聞き入れなかった。ところが,その署長さんが茶髪の若者をなぐり始めたので,店主がとめに入った。そうしたら店主をまたなぐって,その若者が警察署に通報して,署長さんと次長さんは逮捕された。そして,その結果,懲戒免職になったという,そういうことなのです。  学校の中で,茶髪だとかそういうことはだめですよということが一般的だと思いますけれども,それを社会で言えば,何も法律上はとがめられない。ところが,暴力ということになると法律でとがめられる。そういうことから,学校の中でどういうことが起きているかというと,社会では法律で罰せられることが,内々になってしまっている現状があるのではないかというふうに私は思うわけです。  よく,学校に社会の風をと言われますけれども,このような状況から生まれてきたのではないかと思います。体罰は法律によりまして禁止されているにもかかわりませず,親や先生の中の一部にいまだ容認している状況があるのは,私としては大変残念だと思います。先生が子供に暴力を振るっても,学校内では注意だけで終わってしまう。また,子供たちも,暴力やお金をせびって取り上げても,先生から注意されて,もうやるなよというか,そのぐらいで済んでいる,そういう実態があるわけで,法律に照らしますと犯罪であるよということが,子供たちになかなか認識されていない状況にあるのではないかと思うわけです。  そこで質問なのですけれども,今現在でも,体罰が学校の中であるということは,私も何件か聞いております。そのように,体罰が法律でだめですよと言われているにもかかわらず,なくなっていないその現実に対してのお考えをお示しいただきたいと思います。  次に,不登校の子供たちのことについてお伺いいたします。  不登校の子供たちは,例えばフリースクールに行っているだとか,いろいろ行き場所がある子供もいますし,どこにも行かない,家庭に閉じこもっている子供さんもいます。そして,そこで問題になるのが,今,卒業,進級のシーズンになっておりますけれども,よく言われているのが,何日間出席しなければ進級できないよということを,よく親御さんから聞くわけです。  そこで質問なのですけれども,登校はしなくても,学校と連絡をしているような状況であれば進級しているのかどうか,そのことについてお伺いいたします。  それから次に,先日の代表質問でも取り上げました,中学校での標準服についてです。  この前,代表質問をいたしましたところ,大変そのご答弁には不満というか,疑問を感じました。その部分なのですけれども,中学生という時期は,服装についての関心が強くなって,華美や特徴を競い合う傾向が顕著になる時期でありますので,このような発達段階にある生徒の健全な育成を図るために,保護者や生徒の意見を十分に聞きながら,標準服を着用するようにということを言っていると,そういうご答弁でした。  それで,私はちょっと考えるのですけれども,いつも教育委員会が教育の方針として掲げられているところと,ちょっとこの答弁は一致していないように思うのです。  これは「札幌市の教育推進の目標」という冊子で,「学校教育推進の指針」というところです。そこに,いろいろ項目はあるのですけれども,その中に一つ,「一人一人の発達段階や特性等を考慮し,主体的に考え,判断し,表現できる資質や能力を高める指導に努める」,それからもう一つ,「個性を生かし,共に高め合う指導の充実  」,その中に「一人一人の見方,感じ方,考え方を尊重し,個と集団の学び合いを大切にした指導の工夫に努める」と,こういうふうに書かれているわけなのです。ということは,先日のご答弁でおっしゃっている,華美に走ってしまったら困るから,みんな同じような服装をしてもらうことを求めているということと,その方針とは,私は大変ずれがあると思うのですね。そのことについて,どのようにお考えか,まずご質問いたします。  もう一つは後にさせてください,済みません。 ◎宮武 指導室長  大変数多くのご質問がありましたので,答弁漏れになりましたら,改めて伺っていただきたく存じます。  最初に,高等学校における家庭科の履修についてでございますが,昨年の第一部予算特別委員会におきまして,一部の高等学校での家庭科の履修に問題があるというご指摘をいただいたところでございます。そのご指摘を受けまして,私ども教育委員会といたしましては,その後,直ちに市立高等学校の校長会に適切な改善を求めております。そして,本年度に入りまして,再度,年度の初めに,市立高等学校の校長会に対しまして,教育課程の適切な運用を図ること,特に家庭科について,適切な授業がなされるように求めてまいりました。  また,指導主事が全高等学校を訪問させていただいておりますが,その指導主事の学校訪問の際にも,同じ趣旨で各学校に適切な教育課程が編成され,実施されるように指導してきたところでございます。  2点目に,どのような形の授業であれば履修として認めるのかというご質問でございましたが,授業でございますから,教科としての目的がございます。そして,教科としての年間指導計画がございます。その目的を踏まえた計画にのっとって授業が実施され,授業というものは必ず最後に評価活動というものがあろうかと思います。俗に,プラン・ドゥー・シーと言われますが,プラン・ドゥー・シー,この三つのサイクルがあって初めて授業として認めることができるだろうと考えているところでございます。  次に,体罰がなぜなくならないのか,そのことについて教育委員会としてどう認識しているかというご質問でございますが,体罰が根絶できないことは非常に遺憾に存ずるところでございますが,その根底にあるものは,やはり,教育活動の中で体罰がどれだけマイナスであるかということに対する教員の自覚が足りないということと,もう一つは,教科の指導,また学級経営,生徒指導等々に対する力量が不足している,そのために,どうしても子供に向かって体罰を振るう傾向にあろうかと存じます。  三つ目に,教員の人間としての資質があろうかと思います。人間性豊かな人格の修練をしていかなければ,どうしてもこういう部分に事故が起こるというふうに考えております。  それから,次に標準服の問題についてでございますけれども,過日の代表質問におきまして,教育長からお答え申し上げた内容についてのご質問でございましたけれども,私どもが各学校にお願いしているのは,中学生という発達段階をまずお考えいただきながら,その中で,子供たちを健全に育成していくこと,そして社会性等々を育てていくこと,つまり,今の言葉で言いますと,生涯教育における基礎を培うというのが,今,学校教育の位置づけでございますから,そういう部分を押さえながら,子供の健全育成のために,また社会性を育てるためにご指導いただいているところでございます。そういう大きいくくりの中で,標準服というものをどういう形で取り上げるかを学校にお任せしているところでございます。学校では,保護者の方々や子供たちの意見を十分に聴取しながら,どのような形のものがいいか,着脱についての条件等をどうするかということについては,各学校の中で話し合われて実践されているものと認識しているところであります。  進級や卒業について,どのようにしているかということでございますが,ご質問の中で,単に欠席日数が多い少ないで進級判定しているのではないかというご指摘でございましたけれども,小・中学校は義務教育でございますから,義務教育というものを修了しない場合は,現在では大変本人に影響が大きいことがございます。したがいまして,単に欠席日数のみで判断するのではなくて,当該児童・生徒の特別な事情を総合的に判断することや,保護者のご意見,ご要望等を十分に配慮しまして,最終的には校長の責任において進級及び卒業を認定しているところでございます。  以上でございます。 ◆佐々木[周] 委員  まず,1点目の家庭科の履修のことについてなのですけれども,十分な指導と申しますか,対応をなさったということはわかりました。  しかし,高校の現状を私もそれなりにお聞きいたしましたところ,いまだに,例えば,ある学校では3年間で4単位なのに2単位しか授業していないと。それから,ある学校では,1年1単位,2年2単位,3年1単位,そういうふうにカリキュラムしているにもかかわらず,やはり3年生では1時間も授業なしと。それで,先生の評価,卒業のときに評価しないといけないのですけれども,1時間の授業もなしにどうやって評価しているのか,それを考えると,1年生と2年生のときの評価を足して2で割ると,そういうことで点数をつけている実態もあるように聞いているわけなのです。  このような状況の中で,やはりこれは全国的な問題になっているようです。先日も新聞を見ましたら,こういう現実があるということで大変困っているというか,そういうことで出ておりましたけれども,ワークブックや教科書には,これから社会に出る若者には大変重要な,エイズの問題,PL法,民法の改正,高齢者介護,カード破産,ダイエット,それから,先ほど大嶋委員からありました薬物の乱用,そういうことなども家庭科の中で取り上げることができるのじゃないかと思うのです。  私としても,今後,そういう現実を踏まえて,さらに実態を把握しながら進めていただきたいと,これは要望いたします。  次に,体罰,いじめのことでございます。  体罰の方については,本当に,ご答弁が何かはっきり,すっきりしないのですよね。それで,いろいろ学校現場のお話を聞きますと,教育委員会の方にその報告が行っていないのじゃないかという状況があったり,やはり数字との間にずれがあるというか,そういうことがあります。そして,保護者の方も,これをどういうふうに解決したらいいかという,そういうふうな悩みを持っている方もいっぱいいらっしゃいます。  そこで,相談の窓口だとかそういうことが問題になるわけなのですけれども,きのう,おとといでしたか,戸塚ヨットスクールの校長に対して,一審を破棄して懲役6年でしたか,実刑判決が出されました。そういうことで,本当に法に照らして,体罰は絶対許さないと,そういうことをいま一度学校の方に言っていく必要があるかと思いますけれども,その点についてのお考え,再度お示しください。  それから,不登校の子供さんの進級の対応ですけれども,今お聞きしたところでは,いろいろな状況を踏まえて,親御さんとか子供さんの考え方というか思いを優先して,対応しているというふうにとらえていいと思いますので,これはこれで終わります。  それから,次に標準服のことなのですけれども,先ほどのご答弁では,私は全くわかりません。それは,何度言っても同じかなと思いますので次の質問に進みますけれども,先日,標準服が歴史的にどのように全市へ広がっていったのかということをお聞きしましたところ,はっきりしないというお言葉が返ってまいりました。そのようなあいまいな歴史を持つ標準服が,今や,先日の代表質問で申し上げましたように,56%程度,半数以上が制服というような位置づけで学校の中で着ているわけですよね,子供さんたちが。それは,なぜなのかと考えると,大人の管理のしやすさからきているのではないかと思うわけです。  そこで質問なのですけれども,学校の先生たちは子供たちの服装を管理することから解き放されたらどうかと考えるのですけれども,いかがでしょうか。今の意味はわかりますか,制服のスカートが長いとか短いとか,そういうことをいろいろ管理するわけですね。そういう管理から解き放された方が,先生は楽になるのじゃないですかということです。ですから,そういうふうに進めたらいかがかというふうなことをお聞きいたします。  それから,次に学校ごとの自主性について,いつもお聞きするのですけれども,それは学校間格差がどんどん広がるということも意味するというふうに思うのです。先日もいろいろアンケートでわかったのですけれども,子供さんが行っている学校のことしかわからないのですね,父母は。この前も,市民の方と一緒にワークショップしてみたのですけれども,どうしてそういう情報が知らされないのだろうか。それは,市民の方から求めていくということがないから知らされないということもあるのですけれども,やっぱりそういう問題を含んでいるわけなのですよね。そういうことで,学校間の格差がどんどん広がっていくことについて,どのようにお考えなのかお聞きします。  それから,着ることを前提として標準服を決めさせてもらっているというふうな答弁でしたけれども,先日もお伺いしたのですが,個性を伸ばすだとか,一人一人の見方を尊重するとか,表現を尊重するだとか,そういう学校の教育方針であるならば,標準服を,私は全部なくしてくださいとは言いません,標準服はあっていいのです,あって,着る着ないは子供さん自身の自由とか,それから自由な服装をするのも認めるということができないのでしょうか,これをもう1回お聞きします。 ◎市村 学校教育部長  お尋ねのございました学校での体罰の実態と教育委員会への報告のずれのことでございますけれども,教育委員会といたしましては,各学校に対しまして正確な事実を把握した上で,体罰となる行為があった場合には,速やかに報告をお願いしてございます。また,保護者の方々から情報を得た場合には,必ず私ども調査をさせていただいております。  なお,ご意見をいただきましたので,年度当初,行政執行説明会がございますので,その席で私の方から,これらのことについて事実を把握し,速やかに報告するよう,さらに指導徹底をしてまいりたいというふうに考えております。 ◎宮武 指導室長  標準服のことについて,再度答弁させていただきます。  今のご質問の中に,制服というふうになっている学校が何%かあるというご質問でございましたが,私どもは,現在の学校はすべて標準服と認識しておりますので,制服という形のものはないというふうに認識しております。その標準服をどのような形で決めていくか,どのように運用していくかについては,先日の代表質問でもお答え申し上げましたとおり,学校の判断にゆだねているところでございます。  それから2点目に,格差が広がっているというご質問がありましたが,何の部分の格差についてか,ちょっと正しく理解できなかったのですが,父母負担のことなのでございましょうか,それとも標準服の値段の差のことでございましょうか。
