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平成 8年第一部予算特別委員会−03月25日-09号
平成 8年第二部予算特別委員会−03月25日-09号

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  1. 札幌市議会 1996-03-25
    平成 8年第二部予算特別委員会−03月25日-09号


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    平成 8年第二部予算特別委員会−03月25日-09号平成 8年第二部予算特別委員会             札幌市議会第二部予算特別委員会記録(第9号)                 平成8年3月25日(月曜日)       ────────────────────────────────── ●議題 付託案件の審査 ●出席委員 33人(欠は欠席者)      委員長  高 橋 重 人 君         副委員長  丹 野   勝 君     委  員  吉 野 晃 司 君         委  員  越 智 健 一 君  欠  委  員  佐 藤 美智夫 君         委  員  高 橋 忠 明 君     委  員  武 市 憲 一 君         委  員  宮 本 吉 人 君     委  員  千 葉 英 守 君         委  員  原 口 伸 一 君     委  員  伊 藤 知 光 君         委  員  三 上 洋 右 君     委  員  笹 出 昭 夫 君         委  員  宮 村 素 子 君     委  員  馬 場 泰 年 君         委  員  横 山 光 之 君     委  員  岡 本 修 造 君         委  員  湊 谷   隆 君     委  員  伊与部 敏 雄 君         委  員  西 村 茂 樹 君     委  員  猪 熊 輝 夫 君         委  員  大 西 利 夫 君     委  員  北 川 一 夫 君         委  員  大 嶋   薫 君     委  員  本 舘 嘉 三 君         委  員  森   健 次 君     委  員  小 田 信 孝 君         委  員  本 郷 俊 史 君
        委  員  高 橋   功 君         委  員  荒 川 尚 次 君     委  員  飯 坂 宗 子 君         委  員  武 藤 光 惠 君     委  員  佐々木 周 子 君         委  員  菅 井   盈 君       ──────────────────────────────────       開 議 午後1時 ○高橋[重] 委員長  ただいまから,第二部予算特別委員会を開会いたします。  報告事項でありますが,佐藤委員からは欠席する旨,届出がございました。  それでは,議事に入ります。  最初に,伊与部委員が質疑を保留しております議案第13号 平成8年度札幌市病院事業会計予算を議題といたします。  理事者から答弁を求めます。 ◎高橋 理事  14日の予算特別委員会でご質問をいただいた件について,その後,建築部と協議をし,調整をとりながら改善策に努めてまいりまして,検討してまいったところであります。  病院側といたしましては,結露発生問題あるいは空調等の運転管理にも,これまでも最大限の努力を重ねてきたところでございますし,今後においても,より適切な環境の確保に努めてまいる所存であります。  技術上の改善部分につきましては,設計・施工を担当いたしました建築部から,後ほど回答させていただきたいと思います。  次に,収納庫が機能していないのではないかというご指摘もございました。限られたスペースで治療に専念していただく病院といたしましては,医療装置を優先して,ウオールケアユニットと呼ばれております医療用装置が壁に帯状に取りつけられております。そのために,収納庫は上下の二つに分割方式とならざるを得なかったわけであります。したがいまして,上段については確かに使いづらいと,こういう嫌いもございます。下段につきましては,その前部をふさいでおります床頭台,これがキャスターつきになってございますので,使用にはさほど支障がないものというふうに考えております。  なお,上等室につきましては,スペース等を勘案しながら,新たにロッカーの導入なども図ってまいりたい,このように考えております。 ◎福島 建築部長  それでは,私の方から,新病院の設計,工事を担当した立場から,現在の認識について,まず申し上げたいと思います。  新病院の設計に当たりましては,また工事に当たっても,限られた条件の中で,医療機能の充実はもちろんですが,患者さんにも快適に過ごしてもらうべく配慮したところでございます。  しかし,委員ご指摘のとおり,結果として結露が発生しました。そして,空調及び換気の面でも病室環境といたしましては快適さを欠いた部分もあり,反省をしておるところでございます。また,こういったことを予見できなかったこと,そして,今回入院をされまして問題を提起されました患者さんには,不快感を与え,大変申しわけなく思っておるところでございます。 ◆伊与部 委員  物はしゃべっているけれども,さっぱり答弁になっていないという感じを受けるのですが,本件については相当以前から,去年からの問題なのですよね。  この前も,理事が答弁していましたように,11月の半ば過ぎからこういう結露が発生し,しかも,入院患者さんから,看護婦さんその他を通じまして多くの苦情が事務局に行っていると思うのですよね。  同時に,私が言いたいのは,根本的な原因が何なのかということなのですよ。  私は,病院の建築に当たりまして,数年前に議論したことがある。それは何かというと,当初,約三百数十億の予算だった。それが,自治省その他から言われまして,最終的には250 億の設計をしたと。設計が,最初4億8,800 万円かかった。4億8,800 万円の設計費を,だめだということで,今度見直しして,また新たに発注したのですよ,別な設計屋さんにですよ。ここで,あえて設計屋さんの名前を私は言いませんけれども,前の設計屋さんに4億8,800 万払った,次の設計屋さんに2億8,400 万円払った,合計設計費が7億7,200 万円かかった。そのうち,私はまだ記憶にあるのだ,4億8,800 万円の設計費のうち,次に幾ら活用できるのだといったら,1億1,800 万円活用できると。それじゃ,4億8,800 万円から1億1,800 万円引いた3億7,000 万円は,むだだったのかと,損したのだなと,こう言ったら,当時の病院担当部長,それと魚住助役が,まことに申しわけないと,3億7,000 万円の設計費は本当にむだでありましたと答弁したのだから。  そういう流れの中で来ている病院の本体,今,部長から聞いたら,反省してます,予見できませんでしたと。原因が全然明らかになっていないし,今後どうするのですか,このままずるずと行くのですか,どういうふうにしようと思っているのか。極端に言うと,患者さんの命にかかわる問題ですからね。ですから,こういう病院の,しかも上等室で1ヵ月に24万円も払っている部屋がこういう状態なのだから,その人は24万円払って,3ヵ月もそういう特等室に入っていたのだから,これから具体的にどうしようというのか。全部壊して,まさか建て直しというわけにいかぬでしょう。どこをどうして,どういうふうにすれば,快適な,まさに衛生的環境の確保ができて,そして患者さんが不快感を持たないで,病気を直すと,そういうことになるのですか。どこをどうしようとしているのか,具体的にひとつ明らかにしてください。 ◎福島 建築部長  いろいろの問題が発生しておるわけですが,その問題について,今後どのように対処しようとしているのかというご質問ですが,お答えいたします。  こういう事実がわかったのは,委員ご指摘のとおり,昨年の11月でございました。その後,原因を究明すべく,病室の環境データの収集,また工事記録の再点検,また設計仕様の再点検,そしていろんな面からの技術面の分析,検討等を続け,今日に至っておる状況でございます。  しかし,現在は,原因の究明を急ぎながら,一方では,現実的な病室環境の改善を目的といたしました,市の技術職員,それから設計事務所,そして工事関係者によります改善チームをつくりまして,取り組んでいるところでございます。  そこで,現段階での取り組み状況について申し上げますと,例えばですが,結露対策といたしましては,サッシの断熱性能を高めるために,サッシ枠に断熱被覆を施すとか,または窓下に暖房機がございますが,それより暖かい空気をサッシに吹く方法がよいのか,そして設備対策といたしましては,換気吹き出し方向の改善,また温度を調整するため外気の導入等々,具体的な改善について,現在,いろんな面から検討をしておるところでございます。  いずれにいたしましても,新病院の建設を直接担当いたしました私といたしましては,非常に責任を感じております。今後は,私が指導力を発揮いたしまして,積極的に改善工事に当たっていきたいと思っております。  なお,改善工事に当たりましては,新病院の建築にかかわった業者の責任とその改善に要する費用分担を明確にしまして,アフター期間内のなるべく早い時期に,そして患者さんへの迷惑がかからないように,病院側と連携をとりながら改善を図ってまいりたいと考えております。以上です。 ◆伊与部 委員  そういうことで,これから改善していくと。