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平成 8年第二部決算特別委員会−10月18日-06号
平成 8年第一部決算特別委員会−10月18日-06号

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  1. 札幌市議会 1996-10-18
    平成 8年第一部決算特別委員会−10月18日-06号


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    最終取得日: 2024-09-10
    平成 8年第一部決算特別委員会−10月18日-06号平成 8年第一部決算特別委員会             札幌市議会第一部決算特別委員会記録(第6号)                 平成8年10月18日(金曜日)       ────────────────────────────────── ●議題 付託案件の審査 ●出席委員 34人     委 員 長  荒 川 尚 次 君         副委員長  田 中 昭 男 君     委  員  吉 野 晃 司 君         委  員  越 智 健 一 君     委  員  山 田 信市郎 君         委  員  大 越 誠 幸 君     委  員  武 市 憲 一 君         委  員  宮 本 吉 人 君     委  員  上瀬戸 正 則 君         委  員  三 上 洋 右 君     委  員  馬 場 泰 年 君         委  員  横 山 光 之 君     委  員  堀 川 素 人 君         委  員  鈴 木 健 雄 君     委  員  高 橋 克 朋 君         委  員  岡 本 修 造 君     委  員  澤 木 繁 成 君         委  員  富 田 新 一 君     委  員  川口谷   正 君         委  員  畑 瀬 幸 二 君     委  員  岩 木 みどり 君         委  員  大 嶋   薫 君     委  員  常 見 寿 夫 君         委  員  丹 野   勝 君     委  員  森   健 次 君         委  員  義 卜 雄 一 君     委  員  高 橋   功 君         委  員  生 駒 正 尚 君
        委  員  横 山 博 子 君         委  員  宮 川   潤 君     委  員  佐々木 周 子 君         委  員  中 嶋 和 子 君     委  員  福 士   勝 君         委  員  松 浦   忠 君       ──────────────────────────────────       開 議 午後1時 ○荒川 委員長  ただいまから,第一部決算特別委員会を開会いたします。  報告事項でありますが,大越委員三上委員山田委員岡本委員からは遅参する旨の届し出がありました。  それでは,議事に入ります。  第9款 教育費 第1項 教育委員会費から第8項 学校保健給食費までを一括して質疑を行います。 ◆高橋[功] 委員  私からは,国際理解教育の充実と英語指導助手のかかわりについて,ご質問をいたしたいと思います。  過日,中央教育審議会の答申が出まして,その中で,国際理解教育の必要性や外国語教育の改善等について指摘をされておりますが,さらに,国際理解教育は,人種や民族の違いを超えて世界の人々と交流することの大切さを理解させることをねらいとしており,強調点として,異文化の理解や自国文化の理解,そしてコミュニケーション能力の育成等が挙げられておるところであります。  これまでの日本の英語教育は,読み書きはともかく,会話のできる子供を育てていないということが指摘をされて久しいわけでございます。事実,私どもも,中学,高校,大学と,何年か英語教育を受けておりますが,なかなか話せる人がいない,こういうのが実情でございます。さらに,日本人は,どちらかといいますと自己主張がうまくない,下手であると。まして,外国語で自分の考えを述べることはなかなか難しい,こういう中で,それを英語教育だけに責任を押しつけるわけにはまいりませんけれども,これからの21世紀の国際社会の中で活躍する子供たちにとって,相手の立場を尊重し,また,自分の考えや意思を表現して,相互理解を深めていく,ますますこの必要性は高まっていくのだろうと,このように考えております。  これまでの反省に立って,現在,学習指導要領では,英語教育においてコミュニケーション能力の育成,そういった観点から改善が図られておると,こういうふうに聞いております。  ことしは,自治省,それから文部省,さらに外務省,この3省の共同事業であります外国青年招致事業,これは,地方自治体の地域レベルでの国際化や外国語教育の改善のために外国の青年を招致すると,こういうものだというふうに伺っておりますが,いわゆるJETプログラムが開始されてからちょうど10年目だと,こういう節目の年だということを伺っております。  そこで質問でありますが,本市におけるJETプログラム,この10年間をどのように評価をされておられるか,これが1点。  それと,この10年間で,本市において英語指導助手はどのような成果を上げてきておるのか,この2点をまずお伺いをしたいと思います。 ◎宮武 指導室長  私の方から,ただいまのご質問に対してお答え申し上げます。 JETプログラム,日本の「Japan」と,交流するという英語の「E」と,教えるという「Teaching」の,この略字をとりましてJETと呼んでおりますが,今ご質問ございましたとおり,この制度は,自治省と文部省と外務省の3省共同で行っている事業でございます。  ことしで10年になるところでございますが,私どもは,このJETプログラムができます前に,文部省で単独にやっていた事業がございます,MEF制度と呼んでおりますが,この文部省が単独で行っていたときから外国人を助手として採用させていただいて,その単独事業が5年ありましたので,通算,ことしで15年,私ども,この事業に取り組んでまいりました。この間,外国から招きました助手が,合計で37名になります。  最初のころは1名だけでスタートいたしましたが,議会でもご承認いただきまして,増員を図りまして,現在11名の助手を採用しております。うち1名は恒常的に,年間通しまして,市立高等学校であります啓北商業高校に常駐されて子供たちの指導に当たっております。残り10名につきまして,市内の中学校,高等学校を中心にして派遣しているところでございます。  この助手を学校に送るようになりまして,子供たちは,実際に,自分の前に外国の方がいらっしゃって,英語を通して会話をする練習をしておりますし,また,助手の方からは,自分が育った国の生活の様子や文化の様子等を話すことによりまして,子供たちも外国の文化を学んでおります。  こういうことを繰り返すことによりまして,子供たちも,物おじしないで自然に外国語で話せる自信を少しずつつけてまいりましたので,成果が上がってきていると考えているところでございます。  また,この助手を学校に派遣することによりまして,これまで以上に教員が自分自身の英語を使った会話能力をつけなければなりませんので,その努力を重ねることと,助手とのチームティーチング,ペアで授業をするわけでございますので,そのTTの力をまたつけるような研修にも励んでまいりました。  それから,この指導助手たちは,単に学校へ行きまして子供たちに授業を教えるばかりじゃなくて,英語の教員を対象といたします研修講座の講師も務めております。また,姉妹校へ都市交流の派遣団などを送る場合には,その派遣団の方々に英会話の指導をしておりますし,そのほかに,国際理解教育のためのボランティアの活動などにも積極的に参加するようにしております。  また,JETプログラムで招致しておりますのは,私ども教育委員会では,今申し上げましたが,11名でございますけれども,そのほかに,総務局の国際部に3名おりまして,この方につきましては,一般市民の方々への国際理解のための交流事業等で活躍しているところでございます。  以上でございます。 ◆高橋[功] 委員  今,子供たちにとっても,それからまた教員にとっても,さらに市民の皆さん方にとっても,いろんな面で活躍の様子というのがあるのだろうと,こう理解しているのですが,そういう意味では,本市の国際化の充実のために,今後の英語指導助手の活動,これが非常に大事な要素になってくるのだろうと,こう思っております。  そこで,例えば,派遣する期間だとか,それから小学校へ派遣するだとか,この辺を含めて,英語指導助手の活動について,今後の考え方といいますか,お伺いをしたいと思います。 ◎宮武 指導室長  今,ご指摘ございましたとおり,学校への派遣期間でございますが,現在のところは11名,学校に派遣できるのは10名という関係で,大体1校につき1週間程度のサイクルで派遣しているわけでございます。しかし,各学校から,もう少し長い期間継続して派遣してくれないかという要望がたくさん来ております。  それで,私どもも,派遣のあり方について工夫を重ねていく必要があろうかと存じております。少し長い期間学校に派遣できれば,単に英語の授業だけでなくて,英語の先生以外の先生方と交流するチャンスもふえますし,学校の行事や部活動なども応援してもらえるチャンスがふえていくのではないかと思いますので,そのようなことについて工夫を重ねてまいりたいと思っております。  それから,もう一つご指摘ございました,小学校への派遣でございます。  これは,現在,中央教育審議会でも検討されておりますが,21世紀の教育のあり方の中で,小学校における国際理解教育の充実というのが非常に強く取り上げられておりますので,私どもも,これから,小学校への派遣もこれまで以上に工夫していかなきゃならないと考えているわけでございます。  もう一つは,社会教育部の方で担当しております市民向けのいろいろな講座がございますので,そちらもあわせて努力しまして,小学校から一般市民までの生涯学習全般に,この助手たちが活躍できる場を工夫してまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 ◆横山[博] 委員  私は,学校給食衛生管理について質問させていただきたいと思います。  病原性大腸菌O-157による食中毒,私も母親の立場で大変な衝撃を受けました。命にかかわる問題として,学校給食の万全な衛生管理が求められているというふうに思います。  そこで,質問の第1点ですけれども,夏休みを利用して調理校の緊急点検を実施されたとのことですけれども,その結果はどうだったのか。そしてまた,その結果についてどのように受けとめておられるのか,そのご見解をお示しいただきたいと思うのです。そしてまた,その点検対象に,なぜ子学校も加えなかったのか。調理員の皆さんの健康については,子学校もやはり同様なのです。やっぱりそこのところの衛生管理体制,そしてまた配ぜんの状況などなど,子学校も同じだというふうに思います。その辺のところ,なぜ点検対象に子学校も加えなかったのかお尋ねをしたいと思います。  質問の二つ目ですが,言われている調理体制の強化,要するに整備の拡充,これは,国もこの夏のこういう状況を踏まえて,衛生管理施設整備を進めていくと,強化していくというような方向も打ち出しているのですけれども,この中で,特に来年度予算で,国は,調理室の床部分をドライシステム,そういう方式を取り入れていこうというふうな方向も明らかにしていますが,これを受けて,本市でも積極的な改善計画を具体化すべきだというふうに考えますが,その辺いかがか,お尋ねをしたいと思います。  調理体制整備拡充について二つ目ですけれども,私も実際に学校をお訪ねしてみました。子学校には保冷庫が整備されていませんね。それで,実際に,搬入されて給食時間までの間,かなり現場では努力をされて,ぎりぎりまで搬入を工夫してされているということなのですけれども,いずれにしても,状況を見ましても,子学校にもやはり保冷庫が必要だというふうに考えます。実際に,そうしてほしいという声も聞いておりますので,そのお考えがないのかどうか,整備の計画がないのかどうか,お尋ねをしたいと思います。  調理体制整備拡充についての3点目ですけれども,集団食中毒の発生を防ぐには,やはり自校方式で,吟味された食材,そしてまた調理室の衛生管理の強化,あわせて人員の増,これが大事だと,これらの条件が充足されているかどうかで,最大限その発生を防ぐことができる。これは,実際に大変な状況になった大阪で,幸いにも,今回のO-157の集団食中毒が発生しなかった学校の調理員の方が,要するに,人が十分に配置されていれば,十分な調理体制を進めていくことができるし,その上で食中毒も防ぐことができるのだということを実感を込めて語っていらっしゃるのを,私は,その渦中のテレビを通して見ました。  そこで,この調理職員配置基準,これは,今から36年前,ですから1960年に定められたもので,札幌市として,その間若干の見直しをしているというふうには伺っていますけれども,しかし,実際に,現場では,調理員の方たちの業務は大変過重になっています。ですから,今,学校給食の多様化が言われているのですけれども,その多様化に合わせた陣容の改善が必要なのではないかと。これは本当に急ぐ話だと思いますけれどもいかがか,お尋ねをしたいと思います。  あわせて,今,調理員の皆さん,第2種の非常勤職員ということになっていますけれども,その業務内容にふさわしく正職化をすべきではないかというふうに考えますがいかがでしょうか,お尋ねをします。 ◎霜觸 学校教育部参事  まず,第1点目でございますけれども,夏期休業中に行いました緊急点検についてどうかということでございます。  文部省が,8月12日に,O-157対策といたしまして,2学期からの給食再開に向けまして,全国へ一斉に調理場の緊急点検を指示いたしました。それを受けまして,私ども,点検をしたのでございますけれども,点検項目は,全部で大きく5項目に分かれておりました。一つは,学校給食従事者の健康,あるいは給食施設作業動線,清掃・消毒,設備・消耗品,衛生管理体制と,以上五つ,全部で102 項目ございました。  その集計結果でございますけれども,全点検項目102 項目中,改善を要する項目は,全体で7.8 %でございました。まだ全国的な点検結果は判明しておりませんので,他都市と比較してどうかということで,一概には申し上げられませんけれども,不備なるところございましたが,おおむね良好であったという判断をいたしております。そのうち,改善を要するものもいろいろございました。施設・設備にかかわるもので時間を要するものを除きまして,例えば,清掃・消毒の徹底,衛生管理に必要な器具等の拡充につきましては,直ちに改善を図ったところでございます。なお,さらに計画的に整備改善をする事柄もございますので,適切に対応していく必要があるというふうに認識しております。  次に,その点検にあわせまして,子学校についてどうしてしなかったのかということでございます。  この緊急点検でございますけれども,その内容は,主に調理施設を対象にしたものが大半でございまして,直接食品に触れない子学校につきましては,含めなかったものでございます。  なお,そうはいいましても,給食を実施しているところから,チェックリスト健康調査のうち,O-157に関する検便につきましては,子学校の調理員もしたところでございます。  また,通常の日常点検も必要でありましたことから,調理校と同様に実施するようにいたしました。  2点目のドライ方式についてでございます。  ドライ方式につきましては,雑菌,害虫の繁殖を防止して,湿気が少なく衛生的であるというふうに言われております。これにつきましては,今後,私どもも他都市の実践例も調査しながら,十分研究してまいりたいと考えております。  なお,病原性大腸菌関連対策といたしまして,子学校に保冷庫ということでございましたけれども,必要な衛生関連施設設置機器につきましては,子学校の牛乳の保冷庫も含めまして,学校の意見等も十分聞いて,緊急性をも勘案しながら,計画的に整備してまいりたいというふうに考えております。  さらに,調理員配置基準についてどうかということでございます。  札幌市の配置基準は,国の基準を一応ベースにいたしまして,調理員パート職員を組み合わせたり,あるいは,札幌独自の方式でございます単独方式親子方式と,そういった方式の違いはありますけれども,それらを勘案して定めております。1日の作業の中で,いろいろ忙しい時間帯があったり,あるいは緩やかな時間帯があったりしてございますけれども,業務量に見合った人数を配置しているものと考えております。  委員のご質問にございました,O-157対策によりまして,日常の管理体制で非常に手数がふえたということでございますけれども,業務が一部ふえてはおりますけれども,現行の配置基準十分対応できるというふうに考えております。  なお,パート職員の常勤化でございますけれども,現行の体制で,いろいろ財政上のこともございまして,この体制のままでやっていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◆横山[博] 委員  もう一度,点検の結果についてのご答弁で,ちょっと確認をさせていただきたいのですけれども,子学校については,必要なので,もうおやりになったというふうに受けとめてよろしいのでしょうか。これから,日常的におやりになるということでしょうか,もうおやりになっているということでしょうか。ちょっとその辺確認します。 ◎霜觸 学校教育部参事  夏期休業点検の際には,子学校の点検は実施しておりませんでした。それで,O-157の検便については,同時にあわせてやりましたけれども,2学期始まりましてから,当然ここも日常点検は必要であると,調理に関する点検は省いて,子学校に合った点検項目をつくりまして,今,日常点検をいたしております。 ◆横山[博] 委員  今現在,進行形というふうに受けとめてよろしいのでしょうか。(「はい,結構です」と呼ぶ者あり)  じゃ,引き続き,代表質問でも取り上げさせていただいて,ご答弁をいただいていますが,個別購入独自献立,いわゆる自校方式だと,集団食中毒が発生した場合も,その範囲が一定規模に抑えられると。幸いにも,本市は,ある意味で,今,親子方式も含めた体制でやっていますけれども,自校方式もあるということでは,一定程度,そういう中での発生が抑えられるという点では効果があるのかなというふうに思いますが,しかし,安全衛生の面で,親子給食というのはやはり限界があるというふうに考えなければならないというふうに思います。とりわけ,代表質問でも触れさせていただきましたけれども,米飯給食も取り入れている中で,最大限この発生を防ぐ,その前提として,やはり自校方式,これを取り入れていく必要があるのではないかと。その辺で,再検討,見直し,そういうお考えがないのかどうか。  それと,人は城と言います。やはり,厚い陣容で,行き届いた調理体制の強化,もちろん保冷庫の設置,整備拡充,いろんな面での施策の推進が求められていますけれども,何といっても,やっぱり手厚い人ですね,それが必要というふうに考えますけれども,今のご答弁では,1日の作業中で緩急があると。要するに,作業量が集中している時間帯とそうでない時間帯があるから,ある意味で今の体制でいいのだというようなご答弁だというふうに思いますけれども,しかし,実際に,このO-157問題が起きてから,学校がどういう状況にあるかといいますと,できるだけ搬入を給食時間に合わせて,ぎりぎりのところで搬入をしてもらうと。調理時間そのものも,でき上がりの時間をぎりぎりのところまでずらして,相当努力をされていると。そうすると,短時間に大変な業務量,仕事量が集中するのですね。そんな意味では,調理員の方たちの健康管理という面から考えても,どうしても日常的な人の配置,増員が必要だというふうに考えますけれども,その辺,本当に現場のそういう状況を踏まえた上でそうおっしゃっているのかどうか,もう一度,お尋ねをしたいと思います。 ◎霜觸 学校教育部参事  私ども,日常,調理員なり現場の状況を把握しているつもりでございます。今回のO-157対策につきましても,現場等の意見も十分聞いた上で,何ができて何ができないのかも勘案した上で考えておりまして,現行体制のままでも十分対応ができているというふうに考えております。 ◆横山[博] 委員  いわゆる現場の人たちの状況と今のご答弁,要するに,教育委員会のご認識とは,やはりずれがあるというふうに言わざるを得ないと思うのですね。実際に働いている方たち,また学校を管理している方たちも含めて,やはり今欲しいのは人だというふうに実際におっしゃっているわけですね。ですから,その辺は,いま一度,やっぱり全体の調理の状況,また衛生管理体制調理員の方たちの健康状態含めて,総合的にきちっと把握をされる,その上でのいろんな施策,対策の強化を進めていただきたい。もちろん,いろんなご報告は受けているとは思いますけれども,さらに踏み込んでやっていただきたいというふうに思います。  同時に,これはやはり国に対しても物申していかなければならない問題です。国は,施設については一定程度拡充していこうというふうな意向を示していますけれども,では,36年もこの配置基準を変えていない問題も,やはり本市としても,国に対してもっと大きな声で物申していかなければならないのではないか,その見直しを求めていかなきゃならないのではないかと思います。代表質問教育長答弁は,これも大変私どもとしては,このご答弁を遺憾に受けとめていますけれども,国に対してもっと要望してほしいと,私たちはそう思うわけです。しかし,教育長は,現行を今後とも続けていくのだと,親子方式も含めてですね,そして,その職員の配置についても支障はないと認識をされていると,現在のところ,この件に関しては国に要望を行う考えは持っておりませんというふうにご答弁になっていらっしゃるのですね。私は,起きてしまってからというのはとても残念なのですけれども,今この機会に,やはり国に物申していくと,積極的に,配置基準の見直し含めて,手厚い処遇を国に求めていくと,対応,補助,支援を求めていくということでは,今がチャンスではないですか。ちょっと教育長に,代表質問も含めてのご答弁をお願いしたいのですが。 ◎千葉 教育長  今回のO-157対策ということで,何点かのといいますか,非常に多くの項目の改善見直し等を行ったところでありますが,緊急に一度限りで終わる項目,あるいは今後継続していかなければならない項目,事項などがあるわけでありますけれども,日常の衛生管理,あるいは現実の調理の過程等で,手数がふえて業務量がふえているということにつきましては,私どもも,そう認識はしておるところでございます。これも,学校給食の安全性を確保するということでは,ぜひとも必要なことだということで認識をしておりますし,そのために,職員が一丸となりまして努力されているということも承知をしております。  ただ,お尋ねの配置基準の見直しでございますけれども,給食業務の性格上,ある特定の時間帯と申しますか,忙しい時間帯もあろうかとは存じますが,全体的には,現行の体制の中で対応ができるというふうに考えておるところでございまして,前回の代表質問のご答弁は,そういう趣旨でお答えをさせていただいたところであります。  したがいまして,その点に関して,つまり,O-157対策としての配置基準の見直しについては,今のところ,国に要望するつもりはないと,こういうふうにお答えをさせていただいているところでございます。 ◆横山[博] 委員  O-157が起きてしまった,残念な結果です。でも,起きる前に万全の体制をとるのが正論,常道ではないでしょうか。そのO-157が起きたから,残念な結果でそうなっていますけれども,起きる前から,安全,そして衛生,その管理体制の強化というのは進めていかなければならないというふうに考えます。  ですから,そんな意味では,実際に現場は,もちろん調理作業そのものは限られた時間の中でやっていらっしゃいます。しかし,その前後がありますよね,前後。安全,そして衛生管理。職員の方たちが,そんな意味では大変なご苦労をされてやっていらっしゃる,そのことをやっぱりきちっと見ていただきたいというふうに思うのですね。  ですから,別に,これは国に幾ら要望してもいいわけであって,なぜ,教育長がそういう考えをお持ちにならないのか,ちょっと理解しがたいところでもありますけれども,ぜひ国に要望してください。そして,もう起きないように,起きてしまってからは遅いですから,起きないように,本当に子供たちの命にかかわる問題ですので,そういう立場で,私としては頑張っていただきたいということを要望して終わります。 ◆佐々木[周] 委員  私は,教育費に関連いたしまして,大きく4点についてお聞きしたいと思います。これ,ちょっと性格の違うものがありまして,それぞれ,2点と,また2点と,そういう感じでやっていきたいと思います。  最初に,教育情報の開示についてお聞きいたします。  子供たちの学校での記録といたしまして作成されている指導要録や,高校入試のときに中学校から高校の方へ提出されます内申書など,教育情報の公開については,近年大きな変革が始まっていると私はとらえております。それは,各地で個人情報保護条例が制定されまして,市民の知る権利の拡大が相まっているというふうに思います。そして,個人にかかわる情報を知らされる,個人が知らされるということこそ,社会的な流れになっているのではないかというふうに考えております。  今回は,教育情報のことについて,私,いろいろ調べてみましたけれども,川崎市などは,早くからの取り組みがありました。90年から指導要録の開示がありまして,1995年度までに計265 件の請求がありましたけれども,開示が原因で親と学校側との間でトラブルが起きたという報告はないというふうになっております。  それから,大阪府と大阪市の方では,10月1日に個人情報保護条例が制定,施行されまして,10月14日,その個人情報の保護条例が施行されるとともに,教育情報につきましても,内申書及び指導要録,すべて全面開示をするという方針を固めておるところです。そして,その内申書の開示にいたしましても,公表すること,開示することが,公正な評価に著しい支障を及ぼすことは考えられないということで,話し合いでもって全面開示を決めたということです。  この動きに関しましては,大変参考になりますものが箕面市の例だというふうに思います。箕面市の方では,92年2月,指導要録の開示が行われまして,そのときの考え方なのですけれども,これは審査会ですね,情報公開をどうするかという審査会での認識を示しているものなのですけれども,ちょっと読ませてください。「児童・生徒等に対する評価の公正さ,客観性は,それを本人や親に対して隠すことによって保障されるという考え方は,基本的に誤りと言わなければなりません。このような考え方は,情報の管理に重点を置いた発想であり,個人情報に本人のコントロール権を認めようとする条例の基本的な考え方,これは自己情報コントロール権と矛盾します。」というふうに,真っ向から個人情報を管理するという立場を否定し,個人の知る権利ということを,今後優先しなければならないという立場に立った中で,まず,指導要録の開示があったというふうに聞いております。  これまで,指導要録の開示などを請求されました自治体は22あるのですけれども,開示しなかったところが6自治体でした。これには,高槻市だとか西宮市だとか入っていますけれども,これは,情報公開の審査会の意見をいただいて,そして,教育委員会として決定して開示に踏み切ったということで,どんどん自治体が教育情報を開示するという動きに弾みがついているということが言えると思います。  そこで,まず1点目の質問なのですけれども,これらの各自治体の動き,社会の流れにつきまして,教育委員会としてはどのように評価していらっしゃいますか,まず1点。  それから,これまで,札幌市の教育委員会に対しましても,市民からの教育情報の開示請求が何件かございましたけれども,どのような考え方でこれまで対応されてこられましたかお伺いいたします。  次に2点目なのですけれども,標準服,これは中学校のことに限定して申し上げますが,標準服の位置づけについてお伺いしたいと思います。  中学校に入りますと,ほとんど,入学の説明会のときに,ここの学校ではこういう服装を決めておりますので,皆さん用意してくださいというふうに言われるわけです。その中で,私なんかは,制服というとらえ方でいたのですけれども,いろいろお話伺いましたら,標準服ということで説明していたということですね。しかし,私も最近,このことを取り上げるということで多くの親御さんに聞いてみたのですが,やっぱり制服というとらえ方が大変多いです。  制服という言葉はどういうことを意味するかというと,私,広辞苑を引いてみましたら,「ある集団に属する人が着るように定められた服装」となっていて,まさに,今の中学校の標準服はそのような状況にあるのではないかというふうにとらえます。詰め襟やセーラー服,これは軍隊の制服のイメージにつながっておりまして,どうなのかなという気がしているわけなのですけれども,標準服という意味合いであれば,私は,強制されるべきものではないのではないかというふうに考えるわけです。  しかし,学校の現場では,標準服のことで先生と生徒のトラブルになっていることがたくさんあるわけなのです。例えば,5月の末から6月に入ったら,暑い日がありました。そのときに,ある生徒さんは上着を脱ごうとしたわけですよね。そうしたら,先生が,脱ぐことは許さぬと,そういうことで,体罰にまでなったということを私は聞いております。  それで質問なのですけれども,標準服の考え方,まず,お示しいただきたいと思います。そして,その標準服がどのような目的に立って決められているかということについてお伺いしたいと思います。  まず,その2点についてお伺いします。 ◎宮武 指導室長  最初に,教育情報の公開につきましてお答え申し上げます。  教育情報をどのような形で子供,また保護者の方々にお示しするかというのは,それぞれの学校,また地域の特色に応じてなされていることと存じます。  札幌市のことを考えますと,大半の教育情報は,各学校で,保護者の方と担任との懇談という形,また,日ごろの,子供と担任の先生との面接や懇談等の形でお示ししているものと存じます。  ご質問にありました要録の開示,調査書の開示等々につきましては,今申し上げました状況,また,高校入試制度その他,地域地域によってあり方が違いますので,それらの背景の中でなされているものと理解しております。  次に,具体的に札幌市のことでどうなっているかというご質問でございましたが,指導要録の開示請求がございます。それから,お話にございました,高校への調査書についての開示請求は,今のところございません。  請求のございました要録について,少しご説明させていただきますが,現在,要録というのは二つの様式から成り立っておりまして,一つは学籍の記録,これは,子供の氏名,住所,生年月日,転校の記録等々が書かれているところでございます。もう一つは,指導に関する記録という様式で,これは,教師が子供たちへの適切な指導を行うための記録として書かれているものでございます。  私どもは,この開示要求があった場合に,学籍の記録につきましては全面開示しております。また,指導に関する記録につきましても,評価に係る内容を除いて全部開示しております。したがいまして,要録全体としては,一部非開示という形になろうかと存じます。  なぜ,一部だけ非開示にしているかと申しますと,今申し上げましたとおり,評定のところだけ非開示にしているわけでありますが,もし,この指導要録の記載を全面開示という前提で書いてまいりますと,教師が,児童・生徒や本人の感情をいろいろとおもんぱかりまして,マイナス面の記録などを書くときに,きっとちゅうちょするであろうと。それから,継続的な指導の資料として使う場合には,記録する教師の方は,生徒のプラス面もマイナス面も含めまして,ありのままを記載することが必要でございます。全面開示いたしますと,こういう部分が極めて形骸化していくおそれがあるのではないかと考える次第でございます。  また,私ども,札幌市情報公開条例を持っておりますが,この運用におきましても,評価にかかわる内容につきましては,これを開示しないことができるというふうに規定されておりまして,現在,私どもに請求があった場合においては,評定の欄につきましては非公開とさせていただいているところでございます。  箕面市の開示についての説明がございましたが,それと全く反対の内容で,やはり評定については,公正を保つためには,また,保護者,子供と学校の教員との信頼関係を保つためには,非公開の方がよいという東京高等裁判所の判決もございます。したがいまして,各地でいろいろなその状況の中で,開示また非開示の判決が出ておりますので,それらをもとにしながら考えていかなきゃならないことと存じます。  次に,標準服のことについてお答え申し上げます。  標準服は,私ども教育委員会が各学校に,それを着用しなさいというふうに指示または指導しているものではございませんで,各学校が,保護者の方々のご意見を伺いながら,また,ご理解を得ながら,子供たちの意見も取り入れながら採用しているものでございます。  各学校では,中学生という時期が,自分や他の周りの人たちの服装についての関心が非常に強く,興味を持つ時期でございますし,どちらかといいますと,服装が華美になったり,その特徴を競い合う傾向が顕著になる時期でございます。このような発達段階にある生徒の健全な成長を図るために,いろんなご意見を十分に伺いながら,標準服という形で採用しているところでありますし,その着用につきましても,保護者にもご理解いただき,子供たちにも理解いただきながら採用しているところでございます。  以上でございます。