    ◆佐々木[周] 委員  格差というのは,すごく校則が厳しくて,いろいろ細かいことまで指示をする学校と,割と緩やかで,着るものもいろいろな,何と申しますか,それほど厳しい規則がないという,そういう格差について。 ◎宮武 指導室長  その点につきましては,先ほど申し上げましたとおり,標準服の運用については学校の判断に任せております。  したがいまして,学校の中で,地域の実情,子供たちの実情,学校の実情等々,いろいろなことを総合的に判断して運用されていると思います。ただ,かつて,確かに子供たちの服装について,非常に細かく,スカートの長さとか細かい規定があったことは事実でございます。しかし,この問題につきましては,もう10数年来,各学校にそういう部分についての見直しをするように指導してまいりまして,各学校におきましては,生徒会等を中心にいたしまして,自分たちの生活のあり方をトータル的に見直す努力の中で,ただいまは非常に簡素になってきたと意識しております。 ◆佐々木[周] 委員  この点については,この後も市民の方,それから学校現場ともいろいろと意見交換をしながら私自身も取り組んでいきたいと思います。標準服のことにつきましては,今,例えば,この前申し上げましたように,小樽市でも1校ですか,標準服とそれから自由に選ぶ,その2選択,そういうことが進んでおりますし,全国的にも少しずつ広がっているというふうに聞いております。その辺,先生たちも大変じゃないかなと思うのですよね。ですから,その辺,もう少し緩やかにしていっていただきたいというふうに思います。  それから,最後にもう1点,大きい点をお聞きいたします。  小学校の教科書の採択についてです。  小学校の教科書は,4年に1度改訂になるということを聞いておりまして,どこの出版社の教科書を採択するかは,札幌市教科用図書選定審議会,こういう審議会が設置されておりまして,そこにゆだねられています。けれども,市民の目からは,どうして,どういうふうに教科書が決まっていくのかというところは全然見えておりませんで,明らかにされていないです。  先般も,私は,審議会の透明性については申し上げましたけれども,この教科用図書選定審議会は公開になっておりません。そして,私が聞いたところ,氏名も公開されておりません。この審議会が公開されない理由を,まずお伺いいたします。 ◎市村 学校教育部長  選定審議会の委員の氏名の公表についてでございますが,教科用図書の採択は,北海道教育委員会の定める採択基準というのがございまして,採択基準によって行っております。  採択の公正確保を期するため,委員の氏名は公表しないこととなっておりますので,本市といたしましても,審議会の委員の氏名は公表しない考えでございます。 ◆佐々木[周] 委員  ただいまの答弁で,北海道の採択基準に基づいているということでした。そして,公正な採択をするためということでしたけれども,おととし,9月29日閣議決定がありまして,審議会の透明性,公正を図るために,公開を今後進めていきたいという閣議決定もあります。  先般も申し上げましたけれども,審議会の原則公開ということがどんどん進んでいるところです。文部省でも,最近幾つかの審議会を公開する動きがあるというふうに私も聞いております。公正と言いつつも,それが隠れみのになっているというふうにも考えられないでしょうか。少子化で,教科書の冊数も減っております。出版社にとっては死活問題で,販売合戦が水面下で進んでいるのじゃないかと思いますけれども,氏名が明らかになった方が,逆に水面下で動きにくくなるのではないかというふうに思うのです。  北海道の基準も何か大分古いそうで,1963年当時の基準だというふうに聞いたものですから,35年ぐらいたっているのですね。そういう古いものをそのままにしている,そして,逆に審議会の公開性というか,それが議論されている。  そういうことで質問したいのですけれども,札幌市教科用図書選定審議会の公開について検討すべきと考えますけれども,その点についてお考えを伺います。  それから,もう1点なのですけれども,私は,教育委員会に対しまして,今使われている小学校の教科書,それから4年前に採択された教科書,その全部の資料をいただきました。それを調べてみたところ,主要教科が教育出版社で占められているのです。例えば,地図帳だとか図画工作,家庭ですね,こういうのは教育出版社で出していない,教科書をつくっていない科目です。ですから,教育出版社が出している科目の教科書は,全部,教育出版社の教科書で占められているのですね。  ほかの政令市についても私調べてみましたけれども,横浜,大阪,広島,福岡,これは1社独占ではありませんでした。他の政令市は,2回分ですけれども同じ社ですね。北海道,それから東京都,これも複数の会社の教科書が入っておりました。  そこで質問なのですけれども,この教科書採択につきましては,審議会の決定事項とはいいながら,あえてお聞きしたいのですが,なぜ結果的にこうなっているのか,教育委員会としてのお考えをお示しいただきたいと思います。 ◎市村 学校教育部長  教科用図書選定審議会の公開についてでございますけれども,教科用図書選定審議会は,自由濶達な意見の交換と公正な審議のため,非公開で進める必要があるというふうに考えております。  なお,審議委員には,学校関係者だけではなくて,大学教官,市議会議員,PTA関係者が含まれております。さらに,審議に当たっては,教科書展示会を通じて寄せられた各学校及び市民の意見書につきましても検討しております。  このように,市民各層の広範な意見を参考にして進められていることをご理解いただきたいというふうに思います。  それから,特定の出版社の教科書が多く採択されているということについてでございますけれども,教科書の採択は,教科ごとに進められた教科用図書選定審議会の厳正な審議に基づいて行われており,ご指摘のことにつきましては,結果としてそうなったというものでございます。 ◆佐々木[周] 委員  今のご答弁につきまして,次に質問させていただきたいと思います。  審議会の方は,おっしゃることもわかるのですけれども,それは割と前時代的な考え方と申しますか,公開していないところで話をするというのは,結局,後ろめたいというか,そういうことがあってのことじゃないかと,逆に思うのですね。ですから,その辺のお考えをぜひ変えて,発想を転換していただきたいと思います。  次の2点目の特定の出版会社の教科書がという点についてなのですけれども,私ができる範囲の調査をしたところ,実は,教育出版社の職員の中に,退職した小学校長さんが4名,営業顧問として名前を連ねておりました。主要教科の専門家として,それなりの要職をお持ちになっていた方だと伺っています。先ほどの審議会の委員の中にも,学校関係者,校長先生及び教員の方が76名いらっしゃるのです。教科書の選択ですから,専門的な能力が必要だということはわかるのですけれども,教科書出版会社及び審議会,両方とも学校関係者がいるということ,こういう関係が1社独占という結果を生んでいるのではないかというふうに,ちょっとひっかかってしまうのですよね。私これを知りまして連想するのが,札幌市の建築,建設のポストを経て退職なさった方が民間の建設業界に天下って,そして公共事業を獲得すると,そういうふうに動いているという話を私も聞いているわけなのですけれども,そのようなこととちょっとダブってくるのですね。  そこで質問なのですけれども,退職なさった校長先生が出版会社に就職していることについて,認識していらしたのでしょうか。  また,このことが1社独占と関係しているのではないかという危惧はお感じになりませんでしょうか,お伺いいたします。 ◎市村 学校教育部長  退職した教員が教科書会社に再就職しているというご指摘でございますけれども,これは,民間会社と個人の雇用関係でございまして,教育委員会といたしましては一切関与をしておりませんし,個々の事例についても把握してございません。  選定審議会については,委員の氏名も公表しておりませんし,厳正に運営をしておりますので,いろいろご懸念の点については,そういう余地はないというふうに考えております。 ◆佐々木[周] 委員  全然そういうことには関与していないというご答弁,また,個人的な動きということでした。  けれども,そういう癒着関係というか,それが政界,官界,それから経済界と,この日本全国を覆っているような状況にある中で,やはり今のご答弁は,そのまま聞きおくわけには私はまいらないのです。ぜひ,その辺,正していく姿勢を持っていただかないと,市民に向けて,空を見て潔白であるということにはならないのじゃないかと思うのです。  そこで最後に,教育長に一言ご答弁いただきたいのですけれども,先ほど来,私,いろいろな事例をお伺いしてまいりましたところ,教育委員会のご答弁と,それから現実の学校の現場,それから,ただいまの教科書の問題にいたしましても市民の見方,そこに本当にずれがあるのです。そのずれをやはりもっともっと正していかないと,教育界に対しての信頼がどんどん失われていくような気がするのです。  そのことについて,教育長のお考えを一言お伺いして,終わります。 ◎千葉 教育長  たくさんのご質問の中で,ずれがあるという,こういうようなお話でございますけれども,私どもは,例えば今の教科書の採択の問題につきましては,先ほど部長からご答弁いたしましたように,その審議会を公表しないとか,あるいは氏名を公表しない意味は何かといいますと,そういうような特定の業者さんと利害関係を結ぶようなことになると困るので,それは公表しないというのが北海道教育委員会の方からの指導というふうに理解をしているわけであります。したがって,そういう趣旨の中で運用されているところでありますので,委員から具体的なお話でもいただければ別ですが,もちろん我々としましては,そういうことは絶対あり得ないというふうに考えているところでございます。  それから,制服などの例でも,教育委員会の考え方と学校の考え方が違うというような,つまり,ずれがある,あるいは,市民の方々との考え方にずれがあるというようなご質問だろうと思いますが,その問題については,先ほど言いましたように,学校にお任せするところはお任せしているわけでありますし,我々が一律にどうこうという問題でありません。  それから,体罰の問題につきましては,これはもう絶対に許されないことであると,これは明らかなことでありますので,我々としてはそんなようなことを考えながら,必要に応じて,もちろん極端な場合には学校を指導しなきゃならない場合もあると思いますが,そのような事例は,今のところ,我々としてはないというふうに考えているところでございます。 ○加藤 委員長  ここで,委員会を休憩いたします。     ───────────────       休 憩 午後2時41分       再 開 午後3時1分     ─────────────── ○加藤 委員長  委員会を再開いたします。 ◆高橋[克] 委員  それでは,私から,学校のトイレのことについて質問をさせていただきたいと思います。  大きく2点質問させていただきますが,まず1点目ですけれども,小・中学校の水洗トイレについて質問させていただきたいと思います。  従来のトイレは,汚い,臭い,そして暗いといった3Kのイメージがありましたけれども,近年は,下水道の整備がされまして水洗トイレが普及されたところであります。しかし,一部の学校では,まだくみ取り式が残っていると聞いております。  そこで,1点目の質問でありますが,現在,小・中学校のトイレの水洗化率はどうなっているのか。また,水洗化されていない学校があるとすれば,その理由は何か。そして,水洗化されていない学校の今後の水洗化計画はどのようになっているのかお伺いをしたいと思います。 ◎古田 総務部長  学校のトイレの水洗化率でございますが,施設数で申し上げますと,浄化槽方式の水洗化も含めまして,302 校中297 校で実施されておりまして,率では約98%となっております。  なお,未整備の5校でありますが,これにつきましても,簡易水洗式便器をでき得る限り整備をしてございますし,また,昔のように,便槽が直接見える形式のものは現在設置されてございません。  次に,水洗化をされていない学校の理由についてでございますけれども,公共下水道が未整備であることが一つでございますが,また,浄化槽方式につきましても,適切な河川が近くにないため,浄化槽方式も採用できない,こういう理由でございます。  水洗化の計画についてでございますが,基本的には,公共下水道の整備に合わせて水洗化を図ることとしてございまして,平成9年度には中沼小学校の水洗化を計画しております。  以上でございます。 ◆高橋[克] 委員  水洗化の状況はよくわかりました。しかし,若干でもまだ残っているということでございますから,衛生的な面も考えながら,早急に解決をしていただきたいと思います。  次に,小・中学校のトイレの洋式化について質問させていただきたいと思います。  一般家庭でもトイレのほとんどが洋式化されている現状を見れば,和式トイレの経験すらない子供がたくさんいるのではないかと予測がされます。中には,和式便器を嫌って,帰宅するまで我慢をするという事実が学校現場では時たま発生していると聞いております。場合によっては,お漏らしをしてしまって,それがいじめの原因につながる,こういったことも聞いているところであります。  そこで質問でありますが,小・中学校の洋式便器の設置率は,どのような基準で設置されているのか。さらに,その基準について妥当と考えているのか,あわせてお伺いをしたいと思います。  また,学校で大便をすること自体嫌がる子供がいると聞いておりますが,それは,和式便器を使ったことがないことが一因とも思われます。特に新入児童の中で和式トイレの経験のない子供たちに対しまして,学校では具体的にどのような指導を行っているのかお伺いをしたいと思います。 ◎古田 総務部長  トイレの洋式化にかかわって,その設置率等について私からお答えを申し上げますが,洋式の設置状況でございますが,小・中学校平均で見ますと,約25%の設置率となってございます。  その設置基準でございますが,標準的な18クラス規模で3階建ての校舎を例にいたしますと,各階とも,男子トイレでは大便器三つのうち洋式を一つ,女子トイレでは六つのうち二つ設置をしてございます。  その数の妥当性についてでございますけれども,近年の家庭のトイレは,ほとんどが洋式化されていることは確かでございますが,しかし,学校で,特に女子の児童・生徒の中でも,高学年になりますと,人の使った後は嫌なので,体に触れない和式の方がよいという声も聞いてございます。私どもといたしましては,加えて,掃除の容易さも考えまして,一般の公衆トイレに準じまして,和式を中心に設置をしているところでございます。現状で,一応その数は充足しているものと,こう認識をしているところでございます。 ◎宮武 指導室長  私の方から,新入児童へのトイレの指導についてお答え申し上げます。  今,委員ご指摘のように,家庭ではほとんどが洋式になってまいりまして,和式の経験のない新1年生が小学校へ入ってまいります。しかし,今お話にございましたとおり,生理に関することでございますし,こういう基本的な生活習慣にかかわる部分につきましては,早く子供たちに練習等で習慣づけをしないと,学校生活が快適に送れないわけでございますので,新1年生の指導に当たっては,非常に大事なことと認識して,各学校で努力しているところでございます。  入学いたしました子供たちに,担任の先生は,当然,和式,洋式のことについて聞きます。そうしますと,和式は嫌だと言う子がおりますので,そういう子供につきましては,トイレに実際連れていきまして,こちらの洋式のトイレを選ぶように,まずもって教えます。次に,学級の中で,掛け図等を使って,和式トイレの使い方だとか,時には,トイレの中で実践的な指導を含めまして,少し時間かかりますけれども,和式,洋式,どちらでも使えるような指導をしております。  もう一つ,各小学校では,新1年生を受け入れる前に,この3月,2月の段階で,父母に対して入学説明会というような形で,学校生活についてのオリエンテーションをさせていただいておりますが,その中でも,父母の方々にトイレの使い方についてお願いをしておりまして,家庭には和式トイレございませんので,デパートに子供を連れていった際とか,公園で遊ぶ際に,ぜひ,和式トイレも使わせる練習をしてほしいと,こういうようなこともお願いしながら,子供たちに和洋両方使えるような習慣づけをしているところでございます。  以上でございます。 ◆高橋[克] 委員  和式,洋式のこの比率の問題というのは,非常に難しい問題であると思いますし,学校側と,また,子供さん,父兄ともいろいろと話をしながら,今後,どのような形がいいのか,十分お話を聞きながら進めていただきたいなと,このように思います。  また,トイレのことは,和式,洋式関係なく,心理的な問題もいろいろあろうかと思いますので,そういった面も十分な指導をお願い申し上げて,私の質問を終わります。 ◆岩木 委員  私は,大きくは二つのことで質問させていただきたいと思います。一つは,不登校の子供たちに対する対応ということでございます。さらに一つは,学校給食費について,二,三お尋ねをしたいと思っております。  不登校の子供たちに対する対応につきましては,先ほど,福士議員の方から段々のご意見がございましたので,重ならないように心がけまして,二,三,私の願っていること等も含めまして発言させていただきたいと思っております。  一つは,相談指導学級でございますけれども,現在,2校でもって開設されておりますが,月寒中学校から南区の澄川小学校に移るということでございまして,これは,予算の説明会の折に承ったところでございます。先ほど,室長の方からは,月寒中学校のセミナーハウスは手狭になったからというような理由のご答弁を伺っていたのでございますけれども,私からは,月寒から随分またはるばると,遠く,南区に行くものだなということです。  それで,移転で非常に機能が拡大するのであれば,これまた納得がいくところでございますが,その前に,南区まで行く前に,私の選挙区になります中央区の,しかも,この都心の学校は,随分子供さんたちが減っておりまして,1学級が20人ないしは25人というような,そういう形になっているところもあるようでございますので,ここに決まるまでの間に,何かご検討をなさったという経緯はございましたでしょうか。それとも,たまたま月寒地域の方の対象のお子さんの方が卒業等でいなくなった,たまたま南区の方が相談指導学級を望んでいる子供さんが多いというような,そういういろんな需要と供給のバランスでそういうことになっているのか,私はちょっとその辺はっきりわからないのですけれども,その辺をお伺いしたいなというふうに思っております。  二つ目の質問でございますけれども,いじめの問題は減少しているということで,これは全国的な傾向なのでございますが,不登校の問題は,逆に大変深刻な状況になっている。私が調べたところでは,総理府が全国の調査をしたところでは,これは平成6年度の数字より手元にないのでございますけれども,小学生・中学生合わせまして,学校に行っていない子供たちは14万を超えている,これを単純に,一つの学校が500 人の子供の規模だとすると,何と280 校にもなる。280 の学校がなくなっている,逆な言い方をすれば,そのぐらいの数であると。翻って,札幌で学校に行ってない子供たちは1,000 人を超えております。それは,さまざまな理由があると思いますけれども,この相談指導学級が,20,20の40でございましょうか,今の受け皿は。単純に数合わせをしただけでも,圧倒的に多くの子供たちは,行くべきところがない,自分の居場所を見つけることができないというような状況になっているのではないか。その実態は,私どものうかがい知るほかのものがあろうかと思いますけれども,教育委員会として,今現在で,実態を含めて,この行ってない子供たちの状況がどうなっているのか,また,どうあればいいとお考えなのか,その辺をお伺いしたいと思います。  その次,スクールカウンセラーの件でございますけれども,これは,いじめによる自殺が相次いで,大変緊急の事態になったということで,文部省がかなり早めの対応をされたということがございまして,平成7年,8年,9年と,当市におきましても,1名,2名,2名と,ことしで5人のスクールカウンセラーの配置を見ることになっているわけでございますが,私ども民主党の会派といたしまして,子供の人権を基本に据えた子供の人権札幌市民会議という学習の場を設けております。私は,たまたまそのメンバーでございまして,道を含めて2人の実際に配置されているスクールカウンセラーの方とじかにお話や,あるいは交流等をさせていただく機会があるわけでございますけれども,そこで,今現在,スクールカウンセラーになっている先生方のご意見等を伺いますと,今,週2回というようなことで,その仕事の役割が決まっているわけなのですが,実際には皆さんは,ほかにというか,既に先に本職がございまして,そのほかに動かれるわけですので,実際には,週2回の時間の確保は非常に困難であるというようなことが実態として申し述べられております。それから,派遣先の学校の状況なども,物理的な条件も含めまして,非常に違いがあるということであります。それから,配置になっているカウンセラーの先生方の個人の経験とかそういうものにも,かなり差があるというようなことでございまして,先生方がお互いに,自発的に情報の交換も含めた研修の場というのを持って,お互いに高め合っているというのも聞いております。  そこで私は,教育委員会がイニシアチブをとられて,このスクールカウンセラーの方々と意図的,計画的に,派遣されている学校の子供さんの状況や勤務の様子などを含めた交流の機会というのを,これまでどのくらいお持ちになっていらっしゃるのか,そのことをお伺いしたいと思っています。  それから,給食費についてでございます。  私,小さなマンションなのですけれども,たまたま隣に,大阪から小さい子供さんを3人連れた若いご夫婦が転居されまして,折々顔を合わせるものですから,教育のことやいろんなことを熱心に尋ねられる立場にございまして,先日,「給食費,4月になったら上がるのですよね」と,こういうことなのですよ。それで,私はうかつにも,元教員でございましたから,「学校から何か言ってきませんでしたか」と言ってしまいまして,「いや」って何かけげんな顔しているのですよね。それで,そういえば給食費はどこで値上げとかそういうことが決まってくるのかなというようなことでありまして,会派で先輩議員に尋ねたところ,いろいろございました。  そこで,改めまして端的に質問させていただくのでございますけれども,そのお母さんのご心配の向きは,4月になったら消費税が上がるようだし,そうしたら,きっと給食費も幾らか上げなければやっていけないのでしょうねということなのでございます。  それで,質問の一つは,平成9年度の給食費につきましては,8年度現状どおりであるのか,あるいは消費税との絡みで幾らか値上げというようなことがあるのか,その辺ご検討中であるのかないのか,それが一つでございます。  それから,これら値上げ等も含めまして,給食費の額等を定めますのは,どのような手順,どういった機関で決まるのか。議会でないことははっきり私も認識しているのでございますけれども,その二つにつきましてお尋ねしたいと思います。 ◎宮武 指導室長  2点目のご質問の意図が正確にとらえられませんでしたので,もし間違いましたら,再度ご質問をお願いしたいと思います。  1点目は,澄川小学校に移転した理由,中央区でなくて,なぜ南区へ行くのかと,こういうご質問であろうかと思いますが,現在の月寒セミナーハウスを借用するときに一番最初に考えましたのは,学校から少し離れた,隔離されたものであって,しかも,周りの自然環境が豊かで,子供たちが外ででも伸び伸びと活動できるような条件の方が,きっと不登校の子供にいいのではないかと,こういうような条件で選定させていただきました。  先ほど,福士委員にお話し申し上げたように,移設することになりましたが,そのときに,澄川小学校を選ばせていただいたのは,一つは,全市にまだ数が少のうございますから,全市どこからでも通えるために,交通アクセスがよりいいところを一つ考えなきゃいけない。2点目に,子供に,調理の実習とか作業とか,多目的教室とか,いろんな自由な活動をさせるために,小学校を改造するのにある程度たくさん余裕教室を持っている学校を考えたい。それから,三つ目に,やはり周りの環境が豊かで,自然的に恵まれている方がいいであろうと,こういうような3点のことを考えて選ばせていただきました。  澄川小学校は,ご存じのとおり,地下鉄澄川駅から歩いて七,八分のところにございますので,非常に交通アクセスがいいところでございます。また,小学校の子供の減少につきまして,余裕教室も幸い4教室以上ございますので,それを利用させていただくと。また,学校の周りも中の庭も含めまして,自然がまだ中央区よりは恵まれた場所でございますので,そういうところを選ばせていただいたところでございます。  2点目の不登校の子供の実態等々でございますが,札幌市の30日以上欠席している子供の数につきましては,先ほど福士議員のご質問に,小学校・中学校合わせて1,027 名とお答え申し上げました。ちなみに,全国レベルでは,平成7年度,小学校では1万6,566 人,中学校では6万5,022 人で,合わせますと8万人を超える人数がいるわけでございまして,全国的にこの問題は非常に大きな課題でございますので,私どもも今後ともこの不登校解消に努力してまいりたいと考えているところでございます。  それから3点目に,スクールカウンセラーについて,なかなか臨床心理士の方を確保できないのではないかというご質問でございましたが,幸いにいたしまして,北海道にいらっしゃいます臨床心理士の方々,それから精神科のお医者様の方々は札幌に集中していらっしゃいます。私ども,札幌に本部がございます臨床心理士の事務局の方に講師の選定等々をお願いしているわけですが,今のところは,スクールカウンセラーの配置校がふえましても,臨床心理士の方は確保できると考えているところでございます。  また,今,学校に行っていただいております臨床心理士の方々と教育委員会ではどういうふうに交流しているかと,打ち合わせをしているかということでございますが,数が非常に少のうございますので,私どもは随時,必要に応じまして臨床心理士の方にお会いしまして,学校の様子をお伺いしたり,また,ご質問等がございますので,そういうことについては私どもの方からもお答え申し上げて,お願いもしながら,連携しながらさせていただいているところでございます。  以上でございます。 ◎霜觸 学校教育部参事  私から,学校給食費についてお答えを申し上げます。  先に,学校給食費はどのような方法で決められているかというところからご答弁を申し上げたいと思います。  本市の学校給食費は,各学校間で不均衡を生じないように,小学校・中学校の校長会の総会において統一した金額を決めております。  具体的な方法を申し上げますと,給食費の算定に当たりましては,調査項目,例えば現在の物価ですとか将来の物価動向とかいろいろございますけれども,非常に多岐にわたりまして専門的でありますことから,小学校・中学校校長会がPTAの代表の方,あるいは学識経験者,校長会の代表の方等で構成されております札幌市学校給食運営委員会に対しまして,来年度の適正な給食費について諮問をいたしまして,この委員会で審議をいたしまして,答申後,小学校・中学校校長会の総会で決定をいたしております。  それで,お尋ねの平成9年度の給食費についてでございますけれども,前段で申し上げました運営委員会で現在審議中でございまして,3月末に答申が出される予定でございます。4月から,ご存じのとおり,消費税が3%から5%に変更になることを考え合わせますと,今申し上げられますことは,現行の給食費に対しまして何らかの影響があるのではないかと推測をしております。  いずれにいたしましても,校長会で決定することになります。  以上でございます。 ◆岩木 委員  それでは,先に給食費の方からなのですけれども,今のご答弁で状況よくわかったところでございますけれども,道内の他の都市でありますとか,あるいはほかの政令都市なんかの状況ですが,やはり検討中というようなことかどうなのか,その辺の状況を押さえていらっしゃれば,お答えいただきたいと思います。 ◎霜觸 学校教育部参事  他都市等の給食費の動向でございますけれども,現在検討中のところが大変多くて,正確なところは把握しておりませんけれども,道内の主要都市におきましては,大部分が値上げを予定していると聞いております。  また,政令指定都市につきましては,ほとんど現在まだ検討中とのことでございます。 ◆岩木 委員  ほとんどの都市で今検討中であるというようなことがわかったわけでありまして,何らかの形で給食費の動きがあるのだなというようなことを理解したところでございます。  しかし,いずれにいたしましても,家庭負担が大きくなるわけでございますので,給食の物資,資材というのですよね,購入に当たりましては,今も一括購入というような形で,少しでも安全で,しかも新鮮で料金が安いというような食材を用意するようにご努力いただいているようでございますけれども,できるだけ経費節減ということを心がけていただいて,上げ幅をできるだけ抑えるように,最大限の努力をしていただきたいなというふうにお願いいたしまして,給食にかかわってはこれで終わります。  続いて,不登校の子供の件でございますけれども,室長,私は,余計なことはおしゃべり多いのですけれども,私のお尋ねしたい肝心なことがうまく伝わらなかったようでございまして,申しわけございません。  二つ目の質問なのですけれども,当札幌市におきましても,1,000 人以上を超える学校に行けない子供たちがいると。しかし,とりあえず受け皿,その子供たちを受け入れるところ,受入先としては,好むと好まざるとにかかわらず,云々,それはいろいろなことあるでしょうけれども,相談指導学級がそれを受けている状況でございますよね。そうすると,相談指導学級は2カ所しかございません,今の時点では。それぞれが20人20人,40人である。千二十何人から40人引くと,圧倒的多くの子供たちは,つまり,行くべきところなし,居場所なし,気持ちはさまよっていると,そういう状況でないのか。簡単に全部がそうだとは言えないと思いますけれども,数の上ではそうなるのですが,この子たちはどうあったらいいのだろうかと。教育委員会としては,それらの子供たちの実態も含めて,どのようにご理解をされているのか,そのことを承りたいと思ったわけです。 ◎宮武 指導室長  大変失礼いたしました。
     不登校の子供たちの受け皿でございます。  まず,月寒のセミナーハウスをお借りしております月寒相談指導学級の例でお答え申し上げますと,別段,学級に定数はございませんので,ここに通える子供たちは全員受け入れているわけでございますが,現在,ほぼ毎日通えるようになっている子供が25人前後おります。それから,月寒の相談指導学級に週に1日か2日程度通える子供が30人ほどおります。合わせますと60人ぐらいの子供がいます。新琴似も同じでございますから,約倍ぐらいの子供たちはおります。  先ほど全市で申し上げました1,027 名,みんな行くところがないのかといいますと,そうではなくて,年間30日以上欠席でございますから,学校に行っている子供,それは確かに毎日は行けないかもしれませんけれども,ぽつぽつと行っている子もいますので,その子たちについては,基本的には学校の方でいろんな形で,私が学校にいたときも,校長室にだけ来る子もおりましたし,それから,保健室にだけ来る子もおりましたし,それから,すべての子供が帰った後,夕方,夜になったら来る子もおりました。こういう子供たちも快く受け入れて,授業はしませんけれども,楽しく会話をしたり,体育館で一緒に遊んだり,そんな形でも受け入れていただいているわけでございまして,一つ一つの学校が基本的に努力すると同時に,また,私ども,こういう施設の充実に向けていきたいと考えているわけであります。  ただ,非常に難しいのは,心因的に寡黙的に閉じこもってしまって,家庭の中にも閉じこもってしまって,教師が訪問しましてもドアもあけてくれないと,こういうような重たい状況の子もいることは事実でございまして,こういう子供たちの心を開いていくには,父母の方々にももっともっとお力添えいただかなければならないわけですので,その場合には,父母の方々と話し合って,子供さんをどうやって温かく心を開かせるかということについても,またお話を進めているところでございます。  いずれにいたしましても,いろんな子供たちを取り巻く大人が皆力を合わせて努力してまいりたいと考えているところでございます。 ◆岩木 委員  病的に経過している子供もいることは,よく承知しております。私が常々申し上げているのは,結局,今,数合わせという,そういうような簡単に言えることではないのですけれども,それぞれの子供がそれぞれの深刻な中身を抱えて,背負っているのだと思いますが,学校とか教育委員会も含めた公的な機関で,全部その子供の諸問題を背負い込むというこれまでの形を少し緩めて,フリースクール,現実に札幌市内の子供たちも,たくさんのお金を出してでもそういう民間のフリースクールを選択して行っているという実態が片一方であるわけです。先日も道新に特集で出ておりましたが,あれは一つのフリースクールの例でございましたけれども,市内にも既に幾つかの学校がございます。  そこで,子供たちが全くその学校の存在,実績,そういうものを認めないのであれば,事実,そこに通う子供はないわけでございますが,しかし,そこに行って救われている子供がいるわけでございますので,スクールカウンセラーの方が常勤でないとはいえ学校の中に入る形になりましたので,私は,スクールカウンセラーの方々も,教育委員会では個々には交流し情報を交換しているようですけれども,こちらの立場の方々にすれば,やはり初めての制度でございますので,自分のやっていることがこれでいいのかという,非常に不安な思いに駆られていることも事実あるわけです。  したがいまして,お互いが何とかグループで固まって高め合っていこうというようなことも私にはわかるし,それは応援していくべきだなと思っていますので,話がちょっと広がるのですけれども,この際,教育委員会にお金を出してくださいと私は言っているのではなくて,札幌市の子供がお世話になっているのですから,何らかの形で,フリースクールの方々にも1年に1回ぐらいは教育委員会からご案内を出して,それから,このスクールカウンセラーの皆さんも一堂に会して,1回は子供の問題を正面に据えて交流し合うという,そういう機会を設けるべきではないのかというふうに私は思うわけでございますが,この点いかがでしょうか。 ◎宮武 指導室長  フリースクールとスクールカウンセラーのお話が二つ,並行して出てきているわけですが,ご存じのように,スクールカウンセラーは文部省の事業として,指定された学校に,その学校の担当者として勤務をするというのが今の原則的な条件でございます。  それから,フリースクールの方とのコミュニケーション等々でございますが,私どもは,文部省もこういう姿勢でございますけれども,フリースクールに通う子供たち,またそのフリースクールにもお願いしているわけでございますけれども,ぜひ学籍のある学校,現籍校と呼ばせていただきますが,現籍校の学校の担任の先生と連携,連絡をとっていただいて,両方相まってご指導をお願いしたいと。そして,その連携,連絡等をとり合いながら,フリースクールで学習している日にちも出席日数としてカウントさせていただいておりますので,そういう不利益にならない,少しでも救うために努力しているところでございます。  ただ,最後にありました,フリースクールの方々と一堂に会して話し合ってはどうかということについては,それは実現できるかどうか,今後研究してまいりたいと考えております。 ◆岩木 委員  ぜひ,検討は前向きにお願いしたいなというふうに思っております。  それから,スクールカウンセラーについてでございますけれども,平成9年度から,これは市立の高等学校8校あるうち,どこになるかわかりませんけれども,初めて高等学校にも配置というようなことで,大変いいことだなというふうに思っております。  なぜそういうふうに思うかといいますと,先日,スクールカウンセラー高等学校に行っていらっしゃる方とじかにお話しできまして,その方からの問題提起なのですけれども,義務教育は別として,高等学校では,不登校になって欠席,学校に行けない日が3割になると留年に追い込まれるという,そういう現状であると。ですから,なるべく,通信制でもいいから,子供たちが授業を受けることができるように,いろんな選択肢を設けるべきではないかというようなことの問題提起がございましたので,そのことも含めまして,よろしくお願いを申し上げたいと思います。  終わります。 ◆丹野 委員  私の方からは,特殊学級について幾つかご質問させていただきます。  障害のある子供には,障害に応じた適切な教育環境,これが必要であると思います。本市におきましては,特殊学級については昭和26年から,琴似小学校を中心にしてスタートしていると伺いました。約半世紀以上の歴史があるわけでありますけれども,このような位置づけの中で努力されている,そういう教育環境の中にありまして,現時点での札幌市の教育,特殊学級の状況を見させてもらいますと,一部でまだ,この特殊学級がないために,遠くからの通学を余儀なくされていると,こういうような状況にあるのではないかなと思うのであります。  また,たまたま私は昨年,美しが丘の方に越しまして,私の住んでいるすぐ近くに小学校があるわけでありますけれども,私の家の前が通学路なものですから,毎朝元気に登校する子供たちの姿を見ることができるわけであります。しかし,その地域には障害者の方がいるにもかかわらず,その学校には行けません。これが実態なわけであります。  そこで,特殊学級を設置するということにつきましては,さまざまな制度,決まりがあって運営されるわけですから,それは理解するものでありますけれども,基本的には,やはり通いやすい学校に行かせるという考え方が大事ではないのかなと,このように思います。  そこで,2点お伺いしますが,特殊学級の整備の取り組みについてお答えいただきたい。  それから2点目は,これらの整備方針を今後どのようにしていくのか。この二つをご回答いただきたいと思います。 ◎市村 学校教育部長  1点目のこれまでの整備の考え方についてでございますが,本市における特殊学級は,これまで,遠距離通学の解消と適正な規模での配置を基本として整備をしてまいっております。平成8年度現在で申し上げますと,小学校46校(248 ページで訂正)に87学級,中学校26校に62学級が設置されてございます。また,平成5年度に,言語障害などの軽度の障害のある子供のための通級による教室が制度化されまして,これまで,小学校8校に11教室,中学校1校に2教室の通級指導教室を整備してまいりました。  2点目の今後の整備の考え方につきましては,市教委といたしましても,遠距離通学をできる限り解消していくという考え方に変わりはございません。  また,1校に児童・生徒が集中している特殊学級につきましては,近隣校へ分離新設することで対応してまいりたいと,そういう基本的な考えでございます。 ◆丹野 委員  現在の取り組みについてはわかりました。  そこで,今お話しの中で,小学校64校に対して87学級というお答えのようでしたけれども,資料では46校になっていますが,この点確認,後でいいです,確認して答えていただければいいと思います。  そこで,具体的な部分で申し上げますと,この特殊学級というのは,全市的に市教委が運営していっているわけですから,全市的な視点から物を申し上げるつもりでございますけれども,この学級の,施設の中身とか,そういう部分でいきますと,ここで事例を挙げまして,豊平区の清田小学校,この資料にも出ておりますが,大きな特殊学級を抱えている学校なのです。この学校だけを見ていきますと,この学校には,里塚地区,美しが丘地区の子供たちが通っております。実際に現地を見ていただくとわかるわけでありますけれども,保護者が交通機関または自家用車等を使って通学しなければならないという,こういう地域であります。仮に,徒歩通学という部分で見ていきますと,この地域は,国道36号線,それから羊ケ丘通という,猛烈に車のこむ道路網がありますので,通学時の危険度というのはもうすぐその時点で感じ取れるわけであります。  こういう状況の中にあるわけでありますけれども,お聞きしますと,平成10年から,学級編制の基準が現在の1学級10人から8人へと改善されると伺っております。これは望ましいことであると思います。ただ,学級増が見込まれる,こういう位置づけの中で,先ほどのお答えにもありましたように,適正規模の配置,これが常に問われるのじゃないかと思います。  そういう視点で二つお伺いしますが,これらのことについて,現状,教育委員会ではどのように認識をされ,取り組まれていくのか。  それから,清田小学校の特殊学級に関して,今後どのような対応をしていこうと考えておられるのか。先ほどお答えいただきましたけれども,遠距離通学の解決を目指すのだと,それから,それにあわせて適正規模の配置をしていくのだというお答えがありましたけれども,その視点でご見解を示していただきたいと思います。 ◎市村 学校教育部長  大変失礼をいたしました。先ほどの平成8年度現在での小学校46校でございますので,訂正させていただきたいと思います。  ただいまご質問のありました清田小学校についてお答えをいたします。  まず,1点目についてでございますが,里塚や美しが丘地区から清田小学校への通学をお願いしていることに関しましては,これは,児童や保護者の方に大変負担をかけているというふうに認識をしてございます。また,学級規模が大きくなってきていることで,分離新設に関しまして検討しなければならない時期であるというふうに考えております。  次に2点目でございますが,近隣の学校施設の状況及び児童数の推移を勘案した上,遠距離通学を解消し,適正規模での教育環境が実現できるよう,分離新設について努めてまいりたいというふうに考えております。  以上であります。 ◆丹野 委員  分離新設に向けての力強い抱負を示していただきました。ぜひ頑張っていただきたいと思うのですが,この問題は,平成10年,この部分が一つの,大きく変わっていくときなのかなというようなとらえ方をしておりますけれども,その時点ですべてが解決するとは思えません。ですから,こういう障害を持たれた子供の通う特殊学級のあり方について,今後,市教委としてどのような考えで取り組んでいくのか,最後に教育長,ご見解を示していただきたいと思います。 ◎千葉 教育長  我々の教育の目的といいましょうか,それにつきましては,すべての子供,児童・生徒がひとしく能力に応じた教育を受ける権利があると,私どもは,そのためにさまざまな教育環境を整備していく,そういう義務があると,こういうような前提がございますし,その中で,特に障害のある児童・生徒につきましては,きめ細かな教育的な配慮が必要でありますし,児童・生徒が,その障害を力強く乗り越えていく,そういう力を養っていかなきゃならないと。それから,学校を卒業した後も生きがいを持って社会生活ができるように,そういう参加ができるように能力を養っていく,そういうことが何よりも重要であろうというふうに考えているところでございます。そのためには,子供たち一人一人の立場に立った教育を行い,可能性を最大限伸ばすような教育環境を整備していくことが我々の責務だろうというふうに考えているところでございます。  ただいまのお話のとおり,具体の特殊学級に通っておられる児童・生徒の方々には負担をかけている,そういう事実もあろうかと存じますけれども,我々といたしましては,今言いましたような理念に立ちまして,特殊学級の整備につきましては今後も努力をしていきたいというふうに考えておりますので,ご理解をいただきたいと存じます。 ◆横山[博] 委員  3点ほど質問をさせていただきたいというふうに思います。  最初の質問は,学校の管理,施設管理に関してです。  一部の学校に,結露,カビの発生,そのために,職員の皆さん,先生たち,大変日常的に管理面でご苦労されているというふうに,その実例を私も最近お聞きをしています。札幌市全体の小・中学校及び市立高校のそういう実態をどのように把握されているのか。何年か前からそのことが指摘をされてきているというふうに認識をしているわけですけれども,そのような事態になぜなっているのか,その原因をどのようにとらえているのか,そして,その対策についてどのようにお考えか,また,具体的に対策,対応をされてきたのであれば,お示しを願いたいと。  現場では,この結露について,カビの発生について,換気でしのいでほしいというような指導をされている向きもあるというふうに聞いておりますけれどもいかがか,お尋ねをしたいというふうに思います。  2番目の質問,学校給食についてです。  昨年,大変私どもも心配をいたしました病原性大腸菌O-157による集団食中毒が学校給食の現場で発生した。幼児,児童が死亡するという,改めて,この食中毒の恐ろしさに衝撃を受けたわけですけれども,引き続き,父母の中に,その発生への不安,そして,その予防に対する関心と要望が広がっているというふうに考えています。  そこでお尋ねをいたしますが,昨年の第3回定例議会で,私も,床部分のドライシステム方式の導入など調理室の衛生管理の強化,そしてまた調理体制の整備の拡充,子学校に保冷庫の整備などの実施を強く求めたところですけれども,新年度,すべての子学校に保冷庫が整備されることとなったわけですが,さらに,調理室に調理員専用のトイレの整備などを進めるべきだというふうに考えますけれども,今後の改善点,整備計画を具体的にお示しを願いたいというふうに思います。  あわせて,やはり人は城という観点で,調理員の配置基準の見直し,増員ですね,それから処遇の改善など,安全でおいしい給食のための陣容の整備の速やかな検討,具体化をすべきと考えますけれどもいかがか,お尋ねをしたいというふうに思います。  学校給食にかかわって二つ目の質問ですけれども,今議会での自民党の代表質問に対してのご答弁の中で教育長は,教育委員会における行政改革について,学校給食の民間委託化の検討を示唆されました。学校給食運営委員会で,今,学校給食のあり方について審議されているとのことですけれども,その提言を受けて学校給食全体の見直しをする中でのことというふうにおっしゃったわけですけれども,本会議での教育長のご答弁について,その意図するところをいま一度お尋ねをしたいというふうに思います。  職員部の資料を見させていただきました。学校給食委託化の検討のための2名の職員配置がなされようとしています。提言を受けてと言われましたが,もう既に委託化の方向で作業が進められているのではないかと大変危惧をするところですけれどもいかがか,お尋ねをしたいというふうに思います。  学校給食の三つ目の質問です。  O-157集団食中毒の発生は,大変悲しい,痛ましい犠牲が伴いましたが,改めて学校給食について,その原点をいま一度見据える必要性を,行政に対して,また私たち父母に対しても強く問いかけたものではないでしょうか。すべての学校で,自校方式で調理室の衛生管理施設の整備の拡充,調理員の増員,処遇の改善,子供たちの食事環境の改善が急がれることが,この食中毒の発生でますます明確になった中で,民間委託化の検討議論は,まさにこの流れに逆らうようなものではないでしょうか。率先して子供たちの命,安全を守り,次代の子供たちを教育する,そういう現場を,行革,リストラの対象にするなどということはあってはならないことですし,あり得ないことだというふうに考えますけれどもいかがか,お尋ねをしたいと思います。  大きな三つ目の質問です。  この質問に入る前に,私は,この機会ですので,まず,助役に一つだけお尋ねをしたいと思います。  侵略戦争の定義についていろいろな議論がされていますが,侵略戦争についてどのように認識されているかお尋ねをしたいというふうに思います。  この4月から使われる中学校の教科書に,従軍慰安婦の記述がされた教科書が採用されることになりました。