札幌市議会 > 1995-10-26 >
平成 7年第一部決算特別委員会−10月26日-08号
平成 7年第二部決算特別委員会−10月26日-08号

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  1. 札幌市議会 1995-10-26
    平成 7年第一部決算特別委員会−10月26日-08号


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    平成 7年第一部決算特別委員会−10月26日-08号平成 7年第一部決算特別委員会             札幌市議会第一部決算特別委員会記録(第8号)                 平成7年10月26日(木曜日)       ────────────────────────────────── ●議題 付託案件の審査 ●出席委員 34人     委 員 長  川口谷   正 君         副委員長  佐々木   肇 君     委  員  山 田 信市郎 君         委  員  小 谷 俵 藏 君     委  員  室 橋 一 郎 君         委  員  常 本 省 三 君     委  員  大 越 誠 幸 君         委  員  村 山 優 治 君     委  員  上瀬戸 正 則 君         委  員  道 見 重 信 君     委  員  新 山     君         委  員  堀 川 素 人 君     委  員  鈴 木 健 雄 君         委  員  勝 木 勇 人 君     委  員  高 橋 克 朋 君         委  員  澤 木 繁 成 君     委  員  富 田 新 一 君         委  員  加 藤   斉 君     委  員  畑 瀬 幸 二 君         委  員  岩 木 みどり 君     委  員  小 野 正 美 君         委  員  常 見 寿 夫 君     委  員  春 原 良 雄 君         委  員  柿 崎   勲 君     委  員  義 卜 雄 一 君         委  員  涌 井 国 夫 君     委  員  高 橋 重 人 君         委  員  武 藤 光 惠 君
        委  員  宮 川   潤 君         委  員  山 口 た か 君     委  員  中 嶋 和 子 君         委  員  福 士   勝 君     委  員  田 中 昭 男 君         委  員  松 浦   忠 君       ──────────────────────────────────       開 議 午後1時 ○川口谷 委員長  ただいまから,第一部決算特別委員会を開会いたします。  報告事項でありますが,小谷,福士両委員からは遅参する旨のそれぞれ届出がありました。  それでは,議事に入ります。  最初に,第4款 衛生費 第2項 環境管理費中関係分の質疑を行います。 ◆涌井 委員  酸性雨の対策の本市が取り組むべき課題についてお伺いいたします。  オゾン層の破壊,あるいは温暖化,酸性雨,砂漠化など,地球的規模で環境問題が起こっていることはご承知のとおりでございます。  特に酸性雨に関しまして,平成5年1定の予算特別委員会におきまして,わが会派の義卜委員の質問に答える形で,酸性雨の影響と思われるブロンズ像の腐食について,定期的に実態を掌握したいとの答弁をいただいておる状況でございます。その上で,現在の状況は本市でどう掌握しているのか,また,その状況をまずお聞かせ願いたいと思います。 ◎長尾 環境保全部長  お答えを申し上げます。  ブロンズ像の腐食調査についてでございますが,本市では,芸術の森や大通公園などに設置をされておりますブロンズ像を対象にいたしまして,平成2年度に,74体について腐食状況の調査を実施しております。なお,その後,腐食の認められました像を中心に,平成5年度に20体の調査を実施をいたしました。  その結果でございますけれども,平成2年度に明らかに腐食の認められましたのは9体でございまして,この9体につきましても,清掃等の管理によりまして,その後の調査では,腐食の進行は認められない状況でございました。以上でございます。 ◆涌井 委員  本市における酸性雨観測は,平成元年7月より測定地点を3ヵ所にしまして,毎月,平均のpH値を測定しているわけでございます。そのうち,芸術の森の測定地点でのpHは,過去5年間平均してpH4.6 で,pH4.5 から4.8 の間で推移しているわけでございます。その内訳は,pH4.0 が2回,トマトジュース並みと言われるpH4.5 から4.1 が24回,土壌中のアルミニウムの溶出が急速に始まり,あるいはまた植物の育成阻害,あるいは魚類への影響が起こり得るpH4.9 から4.6 が24回,pH5.0 以上が10回と,観測データを調べた結果わかりました。  このまま強い酸性雨が降り続くと,芸術の森にある野外美術館に展示しているブロンズ像あるいは彫刻が,緑青などの腐食が起こり,一流の芸術家の作品が傷むのではないかと,こういうことで,今月の10日に調査に行ってまいりました。  職員の方の話ですと,毎日,野外のブロンズ像,彫刻については,雨の日なんかはふいているとのことでございましたけれども,pHの数値をごらんになって,初めて見ましたということで驚いておりましたが,ブロンズ像などの作品に,緑青などの腐食が随所に見られるわけでございます。写真も撮ってまいりましたけれども,野外美術館の中の,特にノルウェーのヴィーゲランの作品のうち数点,大変緑青が,腐食が非常に激しく進んでおるというのがわかりまして,その対策についても,職員の方も大変悩んでおりました。その対策についての調査研究も,実際上していない現状でございます。  そこで,ブロンズ像の腐食についてはさまざまな原因があると思いますけれども,酸性雨が原因であるということを,検査により確認できないか。また,その腐食に関して,本市として,調査研究の課題として取り組む必要性があるのではないかというふうに思いますけれどもいかがか,お伺いいたします。 ◎長尾 環境保全部長  お答えをいたします。  腐食に関します調査研究についてでございますが,ブロンズ像の腐食の原因といたしましては,大気中の水分との反応によるものや,また大気中の二酸化硫黄など気体によるもの,そして酸性雨によるものなどが考えられます。このため,腐食を検査することによって,腐食の原因を化学的に特定することは難しいことではございますが,単に大気中の水分による腐食なのか,あるいはそれ以外の原因によるものなのかを判断することは可能でございますので,今後の調査研究課題として取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆涌井 委員  私の調査したところでは,芸術の森以外でも真駒内五輪大橋,山内壮夫作の「飛翔」,あるいは本郷新作の「花束」などのブロンズ像が設置をされておりまして,これらの作品についても,酸性雨などによると見られる雨水の跡がはっきりとついております。写真も撮ってまいりました。後でごらんになっていただきたいと思いますけれども,腐食の防止対策を講じなければ,芸術的価値の高いこれら文化財が,腐食して崩壊してしまう危険があると,こういうふうに思うわけでございます。  本市の文化部の話によりますと,市内には,こうした野外に設置してあるブロンズ像などの像は,芸術の森のほかに91体あるそうでございますが,その像の所轄が分散している状況でございます。つまり,橋などの構造物に設置している像は建設局の所管,公園などに設置している像は環境局緑化推進部,学校の校庭,教育施設のところにある像は教育委員会,水道記念館の敷地は水道局,道の施設については道の所管と,ばらばらに所管されている現状でございます。  そこで,芸術的価値の高いこれらブロンズ像などを,酸性雨などが原因で起こる腐食から守るために,管理を,一元化は無理としても,関係部局と連携を密にして対策を講じるべきと考えるがいかがか,お伺いいたします。 ◎長尾 環境保全部長  腐食の防止対策についてでございますけれども,ブロンズ像の腐食の一因といたしまして,酸性雨による影響が言われておりますことから,定期的な清掃が腐食の防止については有効であると考えております。  いまお話しのように,設置者につきましては,札幌市,北海道,国等々いろいろございますので,それらブロンズ像の設置管理者に対しましては,大気,酸性雨のデータを私どもからお知らせいたしますとともに,腐食状況の調査と定期的な清掃の実施を今後指導してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆涌井 委員  続いて,酸性霧についてお伺いいたします。酸性霧は,酸性雨と違い,水滴も細かく,滞留時間も長く,汚染物質を多量に取り込む可能性があり,そのために,酸性雨より生態系に与える影響が多い,このように言われております。また,さらにさまざまな森林の被害につきましては,地上から700 メーター,あるいは800 メーターの地点が一番酸性霧にやられやすいと,こういうふうに言われております。  本市でも霧とかもやの発生が比較的多い藻岩山山頂の展望台に調査に行ってきましたけれども,ベランダ,コンクリートの下に,コンクリートつららと思わしきものが付着しておりまして,写真も撮ってまいりましたけれども,あるいは側壁のコンクリート,あるいは隣の配電室のコンクリートの階段の横のひび割れから,酸性霧の原因と思われる石灰が溶出している状況を確認をしたわけでございます。写真も撮っておさめておりますから,後でゆっくり確認していただきたいと思います。  こうした建造物にコンクリートつららが発生するメカニズム,また,検査により酸性雨が原因かどうかわかるものかお伺いいたします。  藻岩山山頂の霧の調査を行い,森林に対する影響を調べることも定期的に実施すべきと思いますけれども,その辺の現状をお伺いしたいと思います。 ◎長尾 環境保全部長  コンクリートつららの原因についてでございますが,コンクリートつららにつきましては,コンクリートからしみ出る水分中に溶出をいたしましたカルシウムと空気中の炭酸ガスが結びつきまして,炭酸カルシウムとなってつらら状物質を形成するものでございまして,この現象につきましては,鍾乳石の生成原理と同じでございます。  また,この現象は酸性雨によって引き起こされますが,酸性雨でないpH5.6 以上の雨でもつらら状物質が形成されますことから,コンクリートつららが酸性雨を主要因として形成されたかどうか,これを化学的に明確にすることはできない状況でございます。  なお,2点目の酸性霧の藻岩山の調査でございますが,本市では,道と協力いたしまして,本年から,霧の多くの発生をする6月から9月にかけまして,藻岩山において酸性霧の調査を開始をいたしております。  本市といたしましても,この調査を継続的に,道と協力をして,酸性霧のデータの収集に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆涌井 委員  環境教育・学習の視点で,広域モニタリング調査の継続についてでございますけれども,本市における酸性雨の測定地点は,いま言いましたように3地点ですけれども,これだけでは少なく,手稲山にも観測地点を設けるべきと思いますがいかがか,お伺いしたいと思います。  また,以前,市内の小・中学校数十校を測定点としました調査を実施した経緯がございましたが,今後,環境教育・学習の観点からも,このような広域モニタリング調査を実施していくべきと考えるがいかがか,お伺いしたいと思います。 ◎長尾 環境保全部長  手稲山山頂での霧の調査でございますが,いま委員からお話しのございましたように,霧の発生するのが700 メートル前後ということでございますので,本年度から500 メートルを超える藻岩山の山頂での霧の調査をやっておりますので,その経過を見ながら,手稲山に進めたほうがいいのかどうか,この辺につきまして,道と協議をしながら検討させていただきたいと思います。  それから,環境教育・学習の観点からのモニタリング調査でございますが,平成4年7月から5年5月の間に,季節ごとに4回に分けまして,市内小・中学校55校にお願いをしまして資料採集をし,酸性雨の調査を実施をしたところでございます。学校を測定地点としますこの酸性雨調査につきましては,児童に対する環境教育・学習の観点からも,よいテーマであると私どもも考えておりますし,今後,教育委員会の協力を得ながら,定期的な調査の実施について検討してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆涌井 委員  本市としても,環境問題は最重要の課題であると思います。かけがえのないこの地球は,未来の子供たちからの贈物であると,借り物であるとの認識が大切ではないかと思います。さらに,市民一人一人,企業の側として,行政の側からの環境対策についての意識が深まっていくよう,さらなる努力が必要ではないかと思います。また,国に対しての働きかけもし,行なっていただくよう強く要望いたしまして質問を終わります。 ◆武藤 委員  私からは,フロンの回収についてのみ1点質問させていただきます。  昨年10月7日に,札幌市フロン回収協議会なるものもすでに設置されて,フロンの回収に担当部局でもかなり力の入った取り組みが行われているところだとは思うのですけれども,実際にフロンが,人体や,またプランクトンを初め,植物などにも多大なる影響を与えるということで,世界各国での大きな取り組みが行われていますが,その協議会の中身含めて,この間,担当局としてフロン回収のどのような対策をとられてきたのか。  それともう1点は,94年10月7日に設立された札幌市フロン回収協議会,これも三つの部会,自動車部会,家電製品部会,空調冷凍機部会ということで,3部会の設置をして,その中で,フロン回収のためのいろいろな議論が行われてきたようですが,それぞれの話合いの経過と特徴的な話の中身について,まずお尋ねしたいと思います。 ◎長尾 環境保全部長  お答えいたします。  本市におきますフロン対策の経過についてでございますが,平成元年度より,理・美容業界へフロン含有スプレー類の使用の自粛,さらに自動車整備工場等に対しますカーエアコン用フロンの適正使用を要請してまいりました。  平成5年度には,庁内の廃棄冷蔵庫,廃棄車両等のフロン回収体制を設けまして,現在までに約460 キログラムのフロンを回収しております。  また,いまお話がございましたように,平成6年11月に,札幌市フロン回収推進協議会を設けまして,全市的なフロン回収体制等につきまして検討いたしております。  この協議会での協議内容でございますけれども,札幌市フロン回収推進協議会の協議事項は,フロンの回収方法,回収フロンの取扱い等についてでございまして,協議会には,自動車,家電製品,冷凍機の3部会を設けまして協議を行なっています。  この中での問題点といたしましては,回収を,だれがどこで行うのか,どういう方法が一番効果的なのか,また,回収に伴う費用を,メーカー,販売業者,ユーザー,解体業者,行政が,どのように負担するのか,その後に回収したフロンをどう処理するのが一番いいのかが協議をされております。これらの問題を整理をいたしました上で,札幌市におけるフロン回収の体制をつくり上げてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆武藤 委員  いま協議会のほうで,その3部会の中で,実際にどのように回収するのか,また,回収手数料もどのように徴収するのかということで議論が行われているようなのですが,この協議会というのは,いつごろをめどにその方向性を明らかにさせるものなのか。  それとあわせて,国のほうですでに,千葉県の市川環境エンジニアリングで,通産省の直轄で行われているフロンの分解ですね,そういうのも実際に始められているわけなのです。通産省でこのような事業を開始されていますけれども,そのほかにも国の段階では,科学技術庁だとか環境局,これらのところでも,それぞれフロンの回収処理技術を取り上げたいろんな施策も行われ始めているのではないかと思うのですが,その辺の,国や道との関係で,本市としてもどのような方向で,この3部会との議論を進められていこうとされているのか。それと,最初に言ったように,いつごろをめどに,この話の方向がまとめられようとしているのか,この点について再度お尋ねしたいと思います。 ◎長尾 環境保全部長  フロン回収推進協議会の開催期間といいますか,検討期間でございますけれども,一応の期間としましては,平成8年3月をめどに一応の結論を出したいと考えておりますが,いま委員からお話のございましたように,回収後のフロンをどう破壊処理をするのか,そこら辺の国の考え方が明確に決まっておりません。お話のように,市川に実証プラントがございますが,これにつきましても,全国のフロンをここ1ヵ所で破壊をするというのは難しい現状でございますので,国の破壊処理方法がある程度確立をした時点で,この回収の実施について,具体的な方策を最終的に協議会で取り決めたいというふうに考えております。以上でございます。 ◆武藤 委員  結局,いまの段階では,国の方向性が明らかにならなければ,本市としての方向性も難しいという段階だと受けとめたのですが,しかし,現実には,回収しなければならないフロンの量というのは,本市が抱える量だけ見てもたくさんあるわけなのですよね。本市でもすでに実施されているように,フロン回収実践モデル事業ということで,24社の自動車解体の人たちが集まって,札幌地区自動車解体処理協同組合ですか,ここのところに,有料でやっているわけじゃないですから,本当に善意に,おんぶにだっこということで,札幌市が1台150 万円するフロン回収機を貸与して,カーエアコンの処理をしてもらっていると。このようなことも具体的には進められているわけですね。  ところが,現在札幌市は,この実践モデル事業を見ましても,1台しか活用されていないわけですね,本市においても。いま札幌市全体見まして,車のカーエアコンを見ましても,回収しなければならないフロンの量というのは,車の台数が市内全体で83万8,000 台,そのうち,エアコン装着率が77%で64万6,000 台,1台当たりのフロンが750 グラムで,全体で見ると500 トンのフロンがあると,こういう実態もすでに明らかにされています。さらに,家庭用冷蔵庫で見ても137 トン,業務用冷蔵庫で見ても9トン,空調用冷凍機で見ても302 トンというように,合わせても,市内全体でフロンの量は948 トンあるわけなのですね。  ですから,これらの処理をどのようにしていくのかというところが,その3部会に分かれた協議会での大きな課題になっているというのはそのとおりだと思うのですが,現実問題として,このように置き去りにされているフロンを当面どうするのかという問題も,大事な問題として手をつけるべきじゃないかと思うわけなのです。  カーエアコンの回収状況を見ますと,一つは,メーカーが引き取っていると。これは,先ほどお話ししたようなフロン回収機を各メーカーで持っていて,そこで処理されているというお話も伺っているのですけれども,もう一つが,いまお話しした札幌地区自動車解体処理協同組合に本市が貸与した回収機で処理されているわけですね。これも,最終的にはどういう処理かといえば,抜き取ったフロンをボンベに詰めていると。ですから,抜き取ったフロンというのは,現在もボンベにおさめられて,ボンベそのものが存在しているわけですよね。  それと,家庭用冷蔵庫を見ましても,やはりこれは大型ごみで回収されていますから,いま行政側で大型ごみとして収集されているわけなのですけれども,これは,いわゆる本当の大型ごみとしての扱いしかされていないわけですから,気化して大気中に放出される状況になっています。  それから,業務用冷蔵庫や空調冷凍機にしましても,これも企業が回収だということになっていますが,これも最終的には,現在のところ,ボンベにおさめられているという状況だと思うのです。  そこで,ここまではいろいろな努力もされてきているのですが,札幌市がいまやっているような,協同組合に対して貸与しているこういうフロン回収機を,やはりもっと稼働させるべきじゃないかと。1台150 万というお金はかかるのですけれども,これ1台だけで十分とは言えないと思うのです。ですから,冷蔵庫の問題にしましても,カーエアコンの問題にしても,まだまだ置き去りにされているそういう部分に対して,この協同組合だけではなくて,必要なところに貸与する方向も,新5ヵ年で検討すべきじゃないかと思うわけなのです。この点についていかがか,お尋ねしたい。  もう一つは,フロンが詰め込まれたボンベがどのように処理されているのか。千葉に送るには非常に送料もかかる,処理してもらうにも費用がかかるということで,それは困難なのだというお話は伺っていますけれども,現在,このボンベがどのような状況に置かれていて,さらに,回収率が高まれば高まるほど,このボンベの数だけがふえ続けるわけなのですけれども,この辺については具体的にどのような手だてをお考えなのか,この2点お尋ねしたいと思います。 ◎長尾 環境保全部長  回収モデル事業の拡大についてでございますが,現在行なっておりますモデル事業につきましては,フロン回収機を搭載した車を使用した場合の回収能力,巡回回収の問題点,冬季間における回収上の問題点等について検討することを目的として行なっておりまして,この結果や問題点等の状況を判断した上で,モデル事業の拡大については検討していきたいと考えております。  2点目の回収されたフロンの処理でございますが,国の基本的な考え方につきましては,回収したフロンについては再利用することとしていまして,再利用できないものについては,または再利用の需要のないものは,適切な破壊技術を行うこととなっております。  ちなみに,私どもで,先ほど申し上げました自動車解体業の組合と共同でやっておりますこのモデル事業でございますけれども,廃棄車両のカーエアコンからのフロンの回収量につきましては,現在まで230 キロを回収しております。なお,このうち自動車業界では200 キロを再利用し,30キロをボンベで保管をしております。  そういう状況でございますので,フロンの破壊処理技術が,速やかに国のほうできちっとした形で,処理の一定化といいますか,破壊方法をきちっと定めることを国にも要望しておりますし,そういう状況を見ながら,私どもでは,再利用できるものについては再利用すると。また,いまお話し申し上げた国の方針と同じように,再利用できないものについては,一時ボンベで保管をするという状況でございます。以上でございます。 ◆武藤 委員  一部保管する,一部は再利用ということなのですけれども,これまで,共同組合が使用して行なった,一部カーエアコンの再利用で,230 キロ回収して,200 キロ再利用したということなのですが,将来的に,このような比率で再利用が可能なものなのかどうなのか。  それと,いまお話があった,国の方向がはっきりするまで,ボンベに入れて保存をするというのですけれども,現在,数多くあるボンベ,さらにふえていくでしょうけれども,これは,どのような状態で保管されているものなのか,危険はないのかどうなのか,これは,行政の責任ですべて保管されているものなのか,この点についても,もう少し詳しくご回答いただきたいと思います。 ◎長尾 環境保全部長  フロンの再利用についてでございますが,実際には,冷凍空調機,それからカーエアコンから回収したフロンにつきましては,再利用が可能でございます。  なお,一般の家庭の冷蔵庫,小さな冷蔵庫から回収したフロンにつきましては,フロンの中に,冷蔵庫についておりますコンプレッサーの中のオイルがまじりまして,これを分離するのが大変難しいので,家庭用冷蔵庫から回収したフロンにつきましては再利用ができなく,破壊処理しかないために,保管をしております。  実際に,いまお話をしました30キロの保管でございますけれども,私どもでは,庁内の回収した部分も含めまして,3トン未満は法的な届出は一切必要ございませんので,あいている倉庫等の涼しいところに保管をするという形で,現在保管をしております。以上でございます。 ◆武藤 委員  いま,涼しいところに保管しているというお話でしたけれども,国の方針がどのような形で出されてくるのかということについては,まだ手ごたえとして具体的に出されているわけではない状況ですから,国待ちにならずに,協議会もあるわけですから,その中で積極的施策を新5ヵ年に向けても取り組んでいただきたいなということを強く要望するとともに,先ほどの協議会の中にある三つの部会で,いま部長のほうからお答えもありましたけれども,それぞれの部会で共通して出されている問題に,フロンの回収方法もありますけれども,もう一つは,回収手数料をだれが負担していくのかという点でも非常に議論されているようですね。この辺は,ユーザーが支払うべきなのか,メーカーが持つべきなのか,いろんな形で議論されているようですけれども,この三つの部会で共通している件に,消費者が持つべきじゃないかという点についてもかなり協調されているようですが,消費者というのは,電化製品についても車についても,メーカーから買わざるを得ない状況にあるわけなのですね。そういうルートから考えても,やはり最終的にメーカーが責任を持つべき問題であることは明らかなのですけれども,この辺の議論についても,簡単に消費者負担だということにするのではなく,十二分な議論を踏まえて,さらにこの点については,行政としての強い判断力を持っていただいて,つくった側の責任を明確にしていただいた上での議論を積極的に行なっていただきたいということを強く要望して終わりたいと思います。 ◆中嶋 委員  私は,環境条例,環境基本計画等に関して数点質問いたします。  93年の環境基本法の制定を受けまして,各自治体では,環境基本条例や環境基本計画の策定が進められております。  本市でも,ことしの1月に,第1回の環境懇談会が開かれて,9月まで6回にわたって熱心に話合いが行われてきました。この懇談会では,市民参加ということが大きなテーマとして取り上げられ,3月には市民の意見を聞く広聴会も開かれました。そして,ここで述べられました市民の意見は,さらに懇談会の委員の皆様が議論を深めて練っていくという形をとって,9月には,札幌環境基本条例のあり方に関する提言が出されました。  そこで,1点目の質問ですけれども,環境教育,環境学習の推進について伺います。  今日の環境問題といいますのは,高度成長期に問題となりました公害のように,原因がはっきりしていて悪い者がだれなのか明らかになっているというものとは違いまして,私たちの日常生活そのものが,地球的な規模での環境破壊の原因になっているというところに非常に大きな特徴があります。このためには,環境に負荷の少ない生活というものを市民一人一人が心がけることが重要になってくるわけですけれども,このためには,生活習慣を見直すということも必要になってまいります。  この提言の中でも,環境教育,環境学習の推進については1項目設けられておりまして,基礎的な生活習慣が身につく時期にある児童及び生徒の教育及び学習がとりわけ重要であることを踏まえ,市は,特に児童及び生徒の教育及び学習を積極的に推進するため必要な措置を講ずるものとするというふうに述べられております。  環境庁では,昨年,こどもエコクラブの事業を開始したと聞いております。本市でも取り組みがなされていると伺っておりますが,どのようなことが行われているのかお伺いします。  また,環境庁のほうでは,来年度もさらにこうした事業を充実させたいという方針を打ち出していると聞いております。本市でも,この条例の制定後,どのようにこのような取り組みを充実されていかれるのかお伺いいたします。  また,この「はじめに」のところにも書いてあるのですけれども,札幌らしい条例をつくっていきたいということで,先住民族の多様な歴史などを大事にする環境条例をつくっていきたいというふうに,この懇談会の提言にも載っておりますので,こういった事業は,国の事業だけではなくて,ぜひ,本市らしい工夫のあるものにしていただきたいと思いますけれども,この点についてもお伺いいたします。  次に,環境基本条例制定後の新たな施策の実施時期についてお伺いいたします。  今回の代表質問で,この提言は尊重するという市長の方針をいただきましたので,この中にあるように,札幌市の環境保全市民委員会ですとか,それから,この保全市民委員会の中のメンバーを環境審議会の中に加えて議論をするというようなことを確認させていただきたいと思いますけれども,こうした委員会が立ち上がってから,環境基本計画がどのようなスケジュールでつくられるのかお伺いしたいと思います。 ◎長尾 環境保全部長  お答えいたします。  まず第1点目の子供たちを対象にしました環境教育・学習の実施状況でございますけれども,現在まで,大気や水の大切さについて子供たちが学習する場として,公募によるスターウオッチング,リバーウオッチング,移動環境教室等を実施しておりますが,いまお話がございましたように,本年の6月から,環境庁が全国の自治体の協力を得て開始をいたしましたこどもエコクラブにつきましては,次の世代を担う子供たちが,地域に密着した環境学習及び環境保全活動を行なっていくことを推進するものでございまして,本市につきましては,本年7月から募集を開始し,現在11クラブ,108 人の子供たちが,自然観察,美化活動などを実施をしております。  2点目の今後の環境教育・学習の充実についてでございますが,今年度末をめどに,環境教育・学習の基本方針を策定すべく検討いたしております。これに基づきまして,こどもエコクラブ事業,さらには教材の充実,人材の育成などを含め,具体的な環境保全活動につながるような事業を,体系的かつ効果的に推進してまいりたいと考えております。  3点目に,札幌らしいこれからの環境教育・学習の考え方でございますが,お話しのように,子供たちの意見を取り入れる場を確保いたしまして,具体的には,本年開催をいたしました環境教育シンポジウムにおいて,子供の立場から環境保全に関する意見をいただきましたが,今後も機会をとらえましてこのようなシンポジウムを開催し,また,子供たちの意見を聞く場を設ける,また,これらの子供たちの参加を積極的に呼びかけてまいりたいと考えております。  4点目の環境基本条例制定後の新たな施策の実施時期についてでございますが,環境基本条例制定後,総合的に環境政策を推進することを検討いたしております。  まず,平成8年度の早い時期に,現在の札幌市公害対策審議会にかわります札幌市環境審議会を設置いたしたいと考えております。その後,現在行なっております環境基本政策策定にかかわります基礎調査をもとに,平成8年度中に環境審議会に諮問し,その後に基本計画を策定してまいりたいと考えております。  また,環境保全活動を推進していくための行動計画でございますローカル・アジェンダにつきましても,市民・事業者,さらに行政が一体となりまして,今後2年間をかけ,まとめてまいりたいと考えております。  さらに,環境影響評価の制度化についてでございますが,平成8年度から3年ほどをかけまして調査を実施いたしまして,その後,速やかに制度化を図りたいと考えております。以上でございます。 ◆中嶋 委員  環境教育のところですが,子どもの権利条約も批准されまして,今月に入ってから市民局と教育委員会でつくりましたパンフレットも子供たちに渡されておりますので,ぜひ,子供の意見表明権というものを大事にした環境教育を実現していただきたいと思います。  また,さらに大人向けの環境教育ということについても,今後検討していただきたいと思います。  あと,今後のスケジュールはお伺いしましたので,ぜひ,充実した取り組みというものを行なっていただきたいと思います。  また,ローカル・アジェンダをこれから策定していくということですが,こうしたことは,市民,事業者,また市当局も,みんなで協力して実現していかなければいけないのですが,こうした策定とあわせまして,ぜひ,環境都市宣言についても検討していただきたいなというふうに思います。これも,ただ文章としてつくるということではなく,市民の意見を取り入れ,また子供たちの意見などを取り入れて,札幌らしい環境都市宣言というものを実現してはどうかなと思いますが,この点についてお伺いいたします。  また,本市としての行動計画をこれからつくっていくわけですけれども,国連には,国際環境自治体協議会,ICLEIと言われるものがございます。10月25日の新聞にもたまたまこのことが載っておりまして,私も読みましたが,「自治体の挑戦」と題しまして,大宮市で開かれております気候変動に関する自治体サミットについての記事が載っておりました。各自治体や地域から出る二酸化炭素などの排出量を,原則として,2005年から10年までに1990年の水準より20%削減するという,大変膨大な,大きな試みなのですが,このICLEIには,すでに日本の自治体も幾つか参加していると聞いておりますけれども,どこの自治体が参加しているのか。また,本市でもぜひ参加してみてはいかがかなと思いますけれども,これについてお伺いいたします。 ◎長尾 環境保全部長  お答えいたします。  環境都市宣言についてでございますが,環境都市宣言につきましては,多くの市民の皆様の機運の高まりと賛同が得られることが何よりも大切と考えておりますことから,環境基本条例制定後,さまざまな施策を実施する中で検討してまいりたいと考えております。二つ目の国際環境自治体協議会,ICLEIの参加についてでございますが,現在ここに参加をしております加盟自治体数は,世界では193 ,国内では32の自治体が加盟していると伺っております。  この国際環境自治体協議会,通称ICLEIの加盟についてでございますが,諸外国の各都市におきます環境に対する取り組みの国際情報交流の場といたしまして,また,自治体レベルでネットワークを構築して地球環境問題に取り組むなど,今後必要なことと考えておりますので,加盟について検討してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆中嶋 委員  ぜひご検討をお願いしたいと思います。 さきのICLEIのCO2 の削減計画というのは,政府間の水準以上の基準を目標としておりますので,こうした試みが,国の対応を引き上げるということにもつながっていくと考えます。  そこで,地方分権も進みますし,こうした自治体の取り組みいかんでは,環境の保全に大きな差が出てくるということも考えられます。市民の学習ですとか市民の参加というものも,環境問題にはとても大切なのですけれども,こうした自治体の政策を推し進めるためには,職員の皆さんの学習ということも非常に大事な問題だと考えます。国内はもちろんですけれども,いろいろ進んだ取り組みをしているところもありますので,視察などを十分に行なっていただきたいと思います。  また,外国の例なのですけれども,いろいろ本などを読みますと,たとえばドイツのシュツットガルト市などでは,盆地のために非常に排気ガスなどがたまりまして困っていたそうですが,緑の回廊と風の計画というのを立てまして,風がちゃんと流れるような計画を都市計画として立てていったというふうに聞いております。また,カッセル市などでは路面電車を復活したり,それからエコロジー団地なんていうものをつくりまして,これは都市の政策として位置づけていて,個別な一つずつの問題ということではなく,都市全体として取り組んでいるということでした。それで,こうした環境政策に対する取り組みが,都市間の協議にもなっているというふうに聞いております。