    ◆佐々木[周] 委員  まず,公開のことなのですけれども,評価については,開示するのがいかがなものかという,情報公開条例に基づいてというお話でしたけれども,これは,プライバシーだとかそういうことは,本人じゃなくて他の人に知らされた場合は,そういう弊害があるということも考えられますけれども,本人がそれを求めたときには,それを知らすということが,個人情報保護条例の本旨ではないかというふうに私は考えておりますので,これは今後のまた課題にしたいと,まずは思います。  次の質問に入りますけれども,今おっしゃいましたように,指導要録につきましては,何人かの市民の方から情報の開示請求されまして,幾つかの情報が開示されました。  私は,その開示を求めた方からちょっと資料をお借りいたしまして,それを読ませていただいたのですけれども,全面的な開示ではなかったものですから,非開示になった,開示にならなかったところ,そこの部分の説明といたしまして,このようなことが書いてあったのですね。「評価について。生徒の人物評価とも言い得る評価等に関する情報が含まれており,これを開示すると,指導上の効果が期待できなくなる。または,本人の意欲,向上心を阻害し,自尊心を傷つける。ひいては,人格形成,自立促進に悪影響を及ぼす等のおそれがある。さらに,これを開示すれば,学校の公正な評価活動等への制約が懸念され,今後の円滑な学校運営に著しい支障を生ずるおそれがある。以上により,個人情報の一部については」ということで,非開示になった部分があるわけなのですよね。  私は,これを読みましたときに,本当に驚いたと同時に,私は,子供さん,それから親御さんのことを本当に考えた上でこれは書かれているのかと思ったのですね。自分たちの,教師の側の意識と申しますか,都合のいい,悪いことは出しませんというか,そういうことが,余りにもこの文章の中に入っていますので,このことについて,教師は,本当に子供たちの,これから夢のある人生を送るべき子供たちに,いろいろな楽しいこと,そして,意欲を持たせるとか,そういうことを目指しているわけなのですけれども,本当にそれを望んだ上でのものなのかということを問いかけたいというふうに思いました。  このことにつきましても,先ほど,箕面市の例でも申し上げましたけれども,いろいろな情報を,双方が,いいことでも悪いことでもお話し合いして,先ほど,宮武指導室長が,個人懇談のときに話していますからというふうにおっしゃっていましたけれども,それはそれでやっていますよね。それがまとまったものが指導要録じゃございませんでしょうか。ですから,いいこと,悪いこと,そこで話し合ったのであれば,それが文字になって書かれていると。そういうことが前提としてあるのであれば,その指導要録に書かれたことも,本人が請求した場合は,それをお見せして,そして,それについてはどういう判断のもとに書かれたのですよと,そういうことを話し合うことこそが,信頼を回復する一つの階段ではないかというふうに私は考えるのです。  そこで質問なのですけれども,私が今申し上げましたように,いいことも悪いことも,やはり全部出し合って,そして信頼関係を結ぶことが求められると思うのですが,この指導要録,それから,今現在は出ていませんけれども,内申書,そのような教育情報について,全面開示に踏み切るべきだと私は思いますが,このことについてお伺いいたします。  それから,二つ目の制服の問題です。  これは,教育委員会で決められたものではないと,そして,各学校に判断を任せていらっしゃるということでした。  そういうことであれば,私は,今の標準服の問題点を幾つか挙げさせていただきたいと思うのですけれども,暑い日も,毎日着るわけですよね。ですから,衛生的な面ではいかがなものかということと,それから,家庭に対する負担のあり方というか,そういうこともあるかと思います。市民の方が調査した結果,標準服の価格は2万から4万,5万近くまで随分幅がありましたけれども,父母の負担も大きいのではないかというふうに思います。それから,夏や冬の衣がえの時期というのは,先ほどの例でもありましたけれども,きょうはちょっと暑いから上着を脱ぎたいとか,何かを羽織りたいとか,そういうことはありますよ,大人でも子供でも。だから,そういうことがもっと認められなくちゃいけないのじゃないかなと思うのだけれども,そうではないことがあります。  それから,先ほどお答えの中で,華美に走りがちだと,そういうこともありましたけれども,それを,一方,翻って考えてみますと,十二,三歳から十五,六歳,そのぐらいの年ごろの子供というのは,本当に少しでも個性を表現したいという,そういう意識が大変強いときです。ですから,そのときに,逆に,紺系だとか黒系だとか灰色ですね,そういう色一色になるのは,私は,どうかなというふうに思うわけです。それであれば,もっと自由さというか,そういうものを認めていってもいいのじゃないかというふうに思います。  それで,学校週5日制が,今,月2回土曜日が休みになっていますけれども,そのことをきっかけにいたしまして,例えば,小樽市の長橋中学校だったと思うのですけれども,子供さん,それから親御さんと先生が話し合いまして,現在では自由服に踏み切ったという学校もございますし,ほかにもたくさんそういう学校はあるかと思います。  そこで質問なのですけれども,この標準服の見直しについて,先ほどの答弁にもありましたけれども,各学校で検討して見直しして,標準服を着てもいい,また自由服を着たい子は着てもいい,子供さん,親御さん,先生の間で話し合いがありまして,そういうことが結果として出てきた場合は,許されるわけですね。これをちょっと確認させていただきたいと思います。 ◎宮武 指導室長  最初の方の評価の問題でございますけれども,先ほども申し上げましたとおり,例えば,日常的にテストの点数などは,終わった後すぐお返しして,どうであったかというお話しもしますし,日常的にいろんな話し合いを子供と担任の先生がされます。それから,学期の終わりごとに,通知表を資料にいたしまして,その評価の話を,保護者の方にも入っていただいて十分されておりますし,保護者の方からご要望があれば,いつでも,お子さんのことについて,生活の面も含めてお話し合いができるわけであります。そんな意味では,お子さんについての教育情報というのは,限りなく開かれているものと認識するわけであります。  ただ,私ども教師側が指導の参考資料としてつくっている評定のもの,それから証明用としてのものにつきましては,先ほど段々にご説明申し上げましたけれども,それは,開示していかないことで公正な評価ができると,そういう考えに基づいて,私どもは対処しているところでございます。  したがいまして,自分のお子様の教育情報について伺いたければ,まずは,担任の先生とよくお話しいただくことが最優先ではないかと考える次第でございます。  それから二つ目に,標準服の中で,暑い日にも着せているのじゃないかと,脱いだら怒るというようなお話がありましたが,それは本当にまれな例でないかと思います。寒いとき,暑いとき,その温度に応じて服装を調整していくのは,当たり前のことでございますから,そこまでがんじがらめの形で標準服というのは規定しておりませんし,着脱については,標準服を採用することと関係のないことでないかと。あくまでも生徒指導上の問題でありますから,少し違うのではないかと思います。  それから,標準服をつくると父母の負担がふえるのではないかというご指摘がございましたけれども,それはまた両論のあるところでございまして,自由にした方が,かえってお金が高くなるし,親御さんの方でお困りになっているケースを私も耳にしておりまして,その辺につきましては,一概に決めつけられる問題ではないのではないかと思っております。  それから,最後に確認したいということでお申し出のありました件ですが,先ほど申し上げましたとおり,標準服につきましては,各学校単位で十分なお話し合いをされた上で採用しているものでございますから,その結果につきましては,学校のお決めになったことを尊重してまいりたいと考える次第でございます。 ◆佐々木[周] 委員  まず,開示のことなのですけれども,先ほどから,ご答弁と私の申し上げていることと,ちょっとすれ違っているような気がするのですね。ということは,対面してお話をするときには十分話ができますよ,ところが,文字として指導要録に書かれたことは出せませんというのは,それはちょっと違っているのじゃないでしょうか。十分話し合った結果として,そこに出てくるわけですよね,文字として。ですから,ちょっと教育長にその点について聞きたいと思います。  それから,もう一つ,標準服の方なのですけれども,先ほどの着脱の件なのですが,また,これは後ほどにしたいと思います。標準服の考え方は終わります。  それと,きょう,教育委員長の牧口さんもご出席ですので,ちょっとお聞きしたいことがあるのですけれども,さきの開示の請願のときに,教育委員会からのコメントといたしまして,教育委員長の権限事項なので検討したいということで,少し間を置いて,そして情報が開示されたというふうに私は聞いております。  私の調べたところでは,教育委員の準公選の,それは今,形が変わって,市民の推薦でということになっているというふうに聞いておりますけれども,東京都中野区の情報公開の審査会の方では,教育情報の公開の処分決定をこれまで事務局任せにしたことを,重要案件は教育委員会に聞いてきちんと判断すべきであるということを教育委員会事務局に対して,わざわざ伝えたというふうなことを私知りました。教育委員の方の集まっている教育委員会ですよね,何か教育委員会事務局と教育委員会というものが,すごく何かわかりづらい,市民の方では一つになって考えているのですけれども。  そこで質問したいのですけれども,開示に向けての社会の流れ,それから,これまでの札幌市の対応につきまして,コメントいただければと思いますので,お願いしたいと思います。 ◎牧口 教育委員長  まず,情報の公開の問題でありますけれども,これにつきましては,ある情報を公開すべきかどうかという問題と,それから,現在の法律上,公開することが適法かどうかとは,分けて考えるべき問題であるというふうに私は理解をいたしております。  まず,最初の問題でありますけれども,情報の公開につきましては,これまでの住専の大蔵省の検査報告でありますとか,あるいはエイズ問題などを見ておりますと,やはり国内的には,情報公開の流れにあるというふうに理解をしております。そしてまた,国際的にも,アメリカでは1996年に情報自由法が制定されまして,大幅な情報自由化に踏み切ったわけであります。その後,74年になりましてから,家族の教育上の権利とプライバシーに関する法律というのができまして,教育情報につきましては,ある一定の枠を設けております。したがいまして,国際的にも情報公開の流れにあるという理解に立っております。  しかし,現在の法律に照らしまして,それじゃ,情報公開をすべきなのかどうかという問題は,また別な問題であります。  この点につきましては,まだ国の情報自由法が,ご承知のとおり,制定されておりません。現在できておりますのは,「行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律」がありまして,その13条1項では,学校教育法に規定する学校における成績評価,または入学者の選抜に関する事項は除外されております。  その後,ご承知のとおり,札幌の情報公開条例が制定されました。昭和63年の条例第50号であります。これによりますと,第8条1項4号では,公開することによりまして,市の行政の公正または円滑な運営に著しい支障が生ずるものにつきましては非公開とされております。  その後,要領などができまして,条例ができたわけでありますけれども,最近では,平成8年4月に,札幌市個人情報保護条例が制定されています。この第17条2項では,今,宮武室長からもご答弁いたしましたけれども,個人の評価,診断,判定,選考,指導,相談に関する事務に関する個人の情報を含む場合であって,開示することにより,当該事務の適正な執行に著しい支障が生ずるおそれがあるときは非公開とするというふうに,条例では規定をされております。  したがって,現在問題にされております指導要録でありますとか,あるいは内申書の問題につきましては,私ども教育委員会といたしましては,条例に定められた実施機関として,この条例に該当するかどうかということの検討を迫られているのであります。  その結論としまして,これらの条例に該当し,したがって,非公開とするという決定をしたわけであります。  それじゃ,そういう決定が正しいのかどうかという問題でありますけれども,これも宮武室長から今申し上げましたように,東久留米の市公文書公開条例第9条1項で,やはり同様の問題になっておりまして,東京地裁の民事第2部ですけれども,これは東京の行政事件の専門部でありますけれども,平成6年1月31日に,この条例に該当しまして非公開とすべきとしたことの措置は,適法であるというふうな判断をしておりまして,さらに,その控訴審におきましては,東京高裁の民事5部であったと思いますけれども,平成6年10月30日に,東京地裁の判断は正当であるというふうに判断をしております。  したがって,私としましては,情報公開の流れということについては十分認識しておりますけれども,現在の札幌市の皆さんがご制定になりました条例に照らした場合は,これは非公開とするのが正しいというふうに判断をしております。  以上であります。 ◎千葉 教育長  中野区の例が挙げられましたのですが,ただいまの委員長からのお話でおわかりいただけると思いますが,前回,情報公開請求がありました場合に,私ども事務方といいますか,教育長決裁で情報公開をするかどうかというのが通常のルールなのでありますが,重要なものにつきましては,教育委員会にお諮りをいたしまして,教育委員会のご意見あるいはご指示などをいただいて決定をしたということで,公開・非公開決定をするのに若干の時間がかかったということでございます。そういう意味で,事務方が勝手にやっているというようなことではございませんので,そこはご理解をいただきたいと存じます。  それから,もう一つの点でございますが,指導要録の公開の部分でございますが,先ほどから室長がご答弁申し上げておりますのは,指導要録そのものが,どういう性格のものといいますか,どういう機能を持つものとしてつくられたかということが前提にございます。それは,すなわち,指導によって変わり得る,子供の教育といいますか,指導といいますか,それに役立てるための資料としての指導要録の面と,それから,もう一つは証明等に必要な学籍の部分,これは,どちらかといえば事実を記載している部分なのでありますが,その後段の学籍の部分については,これは事実が主体でありますから,これは公開をいたします。前段の評価等に絡む問題につきましては,ただいまのお話では,いろいろと疑問をぶつけ合うことによって,むしろ理解が増すのではないかと,こういうようなお考えのようでございますが,その性格が,指導に役立てるそういう資料だということで,もちろん,プラス,マイナス,そのほかのことが書かれているわけでありますから,それを,例えば,当の子供さん,あるいはその子供の親が見た場合に,これは人間の通性と言ったら変ですが,正常な議論ができる場合もあるでしょうが,どちらかといえば,例えばマイナスのようなことが書かれた場合には,むしろ,学校なり教師なりに対する評価といいますか,反感といいましょうか,そんなような問題も出てくるのは,当然予想されるわけであります。そんなような意味から,これを,先ほど,教師と保護者の信頼関係を損なわないようにと言いましたのは,そういうような趣旨だというふうにご理解をいただきたいと思っているわけであります。  したがって,そういうようなことをおもんぱかりますと,教師が,本来は,子供の指導のために正確なことを書く,そういうことができなくなることもまた考えられる,こういうことも予想されるわけでございます。  ほかの市,確かに,情報公開条例を制定している市,あるいは個人情報保護条例を制定している市はたくさんございますが,少なくとも,この指導要録の開示につきましては,非常に慎重な対応をしているというのは,ただいま申し上げたような考え方に立っているところでありまして,私どもとしましても,全国的なそういう動きを見ていかなければならないと思いますけれども,これを全面的に開示することについては,現在のところ,やはり慎重に対応していかなけりゃならないと,こういうふうに考えているところでございます。  以上でございます。 ◆佐々木[周] 委員  一定のお考えを伺いました。  それで,ちょっと箕面市の例を申しますと,実は,もう卒業して,成人している女性だったのですけれども,訴訟まで行ったのですよね。それで,却下というか認められなかったのですが,大阪府の個人情報保護条例ができて,個人の情報が伝えられるということが認められた結果,開示に踏み切ったという,そういう経過もございますので,ぜひとも,札幌もその辺のところをお含みおきいただきたいと思います。  次ですけれども,障害を持つ子供さんたちのことに関連してお伺いしたいと思います。  この質問は,身体障害の部分です。障害を持って,車いすで通学している子供さんたち,現在20名というふうに聞いたのですけれども,現在,階段に昇降機が設置されているのは,小・中・高,各1校ずつになっておりまして,現在のところ,お母さんたちだとか先生とか子供さんたちが,いろいろなケアの部分をして対応しているわけです。  質問したいことは,これから入学する時期を迎える,来年の4月から小学校に入ると,そういうお子さんがいます。そして,そのお子さんは車いすです。地域の通うべき小学校には,その昇降機がないと。そういうような場合,どのような対応をなさっていらっしゃるのか。  それから,小学校を卒業して中学校に行く場合,その中学校にも昇降機がないだとか,いろいろな問題が生ずると,そういう場合,受け入れ態勢がどのようになっているのかお伺いしたいです。  それから,私といたしましては,希望をすれば,その地域の学校に,車いすのお子さんであっても通学することが望ましいと思っているのですけれども,その点について,まずお伺いしたいです。  それから,もう一つ,障害児ということではないのですけれども,学習障害ということでLDというふうに言われているのですが,この問題についてお伺いいたします。  これは,1962年に,アメリカのカークという方が,知的には大きなおくれがないのだけれども,落ちつきがなくて,注意の集中持続が短く,そして不器用である,そして学習面でさまざまなつまずきがあるという子供たちを,learning disability ということでLDというふうに言われているのですけれども,LDにつきまして,さまざまな研究が進められておりますが,いまだにその明確な判断がされておりません。  そこで質問なのですけれども,私は,早期療育につきましていろいろ調査いたしましたときに,障害があるかなしか,はっきりしない子供さんたち,そういう子供さんたちが,例えば発達医療センターだとか,民間の麦の子学園,それからクリスチャンセンターとか,そういうところの施設に行きまして,少しでも早く対応して,成長を援助するというか,そういう機関に通っていらっしゃる状況を見てまいりましたけれども,さて,学校の場では,今まで,そのLDに対してどのような調査研究をなさっていらっしゃいましたか,このことについてお聞きしたいと思います。  それから,お母さんたち,それからLDのお子さんたちは,多分に普通学級に通っていらっしゃるのですけれども,普通学級の担任の先生たちは何らかの形でアプローチ,研修などをなさってきた経過があるのでしょうか,そのことについてお伺いいたします。 ◎市村 学校教育部長  普通学級における障害児の受け入れについてでございますけれども,当然のことながら,普通学級での教育では,十分な教育効果を期待できない,期待することが困難な障害児に対しましては,その障害の状況等に応じて,適切な教育が必要になってまいります。そのため,養護学校や特殊学級が用意されているわけでございます。  