当然,改善しなかったら,現在のままなら,これは大変なことになるわけですから。今,建築部長が,私の責任で,私の指導力を発揮してと,これ期待するしかない。しかし,私は,物申せば,原因が何なのかというふうに言っている。原因がわからないから,今こういうふうな設備を改善すると,こういうふうに言われましたけれども,それは当然でしょう。やってください。  ただ,これ原因がわからないわけだから,直したら,また別に新たに何か出てくる可能性がある。それを含めて,ひとつあなたの指導力を発揮していただきたい。  なぜならば,今暖房が入っています。これが夏になったら,今度冷房になるわけです。冷房になったら,あの設備は,今度は冷房の中でまた,結露でなくて水玉が落ちる可能性がある。冷房になると,同じ器具ですから,今,暖房で暑くなって,空気が上へ上がって,そして冷風が来て,そして結露がたまるわけですから,夏になったら,その設備,今度は暖房でなくて冷水を使って冷やすわけでしょう。冷やしたら,その設備に水玉がついて,今度床に落ちる。これは二,三年たったら,床も壁もぼろぼろになる可能性がある。これはやっぱり夏の対策も今から考えなければなりませんよと,こういうふうに言いたい。  そういうことで,どうなのですか。今,建築部長さんだけが,先ほど,設計屋さんと施工屋さんと技術職員を集めプロジェクトをつくって,原因究明を一生懸命やっていると言うけれども,今後,これどういうふうにしようと思っているの。それだけでいいのですか。建築部長さん一人でもって,私の責任で,私の指導力でと言ったって,これ限界があるのでないか。どういうふうにしようと思っているの。それでいいのですか。 ◎福島 建築部長  先ほど申し上げましたのは,この病院にかかわったのは,設計業者であり,また施工業者であるわけです。それに,さらに使う側の責任もあるわけでございます。  私は,仮にその原因が建築にかかわった設計事務所なりそれから施工業者であれば,その改善に要する費用分担を明確にすると。しかし,どちらにも責任がない部分も発生するかもわかりません。これは,当然市の負担で行っていかなければならないと思っております。その辺は明確にしていかなきゃならないと思っております。 ◆伊与部 委員  病院の院長,今まで段々のお話を聞いていて,病院全体として,1日8,000 円の上等室が46もある,1万円のが二つ,1万2,000 円が一つ,こういう上等室の中でそういう出来事が起きているわけですよね。これ,病院全体の問題だと思うのですよ。そして,あなたたちが何ぼ一生懸命頑張っても,諸施設がそういう状態であれば,お医者さんの責任だとか看護婦さんの責任だとか,今調べたら,看護婦さんが半分ぐらい風邪引いているのですよね。なぜかといったら,免疫がついていないから。暑さと寒さが交互にばっばっばっと来るものですから,みんな風邪引いちゃう,こういう状態なのですよ。それは,はやり風邪でなくて,設備が悪いからそういう状態になっているということを,はっきり専門家が言っている。だから,あの病院の職員は全部,一回風邪引きますよと。そして,免疫性がついたら,それでなくなりますよと,こういう理論を言っている人もいる。  そういう中で,病院長,こういう状態で,これから病院側としてどういうふうにしていこうとしているのか,改めて病院側の意見を聞かせていただきたいと思います。 ◎手戸 病院長  病院といたしましては,多額の建設費を投入して,立派な施設を完成させていただきましたので,患者さんに対して,よりよい医療はもとより,快適な医療環境を提供することが大切な使命だと考えております。  このたびご指摘の件につきましては,病院といたしましても真摯に受けとめており,対策の一つとして,患者さんに適切かつ快適な環境を提供するための調査研究を目的とした環境保全対策委員会を設置し,私が委員長となりまして,率先して対処しているところであります。  今後は,より一層快適な環境づくりに万全を期す所存でございます。 ◆伊与部 委員  わかりました。  病院の院長が今月で退職するその置き土産として,そういう委員会をつくって,これから,まさに健全な医療施設として,患者さんが本当に安心して快適な療養を努められるような,そういう施設としてつくっていただきたい,運営していただきたいと思います。  ただ,私,一言言わせてもらえば,建築局からもう既に主幹,すなわち課長,それから建築担当係長電気担当係長,それから機械担当係長,この4人が病院に常駐しているのですよ。わざわざ建築部長が,私の責任でと本庁から飛んでいかなくても,既に常駐している課長さん,係長さんがいるわけですよ。そういう人たちが,日常ふだん,しっかりこの種のものを的確にとらまえて,そして何が原因なのか,どこが悪いのか,どうすればいいのか,これぐらいやらなかったら,課長,係長3人,合計4人も役職のついた人が行って,病院の施設の管理運営しているわけですから,そこをやっぱりきちっと受けとめてやっていただかないと,安心して病院にかかれませんよ,入院できませんよ。  お医者さんはすばらしい,看護婦さんもすばらしい,しかし施設はだめだと,これじゃ,とてもじゃないけれども,私たち自信持って,去年の10月11日に開業して,あなたたちは7年間で病院を経常経費黒字にすると言っているのだから,だから,外来患者は相当ふえた。しかし,810 床の入院患者,95%の入院患者を入れなければ7年間で黒字にならないわけでしょう。国保の次に病院だと言われないように,しっかりした経営もしなきゃならないわけでしょう。そういう中で,今,私が段々言いましたけれども,しっかり受けとめて,運営していただきたいことを重ねて訴えまして終わります。 ○高橋[重] 委員長  以上で,議案第13号の質疑を終了いたします。  市立病院関係の理事者は,退席されて結構です。  次に,議案第17号 平成8年度札幌市水道事業会計予算について質疑を行います。 ◆佐々木[周] 委員  私は,水道事業に関連いたしまして,2点,簡潔に質問させていただきます。  最初に,当別ダム上流に予定されておりますゴルフ場の計画について,まずお伺いいたします。  本市の人口が200 万人を超えることを想定いたしまして,当別ダムが計画されておりますけれども,私どもが一番関心を持っておりますその水源についてなのですけれども,水源上流にカムイ・ジャンボリー高原開発計画及び青山リゾート開発計画,この二つのゴルフ場の計画が持ち上がったということを,これまで市民ネットワークでも2度か3度ほど質問させていただきましたけれども,その後,現在までどのような経過を経て,どのような状況になっているのか,まず1点目にお伺いいたします。  それからもう一つなのですけれども,昭和50年ころに布設されました札幌市の古い給水装備については,各戸を回って,水道の状況がどうですかというふうにお聞きになっていらっしゃる,その訪問サービスのことについてお伺いいたします。  実は私の知り合いの方から,ある日,こんにちはということで,お宅の水道の状況はどうですか,それで,パッキングのお取りかえをいたしますけれどもということで,ちょうど何かちょっと気になっていたところもありまして,サービスで取りかえていただいたと。ところが,その代金というのは一体どこから出ているのだろうかという,本当に素朴な質問を私は受けたのですね。それは,水道局の方でやっていらっしゃる訪問サービスの一環として,取りかえていただいたのですよということだったのですけれども,サービスのあり方について,ちょっとその方と議論になったわけですね。  一般会計の方で言うサービスは,税金が財源になりましてサービスを提供していただいています。それは,福祉であれ,それから環境であれ,いろいろありまして,私たち市民は受けているわけですね。ところが,サービスのあり方について最近いろいろ見直しがありまして,財源の今後の行方,それは景気の低迷やら,それからその景気の低迷に合わせて所得もなかなか上がらないような状況が続いております。  そこで,例えば福祉の方でいいますと,敬老祝金のあり方が議論されまして,だんだん年齢が引き上がって,今は80歳以上になっていると思うのですけれども,そういったこと。それから,先日の民生局の審査の中でも,交通の敬老パス,そのことについても問題提起をなさった委員の方がいらっしゃいました。それからまた,環境のことでいいますと,ごみの料金,あれは無料というふうに言われていますけれども,実は税金で負担して,1人当たり1万数千円かかっているという,そういうような状況がありまして,今後,ごみの料金もどうしようかということで,大型ごみについても考え方を変えていこうと,そういう時代になっています。  そこで質問なのですけれども,水道局で行っていますこの訪問サービス,私,今までの10年計画の結果を聞いてみました。そうしましたら,対象件数25万件,それをすべて今年度中に終わる予定で,その財源は15億程度と想定しているということでした。私から見れば,それは大変多額にわたっているというふうに思います。今の経済状態,いろんな社会情勢をかんがみますと,これをそのまま水道局としてのサービスで行っていっていいものかどうかということを,ちょっと検討してみてもいいのではないかと思うのですけれども,そのサービスのあり方について,どのようにお考えになっていらっしゃるのかお聞きしたいと思います。 ◎西條 工務部長  最初に,当別ダム上流の二つのゴルフ場計画,これについて,その後どのようになっているかというご質問でございますが,まず,カムイ・ジャンボリー高原開発についてお答えをいたします。  カムイ・ジャンボリーゴルフ場計画環境アセスメントにつきましては,平成6年12月に北海道環境影響評価審議会を開催いたしまして,このアセスメントの検討結果を知事に答申いたしております。