     こうした環境問題というのは,いま,国のほうの指針を受けて自治体が取り組むというような状況ではない部分もありますので,ぜひ海外に対する視察などを行なっていただきたいなというふうに思います。  本市では,論文を書いて何人か枠があって行かれているということですけれども,市長からも,この環境問題というものを非常に大きな問題として,上位の計画として,実効性のある環境施策の実現を図ってまいりたいという答弁をいただきましたので,ぜひこうしたことにも挑戦していただきたいと思うのですけれども,ぜひ助役のご答弁をいただきたいと思います。 ◎石原 助役  中嶋委員がお話しになった論文といいますのは,おそらく総務局で全般的に募集して派遣しているものだと思います。もちろんその中には環境問題も含まれていると思いますけれども,私としては,やはり環境保全を所管する環境局において,やはりこれからも積極的に出していくべきだと,このように考えております。 ◆松浦 委員  私からは1点だけです。  フロンの回収について,解体業者の方が1台の回収機でボランティアでやっているということですが,現実的にはなかなか,世の中ね,こういう厳しい経済情勢ですから,ただ働きとなると力入らぬのですわ,これ。それでは,国も何もやらないから,札幌市も何もやらないということだけで済むことかといったら,私はそうでないと思うのですね。先ほど,環境基本条例はつくりますよということで,一方では,理想だけは高邁な理想を掲げて,見ばえはよくしていくと。しかし,中身は,個別になっていくと伴っていないと。こういうことではいかんと思うのですよ。  そこで,たとえば,札幌市は,札幌市が提唱して,業界団体も協力をして,昭和61年の4月からしょうちゅう瓶の回収をやっていますね。これは札幌市が提唱して,道内だけメーカー負担でやっていますね。こういうことも,過去に,10年前にやっているわけです。したがって,やり方はいろいろあると思うのですよ。たとえば,札幌市が一部補助金を来年からでもすぐ出すこと。あるいはまた,メーカーに一部負担金を求めていくという方法もあります。すでに,しょうちゅう瓶の回収ではそういう先例があるわけですから,したがって,国の方策を待つということでなくて,具体的にやっぱり札幌市が取り組んでいくと。たとえば,やり方としては,環境ニュースなどを発行して,それらに関係業界から広告をもらうという方法もあります。その広告費をもって,それらの費用に充てるという方法もあります。  したがって,何でも国に待つ待つではなくて,そして,関係業界の人のボランティアで協力を得るというような,言葉だけに頼るのではなくて,具体的に,その人たちもそれを業として,なりわいとしてご飯を食べているわけですから,そして,その人たちが,それがお金になるとなれば一生懸命集めるわけですから,そういうことを具体的に,これを契機に考えるかどうか,まずその点について質問いたします。 ◎長尾 環境保全部長  お答え申し上げます。  フロン回収事業の拡大といいますか,いまお話がございました,業界の協力だけでなくて,自治体,行政との協力体制でございますけれども,現在,北海道,特に札幌につきましては,フロンの回収につきまして,室内の暖かいところで回収をすれば,これはたとえば冷蔵庫からでも回収率が80%とか90%と上がりますが,半年,冬季間,寒い時期での回収については,いろんな技術的な問題がございます。そういうことを,いま試行的にやるために,先ほど申し上げましたモデル事業で,解体処理協同組合にお願いをしまして実施をしている状況でございます。これらの方法が,本当に冬季間でも間違いなくフロンのほとんどが回収をできるというような技術的な問題が解決しましたら,これは業界と話し合いながら,先ほど申し上げましたように,このモデル事業の拡大について考えていきたいなと,このように考えております。以上でございます。 ◆松浦 委員  150 万円の機械を1台貸すということだけではなくて,集めること自体に,たとえば1キロ何ぼというふうにお金がちゃんと払われていくということによって,それはきちっと集められていくわけですね。そのことをやらなきゃだめなのですよ。いまの,これは科学の問題ですから,人の言葉でないですから,温度が何度になれば何パーセント回収できるとか,それは科学的に数値が出ていることですから,夏の間なら夏の間の回収でいいのですよ,それは。あるいは,そういうような定温を保つ作業室をつくって,そこに入れて,一定の温度に上げて,そして回収していくという方法,それら含めて,そんな作業環境をつくるということは,そんなにお金のかかることでないのです。問題は,やっぱり札幌市が,そういう個別の問題に対して,具体的に本当に取り組むという姿勢があるかどうかなのですよ。  さっき言ったように,やり方,たとえば,市が負担は全く嫌だと,財政的にも大変だし全く嫌だというのだったら,さっき私が提起したように,たとえば,そういう環境ニュースなりを発行して,それに関係業界から,自動車業界なら自動車業界,家電業界なら家電業界,それぞれから広告を掲載してもらって,その広告費をその費用に充てていくという方法だってあるわけですよ。  したがって,どう知恵を絞って,そして具体的に効率を上げていくかということは,国に頼っていたってできないのです。国なんかそんな知恵絞らないのですから。国は何も困っていないのです。困るのは,やっぱり現実に生活している,地方のそれぞれの各地域の市民であり自治体なのですね。  したがって,札幌市として,少なくとも補助金を出すのか,あるいは,メーカーなどに,そういうようないろいろな方法での直接の負担金を,しょうちゅう瓶の回収のように求めるのか,あるいは,もう一つのそういうような協賛の形で広告などで求めていくのか,このいずれか三つの方法の一つを具体的にとって,そして,その中で解体処理業者の皆さんも,ちゃんとなりわいとして,業として,それをすることによって,ご飯の食べる道が出てくると,こういうことにしていかないと実効は上がっていかないのです。したがって,その点を札幌市が,即刻どう来年度以降考えていくか,この点についての考え方をひとつお聞かせください。 ◎長尾 環境保全部長  先ほどもお答え申し上げたように,現在,フロン回収推進協議会で,業界の皆さん方,私ども,それから学識経験者と入りまして,どういう方法で,どこで,だれが,どういう形で回収するのが一番効果的なのかを検討いたしております。いずれにしても,一応の目安としては来年の3月を考えております。その後にある程度の方向性が見えましたら,いま委員の言われました札幌市の負担,または,そのフロンを大気中に放出しないためのいろんな,市民・事業者へのPRも含めまして,積極的に対応しまして,オゾン層の破壊にならないような,地球環境問題という広い観点から,対策について検討してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆松浦 委員  市内の至るところに,自動車でも家電製品でも野積みになっているところありますね。これは,それぞれ金属性の容器などが主に使用されているわけですね,フロンがね。そうすると,自然と雨にさらされて腐食が進んでいきますね。そうすると,このフロンも大気中に放出をされるということになるわけですよ。それでは,これを皆さんのボランティアで積極的に回収してくださいといったら,その解体業者の皆さんが,それでは,取り急ぎ金にならぬことを,この不景気の収入の少ないときにですよ,危ないから,人類のためだからといって,一生懸命行って山崩して,そのフロンの入っている容器だけを取ってきて回収に努めるかといったら,こんなことは考えられんですよ。したがって,この点について,やっぱりきちっとお金になることを考えてあげないと,これは進んでいかぬと。  そこで,平田局長さん,あなたの所管ですからね,あなたは非常にいままでいろんな事業に携わって,知恵のある方です,私の見ているところ。したがって,あなたは,私のいまの質問に対して,聞いておって,どうその知恵を働かすか,その点ひとつご答弁をいただきたいと思います。 ◎平田 環境局長  お褒めをいただきまして,ありがとうございました。  委員ご指摘の問題につきましては,ただいま部長が答弁したとおりの段階でございまして,いま,将来に向かって,それも近い将来でございますけれども,どういう方策を見出すかの段階でございますので,私ども積極的に取り組みはさせていただきたいと思いますけれども,現状は以上でございます。 ◆松浦 委員  それでは,心の準備もないことだろうからね,あれですがね,私は,これは本当にいまやれば,特に後段のほうの,たとえば広告協賛ニュースなどは,求めていっても,それぞれの関係業界が簡単に断わるなんていう仕組みではないと思うのです。したがって,やっぱり役所としてやれること,積極的にやると。  10年前のしょうちゅう瓶の問題のときだって,そんな簡単なことではなかったですよ。いろいろありましたけれども,やっぱり半年ぐらい役所のほうも一生懸命,特にメーカーと協議をして,ぎりぎりまでいって,そして本当に忘れもせんけれども,61年3月31日の午後4時に,ある大手メーカーが,北海道に限って金出しますと,こう回答が来て,4月1日から,これが全道的に,道内だけが実施されたという経緯があります。  したがって,これらについて,私はできないことを言っているのでないのです。ぜひ,できることですから,この委員会終了後,即刻検討いただいて,一日も早く,きちっと業界が一生懸命回収に取り組めるような体制をつくっていただくことを要望して終わります。 ○川口谷 委員長  第2項 環境管理費中関係分の質疑を終了いたします。  次に,第4款 衛生費 第3項 清掃費の質疑を行います。 ◆加藤 委員  代表質問でも清掃問題について幾つか触れておりますけれども,この機会にお伺いをしておきたいと思います。  まず,さっぽろダイエット運動についてお伺いをいたしますけれども,平成6年度のごみの決算数値を見ますと,市民の減量リサイクルの努力の成果がどうもはっきりしてこないというか,見えてこないというか,わかりづらいというふうに思います。  何といっても,このごみ問題は市民の身近な問題でもございますから,そういう意味では,市民の理解と協力ということが何としても前提になるだろうと,こう考えています。  聞くところによりますと,集団資源回収の量が順調に伸びているというふうに言われておりまして,奨励金なんかも,予定額を上回る支出を見込まなければならないというふうにも聞いておりますけれども,こうした市民の成果というものが,もっとわかりやすく,きめ細かく市民に伝えていくことが必要だろうというふうに思います。いろんな難しい,掌握のしづらい問題もあろうかと思いますけれども,いろいろな方法を講じて,市民にどうやって減量を図っていくかということのやる気を起こさせる方法を講じるべきでないかと,こう思っております。  そういう意味では,いろんな,役人的な,言ってみれば,数字を並べ立てても,なかなか市民全体としてはすとんと落ちていかないというふうにも思いますから,そういう市民の努力が,みんなでやればこういうふうに減っていくのだなということが,もっとわかるような数字のとり方というものを考えて,市民自身が,その努力の意欲を持つような形というものを考えていく必要があるだろうというふうに思います。  そういう意味で3点ほどお伺いいたしますが,第1は,市民による減量・リサイクル努力の成果を,可能な限り,今回押さえておる数字を明らかにしてもらいたいというふうに思います。  二つ目の問題は,減量・リサイクルの量を,民間による回収の部分を含めて,どのように掌握をしておられるのか,明らかにしてもらいたいと思います。  それから,さまざまなところで取り組まれております減量・リサイクル努力の成果を,市民や企業にわかりやすく伝える方法をどのようにとっておるのか明らかにしてもらいたいと,こう思います。これが第1点目であります。  二つ目の問題は,ごみのポイ捨て対策。実は,代表質問でも,私は,子供でもできることというふうに表現をして申し上げましたけれども,このポイ捨て対策について伺っておきたいと思います。  10月17日に,市民局の委員会におきまして,わが党の澤木委員から,市民憲章あるいは市民憲章の精神を,いま一度広く市民に普及し,モラルの向上を図ってはどうかという趣旨の提起がございまして,推進委員会の中ですでに議論をされたようでもございます。そしてまた,そのときには,市民局からも,関係部局及び推進委員会とも積極的に努力したいと,こういうふうに言っておるのでありますが,市民憲章の実践としての取り組みが開始されることは,それなりによいと思いますけれども,このポイ捨ては,清掃部が何といっても,ごみにかかわっているという点では,市民局が広く市民にやればいいさということには私はならないと,こう思います。直接かかわっているもの,関係部局ということで,清掃部もそれなりにやっぱり努力をしなければならぬと,こう考えておりますので,以下お伺いをいたしたいと,こう思います。  政令都市の中で,ポイ捨て条例を制定をしている都市,特に特色のある条例を持っている都市の条例内容について,この機会に明らかにしてもらいたいと思います。  二つ目は,ポイ捨て条例の制定後の各都市の状況について,改善されているのか,その条例ができたことによってその都市においてはどうなっているのか,その点についての取り組みの状況がわかっておれば,この機会に明らかにしてもらいたいと,こう思います。  三つ目の問題は,当面市民局が行う取り組みに対して,いま前段に,冒頭申し上げましたように,清掃部はどのように受けとめておられるのか,この辺の考え方を3番目に伺っておきたいと,こう思います。  次に,三つ目の大きな問題でありますが,ビルのごみのリサイクルについてお伺いをいたしたいと思います。  平成6年度の実績では,札幌市全体で112 万トンのごみ,このうち家庭系は53万トンでありますし,事業系が59万トン,半数以上を占めているわけであります。本会議の代表質問でも私申し上げておりますように,埋立地の確保が非常に難しくなっている状況,または地球規模の環境の問題などを考え合わせますと,企業系ごみの減量リサイクルというものが非常に重要になってまいります。  このごみのリサイクルを進めるために,清掃条例を全面的に本市では改正をいたしまして,平成5年4月から,その名も札幌市廃棄物の減量及び処理に関する条例ということでスタートさせております。この中で,ビルごみと資源物を別々に保管する場所の設置を義務づけたり,各事業所ごとに減量計画を立てて,それをリサイクル,またその結果を報告するということも,いろいろ課しているわけであります。この体制は,一応はでき上がっておるわけであります。しかし,この条例の指導対象であります大規模の建物から,計画書の提出そのものが87%あると言われておりますから,かなりいいわけでありますが,その内容,状態を聞いてみますと,まだまだリサイクルをする状況が残っているやに私も押さえているところでございます。  そこでお尋ねをいたしますが,ビルのごみのリサイクルが,現在どれほど進んでおるのか。また,ビルのごみのリサイクルが余り進んでいないとすれば,どの辺にその原因があるのか,この点を明らかにしてもらいたいと,こう思います。  四つ目の課題でありますけれども,これも本会議でも一部触れておりますけれども,近郊市町村におきます産業廃棄物の処理問題についてでございます。  この問題は,札幌市の産業廃棄物の排出量というのが300 万トンで,そのうちの約30万トンが札幌市以外に出ているというふうに言われておりますし,かつて,これが非常に不適正に処理されて,大変大きな社会問題になったこともございます。したがって,これら札幌市のごみが,札幌市の手を離れてしまえばそれは知らんよというわけにはこれはならぬわけでありまして,そういう意味では,第1に,札幌近郊の市町村で札幌圏の対策会議を開催をしているというふうに聞いておりますけれども,この中での最近の不法投棄,そういったものの状況を押さえておれば明らかにしてもらいたいと,こう思います。  二つ目の問題は,この産業廃棄物の施設設置業者に対する許可だとか指導だとかというものは,これは各市町村にはございませんで,道がその直接の権限を有しているということが,本会議の私の質問に対しても答弁があったところでございます。北海道が対応するわけでありますけれども,札幌市はやっぱり何といっても大都市であり,札幌圏の中では中核としての立場でありますから,そういうものに対して,札幌市が北海道に対して積極的に,そうした不適正な処理や,また,近郊市町村に迷惑をかけるような問題について,強く対応すべきだというふうに思っておりますが,その点の考え方について,あわせてお伺いをいたしておきたいと,こう思います。以上,まず第1回目の質問を終わりますが,答弁をいただきたいと思います。 ◆道見 委員  (関連)いま,加藤委員からポイ捨て条例の質問がありました。私もかつて代表質問でこの例を挙げて,市民意識の高揚と観光という視点から提案したことがあるのですが,そのときは,原局はつれない答弁で終わったのですが,いまの質問に関連して,その後,部内で検討しているいきさつがあったのか,また,他の都市の事例を調査して今日に至るのかどうか,その点もあわせてご答弁をお願いします。 ◎鎌倉 リサイクル推進室長  私から,ポイ捨て対策を除きます3点につきましてお答えを申し上げたいと思います。  まず,第1点目のさっぽろダイエット運動の成果についてでございます。  まず,市民によります減量・リサイクル努力の成果についてでございますが,本市におきましては,平成5年1月からさっぽろダイエット運動といたしまして,テレビスポットの放映であるとか啓発冊子の配付,さらにイベントの開催,リサイクルを実践しております事業所の登録制度の創設など,さまざまな施策を実施いたしまして,減量リサイクルの普及啓発に努めてまいってきております。  その結果の一つといたしまして,市民の皆さんのご努力によりまして,昨年の集団資源回収実績につきましては,前年比8.8 %増の約3万9,000 トンに及んでおりまして,ことし上半期におきましては,昨年の同期をさらに11.3%上回っている状況にございます。  また,町内会や大型スーパーなどに設置をしておりますあきびんポストの貸与数につきましても,昨年度72基増設をいたしました結果,総数で174 基となりまして,回収量は,前年比8.5 %増の437 トンに上っております。  さらに,家庭用コンポスト化容器の助成制度につきましても,これまで1万を超える世帯に助成を行なっておりまして,家庭系ごみの約4割を占める生ごみの減量に寄与しているものと考えております。  また,市内で開催されておりますフリーマーケットにつきましても,大規模なものだけを数えましても,平成4年度は15回程度だったものが,今年度につきましては約60回という見込みでございまして,そのほか小規模なものにつきましてもかなり開催回数がふえてきている状況にございます。  以上申し上げましたもののうち,量的に把握できるもの,特に家庭系のものに限定いたしまして積み上げてみますと,本年度につきましては,市民1人1日当たりの減量・リサイクル量につきましては,大体71グラム程度になるのかなというふうに考えております。  このほかにも,ご質問の中にもございましたけれども,市民の皆さんがいろいろと,簡易包装を実践したりだとか,それから使い捨て商品の購入を自粛していらっしゃるとか,そういったものはなかなか数字であらわすことができない状況でございますけれども,そういったものも加えますと,相当な量になるのかなというふうに考えております。  次に,2点目の減量・リサイクル量の把握でございますけれども,集団資源回収など,私ども,本市の施策によるものにつきましてはかなり数字を把握しておりますが,企業や家庭などでは,それぞれいろいろと減量したときに,今回何グラム減量したかというようなことにつきましては,計量しているわけではございませんので,なかなか民間による減量リサイクル量を把握することが困難な状況でございます。  ただ,大規模事業所につきましては,先ほどお話ございましたように,減量リサイクル量の報告を求めておりますけれども,さらに,そのほかの事業所につきましても把握するよう努めてまいりたいというふうに考えております。  3点目のわかりやすい情報提供の方策についてでございます。  市民の皆さんの意欲にこたえ,その成果を的確に伝えることは大変重要なことであるというふうに考えております。今後,さらにわかりやすい情報提供のあり方につきましても,十分検討してまいりたいというふうに考えております。  次に,ビルごみのリサイクルについてお答えを申し上げます。  さきの質問にもお答えを申し上げましたように,個々の企業の減量・リサイクル量の把握につきましてはなかなか難しいものがございますけれども,許可業者や資源回収業者によります収集量をベースに推計をいたしますと,古紙につきましては50%,飲料瓶につきましては57%と,大体全国平均並みの状況にございます。ただ,飲料缶につきましては32%と,いま一歩の状況にございます。この原因でございますけれども,既存の建物には,なかなか保管場所の確保が難しいという問題がございます。さらに,分別をいたしますのにかなり手間暇がかかると,こういったようなことで,なかなか取り組んでいただけないところもございます。特に飲料缶,これはスチール缶でございますが,これは逆有償になっているということも,リサイクル率が一段低くなっている要因かなというふうに考えております。  次に,近郊市町村の産業廃棄物の処理でございます。  第1点目の近郊市町村の不法投棄の状況でございますが,本市の産業廃棄物が市外に流出をいたしまして社会問題となったことで,近郊市町村と札幌圏産業廃棄物処理対策会議を設置いたしまして,札幌圏産業廃棄物処理管理計画を策定したところでございます。この札幌圏処理対策会議におきまして,不法投棄防止キャンペーンなどに取り組んでまいってきておりますが,さらに,周辺市町村におきましては,問題になるような不法投棄は,それぞれ所轄の保健所におきまして取締りを行なっている状況でございます。  なお,昨年度実績で申し上げますと,周辺市町村での不法投棄については,大体七,八件程度の不法投棄が見られております。  なお,今後につきましても,札幌圏の処理対策会議といたしまして,この管理計画に基づきまして,パトロールや監視団の強化を図ってまいりたいというふうに考えております。  第2点目の北海道への要請でございますが,この管理計画は,関係市町村の行政指導方針として位置づけていただいております。本市と関係市町村で,先ほど申し上げましたように,不法投棄のパトロールや産業廃棄物処理施設監視団を結成いたしまして,不法投棄や不適正処理を防止していく体制をつくっております。ただ,この監視団は,やはり北海道の協力をいただきながら,定期的に産業廃棄物処理施設に立ち入りをするということになります。不適正な処理などが判明した場合には,北海道に適正処理の指導をしてもらうように,北海道や所轄の保健所とすでに打合せを完了いたしておりまして,その内容につきましても了承をいただいているところでございます。  さらに,今後,北海道を初めといたしまして,近郊市町村と連携を密にいたしまして,迅速な対応を図ってまいりたいと考えております。以上でございます。 ◎福原 清掃部長  ポイ捨ての問題につきまして,私から答弁させていただきます。  政令市の中でこの条例を一番先につくりましたのは京都市でございまして,これは,空き缶の散乱防止ということを主にしてつくられた条例でございまして,昭和56年に施行されております。その後,福岡県の北野町というところで,いわゆる罰則規定を設けましてつくった,いわゆるポイ捨て禁止条例ということで全国的に注目を集めたわけでございます。政令市の中では,現在,福岡市,それから北九州市,ことしに入りまして川崎市,大阪市,そして横浜市,以上が条例を公布をしております。したがいまして,現在,政令市の中では6市が条例を制定しているという状況でございます。  この中で,特色あるということでございますけれども,福岡市の例を見ますと,福岡の場合は,福岡の都市圏ということで,近隣の市町村と一体になって条例化しているということで,これは特徴的かなというふうに思います。それから,横浜市は,先日でございますけれども,まだ施行されておりませんけれども,この中では,歩行中の喫煙をしないようにということで,これは市民に努力義務を課そうということで,そういう条例をつくっております。こういった点が特徴的かなというふうに思います。  それから2点目の各都市のつくった後の状況でございますけれども,6市がつくっておりますが,大阪市と横浜市につきましては,まだ施行されておりません。それで,ほかの4市につきましては,いま私どもが聞いている段階では,特に際立った成果が上がったというお話は伺っておりません。ただ,川崎市さんにつきましては,JR駅前の商店街で,自主的に独自の活動で,ガムのポイ捨てですね,カラータイルになっている歩道を守るということで,商店街が自主的にやっているという事例がございます。  それから3点目の市民局を中心としての取り組みということで,私どもの受けとめ方でございますけれども,私ども清掃部としても,清潔な生活環境の保全ということが私どもの仕事でございますので,すでに,春ですとか秋の清掃運動,あるいはごみゼロの日,あるいはクリーンさっぽろモデル地区事業,そういった各種の施策を推進してきているところでございますが,この問題につきましても,市民憲章を中心とした全市的な取り組み,その中で清掃部が果たすべき役割ということで,そういったことを自覚して今後やっていきたいというふうに思っております。  それから,関連で道見委員のほうからお話がございましたが,いま申し上げましたように,各都市の状況等については,私どもも検討をさせていただいております。ただ,道見委員のほうから代表質問があったときもいまも変わりませんけれども,条例を制定するという前提で,まだいま私ども考えておりませんで,やはり市民モラルの問題であるということで,その啓発を一生懸命まずやろうということで考えております。  それで,ことしですけれども,指定都市の市長会でもこの問題が出されておりまして,そこから13大都市の清掃事業協議会,これは,私どもの局長レベルでつくっている協議会でございますけれども,その中でもこれから協議をしていこうということになっておりますので,今後,こういった中でも一緒に研究,検討していきたいというふうに考えております。以上でございます。 ◆加藤 委員  それぞれいま答弁ございました。  さっぽろダイエット運動について,いろいろ私も聞いてわかったのでありますが,たとえば,ことしの処理実績なんかを見ても,1日1人当たりのグラム数からいえば,逆にふえていると。リサイクルがどんどんどんどん進んで,3万9,000 トンも資源回収をやっているのだけれども,それがカウントとして出てこない。もちろん,ごみ全体に取り組む場合に,取り組んだ中からリサイクルしておりませんから,リサイクルのやつは先に抜けちゃっているから見えてこないという話も聞いておるのでありますが,いずれにしても,そこのところがはっきり見えてこないということでありまして,札幌市長も,100 グラム減らしていこうと,一昨年の正月から大目玉としてぶち上げているやつが,なかなかいかないと。  ですから,そういう意味ではいろんな対策が必要でありますけれども,ともあれ,冒頭申し上げましたように,市民が努力すれば,具体的にその成果が出てくるという状況を見えるようにして,もし,いまの清掃のほうのカウントのとり方が悪いのであれば,そういうものを直すなりして,わかりやすい形にすることも含めて,今後市民が真剣に取り組むような努力もしていくべきでないかと,こう思っておりますが,これは,そういう気持ちがあれば答えてくれればいいのですが,なければ黙っておってもいいです。また後でやりますけれどもね。  二つ目の問題,ポイ捨て問題。基本的には,これは市民のモラルにかかわる問題でありますけれども,私も札幌市内あちこち歩きますけれども,道路の真ん中の安全地帯,信号機のあるところなんかへ行くときちょっと下を見ると,空き缶の真っ赤にさびたやつが50や100 はどこへ行ってもあると。先ほど中嶋さん,環境都市宣言だかの話していましたけれども,恥ずかしい宣言になるのではないかと思いますからね,こういう点も考えてみますと,これはやっぱり私ども議会も挙げて,深刻に取り組んでいかなければならない課題だろうと思います。  特に私ども人気商売でありますから,余り市民に嫌われることを言いたがらない,この委員会の人はそうではないのではないかと思いますけれども,大体そういう傾向がございます。したがいまして,やはり市民に思い切って,私どもの立場でも言うべきことは言うと。権利主張もいいけれども,義務のこともやっぱり言っていかなきゃいかぬと,そう考えておりますので,この辺は,今後ともそうした市民のモラル向上に努めてもらいたいと,こう思います。  