障害児の就学についてでございますけれども,札幌市就学指導委員会の意見に基づきまして,子供にとって最も適切な教育の場を保護者にお勧めしているところでございます。しかしながら,就学指導委員会と保護者との意見が異なる場合がございます。その場合には,保護者の意向を勘案し,普通学級に就学することもございます。  なお,先ほどもお話ございました,小・中学校合わせて23人が車いす等の必要な子が私どもの調査ではいるようでございます。この障害の状況に応じて,私どもは,玄関の段差の解消,それから階段の手すりの設置等の整備とあわせまして,平成6年度から階段昇降機,これを小・中・高,各1校に現在試験導入してございます。それぞれの学校で,安全性の確認や教職員の負担等についての調査を進めているところでございますが,この調査の結果等によりまして,今後の車いす等の対応を考えてまいりたいというふうに思っております。 ◎宮武 指導室長  私の方から,LDにかかわる質問についてお答え申し上げます。  learning disability という言葉,アメリカで生まれた言葉でございますけれども,大変これは定義づけの難しい障害でございます。文部省では,平成4年に,専門家によります調査研究協力者会議というものを設けまして,学習障害とは一体どんなものであるか,今後どうしたらいいかということを検討する会議をつくりまして研究を始めました。  この研究協力者会議から,昨年の3月に,一応,中間報告という形で報告が出されました。その中で,学習障害とは何であるかという定義につきまして,このような書き方がされております。「学習障害とは,基本的には,全般的な知的発達におくれはないが,聞く,話す,読む,書く,計算する,推論するなどの特定の能力の習得と使用に著しい困難を示す障害」と,非常にわかりづらいのでございます。言いかえますと,知的な発達について,全体的にはおくれていなくて,生活の中の多くのことは,ほかの子供たちと同じようにできるのであるけれども,ある特定のことだけができない状態と,このように言いかえられるかと思います。  調査研究協力者会議,国の方でもまだ中間報告の段階でございまして,最終報告を目指して,今,検討・研究を進めているところでございます。  札幌市におきましては,研究所に教育相談に来ている子供たちの様子,また保護者の方々との相談の内容を分析してみますと,学習障害に該当すると思われる児童・生徒が見られます。それで,私どもの教育委員会の中にあります教育研究所と指導室が連携して,学習障害につきましての基礎的な研究とか,学習障害に対する指導法の研究に,今,取り組んでいるところでございます。  また,教員の理解を深めるためにどんなことをしているかというご質問でございますが,昨年度,文部省が,この学習障害に関する教師用の指導リーフレットを発行いたしましたので,これを札幌市全部の小学校,中学校,高等学校,養護学校に配付をいたしました。  また,教育研究所の研修講座の中にも,このLDを取り上げておりますし,指導室所管の初任者研修の中にも,このLDを研修内容として取り上げております。  また,学習障害をテーマにいたしました講演会を行っておりますし,この場合の講師には,文部省の調査研究協力者会議の委員をお招きいたしまして,最新の研究の成果とか,全国的な動向について指導を受けているところでございます。  いずれにいたしましても,この学習障害についての理解を広めてまいらなきゃならないと考えているところでございます。 ◆佐々木[周] 委員  最初の車いす対応のことなのですけれども,親子の希望が通るように,ぜひ取り組んでいただきたいと思います。  そこで,2点目の質問といたしまして,将来的に,学校にもエレベーターの設置というのが考えられないのかどうかということです。  阪神の大震災でも,学校は,救援所,救護所,そういうことで,大変大きな働きをしたということでした。そのときに,もし,学校にエレベーターが設置されていれば,けがをなさった方とか,年をとった方とか,そういう方たちにとって,生活の場としてももっとよかったのではないかということもございますし,教育委員会に向けてというのは,ちょっとどうかとは思うこともあるのですけれども,ただ,学校開放だとか,そういうこともだんだん広がってまいりまして,そういうこともあると思いますので,希望したいと思います。  千歳市なんかでは,中学校の新築に合わせてエレベーターが設置されまして,今,道立高校でも,改築に合わせてエレベーターの設置をどうするかと議論になっているというふうにも聞いておりますので,札幌市としてはどのようにお考えか,ちょっとその点についてお聞きします。  あと,LDのことなのですけれども,これは,本当に認識が,私も余り詳しくわからなかったのですけれども,先生にパンフレットをお配りしたということだったのですけれども,ただ配るだけではなくて,それに基づいた形で,ぜひ研修を深めていただきたいというふうに思っています。  エレベーターのことだけ1点,考え方をお聞きしたい。 ◎古田 総務部長  エレベーターの設置の件でございますけれども,最近の学校をごらんになっておわかりになりますとおり,子供にとってゆとりのある学校,あるいは子供たちが喜んで行けるような学校,また教育上の効果が上がるような学校,そういうような観点に立ちまして,子供のそういう学校づくりを進めているわけでございますし,また,これからもそういう状況が必要だろうと考えているところでございます。  私どもにとりまして,エレベーターというのは,まだ特殊な設備だというふうに認識をしてございまして,他都市の状況だとか,それから社会的な動向等をもう少し見守りたいと考えております。 ◆佐々木[周] 委員  最後にもう一つだけ,給食についてお伺いしたいと思います。  先般の代表質問の中で,給食のことを取り上げましたけれども,先割れスプーンとお弁当のことなのですが,先割れスプーンの問題点というのは,以前から大分出ておりまして,この前お聞きいたしましたら,文教委員会で給食の視察をしたときに,春巻のメニューがありまして,それを先割れスプーンで食べるという場面があったそうです。それで,このスプーンでどういうふうに食べるのだという声が出たというふうなことも聞いておりました。  そこで質問なのですけれども,去年の3定で,市民ネットの山口委員が,はしの持参ということはいかがなのだろうかという,そういう質問をしました。そのときの答弁といたしまして,検討するというお答えだったのですけれども,その検討の結果,どのような状況になっていらっしゃるのかお聞きいたします。  それから,もう一つ,お弁当の持参ということなのですけれども,これは,アレルギーをお持ちのお子さんが,アレルゲンの食材が入っているメニューのときは弁当を持ってきてもいいよということになっていると伺っております。ただ,特別扱いするということが,今の学校の現状から,いじめの対象になるということもあるやに聞いておりまして,以前に,そばアレルギーのお子さんが,担任の先生からは弁当を持ってきていいよと言われていたのだけれども,持っていかない,そして食べてしまったと,そういうことから,不幸な事故につながったということもございました。そういうことから,給食も,画一性を優先させた給食のメニューから,弁当も,持ってきたい人は持ってきていいよというふうに,その方向を見直すことも必要ではないかと思いますが,その件についてお伺いいたします。 ◎霜觸 学校教育部参事  昨年の3定で出ていた内容は,たしか,はしの希望者に対する持参だったというふうに私ども受けとめておりますけれども,その検討結果がどうであったかということでございますが,現在,学校には,ご存じのとおり,先割れスプーンとフォークと丸い竹ばしを用意しておりまして,献立に合わせて出しているわけでございます。確かに,今,おはしの話が出てまいりましたけれども,私どもが用意するはしは,すべて画一的というか,同じものをそろえておりまして,そういう点からしますと,やはり個人個人が使いやすいものを使うということは,特に子供にとっては大切であるというふうに考えております。  したがいまして,今後,もし,保護者から希望がございまして,どうしても持たせたいという状況がございましたら,確かに,給食指導だとか衛生上,留意を要する点があるのですけれども,衛生管理を指導しながら,家庭からの持参を認める方向で,なお検討してまいりたいというふうに考えております。  弁当の件でございますけれども,今現在,私どもの給食につきましては,全体的に,いろいろ食品構成なり栄養構成等を考えてつくっておりまして,できれば,今の給食のまま,この体制のままで行かせていただきたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◆佐々木[周] 委員  もう時間もあれですので,最後に要望だけしたいと思います。  今のはしの方は,選択性が認められるのではないかという希望を持たせていただきました。  それから,お弁当の方なのですけれども,今のところは,このままでというお話だったのですけれども,松戸市の中学校の給食が,お弁当でもいいし,それからメニューもパン系,御飯系,2種類の選択制,つい4年ぐらい前から始まった給食なのですけれども,そういうことが取り入れられておりました。ですから,そういういろいろなことを検討することで,可能性も見出せるのではないかと思いますので,先般の代表質問で最後に申し上げましたけれども,給食全般について,いろいろな検討をされることを要望いたしまして,終わります。 ◆福士 委員  私から,不登校といじめ問題について質問をいたします。  さきの代表質問においても取り上げて,解決を急がなければならない大きな課題である,こんな指摘をさせていただきました。  まず,不登校についてでありますけれども,文部省は,ことしの8月に,平成7年度における学校基本調査の速報を発表したわけでありますが,新聞報道によりますと,年間30日以上欠席した不登校児童・生徒数は,小・中合わせて8万2,000 人に上っており,過去最高だと,こういう数字が出ております。  さらに,いじめの発生件数でも,本市でも全国と同様に,平成4年に増加の傾向にあった,そして平成6年度の発生件数は,平成5年度と比較をし,小・中合わせてでありますが,493 件というふうに急増している,そういう意味では,極めて深刻な状況になってきている。もちろん,この問題の原因だとか背景,学校だとか家庭,あるいは地域社会のそれぞれの複雑な要因が絡み合って起きている,そのことは理解をしておりますし,そういう意味では,解決が困難性を増している,こういう形になってくるというふうに思います。  しかしながら,本市において,市教委が中心となって,PTAあるいは関係機関,その他の団体等々と連携をとって,いじめ防止の輪を広げていく,そういう意味で,ことし初めて5月に,いじめ防止連絡会議が開催をされました。関係者が一体となっていじめを防止していく,情報交流あるいは意見交換等々がされている,そういう取り組みについては,評価をさせていただきます。  さらに,学校においても,昨年,いじめ防止取り組みの強化月間がつくられて,具体的な活動展開をしている。そして,今年度は,さらに一歩進めて,学校においては,いじめや登校拒否問題への取り組みの年間計画を立てる,そして具体的に計画を持って取り組みをしていく,こういう形の流れになってきているわけであります。具体的な,意欲的な取り組みについて,評価をさせていただきたいというふうに思いますし,期待もさせていただきます。  そこで質問でありますけれども,平成7年度の本市の不登校の児童・生徒数はどのようになっているのか,さらには,いじめの発生件数はどのようになっているのか,まずお聞きをいたします。 ◎宮武 指導室長  まず,平成7年度における本市の不登校児童・生徒の数についてでございますけれども,年間30日以上欠席した児童・生徒につきましては,小学校におきまして238 名,中学校におきまして789 名,合わせて1,027 名となっております。平成6年度と比べまして,小学校で18名増加,中学校では145 名の増加,小・中合わせまして163 名の増加となっており,全国の趨勢と同じく,増加傾向にございます。  次に,いじめの発生件数でございますけれども,平成7年度は,小学校は174 件,中学校では269 件,合わせまして443 件となっております。平成6年度と比較いたしますと,小学校で18件,中学校で32件,合わせまして50件の減少となっております。全国の趨勢は,まだ発表されておりませんので比較できませんけれども,段々の,各地域の方々含めた取り組みの一つの成果かと思っているところでございます。  以上でございます。 ◆福士 委員  ただいまの答弁で,不登校の児童・生徒数が,依然として歯どめがかからない,若干ふえているという関係になっておりますが,いじめの発生件数,この関係は減少の傾向に転じてきている,こういう数字になっているわけでありますけれども,そういう意味では,残念な傾向にまだまだあるというふうに思います。  それで,今年の7月に,いじめの問題に関する総合的な取り組みについてという通知が,文部省の教育局長あるいは生涯学習局長から出ているわけでありますけれども,当然,このいじめの関係については,家庭だとか学校だとか地域,三位一体で云々という進め方があるわけでありますけれども,この中で,特に学校についてでありますが,子供の立場に立った学校運営,あるいは開かれた学校という形で,二つの改善の視点が出てきている。そして,五つの具体的な方針が出ているわけでありますが,とりわけ,いじめる児童・生徒に対して適切な指導が必要であること,さらには,いじめられる児童・生徒を徹底して守り通すということが強調されていると,こういう具体的なものが出ているわけでありますけれども,当然,学校がかかわる,解決に向けて努力をする,当然のことだというふうに思いますが,不登校になっていたり,あるいは,いじめに遭っている子供たちの指導に学校がかかわることによってどのくらい解消されているのか,お聞かせをいただきたいと思います。 ◎宮武 指導室長  文部省からの通知につきまして,私の方で,校種別の校長会,園長会等を招集いたしまして,再度,各視点についてお話し申し上げて,各学校でご努力いただくことを徹底しているところでございます。  不登校,また,いじめに関しまして,学校でそのことに積極的にかかわって,どのぐらい解決できるのかというご質問でございましたが,不登校につきましては,学校でご努力いただいているのでございますけれども,小学校・中学校全体を合わせまして,解決率といいますか,解消率は,学校に出てこられるような状況になった子供の数でございますけれども,おおよそ30%ぐらいかと思います。残り70%の子供につきましては,不登校状況を解消できずに,少々長期化の傾向の中で,学校に指導を継続していただいておりますけれども,なかなか難しさを物語る数字でございます。  次に,いじめについてでございますが,いじめを発見したときには,全力を挙げてその解決に取り組んでいただいているわけでありますが,小・中学校ともに,おおよそ,いじめについては94%程度は解決できているというふうに思っております。 ◆福士 委員  ご答弁で,いじめの解決というか,解消率94%に上っているということでありますが,まだ6%未解決であると,こういうことになるというふうに思いますけれども,いずれにしても,それだけ問題が深刻化をしていると,こういう意味では,ご努力十分ご理解をさせていただきます。しかしながら,今後とも全力を挙げて,解決に向けて努力をしていただきたい,この点は要望させていただきたいというふうに思います。  それと,もう1点の不登校の解消率でありますけれども,小・中合わせて,おおよそ30%というふうになっているわけでありますが,極めて数字的にも低い,改めて深刻さを認識していかなければならないというふうに思います。  いずれにしても,不登校の問題については,もう何度も何度も言われているわけでありますが,心理的要因によるものの解決は,極めて難しいし,困難があるというふうに言われております。  そこで,本市でも,心理的な要因で学校に行きたくても行けない,そういう児童の方々に,平成3年に月寒に,そして平成6年には新琴似に相談指導学級を設置した。そして,この開設で,心理的要因による児童・生徒への対応の大変さ,ご苦労は,我々も視察を何度もして理解をしているところであります。