これに基づきまして,平成7年1月,知事から意見書が出されておりますが,答申の内容と同じでございまして,アセス条例に基づく手続は終了いたしております。  この答申の附帯意見といたしまして,水道関係をご紹介申し上げますと,「事業予定地域下流では,石狩西部圏水道水源となる当別ダムを建設中であるから,ダム湖の水質保全に必要な措置について,利水者など関係機関と十分協議を行い,その保全に万全を期すこと」との内容となってございます。  このことから,平成7年2月,当別町から石狩西部広域水道企業団に協議依頼がございまして,3月,協議を開始しております。現在は,企業団の水質部会で,当別町及び開発者から提出されました資料に基づきまして,鋭意検討いたしている段階と聞いております。  次に,2点目の青山リゾート開発計画についてでございますが,ゴルフ場開発規制に対する暫定措置に基づきまして,当別町と企業団が協議中でございましたけれども,平成7年9月,当別町から企業団に対し協議中断の文書申入れがございました。さらに,11月には白紙撤回したい旨の文書が提出されたと伺っております。  以上でございます。 ◎芦田 給水部長  第2点目の訪問サービスのあり方につきましてお答えをいたします。  現在行っております訪問サービスは,水道使用者給水装置に対する管理意識の高揚と有収率の向上を図ることを目的に,昭和50年以前に給水装置を設置した一般家庭などを対象に,平成元年より行っております。  平成6年度までに約21万6,000 世帯が完了し,実施に当たって,市民からの評判もよく,継続の希望も多いことや,漏水の減少などの効果があり,さらには水道事業に対する理解や協力を得られることから,さきの議会においてもお答えしましたように,今後とも継続して実施してまいりたいと考えております。  委員ご指摘の件につきましては,私ども基本的には同じ考えでございます。しかし,訪問した際,市民の前で簡単な部品交換の作業を行うことにより給水装置への理解が深まることから,今後も同様の内容で行いたいと考えてございます。  なお,将来のあり方につきましては,今後,訪問サービスを行っていく中で検討してまいりたいと考えております。  以上です。 ◆佐々木[周] 委員  最初に,ダムの計画のことなのですけれども,1点目,青山リゾートの件は,先ほど,白紙撤回ということだったのですけれども,白紙撤回ということは,今後,またさらに話が持ち上がる可能性もあるのかどうか,これは,もうなしと考えてよろしいのかどうか,ちょっとその点確認させていただきたいと思います。  それから,カムイ・ジャンボリーの件なのですけれども,私も環境アセスメントの縦覧を以前にしてまいりましたけれども,その中で,以前にも取り上げましたが,フェアウエーは無農薬,そしてグリーンというのですか,そこは人工芝,そういうようなことで書かれておりましたけれども,そういうことで本当にやれるのかどうかというのは大変危惧されます。本当に無農薬で行われるのかどうかということが,今後,私たちの将来的な飲み水の水質に大変大きくかかわってくるわけなのですけれども,北海道の方で,先ほどもお話がありましたけれども,ゴルフ場開発規制に関する要綱という中で,本市も石狩西部広域水道事業団の一員といたしまして,水質に対しても,先ほどの水質部会の中で入っておられて,いろいろ市としての意見をその中でも申し上げるということは可能であるというふうにお伺いしているのですけれども,その辺,積極的に水質の保全について言っていただくということを,ここでもう一度再確認させていただきたいというふうに思います。  それから,訪問サービスの方なのですけれども,市民の方から喜ばれてもいるし,水道のことについて関心を持っていただくということについては,私も理解はいたします。ただ,その内容について,実費を伴うものが全部サービスでいいのかどうかということについて,水道料金の値上げが今後もあるかと思うのですけれども,そういったことで,受益者負担というのでしょうか,その辺のところについても,一定の考え方を市民の方に提示するということもあるのではないかというふうな意見を申し上げて,終わっておきます。 ◎西條 工務部長  青山リゾート開発計画は確実に中止と考えてよろしいかと,まずこういうご質問でございますが,この青山リゾート開発計画につきましては,平成7年11月6日付で開発計画白紙撤回したいと,こういう旨の文書が当別町長から企業団企業長に提出されましたことから,私どもといたしましても,この開発計画は完全に白紙になったものと認識をいたしております。  それから,カムイ・ジャンボリーの関係でございますが,ただいま説明にございましたけれども,現在,企業団の方では,当別町それから開発事業者から事業概要であるとか,水源の保全調査報告書の資料の提出がございまして,企業団の水質部会で鋭意検討を進めているところでございます。  札幌市の水道局として,どういうふうな水源の水質に対する考え方があるのかということでございますが,私どもは従来から,水道水源でのゴルフ場開発は基本的に好ましくないと,このようにご答弁申し上げてございます。今後とも企業団の水質部会の動向を見守って,札幌市としての意見を十分に反映させていきたいと,このように考えておりますのが,仮に開発が認められた場合は,確実な担保が得られるように申入れをしていきたいと,このように考えております。  以上でございます。 ◆笹出 委員  私は,大きく分けて2点について質問させていただきます。  1点目は,平成8年度から始まる第3次施設整備事業についてであります。2点目は,水道施設の耐震調査についてであります。  まず最初に,本市では,平成8年度より第3次5年計画がスタートいたしますが,水道局でも,この計画に合わせて新たな5年計画を策定しております。この中で,主要事業となる第3次施設整備事業についてお伺いをいたします。  現在実施している第2次施設整備事業は,平成4年からの4年間となりますが,本市も,景気低迷のあおりをまともに受けたり,冷夏が続くなど,配水量が伸び悩んだり,また平成6年の夏のように,前年対比5万立方メートルも増加する全市配水量を4年ぶりに更新するなど,企業会計として不確定要因を包含しながら事業を進めてこられました。また,全国的には,たび重なる地震の発生や記録的な猛暑によって異常渇水が発生したり,昨年1月には阪神・淡路大震災という,かつて経験のしなかった大災害が発生し,我が国では,空気と水はただ的発想や,蛇口をひねると水は出るものとの感覚を一掃し,特に大都市における水道事業のその役割と重要性が再認識をされたところであります。  こうした現状を踏まえて,当局は第3次施設整備事業の計画を策定されたと思うわけでございますけれども,21世紀を目前にしたこのようなときこそ,将来を見据えた計画の策定が望まれるところでございます。  そこで,質問の1点目といたしまして,質的な向上を図り,市民に信頼される水道を目指した平成4年からの第2次整備事業が終わるわけでありますが,この実績と評価について,当局はどのように考えておられるのか。  2点目は,平成8年度を初年度とする第3次施設整備事業の基本的な考え方と,それを受けて,平成8年度はどのような事業を具体的に考えておられるのかお伺いをいたします。  次に,水道施設は水質汚濁の問題,耐震性の問題,給水経路の問題など幾つかございますが,私は,今,地球規模で地震が多発しており,耐震に絞って数点お尋ねをいたします。  阪神・淡路大震災が起きてから早くも1年が経過いたしておりますが,先月には古平の豊浜トンネルで岩盤の崩落事故が発生をいたしまして,改めて日常の点検のあり方や危機管理体制の強化が,教訓として再び取り上げられております。  本市の水道は,99%を超える高普及率を確保し,市民の皆さんに十分なサービスを提供できる水準になっていると思いますが,大地震に見舞われたときを考えますと,果たして飲料水を十分に供給できるのか不安を感ずるものがございます。今後は,一層災害に強く,信頼性の高い水道の,市民要望に応じて,大災害に耐えられる施設や管路の整備,被災時の応急給水に備えた施設の整備に積極的に取り組むべきと考えてございます。  また,水道施設は,浄水場を含めまして,配水池,ポンプ場,送配水管など,膨大なものでございますが,本市の給水歴史というのは昭和12年から始まっていることでございますし,そういったことで,今後は,時間とともに老朽化した施設がふえていく,こういうことは目に見えているわけでございます。したがいまして,常時,適切な日常の点検とあわせて,老朽化状況など,機能診断調査を随時実行して,大事に至る前に適切な改修を行い,確実な給水を継続していかなければならないと思うのであります。  阪神・淡路大震災では,橋梁の被害と同様に,水道の主な施設であります水管橋の被害も数多く見られたそうでございますが,資料によりますと,本市も,橋梁への添架も含めて水道橋が319ヵ所あり,平成7年度では水管橋の耐震調査が緊急に行われたと聞いております。また,平成8年度は,水道施設の耐震調査を計画されております。  そこで,3点ほどお伺いをいたします。  まず1点目といたしましては,水管橋の耐震調査の調査内容と結果についてでございます。  2点目は,水道にもトンネルが7ヵ所,おおよそ1,800 メートルあると聞いております。どのような点検を行っているのか,また,先般の岩盤の崩落事故と同様な心配は要らないのかお尋ねをいたします。  3点目には,平成8年度で実施する浄水場,配水池等の主要施設の耐震調査内容についてお伺いをいたします。 ◎西條 工務部長  まず,第3次施設整備についてのご質問に,私の方からお答えをさせていただきます。  