私も,条例をつくって,とにかく市民をがんじがらめにして,もう嫌でも何でも無理やりやるということは好みません。できればそういうことは避けていきたいと,こう思っておりますから,そういう意味では,そういう非常に残念な結果を持ち出していかなければならないような状況は,何とか避けていきたい。そのために,ぜひとも努力をしてもらいたいと,こう思っております。  さらに,いまいろいろ事務局にお伺いしますと,札幌市全市で,2,500 人ものクリーン札幌推進員という人が配置をされておるようでもございますから,こうした方々に活躍していただくことも含めて,さらにモラルの向上に努めてもらいたいと,こう考えておりますが,この点についてさらに質問をいたしたいと,こう思います。  三つ目のビルの問題であります。  これは,先ほど答弁にあるように,32%,飲料缶,特に缶の関係が思わしくないという話もありましたけれども,逆有償という問題も実はあるわけであります。  ちょっと申し上げましたように,役人的な数字の扱いではなくて,いろんなやり方があろうと思いますけれども,やっぱりリサイクル,分別することによって経済的な効果,こういうものが出てくるのだと。ちょっと先ほども話ありましたけれども,やっぱり損得勘定というものをきちっと出していかないと,なかなか難しいのではないか。その辺の対策をさらに講じて,今後,これらの,まだ不十分な部分についての解決策を図っていくべきでないかと,こう考えておりますが,この点の考え方について,再度お伺いをしておきたいと,こう思います。  四つ目の問題でありますが,札幌市は,ごみは出すけれども,権限はありません。そういう意味では,その責任を全うしようとすれば,北海道との連携をきちっととって,先ほどちょっとお話がありましたように,札幌市民が近隣市町村に非常に肩身の狭い思いをするような,そういうごみの処理の仕方があるとすれば,直ちに道側の対応を迫って整理をしていくということでなければ,今後,札幌圏のいろんな,これはごみだけでなくて今後もいろんな関係が出てくると思いますので,この点は特に強く要望しておきたいと思います。  前段の2点の関係について,再度質問をいたしておきたいと,こう思います。 ◎福原 清掃部長  ポイ捨ての関係につきましては,いま先生おっしゃったとおりだと思います。私どもも,基本的には,市民の方々のモラルの問題であるというふうに考えております。そういう観点から,あらゆる機会を通じてPR,啓蒙,そういったことに努めてまいりたいというふうに思っております。  それから,お話にありましたクリーン札幌推進員の方々には,いまボランティアということで大変ご協力をいただいておりますので,さらにご活躍をいただいて,このポイ捨て問題も含めてPRなり啓発に努めていきたいというふうにも思っております。  それから,先ほど道見委員にお答え申し上げましたとおり,いま13大都市で,ぜひこの問題を真剣に議論しようということになっておりますので,その中でも議論しながら,その中からいい方法があれば,そういったものも取り入れながら,今後積極的にPR,啓発に努めていきたいというふうに思っております。以上です。 ◎鎌倉 リサイクル推進室長  まず,ダイエット運動にかかわります数字のとり方でございますけれども,確かに,市民が一生懸命やっていただいたその量が,全体のごみ量からすとんと落ちないという,そういったことにつきましては,本当に私どもも残念に思っております。ただ,委員おっしゃるように,今後とも,市民がよりわかりやすいような数字の出し方につきましても,いろいろと勉強させていただきたいというふうに考えております。  次に,ビルごみの関連でございますけれども,先ほどもお答えを申し上げましたとおり,なかなか保管場所の確保が難しいとか,事業所によりましては,資源物の種類や量がいろいろ違ってまいります。そういったことで,個々の事業所の排出状況に大変差があることから,本市といたしましては,今後,大規模建築物をまず中心に事業所訪問を行いまして,それぞれの現場の実態に応じました個別指導を強化してまいりたいというふうに考えております。  なお,経済的な効果でございますけれども,収集業者でございます財団法人札幌市環境事業公社におきましては,引取先の料金の違い,具体的に申し上げますと,資源化工場であるとか,市の処分場,さらにはカレット業者,金属商,こういったところの引取価格の差によりまして,今年度から,20リットル当たりの収集料金を,一般ごみは65円でございますけれども,資源ごみにつきましては55円,瓶・缶につきましては50円という料金格差を設けております。ごみの中から,瓶・缶などを分別をいたしまして排出をしていただければ,経済的に有利になるというようなこともあわせて活用いたしまして,ビルごみの減量・リサイクルを徹底してまいりたいというふうに考えております。 ◆加藤 委員  ごみのポイ捨て問題,ちょっと私も言いましたけれども,いずれにしても,観光都市さっぽろのイメージからいって非常に残念でありますし,これについては最大限の努力を図って,市民に一層の運動を,呼びかけをしてもらいたいと,こう思います。  さらに,ビルごみの関係につきましては,事業所に対して,きめ細かな情報提供や,いまちょっとお話ありましたように,個別指導も含めたそうした努力が,積み重ねがないと,なかなかやっぱり僕は難しいと思います。この点も,いまお話がありましたような対策を講じながら,その状況変化について,また私どももいろいろと伺いながらそれを検討したいと思いますけれども,ぜひそうした地味な努力というものを重ねてもらいたいと。そのことによって,必ずそうした方向が生まれてくると。  特に,ごみ問題総体の問題としては,長い間,消費は美徳と言われて,ほいのほいのって物を買わされたときの癖がやっぱり多くの消費者に残っておるわけですね。消費形態を改革していくという,前に出ていくような,そういう切りかえをなかなかできないでいる。販売するほうは,売れて金になればもういいわけですから,めっためた売ると,こういうことになるわけですよね。この辺の規制がばんばんばんばんできれば一番いいわけですけれども,だけども,そういう形で,結果的にそれがなかなか,便利で,変わっていけないということが障害になっていることも承知をしております。  私もいろんなことを,集まりあればごみの話しいたしますけれども,ごみは,すべての市民が出しますけれども,そのごみをあなたの家の横に埋めさせてくれといったら,賛成する人は絶対いませんからね。だから,そういうものなのですよ。そのことをよく理解をしてもらって,協力をする。できれば消費改革といいますか,市民一人一人の,そういうところに訴えていくような努力をぜひしてもらいたいということを,総体的に強く訴えて,私の質問を終わりたいと,こう思います。 ◆義卜 委員  それでは,私のほうから,事業系生ごみのコンポスト化についてお伺いをいたしたいと思います。  同じようなテーマで,たしか平成4年の第1回定例会の予算特別委員会でも申し上げたところでございます。この事業系の厨介,生ごみというのは,全国どこでもそういう問題抱えているわけでございますけれども,何とかこれを事業化できないものかと,その道を開くべきではないかということを申し上げたところでございますが,平成4年ですから3年ちょっとたっているのですけれども,どうもなかなか進んでいないのではないかなと思っております。  どこにネック,隘路があるのかということなのですけれども,その質の問題があるとか,それから安定供給が図られるのかどうかとか,あるいは需要先の確保,販路でしょうか,そういうものがなかなか定まってこないのだというようなことで,ずっと調査調査ということで今日まで至っているように思います。  ただ,事業系から出てまいりますごみも,生ごみとして4割ないしは5割あるということでございますので,やはり知恵を絞って,事業化に向けて積極的に取り組むということが大事ではないかと思っております。  確かに,全国的に見ますと,生ごみのコンポスト化ですから,悪臭問題等があったりして,かつて愛知県では昭和59年に高速堆肥化工場をつくったのですけれども,11の市町村が集まって,一部事務組合,衛生組合をつくったと。しかしながら,結局,この悪臭問題に住民が反対して,平成4年で打切りになったという経緯はあるのですが,技術革新というのは進んでいるわけでございます。最近においても,生ごみの有効活用だとか,あるいは廃プラとかですね,ごみに対するいろんな有効活用の技術革新が進んでいるわけでございますので,特にこれから力を入れていく必要があろうかと思います。  いま私申し上げました生ごみですけれども,これはよく議論になるわけですが,学校の給食調理場から出るごみ,これが何とかならぬかという話がございます。福島県のいわき市では,この学校給食の共同調理場に生ごみのリサイクル機を設置をいたしまして,高速発酵処理機という,生ごみを粉末の有機肥料にするという画期的なものだそうでございまして,全国各地からもこの視察に訪れているようでございます。
     そこで,先ほど来申し上げておりますように,私は事業化をすべきだというふうに考えております。また,本市のリサイクル団地構想の中でも想定されているはずでございます。平成3年からいろんな数量的な調査,いろんな調査をされてきたということでございますが,平成6年度におきましても,生ごみコンポスト化調査と,このようになってございますので,事業化に向けてどのような調査をされてきたのか,まずお伺いをしたいと思います。  次に2点目,いまのごみの減量・リサイクルに関連いたしまして,フリーマーケットの定着,拡大のための支援策についてお伺いをいたします。  いまほど議論がありましたように,ここ数年,非常に市民の皆さん方のフリーマーケットに対する関心が高まっておりまして,大きいものから小さいものまで,さまざま展開されているわけでございます。今般のさとらんどの大規模な開催は,予想を上回る人出があったというふうに聞いております。また,私の厚別区におきましても,区役所前広場で「夢市場あつべつ」というフリーマーケットを,ことしの4月から7月まで7回開催されたわけでございます。これは,若い方々から高齢者までたくさんの方が参加いたしておりまして,1区で開催しているのですけれども,最低でも1万2,000 人の方が参加していらっしゃると。多い月では,7月,1万9,000 人を超えたと。厚別区の開催ですけれども,他区の方々もたくさんおいでになっているようでございます。  ただ,今後の課題といいましょうか,いままで大体屋外で開催されていたわけでございますけれども,希望者が多い,何とか場所を確保してほしいというような声があるわけでございます。そこで,今後の課題としましては,順番待ちがたくさんあるということで,何とかしてもらえぬものかと,あるいは雨が降った場合の会場の問題で,日程を変更せざるを得ないだとか,あるいは,冬になるとなかなかそういう場がないというようなことがございます。  そこで,このフリーマーケットに関する1点目の質問でございますけれども,まず,リサイクルフェスティバル,あるいはバザーなどの開催回数,参加人数,あるいは本市における現状,まずどのように把握し,また,どのような評価をしているのかお伺いをします。  次に2点目でございますけれども,いま申し上げましたように,大体表で開催をされていますが,千葉市の例の最大級のイベント会場なんかでは,そういうところも活用してフリーマーケットを開催されていると。つまり,天候に左右されないような場所,あるいは通年で使用できるような屋内会場の確保ということが今後大事になってくるのではないかと考えるところでございますけれども,私は,こういった点については,行政としても一定の支援を検討すべきではないかと考えますが,ご見解をお伺いいたします。 ◎鎌倉 リサイクル推進室長  まず,生ごみのコンポスト化にかかわる調査についてお答えを申し上げます。  平成6年に行いました調査でございますが,生ごみをコンポスト化する上で問題となります水分を調整するために,紙であるとか木くずであるとか,さまざまな水分調整材の実験をいたしております。そういったものの比較を行なったり,さらに,コンポストに含まれます炭素分,あるいは窒素分の成分分析調査などを行なってきております。  その結果でございますけれども,一般に,水分調整材につきましては,木くずであるとかおがくずがよいとされておりますけれども,これもやはり草木に比べますと,腐熟土の点で劣るということがわかってまいりました。そういったことから申し上げましても,もう少しその研究の余地があるのかなというふうに考えております。  今年度につきましては,原料となります生ごみがどの程度確保できるか,そういったことを調査するために,生ごみを排出しております食品製造業であるとか,さらに病院などの排出源の調査を行なってきております。  今後は,製造された製品がどのような需要先で使っていただけるのか,これも大変重要なことでございますので,さらに調査をしていきたいというふうに考えております。  次に,フリーマーケットのことでございますが,第1点目の現状の把握と評価でございます。  ここ数年,フリーマーケットやバザーなどの人気が高まりまして,市内各地で活発に行われるようになってきております。先ほどの加藤委員のご質問にもお答え申し上げましたが,リサイクル活動団体による大規模なものだけを数えましても,平成4年度には15回程度であったものが,平成6年度には40回,さらに本年度の開催回数は60回近くになるという見込みが立っております。参加人数でございますけれども,主催者団体のお話ですと,昨年実績で大体50万から60万程度かなというふうに伺っております。  このことによりまして,家庭や地域におきますごみ減量・リサイクルの輪が広がりまして,市民のリサイクル意識の高揚に大きく寄与しているものと考えております。さらにこの機運をしっかりと定着,拡大をさせていくことが大変重要なことであるというふうに考えております。  第2点目の屋内会場の確保でございますが,ご指摘のとおり,この種の事業は経費を極力抑えなければならない事業でもございます。そういったことから,従前はほとんど屋外で開催される状況でございましたけれども,やはり雨の場合の対策であるとか,また,冬季間はどこでやればいいのかと,こういったことの開催場所の確保なども課題になっております。  今後につきましては,屋内会場の確保など,私ども行政といたしましても,どのような支援策がとれるのか,ぜひ検討してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。 ◆義卜 委員  生ごみの事業化の件でございますけれども,これは確かに札幌市では全く新たな試みということになるとは思うのですけれども,すでに先ほど申し上げましたような,各地で例があるわけでございます。  私,先ほどもちょっと申し上げたように,平成4年の1定で申し上げたところの,当時のリサイクル推進室長さんの答弁などを聞いていますと,ある程度,3年たっていますので,多少のめどはついているのかなというふうに理解はしておったのですけれども,必ずしもそうではないと。私は,こういう新しい事業ですので,直ちにいろんな手足を動かしてみるということが大事ではないのかなと。皆さん方,頭の中ではいろんなことを考えて動かしているのですけれども,どうも手足が十分に機能していないような気がするのであります。先ほど申し上げましたように,技術革新も進んでおるわけでして,他都市の例もあるわけでございますので,このコンポスト化につきましては,これからは,もっともっと民活ですね,民間の方々はそれぞれにいろんな実験,研究されて,それをすでに製品化したり,あるいは事業化しているところもあるわけでございますので,私は,民活導入というものも含めて早期に事業化を図るべきではないのかと,このように思いますが,これに対するご見解をお伺いします。  それから,フリーマーケットでございますけれども,このような盛り上がり,いまお話ありましたような機運でございますので,これに対して,ぜひ行政として万全の体制で後押しをお願いしたいと思っております。  そこで,このフリーマーケットにつきましてもう1点お伺いいたしますけれども,フリーマーケットに限らず,このごみ問題というのは,もう何回もここで議論になっていますように,市民と行政と企業と,この三者というのが密接に協力というか連携というか,こういうものがなければ絶対前に進まないというふうに私ども思っているところでございます。いまのフリーマーケット,これだけ盛り上がりがあるわけでございますので,もっともっと地域に身近にそういったものを展開していく必要があるのではないかなと,このように思っておりますので,これまた行政だけでなくて,企業を初め民間協力を積極的にお願いしていくということも重要ではないかと思っております。  すでに皆さん方は,例のエコモーション宣言ですか,ダイエット推進事業所ということで,民間企業の方々にもご協力をお願いしているところでございますし,また,最近こういう民間企業においても,フリーマーケットの会場を提供しようと,したいというところもあるわけでございます。したがって,私は,こうした主催している市民団体,それと企業を結ぶ情報というのは,まだまだ不足しているわけでございますので,行政がそこで仲立ちをすると,仲介をするということで,民間の協力を求めていく必要があるのではないかと考えますがいかがでしょうか,お伺いをいたします。 ◎鎌倉 リサイクル推進室長  生ごみのコンポスト化の事業化に当たりましては,やはりいろいろな難しい問題がございまして,いま委員ご指摘のとおり,目に見えたものを出すという段階には至っていないわけでございます。ただ,事業化をするということになりますと,やはり原料となります不純物の極力少ない生ごみをどうやって確保するか,さらには,施設が円滑に運営されるために見合いますコストがどれくらいなのか,そしてまた,製品の需要先がどういうところなのかという,そういったことなどの条件整備が必要でございます。こういったことから申し上げまして,こういう点を見きわめるために,私ども市としての事業としては,やはり引き続き,もう少し調査を行なってまいりたいというふうに考えております。  ただ,この生ごみ処理に関します民間企業,すでにノウハウを確立した民間企業などが,事業を開始したいというようなお話がもしございますれば,私どもは積極的に対応して,早期の事業化に向かってまいりたいというふうに考えております。  次に,フリーマーケットでございますが,委員のお話にもございましたように,最近は民間企業の駐車場であるとか,それから百貨店の屋上であるとか,そういったところの場所の提供につきまして,民間企業協力の動きも出てきております。  本市のさっぽろダイエット推進事業所登録制度におきましても,このような協力を地域貢献活動としての登録要件の一つと位置づけておりまして,そういった企業の具体的な事例をほかの企業に紹介するなどして,今後,ほかの企業にも広がっていくように努力を続けていきたいというふうに考えております。以上でございます。 ◆宮川 委員  私は,ごみの分別の徹底についてと容器包装リサイクル法に関して,この2点質問いたします。  すでに本市では,東区と北区で,瓶・缶・ペットボトルのリサイクルモデル事業が開始されております。瓶についてはグラスウールの材料になり,アルミ缶,スチール缶もリサイクルされ,ペットボトルも固形燃料の原料として活用されております。今後,このモデル事業が全市展開されていっても,消費者から排出される際の分別が徹底されなければ,再資源化も思うように進まないということになります。  第3回札幌市廃棄物減量等推進審議会に報告をされております1993年度瓶・缶含有量推計によりますと,瓶・缶の重量の合計が,分別ごみから2万6,340 トン,一般ごみから1万2,441 トンとなっております。単純に考えますと,瓶や缶3本のうち,2本が分別ごみから,1本が一般ごみから出されているという勘定になります。これでは,リサイクル再資源化も,本来可能な量の3分の2しか進まないということになります。  分別の徹底を図るためのPRの強化,排出の利便性などの課題が残されているのではないかと考えますが,分別の徹底という点から,現状をどう評価されておりますか。また,今後どう取り組みを強められるのか伺います。 ◎加藤 業務課長  ただいまのご質問については,私のほうからお答えをさせていただきます。  委員ご指摘のとおり,現状のごみの組成分析によりますと,可燃性のごみ,一般ごみというふうに呼んでおりますが,その中の3.2 %,これに瓶や缶が含まれている状況でございます。量にいたしまして,1万2,000 トン程度というふうに踏まえてございます。  今後,資源化を図っていく場合の分別の徹底については,当然のことでございますが,これまでも,燃えるごみ,燃えないごみの分別については,機会あるごとに,広報誌,あるいは私どもの清掃ニュース,あるいは他の媒体等を使ってPRを呼びかけてきたところでございます。  将来,分別をさらに徹底して,資源物収集をモデル事業の延長上で全市的に展開するといったような場合には,当然のことながら,これらについては徹底的なPRをさせていただきたいというふうに考えてございますし,さらには,その資源物として札幌市が収集をしますということになった場合には,当然市民の方々の関心の度合いもまた変わってまいろうかと思いますので,その点も含めて最大の,分別事情あるいはその徹底についてのPRに努めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆宮川 委員  PRの強化という点については全くそのとおりだと思うのですが,排出の利便性を高めることによって,さらに分別も進めるというような視点も必要かと思いますので,今後,その点についてもぜひ強化していただきたいというふうに指摘します。  次に,第2点目の容器包装リサイクル法についてです。  ことしの6月,国会で可決成立し,2年後1997年度から実施される予定ですが,この容器包装リサイクル法の内容について,また,自治体として責任を負う部分について不明確なので,以下3点お尋ねいたします。  先ほど述べました,東区と北区で行われているモデル事業が全市展開されても,瓶・缶・ペットボトルのリサイクルができる見通し,十分お持ちというふうに伺っているところです。  容器包装リサイクル法では,消費者が排出したごみを自治体が回収,選別し,それを第三者機関が引き取ってリサイクルするということです。この内容については,1年前の決算特別委員会でわが党の生駒委員が質問をしておりますが,そのときのご答弁はこういう内容のものです。「何せただいま報告書を入手したばかりという状況でございまして,その内容の詳細につきまして検討を進めているところでございます。したがいまして,詳しいことはわかりません。」と,こういうご答弁でした。それから1年間ご検討を重ねてきたというふうに思いますので,あらためて伺います。  本市にとって,その第三者機関はどういう役割を果たすのかということです。現在,民間企業とのリサイクルのルートが確立,あるいはその見通しがすでに立っている中で,第三者機関はトンネル機関としての役割しか果たすことができないのではないかと考えますが,いかがですか。  次に第2点目の質問です。その第三者機関の陣容はいかなるものか,規模はどの程度のものか,それによって運営経費がどうなるのか,これらの点について,すでにわかっていることがあるのか,あるいは,いまだに全く不明なのか伺います。  第3点目の質問は,法律自体の評価に関して。つまり,法律では,ごみの発生の排除,回避という基本的な考え方が後退しておりますが,この点について伺います。  政府は,この法律の制定に当たって,ドイツやフランスの法律をモデルにしたようですが,ドイツ,フランスなど,ヨーロッパ各国の法律に共通しているのは,ごみの発生の排除,回避ということが明確にされていることです。ところが,今回の容器包装リサイクル法では,厚生省の生活環境審議会報告の段階ではあった「廃棄物の発生を抑制する」という文言が,法律のタイトルからも第1条からも削除されております。この点についての評価を伺いますので,ご答弁いただきたいと思います。 ◎福原 清掃部長  容器包装リサイクル法についてでございますけれども,1点目の第三者機関,これは,いまお話ありましたように,市町村が分別収集する容器包装廃棄物を引き受け,これが適正かつ確実に再商品化されるように,商品化義務を負う事業者,そういった方と調整をする,そういったさまざまな役割を担うのがこの第三者機関でありますので,きわめて重要な役割を担っている法人だというふうに認識をいたしております。  それから,2点目の第三者機関の事業等でございますけれども,いま法律ができて,現在,政・省令等を作成中といいますか,検討中でございます。年内にはできるということで聞いております。したがって,その事業等については,いま掌握をしておりません。ただ,その政・省令ができたとしても,全部それがわかるかどうかということもちょっとわかりません。  それから3点目の,いわゆる排出抑制というのが消えているではないかということですけれども,これは,ごみ行政全体で,いわゆる排出抑制というのは非常に重要だということで考えられております。ですから,いまの変わった廃掃法につきましても,発生抑制といいますか,そのことは重要だというふうにとらえておりまして,この新しい法律につきましても,その法の精神については,いわゆる排出が抑制されるということも十分考えた上でつくっているというふうに考えております。  いずれにしても,この法律は,事業者・市民の方,消費者,そして国でありますとかわれわれ地方公共団体,これらの適切な役割分担のもとで,容器包装廃棄物をリサイクルしていこうということでございますので,そのことによって最終処分場に入るべき見込みが減量される,あるいは,廃棄物として排出されるものも当然抑制されるだろうということが期待されるというふうに私どもは考えております。 ◆宮川 委員  まず,いまの第1点目の質問について,第三者機関がどういう役割を果たすのかということで,簡単には,重要な役割ということで,その中身についても,商品化の義務を負う者と調整するというようなことでした。しかし,現状でも,モデル事業等を通じて,あるいはそれを拡大していくという見込みの中で,すでにこういう役割については果たすことができている,あるいはできる見込みがあるのではないかというふうに思っておりますが,この点いかがなものか伺いたいと思います。  それから,法律ができた後,2年後にすぐ施行になるということで,いまの段階では陣容や規模についても具体的にははっきりしていないというようなことでしたけれども,どうもこれで,2年後に施行ということを控えて大丈夫なのかということで,大変に疑問に思うわけです。  ご答弁の中でもありましたが,業界の再商品化計画がつくられて,その後政・省令が出まして,その政・省令の中で分別基準が出されて,つまり,何と何を分別してリサイクルをするのかということがその中で示されて,その政・省令で出された分別基準に基づいて,今度は自治体が分別計画を作成すると,こういう運びになるというふうに思うのです。  そこでお尋ねいたしますが,それでは,札幌市が分別計画をつくるのがおよそいつごろというふうになるのか,2年後に施行するという,そこに間に合うようなペースで進んでいくのでしょうか。難しいのではないかというふうに,私は素人考えでも思うのですが,その点いかがなのかお伺いしたいと思います。  それから,第三者機関の規模にもかかわってくる問題ですけれども,一般に,ごみ問題は,郡部はさほど深刻ではない,むしろ都会のほうが,都市のほうが深刻化しているというのが一般的だと思います。この法律の定めるところに従って,それでは北海道じゅうに実際にリサイクルが進むのかどうか,甚だ疑問を感じるわけです。道内では札幌だけが,法律の定めるところに従ってこのリサイクルが進んでいくのではないかというふうに危惧もしております。もしそうなりますと,新たに設置する第三者機関は,札幌のためだけに設置するのかということにもなりかねないと思います。そこで,第三者機関の設置に当たっての費用負担ですとか運営についての費用負担も,実際は札幌市で,その多くの部分を負担しなければならないのではないかという心配もありますが,この点について見通しをお持ちかどうか,どういう見通しなのか,伺いたいと思います。 ◎福原 清掃部長  実務的なスケジュールが,その政・省令がまだできていないということで,国からまだ示されておりません。しかし,いまお話ありましたように,9年から施行ということでございますので,私どもの分別収集計画,これについては,8年度中には作成しなければならないというふうに考えております。  それから,第三者機関に対する費用負担の問題ですけれども,これは,現時点では,私ども地方自治体が負担するということにはならないというふうに考えております。 ◆宮川 委員  分別計画が8年度中ということで,これは8年度中につくらなければならないということはわかったのですが,そういうペースで進んでいくのだと,進んでいくであろうという予測を持っていると,こういうふうに確認してよろしいですか。 ◎福原 清掃部長  地方自治体によって,いろいろいまの現状が違うと思います。私ども札幌市としては,8年度中にこの計画をつくって,この法が9年に施行されますけれども,現実に全市展開で資源物を収集できるというのは,札幌市の場合は,選別施設ができ上がる11年,いま予定しているのは11年か12年ということで考えておりますけれども,そういうことで,9年に施行されますまでに,まずそれぞれの市町村が,地方公共団体が分別計画をつくりましょうと。それで,その後はそれぞれで,すぐできるところは10年からできるかもしれませんし,あるいは12年から,13年からというところも出てくるのではないかと,そういうふうに思いますけれども。 ◆宮川 委員  どうも,いつから実際に機能していくのかという点では,はっきりしたイメージが持てないようなご答弁であったというふうに思うのです。やむを得ない点もあるかとは思うのですけれども,どうも全体像についてはっきりしてこないし,費用負担についても,やはり不安もあるというふうに思います。場合によっては,法律はつくったけれども,後々は,自治体にお金の点は頼むぞというようなことに決してならないように,国に対しても強く要望して,言うべきことははっきり言っていただくという姿勢で臨んでいただきたいというふうに要望しまして終わります。 ◆中嶋 委員  私も,ごみの減量化・資源化を進める立場から数点質問いたします。  まず初めに,北区の分別の実験の結果なのですけれども,ペットボトルも加えまして,瓶・缶・ペットボトルの分別収集が始まりました。この実験というのは,東区と比較してうまくいっているというふうに聞いておりますけれども,この結果についてまずお伺いいたします。  あと,ペットボトルなのですけれども,これは焼却するというふうに聞いておりますけれども,燃やした場合,完全燃焼すれば水と二酸化炭素に分かれるということで害はないというふうに聞いていますけれども,不完全燃焼が起こった場合は有害物質が発生するというふうにも聞いておりますので,この点,有害でないのかどうなのかお伺いいたしたいと思います。  それと,ただいま容器リサイクル法のことも質問に出ましたけれども,このペットボトルは5年以内に施行するというふうになっておりますので,このペットボトルが回収され,再利用する方法が見つかった場合は,直ちに燃やすということはやめるべきと考えますけれども,これについてお伺いいたします。 ◎加藤 業務課長  モデル事業の状況について,私のほうからご説明をさせていただきます。  10月から,北区太平地区,これは全く新たに,モデルとしての瓶・缶・ペットボトルの収集を開始してございます。東区の北栄・北光地区につきましては,従来のやり方を改めてという形で,ともに週1回,定曜日収集を開始してございます。10月開始に先立って,9月中には各町内会ごとの懇談会,それから月の初めと下旬と2回に分けた文書によるPR,それから宣伝カーによる街頭宣伝,こういった手法を相前後して行なった,そういうふうなPR活動を実施してございます。  