     そこで,今年度,平成7年度における相談指導学級の成果について,具体的にどのようにとらえているのかお聞かせをいただきたいと思います。 ◎宮武 指導室長  相談指導学級につきまして,今,ご質問ございますとおり,2カ所,月寒と新琴似にございますが,月寒の方の相談指導学級には,平成7年度,昨年度でございますけれども,55人の生徒が通学いたしました。それから,新琴似の方は42名,合わせまして97名,100 名弱の中学生が通学いたしました。そのうち,学校に完全に戻ることができた生徒は19名でございます。また,完全には戻れませんでしたが,それぞれの学校で行われております学校行事とか,そういうような,ある一定の期間だけ学校に通うことができた生徒が36名おります。両方合わせまして,55人の生徒が何らかの形で学校に復帰したことになります。  この復帰率でございますけれども,平成6年,昨年は40%ぐらいでございましたので,平成7年度の97人に対する55人でございますので,復帰率は57%と,少し上がったかと思っておりまして,これは,相談指導学級での努力の成果と受けとめているところでございます。  また,復帰できない,本来通うべき学校へ戻れないで,引き続き相談指導学級に通った子供につきましても,最初のころは,非常に沈んだ,活動のできない子供でありましたけれども,日を経るに従いまして,少しずつ明るさを取り戻して,冷静に自分のことを考えながら生活できるようになってきております。  また,相談指導学級で中学3年生を終わりまして,その後の進路のことについて少しお話し申し上げますが,昨年,平成7年度では,相談指導学級に来た子供たちのうち約90%が何らかの形で進学しておりますし,4月から進学先で生き生きと生活しているというふうに伺っているところでございます。  以上でございます。 ◆福士 委員  今の復帰の関係,進路も含めて,大変なご努力があるわけでありますけれども,いずれにしても,相談指導学級の必要性については,何度か述べてきた。それと,さきの1定の予算委員会においても,今後の相談指導学級の方向性についてお尋ねをいたしました。  そこで,新5年計画に増設を盛り込んで,実現に向けて努力をしていくという答弁をいただいているわけでありますが,現在どのような状況になっているのか,改めてお聞きをいたします。 ◎宮武 指導室長  相談指導学級の開設に当たりまして,最初は,どのような形のものがいいか,非常に教育委員会としても悩んだところでございます。特に,心理的な原因での不登校状況を解決するときに,どのような施設が最も適しているのか,学校ではなく,独立した施設がいいのではないかという考えに立ちまして,平成3年に月寒中学校の中にありまして,学校とはちょっと離れております宿泊施設のつきさむセミナーハウスという施設を活用してスタートしたところでございます。  その後,いろいろな指導の実績を重ねながら,学校の中であっても,子供たちの心理的な負担を和らげる施設上の工夫をすることによって対応できるのではないかという可能性が出てまいりましたので,平成6年9月には,新琴似小学校の一部,4教室を使い,大幅に改修いたしまして,そこに中学生が通う相談指導学級を開設したところでございます。  このような二つの学級の成果を考えまして,これからもこのような相談指導学級の増設をしていきたいと考えるところでございますし,新5年計画の中にも増設が盛り込まれましたので,現在,早期の実現に向けて努力してまいりたいと考えるところでございます。 ◆福士 委員  いずれにしましても,相談指導学級,新5カ年の関係で実現をしていく,そういう意味では,できるだけ早期に,最優先をして,実現に向けて,なお一層努力をしていただきたいというふうに思います。学校に行きたくても行けない,そういう児童のために,支援の手を早く差し伸べる,このことが極めて必要なわけでありますから,ぜひお願いをいたしたいというふうに思います。  それと,最後に,この夏に全国的な猛威を振るったO-157の関係で,給食の問題だとか,いじめ問題等々,児童・生徒に大きな影響を与えている,新聞やテレビ等でも報じられたわけであります。本市においても,O-157に感染をしている児童・生徒がいる,こういう報道もあったわけでありますが,本市において,O-157に感染をしたことが確認をされた児童・生徒は何人いるのか。さらにはまた,感染したことによって,いじめ等々の問題が発生しなかったのかどうかお聞かせをいただきたい。 ◎宮武 指導室長  ご質問のございました病原性大腸菌O-157に感染した札幌市の子供の数でございますけれども,幼稚園から小・中学校まで合計で9名となっております。  次に,その病気にかかった子供たちに対して,いじめが起こっていないかどうかということでございますけれども,札幌市では,病気が確認された段階で,一番注意しておりますのは,個人のプライバシーを守ること,そして子供につきましては,いじめの問題などのトラブルが起きないようにすることでございまして,報道関係者に病気の発生を発表する際には,学校名,それから学年,居住区などを一切伏せさせていただいております。また,報道機関につきましても,記事にする場合に,二つのことを十分に配慮していただいているわけでございます。  また,学校に対しましては,発病した子供の名前を連絡する際に,管理職と担任など,学校の職員の中の最小限度の数だけに連絡することを含めて,細心の注意を払って,今対処しているところでございます。  このようなことの成果としまして,現在のところ,この病気になった子供について,いじめの被害に遭っているということについては起こっていないものと認識している次第でございます。 ◆宮本 委員  このたびの全国的に発生した病原性大腸菌O-157の食中毒により,学校給食衛生管理体制がいろいろと指摘をされ,見直しが進められているところであります。幸い,本市においては,今質問にもありましたように,大変少ない事故数で抑えられておりますことは,大変高く評価をしているところであります。  ところで,このO-157の発生以来,学校給食にさまざまな意見や考え方が寄せられているというふうに聞いております。例えば,大量に調理をする共同調理方式の是非とか,統一献立や共同購入がだめだとか,効率化や合理化は安全性を損なうというような意見が寄せられていると聞いております。  これらの問題については,現状の中で学校給食が行われている限り,集団発生という問題については,ついて回る,そして,やむを得ない形であるということであります。  この問題の解決は,先ほどもちらっと出てましたけれども,弁当にするとか,あるいは,そういった形の中で切りかえて,やめてしまうのが一番の解決ではないかというふうに考えております。(発言する者あり)  しかし,今これをといっても,なかなか難しい問題でありますので,私は,あえて,今はそれを申しません。しかし,効率化や合理化は安全性を損なうというのは,私は,論議のすりかえであり,ここでは,この給食制度そのものを論議するのが大切なことであると考えております。  また,戦後の混乱期に,この給食という制度が実施されておりまして,給食における意義は,当時の子供の栄養のバランスを保ち,健康の増進を図るというところにあったと思います。しかし,今日のように,飽食の時代で,栄養過多な子供が多く,また嗜好が多様なときに,今のままの給食の方法で本当によいのか,これを機会に考えてみてはと思うのであります。  学校で子供たちが給食を食べている姿を想像していただきたいと思います。あの冷たい,味気ない金属の皿やカップ,そして,先ほども話が出ておりましたが,先割れスプーンによる犬食い,今,こういうような金属製の食器が利用されているのは,刑務所ぐらいではないかなというふうに思うのであります。(「刑務所は,もっといいぞ」と呼ぶ者あり)ああ,そうですか,私も入ったことはないものですから,わからないのですけれども,刑務所も何か今は改善されているそうであります。  そこで質問でありますけれども,この給食で,子供たちが大変多くの食べ残しをしていると聞いております。この食べ残しの量と,そして,この食べ残した給食をどのような方法で処理をしているのか,また,この処理にかかる費用について,とりあえず質問したいと思います。  また,先月,O-157対策の真最中に,まさに緊張状態の中というか,そういった大変ぴりぴりしている中,日高の静内町で学校給食による集団食中毒が起きたのであります。その後,これらの学校で,子供たちの弁当持参が続いていると聞いておりますが,これらの問題につきましても,当然,この学校の子供たちもさることながら,関西,あちらの方の集団発生したところでも,いまだに給食に転換しないというか,できないという地域の問題が報道されておりました。「弁当と給食どっちが好き」と聞いたら,静内の方では,全員が弁当と答えたそうであります。また,先ほどの佐々木委員のお話にもありましたように,今後,こういった部分を十分加味しながら検討していかなきゃならない問題ではないかと思っております。  また,別な報道によりますと,現在の給食は,全く親の手抜きと言っても過言でないという報道もされておりますし,また,それぞれの食べ物が,子供の好み,体調で左右される。給食は,年齢,性別,体格に関係なく一律である。食べ残した手つかずのパン,牛乳でさえ,大量に捨てられているというふうに報道をされております。  また,先ほどの話にもありましたように,松戸あるいは諸外国では,さまざまな方法による,給食や弁当を選べるシステムなども採用されているということが報道されているのであります。  また,このO-157事件を機に,有識者が,一部のお母さんが聞いたら目をむくような発言であり,意見でありますが,「この機会に学校給食を廃止してはどうか,悪癖50年,今こそ学校給食廃止を」というような報道もございます。  私は,先ほども言いましたように,すぐ給食をやめれと言っているのではなく,給食の本質議論を本市でも,これを機会にやってはどうかということであります。今すぐやめれって言っているのではないのですよ。  私,PTAで12年間,会長,役員でかかわった関係で,私の周りにも多くのお母様方がおられます。そのお母様のうち多くの方が,せめて中学の3年間ぐらいは,親の愛情の弁当を持たせてやりたい,また,金属食器は何とかなりませんかとか,先ほどのように,アレルギーの子供や好き嫌いの激しい子供らには,別な食事を持たせてやりたいと言っている親がたくさんおります。  それらを考えますと,本当にこのままの画一的な給食を未来永劫に続けるのがいいのか悪いのか,我々は本当に真剣に考えていかなければならないと思うのです。  これを機会に,給食のあり方とか,将来どうしていくか,議論していきたい。そして,このことを強力に提案しておきたい。そして,先ほどの質問の答弁をお願いいたします。 ◎霜觸 学校教育部参事  学校給食子供たちの残す量はどうかということでございますけれども,残食量調査と私ども言っておりますが,これは2年に1遍行っておりまして,今年度は11月にやる予定でございます。手元にある,平成6年度の資料で申し上げますと,小学校全体で1日3.7 トン,年間で720 トン,それから,中学校全体では1日3.3 トンで,年間で610 トンとなります。合わせますと,全体で1,330 トンということでございます。  次に,この処理方法でございますけれども,大部分は,学校で出されています一般のごみと一緒に民間の回収業者に引き取らせております。  それから,経費は幾らかということでございますけれども,ごみの回収費は,全体で年間728 万程度でございます。  以上でございます。 ◆宮本 委員  今いただいた答弁のように,子供は残すのですよね。今の子供は特に,先ほども言いましたように,栄養過多による太り過ぎだとか,それぞれの嗜好の違いで,今言われたようなものが残される。また,残飯の処理に728 万円かかっていると言いました。それは,全くの処理費でありまして,捨てられた残飯を金額に換算すると,かなりのものになると私は考えております。  この部分も,報道によれば,全国で学校給食から出される残飯は480 億円になると言っています。このように,膨大なお金を投じて給食を実施して,そして,子供が残した残飯,480 億円,また捨てているのですよ。昔なら,この残飯も,豚屋さんが来て有効活用されましたけれども,今はごみにしているのです。私たちの大切な税金をかけて,大金をかけてこのような状態であるということは,おかしい話ではないかと,私は皆さん方に投げかけておきたいと思います。  そこで,次の質問でありますが,本市の学校給食の現状について質問したいと思います。  特に,給食の調理体制でありますが,私は,この問題を過去5年ぐらい前から,いろいろ調査を踏まえながらも,なかなか判明できない,踏み込めない部分がありましたものですから,取り上げる質問についても,そう深くできなかった部分がありますが,今回は,これらの資料もある程度整わせていただきましたので,さらに踏み込んで質問をさせていただきたいと思います。  まず初めに,給食調理の体制で,調理員の職種と人数,それぞれの年間の人件費と職種ごとの年間の給与はどうなっているか。  さらに,この給食調理員の方が年間に勤務をしなければならない日数,すなわち,通常は土曜・日曜,週休2日のほかに祭日,そのほかにいろんな休みありますね。さらに,学校の場合は,夏休み,冬休み,そういったことも含めると,かなり少ないのではないかというふうな気がしますので,この辺を明らかにしていただきたい。  次に,正規の調理員の休暇の種類と日数はどのくらいなのかお伺いします。  また,この調理員が休んだとき,代替を入れるのでしょうが,この穴埋めは実際にはどうなっているのか,具体的に答えていただきたいと思います。 ◎霜觸 学校教育部参事  給食の調理業務に従事している職員についてでございますけれども,平成8年の4月1日現在で申し上げますと,正規の調理員が720 名ございます。そのほか,非常勤職員といたしまして,正規の調理員が休んだときに,代替の要員として派遣する派遣調理員が112 名,それから,給食パートが今559 名おります。その給食パートがまた休んだときの代替要員である派遣給食パートが53名でございまして,総勢で1,444 名となっております。  これらの職員にかかります人件費についてのお尋ねでございました。  平成7年度ベースで申し上げますと,正規調理員で54億7,500 万円でございます。非常勤職員は,派遣調理員,給食パートとおりますけれども,非常勤職員全体で9億7,300 万。正規調理員非常勤職員の人件費の合計は,総額で64億4,800 万円と,こうなっております。  これらの職員の1人当たりの年収についてのお尋ねでございましたけれども,平均で,調理員が752 万円でございます。非常勤の派遣調理員が240 万円,給食パートが111 万円,派遣給食パートが110 万円となっております。  さらに,年間の勤務を要する日でございますけれども,平成7年度で申し上げますと,調理員の勤務を要する日は,年間で249 日でございました。  7年におけます学校給食の実施回数でございますけれども,小学校におきましては,平均で申し上げますと193.9 回,それから,中学校におきましては,平均で184.4 回でございます。  正規調理員の休暇の種類と日数でございます。  正規調理員の休暇につきましては,市の一般職員と同じ勤務条件条例が適用されておりまして,年間20日の年次休暇,年間90日以内の病気休暇,それから忌引,これ,最大で7日でございます。結婚休暇5日以内,それから生理休暇,1回連続2日以内などの特別休暇が与えられることになっております。また,年に5日,リフレッシュ事業参加のための義務免も認められております。  さらに,調理員が休んだときは,どういうふうな具体的な措置をしているのだというお尋ねでございました。  正規調理員が年次有給休暇等で休む場合でございますけれども,調理員の服務につきましては学校長が所管しておりまして,休まれたときは,その学校の教頭先生が実際の実務を担当しておりまして,学校の教頭先生が,ほかの学校に連絡をし,代替としての調理員の派遣を要請して,調理業務が遅滞なく行えるよう手配をいたしております。  以上でございます。 ◆宮本 委員  今,給食調理員の方の年収,平均で752 万と言いましたね。これだけの給料をもらうといったら,一般の会社で,それこそ,朝早くから夜遅くまで,残業入れても,これだけの給料はなかなかもらえない。  そういう実態,私は,一般人でありますから理解はできないのですが,休暇の種類の中で,有給の年次休暇,特別休暇の中に生理休暇が入っている。これも,ちょっと後で話題にしたいと思います。義務免,病休,こういったものが入って,大体,有給の休みが平均して49日間ぐらいというふうに聞いております。(「みんながとっているということなのか」と呼ぶ者あり)ええ,実際のサンプルをとってみました。  これA校であります。Aさん53歳,生理休暇20日,年休20日,その他の休暇9日,合計51日間休んでいます。Cさん36歳,21日の生理休暇,年休が19,その他の休暇が17.5で,57.5日休んでおります。  これは,夏休み,冬休み,春休み(発言する者あり)言葉じりとるのじゃないよ,分かっていることなのだから。こういうようなことがある中で,私は,今,霜觸参事の話の中で,給食が実施されている日数がおおよそ193.9 ,ここのところをきちっとやりながら,そのほかでとっているのであれば,私は,許せないこともないような気もするのですけれども,それでもひどいよな,752 万もとっているのだから。これが往々にして,そうでないというところに問題があると聞いております。  また,この752 万円を今の,最長で193 日で割ってみたら,一体,1日幾らになるのかな。仮に,750 万を193 で割ってみたのですよ。3万9,000 円です,1日。こんな会社がありますか。こんな実態が許されていいのですかということを言いたいのです。そこのところを私は強調したい。  ちなみに,民間のこういう類似した会社で調べてみました。40歳代の責任者クラスの調理員でも,年間380 万から400 万円ぐらいだそうです。これは,安過ぎるという意見もあるかもしれませんが,それにしても倍近い違いが当然だと言えるのですかね。(「質問」と呼ぶ者あり)質問はゆっくりするから,待ってれ。  そんなことで,私は,どうしてもこの辺のところがうなずけないのであります。  さらに,先ほどちょっと触れましたが,これ女性の生理休暇2日というのが,サンプルによりますと,これが実施されたときのやつをちょっと調べてみました。生理日の就業が著しく困難な女子に対する措置。生理日の就業が著しく困難な女子が休暇を請求したときは,その者に休暇をあげなきゃならぬということになって,労働基準法68条にうたわれている。これは,私は,戦後の日本人の思いやり制度だと思っております。やはり,女性に対する思いやりですね。(「常識なのだよ,世界の」と呼ぶ者あり)世界の常識と言いますけれども,あなた,世界の中でこれが実施されているのはどこだと思いますか,分かっているのですか。知らないくせに言うのじゃない。いいですか,じゃ,言ってやるわ。世界の中で,この生理休暇が行われているところを調査いたしました。日本と韓国とシンガポールだったか,3カ国です。欧米,先進国,ロシアでも中国でもこんなことやっていないのです。まあ,それも日本の思いやり,女性に対する思いやりとして私は認めますよ。しかし,サンプルによりましたら,━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  これは,先ほど,生理休暇の,労働基準法にあるのだから,それはいいのです。