第1点目の第2次施設整備事業の実績と評価でございますが,主要な事業の実績といたしましては,白川第3浄水場の増強を予定どおり進めておりまして,新年度,平成8年度には完了いたすところでございます。このことから,平成9年度から始まります藻岩浄水場の改修のバックアップ体制が整うこととなります。また,本市の第4の基幹配水池でございます西部配水池の完成,あるいは配水管では創設期に布設いたしました老朽配水管でございます藻岩第1幹線が,昨年の12月に無事代替幹線に切りかえが完了するなど,第2次施設整備事業はほぼ計画どおり執行できたものと考えております。  次に,2点目の第3次施設整事業の策定に当たり,その基本といたしますところは,水道事業の基本目標でございますライフラインの確保に基づきまして,量的にも質的にも一段と信頼性の高い水道システムをつくっていきたいということでございます。特に,災害時の飲料水を確保するための施設整備や施設の耐震化などを通しまして,災害に強い水道を目指すとともに,老朽施設の改良・更新などの施設機能の維持・向上施策を積極的に進めてまいりたいと考えております。  次に,平成8年度の具体的な事業について申し上げますと,基本的な考え方を受けまして,災害時の飲料水確保に向けました応急給水拠点の整備では,緊急貯水槽を市民の身近に配置するために,広域避難場所などに設置拡大する計画でございまして,まず,手稲区の稲積公園内を予定してございます。また,老朽管の更新につきましては,平成8年度も継続して取り組んでまいりますが,特に配水支管につきましては,ほぼ布設がえを完了できる見込みでございます。  高区配水施設関連で申し上げますと,柏丘高台配水池,あるいは旭山配水池などの増改修を行う予定でございます。また,平成9年度から予定しております緊急時給水管路の整備にかかわりますところの管路調査や,それから浄水場,配水池,送配水幹線などの基幹施設の耐震性調査を実施してまいりたいと,こういうふうに考えております。  以上でございます。 ◎相原 施設担当部長  耐震調査についてのご質問にお答えいたします。  1点目の水管橋の耐震調査についてでございますが,平成7年度は震災を踏まえた緊急の耐震調査といたしまして,主要な独立水管橋15橋を対象に,橋台,橋脚のコンクリートの劣化状況,水道管の踏みかけ部の沓座の設置状況について,目視と計測による調査を行いました。  調査結果では,水道管の踏みかけ部の沓座幅の不足が6ヵ所,経年劣化によるコンクリートのひび割れが6ヵ所確認され,このうちの3ヵ所については詳細な調査を行う必要があるとの結果になっております。  2点目の水道のトンネルの点検につきましては,月1回,トンネル内部の目視点検を行っております。また,岩盤の崩落による危険性につきましては,本市水道のトンネルは基本的には地下構造物でありますし,周辺の地形からいたしましても,今回のような事故は起こらないというふうに考えてございます。
     3点目の施設の耐震調査内容についてでございますが,震災被害を教訓に,地域防災計画の見直しに合わせて,浄水場や配水池,送配水幹線などの水道の基幹施設につきまして,平成8年度から平成10年度までの3ヵ年を予定いたしまして調査すべく計画しております。具体的には,水管橋の調査と同様に,主要施設から順次,劣化状況や設置環境,さらには構造面の診断調査などを考えております。  以上でございます。 ◆笹出 委員  トンネルについては全く心配がないということですが,水管橋のような主要施設についても,劣化が進んでいるということでございますし,劣化が認められた3橋については,さらに詳細な調査が必要ということでございます。  319 ヵ所ということでございますし,いただいた資料によりますと,そのうち43.2%が,いわゆる55年7月に出されました新耐震設計法の基準以前につくられたということでございますので,これらを詳細に点検していきますと,まだまだ不安なものが出てくる可能性が高いのではないでしょうか。今後は,目視調査に加えて,劣化度調査など,さらに詳細な調査を行い,診断する必要があるのではないかと思うのであります。  そこで,調査結果から出される対策について,今後どのように取り組まれるのか,調査でコンクリートの劣化などが認められた3ヵ所の水管橋について,具体的にどのような処置をとっていくのか,また残りの水管橋の調査についてはどう考えておられるのかお尋ねいたします。  2点目に,平成8年度から実施する施設の耐震調査を得て,今後の耐震対策の取り組みについてお伺いをいたします。 ◎相原 施設担当部長  第1点目の水管橋の処置についてでございますが,軽微なひび割れ等の補修につきましては平成8年度に実施し,詳細な調査を要する3ヵ所につきましては,この夏ごろに予定されております建設省の耐震基準の改定を踏まえ,早急に検討を進めてまいりたいと考えております。また,残る水管橋につきましては,日常点検を主体とするものの,専門家による定期的な点検・診断調査を併用することも検討していきたいと考えております。  2点目の調査結果を得ての今後の取り組みについてでございますが,主要施設の耐震性を把握の上,優先順位等を検討し,早急に措置が必要な項目については速やかに実施し,詳細な検討や時間を要するものにつきましては,今後の事業計画に取り込んで耐震化を図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆笹出 委員  最後に,要望を申し上げて質問を終わりたいと思いますが,水道の持っている重要性,特に都市機能の中の水道は何物にもかえることはできません。地震や渇水などに強く,市民が信頼できる水道を目指し,日々施設整備や安全管理に万全の体制で取り組んでいただきたいと存じます。  また,一度災害が発生した折には,近隣市町村との連携なども当然考慮しておかなければならないと考えますが,現状では,災害時の応援協定などの検討も行われているというふうにお聞きをいたしておりますけれども,水がめを大きく持っているところ,小さいところ,あるいは財政力,債務を含めて,対等な考え方で実施するというのは大変難しいものだろうなと思われます。  本市は,日本水道協会の北海道のリーダーとしての地位もあるわけでございますので,ギブだけの考え方,つまり受ける側だけの考え方にとらわれず,近隣市町村には多くの札幌に勤めている方もいらっしゃいますので,災害時のテイクの精神,つまり支援する側の精神も持ちながら,広域的な観点から,災害時の応急対応に積極的な役割を担うべきであろう,こういうふうにも考えてございますし,具体的なことは当局も当然企画に入られていると思いますが,本市が掲げている広域行政が一層実りあるものとなるために,連携強化と実施方針もあわせて要望いたしまして私の質問といたします。 ◆大西 委員  私は,今,笹出委員からもございましたように,第3次の水道施設整備事業について質問がありましたけれども,重複しない範囲で,2点にわたって,具体的な事業の内容についてお尋ねをしたいと思います。  質問の第1は,新たに取り組まれます緊急時給水管路についてであります。  冒頭,申し上げておきたいのですが,本件については,一部マスコミで報道されておりますけれども,議会に正式に議論として取り上げて質問等したいと思う次第であります。  私は,昨年の阪神・淡路大震災の後,2回にわたって神戸市を視察する機会に恵まれました。その中で,神戸市や神戸市の市民の皆さんからお話を聞いてまいりましたが,水道管に直結している消火栓が被災直後に十分機能していれば,あれほどの悲惨な被害をこうむらずに済んだのではないかということでございました。このことを考えますと,市民の財産である家や家財,ましてやとうとい人命を火災から守るためには,初期消火に使う水の手当てについて,水道事業が積極的にかかわるべきではないかと考える次第であります。したがって,この緊急時給水管路の計画は,飲料水や生活用水のほかに,消火用水にも対応できるということでありまして,私は大変深い関心を持っている課題であります。  そこで質問でありますが,第1点目に,この緊急時給水管路とはどのような内容のものか,具体的にお伺いをいたします。  2点目に,この管路の目的と効果は何かお伺いをいたします。  3点目に,設置場所と影響の範囲は地域的にどの辺の位置になるのかお伺いをいたします。  次に,災害時の飲料水の確保についてお伺いをいたします。すなわち,緊急貯水槽などの整備についてであります。  ことし1月に策定された第3次5年計画では,21世紀へ向け,水道事業体も災害に強い水道を目指して,さまざまな事業を展開されていくようであります。  さて,昨年阪神・淡路大震災において,神戸市では,被災直後,全市で断水となり,市民に水を供給できるようになるまでには相当の時間がかかったと言われておりまして,これは皆さんご承知のとおりであります。このような経験から,ライフラインである水道事業には,災害時においても飲料水を確保することの重要な責務があるのではないか,こう考える次第であります。特に,被災後に混乱すると思われる3日間の飲料水を確保することは,被災者に対する精神的な面からも大きな支えになると思うのであります。このような観点から,水道事業体は,災害に備えた飲料水を確保する施設の整備を進めていくべきだと考えるのであります。本市の場合,大災害が冬季間に発生することを想定しますと,なおさら大切なことだと思うのであります。  しかしながら,これまで水道局は,災害時の初期3日間の水道水を確保するための応急給水施設として,緊急貯水槽などを水道局庁舎に8ヵ所整備をし,合計3,700 立米で約45万人分を確保していると聞いています。