その結果,現段階,3週間経過してございますが,収集量で申しますと,北区の太平地区は,1週当たりの平均が4.94トン,それから東区の北栄・北光地区でございますと,週当たりの平均が3.18トンというふうな状況でございます。この量が多いのか少ないのかということでちょっとご説明をさせていただきますが,東区の北栄・北光地区で申しますと,昨年の10月の収集量の1週平均が0.85トンでございましたので,今回の3.18トンというのは,3.74倍のトン数が集まっているということでございますので,今回週1回にし,かつ細かにPRをさせていただいて,市民の方々に十分ご理解をいただいて協力をいただいているものだというふうに考えてございます。  ただ,私ども,一月の量をしっかり把握して,それから詳細な分析をもう一度してみたいというふうに考えてございますので,詳しいご報告はまた別の機会にというふうに考えてございますが,現状の収集量は以上のような状況でございます。 ◎福原 清掃部長  ペットボトルの件でございますけれども,私どもとしては,現在は,ペットボトルにつきましては,資源化工場での固形燃料の原料ということで活用したいというふうに考えておりますけれども,いま新しい容器包装リサイクル法ができまして,今後,いわゆる再商品化計画といいますか,そういったことの国の基本方針もできてくると,そういうことになりますれば,ペットボトルについては,今後は,製造販売事業者などによる再商品化,再生利用ということでの受入れシステムの確立がされてくるだろうと。そういうことになってくれば,私どもとしても,有効な利用方法について積極的に考えていきたいというふうに考えております。 ◎吉田 施設担当部長  ペットボトルの燃焼についてでございますが,これにつきましては,特に有害なものがいま含まれているというふうには聞いておりません。発熱量が1キログラム当たり約4,000 から5,000 キロカロリーでございまして,大体木材程度の発熱量でございます。これは,粉砕いたしまして,ごみ燃料(RDF)のバインダーといいますか,それに使用していきたいというふうに考えております。以上でございます。 ◆中嶋 委員  いま,北区と東区の実験の結果を教えていただきましたが,私ども生活クラブの組合員も,このことについて聞き取り調査をいたしましたところ,やはり分別収集を知らない方もたくさんおりました。また,何で知ったかという質問をしますと,町内会からのお知らせがほとんどで,説明会というのは2人ということで,非常に少なくなっております。このことからも,市のPRというのは非常に大事だと思いますので,今後も充実させていただきたいと思います。  また,富良野市などでは,新しく転勤してきたり異動して来られた方には,引っ越してきた時点で市役所などでお知らせを配付しているということですので,これについても検討していただきたいと思います。  また,次に,大型ごみの有料化を行い,また各戸収集を行なった場合,便乗排出がどれぐらい防げるのか,これについてお伺いいたします。中央区などでは,事業所の数が非常に多いために,他の区よりもごみの量が多いわけですけれども,有料化と各戸収集を行なった場合,どれぐらい防げるのかお伺いいたします。  また,昨年の決算議会で私も質問したのですけれども,小規模事業所の有料化というものがどれぐらい進んでいるのかお伺いします。去年の3定では,たしか1,000 件ぐらいしか進んでいないというふうに聞きましたけれども,これについての進捗状況をお伺いしたいと思います。  また,まだ全部にはなっていないと思いますので,今後どのように取り組んでいかれるのかお伺いします。 ◎福原 清掃部長  大型ごみの便乗排出ですけれども,私どもいまやっておりませんので,その量の正確な把握はできておりません。ただ,他の政令指定都市等で,すでに戸別収集でやっているところがございますので,そういった各都市の状況を見ますと,半分ぐらい減っておりますので,そういったことで相当量の便乗排出はあるのかなというふうに思います。 ◎鎌倉 リサイクル推進室長  小規模事業所の進捗状況と今後の取り組みでございますけれども,対象となります事業所数につきましては,約3万件というふうに推計をしております。いまお話にございましたように,平成6年度におきましては,契約をした事業所数につきましては約1,000 件程度でございましたけれども,戸別指導の実施等によりまして,本年9月末では約6,000 件に上っております。さらにこの調子で進んでまいりますと,平成7年度末には約1万件程度には達するものというふうに見込んでおります。  今後の取り組みでございますけれども,今年度につきましては,戸別訪問によりますローラー作戦を実施して大変な効果を上げておりますが,有料化に向けてのご説明をしたりということで,事業所によりましてはご理解をいただくのにかなりの時間を要するものもございます。そういったことから,なかなか計画どおりに訪問できない状況もございますけれども,さらに指導体制の一層の強化を図って対応してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。 ◆中嶋 委員  小規模事業所については,本当に精力的に展開していただきたいと思います。  あと,便乗排出は半分ぐらいということで,かなりの量だなというふうに思います。こうしたことを徹底していかなければ,本市のごみ減量対策もうまくいかないというふうに考えます。  また,容器リサイクル法のお話が先ほどから出ていますけれども,家庭系ごみの中では,この容器包装の占める割合というのは約50%ぐらいというふうにも言われております。これは,全部の容器包装材に対して法律的にもかかってまいりますので,5年後の実施ということですが,長期的に見ればかなり効果があらわれる,理論の上ではかなりあらわれるはずだと思いますので,こうしたきめ細かな施策を展開していって,いま第5清掃工場の計画というものも練られておりますけれども,分別収集を徹底しまして,今後の施設計画を見直す必要があるのではないかなというふうに思いますけれども,この点についてお伺いいたします。  また,先ほど産廃の問題が出ていましたけれども,この管理計画書を見せていただきましたが,やはりここでは,札幌の役割というのは非常に大きいと思いますし,廃棄物の区域内での処理ということもここでうたわれております。また,札幌市のリサイクル団地の施設の利用及び再利用,再資源,減量等の循環型処理の促進ということが重要項目として掲げられておりますので,これについてもぜひ推進していただきたいと思いますけれども,お考えをお伺いいたします。 ◎吉田 施設担当部長  最初のご質問の清掃工場の規模の見直しについてでございますけれども,平成9年度に施行されます,いわゆる容器包装リサイクル法でございますが,これが平成12年度以降に,紙製の容器とかプラスチック容器までを適用の範囲に広げられた段階で,家庭ごみ量の変化がどのようになるのか,その後に更新を迎える清掃工場の建てかえ計画に当たりましては,それらの推移を見きわめて進めてまいりたいと思います。  ただ,清掃工場の建設に当たりましては,その清掃工場が完成した時点で,7年後にどうなるかというところまで予測して,これは厚生省のそういう基準がございまして,そういうことで工場を建てておりますので,なかなか見きわめが難しいところがございますが,そういうことを踏まえて進めていきたいと思っております。 ◎鎌倉 リサイクル推進室長  札幌圏の産業廃棄物処理管理計画の実行でございますけれども,先ほど加藤委員にもお答えを申し上げましたとおり,この管理計画につきましては,関係する市町村の行政指導方針としてきちっと位置づけをいただいております。さらに,北海道及び所轄保健所の協力も得られることになっておりますので,この管理計画をつくるに当たりましては中心的存在でございました札幌市といたしまして,この管理計画を誠実に実行していくことは当然のことというふうにとらえております。 ◆中嶋 委員  北区でもこの分別収集が始まりまして,いま3分別で,北区と東区では4分別が行われているわけですけれども,やはり何といっても,ごみの減量化・資源化を進めるためには,出す段階でできるだけ細かく分けて出すということが非常に重要だと考えております。瓶と缶,ペットボトルが今度一緒になって集められるわけですが,できれば瓶と缶を別々,ペットボトルも別々に出すというようなことが行われますと,ごみの減量化・資源化に大きく寄与することになると思いますので,こうしたこともぜひ検討していただきたいなというふうに思います。  それで,市政モニターの調査で,除雪と雪対策が一番市民の要望として大きかったのですが,リサイクルやごみ減量化の推進ということに,46.4%の方が回答したということで,非常に市民も関心を持っていると思います。市の熱意が伝われば,私はリサイクル行政はうまくいくというふうに考えますので,ぜひこの分別収集の細分化についてのお考えをお示しいただきたいと思います。 ◎福原 清掃部長  分別のお話でございますけれども,私どもとしては,市民の方々の出す利便性というのもまた一方で考えなきゃならないと思います。それから,私どもの収集効率といいますか,そういったこともあわせて考えなければならないというふうに思っておりますので,いまは,瓶・缶・ペットボトルについては一括で収集をして,私どもで選別をして,やることが合理的でないかなというふうに考えております。 ◆中嶋 委員  そのことについては,私は市民の立場から少し違う考えを持っております。と言いますのは,私はこの札幌に来る前は川崎市に住んでいたのですが,川崎市は非常に行政サービスに努めるということで,毎日収集を行なっておりました。しかし,こうした考え方というのはいまは徐々に修正されまして,川崎市や横浜市ではやはり分別収集ということで大きく動いております。  そうした市民のニーズと行政のニーズというのには,多少ずれの生じる場合もありますので,ぜひこうした市政モニターの調査結果なども十分に吟味されて,やはりもう一度検討していただきたいというふうに思います。 ◆鈴木 委員  私は,大きく分けまして二つの質問をさせていただきます。  さっぽろダイエット運動に関連いたしまして,わが党が新5年計画の策定に向けて要望事項として挙げております,市民意識高揚のための広報活動の充実についてお伺いをいたしたいと存じます。  私は,市民にごみの適正処理と資源の有効活用等について正しい理解を得て,ごみの減量・リサイクルを進めるには,市民意識の高揚のための広報活動に一層の力を入れるべきと考えております。この種の課題というのは,これでよいということはなく,これまでの取り組みを粘り強く継続することが必要と思いますし,また,新たな視点を加えることにより,一層効果が期待できるのではないかと思っているところであります。  一般的に,行政のやることは,アイデアはいいのでありますが,PRのほうがいまひとつではないかと思うこともあります。伝えることへの努力を民間企業に学び,もっと積極的に考えるべきだと思う次第であります。  また,これからは,企業であるとか若者とか低年齢児童であるといったように,対象を明確にして広報活動を展開することが必要であると考えております。そして,それぞれの対象に応じた適切な媒体を選択することにより,さらに効果が期待できるのではないかと考える次第であります。  さらに申し上げるならば,一方通行になりがちな広報活動を,ぜひ双方向の事業展開となるよう研究していただきたいと思う次第であります。広報活動によって直ちにごみが減量されて,処理費用が節減できるというような性格ではありませんが,将来に向かってたゆまぬ努力を続けることこそが重要であると考えるからであります。  そこで3点お伺いをいたします。  第1点目でありますが,さっぽろダイエット運動への市民の理解を得るために,これまでどのような取り組みをしてきたのかお伺いをいたします。  第2点目,ごみ減量・リサイクルは,都市にとって共通の行政課題であり,各都市それぞれに工夫を凝らし事業に取り組んできていると思います。そこで,他都市の取り組みの中で,先進的なもの,あるいは効果を上げているものがあればお聞かせをいただきたいと思います。  第3点目,今後の取り組み方針についてでありますが,広報活動を充実する上で,対象を明確にすること,有効な媒体を研究すること,双方の事業展開を検討することなど,私なりの考えを申し上げましたが,今後どのような考えで取り組んでいかれるのかお伺いをいたしたいと存じます。  次に二つ目の質問であります。ごみ減量・リサイクル対策の中から,再生品利用促進策についてお伺いをいたします。  市民のリサイクル意識が徐々に浸透し,地域や事業所における資源回収は順調に伸びているとのお話を伺っておりますが,私は,人々の関心が,集めることに傾いていて,資源の循環という面から申しますと,むしろ大切なのは,再生品をみんなで使っていくということであり,資源の回収と利用のバランスが大切であると思っております。  各方面で紹介されているドイツの包装廃棄物のリサイクルシステムも,資源が集まり過ぎて,再利用量を大幅に超えていることが大きな話題であるようでございます。  再生品がなかなか使われない背景としては,品質に不安がある,価格が高い,情報が不足しているなど,さまざまな理由が挙げられますが,このような状況の下で再生品の需要拡大を図っていくためには,行政が率先して再生品の利用を拡大するとともに,再生品に関する情報はタイムリーに提供していくことが必要であると考えます。
     また,本年度は,札幌市では,市役所の保存期限切れ文書を原料に,PR用のオリジナルトイレットペーパーをつくり,市民PRに努めていることは聞いておりますが,さらに本腰を入れて取り組む必要があると私は思います。  そこで3点お伺いいたします。  第1点は,再生品の利用促進のために,これまでどのように取り組んできたのか,その経過についてお伺いをいたします。  第2点目は,最近は技術の進歩により,さまざまな再生品が商品化されて流通しておりますが,どのような商品があるのか,積極的にPRし,民間需要を喚起することが必要であると考えますがいかがでありましょうか,お伺いいたします。  第3点目は,最近,民間企業の中にも,コピー用紙,封筒だけではなく,パンフレットやカレンダーなどにも再生紙を使うという意欲的な企業も出てきたと聞いておりますが,先進的な取り組みを積極的に紹介するなどして,民間需要の拡大を促すことが必要と思いますが,どうお考えでありますか,お伺いをいたしたいと存じます。以上であります。 ◎鎌倉 リサイクル推進室長  それでは,私のほうから市民意識高揚のための広報活動の充実についてお答えを申し上げたいと思います。  まず第1点目のこれまでの取り組み経過でございますけれども,ご承知のとおり,平成5年1月から,さっぽろダイエット運動を展開いたしまして,市民・事業者・行政が,それぞれの役割を分担しながら,いろいろな取り組みを行なってきたところでございます。  具体的に申し上げますと,広報誌,地下鉄車内広告,本市のPR媒体を可能な限り活用いたしますとともに,職員が積極的に地域に出向きまして,ごみ減量の必要性について訴えてまいってきております。また,各区で行われます夏祭りなどのイベントや各部局で発行する印刷物を通じてのPRなど,あらゆる機会をとらえて広報活動を行なってきたところでございます。  第2点目の他都市におきます先進的な広報活動事例でございますけれども,たとえば東京都におきましては,芸能人を起用いたしまして,テレビを活発に利用した積極的なPR活動を行なったり,また,都庁前広場での大規模なイベントを行なったりということが目立つわけでございますが,全国の政令指定都市でも,さまざまな工夫をしながら精一杯この課題に取り組んでおります。しかしながら,どこの都市におきましても,何が一番効果的なのかということにつきましては,大変苦労している状況にございます。今後とも,各都市との情報交換を密にいたしまして,有効なものにつきましては私どもも積極的に取り入れ,また,私ども本市独自の事業展開につきましても十分検討してまいりたいというふうに考えております。  3点目の今後の取り組み方針でございますけれども,広報活動をより効果的に展開していくためには,委員ご指摘のとおり,企業であるとか若者であるとか低年齢児童であるとか,ある程度対象を絞り込みまして,それぞれにふさわしい有効な広報媒体を工夫をしたり,また,内容につきましても,よりインパクトのあるもの,また,興味を持っていただけるものなどを十分研究していくことが必要であるというふうに考えております。  また,企業や市民団体などのリサイクル活動の状況を把握いたしまして,それらを積極的に紹介するなどいたしまして,双方向の情報交換にも努めてまいりたいというふうに考えております。  いずれにいたしましても,ごみの減量・リサイクルの推進には,おっしゃるとおり,地道な努力が不可欠でございまして,今後とも,よりきめ細かな広報活動を行いながら,粘り強くこの運動を進めてまいりたいというふうに考えております。  次に,再生品の利用促進でございますが,まず第1点目の再生品の利用促進のための取り組み経過でございます。  リサイクル社会形成のためには,やはり資源の回収と再生品の利用とのバランスが大変重要であるというふうに考えております。本市といたしましても,コピー用紙や各種印刷物に再生紙を使用するなど,率先いたしまして再生品の利用に努めてまいってきております。  また,民間企業に対しましても,再生品利用についての理解を求めるために,ご質問の中にもございましたけれども,オリジナルの再生品を作成するほか,ポスターの掲出や広告付再生紙はがきの発売などを通じまして,再生品の利用拡大を訴えてきたところでございます。  2点目の再生品に関する情報の提供でございます。  再生品には,ご存じのように,トイレットペーパーのような家庭用品からビルの床材,外壁材などの建築材料に至るまで,さまざまなものが商品化されております。これまでも,各種イベントであるとか広報誌の中で,これら再生品の紹介に一生懸命努めてまいっておりますが,今後さらに民間需要を喚起するために,積極的に情報の提供に努力をしてまいりたいというふうに考えております。  3点目の再生品の民間需要拡大のための方策でございます。  今月はリサイクル推進月間でございまして,それに合わせまして,さっぽろダイエット推進事業所に対しまして,自社のパンフレットやコピー用紙への再生紙の使用をお願いしたところでございます。  今後もさまざまな機会を通じまして,民間企業におけます再生品利用状況を把握いたしまして,また,先進的な取り組みの事例をほかに紹介するなどして,民間需要の拡大のために方策を講じていきたいというふうに考えております。以上でございます。 ◆鈴木 委員  それでは,最後に要望といたします。  ただいま,有効な方法で積極的にPR,または民間需要の拡大を図っていきたいということでありますけれども,ごみ問題は,わが党が積極的に取り組んでいる市政の重要課題の一つでございまして,特にごみの減量・リサイクルは,地球環境問題の観点からも,何としても進めなければならない緊急の課題であると考えております。いっときも気を緩めることなく,着実に減量・リサイクルの成果を上げるよう要望いたしまして,質問を終わらせていただきます。 ◆松浦 委員  それでは,一つは,適切な投資いかにあるべきかという観点から,まず,篠路の清掃工場の敷地内にある,ごみをためておくといってつくったサイロがありますね,あれ10億以上かけてつくりました。あのときは,とにかくごみがたくさん出るから,あそこにためておいて,そして平準化して燃やすんだと,こういうことなのですが,私は1年に1回ぐらいあそこへ行ってみるのです,どんなふうに使っておるかなと思って。そうしたら,いつも大体物置みたいな感じなのですね。ほとんど使われていないと。あれを,つくったものですから,むだだ,使わないから壊してしまえじゃ,これはもったいないから,どういうふうに皆さん使おうとしているのか,ここのところを一つ,何か考えていたら明らかにしていただきたい,これが一つであります。  それから,二つ目は清掃工場。新しく建てるのもあれば,一定期限で建てかえもあるわけですけれども,この清掃工場,従来は,たとえば発電をするといっても,電気を売るのにいろいろ制約があると,こんなこといろいろあったのですが,それらも,発電会社をつくって電力会社に売ることもできると,こういうことで規制が緩和されて,具体的に来年の1月から,それらに伴う料金値下げなんかも出されております。それらを含めて,この清掃工場でごみを燃やすことによって発生する熱源を,どのように有効利用を図っていくかと,このことを具体的に考えておられるかどうか,考えておれば,その内容を示していただきたいと思います。  三つ目に,リサイクル推進員制度というのがあります。行政から地域住民に協力を求めるという形で,各種委員会があって,それぞれ委員が委嘱をされているわけでありますけれども,率直に申しまして,余り機能していないものが多いと,こういう現状かと思います。  そこで,きょうご出席の皆さんで,札幌市のその種各推進委員などありますが,委員をやっておられる方がいらしたら,これは札幌でなくてもいいですよ,住んでおるところが広島でも南幌でもいいのですよ,それぞれの自治体でおられましたら,ちょっとその後の質問の参考にしたいと思いますので,挙手をお願いしたいと思います。以上三つであります。 ◎吉田 施設担当部長  ただいまの委員のご質問のうち,2点についてお答えをさせていただきます。  まず,ごみサイロの活用方法等についてでございますが,このごみサイロにつきましては,建設当初,事業系ごみのうちの腐敗性の少ない廃木材等を貯留することにより,これの季節変動を平準化いたしまして,可燃ごみの全量焼却を図るとともに,余熱利用施設への熱供給の円滑化を図ることを目的として建設したものでございます。  その後,このサイロにつきましては,当初につきましては,実は開口部はなかったのですが,その後のごみ資源化工場の稼働等がございまして,その補完的な施設として,廃木材の固形燃料,あるいはボード用のチップと,そういうものの貯留施設として活用してございます。  したがいまして,今後とも,ごみサイロにつきましては,ごみ資源化工場の原料である廃木材等や生産されました固形燃料(RDF)の貯留を目的としまして,貴重なストックヤードとして活用してまいりたいというふうに考えております。  それから,2点目のごみ発電等,熱利用についてでございますが,これまでも,本市の清掃工場では,地域暖房等の熱供給にも余熱を利用することから,発電としましては,場内使用を中心として,安定した売電もできる規模としまして,これは600 トン工場基準でございますけれども,5,000 キロワット程度の発電を標準としておりました。工場の余熱をすべて発電に使うと,通年では,特に冬はちょっと無理ですけれども,この2倍程度の発電は可能でございます。委員ご指摘のとおり,平成4年度からは,北電の買取価格もアップしてございます。  そういうことがありまして,電気事業法,いわゆる特定供給の緩和等が,平成8年から図られる見通しでございますので,今後建設を予定しております第5清掃工場につきましては,まず積極的なごみ焼却発電をいたしまして,現在,既設の工場の約2倍程度,1万2,000 キロワット程度は発電が可能かなというふうに考えております。そのほかにも,特に冬季間のいろんな熱利用につきまして,今後いろいろ検討してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。 ○川口谷 委員長  各居住地でリサイクル推進員などを担当している方,手を挙げてくださいということですけれども。 ◎福原 清掃部長  リサイクル推進員と委員おっしゃいましたけれども,クリーンさっぽろ推進員です。 ○川口谷 委員長  おられる方,手を挙げてください。  おりません。 ◆松浦 委員  最初のほうからいきます。  それでは,篠路のごみのサイロ,私,あそこへ何回行ってもつくづく思うことは,広いのですよね。大体少年野球の内野ノックぐらいなら,あそこで守備練習できるのですよ。それから,あそこ4階建てぐらいありますかね,高さが。そうすると,あれ,4階だったら3階ぐらいに仕切って,あと2階ぐらい中間とって,たとえば,テニスコートもできるし卓球もできるし,何かいまの利用からいったら,いま下のほうにちょこっと置いているのですよね。だから,あとせっかく上のほうも高くつくっているのですから,あれ何か,もうここまで来たらああだこうだ言ってもしようがないから,冬季間も活用できるような屋内運動施設などをいろいろ考えてみたらどうですか。そのほうが,私は,せっかくつくったものの有効活用になると思うのですよ。したがって,これはいま答えをもらうといっても,言ったばかりですから,いろいろ内部で相談しなきゃならないでしょうから,次の機会までにぜひひとつご検討をいただきたいと思います。  それから続いて,ごみの発電関係を含めて熱源の有効活用でありますけれども,私は実は,ここばかりでなくて,たとえば資源エネルギー公社の問題だとか,あるいは熱供給公社の問題だとか,いろいろ総合的にいま札幌市が進めてきた施策が,いろんな社会環境の変化から曲がり角に来ていると。  ここでひとつ考えてみたらどうかと思うことは,交通局はかなり赤字があります。特に地下鉄の電車は電気で動いております。したがって,電力会社の規制緩和になって,従来は,余剰電力は,交渉して1キロワット当たり幾らで買ってもらうかということで,かなり安いわけですね。余ったもの買ってやるのだから,おれの言うこと聞けで安いのです,これ。ところが,今度はそういう規制緩和になりましたから,たとえば売るではなくて,委託送電というような,札幌市がごみ清掃工場だとか,あるいはいろんなところで発電したものを,今度地下鉄の電気で使うと,そのためには施設を貸していただくと,委託送電という,こういう方式だって可能になってきたわけですね。  たとえば,ちょっと例を出しますと,いまNTTも,当初,競争だよといって民営化したときに,民間の会社が3社入りましたね。そして,決まりは,各家庭の接続はどこでするかといったら,圏内1ヵ所ということで,接続箇所を圏内に1ヵ所にしたと。いまどんなことが検討されているかといったら,分割民営するかせぬか,もっと規制緩和して競争原理を働かすかというところでどうなってきたか,それぞれ,必要な市町村単位で,他の会社の回線に接続することができると,こんなふうに変わってきていますね。こんなことが検討されています。  したがって,そんなことからいけば,燃やして起こした電気を,北電の施設を借りて送るということになれば,今度は施設の使用料ということになります,これ。そうすると,いままでの買取りよりも率よく,電気を札幌市の事業の中で使っていけると,こういうことになっていくわけでありますね。これも,きょうここでの私からの提案ですから,すぐ考え方にいいか悪いか言っても,悪い考えでないことだけははっきりしておるのです,これ。したがって,これも次の機会までにご検討をいただきたいということを申し上げます。  さて,そこで最後に,クリーンさっぽろ推進員だとか,各種行政が委員をやっているけれども,ここで何人かやっている方もいらっしゃるのでしょうけれども,何となくやってない人に悪いから手を挙げぬということだと思うのですが,私は,ぜひ皆さんにお願いをしたいことは,先般個人視察で私は静岡県の掛川市というところへ行ってきたのです。そのときに掛川の市長さんが言っていたことは,いずれにしても,行政を推進する上で,市長を先頭にして,積極的に,いろんな新しいことをやろうとしたら,市の職員の皆さんが地域で取り組んでいくと,こういうことをしなければ,いろんな問題というのは市民の中に本当に早期に入っていきませんよと,こういうことを言っておりました。  私は決して,札幌市の皆さんが考えることは,よその,日本の国の中でもほかの都市と比べて劣っているなんて思っていません。皆さん頭いいですから,非常にアイデア,ひらめきいいと思います。PRも私は徹底していると思います。かなりやっていると思います。しかし,大事なところは,それをどう実現するかというところで,先ほどどなたかも言ってましたけれども,頭はいいことを考えるけれども手足が出てないというところの部分かなというふうに,私は実は掛川に行って感じてまいりました。  ぜひこれも,石原助役さん,あなたが市長にかわってきょう出ておられますから,あなたがこの所管の助役さんですから,ぜひ皆さんと相談して,あれもこれもやれと私は言いませんけれども,少なくともそれぞれ所管の部局の皆さんが,行政側が地域の住民に委任している各種委員に,集まっていれば何人かは所管の職員の方がおられると,こういうような姿になるように,ぜひひとつ相談をしてみてください。そしてまた次の機会に,どんな相談の結果であったかお聞かせをいただきたいと思います。以上で終わります。 ○川口谷 委員長  第3項 清掃費の質疑を終了いたします。  ここで,委員会を休憩いたします。     ──────────────       休 憩 午後3時42分       再 開 午後3時57分     ────────────── ○川口谷 委員長  委員会を再開いたします。  第7款 土木費 第6項 公園緑化費,駐車場会計中関係分及び公共用地先行取得会計中関係分を一括して質疑を行います。 ◆涌井 委員  私は,高齢者や障害者に配慮した公園整備についてのお伺いをいたします。  本市においては,近年の人口の高齢化の進行,国際障害者年を契機としまして,高齢化対策指針,地域福祉社会計画,障害者福祉計画などの計画が,民生局を中心に策定され,これに基づく,いわゆる人に優しい市政が進められております。私は,これらの視点は,民生局にとどまるのではなく,庁内の全部局が取り組むべき課題であり,全部局がそれぞれの分野において,21世紀の高齢化社会に向けた事業の展開を図るべきであると思うのであります。  また,建設省におきましては,本格的な高齢化社会の到来を控えて,都市公園を,高齢者や障害者,子供,女性などが快適に利用できる交流拠点と位置づけ,整備を進めることとしており,また,公園施設の標準的な整備を示した現在の都市公園技術標準を改め,園路の段差解消など,公園内のバリアフリー化の基準,車いすに乗ったまま遊べる道具,また目の不自由な人たちが安心して利用できる運動施設の整備基準などを盛り込む方針としております。  このような背景を踏まえて,次の2点について質問をいたします。  まず,本市においても,ノーマライゼーションの理念に基づき,高齢者や障害者に配慮した公園施設の整備が進められると思いますが,現在,どのような方針に基づき整備されているのか。また,どの程度進んでいるのかについてお伺いいたします。  2点目として,現在公園内には多くのゲートボール場が設置されており,高齢者福祉の一助となっておりますが,これらの高齢者利用の多い街区公園には,特にトイレ設置の要望が来ております。  そこで,現在のトイレ設置の基準,今後の施設計画,さらに障害者用トイレの設置についてのご見解をお伺いいたします。 ◎角田 緑化推進部長  高齢者や障害者に配慮した公園整備についてお答えをいたします。  まず1点目,整備方針についてでございますけれども,公園の整備に当たりましては,福祉の街づくり環境整備要綱にのっとりまして,可能な限り高齢者や障害者に配慮し,整備を行なっております。  具体的に申し上げますと,身障者対応のトイレにつきましては,34公園56ヵ所に設置をしております。また,水飲み台その他の施設につきましても,新設時あるいは再整備等の機会を利用いたしまして,車いすによる利用が可能なものを設置するよう努めておるところでございます。  また,今年度につきましては,南区にございます街区公園予定地の藤野むくどり公園におきまして,ワークショップ形式によりまして,障害者あるいは地元住民の方々と一緒になりまして,障害者と健常者がともに利用することのできる公園の計画づくりを実施いたしました。これにつきましては,来年度,実際にこの計画に基づいた整備を予定しているところでございます。  次に第2点目,トイレの設置基準についてでございます。  公園トイレは,これまでのところ,面積2,000 平米以上の公園で,地元の要望等を勘案しながら設置を進めておりますが,今年度末までに,予定も含めまして,359 ヵ所の街区公園に設置をしております。