だから,大いにとるべきだし,とらせてあげるべきだ。今まさに,うちの女性議員の皆さん方が,男女平等,雇用平等,そして女性登用,こういうことをおっしゃっています。だから,女性の方々も男性と同様に残業もする,こういった部分も是正しますと言うなら,その主張も考えてみたいと思いますけれども,今は,その部分ちょっと外れますから,余談になりましたから,これは終わりにします。  そんなことで,先ほどの休暇,代替で,給食を出さなきゃならない百九十何日間のときに年次休暇をとるから問題が起きるのです。この年次休暇,有給休暇を含めた,ほかのときにとってくれれば問題ないのですが,これをとることによって学校が大変な状態にある。  その辺のところについて,これをやっているのは教頭先生だそうです。教頭先生が朝出たら,まず最初に,調理員のローテーションの調整でぶっ倒されるというのですよ。(発言する者あり)突然休むからですよ。そして,その穴埋めに,決まるまで,各学校で貸したり借りたり,これが終わるまで,本来の教育業務に入られないと言っている。  それで,これらの実態が,校長先生や教頭先生から,多くの先生方から聞かされる。ああ,これで思い出しました。さっきの生理休暇で思い出したのだけれども,笑い話ですよ,だと思うのですが,いいですか,これがローテーションでとられているという実例の一つです。 ○荒川 委員長  宮本委員,笑い話はやめてください。 ◆宮本 委員  じゃ,やめました。そっちはやめましょう。だけれども,それだって大変なことですから,また機会がありましたら,やります。  そして,この教頭先生が振り回されている状態が,私は大変な問題であると。先ほどの年俸そのものだって,常識では判断できない大変な問題なのですよ。そこに私は,先ほどから申し上げました給食制度の問題も含めてきちっと考えていかなきゃだめではないかということが1点であります。とにかく,調理員の休みのために教頭先生が本来の学校事務を推進できない,これを重大に考えていただきたい。  また,これらのことは,先ほども業務の違いがありましたね,正規職員とパート職員パート職員の方から随分聞かされる話,━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━むしろ私たちのほうが働くのに,待遇が極端に低いという苦情が出ていると。こんな調理体制に54億円も膨大な人件費をかけていくことが許されるかと。これがまた,すべて税金なのだということで,私は重大な問題を秘めているというふうに思います。  そこで,こういったところを見直して,本来の子供たちのためになる,そういう方向にお金を使うことが,これからの教育行政の改善,そして推進に絶対必要なことだというふうに思います。これらも行政改革の一環から,私は取り上げた問題でありますが,えてして,このような問題を申し上げますと,何か弱い者いじめだとか,切り捨てだとかという,どっかその辺で言いそうな人もいますが,おかしなところを直して,本当に市民のためになる,この場合子供のためになるようなことをすることが本当の行政改革ではないかというふうに思うのです。  そこで,先ほどの冒頭の質問から言いまして,いただいた答弁に私はかなり不満であります。ここで,今,早急に答弁といっても大変難しい立場にあるやに聞いておりますが,今後の検討に,この問題を早急にしていただきたいと思うのでありますが,この問題について答弁をいただきたいと思います。(発言する者あり) ○荒川 委員長  宮本委員,質問がよくわからないようですから,端的にもう一回,何を聞きたいのか。 ◆宮本 委員  いろいろ述べさせていただきました。それは,今の給食制度の実態の一部が,こうである,我々一般の常識からかけ離れているということを申し上げさせていただきました。  それで,教育委員会,当事者の皆さん方も,どこかの話じゃないけれども,知らないとは言わないでしょうが,知ってはいるのでしょうけれども,なかなか手をつけられないでいるのではないかと私は考えるのであります。  そこで私は,今までの問題を踏まえて,今後の検討に早急に入っていただきたい,改善に入っていただきたい,そのことについてどう考えるかというふうに聞いているのです。 ◎霜觸 学校教育部参事  段々のお話承りました。委員から重大な示唆を受けたものと受けとめさせていただきます。今後,十分考えさせていただきたいと思います。 ◆宮本 委員  ちょっと状況説明が長過ぎたから,質問がぼやけたのかもしれませんが,非常に不満な答弁でありますから,本来は教育長に振りたいところでありますけれども,今はここでとどめますが,我が会派といたしまして,改めて,次回の4定において,正式な形で質問をさせていただきますので,今からその答弁の準備をしていただきたいということを要求いたしまして,質問を終わります。 ◆岩木 委員  私も,給食の問題にかかわって質問させていただきます。さきに4人の委員が発言に立たれました。私が用意いたしました質問は視点が違いますので,予定どおりさせていただきたいと思っています。  給食にかかわりまして,4人の委員が発言されましたように,O-157問題と絡みまして,今の時期,大変給食に対する関心が高まっているというふうに思います。ちょうど,堺市で,不幸にして大変な集団発生になったわけでございますけれども,札幌市では,既にその時点で,夏休みにかかっていたということもございまして,2学期,学校が始まる前に,市民の方から教育委員会に,このことについて,心配や,その他照会がございませんでしたかということで,私が教育委員会にお尋ねしましたら,そういう件数は極めて低かったと,私が予想していた以上に少ない数であったということで,それだけ,札幌市教育委員会の,特に学校給食は,過去にも食中毒の発生がないというようなことで,市民の方が全幅の信頼を寄せているということなのかなというふうに考えているところでございます。  さて,前段の部分はこのぐらいにいたしまして,早速質問に入らせていただきますが,当然予想もしない,今まであらわれたこともないような,病原菌O-157ということで,特に関係職員の方々の研修ということを計画なさったと思うわけでございますが,先ほど宮本委員の方からも,関係職員が非常に多いということのご発言がございましたけれども,栄養職員の方を含めると,6種類の職種の方々が,一つの献立,一つの調理業務にかかわっていらっしゃるというのが普通の形であるということで,私も学校教員でありましたけれども,もっと規模の小さい,シンプルなところにおりましたので,これは大変かなというようなことで,改めて,関係者のご努力に敬服しているところでございます。  さて,その研修,当然これからも継続なさると思いますけれども,今回,この緊急の対応のために研修会をなさいましたが,これは,関係職員全員を対象になさいましたか,それとも,職種を限定してなさったのか,その実施されました中身を具体的にお聞かせいただければと思います。  続きまして,通常の検査,当然,給食調理にかかわるスタッフは,毎月1回の定例の検査が義務づけられてございますけれども,それに今回はO-157の検査も加わったというようなことでございますね。この場合なのですけれども,検査の方法ですが,検体と言うのですけれども,それは,これまで通常やってきた検体でO-157の検査も同時に含めてやることができたのかということと,それから,検査は,調理にかかわる全員の方が受けたということは,先ほどのほかの委員へのご回答でわかりましたので,その検査項目と,それから,できれば料金単価をお尋ねしたいと思います。  その次,三つ目でございますけれども,何分にも緊急性の高いことでございましたので,当市教委でも,保存食,つまりサンプル食でございますけれども,今までの保存の期間を延ばしまして,2週間さかのぼって検査しなければならないという文部省の指示もあったことですけれども,慌てて保存食用の冷蔵庫を全校に用意なさったということは聞いておりますし,私も,この前,文教委員会の視察で見せていただいたところなのですが,そういった保存食,何事かあった場合に,検査するための材料になるわけでございますけれども,そのほかに,調理関係者の方々からは,まないたでありますとか,包丁でありますとか,器材の殺菌・保管というようなことの要望が強く出されております。  このことは,さきの代表質問でも,私どもの会派の猪熊議員の方からも要望されたところでございますけれども,去年は,米飯給食で強化磁器導入をお願いして,やっと,ことし2学期から,全市の3分の1の学校で使えることになったわけです。そしてまた,こういったO-157の対策で,いろんな新しい器材の購入というようなことで,先立つものがお金でございますので,いろいろとご苦労,苦慮されると思いますが,財政部長さんもお見えになっていらっしゃいますので,財政の方と教育委員会の方との,このことについての協議は,今の時点でどの辺まで進んでいらっしゃるのかお聞かせいただきたいと思います。  その次でございますが,さっき,文教委員会の給食の試食のことをおっしゃっていた委員もおりましたけれども,私も,去年,ことしと,学校給食,試食をさせていただいておりますが,牛乳の紙パックのリサイクルの件でございますけれども,伺いますと,303 校,小・中学校ございますが,学校で全校的にこの紙パックのリサイクルに取り組んでいる学校と,それから,そうでないところと,比較的ばらつきがあるようでございます。資料をちょうだいいたしましたところ,約3割弱の学校が取り組んでいるというようなことでございまして,今は,リサイクルすることは極めて当然のことでありまして,小学校4年生では,たしか生活科でしょうか,環境学習の中で,牛乳パックのリサイクルというのを扱っているはずでございます。  そういったことで,お尋ねするのですが,ばらつきがあるのはどういうことなのかなと,もう少し広がりを持たせる,別な言葉で言えば,定着させるためには,どんなような条件整備があれば可能になるのか,その辺,市教委のご見解を伺いたいなというふうに思っているわけでございます。 ◎霜觸 学校教育部参事  まず,1点目でございますけれども,職員の研修でございます。  2学期に向けて,この夏休み中,6種類の職種があるとおっしゃいましたけれども,栄養職員,調理員パート職員,これは非常勤職員でございますけれども,それぞれ三つの職種に分けまして研修会を実施いたしました。  研修の内容は,病原性大腸菌O-157に関します正しい知識とその対応の方法等を重点といたしまして実施をいたしたわけですけれども,給食パート職員に対しましては,主に食中毒予防のための衛生管理,さらに,調理員に対しましては,それに加えまして,調理器械の衛生的な取り扱いについて周知を図ったところでございます。また,栄養職員に対しましては,献立作成上の留意点,あるいは衛生管理の一層の徹底と給食室の清掃,あるいは消毒の点検方法等につきまして,実施をいたしたところでございます。  2点目の検便の件だと思うのですけれども,8月にO-157の検便を実施いたしましたときは,従来,サルモネラですとか,それから赤痢菌についての検便を月1回実施しておりましたが,O-157の対策といたしまして,特別に,委員おっしゃいましたように,別な検体でO-157の検査を実施いたしました。今後は月2回義務づけられておりますので,従来の検便の検査の内容とあわせまして,一つの検体で,O-157も含めまして実施をしたいというふうに考えております。  いろんな衛生用の器材のことでございますけれども,先ほど横山委員にもお答えを申し上げましたけれども,現場では,衛生管理の徹底を図るために必要な衛生器材の整備を進めていく必要があるというふうに考えております。必要な器材につきましては,できるだけ早く,計画的に整備をしたいというふうに考えております。  それで,財政との協議でございますけれども,鋭意,日常的にも十分やっておるつもりでございます。  それから,紙パックの件でございますけれども,どういうふうにリサイクルの活用をしているかでございますけれども,現在,平成7年度におきまして,小・中学校合わせて48校,リサイクルを実施している学校がございます。平成6年度は28校でございましたので,増加の傾向を見せております。このほか,PTAの方々が自主的に回収している学校も33校ございます。  ばらつきがなぜあるかということでございますが,牛乳パックの回収に当たっての課題でございますけれども,回収業者に渡すまでに,子供たちが,パックを切り開いて,洗って,それから乾燥させて束ねるという作業が,どうしてもついて回ります。さらに,業者が回収に来るまで,一定期間保管しておくスペースも,かなりのスペースが必要でございます。そんなことがございまして,子供たちが取り組む時間の確保ですとか,スペースが必要であることもあわせまして,ここが課題となっているところでございます。  今後の進め方についてでございますけれども,今言った課題を,何とか克服に向けて,学校と協力しながら,リサイクルに向けて努力したいというふうに考えております。  以上でございます。 ◆岩木 委員  研修の件でございますけれども,私も,小さいながら,学校で給食を見たり,相談したり,いろんな現場を知っています。一つの調理に向かって取り組むわけですが,このチームワークですね,栄養職員さんは,唯一専門スタッフでいらっしゃるわけですから,その方の指示,そういったものに従って,実際の方々が業務をなさるわけなのですけれども,これだけ待遇の違う方々がいると,やはりこのチームワークというのがすごく難しいかなと。非常に私の素朴な考えなのですけれども,検査を受けるときは,みんな平等に,これも職種で差がないわけですね,みんな押しなべて同じ検査をしている。しかし,研修は職種によって微妙に違うというのは,やはり同じ職場で働く,同じ屋根の下で働く者としては,チームワークを進めていく上で,ちょっとあるのかなというようなことを感じておりました。
     私は,栄養士さんと調理する方々の人間関係がうまくいかないと,子供たちや,それから教職員に対しても,何となく,「給食つくってやったぞ,そら,持ってけ」というような感じに,長い間教員していましたので,そんなふうに受けたことがありました。それからまた,人がかわって,非常にチームワークがいいときは,子供たちも,「おばさん,ありがとう」とか「ごちそうさん」と,非常に,つくってくれる人と子供たちが声かけ合ってやっているというようなことで,この辺,特に,さっき,女性特有のいろんなこと,権利等について,宮本委員も言われていたのですけれども,私は,女性であるからこそして,そういう配慮というのが必要じゃないかと。確かに大勢ですので,全部の方々が一堂に会してというのは,会場の確保だとか大変面倒であろうかと思いますけれども,例えば,研修を開催する時期が休みのときであれば,各区ごとに小さな集団でやっていくということは可能じゃないかというふうに思っているわけです。それと,栄養士さんと校長先生は比較的お出になるということですけれども,実際に,パートの方々のこま回しでご苦労される教頭先生方にも出ていただくということがベターじゃないかなというふうに思いますし,それから,人事管理の面では,そんなに大変でございましたら,やはりコンピューター機能なんかを生かすということも一つではないかなというふうに思っております。  その次,再質問でございまして,リサイクルの件でございますけれども,子供たちの指導の時間でとるのは難しいというようなことで,給食の時間は,たしか小学校は40分の設定でございましたですね。そういったこと,あるいは場所とかということが難しいということでありましたら,実際に成果を上げている学校なんかの実践例なんかをいろんな機会に全市に広報していく,知らせていくというようなことなんかも必要ではないのかというふうに思っています。  また,私もご案内ちょうだいしていますけれども,栄養士の方々の団体の展示・研究の機会等も,すぐ,この後間もなく予定されているようですけれども,そういったところで,しっかり取り組んでいる学校の実践例なんかを展示・発表したりすることを取り上げていったらよろしいのではないかなというふうに思うわけでございます。  再質問一つでありますので,よろしくお願いします。 ◆鈴木 委員  (関連)今の牛乳パックのリサイクルの件でありますが,ごみとして捨てられているということであります。事業ごみとして出されているように聞いております。  それで,年間,小・中・定時制学校という中で,何校利用されて,そして,捨てられているのが何トンぐらいになるのか。捨てられている量の紙をつくるために,どれだけの木が切られているのか。普通,1トンの紙をつくるために何本の木が,材料が必要だとかというようなことも言われていると思うのですが,そういったことも,ちょっとお聞かせをいただきたいなと。そして,その捨てられている量で,どのぐらいのトイレットペーパーができるものなのか,再生できるものなのか,そういったことも,おわかりになっていれば,お聞かせをいただきたいというふうに思っております。 ◎霜觸 学校教育部参事  先に研修の件からお答えを申し上げたいと思います。  調理員,給食パート,それから栄養職員と,3種類に大きくくくりましたけれども,同じ調理室の中において,3種類それぞれ職務内容が,分担が異なっているものでございます。それで,職務に応じた研修が適切であると判断させていただいて,分けて研修をさせていただいております。  確かに,委員のおっしゃるとおり,全体に共通認識を持たせるとか,あるいは職場のチームワークを保つということは大変必要なことでございますので,これにつきましては,日常の業務の中で指導してまいりたいというふうに考えております。  特に,今回,O-157対策に関連いたしまして,学校長を中心に,学校全体で当たってほしいということを通知してございますので,そうした中からチームワーク等をはぐくんでいただければというふうに考えております。  さらに,リサイクルの件でございますけれども,4年生の副教材に環境教育についてのページがございまして,その中で,牛乳パックのリサイクルについての指導をする内容がございます。