しかし,市民全体では175 万人いるわけでありますから,その26%しか整備できていないし,貯水槽の配置も少ないのであります。しかも,身近に整備できていないのであります。  そこで質問でありますが,1点目に,応急給水の拠点となる緊急貯水槽の整備について,今後どのように進めていくのか,基本的な考え方をお伺いいたします。  2点目に,来年度から始まる第3次施設整備事業ではどのような計画をしているのか,具体的な内容についてお伺いをいたします。 ◎西條 工務部長  最初に,緊急時給水管路の整備についてのご質問にお答えをいたします。  1点目の緊急時給水管路の内容についてでございますが,この管路は,老朽化により廃止されました藻岩第1幹線を有効に利用するものでございます。札幌市内の中心部を縦貫しておりますこの幹線をさや管といたしまして,中に新しい管を挿入するパイプ・イン・パイプ工法を採用いたしまして,二重構造で耐震性の高い管路へと再生をし,災害時に役立てようとするものでございます。  それから,2点目のこの管路の目的と効果でございますが,大震災などによります災害時におきましても,飲料水あるいは生活用水,そして消火用水を確保する目的で整備するものでございます。その効果でございますが,藻岩浄水場から水圧を維持しながら,連続して供給することを前提としておりますので,長期間にわたって給水できるという点が最大の効果であると,このように考えております。  3点目の設置場所と影響の範囲についてでございますが,管路は中央区南11条西9丁目から北24条西4丁目まで,南北に約5.6 キロメートルを縦貫いたしまして,耐震性のある消火栓を同時に設置し,給水の拠点とする計画でございます。この管路から給水できる範囲につきましては,管路に近接します札幌医大病院,北海道大学附属病院などの医療施設,あるいは中島公園,植物園,北海道大学などの広域避難場所に十分に供給できるものと考えております。  以上でございます。 ◎渡邊 配水担当部長  二つ目の第1点目であります緊急貯水槽に関する今後の整備についてのご質問でございますが,委員がご指摘されたとおり,貯水量と設置数ともに不足しているのが現状でございまして,緊急貯水槽などの応急給水の拠点となる施設の整備を,今後拡充していきたいと考えております。したがいまして,水道局庁舎だけでなく,市民の身近となる広域避難場所に100 立米規模の貯水槽を順次整備していく予定でございます。また,設置場所については,北区,東区,白石区,厚別区,西区,手稲区の6区から整備していきたいと考えております。  第2点目の第3次施設整備事業における整備内容でございますが,100 立米規模の緊急貯水槽を公園や学校に8ヵ所,さらに水道局庁舎のうち,ただ一つ未整備の手稲営業所に設置することとし,合わせて9ヵ所を整備する予定でおります。  以上でございます。 ◆大西 委員  ただいまの回答によりますと,緊急時給水管路の整備の点でありますが,藻岩第1幹線を整備するということであります。この幹線は,ありましたように,布設されてから相当時間が経過しておりまして,老朽化が進んで,平成6年の正月に漏水事故が発生したことから,その整備が急がれておりまして,昨年の12月に切りかえが完了したと,こう承知をいたしております。  通常,このような管路は役目が終わりますと,路面の陥没防止のため,管の中にモルタルなどを詰めて廃止するのが普通である,こう聞いております。しかし,再利用を図り,水道水の確保と災害時の給水源として有効活用をするということでありまして,しかも,この取り組みは全国でも初めての取り組みだということであります。パイプ・イン・パイプという工法で,古い管の中に新しい管を詰めて,耐震をより強度のものにする,この耐震は震度7ぐらいまでは十分耐え得ると,こういうふうに言っておりまして,まさに私は画期的な取り組みだと高く評価をする次第であります。  しかし一方,さやとなる古い管が老朽化していること,そしてまた,管路延長が約5.6 キロと大変長い距離に及ぶということ,こういうことを考えますと,巨大な地震に耐えられるのかどうかという疑問もあるわけであります。  そこで質問でありますが,1点目に,耐震性の根拠としてどのような裏づけがあるのかお尋ねをいたします。  また,藻岩浄水場から,圧力のある水を連続して給水することができるということでありますから,災害直後には,交通渋滞などによりおくれが予想される消防車の到着を待たなくても,市民みずからが迅速に初期消火を行うことができる機能を有している,こう言えると思うのであります。したがって,いざというときには,市民が確実に利用できるような工夫も必要だと考えるのであります。  そこで質問でありますが,緊急時給水管路をどのように整備し,どのように運用していくのかお尋ねをいたします。  さらに,この管路は西7丁目の電車通りや交通量の多い通りの工事であります。したがって,配水管の埋設工事は非常に難しく,それなりの費用が必要になってくると思うのであります。  そこでお尋ねをいたしますが,事業費はどの程度予定しているのか,また,この財源対策はどのように考えているのかお伺いをいたします。あわせて,事業スケジュールについてもお尋ねをいたします。  次に,災害時の飲料水確保について再質問をいたします。  ただいまの回答では,緊急貯水槽の整備は軟弱地盤である北,東,白石,厚別,西,手稲の6区から進めていくということでありますが,全市を断水させるような災害が発生することを想定しますと,貯水槽など給水の拠点を市内に満遍なく配置し,市民にできるだけ平等に給水すべきだと考えるものであります。  そこで質問でありますが,1点目に,六つの区を先行して整備する理由はどのようなことなのかお伺いをいたします。また,建設費はどの程度考えているのか,さらには,この整備によりどれぐらいの数量が確保され,市民何人分の供給が可能となるのか,あわせてお伺いをいたします。  また,神戸市の場合,配水管の復旧に約3ヵ月の時間を要したと聞いております。緊急貯水槽にためられた水は,3日間で尽きるわけでありますから,4日目以降の水の確保と給水体制の整備についてどのように考えているのかお伺いをいたします。 ◎西條 工務部長  緊急時給水管路のご質問の1点目でございますが,まず,耐震性についてでございます。  再活用いたします藻岩第1幹線の関係につきましては,当然経年化により劣化している部分もあると考えられますことから,パイプ・イン・パイプ工法によりまして挿入する新しい管には,耐震型継ぎ手の管を採用する計画でございます。  この継ぎ手を用いた管路は,震度7を記録いたしましたあの阪神・淡路大震災におきましても,全く被害を受けなかったという実績がございます。さらに,さや管と挿入管のすき間には,エアモルタルを充てんいたしまして,強固な二重構造といたしますとともに,管路としては,地震に対して弱点となります水道の他の管路との接続,あるいは分岐のない単独の管路といたしますことから,通常の管路に比べましては,はるかに地震に強いと,こういう管路となるわけでございます。  それから,2点目の整備の内容と運用についてでございますけれども,藻岩浄水場から緊急時給水管路までは既に耐震化されておりまして,浄水場が断水に至るような損傷を受けなければ,連続供給は十分に可能でございます。万一の場合に備えまして,白川浄水場の配水系統からの供給方法についても検討いたしているところでございます。また,給水するための設備といたしましては,施工時に,立て坑と申しまして掘削の穴を掘りますが,これを利用いたしまして,おおよそ 100メートルごとに耐震性のある消火栓を約50基ほど設置する計画でございます。  次に,この管路の運用についてでございますけれども,配水管としての機能を有しておりますことから,管路の末端に配水区域を設けまして,ふだんは水を供給する管路として使用いたしまして,災害時には末端に設置いたします緊急遮断弁が閉じることによりまして,専用管路として利用していきたいと考えております。また,この管路の目的と機能のPRを兼ねまして,防災の日などには,市民の参加を得まして,訓練を重ねながら応急時の体制づくりにも努めてまいりたいと,このように考えております。  それから,3点目の事業費とスケジュールでございますが,平成8年度に設計・施工上必要な管路の状況などの調査を行いまして,平成9年から12年までの4ヵ年で施行する計画でございます。事業費といたしましては,調査費に2,000 万,施工費に約15億円を見込んでございます。また,これらの財源措置につきましては,一般会計からの繰入れについて,今後,財政局と協議してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◎渡邊 配水担当部長  緊急貯水槽に関するご質問のうち,第1点目の6区に緊急貯水槽の整備を先行する理由と,建設費及び給水能力についてでございますが,まず,整備を進める予定の六つの区は,軟弱な地盤が多いため,地震による水道管の被害が大きく,広い範囲の断水に陥る可能性の高いことが挙げられます。また,先ほどの6区以外の南区,中央区,豊平区には,浄水場や配水池などの施設が多く配置されておりますことから,これらの施設を緊急時に給水の拠点として活用できると考えております。  以上が先行する理由でありますが,南区,中央区,豊平区の中にも,近くに水道施設のない地域もございますので,委員のご指摘のとおり,市内に満遍なく給水拠点を設置していきたいと考えております。  また,建設費でございますが,1基1億円程度で,第3次施設整備事業における確保水量といたしまして,手稲営業所400 立米を含め,合計いたしますと1,200 立米となり,1人1日3リットル3日分として13万8,000 人分,既存の施設と合わせまして,市民の34%の58万8,000 人に給水することが可能でございます。  