今後は,面積基準を1,800 平米程度まで引き下げるように努力をしながら,また公園の利用状況も参考にしながら,ご要望にこたえるよう努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。  また,特に利用者の多い大規模公園には,車いす対応のトイレを設置する考えで進めております。以上でございます。 ◆涌井 委員  特にゲートボール場の高齢者の利用が非常に多いところから優先的に公園トイレを設置していただきたいと,こういうふうに思っております。  いまお話ございましたように,人に優しい公園整備についての現状とお考えがわかりました。藤野の公園では,障害者と健常者がともに楽しめる公園をワークショップ方式で計画立案されたとのことです。大変意欲的な試みではありますけれども,小さな街区公園では,障害者にとって利用しにくい面があるのではないかと思います。もっと規模の大きな公園に,だれもが利用しやすい公園を,少なくともまずは各区1ヵ所ぐらいは高齢者や障害者に配慮した公園として整備すべきではないでしょうか。何としても,新5年計画でぜひ取り組んでいただきたく思いますが,この点お答え願います。  2点目はトイレの問題ですけれども,障害者用トイレの設置につきましては,費用の面からも大変なことと思います。しかし,足の不自由な人やお年寄りには,外出のときの和式トイレはとても利用しづらいとの声が上がっております。  そこで提案ですが,トイレに手すりをつける工夫はできないのでしょうか。これは余り費用もかけずに済み,しかも,お年寄りに安心して使用していただくためにも,ぜひひとつ来年度からの設置に向けて実施していただきたいがいかがか,お伺いいたします。 ◎角田 緑化推進部長  お答えいたします。  まず,1点目の各区に最低1ヵ所,だれもが安心して利用できる公園をということでございますけれども,今後,各区を代表する公園につきまして,ご提言の趣旨が生かせるように検討いたしたいというふうに考えております。  それから,2点目の手すりの問題でございますけれども,既設トイレのほとんどがセラミックブロックづくりと,こうなっておりますので,手すりを取りつけることにつきましては,強度あるいは技術的に若干クリアしなければならない問題がございます。そうはいいましても,だれもが安心して使用できるトイレの必要性はご指摘のとおりでございますので,来年度から具体的な施工を実施していきたいというふうに考えております。以上でございます。 ◆涌井 委員  まず,だれもが利用しやすい公園を少なくとも1ヵ所ぐらい,何とか各区に1ヵ所ぐらい検討していきたいということでございますけれども,5年計画の中で取り組んでいただきたく強く要望したいと思います。  また,最後になりますけれども,最近,だれもが気軽に遊べるスポーツとして,パークゴルフを楽しむ人が大幅に増加しておりますが,西区内にも幾つかのパークゴルフがあり,多くの区民に親しまれております。このうちの一つ,ナカファミリーパークゴルフ場が,土地所有者の事情により今年度で廃止されるとのことでございます。廃止されますと,現在当パークゴルフ場を利用している区民が,遠くのパークゴルフ場での競技を余儀なくされるため,利用者は代替施設の設置を強く望んでおります。  そこで,現在,曜日を限ってパークゴルフに開放されている鉄興公園のコートを再整備して,代替施設として開放し,区民の期待にこたえていただきたいと思います。これをぜひ手がけていただきたいと思いますけれども,前向きの答弁,よろしくお願いしたいと思いますけれども。 ◎角田 緑化推進部長  お答えいたします。  ただいまのお話にありました鉄興公園につきましては,区からの要望等もありまして,一応再整備をする予定になっておりますので,その中で考えていきたいと思います。 ◆高橋[重] 委員  それでは,私から4点質問をいたします。  まず第1点は,茨戸周辺緑地構想の具体化の問題であります。  かつて緑化推進部において,いろいろと構想を立てた経緯もございますが,企画調整局においても,土地利用のあり方として,この問題で質問をし,公共的な計画も進めるというような答弁も企画調整局長からなされておりますので,緑化推進部において,この構想が現段階ではどのように位置づけられておるか,非常に膨大な計画ですので,慎重にやっていくということも必要ですし,さらにまた積極的に進めるということも必要だと思いますので,現時点でのお考え方をまずお示し願いたいと思います。  2点目は,かねて私は,公園に隣接する河川,あるいは公園内に走っておる河川の水辺空間の問題を質問してまいりました。屯田にありますみずほ東あるいは西公園については,この屯田川,東屯田川に創成川処理水の水を活用するというような方向での水辺空間の創生ということが方向づけされて期待されておるわけですけれども,そのほかに,北区の篠路みどり公園も同じように水枯れの状態にあります。また,いま本市が計画をしております篠路団地造成に伴って,旧伏籠川の一部が公園化されます。聞きますと,そこも結局,水のない川になるのではないかということが懸念されているわけです。  水というのは,公園との調和の中できわめて有用なものだということは言うまでもないわけですので,ぜひこういう公園内,あるいは隣接する河川は,もちろんこれは河川行政の仕事とも関連して,河川のほうでやるかやらぬかということの兼ね合いありますけれども,緑化推進部のほうでも積極的にその位置づけをしていくということが大事でないかなと私は思いますので,この点についてひとつお考えをお示し願いたい。  それから,3点目は歩くスキーの問題です。  これもいろいろお聞きしますと,教育委員会の体育部であるとか,区民センターの取り組みとか,市民局サイドの問題も絡み,緑化のほうは,いわば場所を提供するということで,ここだけでできないというようなこともありますけれども,かつて百合が原公園でそういうことをやったらどうかということで,するようになりました。  私は,札幌全体を眺めますと,山岳方面,あるいは白旗山のあるような森林地帯については,非常に自然環境もよく,また歩くスキーなんかもよく整備されているのではないかと思います。ところが,東区,北区の低地帯の方向になりますと,公園内に一部歩くスキーや何かもありますけれども,まだまだ十分とは言えない。真に愛好者は,そんな指定があろうとなかろうと,自分のスキー担いでいって自由に楽しんでいるのだということもお聞きしましたけれども,そうやってどんどんとやれる人は大いに結構ですが,やはりきちっとした整備がされて,ここが歩くスキーコースですというようになって,初めて安心して行かれるという方も多いのじゃないかと思うのですね。そういう人のために,低地帯地域のコースの整備。  さらに,貸しスキーについても,中島にある冬のスポーツ博物館での取扱いだけだというようなことも,これは利用者に対して非常に不便にしていると思いますね。そこで,これも積極的に拡大していくというような取り組み,これについて,緑化推進部としてのご見解,これをお示し願いたい。  それから4番目は,豊平川のさけ科学館の問題ですが,資料を見ますと,年々,利用者が,来館者が減ってきておるという寂しい現実がございます。かつて1日に624 人入っていた。いまでは,平成5年度で282 人というように減少している。  いろんな,多種多様なレジャー施設ができたりなんかして,いろいろと難しい状況にもあると思いますけれども,札幌がサケの戻る川を持っている都市として,先般もNHKのテレビで全国に放送されておったのを私も見たのです。この170 万都市の大都会の中に,サケがカムバックしてきて,ロマンある街になっているということは,札幌の大変大きな名誉あるものだろうと思うのですね。  それで,このさけ科学館を中心に,豊平川を初めその他の河川についても,サケがどんどん遡上すると。そして,自然保護も,それを中心にもっと深まるというようなことがなされたらいいのではないか。その点で,この来館者の減少というものは少し考えていく必要があるのではないか。  そこで,まずこの館の行事等を考え直す必要があると思いますけれども,魅力ある館にするために,もう11年たっておりますので,新たな何か計画が持てないものかどうか。さらにまた教育的な位置づけだとか,あるいはPRの仕方であるとか,あるいは交通機関との関係だとか,もっと手軽に利用がしやすいような方法の研究,改善の余地がないのかという感じがいたしますので,その点でのご見解をお示し願いたい,こう思います。 ◎角田 緑化推進部長  私から,最後のさけ科学館以外の三つにつきましてお答えを申し上げます。  まず,茨戸川緑地構想の推進ということでございますけれども,茨戸川周辺の緑地につきましては,本市の上位計画でございます長期総合計画の中でも,水辺環境を生かした緑地的活用を主眼とするというような位置づけになっておりますので,こういったことを踏まえながら,今後,企画調整局と連携をとりながら,調査研究を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。  それから,2点目の公園と隣接する河川の問題でございますけれども,公園緑地のより一層の効果を高めるためには,水へのアクセスが非常に有効な方法でございますので,現在,河川緑地の整備にも積極的に取り組んでいるところでございます。特に,北・東区の河川緑地の整備に当たりましては,質のよい水辺の環境を形成するために,国など河川管理者に,導水あるいは水質浄化の要望をしているところでございます。  それから,3点目の歩くスキーコースについてでございますけれども,現在,大規模な公園を中心に市内に13のコースがございますけれども,このほか,身近な公園その他の場所で,市民の方々がそれぞれ自分なりに歩くスキーを楽しんでおられるのが現状でございます。  また,用具の貸出しにつきましては,中島公園あるいはていねプールコース及び滝野すずらん丘陵公園の3ヵ所で実施しております。これを,さらにきちっとしたコースをふやすとか,あるいは用具の貸出しもということになりますと,職員の体制上の問題ですとか,あるいは予算的な問題がございまして,ちょっと難しい点があろうかと思いますけれども,今後,関係部局と協議を重ねていきたいというふうに思っております。以上でございます。 ◎三浦 緑化推進部参事  さけ科学館についてお答えいたします。  1点目のさけ科学館の魅力ある利用方法についてでございますが,さけ科学館は,豊平川におけるサケの回帰の継続を図ることと,サケの生態や自然環境について理解を深めていただくために設置したものでございまして,現在まで,サケの展示と普及啓発活動に重点を置いて運営してまいりました。  しかし,入場者は,ご指摘のとおり,昭和61年度をピークにいたしまして年々減少傾向にございます。そのため,昨年,開館10周年を記念いたしまして,館内ホールの展示内容を全面的にリニ ューアルするとともに,新たに季節展示コーナーを初め,テーマに応じた特別展示コーナーを設置するなど,展示内容の充実を図ったところでございます。
     その結果,入館者は,昨年の同期,9月末日現在ですけれども,それと比較いたしまして4,600 人ほど増加しておりますので,今後,豊平川を初め市内河川に生息する水生生物の飼育展示の拡充や採卵実習など,ソフト事業の充実を図り,より魅力ある施設運営に努めてまいりたいというふうに考えてございます。  それから次に,さけ科学館のPRと交通アクセスの問題でございますけれども,PRにつきましては,広報さっぽろを初め,さけ科学館に関するパンフレットを作成してPRに努めているところでございます。今後,パンフレットの設置場所をさらに拡大するなど,より多くの市民に関心を持っていただくように努めてまいりたいというふうに考えてございます。  また,交通機関は,地下鉄を初め,市営バス5路線,じょうてつバス2路線,中央バス2路線,計10路線の利用交通機関がございますので,交通アクセスについては現状で十分ではないのかなというふうに考えてございます。 ◆高橋[重] 委員  まず,第1点の茨戸周辺の緑地化の問題ですけれども,企画調整局とも相談しながら進めるということですので,大いに期待をいたします。できましたら,この新5年計画の中で一歩前進できる方向に取り組んでいただきたいと思いますけれども,その辺のところ,どういうふうに考えておられるか,その点を明らかにしてほしいと思うのです。  それから,公園内の河川の親水性の問題ですけれども,団地造成なんかやる場合に,公園として位置づけします。その公園の中のいろんなことについては,やっぱり緑化推進部にこれは検討してもらうというような進め方をしておると思います。  篠路団地については,その点で,まさにこれからの課題ですけれども,いま現在,やっぱり水の枯れたところになっているわけですね。あのところを生かした公園づくりというふうに聞いておりますけれども,いろいろと立案の段階で,緑化推進部も検討に参加しているのではないかと思いますが,水を通す見通しについて,いまのところどうなのか,何か厳しいとも聞いているのですけれども,私は,やり方によっては可能でないかと思いますので,あらためてその点お聞きします。  それから,歩くスキーの貸しスキーですけれども,いろいろ難しい面を言われます。なるほど,いろいろ人の問題とか,難しいことないわけじゃない。しかし,膨大な予算がかかるとか,いろいろと本当に大変なことが出てくるというほどのことなのかというふうに私は思うのです。  たとえば,百合が原公園に貸しスキーをするとすれば,あそこに温室を含めた管理棟があって,結構大きなものです。そこに10台程度のスキーを置いて,そして,あそこにおられる職員にちょっとやってもらうとか,あるいは人が足りなければ増員してやるとか,やり方によっては,もちろん全く予算措置ゼロというわけにはいかないでしょうけれども,膨大な予算なり人員なりが必要で大変だと,施設整備にも何か特別対策しなくちゃならぬというほどではないと思うのですよね。その点で,私はやっぱりもっと検討してほしいなと思うのですけれども,どうかという点です。  それから,さけ科学館の問題では,文字どおり,この科学館を一つのメーンにしながら,豊平川,そしてその他の河川のカムバックサーモンの街,自然保護ということからも,これはもっともっと評価されていい事業でないかと思うのですね。その点では,主要な豊平川を中心に,その他の遡上している川の実態もよく調べて,産卵地域の確保だとか,あるいは,そういうことをもっと市民に知らせるとか,あるいはまた,そういう時期になればいろんな行事も計画するとか,もっと幅の広い取り組みが一つの行事としてあってもいいのではないかと。そして,そのことがまた札幌のイメージアップ,札幌が,全国の都市の中でも一つの特徴ある都市として,全国的に魅力をさらに増していくというようなことになれば,これはいいのじゃないかなという期待を持つわけです。その点でのお考えもお示し願いたい。以上です。 ◎角田 緑化推進部長  お答えいたします。  まず,茨戸川緑地関係でございますけれども,先ほど申し上げましたとおり,長期総合計画の位置づけを受けまして,緑地的な整備ということで検討はしておりますけれども,緑化推進部におきましては,緑地としてのあるべき姿につきましての構想的な案はすでに持っております。したがいまして,今後は,先ほど申し上げましたとおり,企画調整局との連携,あるいは河川管理者,近隣の石狩町あるいは当別町などと調整を図りながら,なるべく早く具体化していきたいなというふうに考えております。  それから次,枯渇河川への導水の話でございますけれども,お話ありましたとおり,私どもといたしましても,団地構想の中では協議に入っております。その中で,何とか枯渇している川に導水ができないかということで,河川管理者にいろいろ要望はしておりますけれども,水利権その他でちょっと難しい点もあるようでございますが,今後とも引き続き実現に向けて努力してまいりたいというふうに考えております。  それから,歩くスキーの関係でございます。  先ほどちょっと舌足らずだったのですけれども,過去の経緯を見ますと,コミュニティセンターに一時,貸出し用のスキーを置きながら,そういったことをやったこともございます。いろんな経緯がありまして,中島公園1ヵ所に集めたというような経緯もございまして,ちょっと難しいかなというお答えをしたのですけれども,今後,関係部局とも協議をしてまいりたいと思っております。私からは以上でございます。 ◎三浦 緑化推進部参事  サケの遡上する河川の状況でございますけれども,豊平川は,琴似発寒川,それから厚別川につきましては,逐次魚道が設置されておりまして,サケの遡上には障害が少なくなってきております。  昨シーズンは,豊平川水系,新川水系,星置川など11河川に3,646 尾のサケが遡上したことが確認されております。豊平川は,本流を除けば大半が生活河川でございますが,今シーズンも予想以上にサケの遡上が多く,自然産卵した稚魚も確認されておりまして,河川の浄化はかなり進んでいるものと思っております。  また,最近は市民の皆さんのサケに関する関心も高くなってきておりまして,今後ともサケに関する生息のための自然環境,そういったものを強力に普及啓発をしていきたいというふうに考えてございます。 ◆中嶋 委員  緑化対策について質問いたします。  まず,街路樹の剪定について伺います。  これにつきましては,以前にも私どもの佐々木が質問しておりまして,答弁としては,できるだけ切らないで大きく伸ばしたいというところでお答えをいただいております。しかし,まだ街を歩きますと,ずいぶん剪定のし過ぎではないかなというふうに思われる部分がありますけれども,どのような取り組みがなされてきたのか,また,今後どのようになさるのかお伺いしたいと思います。  2点目は,植樹ますの拡大と支柱の撤去について伺います。  植樹ますは,やはりできるだけ広くしていただきたいと思うのですけれども,ずいぶん狭いところも見られます。たとえば,大通公園のロマネット計画のところでは,本当に狭いところに木が植えられていまして,何か細い棺おけの中に木があるというような感じさえするところがあります。また,非常に透水性の舗装がなされていないようなところでは,どこから一体水分を吸収しているのかなというふうに,木がいじらしい感じさえしてくるのですけれども,こうしたことにもどういう取り組みがなされているのかお伺いしたいと思います。  また,鉄や木で支柱が立てられていまして,かなり太い木でも,鉄の立派な支柱がある部分があります。この支柱も何か1基10万ぐらいするものもあるというふうに聞いていますけれども,このような支柱はできるだけ早く撤去していただきたいと思いますけれども,この点についてお伺いします。 ◎三浦 緑化推進部参事  1点目の街路樹の剪定でございますけれども,本市では,年2回,市の緑化担当者と実施業者,これが剪定方法の技術を統一するということで,合同実技講習会を実施してございます。  街路樹の植樹空間というのは,ご承知のように,交通安全の確保とか道路占有物との競合など,種々の制約を受けておりますから,現在のところは,やや強めの剪定となっているのが実情ではないのかなというふうに思います。今後は,より研修内容を充実させるとともに,植栽空間の制約が比較的少ないところでは,枝透かしなど,できるだけ最低限の剪定に努めまして,緑量が減少しないよう,できるだけ自然形仕立てで実施してまいりたいというふうに考えてございます。  それから,植樹ますの拡大についてでございますけれども,根の発育を促進する上からも,既存のますを随時拡大しているところでございます。さらに,新設の道路につきましても,拡大ますと同じタイプのますを取り入れてございます。今後も,計画的に植樹ますの拡大を図っていきたいというふうに考えております。  また,支柱撤去につきましては,現在も,根がつき次第,順次撤去をしているところでございますけれども,ニセアカシア,シダレヤナギなど,成長の早い樹種については,根が浅くて風に弱いため,成木になっても支柱を取り外せないというケースがございます。  なお,他の樹種につきましては,現状を確認しながら,支柱の取り外しをより徹底してまいりたいというふうに考えてございます。以上です。 ◆中嶋 委員  ぜひきめ細かい対応をお願いしたいと思います。  また,緑化対策を充実させるためには,環境局ばかりでなく,ぜひ建設局などとの連携を図りまして,全市的な体制をつくって行うべきと考えます。たとえば,いまロマネット計画のことも申しましたけれども,やはり何かここには,緑化の意見が入っていないような感じさえいたします。  いまさら申すまでもないのですけれども,樹木から私たちが受けている恩恵というのは,本当にはかり知れないものがあります。今回の地震でも,こうしたアメニティーというほかに,震災に役立つということも確認されましたし,いまある木を保存するとともに,さらに創造的な緑化対策というものを推し進める必要があると思うのですけれども,これからの全市的な体制づくりについてお伺いしたいと思います。  次に,剪定した枝や落ち葉のリサイクルについてお伺いしたいと思います。  きのうも大変風が強くて,きょう見てきましたら,ずいぶん大きな木も倒れていますし,また,落ち葉もずいぶんとありました。このような枝は,現在ごみ処理場で燃やしたり,また埋立てしたりということですけれども,市内には街路樹が56万本もあると聞いていますので,これらのものをごみにするのではなく,やはりリサイクルを行なって,堆肥やマルチ材等に活用することが重要と考えますけれども,この点についてもお考えをお伺いしたいと思います。 ◎三浦 緑化推進部参事  まず最初に,道路緑化についての全市的な体制づくりということでございますけれども,街路樹は,都市における最も身近な緑としてきわめて重要な役割を果たしているところから,現在も,街路・道路事業の修景工事に際しましては,関係部局と協議をしながら進めているところでございます。  しかし,委員ご指摘のとおり,十分と言えない面もございますので,今後は道路状況に応じた樹種の選定や植栽基盤の検討など,全市的な観点に立って道路緑化推進計画を策定し,従来にも増して,よりきめ細やかな植栽を行うよう努めてまいりたいというふうに考えてございます。  それから,街路樹の剪定枝あるいは公園の落ち葉などのリサイクルについてでございますが,他都市におきましては,剪定枝等を利用しての園路舗装,マルチング材,土壌改良材などの製品に加工しているのが一般的なようでございますが,本市におきましても,平成6年度に剪定枝をチップ化したマルチ材として,一部の公園に試験的に使用するなど,その効果等につきまして,現在追跡調査を行なっているところでございます。  今後とも,本市の環境等に適合する手法として,どのようなものが適当であるのか,リサイクル及び環境保全の観点から,堆肥化を含めて検討してまいりたいというふうに考えてございます。以上です。 ◆中嶋 委員  最後に,震災時に役立つ公園の植栽についてお伺いいたします。  今回の阪神大震災でも,避難場所として公園が非常に役立ったということもありますが,一方では焼けどまりといいますか,火を食いとめるということで,非常に役に立った木があるようです。小公園のクスノキが火をとめたということで,私もいろいろ写真集なども見ましたけれども,こうした植栽をする場合は,ぜひこういった点からも研究をしていただきたいなというふうに思います。  先日も,環境消防委員会で,中央区の耐震性の貯水槽の設置の現場を見てきましたけれども,あの貯水槽は,木造の家屋が多い,火事になった場合大変だというようなところに設置するということでしたが,こういうところに,さらにこういった耐震性のある燃えにくい木というものがありますと,なおいいのではないかなというふうに思いました。  また,木の中には,燃えやすい木とか燃えにくい木とか,いろいろ種類によって違うようですけれども,札幌市にある木の中で,燃えやすい木はどのような樹木で,また燃えにくい木というのはどのようなものがあるのかも,あわせてお示しいただきたいと思います。 ◎三浦 緑化推進部参事  震災に役立つ公園の植栽についてお答えいたします。  先般の阪神大震災におきましても,公園や屋敷内の樹木が火災の延焼を防ぎ,いわゆる焼けどまりとなったケースや,倒壊しかかった道路沿いの家屋やブロック塀を木が支えたケースが報告されており,災害時における公園等の樹木の効用が再確認されたところでございます。公園造成,再整備等には,これらの教訓を踏まえて,防災に十分配慮した植栽を行う必要があろうかと考えてございます。  それから,樹木による防火力といいますか,それの強弱でございますけれども,これは北海道産の樹木に限ってお答えさせていただきます。強いものとしましては,イチョウ,カラマツ,ノリウツギ,ナナカマド,ツリバナ,オヒョウニレ,こういうものということになってございます。それから,中ぐらいのものとしては,プラタナス,カシワ,ユリノキ。それから弱いものとしては,クロマツ,アカマツ,ポプラ,ニセアカシア,ヤマザクラ,アズキナシ,こういうものというようなご報告をいただいております。 ◆新山 委員  私は,星観緑地の整備計画について2点ほどお伺いをいたします。  札幌市は,昭和52年に,札幌市緑化推進条例が制定され,57年には市の緑化行政の基本指針である札幌市緑の基本計画を策定し,長期的視点に立った緑のまちづくりが進められており,その基本計画の中で,札幌市を取り巻く環状夢のグリーンベルト構想が打ち出されております。その拠点公園として,前田森林公園,モエレ沼公園あるいは平岡公園など,特色のある大規模公園を初めとする公園緑地の整備が計画的に進められていることは,かねてより伺っております。市民の期待も大変大きなものと認識をいたしております。  そこで第1点目の質問でございますが,現在,小樽市と隣接する星置地区で整備中の星観緑地は,グリーンベルト構想の中でどのように位置づけ,整備を進めているのかお伺いをいたします。また,周辺道路からのアプローチについても,どのようになるのかお伺いをいたしたいと思います。  第2点は,星観緑地の造成に当たり,多様化する市民ニーズにこたえ,市民とともに計画をし,利用を進める行政を考えていただきたいと,このように思います。この星置地区は,急激に発展する新興住宅街でありますが,まちづくりに対する住民の意識は非常に高いものがございます。そこで,現在,地元の声を聞きますと,星観緑地のイメージづくりやシンボルブリッジを初め,各広場や施設のネーミング,またはパークゴルフ場あるいはイベントステージなどについて,いろいろと要望が出されております。これらについてどのように取り入れていく予定なのかお伺いをいたします。 ◎角田 緑化推進部長  星観緑地の整備計画につきましてお答えを申し上げます。  まず,1点目のグリーンベルト構想での位置づけについてでございますけれども,この星観緑地は,山地系の手稲山緑地ゾーンと平地系の手稲緑地ゾーンのちょうど結節点に当たる場所でございまして,造成中でございます山口緑地あるいは完成いたしました前田森林公園とともに,重要な拠点となる緩衝緑地と位置づけております。この緑地は,平成11年度完成を目標に,今年度は緩衝ゾーンの植栽,あるいは,来年度以降,桜モール等のセンターゾーン,あるいはお話にございましたシンボルブリッジ,あるいは各種の広場等を造成する予定になっております。  小樽市との行政界に位置しておりまして,札幌市民のみならず,行政範囲を超えた利用に対応できる緑地づくりを進めたいというふうに考えておるところでございます。  また,アクセス道路につきましては,星観緑地周辺で星置西駅前通あるいは星置新道線,下手稲通等の主要道路がすでに整備をされておりますので,この緑地へのアプローチにつきましては,これら道路と効果的に連絡するように考えていきたいというふうに考えております。  それから,第2点目の住民の方々の要望をどう取り入れるかについてでございますけれども,お話にございました各種施設の命名ですとか,あるいはこの緑地のイメージ,あるいはパークゴルフ場,イベントステージ等につきまして,それらをどうやって名前をつけたり,あるいはどういう施設内容にするか等につきましては,十分地域住民の方々と意見交換をしながら,地域から親しまれる緑地づくりを推進していきたいというふうに考えているところでございます。以上でございます。 ◆新山 委員  交通アクセスの対応に関しましては,施設ができ上がった後,よく苦労していることがありますので,後手に回らぬようお願いをいたしたいと思います。  平成11年度完成目標とのことでございますが,各年次ごとの事業計画の概要については,いま若干触れましてわかりましたが,新聞報道等によりますと,この事業の総事業費が約25億と聞いております。年次ごとの事業費予算額についてお聞かせを願いたいと思います。 ◎角田 緑化推進部長  お答えいたします。  星観緑地の年次別の事業計画でございますが,平成8年度につきましては約2億2,000 万予定しております。敷地造成,あるいはセンターゾーン,桜モール等を造成いたします。それと,シンボルブリッジの下部工を予定しております。  それから,平成9年度につきましては約8億予定をしておりますが,中央ゲート広場,あるいはシンボルブリッジの上部工,コミュニティゾーンの造成,そういったところを予定しております。  10年につきましても同様の規模で,橋詰め広場,あるいはコミュニティゾーンのうちの,たとえばバーベキューコーナーのようなものの造成を予定しております。  それから,最終年度は約5億円を予定しておりますが,最終的な仕上げということで,広場あるいは野草の原っぱ,見晴らしゾーンあるいは駐車場,こういったものの整備を予定しております。以上でございます。 ◆新山 委員  高齢化や自由時間の増大など,社会情勢の変化に伴い,市民要望はますます高まっております。星観緑地は,位置的に,札幌市民のみならず広範囲の利用が見込める緑地であります。手稲区の札幌市における大きな役割の一つは,隣接する小樽市,石狩町相互の交流を十分に図ることであろうかと思っております。そのような点で,星置と銭函,札幌市と小樽市の接点として大事な緑地でありますので,地域にとりましても,まちづくりの核として大いに期待をいたしております。どうか十分地域の声を聞いていただき,すばらしい星観緑地をつくっていただくことを期待いたしまして,質問を終わらせていただきます。 ◆小野 委員  3点について質問をいたしたいと思います。  最初に,公園のリフレッシュ事業に関連して,ワークショップについてお聞きをしたいと思います。  ワークショップということで,何かお店屋さんかなということで,お金を持って集まった人もいるというお話も聞きました。実は,広報さっぽろの9月号の手稲区版でこういう特集がされまして,「みんなでつくった夢公園。いつも行っている公園が新しくなる。それだけでわくわくしてくる。もしもその公園が自分の描いたような公園だったら,そんな夢をかなえるワークショップ形式でできる手稲あけぼの公園と手稲わらび公園」という書き出しで始まって,ワークショップとは作業所を意味する,簡単に言えば,札幌市と皆さんが力を合わせて,皆さんの公園をつくることですと,そういうことで,具体的にどのような過程で新しい公園の計画づくりをしてきたのかと,そこに参加をした子供さんやお母さんや,あるいは地域の人々の声ですね,公園に対する思い,愛情だとか,そういうものが特集をされていて,最後には,公園づくりはまちづくりへと,そういう形で締めくくっているわけですけれども,こういう緑化のほうの事業を,地元の手稲区の広報でこういう形で取り上げると,このことも評価をしたいと思うのです。  それから,先ほど涌井委員の質問とお答えで,私も新聞報道で聞いていたのですが,ことしもこのワークショップの形式を取り入れて,南区の藤野むくどり公園,ここは先ほどお話がありましたように,バリアフリー,とりわけ目の不自由な方が自由に思い切って走れるように,手すりを公園の周りにつけている,あるいは車いすの方が入れる砂場,それから車いすのままでもさわることのできる噴水,そういうような計画がなされていると聞きました。  このように,平成5年度から7年にかけて,個性あふれる公園整備事業,いわゆるリフレッシュ事業が取り組まれて,その中に,いまお話ししたワークショップの形式が取り入れられているわけです。  