そこで大体自覚を持っていただいて,今後,年代が進むに従って,それを実践していただければ最適なのですけれども,いろんな実践例も集めまして,何とか工夫しまして,いろんな学校にPR等も,これから検討させていただきたいというふうに思います。  それから,鈴木委員のご質問でございますけれども,確かに,牛乳パックは1日17万個余り出されるわけです。年間でいきますと,3,331 万個余りとなります。これを仮にトイレットペーパーに再生したといたしますと,ちょっと理論上になりますけれども,一巻60メートルのトイレットペーパーが,大体100 万個できることになります。例えば,この古紙を立ち木に換算いたしますと,直径14センチ高さ8メートルの木で調査いたしましたところ,たしか大体1,300 から400 本ぐらいにはなるというふうに言われております。  それで,大変,資源としては大事な資源でございますので,先ほど岩木委員の質問にもお答え申し上げましたけれども,今後,できるだけいろんな問題を克服いたしまして,それから,PTAの方々にも協力を求めまして,リサイクルについて進めてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◆岩木 委員  ともかく,調理員の方々,大変ご苦労いただきまして,特に夏の暑い日であれば,汗びっしょりになって,限られた時間の中で一つの調理を仕上げていくということでは,大変ご努力いただいているわけですが,しかし,一方では,非常に,どの学校におきましても食べ残し,つまり残食があることは,私も前々から気になっていたところでございます。それから,学校の内部,つまり学校関係者も,年配の方であればあるほど,この状況困るのだよねとは言いつつも,やはり給食にかかわっては,非常に関係職員が多いということもあって,どこから,だれが,どう手をつけていけばいいのかというようなあたりが,やはり難しいのだろうなというふうに思っているわけであります。  先ほども段々のお話がございましたが,伺うほどに気が遠くなるような量のものが出ているということでございまして,私は,だからといって極端に,給食をなくするとか,あるいは弁当とかというふうに申し上げるつもりはありませんけれども,やはりこれだけの量が出るということは,食べる時間の保障が十分でないのか,あるいは子供たちの嗜好というものが,50年もたって大分違っているのかということもありますし,そういったことやなんか,さまざまな背景が多分あるのではないかというふうに思うわけでございます。  そこで,本市では,学校給食運営委員会という組織,関係者の方々15人ほどで組織されている団体もあるわけでございますので,そちらの方々のお知恵をおかりするなどして,ぜひ,この状況につきまして,十分な調査検討を進めていただきますように,私の方から最後に要望いたしまして,終わらせていただきたいと思います。 ○荒川 委員長  ここで,委員会を休憩いたします。     ──────────────       休 憩 午後3時40分       再 開 午後4時     ────────────── ○荒川 委員長  それでは,委員会を再開いたします。  (佐々木周子委員「委員長」と呼び,発言の許可を求む) ◆佐々木[周] 委員  済みません,質疑の前にちょっと一言発言をさせていただきたいと思います。  先ほどの審議で,宮本委員の発言中,労働基準法を否定するような発言,また女性を侮辱するような発言があったというふうに,この第一部決算特別委員会に所属している4人の女性委員を代表して,私,抗議したいと思います。  それで,先ほどの発言内容について,精査を求めます。精査をし,そして,しかるべき部分については削除していただけるように,よろしくお願いいたします。 ○荒川 委員長  ただいま佐々木委員からありました発言,委員長としては,しかるべく,発言記録をとって,次回の理事会にも諮りながら,不適切な発言があるとすれば,本人とも話し合いながら,しかるべく措置をとっていきたいというふうに思います。  それでは,質疑を行います。 ◆横山[光] 委員  私から,私学助成について幾つかお尋ねをいたします。  さきの代表質問において,我が党の上瀬戸議員から,私学振興に対する基本的な考え方をお伺いしたところでありますが,私は,これを踏まえて,さらに具体的な事柄についてお尋ねをいたします。  近年の少子化につきましては,さきの代表質問におきまして,市長も,予想を上回る進行であるとの認識を示されたところであります。ちなみに,平成5年の数値ではありますが,合計特殊出生率は,全国の1.46に対し,本市ではさらに低い1.18となっております。この全国数値は史上最低の記録でありますから,本市の場合は,さらに深刻な状況にあると言えるのであります。  したがって,このような少ない子供たちを大切に育てていくため,さまざまな施策を講じる必要があると同時に,今後,この少子化対策については,全市的な観点から総合的に取り組んでいかなければならない重要な課題であると思っております。  さて,一方,高学歴化社会を反映して,教育に対する市民の関心が非常に高く,本州の政令市など大都市におきましては,幼稚園から高校,大学まで,国公立よりは,むしろ,特色のある教育を求める傾向から,私学志向が非常に強いと聞いております。  北海道は,この点で市民の意識がちょっと違い,公立志向が強いと感じておりますが,それにしても,例えば幼稚園などでは,全道で約8万人の園児に対し,私立の在園児は9割を占めていますし,本市でも,約2万9,400 人の園児のうち,私立は93%の2万7,400 人であります。この数字を見てもわかるとおり,私学の果たす役割とそのウエートは,非常に高いのであります。幼稚園児の10人に9人が私立幼稚園に通っているということは,札幌市の幼児教育は,まさしく私学が全面的に負っていると言えるのではないかと思うのです。  私が調べたところによりますと,各市とも,さまざまな私学助成策を実施しているようですが,押しなべて,本市の1人当たり助成額は,残念ながら,政令市の中でも下位の方に位置しております。  さらには,市立幼稚園と私立幼稚園の運営経費を試算いたしますと,市立では,園児1人当たり年間約80万円かけているのに対し,私立では年間約33万円と,ぎりぎりの経営努力を余儀なくされております。  一方,父母負担の面から見ますと,市立の入園料と保育料が年間9万9,600 円であるのに対し,私立に通わせている父母は,就園奨励費補助金などを加味しても,教材費,暖房費を含めて22万8,824 円となりまして,12万9,224 円,約13万円の公私の格差が認められるのであります。  このように見てまいりますと,私学教育の果たしている役割の大きさに比べ,私学助成の現実はまことに厳しいものがあることがよくわかるのであります。  また,今議会で,本市において昭和35年から続けられてきた仲よし子ども館の質的転換が打ち出されましたが,ことし5月1日現在の学校基本調査によりますと,3歳児全体で1万6,375 人に対し,幼稚園が4,045 人で約25%,しかも,このうち私立幼稚園児は4,025 人ですから,大半を占めております。また,仲よし子ども館は6,042 人で,約37%であります。したがいまして,今後,3歳児教育に対する市民のニーズが,必然的に幼稚園に向けられてくるものと予想をされますので,これまで仲よし子ども館に入っていた子供たちの多くを幼稚園で受け入れることになるわけですから,そのための条件整備が必要になってくるわけであります。  このようなことをさまざま考えますと,私としては,市立に通っている子供たちとの均衡を十分考慮しながら,私学の運営の安定や子供たちの教育環境の向上を図るため,この機会に私学助成の充実をぜひ図るべきであると思っております。  以上のような観点から,特に私立幼稚園に対する助成に関しまして幾つかご質問し,ご見解を伺いたいと存じます。  第1点ですが,今後,私立幼稚園に対し,どのような振興策を図っていくおつもりなのかお伺いをいたしたいのでありますが,とりわけ,仲よし子ども館の質的転換に伴い,幼稚園への3歳児の就園が促進されると思われますが,3歳児に対して何らかの配慮を考えておられるのかどうかお伺いをしたいと存じます。  第2点として,私学の教育の充実のためには,私学経営の安定が必要でありますが,北海道が行っている管理運営対策費補助金,これは,1人約11万7,823 円ということでありますが,これとは別に,札幌市独自の私立幼稚園運営費補助金制度をつくれないかどうかお伺いをしたいと存じます。 ◎古田 総務部長  まず,第1点目の私立幼稚園に対します今後の振興策についてでございますが,私立幼稚園が本市における幼児教育の大半を担っておりまして,その果たす役割が重要であると考えておりますので,施設整備に対する貸付金や教材教具等の補助金,あるいは就園奨励費補助金などの一層の拡充に努力してまいりたいと考えております。  また,仲よし子ども館の質的転換もございますが,幼稚園における3歳保育のニーズが高まるものと予想され,その条件整備も必要と考えられますので,この補助金等の拡充に当たりましては,3歳児に着目した助成のあり方について検討してまいりたいと考えております。  次に,運営費に対する補助でございますが,ご承知のとおり,私立学校振興助成法という法律がございまして,それによりますと,都道府県が行う経常的経費の補助につきましては,国の助成措置があるほか,これに伴う監督権は知事にゆだねられております。そうしたことから,私学助成は,基本的には,国及び都道府県の総合的な施策によるべきものと理解をしているところでございます。  したがいまして,人件費を含む広い意味の運営費につきましては,現行制度上も北海道が管理運営対策補助金を交付してございますので,私どもといたしましては,北海道市長会を通じまして,毎年度,これらの私学助成の充実を要望しているところでございます。  本市といたしましては,私立幼稚園の果たしている役割を十分認識をいたしておりますし,また,各園の経営の安定と父母の負担の軽減につながるよう,先ほど申し上げました教材教具等整備費補助金を今後とも一層充実させるため,努力をしてまいりたいと考えてございます。 ◆横山[光] 委員  幼稚園教育振興計画では,平成12年度に,3歳児の就園率を60%に高めることを目標にしておりますが,そのためにも,3歳児に対しては特段の配慮が必要でありますので,今ご答弁にありましたように,ぜひ,具体的な措置を講じていただくよう要望をしておきます。  最後に,1点質問して終わらせていただきます。  先ほどの運営費補助金についてですが,仮に運営費補助金の創設が無理だとすれば,現在行っている教材教具等整備費補助金,これは1園90万円となっておりますが,これをもっと使いやすいように,例えば教材教具等の対象を広げるとか,工夫ができないものかお伺いをしたいと存じます。 ◎古田 総務部長  教材教具等整備費補助金でございますけれども,この補助金につきましては,一つには教材教具の購入,それから二つ目には管理用備品の購入,三つ目といたしまして施設整備の維持補修及び改修,こうした項目で補助対象としているものでございます。近年では,その補助対象の実態といたしまして,園児や教師が使用する備品,図書,消耗品,そういったもののほか,施設整備の維持補修にかかわる委託業務だとか,あるいは修理修繕などのハードな面の事柄についても,広く対象としているところでございます。今後も,ただいま申し上げました3点の補助対象項目について,弾力的に活用できるよう一層配慮をしてまいりたいと考えてございます。 ◆大嶋 委員  私からは,中学校の授業における格技指導と部活動における地域の人材の活用について,2点お伺いいたしたいと思います。  本市においては,格技場の設置,これは中学校にでありますけれども,着々と進められておりまして,平成7年度で36校に既に設置されております。また,8年度では5校に建設中ということでありまして,これを含めますと,本年度中に41校に整備が終わるということになっております。  一方,この格技指導にかかわる教員の配置について,どうなっているかということについて見ますと,有段指導者ということで見ますと,柔道のみが15,剣道のみ6,両方配置されているのが6,全く配置されていない,有段者がいないというところが9校,現状で4分の1あるということでございます。  格技指導が,果たして教育の現場でどうかという問題は一応さておきまして,一つの設備について約1億円,7年度について1億円ちょっとかかる設備を設置しているわけですから,この金額に見合ったといいますか,それなりの教育的な指導者の配置というのがなされなければならないと思うわけですけれども,この点について,現状の中では,教員を加配するというようなことは,多分,いろんな制度上といいますか,本来的には加配という措置が必要だとは思うのですが,それはなかなか難しいという点を置きまして,これを,非常勤講師を採用するということなどを通じて,非常勤講師に複数校担当していただいて充実を図るというようなことが考えられないのかどうか,この点について1点伺います。  それから2点目は,地域の人材の活用ということでありますけれども,今の格技場の例を引きますと,部活動の実施状況ということを見ますと,柔道,剣道については36校中16校で行われていないという数字がありますし,また,テニスコートを見ますと,これは授業では行われていないはずですから,部活動専用に使われているということだろうと思いますが,90校で設置されて,78校では実施されているけれども,12校では,ある意味で,その施設が使用率0%ということになっております。  さらに,先日,文部省の調査結果等が出まして,昨今,部活動の部分では,教員の負担感が随分が強まっていると。これを,社会教育活動に移して実施するような方向が考えられないかということでの調査が,10月8日の新聞にも載っておりましたけれども,この中では,今言いましたように,学校の教師の負担感というのが強まっていると。一方で,生徒,親からすれば,部活動,いわゆる授業が終わった後,文化系ももちろんありますけれども,この場合は体育系の部活動を問題とさせていただきますけれども,非常に要望が強いということが指摘されています。  ただ,一方で,現実の問題として,学校が小規模校化するといいますか,1校当たりの教員の数が減っている,あるいは,教員の比較的高齢化と言ったら,ちょっと言葉が過ぎますけれども,平均年齢が高まるにつれて,実際に,体育指導,部活動を指導する方が年々減ってきているという現状があるということでありまして,いわゆる,親や生徒の希望と,それから,現実の受け入れ態勢ということで考えますと,どんどん乖離が広がっていく傾向にあるというふうに思われます。  そこで,この部活動について,地域の人材を活用して,指導者として受け入れるような形で,将来的には社会教育活動としてきちんと整備していくということは本旨でありますけれども,それまでの間,こういう形で,生徒あるいは親の要望を満たす,あるいは,それと同時に教員の負担を減らすというような方向で,具体的な展開が考えられないかという点について,2点目伺います。 ◎市村 学校教育部長  武道場,格技室に絡んでのご質問と承りました。  1点目の柔道,剣道指導の非常勤講師の採用についてでございますけれども,中学校での体育の授業における柔道,剣道の指導は,これは,その指導方法を学んだ体育教師により行われておりまして,現状では,学校に配置されている教員が担当するということになっております。  ご指摘の,この授業等に非常勤講師等を配置することにつきましては,義務教育の教員の配置基準を道教委が所管しておりますので,委員のご意見を道教委にも伝えてまいりたいというふうに考えております。  2点目の部活動の指導者として地域の人材を受け入れることについてでございますけれども,ご指摘のように,近年,中学校では,生徒数の減少に伴い,小規模校化が進んでおります。したがって,1校当たりの教員数が減少していることなどから,生徒の多様な希望にこたえるだけの多くの部活動を開設できなくなってきているというふうな学校もございます。  こうしたことから,生徒の活動意欲にこたえるために,ご指摘の指導補助者として,専門的な技術や指導力を持った社会人の導入,これを検討することも一つの方法であろうというふうに考えております。  しかしながら,部活動の指導者には,単に専門的な技術の指導力を持っているだけではなくて,生徒の心理面ですとか生徒理解,そういうふうな全人的な発達を促す上での教育的な指導力をあわせ持っているということが求められるところでございます。  また,部活動の時間は,社会人の通常の勤務時間と重なっておりますことから,日常的な指導を年間通して続けて指導していただける,そういう人材が確保できるかどうかというふうな課題もございます。  さらには,指導者のけがに対する補償,それから,生徒に事故が起こった場合の責任問題というふうなこと,そこのところを解決していかなきゃならないというような課題もございます。  このように,課題が多いわけでございますが,部活動は大変意義のある活動でありますし,生徒のニーズにこたえるためにも,地域の人材活用,人材を登用できるかどうか,このことについて,今後とも私ども研究をしてまいりたいというふうに考えております。  なお,格技室,武道室の活用にかかわることがご意見としてございましたけれども,36校につくっている格技室,この使用においては,単なる部活動だけではなくて,日常の授業等にも使っておりますし,また,集会等,特別活動等にも有効に活用させていただいております。  以上でございます。 ◆大嶋 委員  今,格技室の利用については,単に格技だけの授業に使うのでなくて,幅広い,授業等を含めた活用を図っているということでありましたので,その点は,授業の点で,教育的な側面から活用の範囲を広げていただきたいというふうに思うわけですけれども,いわば,授業時間以外といいますか,学校での教育活動に関する以外,部活動,それから,これからの社会教育活動を含めてですけれども,という視点で見ると,立派な施設が有効に使われているのかなという点は,これは一般的な疑問といいますか,あると思います。  