第2点目の4日目以降の水の確保についてでございますが,現時点では,浄水場や基幹配水池からの運搬給水により供給していく計画でございます。しかし,冬季間における災害の発生を想定いたしますと,運搬給水には渋滞などの交通障害による限界があると思いますので,将来に向けて地震に強い配水管網を形成していくとともに,この管網と緊急貯水槽の設置等をリンクさせるなど,運搬給水によらない,配水管からの連続供給が可能な給水拠点づくりを検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆大西 委員  最後に,1点だけ質問と要望を申し上げたいと思います。  水道行政も,防災対策に積極的に取り組んでいることを高く評価をしたいと思います。  しかし,施設整備は,何といっても財源が伴うものでありまして,今後の水道財政へも少なからず影響を与えると思うのであります。特に,このたびの防災対策を主とした施設整備は,本来,通常の使用水量の多寡によって市民が負担するのは適当でない性質のものだと考えております。  この点については,水道未普及地区の解消のために行う採算性の低い事業も含め,かねてから我が会派が主張してきている点であります。すなわち,水道事業の独立採算の枠組みからはみ出るような施設は,一般会計からの繰入れの強化を図り,水道事業者が,より財政的に積極的に防災対策を推進できますように,財政分担をすべきであります。  具体的には,現在,長期借入金で賄っている市街化調整区域への配水管布設に要する費用の補助や,防災対策という一般行政目的のための施策としての性格が強い緊急貯水槽に要する建設費,さらには緊急遮断弁などへも繰り出し対象を拡大し,交通事業などと比較をしても,繰入額が少ない水道事業に対し対応すべきだと考えるのであります。  そこで,管理者にお尋ねをいたしますが,もっと強く一般会計に要望してもいいのではないか,お考えをお尋ねいたします。  最後に,助役に対して要望申し上げておきたいのでありますが,我が会派は,たびあるごとに,助役に対して水道行政に対する財政支援,これを真剣に考えてほしいと,こういう要望をしてまいりましたけれども,今日,まだそういう実情に至っていないということであります。数字的に展開をしてみても,平成5年から今日までの推移を見ましても,年々歳々一般会計からの繰出しは少なくなってきているのであります。どうか全体的な視野に立って,ぜひひとつ水道行政に対する温かい配慮を心からお願いを申し上げて,私の質問と要望を終わります。 ◎平賀 水道事業管理者  一般会計との財政的な分担の関係についてでございますけれども,ご指摘のような観点から,これまでも財政局に対しまして,それらの項目も含めて,繰入れについて要望を行ってきております。さらに,今後とも水道事業の公共性と公営企業の採算性との兼ね合いなど,望ましい繰入れのあり方について,引き続き協議してまいりまして,その充実に努力してまいりたいと考えてございます。 ◆本舘 委員  私は,配水管の外面腐食対策についてご質問をしておきます。これは,以前から私は経緯を持ってやっておりますので,総括的な意味で質問をさせていただきたいと思います。  その前に,施設担当部長になりますか,ことしの大雪に対して,小規模の浄水場の冬季の取水障害はどうであったか,これをちょっと先に聞いておきたいと思います。  配水管は水道事業の中では下流の問題ですが,浄水場は,それの最上流に位置するのではないかと思うわけであります。浄水場は,本市の場合は白川,藻岩,西野,宮町,定山渓の五つであります。幸いにして,積雪寒冷地の札幌においては,質・量ともに豊かな水があるおかげで,浄水場の絶え間ない安全な水の供給によって,175 万市民の生活,都市活動が支えられているわけであります。そういうわけで,水道創設以来,60年間,渇水による断水が1度もなかったということから見ても,雪の恩恵というのは十分わかるわけですけれども,ことしのように,観測史上記録的な大雪,645 センチも降りましたので,私は,どのぐらいになったか今わかりませんが,もう7メートルに近いだけの大雪が,果たして水道事業にとってプラス面だけだったのかどうか,このことをちょっと心配するものですから,実態について聞きたいと思っております。  特に,白川とか藻岩浄水場のような規模の大きいものは,水の取入口も河川流量も大変豊富ですから問題ないと思いますけれども,特に西野浄水場の水源である琴似発寒川,宮町の星置川,これらの河川流量は大変少ないわけでございますので,冬季間に結氷ができたり,ことしのような大雪では取水口をふさぐといったような事故を相当心配しているわけでございます。実際,西野浄水場では,毎年三,四件,こうした障害を起こしておりますし,ことしはこの大雪でかなりの障害を起こしているというお話を伺っておりますので,この実態はどうなのかという点について伺います。  特に,こういう小さなところでは,機械力だけでなくて,手作業の仕事も大変多いと聞いていますので,その維持管理は大変苦労していると聞いているわけなのですね。昔みたいに,藻岩浄水場の段渠というのですか,あそこに厚く張った氷を,命綱をかけて命がけで結氷を壊すというのは,子供のころの冬の風物詩だったわけですけれども,今はそんなことないと思いますけれども,かなり手の込んだ作業も要るように聞いておりますので,ことしは取水障害がどうであったのか,その状況と対応について,施設担当部長,先に答えてください。  それから,本題の配水管の外面腐食問題について質問をいたします。  札幌市内全域に布設されている配水管の総延長は一体どのぐらいになるかと聞きましたら,平成7年度末で4,900 キロメートルにまで及ぶと言っていますので,札幌を起点に考えますと,延長は大体フィリピンのマニラのあたりまで来ているというふうになるのでないかと思うのですね。まさに配水管というのは,大地をめぐる毛細血管のような膨大な規模を持っているわけであります。したがいまして,安全な水を安定して供給すると,こういう重要な機能を持っているわけですから,これが一たん事故が起きますと,ダイレクトに市民生活に影響が及ぶという特徴を持っているのではないかと思うわけであります。  もちろん,水道局では,これまでさまざまな角度で,配水管の事故だとか漏水の未然防止という観点から,種々の対策はとっております。それが老朽管の更新事業であるとか,あるいはブロック配水といった施設になっていることはよく理解しているわけですけれども,以前から問題になっているのが,配水管の外面腐食であるわけです。老朽管というのは,何年に埋設して,何年たったから,その管の一般的な耐用年数からいって取りかえ時期だというようなことがわかるわけですけれども,外面腐食は,埋設期間が極めて短いにもかかわらず腐食が早いと,こういう特徴ですから,特に昭和48年前後ごろから,北区,東区を中心に継ぎ手のボルトとかナットとかが腐食されて,これに伴う漏水事故が非常に多発したと,そのころからの課題ではないかと思っておるわけであります。  この対策として,水道局では,とりあえず昭和50年度からポリエチレン製のシートを管に巻きつける,たしか前回の答弁で,ポリエチレンスリーブ被膜法といいましたか,いわゆる配水管にそでを通すと,ポリエチレンのそでを入れていくと。ノースリーブに対してスリーブだと思うのですけれども,こういう工法で腐食防止をしていると。これは,しかし,一部でありまして,それ以前に布設した配水管は,みんな外面腐食の危険性をはらんでいるということであります。  私も,この問題について,平成5年の1定で質問しております。つまり,土壌と腐食の相関関係やその調査対策,更新計画の指標などについて質問しておりますけれども,これに対して,一つは,今言ったスリーブ工法で腐食の防止を行っていると。二つ目は,腐食の原因については,いまだ十分な結論を得るに至っていないので,これまで集積してきたデータに加えて,平成5年度から3年ほどかけて,専門の機関へも委託しながら,腐食の評価方法を確立したいと。つまり,外面腐食による更新の優先順位を示す外面腐食の危険度マップをつくり上げたいと,こういう答弁でございました。  あれから3年ですから,もうそろそろこの成果がまとまる時期ではないかと思いますのでお聞きするわけですけれども,いただいた資料によりますと,平成5年,6年の2年間で約160 ヵ所の地点を掘削して,腐食状況の調査をしたと。委託費だとか掘削工事も含めて約5,000 万円をかけて調査をしましたと,こういうことでありますのでお伺いします。  それで,質問の1点は,水道局が実施してきた調査内容から,外面腐食にかかわる主要な原因は何であったのかと。それから2点目として,外面腐食マップの内容とその進捗状況はどうなったのか,これを伺いたいと思います。それから3点目として,スリーブ工法の効果はどんなものであったのか,この3点についてまずお伺いをしたいと思います。 ◎相原 施設担当部長  私の方から,第1点目の取水障害につきましてお答えをいたします。  ご指摘の西野浄水場の取水施設の取水障害につきましては,ご質問にもございましたが,この冬の大雪の影響もありまして,例年の2倍から3倍の9件の取水不良の事例が発生しております。これは,取水施設付近では,冬の間,河川流量が特に少なくなるために,川の水の大きなごみを取り除くためのスクリーンにシャーベット状の雪が付着してふさぐため起きたものでございまして,今回の9件のうちには,取水を停止して,ご指摘のとおり,浄水場の職員が緊急的に,手作業で長時間にわたり雪や氷を除去したケースがございました。  