それで,まず質問の第1としてお聞きしたいのですが,こうしたリフレッシュ事業の概要といいますか,その中で,今回このようにワークショップの形式を取り入れた目的,それから具体的にどのような箇所で実施をしてきたのか,それから特徴的な取り組みの内容について,まずお聞きをしたいと思います。 ◎角田 緑化推進部長  ワークショップにつきましてお答えを申し上げます。  まず,ワークショップに取り組んだ目的についてでございますけれども,いまのお話にもございましたとおり,平成5年度から,個性あふれる公園整備事業,いわゆるリフレッシュ事業を実施しております。この事業につきましては,開設後長い年月を経て,老朽化の著しい街区公園あるいは近隣公園を対象にいたしまして,地域住民との話し合いの場を持ちながら再整備を進めようとするものでございます。この事業を進める中で,地域に親しまれ,あるいは愛着を持たれる公園づくりや完成後の愛護活動を醸成するためには,より一層地域住民の参加を得てリフレッシュプランを作成することが必要というふうに考えまして,ワークショップに取り組んだところでございます。  それから,具体的な実施場所,あるいはその特徴についてでございますけれども,平成5年度には,伏見小学校の児童が社会科の授業の中で取り組み,子供らしいアイデアが盛り込まれた伏見みすみ公園ができたという例もございます。  それから,平成6年度に実施いたしました,お話にもございましたけれども,手稲区の手稲あけぼの公園,それから手稲わらび公園,この2ヵ所で実施をしておりますけれども,ここでは,初めて町内会単位で取り組んでいただいたということでございます。取り組む途中で,その打ち合わせ会議への出席の呼びかけですとか,あるいは進捗状況をかわら版で配付あるいは掲示するなど,地域住民への一層のそういった面での意識の浸透を図る試みを行いました。その結果,子供からお年寄りまでの出席を得てリフレッシュプランを作成したところでございます。  また,この公園につきましては,造成面でも地域の参加が得られるというようなことになっております。  さらに,これもいまお話にございました藤野むくどり公園,これは,来年度整備予定の公園でございますけれども,地元町内会あるいは子供会,それから視覚障害児の父母などの方々にも参加していただきながら,従来にはない,視覚障害者と健常者がともに遊べる公園計画に取り組んでまいったところでございます。以上でございます。 ◆小野 委員  いま特徴的な取り組みなどについてもご報告いただいたわけですけれども,私自身も,担当の皆さんが,こういう取り組みのノウハウを継承するといいますか,マニュアル本というのですか,報告書を見せていただきました。非常にご苦労されていました。先ほど言われたように,町内会や子供たちに集まってもらうためには,日曜日などにやらなければならないということですね。それとか,事前にポスターをつくったり,かわら版をつくって配付をするとか,それから,集まってもらっても,和やかな雰囲気をつくり出すために,仲よし子ども館の先生じゃありませんけれども,そういうゲームに取り組んだり,あるいは,みんなが和やかになれるために食事をつくったと。1品で一番効果があるものは豚汁だということで,豚汁を準備されたと。いろんな形で非常にご苦労されているのを物すごく感じました。  私が住んでいる手稲区で去年行われたということもあるわけですけれども,そういう面で,あらためて皆さんに確認をしたいと思うのですけれども,こういうワークショップを取り入れてきた中で,教訓を押さえられていると思うのですね。その成果なり,それからさらに課題もあろうかと思います。まずその点と,それから,こういった中で,今後こういうワークショップの形で公園づくりをどのように継続されようとしているのか,そういった決意も含めてお聞きをしたいと思います。 ◆山口 委員  (関連)いま小野委員からも段々の質問がございましたけれども,このワークシ ョップ形式をとらないリフレッシュ事業をやられている公園というのが多々あるというふうに思うのです。たとえば,私の近くの福住の公園では,ある日突然リフレッシュ事業が始まるということで,毎日公園で子供たちを遊ばせているお母さんたちがびっくりして,区役所に問い合わせたところ,町内の同意を得ているという,そういうお返事があったということで調べましたら,町内会長さんがオーケーを出していたということがわかったのですけれども,毎日大勢の幼児が遊びに来る公園が,高齢化対策ということであずまやをつくったり,そういうお年寄り向けに設計が変わっていくということでびっくりしまして,とりあえずお母さんたちが集まって,計画待ったをしてほしいということで,いま設計見直しなんかもお願いをしたり,土木部に来ていただいて意見を聞いてもらっているという状況なのです。  一方で,ワークショップのようないろんな取り組みがあることは評価をいたしますが,モデル的に取り組まれていない残りの街区公園などについては,どのように考えていらっしゃるのか,本当にそこを利用している人たちの声が反映されたリフレッシュ事業になっていくのかどうか,そのことについてお伺いしたいと思います。 ◎角田 緑化推進部長  お答えいたします。  ワークショップにつきましての教訓,あるいは今後の課題ということでございますけれども,近年,特に市民参加によるまちづくりが話題となっているところでございます。ワークショップへの地域住民の参加によりまして,特色のある公園の誕生あるいは利用の促進,こういったものが図られまして,それに加えて,地域住民のまちづくりへの関心が高まった点などにおいて成果があったというふうに考えております。  ただ,一方では,お話にもございましたとおり,多くの時間と労力が要るのも事実でございまして,今後積極的に推進していくためには,人材の育成,これが最も大事なことでないかというふうに考えておりますし,市内部の関係部局との協力体制,こういったものも必要でないかというようなことも痛感しております。今後,こういった課題に対しまして研究をしていかなきゃいけないなというふうなことを痛感しているところでございます。  ただ,そうはいいましても,市民参加で進めるまちづくりとしての事業効果などを勘案いたしますと,今後も,目標としてはモデル的に年1ヵ所ぐらいは何とか取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。  それから,山口委員のご質問でございますけれども,どんな公園の場合でもそうなのですけれども,公園をつくるときには,極力地域住民の方々のご意見をいただきながらやっていくのを基本にしておりますので,今後ともそういったことで努力をしていきたいというふうに思っております。以上でございます。 ◆小野 委員  先ほども言いましたけれども,単に公園づくりというよりも,まちづくりへの住民意識を育てていくと,そういう側面といいますか,そういう事業効果もあると思いますので,リフレッシュ事業そのものは,年に大体20ヵ所ぐらい行われているということを聞きましたけれども,その中のせめて1ヵ所はということですが,先ほどいろんな課題といいますか,ご苦労があるということですが,ぜひこういった取り組みを拡大していただきたいと思うのです。  関連して山口委員からのお話もあったのですが,そういう面では,言われたような事象がありました。たとえば,同じ手稲区の中で,トイレのある比較的大きい公園なのですが,そこに大きな山があったのです。そこで冬なんかも子供たちがスキーをしていたのですが,ある日突然,その山が削られちゃったと。いろんなイベントをする意味で平らなほうがいいという町内会の判断があったようなのですけれども,実際には,子供たちはそういう変化のある,山でいろんなことをやれて楽しんでいたのですが,全くそういう地域の子供たちの意向を聞くとか,相談がなかったと。冬場は,スキーやれないわけですから,全く人の入らない公園になっちゃうわけですね。山があったときは,けもの道であってもそこに人が入って,そこで楽しんでいたわけです,子供たちが。  そんなことも含めて,ワークショップでの取り組みを強化していただきたいと同時に,そういうリフレッシュ事業に当たって,先ほどのご指摘も含めて,ぜひ配慮していただきたいと思います。  次に,街区公園の整備について質問させていただきます。  平成6年度も15億円余りの用地取得をしているわけです。それ以外にも,いわゆる開発行為で3%の公園用地が札幌市に帰属をしているわけですが,住宅地に家を建てる場合に,ここに公園ができるよという前提で,それを期待をして家を建てて,そこに住まわれているわけですね。ところが,なかなか公園が整備をされないと。そういう過程の中で,芝生がはがれちゃって土ぼこりが舞うようになって,隣近所から苦情も出ていると,そういう話も私の耳に入っているわけです。  それで質問ですが,街区公園,特に市が計画的に土地を取得をして整備を進めているところもありますけれども,いわば,先ほど言った開発行為で市に帰属をした公園用地の整備計画の考え方と,現時点で,それじゃ具体的にどれだけ未整備で残っているのかということと,それから,それの解消に向けた考え方。お聞きしますと,大体年間30ヵ所ぐらいの整備を進めているようですけれども,来年度以降の新5年計画の中で,ぜひそういった取り組みの水準を高めていただきたい,テンポを早めていただきたいと思うのですが,そのことについてのお考えをお聞きしたいと思います。  それから,先ほど涌井委員のほうからの質問の中にもありましたバリアフリー,あるいは,高齢者や障害者を含めた人に優しい公園ということで,具体的にトイレの整備のお話もあったのですが,やはりその実態に即した整備を進めていく必要があるのではないかという思いがします。たとえば,地域だとか,あるいは子供たちが夏祭り含めていろんなイベントに使われている公園なんかでは,ぜひトイレの設備が必要だと思いますし,たとえば,手稲区の星置に養護学校があるわけですが,その児童・生徒の皆さんですね,遠足といいますか,そういう形で行かれる場合,あるいは寄宿生活をしている方が土曜・日曜に利用している公園,そういったところにトイレがなくて,学校の先生方がポータブルのトイレを持参してそこを利用していると,そういう実態もお聞きしているわけです。そういう実態に即した公園のトイレの整備も検討いただきたいと思うのですが,そのことも含めて見解をお願いしたいと思います。 ◎角田 緑化推進部長  街区公園の整備につきましてお答え申し上げます。  まず,1点目の整備の基本的な考え方でございますけれども,造成箇所の選定条件といたしましては,周辺の街区公園の整備状況,あるいは住宅の密集状況,用途地域,こういったものを総合的に判断をいたしまして優先順位を決定しているところでございます。さらに,各区間のバランスなんかも考慮をした上で整備を進めているところでございますけれども,お話のとおり,現在の5年計画におきましては,年間30ヵ所の整備のペースで進めているところでございます。  未整備箇所につきましては,平成7年度末で全市で105 ヵ所ございます。そのうち,開発行為により本市に帰属された公園予定地が60ヵ所ございます。  そこで,これら未整備箇所の解消についてでございますけれども,今後,これからの新規開発行為に伴う帰属分等を見込みますと,現在の5年計画のペースでは解消が非常に難しいというふうに考えております。そういったことから,ただいまの委員のご指摘も踏まえまして,新5年計画の中では,さらに造成箇所数の増加確保に努めまして,これらの解消を何とか早めに図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。  それから,トイレのことでございますけれども,先ほど涌井委員のご質問の際にも申し上げましたけれども,これまでのところ,2,000 平米以上という一つのラインを決めまして,地域要望等を勘案して設置を進めておるところでございますけれども,今後は,この面積基準を1,800 平米くらいまで引き下げるように何とか努力をしたいというふうに思っております。今後とも公園の利用状況なんかも参考にしながら,ご要望にこたえられるように努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。  お話のありました公園,多分,手稲区の星置竹の子公園だと思うのですけれども,この公園につきましては,すぐ道路を挟んで向かい側に星の子公園という公園がありますが,この公園にはトイレがございます。それと,手稲区といたしましては,ほかに優先度の高い公園がありますことから,星置竹の子公園についてはトイレ設置をいたしていないわけでございますけれども,来年度,養護学校近くの近隣公園に,一応養護学校の児童の利用を配慮いたしまして,障害者用のトイレを設置する計画がございますので,何とかご理解をいただきたいというふうに思います。以上でございます。 ◆小野 委員  トイレの話で,しかも具体的な話なのですけれども,養護学校の授業の一環としては,すぐ近くの公園というよりも,学年にもよりますけれども,一定程度の距離のところを利用しているわけです。先ほどの星置竹の子公園も 2,200平米ありますから,そういう面では,先ほどの基準をクリアしていると思いますので,ぜひ努力をいただきたいと思うのです。  それで,最後になりますが,星観緑地に関連して,この件に関しては,昨年の1定でも福士委員のほうから,それから先ほど新山委員のほうからも質問がありまして,おおよそ整備計画とか公園の概要などについては明らかになったわけですが,私のほうからも,具体的に地域住民の方々がどのように公園に参加をしていくのかと。計画段階でいえば,ワークショップだとか,さらにはシンボルブリッジのネーミングを募集するとか,いろんな形で,計画段階あるいは造成工事の過程で,あるいはその後の公園の運営管理の段階で,それぞれの段階での住民参加を考えていくことができると思うのです。これから造成工事が始まるわけですから,完成までの過程で,住民の皆さんにできるだけそこに参加をしてもらって,より愛着を持ってもらって,完成後の利用もしていただくという意味でも,特に星置,手稲区もそうなのですけれども,桜ということを非常にまちづくりのメーンにしていますので,たとえば桜の記念植樹祭とか,そういうものを造成工事の過程で計画的に取り入れることができるのではないかと思うのです。そんなことを含めて,具体的にこれからの工事の過程で,どのように住民参加の方策をとられるのか,その考えをお聞きをしたいと思います。  それから,具体的な整備の関係で,先ほどもイベントステージの問題とかパークゴルフの整備のお話もありました。ぜひそのことを前向きに取り組んでいただきたいと思うのですが,あわせて,サッカーのことでちょっとお話をしたいのです。  サッカーは最近非常に高まってきているわけですけれども,どちらかというと後発であるために,少年のほうも含めて,野球場の整備がかなり先行していて,サッカーは,そういう練習場もないし,あるいは小学校のグラウンドなんかを利用する場合にも,少年野球が先に決めちゃって,あいているところをサッカー少年団が利用しているという実態があるわけです。  それで,今後,そういうサッカーなどの体育施設,体育施設という点では教育委員会だと思うのですけれども,これだけ一定の広さのところを確保するということでは公園と,公園に対しても,そういうスポーツ機能といいますか,そういう施設も求められているわけで,そういった中で,野球場など球技広場を整備されてきていると思うのですけれども,ほとんどがやはり,先ほども言いましたけれども,野球場が第1順位なわけですね。その後,テニスコートがあったりゲートボールのコートがあったりするわけですけれども,本市はワールドカップサッカーの誘致あるいはJリーグの誘致だとか,いろいろな取り組みをしているわけで,そういう面では,サッカーの振興といいますか,それを図っていかなければならないと思うのです。
     特に,立派な施設が何ヵ所かできても,そこへ移動することが不自由な少年サッカーの子供たちでも練習できる,そういう場所の確保について,具体的には身近な場所で練習できるような方策をつくっていかなければならないと思うのです。たとえば,こういう星観緑地の中に,相当広い芝生広場ができるわけです。いま,サッカーの場合にも,すり傷だとかそういう問題もあって,土のグラウンドよりは芝生のところがよいということになっているわけですね。そういう面で,芝生広場をサッカーの練習場などに活用することができないのか,ぜひそういう方向で検討いただければと思います。 ◎角田 緑化推進部長  星観緑地の整備に関してお答え申し上げます。  まず,1点目の住民参加についてでございますけれども,現在どういった方法で,具体的にあの地域の方々の意見を聞くかということについては,まだこれからの検討材料にしておりますけれども,とにかく十分意見交換を行いながら,地域から親しまれるまちづくりを進めていきたいというふうに考えております。  お話にありました植樹祭につきましては,この星観緑地そのものが緩衝緑地という位置づけでございますので,たくさん木を植えていかなきゃいけないという事情もございますし,計画地に一部残存樹林がございますけれども,ただいま申し上げました緩衝緑地という性格上,なお一層の植栽が必要となりますので,そういった樹林造成の方策の一つとして検討していきたいなというふうに考えております。  それから,2点目の芝生広場の活用でございますけれども,この広場は,そもそも運動あるいはサークル活動等,多様な利用に対応できる場として整備する考えでございますので,ご質問にありましたサッカー練習場としての活用も十分可能だというふうに考えております。以上でございます。 ◆高橋[克] 委員  私のほうからは,環状夢のグリーンベルト構想の北区における大規模公園について,公園の計画とパークゴルフの整備計画について質問させていただきたいと思います。  環状夢のグリーンベルト構想は,ご存じのとおり総面積1万6,400 ヘクタール,1周にしますと約100 キロということで,この構想の推進に私も大いに期待をしているところでありますが,先ほど,平地系における整備状況において,前田森林公園や平岡公園,モエレ沼公園の話が新山委員のほうからありましたので,私のほうは割愛をさせていただきたいと思いますが,この平地系に係る事業がどんどん進められていく中で,広大な平野部の広がる私の地元であります北区においても,具体的な事業化を図る時期が到来しているのではないかと期待をしております。  本市の公園緑地の現況は,その数2,300 ヵ所にも及ぶわけでありますが,各区別の市民1人当たりの公園緑地面積で比較した場合は,14.3平米ということで北区が最低であります。しかも,その北区には小さい公園がきわめて多い状況ということで,北区民にとっては大規模な公園の整備が望まれているところであります。  以前より,平地系のグリーンベルトの拠点として,新琴似地域を想定した大規模公園の計画が進められていたと思いますが,このことについて2点お伺いしたいと思います。  まず1点目でありますが,この公園の検討経過についてでありますが,わが党の小谷委員から,平成6年度の第1回定例市議会の中で質問させていただきまして,理事者側から,グリーンベルト区域内の総合公園,仮称新琴似公園については,現在設置場所の最終検討に入っており,平成6年度に構想策定を行い,具体的な公園のイメージを固めてまいりたい,このような答弁をいただいております。  そこで,その後どのような進め方をし,現在どのような段階にあるのかお答えを願いたいと思います。  2点目でありますが,本市の大規模公園は,百合が原の華やかなユリ園,前田森林公園の雄大なカナールとポプラ並木,さらに平岡公園の梅園など,それぞれ個性と特色のある公園づくりを進めてこられましたが,どのようなイメージで描いていらっしゃるのか,いままでにない新しい視点が求められていると思いますので,この点についてどうお考えか,お答えをいただきたいと思います。 ◎角田 緑化推進部長  新琴似地域におけます大規模拠点公園の計画につきまして,お答え申し上げます。  まず,1点目の検討経過でございますけれども,平成6年度におきまして,設置場所の選定,あるいは公園のイメージを固めるための構想づくり,こういったものに取り組んでおります。さらに,今年度は,事業化に向けた基本計画の策定を進めているところでございます。  次に,この公園のイメージについてでございますけれども,委員ご指摘のとおり,21世紀に向けた新たな視点が大切であるというふうに考えております。北部低地帯に広大な森を創出することを基本にしつつ,高齢者や障害者が安心して利用できる公園,防災,雪対策など他の事業と複合的に活用される公園,さらには,近隣市町村からの利用を想定した交流拠点となる公園,こういった公園にしたいなということで,そういったものを基調に考えております。以上でございます。 ◆高橋[克] 委員  以前より大分前進してきたなという感じで受けとめておりますが,ぜひ,来年度からスタートする新5年計画の中で,私は事業を推進していただきたいなと,このように思っておりますが,今後の見通しについてどうお考えかお答えをいただきたいと思います。 ◎角田 緑化推進部長  お答えいたします。  事業化の見通しでございますけれども,私どももなるべく早く着手したいなというふうには考えておるところでございますが,次の新5年計画内で何とか事業化が図れるように努力してまいりたいというふうに考えております。 ◆高橋[克] 委員  この大規模公園は,大変大きな公園ということで聞いておりますから,私も大いに期待をしておりますので,ぜひ何とぞよろしくお願いしたいと思います。  次に,パークゴルフの整備計画について簡潔に質問させていただきたいと思います。  先月は敬老会などに,私も,人気はないのですけれども何度か呼ばれまして,その会の中で話を聞きますと,お年寄りの中にもこのパークゴルフというのがブームといいますか,ゲートボールに比べるとだんだんだんだん伸びてきたスポーツであり,あるいはレクリエーションであるのかなと,こんなふうに感じております。  札幌市の中では25ヵ所ということで,そのほとんどが9ホールというふうに聞いております。大きな公園や河川緑地などのオープンスペースを利用して開設をせざるを得ない場合が多かったために,区によって施設数がまちまちという,アンバランスな現象が起きているかと思いますが,そのようなことを踏まえながら,3点のことについて質問をさせていただきたいと思います。  まず1点目でありますが,パークゴルフ場の設置に関する札幌市の全体計画であります。  この施設数は,区によって,先ほども話ししましたが,ばらつきがありまして,たとえば北とか南とか西区には,各区五,六ヵ所のパークゴルフ場があるのに対し,その他の区では1ヵ所という状況もあります。今後,各区間のバランスのとれた市全体の整備計画をつくる必要があるかと思いますが,どうお考えかお答えをいただきたいと思います。  2点目になりますが,現在9ホールが中心でありまして,先般も第1回の全日本の大会が幕別町で行われたばかりでありまして,今後,国体の中でも,公開競技としてパークゴルフ大会が行われるということを聞いております。そんなことから,この札幌市も将来的には18ホールや36ホールのコースをつくっていくことが必要となってくるのではないかと思いますが,その造成する予定があるのかないのかをお伺いしたいと思います。  最後に質問させていただきますが,現在は18ホールであります前田森林公園のコースは有料となっておりますが,今後,18ホールあるいは36ホールのコースの中で,有料とする考えがあるのかないのかお伺いしたいと思います。 ◎角田 緑化推進部長  パークゴルフに関連してお答えを申し上げます。  まず1点目,バランスのとれた市全体の整備計画についてでございますけれども,従来から,パークゴルフにつきましては,公園などのオープンスペースを利用して造成することが多かったことから,地域の要望等に基づきまして,緑化推進部が主として対応してまいりましたけれども,昨今,急激な伸展,いわゆる要望の急増等もございます。それから,数もふえつつあります。こういったような状況を見ますと,パークゴルフそのものの位置づけも含めて,本市の窓口を一本化する必要があるのではないかということで,関係部局といま現在協議をしているところでございます。  したがいまして,全市的な整備計画につきましても,窓口が整備され次第,早急に検討しなきゃならないというふうに考えております。  それから二つ目の,18ホールあるいは36ホールのコースの造成予定についてでございますけれども,18ホール以上のコースとなりますと相当の面積が必要となりますので,現在のところ具体的な予定地はございません。将来考えますと,たとえば環状夢のグリーンベルト構想の中で何とか検討できるのかなという程度でございます。現在,具体的な予定地はございません。  それから,三つ目の有料化の問題でございますけれども,この問題は,市としての窓口がはっきりした段階で整備すべき事柄というふうに思っておりますけれども,18ホール以上のパークゴルフコースとなりますと広大な面積が必要となりますし,管理につきましても,一般の芝生広場と比較いたしまして密度の濃いものが求められますので,こういった点を踏まえて考慮することになろうかなというふうに考えております。 ◆加藤 委員  私は,平岡の梅林公園を問題にして質問をしたいと,こう思っています。  これは昭和60年から63年にかけてつくられまして,63年に,公園緑化協会に委託をして管理をされているところでありまして,年間10万を超す方がこの梅を見に来るところであります。  私が五,六年前に,私が見ています入院中の義母を車いすに乗せて見に行ったときも,大変枯れている梅の木が目につきました。どうしてこんなに枯れているのかなという記憶を持っているわけであります。昨年もちょっと住民の方から,何であそこの梅はしょっちゅう枯れるのだという話がございました。また,ことしもございました。  そんなことで,私も現地に行って,いろいろ見ましたけれども,すでに下のほうに植えてあります苗木なんかも,どの業者が植えたのかわかりませんけれども,40本50本と,列ごとに真っすぐ全部枯れていると,こういうのがありますし,立ち木の中でも,葉っぱの黄色味を持っているやつはもうこれ病気ついていますから,行って皮をち ょっとむいてみると,ワラジムシがびっちりついていると,こういう状態で,これはもう時間の問題と,こういうことであります。もちろん枯れた木を山盛りに積んでございまして,大分火をつけて燃やしたようでありますが,この置かれた木を見ましたら,根がほとんど張った様子がない。相当根を切っているわけです。  梅の木は一般に,相当根を切ってもつくというふうに,強い木でありますから,そういうことで切ったかどうかわかりませんが,全然根が張った状況にはございません。そういう形の中で相当枯れているのだろうと。  事務局にいろいろ聞きましたら,現在1,259 本あるということですが,中には,中を見て歩いている住民の方もおりまして,いろいろ数えて私に連絡した方は,バスガイドは3,200 本と言っているけれども,おれ数えたら九百八十何ぼしかないということを言っている方もおりました。いずれにしても,非常に管理に問題があるのではないかと,こう私は思っています。  私なりに幾つかのことを感じており,そこでお伺いをいたしたいと思いますが,梅の木の枯れる原因ですね,もう相当年数たっているわけですから,この原因が何であるのか,そして,いままで何本枯れているのか,苗木のほうは別,何本枯れているのか,この点をまず明らかにしてもらいたいと,こう思います。  二つ目の問題は,管理方法であります。  専門の職員の配置を含めて,それぞれ管理をしている職員の配置状況を私は知っておりますが,この管理の方法はどのように行われているのか,この点もお聞かせをいただきたいと,こう思います。まず二つお伺いをいたします。 ◎角田 緑化推進部長  平岡公園の梅林のことについてお答えを申し上げます。  まず,枯れの原因についてでございます。  平成6年に生育状況調査をやっており,その結果の中で出てきておりますが,原因といたしましては,かなり複合的な原因だというふうな結果になっております。一つは,梅林の中を人が自由に歩けますので,樹木周辺の土が人に踏み固められることによる土壌の硬化,その結果,水分が下へなかなかしみ込んでいかないというようなことが原因として挙げられております。そのほか,コスカシバ害あるいは胴枯病,こういった病虫害によるもの,それから,その年の降雨量,あるいは土質によりますけれども,乾燥害,それから逆に,地下水が高いことによる加湿害,それから風による,あるいは雪による影響,こういったものが複合的に絡み合って枯れたのだろうという結果が出ております。  それから,数につきましては,昭和63年以降補植した数が約950 本ございます。  それから次,管理方法でございますけれども,お話にございましたとおり,昭和60年以降,公園緑化協会に委託をしておりますが,芝刈りを年8回,剪定年1回,施肥年2回,薬剤散布年7回,こういった管理をやっております。通常,三,四人体制でやっておりますが,特に梅の開花時期前後につきましては,これをふやしまして10名程度の,あるいは10名以上の人員を配置しながら管理をしているということでございます。以上でございます。 ◆加藤 委員  いま聞きましたけれども,これまで枯れた木が950 本というふうに言われておりますけれども,千二百何本のうち九百何本も枯れているといったら,枯れない木のほうがはるかに少ないわけですからね,これはもう,わやな話ですよ。  それで,こういう問題についてそれなりに検討しているだろうと僕は思うのですが,今後どのようにこの対策を立てて,枯れる原因というものを克服していくかという問題,これをまず聞きたいと,こう思います。  それともう一つは,事務局に聞いたところによりますと,業者が8社いるそうですね。それぞれその木を植えていくということをやっているのでありますが,これまで何年も経過ありますから,植えた場合に,いろいろ聞きますと,1年以内に枯れたら植えた業者の責任だそうですね。1年後に枯れたら,管理のほうの責任だと。先ほども言いましたように,梅の木は丈夫ですから,3分の1ぐらい根っこついていますと,1年ぐらい葉っぱついているということはあるのですが,この長い間,発注して植えてきた年度ごとの,どの業者に何本発注して,1年以内に枯れたのが何本で,1年後に枯れたのが何本かと,こういうデータはきちっととっておると私は思うのですが,この辺のデータがあれば明らかにしてほしいと。 ◎角田 緑化推進部長  お答えいたします。  まず,今後の対策でございますけれども,枯損対策といたしまして現在考えておりますのは,まず,樹木周辺の土壌改良,それから乾燥防止等のために樹木の根回りのマルチング,たとえばピートモスを敷くとか,あるいはバーク材を敷くとか,こういったことも考えております。それから,病虫害等損傷部分の治療,それから地下水位の高い低地部の基盤の再整備,こういったことを,今年度から2年くらいで実施いたしたいなというふうに考えております。  それから,二つ目の業者ごとの枯れた本数でございます。  実は,確かに植樹するときには業者に工事として出しているわけでございますけれども,工事仕様書の中で,いわゆる枯れ保証期間というのは1年という規定がございます。したがいまして,その1年以内に枯れた場合には,業者の責任として,保証として植えかえることになるわけですけれども,その1年の期間を超えますと,なかなかわれわれとしても,原因の特定がちょっと難しくなりますので,特に業者ごとの各年度の枯れた数につきましては,把握はしておりません。以上でございます。 ◆加藤 委員  あなたちょっとおかしいのじゃないですか。これほど枯れている木を,そういう過去の経過について実績も全然とらないでですよ,全くわからないと。それじゃ,極端なことを言ったら,根がついているかついていないかわからないような木を業者が植えても,1年間葉っぱついていればわからないわけですから,土掘って一々のぞいて歩くわけでないですからね,だから,そういうことからいえば,そういうものの管理が全然やられていないと言っているわけですよ,管理やられていないと。言ってみれば,緑化協会に任せて,責任はないと,そういう格好になっていませんか,これは。