この前,体育部の方にもちょっとお伺いしたところ,社会教育活動について,学校開放と同じ形で4校,今やっているのだと。1校について,今検討中で,徐々に整理していきたいということであったのですが,今年度5校整備,そして,これからどんどん整備していく中で,やはり,これは施設の計画段階から,それぞれ,学校教育部,社会教育部,それから体育部含めて,総合的にその施設利用計画について検討をするような形で,幅広い利用の方法,施設を遊ばせないといいますか,そういうことが必要かと思いますので,その点,要望といいますか,指摘させていただいて,質問を終わらせていただきます。 ◆富田 委員  私は,通学に必要な児童・生徒の安全確保ということで,通学路に関する問題について質問したいと思います。  通学路は,交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法施行令第4条に定められておりまして,市教委としては,通学路に関してどのように考えておられるかと。この通学路の指定は,具体的にどのように行われているかというのが1点でございます。  それから二つ目は,冬の通学に必要な安全対策について,積雪期には,歩行者に安全な空間を確保しなければならない。したがって,通学路除排雪に関して,どのような手続,方法で,道路管理をする部局に,教育委員会から依頼あるいは要請をされているのかということを,まずお伺いします。 ◎古田 総務部長  まず,通学路の指定の問題でございますけれども,通学に際しての安全対策につきましては,学校を初め,家庭や地域における交通安全教育の徹底を図ることは重要でございますけれども,児童・生徒が安心して通行できる安全施設の整備も,また不可欠であると考えております。しかしながら,ドライバーのマナーだとか道路事情など,今日の交通環境を考慮いたしますと,必ずしも安全の確保は十分とは言えない状況にございます。  そこで,児童・生徒が登下校時に交通事故に遭わないよう,より安全に通学できる道路を通学路として指定しているものでございます。また,通学路は,各学校が必ず年1回,PTAやスクールゾーン実行委員会などとともに,より一層安全が確保される道路を調査,点検をいたしまして,教育委員会と協議をしながら指定をしているところでございます。  教育委員会といたしましても,ソフト・ハードを含めた交通環境の安全性が完全に確保されるよう,強く願っているところでございます。  2点目の通学路の除排雪についてでございますけれども,通学路の除排雪の要望につきましては,各学校が年1回,通学路を指定するに当たりまして,歩道,信号機,道路標識あるいは防護さく,街路灯などの交通安全施設の整備状況とあわせて,除排雪の実施状況も調査をしてございまして,教育委員会は,学校と協議の上,それを関係機関に要望しているところでございます。  また,学校に対しましては,積雪期に危険箇所を発見した場合には,直ちに区の土木事業所や除雪センターへ連絡をして,除排雪を依頼するよう指導してございまして,教育委員会といたしましても,関係機関に迅速な対応を要請しているところでございます。 ◆富田 委員  通学路の問題については,ごく一般的なことを改めて質問したわけでございますけれど,私がこれまでいろんな機会に調べたり聞いたりしておりますと,各学校から児童のいる家庭に配付をされる通学路の指定図と,同じ学校が教育委員会に提出をする通学路の指定図といいますか通学路図とは,全く一致をしていない,そういう状況が際立っているのじゃないかというふうに考えています。  したがって,特に冬の除排雪について言えば,市教委から道路管理の部局へ,ここを除雪あるいは排雪をしていただきたいと,こういう依頼をしても,通常の通学路の指定図と異なるために,適切な除排雪がなされないという状況があると私は考えております。  本市は5年前に,雪さっぽろ21計画を改定をして,通学路対策の充実を図ることになっているわけですが,結果としては,それらの充実が全く進んでいないのじゃないかと,こういうふうに思っております。  そこで,市教委は,真にこの冬道の安全性を確保するために,今後どのような対策を考えているのかお伺いします。 ◎古田 総務部長  通学路の除排雪の問題でございますけれども,通学路の除排雪につきましては,冬期間の歩行者空間を確保するため,道路管理部局と協議をして実施をしていただいているところでございます。また,ことしの2月に東区で発生いたしました,登校時における児童・生徒の交通事故に当たりまして,その後,直ちに,各区から2校ずつ小学校を抽出いたしまして,通学路のパトロールと,それから除排雪の実施状況を調査したところでございまして,その調査結果を道路関係部局に提供するなど,安全対策に努めたところでございます。  今後の冬の通学路の安全確保対策でございますけれども,市民局交通環境対策部が,関係部長から成る全庁的な対策会議を設置すると聞いておりますので,教育委員会といたしましても,積極的に参加をしながら,各学校が指定する通常の通学路の安全性がより一層確保されるよう要望してまいりたいと考えております。また,各学校に対しましても,よりきめ細かな通学路の指定をするよう周知をいたしますとともに,学校や地域,あるいは行政などによります通学路安全推進連絡協議会の設立が予定されておりますので,その中で,より一層,冬期間の通学安全対策が確保できるよう努めてまいりたいと考えております。 ◆富田 委員  今,部長の答弁で,通常の通学路の排雪などについて要望していきたいということで,そのことがこれから実施をされていけば,私の言いたい部分は解決をされるというふうに考えております。  それは,雪さっぽろ21計画の改定のときの26ページにも,「歩行者空間の確保」の中で,「通学路対策」というものを特に起こして,そして,本市がやるべき基本的な物の考え方,道路空間の確保を,通学路に非常に大きなウエートを置いてこの計画を立てているということだと。したがって,今の部長の答弁で,私はいいと思います。  しかし,問題は,こういう本市の計画を学校長あるいはPTA,みんながこれを知っているか,理解しているかということが問われていくと思います。今,私が述べているようなことを,今おいでの皆さんは,何言っているかなということもあるかもしれません。しかし,以前は,子供が帰り道,雪の山に登ったりおりたりしていたと。そうしたら,そこから転げ落ちて交通事故に遭ったということも過去にはあったわけですよ。そういうことを反省して,こういうことが本市の除排雪計画の大きな雪対策として盛り込まれたものだというふうに思うわけです。  結論的には,「歩道はあるが堆積幅が少ないため歩道除雪が困難となる通学路の運搬排雪を実施する」「歩道のない生活道路における通学路の運搬排雪を実施する」と,こういう,まとめとして,通学路における排雪は,運搬排雪を原則的にやるのだと。そこで桂市長は,今から5年半前の就任と同時に,通学路の全線における排雪を1回はやりますと,こういうふうになっていたわけです。  ところが,先ほど私が言いましたように,冬の排雪にかかわる通学路の図面は,ふだんの通学路と全く別な図面を提出して,教育委員会にこれでお願いしますと言うものですから,実施されてこなかったと,こういう経緯を,やはり各学校に反省もしてもらって,適切な事業が展開されるように要望して終わりたいと思います。 ◆松浦 委員  それでは,まだ若干時間がありますから。まず,学校給食の関係で,先ほど牛乳パックの話が出ていたのですが,私は率直に言って,このパックをやめて,そして1クラスごとにその必要量を入れるような,そういう容器で配るという方式がとれないものかどうか,これが一つ。  それから二つ目は,これからまだ小学校も中学校もつくりますから,テストとして,学校に1カ所タンクを置いて,各教室単位ぐらいで配管をして,そして,そういう方式で配るという方法がとれないかどうか。まず,そういうことについて考えたことがあるかどうか。これはナンセンスでも何でもないのですよ。ナンセンスというのはこういうことなのですよ,今までのことを考えていて,それが絶対だと思っておったら,ほかの考え方はナンセンスになるのです。もっと,ぐっといろんなものを360 度見て,そして,ああ,なるほど,こんな考え方もあるかということがありますから,この点について考えたことがあるかどうか,これ二つ目,まず牛乳関係。  それから,その次に残食について。  残食については,実は,ホクレンの市場担当者から,こういう話を私は聞いたのです。学校で購入している素材というのは,家庭で買って食べさせているものよりも,値段を抑えているからいいものが入っていないと。したがって,いい素材が入っていないのに,それで調理しても,家庭よりもうまいものができないと。家庭は子供も少ないから,割と今はいい素材を買って,ぱっと調理してやるから,いいものができると,こう言うのですよ,その人はそう言うのですよね。(発言する者あり)  まあまあ,よく聞きなさいって,あなた。それはいろいろ,人の見方,考え方あるのだから。そこで,そういう点について,どういうふうな検証をされているか,その実態ですね。学校共同購入のものの品質と一般の家庭で購入しているものの品質がどうか,その点について調べておられると思いますので,お答えをいただきたいと思います。  それから,もう一つは,残食の関係で,この間,学校給食の視察をさせていただいて,食べたのですが,私は大変おいしくいただきました。ところが,食べ残すというのは何だろうかと考えてみたら,おなかがすいていないのでないかと思うのです,食べ残すということは。したがって,学校でちょっと聞いたら,午前中の授業,学校行って子供たちがお昼食べるまでの間に,休み時間で運動場だとかなんかに出て遊べるような時間がありますかと言ったら,ないというのですね。そこで,やっぱり私は,これ,空腹との関係だと思うね,空腹と食事量の関係。空腹は何で起きるかといったら,運動量との関係と,こういうことになると思うのですね。  そこで,どこか学校のクラスを指定して,例えば午前中の2時間目と3時間目ぐらいの間に,運動場へ出て,みんながちょっと走り回れるぐらいの休憩時間をとるようなことを1カ月なら1カ月やってみて,そして,その前の残量とその後どうかとか,そういうことのテストをしてみたらどうかと。これは何を意味するかといったら,単に残量だけの問題でないのですよ。大事な体をつくっていく上で,運動というのは大切なことなのですよ。したがって,そういう関係について,今まで,もし研究して,そして,こういうテストもしてみたという結果があればお答えください。なければ,テストをしてみる必要があるのでないかなというふうに私は思うのですが,これについてどう考えるか。
     続いて,今度,養護学校の関係。  養護学校の関係で,現在,札幌市内の養護学校に進学を希望する人たちが,全員入っているのかどうか,この状況をひとつ教えてください。  それから二つ目は,この5年計画に,養護学校の中・高を新設するということで計画にのっているのですが,具体的な進捗状況,とりわけ,その子を持った親からは,一日も早くと,こういう声も寄せられていますので,それについてお尋ねをいたします。  それから,最後になりますが,このごろはいろんなことがあって,教職員の方もストレスが多いと思うのですが,教職員の方で,1カ月を超えるような病気でお休みになった方,これが7年度で何人ぐらいおられたか。  以上です。 ◎霜觸 学校教育部参事  牛乳パックを個別で配るのをやめて,まとめた容器でどうかということでございますけれども,確かに一つのアイデアだと思いますけれども,短時間で子供たちが給食を配り終える,あるいは,それらの容器の手配,あるいは,個々の子供たちに配るカップ等,それなりにまた食器も要るわけでございますので,それらを考え合わせますと,今の牛乳パック,200 ccでございますけれども,一番適切なのかなといううに考えております。  それから,タンクの件については,考えたことはございません。  それから,食材の質の件でございますけれども,共同購入する場合については,それなりに,いろいろ産地なり,それぞれの食品の質なりを十分吟味した上で食材を購入しておりますので,決して,家庭で使っているものより質が落ちるということはございません。  先ほど,幸い,委員も視察の際においしくいただけていたということでございますので,それは,まさに調理の腕だというふうに考えておりますので,その辺で勘弁願いたいと思います。 ◎宮武 指導室長  残食にかかわりまして,食事の前に少し運動をさせて,空腹状態にして食べさせてはどうかと,こういう質問でございました。そして,そのことについてテストしたことがあるのかという,こういうご質問でございました。  鋭いご質問かと思いますが,ただ,学校の1日の子供たちの生活の流れを考えまして,子供たちは,授業に取り組むこと,それから,いろんな教育活動に取り組むこと,それを1単位時間の中で行い,かつ,休み時間をつくると,このリズムの中で,給食の時間の前にどれだけフリーな時間がとれるかということになるかと思います。  小学校の方で考えますと,その辺を,非常に今まで考えて各学校で日課表をつくっております。食事の前に体育館を走り回って汗だくになって,すぐ食事がたくさんとれるかというと,これは,生理的に少し問題が大きいわけでございます。それで,小学校では,2時間目と3時間目の休み時間を他の休み時間より長くしておりまして,20分程度の休み時間を設定いたしまして,そこを,比較的,もし天気のいい日であれば,中庭に出たり,グラウンドに出たり,体育館に出たりという形で,教室から出して運動させたり,また,最近の新しい学校の建物のつくり方は,オープンスペースになっておりまして,教室と廊下の間に壁がございません。フリーな空間ができておりますので,そういうところを存分に使って交流するようなことをさせておりまして,その部分が,今,松浦委員ご指摘の部分に,私どもはやっているとお答えできるのではないかと考えているところでございます。  中学校の方につきましては,1単位時間が50分でございまして,その中でたくさんの休憩時間を午前中につくるのは,なかなか難しいのでございますけれども,逆に,中学校の方は,給食時間が始まりますのが12時半を過ぎるというのが一般的でございまして,朝起きて朝食をとって,その後学校へ出て4時間授業を受けてお昼過ぎ,家にいるときであれば12時ごろにとれるものが,30分か40分遅くとっているわけですから,日常のリズムよりは,少し空腹状態であろうかと思っております。  したがいまして,松浦委員ご指摘の部分については,小学校においては,少し休み時間を長くとってやっているというふうにお答えできるのかなと思っておりますが,中学校の部分については,まだ小学校のようにはできておりません。  以上でございます。 ◎市村 学校教育部長  教職員の休務人員についてのお尋ねがございましたので,お答えしたいと思います。  30日以上の休務人員ということでありますが,7年度で,合計しまして173 名ということになっております。  それから,養護学校の新築状況ということでございますが,豊成養護学校の中学部,高等部かと存じます。これは,新5年計画の中に入っておりますので,その中で整備できるよう鋭意努力をしているところでございます。  以上でございます。 ◆松浦 委員  それでは,特に子供の体をつくるという意味で,通知せんなんか,古い言葉で,通知せんというのが昔あったのですが,それでいうと,知育,徳育,体育と書かれておりますけれども,今やっぱり,体をつくるというところをもっと重視せんきゃだめでないのかなと。そういう意味からすると,運動量と昼の食事と体の,いわゆる体力ですね,こういうものを少し,学校給食,昼に食べるということに対して,学校で生活する中で,そういうものが,どういうことをやったらどう出てくるかというようなことを,ぜひ私は,ひとつ研究してみたらどうかと。そして,そういうことが,これからの学校における一つの給食の意義にもつながってくるのでないかなと,こんなふうにも思うものですから,ぜひ,これはひとつ検討して取り組んでいただきたいなと思うのですが,どんなものかお答えいただきたいと思います。  それから,養護学校ですけれども,5年計画といったら,最後の年にできればいいやと,こういうことにもなろうかと思うのだけれども,大体5年計画というのは,今までずっと見ると,4年,4年で終わって繰り上げてきているわけですよね。そして,次の5年計画でその残りをやると,こういうことになっているのだけれども,これについては,やっぱり4年で終わる,恐らく次もそうなると思うけれども,これは予測で申しわけないのですけれども,やっぱりこの4年目ででき上がるぐらいの,皆さん待っていますから,できるだけ早くやるようにですね。ちょっと,事前に事務的にお聞きしたら,今まだ,これ,検討にかかるところかなと,こういうような話もちょっと聞いておりますので,ひとつ早くやっていただきたいということ,これは要望です。 ◎宮武 指導室長  子供の健康,そして体力づくりというのは,大事な視点でございます。健康とか,それから体力づくりは,単に給食だけの問題ではなくて,家庭での食生活,それから日常の生活のリズム等々,総合的になされて,一人一人の子供が育っていく問題であろうととらえます。そういう意味では,今,松浦委員から,学校の中でも,そういう食べ物との関係などを考えてはどうかというお話でございましたので,そういう視点のことも踏まえて,総合的な健康教育のあり方については,日常的に取り組んでまいりたいと考えております。 ○荒川 委員長  第1項 教育委員会費等の質疑を終了いたします。  以上で,本日の質疑を終了いたします。  次回の委員会ですが,10月21日午後1時から,教育委員会のうち,社会教育部,体育部,中央図書館及び青少年科学館関係の質疑を行いますので,定刻までにお集まりください。  本日は,これをもちまして散会いたします。     ──────────────       散 会 午後4時48分...