ただ,この間,白川浄水場系統からのバックアップシステムとして,西野浄水場へ水を送ることができるようになっておりまして,これを利用したことにより断水することなく対処できたところでございます。  なお,ほかの小規模浄水場であります宮町浄水場の取水施設も,河川流量は少なくはなりますが,取水口方式により,川の表面が結氷いたしましても,川底から確実に取水できる構造となっているほか,西野浄水場と同様のバックアップシステムを持っており,また,もう一つの定山渓浄水場につきましても,ここは河川流量が多いこと,構造上に工夫を加えておりますほか,処理水量と同じ容量の原水貯留池を持っておりますので,いずれの小規模浄水場も取水不良によって断水までに至るという心配はないと考えているところでございます。  以上でございます。 ◎渡邊 配水担当部長  第1点目の外面腐食にかかわる主要な要因についてでございますが,22項目にわたる調査項目を解析したところ,直接的な腐食因子の特定は難しいものの,評価指標としては,土質と経過年数の二つで代表でき,土質の中で特に青粘土と泥炭が強く腐食にかかわっていると言えます。この土質と経過年数の二つの指標で,どれくらい腐食が進んでいるかをほぼ推定できる段階にまで達しております。  第2点目の外面腐食マップの進捗状況でございますが,外面腐食マップが先月完成したところでございます。内容といたしましては,既存の土質図面から腐食の進行に寄与する土質を抽出し,これに経過年数を組み合わせ,外面腐食の進行度合いを5段階に分けて評価し,図面化したものでございます。現時点での進行度合いの評価のほか,将来の腐食も判定できることが特徴となっております。  第3点目のポリエチレン製シートによる効果でございますが,今回の調査のほか,年間10数件の確認点検を実施しており,この結果によりますと,配水管と土壌を隔絶したことにより,腐食の発生は認められず,十分な効果を発揮していることが判明いたしました。  以上でございます。 ◆本舘 委員  浄水場の件はわかりました。  今,配水担当部長の説明によりますと,経過年数と土質の種類から,腐食の程度がほぼ推定できるようになったと。それから,外面腐食危険度マップも完成したというわけですから,今後,不測の災害も考えられる中で,効果的かつ経済的な更新計画が立てられるものと期待するところであります。  それで,資料によりますと,ポリエチレンシートを施していない配水管が,函館本線以北を中心に,まだ800 キロメートルもあると。これらは外面腐食の危険性を持っているわけでありまして,今回の調査データを見ても,腐食が発見された配水管が調査全体の70%に及んでいると,70%に当たる109 ヵ所もあったということでございます。  さらに,経過年数と土質によって,腐食の度合いも5段階に評価されているとのことでありますけれども,外面腐食の集中している地域というのは,この調査である程度特定ができたのではないかと思いますので,その辺明らかにしていただきたい。  それで,今回の調査結果から,外面腐食が著しく進行している地域と管路というのは一体どのぐらいあるのか,お答えを願いたいと思います。 ◎渡邊 配水担当部長  外面腐食が著しく進行している地域につきましては,委員がおっしゃられたとおり,函館本線以北を中心とした北区屯田,篠路太平,幌北,東区元町,白石区川北,手稲区冨岡の6地域に集中していることが判明しております。  また,この調査結果から,更新の緊急性が高い管路は,全体800 キロメートルのうち約1割の80キロメートルとなっております。  以上でございます。 ◆本舘 委員  大体わかりました。  それで,最後にいたしますけれども,こういった調査結果を踏まえた今後の事業展開をどうするかというような観点で質問したいと思いますけれども,特に昨年の阪神・淡路大震災ですか,これを見ましても,災害時におけるライフラインの確保というのがいかに大切かということを,我々も痛感させられたわけであります。  今回の資料によりましても,神戸の鋳鉄管の被害が700 件も発生していると。しかし,耐震型の配水管には被害がなかったという報告でございます。  このことから,本市におきましても,外面腐食対策を単なる更新事業と位置づけるのではなくて,この事業を要するに地域防災計画の一環としてとらえる視点が大事ではないかと思うわけであります。地震や災害に強い配水管を布設して,外面腐食対策とあわせて,耐震化対策も十分に計画を策定すべきときに来ているのではないかと思うわけであります。  そこで第1点として,更新の緊急性が高い管路80キロメートルを初めとした外面腐食管の本格的な更新事業,それから,耐震型の配水管の更新とあわせて今後の事業展開をどうしていくのか,こういった考え方について,これは総括的ですから,工務部長,どうですか,これについてお伺いします。 ◎西條 工務部長  最初に,外面腐食管の対策の事業展開という考え方についてお答えをいたしますが,本格的な外面腐食管の更新事業につきましては,現在進めております老朽管の更新事業が平成8年で一応のめどがつきますことから,その後,更新の緊急性が高い管路80キロから計画的に実施をしていきたいと考えております。
     それから,先ほどのご指摘にもございましたが,神戸の例をとりましても,管の継ぎ手の部分に抜け出し防止装置のついた耐震型継ぎ手を用いている管路につきましては,埋立地を初めとして,軟弱地盤でも被害が少なかったということを私どもも確認をいたしております。  委員ご指摘のとおり,配水管の事故であるとか,漏水の未然防止,こういったこと,さらには耐震化対策とも整合を図りながら,計画的に更新事業を実施していくことが,安全・安定給水のために大変重要な施策であると認識しております。  そこで,今後は,地域防災計画との整合性を図りながら,地震被害予想の大きい地域におきます外面腐食管の更新に当たっては,事業費が若干割高にはなりますけれども,委員ご指摘の点を踏まえまして,耐震型継ぎ手の配水管の採用につきまして,前向きに取り組んでいきたいと考えております。  以上でございます。 ◆飯坂 委員  私からも,水道事業にかかわって数点お尋ねしたいと思います。  質問の第1は,財政計画についてです。  その1点目は,収益的収支についてでありますが,前回の料金改定から新年度で4年目を迎えようとしておりますけれども,当初計画に比べまして,前半2年間で31億円の給水収益の減が生じております。そして,後半の2年の見込みを見ましても,さらに44億円の減,この4年間で,合わせて75億円もの乖離が生じておりますが,このような大幅なずれについて,どのように認識されておられるのか,まず最初に伺いたいと思います。  2点目は,資本的収支についてでありますが,資本的支出のうち施設整備事業費が,4年間で15億円余り削減されております。当初計画で予定されたものを先送りしたと伺っておりますが,事業の先送りによって,水道事業に影響は出ていないのかどうか,この点について明らかにしていただきたいと思います。  3点目は,収益的収支,資本的収支ともに当初計画から大幅にずれ込んでいるわけですけれども,新年度末の収支についてはどのような見通しをお持ちなのか,全体として,一体水道事業はどうなるのか,この点についても明らかにしていただきたいと思います。  質問の第2は,地下水の利用状況についてですが,事業の用水量の推移を見てみますと,依然として1日11万トン強の地下水が利用されております。大口利用者の地下水くみ上げ問題につきましては,我が会派といたしましては,これまでもたびたび取り上げてきたところでございますが,昨年の決算特別委員会におきまして,荒川委員の質問に対し,西條工務部長は,地下水の大口利用者が水道へ切りかえるよう一層努力してまいりたい,このようなご答弁をされております。  そこで,実際に働きかけによって効果が上がってきているのかどうなのか,このことについて,いま一度明らかにしていただきたいと思います。  質問の第3は,福祉減免制度の導入についてであります。  3年前の料金改定の際にも私は申し上げたところでございますが,当時,既に東京都を初め川崎市,横浜市,名古屋市,大阪市,神戸市の6大都市では,生活保護世帯,障害者世帯,高齢者世帯,母子世帯などに対しまして基本料金を全額免除する,こういう措置をとっておりました。また,社会福祉施設に対しましては20%ないし40%の減額措置をとるなど,福祉減免制度が既に実施されていると,こういうことを紹介しながら,本市としても導入すべきでないのかと質問いたしました。当時,石原水道事業管理者は,福祉料金につきましては民生局とも話し合ってまいりたい,こう答弁されております。  そこで,3年経過しているわけですが,その後どのような話し合いがなされ,今後どのように対応されようとしているのか,お示しいただきたいと思います。  以上。 ◎中村 総務部参事  私から,財政状況に関係しましたご質問につきましてお答えをしたいと思います。  まず,ご質問の1点目でございますが,収益的収入の現財政計画とそれから実績見込みとの乖離というご質問でございました。  ご指摘のように,この4年間で,収入におきましては,給水収益が75億円の減収となっております。この減収の要因といたしましては,まず,人口増加の鈍化傾向が挙げられようかと思います。平成5年から8年までの給水人口の4年間の人口増,私ども,当初計画では延べ11万人ほどを見込んでいたわけでございますが,実際,現実が推移してまいります中で,現在の見通しといたしましては7万人程度にとどまるのではないかと,計画に比べまして約4万人の減となっていると,こういうことでございます。  