この動きの中で,一部の人たちの中から,従軍慰安婦問題をめぐって,侵略戦争の残虐な事実をゆがめる議論が出ていること,従軍慰安婦について教えることは,まさに自虐史観だとして教科書から削除せよとの趣旨,こういうことを主張する,このような動きがあるわけですけれども,この動きをどのように受けとめられているのかお尋ねをしたいというふうに考えます。従軍慰安婦の存在,これは,強制連行された歴史の事実です。人間として,女性としての誇りを返してほしいと,国に謝罪を求め立ち上がった従軍慰安婦の皆さんの勇気ある証言も続いています。改めて,このことについてのご認識を伺いたいというふうに思います。 ◎古田 総務部長  まず,大きな1点目からお答えをさせていただきます。  結露の問題でございます。  まず最初に,結露の原因ということでのお尋ねがございましたが,結露と申しますのは,冷たい物体に暖かい空気が触れることによって,その境界に水が発生をし,それが結露になるわけでございますけれども,これを防止するためには,建物の気密性だとか断熱性だとか,あるいは換気のバランスが必要かと,こういうふうに思うわけでございます。  それで,現在の学校の新築に当たりましては,こういう結露を防止するために,外気と接する床や壁には30ミリ,それから最上階の天井には50ミリの板状の断熱材を用いているところでございます。しかしながら,そうは申しましても,昇降口の付近,あるいは温度差が大きく生じやすい場所だとか,あるいは換気が十分確保されない場所,こういったところにつきましては結露が発生するわけでございまして,結露が発生しているような状況がありましたら,学校からの修繕要望によって直してきているというのが現状でございます。  今年度につきましても,1校から改善要望がございまして,3点目の質問の対策にも当たるわけでございますけれども,それぞれの状況に応じた修繕の仕方が必要でございまして,この場合につきましては,換気のダクトを新たに設置をすると,こういう方法をとりました。また,多く見られますのは,換気扇を新たに取りつけるだとか,あるいは断熱材を新たに付加するだとか,こういった方法によりまして結露を防止しているところでございます。  以上でございます。 ◎霜觸 学校教育部参事  私の方から,学校給食についてお答えを申し上げます。  先に,衛生管理の徹底管理を図るための措置についてでございます。  平成9年度におきましては,調理校につきましては,包丁・まないた殺菌の保管庫及び手洗い用エアタオルの設置,それぞれ190 校ずつでございます。それから,調理を行っていない子学校につきましては,今,委員のお話にありましたように,牛乳保冷庫の設置,さらに,細菌検査を主体にいたしました給食食材の年2回の定期検査も織り込んでございます。また,さらに,給食従事者の検便の回数,これは昨年の後半からもう既に始めてございますけれども,新年度も継続的に月2回の検便を予定しております。  以上の衛生管理対策費を計上させていただきました。  続きまして,調理員の配置基準でございますけれども,本市の調理員の配置基準は国の基準をベースにいたしまして,単独校,それから親学校の業務量を勘案いたしまして,調理員とパート職員を組み合わせて決めております。O-157対策によりまして,以前に比べまして衛生管理の強化のために日常の点検,あるいは調理業務における手数がふえたことにより業務量が一部ふえてはおります。集中的に忙しい時間帯もございますけれども,1日の単位で見ますと,配置基準で十分対応ができているというふうに考えております。  それから,本会議におけます教育長の答弁の意図についてでございます。  本会議でお答えを申し上げましたのは,今回の給食の見直しについてでございますけれども,これは,児童・生徒の給食の食事環境の改善が一番大きな目的でございます。そのために,現在,学校給食運営委員会,先ほど申し上げましたけれども,諮っているわけでございまして,その後,具体的な方策を検討する際に,運営委員会から提言された改善の内容に適した調理のあり方もあわせて考えていかなければならないという趣旨でございます。  さらに,機構改革に伴いまして職員がついたわけでございますけれども,この提言を受けまして,教育委員会としてどのようにそれを具体化していくか,その実施案を検討していくことも職務となるものでございます。17万人余の児童・生徒の食事環境の改善を行いたい,これが趣旨でございまして,児童・生徒や親の意見を加味しながら,現在,運営委員会で検討しております。  それから,教育現場についてでございますけれども,何度も申し上げますが今回の給食の見直しというのは,議会でもいろいろ話題になってございました先割れスプーンですとか,あるいは金属食器とか,子供たちの食事環境をいかに改善するかということを主目的に考えてございまして,そういった意図を踏まえた上で,それじゃ,それに適した調理業務はどうあるべきかと,こんなことをねらいといたしまして検討しているものでございまして,その辺のところをご理解いただきたいと思います。 ◎田中 助役  侵略戦争に関してどう思うかということでございますけれども,私は,侵略であるかないかということは別にして,戦争というものは絶対にあってはならない,したがって,過去においてそのような事実があったことに関しては,非常に不幸なことであったというふうに思います。  それから,そういうふうなことの中で,例えば従軍慰安婦の問題なんかをどうするかということでありますけれども,やはりそのことも含めて,どういうようなことが原因で,事実はどうかということに関しましては,きちんとした歴史観を持つようにしなければならぬと思っております。  それから,教科書にどういうふうに記述するかということに関しましては,今,いろんな意見がありまして,はっきりと表現すべきだというご意見もあれば,表現が難しいので,かえって子供たちにとっては誤解を与えることもあるのではないかというようなご意見もあるかと思います。私も,はっきりした自分自身の意見というものは,ここではなかなか申し述べれない,述べれないということは,よく勉強していないからでありますけれども,本当に正しい意味で,本当にいい理解が得れるようなことであるならば,それはいいけれども,もうちょっとみんなで慎重に考えてから結論を出すべき問題ではないかというふうに考えております。 ◎宮武 指導室長  私の方から,教科書の従軍慰安婦の記述の削除を求める動きのことについて,少し助役と異なる部分があろうかと思いますけれども,ご答弁申し上げます。  まず,教科書は,既にもうご案内のとおり,学識経験者で構成されております教科用図書検定調査審議会というところにおきまして,客観的な,学問的な成果や適切な資料に基づいて慎重な審査を経て作成しているものでございます。本市の中学校で新年度から使用いたします教科書に,初めて,いわゆる従軍慰安婦について取り上げられることになりました。その位置づけでございますけれども,近隣アジアとの間の近現代の歴史的事象の扱いに,国際理解,そして国際協調という見地から配慮されて取り上げられたものと認識しております。  確かに,現在,この問題につきまして,全国にいろいろな立場からのご意見がございますけれども,教育委員会といたしましては,各学校におきまして,教科書に取り上げられました趣旨を踏まえて,国際理解,国際協調と,この観点からの指導がなされるものと考えております。  以上でございます。 ◆横山[博] 委員  まず最初に,学校の結露のことで,部長からご答弁をいただいたのですけれども,結露ができるということは,一般戸建ての住宅でもあり得ることで,ご説明はそのとおりだというふうには思いますが,学校という公共的な,しかも子供の健康にかかわる,そういう重要な施設で,このことを放置していいのかというふうに思います。  それで,先ほどのお尋ねの中で,どのようにこの実態を把握されているのか,全体の実態の把握というのは,おやりになっているのか,また,おやりになる計画があるのかどうか,いま一度お答えを願いたいと思うのですね。  結露が出るということは,ある意味では,欠陥の建築物だと指摘する人もいるわけですね。そこの学校がそうだというふうには私は今ここで言い切るつもりはありませんけれども,そういう側面から見れば,専門家から見れば,明らかに欠陥ですよというふうに言い切る場合も,そういう例もあるわけですね。そういうことを見逃していいのかどうか。抜本的にこの問題について解明して,先ほどのご答弁では,1校から改善を要望されて換気のダクトを設置,それから,例えば換気扇,断熱材,その他の対応をなさるということなのですけれども,根本的に,学校建築について,その構造について踏み込んだ検討を計画する必要があるのじゃないかというふうに考えますけれども,その点もあわせてお答えを願いたいというふうに思います。  要するに,本体と,それから暖房器具など附帯施設がトータルで,本当にきちっとした基準を持って建築がされているのかどうか,その辺いかがでしょうか。 ◎古田 総務部長  結露の問題でございますけれども,私も専門家じゃないので詳しいことはわかりませんが,経験上から申しますと,どんな新しい家でも,場合によっては結露が発生する状況が往々にして見かけられます。私どもの学校建築に当たりましても,そういったことを配慮した構造なり,それから建て方なりの工法をとっているわけでございますけれども,結露が絶対出ない建物を建てるということは,私は不可能なのかなと,こういうふうに思っているところでございます。  それから,ご質問がございました全体的な調査ということでございますが,私どもでは,建物の改善につきましては,学校からご要望いただきながら修繕をしてきているわけでございまして,先ほど,平成8年度の例を申し上げましたが,結露があるということで要望がありましたので,私どもでそれに対して措置をしたわけでございます。  結露によって子供たちが滑るだとか,あるいは不快感を持つだとか,こういったことは解消しなければなりませんので,全体的なことということで申し上げますれば,今後,また学校要望をいただくわけでございますけれども,特に結露に留意をした要望書を提出するよう周知をして対応してまいりたいと考えております。 ◆横山[博] 委員  私がお尋ねしている趣旨というか本意は,踏み込んで,今年度は1校からそういう改修の要望があったと。それ以前に,これを機会に全学校を総点検していただきたいということなのですよ。その点いかがですか。 ◎古田 総務部長  ただいまの後段にご答弁をいたしましたように,全体の学校から,いろいろたくさん要望の項目があるわけでございますけれども,特に私どもの方から指示をいたしまして,特に結露がどうなっているのかをその中に注意書きをすると申しますか,そのことに留意をするような要望をいただいて,そして点検をしたいと,こういうふうに申し上げたところでございます。 ◆横山[博] 委員  ぜひ,専門的な方も含めて総点検を速やかにしていただきたいというふうに思います。  田中助役の侵略戦争に対してのご認識を伺いました。絶対にあってはならないと,過去においては大変不幸なことだと,こういう歴史観を持つことが重要だというふうなご答弁で,ぜひ,ご自身のお考えをしっかり持っていただきたいと。皆さんと考えてからということではなくて,やはり行政のトップに立つ方ですから,そういう歴史観をきちっと踏まえて行政に当たっていただきたいというふうに思います。  教科書は,札幌市では歴史の事実として,もう既に記載をされている教科書ですから,当然使うのは当たり前のこととして,私どもも,ますます,戦後52年たった今,戦争そのものが風化されていく,そういう悲惨な事実があったということが風化されていくのではないかというふうに危惧をしている中で,侵略戦争の深い反省のもとで,歴史の真実をしっかりと子供たちに伝えていくということをお互いに,私は親の立場で,皆さんは教育行政に携わる立場で肝に銘じていかなければならないというふうに確認をしたいというふうに思います。  学校給食の問題です。  整備が一定程度進んできているわけですから,そんな点では,さらに万全を期していただきたいというふうに要望をさせていただきますと同時に,先ほど参事のご答弁の中で,要するに,委託化の問題では,よく理解できないというか,わかりづらいご答弁だったというふうに思うのですね。もちろん食事環境の改善というのは,以前から議論されていることですし,検討もされてきていることで,一定の改善も進んできているというふうに私は認識をしています。ですから,今度の学校給食運営委員会での学校給食のあり方についての議論というのは,どういうものなのかと改めて問いたいというふうに思うのですね。  