そしたら,業者の植え方が悪くて,苗木の根の切り方が悪くて枯れたのかどうかというのは,全く見れないのじゃないですか。土地が悪い,水はけが悪い,そういうことはある程度わかっても,そういうものを何にもとってないということは,これはあなた,協会に任せっきりだ,第三セクターに。そんなことで責任逃れをするということはどういうことですか。明らかにしてください。 ◎角田 緑化推進部長  ただいま申し上げましたのは,業者ごとの枯れた本数は把握していないということでございまして,各年ごとに補植をした数は押さえております。 ◆加藤 委員  年ごとのやつは私資料もらっていますから,わかっています。それはわかっているのですよ。どこの業者に何ぼで何本発注したかというのは全然押さえていないわけでしょう。そういう任せ方だったら,ごまかせた,これ,まるっきり。責任はないというふうに,あなた,なりますかね,これ。  私が怒るのは,記者の中にはオール与党とかなんとか言っておりますけれども,与党であるがゆえに責任があるのだ,これ。だから僕は怒っているのですよ。そのことに対して,全くデータをとっていない。こんなばかな話ありますか,あなた。それじゃ,協会すら指導できないのでないですか,緑化推進部は。局長どうですか,これ。 ◎平田 環境局長  委員ご指摘のように,平岡公園の梅の枯損等につきましては,確かに目に余るような状態があったことは事実でございます。それに対しまして,それなりのデータが不足していることも事実でございますけれども,公園造成の過程において施工したものでございまして,その結果,総数として植えた木は押さえてあるはずだと思います。その数字と,実際に枯れたデータですね,これはまだ調べてないようでございまして,申しわけございません。  いずれにしても,施工業者の責任,それから管理を委託している協会の責任もありますけれども,発注元は札幌市でございますので,責任回避をしないように原因を追及し,改善に努めさせていただきたいと思います。以上でございます。 ◆加藤 委員  今後はきちっとやるということは当然でしょうけれども,第三セクターに責任を負わせて,役所は責任ないなんていうような,そういう考え方で第三セクターに何でも任せてしまうのだったら,これは考えなきゃならぬ,これからですね。だから,そういうことにはならない。いろんな方が責任を負わなきゃならぬわけだから。  今後,こうした問題についてきちっときめ細かに押さえて,その状況,さっき言った三つの要素があると,複合だと,枯れたの言っているけれども,その複合の中に,何ぼ丈夫な梅だからといったって,根っこほとんど取ってしまえば,これはもう葉っぱを維持する力も出てこない,そういうことだってあるわけだから,そういう状況もきちっと押さえていかなきゃならない。だから,そういうものの根底になるものを押さえていないというから僕怒っているのだよ。これ,やるのですか,やらないのですか,これからきちっと。 ◎平田 環境局長  やらせていただきます。 ◆加藤 委員  そこで,私がこの問題を8月に現地調査やった。その後も私1人で入っておりますが,この枯れた原因をいろいろと調査をしていた状況を,実は公園管理課長に私話をいたしまして,管理に手落ちはないのかということを言ったのであります。そのことをもってして,現地の作業員並びに公園管理に携わっている人方に,議員に要らぬこと言うなと,要らぬことを言えば,自分で自分の首絞めることになるから,絶対言ったらだめだという趣旨の文書をまいていませんか。そういう文書をまいていませんか。  もう一回聞きます。現地の職員に口どめの文書を配付いたしておりませんか。 ◎角田 緑化推進部長  私どものほうからそういう文書は一切出しておりません。 ◆加藤 委員  そうすると,これは緑化協会の,札幌市の仕事を預かっている協会が,協会のそれぞれの職員に口封じをしたということになるのですね。この口封じをして,都合の悪いことは私どもに知らせないというような手だてを講じたと。このことについてどう思いますか。 ◎角田 緑化推進部長  おっしゃっております文書につきましては,口封じとかというものではないというふうにわれわれは思っております。協会内部で,現場を預かる者が作業員に与えた指示だというふうに理解をしておりますが,多少内容的に適切でない部分があるというふうには認識しております。 ◆加藤 委員  口封じの文書ではないということなのですが,私,持っておるのです。  なぜ,業務連絡で,これを読んだら焼却処分にしなきゃならぬのですか,この文書。頭に書いてあるのだから。しかも,「管理に手落ち(手抜き)があるのではないかと指摘を受けました。その後,処理に走り回った人が若干おります。むだな仕事をふやすことになり,その仕事に費やした人件費は協会の負担となりました。」と。これ,協会で出しているのだ,わかっているけれども。こういう協会に任すことはできないと私は思っているのだ。怒っているのだ,おれは。しかも,「そのとき,たまたま職員がそばにいず,市議会議員も暇でぶらぶら散歩がてらに公園に来ていたようです。」と,こうなっているわけだ。作業員が口が滑って言ったのではないかと,こう書いてありますね。今後,そういうことをしますと,自分の首を絞める結果になるので,答弁する作業員に教育を徹底してもらいたいと。そして,ここに質問のいろいろ問題集みたいにして,3問出ている。非常に手の込んだことをやっているのですよ。これは,だれがどういうふうに責任とるのですか。明らかにしてください。 ◎平田 環境局長  ただいま委員の指摘になった文書の件でございますけれども,これは,公園を受託管理している公園緑化協会の職員が,自分の仕事に忠実なためにやった文書であったことは間違いないと思います。ただ,文章表現にしましても,内容にいたしましても,非常に不適切な文章であったことも事実でございます。  その辺につきまして,確かに指導の立場にあります環境局の責任,緑化推進部の責任ございますけれども,今後につきましては,公園緑化協会のあり方につきましても,厳重に指導していきたいと。  それから,本来,業務連絡であるべき文書がそのような形で出されたことと,本来は内部で処理されるものが,外まで伝わったこと自体の体制の問題がございます。業務連絡という文書であったと私は聞いておりますけれども,内容が適切でないことはもちろんでございます。それにつきましては,心よりおわびをさせていただきます。今後,このようなことのないように十分な指導をさせていただきたいと思います。 ◆加藤 委員  なるほど,頭に業務連絡と書いてあるのさ。だけれども,言っている内容は,要らぬこと言うなということが精神として貫かれているのだよ。そういうふうに,これは市の職員を3人も派遣をしている協会,そんな協会のやることでないでしょう,これは。非があったら非で,自分たちはこうやって一生懸命やっているのだけれども,なかなかうまくいかないとか,それは人間のやることですから,後で最大の原因がわかるかもしれない。そういうことだってあるかもしれない。いきなり口封じをしてですよ,そして,今度市民から,議員からだけでないのだ,市民からもいろいろ言われたときには,こういうふうに答えたほうがいいというので,この問題三つか四つ書いて,あなただったらどれに丸つけるという,こうやっているわけですよ。ふざけているのでないかと思いますよ。市民が「草が伸びていますね」と言ったら,「ええ,うるさいからあっち行ってくれ」とか,そういうこと言えばみんな怒るわね,だからこれはバツだというふうに,A,B,Cとなっているわけですよ。こういう問題集をつくって作業員に渡している。これは第三セクターの問題だって言って,あははって笑って済まないとおれ思うのは,これ,私ども議員というのは,少なくとも市民の負託を受けて,行政のいろんなことに対してチェックをする責任があるのですよ,それをひた隠しに隠すという体質が役所全体にあるとすれば,これはゆゆしき問題だと思うのですよ。助役,この点についてどうですか。助役,この問題については,たまたまこれが第三セクターの問題で,業務連絡で適切でなかったで済みますか,これ。見解ちょっと明らかにしてもらいたい。 ◎石原 助役  いままでの質疑の状況を聞いていまして,私も大変恥ずかしく思います。第三セクターに発注をしたからには,第三セクターだけでなくて,その発注した側に大きな責任があると思います。したがって,その内部で発行された文書について,私自身はよく見ておりませんので,十分精査し,しかるべく指導をしてまいりたいと思っております。 ◆加藤 委員  私ももう余りやりませんが,非常に不愉快でした,私自身も。そういう形で,私どもがわからなければ,こういうことをやって,口どめかけてわからないようにして済ましていくという,そういう体質が残っているとすれば,私は今後とも,何も与党であっても,ばしばしやります,これは。このことだけ明らかにして,私の質問を終わりたいと思います。 ◆勝木 委員  私のほうからは,円山動物園に関して質問させていただきます。  皆様もすでにご存じのことと思うのですけれども,動物園というのは,全世界的にどこも経営面で行き詰まっておりまして,閉鎖されるケースも少なくないようでございます。  本市の動物園の場合は,この流れに対応すべく,中島公園からキッドランドを移設しましたり,駐車場を整備したり,熱帯鳥類館をオープンしたりと,さまざまな形で努力しているようで,また都心から非常に近いという条件も手伝ってか,入園者の数は大幅にふえているというふうに聞いております。  そこで質問ですが,本年を含め,過去4年間の入園者数がどのように推移しているのか,また,その整備費並びに主たる整備内容をまずお聞かせ願いたいと思います。 ◎福井 円山動物園長  円山動物園におきます過去4年間の入園者数並びに動物園の整備についてお答えいたします。  初めに入園者数でございますけれども,平成4年度につきましては79万5,546 人,5年度におきましては77万3,704 人,6年度におきましては65万5,757 人,6年度につきましては極端に落ちておりますけれども,これは第1駐車場の改築,さらには遊具の移設等で,6月半ばから閉鎖したということで,それらの影響があったのではないかと思います。今年度の7年におきましては,9月末現在で80万3,733 人,なお,昭和26年に開園以来,約44年になりますけれども,その間,平均で言いますと88万人くらいになっておりまして,ことし,いま現在で86万人ぐらいになっていますから,平均よりもかなり上回ってくるのではないかというふうに思っております。  続きまして,整備費並びに主たる整備内容でございます。  平成4年度2億7,000 万円,これにつきましてはレストハウスの新築と排泄物処理施設の整備,平成5年度におきましては2億7,500 万円,これは地下埋設物の整備(共同溝の新設),暖房施設の整備,動物舎の整備,さらに熱帯鳥類館の設計でございます。平成6年度につきましては8億2,100 万円,これにつきましては熱帯鳥類館の新築,さらに第1駐車場,遊具移設等に絡みます西門の整備でございます。平成7年度におきましては1億2,000 万円,これは予算でございますが,給水設備の整備,さらに動物舎の整備でございます。以上でございます。 ◆勝木 委員  お聞きしましたところ,本年の入園者数は,9月末現在で80万人を超えたということで,この分だと本年度末までには90万を超えるのではないかと予想されます。このことは大変喜ばしいなと思うわけなのですけれども,しかし,これは熱帯鳥類館のオープンによることもあるのでしょうが,基本的にはキッドランドの遊具施設の移設がかなり相乗効果をあらわしたのではないかなというふうに想像されます。  昭和48年度から54年度までの入園者数を見てみますと,ほとんど毎年100 万人を超えていたという事実があります。そういう面から見ますと,動物園そのものの人気というのは,どうも下降線をたどっていると思わざるを得ないわけなのです。  本市は近年,コンサートホールですとかホワイトドームですとか,目先の新しい企画に執心しているような傾向がありまして,このままいきますと,円山動物園は忘れ去られてしまって,やがて他の例のように,そう,すぐということはないと思うのですけれども,閉鎖という先行きもしてくるわけなのです。  実は私もつい先ごろ,二十数年ぶりに動物園をくまなく見学させていただきまして,全体的な印象としましては,非常に古くさいという感じを受けました。人どめ用のさくなどもみんなさびついておりまして,ペンキなんかも何重にも重ねられているのでしょうけれども,それがところどころ内部から腐食してはがれ落ちているというような,ぼろぼろというのに近い状態になっていましたし,目玉となっている熱帯動物館もずいぶん狭くて,内部も非常に臭いといった状態で,これはすっかり置き捨てられているのかなといった印象を受けました。  そう思っていたところ,この新5年計画を当て込んで,平成8年度を初年度とする改修計画の作成が進められているとお聞きいたしまして,この件に関してどうしても質問したいなと思いました。  そこで質問ですが,その新5年計画の作成に向けての基本的な考え方について,まずお伺いしたいと思います。さらに,各施設の整備についてどのように取り組んでいくのか,各施設の現状を踏まえた上でお答えいただきたいと思います。 ◎福井 円山動物園長  二十数年ぶりに動物園を見ていただきまして,大変印象が悪いということで,大変残念に思っております。  動物園におきましては,従前から,状況に合わせながら整備を行なっております。しかしながら,開園後44年ということで,かなり老朽化,狭隘化,さらには悪臭の発生しているところが多数あると思います。  したがいまして,動物園の整備の基本的な考え方といたしましては,まず第1に,飼育している動物の側に立った環境整備をしていこうと。老朽化,狭隘化している設備の整備,さらに悪臭の除去について改善いたしたいと。また,今後新たに動物舎の改築に当たりましては,生態展示型の動物舎に変えていきたいと。  第2に,入園される市民の側に立った環境整備をしていきたいと。社会教育,障害教育の場として,多くの方々に動物という素材を提供してわかりやすく解説し,動物に関心を持ち,親しんでもらうための整備をしていきたい。  たとえば,雪国札幌の特徴を持った,冬季間も楽しめる全天候型施設の整備,さらに,社会教育施設としての機能を持たせるための環境整備も行なっていきたいと。  さらに,第3点に,動物園で働く職員の側に立った環境整備をしていきたいと。動物園の管理,動物飼育のしやすい施設・設備に改善していくことはもちろんでございますけれども,自然保護の担い手であります動物園において,動物の種の保存,さらに動物に関する研究調査等を実施するための整備を考えていきたいと思います。  なお,各施設の現状でございますけれども,昭和41年に建てました熱帯動物館につきましては,肉食獣と草食獣を一つの建物の中で飼育している日本でただ一つの建物でございますけれども,建築後30年近く経過しておりまして,各設備(暖房,換気,給水)等がかなり老朽化してきております。その他の施設においても同様でございますので,状況を見ながら整備をしていきたいと思っています。以上でございます。 ◆勝木 委員  明快なご答弁いただきましてありがとうございます。私,別に,園長さんの管理が悪いとかそういうことを追及したいと思っているわけではないわけで,それで,局長のほうにお尋ねしたいと思います。  私ども自由民主党が提出しております新5年計画に関する要望書の中に,実は,市民の憩いと教育施設としての本格的動物園の改修という項目があるわけなのです。しかし,象やライオンのいる熱帯動物館もかなり老朽化しておって,また,先ほども言いましたけれども,悪臭もかなり取り切れない状態にあると。また,失礼ながら,管理事務所も余り立派とは言えない,どちらかといいますと,みすぼらしいというような状況で,どうも本市の施策の上では,動物園の存在価値というのが余り認められていないのではないかなという懸念があるのですけれども,環境局としては,そのあたりをどのように位置づけているのかというところをお伺いしたいと思います。  ちなみに,全国的な動物園の衰退傾向は,テレビ番組などで動物をテーマとしたものがふえてきて,わざわざ動物園にまで足を運ばなくても,テレビなどで動物を見られるといった状況にあるということも一つ挙げられているのですが,私としましては,テレビ等の映像によって動物を見るというのも大変結構なことだと思うのですけれども,やはりライブで実見すると,実際に見るということも,子供たちの社会教育とか情操教育という面で非常に重要だと思うわけでございます。このあたりのことも含めて,環境局としての動物園の位置づけがどうなっているのかお伺いしたいと思います。 ◎平田 環境局長  動物園につきましては,委員ご指摘のように,開園後44年ということでございまして,園全体が非常に老朽化をしております。各時点時点で,その時代に合った魅力ある施設はつくってきたわけですけれども,園全体としては確かに老朽化をしている。そこで,現在リニューアルばやりの時代ですけれども,動物園全体の再生整備が必要だという考えでございまして,今回5年計画にも盛り込むように努力をし,少しでも早い時期に再生できるような取り組みをさせていただきたいなと,そのように考えてございます。 ◆勝木 委員  ありがとうございます。私からお礼を言うのはおかしいのかな。
     最後に,私のほうからの要望としまして,さきの園長の答弁にもありました,生態展示型という形のものをぜひやっていただきたいなと要望いたします。  史上,最初に動物園をつくったのはアレクサンドロス大王だという説がございますけれども,本市の動物園は,基本的にそのころのものと同系列という見方もできます。各動物が,いわゆる見世物小屋的な域を出ていないという感じなわけですね。各動物が,おのおのその本来の生態のままで生きているところをできるだけ忠実に見せるというのが生態展示型という言葉の意味するところであると思うのですけれども,現存する動物園がこの先,生き残っていくためには,こういった路線の開拓ということ以外にないと思って,このあたりをお願いいたします。質問を終わります。 ◆松浦 委員  それでは,私も公園に関してまず一つ。  公園にたくさん木を植栽しておりますが,どういう考え方で,どういう位置に木を植えているか,その考え方をひとつお示しをいただきたいと思います。これが一つ。  それから二つ目は,私は文書質問をいたしまして,委員会までに間に合わなくてきょう出てきましたけれども,空き地調べをしまして,札幌市が,民間の会社で言いますと不用資産を,土地を多く持ち過ぎているという指摘があるので,その辺を適切に,活用できるものと,するものしないものを区分して,処分すべきものは処分すべきであるという主張を先般の総務費のところで,あるいはまた財政局のところでし,それに対して,一部本年度処分を検討して,来年度からしたいと,こういうふうな話もありました。  そこで,たとえば白石区の菊水の1条4丁目にのぎく公園というのがあるのですが,そこの横に,子供たちが遊ぶ小さな野球場があります。これなんかは,いまの財産の所管でいきますと,管財部の一般会計の所管と。毎年区を通じて使用願を出して借りていると,こういうことですね。そうすると,それらは区分上出てくるにはどうなるかというと,空き地として出てくるわけですね。そうすると,空き地総体でどうなのかという議論になってまいります。  そこで,これら公園に隣接をしていて,公園として使用したほうがいいなと思うような土地について,速やかに来年以降,所管がえをして,順次,その従来使ってきた目的なども含めて,地域と相談をして整備を図っていくということが私は必要だと思うのですね。その辺についてどのようにお考えか,お示しをいただきたい。これが二つ目。  それから三つ目,中沼でリサイクル団地やっていますね。そして,さきの2定でも私も指摘をしたのでありますが,当初,日本でも初めてと言われる,団地を使用する,いわゆる廃棄物を捨てる業者の側の方々に10億円の出資を求めたと。しかし,5億に値切られて,四億九千何百万円,約5億円の株を買ってもらったと,こういうことで事業を進めていくということでありますが,これがいまどういう状況になっているか。  特に,その中に,この中沼の中にですよ……(発言する者あり)  ああ,そうか,ごめんごめん。そうだね,終わったね。これはやめた。そうしたら,それをやめて,ちょっと別なやつ一つね。  別なやつとしては,先ほど加藤委員からも厳しい指摘がありましたけれども,出資団体の,とりわけ札幌市が職員など派遣をして事実上支配をしている団体が44団体あると。これらについて,私はかねてから,もちろん有給の職員も引き揚げるべきであるという指摘をしておりますし,さらにまた,この出資団体を減らすべきであると,こういうこともさきの本会議でも指摘をしておりましたが,先ほどの話を聞いておりますと,やっぱり出資団体に任せておってはだめだなと,有能な市の職員の人が直接管理をして,業者を使ってきちっとやったほうが,ああいう問題起きないなと,話を聞きながら,私の主張が間違いでなかったなと,こう思ったわけでありますけれども,この点についてどうお考えか。以上三つであります。 ○川口谷 委員長  松浦委員,最後の質問は,出資団体44団体に対する質問ですか。 ◆松浦 委員  いまの緑化協会。 ◎角田 緑化推進部長  まず1点目,植栽の考え方でございますが,緑の憩いの場所としての公園ということでございますので,景観的な要素あるいは修景的な要素,あるいは憩うための木陰をつくるとかというような目的,あるいは生態系の保存,その他防風とか防雪とか,いろんな機能を期待しながら植栽をしております。  それから2点目,公園に隣接している用地の関係でございますけれども,利用の実態,あるいは周辺の公園の配置状況,そういったものを勘案しながら,地元の意見なんかも聞きながら考えてまいりたいというふうに思っております。  それから,緑化協会への委託のことでございますけれども,先ほど加藤先生からの厳しいご指摘の後でちょっと申し上げづらいのですが,人件費を初めとするコストの節約ですとか,あるいは市民サービス体制の柔軟性の確保,あるいは民間のコスト意識を取り入れながら,市としての指導性も確保できるといったメリットがございますし,さらに緑化技術に対する専門的な人材,これの育成,こういったもののノウハウを蓄積できるというような理由から,今後とも委託は維持していきたいというふうに考えておるところでございます。 ◆松浦 委員  公園の植栽なのですが,実は,私はなぜそういうことをお聞きをしたかというと,私の住んでおりますところに白石公園があります,上町にね。ここも,この間ずっと,どんなふうになっているかなと思って散策をしたら,民家との境界のほうの太い木が,かなりの本数が切られていると,伐採されていると。それから,北郷の公園に隣接する家の奥さんから電話があって,実は,公園の木植えたときは小っちゃかったのだけれども,10年もたったらうんと大きくなって,家の屋根よりも高くなって,全く日が入らなくなったと。そして,土木事業所の公園の係に話をしたら,そんなの切るわけにいかぬと,これは市民の貴重な財産だからと,こういうお答えだったのだけれども,私の家の生活権,日照権はどうしてくれるのだろうかと,こういう話がありました。手紙が来たのです,そうやって。それから,私今度そこへ行って話を聞いて,見たら,確かに家との境界に,それも金網のさくをしているのですが,そのさくの内側に,家の屋根より高くなった木が密集しているのですね。日が全く入らぬと。それで,事業所に行きまして話をして,そして,これは,切るのがどうしても市民の財産でだめなら,どこか日陰をつくらぬような別な場所に,反対側の東のほうの道路側には何も植えていないのですからね,東のほうに持っていってやれば,日陰になってもあそこの家まで行かぬから,こっち切るのがもったいないのだったら,移したらいいのでないかいと,こういう話をして,それは何とかそういうことが起こらないように対処しますと,こういう話になったのでありますけれどもね。  私はここで何を言いたいかといったら,さっきの話もそうでありますけれども,お金使って仕事するとき,皆さん高等学部出て頭いいのですから,やっぱり太陽さんのことを考えて,どうなるかということをやれば,そんなむだな金も使わぬし,苦情も出んで済むのですね。  それから,何で隣の,納税者である市民,主人公だと言っている市民が,家に光が入らぬで困ると言っていったら,なぜそこでちゃんと真剣に考えてあげないのかなと。ぶらぶらしている議員が言ったら,すぐそうかといって考える,これ,変な話だね。この辺,職員の方をどういうふうに指導されているのか,これ一つお伺いしたいと思います。  それから,緑化協会については,先ほど加藤委員があれまで言ったから,私はもう言いません。しかし,これから私もまだ3年間ありますから,じっと加藤さんの後ろついて見ています,これ。  それからもう一つ,公園に隣接する空き地の問題については,管財部が持っていて,数値を公表したときに,公園ばかりでなくて,10年以上そのまま保有して使っていない土地が何ぼあると聞いたら,294 ヘクタールあるというのですね,札幌市で。そうすると,やっぱり市民の皆さんは,そんな民間会社で言えば不用財産持たないで,整理して,借金だってたくさんあるのだから,利子も払っているのだから,ちゃんと整理したほうがいいのではないかと,こういうことになるわけですね。  したがって,公園の隣接地で,長年公園と同じように使っているとすれば,さっさと所管がえをして,公表する数字が正しく出てくると,こういうふうにしたほうがいいと思うので,これはぜひひとつそういう方向で推進していただきたいと思います。  それで,職員の指導のところについてだけお答えをいただきたいと思います。 ◎平田 環境局長  公園の適正な維持管理にかかわる職員の指導の問題だと思うのですけれども,確かに,しゃくし定規な方向だけで対応している面もあるようでございますので,この点につきましては早急に改善をさせ,そういうような指導をして,市民に喜ばれるような公園の維持をさせていただきたいと思います。 ○川口谷 委員長  第6項 公園緑化費等の質疑を終了いたします。  ここで,理事者交代のため,委員会を暫時休憩いたします。     ──────────────       休 憩 午後6時2分       再 開 午後6時5分     ────────────── ○川口谷 委員長  それでは,委員会を再開いたします。  議案第7号 平成6年度札幌市下水道事業会計決算認定の件の質疑を行います。 ◆高橋[重] 委員  それでは,私は2点ほど質問いたします。  第1点は,水のリサイクルと高度処理の計画についてであります。  現在,汚水の排水の状況を見ておりますと,高度処理水はごく一部しかまだなされていない。しかも,そのうち再利用といいますか,排水の利用されているのはわずか20%というふうになっております。また,2次処理水については,その利用率は5.1 %,いわばほとんど利用されておらず,今後,ある意味では無限の可能性を秘めておる水資源であると,このように言えると思います。  そこで,まず,この高度処理水の利用の拡大,20%の利用ですので,残り80%,どういうように利用するのか,今後の事業展開について,まず第1点お伺いしたいと思います。  それから第2点の質問は,雨天のときに放流しておる問題です。  現在,札幌市の場合,合流式と分流式の割合が,合流式が6割で分流式が4割と言われています。この6割の流れてくる合流式の中で,集中豪雨であるとか大雨のときに,処理し切れなくて,そのまま河川に流しておると,こういう問題で,それが水質の悪化にならないのかどうか,こういうことが問題になるわけです。  そこで,河川に放流されている回数とか,あるいは負荷量の実態はどうなっておるか。それと,この合流の改善が必要だと思いますが,その計画,あるいは基準について明らかにしていただきたいと思います。以上2点です。 ◎小西 工事部長  それでは,1点目の高度処理水の利用用途の拡大と今後の事業展開についてお答え申し上げます。  まず,高度処理の用途拡大でございますけれども,すでに安春川等で実績のありますせせらぎの回復を,高度処理の導入とあわせて,他の地区につきましても拡大していきたいと考えております。  また,阪神・淡路大震災を教訓に,今後は,再利用に関しましても,防災対策といたしまして,消火用水や雑用水への利用も含め,その他の用途の拡大についても考えてまいりたいと思っているところでございます。  次に,今後の高度処理の事業展開でございますが,現在稼働中で処理能力7万2,000 トンの創成川処理場におきまして,平成7年度から高度処理の増設を行なっております。9年度内には,これは完成する予定でございまして,その後は流入してくる汚水の全量が高度処理ができるという状況に相なります。  また,引き続き,水質改善基準が達成されておりません茨戸川水系の伏籠川,それから茨戸処理場におきましても,優先的に高度処理を導入するとともに,豊平川水系におきましても,順次高度処理を拡大してまいりたいと考えております。  なお,高度処理につきましては,技術開発が盛んに進んでおりまして,現在の急速砂ろ過法だけでなく,さらに効果的な方法もあわせて今後検討してまいりたいと考えております。  次に,2点目の雨天時の放流の実態でございますけれども,雨の状況とか地域の条件によりまして大きく異なりますが,雨天時におきます放流量は,年間で約20から30回程度ありまして,河川へ放流される年間総汚濁負荷量に占めます雨水に起因する負荷の割合といたしましては,シミュレーションによりますと約40%と推定されます。  したがって,この汚濁負荷を削減し,分流式下水道に近づけるために,現在,合流式の下水道の改善という名のもとに,改善策に積極的に取り組んでいるところでございます。  次に,合流改善の目標と対策でございますけれども,処理区全体の年間総汚濁負荷量を分流式並みにすることを目標といたしました改善計画を立てておりまして,この考え方は,基本的には大都市共通のものであります。具体的な方策といたしましては,いろいろ手法がございますが,汚濁負荷の高い初期雨水を貯留する方法が一般的な手法と言えます。  この貯留施設には二つのタイプがございまして,一つは,いわゆる構造物でつくる池槽タイプ,現在茨戸の処理場の雨水滞水池がすでに3年から運転しております。もう一つは管で貯留するタイプでございまして,現在,創成川の東1丁目に建設中であります創成川貯留管のほか,さらに伏籠川処理区におきましても,すでに貯留管の認可を得ているところでございます。  また,その効果でございますけれども,創成川の貯留管で申し上げますと,分流式下水道という改善目標に対しまして,約7割を貯留管により達成できるものと考えているところでございます。以上でございます。 ◆高橋[重] 委員  高度処理の利用の問題ですけれども,大いに期待をされておりますので,積極的に進めていただきたいと思いますが,いまもご答弁ありましたように,せせらぎであるとか,あるいは流雪溝であるとか,その利用価値は非常に高いわけですね。たとえば,創成川処理場のことでいきますと,現在,新琴似流雪溝,あるいは安春川流雪溝に使われておるほかに,さらに新琴似六番通あるいは創成川東地域についても利用する計画になっております。そうすると,特に問題になるのは,夜間に汚水そのものが減少してくると。そうすると,夜間に必要なときに,必要なだけの水量が確保されづらくなる。その利用の範囲が広がる,水量をどう確保するか,この点が一つの問題になるのだろうと思います。  そこで,いまお話の貯留管の活用であるとかというものもしながら,夜間における水量をどう確保するかということが一つ問題になると思いますけれども,その点,利用の拡大にあわせて水量の確保をどう図るか,この点も明らかにしてほしいと思います。  それから,2番目の雨天時の排水の問題ですが,これは大雨で水が薄くなって汚濁度が低くなり,それほど環境悪化に影響は出ないだろうという点でありますけれども,やはりもっと放流する場合の水質の検査ということもやる必要があるのではないかと。水道の年間総排水量を見ますと,約2億,1億9,600 万トン,それに対して,汚水の総排水量が3億6,000 万トン,2倍までいっておりません。ということは,雨水がこれに加味されておるだろうと思います。