また,もう一つの要因といたしましては,バブル経済の崩壊後の経済の状況が引き続き低迷をいたしております。また,この影響も水道事業に大きく影響しているのではないかと,このように考えてございます。  三つ目といたしましては,気象の異常な変化と申しますか,5年度は,ご承知のように記録的な冷夏でございました。また,6年度は一転して猛暑となったわけでございますが,しかし,計画水量を下回ったと。それから,7年度は夏季が大変天候不順でございました。夏日,真夏日も平年値に至らなかったと,下回っていた,こんなような気象の影響がございます。  また,最近の家庭の中を見回しますと,傾向といたしましては,全国的な渇水の報道に伴います節水意識が非常に高まってきていると,あるいは節水型の洗濯機などの節水機器の普及も非常に進んでいると,こういった影響が重なり合いまして,給水収益の計画よりの乖離が生じたものと,このように考えてございます。  それから,引き続きまして,三つ目の質問でございましたけれども,4年間の収支状況はどうなるのかとのご質問についてお答えいたします。  まず,7年度末の決算見込みでございますが,損益収支におきましては,6年度までの累積欠損金を解消いたしまして約8億円の利益剰余金,それからさらには,資金収支では約33億円の資金残をそれぞれ予定をしております。このことから,7年度が見込みどおり推移をいたしますと,財政計画の最終年次である8年度末の状況といたしましては,累積剰余金が約4億円,それから資金残が同じく約4億円となる見込みでございます。  一方,料金改定時に策定をいたしました財政計画における8年度末の状況といたしましては,損益収支でプラス・マイナス・ゼロ,それから資金収支が8億3,800 万円の残ということの予定をしておりましたので,個々の収入・支出項目ごとには計画と実績の乖離も見られますけれども,結果といたしましては,損益収支約4億円の好転,それから資本収支で約4億円の悪化となっておりまして,おおむね財政計画に近い数値で推移をしていると,このように認識をしております。 ◎荒木 総務部長  大きい3点目の福祉料金に係る民生局とのこれまでの協議についてのご質問でございましたけれども,前回までの審議会の答申や,あるいは財政的な問題もありますことから,私どもといたしましては,今後の財政計画を策定する時期が適当であろうと考えております。その時期が参りましたら,これまでの議論経過を踏まえまして民生局と話合いをしてまいりたいと,このように考えております。  以上でございます。 ◎西條 工務部長  私から,大きい1点目の第2次施設整備事業の先送りとその影響についてというご質問に対してお答えをいたします。  第2次施設整備事業の前半でございました平成4年,平成5年は,冷夏によりまして給水需要が伸びず,給水収益が落ち込んだために,例えば浄水施設のうちの白川第3浄水場の建設工程を見直したり,あるいは配水施設のうち高区ポンプ場の建設を先送り,あるいは幹線工事のうちで道路関連工事,こういった幹線の布設がえを繰り延べるなどしまして,事業の抑制に努めてきたところでございます。しかし,6年度については,ご案内のとおり,記録的な猛暑もございまして収益も好転いたしましたことから,先送りをしたものの一部を復活させ,事業を執行したところでございます。  この結果,委員のご指摘にもございましたけれども,全体としまして約15億円余の事業費減となる見込みでございますが,必要な事業の大部分を執行いたしましたことから,水道事業への影響はないと,このように考えております。  それから,大きな項目の二つ目で,地下水の関係でございますが,大口利用者が水道への切りかえの効果がその後あったのかと,どういう努力をしたのかと,こういうご質問だと思いますが,大口使用者の状況について申し上げますと,地下水から水道への移行は,必ずしも進んでいるとは申し上げることができません。この原因としましては,景気の低迷の影響も大きいと,このように考えております。  そこで,私どもといたしましては,昨年の第3回定例市議会が終了した後に,直ちに,平成7年度におきまして少しでも水道水を使用していただく,そして水道水と地下水を合わせて,年間3万トン以上を使用しております事業所を対象に,アンケート調査を実施しているところでございます。今後,この調査結果を分析いたしまして,少しでも有効な方策を検討してまいりたいと,このように考えております。  以上でございます。 ◆飯坂 委員  この4年間の収支につきましては,とんとんというご答弁がありました。いろいろ中身の説明もございました。  給水収益が75億と大幅に落ち込んだのだけれども,支出の方でやりくりをして,何とか財政計画の悪化が大幅に出ないように,ゼロに近づけたというようなご答弁でございました。  そこで,新年度は,現計画の遂行とあわせまして次期の財政計画を策定する,そういう年度にも重なっていくのかなというふうに考えますので,この際お尋ねしたいのですが,まず1点目は,水道料金設定の考え方についてであります。  本市の水道料金の現況は,12の政令指定都市の中で,家事用は仙台に続いて2番目に高いと。その一方で,大口利用者の料金の逓増度は,これも仙台に続いて2番目に低いと,こういう状況になっているわけです。  私どもは,これまでも他都市に比べて高い家事用の料金を引き下げる,あるいは据え置く,そして大口利用者には応分の負担をしていただくと,こういう形で財政計画といいますか,水道料金の体系をそのようにつくるべきだということを再三申し上げてまいりましたけれども,次期財政計画策定に当たっての基本的な考え方について,お示し願いたいと思います。  二つ目は,地下水の利用状況について,今,部長のご答弁では,関係企業にアンケートを実施していると,その分析にもよるということでございましたが,本市全体の地下水と水道水を合わせた使用水量は,いただいた資料によりますと2億 500万トンですか,こう言われておりますが,そのうち地下水分は全体では14.1%,このように言われております。この量は,汚水排出量からはじき出した数字でありますから,地下水を使って地下に還元すると,この分は含まれていないというふうにお聞きしておりますが,全体では14%の地下水の使用状況。しかし,大口の10事業所に限って見てみると,これが79%,あるいは上位20位の事業所に限って見てみますと,地下水の量は78%,いずれにいたしましても,8割近くを地下水に依存していると,こういう傾向があるわけです。  昨今,震災対策としても,本市の地下水の重要性が強調されておりますけれども,地下資源を特定の企業が自由に使うと,こういう時代はそろそろ終わりにすべきではないのかと私は考えるわけです。地下水を市民の共有財産として見直して,ぜひ次期計画策定に当たりましては,長い間の懸案事項でありました大口利用者の地下水くみ上げについても,何らかの手を打つべきだと考えますけれども,そのようなお考えがおありかどうか再度お尋ねいたします。  それから,3点目の福祉減免制度につきましては,次期財政計画をつくるに当たって,民生局とさらに協議をしていきたいというご答弁がございました。ぜひ間に合うような形で具体化を図っていただきたい,そのことを強く求めておきたいと思います。  最初の2点についてお答えください。 ◎中村 総務部参事  私から,最初の1点目についてお答えを申し上げます。  大口使用者などへの逓増度の強化と,こういったような料金体系の中心的な問題についてのご意見でございました。これにつきましては,原価主義による負担の公平との兼ね合い,あるいは需要構造への影響,それからまた収入の安定化へ寄与することになるのかどうかなど,事業の経営面も含めまして,多角的に考えていく必要があろうと思っております。したがいまして,委員のご提言につきましては,その見直しの時期が参りましたときに,検討課題の一つとして,各方面のご意見も十分伺ってみたいと考えております。  以上でございます。 ◎西條 工務部長  2点目の地下水に依存している利用者に対する考え方でございますが,事業用としてくみ上げられております地下水の水量は,ここ数年,横ばいの状況でございます。したがいまして,直ちに用水を規制するという状況にはないと考えております。  水道局といたしましては,地下水の使用動向につきまして,これまで同様,関係部局と連携を図りながら注意深く見守ってまいりたいと,このように考えてございますが,いずれにいたしましても,先ほど申し上げましたように,アンケート調査を分析しまして,有効な方策を今後検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆飯坂 委員  最後に,検討課題の一つとして,私が先ほど申し上げました家事用料金と大口利用者の逓増の問題,これも一つに加えていただけるというご答弁がありましたけれども,札幌市の家事用料金は,現在でも広島市の約2倍と,こういう料金になっております。  大口利用者の逓増度を見てみますと,川崎市,横浜市,福岡市,これはみんな5倍以上ですね。本市の場合は,2.8 ですから約半分と,こういう状況になっているわけです。  ですから,この点について是正が急がれるというふうに思いますので,この点をぜひ今後の検討課題に位置づけるということでございましたので,十分組み入れた計画を立てていただきたいと,そのことを強調して質問を終わります。 ○高橋[重] 委員長  以上で,議案第17号の質疑を終了いたします。  本日はこれをもって終了し,次回は,明日26日火曜日午後1時から,全案件に対する討論及び採決を行いますので,定刻までにご参集ください。  それでは,散会いたします。     ──────────────       散 会 午後2時53分...