それでは,今までのご答弁を踏まえてはっきりとご質問させていただきますけれども,民間委託化ではないということですね。 ◎霜觸 学校教育部参事  先ほども申し上げましたけれども,今回の学校給食の見直しでございますが,子供たちの食事環境の改善を行いたいということでございました。それに適した調理のあり方も,同時にこれは考えていかなければならないだろうというふうに考えております。  したがいまして,そのあり方の中で,どんな形態を選択するかは,これから十分検討してまいりたいというふうに考えております。 ◆横山[博] 委員  いわゆる要員別職員定数査定状況というのがあるのです,手元に。それで,学校給食業務の委託化の検討のために,2名の事務職の配置というふうな査定の状況が数字としてあらわれて,実際にあるのですね。それで,今,参事がお答えになった調理業務のあり方について段々の議論をしていくのだと,食事環境の改善をするためにというふうにおっしゃったのですけれども,よくわからないというか,じゃ,民間委託化も含んだ議論を検討していくということですね。もう一回。 ◎霜觸 学校教育部参事  今回の機構で2名の定数がつきましたけれども,職務につきましては先ほど申し上げたとおりでございます。  それで,調理のあり方についてどんな可能性があるのか,その形態でございます。それは,今後はいろいろ検討していかなければならないというふうに考えてございます。いろんな形態がございまして,文部省からの通知では,例えばパート化の活用だとかいろいろありますけれども,そんなことの中身も含めて検討してまいりたいというふうに考えております。 ◆横山[博] 委員  文部省の名前が出たので,ここまで私も言及するつもりはなかったのですけれども,学校給食法に基づいて学校給食業務が進められてきたのですね。でも,1985年に「学校給食業務の運営合理化について」という厚生省の通達が出ているのです。これに基づいて,要するに,調理員のパート化だとか,一部,米飯給食等の委託化とか,今で言う親子方式の調理方式が取り入れられてきたわけですね。  私が,集団食中毒の問題を通して学校給食のありようについて,改めて原点を見据える必要があるのではないかというふうに述べさせていただいた意図がよくご理解いただいてないのではないかというふうに思うのですね。この集団食中毒はまだ終息宣言が出ていないのです,いつ何どき,また発生するかわからない。しかも,先ほどもお話ししたように,痛ましい犠牲者も出ているということでは,学校給食業務のありようについて議論をするということよりも,現状をさらに充実させていくというふうなことが大事であって,先ほども言ったように,自校方式で,調理室の衛生管理,施設整備の拡充,調理員の増員,処遇の改善,子供たちの食事環境の改善ですね,やっぱり学校給食法に基づいて,学校給食のありようについて議論をしていくと,充実させていくということが大事なのですね。  この学校給食法には,四つの目的が掲げられているのですね。教育の一環として,教育の目的を実現するために,次の事柄について,その目標の達成に努めなければならないとして,「日常生活における食事について,正しい理解と望ましい習慣を養うこと。」「学校生活を豊かにし,明るい社交性を養うこと。」「食生活の合理化,栄養の改善及び健康の増進を図ること。」「食糧の生産,配分及び消費について,正しい理解に導くこと。」というふうに,この目標に向かって学校給食というのは改善され,そして構築されて今の到達点なのですね。ですから,絶対にこれが後退することのないように,私どもは,民間委託という動きに対しては絶対にそれをしてはならないと,そういうことを申し上げたいというふうに思いますけれども,その点,助役が先ほどお手を挙げられたので,ぜひお答え願いたいと思います。 ◎田中 助役  先ほど私が手を挙げたのは,戦争のことに関するあれだと思って挙げましたけれども,ついでですからもう一つお答えしますが,私は,やはり戦争はあってはならないし,過去の事実はちゃんと正しく理解をすべきだと,これはそう思っています。
     それから,検討すべきだと言ったのは,教科書に載せるときに,成長段階にある子供たちですから,その年代の子供たちがうまく理解できるかどうかという表現方法に関しては,みんなでもって検討すべきだと,こういうふうに申し上げました。  それから,給食に関しては,横山委員のご主張はわかりました。わかりましたけれども,委託をすべきかどうかということも,また一方において検討すべきだと私は考えております。 ◆横山[博] 委員  かみ合わないと思うのですね。前提があると思うのです。でも,かみ合わせなきゃならないと思います。というのは,何回も言いますけれども,集団食中毒でいたいけな子供の犠牲者が出ている事実を踏まえると,例えば岡山では,その犠牲になられたお子さんに対して,行政側として,市としてそれ相応の賠償をなさいました。そういうことを考えると,そういうことが起こらないように万全の対応をしていかなきゃならない。そういう点では,あくまでも自校方式で,民間でやったら行政の責任は確かに,そういう事態になったときには薄れるかもしれないけれども,しかし,その責任の所在があいまいになる。犠牲をまた出すのかという議論にもなっていくと思うのですね。ですから,ぜひその点,いま一度,民間委託を議論の俎上にはのせないということを,私は強く強く主張して終わりますけれども,よろしくお願いします。 ◆宮本 委員  私は,2点にわたって質問をさせていただきます。  各議員からいろいろ話も出ておりました,また,昨年の3定でやりました給食の問題と,もう一つは都心部における学校の適正配置,以前にもやりましたけれども,これをもう一度やりたいと思います。  その前に,昨年の3定でこの問題を取り上げまして,えらい大きな話題を振りまいてしまいました。これは,一つには,私にとっては幸いであったという部分も結果としてはありますが,しかし,その問題の中で確認をしておきたいことが一,二点ございますので,この確認を先にさせていただきたいというふうに思います。  あの質問以来,また報道以来,大変多くのお手紙やら,電話は数え切れないぐらい入っておりました。さらに,臨時の職員の方が2人直接お見えになりまして,その実態をつぶさにお話をいただき,聞きました。こういった一連のことを考えますと,この問題は非常に大きな問題で,そして,根の深い問題であるということをさらに感じたところでありまして,そんなことを踏まえながら,今また質問をさせていただきたいというふうに思います。  そんな中で確認事項でありますが,当日の新聞報道によりまして,私はセクハラ議員になってしまいました。この問題でありますけれども,その問題につきまして早速おはがきをいただきました。「前略,新聞を読んで,実際に経験をした一人として感想を一言申し上げます。自民党市議の発言は,まさにそのとおりです。拍手を送ります。この発言に対して,品位だの女性蔑視だのと言っている方は,世間を意識してのポーズでしょう。世界の動きは,『生理は当然』の考えは,一昔の前のことであり,今や女性は深夜労働さえしなければというような,男女平等の労働条件を得るというのは,まさに今,国会でもその問題が言われている」というようなことをおはがきいただきました。  そんなところで思うのでありますが,その事実関係,私の発言が,女性蔑視,セクハラであったかどうかということの認識をちょっと聞きたいなというふうに思うのですが,難しければいいですけれども,教育委員会としてはどう考えているかということを言えれば言っていただきたいと。  それで,事実その辺のところの表現につきまして,市労ニュースだとか,ここには畑瀬さんとの懇談なんて書いてありますから,どういうふうに言ったかわかりませんけれども,そういったところにも似たような報道がなされておりました。そんなことで,私がこの辺の問題につきまして,みんながそういう認識を持っているやに報道されている事実につきまして,確認をしておきたいということが1点。  もう一つは,議事録から削除をするという問題につきましては,私は,私自身が言ったこと,質問したことにつきましては,決して間違っていないと自信を持っております。しかし,それを主張していきますと,議会は混乱をし,そして,あれがなるからひとつあれだと言われましたので,私はみずからは撤回しませんと,委員長権限で削除するということであれば,あえて抵抗はいたしませんということで妥協したのであります。  そんなことでありますが,その辺のところの中身で,「正職員の年代の古い人ほど休むし働かない」という表現であります。あたかも,これは私の表現であるような報道がされております。しかし,議事録を見ていただければわかりますように,私は,「臨時職員の人からこういう話を,苦情を聞かされております」と言ったのでありまして,この辺のところの事実についても確認をしておきたいというふうに思いますので,よろしくお願いします。事実であったかどうかということの確認です。 ○加藤 委員長  だれに聞いているのですか。 ◆宮本 委員  答えられなかったら,私の主張で,今の話で間違いなかったというふうな認識と受けとめて質問に入ります。  その前に,市労ニュースについて,そういった報道がなされておりまして,私も前段を読みましたら非常に腹が立ったのですが,後段に入りまして,やはり良識のある方,そして,まじめに一生懸命やっている方がいるのだなということがここにあらわれておりますので,その辺については評価したいと思いますので紹介をいたします。  後藤書記長から,「悪慣行は正すべき」との提起をなして会議に入ったとあるのですね。それから,この問題については,「著しく就業に困難をきたす場合」という前提で考えるべきだというようなことを言っておりまして,そして,最後にまとめでありますけれども,奥原副委員長さんが,「過去の時代と違って,いまは,育児休業,育児時間や介護休暇など,目的別に休暇制度が整備され,権利行使は市職員の規律ある姿勢の表れとして取得していかねばならない」とまとめているのですね。この組合の皆さんの中にも,こういった立派な良識を持った方がたくさんおられるということを改めて認識をさせていただきながら,評価をしたいということを紹介したいと思います。  それでは質問に入ります。 ○加藤 委員長  宮本委員,質問をしてください,質問を。 ◆宮本 委員  1点目の質問に入ります。  まず,学校給食で一番大きな問題になっているのは,以前から何度も申し上げておりますけれども,この学校給食にかかわる人件費の問題であります。これがいかに多く支払っているか,また,この学校給食に従事する調理員はどういう時間帯でやっているか,この辺のところが大きな問題であります。普通,市の職員の皆さん方は,年間二百四,五十日の勤務体制の中で,1日8時間労働で仕事をなさっています。しかし,学校給食の場合は,給食を出さなきゃならない日が小学校で年間194 回,中学校で189 回しかないのであります。したがいまして,それ以外は,働きたくても働くような状況でない。こういった,一般の職員さんとは全然違う状況にあるこの調理員さんが,一般の職員さんと同じような給料体系になっている,給料が支払われている,これに年間54億円もの人件費が払われているということは大きな問題であると私は指摘をしているのであります。  ちなみに,札幌市で市立病院が過去におきまして,完全民間委託をなされました。そんなことで,私ちょっと調べてもらったのですが,市立病院が民間委託することによって,どのぐらい財政的効果があったのか。金額は非常に難しいと言っていましたから,じゃ,パーセントで出してくれと言いましたら,約35%の軽減がなされたということであります。それを当てはめてみましたら,この54億円も払われている人件費の35%,約20億円が削減できるという予想も立つのでございます。こういったことを考えますと,やはり節約できるところから節約をし,そして,必要なところにはきちっと予算をつけて,環境整備を含めた子供たち教育環境,あるいは食事の環境の整備をすべきだということを私は主張をしておるのでございます。  先ほど,O-157にすりかえたような発言がありましたけれども,それでは,民間委託した市立病院でO-157が発生しているのか。多くのところで,多くのそういったものがあります。起きたらの話をやっていたら何もなりません。