そうすると,相当大量の雨水が処理されない前に放流されるという現実があるのではないかと思います。その点で,これは当然,流すべきものは流していいわけですけれども,やはり水質の悪化になる危険性を含んでおりますので,今後の取り組みの中で,水質調査を含めて強めていくことが必要だと思いますので,その点でのご見解もお示し願いたいと思います。 ◎小西 工事部長  前段の処理水の確保についてでございますけれども,ご指摘のとおり,流雪溝への雪対策の処理水を最大限活用することがきわめて重要なことであると認識しております。  確かに,処理場の流入水量は,夜間相当減少いたしますので,利用する水量には限界がございますけれども,先ほどの創成川貯留管は,冬季には融雪管として利用することとなっておりますので,貯留管に中間の水をためたり,融雪に利用した水を循環して再利用することも考えられますので,今後とも処理水の用途拡大に対応した水の確保に努めてまいりたいと考えております。  次に,2点目の雨水の放流,いわゆる簡易処理ということであろうと思いますけれども,先ほど答弁いたしましたように,雨水の年間排水は,大体年間20から30ということで,これが合流式改善を持ってきますと,大体7割までカットできると。そうしますと,残りの3割でございますけれども,雨水放流の簡易処理の回数を,水質のレベルアップを図ると,合流改善に近づけてまいりたいということで,いま現在,大体年間50回から 100ぐらいの簡易処理をやっておりますけれども,水質をさらに調べるなどして,そして簡易処理のレベルアップを図ることによって,さらに河川放流の水質は改善されるだろうと,そのように考えております。 ◆小野 委員  私のほうからは,2点について質問をさせていただきます。  最初に,平成6年度決算の内容について質問をいたします。  収益収支の状況についてでありますが,決算書における予算の執行状況を見ますと,収入については99.9%の執行率で,約3,300 万円の減収とはなったものの,ほぼ予算どおりの収入確保となっているわけです。  一方,支出についても97.2%の執行率で,約13億円の不用額が生じているわけですが,結果として,収益的収入支出の差引きでは,当初の予定不足額22億6,900 万円に対して,決算では約10億200 万円の不足額となって,約12億6,700 万円好転しております。  この好転の主な理由となっている支出の内訳を見ますと,営業費用で約7億2,300 万,それから営業外費用で約6億円の不用額が生じているわけですが,そこで,それぞれの費用について,不用額の内訳と主な理由についてお伺いしたいと思います。  それから次に,建設改良費についてお尋ねしたいと思います。  第6次下水道整備5ヵ年計画は,平成4年度からスタートして,すでに平成6年度で3年を経過しているわけですが,この間,国のさまざまな経済対策,補正予算等などがかなり組まれてきているわけで,そういった状況のもとで,本市の下水道事業も順調に推移をしていると見受けられるわけです。6次5ヵ年計画は,普及促進,浸水対策,水質改善,改築・更新,それから雪対策などを重点事業として,総額1,700 億円を投資する計画となっているわけですけれども,すでに決算ベースでは1,185 億円強,進捗率では70%を実施しています。また,今年度も,年度当初の1次補正に続いて,今月の18日には国の補正予算も成立しているわけですし,本市の5ヵ年計画もさらに早期に達成すると考えられます。  そこでお聞きしたいのですが,一つは,6次5ヵ年計画の進捗状況はどうなっているのか。それから,今年度もすでに上半期を終了しているわけですので,今年度の見込みも含めてお答えをいただきたいと思います。  それから二つ目は,先ほど述べました,普及促進を初めとする五つの指摘をしましたけれども,それぞれの事業別の実施状況はどうなっているのかお聞きをしたいと思います。  それから三つ目は,6次5ヵ年計画を一部ローリングして,平成8年度から7次5ヵ年計画を策定されることになると思うのですが,現時点で基本的な考え方,まだ確定はさせてないと思いますけれども,大枠でもお示しいただきたいと思います。以上,お願いします。 ◎齊藤 総務部長  それでは,私のほうから平成6年度決算につきまして,収益的支出の不用額が生じた理由についてお答えをいたします。  まず,営業費用の不用額7億2,300 万円についてでございますが,その主なものといたしましては,退職給与金など人件費にかかわるものが1億3,900 万円,財務会計システムの設計開発にかかわる経費の減少及び処理固形物の量の減少に伴う委託量の減,これが約2億5,000 万円,それから,電気料金の値下げが継続されておりまして,こういったものの動力費等の節約が1億700 万円ございます。その他,効率的な事業執行に努めた結果,先ほどご説明をいたしました7億2,300 万円が不用額となったものでございます。  また,営業外費用の関係では,不用額6億円ございますが,これは一時借入金,それから企業債の借入利率の低下に伴うものでございます。  こうしたことから,先ほどご質問にありましたとおり,収益的支出につきましては,全体で約13億円の不用額を生ずる結果となっております。以上でございます。 ◎小西 工事部長  それでは,私から5ヵ年計画の進捗状況と事業別の実施状況,さらに,7次5計の基本的な考え方についてご答弁申し上げます。  まず,第1点目の6次5ヵ年計画の進捗状況でございますけれども,現計画は,平成4年度より総額1,700 億円にてスタートしたものでございますが,ご指摘にありましたように,国の景気浮揚対策によりまして,本市におきましても,4年度では62億円,5年度には94億円,6年度には10億円,さらに,本年度も引き続き2度にわたり 27 億円の補正をいたしまして,合わせて193 億円の補正を実施しているところでございます。この結果,本年度を含めて4ヵ年で1,562 億円,進捗率で申しますと91.9%となりまして,当初計画を11.9%上回る見通しでございます。  次に,2点目の事業別での実施状況でございますが,ご質問にありましたように,重点事業は五つの大きな柱で構成されております。そこで,事業割合でございますが,全体事業費1,562 億円に対し,普及促進は877 億円56.1%,それから浸水対策につきましては332 億円で21.3%,改築・更新は170 億円で10.9%,水質改善は136 億円で8.7 %,さらに雪対策につきましては41億円で2.6 %の比率となってございます。  最後に,7次5ヵ年計画の現時点の基本的な考え方についてでございますが,現在,計画内容につきまして鋭意精査中でもありますので,総額につきましてはこれからという段階でありますので,事業の内容の特徴的な点についてお答え申し上げます。  まず,普及促進につきましては,いわゆる面的な整備から,人口増や汚水量の増加,いわゆる自然増と申しますが,自然増に対応するための施設の増強が主体になると考えておりまして,具体的には,手稲中継ポンプ場の増設や新たな東部下水処理場を建設する予定でございます。  また,管渠や処理場等の施設の老朽化に対応するため,改築や更新事業のウエートがさらに高まるものと推定されますし,浸水対策事業も今後とも継続的に推進していきたいと考えております。  このほか,阪神大震災を教訓といたしまして,早急に下水道施設の耐震性の強化を図る必要もございます。  さらに,雪さっぽろ21計画の担い手といたしまして,引き続き,下水処理水や下水道施設を活用した雪対策事業の推進を積極的に図っていきたいと考えておるところでございます。以上でございます。 ◆小野 委員  よく水商売などと言われたりして,特に昨年度はかなりな猛暑でしたから,さらには低金利が続いている,そういう外的要因があったと思いますけれども,同時に,会計システムの導入とか改善とか,さらには業務執行に努力をされて,こうして全体として約13億円の不用額を生じる結果となったと思いますが,そこで,この決算を,92年の使用料改定時に作成された財政計画,92年から96年度ということになっているわけですが,この財政計画と対比させてみまして,財政収支はどのような状況になっているのかお聞きをしたいと思います。  さらに,95年度もすでに上半期を過ぎたわけですので,本年度実績も加味した財政収支の状況について,あわせてお聞きをしたいと思います。  それから,次期5ヵ年計画と,特にその中で,この間の雪対策事業の実績についていまご答弁いただきましたけれども,今後の事業の重点は,単に面的整備から,今後,人口増だとか,それから汚水量の増加に対応するための施設の増強,あるいは老朽施設の改築・更新事業,そして浸水対策事業,それから,ことしの阪神・淡路大震災を含めた地震対策,それから雪対策が下水道事業の大きな柱になると理解するわけです。  そこで,平成6年度の雪対策の事業内容についてお伺いしたいと思います。  それから,5次5ヵ年計画までの雪対策は,12億円を実施して,6次5ヵ年計画では,約3倍強の44億円を計画していることを先ほどご答弁いただきましたけれども,第7次5ヵ年計画ではどのような展開を考えられているのか,方向性がありましたらお示しいただきたいと思います。 ◎齊藤 総務部長  ご質問の趣旨は,平成6年度におきます決算にかかわる財政収支状況と本年度の実績についてのご質問でございますが,まず,平成6年度の決算を現行の財政計画と比較した場合,使用料算定等の基礎となります汚水分の収支でございますが,これの資金状況は,当初の財政計画では,資金残19億円を予定しておりましたが,決算では36億円ということになりまして,その結果,17億円ほど好転をしているわけでございます。  次に,平成7年度の財政収支の見通しでございますが,今年度につきましては,使用料収入が天候不順のため,予算額の確保が難しい状況にある一方で,経費につきましては,引き続きまして金利水準が低く推移している,そういったことの費用の軽減要素もございます。全体の執行状況につきましては,ただいま集計作業中でございます。  したがいまして,平成7年度末の資金状況の見通しにつきましては,いま少し時間をいただきたいと存じますが,いずれにいたしましても,財政計画と比較をいたしまして,資金状況は悪化するというような状況にはないものと判断をいたしております。以上でございます。 ◎小西 工事部長  それでは,私から2点目の平成6年度における雪対策の事業の内容と次期5ヵ年計画についてお答え申し上げます。  まず,平成6年度の事業といたしましては,流雪溝への送水事業といたしまして,発寒流雪溝及び創成川東流雪溝への送水施設,また,融雪槽・融雪管事業といたしましては,発寒融雪槽及び創成川融雪管の附帯施設,そのほかに,直接投入などの融雪効果の実験調査などの事業を合わせまして,合計で14億8,000 万円程度でございます。  なお,発寒流雪溝と発寒融雪槽につきましては,当初計画どおり,それぞれ平成6年12月と平成7年2月に供用開始をしているところでございます。  次に,雪対策の7次5ヵ年計画の展望でございますが,ご質問にありましたように,6次5ヵ年計画では44億円を計上しておりますが,引き続き,7次5ヵ年計画におきましても,さらなる雪対策の事業展開を図るべく,雪さっぽろ21計画に基づき,すでに着手しております創成川融雪管と創成川東流雪溝を完成させるとともに,新たに琴似流雪溝と北郷流雪溝の送水施設に事業着手を行いたいと考えております。  また,来年度から造成を予定しております篠路地区住宅団地において,モデルケースといたしまして,下水道施設や下水熱を利用した新たな雪対策を行う予定でありまして,さらに,ダンプトラックによる下水道本管への直接投入についても,早期に実用化を図るなど,今後とも関係部局との調整を図りながら,積極的に雪対策の推進を図ってまいりたいと考えているところでございます。以上であります。 ◆小野 委員  財政状況について,悪化する心配はないということと,それからまた次期5ヵ年計画においても,下水道は雪対策事業をさらに積極的に展開をすると,そういうご答弁がありまして,大変心強く思っております。  雪対策事業,特に私の手稲区なんかもそうなのですけれども,ぜひ山側のほうにも,下水道の力でそういう雪対策を進めてほしいと。手稲区のほうでは,たしか建設局のほうで,水をどのように取得をするかと,そういう調査も今年度行われているわけですが,今後とも,やはり冬の快適な生活を求める上で市民要望の最も高い事業であると思います。今後とも,関係部局との密接な連携を図りながら,やはり将来は,雪対策は下水道所管と言われるぐらいの,ぜひ意気込みで取り組んでいただきたいことを強く要望しまして,私の質問を終わらせていただきたいと思います。 ◆松浦 委員  私のほうからは,まず,わかりやすく言うと借入金ですね,借金の利息のあり方なのですが,決算書の35ページ,それから37ページにかけて質問をいたします。  一つは,34ページから35ページにかけて,平成6年5月24日に借りかえたお金が,札幌市公債引受団で借りたら金利が4.2 %,これ5月ですね。9月に今度は,市場公募でやったら4.7 ということで,ここで0.5 %金利が違うと。続いて今度,次のページ,36ページから37ページにかけて,下から7行目ぐらいの,7年3月22日に借り受けたお金,これが,札幌市公債引受団で借りたら4.5 %,その下の,今度3月27日,5日後に借りたお金,これは大蔵省の資金運用部から借りたら4.65%,0.15%高いわけですね。そして,最後のところで,3月27日,これは,公営企業金融公庫から借りたお金が4.75,そして3月31日,4日後に借りた,郵政省の簡易保険局から借りたのが4.65,0.1 %も安いと,こういうふうに,それぞれ借りる先によって金利が違うわけですけれども,この辺は,どうして安いところ安いところを選んで借りられなかったのか,これをひとつ質問いたします。これが一つであります。  それから,市場公募のものについてはいろいろ証券発行して借りているから,なかなか簡単に借りかえはできないと,こういうことでありますけれども,しかし,大蔵省の資金運用部だとか,あるいはまた金融公庫など,いわゆる現金借入れと言われる部分のもの,この辺の借りかえをさらに進めて,この低金利時代に金利の圧縮を図ることができないのかどうか,この点についてお尋ねをいたします。  それから次に,下水道局の庁舎問題について,いろいろちまたでは言われておりますが,先般,総務局の審議のところで,庁舎問題についてもいろいろ議論がありました。そこで,下水道局としては,交通局だとか,あるいは水道局のように,独立した庁舎を持とうと考えているのかどうか,この点についてお尋ねをいたします。  続いて,たしか昭和59年ぐらいだったと思いますが,厚別の西で,下水道の枝管管渠よりも家庭の汚水ますのほうが低くなって逆流現象が起きたということで,これはどういうことかといったら,泥炭地による地盤沈下によって沈下しないようにくいを打って枝管を布設したものですから,それで家のほうだとか,あるいは汚水ますのほうが下がってそういう現象が起きたのですね。そんなことから,そこが札幌市での第1号として管の布設がえをしたと。現存の管の下に縦溝を掘って圧入式で管を布設していったと。  これは,大まかに言って,函館本線から北のほうは泥炭地域でありますから,早くに支持ぐいを打って枝管を入れたところというのはかなりの数量があって,それらは順次入れかえていかなきゃいかぬと,こういうことで,当時,単費でやっていたのですが,その後何とか建設省に働きかけて,補助事業でやりたいと思うと,当時の担当施設部長はそんなお答えをしておったのですが,その後,それらの布設がえの進捗状況はどんな状況か,そして,建設省の補助対象となったかどうか,この点についてお伺いをします。  それから最後になりますが,先般,白石区の川北4条1丁目,5条1丁目の地域の皆さんが,7年前に下水道の中継ポンプ場の新設並びに管渠の新設をした結果,7年たったら,支持ぐいを打って建てた建物が,道路など,軒下地盤,宅地地盤が約1メーター近く沈下したということで,くいを打っていたところは,松丸太のくいのところなんかは,もう60センチぐらいが床下でむき出しになって,腐食をしてきたということで,被害者の会が結成をされて,石原助役を通じて市長に,その善処策を講じてほしいという申入れがされたところであります。早速,下水道局のほうでは,コンサルタントに委託をして,現在調査が行われていますが,これらの調査の結果によって,どのように対処をしようとしているのか,この点についてお尋ねをします。以上であります。
    ◎松見 下水道局長  私から,庁舎の考え方についてお答え申し上げます。  現在,私どもR・タクトビルに入っておりまして,ご承知のように,9階建ての細長いペンシルビルでございまして,そこに334 名の職員が入っております。この中で,狭いとか,あるいは利用上不便であるとか,あるいは執務環境上好ましくないとか,あるいは経済上の問題とか,いろんな課題を抱えておりまして,その課題をどのように解消していくかというようなことで,現在,内部検討中でございます。具体的な検討内容につきましては,これからということでございますので,現在詳しい内容についてお示しできるものは,手元に持ち合わせてございません。これからということでございますので,ご理解をいただきたいと思います。 ◎齊藤 総務部長  それでは,借入金の利息の件についてのご質問がございましたが,実は,この二,三年,大変利息が変動しておりまして,たとえば平成6年の年度末の利息を見ますと,政府資金関係では4.65でございました。それから,公庫資金では4.75,それから民間の資金では4.5 ということでございますが,昨今,10月を見ますと,政府資金の関係では3.15,それから公庫資金では3.25,それから民間の資金では2.9 ということで,3ヵ月置きにいろいろ変わっていると,そういう中で,私ども,いろいろなものを借りる場合に,一番有利なものを選んでいるのでございますが,特にご質問のありました借入資金の額の設定でございますが,これは国の資金需要により決定をされまして,資金の性質上,借入れも変更されることになっております。  そこで,金利については借入時の率によって決定されるということになっておりまして,先ほどご質問のありましたように,多少そこにずれ込みはありますけれども,その点についてはご了承いただきたいと思います。以上でございます。 ◎鈴木 管渠担当部長  私のほうから,4点目のくい基礎による管渠の再整備状況についてお答え申し上げます。  軟弱地盤地区のうち再整備を必要とすべき地区といたしましては,川北,北郷,厚別西地区の一部を対象と考えております。これらの再整備すべき延長については,現段階では24キロ程度と想定しております。また,再整備済みの延長につきましては,平成7年度の予定も含めまして,12キロメートルとなっております。  また,布設がえに伴う財源でございますが,これについては,国庫補助事業は導入されておりません。  それから,5点目の川北5条1丁目の下水道に起因すると言われております地盤沈下の問題でございますけれども,軟弱地盤の沈下につきましては,その要因としていろいろ考えられることがございます。このうち,下水道による影響がどの程度か客観的に判断する必要がありますので,現在,鋭意調査を行なっております。したがいまして,今後,その結果を受けまして,住民の方々と話し合いを進めてまいりたいと考えております。以上です。 ◆松浦 委員  一つは,庁舎の関係ですが,先般の総務局の関係の審議のときには,いわゆる安田生命ビルのところ一帯の国際ゾーンの問題だとか,あるいは市民会館を含めて大通延長の問題だとか,いろいろ札幌市が構想を出しております。それら含めて,どういうふうにその中で対応すべきなのかと,こんな意見が委員の側からも出されておりましたし,また,理事者側もそれら含めて検討したいと,出席した関係者はそういう答えを,総務局長あるいは魚住助役含めて,皆さんはそういう答えをしておったと。  そこで,考え方ですよ。まず一つは,下水道局として,いまの建物が非常に細長いビルで,フロア面積が小さいということで,一つの部がワンフロアにないと,こんな不便さも確かにあると思います。そこで,下水道局としては,いまのビルからまず出て,もっと便利なところへ行きたいと。たとえば,一つの部がワンフロアにまとまっているような,そんなふうな気持ちを持っているか持っていないか,これが一つ。  それから二つ目は,その気持ちの延長線上に,水道局だとか交通局みたいな独自の庁舎を持ちたいと,こういう気持ちを持っているかどうか,この点について,いま一度お答えをいただきたいと思います。  それから,利子の関係で,平成6年からことしの3月31日までに,米印ついているのは借りかえたやつですね,5件借りかえていますね。その先のほうにいきますと,ずっと結構古いほうで利子の高いのがあるのですが,やっぱり私は,できることなら,もっと借りかえをしたほうがいいのではないかなと。とりわけ,いま民間の金利が,お聞きしたところでは,10月末現在で2.9 で一番安いと,こういうことですから。民間はいまいろいろな,新聞だとか,あるいは調査機関が発表している記事を見ますと,お金はいっぱい,預金はあるけれども,安心して貸せるところはないということで悩んでいるようであります。したがって,一番安いのが民間であるとすれば,政府系の資金は,ちょっと相談して,できるだけ返して,そして,民間の安いところで借りかえると,こういうことをすることが,より下水道事業会計の好転につながるのではないかなと,こう思うわけですけれども,この点について,何かできない理由があるかどうか,率直に言ってください。  そして,さらに値上げについてなのですが,先ほどいろいろお答えされておりましたけれども,従来,5年計画を立てて,大体4年の選挙の任期の中で必ず1回値上げするというのが,1年ぐらい延びたにしても,必ず4年の任期の中で値上げすると。選挙が終わって次の選挙までに,札幌市の公営企業会計で値上げのなかったというのはここしばらくないですね。そこで,この任期の中に,値上げをしないで,次の選挙終わるまでこの下水道事業会計はいけるという感じがあるかないか。やっぱりどこか任期の中で値上げせにゃいかぬなと,こういう感じを持ちながら経費節減に努めているかどうか,その点について明らかにしていただきたいと思います。  それから,管渠布設に伴って,宅地を含めて,道路も含めて,付近の地盤一帯が沈下したということでありますが,これは,事実は事実であります。  したがって,ここで私が質問することは,従来,下水道局は,この種の沈下に対して何と答えてきたかといったら,私は昭和58年から,厚別西の第1号の入れかえたのも私がかかわりました。そんな経緯からして,当時,皆さん方が,皆さんということはいまおられる方でないですよ,下水道局の皆さんがおっしゃっていたことはこういうことなのですね。泥炭地の土地の安いところを買ったら,地盤沈下があるのは当たり前と。土地の高いところを買った丘陵地帯の皆さんはそういうことは起こり得ないと,だからしようがないのだと,こういうようなことでありました。そして,地盤沈下を,たとえばくいを打って,家の基礎に支持ぐいを打っていて,縁の下ががらんどうになるというようなところに対しては,工事が終わったら翌年1年だけは,前年施工した業者に頼んで土を入れてあげるよと。これ1年限りよと,こういうことだったのですね。川北のところは2年入れてくれたと。特にひどかったところは,頼んだらもう1年といって3年入れてくれたと。しかし,もうこれで終わりよと,こういうことだったのですね。  考え方は何かといったら,さっき言ったようなことと,もう一つは,基本的に,いわゆる公共事業に対して受任の義務があるという,これが戦後の日本の法曹会を含めた大きな流れになっておりました。ところが,昨今,去年成田の問題を初め,ことしの2月の大阪,堺の道路公害問題,あるいは国道43号線のあの判決などを含めて,水俣問題含めて,昨今は,受任の義務よりも個人の財産権,生活権が優先をされるという最高裁の判決などが示されているわけですね。  そこで,この問題が,調査の結果によって,いわゆる下水管布設あるいは中継ポンプ場の建設など,深く掘ったことによって水位が下がって,付近の泥炭地の水位が下がって地盤沈下をしたということが明らかになった段階では,どう対処をしようと考えているのか,この点について明らかにしていただきたい。以上であります。 ◎齊藤 総務部長  それでは,私のほうから,まず第1点目に起債の件でございますが,先ほどご質問もありましたように,私どもも,起債の借入利息につきましては,大変真剣に取り組んでおるわけでございますが,国と公庫の関係につきましては,国は期間が30年で,公庫が償還期限28年ということで,これは,一たん借りますと,繰上げ償還できないということになります。したがいまして,対象は民間でございますが,これは10年です。これは借りかえができるということで,私ども,もしできるならばそういうことをしてまいりたいと思うのですけれども,制度がそうなっている以上いたし方ないのではないかと思います。  それから2点目でございますが,下水道の庁舎の建設でございます。  先ほどちょっと局長のほうからもご答弁がありましたが,いま私どもは,幾つかの課題を抱えている,たとえば,事務室のスペースが大変狭隘になっているだとか,あるいは利用上の不便さがある,執務環境が悪いとか,経済的な問題,そういう問題を抱えながら,内部でいま検討している段階でございまして,細部につきましてはこれから詰めていきたいと,このように考えているわけでございます。  それから,料金の関係でございますが,この問題は,先ほどもちょっとお話をいたしましたが,ご存じのように,現行の料金は平成4年に改定をしてございます。その算定期間は平成8年度までの5年間としております。  そこで,ご質問の改定の時期でございますが,現行の財政計画の最終年度である平成8年度末の財政見通しにつきましては,当初の計画を下回ることはないと,そのように推定をしております。したがいまして,使用料の改定時期につきましては,平成7年度予算の執行状況並びに平成8年度予算の編成作業,そして新5ヵ年の計画事業の策定等を見きわめながら,総合的に検討していかなければならない。いずれにしましても,この問題につきましては,今後とも効率的な事業執行に努めた上,慎重に対処してまいりたいと,このように考えております。以上でございます。 ◎鈴木 管渠担当部長  先ほども申しましたように,当地区の沈下の原因については,今回調査をいたしております。いろんな要因があろうかと思いますが,軟弱地盤地区の地盤沈下をできるだけ今回調査をいたしまして,分析解析し,その中で,下水道整備がどのように影響しているかを客観的に判断するということを目的として調査を行なっておりますので,その結果を受けまして,住民の方々と話し合いを進めてまいりたいと思います。 ◆松浦 委員  庁舎について,これ以上私言いませんけれども,ただ一つだけ申し上げておきたいことは,庁舎については,交通局もあれだけ立派な庁舎をつくった。庁舎は立派なのですよ。立派な庁舎をつくったと。しかし,結果として,あれもまた今日ある借金の中の一つです。そして,要員が縮小されて,庁舎があいてしまったと。それを今度賃貸業をやろうとして,間貸ししようとしても,なかなか埋まらぬと,こういうことであります。水道局,市民の間では,ずいぶん広いゆったりしたええところだねと,こういうことで,かなり批判も含めて,あんなスペースが必要なのかどうかと,こういう話が出ております。そういうようなことを含めて考え合わせていって,そしていま,ここの一般会計の間借りをしている部分などを含めて考えると,いずれにしても第2庁舎というのはどうするかということになってまいります。  そこで,企業会計だからということで,あそこに年間1億何千万の家賃を払っているから,だから,それらを含めてわれわれは別なところに庁舎をつくって,その家賃相当分ぐらいで償還をしていきたいと,これも考え方の一つであるけれども,いずれにしても,それら含めて札幌市民の負担であることは間違いないわけでありますから,総合的な庁舎計画の中で,きちっと下水道局もおらが会社ということではなくて,あくまでも札幌市長の支配下の中での組織であるということの認識の上に立って,この点はぜひひとつ検討をいただきたいということを,これは要望を申し上げておきます。  それから泥炭地域の例の川北の地盤沈下ですが,これについては,いまそういうような答えでありますけれども,皆さんが求めておりますことは,いわゆる下水道が入ってなかったときには何も沈下しなかったよと。入って7年ぐらいでこういう状況になったと,こういうことであります。したがって,これは一般的に考えて,因果関係というのは,およそだれが考えても推定できるところであります。したがって,私はいま,下水道が原因だとか,そういうことを問うているのでないのです,私がいま問うているのは。私が問いかけているのは,そのことは下水道が原因だという結果が出たとしたときに,どう話し合いの姿勢を持とうとしているのかと,そこのところがきちっとしないと,これはまたこの問題いろいろ紛糾のもとになってまいりますから,そこのところをきちんと,先ほど申し上げたような,一連の,いわゆる受任の義務,公共のための受任の義務という判断は変わりましたよと,そういう中でどう受けとめていくかということを問いかけているのであります。その点について,いま一度お答えをいただきたいと思います。  そして,借りかえの関係,お金ですね。  これも,政府が決めたことだから30年で,絶対だめなのだなんていう,そんなことは,日本の国の中で絶対がつくものなんてそうないはずですよね。政府だけが,借りる金利だけを高いほうで決めておいて,あとはというのは,これはどうなのかね。私はそれに対して,全国的に下水道のそれぞれ事業をやっている,特に大都市など借金の多いところを中心にして,いままでも理事者の皆さん集まって,そしてそれぞれ予算獲得のことなど一生懸命やっておられました。これは私高く評価します。だからこれだけ進んだと思っています。  しかし,今度は,維持管理の時代に入ったわけでありますから,先ほど値上げの問題でもちょっと触れておりましたけれども,5年計画でどの程度の事業規模をするかによって値上げも変わってくるなんて言っていますけれども,少なくとも札幌市は98%近くまでいったということは,維持管理の時代に入っています。したがって,5年計画で仕事のための仕事をつくるのではなくて,維持管理の時代に入ったと,そして,そういう中でどうするのかという観点でやっぱり仕事もつくっていかなきゃならぬと思うのですね。  したがって,まず一つは,金利の関係についてはきちっと政府に対して,これ,借りかえさせてくれと。全部は無理でも,何パーセントかでもやらせてくれという,何ぼかでもという,そういうことについて,きちっと話をしていくということが大事なことでありますから,その辺は,この次の議会までにやったかやらぬか,その結果についてまたお聞かせいただきますから,やっていただきたいということを申し上げておきます。  それから,5年計画のあり方ですけれども,維持管理の時代に入りましたからね,たとえば下水道科学館なんていうのがつくられていますけれども,何でも建物たくさんつくってあればそれにこしたことはないのですが,なかなか財政的にも大変でありますから,不要不急なものについてはつくらないと,こういう考え方で,ぜひひとつ5ヵ年計画できちっとするようにすると。そして,維持管理の時代に入って,市民の目から見て余り急ぎ,いまこんなの必要ないのでないのというようなものはつくらぬこと,そしてむやみに走らぬこと…… ○川口谷 委員長  松浦委員,質問してください。 ◆松浦 委員  そんなことをこれは要望して,次の議会までに,次の1定にはそれが具体的に出てくるでしょうから,1定のときにまた議論をしたいと,こう思います。これをもって終わります。 ○川口谷 委員長  議案第7号 平成6年度札幌市下水道事業会計の質疑を終了いたします。  以上をもちまして,本委員会に付託されました全案件に対する質疑をすべて終了いたします。  次回の委員会は,明日午後1時から,付託されました全案件に対する討論及び採決を行いますので,定刻までにご参集ください。  本日は,これをもちまして散会いたします。     ──────────────       散 会 午後7時...