ですから,それは民間委託にしようがしまいが,起きるときは起きるし,起きないときは起きないのだと,そういうことでありますので,あたかも,民間委託にしたらそういうことが起きるのだという不安感を募らせながら,この問題をすりかえる,こういったことに関して私は大変遺憾に思うところでございます。  なおかつ,そんな状況の中で,残食が出ている。この残食は何かというと,子供の食事の嗜好が変わる,そして,時代のいろんなものが変わるのに学校給食だけが依然としてそれに対応できていない,変わっていないという現実が残食としてあらわれているのでないか。この残食は,それを食材に換算してもらいました。年間約6億円の食材が,残食,ごみとして捨てられている。さらに,ごみの処理に何千万もの処理費をかけていると,こういう実態があらわれてきたのでございます。  そんなことで,私は,先ほど話も出ておりましたけれども,食事の中身も当然でありますが,やはり給食の環境整備,前にもやりましたけれども,食器ですね,アルミの食器というのじゃなくて,やはり子供がふだん使っている食器と同じようなものを提供したり,あるいは,本州方面で実際にやられていると聞いておりますけれども,給食を,単なるああいう形じゃなくて,レストラン方式だとかバイキングだとか,そういった形の中で,子供の多様な嗜好に対応しているという話を聞きました。ですから,そういった面への配慮をしたり,子供が楽しく,そしておいしく食べられる食事を提供して環境をつくるべきだということであります。  過去におきまして,子供が給食を残さない,一番喜んで食べるというのが,米飯給食であったということがわかりましたね。週に1回実施されました。これが大変好評であるということで, ○加藤 委員長  質問を整理してください,青年の主張大会じゃないですから。 ◆宮本 委員  わかりました。もうすぐ入ります。  それで,我々から米飯給食を2日にしてほしいというような主張をさせていただきました。約7年前に米飯給食2食やってほしいと,もう1食追加してほしいと,これが,平成7年にようやっと2食になったのです。こういったようなことで,米飯給食1食を2食にするのに,なぜこんなに時間がかかるのか。私が,漏れ聞く話によりますと,米飯給食を出すと,食器にねばねばがついていて洗うのに手間かかるし大変だ,だから嫌がっているのだという話も聞きますが,こういった問題もさることながら,このようになぜ7年間もかかるのか。こういった面をふやすべきという立場から,この辺のところをお聞きしたいと思いますので,お考えがあったらこの部分はお答えください。まず,この点につきましては,今の部分をお聞きいたします。  もう一つ,都心部の学校の適正配置であります。  もう周知のごとく,少子化の時代になって,特に都心部,どこの都市でも同じですけれども,札幌市もご多分に漏れず,中心部におきましては空洞化の進行とともに,子供が少なくなってきた。歴史ある学校,あるいは多くの学校で,中心部,四,五校に特に多くあらわれているようであります。1学年1クラスというのが四,五校あるやに聞いております。さらにこれがどんどん進んでいって,人数ちょっと忘れましたが,定数を割ってしまって,このまま進んだら複式学級編制をしなきゃならない心配がありますなんていう話を聞いております。  こういったことを考えますと,やはり私は,先ほどどなたかから,周辺部の過大校の話が出ましたけれども,この中心部においては全く逆の現象であります。そんなことと同時に,中心部の学校の中には,早い時期に建てられたものもございまして,もう耐用年数も過ぎる状況の中で,近々に建て直さなきゃならぬという学校もあるやに聞いております。となれば,こういったことを検討して実際に実施するには,また何年もかかるのでないかということを考えますと,やはり今ここで早急にその方針を固めるべきだと。そして,それに向かって私は準備をしていくべきだということを主張したいのでありますので,その辺のところの適正配置について,まずお伺いさせていただきます。 ◎霜觸 学校教育部参事  米飯給食になぜ時間がかかったかということでございますけれども,平成7年10月から,週1回が週2回になりました。回数増を考えますときに,現状の調理の設備ではなかなかその対応が困難であったということが大きな原因でございまして,いろいろな都市を参考にいたしまして検討を重ねました。結論的に言いますと,外部に委託をして炊飯をしてもらう方式がいいだろうということで,それに伴って工場を建てるとか,いろいろ条件整備をしなければならなかったために時間がかかったと。そういうことで,米飯の1回を外部に委託をして納入させると,そんな方式をとったために時間がかかったということでございます。 ◎古田 総務部長  都心校の問題でございます。  児童・生徒数の減少により,小規模校の学級編制は,教育的観点から申し上げますと,子供相互の交流や切磋琢磨する機会が不足がちになると,そういった問題点を数多く抱えている状況でございます。したがいまして,少子化傾向を踏まえ,児童・生徒にとって望ましい教育環境はどうあるべきか,また,そのための学校の適正配置をどうするべきか,調査研究を進めていく必要があると考えてございます。  特に,都心部にある一部の学校につきましては,児童・生徒の減少が著しいばかりでなく,校舎の老朽化に伴い改築を検討する時期が来ていることもございまして,教育委員会内部に検討委員会を設置し,都心部の学校の適正配置に関する基本的な考え方を現在,鋭意検討しているところでございます。 ◆宮本 委員  まず,給食のことなのですが,7年もかかった理由がもっともな感じの答弁でありましたが,私はそう考えておりません。ちまたで言われているように,組合が障害になってできないのでないかというふうに私は考えておりますが,結構です,それは。  そんなことで,とにかく,先ほどの横山委員からの質問にもあったように,いずれ学校給食の形態を含めた論議をし,考えを変えて何とかしていかなきゃならぬということを検討しているということは聞きました。しかし,検討検討と言ってて,また7年もかかったら何もならないのでありまして,少なくとも,早急な検討に入る。その前段として,検討の結果,こうなりましたよといったときに備えて,今からそういう準備をすべきということを私は主張したいのです。  すなわち,前から言っているように,私が言いたいのは,給食調理員の外部委託であります。この辺のところで,先ほどからO-157とかなんとかと言っていますけれども,決して心配のないところであります。すなわち,現在の給食体制は,調理員が献立を立てて,学校給食会から食材の供給をいただいて,学校現場で調理をし,そして子供に提供するだけなのですよね。給食調理員だけ外部委託するのでありますから,何も変わらないのです。今までどおりなのです。ただ,人がかわるだけの問題であります。したがいまして,前に言われておりました教育的配慮も当然損なわれておりません。  そんなことでありますから,この辺のところは,徐々にやはりそういった方向へ,いざ,将来的にそういう方向性が出たときに柔軟な対応が即座にできるような準備を今からすべきだということを私は主張しているのでありますから,この外部への委託に関する考え方について,とりあえず質問させていただきます。  それから,先ほどの適正配置でありますが,私の考えているようなことをお答えいただきましたので,それはそれなりに結構なのでありますけれども,そんな中で一つだけ私心配があるのであります。  過疎になっている学校は,少なくとも歴史的に見て,多くが100 年以上,さらには120 年,130 年という学校もございます。だから,そういったところも考えますと,これは簡単に,今言ったような形がとれるかなという心配もございます。しかし,やはり適正配置についてはきちっとやるべきだという前提に立っておりますけれども,そういった形の中でどうしてもという場合は,私は違った手法をとるべきでないかということを提案したいのです。  すなわち,今,盤渓等々で行われております特認校でございます。盤渓とか常盤の方で行われているのは,自然と親しむということの今の特認校でございますが,あれも僕は,当初は過疎対策ではなかったかなというふうに思うのです。したがいまして,都心部においてもこのような現象があらわれている地域や学校においては,当然そういった方法をとりながら,その対策をすべきではないかなと。  じゃ,どういうものがあるか。ちなみに,国際化を標傍する札幌であれば,将来の子供たちが,せめて外国語の1カ国や2カ国語をしゃべれるぐらいまですべきではないかなというふうに思うのであります。そういうところで外国語の教育を主にした特認校だとか,今,盛んに各学校でいろいろ研究なされているようでありますけれども,コンピューター教育ですか,コンピューターにかかわる教育を重点にするような特認校であるとか,そういったものを目指せば,そういう志向のある子供たち,あるいは親が,その学校に子供を入れたいということで集まってきてくれるのでないか。そういうことで,過疎というのですか,都心型過疎校の対策をとるべきでないか。  それともう一つ,盤渓なんかは通学に非常に困難を来している。親が送り迎えしている。やはり都心部の学校であれば,公共交通機関を初め,子供は通いやすい環境にございます。さらに,どうしてもそこに入れたいということであれば,通学が困難だとか厳しいという場合は,持ち家の方は難しいかもしれませんけれども,そうでない方は,家族挙げて引っ越しをする,こういうことになりますと,都心に人口がふえると,私にとりましても大変好ましい状況が生まれるということでございますので,そんなこともあわせまして,この辺は要望にさせていただきますので,積極的な検討をよろしくお願いいたします。 ◎霜觸 学校教育部参事  今,委員からご提案がございました調理業務を外部に委託することができるのではないかというお考えでございますけれども,いろいろ総体的に慎重に検討していかなければならないというふうに考えております。  まず何よりも,子供たちの給食の質をいかに上げていくか,環境をいかに整備していくか,この辺のところが非常に大事なポイントだろうというふうに思っております。そういうことをきちっと整えて,さらに安全性も十分に確保して,しかも,教育的な意義も十分損なわないということなど,それらをいろいろ勘案した上であれば,選択肢の一つとして考えることができるのではないかというふうに思っております。 ◆宮本 委員  今のお話で大変ほっとする部分もあるのですが,少なくとも,そういうことも検討に値するという答弁をいただいて,本当にうれしく思います。ぜひ進めていただきたい。  しかし,そういう結果が出ても,すぐに対応というのはこれは大変なことなのです。まさか全市一斉になんていうことにはならないのであります。ここが心配であるところの一つでありますから,この辺のところで,今から準備をせよというところは,退職職員の補充をしないで,そのあいた部分から徐々に徐々にそういうふうに切りかえていく,そして,来るべきそういった状況の中で,給食環境を変えたときに,今の職員で対応できるかといったら厳しいというのですね。そういう厳しい状況があるのに,じゃ,そのときに一遍にできるかといったらできないのであります。だから,今からそういう準備をしていただきたいということを要望したいと思います。  この部分につきましては,引き続き,我が会派としてそれぞれの議員から,また,2定におきましてもやらせていただきますので,この辺のところは十分にわきまえていただきたいなというふうに思います。そういうことで,要望として終わらせていただきます。  (中嶋委員「委員長」と呼び,発言の許可を求む) ◆中嶋 委員  ただいまの宮本議員の発言中に,前回の女性議員の抗議があたかも不当なものであったかのような発言がありましたし,また,前回の理事会の決定も不当であったような発言がありましたので,議事録の精査を求めます。 ○加藤 委員長  委員長といたしましては,前回の荒川委員長の処置で,この問題についてはけりがついているというふうに判断をいたしますし,ご本人が先ほどのような発言をいたしておりますから,その点では,この時点で本人が妥協したということを先ほど認めておりますので,改めてぶり返す必要はないのではないかと,こう思います。  それでは,第1項 教育委員会費などの質疑を終了いたします。  以上で,本日の質疑を終了いたします。  次回の委員会は,3月17日午後1時から,教育委員会のうち,社会教育部,体育部,中央図書館及び青少年科学館関係の質疑を行いますので,定刻までにご参集ください。  本日は,散会いたします。     ───────────────       散 会 午後4時47分...